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JP4578144B2 - 石鹸組成物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、石鹸組成物の製造方法に関する。
固形石鹸は、脂肪酸石鹸、ポリオール類、無機塩、合成活性剤等からなる溶融石鹸を調製した後、これを冷却固化させることにより製造される。ポリオール類としてはグリセリン、ソルビトール、プロピレングリコールなどが用いられ、無機塩類としては塩化ナトリウムなどが用いられている。また、脂肪酸石鹸は、油脂のケン化や脂肪酸の中和によって予め製造されたものをチップ状にして用いたり、あるいはニートソープの調製過程において、油脂のケン化や脂肪酸の中和によって生成したものがそのまま用いられている。
溶融石鹸の調製過程において、脂肪酸を中和する際に存在する各成分の種類や量によっては、反応系に凝集物が生成したり、反応系が黄変する場合がある。これら凝集物や黄変は、得られる固形石鹸の品質を低下させる原因となる。特許文献1には、脂肪酸と水溶性有機溶媒、水および合成界面活性剤に苛性溶液を加えて脂肪酸をケン化する方法が開示されている。これにより粘度が低くなり、ケン化速度に効果的であると記載されている。また、非還元糖成分の固形物は1〜10部である。しかしながら、石鹸量が35部を超える場合における製造法については、透明な固形物が製造できないため全く検討されていない。すなわち中和反応は石鹸量が35部を超えておらず固形物が10部以下という凝集が起こらない領域で行われている。さらに、固体成分である塩や塩水和物を水に溶解することなく加えていることから、得られた石鹸の使用時に、ザラツキ等の品質上の問題が発生する恐れがある。
特許文献2には、脂肪酸と苛性溶液とを一定比率を保ちながら、連続的に混合タンクに導入することでケン化を行う方法が記載されている。実施例によると石鹸量は35〜40部であるものの、固体成分をほとんど含有しない為、中和反応時の粘度は高くならない。特許文献2中の図に記載されている混合槽に用いられている撹拌翼が、低粘度液体を対象としたプロペラタイプを使用していることもこれを支持している。
国際公開第96/04361号パンフレット 米国特許第4758370号明細書
従って本発明の目的は、前述した従来技術が有する種々の欠点を解消し得る石鹸組成物の製造方法を提供することにある。
本発明は、
(A)25〜60重量%の脂肪酸石鹸
(B)0.5〜5重量%の一価の無機塩
(C)0.5〜5重量%の多価の無機塩
(D)5〜40重量%のポリオール類
を含有し、
成分(A)と成分(D)の合計が30〜75重量%である溶融石鹸を型内で冷却固化させる石鹸組成物の製造方法であって、
成分(A)の脂肪酸石鹸は、前記溶融石鹸の調製過程において、脂肪酸とアルカリとの中和によって生成され、
当該中和を、成分(B)及び(C)の何れかと、成分(D)との存在下に行い且つ成分(B)及び成分(C)を水溶液として溶融石鹸の調製過程に供給する石鹸組成物の製造方法を提供することにより前記目的を達成したものである。
本発明の製造方法によれば、凝集物や黄変の発生が防止された石鹸組成物が得られる。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。本発明の製造方法に用いられる溶融石鹸は、(A)25〜60重量%の脂肪酸石鹸、(B)0.5〜5重量%の一価の無機塩、(C)0.5〜5重量%の多価の無機塩、(D)5〜40重量%のポリオール類の4成分を含有し、成分(A)と成分(D)の合計が30〜75重量%である。石鹸組成物は、これらの成分を含有する溶融石鹸を型枠内に流し込み冷却固化させることで得られる。前記の成分のうち、成分(A)の脂肪酸石鹸は、予め製造されたものをチップ状にして用いるのではなく、溶融石鹸の調製過程において脂肪酸とアルカリとの中和によって生成されたものがそのまま使用される。
脂肪酸としては、例えば炭素数8〜22の飽和又は不飽和脂肪酸を用いることができる。具体的には、植物油脂や動物油脂(例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、ヒマシ油、大豆油、綿実油、ナタネ油、ヒマワリ油、牛脂、豚脂等)から得られるものが挙げられる。中でも、パーム核油又はヤシ油から得られる脂肪酸が、速泡性が高く、泡質がクリーミーになるので好ましい。
脂肪酸を中和して得られる成分(A)の脂肪酸石鹸のうち、少なくとも80重量%は飽和脂肪酸のアルカリ金属塩、特にナトリウム塩であることが、得られる石鹸の硬度が高くなるので好ましい。また成分(A)の脂肪酸石鹸のうち、少なくとも10重量%は不飽和脂肪酸石鹸であることが、速泡性が高く、泡質がクリーミーになるので好ましい。さらに、成分(A)の脂肪酸石鹸全体の中で、少なくとも25重量%がラウリン酸石鹸であることが、泡量がより優れるので好ましい。また成分(A)は、不溶分が20重量%以下、特に15重量%以下であることが、速泡性と泡量の点から好ましい。ここで不溶分とは、水に対する溶解性がミリスチン酸ナトリウムよりも低い脂肪酸石鹸を意味する。
脂肪酸石鹸の含有量は、先に述べた通り25〜60重量%であり、好ましくは35〜55重量%、さらに好ましくは38〜53重量%である。25重量%より少ないと石鹸に充分な硬度を付与できないばかりか起泡性も低くなってしまう。60重量%より多いと溶融石鹸の調製時の中和工程において凝集が発生したり、流動しなくなったりする。また得られた石鹸が不均一となる。
成分(B)の一価の無機塩としては、例えばハロゲン化物のアルカリ金属塩や一価の無機酸のアルカリ金属塩等の一価のアニオンのアルカリ金属塩が用いられる。具体的には塩化ナトリウム、塩化カリウム、硝酸ナトリウムなどが挙げられる。これらは一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。石鹸固形物中に一価の無機塩が存在することで、石鹸の硬度を高く保つことが可能となり、石鹸固形物中に液体成分を多く含有することが可能となる。また一価の無機塩を水溶液として溶融石鹸の調製過程に用いることで、溶融石鹸の流動性を高くすることができ、任意の状態にコントロールできる。更に、固体成分を多く含有させることが可能となる。一価の無機塩のうち、少ない量で石鹸の硬度と起泡性を高め、溶融石鹸の流動性を高め得る点から塩化ナトリウムを用いることが好ましい。
成分(B)の一価の無機塩は水溶液として用いる。水溶液として用いない場合には、一価の無機塩を系内で溶解させるための時間が必要となり生産性が低下したり、得られる石鹸中に凝集物となって残存することがある。水溶液の濃度は石鹸組成物中の水分に応じて任意に設定可能である。
溶融石鹸における一価の無機塩の含有量は、先に述べた通り0.5〜5重量%であり、好ましくは0.5〜4重量%である。0.5重量%未満では、充分な硬度が得られず、5重量%を超えると溶融石鹸が分離したり、溶融石鹸の粘度が高くなり生産性が悪化したり、石鹸の長期保存で石鹸表面に結晶が析出する為、外観上好ましくない。また起泡性も悪化してしまう。
成分(C)の多価の無機塩としては、例えば硫酸イオン、炭酸イオン、リン酸イオン、ピロリン酸イオン等の多価のアニオンのアルカリ金属塩等が用いられる。具体的には硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウ、ムリン酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウムなどが挙げられる。これらは一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。石鹸固形物中に多価の無機塩が存在することで、石鹸の硬度を高く保つことが可能となり、また溶融石鹸の流動性を高めることができる。多価の無機塩のうち、石鹸の硬度と起泡性を高め、溶融石鹸の流動性を高め得る点から硫酸ナトリウムを用いることが好ましい。
一価の無機塩と同様に、多価の無機塩も水溶液として溶融石鹸の調製過程に供給する。これによって、溶融石鹸の流動性を高くすることができ、また任意の状態にコントロールできる。更に、固体成分を多く含有させることが可能となる。多価の無機塩を水溶液として用いないと、該多価の無機塩を系内で溶解させるための時間が必要となり生産性が低下したり、得られる石鹸中に凝集物となって残存することがある。水溶液の濃度は石鹸組成物中の水分に応じて任意に設定可能である。
溶融石鹸における多価の無機塩の含有量は、先に述べた通り0.5〜5重量%であり、好ましくは0.5〜4重量%である。0.5重量%未満では、充分な硬度が得られず、5重量%を超えると溶融石鹸の粘度が高くなり生産性が悪化したり、石鹸の長期保存で石鹸表面に結晶が析出する為、外観上好ましくない。また起泡性も悪化してしまう。
本製造方法においては、一価の無機塩と多価の無機塩とを併用することで、それぞれを単独で使用したときと比べて、上述の効果を一層高くすることができる。
一価の無機塩と多価の無機塩は、それぞれ異なる水溶液として別個に、溶融石鹸の調製過程に供給することが好ましい。これらの無機塩を同一の水溶液として供給しようとすると、溶融石鹸の流動性の面、石鹸性能の面等から必要とされる量を供給することができない恐れがある。特に高固形分濃度石鹸を製造する場合、溶融石鹸の流動性が異常に高くなる傾向にある。
本製造方法においては、成分(D)のポリオール類を使用することで、溶融石鹸の流動性を高くすることができる。その結果、より多くの成分(A)の脂肪酸石鹸を含有させることが可能となる。成分(A)の脂肪酸石鹸の含有量を高くすることで、起泡性を高くできるので、合成活性剤を使用しなくても、或いは使用したとしてもより少ない量ですむ。さらに石鹸の硬度を高くすることも可能となり、必要に応じて添加剤を使用した場合においても、石鹸硬度を高く維持することが可能となる。ポリオール類を添加することで、石鹸硬度が高くなることも知られている。
さらに成分(D)のポリオール類は、石鹸使用時にスキンケア効果を付与することができる。これにより、高価な合成活性剤を使用しなくても、高いスキンケア効果を発揮できるばかりか、合成活性剤では実現できないさっぱりとした仕上がり感を付与することが可能である。
溶融石鹸におけるポリオール類の含有量は、先に述べた通り5〜40重量%であり、好ましくは10〜35重量%である。5重量%未満では、充分な硬度が得られず、得られる石鹸の硬度も低くなってしまう。40重量%を超えると、溶融石鹸の粘度が高くなり生産性が悪化するばかりか、石鹸の長期保存の際に、石鹸表面に析出する為外観上も好ましくない。また起泡性も悪化してしまう。
ポリオール類は水溶液として添加することができる。特にポリオール類が水溶性固形分である場合には、水溶液として添加することが好ましい。固体のまま添加すると、系内で溶解させるための時間が必要となり生産性が低下したり、得られる石鹸中に凝集物となって残存しザラツキの原因となったりする。
溶融石鹸における成分(A)の脂肪酸石鹸と成分(D)のポリオール類との合計の含有量は、30〜75重量%であり、好ましくは35〜70重量%である。30重量%より少ないと、石鹸の硬度が低く実用に耐えるものが得られない。75重量%より多いと、溶融石鹸の流動性が悪く生産性の点で問題がある。
成分(D)のポリオール類としては、例えばグリセリン、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、グルコース、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の水溶性多糖類等が用いられる。これらは一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールの分子量は8000以下であることが好ましい。水溶性多糖類としては、ショ糖、トレハロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
本発明においては、溶融石鹸の調製過程における脂肪酸とアルカリとの中和条件が重要となる。具体的には、脂肪酸とアルカリとの中和を、成分(B)及び成分(C)の何れか一方と、成分(D)との存在下に行うことが必要である。また成分(B)及び成分(C)を水溶液として溶融石鹸の調製過程に供給することが必要である。これによって中和時にアルカリに起因すると考えられる凝集物の発生を効果的に防止することができる。脂肪酸とアルカリとを直接接触させて中和を行うと、水分が非常に少ないことに起因して生成する石鹸が溶解しづらくなる。その為、アルカリに起因すると考えられる凝集物が生成してしまい、溶融石鹸が流動しなくなる。また、得られる石鹸組成物がざらついたり不均一となる等の品質上の課題が発生してしまう。中和時に成分(B)と成分(C)とが同時に存在すると、溶解していた一価の無機塩及び/又は多価の無機塩が析出し、得られる石鹸組成物にざらつきが発生する。
脂肪酸とアルカリとの中和においては、中和が完了した時点における反応系における水溶性固形成分の総量/液体成分の総量(以下、中和後固液比という)を、好ましくは1.5〜4.0、更に好ましくは1.7〜3.5、一層好ましくは2.0〜3.1とする。脂肪酸とアルカリとを中和させると反応系の粘度が上昇する。その結果、反応系がゲル化して流動性に乏しくなってしまう。そこで、中和後固液比を前記範囲内とすることで反応系の流動性を適切なものとしている。
水溶性固形分とは、室温(25℃)では固体であるが水には溶解する成分のことであり、成分(A)の脂肪酸石鹸、成分(B)の一価の無機塩、成分(C)の多価の無機塩と、成分(D)のポリオール類の一部を含む。成分(D)のポリオール類に属する水溶性固形分には、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、グルコース等の水溶性多糖類等がある。一方、液体成分とは、成分(D)のポリオール類の一部と溶融石鹸に含有される水分を意味する。成分(D)のポリオール類に属する液体成分には、グリセリン、液状のポリエチレングリコール、液状のポリプロピレングリコール等がある。
脂肪酸とアルカリとの中和においては、脂肪酸を加熱して溶融状態にし、一方アルカリはその水溶液として用い、両者を混合することで中和を行うことが好ましい。この場合、アルカリの水溶液は脂肪酸と同程度の温度にしておくことが好ましい。これにより、アルカリ添加に起因する温度低下が防止されて流動性が維持され、その結果中和反応をすばやく終了することが可能となり、凝集物が発生しづらくなるからである。アルカリとしては例えばアルカリ金属の水酸化物である水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等の一種以上用いることができる。アルカリの水溶液の濃度は、前述した中和後水分比、成分(B)の一価の無機塩や成分(C)の多価の無機塩の水溶液に使用するのに必要な水分量、さらには成分(D)のポリオール類に含まれる水分量の関係を考慮して決定される。例えばアルカリとして水酸化ナトリウムを用いる場合には、20〜50重量%の水溶液を用いることが好ましい。
前述の通り、脂肪酸とアルカリとの中和に際しては、成分(B)及び成分(C)の何れか一方の水溶液が反応系内に存在している。成分(B)及び成分(C)の水溶液の濃度は、前述した中和後固液比および石鹸組成物中の水分量を考慮して決定される。成分(D)が水溶性固形分である場合には、成分(B)又は成分(C)を溶解させる水を、成分(D)の溶解に使用する水と併用することで、水の使用総量を減少することが可能となる。
本発明においては、成分(C)を、脂肪酸とアルカリとの中和後に反応系に添加することが好ましい。この操作によって成分(C)に起因すると考えられる析出物の発生を効果的に防止することができる。成分(C)を、脂肪酸とアルカリとの中和前に反応系に添加することも可能であるが、その場合には当該成分に起因すると考えられる析出物が発生することがあり、得られる石鹸組成物の品質が低下するおそれがある。
本発明においては、成分(D)を、脂肪酸の存在下もしくは脂肪酸と同時に反応系に添加することが好ましい。或いは、成分(D)を、成分(A)の存在下に反応系に添加することが好ましい。別の見方をすると、成分(D)をアルカリと直接混合しないことが好ましい。特に成分(D)が水溶性多糖類を含有する場合は成分(D)をアルカリと直接混合しないことが好ましい。これによって溶融石鹸の黄変を効果的に防止することができる。ここで、溶融石鹸の黄変は、理論に裏づけされたわけではないが、成分(D)中に含有する微量のアミノ酸がアルカリとメイラード反応することによって発生すると考えられる。
成分(D)は水溶性のものであるから、これを水溶液として用いる場合には、その濃度は広範な範囲で調整することが容易である。例えば、成分(D)を脂肪酸の存在下又は脂肪酸と同時に添加してその後に脂肪酸をアルカリによって中和する場合には、成分(D)の水溶液の濃度は、前述した中和後水分比の関係を考慮して決定される。また、成分(A)である脂肪酸石鹸の存在下に成分(D)の水溶液を添加する場合には、最終的に調整される溶融石鹸の水分含有率を考慮して、当該水溶液の濃度が決定される。
本発明の製造方法の好ましい工程の一例として以下の工程を挙げることができる。まず脂肪酸を加熱して溶融状態にする。溶融状態の脂肪酸の存在下に、成分(B)及び成分(D)を添加する。次いでアルカリの水溶液を添加して脂肪酸を中和する。中和によって成分(A)が生成し、また反応系は高粘度となる。しかし、中和後固液比が先に述べた範囲に調整されているので、作業性が低下することはない。中和による反応熱が生じて反応系の温度が上昇する。中和の完了後、成分(C)の水溶液を添加する。これによって反応系の粘度が低下する。このようにして溶融石鹸が得られる。得られた溶融石鹸には凝集物は観察されず、また黄変も生じていない。
本発明の製造方法の別の好ましい工程の一例として以下の工程を挙げることもできる。まずアルカリ水溶液の存在下に、脂肪酸、成分(B)及び成分(D)を同時に添加する。この場合、予め、溶融状態の脂肪酸と、成分(B)及び成分(D)の混合水溶液とを混合した混合液を調整しておき、当該混合液をアルカリの水溶液に添加する。この添加によって脂肪酸を中和して成分(A)を生成させる。中和の完了後、成分(C)の水溶液を添加する。このようにして溶融石鹸が得られる。得られた溶融石鹸には、やはり凝集物は観察されず、また黄変も生じていない。
得られた溶融石鹸は、そのまま型枠に流し込まれて冷却固化される。これによって石鹸組成物が得られる。所望により、冷却固化前及び/又は冷却固化後に溶融石鹸に含まれる水分をある程度除去してもよい。溶融石鹸の調製後にエアレーション処理を施し、その後に型枠に流し込んでもよい。エアレーション処理によって気泡入り石鹸組成物が得られる。
溶融石鹸にエアレーション処理を施す場合には、エアレーション処理後に型枠に流し込んだ溶融石鹸に含まれる気泡が破泡して液相が分離しないようにするため、ヒドロキシ酸エステル系界面活性剤、モノグリセライド系界面活性剤、ショ糖エステル系界面活性剤、乳酸エステル系界面活性を添加してもよい。これらの界面活性剤の添加時期に特に制限はない。これらの界面活性剤は全組成中に1〜10重量%、特に2〜5重量%含有されることが好ましい。
更にニートソープには、通常の石鹸組成物に用いられる公知の添加剤、例えば抗菌剤、香料、顔料、染料、油剤、その他の低刺激化剤等を所定量配合してもよい。抗菌剤としては、トリクロサン、トリクロロカルバニリド等が挙げられる。油剤としては、ラノリン、パラフィン、ワセリン、ミリスチン酸イソプロピル等が挙げられる。これらの添加剤の添加時期に特に制限はない。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲はかかる実施例に制限されるものではない。特に断らない限り「%」は「重量%」を意味する。
〔実施例1〕
トップカットしたパーム核脂肪酸162gを80℃に加熱して溶融状態とした。ここにソルビトール(70%水溶液)130g及び塩化ナトリウム8gを含む水溶液152gを添加混合した。次いで、48%水酸化ナトリウム水溶液60gを添加して脂肪酸の中和を行った。中和後固液比は3.07であった。中和の完了後、25%硫酸ナトリウム水溶液50gを添加混合した。得られた溶融石鹸の組成は表1に示す通りであった。使用したパーム核脂肪酸の組成は表2に示す通りであった。溶融石鹸を、水分が蒸発しないように注意しながらハンドミキサーを用いてホイップしてエアレーション処理した。エアレーション処理後の溶融石鹸を、100mlのプラスチック製の型に流し込み室温で放冷固化して枠練り石鹸組成物を得た。得られた枠練り石鹸組成物は気泡を含有するものであった。
〔実施例2〕
各成分の配合量は実施例1と同じであって、配合手順を次のように変更した。48%水酸化ナトリウム水溶液に、トップカットしたパーム核脂肪酸、ソルビトール及び塩化ナトリウムを含む混合液を添加混合して、脂肪酸の中和を行った。この混合液は、トップカットしたパーム核脂肪酸を80℃に加熱して溶融させた状態下に、ソルビトール(70%水溶液)及び塩化ナトリウムを含む水溶液を添加混合して予め調製したものである。中和後固液比は3.07であった。中和の完了後、25%硫酸ナトリウム水溶液を添加混合した。その後は実施例1と同様にして枠練り石鹸組成物を得た。
〔実施例3〕
配合手順は実施例1と同じであって、各成分の配合量を次のように変更した。トップカットしたパーム核脂肪酸162gを80℃に加熱して溶融状態とした。ここにソルビトール(70%水溶液)130g、塩化ナトリウム8g及び48%水酸化ナトリウム60gからなる水溶液を添加して脂肪酸の中和を行った。中和後固液比は3.54であった。最後に25%硫酸ナトリウム水溶液50gを添加混合した。その後は実施例1と同様にして枠練り石鹸組成物を得た。
〔比較例1〕
各成分の配合量は実施例1と同じであって、配合手順を次のように変更した。トップカットしたパーム核脂肪酸を80℃に加熱して溶融状態とした。ここに48%水酸化ナトリウム水溶液を添加して脂肪酸の中和を行った。中和後固液比は4.03であった。次に、ソルビトール(70%水溶液)及び塩化ナトリウムを含む水溶液を添加混合した。最後に25%硫酸ナトリウム水溶液を添加混合した。その後は実施例1と同様にして枠練り石鹸組成物を得た。
〔評価〕
実施例1ないし3及び比較例1で得られた溶融石鹸について、凝集物及び黄変の発生の有無を目視にて観察した。また溶融石鹸を型に流し込むときの作業性の良否を以下の方法で評価した。これらの結果を表3に示す。
〔作業性の良否〕
70〜80℃の温水浴で保温されたステンレスビーカー中で、溶融石鹸400mlを攪拌羽根により攪拌し、次いで100mlのプラスチック製の型4個に流し込む作業を行ったときの作業性を、以下の基準で評価した。
○:溶融石鹸の粘度が適当で、作業し易い。
△:溶融石鹸の粘度が高い、又は固化が遅い。
×:溶融石鹸の粘度が非常に高い、又は固化が非常に遅い。
Figure 0004578144
Figure 0004578144
Figure 0004578144
表3に示す結果から明らかなように、各実施例の製造方法によれば、凝集物及び黄変を生じさせることなく溶融石鹸を調製できることが判る。特に、実施例1及び2の製造方法によれば、作業性も良好である。

Claims (3)

  1. (A)38〜53重量%の脂肪酸石鹸
    (B)0.5〜5重量%の一価の無機塩
    (C)0.5〜5重量%の多価の無機塩
    (D)5〜40重量%のポリオール類
    を含有し、
    成分(A)と成分(D)の合計が64.7〜75重量%である溶融石鹸を型内で冷却固化させる石鹸組成物の製造方法であって、
    成分(A)の脂肪酸石鹸は、前記溶融石鹸の調製過程において、脂肪酸とアルカリとの中和によって生成され、
    アルカリの存在下に、脂肪酸、成分(B)及び成分(D)を同時に添加して脂肪酸を中和し、その後に成分(C)を添加し、且つ成分(B)及び成分(C)を水溶液として溶融石鹸の調製過程に供給する石鹸組成物の製造方法。
  2. 成分(B)が塩化ナトリウムであり、成分(C)が硫酸ナトリウムである請求項1記載の石鹸組成物の製造方法。
  3. 前記溶融石鹸の調製後にエアレーション処理を行う請求項1又は2記載の石鹸組成物の製造方法。
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