JP4676214B2 - 液晶表示素子 - Google Patents
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Description
NONAKA, T., LI, J., OGAWA, A., HORNUNG, B., SCHMIDT, W., WINGEN, R., and DUBAL, H., 1999, Liq. Cryst., 26, 1599.
上記第1光配向膜および上記第2光配向膜の構成材料が相互に異なる組成を有するものであり、
上記強誘電性液晶が、降温過程においてスメクチックA相を経由してカイラルスメクチックC相を発現し、かつ、上記カイラルスメクチックC相において単安定性を示すものであることを特徴とする液晶表示素子を提供するものである。
上記第1光配向膜および上記第2光配向膜の構成材料が相互に異なる組成を有するものであり、
上記強誘電性液晶が、降温過程においてスメクチックA相を経由してカイラルスメクチックC相を発現し、かつ、上記カイラルスメクチックC相において単安定性を示すものであることを特徴としている。ここで単安定性を示すとは、上述したように電圧非印加時の液晶層の状態がひとつの状態で安定化している状態をいうものである。より具体的に説明すると、図3に示すように、強誘電性液晶分子8は層法線に対しチルト角±θだけ傾く二つの安定状態を有し、この二つの安定状態間をコーン上に動作することができるが、電圧非印加時に強誘電性液晶分子8が上記コーン上のいずれかひとつの状態で安定化している状態をいう。
(1)光配向膜
光配向膜は、後述する光配向膜の構成材料をコートした基板に偏光を制御した光を照射し、光励起反応(分解、異性化、二量化)を生じさせて得られた膜に異方性を付与することによりその膜上の液晶分子を配向させるものである。
(第1光配向膜)
上述したように、本態様に用いられる第1光配向膜は、光反応を生じることにより上記光配向膜に異方性を付与する光反応型の材料であることが好ましい。
次に、第1の態様に用いられる第2光配向膜について説明する。上述したように、本態様に用いられる第2光配向膜は、光異性化反応を生じることにより上記光配向膜に異方性を付与する光異性化反応性化合物を含む光異性化型の材料であることが好ましい。ここで、光異性化反応とは、光照射により単一の化合物が他の異性体に変化する現象をいう。このような光異性化型の材料を用いることにより、光照射により、複数の異性体のうち安定な異性体が増加し、それにより光配向膜に容易に異方性を付与することができる。
第2の態様において、第1光配向膜および第2光配向膜の構成材料として好適に用いられる光反応型の材料としては、第1の態様の「第1光配向膜」において述べたものと同じであるので、ここでの説明は省略する。中でも、本態様においては、第1光配向膜の構成材料が、光二量化反応を生じることにより上記光配向膜に異方性を付与する光反応型の材料であり、第2光配向膜の構成材料が、光分解反応を生じることにより上記光配向膜に異方性を付与する光反応型の材料であることが好ましい。これらの材料の組み合わせが、強誘電性液晶の配向制御に特に適しており、ジグザグ欠陥やヘアピン欠陥等の配向欠陥を生じることなく強誘電性液晶を配向させることができ、単安定性の動作モードを示す液晶表示素子とすることができるからである。
本発明に用いられる液晶層は、強誘電性液晶を上記光配向膜により狭持させることにより構成されている。本発明において、上記強誘電性液晶は、降温過程においてSmA相を経由してSmC*相を発現し、かつ、SmC*相において単安定性を示す材料である。
Ra−Q1−X−(Q2−Y)m−Q3−Rb
(式中、RaおよびRbはそれぞれ、直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルカノイルオキシ基またはアルコキシカルボニルオキシ基であり、Q1、Q2およびQ3はそれぞれ、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピラジン−2,5−ジイル基、ピリダジン−3,6−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基であり、これらの基はハロゲン原子、水酸基、シアノ基等の置換基を有していてもよく、XおよびYはそれぞれ、−COO−、−OCO−、−CH2O−、−OCH2−、−CH2CH2−、−C≡C−または単結合であり、mは0または1である。)で表される化合物を使用することができる。ホスト液晶としては、上記化合物を1種単独でも2種以上を組み合わせて用いることもできる。
Rc−Q1−Za−Q2−Zb−Q3−Zc−Rd
(式中、Ra、Q1、Q2、Q3は上記一般式と同じ意味を表し、ZaおよびZbは−COO−、−OCO−、−CH2O−、−OCH2−、−CH2CH2−、−C≡C−、−CH=N−、−N=N−、−N(→O)=N−、−C(=O)S−または単結合であり、Rcは不斉炭素原子を有していてもよい直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルカノイルオキシ基またはアルコキシカルボニルオキシ基であり、Rdは不斉炭素原子を有する直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルカノイルオキシ基またはアルコキシカルボニルオキシ基であり、RcおよびRdはハロゲン原子、シアノ基、水酸基で置換されていてもよい。)で表される化合物を使用することができる。光学活性物質としては、上記化合物を1種単独でも2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明に用いる基板は、一般に液晶表示素子の基板として用いられるものであれば特に限定されるものではなく、例えばガラス板、プラスチック板などが好ましく挙げられる。上記基板の表面粗さ(RSM値)は、10nm以下であることが好ましく、より好ましくは3nm以下、さらに好ましくは1nm以下の範囲内である。なお、本発明において上記表面粗さは、原子間力顕微鏡(AFM:ATOMIC FORCE MICROSCOPE)により測定することができる。
本発明に用いる電極層は、一般に液晶表示素子の電極層として用いられているものであれば特に限定されるものではないが、少なくとも一方が透明導電体で形成されることが好ましい。透明導電体材料としては、酸化インジウム、酸化錫、酸化インジウム錫(ITO)等が好ましく挙げられる。本発明の液晶表示素子を、TFT素子を用いたアクティブマトリックス方式の液晶表示素子とする場合には、上下の電極層のうち一方を上記透明導電体で形成される全面共通電極とし、他方をx電極とy電極をマトリックス状に配列し、x電極とy電極で囲まれた部分にTFT素子および画素電極を配置する。この場合に、画素電極、TFT素子、x電極およびy電極により形成される電極層の凹凸部の差は、0.2μm以下であることが好ましい。電極層の凹凸部の差が0.2μmを超えると、配向乱れを生じやすいからである。
本発明に用いる偏光板は、光の波動のうち特定方向のみを透過させるものであれば特に限定されるものではなく、一般に液晶表示素子の偏光板として用いられているものを使用することができる。
本発明の液晶表示素子は、液晶表示素子の製造方法として一般に用いられる方法により製造することができる。以下、本発明の液晶表示素子の製造方法の一例として、TFT素子を用いたアクティブマトリックス方式の液晶表示素子の製造方法について説明する。まず、一方の基板上に上述した蒸着方法により透明導電膜を形成し、全面共通電極とする。他方の基板上には、透明導電膜をマトリックス状にパターニングすることによりx電極、y電極を形成し、スイッチング素子および画素電極を設置する。
本発明の液晶表示素子は、カラーフィルター方式またはフィールドシーケンシャルカラー方式を採用することによりカラー液晶表示素子として用いることができる。本発明の液晶表示素子を用いたカラー液晶表示素子は、ジグザグ欠陥やヘアピン欠陥などの配向欠陥を生じることなく強誘電性液晶を配向させることができるので、光漏れによるコントラスト比の低下を防止することができる。また、本発明の液晶表示素子において強誘電性液晶は単安定性を示すものであり、アナログ変調による階調表示を可能とし、視野角が広く、高速応答性を有し、高精細なカラー表示を実現することができる。中でも、本発明の液晶表示素子は、フィールドシーケンシャルカラー方式により駆動させることが好ましい。フィールドシーケンシャルカラー方式を採用することにより、低消費電力かつ低コストであり、明るいカラー表示を得ることができるからである。
シクロペンタノンに溶解した2重量%の化合物1の溶液とN−メチル−2−ピロリジノンと2−n−ブトキシエタノール(50:50w%)に溶解した1重量%の化合物vの溶液をそれぞれITOでコーティングされた2枚のガラス基板に回転数4000rpmで30秒間スピンコーティングした。化合物1の溶液をスピンコーティングした基板については、オーブンで180℃、10分間乾燥後、偏光紫外線を25℃で基板面に対して30°の角度より100mJ/cm2露光し、化合物vの溶液をスピンコーティングした基板については、オーブンで100℃、1分間乾燥させた後、偏光紫外線を25℃で1000mJ/cm2露光した後、窒素雰囲気下150℃で1時間加熱した。片方の基板に1.5μmのスペーサーを散布し、もう片方の基板にシール材をシールディスペンサーで塗布した。その後、基板を偏光紫外線照射方向と平行で且つアンチパラレルの状態に組み立て、熱圧着を行った。液晶は「FELIXM4851−100」(クラリアント社製)を用い、注入口上部に液晶を付着しオーブンを用いて、ネマチック相−等方相転移温度より10℃〜20℃高い温度で注入を行い、ゆっくりと常温に戻したところ、配向欠陥のないモノドメイン相が得られた。
シクロペンタノンに溶解した2重量%の化合物1の溶液と日産化学工業(株)製のポリイミド「RN1199」をそれぞれITOでコーティングされた2枚のガラス基板に回転数4000rpmで30秒間スピンコーティングした。ポリイミド「RN1199」をスピンコーティングした基板については、100J/cm2偏光紫外光にて露光した以外は、上記実施例1と同様にしてセルを組み、液晶を注入したところ、配向欠陥のないモノドメイン相が得られた。
シクロペンタノンに溶解した2重量%の化合物1の溶液をITOでコーティングされた2枚のガラス基板に回転数4000rpmで30秒間スピンコーティングした。さらに上記実施例1と同様の条件で露光乾燥し、セル組みを行ったところ、モノドメイン相は得られず、ジグザグ欠陥、ヘアピン欠陥などの配向欠陥が発生した。
N−メチル−2−ピロリジノンと2−ブトキシエタノール(50:50w%)に溶解した1重量%の化合物vの溶液をITOでコーティングされた2枚のガラス基板に回転数4000rpmで30秒間スピンコーティングした。さらに上記実施例1と同様の条件で露光乾燥し、セル組みを行ったところ、モノドメイン相は得られず、ジグザグ欠陥、ヘアピン欠陥などの配向欠陥が発生した。
シクロペンタノンに溶解した2重量%の化合物1の溶液とN−メチル−2−ピロリジノンと2−n−ブトキシエタノール(50:50w%)に溶解した1重量%の化合物iの溶液をそれぞれITOでコーティングされた2枚のガラス基板に回転数4000rpmで30秒間スピンコーティングした。化合物1の溶液をスピンコーティングした基板については、オーブンで180℃、10分間乾燥後、偏光紫外線を25℃で基板面に対して30°の角度より100mJ/cm2露光し、化合物iの溶液をスピンコーティングした基板については、オーブンで100℃、1分間乾燥させた後、偏光紫外線を25℃で1000mJ/cm2露光した。片方の基板に1.5μmのスペーサーを散布し、もう片方の基板にシール材をシールディスペンサーで塗布した。その後、基板を偏光紫外線照射方向と平行で且つアンチパラレルの状態に組み立て、熱圧着を行った。液晶は「R2301」(クラリアント社製)を用い、注入口上部に液晶を付着しオーブンを用いて、ネマチック相−等方相転移温度より10℃〜20℃高い温度で注入を行ない、ゆっくりと常温に戻したところ、配向欠陥のないモノドメイン相が得られた。
N−メチル−2−ピロリジノンと2−n−ブトキシエタノール(50:50w%)に溶解した2重量%の化合物iの溶液をITOでコーティングされた2枚のガラス基板に回転数4000rpmで30秒間スピンコーティングした。さらに上記の条件で乾燥し露光処理した後にセルを組み、液晶を注入したところモノドメイン相は得られず、ダブルドメインやジグザグ欠陥、ヘアピン欠陥などの配向欠陥が発生した。
実施例3における化合物1の替わりに化合物2を用いた以外は、実施例3と同様にしたところ、配向欠陥のないモノドメイン相が得られた。
実施例3における化合物1の替わりに化合物3を用いた以外は、実施例3と同様にしたところ、配向欠陥のないモノドメイン相が得られた。
実施例3における化合物1の替わりに化合物4を用いた以外は、実施例3と同様にしたところ、配向欠陥のないモノドメイン相が得られた。
実施例3における化合物iの替わりに化合物iiを用いた以外は、実施例3と同様にしたところ、配向欠陥のないモノドメイン相が得られた。
シクロペンタノンに溶解した2重量%の化合物1の溶液とN−メチル−2−ピロリジノンと2−n−ブトキシエタノール(50:50w%)に溶解した1重量%の化合物iiiの溶液をそれぞれITOでコーティングされた2枚のガラス基板に回転数4000rpmで30秒間スピンコーティングした。化合物1の溶液をスピンコーティングした基板については、オーブンで180℃、10分間乾燥後、偏光紫外線を25℃で基板面に対して30°の角度より100mJ/cm2露光し、化合物iiiの溶液をスピンコーティングした基板については、オーブンで100℃、1分間乾燥させた後、偏光紫外線を25℃で1000mJ/cm2露光した後、窒素雰囲気下150℃で1時間加熱した。片方の基板に1.5μmのスペーサーを散布し、もう片方の基板にシール材をシールディスペンサーで塗布した。その後、基板を偏光紫外線照射方向と平行で且つアンチパラレルの状態に組み立て、熱圧着を行った。液晶は「R2301」(クラリアント社製)を用い、注入口上部に液晶を付着しオーブンを用いて、ネマチック相−等方相転移温度より10℃〜20℃高い温度で注入を行ない、ゆっくりと常温に戻したところ、配向欠陥のないモノドメイン相が得られた。
実施例8における化合物iiiの替わりに化合物ivを用いた以外は、実施例8と同様にしたところ、配向欠陥のないモノドメイン相が得られた。
2a、2b … 光配向膜
3a … 共通電極
3b … x電極
3c … y電極
3d … 画素電極
4a、4b … 基板
5a、5b … 偏光板
7 … TFT素子
8 … 強誘電性液晶分子
Claims (15)
- 第1基板と、前記第1基板上に設けられた電極層と、前記電極層上に形成された第1光配向膜とを有する第1光配向処理基板、および、第2基板と、前記第2基板上に設けられた電極層と、前記電極層上に形成された第2光配向膜とを有する第2光配向処理基板を、前記第1光配向膜と前記第2光配向膜とが対向するように配置し、前記第1光配向膜と前記第2光配向膜との間に強誘電性液晶を挟持してなる液晶表示素子であって、
前記第1光配向膜および前記第2光配向膜の構成材料が相互に異なる組成を有するものであり、
前記強誘電性液晶が、降温過程においてスメクチックA相を経由してカイラルスメクチックC相を発現し、かつ、前記カイラルスメクチックC相において単安定性を示すものであり、
前記第1光配向膜の構成材料が、光反応を生じることにより前記光配向膜に異方性を付与する光反応型の材料であり、前記第2光配向膜の構成材料が、光異性化反応を生じることにより前記光配向膜に異方性を付与する光異性化反応性化合物を含む光異性化型の材料であることを特徴とする液晶表示素子。 - 前記光異性化反応性化合物が、偏光方向により吸収を異にする二色性を有し、かつ、光照射により光異性化反応を生じるものであることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示素子。
- 前記光異性化反応が、シス−トランス異性化反応であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶表示素子。
- 前記光異性化反応性化合物が、分子内にアゾベンゼン骨格を有する化合物であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の液晶表示素子。
- 前記光異性化反応性化合物が、下記式で表されるアゾベンゼン骨格を側鎖として有する単分子化合物であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の液晶表示素子。
(上記式中、R21はそれぞれ独立して、ヒドロキシル基を表す。R22は、−(α−β−α)g−(γ)h−で表される連結基を表し、R23は、−(γ)h−(α−β−α)g−で表される連結基を表す。ここで、αは2価の炭化水素基を表し、βは、−O−、−CO−O−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−、−NHCO−O−、または−OCONH−を表し、gは0〜3の整数を表す。γは、gが0のとき、二価の炭化水素基を表し、gが1〜3の整数のとき、−O−、−CO−O−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−、−NHCO−O−、または−OCONH−を表し、hは0または1を表す。R24はそれぞれ独立して、ハロゲン原子、カルボキシル基、ハロゲン化メチル基、ハロゲン化メトキシ基、シアノ基、ニトロ基、メトキシ基、またはメトキシカルボニル基を表す。ただし、カルボキシル基はアルカリ金属と塩を形成していてもよい。R25は、それぞれ独立して、カルボキシル基、スルホ基、ニトロ基、アミノ基、またはヒドロキシル基を表す。ただし、カルボキシル基、またはスルホ基はアルカリ金属と塩を形成していてもよい。) - 前記光異性化反応性化合物が、アゾベンゼン骨格を側鎖として有する重合性モノマーであることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の液晶表示素子。
- 前記光異性化反応性化合物が、下記式で表されるアゾベンゼン骨格を側鎖として有する重合性モノマーであることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の液晶表示素子。
(上記式中、R31はそれぞれ独立して、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリルアミド基、ビニルオキシ基、ビニルオキシカルボニル基、ビニルイミノカルボニル基、ビニルイミノカルボニルオキシ基、ビニル基、イソプロペニルオキシ基、イソプロペニルオキシカルボニル基、イソプロペニルイミノカルボニル基、イソプロペニルイミノカルボニルオキシ基、イソプロペニル基、またはエポキシ基を表す。R32は、−(α−β−α)g−(γ)h−で表される連結基を表し、R33は、−(γ)h−(α−β−α)g−で表される連結基を表す。ここで、αは2価の炭化水素基を表し、βは、−O−、−CO−O−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−、−NHCO−O−、または−OCONH−を表し、gは0〜3の整数を表す。γは、gが0のとき、二価の炭化水素基を表し、gが1〜3の整数のとき、−O−、−CO−O−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−、−NHCO−O−、または−OCONH−を表し、hは0または1を表す。R34はそれぞれ独立して、ハロゲン原子、カルボキシル基、ハロゲン化メチル基、ハロゲン化メトキシ基、シアノ基、ニトロ基、メトキシ基、またはメトキシカルボニル基を表す。ただし、カルボキシル基はアルカリ金属と塩を形成していてもよい。R25は、それぞれ独立して、カルボキシル基、スルホ基、ニトロ基、アミノ基、またはヒドロキシル基を表す。ただし、カルボキシル基、またはスルホ基はアルカリ金属と塩を形成していてもよい。) - 第1基板と、前記第1基板上に設けられた電極層と、前記電極層上に形成された第1光配向膜とを有する第1光配向処理基板、および、第2基板と、前記第2基板上に設けられた電極層と、前記電極層上に形成された第2光配向膜とを有する第2光配向処理基板を、前記第1光配向膜と前記第2光配向膜とが対向するように配置し、前記第1光配向膜と前記第2光配向膜との間に強誘電性液晶を挟持してなる液晶表示素子であって、
前記第1光配向膜および前記第2光配向膜の構成材料が相互に異なる組成を有するものであり、
前記強誘電性液晶が、降温過程においてスメクチックA相を経由してカイラルスメクチックC相を発現し、かつ、前記カイラルスメクチックC相において単安定性を示すものであり、
前記第1光配向膜および前記第2光配向膜の構成材料が、光反応を生じることにより前記光配向膜に異方性を付与する光反応型の材料であり、
前記第1光配向膜の構成材料が、光二量化反応を生じることにより前記光配向膜に異方性を付与する光反応型の材料であり、前記第2光配向膜の構成材料が、光分解反応を生じることにより前記光配向膜に異方性を付与する光反応型の材料であることを特徴とする液晶表示素子。 - 前記光反応が、光二量化反応または光分解反応であることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれかの請求項に記載の液晶表示素子。
- 前記光二量化反応を生じることにより前記光配向膜に異方性を付与する光反応型の材料が、ラジカル重合性の官能基を有し、かつ、偏光方向により吸収を異にする二色性を有する光二量化反応性化合物を含むことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の液晶表示素子。
- 前記光二量化反応性化合物が、側鎖としてケイ皮酸エステル、クマリンまたはキノリンのいずれかを含む二量化反応性ポリマーであることを特徴とする請求項10に記載の液晶表示素子。
- 前記強誘電性液晶が単一相を構成するものであることを特徴とする請求項1から請求項12までのいずれかの請求項に記載の液晶表示素子。
- 薄膜トランジスタを用いたアクティブマトリックス方式により駆動させるものであることを特徴とする請求項1から請求項13までのいずれかの請求項に記載の液晶表示素子。
- フィールドシーケンシャルカラー方式により駆動させるものであることを特徴とする請求項1から請求項14までのいずれかの請求項に記載の液晶表示素子。
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