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JP4585551B2 - 衛生薄葉紙及びその製造方法 - Google Patents

衛生薄葉紙及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、エンボスを有する衛生薄葉紙及びその製造方法に関する。
嵩だか性や柔軟性、吸収性等の機能性の向上、意匠性の向上を図る目的で衛生薄葉紙にエンボス(凹凸)を付与することがよく行われる。
エンボスの付与形態としては、いくつかの提案がなされており、例えば、一方面側からのみエンボスパターンの押し付けを行い、一方の面がエンボス凹部、他方の面がエンボス凸部となる所謂シングルエンボス、二枚重ねの場合に、いずれの面もエンボス凹部となっているTip to Tip形態やNested形態などの所謂ダブルエンボスが知られる。
なかでもシングルエンボスは、他の形態と比較して簡易に付与できるという利点があり広く普及しているが、ダブルエンボスと比較すると、凸エンボスが形成される面にざらつきが感じられる、嵩高さ、厚み感が得られ難いという欠点があった。
特に、衛生薄葉紙の用途として、上面にスリットの入ったフィルムを貼り付けた取出口を備えるカートン箱に収め、前記スリットから一枚ずつ取り出して用いるティシュペーパーがあるが、シングルエンボスは、このティシュペーパーのような低い坪量の場合に嵩高さ、厚み感が特に発現しづらい。
その上、シングルエンボスでは、一方の面にエンボス凸部が形成されるため、スリットからの取出し時に音が大きく、紙粉が発生しやすく、また、鼻かみ時にざらつきを感じやすい薄葉紙となるため、ポップアップ式のティシュペーパー用途には不向きとされていた。
特開2003−116741 特開2003−275128 特開2002−369765
そこで、本発明の主たる課題は、シングルエンボスのように一方面に凸エンボスを有する衛生薄葉紙において、その肌に触れたときのざらつき感、凹凸感を低減し、肌触りに優れたものとすることにあり、他の課題は、ポップアップ形式で取り出すようなティシュペーパー製品に好適に利用できるものとすることにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
ポップアップ式のティシュペーパー製品に用いられる衛生薄葉紙であって
前記衛生薄葉紙はエンボスが付与されており、
そのエンボスは、一方面にエンボス凸部のみを有し、他方の面に前記エンボス凸部に対応するエンボス凹部を有するシングルエンボスであり、
前記エンボス凸部は、平面視形状が円形又は楕円形であり、かつ平面視面積が0.3〜2.0mm 2 であり、
そのエンボス凸部が、1cm 2 あたり10〜30個配され、かつ各エンボス凸部の頂面の中心部を結ぶ仮想線により形成される模様が菱目又は角目となるようにして、規則的に配列され、
かつ、前記エンボス凸部の平面視面積の合計が前記衛生薄葉紙の平面視総面積に対し5〜30%である、
ことを特徴とした衛生薄葉紙。
<請求項記載の発明>
2プライであって、これを1組として5組重ねたときの厚さが、750〜2000μmである請求項記載の衛生薄葉紙。
<請求項記載の発明>
前記エンボス凸部が形成されている面の摩擦係数の平均偏差MMDが11以下である請求項1又は2記載の衛生薄葉紙。
<請求項記載の発明>
エンボスが付与された衛生薄葉紙を製造する方法であって、
ニップロールとエンボス付与凸部を有するエンボスロールとで構成される一対のエンボス付与ロール間に衛生薄葉紙を通し、
一方面にエンボス凸部、他方の面に前記エンボス凸部に対応するエンボス凹部を有するシングルエンボスを付与するにあたり、
前記エンボスロールを、円錐台、楕円錐台の頂縁が面取りされた立体形状のエンボス付与凸部を1cm 2 あたり10〜30個有するものとし、
かつ、前記エンボスパターンを、各エンボス付与凸部が、その頂面部の中心を結ぶ仮想線により形成される模様が菱目又は角目となるようにして規則的に配列されたパターンとし、
前記エンボス付与凸部を、頂面部の面積が0.2〜1.0mm 2 、テーパー角が10〜50度、高さが0.3〜1.5mmとした、
ことと特徴とする衛生薄葉紙の製造方法。
<請求項記載の発明>
前記衛生薄葉紙を紙厚70〜300μm、坪量10〜40g/m2のものとし、前記エンボス付与ロール間におけるニップ圧5〜30kgf/cmとする、請求項4記載の衛生薄葉紙の製造方法。
<請求項記載の発明>
2プライでこれを1組として5組重ねたときの厚さを、エンボス付与後に1.1〜1.8倍とする請求項4又は5記載の衛生薄葉紙の製造方法。
<請求項7記載の発明>
摩擦係数の平均偏差MMDが10以下の衛生薄葉紙に対して、エンボス凸部形成面のMMDが11以下、エンボス凹部形成面のMMDが10以下となるように、エンボスを付与する請求項4〜6の何れか1項に記載の衛生薄葉紙の製造方法。
以上のとおり、本発明によれば、シングルエンボスが付与された衛生薄葉紙における、肌に触れたときのざらつき感、凹凸感が低減され、肌触りに優れたものとなる。
また、ポップアップ形式で取り出すティシュペーパー製品に好適に利用できるものとなる。
次いで、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら以下に詳述する。
〔エンボスを有する衛生薄葉紙〕
図1は、本発明の実施形態のエンボス10を有する衛生薄葉紙X1の平面図である。図2はそのII−II線断面図を表している。
本実施形態の衛生薄葉紙X1は、一方面にエンボス凸部11、他方の面にこのエンボス凸部11に対応するエンボス凹部12を有する所謂シングルエンボスが付与された衛生薄葉紙である。
本実施形態のエンボス10におけるエンボス凸部11は、平面視形状が楕円形であり、平面視面積が0.3〜2.0mm2の範囲にある。なお、エンボス凸部は円形であってもよい。平面視面積とは真上から見たときのエンボス凸部の面積を示す。
楕円形とする場合、長辺と短辺の比率(長辺L1:短辺L2)を1:1〜3:1とするのがよい。エンボス10が明瞭となる。また、一方の辺が長くなりすぎると形状が線に近づき、長辺の端が尖ってくるため、肌触りが悪くなる。
本実施形態の衛生薄葉紙X1では、この楕円形のエンボス凸部11が1cm2あたり10〜30個の範囲で規則的に配されている。
なお、本実施形態はシングルエンボスであるから、対応するエンボス凹部12も同形状、同個数である。
本実施形態におけるエンボス凸部11の規則的に配列は、好適な例としてエンボス凸部11の中心部を結ぶ仮想線が菱目の模様を描くように配列されている(図1中仮想線を二点鎖線で示す)。配列は、菱目ではなく角目としてもよい。なお、中心部とは中心のみならずその近傍をも含む意味である。
これらの配列を採ると、紙面にエンボス凸部11が均一に分散して配されるため、前記個数、面積等との関係で、嵩高感、厚さ感をより感じられるものとなる上に、滑らかさもいっそう優れるようになる。配列形態におけるエンボス凸部間の好適なピッチは、菱目の長手対角線L3が3.0〜5.5mm、短手対角線L4が1.5〜3.0mmの範囲であるが、これに限定されるわけではない。
なお、エンボス凸部11の平面視面積が0.3mm2未満であると、エンボスの高さを確保することが困難となり、嵩高さ、厚み感が得られづらいものとなる。2.0mm2を超えると、エンボス高さを確保することができるが、エンボスの形状維持性が悪く、手で触ったときなどにエンボスが潰れやすく、厚さを感じにくいものとなる。
また、エンボス凸部11の個数が、10個/cm2未満であると、エンボス部分が少なくなり嵩高とならず、厚さを感じにくい。さらに、非エンボス部分との差が感じられやすく肌触りが悪くなる。30個/cm2を超えると、エンボスの高さを得ることが困難となり嵩高さが得られづらくなる。
他方、本発明の衛生薄葉紙X1では、特にエンボス凸部11の平面視面積の合計が衛生薄葉紙X1の平面視総面積に対し5〜30%であるのが望ましい。この範囲であると、より嵩高さ、厚さを感じやすいものとなる。
本実施形態の衛生薄葉紙X1のエンボス凸部11が形成されている面の摩擦係数の平均偏差MMDは11以下、特に7〜11であるのがよい。11を超えるとざらつきが顕著に感じられるようになる。
このMMDの測定は、例えば、カトーテック株式会社製「摩擦感テスター KESSE」を用いることができる。測定に際しては、図3に示すように、横断面直径0.5mmのピアノ線からなり、その接触面の長さは5mmである摩擦子を、紙試料に10gの接触圧で接触させながら、移動方向に20g/cmの張力を紙試料に与えつつ、0.1cm/秒の速度で2cm移動させたときの、摩擦係数を測定する。すなわち、摩擦係数の平均偏差MMDは、摩擦子を移動させたときの表面厚さの変動量の面積を移動距離(2cm)で割り算した値である。MMDは一般に滑らかさとの相関がある。
本発明では、プライ数については特に限定されないが、ティシュペーパー用途であれば1〜3プライ程度、好適には2プライである。図示の形態は2プライである。
他方、本発明では衛生薄葉紙の坪量は、特に限定されない。ただし、本発明はティシュペーパーのような比較的低坪量の衛生薄葉紙において特に効果的であり、JIS P 8124による坪量が、プライ数に関係なく、全体として10〜40g/m2である場合により効果的となる。なお、複数プライ数とする場合には、前記坪量の範囲内に収まるように、各プライの坪量を調整する。
他方、本実施形態の衛生薄葉紙X1は、好適な例として、2プライであって、これを1組とし5組重ねたときの厚さが、750〜2000μmとなっている。なお、重ねるにあたってはエンボス凸部形成面とエンボス凹部形成面が対面するようにして重ねる。
この厚みの具体的な測定方法は、測定子径30mmのピーコック(例えば、株式会社尾崎製作所製:G型等)を用いて、エンボスを潰さないようにゆっくりと測定子を下ろして、厚みを測定する。
他方、本形態の衛生薄葉紙X1は、非エンボス部分の紙厚T1とエンボス部分の紙厚の差T2が50〜500μmであるのが望ましい。差が50μm未満であるとエンボスが不明瞭となり模様がぼやけた感じとなり、500μmを超えると肌に触れたときにざらつき感のあるものとなる。なお、非エンボス部分の紙厚は、70〜300μmであるのがよい。300μmを超えると、硬くなりティシュペーパー用途に適さなくなる。
ここでの紙厚差を算出する場合の紙厚は、レーザー顕微鏡(例えば、株式会社キーエンス製、VK−9510)により測定するのがよい。
また、本実施形態の衛生薄葉紙X1は、特に、ポップアップ式のティシュペーパーとする場合には縦強度(MDT)が100〜800gf/25mm、横強度(CDT)が70〜400gf/25mmであり、縦伸び(MDS)が5〜30%(測定はJIS P 8113に準拠)であることが好ましい。これらの下限値以下ではシートの破断等が起きやすく、上限値以上では風合いが悪化する。また、伸びがこれらの下限値以下ではシートの破断等が起き、上限値以上ではシートにしわ等が発生して操業性が悪化する。
ここで、本発明においては、衛生薄葉紙の原料は、特に限定されない。衛生薄葉紙X1の用途に応じて、パルプ繊維や、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン等のフィルム、などの適宜の原料を使用することができる。
具体的には、原料が、パルプ繊維である場合、このパルプ繊維(原料パルプ)としては、木材パルプ、非木材パルプ、合成パルプ、古紙パルプなどから、より具体的には、砕木パルプ(GP)、ストーングランドパルプ(SGP)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、加圧式砕木パルプ(PGW)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、ブリーチケミサーモメカニカルパルプ(BCTMP)等の機械パルプ(MP)、化学的機械パルプ(CGP)、半化学的パルプ(SCP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)等のクラフトパルプ(KP)、ソーダパルプ(AP)、サルファイトパルプ(SP)、溶解パルプ(DP)等の化学的パルプ(CP)、ナイロン、レーヨン、ポリエステル、ポリビニルアルコール(PVA)等を原料とする合成パルプ、脱墨パルプ(DIP)、ウエストパルプ(WP)等の古紙パルプ、かすパルプ(TP)、木綿、アマ、麻、黄麻、マニラ麻、ラミー等を原料とするぼろパルプ、わらパルプ、エスパルトパルプ、バガスパルプ、竹パルプ、ケナフパルプ等の茎稈パルプ、靭皮パルプ等の補助パルプなどから、一種又は数種を適宜選択して使用することができる。
パルプ繊維等からなる原料は、例えば、公知の抄紙工程、具体的には、ワイヤパート、プレスパート、ドライヤパート、サイズプレス、カレンダパート等を経るなどして、エンボス付与の対象となる衛生薄葉紙とする。
この抄紙に際しては、例えば、分散剤、苛性ソーダ、アンモニア水等のpH調整剤、消泡剤、防腐剤、蛍光染料、離型剤、耐水化剤、流動変性剤、歩留まり向上剤などの適宜の薬品を添加することができる。
〔エンボスを有する衛生薄葉紙の製造方法〕
次いで、本発明のエンボスを有する衛生薄葉紙の製造方法を図面を参照しながらさらに説明する。図4は、本発明のエンボス付与ロールを説明するための図であり、図5は、本発明のエンボス付与凸部4及びエンボスパターンを説明するための図である。
上述のとおり本発明に用いる衛生薄葉紙X1の原料、抄紙方法は特に限定されない。従って、ここでは、特徴的なエンボス付与方法について説明する。
エンボスを付与する衛生薄葉紙Y1(以下、被加工衛生薄葉紙という)は、十分な強度と上述の好適なエンボス模様を得るべく、また、エンボス加工時におけるトラブル防止の確保のため、プライ数に関わらずその紙厚70〜300μm、坪量10〜40g/m2、MMD10以下のものを用いるのが望ましい。
好適には、1枚当たりの坪量が8.0〜15.0g/m2の衛生薄葉紙を2枚重ねとした2プライのものを被加工衛生薄葉紙Y1とするのがよい。
エンボス付与は、図4に示されるように、ニップロール30とエンボスパターンを有するエンボスロール40とで構成される一対のエンボス付与ロール間に被加工衛生薄葉紙Y1を通し、前記エンボスパターンを被加工衛生薄葉紙Y1に押しつけて付与する。
本実施形態のエンボロール40は、図5に示すような楕円錐台の頂縁が面取りされた立体形状のエンボス付与凸部4,4…が、1cm2あたり10〜30個形成されている。図5中、面取り部分は符号4rで示す。エンボス付与凸部4の個数が、10個/cm2未満であると、付与されるエンボスが少なくなり嵩高とならず、厚さを感じにくいものとなり。さらに、非エンボス部分との差が感じられやすく肌触りが悪いものとなる。30個/cm2を超えると、所望の高さのエンボスを得ることが困難となり嵩高さを発現させ難くなる。
なお、エンボス付与凸部4は、頂縁が面取りされている円錐台、頂縁が面取りされていない円錐台及び楕円錐台をも採用できる。好適な例は、図示例の楕円錐台の頂縁を面取りした立体形状である。頂縁が面取りされていると、付与されるエンボス凸部にエッジが形成されなくなり、似半球状のエンボス凸部が形成される。これにより、エンボス凸部形成面の滑らかさの発現性が向上する。なお、面取り部分4rの曲率半径Rは、0.1〜0.8であるのが望ましい。
さらに、エンボス付与凸部4は、頂面部4tの面積が0.2〜1.0mm2、テーパー角θが10〜50度、より好ましくはθが13〜45度、高さ4hが0.3〜1.5mmであるのがよい。これらの範囲とすると厚さ感、嵩高感の発現性に優れる。なお、面取りした形状の場合の頂面部の面積は、面取り前の頂面の面積とする。
他方、本実施の形態におけるエンボス付与凸部4は、その一つの平面視面積、すなわちエンボス付与凸部の底面部4bの面積は、付与するエンボスの大きさと同等又はそれ以上の大きさを基本とするが、特に限定されない。ニップ圧に応じて適宜定めることができる。
本実施形態のエンボスロール40は、前記エンボス付与凸部4が、各エンボス付与凸部4の頂面部の中心を結ぶ仮想線(図5中二点鎖線で示す)により形成される模様が菱目となるようにして規則的に配列されたエンボスパターンを有する。菱目ではなく角目となるように配してもよい。エンボス付与凸部4のピッチは、この菱目の長手対角線L5が3.0〜5.5mm、短手対角線L6が1.5〜3.0mmとなるのが望ましい。
エンボス付与凸部4をこれらの配列とすると、紙面にエンボスが均一に付与され、前記個数、面積等との関係で、嵩高感、厚さ感をより感じられるものとなる上に、滑らかさにいっそう優れるエンボス凸部形成面を有する衛生薄葉紙が得られる。
ここで、前記ニップロール30は、少なくとも表面がゴム等の弾性部材で構成される弾性ニップロールが適し、エンボスロール40は樹脂製のものが好適である。ただし、金属製のものも用いうる。
弾性ニップロールを用いる場合、その表面のショア硬度(Shore hardness)が、40〜60であるのが好ましい。ショア硬度が低すぎると、つまり弾性ロール表面がやわらかすぎると、シート又はシート地が破断するおそれがある。他方、ショア硬度が高すぎると、つまり弾性ニップロール表面が硬すぎると、エンボスが入らなくなるおそれがある。
エンボス付与するにあたってのニップ圧(エンボス圧、線圧とも言われる)は、5〜30kgf/cm、好ましくは10〜25kgf/cmとなるように行う。ニップ圧が低すぎると、エンボスが薄くなりすぎ厚み感、嵩高さ感が十分に得られないおそれがある。他方、ニップ圧が高すぎると、被加工衛生薄葉紙がちぎれてしまうおそれがある。
他方、エンボス付与するにあたっては、2プライでこれを1組とし5組重ねたときの厚さが、エンボス付与後に1.1〜1.8倍となるように、ニップ圧の調整と被加工衛生薄葉紙の厚さを選択するのがよい。嵩高感、厚さ感がより感じられるようになる。
また、エンボス付与するにあたっては、エンボス凸部形成面のMMDが11以下、エンボス凹部形成面のMMDが10以下となるように、ニップ圧、被加工衛生薄葉紙の厚さ、坪量を選択するのがよい。滑らかさ感がより感じられるようになる。
以上のようにしてエンボス付与された衛生薄葉紙は、インターホルダに導かれてティシュペーパー製品とする。
本発明の実施例1〜3と比較例1〜3とについて、MMD、肌触り、厚み感について測定・評価した。
なお、各例は、エンボス付与に用いたエンボスロールにおけるエンボス付与凸部の頂面部形状、密度、頂面部面積、及びエンボス付与時のニップ圧が異なる。
その他の構成は全て同一であり、単位エンボス付与凸部の高さは全て1.0mmとした。また、被加工衛生薄葉紙は、坪量11g/m2のものを2プライとし、2プライで紙厚110μmのもの用いた。エンボス態様はシングルエンボスとした。
エンボスパターンは、各エンボス付与凸部の頂面部の中心を結ぶ仮想線により形成される模様が菱目または角目となるようにして規則的に配列したパターンとした。菱目の長手対角線、短手対角線の長さは表1に示した。
各例の相違点は、測定値、評価結果とともに下記表1のとおりである。なお、測定方法。評価基準は、次記の通りとした。
〔MMD〕
カトーテック株式会社製「摩擦感テスター KESSE」を用い、上記説明の方法に従って測定した。
〔肌触り感〕
15人の官能評価とした。肌触りがよいと感じた被験者が8人以上の例を○、8人未満の例を×と評価した。
〔厚み感〕
15人の官能評価とした。厚みがあると感じた被験者が8人以上の例を○、8人未満の例を×と評価した。
Figure 0004585551
表に示される結果からも明らかなとおり、本発明の実施例については、厚み感が感じられる上にエンボス凸部を有する面の肌触り感にも優れるという評価が得られた。それに対して、比較例については厚み感、肌触り感の何れかで劣るという評価が得られた。このように評価の結果、本発明に係るエンボスを有する衛生薄葉紙についての効果が示されたといえる。
本発明は、ティシュペーパーに利用可能である。
本発明の衛生薄葉紙の例の平面図である。 そのII−II断面図である。 MMDの測定装置を示す図である。 本発明に係るエンボス付与ロールを説明するための図である。 本発明の単位エンボス付与凸部を説明するための図である。
10…エンボス、11…エンボス凸部、12…エンボス凹部、30…ニップロール、40…エンボスロール、4…エンボス付与凸部、4b…エンボス付与凸部の平面視形状、4t…エンボス付与凸部の頂面部、4h…エンボス付与凸部、4r…エンボス付与凸部の面取り部分、θ…エンボス付与凸部のテーパー角、D1…エンボス列間の相互間距離、L1…楕円形エンボスの長辺、L2…楕円形エンボスの短辺、L3、L4…エンボス離間距離、L5、L6…エンボス付与凸部離間距離、X1…エンボスを有する衛生薄葉紙、Y1…被加工衛生薄葉紙。

Claims (7)

  1. ポップアップ式のティシュペーパー製品に用いられる衛生薄葉紙であって
    前記衛生薄葉紙はエンボスが付与されており、
    そのエンボスは、一方面にエンボス凸部のみを有し、他方の面に前記エンボス凸部に対応するエンボス凹部を有するシングルエンボスであり、
    前記エンボス凸部は、平面視形状が円形又は楕円形であり、かつ平面視面積が0.3〜2.0mm 2 であり、
    そのエンボス凸部が、1cm 2 あたり10〜30個配され、かつ各エンボス凸部の頂面の中心部を結ぶ仮想線により形成される模様が菱目又は角目となるようにして、規則的に配列され、
    かつ、前記エンボス凸部の平面視面積の合計が前記衛生薄葉紙の平面視総面積に対し5〜30%である、
    ことを特徴とした衛生薄葉紙。
  2. 2プライであって、これを1組として5組重ねたときの厚さが、750〜2000μmである請求項記載の衛生薄葉紙。
  3. 前記エンボス凸部が形成されている面の摩擦係数の平均偏差MMDが11以下である請求項1又は2記載の衛生薄葉紙。
  4. エンボスが付与された衛生薄葉紙を製造する方法であって、
    ニップロールとエンボス付与凸部を有するエンボスロールとで構成される一対のエンボス付与ロール間に衛生薄葉紙を通し、
    一方面にエンボス凸部、他方の面に前記エンボス凸部に対応するエンボス凹部を有するシングルエンボスを付与するにあたり、
    前記エンボスロールを、円錐台、楕円錐台の頂縁が面取りされた立体形状のエンボス付与凸部を1cm 2 あたり10〜30個有するものとし、
    かつ、前記エンボスパターンを、各エンボス付与凸部が、その頂面部の中心を結ぶ仮想線により形成される模様が菱目又は角目となるようにして規則的に配列されたパターンとし、
    前記エンボス付与凸部を、頂面部の面積が0.2〜1.0mm 2 、テーパー角が10〜50度、高さが0.3〜1.5mmとした、
    ことと特徴とする衛生薄葉紙の製造方法。
  5. 前記衛生薄葉紙を紙厚70〜300μm、坪量10〜40g/m2のものとし、前記エンボス付与ロール間におけるニップ圧5〜30kgf/cmとする、請求項記載の衛生薄葉紙の製造方法。
  6. 2プライでこれを1組として5組重ねたときの厚さを、エンボス付与後に1.1〜1.8倍とする請求項4又は5記載の衛生薄葉紙の製造方法。
  7. 摩擦係数の平均偏差MMDが10以下の衛生薄葉紙に対して、エンボス凸部形成面のMMDが11以下、エンボス凹部形成面のMMDが10以下となるように、エンボスを付与する請求項4〜6の何れか1項に記載の衛生薄葉紙の製造方法。
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