以下、本発明の磁気ドライブ機構について図を用いて詳細に説明する。
はじめに、本発明の概略について図1を用いて説明する。本発明の磁気ドライブ機構1は磁気部材を相互に移動させることで駆動対象物を駆動する。磁気部材の移動は、回転運動、直線運動、ねじれ運動、スイッチング運動など種々の態様の運動とすることができる。
図1(a)において、磁気ドライブ機構1は第1の磁気部材4と第2の磁気部材7とを備え、両磁気部材を相互に移動させる。図1では、第1の磁気部材4に対して第2の磁気部材7を移動させる構成例を示しているが、第2の磁気部材7に対して第1の磁気部材4を移動させる構成とすることもできる。
図1(a)において、第1の磁気部材4は磁束発生源2と磁気誘導路3とによって磁気回路10を形成する。この磁気回路10上に磁気回路10を流れる磁束の流れを制御する磁束制御手段8を備える。また、磁気回路10の途中に複数の磁極端12(12A,12B)を設ける。この磁極端12(12A,12B)の間に第2の磁気部材7を移動自在に配置する。図示する磁気部材7は磁束発生源5を備え、磁極端12(12A,12B)間の磁束と磁束発生源5の磁束との相互作用によって駆動力を発生させる。なお、ここでは、第2の磁気部材7は回転体を例として示している。
第2の磁気部材7を連続して駆動させるには、磁気部材7の回転位置に応じて、磁極端12(12A,12B)の間の磁束の方向を変える必要がある。励磁コイルによれば励磁コイルに流す電流方向を切り替えることによって磁極を切り替えることができるが、永久磁石等の磁束発生源を用いる構成では、励磁コイルのように電流方向によって磁極の切り替えを行うことができない。そこで、本発明の磁気ドライブ機構では、磁束発生源からの磁束の流れを制御することによって磁極端での磁極の強弱のバランスを切り替え、これによって磁気部材を駆動する駆動機構を構成する。
本発明の磁気ドライブ機構1は、この磁極端12(12A,12B)の間の磁束の方向を磁気回路10上に設けた磁束制御手段8によって切り替える。磁束制御手段8は、磁気誘導路の磁気特性を制御することによって磁極端12(12A,12B)に対する磁束の流れを制御し、磁極端12(12A,12B)に現れる各磁極の正負の強弱のバランスを切り替える。この磁極の正負の強弱のバランスの切り替えにより、第2の磁気部材7に対する磁束方向は変更され、第2の磁気部材7は第1の磁気部材4に対して相対的に移動する。
本発明の磁気ドライブ機構では、磁束制御手段8による磁気誘導路3の磁気特性を制御することによって磁束発生源2からの磁束の流れを制御する構成が、従来の磁気ドライブ機構が機構上必要としている励磁コイルを不要としている。制御する磁気特性としては、例えば磁気抵抗を用いることができる。応力や温度や磁場によって磁気特性可変磁気特性を制御することによって磁気回路の磁気抵抗を制御することができる。
図1(b)は、磁束制御手段8によって通過する磁気量の増減や磁束方向を制御することで(図中の破線)、一方の磁極端12Aを正極(N極)とし、他方の磁極端12Bを負極(S極)とした場合を示している。この切り替えにより、磁極端間には磁極端12Aから磁極端12Bに向かう磁束の流れが形成され、第2の磁気部材7はこの磁束の向きに応じて移動する。
図1(c)では、磁束制御手段8による、通過する磁束量の増減や磁束方向の制御(図中の破線)が、磁極端12Aを負極(S極)に磁極端12Bを正極(N極)に切り替える。この切り替えは、磁極端間において前回とは逆方向となる磁極端12Bから磁極端12Aに向かう磁束の流れを形成する。第2の磁気部材7はこの磁束の向きに応じて移動する。
図1(b),図1(c)の状態を繰り返して第2の磁気部材に対する有効な磁束量の増減を切り替えることによって、第2の磁気部材7は第1の磁気部材4に対して回転運動する。
なお、本発明の磁気ドライブ機構は、上記した回転運動に限らず、後述するように直線運動やねじれ運動やスイッチング運動など種々の運動態様に適用することができる。
また、上記の磁束の流れを制御する構成として複数の形態とすることができる。以下、ブリッジ構成の磁気回路を切り替えることで磁束の流れを制御する第1の形態と、複数の磁気回路を選択して切り替えることで磁束の流れを制御する第2の形態、及びこれらを組み合わせに相当する第3の形態について説明する。
はじめに、本発明の磁気ドライブ機構の第1の形態について説明する。第1の形態では、ブリッジ構成の磁気回路を切り替えることで磁束の流れを制御する。図2は第1の形態を説明するための概略図である。
図2(a)において、磁気ドライブ機構1は第1の磁気部材4と第2の磁気部材7とを備え、両磁気部材を相互に移動させる。
第1の磁気部材4は、第1の磁気部材4の磁束発生源2の両磁極を結ぶ磁気誘導路により磁気回路10を形成する。この磁気回路10は磁束発生源2の各磁極側に設けた分岐端11A,11Bと両分岐端間を結ぶ結合端13A,13Bとによりブリッジを構成する。このブリッジ上には、磁気回路10を流れる磁束の流れを制御する磁束制御手段8(8a〜8d)が設けられる。図2(a)では、磁束制御手段8aは分岐端11Aと結合端13Aとを結ぶ磁気回路上に設けられ、磁束制御手段8bは分岐端11Aと結合端13Bとを結ぶ磁気回路上に設けられ、磁束制御手段8cは分岐端11Bと結合端13Aとを結ぶ磁気回路上に設けられ、磁束制御手段8dは分岐端11Bと結合端13Bとを結ぶ磁気回路上に設けられる。
第2の磁気部材7は、結合端13A,13B間を結ぶ磁気回路上の途中に形成した磁極端12A,12Bの間に配置する。磁束制御手段8(8a〜8d)は、磁気誘導路の磁気特性を制御することによって磁極端12A,12Bに対する磁束の流れを制御して、磁極端12A,12Bの磁極端に現れる各磁極の正負の強弱のバランスを切り替える。
図2に示すブリッジ構成では、磁束制御手段8aと磁束制御手段8dの組みと、磁束制御手段8bと磁束制御手段8cの組みとを交互に動作させる切り替え制御は、磁極端12A,12Bの磁極端に現れる各磁極の正負の強弱のバランスを切り替える。
図2(b)は一磁気回路状態を示している。この磁気回路状態では、磁束制御手段8a,8d(あるいは磁束制御手段8b,8c)を制御することによって、分岐端11Aと結合端13Aの間の磁気回路及び分岐端11Bと結合端13Bの間の磁気回路を流れる磁束の量を減少させ、磁束発生源2のN極から分岐端11A,結合端13B,磁極端12B,磁極端12A,結合端13A,分岐端11Bを通って磁束発生源2のS極に至る磁気回路を形成する。
この磁束量の増減の制御は、磁極端12Aを負極(S極)とし、磁極端12Bを正極(N極)とし、磁極端間には磁極端12Bから磁極端12Aに向かう磁束の流れを形成する。第2の磁気部材7はこの磁束の向きに応じて移動する。
次に、図2(c)は他の磁気回路状態を示している。この磁気回路状態では、磁束制御手段8b,8c(あるいは磁束制御手段8a,8d)を制御することによって、分岐端11Aと結合端13Bの間の磁気回路及び分岐端11Bと結合端13Aの間の磁気回路を流れる磁束の量を減少させ、磁束発生源2のN極から分岐端11A,結合端13A,磁極端12A,磁極端12B,結合端13B,分岐端11Bを通って磁束発生源2のS極に至る磁気回路を形成する。
この磁束量の増減の制御は、磁極端12Aを正極(N極)とし、磁極端12Bを負極(S極)とし、磁極端間には図2(b)とは逆方向の磁極端12Aから磁極端12Bに向かう磁束の流れを形成する。第2の磁気部材7はこの磁束の向きに応じて移動する。
図2(b),(c)の状態を繰り返して磁束方向を切り替えることによって、第2の磁気部材7は第1の磁気部材4に対して回転運動する。
図3は、他のブリッジ構成を説明するための図である。このブリッジ構成は、図2に示すブリッジ構成の結合端において相違し、その他の構成についてはほぼ同様である。
図3に示すブリッジ構成では、図2に示す例と同様に、磁束制御手段8aと磁束制御手段8dの組みと、磁束制御手段8bと磁束制御手段8cの組みとを交互に動作させる切り替え制御によって、磁極端12A,12Bの磁極端に現れる各磁極の正負の強弱のバランスを切り替える。このブリッジ構成において、結合端13部分に形成したギャップ14が磁気誘導路を磁気的に分離している。ギャップ14の先端は、磁極端12Aa,12Ab,12Bc,12Bdを構成している。
図3(b)はブリッジ構成による一磁気回路状態を示している。この磁気回路状態では、磁束制御手段8a,8d(あるいは磁束制御手段8b,8c)を制御することによって、分岐端11Aと磁極端12Aaの間の磁気回路及び分岐端11Bと磁極端12Bdの間の磁気回路を流れる磁束の量を減少させ、磁束発生源2のN極から分岐端11A,磁極端12Ab,磁極端12Bc,分岐端11Bを通って磁束発生源2のS極に至る磁気回路を形成する。
この磁束量の増減の制御は、磁極端12Bcを負極(S極)とし、磁極端12Abを正極(N極)とし、磁極端間には磁極端12Abから磁極端12Bcに向かう磁束の流れを形成する。第2の磁気部材7はこの磁束の向きに応じて移動する。
図3(c)はブリッジ構成による他の磁気回路状態を示している。この磁気回路状態では、磁束制御手段8b,8c(あるいは磁束制御手段8a,8d)を制御することによって、分岐端11Aと磁極端12Abの間の磁気回路及び分岐端11Bと磁極端12Bcの間の磁気回路を流れる磁束の量を減少させ、磁束発生源2のN極から分岐端11A,磁極端12Aa,磁極端12Bd,分岐端11Bを通って磁束発生源2のS極に至る磁気回路を形成する。
この磁束量の増減の制御は、磁極端12Aaを正極(N極)とし、磁極端12Bdを負極(S極)とし、磁極端間には図3(b)とは逆方向の磁極端12Aaから磁極端12Bdに向かう磁束の流れを形成する。第2の磁気部材7はこの磁束の向きに応じて移動する。
図3(b),(c)の状態を繰り返して磁束方向を切り替えることによって、第2の磁気部材7は第1の磁気部材4に対して回転運動する。
ギャップ14による磁気誘導路の磁気的な分離は、磁気誘導路間や磁極端間において、不要な磁束の漏れを削減し、磁束を有効に利用することができる。
図4,5は、第1の形態による磁気ドライブ機構の第1の構成例を説明するための図である。この第1の構成例は、図3に示したギャップを備える構成に基づくものである。
第1の構成例は、第1の磁気部材を固定子24とし第2の磁気部材を回転子27とするものである。固定子磁気誘導路を上下に層状に形成し、上下の層の間に固定子磁束発生源22を挟む構成とする。図4は磁気ドライブ機構21の上方部分を示し、図5は磁気ドライブ機構21の下方部分を示している。なお、ここでは層状の構成を上下の構成で説明するが、この上下の関係は説明の便宜上から記載ものであって、物理的に上下の関係である必要はない。
なお、前記図3で示したブリッジ構成の磁気回路は、そのままの構成では各磁極端を同一平面上に配置しても、第2の磁気部材2を連続回転させることができないことに留意する必要がある。そのため、図4、図5に示すように同じ極の固定磁気誘導路及び磁極端を同一平面上に形成し、異なる極の平面を積層させた構成とすることによってブリッジ構成の磁気回路を実現することができ、第2の磁気部材2を連続回転させることができる様になる。
磁気ドライブ機構21は、回転子磁束発生源25を有する回転子27と、固定子磁束発生源22及び固定子磁気誘導路23を有する固定子24と、固定子磁気誘導路23の途中に設けて固定子磁気誘導路23に流れる磁束を制御する磁束制御手段28とを備える。固定子磁気誘導路23は固定子磁束発生源22の各極を複数に分流して分流先を磁極端とし、異なる極の磁極端(ここでは上下の磁極端)を組みとし、この各組を回転子27の異なる回転角度位置に配置している。
図4において、固定子24の上面は、固定子磁束発生源22のN極側を固定子磁気誘導路上面23Auと固定子磁気誘導路上面23Buの二つに分岐し、この分岐先の両磁極端端の間に回転子27を配置している。固定子磁気誘導路上面23Au上には磁束制御手段28Auが設けられ、固定子磁気誘導路上面23Bu上には磁束制御手段28Buが設けられる。
また、図5において、固定子24の下面は、固定子磁束発生源22のS極側を固定子磁気誘導路下面23Adと固定子磁気誘導路下面23Bdの二つに分岐し、この分岐先の両磁極端端の間に回転子27を配置している。固定子磁気誘導路下面23Ad上には磁束制御手段28Adが設けられ、固定子磁気誘導路下面23Bd上には磁束制御手段28Bdが設けられる。
磁束制御手段28Auは、固定子磁気誘導路上面23Auを流れる磁束を制御する手段であり、可変磁気特性材29Auと磁気特性制御手段30Auから構成される。また、磁束制御手段28Adは、固定子磁気誘導路下面23Adを流れる磁束を制御する手段であり、可変磁気特性材29Adと磁気特性制御手段30Adから構成される。また、磁束制御手段28Bu、28Bdも同様に構成される。
可変磁気特性材は、応力や温度や磁場等によって磁気抵抗等の磁気特性が変化する素材である。可変磁気特性材は、例えば、異方性を有する磁性材、磁歪材、樹脂をバインダーとして磁性粉体を混合した磁性材、樹脂をバインダーとして磁性粉体と圧電可能な誘電粉体とを混合した複合材、感温磁性材等により形成することができる。
また、磁束制御手段は、可変磁気特性材の磁気特性を変化させる手段であり、例えば、可変磁気特性材に応力を印加することにより可変磁気特性材の磁気特性を制御する応力印加素子、感温磁性材である可変磁気特性材の温度を変えることにより可変磁気特性材の磁気特性を制御する温度印加素子、可変磁気特性材に磁場を変えることにより可変磁気特性材の磁気特性を制御する磁場印加素子等とすることができる。応力印加素子は、例えば、積層タイプの圧電素子を用いることができる。磁束制御手段は、可変磁気特性材に隣接して設けたり、埋設したり、あるいは混在させるなど種々の形態で取り付けることができる。
上記図4,5の構成の磁気ドライブ機構による磁束の流れ及び磁束量の制御について図6,7を用いて説明し、この磁束量の増減の制御による駆動動作について図8を用いて説明する。
図6(a)は図3に示した磁気ドライブ機構の平面の概略構成を示し、図6(b)は磁気ドライブ機構の断面の概略構成を示している。なお、図6(b)に示す断面は、図6(a)中の一点鎖線に示す部分を示している。
図6(a)は固定子24の一方の面(例えば、前記した上面)を示している。固定子磁束発生源22からの磁束は固定子磁気誘導路23Aと固定子磁気誘導路23Bの2つに分流される。この分流は、固定子24の他方の面(例えば、前記した下面、図6(a)では背面であるため示されていない)においても形成される。
図6(b)に示す断面において、固定子磁気誘導路上面23Auと固定子磁気誘導路下面23Adは固定子磁束発生源22を挟んで層状に(図では上下方向)形成される。なお、図6(b)は図6(a)中の一点鎖線で示す部分の断面を示しているため、固定子磁気誘導路上面23Bu及び固定子磁気誘導路上面23Bdについては示されていない。
固定子磁気誘導路上面23Au、固定子磁気誘導路下面23Adには、それぞれ途中に磁束制御手段28Au,28Adが設けられる。磁束制御手段28Au,28Adは、固定子磁束発生源22から固定子磁気誘導路23Au、23Adを通って各磁極端121Au,121Adに流れる磁束量を制御する。磁束制御手段28Au,28Adは、前記したように可変磁気特性材29Au,29Ad及び磁気特性制御手段30Au,30Adにより構成される。磁気特性制御手段30Au,30Adは可変磁気特性材29Au,29Adの磁気抵抗等の磁気特性を変え、固定子磁気誘導路23Au、23Adを流れる磁束量を制御する。
上記した磁極端121Aの組み(磁極端121Au,121Ad)に対向して、固定子磁気誘導路23Bの磁極端121Bの組み(磁極端121Bu,121Bd)を設け、これらの磁極端121Aと121Bの各組の間に回転子27を配置する。
上記構成において、磁気特性制御手段30Au,30Ad及び図示していない磁気特性制御手段30Bu,30Bdは、固定磁気誘導路を流れる磁束量を制御し、磁極端121Aと121Bの磁極の強弱のバランスを切り替える。回転子27は、磁極端121Aと121Bの磁極の強弱のバランスの切り替えによる磁束の流れに応じて回転駆動する。
図7において、可変磁気特性材29は固定子磁束発生源22からの磁界によってある程度異方性を備えている。この可変磁気特性材29の磁化方向は、隣接する磁気特性制御手段30を駆動することによって傾く。磁束の通り易さは、磁化の傾きの程度によって変化する。固定子磁束発生源22から発生する磁束量はほぼ一定であるため、ある固定子磁気誘導路の磁束量が減ると、連結する他の固定子磁気誘導路の磁束量が増える。これにより、磁束量が増えた固定子磁気誘導路側に現れる磁極の強さが増し、回転子側の対となっている磁極を引きつける。駆動する磁気特性制御手段30を切り替えて上記動作を繰り返すことによって回転子は回転駆動する。
図7(a)は、磁気特性制御手段30Au,30Adの制御が、可変磁気特性材29Auの磁気抵抗を高くし、可変磁気特性材29Adの磁気抵抗を低くした状態を示している。この場合には、固定子磁気誘導路下面23Adに磁束が流れ、磁極端121Adは負極(S極)となる。一方、固定子磁気誘導路上面23Auには通過する磁束量が減るため、磁極端121Auには磁極は弱まる。したがって、磁極端121Aは負極(S極)が強くなる。
一方、図示していないが、同様にして、磁気特性制御手段30Bu,30Bdの制御による、可変磁気特性材29Bdの磁気抵抗の上昇、及び可変磁気特性材29Buの磁気抵抗を低下は、固定子磁気誘導路上面23Buに磁束を流し、磁極端121Buを正極(N極)とする。一方、固定子磁気誘導路下面23Bdに通過する磁束量は減るため、磁極端121Bdには磁極は弱まる。したがって、磁極端121Bは正極(N極)が強くなる。
上記した磁極の状態により、磁極端121Bから磁極端121Aに向かう磁束の流れが形成される。
これに対して、図7(b)は逆の磁束の流れを形成する状態を示している。図7(b)の状態では、磁気特性制御手段30Au,30Adを制御することによって、可変磁気特性材29Adの磁気抵抗を高くし、可変磁気特性材29Auの磁気抵抗を低くする。これにより、固定子磁気誘導路上面23Auに磁束が流れ、磁極端121Auは正極(N極)となる。一方、固定子磁気誘導路下面23Adを通過する磁束量が減るため、磁極端121Adには磁極は弱まる。したがって、磁極端121Aは正極(N極)が強くなる。
一方、同様にして(図示していない)、磁気特性制御手段30Bu,30Bdの制御は、可変磁気特性材29Buの磁気抵抗を高くし、可変磁気特性材29Bdの磁気抵抗を低くする。これにより、固定子磁気誘導路下面23Bdに磁束が流れ、磁極端121Bdは負極(N極)となる。一方、固定子磁気誘導路上面23Buに通過する磁束量が減るため、磁極端121Buには磁極は弱まる。したがって、磁極端121Bは負極(N極)が強くなる。
上記した磁極の状態により、磁極端121Aから磁極端121Bに向かう磁束の流れが形成される。
上記した磁極端に現れる磁極の強弱のバランスの切り替えは、磁極端間の磁束方向を切り換える。この磁束方向の切り替えは、第2の磁気部材に対する有効な磁束方向を切り替えい磁極端間に配置した回転子27を回転駆動する。
図6,7に示すように、上記した第1の形態の第1の磁気部材と第2の磁気部材は、層状(図では上下方向)に形成された磁極端の組みを構成する。磁極端の間における磁束方向と回転子の磁極対間の磁束方向とが直交するよう配置する。
この配置構成は、第1の磁気部材の磁極端間(図の一方(右方あるいは左方)の磁極端から他方(左方あるいは右方)の磁極端間)を流れる磁束と回転子の磁極対間の磁束との間で交差する成分を生じさせる。この磁束の交差成分は、回転子を回転駆動する駆動力を生じさせる。
なお、上記構成では、第1の磁気部材の磁極端間(図の一方(右方あるいは左方)の磁極端から他方(左方あるいは右方)の磁極端間)を流れる磁束は、第1の磁気部材の磁極端間の厚みの分だけ斜め方向となる。この斜め方向の磁束は、回転駆動に寄与しない上下方向の成分となる。この上下方向の磁束成分は、回転子の回転軸を傾斜させる方向の作用力を発生するが、固定子磁束発生源を構成する永久磁石の厚さを薄くすることで、この作用力を低減させることができる。
したがって、上記構成では、磁極端間では一方の上面の磁極端から他方の下面の磁極端に向かって、あるいは逆に一方の下面の磁極端から他方の上面の磁極端に向かって磁束が流れる。この磁束は、回転子27を回転させる駆動力を発生する。
図8は回転子27を回転駆動する工程を説明するための図である。なお、図8に示す各工程は、固定子の上面及び下面における磁束の流れと断面から見た磁束の流れを示している。
はじめに、図8(a)に示すSTEP1では、上面では磁束制御手段28Buを駆動して図中の右方の磁気誘導路の磁束の流れを制限し、下面では磁束制御手段28Adを駆動して図中の左方の磁気誘導路の磁束の流れを制限する。これによって、上面の磁極端121AuはN極となり、下面の磁極端121BdはS極となり、断面図において左上方の磁極端から右下方の磁極端に向かう磁束が形成される。この磁束と回転子27が発する磁束との相互作用によって、回転子27に回転駆動力が生じる。
次に、図8(b)に示すSTEP2では、磁束制御手段28Au,28Bu,28Ad,28Bdを非駆動として、上面及び下面の磁気誘導路の磁束の流れを制限しない。これにより、上面の磁極端121Au及び121BuはN極となり、下面の磁極端121Ad及び121BdはS極となり、断面図において左の磁極対間、及び右方の磁極対間を流れる磁束が形成される。この磁束と回転子27が発する磁束とのつりあいにより、回転子27には回転駆動力は生じない。
次に、図8(c)に示すSTEP3では、上面では磁束制御手段28Auを駆動して図中の左方の磁気誘導路の磁束の流れを制限し、下面では磁束制御手段28Bdを駆動して図中の右方の磁気誘導路の磁束の流れを制限する。これによって、上面の磁極端121BuはN極となり、下面の磁極端121AdはS極となり、断面図において右上方の磁極端から左下方の磁極端に向かう磁束が形成される。この磁束と回転子27が発する磁束との相互作用によって、回転子27に回転駆動力が生じる。
さらに、図8(d)に示すSTEP4では、磁束制御手段28Au,28Bu,28Ad,28Bdを非駆動として、上面及び下面の磁気誘導路の磁束の流れを制限しない。これにより、上面の磁極端121Au及び121BuはN極となり、下面の磁極端121Ad及び121BdはS極となり、断面図において左の磁極対間、及び右方の磁極対間を流れる磁束が形成される。この磁束と回転子27が発する磁束とのつりあいにより、回転子27には回転駆動力は生じない。
上記STEP1〜STEP4により回転子27は1回転し、この工程を繰り返すことによって回転子を連続させることができる。
なお、上記STEP1〜STEP4において、STEP2,4をスキップしてSTEP1とSTEP3を繰り返すことによって回転子27を回転駆動してもよい。
なお、上記した構成において、第1の磁気部材は磁極端間を分離して形成しているが、磁極端間を連結して一体構造の構成としてもよい。図9は、磁極端間を連結する構成例を説明するための図である。
図9は連結例を示す図面であり、磁極端121Aと磁極端Bとの間にギャップを設け、このギャップを非磁性材130により連結する。連結に用いる非磁性材130には例えば真鍮を用いることができる。また、樹脂を用いて接着する構成とすることもできる。さらに、この磁性材130に代えて、低透磁率材として例えばニッケルクロムを用い、この低透磁率材を溶接により接続する構成とすることもできる。
次に、駆動方向(回転方向)を定める移動方向規定手段について説明する。回転子を停止状態から回転させる際、あるいは反転させる際には、回転方向を所定方向に定める必要がある。
移動方向規定手段の第1の形態は、第2の磁気部材周囲の磁気特性に非対称性を生じさせて、第2の磁気部材の移動方向を規定する構成である。この構成例は、例えば、図4,5において、磁極端に形成した切り欠き部110とすることができる。切り欠き部110は、第2の磁気部材である固定磁気誘導路、特に磁極端での磁気特性を非対称とすることによって、回転子27に作用する磁束に偏りを形成して、回転方向を定める。
切り欠き部110の位置や大きさは、磁極端の形状等によって設定される。また、磁気特性に非対称性を形成する構成としては切り欠き部に限らず、回転子27に作用する磁束に偏りを形成する構成であれば良い。そこで、磁極端の一部に非磁性材や磁気特性の異なる素材を埋め込んだり、磁気部材内と混合させた構成としてもよい。また、磁極端の端面に非磁性材の塗料を塗布する構成としてもよい。
移動方向規定手段の第2の形態は、第2の磁気部材周囲に設けた可変磁気特性材と、この可変磁気特性材の磁気特性を制御する磁気特性制御手段とを備えた構成である。移動方向規定手段を磁極端の近傍に配置して、磁極端付近の磁束の流れに偏りを形成する。磁気特性制御手段は可変磁気特性材の磁気特性を選択的に異ならせて、第2の磁気部材に対する磁気特性を非対称とすることで、第2の磁気部材の移動方向を規定する。
図10は、移動方向規定手段の第2の形態の構成例を示している。図10に示す構成例では、磁極端に周囲に移動方向規定手段140を配置する。移動方向規定手段140は、可変磁気特性材141と磁気特性制御手段142とを組み合わせて構成する。図10では、可変磁気特性材141を配置する位置は、各磁極端において対称な位置であり、回転子27に対して対向する位置である。磁気特性制御手段142は、この可変磁気特性材141の磁気特性を個別に変化可能な位置に配置する。
図10では、各磁極端において対称な位置に配置した複数の可変磁気特性材141の間をつなぐ。これにより、複数の磁気特性制御手段142の環状体を構成する。
ここで、例えば、磁気特性制御手段142が圧電素子等の応力印加素子で構成される場合には、回転子27に対して一方の対向する可変磁気特性材141に圧縮応力を加え、他方の対向する可変磁気特性材141を、そのままあるいは引っ張り応力を加える。この圧縮応力や引っ張り応力は透磁率を変える。この透磁率変化を用いて磁極端周り(ステータ穴周り)の磁気特性に非対称性を生じさせることによって回転方向を定める。なお、回転子27に対して対向する2組の可変磁気特性材141において、一方の対向する可変磁気特性材141に引っ張りを加え、他方の対向する可変磁気特性材141を、そのままあるいは圧縮応力を加えてもよい。
この移動方向規定手段の第2の形態によれば、磁気特性制御手段142を駆動する位置を変更することによって回転方向を選択し、また、回転方向を反転させることができる。
次に、ブリッジ構成の磁気回路を切り替えることで磁束の流れを制御する第1の形態において、第2の構成例を図11〜図15を用いて説明する。
図2で示したように、第1の構成例はブリッジ構成によって対向する2つの磁極端を形成する構成例であるのに対して、第2の構成例はブリッジ構成によって3つの磁極端を形成する構成例であり、3つの磁極端を所定の角度間隔で配置する。
図11は第2の構成例を説明するための概略図である。
図11(a)において、磁気ドライブ機構1は図2に示す第1の構成例と同様に、第1の磁気部材4と第2の磁気部材7とを備え、両磁気部材を相互に移動させる。
第1の磁気部材4は、第1の磁気部材4の磁束発生源2の両磁極を結ぶ磁気誘導路により磁気回路10を形成する。この磁気回路10は磁束発生源2の各磁極側に設けた3つに分岐する分岐端11A,11Bと、3つの分岐の内の2つを結ぶ結合端13A,13B,13Cとによりブリッジを構成し、このブリッジ上に磁気回路10を流れる磁束の流れを制御する磁束制御手段8(8a〜8f)を備える。
図11(a)では、分岐端11Aと結合端13Aとを結ぶ磁気回路上に磁束制御手段8aを設け、分岐端11Aと結合端13Cとを結ぶ磁気回路上に磁束制御手段8bを設け、分岐端11Aと結合端13Bとを結ぶ磁気回路上に磁束制御手段8cを設け、分岐端11Bと結合端13Aとを結ぶ磁気回路上に磁束制御手段8dを設け、分岐端11Bと結合端13Cとを結ぶ磁気回路上に磁束制御手段8eを設け、分岐端11Bと結合端13Bとを結ぶ磁気回路上に磁束制御手段8fを設けている。
第2の磁気部材7は、結合端13A,13B,13C間を結ぶ磁気回路上の途中に形成した磁極端12A,12B,12Cで囲まれる位置に配置する。磁束制御手段8(8a〜8f)は、磁気誘導路の磁気特性を制御することによって磁極端12A,12B,12Cに対する磁束の流れを制御して、磁極端12A,12B,12Cの正負の強弱のバランスを切り替える。
図11に示すブリッジ構成では、磁束制御手段8a〜磁束制御手段8fを順次切り替えることによって3つの磁極端12A,12B,12Cの正負の強弱のバランスの切り替えを行う。
図11(b)は、磁束制御手段8b,8c,8d(あるいは磁束制御手段8a,8e,8f)を制御することによって、分岐端11Aと結合端13Cの間の磁気回路、分岐端11Bと結合端13Aの間の磁気回路、及び分岐端11Aと結合端13Bの間の磁気回路の各磁気回路を流れる磁束の量を減少させ、磁束発生源2のN極から分岐端11A,結合端13A,磁極端12A,磁極端12B,結合端13B,分岐端11Bを通って磁束発生源2のS極に至る磁気回路、及び磁束発生源2のN極から分岐端11A,結合端13A,磁極端12A,磁極端12C,結合端13C,分岐端11Bを通って磁束発生源2のS極に至る磁気回路を流れる磁束の量を増加させる。
この磁束量の増減の制御により、磁極端12Aは正極(N極)となり、磁極端12B及び磁極端12Cは負極(S極)となる。磁極端間には磁極端12Aから磁極端12B,12Cに向かう磁束の流れが形成され、第2の磁気部材7はこの磁束の向きに応じて移動する。
また、図11(c)において、磁束制御手段8a,8b,8f(あるいは磁束制御手段8c,8d,8e)を制御することによって、分岐端11Aと結合端13Aの間の磁気回路、分岐端11Bと結合端13Bの間の磁気回路、及び分岐端11Aと結合端13Cの間の磁気回路を流れる磁束の量を減少させ、磁束発生源2のN極から分岐端11A,結合端13B,磁極端12A,磁極端12C,結合端13C,分岐端11Bを通って磁束発生源2のS極に至る磁気回路、及び磁束発生源2のN極から分岐端11A,結合端13B,磁極端12B,磁極端12A,結合端13A,分岐端11Bを通って磁束発生源2のS極に至る磁気回路を流れる磁束の量を増加させる。
この磁束量の増減の制御により、磁端12Bは正極(N極)となり、磁極端12A及び磁極端12Cは負極(S極)となり、磁極端間には磁極端12Bから磁極端12A,12Cに向かう磁束の流れが形成され、第2の磁気部材7はこの磁束の向きに応じて移動する。
同様にして、磁束方向の切り替えを繰り返すことによって、第2の磁気部材7は第1の磁気部材4に対して回転運動する。
なお、上記した例では、3つの磁極端の内で1つをN極とし、他の2つの磁極端をS極としているが、3つの磁極端の内の1つをS極とし、他の2つの磁極端をN極とする構成としてもよい。この場合には、磁束制御手段の動作の組み合わせは、磁極端に形成する磁極の極性に応じて変更される。
図12は、第1の形態による磁気ドライブ機構の第2の構成例の一具体例を説明するための図である。
第2の構成例の磁気ドライブ機構31は、第1の磁気部材を固定子34とし第2の磁気部材を回転子37とする。固定子磁気誘導路33u,33dを上下の層状に形成し、上下の層の間に固定子磁束発生源32を挟む構成である。図12(a)は磁気ドライブ機構31の上方部分(固定子磁気誘導路33u)を示し、図12(b)は図12(a)中のA−Aで示される部分の断面を示している。なお、磁気ドライブ機構31の下方部分(固定子磁気誘導路33u)については図12(a)には示していない。
磁気ドライブ機構31は、回転子磁束発生源35を有する回転子37と、固定子磁束発生源32及び固定子磁気誘導路33を有する固定子34と、固定子磁気誘導路33の途中に設けて固定子磁気誘導路33に流れる磁束を制御する磁束制御手段38とを備える。固定子磁気誘導路33は固定子磁束発生源32の各極を複数に分流して分流先を磁極端とし、異なる極の磁極端(ここでは上下の磁極端)を組みとし、この各組を回転子37の異なる回転角度位置に配置している。
第2の構成例の一具体例は3つの磁極端とする構成である。図12において、固定子34の上面は、固定子磁束発生源32のN極側を固定磁気誘導路上面33uとし、S極側を固定磁気誘導路下面33dとする。各固定磁気誘導路面において、磁気回路的に三つに分岐し、各分岐の端部に磁極端を形成し、これらを環状に配置する。この環状内に、回転子37を配置する。図12では、三個の固定子磁束発生源32を等角度間隔で配置した構成例を示しているが、固定子磁束発生源32の個数は任意とすることができ、一個とすることもできる。
固定磁気誘導路上面33u及び固定磁気誘導路下面33dには、それぞれ複数の磁束制御手段38A〜38Cが設けられる。
磁束制御手段38A〜38Cは、固定磁気誘導路33と各磁極端121A〜121Cとの間に設けられる。図12において、磁束制御手段38Aは磁極端121Aに流れる磁束を制御し、磁束制御手段38Bは磁極端121Bに流れる磁束を制御し、磁束制御手段38Cは磁極端121Cに流れる磁束を制御する。
図12(b)に示すように、固定子磁束発生源32の磁極の方向が、固定磁気誘導路上面33u側をN極とし固定磁気誘導路下面33d側をS極とした場合には、固定磁気誘導路上面33u側の磁極端の磁極方向は常にN極であり、固定磁気誘導路上面33u側の磁極方向は常にS極となる。
したがって、上記構成では、それぞれ複数ある磁極端の内で何れの磁極端に磁極を発生させるかは、駆動する磁束制御手段38A〜38Cを選択することによって定めることができる。
磁束制御手段38A〜38Cは、それぞれ可変磁気特性材39と磁気特性制御手段40から構成される。可変磁気特性材39は、前記した例と同様に、応力や温度や磁場等によって磁気抵抗等の磁気特性が変化する素材であり、例えば、異方性を有する磁性材、磁歪材、樹脂をバインダーとして磁性粉体を混合した磁性材、樹脂をバインダーとして磁性粉体と圧電可能な誘電粉体とを混合した複合材等により形成することができる。
また、磁束制御手段38A〜38Cは、前記した例と同様に、可変磁気特性材39の磁気特性を変化させる手段であり、例えば、応力印加素子、温度印加素子、磁場印加素子等とすることができる。磁束制御手段は、可変磁気特性材に隣接して設けたり、埋設したり、あるいは混在させて形成することができる。
図12に示す構成例は、前記した2つの磁極端の構成例とほぼ同様であり、固定磁気誘導路上面33u側の磁極端から固定磁気誘導路下面33d側の磁極端に向かう磁束の流れと、固定磁気誘導路下面33d側の磁極端から固定磁気誘導路上面33u側の磁極端に向かう磁束の流れを切り替えることによって、回転子37の周囲に配置した磁極端の磁極の極性を順次切り替え、回転子37に駆動力を与える。
したがって、図12に示す構成例では、駆動する磁気特性制御手段40の組み合わせにより回転方向を切り替えることができ、また、駆動する磁気特性制御手段40の切り替える速度を変えることによって回転速度を変更することができる。
以下、図12に示す磁気ドライブ機構の動作例を図13〜図15を用いて説明する。
図13(a)に示すSTEP1において、上面では磁束制御手段38Bu,38Cuを駆動して磁極端121Bu,121Cuに流れる磁束の流れを制限し、下面では磁束制御手段38Adを駆動して磁極端121Adに流れる磁束の流れを制限する。これによって、上面の磁極端121AuはN極となり、下面の磁極端121Bd,121CdはS極となり、上面の磁極端121Auから下面の磁極端121Bd,121Cdに向かう磁束が形成される。
図13(b)に示すSTEP2において、上面では磁束制御手段38Cuを駆動して磁極端121Cuに流れる磁束の流れを制限し、下面では磁束制御手段38Ad,38Bdを駆動して磁極端121Ad,121Bdに流れる磁束の流れを制限する。これによって、上面の磁極端121Au,121BuはN極となり、下面の磁極端121CdはS極となり、上面の磁極端121Au、121Buから下面の磁極端121Cdに向かう磁束が形成される。
図14(a)に示すSTEP3において、上面では磁束制御手段38Au,38Cuを駆動して磁極端121Au,121Cuに流れる磁束の流れを制限し、下面では磁束制御手段38Bdを駆動して磁極端121Bdに流れる磁束の流れを制限する。これによって、上面の磁極端121BuはN極となり、下面の磁極端121Ad,121CdはS極となり、上面の磁極端121Buから下面の磁極端121Ad,121Cdに向かう磁束が形成される。
図14(b)に示すSTEP4において、上面では磁束制御手段38Auを駆動して磁極端121Auに流れる磁束の流れを制限し、下面では磁束制御手段38Bd,38Cdを駆動して磁極端121Bd,121Cdに流れる磁束の流れを制限する。これによって、上面の磁極端121Bu,121CuはN極となり、下面の磁極端121AdはS極となり、上面の磁極端121Bu,121Cuから下面の磁極端121Adに向かう磁束が形成される。
図15(a)に示すSTEP5において、上面では磁束制御手段38Au,38Buを駆動して磁極端121Au,121Buに流れる磁束の流れを制限し、下面では磁束制御手段38Cdを駆動して磁極端121Cdに流れる磁束の流れを制限する。これによって、上面の磁極端121CuはN極となり、下面の磁極端121Ad,121BdはS極となり、上面の磁極端121Cuから下面の磁極端121Ad,121Bdに向かう磁束が形成される。
図15(b)に示すSTEP6において、上面では磁束制御手段38Buを駆動して磁極端121Buに流れる磁束の流れを制限し、下面では磁束制御手段38Ad,38Cdを駆動して磁極端121Ad,121Cdに流れる磁束の流れを制限する。これによって、上面の磁極端121Au,121CuはN極となり、下面の磁極端121BdはS極となり、上面の磁極端121Au,121Cuから下面の磁極端121Bdに向かう磁束が形成される。
したがって、STEP1〜STEP6によって、上面ではN極が60度毎に回転し、下面ではS極が60度毎に回転することになる。上記した磁束の変化と回転子37が発する磁束との相互作用によって、回転子37には回転駆動力が生じる。
なお、上記STEP1〜STEP6において、STEP1,STEP3,STEP5の工程、あるいはSTEP2,STEP4,STEP6の工程を繰り返すことによっても回転子を回転駆動させることができる。この場合には、上面及び下面の磁極は工程毎に120度回転し、この回転磁束により回転子が駆動される。
次に、第1の形態における種々の変形例について図16〜図18を用いて説明する。
図16は、上面の固定子磁気誘導路23uと下面の固定子磁気誘導路23dに対して共通する磁気特性制御手段30を設け、一つの磁気特性制御手段30によって、二つの固定子磁気誘導路23uと固定子磁気誘導路23dの磁束の流れを制御する構成例である。
図16(a)において、磁気特性制御手段30を上面の固定子磁気誘導路23uと下面の固定子磁気誘導路23dの間に挟んで取り付け、上面の固定子磁気誘導路23uと下面の固定子磁気誘導路23dのそれぞれに圧縮力と張力の逆方向の応力を印加する。これによって、上面の固定子磁気誘導路23uと下面の固定子磁気誘導路23dには逆方向の磁束変化を与えることができる。
また、この構成によれば、磁気特性制御手段30が各固定子磁気誘導路23の外側に突出することがないため、磁気ドライブ機構の厚さを薄くすることができるという効果を奏することができる。
図16(b),図16(c)は、磁極端を回転子の軸方向に沿って延長し、磁極対の他方の磁極端側に延ばした構成例である。なお、図16(c)は図16(b)中のA方向から見た図である。図16(b)において、上面の固定子磁気誘導路23u側のN極の磁極端122uは、磁極対を構成する下面の固定子磁気誘導路23dの磁極端方向に延ばす。また、下面の固定子磁気誘導路23d側のS極の磁極端122dは、磁極対を構成する上面の固定子磁気誘導路23uの磁極端方向に延ばす。延長した磁極端122u及び122dは、図16(c)に示すように、櫛歯状に形成され交互に配置することができる。
この構成によれば、磁極端は回転子の軸方向に沿って設けることができるため、磁極端が回転子の軸方向の片側に配置されることによる作用力の偏りを解消し、回転子の軸の倒れ方向に働くモーメントの影響を低減させることができる。
図16(d),図16(e)は、前記した構成例と同様に、磁極端を回転子の軸方向に沿って延長し、磁極対の他方の磁極端側に延ばす構成例である。磁極端対を構成している上面の固定子磁気誘導路23u側の磁極端(N極)と下面の固定子磁気誘導路23d側の磁極端(S極)との間に磁性体123u,123dを設けることによって、磁極端を回転子の軸方向に延長させる。なお、他方の磁極端との間は、非磁性材132を挟んで対向させている。磁性体123u,123dは、図16(e)に示すように、櫛歯状に形成され交互に配置することができる。
この構成によれば、前記した構成と同様に、磁極端は回転子の軸方向に沿って設けることができるため、磁極端が回転子の軸方向の片側に配置されることにより生じる作用力の偏りを解消し、回転子の軸の倒れ方向に働くモーメントの影響を低減させることができる。
図16(f)は、回転子磁束発生源25の着磁方向を回転軸方向とする構成である。回転子の着磁方向が回転軸方向である場合には回転駆動力が発生しない。そこで、この構成例では、回転子磁束発生源25の外周部分に回転子磁気誘導路133を設け、これによって、回転子の外側に現れる磁束方向を回転軸方向に対して直交させ、固定子側からの磁束との間で回転駆動力が発生する角度関係とする。
この構成によれば、回転子磁束発生源25と固定子磁束発生源22の着磁方向を同方向とすることができるため、製造ラインで回転子と固定子を組み立てた後、回転子と固定子とを同時に着磁することができ、組み立て工程を簡略化し、組み立てに要するコストを低減させることができる。
図16(g)は、磁気ドライブ機構の径方向の長さを短縮する構成である。この構成とするために、固定子側の磁極端部分を回転軸方向に湾曲させる形状としている。
図16(h)は、固定子磁束発生源22の着磁方向と回転子磁束発生源25の着磁方向とを同じ方向に揃える構成である。図示する構成では、固定子磁束発生源22を上面あるいは下面の固定子磁気誘導路23に設け、回転子27の回転子磁束発生源25と同方向に着磁する。
この構成によれば、回転子磁束発生源25と固定子磁束発生源22の着磁方向を同方向とすることができるため、製造ラインで回転子と固定子を組み立てた後、回転子と固定子とを同時に着磁することができ、組み立て工程を簡略化し、組み立てに要するコストを低減させることができる。また、応力による影響が緩和されるため、耐性が向上する。
前記図6に示した構成例は磁化方向の傾きを変えることで透磁率μを制御して、磁束量を制御する構成例である。一般に、磁束量は、磁気誘導路の透磁率μ、長さL、及び面積Sを制御することによって変化させることができる。
以下、磁気誘導路の長さLを制御することによって磁束量を変化させる構成例を図17を用いて説明し、磁気誘導路の面積Sを制御することによって磁束量を変化させる構成例を図18を用いて説明する。
図17に示す構成例は、前記図7に示した構成例において、磁気誘導路の透磁率μ及び/又は磁気誘導路の長さLを制御するものである。この制御を行うために、可変磁気特性材を異なる態様で固定する。この構成例では、磁束量変化を大きくし、電力消費を低減させる。
図17(a),図17(b)及び図17(c),図17(d)に示す構成例では、固定子磁気誘導路上面23Au上に設けた可変磁気特性材29Au及び、固定子磁気誘導路下面23Ad上に設けた可変磁気特性材29Adを、それぞれ応力伝達緩衝手段135を介して保持する。この応力伝達緩衝手段135は、固定子磁気誘導路23と可変磁気特性材29との間に隙間を設けることによって大きな磁束量変化を生成し、これによって消費電力を低減するものである。
前記した図7の構成では可変磁気特性材29を固定子磁気誘導路23に対して固定子磁気誘導路の長さ方向で固定するのに対して、図17の構成では可変磁気特性材29を固定子磁気誘導路の側面幅方向で固定する構成としている。
可変磁気特性材29の固定は応力伝達緩衝手段135によって行う。応力伝達緩衝手段135は、可変磁気特性材29が縮小した場合に固定子磁気誘導路23との間に隙間を形成し、これによって漏れ磁束量を増やすと共に磁気抵抗を増加させて、磁束を通したい側の固定子磁気誘導路の磁束量と、磁束を通したくない側の固定子磁気誘導路の磁束量との差を、図7に示した構成よりも大きくすることができる。
図17(a),図17(b)は、シリコンやウレタンなどからなる応力伝達緩衝手段135により、固定子磁気誘導路上面23Auと固定子磁気誘導路下面23Adとの間に設けた非磁性材134のみに固定する構成例である。図16(c),図16(d)は、応力伝達緩衝手段135を、固定子磁気誘導路上面23Auと固定子磁気誘導路下面23Adとの間に設けた非磁性材134に設けられた突起部に対して、可変磁気特性材29Au、29Adの中央部のみを固定する構成例である。
図17(a),図17(c)は、固定子磁気誘導路下面23Ad側の可変磁気特性材29Adを伸張させ、固定子磁気誘導路上面23Au側の可変磁気特性材29Auを縮小させた状態を示している。このとき、伸張した可変磁気特性材29Adは応力伝達緩衝手段135によって固定子磁気誘導路上面23Auとの間に隙間が形成される。この隙間によって、固定子磁気誘導路上面23Au側の磁束の減少量と、固定子磁気誘導路下面23Ad側の磁束の増加量との差を大きくすることができる。
図17(b),図17(d)は、固定子磁気誘導路下面23Ad側の可変磁気特性材29Adを縮小させ、固定子磁気誘導路上面23Au側の可変磁気特性材29Auを伸張させた状態を示している。このとき、縮小した可変磁気特性材29Adは応力伝達緩衝手段135によって固定子磁気誘導路下面23Adとの間に隙間が形成される。この隙間によって、固定子磁気誘導路上面23Au側の磁束の増加量と、固定子磁気誘導路下面23Ad側の磁束の減少量との差を大きくすることができる。
図18に示す構成例は、前記図7に示した構成例において、磁気誘導路の透磁率μに代えて磁気誘導路の面積Sを制御するものである。この磁気誘導路の面積Sを制御する構成は、磁気誘導路の一部に磁気特性制御手段30bを設けて磁気飽和を生じさせる構成とすることができる。図18では、磁気特性制御手段30bとしてコイル機構を備える例を示している。磁気特性制御手段30bのコイル機構は、磁気誘導路上の可変磁気特性材29の一部を磁気飽和させる。
コイル機構を駆動しない場合には、可変磁気特性材29は磁気飽和していらず、固定子磁束発生手段22からの磁束は面積Aの部分を流れる。これに対して、コイル機構を駆動した場合には、可変磁気特性材29は磁気飽和し(図中のBの部分)、固定子磁束発生手段22からの磁束が流れる部分の面積はCとなり、磁気誘導路の面積Sの制御が行われる。これによって、磁気誘導路を流れる磁束量を制御することができる。
図18に示す構成例によれば、可変磁気特性材として、固定子磁気誘導路に用いるパーマロイ等と同じ材質により一体部品で構成することができるため、形成を容易とすることができる他、コストを低減させることができる。
次に、本発明の磁気ドライブ機構の第2の形態について説明する。第2の形態では、複数の磁気回路を選択して切り替えることで磁束の流れを制御する。図19は第2の形態を説明するための概略図である。
図19(a)において、磁気ドライブ機構1は第1の磁気部材4と第2の磁気部材7とを備え、両磁気部材を相互に移動させる。
第1の磁気部材4は、第1の磁気部材4の磁束発生源2の両磁極を結ぶ磁気誘導路により、複数の磁気回路9(9A,9B)を形成する。ここでは、2つの磁気回路9A,9Bを備える例を示している。
各磁気回路9は磁束発生源2の磁極間を結ぶ2つの磁気誘導路からなる。一方の磁気誘導路は一対の磁極端を有し、両磁極端間に第2の磁気部材7を配置すると共に、その磁気誘導路を流れる磁束の流れを制御する磁束制御手段8を備える。なお、他方の磁気誘導路は、磁束発生源2からの磁束を前記磁気誘導路と振り分けることにより、他の部分への漏れ磁束の影響を低減させる。
一方の磁気回路9Aは、磁束発生源2Aの磁極間を結ぶ2つの磁気誘導路3A,3aを備える。一方の磁気誘導路3Aは途中に一対の磁極端を有してこの磁極端間に第2の磁気部材7を配置し、磁束制御手段8Aa,8Abを備える。また、他方の磁気誘導路3a(図中では破線で示す)は磁束発生源2Aの磁極間を結んでいる。
磁束制御手段8Aa,8Abは第2の磁気部材7を通る磁気回路の形成を制御し、磁気回路を形成することで第2の磁気部材7に磁束を流し、磁気回路中の磁気抵抗が強まることで第2の磁気部材7への磁束の通過量が減少する。
また、他方の磁気回路9Bについても同様に、磁束発生源2Bの磁極間を結ぶ2つの磁気誘導路3B,3bを備え、一方の磁気誘導路3Bは途中に一対の磁極端を有してこの磁極端間に第2の磁気部材を配置すると共に磁束制御手段8Ba,8Bbを備え、他方の磁気誘導路3b(図中では破線で示す)は磁束発生源2Bの磁極間を結ぶ。なお、磁束発生源2Aと2Bに磁極方向が逆方向となるように設定しておく。
磁束制御手段8Ba,8Bbは第2の磁気部材7を通る磁気回路の形成を制御し、磁気回路を形成することで第2の磁気部材7に磁束を流し、磁気回路中の磁気抵抗が強まることで第2の磁気部材7への磁束の通過量が減少する。
上記構成において、第2の磁気部材7は2つの磁気回路9Aと磁気回路9Bとに共通に配置され、磁束制御手段8(8Aa〜8Bd)による磁気回路の切り替えによって、第2の磁気部材7に作用する磁束の切り替えを行う。このとき、切り替える磁束の方向を異ならせておくことによって、第2の磁気部材7に作用する磁極の方向(正極及び負極)を切り替えることができる。
図19(b)は磁気回路9Aの磁束を第2の磁気部材7に流す切り替え例を示し、図19(c)は磁気回路9Bの磁束を第2の磁気部材7に流す切り替え例を示している。
図19(b)では、磁気回路9B側の磁束制御手段8Ba〜8Bbにより磁気誘導路3Bに流れる磁束の流れを制限すると共に、磁気回路9A側の磁束制御手段8Aa〜8Abにより磁気誘導路3Aに磁束を流して、磁束発生源2Aからの磁束に基づいて磁極端に図に示す方向(上方の磁極端をN極とし下方の磁極端をS極とする)の磁極を形成する。
なお、このとき、磁気回路9Bでは、磁束発生源2Bからの磁束を、磁気誘導路3b(破線で示す)を通る磁気回路に流すことによって、漏れ磁束が第2の磁気部材7に影響を与えないようにすることができる。
また、図19(c)では、磁気回路9A側の磁束制御手段8Aa〜8Abにより磁気誘導路3Aに流れる磁束の流れを制限すると共に、磁気回路9B側の磁束制御手段8Ba〜8Bbにより磁気誘導路3Bに磁束を流して、磁束発生源2Bからの磁束に基づいて磁極端に図に示す方向(上方の磁極端をS極とし下方の磁極端をN極とする)の磁極を形成する。
なお、このとき、磁気回路9Aにおいても図19(b)と同様に、磁束発生源2Aからの磁束を磁気誘導路3a(破線で示す)を通る磁気回路に流すことによって、漏れ磁束が第2の磁気部材7に影響を与えないようにすることができる。
ここで、磁束発生源2Aと磁束発生源2Bの磁極方向を逆方向としておくことによって、第2の磁気部材7に流れる磁束の方向は、磁気回路9Aと磁気回路9Bを切り替える毎に切り替えられる。これにより、図19(b),図19(c)を繰り返して磁束方向を切り替えることにより、第2の磁気部材7は第1の磁気部材4に対して回転運動する。
図20は第2の形態の一具体例である。磁気ドライブ機構41は、固定子磁気誘導路43Aと固定子磁気誘導路43Bとを備え、回転体47を間に挟む一対の磁極端を共通に持っている。
固定子磁気誘導路43Aは固定子磁束発生源42Aを持ち、一対の磁極端との間に磁束制御手段48Aaと磁束制御手段48Abを備える。この磁束制御手段48Aaと磁束制御手段48Abを制御することによって磁束の流れを制御する。また、固定子磁気誘導路43Bは固定子磁束発生源42Bを持ち、一対の磁極端との間に磁束制御手段48Baと磁束制御手段48Bbを備える。この磁束制御手段48Baと磁束制御手段48Bbを制御することによって磁束の流れを制御する。
ここで、固定子磁束発生源42Aの磁極と固定子磁束発生源42Bの磁極を逆方向に配置しておくことで、上記磁束の流れの制御により磁極端に生じる磁極方向の切り替えを行うことができる。
図20(a)では、磁束制御手段48Aa,48Abにより固定子磁束発生源42Aと磁極端との間の固定子磁気誘導路43Aを流れる磁束を制限し、他方、磁束制御手段48Ba,48Bbにより固定子磁束発生源42Bと磁極端との間の固定子磁気誘導路43Bを磁束が流れるようにする(図20(a)中の矢印)。これによって、回転子47に対して上方の磁極端はN極となり、下方の磁極端はS極となる。
図20(b)は図20(a)のA−A部分の断面を示している。磁束制御手段48Aは、可変磁気特性材49Aとこの可変磁気特性材49Aの磁気特性を制御する磁気特性制御手段50Aとを備える。また、磁束制御手段48Bは、可変磁気特性材49Bとこの可変磁気特性材49Bの磁気特性を制御する磁気特性制御手段50BAとを備える。
図21は、複数の磁気回路を選択して切り替えることで磁束の流れを制御する態様において、ギャップを備える構成例を説明するための概略図である。また、図22はギャップを備える構成の具体例である。
図21,図22の構成は、図19、図20に示す構成の結合端において相違し、その他の構成についてはほぼ同様である。以下、相違する構成についてのみ説明し、共通する構成については説明を省略する。
この構成では、結合端において、ギャップを設ける構成や、磁極端の配置構成によって、磁気的に分離する。この磁気的分離は、磁気誘導路間や磁極端間において、不要な磁束の漏れを削減し、磁束を有効に利用することができる。
図21において、磁気ドライブ機構は、互いに磁気的に分離された磁気回路9Aと磁気回路9Bを備える。
磁気回路9Aは分岐された磁気誘導路3Aと磁気誘導路3aを備える。磁気回路9Aは磁束制御手段8Aa、8Abを介して磁極端12Aa、12Abを形成する。磁気誘導路3Aは磁気抵抗15aを備える。
同様に、磁気回路9Bは分岐された磁気誘導路3Bと磁気誘導路3bを備える。磁気回路9Bは磁束制御手段8Ba、8Bbを介して磁極端12Bc、12Bdを形成する。磁気誘導路3Bは磁気抵抗15bを備える。なお、前記図19の構成においても、磁気誘導路3a,3bは磁気抵抗15a、15bを備えることができる。
磁気回路9Aと磁気回路9Bを磁気的に分離することにより、図21(b)及び図21(c)に示す状態において、第2の磁気部材7に対向する磁極端を互いに磁気的に分離し、磁束漏れによる駆動力の低下を抑制することができる。
図22は、図20とほぼ同様の構成であり、磁極端につながる磁気誘導路中にギャップ44が設けられる。これによって、各固定子磁束発生源42A,42Bにつながる磁気誘導路間、及び磁極端を磁気的に分離する。
また、固定子磁束発生源42A,42Bには磁気抵抗45が設けられる。この磁気抵抗45は、磁束制御手段48A、48Bが駆動した際に、回転子47に流れる磁束量を調整する。
次に、複数の磁気回路を選択して切り替えることで磁束の流れを制御する第2の形態の他の構成例について、図23,24を用いて説明する。
図19〜図22で示したように、第1の構成例は2つの磁気回路を備える構成例であるのに対して、この構成例は3つの磁気回路を備える構成例である。3つの磁気回路は、それぞれ3つの磁極端を所定の角度間隔で配置する。
図23は第2の構成例を説明するための概略図である。
図23(a)において、磁気ドライブ機構1は図17に示す第1の構成例と同様に、第1の磁気部材4と第2の磁気部材7とを備え、両磁気部材を相互に移動させる。
第1の磁気部材4は、各固定子磁束発生源2A,2B,2Cの両磁極を結ぶ磁気誘導路により3つの磁気回路9A,9B,9Cを形成する。
各磁気回路9は磁束発生源2の磁極間を結ぶ2つの磁気誘導路からなる。一方の磁気誘導路は一対の磁極端を有し、両磁極端間に第2の磁気部材7を配置すると共に、その磁気誘導路を流れる磁束の流れを制御する磁束制御手段8を備える。なお、他方の磁気誘導路は、磁束発生源2からの磁束を前記磁気誘導路と振り分けることにより、他の部分への漏れ磁束の影響を低減させる。
例えば、磁気回路9Aは、磁束発生源2Aの磁極間を結ぶ2つの磁気誘導路3A,3aを備える。一方の磁気誘導路3Aは途中に一対の磁極端を有してこの磁極端間に第2の磁気部材7を配置し、磁束制御手段8Aa,8Abを備える。また、他方の磁気誘導路3a(図中では破線で示す)は磁束発生源2の磁極間を結んでいる。
磁束制御手段8Aa,8Abは第2の磁気部材7を通る磁気回路の形成を制御する。磁気回路は第2の磁気部材7に磁束を流す。磁気回路中の磁気抵抗が強まると、第2の磁気部材7への磁束の通過量は減少する。他の磁気回路9B.9Cについても同様である。
上記構成において、第2の磁気部材7は3つの磁気回路9A,9B,9Cに共通に配置される。磁束制御手段8(8Aa,8Ab,8Ba,8Bb,8Ca,8Cb)による磁気回路の切り替えは、第2の磁気部材7に作用する磁束の切り替えを行う。このとき、切り替える磁束の方向を異ならせることによって、第2の磁気部材7に作用する磁極の方向(正極及び負極)を切り替えることができる。
図23(b)は磁気回路9Aの磁束を第2の磁気部材7に流す切り替え例を示し、図23(c)は磁気回路9Bの磁束を第2の磁気部材7に流す切り替え例を示している。なお、磁気回路9Cの磁束を第2の磁気部材7に流す切り替える例は省略している。
図23(b)では、磁気回路9B側の磁束制御手段8Ba〜8Bbにより磁気誘導路3Bに流れる磁束の流れを制限し、また、磁気回路9C側の磁束制御手段8Ca〜8Cbにより磁気誘導路3Cに流れる磁束の流れを制限する。
さらに、磁気回路9A側の磁束制御手段8Aa〜8Abにより磁気誘導路3Aに磁束を流す。磁束発生源2Aからの磁束は、磁極端に図に示す方向(上方の磁極端をN極とし下方の磁極端をS極とする)の磁極を形成する。
なお、このとき、磁気回路9Bでは磁束発生源2Bからの磁束は磁気誘導路3b(破線で示す)を通る磁気回路に流し、磁気回路9Cでは磁束発生源2Cからの磁束は磁気誘導路3c(破線で示す)を通る磁気回路に流すことによって、漏れ磁束が第2の磁気部材7に影響を与えないようにすることができる。
また、図23(c)では、磁気回路9A側の磁束制御手段8Aa〜8Abにより磁気誘導路3Aに流れる磁束の流れを制限し、また、磁気回路9C側の磁束制御手段8Ca〜8Cbにより磁気誘導路3Cに流れる磁束の流れを制限する。さらに、磁気回路9B側の磁束制御手段8Ba〜8Bbにより磁気誘導路3Bに磁束を流す。磁束発生源2Bからの磁束は、磁極端に図に示す方向(上方の磁極端をS極とし下方の磁極端をN極とする)の磁極を形成する。
なお、このとき、磁気回路9A,9Cにおいても、図23(b)と同様に、磁束発生源2Aからの磁束は磁気誘導路3a(破線で示す)を通る磁気回路に流し、磁束発生源2Cからの磁束は磁気誘導路3b(破線で示す)を通る磁気回路に流すことによって、漏れ磁束が第2の磁気部材7に影響を与えないようにすることができる。
ここで、磁束発生源2A,2B,2Cの磁極方向を順(例えば、時計方向あるいは反時計方法)に設定しておく。これによって、第2の磁気部材7に流れる磁束の方向は、磁気回路9A,9B,9Cを切り替える毎に切り替えられる。これを繰り返すことによる磁束量の増減の制御によって、第2の磁気部材7は第1の磁気部材4に対して回転運動する。
図24は第2の形態の第2の構成の一具体例である。磁気ドライブ機構51は、3つの固定子磁気誘導路53A〜53Cと3つの固定子磁束発生源52A〜52Cと6個の磁束制御手段58A1,58A2,58B1,58B2,58C1,58C2を備え、回転体57の周囲に3つの磁極端を備える。
磁束制御手段58A1〜58C2を制御することによって磁束の流れを制御し、磁極端に生じる磁極方向の切り替えを行う。
図24(b)は、磁束制御の一状態を示している。磁束制御手段58B1,58B2,58C1,58C2の制御によって、固定子磁束発生源52Bと磁極端との間の固定子磁気誘導路53A,53Bを流れる磁束、及び固定子磁束発生源52Cと磁極端との間の固定子磁気誘導路53B,53Cを流れる磁束を制限し、磁束制御手段58A1,58A2の制御により固定子磁束発生源52Aと磁極端との間の固定子磁気誘導路53A及び53Cに磁束が流れるようにする。これによって、回転子57に対して図中の上方の磁極端はN極となり、図中の左側の磁極端はS極となる。
なお、図22に示したと同様に、磁極端につながる磁気誘導路中にギャップが設けても構わない。これによって、各固定子磁束発生源52A,52B,52Cにつながる磁気誘導路間、及び磁極端を磁気的に分離する。
また、固定子磁束発生源52A,52B,52Cには磁気抵抗が設けられる。この磁気抵抗は、磁束制御手段58A1,58A2、58B1,58B2、58C1,58C2が駆動した際に、回転子57に流れる磁束量を調整する。
上記では、磁気部材を回転動作させる構成例について説明しているが、他の動作態様とすることもできる。
前記図3で示したブリッジ構成の磁気回路は、そのままの構成では各磁極端を同一平面上に配置しても、第2の磁気部材2を連続回転させることができない。そのため、前記した例では、図4,5で示したように同じ極の固定磁気誘導路及び磁極端を同一平面上に形成し、異なる極の平面を積層させた構成とすることによってブリッジ構成の磁気回路を実現している。
以下に、このブリッジ構成の磁気回路を同一の平面上に形成する構成について、図25〜図28を用いて説明する。
図25及び図26は、ブリッジ構成の磁気回路を同一の平面上に形成する構成例を説明するための概略図である。なお、図26は磁極端を回転子の回転方向に90度の角度間隔で配置した例を示している。また、ここでは、ギャップを備える構成について示している。
図25,図26に示すブリッジ構成は、図3に示すブリッジ構成において、磁気誘導路を交差させる構成で相違し、その他の構成についてはほぼ同様である。
図25,図26に示すブリッジ構成では、図3に示す例と同様に、磁束制御手段8aと磁束制御手段8dの組みと、磁束制御手段8bと磁束制御手段8cの組みとを交互に動作させる切り替え制御によって、磁極端12A,12Bの磁極端に現れる各磁極の正負の強弱のバランスを切り替える。このブリッジ構成において、磁気誘導路の一部を交差部16において交差させている。
この交差部16によって、前記図3の磁極端12Abと磁極端12Bdの順が移動し、第2の磁気部材7の周囲には、磁極端12Aa(N極)、12Bd(S極)、12Ab(N極)、12Bc(S極)の順に配置される。なお、図3の例では、第2の磁気部材7の周囲には、磁極端12Aa(N極)、12Ab(N極)、12Bc(S極)、12Bd(S極)の順で配置されるため、S極の磁極端が配置された平面とN極の磁極端が配置された平面を積層させる構成としている。この構成例では、磁気誘導路の一部を交差部16において交差させることによって、全ての磁極端を同一平面上に配置することができる。
図25(b)はブリッジ構成による一磁気回路状態を示している。この磁気回路状態では、磁束制御手段8a,8d(あるいは磁束制御手段8b,8c)を制御することによって、分岐端11Aと磁極端12Aaの間の磁気回路及び分岐端11Bと磁極端12Bdの間の磁気回路を流れる磁束の量を減少させ、磁束発生源2のN極から分岐端11A,磁極端12Ab,磁極端12Bc,分岐端11Bを通って磁束発生源2のS極に至る磁気回路を形成する。
この磁束量の増減の制御は、磁極端12Abを正極(N極)とし、磁極端12Bcを負極(S極)とし、磁極端間には磁極端12Abから磁極端12Bcに向かう磁束の流れを形成する。第2の磁気部材7はこの磁束の向きに応じて移動する。
図25(c)はブリッジ構成による他の磁気回路状態を示している。この磁気回路状態では、磁束制御手段8b,8c(あるいは磁束制御手段8a,8d)を制御することによって、分岐端11Aと磁極端12Abの間の磁気回路及び分岐端11Bと磁極端12Bcの間の磁気回路を流れる磁束の量を減少させ、磁束発生源2のN極から分岐端11A,磁極端12Aa,磁極端12Bd,分岐端11Bを通って磁束発生源2のS極に至る磁気回路を形成する。
この磁束量の増減の制御は、磁極端12Aaを正極(N極)とし、磁極端12Bdを負極(S極)とし、磁極端間には図3(b)とは逆方向の磁極端12Aaから磁極端12Bdに向かう磁束の流れを形成する。第2の磁気部材7はこの磁束の向きに応じて移動する。
図3(b),(c)の状態を繰り返して磁束方向を切り替えることによって、第2の磁気部材7は第1の磁気部材4に対して回転運動する。
また、図26(b)に示す磁気回路状態では、磁束制御手段8a,8c(あるいは磁束制御手段8b,8d)を制御することによって、分岐端11Aと磁極端12Aaの間の磁気回路及び分岐端11Bと磁極端12Bcの間の磁気回路を流れる磁束の量を減少させ、磁束発生源2のN極から分岐端11A,磁極端12Ab,磁極端12Bd,分岐端11Bを通って磁束発生源2のS極に至る磁気回路を形成する。
この磁束量の増減の制御は、磁極端12Bdを負極(S極)とし、磁極端12Abを正極(N極)とし、磁極端間には磁極端12Abから磁極端12Bdに向かう磁束の流れを形成する。第2の磁気部材7はこの磁束の向きに応じて移動する。
図26(c)に示す磁気回路状態では、磁束制御手段8b,8c(あるいは磁束制御手段8a,8d)を制御することによって、分岐端11Aと磁極端12Abの間の磁気回路及び分岐端11Bと磁極端12Bcの間の磁気回路を流れる磁束の量を減少させ、磁束発生源2のN極から分岐端11A,磁極端12Aa,磁極端12Bd,分岐端11Bを通って磁束発生源2のS極に至る磁気回路を形成する。
この磁束量の増減の制御は、磁極端12Bdを負極(S極)とし、磁極端12Aaを正極(N極)とし、磁極端間には磁極端12Aaから磁極端12Bdに向かう磁束の流れを形成する。第2の磁気部材7はこの磁束の向きに応じて移動する。
図26(d)に示す磁気回路状態では、磁束制御手段8b,8d(あるいは磁束制御手段8a,8d)を制御することによって、分岐端11Aと磁極端12Abの間の磁気回路及び分岐端11Bと磁極端12Bdの間の磁気回路を流れる磁束の量を減少させ、磁束発生源2のN極から分岐端11A,磁極端12Aa,磁極端12Bc,分岐端11Bを通って磁束発生源2のS極に至る磁気回路を形成する。
この磁束量の増減の制御は、磁極端12Bcを負極(S極)とし、磁極端12Aaを正極(N極)とし、磁極端間には磁極端12Aaから磁極端12Bcに向かう磁束の流れを形成する。第2の磁気部材7はこの磁束の向きに応じて移動する。図26に示す構成は、磁極端を第2の磁気部材7の周囲に90度の角度間隔で配置する構成であるため、第2の磁気部材7の回転を円滑とすることができる。
図27は、回転子を駆動する際の磁束の流れを説明するための図であり、通常のPM(パルスモジュレーション)型のステッピングモータと比較して示している。なお、図27中の○で囲ったN極及びS極は、○で囲んでいない極よりも大きな極強度であることを示している。また、図27(b)〜図27(d)は本発明の磁気ドライブ機構による磁束を示し、図27(e)〜図27(h)はステッピングモータによる磁束を示し、それぞれ同一の回転位置について対応させて示している。
図27(a)は静止状態を示している。図27(b)〜図27(d)は、それぞれ図26(b)〜図26(d)に示した磁極状態に相当し、N極からS極への磁束の方向が、回転子の周囲に沿って順に切り替わる状態を示している。回転子は、この磁束方向の変化に基づいて回転駆動する。
上記したように、極数が偶数であるとき、固定子の磁極端をN極とS極をペアとしていて交互に等角度で配置することによって、固定子からの磁束量において、無効磁束量に対する有効磁束量の割合を高めることができる。なお、無効磁束量は、もれ磁束成分や回転子の回転力以外の力作用成分に用いられる磁束量であり、有効磁束量は回転子の回転に有効に用いられる磁束量である。
図28は、図26に示した構成例の具体例を示している。固定子磁束発生源2の両極からは固定子誘導路が延びている。N極側の固定子誘導路は分岐し、一方は磁束制御手段8aを介して一方のN極の磁極端となり、他方は磁束制御手段8bを介して他方の対向した配置されたN極の磁極端となる。また、S極側の固定子誘導路は分岐し、一方は磁束制御手段8cを介して一方のS極の磁極端となり、他方は磁束制御手段8dを介して他方の対向した配置されたS極の磁極端となる。
ここで、N極の磁極端につながる一方の固定子誘導路とS極の磁極端につながる一方の固定子誘導路は、交差部16において上下方向に交差する。この固定子誘導路の交差配置は、N極とS極をペアとして回転子の周囲に順に配置することを可能としている。
本発明の磁気ドライブ機構は、複数の回転子及び固定子を線状に配列する他、2次元的に平面上に配列する構成や、3次元的に立体に配列する構成とすることもできる。
図29は、複数の回転子及び固定子を線状に配列する例を示している。
磁気ドライブ機構は、回転子7-1,7-2,…と、固定子磁束発生源2-1,2-2,…と、固定子誘導路6-1U,6-2U,…,6-1D,6-2D,…を線状に並べて構成される。各回転子7-1,7-2,…の周囲には4つの磁極端が設けられる。この4つの磁極端の内の2つの磁極端は、一方の側で隣接する固定子磁束発生源2-1,2-2から固定子誘導路6-1U,6-2U,…,6-1D,6-2D,…を介して磁束が流れ、残りの2つの磁極端は、他方の側で隣接する固定子磁束発生源2-1,2-2から固定子誘導路6-1U,6-2U,…,6-1D,6-2D,…を介して磁束が流れる。
例えば、回転子7-2の図中の右上方の磁極端(S極)と右下方の磁極端(N極)は、固定子誘導路6-2U,6-2Dを介して図中の右隣の固定子磁束発生源2-2から磁束が流れる。また、回転子7-2の図中の左上方の磁極端(N極)と左下方の磁極端(S極)は、固定子誘導路6-1U,6-1Dを介して図中の左隣の固定子磁束発生源2-1から磁束が流れる。
したがって、回転子7-2の周囲に設けられた磁極端の近傍に設けた磁束制御手段8-1U,8-2U,8-1D,8-2Dは、固定子誘導路6-1U,6-2U,6-1D,6-2Dに流れる磁束を制御する。隣接する回転子についても同様である。したがって、隣接する回転子は、両回転子の間の設けた固定子磁束発生源を共有する。なお、図29は直線状に並べる構成を示しているが、線状配列は直線に限らず曲線としてもよい。
図30は、複数の回転子及び固定子を2次元に配列する例を示している。
磁気ドライブ機構は、回転子7-1,7-2,…と、固定子磁束発生源2-1,2-2,…とを2次元に配列し、固定子磁束発生源と各磁極端との間は、同じく2次元配列する固定子誘導路6-1,6-2,…によって接続している。この2次元配列は、図29の線状配列を並列に並べることで形成することができる。
図30に示す構成では、固定子磁束発生源は、縦方向については磁極方向を同方向となるように配列し、横方向については磁極方向を互いに逆方向となるように配列する。これによって、回転子の周囲には、S磁とN極を交互に配列することができる。
図31は、複数の回転子及び固定子を2次元に配列する別の例を示している。
磁気ドライブ機構は、回転子7-1,7-2,…と、固定子磁束発生源2-1,2-2,…とを2次元に配列し、固定子磁束発生源と各磁極端との間は、同じく2次元配列する固定子誘導路6-1,6-2,…によって接続している。この2次元配列は、回転子の周囲に正六角形の線分位置に固定子磁束発生源を配列することで形成することができる。この構成では、隣接する回転子は、両回転子の間の設けた固定子磁束発生源を共有する。
図32は、複数の回転子及び固定子を3次元に配列する別の例を示している。
磁気ドライブ機構は、回転子7-1,7-2,…と、固定子磁束発生源2-1,2-2,…とを2次元に配列し、固定子磁束発生源と各磁極端との間は、同じく3次元配列する固定子誘導路6-1,6-2,…によって接続している。図32に示す3次元配列は、立方体の各面の中心の回転子を配し、各辺の位置に固定子磁束発生源を配列することで形成することができる。
図32に示す構成は3次元配列の1単位を示している。この単位を3次元方向に隣接させることで、さらに大きな3次元配列を構成することができる。
次に、上記した各形態で示した磁極端において、磁束漏れを減らす構成例を用いて示す。図33(a)は回転子の周囲に配置する磁極端の一例を示している。この配置例では、隣接する例えば磁極端間での磁束は、一方の磁極端(例えば磁極端12-3)の回転子と対向する面から出射した磁束は回転子を通過して、他方の磁極端(例えば磁極端12-4)の回転子と対向する面から入射する。
このとき、磁束は、磁極端の回転子との対向面以外の面を通して流れる場合がある。例えば、磁極端が隣接する磁極端との間において周方向で対向する面間で磁束が流れる場合がある。この場合の漏れ磁束は、回転子駆動に寄与しないため、駆動効率を低下させる要因となる。
そこで、図33(b)に示すように、磁極端12-1〜12-4が隣接する磁極端との間において周方向で対向する面17を凹状とする。この凹状とすることで隣接する磁極端との間において周方向で対向する面間の距離が長くなる。この磁極端の面間の距離を長くすることで、磁気抵抗を増加させて漏れ磁束を低減させる。これにより、磁極端の回転子との対向面との間を通る磁束量は相対的に増加し、回転子駆動に用いられる磁束量が増加する。
また、磁極端12-1〜12-4の回転子との対向面を凸状に形成してもよい。この凸状部18は、磁極端と回転子との間の隙間を狭めることで、磁気抵抗を低下させる他に、漏れ磁束を低減させることができる。
次に、以下に、ブリッジ構成の磁気回路を切り替えることで磁束の流れを制御する第1の態様による他の動作態様について図34〜図41を用いて説明し、複数の磁気回路を選択して切り替えることで磁束の流れを制御する第2の形態による他の動作態様について図42,43を用いて説明する。
はじめに、第1の態様の直線動作の態様(図34〜図37)、スイッチング動作の態様(図38,図39)、ねじれ動作の態様(図40,図41)について説明する。
図34に示す直線動作の態様において、磁気ドライブ機構61は、固定側の第1の磁気部材64と移動側の第2の磁気部材67を備え、第2の磁気部材67を固定側の第1の磁気部材64に対して直線駆動する。
第1の磁気部材64は、固定子磁束発生源62及び固定子磁気誘導路63Au,63Ad,63Bu,63Bdを備え、磁束制御手段68Au,68Ad,68Bu,68Bdを制御することによって、直線状に配列した磁極端に順に磁極を生じさせることによって、第2の磁気部材67を駆動する。
この構成によれば、駆動する磁束制御手段68を選択することによって、移動方向を変更する他、移動速度を制御することができる。
図35は、図34の磁気ドライブ機構61の駆動例であり、磁束制御手段68の制御による磁極端に生じる磁極例を示している。例えば図35(a)では、下方の磁極端の磁極を生じさせない状態とすることにより、第2の磁気部材67の上方のN極は、上方の磁極端のN極により押されると共にS極により引かれて駆動される。次に、図35(b)では、移動方向の上方の磁極端の磁極を生じさせない状態とすることにより、第2の磁気部材67の下方のS極は、下方の磁極端のS極により押されると共にN極により引かれて駆動される。上記動作を繰り返すことで図35(a)〜図35(d)に示すように一方向(図中の右方向)に直線移動させる。なお、図35(e),図35(f)は、移動方向を反転させた状態を示している。
図36に示す直線動作の態様において、磁気ドライブ機構71は、固定側の第1の磁気部材74と移動側の第2の磁気部材77を備え、第2の磁気部材77を固定側の第1の磁気部材74に対して直線駆動する。
第1の磁気部材74は、固定子磁束発生源72を磁極方向を順に変えながら配列して形成され、また、第2の磁気部材77は、移動子磁束発生源75を挟んで移動子磁気誘導路76を設け磁極端を形成している。移動子磁気誘導路76上に設けた磁束制御手段78を制御することによって、直線状に配列した磁極端に順に磁極を生じさせることによって、第2の磁気部材77を駆動する。
この構成によれば、駆動する磁束制御手段78を選択することによって、移動方向を変更する他、移動速度を制御することができる。
図37は、図36の磁気ドライブ機構71の駆動例であり、磁束制御手段78の制御による磁極端に生じる磁極例を示している。例えば図37(a)では、第2の磁気部材77において、図中の左上の磁極端をN極とし右下の磁極端の磁極をS極とすることにより、それぞれ対向する第1の磁気部材74の固定子磁束発生源72の同極により押されると共に異極により引かれて駆動される。次に、図37(b)では、第2の磁気部材77において、図中の右上の磁極端をN極とし左下の磁極端の磁極をS極とすることにより、図中の右方に移動させる。上記動作を繰り返すことで図37(a)〜図37(d)に示すように一方向(図中の右方向)に直線移動させる。なお、図37(e),図37(f)は、移動方向を反転させた状態を示している。
図38に示すスイッチング動作の態様において、磁気ドライブ機構81は、前記磁気誘導路21と同様に構成とすることができ、固定側の第1の磁気部材84と移動側の第2の磁気部材87を備え、第2の磁気部材87を固定側の第1の磁気部材84に対して2方向に移動可能に支持することで2つの状態を切り替え駆動する。
第1の磁気部材84は、固定子磁気誘導路83上に設けた磁束制御手段88を制御することによって、対向する磁極端の何れか一方に磁極を生じさせることによって、第2の磁気部材87を何れか一方の側に駆動する。
この構成によれば、駆動する磁束制御手段88を選択することによって、2つの状態を選択した変更することができる。
図39は、図38の磁気ドライブ機構81の駆動例である。図39(a),図39(b)は第2の磁気部材87を一方向(図中の左側)に移動させた状態において、固定子磁気誘導路83の上側及び下側を示している。ここでは、磁束制御手段88Bu、88Bdにより固定子磁気誘導路83Bu、83Bdの磁束の流れを制限し、磁束制御手段88Au、88Adにより固定子磁気誘導路83Au、83Adの磁束量を増やすことによって、第2の磁気部材87を固定子磁気誘導路83A側の磁極端に引きつけ、図中の左方に移動させる。
また、図39(c),図39(d)は第2の磁気部材87を一方向(図中の右側)に移動させた状態において、固定子磁気誘導路83の上側及び下側を示している。ここでは、磁束制御手段88Au、88Adにより固定子磁気誘導路83Au、83Adの磁束の流れを制限し、磁束制御手段88Bu、88Bdにより固定子磁気誘導路83Bu、83Bdの磁束量を増やすことによって、第2の磁気部材87を固定子磁気誘導路83B側の磁極端に引きつけ、図中の右方に移動させる。
なお、上記動作例では、磁極端に第2の磁気部材87と異なる磁極を発生させて引きつけることで動作させているが、磁極端に第2の磁気部材87と同じ磁極を発生させて反発させることで動作させてもよい。
図40に示すねじれ動作の態様において、磁気ドライブ機構91は、前記磁気誘導路61(図34)と同様に構成とすることができ、固定側の第1の磁気部材94と移動側の第2の磁気部材97を備え、第2の磁気部材97を固定側の第1の磁気部材94に対して一端を固定し磁極端間の位置において変形可能に支持することで、ねじれ動作の2つの状態を切り替え駆動する。
第1の磁気部材94は、固定子磁気誘導路93上に設けた磁束制御手段98を制御することによって、対角線上にある磁極端を交互に磁極を生じさせることによって、第2の磁気部材97を何れか一方の側に駆動する。
この構成によれば、駆動する磁束制御手段98を選択することによって、ねじれ動作の2つの状態を選択した変更することができる。
図40は、図39の磁気ドライブ機構91の駆動例である。図40(a)は磁極端に磁極を生じさせない状態を示し、図40(b)は磁極端に磁極を生じさせて一方のねじれ位置とした状態を示している。図40(b)では、図中の左下の磁極端をN極とし、右上の磁極端をS極とすることで、第2の磁気部材97の固定子磁束発生源95の磁極との間で反発力を生じさせ、第2の磁気部材97をねじれ駆動する。
図41は、図40の磁気ドライブ機構91の駆動例である。図41(a)〜図41(c)は磁極の反発力により第2の磁気部材97をねじれ駆動させる例であり、図41(d)〜図41(f)は磁極の吸引力により第2の磁気部材97をねじれ駆動させる例である。
図41(b)は、図中の左下の磁極端をN極とし、右上の磁極端をS極とすることで、第2の磁気部材97の固定子磁束発生源95の磁極との間で反発力を生じさせて、第2の磁気部材97をねじれ駆動させる状態を示している。図41(c)は、図中の左上の磁極端をN極とし、右下の磁極端をS極とすることで、第2の磁気部材97の固定子磁束発生源95の磁極との間で反発力を生じさせて、第2の磁気部材97をねじれ駆動させる状態を示している。
また、図41(e)は、図中の左上の磁極端をN極とし、右下の磁極端をS極とすることで、第2の磁気部材97の固定子磁束発生源95の磁極との間で吸引力を生じさせて、第2の磁気部材97をねじれ駆動させる状態を示している。図41(f)は、図中の左下の磁極端をN極とし、右上の磁極端をS極とすることで、第2の磁気部材97の固定子磁束発生源95の磁極との間で吸引力を生じさせて、第2の磁気部材97をねじれ駆動させる状態を示している。
次に、複数の磁気回路を選択して切り替えることで磁束の流れを制御する第2の態様の直線動作の態様(図42,図43)について説明する
図42に示す直線動作の態様において、磁気ドライブ機構101は、固定側の複数の第1の磁気部材104と移動側の第2の磁気部材107を備え、第2の磁気部材107を固定側の第1の磁気部材104に対して直線駆動する。なお、第2の磁気部材107は移動子磁束発生源105を備える。
各第1の磁気部材104は、固定子磁束発生源102を挟んで固定子磁気誘導路103uと固定子磁気誘導路103dを備え、各固定子磁気誘導路103u,103d上には磁束制御手段108u,108dが設けられる。磁束制御手段108u,108dを制御することによって各磁極端において磁極の発生を制御し、直線状に配列した磁極端に順に磁極を生じさせることによって、第2の磁気部材107を駆動する。
この構成によれば、駆動する磁束制御手段108を選択することによって、移動方向を変更する他、移動速度を制御することができる。
なお、図42(a)は、磁極端間に磁極を形成しない場合に、固定子磁束発生源102の磁束を流す磁路を備えない構成例を示し、図42(b)は、磁極端間に磁極を形成しない場合に、固定子磁束発生源102の磁束を流す磁路を備える構成例を示している。
図43は、図42で示す磁気ドライブ機構101の駆動例を示している。図43(a)では、第2の磁気部材107は、第2の磁気部材107の磁極と第1の磁気部材104側の磁極との間で生じる反発力及び吸引力によって矢印方向に移動する。図43(b)では、2対の磁極端に磁極を形成しない状態とすることで、第2の磁気部材107は反発力によって矢印方向に移動する。さらに、図43(c)では、第2の磁気部材107は、1対の磁極端に磁極を形成しない状態とすることで、第2の磁気部材107の磁極と第1の磁気部材104側の磁極との間で生じる反発力及び吸引力によって矢印方向に移動する。
これを繰り返すことによって、図43(a)〜図43(d)により図中の右方向の移動を行う。また、磁極端の磁極の変化順を変更することにより移動方向を反転させることができる(図43(e),図43(f))。
第2の態様は、上記直線動作の他に、スイッチング動作の態様や、ねじれ動作の態様についても適用させることができる。
次に、磁気誘導路に流れる磁束強度を検出し、検出した磁束強度により移動の可否を判定したり、静止時における磁気誘導路の磁束バランスを調整することができる。
以下、磁気誘導路に流れる磁束強度を検出する磁束検出手段、移動の可否を判定する移動判定処理手段、磁気誘導路の磁束バランスを調整する磁束調整手段を備える磁気ドライブ機構の構成例について、図44を用いて説明する。
なお、図44では前記図1に示した概略構成を用いて説明している。磁気ドライブ機構1は、第1の磁気部材の磁気誘導路3を流れる磁束の磁束強度を検出する磁束検出手段150と、磁束検出手段150で検出した磁束強度を入力して磁気誘導路の磁束バランスを調整する磁束調整手段160と、磁束検出手段150で検出した磁束強度を入力して移動の可否を判定する移動判定処理手段170を備える。
磁束検出手段150は、コイルによる起電力を検出する構成や、ホール素子やMR素子等の磁気センサーを用いることができ、磁気誘導路の外側に取り付ける他、磁気誘導路内に埋設させることができる。
磁束調整手段160は、磁束検出手段150で検出した磁束強度を入力し、静止状態における各磁気誘導路に流れる磁束量を比較し、各磁気誘導路に流れる磁束量が所定量となるように調整する。磁束量の調整は、磁気誘導路に設けた磁束制御手段を用いることができる。例えば、磁気特性制御手段によって可変磁気特性材の磁気抵抗等を調整することができ、前記した磁気部材の移動に用いる磁気特性制御手段と別個に設ける構成の他、同磁気特性制御手段を兼用することもできる。
移動判定処理手段170は、磁束検出手段150で検出した磁束強度を入力し、磁束の強度や磁束の磁気誘導路に流れる磁束量のバランスに基づいて、回転運動や直線移動が可能であるか、所定方向への回転や移動が可能であるかを判定する。判定結果は、図示しない表示手段に表示する他、図示しない制御装置や、磁気ドライブ機構を用いる装置に伝送することができる。
次に、本発明の磁気ドライブ機構の第3の形態について説明する。第3の形態は、ブリッジ構成の磁気回路の切り替えと、複数の磁気回路の選択による切り替えとの組み合わせによって磁束の流れを制御する。
以下、本発明の磁気ドライブ機構の第3の形態の構成例および作用について図45(a)、図45(b)を用いて説明する。図45(a)、図45(b)は、本発明の磁気ドライブ機構の第2の態様の第3の構成例を示す図面であり、図45(a)は磁気ドライブ機構の組立図を示し、図45(b)は磁気ドライブ機構の展開図を示している。
本発明の磁気ドライブ機構111aは、図45(a)、図45(b)に示す様に、回転子112と固定子113により構成されている。ここで、回転子112は、回転子磁束発生源112Aにより構成されている。以下の説明では、この回転子112を回転子磁束発生源112Aにより説明をする。この回転子磁束発生源112Aには、後述する動作原理に基づいて任意の回転方向及び、固定子磁束発生源と回転子磁束発生源の磁束で定まる範囲内の任意の大きさの回転動力が加えられる。この駆動動作を制御することにより、回転子の回転を制御する。
固定子113は、固定子磁束発生源113Am、113Bmと、この固定子磁束発生源113Am、113Bmからの磁束をそれぞれ回転子磁束発生源112Aに導く固定子磁気誘導路113Ar、113Al、113Br、113Blと組み合わせて構成される複数の磁気ユニット113A、113Bと、この複数の磁気ユニット113A,113Bの各組をつないで磁気回路を形成する磁気誘導部材113Cと、固定子磁気誘導路113Ar、113Al、113Br、113Blの途中に設けられその固定子磁気誘導路113Ar、113Al、113Br、113Blに流れる磁束を制御する複数の磁束制御手段113Da〜113Ddを備えた構成となっている。
また、この固定子113は、図45(b)の展開図に示すように、複数の磁気ユニット113A、113Bの間に磁気誘導部材113Cを挟み、かつ固定子磁束発生源113Am、113Bmの磁極の着磁方向が同じ方向を向くように積層して配置されている。また、複数の磁気ユニット113A、113Bの各固定子磁気誘導路113Al,113Ar,113Bl,113Brの全てが同一平面上となるように配置する。
回転子112の磁極の着磁方向を回転子の軸方向と直交させ、固定子磁束発生源113Am、113Bmの磁極の着磁方向を回転子112の軸方向と同方向となるよう配置する。
固定子磁気誘導路113Ar、113Al、113Br、113Blは、固定子磁束発生源113Am、113Bmの各極を複数に分流して、各分流先を互いに磁気的に分離した単一磁極の磁極端とする。異なる極の磁極端114aと114c、及び磁極端114bと114dとを組とし、この各組の磁極端114aと114c、及び磁極端114bと114d間の磁束方向ベクトルと、回転子磁束発生源112Aの磁極対間の磁束方向ベクトルとが同一平面上となるように配置している。
図45(a)、図45(b)では、磁極端114aと114bをN極とし、磁極端114cと114dをS極とし、これらの磁極端間において磁束方向ベクトルが形成される。一方、回転子112は、回転子の軸方向が上記関係にあることから、互いの磁束方向ベクトルは、平行となる状態を除いた回転位置において直交成分を取り得ることができる。磁束方向ベクトル間に生じる直交成分は、回転子に対して回転駆動力を印加する。
また、両磁束ベクトルを同一平面上とすることにより、回転駆動に寄与しない回転軸の垂直な成分が発生しないようにすることができ、回転力の損失を低減することができる。
この様に構成された磁気ドライブ機構111aは、磁束制御手段113Da〜113Ddによって固定子磁気誘導路113Ar、113Al、113Br、113Blを流れる磁束量を制御して、磁極端の組である磁極端114aと114c、磁極端114bと114dにおける磁極の強弱のバランスを切り替える。その結果、回転子磁束発生源112Aを通過して各磁極端114a〜114d間を流れる磁束分布が切り替わり、磁極端114a〜114d間に配置した回転子磁束発生源112Aを回転駆動する駆動力が発生する。
この様に、本発明の磁気ドライブ機構111aでは、従来の構成が要していた励磁コイルを不要とする駆動機構とすることができる。また、本機構は、励磁コイルを不要とすることにより、励磁コイル等の銅損によるエネルギー消費を減少して消費電力を低減することができる。また、励磁コイルを不要とすることにより、駆動機構の大きさはコイル径に依存しなくなり、駆動機構を小型化し薄型化することができる。
次に、本発明の磁気ドライブ機構111aにおける、具体的な構成例についてさらに詳細に説明をする。
本発明の磁気ドライブ機構111aは、図45(a)、図45(b)に示すように、固定子磁束発生源113Am、113Bmの各極を複数に分流して分流先の磁極端114a〜114dとし、異なる極の磁極端114aと114c、磁極端114bと114dとを組とし、各組の磁極端114a,114c、磁極端114b,114d間の磁束方向ベクトルと回転子磁束発生源112Aの磁極対間の磁束方向ベクトルとが同一平面上となる様に構成している。
ここで、図46〜図48を用いて、磁気ドライブ機構111aにおいて、回転子磁束発生源112Aを回転駆動するための各工程(STEP1からSTEP6)を詳細に説明する。なお、この構成は、本発明の第2の形態の第3の構成例に相当するものである。
図46〜図48は、本発明の磁気ドライブ機構111aの動作原理を説明するための図面であり、複数の磁束制御手段3Da〜3Ddの動作順序を示している。
図46(a)、図47(a)、図48(a)は正面図におけるA−A断面図を示し、図46(b)、図47(b)、図48(b)は、本発明の磁気ドライブ機構1aの正面図に示している。なお、各図は、磁極端114a〜114dに強くあらわれる磁極と回転子磁束発生源112Aの磁極との関係を示している。また、固定子を構成する各磁気ユニット113A,113Bを固定配置するためには、保持部材が必要となるが、ここでは示していない。
図46(a)、図46(b)はSTEP1を示している。STEP1は、全ての磁束制御手段113Da〜113Ddを動作させていない静止安定状態を示している。この状態ではどの磁束制御手段113Da〜113Ddも動作させていないため、固定子磁束発生源113Am、113Bmからの磁束量は、固定子磁気誘導路113Ar、113Al、113Br、113Blを等しく流れ、磁極端114a、114bにはN極、磁極端114c、114dにはS極が、それぞれ等しい大きさであらわれる。そのため、回転子磁束発生源112Aは、図46(b)に示す位置で釣り合い、静止することとなる。その後、以降のSTEP2からSTEP6までの工程を経た後、再びSTEP1の状態に戻る。各工程を順番に繰り返すことで回転子磁束発生源2Aの連続回転駆動が可能となる。
次に、図46(c)、図46(d)はSTEP2を示している。STEP2は、磁束制御手段113Db、113Ddを動作させて、固定子磁気誘導路113Al、113Blの磁気回路中の磁気抵抗を増加させる。固定子磁束発生源113Am、113Bmは一定磁束発生源であるため、磁束は主に固定子磁気誘導路113Ar、113Brを流れ、N極としては磁極端114bより磁極端114aが強く、S極としては磁極端114dより磁極端114cが強くあらわれる。
その結果、主に磁極端114a,114cに現れる磁束が回転子磁束発生源112Aに作用する。この磁束は回転子磁束発生源112Aを図46(d)に示すSTEP2のつりあい状態まで回転中心112Bを中心に回転(図46(d)では反時計周りに回転)させる。
次に、図47(a)、図47(b)はSTEP3を示している。STEP3は、磁束制御手段113Db、113Dcを動作させて、固定子磁気誘導路113Br、113Alの磁気回路中の磁気抵抗を増加させる。固定子磁束発生源113Am、113Bmは一定磁束発生源であるため、磁束は主に固定子磁気誘導路113Ar、113Blを流れ、N極としては磁極端114bより磁極端114aが強く、S極としては磁極端114cより磁極端114dが強くあらわれる。
その結果、主に磁極端114a,114dに現れる磁束が回転子磁束発生源112Aに作用する。この磁束は回転子磁束発生源112Aを図47(b)に示すSTEP3のつりあい状態まで回転中心112Bを中心に回転(図47(d)では反時計周りに回転)させる。
次に、図47(c)、図47(d)はSTEP4を示している。STEP4は、全ての磁束制御手段113Da〜113Ddを動作させていない回転子磁束発生源112Aの静止安定状態を示している。この状態では全ての磁束制御手段113Da〜113Ddは動作していないため、固定子磁束発生源113Am、113Bmからの磁束量は、固定子磁気誘導路113Ar、113Al、113Br、113Blを等しく流れ、磁極端114a、114bにはN極、磁極端114c、114dには、S極がそれぞれ等しい大きさであらわれる。そのため、回転子磁束発生源112Aは、図47(c)、図47(d)に示す位置でつりあって静止する。なお、この状態は、図46(a)、図46(b)のSTEP1からは回転子磁束発生源112Aが回転中心112Bを中心に180度回転した状態となっている。
次に、図48(a)、図48(b)はSTEP5を示している。STEP5は、磁束制御手段113Da、113Dcを動作させて、固定子磁気誘導路113Ar、113Brの磁気回路中の磁気抵抗を増加させる。固定子磁束発生源113Am、113Bmは一定磁束発生源であるため、磁束は主に固定子磁気誘導路113Al、113Blを流れ、N極としては磁極端114aより磁極端114bが強く、S極としては磁極端114cより磁極端114dが強くあらわれる。
その結果、主に磁極端114b,114dに現れる磁束が回転子磁束発生源112Aに対して作用する。この磁束は、回転子磁束発生源112Aを図48(a)、図48(b)に示すSTEP5のつりあい状態まで回転中心112Bを中心に回転(図では反時計周りに回転)させる。
次に、図48(c)、図48(d)はSTEP6を示している。STEP6は、磁束制御手段113Da、113Ddを動作させて、固定子磁気誘導路113Ar、113Blの磁気回路中の磁気抵抗を増加させる。固定子磁束発生源113Am、113Bmは一定磁束発生源であるため、磁束は主に固定子磁気誘導路113Al、113Brを流れ、N極としては磁極端114aより磁極端114bが強く、S極としては磁極端114dより磁極端114cが強くあらわれる。
その結果、主に磁極端114b,114cに現れる磁束が回転子磁束発生源112Aに対して作用する。この磁束は、回転子磁束発生源112Aを図48(c)、図48(d)に示すSTEP6のつりあい状態まで回転中心112Bを中心に回転(図では反時計周りに回転)させることができる。
以上説明してきた様に、STEP1〜STEP6を繰り返して作用させることにより、回転子磁束発生源112Aは回転動作する。
次に、本発明の磁気ドライブ機構111aにおける磁束制御手段の構成と作用について説明をする。図49(a)、図49(b)に、磁束制御手段113Da〜113Ddの具体的な構成例を示す。なお、これら磁束制御手段113Da〜113Ddは全て同じ構成としている。
この磁束制御手段113Da〜113Ddは、応力の印加により磁気特性を可変とする磁歪材115と、この磁歪材115に応力を印加する応力印加素子116とを備えた構成となっている。磁歪材115は、柱状(例えば円柱状)に形成する。応力印加素子116は、圧電素子などの電気信号により応力を発生する材料によって筒状(例えば円筒状)に形成し、磁歪材115を囲繞するように隣接させて配置する。
また、磁歪材115と固定子磁束発生源113Am、113Bmとは、強磁性材である磁歪材115の持つ磁極対間の磁束方向と、固定子磁束発生源113Am、113Bmの磁極端間の磁束方向が全て同じ方向を向くように配置している。
また、応力印加素子116の応力印加方向は、強磁性材である磁歪材115の磁極対間の方向と同じ方向とし、磁歪材115に対し圧縮力が作用するように配置する。この応力印加素子116の応力方向及び応力の大きさは、制御信号によって制御することができる。
次に、磁束制御手段113Db、113Ddを例にとって磁束制御手段113Db、113Ddによる磁気抵抗の変化の様子を説明する。図49(b)は、図46(c)に示すSTEP2の状態の磁気ユニット113A,113Bの拡大断面図を示している。
図49に示すように、応力印加素子116による圧縮力は磁歪材115に作用した圧縮する。圧縮された磁歪材115は透磁率が変化する。磁歪材5を通過する磁気回路の磁気抵抗は、ビラリ効果として知られる透磁率変化によって増加する。固定子磁気誘導路113Al、113Blは、それぞれ保持部材113Ah、113Bhに形成された凹部に嵌合して接合させている。ここで、磁束制御手段113Db、113Ddが応力印加素子116の動作によって縮小すると、固定子磁気誘導路113Al、113Blと磁束制御手段113Db、113Ddとの間に、微小隙間117が生じる。その結果、透磁率変化による磁気抵抗の増加に加えて、磁歪材115を通過する磁気回路の磁気抵抗は更に増加する。
一定の磁束量を持つ閉じた磁気回路において、固定子磁気誘導路113Al、113Blの磁気抵抗を増加させると、磁気抵抗が増加していない他の固定子磁気誘導路113Ar,113Brの磁束量は増加する。また、ここでは図示しないが、磁束制御手段113Da、113Dcを同様に制御することにより、固定子磁気誘導路113Ar,113Brの磁束量を小さくすることによって、固定子磁気誘導路113Al,113Blの磁束量を増加させることもできる。
上記構成により、磁束制御手段113Da〜113Ddを制御することにより固定子磁気誘導路113Al,113Bl,113Ar,113Brへ流れる磁束量を制御することが可能となる。本発明の磁気ドライブ機構111aは、この磁束量制御により、励磁コイルを不要とする駆動機構を構成する。また、この様に励磁コイルを不要とすることは、励磁コイル等の銅損によるエネルギー消費を減少させ、消費電力を低減する。また、励磁コイルを不要とすることにより、コイル径に係わらずに駆動機構を設計することができ、小型化、薄型化が容易となる。
また、上述した形態による特有の効果として下記事項を挙げることができる。
本発明の磁気ドライブ機構111aは、固定子磁束発生源113Am、113Bmである永久磁石の磁極の着磁方向が同じであり、かつ平板を積層した構成であるため、固定子の組立工程が容易となり、固定子用の着磁工程も簡易化することができる。
また、各組の磁極端114aと114c、及び磁極端114bと114d間の磁束方向ベクトルと回転子磁束発生源112Aの磁極対間の磁束方向ベクトルとを同一平面上となるような磁気ユニット113A,113Bの配置は、回転子の駆動に寄与する磁束を全て同一平面上とすることができ、回転駆動に寄与しない上下方向の成分が存在しなくなる。そのため、回転子磁束発生源112Aの回転軸を傾斜させる方向の作用力が発生せず、この作用力による摩擦ロスも発生しない。そのため、本発明の磁気ドライブ機構111aは、駆動に必要なエネルギー量を更に低く抑えることが出来る。
また、本発明の磁気ドライブ機構111aは、磁束制御手段113Da〜113Ddにおいて、応力印加素子116を磁歪材115を囲繞するように隣接して配置するというユニークな構成としている。このユニークな構成によって、磁歪材115に対して応力を均一に印加することが可能となり、効率的にビラリ効果を発生させることが出来る。
また、磁歪材115の磁極対間の着磁方向も、固定子磁束発生源113Am、113Bmの磁極対間の方向と同じとなっているので、固定子を構成する際に、全ての強磁性の磁極対方向がそろい、固定子用の着磁工程を1回で済ますことが出来る。
また、脆性材である磁歪材115に対し、応力印加素子116により引張力ではなく圧縮力を作用させることで、これを構成する材料の破壊を大幅に遅らせることもできる。それと同時に、ビラリ効果と微小隙間117による両方の磁気抵抗変化により更に効率的に磁束量を制御することも可能となる。
次に、本発明の磁気ドライブ機構の他の構成例(第4の構成例)について説明をする。図50は本発明の磁気ドライブ機構の他の構成例を示す図面である。図50(a)は、この磁気ドライブ機構の組立図を示し、図50(b)は、この磁気ドライブ機構の展開図を示している。
図50(a)、図50(b)に示すように、本構成例では、固定子磁束発生源113Am、113Bmの各極を複数に分流して分流先の磁極端114a〜114dとし、各分流先を互いに磁気的に分離した単一磁極の磁極端とし、異なる極の磁極端114aと114c、及び磁極端114bと114dを組とし、各組の磁極端114aと114c、及び磁極端114bと114d間の磁束方向ベクトルと、回転子磁束発生源112Aの磁極対間の磁束方向ベクトルとを同一平面上とする構成だけでなく、回転子112の磁極の着磁方向を回転子の軸方向と直交させ、固定子磁束発生源113Am、113Bmの磁極の着磁方向を回転子112の軸方向と直交させる構成とする。
この構成によって、回転子磁束発生源112Aの磁極対間の磁束方向が、固定子磁束発生源113Am、113Bmの磁極の着磁方向と同じ方向を向く回転位置ととることができる。
この構成は、磁歪材115の磁極対間の方向と、固定子磁束発生源113Am、113Bmの磁極対間の方向と、回転子磁束発生源112Aの磁極対間の磁束方向とを、全て同じとすることができる。この配置は、磁気ドライブ機構111bを構成する全ての強磁性の磁極対方向を同方向に揃えた状態での着磁を可能とする。したがって、磁気ドライブ機構111b用の着磁工程を1回で済ませることができる。
なお、この構成例において、回転子磁束発生源112Aを回転駆動するための各工程は、図45〜図49に示した例の工程と同様であるので、ここでの説明は割愛する。
上記構成により、磁束制御手段113Da〜113Ddにより固定子磁気誘導路113Al,113Ar,113Bl,113Brへの磁束を制御することが可能となり、図45〜図49で示した例と同様に、本発明の磁気ドライブ機構111bに励磁コイルを不要とすることができる。また、励磁コイルが不要な構成は、励磁コイル等の銅損によるエネルギー消費を減少させ、消費電力を低減させる効果を生じさせる。また、励磁コイルが不要な構成は、コイル径に係わらない駆動機構の設計、及び小型化、薄型化を可能とする。
次に、上記態様で用いた磁束制御手段の第1構成例〜第3の構成例について、図51〜図53を用いて説明する。
磁束制御手段は、応力の印加により磁気特性を可変とする磁歪材と、磁歪材を囲繞して磁歪材に応力を印加する応力印加素子とを備える。応力印加素子の応力印加方向と磁歪材の磁極対間の方向とを同方向とし、応力印加素子が発生した応力は磁歪材に対して圧縮力を印加する。磁歪材は、応力印加素子により印加された応力によって、その磁気特性が可変する。したがって、応力印加素子が印加する応力を調整することによって、磁気回路中の磁気抵抗を制御し、流れる磁束量を制御することができる。
図51は磁束制御手段の第1構成例を示している。磁束制御手段200は、磁歪材205と、この磁歪材205を囲繞して磁歪材205に応力を印加する応力印加素子206を備える。応力印加素子206は、例えば圧縮応力発生用の圧電材とすることができる。
第1の構成例では、応力の印加方向(図51中の上下方向)において、応力印加素子206の長さを磁歪材205の長さよりも長くし、応力印加素子206と磁歪材205の両端を一対の軟磁性材202U、202Dで挟んで保持する。軟磁性材202U、202Dは、磁気誘導路201を介して磁気回路が形成される。
図51(a)は、応力印加素子206は磁歪材205に応力を印加せず、磁歪材205は非圧縮の状態を示している。このとき、磁歪材205の透磁率は高い状態にあるため磁気抵抗は小さくなり、軟磁性材202U、磁歪材205、及び軟磁性材202Dを通る磁束量の低下は少ない。
これに対して、図51(b)は、応力印加素子206は磁歪材205に応力を印加し、磁歪材205は圧縮された状態を示している。このとき、磁歪材205の透磁率は低い状態となるため磁気抵抗は大きくなり、軟磁性材202U、磁歪材205、及び軟磁性材202Dを通る磁束量の低下は大きくなる。
さらに、この磁歪材205が圧縮された状態では、軟磁性材202U(あるいは軟磁性材202D)と磁気誘導路201との間に隙間209が発生する。この隙間209の磁気抵抗は通常高いため、磁束量をより大きく低下させることができる。
また、応力印加素子206の長さを磁歪材205の長さよりも長くすることによって、応力印加素子206が磁歪材205に加える応力を大きくして発生歪みを大きくすることができる。
第2構成例と第3構成例は、磁歪材を与圧する与圧手段を備える構成である。この与圧手段は、磁歪材に応力を印加することによって、磁歪材が持つ応力の初期特性での不感帯部を避けることができる。
図52は磁束制御手段の第2構成例を示している。磁束制御手段210は、磁歪材205と、この磁歪材205を囲繞して磁歪材205に応力を印加する応力印加素子206を備え、さらに磁歪材205を予め与圧する与圧手段207を備える。与圧手段207は、例えば、座金等の弾性体とすることができ、軟磁性材202U(あるいは軟磁性材202D)と磁気誘導路201との間に配置し、磁歪材205を与圧する。
図52(a)は、応力印加素子206は磁歪材205に応力を印加せず、磁歪材205には与圧手段207のみによって圧縮された状態を示している。このとき、磁歪材205の透磁率は与圧手段207による応力に応じて多少低下し、磁気抵抗も多少高くなり、軟磁性材202U、磁歪材205、及び軟磁性材202Dを通る磁束量は多少低下する。
これに対して、図52(b)は、応力印加素子206は磁歪材205に応力を印加し、磁歪材205は与圧手段207による応力と共に圧縮された状態を示している。このとき、磁歪材205の透磁率は低い状態となるため磁気抵抗は大きくなり、軟磁性材202U、磁歪材205、及び軟磁性材202Dを通る磁束量の低下は大きくなる。
図53は磁束制御手段の第3構成例を示している。磁束制御手段220は、磁歪材205と、この磁歪材205を囲繞して磁歪材205に応力を印加する応力印加素子206を備え、さらに磁歪材205を予め与圧する与圧手段208を備える。与圧手段208は、例えば、伸び発生用の圧電材とすることができ、軟磁性材202U(あるいは軟磁性材202D)と磁気誘導路201との間に配置し、磁歪材205を与圧する。
図53(a)は、応力印加素子206は磁歪材205に応力を印加せず、磁歪材205には与圧手段208のみによって圧縮された状態を示している。このとき、磁歪材205の透磁率は与圧手段208による応力に応じて多少低下し、磁気抵抗も多少高くなり、軟磁性材202U、磁歪材205、及び軟磁性材202Dを通る磁束量は多少低下する。
これに対して、図53(b)は、応力印加素子206は磁歪材205に応力を印加し、磁歪材205は与圧手段208による応力と共に圧縮された状態を示している。このとき、磁歪材205の透磁率は低い状態となるため磁気抵抗は大きくなり、軟磁性材202U、磁歪材205、及び軟磁性材202Dを通る磁束量の低下は大きくなる。
与圧手段208は、圧電材に印加する電圧によって与圧力を調整して磁束量を制御することができる。
なお、第2構成例及び第3構成においても、第1構成例と同様に、磁歪材205が圧縮された状態では、軟磁性材202U(あるいは軟磁性材202D)と磁気誘導路201との間に隙間209が発生する。この隙間209の磁気抵抗は通常高いため、磁束量をより大きく低下させることができる
前記第2構成例及び第3構成例の磁束制御手段は、積層配置して用いることもできる。図54は第2構成例の磁束制御手段を積層配置した構成を示し、図55は第3構成例の磁束制御手段を積層配置した構成を示している。なお、図54、図55では、4つの磁束制御手段210a〜210d、220a〜220dを積層した例を示しているが、積層数は4つに限らない。
図54(a)は磁束制御手段210a〜210dの何れも圧縮させていない状態を示し、図54(b)は磁束制御手段210a〜210dの全てを圧縮させた状態を示し、図54(c)は磁束制御手段210aのみを圧縮させた状態を示し、図54(d)は磁束制御手段210aと210bを圧縮させた状態を示している。
また、図55(a)は磁束制御手段220a〜220dの何れも圧縮させていない状態を示し、図55(b)は磁束制御手段220a〜220dの全てを圧縮させた状態を示し、図55(c)は磁束制御手段220aのみを圧縮させた状態を示し、図55(d)は磁束制御手段220aと220bを圧縮させた状態を示している。
このように、この積層構成によれば、各磁束制御手段を共通駆動する他に、個別に制御自在とすることができる。共通駆動して場合には、同じ磁束量変化を生じさせるために、各応力印加素子の駆動電圧を、単独の磁束制御手段の応力印加素子を駆動するに要する電圧よりも低い電圧とすることができる。
また、磁束制御手段を個別に制御することによって、磁束量の微調整を可能とし、磁束の流れをより細かく制御することができる。