JP4708129B2 - 画像形成用トナー及びその製造方法と現像剤並びにこれを用いた画像形成方法と画像形成装置 - Google Patents
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(1)「少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤を含有するトナーにおいて、該結着樹脂は、結晶性を有するポリエステル樹脂(A)及び非結晶性ポリエステル樹脂を含有するものであり、前記ポリエステル樹脂(A)は、1,4−ブタンジオール由来の部位及びフマル酸由来の部位を有するものであり、前記非結晶性ポリエステル樹脂は、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン由来の部位有するものであり、前記結着樹脂を含むトナー組成物を溶融混練及び粉砕して得られ、DSC測定により得られる吸熱曲線の、温度40〜75℃の範囲における最大吸熱ピークのピーク温度をAとし、該トナーを40℃恒温槽で72時間保存した後、DSC測定により得られる吸熱曲線の、温度40〜75℃の範囲における最大吸熱ピークのピーク温度をBとした場合に、5≦B−A≦13であることを特徴とする画像形成用トナー」
(2)「前記結着樹脂における前記ポリエステル樹脂(A)の含有率が1〜50重量%であることを特徴とする前記第(1)項に記載の画像形成用トナー」
(3)「前記ポリエステル樹脂(A)の軟化温度〔T(F1/2)〕が80〜130℃の範囲にあり、そのガラス転移温度(Tg)が80〜130℃の範囲にあることを特徴とする前記第(1)項または第(2)項に記載の画像形成用トナー」
(4)「前記結晶性ポリエステル樹脂(A)の酸価が20〜45mgKOH/gであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載の画像形成用トナー」
(5)「前記結晶性ポリエステル樹脂(A)の水酸基価が5〜50mgKOH/gであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載の画像形成用トナー」
(6)「前記離型剤としてワックス(C)を含有し、該ワックス(C)の融点が70〜150℃であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の画像形成用トナー」
(7)「前記ワックス(C)が、カルナウバワックス、ポリエチレンワックス、合成エステルワックスの少なくとも1種であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載の画像形成用トナー」
(8)「少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤を含有するトナー組成物を乾式混合し、混練機にて溶融混練し、24時間から48時間放置した後に、粉砕し、必要に応じて分級することを特徴とする前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載の画像形成用トナーの製造方法」
(9)「前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載の画像形成用トナーからなることを特徴とする一成分現像剤」
(10)「前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載の画像形成用トナーとキャリア粉からなることを特徴とする二成分現像剤」
(11)「前記第(9)項又は第(10)項に記載の現像剤が充填されたことを特徴とするトナー容器」
(12)「像担持体上に形成した静電潜像をトナーで現像し、該像担持体上に形成されたトナー像を画像支持体に転写し、転写されたトナー像をローラー状もしくはベルト状の定着部材により、加熱加圧定着して定着画像を得る工程を含む画像形成方法において、前記第(9)項又は第(10)項に記載の現像剤を使用することを特徴とする画像形成方法」
(13)「像担持体上に形成した静電潜像をトナーで現像する現像手段、該像担持体上に形成されたトナー像を画像支持体に転写する転写手段、転写されたトナー像をローラー状もしくはベルト状の定着部材により加熱加圧定着して定着画像を得る定着手段を含む画像形成装置において、前記第(9)項又は第(10)項に記載の現像剤を装填したことを特徴とする画像形成装置」
(14)「感光体(像担持体)と帯電手段、現像手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも現像手段を含む手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、前記現像手段は、現像剤を保持し、該現像剤は、前記第(9)項又は第(10)項に記載の現像剤であることを特徴とするプロセスカートリッジ」
また本発明により、上記トナーの製造方法、上記トナーを用いた現像剤、トナー容器、画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することができる。
本発明のトナーは常温時及び40℃恒温槽で72時間保存した後、DSC測定により得られる吸熱曲線の温度40〜75℃の範囲における最大吸熱ピークのピーク温度が極めて重要である。40℃保存によって、トナーがこの温度領域にある最大吸熱ピーク温度の変化はトナー定着下限及び保存性に大きく影響するからである。該ピーク温度には、トナーが製造過程で受けた熱履歴が反映され、トナー化後、熱の影響によってピーク温度が変化し、その変動幅が定着性と保存性に寄与することが確認された。ここで、本発明における常温とは、別段の断りない場合、24℃を意味する。
該トナー常温時のピーク温度をAとし、該トナーを40℃恒温槽で72時間保存した後のピーク温度をBとした場合に、5≦B−A≦13であることで定着下限と保存性を両立することができる。なお、本発明者らは、結晶性ポリエステル樹脂(A)を用いたトナーの場合、該「40℃で72時間の保存」は、トナーの保管、輸送環境の制約条件から決めている。
該結晶性ポリエステル(以下C−Pesと呼ぶ)を用いるトナーの保存によるトナー吸熱ピークの上昇現象のメカニズムは明らかでないものの、下記ように推測している。
即ち、トナーは混練、粉砕で作られ後、C−Pesの一部は非結晶樹脂と相溶し、アモルファス状態になる。その相溶部分の比率が多いと、トナーとしての吸熱ピーク温度は下がり(Tgが低い)、熱による保存性が劣るが、トナーの定着可能下限温度が広がる。逆にC−Pesが非結晶樹脂との相溶が少なければ、トナーの吸熱ピークが高く、定着可能下限温度が劣るが、保存性がよくなる(結晶状態のC−PesのTgは110℃前後なので、C−Pesの結晶状態の比率が多ければ、保存性によい)。
「B−Aが13より大」というのは、トナーが40℃で保存によって相溶しているC−Pesが再結晶が進む(アモルファス状態→結晶状態)、再結晶が進めばトナーの吸熱ピークが高くなる幅が大きい。保存によって吸熱ピーク変化幅が大というのは、保存前のC−Pesが非結晶樹脂との相溶部分が多かったことを意味する。相溶部分が多いと、トナーのTgが下がり、定着可能下限温度に優れるが保存性が劣る。
逆に「B−Aが5より小」というのは、保存前のC−Pesが非結晶樹脂との相溶部分が少なかったことを意味する。相溶部分が少ないと、トナーのTgが高く、定着可能下限温度が劣るが、保存性に優れる。
このような5≦B−A≦13の制御はC−Pesの非結晶樹脂との相溶状態の比率で決まると考えている。しかし、結晶化度は測定に難かしいところがあるので、本発明においては、品質工学上の手法により、トナー処方原材料比率、混練工程、粉砕工程、添加剤混合工程などの製造条件を最適化して、5≦B−A≦13に入るような処方及び製造条件を最適条件とすることで、意図的かつ確実に達成するようにしている。換言すれば、本発明の技術的キーポイントは、定着性、保存性、生産性のバランスを考慮して、処方と製造の最適条件が見い出される点にもある。例えば、C−Pesの原材料比率量が多いと、定着性はいいが、保存性が劣る。C−Pesに再結晶の助剤を重合時入れることによって、再結晶を進ませるが、再結晶しすぎると、感光体にフィルミング問題が発生する。これは、バランスの問題であって、再結晶状態を念頭に妥当な基準ラインを決めることが好ましく、かつ、このような基準ラインの設定は、当業者が容易にできるはずである。
これらワックスは、1種又は2種以上を併用して用いることができる
これらの離型剤の使用量は、トナーに対して2〜15重量%が好適である。2重量%未満ではオフセット防止効果が不十分であり、15重量%を超えると転写性、耐久性が低下する。
例えば、混練法でトナーを製造するときに、混練温度、フィード、圧延厚み、冷却速度、時間などを変えることによって、該トナーがDSCによる40〜75℃の範囲にある最大ピーク温度の変化特性を制御することが可能である。例えば、混練温度が高すぎると、先に溶融した結晶性を有するポリエステル樹脂が相手樹脂分の融剤として作用しつつも冷却後には分離析出する可能性があり、また、混練後に冷却速度が遅すぎると、相手樹脂分が分離析出する可能性がある。フィード量が多すぎたり、圧延厚みが厚すぎる場合も同様である。
本発明で用いる結晶性を有するポリエステル樹脂(A)は、その分子主鎖中に下記一般式(1)で表わされるエステル結合を少なくとも60モル%含有する結晶性脂肪族ポリエステル樹脂からなることを特徴とする。
一般式(1)の構造の存在は固体C13NMRにより確認することができる。
前記直鎖状不飽和脂肪族基の具体例としては、マレイン酸、フマル酸、1,3−n−プロペンジカルボン酸、1,4−n−ブテンジカルボン酸等の直鎖状不飽和2価カルボン酸由来の直鎖状不飽和脂肪族基を挙げることができる。
この場合の直鎖状脂肪族2価アルコール残基の具体例としては、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の直鎖状脂肪族2価アルコールから誘導されたものを示すことができる。ポリエステル樹脂(A)は、その酸成分として、直鎖状不飽和脂肪族ジカルボン酸を用いたことから、芳香族ジカルボン酸を用いた場合に比べて結晶構造を形成し易いという作用効果を示す。
この場合、多価カルボン酸成分には、必要に応じ、少量の他の多価カルボン酸を添加することができる。この場合の多価カルボン酸には、(i)分岐鎖を有する不飽和脂肪族二価カルボン酸、(ii)飽和脂肪族2価カルボン酸や、飽和脂肪族3価カルボン酸等の飽和脂肪族多価カルボン酸の他、(iii)芳香族2価カルボン酸や芳香族3価カルボン酸等の芳香族多価カルボン酸等が包含される。これらの多価カルボン酸の添加量は、全カルボン酸に対して、通常、30モル%以下、好ましくは10モル%以下であり、得られるポリエステルが結晶性を有する範囲内で適宜添加される。
必要に応じて添加される多価アルコールを例示すると、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ポリエチレングリコール、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物、グリセリン等が挙げられる。
ポリエステル樹脂(A)についての前記分子量分布は、横軸をlog(M:分子量)とし、縦軸を重量%とする分子量分布図に基づくものである。本発明で用いるポリエステル樹脂(A)の場合、この分子量分布図において、3.5〜4.0(重量%)の範囲に分子量ピークを有することが好ましく、また、そのピークの半値幅が1.5以下であることが好ましい。
ポリエステル樹脂(A)において、そのガラス転移温度(Tg)および軟化温度〔T(F1/2)〕は、トナーの耐熱保存性が悪化しない範囲で低いことが望ましいが、一般的には、そのTgは80〜130℃、好ましくは80〜125℃であり、そのT(F1/2)は80〜130℃、好ましくは80〜125℃である。TgおよびT(F1/2)が前記範囲より高くなると、トナーの定着下限温度が高くなるため、トナーの低温定着性が悪化する。
粉末X線回折測定は、理学電機RINT1100を用い、管球をCu、管電圧−電流を50kV−30mAの条件で広角ゴニオメーターを用いて測定した。
例えば、黄色顔料としては、カドミウムイエロー、ピグメントイエロー155、ベンズイミダゾロン、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ等が挙げられる。
これらは、1種または2種以上を使用することができる。
例えば、ニグロシン、炭素数2〜16のアルキル基を含むアジン系染料(特公昭42−1627号公報)、塩基性染料、例えばC.I.Basic Yello 2(C.I.41000)、C.I.Basic Yello 3、C.I.Basic Red 1(C.I.45160)、C.I.Basic Red 9(C.I.42500)、C.I.Basic Violet 1(C.I.42535)、C.I.Basic Violet 3(C.I.42555)、C.I.Basic Violet 10(C.I.45170)、C.I.Basic Violet 14(C.I.42510)、C.I.Basic Blue 1(C.I.42025)、C.I.Basic Blue 3(C.I.51005)、C.I.Basic Blue 5(C.I.42140)、C.I.Basic Blue 7(C.I.42595)、C.I.Basic Blue 9(C.I.52015)、C.I.Basic Blue 24(C.I.52030)、C.I.Basic Blue 25(C.I.52025)、C.I.Basic Blue 26(C.I.44045)、C.I.Basic Green 1(C.I.42040)、C.I.Basic Green 4(C.I.42000)など、これらの塩基性染料のレーキ顔料、C.I.Solvent Black 8(C.I.26150)、ベンゾイルメチルヘキサデシルアンモニウムクロライド、デシルトリメチルクロライド等の4級アンモニウム塩、或いはジブチル又はジオクチルなどのジアルキルスズ化合物、ジアルキルスズボレート化合物、グアニジン誘導体、アミノ基を含有するビニル系ポリマー、アミノ基を含有する縮合系ポリマー等のポリアミン樹脂、特公昭41−20153号公報、特公昭43−27596号公報、特公昭44−6397号公報、特公昭45−26478号公報に記載されているモノアゾ染料の金属錯塩、特公昭55−42752号公報、特公昭59−7385号公報に記載されているサルチル酸、ジアルキルサルチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸のZn、Al、Co、Cr、Fe等の金属錯体、スルホン化した銅フタロシアニン顔料、有機ホウ素塩類、含フッ素四級アンモニウム塩、カリックスアレン系化合物等が挙げられる。ブラック以外のカラートナーは、当然目的の色を損なう帯電制御剤の使用は避けるべきであり、白色のサリチル酸誘導体の金属塩等が好適に使用される。
トナーを二成分現像剤用として用いる場合にはキャリア粉と混合して用いられる。この場合のキャリアとしては、公知のものが使用可能であり、例えば鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、ニッケル粉、ガラスビーズ等及びこれらの表面を樹脂などで被覆処理したものなどが挙げられ、粒径は体積平均粒径で25〜200μmが好ましい。
図2は、本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。図中符号(100)は複写装置本体、(200)はそれを載せる給紙テーブル、(300)は複写装置本体(100)上に取り付けるスキャナ、(400)はさらにその上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)である。
複写装置本体(100)には、潜像担持体としての感光体(40)の周囲に帯電、現像、クリーニング等の電子写真プロセスを実行する各手段を備えた画像形成手段(18)を、4つ並列にしたタンデム型画像形成装置(20)が備えられている。タンデム型画像形成装置(20)の上部には、画像情報に基づいて感光体(40)をレーザー光により露光し潜像を形成する露光装置(21)が設けられている。また、タンデム型画像形成装置(20)の各感光体(40)と対向する位置には、無端状のベルト部材からなる中間転写ベルト(10)が設けられている。中間転写ベルト(10)を介して感光体(40)と相対する位置には、感光体(40)上に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト(10)に転写する一次転写手段(62)が配置されている。
上述した二次転写装置(22)は、画像転写後の転写紙をこの定着装置(25)へと搬送するシート搬送機能も備えている。もちろん、二次転写装置(22)として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合は、このシート搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
なお、図示例では、二次転写装置(22)および定着装置(25)の下に、上述したタンデム画像形成装置(20)と平行に、転写紙の両面に画像を記録すべく転写紙を反転する反転装置(28)を備える。
現像装置(4)は、現像剤担持体が現像剤を担持、搬送して、感光体(40)との対向位置において交互電界を印加して感光体(40)上の潜像を現像する。交互電界を印加することで現像剤を活性化させ、トナーの帯電量分布をより狭くすることができ、現像性を向上させることができる。
初めに、原稿自動搬送装置(400)の原稿台(30)上に原稿をセットする、または、原稿自動搬送装置(400)を開いてスキャナ(300)のコンタクトガラス(32)上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置(400)を閉じてそれで押さえる。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置(400)に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス(32)上へと移動して後、他方コンタクトガラス(32)上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ(300)を駆動し、第一走行体(33)および第二走行体(34)を走行する。そして、第一走行体(33)で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第二走行体(34)に向け、第二走行体(34)のミラーで反射して結像レンズ(35)を通して読み取りセンサ(36)に入れ、原稿内容を読み取る。
または、給紙ローラ(50)を回転して手差しトレイ(51)上のシートを繰り出し、分離ローラ(52)で1枚ずつ分離して手差し給紙路(53)に入れ、同じくレジストローラ(49)に突き当てて止める。
そして、中間転写ベルト(10)上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ(49)を回転し、中間転写ベルト(10)と二次転写装置(22)との間にシートを送り込み、二次転写装置(22)で転写してシート上にカラー画像を記録する。
一方、画像転写後の中間転写ベルト(10)は、中間転写ベルトクリーニング装置(17)で、画像転写後に中間転写ベルト(10)上に残留する残留トナーを除去し、タンデム画像形成装置(20)による再度の画像形成に備える。
(1)DSCによるトナーの吸熱ピーク又は樹脂のTg測定
DSC曲線の吸熱側に出現する最大ピークの温度は、島津製作所のDSC−60Aにより、昇温速度10℃/min、温度範囲20〜200℃、サンプル量5mgでの条件で測定される(例としての図3、図4を参照)。
(2)樹脂酸価および水酸基価測定
樹脂の酸価及び水酸基価の測定方法は、JIS K0070に規定の方法による。但しサンプルが溶解しない場合は、溶媒にジオキサンまたはTHF、o−ジクロロベンゼン等の溶媒を用いた。
(3)樹脂軟化点測定
島津製作所製の高架式フローテスターCFT−100型を用いた。このフローテスターのフローカーブは図1(a)および(b)に示されるデータになり、そこから各々の温度を読み取ることができる。図1(a)中、Tsは軟化温度、Tfbは流出開始温度であり、図1(b)中の1/2法における溶融温度とあるのはF1/2温度のことである。
測定条件は荷重:10kg/cm2、昇温速度:3.0℃/min、ダイ口径:0.50mm、ダイ長さ:10.0mm
(4)ワックス融点測定
理学電機社製TG−DSCシステムTAS−100を使用した。まず試料約10mgをアルミ製試料容器に入れ、それをホルダユニットにのせ、電気炉中にセットする。室温から昇温速度10℃/minで180℃まで加熱する。融点は、TAS−100システム中の解析システムを用いて、融点近傍の吸熱カーブの接線とベースラインとの接点から算出した。
(5)耐熱保存性評価
トナーを50℃恒温槽で24時間保管後、42μmメッシュのふるいにてトナー2gを2分間ふるい、金網上の残存率をもって耐熱保存性とした。耐熱保存性の良好なトナーほど残存率は小さい。
◎:残量が少なくかなり優れる
○:残量が少なく比較的に優れる
△:残量が比較的に多い
×:残量はとても多い
(6)低温定着性
定着ローラーをPFAチューブ被覆ローラーに交換し、シリコーンオイル塗布装置を除去したリコー製カラー複写機プリテール650改造機を用い、定着ローラーの温度を5℃づつ変化させ、低温定着性可能温度を測定した。なお、定着ローラーには、オイルを塗布しない条件で評価を行ない、転写紙はリコーフルカラーPPC用紙タイプ6200を用いた。
定着単体機の定着温度を変え、マクベス濃度計による画像濃度が1.2となるようなコピー画像を得た。各温度のコピー画像を砂消しゴムを装着したクロックメーターにより10回擦り、その前後の画像濃度を測定し、下記式にて定着率を求めた。
定着率(%)=〔(砂消しゴム10回後の画像濃度)/(前の画像濃度)〕×100
定着率70%以上を達成する温度を、定着下限温度とした。低温定着性の判定基準は次の通りである。
評価結果は以下のように表わした。
◎:非常に低温で定着し始め定着下限温度が低く、非常に低温定着性に優れる
○:低温定着性に性に優れる
△:従来のトナーと同等程度の定着下限温度である
×:従来のトナー以上の定着下限温度であり、低温定着性に劣る
<結晶性ポリエステル樹脂No.1の合成>
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5リットルの四つ口フラスコに1,4−ブタンジオール25モル、フマル酸23.75モル、無水トリメリット酸1.65モル、ハイドロキノン5.3gを入れ、160℃で5時間反応させた後、200℃に昇温して1時間反応させ、さらに8.3KPaにて1時間反応させ結晶性ポリエステル樹脂No.1を得た。
<結晶性ポリエステル樹脂No.2〜3の合成>
原料を下記のものに変更する以外は、合成例1と同様にして、結晶性ポリエステル樹脂No.2〜3を得た。
(No.2)
1,4−ブタンジオール:22.5モル
エチレングリコール:5モル
フマル酸:23.75モル
無水トリメリット酸:5モル
ハイドロキノン:5.8g
(No.3)
1,4−ブタンジオール:23.75モル
エチレングリコール:1.25モル
フマル酸:22.75モル
無水トリメリット酸:1.65モル
ハイドロキノン:4.8g
(No.4)
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン390g、イソフタル酸120g、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸38g及び酸化ジブチル錫1gを、ガラス製5の4つ口フラスコに入れ、温度計、ステンレス製撹拌棒、流下式コンデンサー、及び窒素導入管を取りつけ、マントルヒーター中で、窒素気流下にて、220℃において所望の軟化点に達するまで反応を行い、樹脂No.4を得た。
<混練粉砕法によるトナーの製造>
下記のトナー組成物をブレンダーで充分混合したのち、2軸押出し機にて溶融混練(混練温度:140℃、押し出す速度:10kg/時間、圧延ギャップ:2mm、粉砕までの放置時間:48時間)した後、これを粉砕、分級し、体積平均粒径約7.6μmの母体トナーを得た。母体トナー100部に対して、外添剤として、疎水性シリカ(ヘキサメチルジシラザンでの表面処理品、1次粒子の平均粒径が0.02μm)0.4部をヘンシェルミキサーにて混合を行ない、シアン色のトナーを得た。
・非結晶性ポリエステル樹脂No.4 100部
・ポリプロフィンワックス(融点:151℃) 5部
・帯電制御剤(サリチル酸誘導体の金属塩) 2部
・着色剤(銅フタロシアニンブルー顔料) 6部
参考例1において、下記変更した以外は、参考例1と同様にしてトナーを得た。
混練温度:140℃、
押し出す速度:8kg/時間、
圧延ギャップ:1mm、
粉砕までの放置時間:24時間
参考例1において、下記変更した以外は、参考例1と同様にしてトナーを得た。
混練温度:140℃、
押し出す速度:12kg/時間、
圧延ギャップ:3mm、
粉砕までの放置時間:72時間
参考例1において、下記変更した以外は、参考例1と同様にしてトナーを得た。
混練温度:140℃、
押し出す速度:5kg/時間、
圧延ギャップ:0.5mm、
粉砕までの放置時間:4時間
参考例2において、下記変更した以外は、参考例2と同様にしてトナーを得た。
・非結晶性ポリエステル樹脂No.4 48部
・結晶性ポリエステル樹脂No.1 52部
参考例2において、下記変更した以外は、参考例2と同様にしてトナーを得た。
・非結晶性ポリエステル樹脂No.4 52部
・結晶性ポリエステル樹脂No.1 48部
実施例2において、下記変更した以外は、実施例2と同様にしてトナーを得た。
・結晶性ポリエステル樹脂No.2 48部
実施例3において、下記変更した以外は、実施例3と同様にしてトナーを得た。
・結晶性ポリエステル樹脂No.3 48部
実施例4において、下記変更した以外は、実施例4と同様にしてトナーを得た。
・ポリプロフィンワックス(融点:145℃) 5部
図5は、B−Aの値がほぼ下限値の別のトナー例を説明するためものであり、未保存処理時のDSC測定による最大吸熱ピークの温度(A)を55.11℃に調節(実施例2近くに調節)した当該トナーを40℃で72時間保存後のDSC測定による最大吸熱ピークの温度(B)=60.62℃(したがってB−A=60.62−55.11=5.51)を示すものである。
10 中間転写ベルト
14 支持ローラ
15 支持ローラ
16 支持ローラ
17 中間転写ベルトクリーニング装置
18 画像形成手段
20 タンデム型画像形成装置
21 レーザー露光装置
22 二次転写装置
23 ローラ
24 無端二次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
25 定着装置
28 シート反転装置
30 原稿台
32 コンタクトガラス
33 第一走行体
34 第二走行体
35 結像レンズ
36 読取センサ
40 感光体
42 給紙ローラ
43 ペーパーバンク
44 給紙カセット
45 分離ローラ
46 給紙路
47 搬送ローラ
48 給紙路
49 レジストローラ
50 給紙ローラ
51 手差しトレイ
52 分離ローラ
53 手差し給紙路
54 レジストローラ
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排紙トレイ
62 一次転写手段
100 複写装置本体、
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置(ADF)
Claims (14)
- 少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤を含有するトナーにおいて、該結着樹脂は、結晶性を有するポリエステル樹脂(A)及び非結晶性ポリエステル樹脂を含有するものであり、前記ポリエステル樹脂(A)は、1,4−ブタンジオール由来の部位及びフマル酸由来の部位を有するものであり、前記非結晶性ポリエステル樹脂は、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン由来の部位有するものであり、前記結着樹脂を含むトナー組成物を溶融混練及び粉砕して得られ、DSC測定により得られる吸熱曲線の、温度40〜75℃の範囲における最大吸熱ピークのピーク温度をAとし、該トナーを40℃恒温槽で72時間保存した後、DSC測定により得られる吸熱曲線の、温度40〜75℃の範囲における最大吸熱ピークのピーク温度をBとした場合に、5≦B−A≦13であることを特徴とする画像形成用トナー。
- 前記結着樹脂における前記ポリエステル樹脂(A)の含有率が1〜50重量%であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成用トナー。
- 前記ポリエステル樹脂(A)の軟化温度〔T(F1/2)〕が80〜130℃の範囲にあり、そのガラス転移温度(Tg)が80〜130℃の範囲にあることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成用トナー。
- 前記結晶性ポリエステル樹脂(A)の酸価が20〜45mgKOH/gであることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の画像形成用トナー。
- 前記結晶性ポリエステル樹脂(A)の水酸基価が5〜50mgKOH/gであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成用トナー。
- 前記離型剤としてワックス(C)を含有し、該ワックス(C)の融点が70〜150℃であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成用トナー。
- 前記ワックス(C)が、カルナウバワックス、ポリエチレンワックス、合成エステルワックスの少なくとも1種であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成用トナー。
- 少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤を含有するトナー組成物を乾式混合し、混練機にて溶融混練し、24時間から48時間放置した後に、粉砕し、必要に応じて分級することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成用トナーの製造方法。
- 請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成用トナーからなることを特徴とする一成分現像剤。
- 請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成用トナーとキャリア粉からなることを特徴とする二成分現像剤。
- 請求項9又は10に記載の現像剤が充填されたことを特徴とするトナー容器。
- 像担持体上に形成した静電潜像をトナーで現像し、該像担持体上に形成されたトナー像を画像支持体に転写し、転写されたトナー像をローラー状もしくはベルト状の定着部材により、加熱加圧定着して定着画像を得る工程を含む画像形成方法において、請求項9又は10に記載の現像剤を使用することを特徴とする画像形成方法。
- 像担持体上に形成した静電潜像をトナーで現像する現像手段、該像担持体上に形成されたトナー像を画像支持体に転写する転写手段、転写されたトナー像をローラー状もしくはベルト状の定着部材により加熱加圧定着して定着画像を得る定着手段を含む画像形成装置において、請求項9又は10に記載の現像剤を装填したことを特徴とする画像形成装置。
- 感光体(像担持体)と帯電手段、現像手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも現像手段を含む手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、前記現像手段は、現像剤を保持し、該現像剤は、請求項9又は10に記載の現像剤であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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