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JP4395211B2 - フッ素樹脂積層フイルム - Google Patents

フッ素樹脂積層フイルム Download PDF

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JP4395211B2 JP01063199A JP1063199A JP4395211B2 JP 4395211 B2 JP4395211 B2 JP 4395211B2 JP 01063199 A JP01063199 A JP 01063199A JP 1063199 A JP1063199 A JP 1063199A JP 4395211 B2 JP4395211 B2 JP 4395211B2
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Description

【0001】
【発明の利用分野】
本発明は、壁紙、床材、家具、車輌、航空機内装パネル等の表面材、マーキングフイルム、農業用被覆資材等に好適に使用できるフッ素樹脂積層フイルムに関する。
【0002】
【従来技術とその課題】
従来、例えば壁材や床材などは基材として種々の樹脂からなるフイルムが用いられているが、一般的には軟質塩化ビニル樹脂フイルムが用いられ、さらに耐候性を向上させる目的でアクリル樹脂など比較的耐候性の優れた樹脂を被覆したものも多く利用されている。また看板、自動車、車輌等で塗料に代わるものとしてマーキングフイルムが広く普及しているが、塩化ビニル系樹脂を主体としているため耐候性や耐熱性が十分でなく、また一度汚れが付着すると落ちにくく、外観が悪くなる欠点があった。
【0003】
また、近年有用植物を栽培している農家では収益性向上を目的として、ハウス(温室)やトンネルを広く利用しており、このような農業用被覆資材として各種フイルムが使用されている。上記と同様に軟質塩化ビニル系樹脂フイルムが光線透過性、保温性、機械的強度、作業性、経済性等が総合的に優れているので広く使用されているが、耐候性や汚れに対する防塵性等の点で不十分であった。
【0004】
上記の用途においてフッ素樹脂フイルムが検討されている。フッ素樹脂は、パラフィン系炭化水素ポリマーの水素原子の全部、または一部がフッ素原子で置換された樹脂で、特にポリテトラフルオロエチレン等は通常の化学薬品に侵されず、不燃性であり、吸水性や吸湿性がなく、電気的、熱的性質も極めて優れていることから耐食材料や電気絶縁等の電気材料や厨房器具の非粘着被覆材として利用されている。
【0005】
ここで、フッ素樹脂は、最終製品の表面材や保護材等として表面の改質を図る目的で用いられることが多く、この場合その製品本体を製作する前か後にフッ素樹脂フイルムを表面に接着被覆すればよく、加熱圧着もしくは接着層を介して貼合せをして表面に被覆される。使用するフッ素樹脂フイルムは、その厚みを薄肉化することにより材料費を節減できるため、薄膜のフッ素樹脂フイルムが求められている。しかしながら、フイルムの薄肉化により貼合せしずらく作業性に劣るという問題があり、作業性に優れた薄膜フッ素樹脂フイルムが各分野で要求されている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の問題点を解決すべくなされたものであり、フッ素樹脂フイルム層(A)及び所定の厚さと弾性率を有する支持基材フイルム(B)からなる積層フイルムであって、被覆される他の材料の表面に該積層フイルムを接触圧着し、必要に応じて加熱等の手段を講じることによってフッ素樹脂層を他の材料表面に転写して被覆加工した後、上記の支持基材フイルムを剥離する転写フイルム用として好適に使用できる積層フイルムに関するものである。
【0007】
すなわちパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン等の熱可塑性のフッ素樹脂共重合体は成形性が改良されており、押出成形、カレンダー成形などの方法により予めフイルム化することができ本用途に適しているが、このまま本用途に用いるとフイルム自体に腰がないので積層加工の際に皺が入ったり、元々のフイルムの成形時および保管時の条件不良に伴う変形(弛み)が発生し積層加工がしにくい等の制約を受け、このことはフッ素樹脂フイルムの厚さが薄ければ薄い程起こりやすい。またフッ素樹脂フイルムの厚さが極めて薄い場合は他の材料への貼合せ加工が不可能になるという問題があった。本発明は上記問題点を解消できるフッ素樹脂フイルム層を有する積層体を見出したものであり、その要旨は特許請求の範囲に記載の通りである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に使用するフッ素樹脂フイルム層(A)は、フッ素含有モノマーを少なくとも1種類以上含むポリマーの単独あるいは他のポリマーとのブレンド体からなり、フッ素含有モノマー成分としてはフッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ペンタフルオロプロピレン、ヘキサフルオロプロピレン等が挙げられ、フッ素含有モノマーの単独重合体または共重合体、あるいは前記フッ素含有モノマー等が併用された共重合体、あるいはこれらのブレンド体からなるものであり、フイルム状に成形可能なもの、すなわち熱溶融成形可能なものであればよく、テトラフルオロエチレンの単独重合体(PTFE)以外のフッ素樹脂は特に制限なく使用することができる。
【0009】
具体的には、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリビニリデンフルオライド等が挙げられる。
【0010】
フッ素樹脂フイルム層(A)には光安定剤、充填剤、着色剤等の添加剤をフッ素樹脂の特性を損なわない範囲で添加することができる。
フッ素樹脂フイルム層(A)の厚さは、特に制限はないが0.5〜100μm程度の範囲が貼り合わせ加工後の特性や成形性等から好ましい。ここで、フッ素樹脂の価格は高く、またフッ素樹脂層は製品表面を被覆していればよい用途も多いため、そのような用途には層の厚さは薄い方がよく、20μm以下、望ましくは10μm以下、さらには1μm〜5μmが望ましい。
【0011】
上記内容のフッ素樹脂フイルム層(A)には所定の弾性率を有する支持基材フイルム層(B)を積層するが、両層間の積層加工性や適度の接着強度を確保する方法として、支持基材フイルム(B)のフッ素樹脂積層側に予めプラズマ処理やコロナ処理等の表面加工を施す方法、アクリル系、EVA系、シリコーン系、ウレタン系、エポキシ系等の接着剤層を設ける方法、フッ素樹脂層との積層時に加熱する方法、あるいはこれらの処理方法を組合せてもよい。
【0012】
また、他の材料との接着性、貼り合わせ加工性を改良するために積層フイルムに於て支持基材とは反対側の面のフッ素樹脂表面にアクリル系、EVA系ポリマーやシランカップリング剤等の接着剤層を設けたり、コロナ処理、プラズマ処理、Na−アンモニア処理等の表面処理を行うこともできる。
さらにフッ素樹脂フイルム層は単層であってもよいが、異なる性質を持ったフッ素樹脂フイルムからなる2層以上の積層構成としてもよい。
【0013】
例えばUV光を遮蔽して他の材料の光劣化を抑制するための改良方法として単層のフッ素樹脂フイルム層に紫外線吸収剤や酸化チタン等を添加してもよいが、さらにはフッ素樹脂フイルム層を2層化し、そのうちの表面となる層には上記の添加剤を分散させたフッ素樹脂を用いると同時に、他の材料と接着させる側の層には上記に示したような接着性を改良する処理を施したり、表面となる側の層より低い軟化点、高いメルトインデックスを有するフッ素樹脂を使用する等機能を分離してそれぞれの役割を担わせることも可能である。
【0014】
つぎに支持基材フイルム層(B)について述べる。支持基材フイルム層の厚さが5μm〜200μmで、20℃における引張弾性率と厚さの積が1×103 〜1×106 (N/m)の物性を有し、かつ支持基材フイルム層とフッ素樹脂フイルム層との接着強度が10〜1000gf/100mm幅の範囲内にあることが必要である。
【0015】
上記の厚さが5μm未満では積層フイルムの製膜時や他の材料の積層加工時に皺入りが発生したり、他の材料から剥離する場合、剥離し難いという問題があり、200μmを越えると加工作業性(ハンドリング性)が悪化し、さらに他の材料との積層時加熱温度の接着面への伝達が悪くなったり、押圧力を圧着部分に加えることが困難になる等の問題がある。
【0016】
また、20℃における引張弾性率と厚さの積を1×103 〜1×106 (N/m)の範囲とする必要があり、1×103 (N/m)未満では、フイルムの剛性が低く、フイルム巻物として保管時に皺たるみや変形が発生し易く、1×106 (N/m)を越えるとフイルムの剛性が強過ぎるために他の材料との積層加工が困難になるという問題がある。
【0017】
さらに接着強度が10gf/100mm幅未満であるとフッ素樹脂フイルムとの剥離が生じてしまい、1000gf/100mm幅を越えると、他の材料と貼合せた後、支持基材フイルムを剥離してフッ素樹脂フイルム表面を形成させる際にフッ素樹脂フイルム層が変形したり、貼合せた他の材料との接着が剥がれて浮きが生じる等のトラブルが発生し易い。特にフッ素樹脂フイルムの厚さが10μm以下、さらには5μm以下の極薄フィルムではその影響が大きい。
【0018】
必要な物性のうち引張弾性率と厚さの積については材料の選択と厚さにより、接着強度については材料の選択、積層条件、表面処理の方法や条件等によって制御できる。
【0019】
支持基材フイルム層には次の役割がある。
(1)フッ素樹脂フイルムを成形する際の皺入り等を防止する
(2)フッ素樹脂フイルム巻き物保管時の皺たるみを防止する
(3)他の材料との積層加工を可能にし、皺入り等を防止する
(4)フッ素樹脂フイルム表面に鏡面やエンボス等任意の表面性を付与する
(5)使用直前までカバーフイルムとして機能し、傷入りや埃等の付着を防止する。
【0020】
上記の支持基材フイルム層の材質は物性上から具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアセタール、ポリサルフォン、セルロースアセテート等のプラスチックフイルムが好適に使用できるが、これ以外の材質からなるフイルムでもよい。また支持基材フイルム層の表面は通常の平滑な面でもよいし、フッ素樹脂フイルム層の表面を凹凸にしたい場合には所望の凹凸のついたエンボスフイルムとすることによって転写することもできる。
【0021】
フッ素樹脂フイルム層、支持基材フイルム層の成形には一般に知られている方法を用いることができる。例えば押出成形やカレンダー成形等の熱可塑成形の他に、有機溶剤に溶解せしめた後剥離性基材の上に均一に塗布し、有機溶剤を乾燥除去して基材から剥離する方法、水系デスパージョンを剥離性基材の上に均一に塗布した後、水を乾燥除去して基材から剥離する方法等を用いることも可能である。この内押出成形は薄肉から厚肉まで広い範囲で成形でき生産性も良好なため本用途にも好適な方法であるが、厚さが20μm以下の極薄フイルムの場合は口金から押し出された樹脂の冷却が非常に速いため成形技術的にも難易度が高く、また生産においては高い歩留まりを確保することが難しい。
【0022】
そこで、成形時も製品としても支持材となり、のち程必要な時に剥離が可能な材料を選択してフッ素樹脂フイルム層と同時に共押出することによって極めて厚さの薄いフイルムでも安定して成形でき、高い歩留まりも確保することができる。この場合支持材に使用する樹脂材料としては、成形しようとしているフッ素樹脂と剥離可能であり、かつ成形温度における流動特性の相性のよい材料を選択することが必要であり、そのような材料を選択することにより厚さ数μmの極薄フイルムでも安定して成形することができる。
【0023】
フッ素樹脂フイルム層と支持基材層の貼り合わせ加工には、(1)各々を別々に成形した後、接着剤を塗布したり加熱ロールの間を通して加熱したりすることによって貼り合わせる方法や、(2)一方のフイルムを成形しながら別に成形したもう一方のフイルムを貼り合わせる方法、また(3)両者同時に成形しながら貼り合わせる方法のいずれも可能であるが、特に薄肉フイルムに於ける成形安定性と、保管時の弛み発生等フイルム変形や、さらには製造コストの点を考慮すると、(2),(3)の方法が好適である。
【0024】
特に厚さ数μmといった極薄フイルムの成形については、フッ素樹脂及びフッ素樹脂と剥離可能な材料を共押出し、この共押出材料を支持基材とすることもできるし、また共押出時既に成形済みのフイルム等を支持材として押出ラミネートしてその後適当な時に剥離可能な共押出材料層を剥離すれば、例えばフッ素樹脂と共押出することが困難な樹脂フイルムを支持基材としたり、また支持基材層の厚さや引張弾性率を調整することもできる。また接着剤層を選択したり表面処理を施せば支持材との接着力(剥離力)も自由に調整できる。
【0025】
本積層フイルムを他の材料に接着する方法は本積層フイルムのフッ素樹脂フイルム側を他の材料の側として接触させ、加熱加圧等の処理を施すことによって達成される。接着をより容易にするためには前述したフッ素樹脂表面への表面処理や接着剤塗布の他、他の材料の表面処理や接着塗布も有効である。
【0026】
接着性を確保する上で加熱処理は加圧処理と同時か、もしくはその前に行う。この加熱段階で接触する材料の少なくとも一方が軟化もしくは溶融する必要があるが、特にフッ素樹脂フイルム層側がそれに該当する場合、支持基材フイルムの存在によって皺入りが防止される等本構成の特徴が活かされることになる。
【0027】
他の材料に本積層フイルムを接着したものは、その後支持基材層を剥離することにより他の材料にフッ素樹脂フイルム層を転写でき、最終的なフッ素樹脂フイルム表面積層物もしくは被覆物が得られることになる。
【0028】
この支持基材層の剥離はフッ素樹脂フイルム層と他の材料との貼り合わせ直後から可能であるが、フッ素樹脂フイルム層と他の材料との接着強度が支持基材層との接着強度に比べて大きくなる時期を選ぶ必要がある他、用途上支持基材フイルム層をカバーフイルムとして用いる場合には使用直前まで剥がさないでおくことも可能である。
以下、例を示して本発明を説明する。
【0029】
【実施例】
(実施例1)
フッ化ビニリデン40重量%、テトラフルオロエチレン40重量%、ヘキサフルオロプロピレン20重量%からなるフッ素樹脂(THV)と低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)を押出機により各々厚さ5μmと15μm、計20μmのフイルムに共押出成形し、該ポリエチレンフイルム層を支持基材フイルム層とした積層フイルムを得た。
【0030】
上記積層フイルムの巻物を常態で2週間保管した後、巻き解いて保管時の変形の有無を目視により観察評価した。
【0031】
この積層フイルムを別途、厚さ400μmでかつその片側表面に厚さ5μmのアクリル樹脂を有する軟質ポリ塩化ビニルシートのアクリル樹脂側に予熱ロール、ニップロールを組み合わせたラミネータを用いて120℃の温度条件にて貼り合わせ加工を行い、その貼り合わせ加工性および支持基材フイルム(ポリエチレンフイルム)の剥離性を評価した。その結果を表1に示した。なお、支持基材の引張弾性率およびフッ素樹脂フイルムと支持基材との層間接着力は以下の方法により測定した。
【0032】
(1)支持基材の引張弾性率はJIS K−7113に準じて測定した。
(2)フッ素樹脂フイルムと支持基材フイルムとの層間接着力は、積層フイルムを長さ、幅共に100mmに切り出して試験片とし、長さ方向の片側端部から一部をフッ素樹脂フイルムと支持基材フイルムに剥離して、剥離したフイルムの各両端をチャックに噛ませ、20℃の温度下で200mm/分の速度で両端を引張り、その時の剥離(T型剥離)に要した強度を測定し層間接着力とした。
【0033】
本積層フイルムは支持基材として厚さ15μmのLDPEを用いているため柔軟性があり、例えば貼り合わせ転写加工を施したい材料にエンボス加工等の凹凸があるような場合対応性に優れている。
【0034】
(実施例2)
実施例1で用いたフッ素樹脂(THV)と、ポリエチレン樹脂を押出機により各々厚さ5μmと15μm、計20μmに共押出成形し、押出直後に予め用意した厚さ75μmの2軸延伸したポリエチレンテレフタレートフイルム(PET)にウレタン接着剤をコートした支持基材フイルムとを50℃に加熱したニップロールを用いて熱圧着により貼り合わせを行い、その後上記ポリエチレン層を剥離することによって2軸延伸したポリエチレンテレフタレートフイルム(PET)を支持基材とする積層フイルムを得た。
【0035】
得られたフイルムについて実施例1と同様にポリ塩化ビニルシートへ転写被覆温度を150℃として貼合せ加工し、同様の評価を行った。
【0036】
本積層フイルムは支持基材フイルムとして厚さ75μmのウレタン接着剤コート2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルムを用いているため剛性があり、貼り合わせ転写加工を施したい材料がフラットである場合、加工速度を速くできる等生産性に優れている。
【0037】
(実施例3)
実施例2で用いたウレタン接着剤をコートした2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルム(PET)の厚さを75μmから5μmとした以外は実施例2と同じ条件で積層フイルムを作製し、ポリ塩化ビニルシートへ転写被覆温度を120℃として貼合せ加工し、同様の評価を行った。支持基材フイルムの厚さは非常に薄かったが、引張弾性率が高く剛性があり良好な結果が得られた。結果を表1に示した。
【0038】
(実施例4)
実施例3で用いたウレタン接着剤をコートした2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルム(PET)を厚さを25μmの2軸延伸ポリプロピレンフイルム(PP)とした以外は実施例3と同じ条件で積層フイルムの作製し、ポリ塩化ビニルシートへの貼合せ加工を行い、同様の評価を行ない結果を表1に示した。
【0039】
(実施例5)
ポリフッ化ビニリデン(PVDF)をポリエチレン樹脂と押出機により各々厚さ5μmと15μm、計20μmに共押出成形し、押出直後に予め用意した厚さ25μmの2軸延伸したポリエチレンテレフタレートフイルム(PET)にウレタン接着剤をコートした支持基材フイルムと、150℃に加熱したニップロールを用いて熱圧着により貼合せを行い積層フイルムを得た。
この積層フイルムの巻き物を常態で2週間保管した後、巻き解いて保管時の変形の有無を目視により観察評価した。
【0040】
この積層フイルムを別途、厚さ400μmでかつその片側表面に厚さ5μmのアクリル樹脂を有する軟質ポリ塩化ビニルシートのアクリル樹脂側に予熱ロール、ニップロールを組み合わせたラミネータを用いて150℃の温度条件にて貼り合わせ加工を行い、その貼合せ加工性および支持基材フイルム(2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルム)の剥離性を評価し、その結果を表1に示した。
【0041】
(実施例6)
実施例5のフッ素樹脂をポリフッ化ビニリデン(融点180℃)および低融点タイプのポリフッ化ビニリデン(融点150℃)からなるPVDFを2層とし、ポリエチレン樹脂と押出機により各々厚さ5μm、5μm、15μmに共押出成形した以外は実施例5と同じ条件で積層フイルムを作製し、ウレタン接着剤をコートした2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルム(PET)を支持基材フイルムとしてポリ塩化ビニルシートへの貼合せ加工を行い、同様の評価を行い、その結果を表1に示した。
【0042】
(実施例7)
テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP、ダイキン工業株式会社製「ネオフロン FEPペレット NP−20)を押出機により厚さ20μmのフィルムに押出成形し、押出直後に予め用意した厚さ25μmの2軸延伸したポリエチレンテレフタレートフイルム(PET)に低融点EVA系接着剤を厚さ約1μmにコ−トした支持基材フィルムに75℃に加熱したニップロールを用いて熱圧着によって貼り合わせを行い、積層フィルムを得た。
得られた積層フィルムのFEP樹脂表面にアミノアクリル系接着剤を厚さ1μmにコ−トした後、実施例1と同様にポリ塩化ビニルシ−トへ、転写被覆温度を150℃として貼り合わせ加工し、同様の評価を行い、その結果を表1に示した。
【0043】
(実施例8)
テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE、旭硝子株式会社製
「アフロンCOP C−55A」)を押出機により厚さ10μmのフィルムに押出成形し、押出直後に予め用意した厚さ25μmの2軸延伸したポリエチレンテレフタレートフイルム(PET)に低融点EVA系接着剤を厚さ約1μmにコ−トした支持基材フィルムに75℃に加熱したニップロールを用いて熱圧着によって貼り合わせを行い、積層フィルムを得た。
得られた積層フィルムのETFE樹脂表面にアミノアクリル系接着剤を厚さ1μmにコ−トした後、実施例1と同様にポリ塩化ビニルシ−トへ、転写被覆温度を150℃として貼り合わせ加工し、同様の評価を行い、その結果を表1に示した。
【0044】
【表1】
Figure 0004395211
【0045】
(比較例1)
フッ化ビニリデン40重量%、テトラフルオロエチレン40重量%、ヘキサフルオロプロピレン20重量%からなるフッ素樹脂(THV)を単層で厚さ5μmに押出成形したが、皺入りや破断等が発生し良好な巻物サンプルを得ることができなかった。
【0046】
(比較例2)
比較例1のフッ素樹脂をポリフッ化ビニリデン(PVDF)100重量%に代えて単層で厚さ5μmに押出成形したが、皺入りや破断等が発生し良好な巻物サンプルを得ることができなかった。
【0047】
(比較例3)
比較例2のフッ素樹脂をさらにエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)に代えて単層で厚さ5μmに押出成形したが、皺入りや破断等が発生し良好な巻物サンプルを得ることができなかった。
【0048】
(比較例4)
フッ化ビニリデン40重量%、テトラフルオロエチレン40重量%、ヘキサフルオロプロピレン20重量%からなるフッ素樹脂(THV)と低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)を押出機により各々厚さ5μm、計10μmのフイルムに共押出成形し、該ポリエチレンフイルム層を支持基材とした積層フイルムを得ようとしたところ皺入りが発生した。
【0049】
その後何とか得られた巻き物サンプルについて常態で2週間保管した後、巻き解いて保管時の変形の有無を目視により観察評価した。この積層フイルムを別途、厚さ400μmでかつその片側表面に厚さ5μmのアクリル樹脂を有する軟質ポリ塩化ビニルシートのアクリル樹脂側に、予熱ロール、ニップロールを組み合わせたラミネータを用いて120℃の温度条件にて貼り合わせ加工を行おうとしたところ、やはり支持基材の剛性と強度がないため皺入り等が多発し、しかも支持基材の剥離も困難であった。結果を表2に示した。
【0050】
(比較例5)
フッ化ビニリデン40重量%、テトラフルオロエチレン40重量%、ヘキサフルオロプロピレン20重量%からなるフッ素樹脂(THV)と低密度ポリエチレン樹脂を押出機により各々厚さ5μmと15μm、計20μmに共押出成形し、押出直後に予め用意した厚さ25μmのウレタン接着剤コート2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルム(PET)に150℃に加熱したニップロールを用いて熱圧着により貼り合わせを行い、その後該ポリエチレン層を剥離することによって2軸延伸したポリエチレンテレフタレートフイルム層を支持基材とする積層フイルムを得た。
本フイルムについても同様に常態で2週間保管した後、巻き解いて保管時の変形の有無を目視により観察評価した。
【0051】
さらに厚さ400μmでかつその片側表面に厚さ5μmのアクリル樹脂を有する軟質ポリ塩化ビニルシートへ転写被覆温度を120℃にて貼り合わせ加工を行い、その後支持基材を剥離しようとしたが接着力が強すぎて剥離が困難であり、フッ素樹脂フイルムとポリ塩化ビニルシートの間で接着が剥がれて浮きが発生した。結果を表2に示した。
【0052】
【表2】
Figure 0004395211
【発明の効果】
本発明によれば成形や積層加工の際の皺入りが防止でき、かつ保管に伴う変形等が発生することもないので、特に超薄肉のフッ素樹脂フイルムを生産性よく製造することが可能になり、かつ他の材料表面に取扱い性よく該フッ素樹脂フイルムを転写することができ、所望の超薄肉フッ素樹脂フイルムを積層被覆した製品を得ることができる。

Claims (3)

  1. フッ素含有モノマーを少なくとも1種以上含むポリマーの単独あるいは他のポリマーとのブレンド体からなフッ素樹脂フイルム層(A)と、厚さが5μm〜200μmで、20℃における引張弾性率と厚さの積が、1×103 〜1×106 (N/m)の支持基材フイルム層(B)を押出ラミネート法又は共押出法により積層してなり、前記フッ素樹脂フイルム層(A)が延伸されておらず、(A),(B)間の層間接着力が10〜1000gf/100mm幅であることを特徴とするフッ素樹脂積層フイルム。
  2. 請求項1のフッ素樹脂積層フイルムにおいて、フッ素樹脂フイルム層(A)と支持基材フイルム層(B)との間の層間接着力が100〜1000gf/100mm幅であることを特徴とするフッ素樹脂積層フイルム。
  3. フッ素含有モノマーを少なくとも1種以上含むポリマーの単独あるいは他のポリマーとのブレンド体からなるフッ素樹脂フイルム層(A)の厚さが1μm〜20μmであることを特徴とする請求項1及び2記載のフッ素樹脂積層フイルム。
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