JP4659351B2 - 難燃性射出成形体 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1などには、生分解性プラスチック原料よりなるペレットに水酸化アルミニウム、或いは、水酸化マグネシウムを30〜50wt%配合することにより難燃性を付与する方法が開示されている。
しかしながら、金属水酸化物を配合した系では、これらの脂肪族ポリエステルを多量に配合する必要があるため、それに起因する射出成形体の軟質化(弾性率低下)及び耐熱性の低下が生じ、耐熱性が必要とされる用途に用いることが難しくなるという新たな問題が生じることが分ってきた。
本発明は、乳酸系樹脂(A)と、乳酸系樹脂以外の脂肪族ポリエステル及び芳香族脂肪族ポリエステルのいずれか或いは両方(B)と、シランカップリング剤によって表面処理を施された金属水酸化物(C)と、分子量200〜2000の範囲にあるエステル化合物(D)とを含有してなる難燃性射出成形体を提案する。
乳酸系樹脂以外の脂肪族ポリエステル及び/又は芳香族脂肪族ポリエステル(B)を配合しないと、なぜか上記のような大きな効果を得ることができないことを確認している。
射出成形体の耐熱性をさらに向上させるためには結晶化処理を行うことが好ましい。但し、乳酸系樹脂を主成分とする樹脂組成物の場合には結晶化速度が非常に遅いため、結晶化促進剤を配合して結晶化を促進させるのが好ましい。
また、本明細書において「主成分とする」の意は、その成分が組成物中で50質量%、特に70質量%以上を占める成分である意である。
本発明に用いられる乳酸系樹脂は、構造単位がL−乳酸であるポリ(L−乳酸)、構造単位がD−乳酸であるポリ(D−乳酸)、或いは、構造単位がL−乳酸及びD−乳酸であるポリ(DL−乳酸)、或いはこれらの二種類以上の組合せからなる混合体を用いることができる。この時、乳酸系樹脂のDL構成比は、L体:D体=100:0〜90:10であるか、若しくはL体:D体=0:100〜10:90であるのが好ましく、より好ましくはL体:D体=99.5:0.5〜94:6であるか、若しくはL体:D体=0.5:99.5〜6:94である。かかる範囲内であれば、耐熱性が得られ易く、広範囲の用途に用いることができる。
この際、乳酸系樹脂に共重合される「α―ヒドロキシカルボン酸」としては、乳酸の光学異性体(L−乳酸に対してはD−乳酸、D−乳酸に対してはL−乳酸)、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシn−酪酸、2−ヒドロキシ3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ3−メチル酪酸、2−メチル乳酸、2−ヒドロキシカプロン酸等の2官能脂肪族ヒドロキシ−カルボン酸やカプロラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン等のラクトン類が挙げられ、乳酸系樹脂に共重合される「脂肪族ジオール」としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール,1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられ、「脂肪族ジカルボン酸」としては、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸及びドデカン二酸等が挙げられる。
また、開環重合法では、乳酸の環状二量体であるラクチドを、必要に応じて重合調整剤等を用いながら、選ばれた触媒を使用してポリ乳酸系重合体を得ることができる。この際、ラクチドにはL−乳酸の2量体であるL−ラクチド、D−乳酸の2量体であるD−ラクチド、或いはL−乳酸とD−乳酸とからなるDL−ラクチドを用いることができ、これらを必要に応じて混合して重合することにより任意の組成、結晶性をもつ乳酸系樹脂を得ることができる。
さらにまた、分子量増大を目的として少量の鎖延長剤、例えば、ジイソシアネート化合物、エポキシ化合物、酸無水物などを加えてもよい。
乳酸系樹脂の代表的なものとしては、三井化学製レイシアシリーズ、カーギル・ダウ製Nature Worksシリーズなどを挙げることができる。
本発明においては、乳酸系樹脂以外の生分解ポリエステルを上記の乳酸系樹脂に配合(ポリマーブレンド)することが重要である。乳酸系樹脂のみでは、金属水酸化物(C)及びエステル化合物(D)を配合したとしても充分な効果を得ることができないという結果を得ている。
乳酸系樹脂以外の生分解ポリエステルとしては、乳酸系樹脂以外の生分解性を備えた脂肪族ポリエステル、生分解性を備えた芳香族脂肪族ポリエステルを挙げることができる。
乳酸系樹脂以外の生分解性を備えた脂肪族ポリエステルとしては、例えば、脂肪族ジオールと脂肪族ジカルボン酸とを縮合して得られる脂肪族ポリエステル、環状ラクトン類を開環重合して得られる脂肪族ポリエステル、合成系脂肪族ポリエステル等を挙げることができる。
この脂肪族ポリエステルの質量平均分子量の好ましい範囲は、5万から40万、より好ましくは10万から25万である。
具体的な例としては、昭和高分子社製ビオノーレシリーズ、イレケミカル社製Enpoleなどを挙げることができる。
この脂肪族ポリエステルの質量平均分子量の好ましい範囲は、5万から40万、より好ましくは10万から25万である。
具体的な例としては、ダイセル化学工業社製セルグリーンシリーズが挙げることができる。
この脂肪族ポリエステルの質量平均分子量の好ましい範囲は、5万から40万、より好ましくは10万から25万である。
生分解性を備えた芳香族脂肪族ポリエステルとしては、芳香族ジカルボン酸成分、脂肪族ジカルボン酸成分、および脂肪族ジオール成分からなる生分解性を有する芳香族脂肪族ポリエステルを挙げることができる。
芳香族ジカルボン酸成分としては、例えば、イソフタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等が挙げられ、脂肪族ジカルボン酸成分としては、例えばコハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカンニ酸等が挙げられ、脂肪族ジオールとしては、例えばエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。なお、芳香族ジカルボン酸成分、脂肪族ジカルボン酸成分、脂肪族ジオール成分は、それぞれ2種類以上を用いることもできる。
以上の中でも最も好適に用いることができる芳香族ジカルボン酸成分はテレフタル酸であり、脂肪族ジカルボン酸成分はアジピン酸であり、脂肪族ジオール成分は1,4−ブタンジオールである。
芳香族脂肪族ポリエステルの代表的なものとして、ポリブチレンアジペートとテレフタレートの共重合体(BASF社製エコフレックス)やテトラメチレンアジペートとテレフタレートの共重合体(EasmanChemicals製EastarBio)などが挙げられる。
本発明では、シランカップリング剤によって表面処理が施された金属水酸化物(水和金属化合物)を用いる。
水酸化物の表面をシランカップリング剤で表面処理することで、難燃性向上による配合部数の低減(すなわち、機械物性の低下抑制)、および、樹脂との混練時や射出成形体の成型時における分子量の低下抑制を図ることができる。
シランカップリング剤以外の、例えば、チタネートカップリング剤、高級脂肪酸などでは、樹脂との密着性が悪いため、難燃性を発現させることが困難である。
本発明においては、射出成形体の耐衝撃性を向上させるために、分子量が200〜2000のエステル化合物を配合することが重要である。
本発明の射出成形体においては、耐熱性を向上させるために、上記(A)〜(D)に加えて更に結晶化促進剤を配合するのが好ましい。
また、上記無機系結晶化促進剤の表面をチタン酸、脂肪酸、シランカップリング剤などで処理することにより樹脂との接着性を向上させ、無機系結晶化促進剤の効果を向上させることも可能である。
本発明の射出成形体においては、耐加水分解性を付与するために、上記(A)〜(D)の配合に更にカルボジイミド化合物を配合するのが好ましい。
−(N=C=N−R−)n−
なお、上記式において、nは1以上の整数を示し、Rはその他の有機系結合単位、すなわち芳香族、脂肪族、脂環族いずれかの有機系結合単位を示す。また、nは通常1〜50の間で適宜決められる。
本発明の効果を損なわない範囲で、さらに熱安定剤、抗酸化剤、UV吸収剤、光安定剤、滑剤、顔料、染料、可塑剤等の添加剤を処方することが可能である。
次に、本発明における射出成形体の成形方法について説明する。
例えば、乳酸系樹脂と、乳酸系樹脂以外の生分解ポリエステルと、金属水酸化物と、エステル化合物と、必要に応じて結晶化促進剤、カルボジイミドその他の添加剤とを、十分に乾燥させて水分を除去した後、二軸押出機を用いて溶融混合し、ストランド形状に押出してペレットを作成すればよい。
この際、溶融押出温度に関しては、L−乳酸構造とD−乳酸構造の組成比によって融点が変化すること、芳香族脂肪族ポリエステルの混合の割合によって混合樹脂の融点が変化すること等を考慮して適宜設定することが好ましい。実際には160〜230℃の温度範囲が通常選択される。
成形条件は射出シリンダー内での樹脂の熱分解を避けるため、溶融樹脂温度を170℃〜210℃の範囲で成形することが好ましい。
結晶化の方法としては、事前に温度の上げられた金型に射出成形し、金型内で結晶化させる方法や、射出成形後に金型の温度を上げ金型内で結晶化させる方法、或いは射出成形体を非晶状態で金型から取り出した後、熱風、蒸気、温水、遠赤外線ヒーター、IHヒーターなどで熱処理する方法などを挙げることができる。この時、射出成形体を固定しなくてもよいが、成形体の変形を防止するために、金型、樹脂型などで固定することが好ましい。また、生産性を考慮に入れて、梱包した状態で熱処理を行うこともできる。
この際、金型温度としては、80℃〜130℃、特に90℃〜120℃とするのが好ましく、冷却時間としては1〜300秒、好ましくは5〜30秒である。かかる温度及び冷却時間にて金型内で結晶化処理を行うことで、本発明における射出成形体の耐熱性をさらに向上させることができる。
加熱時間は、組成及び熱処理温度によって適宜決めるのが好ましい。例えば、70℃の場合は15分〜5時間熱処理するのが好ましい。130℃の場合は10秒〜30分熱処理を行うのが好ましい。
本発明の難燃性射出成形体は、優れた難燃性だけでなく、耐衝撃性及び耐熱性を兼ね備えていることを特徴する。
すなわち、JIS K 7110によるアイゾット衝撃強度が5kJ/m2以上、好ましくは10kJ/m2以上であり、かつJIS K 7191による荷重たわみ温度が50℃以上、好ましくは55℃以上である物性を備えた難燃性射出成形体である。
長さ135mm×幅13mm×厚さ3mmの試験片を用いて、Underwriters laboratories社の安全標準UL94垂直燃焼試験に基づいて測定を行った。
JIS K 7110に基づき、2号A試験片(ノッチ付き、L64mm×W12.7mm×t4mm)を作製し、東洋精機製作所製JISL−Dを用いて23℃におけるアイゾット衝撃強度の測定を行った。
アイゾット衝撃強度の判定は、市販されているABS樹脂の耐衝撃性を基準として5KJ/m2以上を合格とした。
JIS K 7191に基づき、長さ120mm×幅11mm×厚さ3mmの試験片を作製し、東洋精器社製S−3Mを用いて荷重たわみ温度(HDT)の測定を行った。測定は、エッジワイズ方向、試験片に加える曲げ応力1.80MPaの条件で行った。
荷重たわみ温度の判定は、夏場に変形を生じないことを基準に、50℃以上を合格とした。
85℃、80%RHの条件で湿熱試験を行い、100時間経過後の分子量保持率を以下の式により算出した。
分子量保持率(%)=(湿熱試験後の質量平均分子量/湿熱試験前の質量平均分子量)×100
分子量保持率に関しては70%以上を実用基準とした。これは、70%を下回るあたりから急激に強度の劣化が進むためである。
東ソー株式会社製HLC−8120GPCを用いて、溶媒クロロホルム、溶媒濃度0.2wt/vol%、溶液注入量200μl、溶媒流速1.0ml/分、溶媒温度40℃で測定を行い、ポリスチレン換算で、乳酸系樹脂を主成分とする樹脂組成物の質量平均分子量を算出した。この際用いた標準ポリスチレンの質量平均分子量は、2000000、670000、110000、35000、10000、4000,600である。
乳酸系樹脂として、カーギル・ダウ社製NatureWorks4032D(L−乳酸/D−乳酸=98.6/1.4、質量平均分子量20万)、芳香族脂肪族ポリエステルとして、BASF社製ECOFLEX F(ポリ(ブチレンアジペート/テレフタレート)、重量平均分子量12万)、シランカップリング剤によって処理された金属水酸化物として、日本軽金属社製エポキシシランカップリング処理BF013ST(水酸化アルミニウム、平均粒径1μm)、及び、エステル化合物として、田岡化学社製DOZ(ジオクチルアゼレート、分子量;413)を用い、NatureWorks4032D、ECOFLEX F、エポキシシランカップリング処理BF013ST及びDOZを、質量比60:10:29:1の割合でドライブレンドした後、三菱重工製40mmΦ小型同方向二軸押出機を用いて180℃でコンパウンドし、ペレット形状にした。得られたペレットを東芝機械製射出成形機IS50E(スクリュー径25mm)を用い、L200mm×W30mm×t3mm及び4mmの板材を射出成形した。主な成形条件は以下の通りである。
2) 射出条件:射出圧力(115MPa)保持圧力(55MPa)
3) 計量条件:スクリュー回転数(65rpm)背圧(15MPa)
NatureWorks4032D、ECOFLEX F、エポキシシランカップリング処理BF013ST及びDOZを、質量比58:10:29:3の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で射出成形品の作製、評価を行った。結果を表1に示す。
NatureWorks4032D、ECOFLEX F、エポキシシランカップリング処理BF013ST及びDOZを、質量比56:10:29:5の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で射出成形品の作製、評価を行った。結果を表1に示す。
NatureWorks4032D、ECOFLEX F、エポキシシランカップリング処理BF013ST及びDOZを、質量比63:10:24:3の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で射出成形品の作製、評価を行った。結果を表1に示す。
NatureWorks4032D、ECOFLEX F、エポキシシランカップリング処理BF013ST及びDOZを、質量比53:10:34:3の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で射出成形品の作製、評価を行った。結果を表1に示す。
NatureWorks4032D、ECOFLEX F、エポキシシランカップリング処理BF013ST及びDOZを、質量比53:15:29:3の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で射出成形品の作製、評価を行った。結果を表2に示す。
乳酸系樹脂以外の脂肪族ポリエステルとして、昭和高分子社製ビオノーレ3003(ポリ(ブチレンサクシネート/アジペート)、質量平均分子量20万)を用い、
NatureWorks4032D、ビオノーレ3003、エポキシシランカップリング処理BF013ST及びDOZを、質量比58:10:29:3の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で射出成形品の作製、評価を行った。結果を表2に示す。
耐衝撃性向上助剤として、ジェイ・プラス社製D620(ポリエステル系化合物、分子量約800)を用い、
NatureWorks4032D、ECOFLEX F、エポキシシランカップリング処理BF013ST及びD620を、質量比58:10:29:3の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で射出成形品の作製、評価を行った。結果を表2に示す。
結晶化促進剤として、日本タルク社製ミクロエースL1(タルク、平均粒径4.9μm)を用い、
NatureWorks4032D、ECOFLEX F、エポキシシランカップリング処理BF013ST、DOZ及びミクロエースL1を、質量比53:10:29:3:5の割合でドライブレンドした後、三菱重工製40mmΦ小型同方向二軸押出機を用いて180℃でコンパウンドし、ペレット形状にした。得られたペレットを、東芝機械製射出成形機IS50E(スクリュー径25mm)を用い、金型温度100℃、冷却時間(結晶化時間)240秒にて、L200mm×W30mm×t3mm及び4mmの板材を射出成形した。
それ以外(シリンダー温度、射出圧力、保持圧力、スクリュー回転数、背圧)は実施例1と同じとして評価を行った。結果を表2に示す。
NatureWorks4032D、エポキシシランカップリング処理BF013ST及びDOZを、質量比68:29:3の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で射出成形品の作製、評価を行った。結果を表3に示す。
NatureWorks4032D、ECOFLEX F、エポキシシランカップリング処理BF013ST及びDOZを、質量比38:30:29:3の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で射出成形品の作製、評価を行った。結果を表3に示す。
NatureWorks4032D、ECOFLEX F及びエポキシシランカップリング処理BF013STを、質量比61:10:29の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で射出成形品の作製、評価を行った。結果を表3に示す。
NatureWorks4032D、ECOFLEX F、エポキシシランカップリング処理BF013ST及びDOZを、質量比51:10:29:10の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で射出成形品の作製、評価を行った。結果を表3に示す。
NatureWorks4032D、ECOFLEX F、エポキシシランカップリング処理BF013ST及びDOZを、質量比77:10:10:3の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で射出成形品の作製、評価を行った。結果を表3に示す。
NatureWorks4032D、ECOFLEX F、エポキシシランカップリング処理BF013ST及びDOZを、質量比47:10:40:3の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で射出成形品の作製、評価を行った。結果を表3に示す。
エステル化合物として、ジェイ・プラス社製D645(ポリエステル系化合物、分子量約2200)を用い、
NatureWorks4032D、ECOFLEX F、エポキシシランカップリング処理BF013ST及びD645を、質量比58:10:29:3の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で射出成形品の作製、評価を行った。結果を表3に示す。
一方、表3から明らかなように、比較例1,3,6,7の射出成形体は、難燃性、耐熱性に優れているものの、アイゾット衝撃強度が5kJ/m2未満であり、耐衝撃性に劣るものであった。比較例2の射出成形体は、アイゾット衝撃強度に優れているものの、難燃性が規格外、荷重たわみ温度が50℃未満であり、難燃性、耐熱性に劣るものであった。比較例4の射出成形体は、難燃性、耐衝撃性に優れているものの、荷重たわみ温度が50℃未満であり、耐熱性に劣るものであった。比較例5の射出成形体は、耐衝撃性、耐熱性に優れているものの、難燃性は規格外であり、難燃性に劣るものであった。このように比較例1〜7の射出成形体は、難燃性、耐衝撃性、耐熱性の1つ以上において実用不可能なものであった。
Claims (3)
- 乳酸系樹脂(A)と、芳香族脂肪族ポリエステル(B)と、シランカップリング剤によって表面処理を施された金属水酸化物(C)と、分子量200〜2000の範囲にあるエステル化合物(D)とを含有することを第1の特徴とし、
(A)(B)(C)及び(D)の合計質量に占める(B)の質量割合が5〜25%であり、(C)の質量割合が15〜34%であり、(D)の質量割合が0.1〜5%であることを第2の特徴とし、
JISK7110によるアイゾット衝撃強度が5kJ/m2以上であることを第3の特徴とし、
JISK7191による荷重たわみ温度が50℃以上であることを第4の特徴とする難燃性射出成形体(但し、有機過酸化物を含有する難燃性射出成形体を除く)。 - シランカップリング剤が、エポキシシランカップリング剤であることを特徴とする請求項1に記載の難燃性射出成形体。
- (A)(B)(C)及び(D)の合計質量100部に対して、結晶化促進剤(E)を0.1〜10質量部含有し、かつ、
射出成形時の金型内において、金型温度80〜130℃、冷却時間1〜300秒の条件にて結晶化処理されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の難燃性射出成形体。
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