JP4549911B2 - リフトオフ用ポジ型レジスト組成物 - Google Patents
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Description
図1(a)〜図1(e)に、一般的な磁気ヘッド形成の各工程の模式図(側断面図)を示す。
まず、図1(a)に示す様に、基板1の上に磁性膜2’を積層し、さらにその上にアルカリ現像液に対して可溶性の下地膜3’と、レジスト膜4’とを順次積層する。
ついで、レジスト膜4’の上から、マスクパターンを介し、KrFエキシマレーザー等を用いて選択的露光を行う。ついで、アルカリ現像を行うと、レジスト膜4’の所定の範囲(ポジであれば露光部、ネガであれば未露光部)が溶解除去されて、レジストパターン4が得られる。このとき、レジスト膜4’のエッチングされた部分の下に位置する下地膜3’もアルカリ現像液によって一緒に除去され、下地パターン3が形成されるが、該下地膜3’は、通常、レジスト膜4’よりもアルカリ可溶性が高く、下地パターン3の幅W1はレジストパターン4の幅W2よりも狭くなる。この溶解速度差により、図1(b)に示す様に、幅の狭い下地パターン3と、これより幅広のレジストパターン4からなる、断面羽子板状のリフトオフ用パターン5が得られる。
ついで、リフトオフ用パターン5をマスクとしてイオン性エッチングを行うと、図1(c)に示す様に、リフトオフ用パターン5の周囲の磁性膜2’がエッチングされ、リフトオフ用パターン5の下とその周囲に磁性膜パターン2が形成される。イオン性エッチングとしては、イオンミリング(ion milling)が多用されている。
さらに、スパッタリングを行うと、図1(d)に示したように、リフトオフ用パターン5の上と、磁性膜パターン2の周囲の基板1の上に、電極膜6が形成される。
最後に、アルカリ現像液等を用いて下地パターン3を溶解してレジストパターン4を除去する等により、リフトオフ用パターン5を除去(リフトオフ)する。このようなリフトオフ用パターン5のリフトオフにより、図1(e)に示す様に、基板1とその上に形成された所定の幅の磁性膜パターン2と、その周囲に形成された電極膜6とからなる磁気ヘッド10が得られる。
例えば、微細加工を行う手法の1つとしてレジスト膜の薄膜化が考えられるが、従来用いられているポジ型レジスト組成物では、イオンミリング等のイオン性エッチングに対する耐性が充分ではなく、レジスト膜が膜減ったり、レジストパターンの矩形性が悪くなるなどして、基板や磁性膜のエッチングを充分に行えないという問題がある。
また、リフトオフ用パターンを形成する際の下地パターン3の幅W1(図1(b)参照)の微小な寸法制御が困難であり、オーバーエッチング時に下地パターン3が細くなりすぎてパターン倒れが生じる等の問題がある。
すなわち、本発明は、ベース樹脂成分(A)と、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)とを含むリフトオフ用ポジ型レジスト組成物において、前記ベース樹脂成分(A)がシリコーン樹脂であることを特徴とするリフトオフ用ポジ型レジスト組成物である。
本発明のリフトオフ用ポジ型レジスト組成物は、ベース樹脂成分(A)(以下、(A)成分ということがある)と、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)(以下、(B)成分ということがある)とを含む。
かかるポジ型レジスト組成物にあっては、前記(B)成分から発生した酸が作用すると、ポジ型レジスト組成物全体がアルカリ不溶性からアルカリ可溶性に変化する。そのため、レジストパターンの形成において、基板上に塗布されたポジ型レジスト組成物に対して、マスクパターンを介して選択的に露光すると、露光部のアルカリ可溶性が増大し、アルカリ現像することができる。
このようにして形成されるリフトオフ用パターンは、例えば、該リフトオフ用パターンをマスクとして、イオンミリング等のイオン性エッチングを行って基板あるいは磁性膜上にパターンを形成した後、任意にスパッタ等により薄膜を形成して、該リフトオフ用パターンを除去(リフトオフ)するパターニング方法等に利用される。
本発明のポジ型レジスト組成物は、(A)成分がシリコーン樹脂であることを特徴とする。
シリコーン樹脂は、ケイ素原子と酸素原子が結合したシロキサン結合のくり返し構造を有するポリシロキサンのうち、アルキル基やアリール基などの有機基を有する樹脂である。
シリコーン樹脂としては、一般的にポジ型レジスト組成物のベース樹脂として提案されているシリコーン樹脂が使用でき、例えば、1個のケイ素原子に対して、3/2個の酸素原子と1個の有機基が結合した構成単位を有するシルセスキオキサン樹脂が挙げられる。
なお、ケイ素含有率は、(A)成分に用いるシリコーン樹脂のケイ素含有量および/またはポジ型レジスト組成物中の(A)成分の配合量を調節することにより調節できる。
(A)成分が樹脂成分(A1)である場合には、前記(B)成分から発生した酸により、樹脂成分(A1)に含まれている酸解離性溶解抑制基が解離し、これによって露光部のアルカリ可溶性が増大する。
(A)成分が樹脂成分(A2)である場合には、本発明のポジ型レジスト組成物は、後述する、酸解離性溶解抑制基を有し、酸の作用により該酸解離性溶解抑制基が解離する低分子量溶解抑制剤(C)を含む。すなわち、前記(B)成分から発生した酸により、低分子量溶解抑制剤(C)に含まれている酸解離性溶解抑制基が解離し、これによって露光部のアルカリ可溶性が増大する。
また、樹脂成分(A2)として好適なものとしては、下記シルセスキオキサン樹脂(A21)が挙げられる。
シルセスキオキサン樹脂(A11)は、下記一般式(I)
なお、本発明において、「酸解離性溶解抑制基」とは、ポジ型レジスト組成物を用いたレジストパターン形成のプロセスにおいて、露光前はポジ型レジスト組成物全体をアルカリ不溶とするアルカリ溶解抑制性を有するとともに、露光後は後述の(B)成分から発生した酸の作用により解離し、ポジ型レジスト組成物全体をアルカリ可溶性へ変化させる基である。
従って、該シルセスキオキサン樹脂(A11)を含むレジスト組成物を基板上に塗布し、マスクパターンを介して露光すると、露光部のアルカリ可溶性が増大し、アルカリ現像して、レジストパターンを形成することができる。
これらの中でも、特にアルコキシアルキル基は、脱離エネルギーが低く容易に溶解コントラストが得られる為、リソグラフィー特性が向上可能な点で好ましい。アルコキシアルキル基におけるアルコキシ基の炭素数は1〜3が好ましく、アルキル基の炭素数は1〜6が好ましい。アルコキシアルキル基としては、特に1−エトキシエチル基が好ましい。
−OR3の位置はo位、m位、又はp位のいずれでもよいが、p位が工業的には好ましい。
このような構成単位(a4)の具体例としては、下記一般式(VI)で表される構成単位が挙げられる。
一方、構成単位(a3)は耐熱性の向上に寄与する構成単位であり、シルセスキオキサン樹脂(A11)における構成単位(a3)の含有割合が10%未満となると、十分な耐熱性向上効果が得られないおそれがあることから、構成単位(a1)と構成単位(a2)との合計は、90モル%以下であることが好ましい。
したがって、構成単位(a1)と構成単位(a2)との合計は、好ましくは50〜90モル%、より好ましくは60〜80モル%である。また、構成単位(a3)は、10〜50モル%、好ましくは20〜40モル%である。
構成単位(a1)と構成単位(a2)との合計に対して、構成単位(a2)の含有割合が少ないほど、酸解離性溶解抑制基(R3)を導入したことによる溶解抑制効果が低減するので、シルセスキオキサン樹脂(A11)の露光前後のアルカリ溶解性の変化差が小さくなる。一方、構成単位(a2)の含有割合が多すぎると、露光およびPEB工程を経た後に、酸解離性溶解抑制基の一部が完全に解離されずに残るおそれがある。完全に解離されずに残った酸解離性溶解抑制基は、リンスで除去されずにディフェクトの原因となることが多い。また、構成単位(a2)が多いと(A)成分の耐熱性が低下する傾向がある。
したがって、構成単位(a1)と構成単位(a2)との合計に対する構成単位(a2)の含有割合は、好ましくは8〜25モル%、より好ましくは10〜20モル%程度である。
また、得ようとするレジストパターンの形状が、ホールパターンである場合、シルセスキオキサン樹脂(A11)における構成単位(a3)の含有割合が多いとホールパターンのエッジラフネスは向上するが、解像性が低下する傾向があるので、前記構成単位(a3)の含有割合は25〜35モル%が好ましく、より好ましくは25〜30モル%である。
また、Mw/数平均分子量(Mn)は、特に限定されるものではないが、好ましくは1.0〜6.0、さらに好ましくは1.0〜2.0である。この範囲よりも大きいと解像度、パターン形状が劣化するおそれがある。
構成単位(a1)と構成単位(a2)の含有割合は、導入しようとする酸解離性溶解抑制基に対応する化合物の添加量によって制御することができる。
シルセスキオキサン樹脂(A12)は、前記一般式(I)で表される構成単位(a1)と、下記一般式(V)
で表される構成単位(a5)とを有する。
R6は、炭素数1〜5の直鎖状または分岐状のアルキル基であり、好ましくはメチル基又はエチル基である。
R7は炭素数1〜5の直鎖状または分岐状のアルキル基または水素原子であり、好ましくは水素原子である。
R8は炭素数5〜15の脂環式炭化水素基であり、好ましくはシクロペンチル基、シクロヘキシル基などの炭素数5〜7のシクロアルキル基であり、工業的にはシクロヘキシル基が安価で最も好ましい。
従って、このシルセスキオキサン樹脂(A12)を含むレジスト組成物を基板上に塗布し、マスクパターンを介して露光すると、露光部のアルカリ可溶性が増大し、アルカリ現像して、レジストパターンを形成することができる。
前記構成単位(a3)は必須ではないが、シルセスキオキサン樹脂(A12)に構成単位(a3)を含有させるとレジストパターンの耐熱性が向上する。
また、得ようとするレジストパターンの形状がラインアンドスペースパターンである場合、シルセスキオキサン樹脂(A12)に構成単位(a3)を含有させることによりラインエッジラフネスが効果的に改善される。この場合、シルセスキオキサン樹脂(A12)における構成単位(a3)の含有割合は20〜50モル%が好ましく、より好ましくは30〜40モル%である。
シルセスキオキサン樹脂(A12)に、前記その他の構成単位(a4)を含有させる場合、その含有割合は20モル%以下とすることが好ましく、より好ましくは15モル%以下である。
また、Mw/Mnは、特に限定されるものではないが、好ましくは1.0〜6.0、さらに好ましくは1.0〜2.0である。この範囲よりも大きいと解像度、パターン形状が劣化するおそれがある。
また構成単位(a1)と構成単位(a5)と構成単位(a3)とからなるシルセスキオキサン樹脂は、例えば後述の合成例に示すように特許2567984号に記載の方法を利用して、構成単位(a1)と構成単位(a3)とからなるポリマーを得、次いで周知の手法で、構成単位(a1)の一部の側鎖のフェノール性水酸基に酸解離性溶解抑制基を導入することにより製造することができる。
また構成単位(a1)と構成単位(a5)と構成単位(a3)と構成単位(a4)とからなるシルセスキオキサン樹脂は、例えば構成単位(a1)と構成単位(a3)と構成単位(a4)とからなるポリマーを得、次いで周知の手法で、構成単位(a1)の一部の側鎖のフェノール性水酸基に酸解離性溶解抑制基を導入することにより製造することができる。なお、構成単位(a4)はアルキルトリアルコキシシランやアルキルトリクロロシランをそのモノマーとして用いることができる。
構成単位(a5)の含有割合は、導入しようとする酸解離性溶解抑制基に対応する化合物の添加量によって制御することができる。
シルセスキオキサン樹脂(A21)は、前記一般式(I)で表される構成単位(a1)と、下記一般式(VII)
で表される構成単位(a7)と、前記一般式(III)で表される構成単位(a3)とを有する。
R10としては、メチル基が最も好ましい。
また、上記一般式(VII)における−OR10の結合位置は、o位、m位及びp位のいずれでもよいが、工業的にはp位が好ましい。
シルセスキオキサン樹脂(A21)に、前記その他の構成単位(a4)を含有させる場合、その含有割合は20モル%以下とすることが好ましく、より好ましくは15モル%以下である。
ここで、シルセスキオキサン樹脂(A21)のアルカリに対する溶解速度とは、好ましくは、2.38質量%のTMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)水溶液に対する溶解速度である。
50nm/sec以下という溶解速度を有することにより、膜減りが充分に抑制され、レジストパターン断面に生じる丸味を防止できる。また、解像性の向上、ディフェクト低減等の効果が得られる。また、0.05nm/sec以上とすることにより、有機溶剤に溶解し、レジストとすることができる。
溶解速度は例えば構成単位(a7)の割合を変更することによって調整可能である。例えば構成単位(a7)の割合を多くすることにより、溶解速度を小さくすることができる。
まず、シリコンウェーハ上にシルセスキオキサン樹脂(A21)を有機溶剤に溶解した溶液を塗布し、加熱処理によって有機溶剤を加熱により揮散[プリベーク(PAB)]させることにより、樹脂被膜(厚さ500〜1300nm、例えば厚さ1000nm)を形成する。有機溶剤は後述する様な化学増幅型ポジ型ホトレジスト組成物に用いられる公知のものの中から適宜選択する。また、シルセスキオキサン樹脂(A21)の濃度もレジスト組成物中のベース樹脂濃度と同様とすることができるが、例えば10〜25質量%、例えば20質量%とされる。次に、該樹脂被膜の膜厚を測定した後、このウェーハを、23℃、2.38質量%のTMAH水溶液に浸す。そして、樹脂膜が完全に溶解する時間を測定し、これより単位時間当りの樹脂被膜の膜減り量(nm/秒)を求める。
このようにして求めた樹脂被膜の膜減り量がシルセスキオキサン樹脂(A21)の溶解速度である。
また、Mw/Mnは、特に限定されるものではないが、好ましくは1.0〜6.0、さらに好ましくは1.0〜2.0である。この範囲よりも大きいと解像度、パターン形状が劣化するおそれがある。
本発明において、(B)成分は、従来の化学増幅型レジスト組成物において使用されている公知の酸発生剤から特に限定せずに用いることができる。このような酸発生剤としては、これまで、ヨードニウム塩やスルホニウム塩などのオニウム塩系酸発生剤、オキシムスルホネート系酸発生剤、ビスアルキルまたはビスアリールスルホニルジアゾメタン類、ポリ(ビススルホニル)ジアゾメタン類、ジアゾメタンニトロベンジルスルホネート類などのジアゾメタン系酸発生剤、イミノスルホネート系酸発生剤、ジスルホン系酸発生剤など多種のものが知られている。
また、ポリ(ビススルホニル)ジアゾメタン類としては、例えば、以下に示す構造をもつ1,3−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)プロパン(化合物A、分解点135℃)、1,4−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ブタン(化合物B、分解点147℃)、1,6−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ヘキサン(化合物C、融点132℃、分解点145℃)、1,10−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)デカン(化合物D、分解点147℃)、1,2−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)エタン(化合物E、分解点149℃)、1,3−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)プロパン(化合物F、分解点153℃)、1,6−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ヘキサン(化合物G、融点109℃、分解点122℃)、1,10−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)デカン(化合物H、分解点116℃)などを挙げることができる。
(B)成分としてC3〜4オニウム塩を配合する場合、(B)成分中のC3〜4オニウム塩の配合量は、50〜100質量%が好ましい。
また、(B)成分としてC3〜4オニウム塩を配合する場合、さらに、炭素数が1のパーフルオロアルキルスルホネートをアニオンとするオニウム塩系酸発生剤(以下、C1オニウム塩と略記することがある)を併用することが好ましい。
本発明のポジ型レジスト組成物には、上記の必須成分(A)及び(B)成分に加えて、必要に応じ、酸解離性溶解抑制基を有し、酸の作用により該酸解離性溶解抑制基が解離する低分子量溶解抑制剤(C)(以下、(C)成分という)を配合することができる。特に、(A)成分として、シルセスキオキサン樹脂(A21)等のアルカリ可溶性の樹脂成分(A2)を含む場合には、(C)成分を配合する必要がある。(C)成分を含有することにより、レジストパターンの矩形性や解像性、ライエッジラフネス等を向上させることができる。
(C)成分の分子量としては、3000以下が好ましく、500〜2000がより好ましい。
また、これらのフェノール化合物又はカルボキシル化合物中の水酸基又はカルボキシ基を保護するための酸解離性溶解抑制基としては、例えば第三ブチルオキシカルボニル基、第三アミルオキシカルボニル基のような第三ブチルオキシカルボニル基や、第三ブチル基、第三アミル基のような第三アルキル基や、第三ブチルオキシカルボニルメチル基、第三アミルオキシカルボニルメチル基のような第三アルコキシカルボニルアルキル基やテトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基のような環状エーテル基などを挙げることができる。
そして、これらの(C)成分として好適な化合物は、2,5‐キシレノールとホルマリン縮合物とを縮合して得られる4核体を第三アルコキシカルボニルアルキル基で保護したものである。
本発明のポジ型レジスト組成物における(C)成分の含有量は、(A)成分に対し、0.5〜40質量%が好ましく、10〜30質量%がより好ましい。含有量が0.5質量%未満では、十分な溶解阻止効果が得られず、また40質量%を超えるとパターン形状が劣化したり、リソグラフィー特性が悪化するおそれがあるので、好ましくない。
本発明のポジ型レジスト組成物には、レジストパターン形状、引き置き経時安定性などを向上させるために、さらに任意の成分として、含窒素有機化合物(D)(以下、(D)成分という)を配合させることができる。
この(D)成分は、既に多種多様なものが提案されているので、公知のものから任意に用いれば良いが、アミン、特に第2級低級脂肪族アミンや第3級低級脂肪族アミンが好ましい。
ここで、低級脂肪族アミンとは炭素数5以下のアルキルまたはアルキルアルコールのアミンを言い、この第2級や第3級アミンの例としては、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリペンチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどが挙げられるが、特にトリエタノールアミンのような第3級アルカノールアミンが好ましい。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(D)成分は、(A)成分100質量部に対して、通常、0.01〜5.0質量部の範囲で用いられる。
また、前記(D)成分との配合による感度劣化を防ぎ、またレジストパターン形状、引き置き経時安定性等の向上の目的で、さらに任意の成分として、有機カルボン酸又はリンのオキソ酸若しくはその誘導体(E)(以下、(E)成分という)を含有させることができる。なお、(D)成分と(E)成分は併用することもできるし、いずれか1種を用いることもできる。
有機カルボン酸としては、例えば、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、サリチル酸などが好適である。
リンのオキソ酸若しくはその誘導体としては、リン酸、リン酸ジ‐n‐ブチルエステル、リン酸ジフェニルエステルなどのリン酸又はそれらのエステルのような誘導体、ホスホン酸、ホスホン酸ジメチルエステル、ホスホン酸‐ジ‐n‐ブチルエステル、フェニルホスホン酸、ホスホン酸ジフェニルエステル、ホスホン酸ジベンジルエステルなどのホスホン酸及びそれらのエステルのような誘導体、ホスフィン酸、フェニルホスフィン酸などのホスフィン酸及びそれらのエステルのような誘導体が挙げられ、これらの中で特にホスホン酸が好ましい。
(E)成分は、(A)成分100質量部当り0.01〜5.0質量部の割合で用いられる。
本発明のポジ型レジスト組成物には、さらに所望により混和性のある添加剤、例えばレジスト膜の性能を改良するための付加的樹脂、塗布性を向上させるための界面活性剤、溶解抑制剤、可塑剤、安定剤、着色剤、ハレーション防止剤などを適宜、添加含有させることができる。
本発明のポジ型レジスト組成物は、上述の(A)成分、(B)成分等の材料を有機溶剤に溶解させて製造することができる。
有機溶剤としては、使用する各成分を溶解し、均一な溶液とすることができるものであればよく、従来、化学増幅型レジストの溶剤として公知のものの中から任意のものを1種または2種以上適宜選択して用いることができる。
例えば、γ−ブチロラクトン;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノンなどのケトン類;エチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコールまたはジプロピレングリコールモノアセテートのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテルまたはモノフェニルエーテルなどの多価アルコール類およびその誘導体;ジオキサンのような環式エーテル類;乳酸メチル、乳酸エチル(EL)、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類などを挙げることができる。
これらの有機溶剤は単独で用いてもよく、2種以上の混合溶剤として用いてもよい。
PGMEよりも高沸点の溶剤としては、例えば上に例示した溶剤のうち、沸点が、PGMEの沸点である120℃を超えるもの、好ましくはPGMEより沸点が20℃以上高いもの、より好ましくはPGMEより沸点が25℃以上高いものが好ましい。また、該沸点の上限値としては、特に制限はないが、およそ200℃以下が好ましい。このような溶剤としては、例えばプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点146℃)、EL(沸点155℃)、γ−ブチロラクトン(沸点204℃)等が挙げられる。これらの中でも、ELが好ましい。
混合溶剤中のPGMEの配合量は、全混合溶剤中、10〜60質量%が好ましく、20〜40質量%がより好ましい。この範囲内であると、上記効果に優れる。
有機溶剤として、上述のPGMEと高沸点溶剤との混合溶剤を用いる場合、少ないレジスト固形分で強固な膜ができるため固形分濃度を少なくでき、充分なエッチング耐性を有する膜とすることができる。
本発明のポジ型レジスト組成物は、リフトオフ用パターンを形成する方法、該リフトオフ用パターンを用いた、基板あるいは基板上に設けられた磁性膜等のパターニング方法等に好適に用いることができる。
以下、本発明のポジ型レジスト組成物を用いたリフトオフ用パターン形成方法およびパターニング方法を、図1を用い、磁気ヘッドのリードの製造に適用する実施形態を挙げて、より詳細に説明する。図1(a)〜図1(e)は、本実施形態にかかる各工程の模式図(側断面図)である。
[磁性膜2’の形成工程]
まず、図1(a)に示したように、シリコンウェーハ等の基板1上に、スパッタ装置によって、磁性膜2’を形成する。
基板としては、特に限定されず、従来公知のものを用いることができ、例えば、電子部品用の基板などを例示することができる。基板の材料としては、例えばシリコンウェーハ、銅、クロム、鉄、アルミニウムなどの金属や、ガラスなどが挙げられる。
磁性膜2’に用いられる磁性体としては、Ni,Co,Cr,Pt等の元素を含むものが用いられる。
次いで、形成された磁性膜上2’に、下地膜を形成するためのレジスト組成物や樹脂溶液を、スピンナーなどで塗布し、好ましくは200〜300℃、30〜300秒間、好ましくは60〜180秒間の加熱条件でベーク処理し、下地膜3’を形成する。
下地膜は、露光後の現像の際に用いられるアルカリ現像液に対して不溶性であり、且つ従来のドライエッチング法でエッチング可能な有機膜である。
このような下地膜3’を用いることにより、後述するように通常のホトリソグラフィーによりレジスト膜4’のみを露光・アルカリ現像して、レジストパターン4を形成した後、該レジストパターン4をマスクとして下地膜3’をドライエッチングすることによってレジストパターン4が転写され、下地膜3’に下地パターン3が形成される。
下地膜3’を形成するための材料は、レジスト膜4’のような感光性を必ずしも必要とするものではなく、半導体素子や液晶表示素子の製造において、下地材として一般的に用いられているレジストや樹脂を用いればよい。
また、レジストパターン4を下地膜3’へ転写する必要があるので、下地膜3’は、酸素プラズマによるエッチングが可能な材料であることが好ましい。
このような材料としては、酸素プラズマによるエッチングを行いやすいと同時に、後工程で、シリコン等の基板のエッチングに用いられているフッ化炭素系ガスや、基板や磁性膜のエッチングに用いられているイオンミリング等のイオン性エッチングなどのドライエッチングに対する耐性が強いことなどから、ノボラック樹脂、アクリル樹脂及び可溶性ポリイミドからなる群から選択される少なくとも一種を主成分とするものが好ましく用いられる。
これらの中でも、ノボラック樹脂、及び側鎖に脂環式部位又は芳香族環を有するアクリル樹脂は、安価で汎用的に用いられ、後工程のドライエッチング耐性に優れるので、好ましく用いられる。
ノボラック樹脂は、例えば、フェノール性水酸基を持つ芳香族化合物(以下、単に「フェノール類」という。)とアルデヒド類とを酸触媒下で付加縮合させることにより得られる。
フェノール類としては、例えばフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、p−フェニルフェノール、レゾルシノール、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、フロログリシノール、ヒドロキシジフェニル、ビスフェノールA、没食子酸、没食子酸エステル、α−ナフトール、β−ナフトール等が挙げられる。
またアルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、フルフラール、ベンズアルデヒド、ニトロベンズアルデヒド、アセトアルデヒド等が挙げられる。
付加縮合反応時の触媒は、特に限定されるものではないが、例えば酸触媒では、塩酸、硝酸、硫酸、蟻酸、蓚酸、酢酸等が使用される。
上記ノボラック樹脂は、質量平均分子量が5000〜50000、好ましくは6000〜9000、さらに好ましくは7000〜8000の範囲内のものが好ましい。
ノボラック樹脂のMwを50000以下とすることにより、微細な凹凸を有する基板に対する良好な埋め込み特性が優れる。また、Mwを5000以上とすることにより、フッ化炭素系ガス等に対するエッチング耐性が得られるので好ましい。
一方、質量平均分子量が5000未満であると、高温でベークしたときに昇華してしまうことがあり、また、質量平均分子量が50000を超えると、ドライエッチングしにくくなる傾向があり、好ましくない。
「分子量500以下の低核体」とは、ポリスチレンを標準としてGPC法により分析した際に分子量500以下の低分子フラクションとして検出されるものである。「分子量500以下の低核体」には、重合しなかったモノマーや、重合度の低いもの、例えば、分子量によっても異なるが、フェノール類2〜5分子がアルデヒド類と縮合したものなどが含まれる。
分子量500以下の低核体の含有量(質量%)は、このGPC法による分析結果を、横軸にフラクション番号、縦軸に濃度をとってグラフとし、全曲線下面積に対する、分子量500以下の低分子フラクションの曲線下面積の割合(%)を求めることにより測定される。
「分子量200以下の低核体」の意義、含有量については、上記「分子量500以下の低核体」の意義、含有量測定法において、「500」を「200」で置き換えればよい。
分子量500以下の低核体の含有量が1質量%以下であることにより、微細な凹凸を有する基板に対する埋め込み特性が良好になる。低核体の含有量が低減されていることにより埋め込み特性が良好になる理由は明らかではないが、分散度が小さくなるためと推測される。
エーテル結合を有する重合性化合物としては、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等のエーテル結合及びエステル結合を有する(メタ)アクリル酸誘導体等を例示することができる。これらの化合物は単独もしくは2種以上組み合わせて使用できる。
カルボキシ基を有する重合性化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのモノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのジカルボン酸;2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、2−メタクリロイルオキシエチルマレイン酸、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸、2−メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸などのカルボキシ基及びエステル結合を有する化合物等を例示することができ、好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸である。これらの化合物は単独もしくは2種以上組み合わせて使用できる。
次いで、本発明のポジ型レジスト組成物の溶液を、上記の下層膜3’上にスピンナーなどで塗布した後、プレベーク(PAB処理)してレジスト膜4’を形成することにより、基板1上の磁性膜2’上に、下地膜3’と、本発明のポジ型レジスト組成物からなるレジスト膜4’とが積層されている積層体を得る。
プレベーク条件は、組成物中の各成分の種類、配合割合、塗布膜厚などによって異なるが、通常は、70〜150℃、好ましくは80〜140℃で、0.5〜60分間程度である。
なお、下地膜とレジスト膜との間には、有機系または無機系の反射防止膜が設けられていてもよい。
下地膜3’の厚さは、好ましくは20〜10000nm、より好ましくは30〜5000nm、さらに好ましくは30〜3000nmである。下地膜3’の厚さをこの範囲内とすることにより、高アスペクト比のレジストパターンが形成できる、基板エッチング時に十分なエッチング耐性が確保できる等の効果がある。
レジスト膜4’の厚さは、好ましくは50〜1000nm、より好ましくは100nm〜800nm、さらに好ましくは100〜500nmである。レジスト膜4’の厚さをこの範囲内とすることにより、レジストパターン4を高解像度で形成できる、アルカリ現像液、イオン性エッチング等に対するエッチング耐性が十分に得られる等の効果がある。
ここでいうアスペクト比とは、レジストパターンのパターン幅xに対する、下地パターン3の高さyの比(y/x)である。尚、レジストパターンのパターン幅xは、下地パターン3に転写した後の下地パターン3の幅と同じである。
パターン幅とは、レジストパターンがラインアンドスペースパターン、孤立ラインパターン等のライン状パターンである場合は、凸条(ライン)の幅をいう。レジストパターンがホールパターンである場合、パターン幅とは、形成された孔(ホール)の内径をいう。また、レジストパターンが円柱状ドットパターンである場合は、その直径をいう。なお、これらのパターン幅は、いずれもパターン下方の幅である。
本発明のポジ型レジスト組成物によれば、高アスペクト比のパターンを容易に与えることができる。ドットパターン又は孤立ラインパターンの場合、例えば膜厚2.5μmの下地パターン3に対して従来のレジスト組成物では達成することができないアスペクト比8以上20以下のドットパターン又は孤立ラインパターンを作成することができる。トレンチパターンの場合、例えば膜厚2.5μmの下地パターン3に対して従来のレジスト組成物では達成することができないアスペクト比10以上20以下のトレンチパターンを作成することができる。いずれも、従来のレジスト組成物ではアスペクト比5付近が限界である。
次いで、レジスト膜4’に対して、所望のマスクパターンを介して選択的に露光を行う。露光に用いる波長としては、特に限定されず、ArFエキシマレーザー、KrFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、EUV(極紫外線)、VUV(真空紫外線)、EB(電子線)、X線、軟X線などの放射線を用いて行うことができる。特に、本発明にかかるホトレジスト組成物は、KrFエキシマレーザー、EB(電子線)に対して有効である。EBを用いる場合は、マスクを介しての選択的電子線照射であっても、描画であってもよい。
PEB条件は、組成物中の各成分の種類、配合割合、塗布膜厚などによって異なるが、通常は、70〜150℃、好ましくは80〜140℃で、0.5〜60分間程度である。
次に、得られたレジストパターン4をマスクパターンとして、下地膜3’のドライエッチングを行い、下地膜3’に下地パターン3を形成する。
このとき、下地膜3’のオーバーエッチングを行うことにより、レジストパターン4の下に位置する下地膜3’まで除去され、当該レジストパターン4の中心部付近の下部のみ残存する。その結果、図1(b)に示したような、幅W1の狭い下地膜3’の下地パターン3と、これより広い幅W2のレジスト膜4’のレジストパターン4とからなる、断面羽子板状のリフトオフ用パターン5が得られる。
本発明においては、上述したように、リフトオフ用パターン5を形成する際のオーバーエッチングに、ドライエッチングが利用できるため、従来のアルカリ現像を用いる方法に比べて微細な寸法制御ができる。そのため、例えば、下地パターンの幅W1として、およそ40nmくらいまで制御することができる。
[磁性膜2’のイオン性エッチング工程]
次に、上記のようにして得られたリフトオフ用パターン5を用いて、磁気ヘッドのリード部を製造する。
図1(b)に示したテーパー形状のレジストパターン4と下地パターン3とからなるリフトオフ用パターン5をマスクとして、イオン性エッチングを行うと、図1(c)に示したように、リフトオフ用パターン5の周辺の磁性膜2’がエッチングされ、リフトオフ用パターン5の下部の磁性膜2’が残り、磁性膜パターン2がプリントされる。
この際のイオン性エッチングとしては、イオンミリング等の異方性エッチングが挙げられる。イオンミリングは従来公知の方法を適用でき、例えば、日立製作所社製のイオンビームミリング装置IMLシリーズなどにより行うことができる。
さらにスパッタリングを行うと、図1(d)に示したように、リフトオフ用パターン5の上と、磁性膜パターン2の周囲の基板1の上とに電極膜6が形成される。
この際のスパッタリングは従来公知の方法を適用できる。例えば、日立製作所社製のスパッタリング装置ISM−2200やISP−1801などにより行うことができる。
最後に、ドライエッチングにより下地パターン3をエッチングしてリフトオフ用パターン5を除去(リフトオフ)することにより、図1(e)に示すように、基板1と、その上に形成された磁性膜パターン2と、その周囲に形成された電極膜6とからなる磁気ヘッドのリード部20が製造される。
合成例1(シルセスキオキサン樹脂(A11)の合成例)
かきまぜ機、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を備えた500ml三つ口フラスコに、炭酸水素ナトリウム84.0g(1.0mol)と水400mlを投入したのち、滴下ロートより、p−メトキシベンジルトリクロロシラン51.1g(0.20mol)、フェニルトリクロロシラン21.1g(0.10mol)及びジエチルエーテル100mlの混合液を2時間で滴下し、さらに1時間熟成した。反応終了後、反応混合物をエーテルで抽出し、エーテルを減圧下留去したのち、得られた加水分解生成物へ水酸化カリウムの10重量%溶液0.2gを加え、200℃で2時間加熱することにより、p−メトキシベンジルシルセスキオキサンとフェニルシルセスキオキサンからなる共重合体A1を得た。
かきまぜ機、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を備えた500ml三つ口フラスコに、炭酸水素ナトリウム84.0g(1.0mol)と水400mlを投入したのち、滴下ロートより、p−メトキシベンジルトリクロロシラン51.1g(0.20mol)、フェニルトリクロロシラン21.1g(0.10mol)及びジエチルエーテル100mlの混合液を2時間で滴下し、さらに1時間熟成した。反応終了後、反応混合物をエーテルで抽出し、エーテルを減圧下留去したのち、得られた加水分解生成物へ水酸化カリウムの10重量%溶液0.2gを加え、200℃で2時間加熱することにより、p−メトキシベンジルシルセスキオキサンとフェニルシルセスキオキサンからなる共重合体A1を得た。
前記合成例1で得たシルセスキオキサン樹脂(X1)100質量部を950質量部の乳酸エチルに溶解し、3質量部のトリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、2質量部のビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン及び0.25質量部のトリエタノールアミンを加えて、ポジ型レジスト組成物(総固形分に対するケイ素含有量(Si含有量)16.20質量%)を調製した。
下地膜上に、先に得られたポジ型レジスト組成物をスピンナーを用いて塗布し、95℃で90秒間ベーク処理し、乾燥することにより、膜厚300nmのレジスト膜を形成した。
ついで、該レジスト膜に対し、KrF露光装置NSR−S203B(ニコン社製;NA(開口数)=0.68,σ=0.75)により、KrFエキシマレーザー(248nm)を、ハーフトーン型(透過率6%)のマスクパターンを介して選択的に照射した。
そして、95℃、90秒間の条件でPEB処理し、さらに23℃にて2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液で60秒間現像処理することにより、250nmの孤立ラインパターン(I)を得た。
この孤立ラインパターン(I)に対し、高真空RIE装置(東京応化工業社製)を用いて、酸素プラズマによるドライエッチングを行い、下地膜に孤立ラインパターン(II)を転写することにより、ライン幅250nm、膜厚2500nmの孤立ラインパターン(II)からなるリフトオフ用パターンを得た。
得られたパターンは、垂直性が非常に高く、かつアスペクト比が10であった。また、同様な方法を用いて、300nmのドットパターンを形成し、ドライエッチングを行ったところ、ライン幅300nm、膜厚2500nm(アスペクト比が8.3)のドットパターン(II)’を得た。得られたパターン(II)及び(II)’は、垂直性が非常に高く、微細で且つ高アスペクト比なパターンであった。
前記合成例2で得たシルセスキオキサン樹脂(X2)100質量部を、950質量部の乳酸エチルに溶解し、3質量部のトリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、0.3質量部のトリエタノールアミン、および下記式(XI)で表される低分子量溶解抑制剤(DI22)15質量部を加えて、ポジ型レジスト組成物を調製した。
ヒドロキシスチレン/スチレン/tert−ブチルアクリレート(モル比66.5/8.5/25)からなる共重合体100質量部、酸発生剤としてビス(tert−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロブタンスルホネートを2質量部、トリエチルアミン0.07質量部、サリチル酸0.09質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとプロピレングリコールモノメチルエーテルとの混合溶剤(質量比2:8)300質量部に溶解させてポジ型レジスト組成物を調整した。
ついで、該レジスト膜に対し、KrF露光装置FPA3000EX3(Canon社製;NA(開口数)=0.55,σ=0.55)により、KrFエキシマレーザー(248nm)を、マスクパターンを介して選択的に照射した。
そして、120℃、150秒間の条件でPEB処理し、さらに23℃にて2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液で120秒間現像処理することにより、563nmの孤立ラインパターン(アスペクト比4.4)を得た。
合成例1で得たシルセスキオキサン樹脂(X1)100質量部、ビス−O−(n−ブチルスルホニル)−α−ジメチルグリオキシムを8質量部、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート0.4質量部、トリオクチルアミン1.5質量部、および前記式(XI)で表される低分子量溶解抑制剤(DI22)4質量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート950質量部に溶解させてポジ型レジスト組成物を調製した(Si含有率16.2%)。
前記ポジ型レジスト組成物はヘキサメチルシラザン処理を行なった8インチシリコン基板、またはノボラック樹脂をベースとする下層膜をコーティングした8インチシリコン基板上に塗布した。その後90℃にて90秒ベーク処理を行なって膜厚300nmのレジスト膜を得た。その基板をEB描画装置(日立ハイテクノロジー社製、HL−800D、加速電圧70kV)にて描画を行い、100℃にて90秒間ベーク処理、TMAH2.38%にて60秒現像、純水にて30秒リンス、振り切り乾燥を行った後、100℃にて60秒ベーク処理を行った。この処理によって、L/Sに関しては150nm、Dotパターンに関しては150nmの解像が得られた。
上記レジストパターンをマスクとし、ノボラック樹脂をベースとする下層膜2500nmをエッチングすることにより、膜厚2500nmを有する、150nmL/S及び150nmDotのリフトオフ用パターンを形成した。
得られたL&S及びドットパターンは、垂直性が非常に高く、アスペクト比が16.7という微細で且つ高アスペクト比なパターンであった。
シルセスキオキサン樹脂(X1)を合成例2で得たシルセスキオキサン樹脂(X2)100質量部に変更したこと以外は実施例1と同様にしてポジ型レジスト組成物(Si含有率11.8%)を調整し、実施例3と同様にしてレジストパターンを形成し、上記レジストパターンをマスクとし、ノボラック樹脂をベースとする下層膜2500nmをエッチングすることにより、膜厚2500nmを有する、150nmL/S及び150nmDotのリフトオフ用微細パターンを形成した。
得られたL&S及びドットパターンは、垂直性が非常に高く、アスペクト比が16.7という微細で且つ高アスペクト比なパターンであった。
比較例1ではリフトオフパターン形成方法を用いずに、従来のレジスト組成物を用いて実施例のような高アスペクト比のパターンを形成を試みた。しかしながら、レジスト膜が厚膜な為、解像性に乏しく、アスペクト比も低いものであり、本願発明より劣っていた。たとえ、実施例のようなリフトオフパターン形成方法を用いたとしても、従来のレジスト組成物ではエッチング耐性が乏しいことから、下層にパターンを転写する際に、レジスト膜がドライエッチングに耐え切れず、結果的に下層膜まで侵食され高アスペクト比のパターン形成ができないことは当業者にとって自明であるので、確認実験はあえて行っていない。
Claims (14)
- ベース樹脂成分(A)と、露光により酸を発生する酸発生剤成分(B)とを含むリフトオフ用ポジ型レジスト組成物において、
前記ベース樹脂成分(A)がシリコーン樹脂であることを特徴とするリフトオフ用ポジ型レジスト組成物。 - 当該リフトオフ用ポジ型レジスト組成物の総固形分に対するケイ素含有率が5〜30質量%である請求項1に記載のリフトオフ用ポジ型レジスト組成物。
- 前記ベース樹脂成分(A)が、酸解離性溶解抑制基を有し、酸の作用により該溶解抑制基が解離してアルカリ可溶性が増大する樹脂成分(A1)である請求項1または2に記載のリフトオフ用ポジ型レジスト組成物。
- 前記シルセスキオキサン樹脂(A11)の全構成単位の合計に対する、前記構成単位(a1)および(a2)の合計の含有割合が50モル%以上であり、該構成単位(a1)および(a2)の合計に対する前記構成単位(a2)の含有割合が8モル%以上である請求項4に記載のリフトオフ用ポジ型レジスト組成物。
- 前記酸解離性溶解抑制基がアルコキシアルキル基である請求項4または5に記載のリフトオフ用ポジ型レジスト組成物。
- 前記アルコキシアルキル基が1−エトキシエチル基である請求項6に記載のリフトオフ用ポジ型レジスト組成物。
- 前記シルセスキオキサン樹脂(A12)の全構成単位の合計に対する、前記構成単位(a1)および(a5)の合計の含有割合が50モル%以上であり、該構成単位(a1)および(a5)の合計に対する前記構成単位(a5)の含有割合が5モル%以上50モル%以下である請求項8または9に記載のリフトオフ用ポジ型レジスト組成物。
- さらに、酸解離性溶解抑制基を有し、酸の作用により該酸解離性溶解抑制基が解離する低分子量溶解抑制剤(C)を含む請求項1〜10のいずれか一項に記載のリフトオフ用ポジ型レジスト組成物。
- 前記低分子量溶解抑制剤(C)が、フェノール性水酸基が酸解離性溶解抑制基で保護されたフェノール化合物、またはカルボキシ基が酸解離性溶解抑制基で保護されたカルボキシ化合物である請求項11に記載のリフトオフ用ポジ型レジスト組成物。
- 前記酸発生剤成分(B)が、オニウム塩系酸発生剤および/またはジアゾメタン系酸発生剤である請求項1〜12のいずれか一項に記載のリフトオフ用ポジ型レジスト組成物。
- さらに、含窒素有機化合物(D)を含有する請求項1〜13のいずれか一項に記載のリフトオフ用ポジ型レジスト組成物。
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