以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の実施例および参考例に基づいて説明する。
図1〜図9は本発明の第1参考例を示すものであり、図1は乗用自動車を前方から見た斜視図、図2は乗用自動車の車室内から前方を見た状態を示す斜視図、図3は乗用自動車の平面図、図4は支持板を省略して右統合ミラー装置を車両の後方側から見た図、図5は図4の5−5線断面図、図6は右統合ミラー装置の分解斜視図、図7は右統合ミラー装置のうち車室外に配置される部分の分解斜視図、図8は右統合ミラー装置のうち車室内に配置される部分を示す分解斜視図、図9は遠隔駆動手段の構成を示すブロック図である。
先ず図1〜図3において、乗用自動車の車体Bがその前部に備える左および右フロントピラー15L,15Rでフロントガラス18の左右両側部が支持され、左フロントピラー15Lの後方で車体Bの一部を構成する左前部サイドドア19Lの前方側上部には、車室24の外方に配置される車室外ミラー27Lと、該車室外ミラー27Lと協働して同時に車両の後方および側方視界を得るようにして前記車室外ミラー27Lに近接した位置で車室24内に配置される車室内ミラー28Lとを有する左統合ミラー装置29Lが取付けられ、右フロントピラー15Rの後方で車体Bの一部を構成する右前部サイドドア19Rの前方側上部には、車室24の外方に配置される車室外ミラー27Rと、該車室外ミラー27Rと協働して同時に車両の後方および側方視界を得るようにして前記車室外ミラー27Rに近接した位置で車室24内に配置される車室内ミラー28Rとを有する右統合ミラー装置29Rが取付けられ、車室24内の運転席25(図2参照)に座乗した車両運転者は、左・右統合ミラー装置29L,29Rにより、車両の後方および側方を視認することができる。
図4〜図8において、右統合ミラー装置29Rは、車室24の外方に配置される車室外ユニット30Rと、車室24内に配置される車室内ユニット31Rとを有して、右前部サイドドア29Rにおけるドアサッシ32の前側上部に設けられる支持板33に取付けられる。而して右前部サイドドア19Rのウインドガラス34には、前記支持板33を配置するための切欠き部34aが設けられる。
前記車室外ユニット30Rは、支持板33に取付けられるブラケット35と、該ブラケット35に取付けられる車室外ハウジング36と、車室外ハウジング36に取付けられるバイザー37と、前記ブラケット35に固定されるミラー支持手段としてのアクチュエータケース38と、車両の後方を視認するようにしてバイザー37内に配置される車室外ミラー27Rとを備え、また車室内ユニット31Rは、前記支持板33に取付けられる車室内ハウジング39と、車両の後方を視認するようにして車室内ハウジング39内に配置される車室内ミラー28Rとを備えるものであり、車室外ミラー27Rおよび車室内ミラー28Rは、車室外ユニット30Rおよび車室内ユニット31Rに共通であるミラーホルダ46に保持される。
前記支持板33には、車室24の外方側から支持板33との間に外側シール部材41を介在させてブラケット35が取付けられる。すなわちブラケット35には、外側シール部材41を気密に貫通して支持板33の外面に当接するたとえば1つの取付けボス42が一体に突設されるとともにたとえば一対のねじ部材83,83が植設されており、前記支持板33には前記取付けボス42および両ねじ部材83…に個別に対応した挿通孔43…が設けられる。而して1つの挿通孔43に車室24内から挿通されるねじ部材44が螺合され、残余の2つの挿通孔43…にそれぞれ挿通される前記ねじ部材83…の車室24側の端部にはナット82,82が螺合されるものであり、ねじ部材44およびナット82…を締めつけることでブラケット35が支持板33に取付けられる。
前記ブラケット35を車両の前方側から覆う合成樹脂製の車室外ハウジング36が、前記ブラケット35に複数のねじ部材47…で取付けられる。この車室外ハウジング36の開口縁には、該車室外ハウジング36内に配置される椀状部37aを一体に有して車室外ハウジング36に複数のねじ部材48…で取付けられるバイザー37の周縁部が連接される。前記車室外ハウジング36の中間部から外側にかけて開口部49が設けられ、この開口部49には、ウインカ50の一部を構成するレンズ51が取付けられる。
前記ブラケット35には、前記取付けボス42…以外に、前記支持板33を挟んで前記車室内ハウジング39を締結するための2つのボス部52,52が一体に設けられており、それらのボス部52…も外側シール部材41を気密に貫通して前記支持板38の外面に当接される。さらに前記バイザー37にも、外側シール部材41を気密に貫通して支持板33の外面に当接する1つのボス部53が突設される。
車室内ミラー28Rを車両の前方側から覆う合成樹脂製の車室内ハウジング39と、車室24側に臨む支持板33の内面との間には内側シール部材54が介装されており、車室内ハウジング39は、たとえば3つのねじ部材55…でブラケット35およびバイザー37に取付けられる。すなわち、支持板33には、前記挿通孔43…以外に3つの挿通孔56…が、ブラケット35のボス部52…およびバイザー37のボス部53に対応して設けられており、それらの挿通孔56…に対応して車室内ハウジング39、内側シール部材54および支持板33に挿通されるねじ部材55…が、ブラケット35のボス部52…およびバイザー37のボス部53に螺合され、それらのねじ部材55…を締めつけることで車室内ハウジング39が、支持板33に支持される。
車室外ミラー27Rを保持する外側保持部材57と、車室内ミラー28Rを保持する内側保持部材58とは、前記支持板33および内側シール部材54に設けられた貫通孔59,60を貫通するホルダ板40に係脱可能に係合される。而して、前記ホルダ板40と、該ホルダ板40に係合される外側保持部材57および内側保持部材58とでミラーホルダ46が構成されるものであり、車室外ミラー27Rおよび車室内ミラー28Rは共通なミラーホルダ46に保持される。
外側シール部材41には、前記貫通孔59,60から車室内ハウジング38側に膨出した膨出部41aが一体に形成されるものであり、該膨出部41aに設けられたスリット61を前記ホルダ板40が貫通し、ホルダ板40には、前記スリット61の周縁で膨出部41aすなわち外側シール部材41を全周にわたって係合する係合溝62が設けられる。
前記ホルダ板40は、前記ブラケット35に固定されるアクチュエータケース38に設けられる揺動支持部63で前後、左右に揺動し得るように支承される。而してバイザー37の椀状部37aには、ブラケット35に固定されるアクチュエータケース38、ならびに該アクチュエータケース38に設けられる揺動支持部63で支承されるホルダ板40を配置するための切欠き45が設けられる。
前記揺動支持部63は、アクチュエータケース38に一体に突設される円筒状の支軸64と、横断面円弧状としてホルダ板40側に臨みつつ支軸64を囲むようにしてアクチュエータケース38に設けられる支持座面65とから成り、車室外ミラー27Rおよび車室内ミラー28R間の中間部に対応する部分に配置される。
一方、ミラーホルダ46のホルダ板40には、横断面円弧状である前記支持座面65と中心を同一とした円弧状の横断面形状を有するように外面および内面が形成される受け部66が一体に設けられており、その受け部66の外面は前記支持座面65に摺接される。また受け部66内に突入する前記支軸64には、前記受け部66の内面に摺接する横断面円弧状の外面を有する挟持部材67が軸方向移動可能に装着されており、支軸64の先端にねじ部材68で固定されるリテーナ69および挟持部材67間に、前記受け部66を支持座面65および挟持部材67間に挟む方向に挟持部材67を付勢するばね70が縮設される。
このようにしてホルダ板40すなわち車室外ミラー27Rおよび車室内ミラー28Rを共通に保持するミラーホルダ46が、アクチュエータケース38の揺動支持部63に、前後、左右に揺動し得るようにして支承されることになり、その揺動中心C1は、車室外ミラー27Rおよび車室内ミラー28R間であってアクチュエータケース38の車体Bへの取付け部すなわちブラケット35の支持板33への取付け部近傍に設定される。
しかも車室外ミラー27Rと、車室内ミラー28Rと、それらのミラー27R,28Rを共通に保持するミラーホルダ46とを合わせた全体の重心位置は、前記揺動中心C1と同一位置に設定されるものであり、その重心位置の設定にあたり、図5の鎖線で示すように、ミラーホルダ46の適宜位置、この第1参考例では車室内ミラー28R側の方が軽いのでミラーホルダ46における内側保持部材58にカウンタウエイト73が付設されるようにしてもよい。
前記アクチュエータケース38は、前記外側シール部材41の膨出部41a内に一部を配置するようにして複数のねじ部材71…でブラケット35に取付けられるものであり、外側保持部材57および内側保持部材58が係合される前のホルダ板40が揺動支持部63で支持された状態で、前記アクチュエータケース38をブラケット35に固定するための複数の前記ねじ部材71…のうち、ホルダ板40が取付けの邪魔になる位置に配置されるねじ部材71…を回転操作することを可能とするための複数の操作孔72…がホルダ板40に設けられる。
また前記揺動支持部63を通る水平な第1直線LA上に軸線を配置する第1駆動軸75と、前記揺動支持部63を通って鉛直方向に延びる第2直線LB上に軸線を配置する第2駆動軸76とが、軸線方向の移動を可能として前記アクチュエータケース38から突出されており、アクチュエータケース38内には、第1駆動軸75を軸方向に往復駆動する動力を発揮する第1電動モータ77と、第2駆動軸76を軸方向に往復駆動する動力を発揮する第2電動モータ78とが収納、固定される。
第1駆動軸75の一端部は、第1直線LAを含む平面内での首振りを可能として前記ミラーホルダ46のホルダ板40に連結され、第2駆動軸76の一端部は、第2直線LBを含む平面内での首振りを可能としてミラーホルダ46のホルダ板40に連結される。而して第1電動モータ77の作動によって第1駆動軸75が軸方向に作動すると、ミラーホルダ46すなわち車室外ミラー27Rおよび車室内ミラー28Rは揺動支持部63の揺動中心C1まわりに左右に揺動し、第2電動モータ78の作動によって第2駆動軸76が軸方向に作動すると、ミラーホルダ46すなわち車室外ミラー27Rおよび車室内ミラー28Rは揺動支持部63の揺動中心C1まわりに上下に揺動することになる。
前記アクチュエータケース38には、第1および第2電動モータ77,78に接続されるハーネス端子を保持するカプラ79が着脱可能に取付けられるものであり、このカプラ79を配置するための円形の開口部80が支持板33に設けられ、外側シール部材41には、前記カプラ79を貫通せしめるとともに該カプラ79の外周に弾発的に密接するカプラシール部41bが一体に形成される。
このような右統合ミラー装置29Rの支持板33への取付けにあたっては、外側シール部材41を介して外方側からブラケット35を支持板33に取付けた後、車室外ハウジング36のブラケット35への取付け、ならびにホルダ板40を揺動支持部63で支持した状態にあるアクチュエータケース38のブラケット35への取付けを順次行い、さらにバイザー37を車室外ハウジング36に取付けた後、車室外ミラー27Rを保持する外側保持部材57をホルダ板40に係合するようにして車室外ユニット30Rを先ず支持板33に組付ける。次いで車室24内で、車室内ハウジング39を取付けた後、車室内ミラー28Rを保持する内側保持部材58をホルダ板40に係合することで、右統合ミラー装置29Rの支持板33への取付けが完了する。
図9において、車室外ミラー27Rおよび車室内ミラー28Rを共通に保持するミラーホルダ46は、車室外ミラー27Rおよび車室内ミラー28Rの反射角度を変化させるべく遠隔操作によって遠隔駆動手段84により揺動駆動される。
而して右統合ミラー装置29Rに関連する部分で前記遠隔駆動手段84は、車室外ミラー27Rおよび車室内ミラー28Rを左右に揺動する駆動力を発揮する第1電動モータ77ならびに車室外ミラー27Rおよび車室内ミラー28Rを上下に揺動する駆動力を発揮する第2電動モータ78と、運転席25上の車両運転者による手動操作を可能とした第1の遠隔操作部材である左右動操作スイッチ85と、運転席25上の車両運転者による手動操作を可能とした第2の遠隔操作部材である上下動操作スイッチ86と、左右動操作スイッチ85および上下動操作スイッチ86の操作に応じて第1および第2電動モータ77,78の作動を制御する制御ユニット89とを備える。
左右動操作スイッチ85および上下動操作スイッチ86は、左統合ミラー装置29Lおよび右統合ミラー装置29Rのいずれを選択するかを定めるための左右切換スイッチ87とともに操作部88を構成し、この操作部88は、車室24内の運転席25の近傍、たとえば図2で示すように、右前部サイドドア19Rの内面に配設される。
制御ユニット89は、信号入力判別回路90と、信号入力判別回路90の出力信号に応じて第1および第2電動モータ77,78を個別に駆動する第1および第2モータ駆動回路91,92とを備える。
而して信号入力判別回路90は、左右切換スイッチ87が右統合ミラー装置29Rを選択したことを示す信号が入力されたときに、左右動操作スイッチ85および上下動操作スイッチ86からの入力信号に基づいて、第1および第2電動モータ77,78のいずれかを作動せしめる信号を第1および第2モータ駆動回路91,92のいずれかに入力するものである。
ところで、車体Bの一部を構成する左前部サイドドア19Lの前方側上部には、車室24の外方に配置される車室外ミラー27Lを有する車室外ユニット30Lと、前記車室外ミラー27Lと協働して車両の後方視界を得るようにして前記車室外ミラー27Lに近接した位置で車室24内に配置される車室内ミラー28Lを有する車室内ユニット31Lとで構成される左統合ミラー装置29Lが取付けられるものであり、この左統合ミラー装置29Lの構成ならびに左統合ミラー装置29Lに関連する遠隔駆動手段は、上述の右統合ミラー装置29Rおよび前記遠隔駆動手段84と基本的には同一の構成を有するので、詳細な説明は省略する。
次にこの第1参考例の作用について説明すると、車体Bの一部を構成する左・右前部サイドドア19L,19Rにおけるドアサッシ32の前側上部に設けられる支持板33に左・右統合ミラー装置29L,29Rが取付けられるのであるが、それらの左・右統合ミラー装置29L,29Rにおいては、支持板33に取付けられるブラケット35に、車室外ミラー27L,27Rおよび車室内ミラー28L,28Rを揺動可能として支持する揺動支持部63が設けられるとともに、車室外ミラー27L,27Rを車両の前方側から覆う車室外ハウジング36が取付けられている。
したがって車両の走行に伴う風圧が車室外ミラー27L,27Rに直接当たることはなく、車室外ミラー27L,27Rおよび車室内ミラー28L,28Rを支持する力は比較的小さくてすみ、その結果、車室外ミラー27L,27Rおよび車室内ミラー28L,28Rの揺動角度の調整に要する力も小さくてすみ、車室外ミラー27L,27Rおよび車室内ミラー28L,28Rの揺動角度を容易に調整することができる。またブラケット35には、車室外ハウジング36が取付けられるだけでなく、車室外ミラー27L,27Rおよび車室内ミラー28L,28Rを揺動可能として支持する揺動支持部63を有するアクチュエータケース38が取付けられるので、組み合わせ部品を少なくすることが可能であり、部品組付け時のばらつきも小さくてすむ。
また車室外ミラー27L,27Rおよび車室内ミラー28L,28Rを保持するホルダ板40が、揺動支持部63に揺動可能に支承され、ホルダ板40を貫通させる貫通孔59が支持板33に設けられるのでブラケット35の支持板33への組付けが容易となる。
また支持板33およびホルダ板40間には、支持板33およびブラケット35間に介装される外側シール部材41に一体に形成される膨出部41aが、貫通孔59を塞ぐようにして設けられるので、ホルダ板40の揺動作動を妨げることなく車室24の内外間での空気や雨水の流通を防止することができる。
さらにブラケット35が車室24の外方から支持板33に取付けられるので、ブラケット35の支持板33への取付け時に、車体構成部品で邪魔されることがなく、ブラケット35の支持板33への取付け作業が容易となる。
また車室外ミラー27L,27Rおよび車室内ミラー28L,28Rの反射角度を、遠隔操作で変化させることができるので、車室外ミラー27L,27Rおよび車室内ミラー28L,28Rの車両運転者に対する反射角度を、車両運転者に容易に適合させることができる。
しかも車室外ミラー27L,27Rおよび車室内ミラー28L,28Rの反射角度を遠隔操作で変化させる遠隔駆動手段84が、運転席25上の車両運転者による手動操作を可能とした左右動操作スイッチ85および上下動操作スイッチ86と、前記反射角度を変更するようにミラーホルダ46を揺動駆動する動力を発揮するようにしてアクチュエータケース38に支持される第1および第2電動モータ77,78と、左右動操作スイッチ85および上下動操作スイッチ86の操作に応じて第1および第2電動モータ77,78の作動を制御する制御ユニット89とを備えるものであり、車両運転者による左右動操作スイッチ85および上下動操作スイッチ86の手動操作に応じて第1および第2電動モータ77,78の作動を制御することで、車室外ミラー27L,27Rおよび車室内ミラー28L,28Rの車両運転者に対する反射角度を極めて容易に変化させることができる。
またミラーホルダ46の揺動中心C1が、車室外ミラー27L,27Rおよび車室内ミラー28L,28R間であって前記アクチュエータケース38の車体Bへの取付け部近傍に設定されているので、車室外ミラー27L,27Rおよび車室内ミラー28L,28Rを動かしたときに、両ミラー27L,28L;27R,28Rで協働して得られる視野に違和感が生じないようにすることができる。
さらに車室外ミラー27L,28Lおよび車室内ミラー27R,28Rと、それらのミラー27L,28L;27R,28Rを共通に保持するミラーホルダ46…とを合わせた全体の重心位置が、当該ミラーホルダ46…の揺動中心C1…と同一位置に設定されるので、車体B側からの振動による車室外ミラー27L,28Lおよび車室外ミラー27R,28Rへの影響を少なくすることができる。
図10および図11は本発明の実施例を示すものであり、図10は車室内ミラー付近のミラーホルダの横断面図であって図11の10−10線断面図、図11は図10の11−11線断面図である。
ミラーホルダ46′は、車室外ミラー27R(第1参考例参照)および車室内ミラー28Rに共通に配置されて遠隔駆動手段84の第1および第2電動モータ77,78(第1参考例参照)に連結されるとともにアクチュエータケース38(第1参考例参照)に揺動可能に支承されるホルダ板40′と、車室外ミラー27Rを保持してホルダ板40′に係合される外側保持部材57(第1参考例参照)と、車室内ミラー28Rを保持してホルダ板40′に揺動可能に支持される内側保持部材58′とを備えるものであり、車室外ミラー27Rおよび車室内ミラー28Rの一方である車室内ミラー28Rの反射角度を微調整するための微調整駆動手段94が、ホルダ板40′および内側保持部材58′間に設けられる。
内側保持部材58′のホルダ板40′に対向する裏面の略中央部には、ホルダ板40′側に突出する支軸95が一体に突設されており、この支軸95の先端に設けられる球状頭部95aが、ホルダ板40に設けられる支持部96に揺動可能に嵌合される。
微調整駆動手段94は、支持部96を通る水平直線LC上に軸線を配置するとともに一端部が内側保持部材58′の裏面に首振り可能に連結される水平方向駆動軸97を軸方向に往復作動させるように手動操作可能な水平方向調整操作機構99と、前記支持部96を通る鉛直線LD上に軸線を配置する上下方向駆動軸98を軸方向に往復作動させるように手動操作可能な上下方向調整操作機構100とから成る。
水平方向調整操作機構99は、水平方向駆動軸97の他端部に同軸に螺合されるねじ軸101と、該ねじ軸101に一体に設けられてホルダ板40′に回転可能に支承される被動ベベルギヤ102と、前記ねじ軸101の軸線と直交する軸線を有してホルダ板40′に回転可能に支承される操作軸103と、該操作軸103に一体に設けられて前記被動ベベルギヤ102に噛合する駆動ベベルギヤ104とを備え、車室内ハウジング39(第1参考例参照)およびミラーホルダ46′間の間隙から差し込まれるドライバ等の工具を係合するための係合溝105が操作軸103の一端部に設けられる。
このような水平方向調整操作機構99によれば、操作軸103を回転操作して水平方向駆動軸97を軸方向に作動せしめることにより、内側保持部材58′および車室内ミラー28Rを水平軸線LCを含む水平面内で揺動駆動することができる。
また上下方向調整操作機構100は、車室内ハウジング39(第1参考例参照)およびミラーホルダ46′間の間隙から差し込まれるドライバ等の工具を係合して回転操作することで上下方向駆動軸98を軸方向に往復作動させるようにして前記水平方向調整操作機構99と同様に構成される。
この本発明の実施例によれば、統合ミラー装置を構成する部品の寸法ばらつきや、車両運転者の個人差に応じて、車室内ミラー28L,28Rの反射角度を微調整することができる。
図12および図13は本発明の第2参考例を示すものであり、図12は遠隔駆動手段の構成を示す斜視図、図13は遠隔操作部材の支持部を図12の13−13線に沿って示す断面図である。
ミラーホルダ46のホルダ板40は、遠隔駆動手段108によって揺動駆動されるものであり、該遠隔駆動手段108は、運転席25(第1参考例参照)上の車両運転者による手動操作を可能とした遠隔操作部材109の操作力をミラーホルダ46のホルダ板40に直接伝達するようにした4つの伝動部材であるワイヤ110,111,112,113で、遠隔操作部材109および前記ホルダ板40間が連結されて成る。
遠隔操作部材109は、車両運転者が摘むことを可能とした摘まみ部109aと、該摘まみ部109aに一端が同軸に連なる軸部109bと、該軸部109bの他端に同軸に連なる球状部109cと、前記軸部109bと反対側で前記球状部109cに中央部を連設せしめて直線状に延びる第1連結腕部109dと、第1連結腕部109dの中央部に直交して連なって直線状に延びる第2連結腕部109eとを備える。
前記球状部109cは、図13で明示するように、運転席25の近傍で車体Bに設けられる支持部材114と、該支持部材114に取付けられる保持部材115との間に揺動可能に保持されるものであり、遠隔操作部材109は、球状部109cの中心を通って第1連結腕部109dの長手方向中心線を含む平面内と、球状部109cの中心を通って第2連結腕部109eの長手方向中心線を含む平面内とで揺動操作することを可能として、支持部材114および保持部材115間に保持、支承される。
第1連結腕部109dの両端にはワイヤ110,111の一端が連結され、両ワイヤ110,111の他端は、ミラーホルダ46のホルダ板40における揺動中心C1を通って水平方向に延びる第1直線LA上であって揺動中心C1の両側に等距離をあけた位置でホルダ板40に連結される。また第2連結腕部109eの両端にはワイヤ112,113の一端が連結され、両ワイヤ112,113の他端は、前記揺動中心C1を通って鉛直方向に延びる第2直線LB上であって揺動中心C1の両側に等距離をあけた位置でホルダ板40に連結される。
この第2参考例によれば、球状部109cの中心を通って第1連結腕部109dの長手方向中心線を含む平面内で遠隔操作部材109を揺動操作することで、ミラーホルダ46のホルダ板40が左右に揺動し、また球状部109cの中心を通って第2連結腕部109eの長手方向中心線を含む平面内で遠隔操作部材109を揺動操作することで、ミラーホルダ46のホルダ板40が上下に揺動することになる。
すなわち車両運転者が遠隔操作部材109を手動操作するときの操作力で車室外ミラー27L,27R(第1参考例参照)および車室内ミラー28L,28R(第1参考例参照)の車両運転者に対する反射角度を変化させることができる。
本発明の他の実施例として、上記第2参考例における遠隔駆動手段108の各ワイヤ110〜113を、本発明の実施例におけるミラーホルダ46′のホルダ板40′に連結するようにしてもよい。
図14〜図16は本発明の第3参考例を示すものであり、図14は右統合ミラー装置を車両の後方側から見た図、図15は図14の15−15線断面図、図16は遠隔駆動手段の構成を示すブロック図であり、本発明の実施例および第1,第2参考例に対応する部分には同一の参照符号を付す。
右統合ミラー装置29R′は、車室外ユニット30R′および車室内ユニット31R′を有して、右前部サイドドア29Rにおけるドアサッシ32の前側上部に設けられる支持板33に取付けられる。
前記車室外ユニット30R′は、支持板33に取付けられるブラケット117と、該ブラケット117に取付けられる車室外ハウジング36と、車室外ハウジング36に取付けられるバイザー37′と、前記ブラケット117に固定されるミラー支持手段としての外側アクチュエータケース118と、車両の後方を視認するようにしてバイザー37′内に配置される車室外ミラー27Rとを備え、また車室内ユニット31R′は、前記支持板33に取付けられる車室内ハウジング39と、前記ブラケット117に固定されるミラー支持手段としての内側アクチュエータケース119と、車両の後方を視認するようにして車室内ハウジング39内に配置される車室内ミラー28Rとを備えるものであり、車室外ミラー27Rは前記外側アクチュエータケース118に揺動可能に支承される外側ミラーホルダ120に保持され、車室内ミラー28Rは前記内側アクチュエータケース119に揺動可能に支承される内側ミラーホルダ121に保持される。
前記支持板33には、車室24の外方側から支持板33との間に外側シール部材122を介在させてブラケット117が取付けられる。車室内ミラー28Rを車両の前方側から覆う合成樹脂製の車室内ハウジング39と、車室24側に臨む支持板33の内面との間には内側シール部材123が介装される。しかも前記ブラケット117の一部は、外側シール部材122および内側シール部材123を貫通して車室内ハウジング39側に延出される。
外側ミラーホルダ120は、車室外ミラー27Rを保持する外側保持部材124が外側ホルダ板125に係合されて成り、内側ミラーホルダ121は、車室内ミラー28Rを保持する内側保持部材126が内側ホルダ板127に係合されて成り、内側ホルダ板127には、外側シール部材122が連結される。
外側ミラーホルダ120の外側ホルダ板125は、ブラケット117に固定される外側アクチュエータケース118に設けられる外側揺動支持部128で上下、左右に揺動し得るように支承され、この外側揺動支持部128は、第1参考例の揺動支持部63と基本的には同一の構造を有するように構成される。
また内側ミラーホルダ121の外側ホルダ板127は、ブラケット117に固定される内側アクチュエータケース119に設けられる内側揺動支持部129で上下、左右に揺動し得るように支承され、この内側揺動支持部129は、第1参考例の揺動支持部63および前記外側揺動支持部128と基本的には同一の構造を有するように構成される。
このようにして車室外ミラー27Rを保持する外側ミラーホルダ120は外側アクチュエータケース118の外側揺動支持部128に上下、左右に揺動し得るようにして支承され、車室内ミラー28Rを保持する内側ミラーホルダ121は、内側アクチュエータケース119の内側揺動支持部129に、上下、左右に揺動し得るようにして支承されるのであるが、外側揺動支持部128および内側揺動支持部129の揺動中心C2は同一に設定され、しかも該揺動中心C2は、車室外ミラー27Rおよび車室内ミラー28R間であって外側および内側アクチュエータケース118,119の車体Bへの取付け部すなわちブラケット117の支持板33への取付け部近傍に設定される。
また揺動中心C2を通る水平な第1直線LA上に軸線を配置する外側第1駆動軸131と、第1直線LAと直交して鉛直方向に延びる外側第2直線LB1上に軸線を配置する外側第2駆動軸132とが、軸線方向の移動を可能として外側アクチュエータケース118から突出されており、外側アクチュエータケース118内には、外側第1駆動軸131を軸方向に往復駆動する動力を発揮する外側第1電動モータ133と、外側第2駆動軸132を軸方向に往復駆動する動力を発揮する外側第2電動モータ134とが収納、固定される。
外側第1駆動軸131の一端部は、第1直線LAを含む平面内での首振りを可能として外側ミラーホルダ120の外側ホルダ板125に連結され、外側第2駆動軸132の一端部は、外側第2直線LB1を含む平面内での首振りを可能として外側ミラーホルダ120の外側ホルダ板125に連結される。而して外側第1電動モータ133の作動によって外側第1駆動軸131が軸方向に作動すると、外側ミラーホルダ120すなわち車室外ミラー27Rが外側揺動支持部128の揺動中心C2まわりに左右に揺動し、外側第2電動モータ134の作動によって外側第2駆動軸132が軸方向に作動すると、外側ミラーホルダ120すなわち車室外ミラー27Rが外側揺動支持部128の揺動中心C2まわりに上下に揺動することになる。
さらに前記揺動中心C2を通る水平な第1直線LA上に軸線を配置する内側第1駆動軸135と、第1直線LAと直交して鉛直方向に延びる内側第2直線LB2上に軸線を配置する内側第2駆動軸136とが、軸線方向の移動を可能として内側アクチュエータケース119から突出されており、内側アクチュエータケース119内には、内側第1駆動軸135を軸方向に往復駆動する動力を発揮する内側第1電動モータ137と、内側第2駆動軸136を軸方向に往復駆動する動力を発揮する内側第2電動モータ138とが収納、固定される。
内側第1駆動軸135の一端部は、第1直線LAを含む平面内での首振りを可能として内側ミラーホルダ121の内側ホルダ板127に連結され、内側第2駆動軸136の一端部は、内側第2直線LB2を含む平面内での首振りを可能として内側ミラーホルダ121の内側ホルダ板127に連結される。而して内側第1電動モータ137の作動によって内側第1駆動軸135が軸方向に作動すると、内側ミラーホルダ121すなわち車室内ミラー28Rが内側揺動支持部129の揺動中心C2まわりに左右に揺動し、内側第2電動モータ138の作動によって内側第2駆動軸136が軸方向に作動すると、内側ミラーホルダ121すなわち車室内ミラー28Rが外側揺動支持部129の揺動中心C2まわりに上下に揺動することになる。
図16において、車室外ミラー27Rおよび車室内ミラー28Rをそれぞれ個別に保持する外側および内側ミラーホルダ120,121は、車室外ミラー27Rおよび車室内ミラー28Rの反射角度を変化させるべく遠隔操作によって遠隔駆動手段140により揺動駆動される。
而して右統合ミラー装置29R′に関連する部分で前記遠隔駆動手段140は、車室外ミラー27Rを左右に揺動する駆動力を発揮する外側第1電動モータ133と、車室外ミラー27Rを上下に揺動する駆動力を発揮する外側第2電動モータ134と、車室内ミラー28Rを左右に揺動する駆動力を発揮する内側第1電動モータ137と、車室内ミラー28Rを上下に揺動する駆動力を発揮する内側第2電動モータ138と、運転席25(本発明の実施例参照)上の車両運転者による手動操作を可能とした第1の遠隔操作部材である左右動操作スイッチ85と、運転席25上の車両運転者による手動操作を可能とした第2の遠隔操作部材である上下動操作スイッチ86と、左右動操作スイッチ85および上下動操作スイッチ86の操作に応じて前記各電動モータ133,134,137,138の作動を制御する制御ユニット141とを備える。
左右動操作スイッチ85および上下動操作スイッチ86は、左統合ミラー装置および右統合ミラー装置29R′のいずれを選択するかを定めるための左右切換スイッチ87、ならびに車室外ミラー27Rおよび車室内ミラー28Rの共通作動および個別作動を切換えるための内外切換スイッチ142とともに操作部143を構成し、この操作部143は、車室24内の運転席25の近傍に配設される。
制御ユニット141は、信号入力判別回路144と、信号入力判別回路144の出力信号に応じて各電動モータ133,134,137,138を個別に駆動する外側第1モータ駆動回路145、外側第2モータ駆動回路146、内側第1モータ駆動回路147および内側第2電動モータ駆動回路148とを備える。
而して信号入力判別回路144は、左右切換スイッチ87が右統合ミラー装置29R′を選択したことを示す信号が入力された状態で、内外切換スイッチ142から入力された信号に応じて各モータ駆動回路145〜148のうち作動せしめるべき回路を選択し、左右動操作スイッチ85および上下動操作スイッチ86からの入力信号に基づいて、各電動モータ133,134,137,138の少なくとも1つを作動せしめる信号を、選択された前記モータ駆動回路に入力するものである。
この第3参考例によれば、車室外ミラー27Rおよび車室内ミラー28Rが、相互に独立した揺動支持部128,129でアクチュエータケース118,119に揺動可能に支承される一対のミラーホルダ120,121にそれぞれ保持されている。
したがって車室外ミラー27Rおよび車室内ミラー28Rを独立に動かす状態と、同時に動かす状態とを必要に応じて切り換えることが可能となるとともに、車室外ミラー27Rおよび車室内ミラー28Rをそれぞれ駆動する機構のいずれかが故障したときには、故障した側だけを交換することが可能となる。
また両揺動支持部128,129の揺動中心C2が同一に設定されているので、両ミラー27R、28Rで協働して得られる視野に、違和感が生じないようにすることができる。
さらに車両運転者による左右動操作スイッチ85および上下動操作スイッチ86の手動操作に応じて各電動モータ133,134,137,138の作動を制御することで、車室外ミラー27Rおよび車室内ミラー28Rの車両運転者に対する反射角度を極めて容易に変化させることができる。
上記第3参考例の変形例として、ブラケット117に電動モータを含むアクチュエータを直接取付け、該ブラケット117に設けられる球面状の揺動支持部で外側および内側ミラーホルダ120,121が揺動可能に支承されるようにしてもよい。
以上、本発明の実施例および参考例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。