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JP4550181B2 - 潤滑性アクリロニトリルブタジエンゴム組成物およびその製造方法、並びにシール部材 - Google Patents

潤滑性アクリロニトリルブタジエンゴム組成物およびその製造方法、並びにシール部材 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は潤滑性アクリロニトリルブタジエンゴム組成物に関し、特にシール性および摺動性を必要とする分野に使用することのできる潤滑性アクリロニトリルブタジエンゴム組成物およびこの潤滑性ゴム組成物を成形したOリングなどのシール部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
アクリロニトリルブタジエンゴム(以下NBRと略称する)は、一般ゴム部品の材料として広く用いられているもののひとつであり、特に耐油性ゴムとして使用されている。例えば、NBRは一般工業用、軍事用、宇宙用、民生用および医療用等にてシール用途および振動吸収用途に用いられている。一方、NBRのゴム成形品は摺動性を要求される場合があり、この場合、ほとんどがオイル・グリースとの併用にて用いられている。
しかし、潤滑性NBR組成物は、シール性および使用温度条件だけに注目されてゴム組成物が従来選定されてきたため、シール兼摺動部に発生するせん断力により、発熱がおこり、オイル・グリースが排出され、スティクスリップが発生し正常な作動が安定してされなかったり、異音が発生する問題があった。さらに、最悪な結果になると、摩耗が進行し破れ・破損が発生し、短期間でシール部材を交換しなければならない場合があった。
【0003】
従来、優れた潤滑性NBR組成物として、NBRと、表面にカーボン材が突き刺さったテトラフルオロエチレン樹脂粉末と、球状黒鉛とからなるゴム組成物が知られている(特開平 7-188469 号公報)。
また、テトラフルオロエチレン樹脂とカーボン材とを乾式混合して、表面にカーボン材が突出したテトラフルオロエチレン樹脂粉末を配合して得られる樹脂組成物が知られている(特開平 8-190270 号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、潤滑性NBR組成物は、NBRが本来有する耐油性に加えて、優れたシール性および摺動性と共に、その特性を維持する耐久性にも優れることが要求されるようになってきた。
【0005】
本発明は、このような問題に対処するためになされたもので、摩擦特性や耐摩耗特性などの摺動性に優れ、かつ耐久性に優れ、長期間信頼して使用できる潤滑性NBR組成物およびシール部材を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の潤滑性NBR組成物は、NBRと、熱硬化性樹脂粉末と、テトラフルオロエチレン樹脂粉末とからなり、上記熱硬化性樹脂粉末は、分子内にメチロール基を有して、架橋された熱硬化性フェノール樹脂粉末であって、純水中に 5 重量%の該熱硬化性樹脂粉末を分散させ、100℃で 0.5時間加熱した後、室温に放冷したときの処理水の PH 値が PH 6 〜 PH 8 で、かつ平均粒径が 50 μm 以下であり、上記テトラフルオロエチレン樹脂粉末は、その平均粒径が 50 μm 以下であることを特徴とする。
また、本発明の潤滑性NBR組成物の製造方法は、上記熱硬化性フェノール樹脂粉末を、酸洗浄、酸・アルカリ洗浄、またはアルカリ洗浄して、上記 PH 値を PH 6 〜 PH 8 に調整する工程と、上記NBRに、調整された上記熱硬化性フェノール樹脂粉末と、上記テトラフルオロエチレン樹脂粉末とを加えて混練する工程とを有することを特徴とする。
【0007】
また、上記熱硬化性樹脂粉末が球状粉末であることを特徴とする。
【0008】
また、上記テトラフルオロエチレン樹脂粉末が放射線処理された樹脂粉末であることを特徴とする。さらに、その表面にカーボン材を付着させてなるテトラフルオロエチレン樹脂粉末であることを特徴とする。
ここで、放射線とは、全ての電磁波および粒子線をいい、例えば、α線、β線、X線を含むγ線、電子線等をいう。
【0009】
潤滑性NBR組成物の配合は、NBR 100重量部に対して、上記熱硬化性樹脂粉末が 5〜 80 重量部、上記テトラフルオロエチレン樹脂粉末が 10 〜100 重量部であることを特徴とする。
【0010】
本発明のシール部材は、上述の潤滑性NBR組成物にて成形されたシール部材であることを特徴とする。ここで、シール部材とは、ガスケットなどの静的シールおよびパッキンなどの動的シールに分類される密封装置(シール)のすべてを含む。
本発明のシール部材は、特に車両のショックアブソーバー用シールに用いられる。
【0011】
本発明は、熱硬化性樹脂粉末の PH 値を PH 6 〜 PH 8 とし、また熱硬化性樹脂粉末およびテトラフルオロエチレン樹脂粉末の平均粒径を 50 μm 以下とすることにより、NBRの加硫度、あるいは硬度を最適化することができる。その結果、摩擦特性や耐摩耗特性などの摺動性を維持したまま、永久歪み率などを向上することができ、耐久性に優れた潤滑性NBR組成物およびシール部材を得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係るNBRとは、各種有機合成法にて合成され、加硫により室温においてゴム状弾性を有するものであれば使用することができる。NBRの分子量としては、通常 5万以上のものが好ましく、高分子量のものが良好な結果を得ることから、より好ましくは 7万以上、特に好ましくは 10 〜 50 万程度である。
そのようなNBRとして市販されているものは、JSR−N(日本合成ゴム社製)、NIPOL(日本ゼオン社製)、CHEMIGUM(グッドイヤー社製)等を挙げることができる。
【0013】
NBRは含有するニトリル量により、耐油性、低温特性、耐摩耗性などの物性が変化するが、本発明においては摺動性、耐久性を付与できるNBRであればニトリルの含有量にかかわらず使用することができる。
また、シール部材の使用条件に合わせてニトリル量を選定することで要求に合致したシール部材を得ることができる。例えば、乗用車やトラックなどの自動車、自動二輪車などの車両に用いられるショックアブソーバー用シール材は低温特性が要求されるが、その特性を満たすために、低温特性に優れたニトリル量の少ないNBRを使用することができる。具体的には中ニトリル量か、さらに好ましくは低ニトリル量のNBRを選択使用することができる。
【0014】
本発明に係る熱硬化性樹脂粉末は、熱硬化性樹脂または重合後に不溶不融となる樹脂を粉砕した粉末である。例えばエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂などの粉末を挙げることができる。粉末の平均粒径は 50 μm 以下、好ましくは 25 μm 以下である。下限値は、配合する場合において凝集などを起こさず粉末状態を維持できる平均粒径であればよく、具体的には 5μm 以上が好ましい。平均粒径がこの範囲であると分散性に優れ、ゴム成形品が優れた摺動性を維持できる。
粉末の粒子形状は球状が好ましい。球状であると混練の容易さ、および低摩擦特性が付与できる。
市販されている球状熱硬化性樹脂粉末の例としては、メソカーボンビーズ(大阪ガスケミカル社製)、ベルパール(鐘紡社製)、ユニベックス(ユニチカ社製)、マイクロカーボンビーズ(日本カーボン社製)等を挙げることができる。これらの中でベルパール(鐘紡社製)は分子内にメチロール基と、適度な架橋度とを有し、1 〜 20 μm の平均粒径を有する球状樹脂粉末であるので好ましい。
【0015】
熱硬化性樹脂粉末の PH 値は PH 6 〜 PH 8 である。 PH 値が PH 8 を越えると、加硫度が十分でなくなり、潤滑性ゴム組成物としての所定の物性が得られない。特に、イオウ加硫系が採用されているNBRにおいては熱硬化性樹脂粉末の PH 値が PH 8 を越えると加硫度が不十分となる。また、 PH 値が PH 6 未満では、充填剤自身が加水分解されるおそれがある。なお、本発明において熱硬化性樹脂粉末の PH 値とは、純水中に 5重量%の熱硬化性樹脂粉末を分散させ、 100℃で 0.5時間加熱した後、室温に放冷したときの処理水の PH 値をいう。この PH 値は、熱硬化性樹脂粉末を酸またはアルカリ処理することにより調整できる。
【0016】
本発明に係るテトラフルオロエチレン樹脂粉末は、乳化重合、あるいはけん濁重合にて得られたテトラフルオロエチレン樹脂を平均粒径が 50 μm 以下、好ましくは 25 μm 以下となるように粉砕した粉末である。下限値は、配合する場合において凝集などを起こさず粉末状態を維持できる平均粒径であればよく、具体的には 1μm 以上が好ましい。平均粒径がこの範囲であると分散性に優れ、ゴム成形品が優れた摺動性を維持できる。
特に好ましいテトラフルオロエチレン樹脂粉末は、重合後あるいは熱処理後に粉砕し、さらに放射線処理を行なった樹脂粉末が好ましい。放射線処理を行なうことにより、テトラフルオロエチレン樹脂粉末がゴム材との混練時のせん断力で繊維化されることを抑えることができる。
最も好ましいテトラフルオロエチレン樹脂粉末は、重合後のテトラフルオロエチレン樹脂を一般的な成形方法を用いて成形し、成形品、あるいはスクラップ品を粉砕し、さらに放射線処理を行ない、数平均分子量を 10 万、好ましくは 5万以下とした樹脂粉末である。このテトラフルオロエチレン樹脂粉末は、ゴム混練時のせん断力に対して繊維化しない。
【0017】
さらに、上記テトラフルオロエチレン樹脂粉末の表面にカーボン材を付着させることが好ましい。カーボン材の付着は、テトラフルオロエチレン樹脂粉末にカーボン材を乾式混合にて混合すること等により得ることができる。なお、このカーボン材とは一般的な炭素粉から黒鉛までの粉末状のものであり、特に黒鉛が良く、また、ゴム材に汎用的に用いられるストラクチュアの大きいHAFカーボン、SAFカーボン、MTカーボン等との併用も好ましい。
【0018】
潤滑性NBR組成物の配合割合は、NBR 100重量部に対して、熱硬化性樹脂粉末が 5〜 80 重量部、テトラフルオロエチレン樹脂粉末が 10 〜100 重量部である。
熱硬化性樹脂粉末が 5重量部未満であるとゴム成形体に十分な耐摩耗性を付与できず、 80 重量部を越えるとゴム硬度が高くなりゴム弾性が得られ難くなる。
また、機械的強度が極端に低下し潤滑性ゴム材としての実際の使用に耐えられなくなる。
テトラフルオロエチレン樹脂粉末が 10 重量部未満であるとゴム成形体に十分な摩擦特性を付与できず、100 重量部を越えるとゴム硬度が高くなりゴム弾性が得られ難くなる。また、機械的強度が極端に低下し潤滑性ゴム材としての実際の使用に耐えられなくなる。
【0019】
さらに、NBR 100重量部に対して、酸化亜鉛を 10 〜 50 重量部配合することが好ましい。この範囲の酸化亜鉛を配合することにより、優れた摺動性および耐久性を安定的に維持できる。
また、混練性、成形離形性、耐オゾン性、非粘着性などの改質材として、融点が 40 〜120 ℃程度のワックス類を配合することが好ましい。
【0020】
なお、優れた摺動性および耐久性を損なわない範囲で以下の配合剤を配合することができる。
例えば、カーボンブラック、シリカ、クレー、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、タルク、マイカ、カオリン、ベントナイト、シラス、ウォラストナイト、炭化ケイ素、ガラス粉末、カーボン粉末、ボロン繊維、アラミド繊維等の補強材または充填材、亜鉛華、脂肪酸等の加硫助剤、グアニジン類、イオウ類、アルデヒドーアミン類、亜鉛塩類等の加硫剤または加硫促進剤、ジメチルフタレート、ジオクチルフタレート等の可塑剤、アミン類、フェノール類等の老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、着色剤等を挙げることができる。
【0021】
以上の各種原材料を混練する方法は特に限定するものではなく、通常広く用いられている方法、例えば、主原料となる合成ゴムやエラストマー、その他充填剤を個別に順次あるいは同時にロール混合機、プロペラ混合機、ニーダ混合機、バンバリー混合機、二軸溶融混合機、その他混合機にて混練することができる。また、このとき摩擦による発熱を制御する目的で温度調整器を混合機に設置することが好ましい。
【0022】
得られた潤滑性NBR組成物はプレス成形等により加硫あるいは成形することでゴム成形品とすることができる。
特に、優れた摺動性および耐久性を有しているので、Oリングなどのシール部材として好適である。好適なシール部材としては、JIS B2401のP番、G番、V番のリング、JASO Oリング、およびその他の特殊形状のシール部材は、グリースレス等を可能とし、長期にわたり安定性・信頼性に優れている。
【0023】
また、本発明の潤滑性NBR組成物により得られるゴム成形品は、優れた摺動性および耐久性を有しているので、自動車・二輪車のオイル周辺一般オイルシール、特に自動車・二輪車のショックアブソーバー用シール、ガソリン供給系オイルシール、吸排気系シール、エアコン系冷媒用シール、ワイパーブレード、グラスラン、事務機器の電子式複写機のトナー周辺のシール、トナーブレード、カップジュース自動販売機の切り替えバルブ用シール、家庭用浄水器・混合栓用シール、一般製造ラインの切り替えバルブ用シール、パン・餅等混練機用シール、上水・下水用バタフライバルブ用シール、印刷機用ピストンシール、釣具のリール用シール、医療用注射器ピストンシール等に好適に用いることができる。
【0024】
自動車・二輪車のショックアブソーバー用シールの一例を図1に示す。図1は、一部切り欠き断面を有するシール部材の斜視図である。
ショックアブソーバー用シール1は、潤滑性NBR組成物により得られるゴム成形品2と、金属部品3とからリング状に構成され、金属部品3の外周がゴム成形品2で覆われている。シール1は、ショックアブソーバー内部に配置されるピストンに装着され、作動流体等の分離するためのシール材として使用されている。
【0025】
【実施例】
まず、実施例および比較例に用いたNBR基本配合を基礎配合Aから基礎配合Dとして表1に示す。なお、各成分の配合割合は重量部である。
【表1】
Figure 0004550181
【0026】
上記基礎配合にさらに配合される熱硬化性樹脂粉末と、テトラフルオロエチレン樹脂粉末とを以下に示す。
(1)熱硬化性樹脂粉末
(イ)球状の熱硬化性樹脂粉末(PH 5)
ベルパールR600(鐘紡社製)を酸洗浄して PH 5 に調整した。
(ロ)球状の熱硬化性樹脂粉末(PH 6)
ベルパールR600(鐘紡社製)を酸洗浄して PH 6 に調整した。
(ハ)球状の熱硬化性樹脂粉末(PH 7)
ベルパールR600(鐘紡社製)を酸・アルカリ洗浄して PH 7 に調整した。
(ニ)球状の熱硬化性樹脂粉末(PH 8)
ベルパールR600(鐘紡社製)をアルカリ洗浄して PH 8 に調整した。
(ホ)球状の熱硬化性樹脂粉末(PH 9)
ベルパールR600(鐘紡社製)をアルカリ洗浄して PH 9 に調整した。
PH 調整していないベルパ−ルR600の PH 値はロットにより異なり 7〜9 である。
【0027】
(2)テトラフルオロエチレン樹脂粉末
(イ)PTFE−1
重合後のテトラフルオロエチレンを一般的な成形方法を用いて成形し、成形品、あるいはスクラップ品を粉砕し、さらに放射線処理を行ない、平均粒径を約 20 μm とした。
(ロ)PTFE−2
乳化重合にて重合完了後、凝析、洗浄して得られたファインパウダーをさらに放射線処理を行ない、平均粒径を約 10 μm とした。
(ハ)PTFE−3
乳化重合にて重合完了後、凝析、洗浄して得られたファインパウダーを放射線処理を行ない、さらに平均粒径 6μm の黒鉛とヘンシェルミキサーにてドライブレンドした。
【0028】
実施例1〜実施例8
まず、ロール間隔 5〜10 mm 程度に調整したロール混合機にNBRを巻き付け、基礎配合Bに示した割合で無機充填剤、老化防止剤、カーボン、イオウ、加硫促進剤を順次混合し、最後に表2で示す割合にて熱硬化性樹脂粉末およびテトラフルオロエチレン樹脂粉末を加えて混練した。その後、ロール間隔を約 1 mm に調整し、薄通しを行なった。このときの摩擦熱を防止する目的で、常時、ロール内に冷却水を通し、ロール温度を 60 ℃以下に保ち、それぞれ 10kg のコンパウンドを得た。
【0029】
得られた各コンパウンドに対して、摩擦摩耗試験用に縦 150mm×横150mm ×厚さ 1 mm の金型を用い、非粘着性試験用および一般物性試験用に縦 150mm×横150mm ×厚さ 2 mm の金型を用い、永久歪み試験に直径φ 25 mm×厚さ 12.5mm の金型を用い、プレス成形にて、 1次加硫( 170℃、 10 分間、プレス圧 30kgf/cm2)を行ない、加硫が終わった各シートについて摩擦・摩耗特性、一般物性を求めた。各試験方法は以下のとおりである。
【0030】
(1)摩擦、摩耗試験
得られたシートを内径φ 17 mm×外径φ 21mm のリングに打ち抜き、内径φ 17 mm×外径φ 21mm ×厚さ 10mm のアルミ合金製リングに接着し摩擦試験片とした。相手材は軸受鋼(SUJ2)研磨品としスラスト型摩擦摩耗試験にて評価した。試験条件は周速 32m/min、面圧 3.0kgf/cm2、時間 100h である。得られた結果を表3に示す。
(2)非粘着性試験
得られた試験片において、水に対する接触角をゴニオメータ式接触角度測定器で測定し、接触角度の大きいものほど非粘着性はよいと判断した。結果を表3に示す。
(3)一般物性試験
得られた試験片に対してJIS K 6251、JIS K 6252、JIS K 6255に準拠し、引張り強さ・伸び・硬度(JIS A)、永久圧縮歪み率を測定した。なお、永久歪み率は 25 %圧縮の 100℃× 22 時間後の歪み率とした。結果を表3に示す。
(4)Oリング試験
JIS P番のP10サイズのOリングを成形して試験片とし図2に示す試験機を用いて評価した。図2はOリング試験機を示す図である。試験は、軸5の軸径φ 10.0mm 、ハウジング6のハウジング径φ 13.0mm 、しめしろ 0.4mmの設定とし、空気圧 3kgf/cm2、ストローク±2mm、加振器7の周波数 5KHzで 100h、Oリング4を設けた軸5の往復摺動試験を実施した。なお、図2において、8はロードセルを、9はアンプを、10はプリンターをそれぞれ示す。試験終了までに摩耗による空気圧の低下のなかった場合を○、低下があった場合を×として評価した。結果を表3に示す。
(5)限界P値試験
自動車・二輪車のショックアブソーバー用シールの使用を想定し、限界P値試験を行なった。(1)でのスラスト型摩擦摩耗試験を用いて、周速を 30m/minの一定で、 30 分毎に面圧を 2.5、 5、 7.5、 10 、 15 、 20 kgf/cm2と順に上げていき、摩耗量が急激に増える面圧を確認し、その一つ前の面圧を限界P値とした。低温特性が必要なため、評価したのは実施例10、実施例12、比較例8である。結果を表4に示す。なお、低温特性としてASTM D 1329に準じて評価したTR10の値を同時に表4に示す。
【0031】
実施例9
ゴムの基礎配合を基礎配合Bから基礎配合Aに変更して、表2に示す割合にて実施例1と同一の方法にて配合剤を混合、シート成形を行なった。また、試験片の調整および試験方法も実施例1と同一の方法を用いた。結果を表3に示す。
【0032】
実施例10
ゴムの基礎配合を基礎配合Bから基礎配合Cに変更して、表2に示す割合にて実施例1と同一の方法にて配合剤を混合、シート成形を行なった。また、試験片の調整および試験方法も実施例1と同一の方法を用いた。結果を表3に示す。
【0033】
実施例11
テトラフルオロエチレン樹脂粉末としてPTFE−3を用いる以外は、実施例4と同一の方法でシート成形を行なった。また、試験片の調整および試験方法は実施例1と同様の方法を用いた。結果を表3に示す。
【0034】
実施例12
ゴムの基礎配合を基礎配合Bから基礎配合Dに変更して、表2に示す割合にて実施例1と同一の方法にて配合剤を混合、シート成形を行なった。また、試験片の調整および試験方法も実施例1と同一の方法を用いた。結果を表3に示す。
【0035】
比較例1〜比較例8
表2に示す割合にて、上記各実施例に示すゴムの基礎配合に対応する方法を用いてそれぞれ、混合、シート成形、加硫を行なった。また、試験片の調整および試験方法も実施例と同様な方法を用いた。結果を表3に示す。
【0036】
【表2】
Figure 0004550181
【0037】
【表3】
Figure 0004550181
【0038】
表3に示すように、 PH 値が PH 9 である熱硬化性樹脂粉末を配合した比較例7は加硫度が十分でなく、引っ張り強度は PH 値が PH 6 〜 PH 8 である実施例1、2、3に比較して約 1/2しかない。また、逆に PH 値が PH 5 である熱硬化性樹脂粉末を配合した比較例6は摩擦摩耗特性が悪くなる。
【0039】
【表4】
Figure 0004550181
【0040】
表4に示すように、本発明の潤滑性NBR組成物は高い限界P値を示す。また、ニトリル量の選定により、優れた低温特性を示す。これに対して比較例では低温特性は良好であるが、限界P値は低い値を示した。
【0041】
【発明の効果】
本発明の潤滑性NBR組成物は、NBRと、 PH 値が PH 6 〜 PH 8 で、かつ平均粒径が 50 μm 以下の熱硬化性樹脂粉末と、平均粒径が 50 μm 以下のテトラフルオロエチレン樹脂粉末とからなるので、耐油性を含めて十分なゴム特性を有しながら低摩擦係数、耐摩耗特性などの摺動性に優れ、さらに耐久性に優れている。そのため、本発明の潤滑性NBR組成物から得られるゴム成形体は長期間信頼して使用できる。
【0042】
熱硬化性樹脂粉末が球状粉末であるので、また、テトラフルオロエチレン樹脂粉末が放射線処理されているので、さらにはその表面にカーボン材を付着させてなるので、本発明の潤滑性NBR組成物は、摺動性により優れ、さらに耐久性により優れたゴム成形体を得ることができる。
【0043】
配合割合を請求項5記載の範囲とするので、NBRの加硫度、あるいは硬度をより最適化できる。その結果、摺動性を維持したまま、耐久性に優れたゴム成形体が得られる潤滑性NBR組成物を得ることができる。特にOリングなどのシール部材として優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】シール部材の斜視図である
【図2】Oリング試験機を示す図である。
【符号の説明】
1 ショックアブソーバー用シール
2 ゴム成形品
3 金属部品
4 Oリング
5 軸
6 ハウジング
7 加振器
8 ロードセル
9 アンプ
10 プリンター

Claims (8)

  1. アクリロニトリルブタジエンゴムと、熱硬化性樹脂粉末と、テトラフルオロエチレン樹脂粉末とからなる潤滑性アクリロニトリルブタジエンゴム組成物であって、
    前記熱硬化性樹脂粉末は、分子内にメチロール基を有して、架橋された熱硬化性フェノール樹脂粉末であって、純水中に 5 重量%の該熱硬化性フェノール樹脂粉末を分散させ、100℃で 0.5時間加熱した後、室温に放冷したときの処理水の PH 値が PH 6 〜 PH 8 で、かつ平均粒径が 50 μm 以下であり、
    前記テトラフルオロエチレン樹脂粉末は、平均粒径が 50 μm 以下であることを特徴とする潤滑性アクリロニトリルブタジエンゴム組成物。
  2. 前記熱硬化性フェノール樹脂粉末が球状粉末であることを特徴とする請求項1記載の潤滑性アクリロニトリルブタジエンゴム組成物。
  3. 前記テトラフルオロエチレン樹脂粉末が放射線処理された樹脂粉末であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の潤滑性アクリロニトリルブタジエンゴム組成物。
  4. 前記テトラフルオロエチレン樹脂粉末が、その表面にカーボン材を付着させてなる樹脂粉末であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の潤滑性アクリロニトリルブタジエンゴム組成物。
  5. 前記アクリロニトリルブタジエンゴム 100重量部に対して、前記熱硬化性フェノール樹脂粉末が 5〜 80 重量部、前記テトラフルオロエチレン樹脂粉末が 10 〜100 重量部であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項記載の潤滑性アクリロニトリルブタジエンゴム組成物。
  6. 潤滑性アクリロニトリルブタジエンゴム組成物にて成形されたシール部材であって、前記潤滑性アクリロニトリルブタジエンゴム組成物が請求項1ないし請求項5のいずれか1項記載の潤滑性アクリロニトリルブタジエンゴム組成物であることを特徴とするシール部材。
  7. 潤滑性アクリロニトリルブタジエンゴム組成物にて成形されたシール部材であって、そのシール部材は、車両のショックアブソーバー用シールであることを特徴とする請求項6記載のシール部材。
  8. 請求項1ないし請求項5のいずれか一項記載の潤滑性アクリロニトリルブタジエンゴム組成物の製造方法であって、
    前記熱硬化性フェノール樹脂粉末を、酸洗浄、酸・アルカリ洗浄、またはアルカリ洗浄して、前記 PH 値を PH 6 〜 PH 8 に調整する工程と、
    前記アクリロニトリルブタジエンゴムに、調整された前記熱硬化性フェノール樹脂粉末と、前記テトラフルオロエチレン樹脂粉末とを加えて混練する工程とを有することを特徴とする潤滑性アクリロニトリルブタジエンゴム組成物の製造方法。
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