[go: up one dir, main page]

JP4379865B2 - 光電極およびその製造方法、並びにこれを用いた太陽電池 - Google Patents

光電極およびその製造方法、並びにこれを用いた太陽電池 Download PDF

Info

Publication number
JP4379865B2
JP4379865B2 JP2003328947A JP2003328947A JP4379865B2 JP 4379865 B2 JP4379865 B2 JP 4379865B2 JP 2003328947 A JP2003328947 A JP 2003328947A JP 2003328947 A JP2003328947 A JP 2003328947A JP 4379865 B2 JP4379865 B2 JP 4379865B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal oxide
oxide semiconductor
nitrogen
doped
photoelectrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003328947A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005093944A (ja
Inventor
廷麗 馬
英一 安部
暁明 方
忠華 周
文夫 徳岳
勇吾 伊東
辰也 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Coorstek KK
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Covalent Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST, Covalent Materials Corp filed Critical National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority to JP2003328947A priority Critical patent/JP4379865B2/ja
Publication of JP2005093944A publication Critical patent/JP2005093944A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4379865B2 publication Critical patent/JP4379865B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/20Light-sensitive devices
    • H01G9/2027Light-sensitive devices comprising an oxide semiconductor electrode
    • H01G9/2031Light-sensitive devices comprising an oxide semiconductor electrode comprising titanium oxide, e.g. TiO2
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/542Dye sensitized solar cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Hybrid Cells (AREA)

Description

本発明は、光電極およびその製造方法、並びにこれを用いた太陽電池に関するものであり、特に色素増感型太陽電池に好適に用いられる光電極およびその製造方法、並びにこれを用いた太陽電池に関するものである。
多孔質二酸化チタンの表面にRu色素(ルテニウムビピリジン錯体)を吸着させた光電極等から構成されている色素増感型太陽電池が、1991年にグレッツェルらにより発表されて以来、世界的に大きな注目を集めている。二酸化チタンは通常、太陽光のうち主として紫外光のみしか効率的に用いることができないが、この色素増感型太陽電池では、可視光領域の光までの吸収が可能となる。この色素増感型太陽電池は、従来のシリコン太陽電池と比べ、光電変換効率の理論限界値が高いだけでなく、シリコン太陽電池のように製造に多大なエネルギーを使う必要がなく、安価な材料を用いて製造できるという利点がある(例えば、非特許文献1参照)。
しかし、これまでに開発された上記色素増感型太陽電池の実際の光電変換効率は未だ理論限界値と比較してかなり低く、実用化するには、光電変換効率の高効率化が必要である。これまでに、高性能増感色素の開発や複合体酸化物半導体電極の探索、電解液の改良など、色素増感型太陽電池における光電変換効率の高効率化を目指した研究が多く見られるが、光電変換効率の顕著な向上には結びついていない。
また、太陽電池の光電変換効率を向上させる他の試みとして、金属酸化物半導体を改良する方法も報告されている。例えば、通常のアナターゼ型またはルチル型の二酸化チタンのバンドギャップは、それぞれ3.2eVまたは3.0eVであるため、太陽光のうち紫外光しか用いることができない。可視光領域の波長を利用するためには、バナジウム(V)やクロム(Cr)などの金属イオンをドープするなどの方法が用いられている(例えば、特許文献1参照)。このような方法により、バンドギャップを小さくした二酸化チタンを用いた電極を有する太陽電池は、通常の二酸化チタンを用いたものと比べ、光電変換効率は向上する。しかしながら、色素増感型太陽電池との比較では光電変換効率は非常に低い。
さらに、色素増感型太陽電池に、光電変換効率を向上させるべく、改良した多孔質二酸化チタンを用いた方法がある。例えば、フッ素(F)をドープした二酸化チタン電極を用いた色素増感型太陽電池が提案されている(例えば、特許文献2参照)。このフッ素をドープした二酸化チタン電極は、二酸化チタン、フッ素原子供与化合物、水またはN,N−ジメチルホルムアミドからなるペーストを用いて製造された二酸化チタン多孔質膜を有する。そして、この電極を用いた太陽電池の光電変換効率は、最大5.29%まで向上することが報告されている。
国際公開第WO01/048833号パンフレット(平成13年(2001年)7月5日公開) 特開2002−25637号公報(平成14年(2002年)1月25日公開) O'Regan,B.,Graetzel,M.著 「A low-cost, high-efficiency solor cell based on dye-sensitized colloidal TiO2films」Nature、第353巻、1991年、p737−740
しかしながら、上記従来の太陽電池では、光電変換効率が未だ十分ではなく、実用化のためには、光電変換効率のさらなる向上が必要である。
例えば、上記特許文献2で報告されている、フッ素をドープした二酸化チタン電極を用いた色素増感型太陽電池では、光電変換効率は5.29%と向上はしているが、バンドギャップの制御が未だ十分ではない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、色素増感型太陽電池の光電変換効率を向上させる光電極、およびその製造方法、並びにこれを用いた太陽電池を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために、鋭意検討した結果、通常用いられている金属酸化物半導体に換えて、炭素、水素、窒素、および、硫黄からなる群より選ばれる少なくとも2種の元素がドープされている新規な金属酸化物半導体を用いて光電極を形成することにより、この光電極を用いて製造された太陽電池の光電変換効率が飛躍的に向上することを見出して本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明に係る光電極は、上記課題を解決するために、少なくとも一方の面が導電性を有する透明導電性基板と、該透明導電性基板の導電性を有する面に形成されている、金属酸化物半導体の粒子を含有する金属酸化物半導体層とを含んだ光電極であって、該金属酸化物半導体層の金属酸化物半導体は、炭素、水素、窒素、および、硫黄からなる群より選ばれる少なくとも2種の元素がドープされていることを特徴としている。
上記金属酸化物半導体は、窒素と、炭素、水素、および、硫黄からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素とがドープされていることが好ましい。また、上記金属酸化物半導体は、窒素が700wtppm以上、10000wtppm以下の濃度でドープされていることが好ましい。上記金属酸化物半導体にドープされている窒素は、昇温により窒素分子として脱離し、該窒素分子脱離ピーク温度が700℃以上であることが好ましい。上記金属酸化物半導体層には増感色素が吸着されていることが好ましい。上記金属酸化物半導体は、二酸化チタンであることが好ましい。
また、本発明にかかる太陽電池は、上記光電極と、対極と、該光電極と対極とに接触する電荷移動層とを含むことを特徴としている。
また、本発明にかかる光電極の製造方法は、炭素、水素、窒素、および、硫黄からなる群より選ばれる少なくとも2種の元素がドープされている金属酸化物半導体の粒子を用いて半導体膜形成用塗布剤を調製し、該半導体膜形成用塗布剤を、少なくとも一方の面が導電性を有する透明導電性基板の導電性を有する面に塗布または印刷して、半導体膜を形成し、100℃以上に加熱することを特徴としている。
本発明に係る光電極が含む金属酸化物半導体層の金属酸化物半導体は、以上のように、炭素、水素、窒素、および、硫黄からなる群より選ばれる少なくとも2種の元素がドープされているので、バンドギャップが制御される。それゆえ、該光電極を用いた色素増感型太陽電池の電子注入や電子、電荷輸送特性が改善され、太陽電池の光電変換効率を向上させることができるという効果を奏する。
本発明に係る光電極が含む金属酸化物半導体層の金属酸化物半導体は、以上のように、窒素と、炭素、水素、および、硫黄からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素とがドープされているので、安定性がよく、該光電極の劣化をより少なくすることができる。
本発明に係る光電極が含む金属酸化物半導体層の金属酸化物半導体は、以上のように、窒素が700wtppm以上、10000wtppm以下の濃度でドープされているので、バンドギャップがより良好に制御される。それゆえ、該光電極を用いた色素増感型太陽電池の光電変換効率をいっそう向上させることができるという効果を奏する。
本発明に係る光電極が含む金属酸化物半導体層の金属酸化物半導体にドープされている窒素は、昇温により窒素分子として脱離するが、該窒素分子脱離ピーク温度が700℃以上であるので、金属酸化物半導体の結晶構造の熱安定性がよい。それゆえ、該光電極の熱安定性を向上させ、劣化を少なくすることができるという効果を奏する。
本発明に係る光電極が含む金属酸化物半導体層は、増感色素が吸着されているので、可視光領域の光の利用が可能となる。それゆえ、該光電極を用いた色素増感型太陽電池の光電変換効率をいっそう向上させることができるという効果を奏する。
本発明に係る光電極が含む金属酸化物半導体層の金属酸化物半導体は、以上のように、二酸化チタンであるので、バンドギャップがより良好に制御される。それゆえ、該光電極を用いた色素増感型太陽電池の光電変換効率をいっそう向上させることができるという効果を奏する。
本発明に係る太陽電池は、以上のように、上記光電極と、対極と、該光電極と対極とに接触する電荷移動層とを含むので、上記光電極に含まれる金属酸化物半導体のバンドギャップが制御される。それゆえ、本発明にかかる太陽電池の電子注入や電子、電荷輸送特性が改善され、太陽電池の光電変換効率を向上させることができるという効果を奏する。
本発明にかかる光電極、その製造方法、およびこれを用いた太陽電池について説明すると以下の通りである。なお、本発明にかかる光電極は特に色素増感型太陽電池に好適に用いられるが、もちろんこれに限定されるものではなく、種々の太陽電池に好適に用いられるものである。
(1)炭素、水素、窒素、および、硫黄からなる群より選ばれる少なくとも2種の元素がドープされている金属酸化物半導体
本発明にかかる光電極は、少なくとも一方の面が導電性を有する透明導電性基板と、該透明導電性基板の導電性を有する面に形成されている、金属酸化物半導体の粒子を含有する金属酸化物半導体層とを含んだ光電極であって、該金属酸化物半導体層の金属酸化物半導体は、炭素、水素、窒素、および、硫黄からなる群より選ばれる少なくとも2種の元素がドープされている。以下、上記金属酸化物半導体、上記元素をドープする方法の順に説明する。
<炭素、水素、窒素、および、硫黄からなる群より選ばれる少なくとも2種の元素がドープされている金属酸化物半導体>
上記金属酸化物半導体は、少なくとも炭素、水素、窒素、および、硫黄からなる群より選ばれる少なくとも2種の元素がドープされているものである。
色素増感型太陽電池では、感光層である、増感色素が吸着された金属酸化物半導体層に入射した光は増感色素を励起する。励起状態の増感色素は、エネルギーの高い励起電子を金属酸化物半導体の伝導帯に注入し、伝導体電子はさらに拡散によって透明導電性基板に到達する。電子注入した増感色素分子は、電子の欠損した酸化体となり、これは色素と接する電荷移動層より電子を供与されて還元される。金属酸化物半導体の結晶構造は、色素増感型太陽電池に用いられたとき、開放電圧値、電子注入効率、電子輸送特性に影響を与える。上記励起電子の金属酸化物半導体への電子注入効率は、半導体と色素との間の結合様式(エステル様結合、キレート結合など)、その相互作用の強さ、および金属酸化物半導体の伝導帯と色素のLUMOとの幾何学的な配置に支配される。それゆえ、上記元素がドープされた金属酸化物半導体は、バンドギャップが制御され、金属酸化物半導体内への電子注入がスムーズとなる。また、金属酸化物半導体内における電子輸送特性が改善されて励起電子の再結合を抑制できる。したがって、上記金属酸化物半導体を用いた太陽電池の電子、電荷輸送特性が改善されて、光電変換効率を向上させることができる。
また、金属酸化物半導体の表面はより多孔質となり(比表面積67m/g、ドープしていないもの55m/g)、色素の担持量はドープしていないものと比べ22%増加する。
炭素、水素、窒素、および、硫黄からなる群より選ばれる少なくとも2種の元素によりドープされた金属酸化物半導体は、ドープされた元素が、結晶の格子間に入った状態、または、結晶中の酸素の位置に酸素原子と置換された形で入っている状態の構造となっている。金属酸化物半導体が、かかる構造をとることにより、バンドギャップが制御されて、電極の電子、電荷輸送特性を改善することができる。
例えば二酸化チタンを例として挙げると、上記の構造を有する二酸化チタンは、化学式で表すと、TiO2−xAである。ここで、Nは二酸化チタン結晶中の酸素の位置に入っている窒素、Nは二酸化チタンの結晶の格子間に入っている窒素、Aは二酸化チタンにドープされた炭素、硫黄、または水素を意味する。ドープされた窒素が結晶の格子間に入った状態では、窒素原子は、Ti−N−Oの結合状態で二酸化チタンのTi原子と結合していることが好ましい。また、ドープされた窒素がTiO結晶中の酸素の位置に酸素原子と置換された形で入っている状態では、窒素原子はTi−N−Tiの結合状態で二酸化チタンのTi原子と結合していることが好ましい。
また、上記の結合状態のうち、ドープされた元素が結晶中の酸素の位置に酸素原子と置換された形で入っている状態がより好ましい。これにより、光電極に用いた場合、二酸化チタン結晶構造の安定性をより向上させ、劣化をより少なくすることができる。
図2および図3は、二酸化チタン粒子において、ドープされた窒素の結合状態の解析結果を示す。これらは、アルゴンイオンを用いたスパッタエッチング後の粒子についてXPS(X線光電子分光法)分析を行ったものである。図2は窒素3000wtppmと炭素150wtppmとをドープした二酸化チタン粒子、図3は窒素525wtppmのみをドープした二酸化チタン粒子についての分析結果を示したものである。図2および図3において、一番結合エネルギーの低い側のピークは、Ti−N−Tiの結合状態にある窒素の濃度を表している。また、中央部分のピークは、Ti−N−Oの結合状態にある窒素の濃度を表している。なお、一番結合エネルギーの高い側のピークは、NHの形で二酸化チタン微粒子の表面に吸着されている窒素の濃度を表しており、Tiとの強固な結合を有しているものではない。図2と図3の比較から明らかなように、窒素と炭素とをドープした二酸化チタン微粒子については、二酸化チタンの酸素原子が窒素に置き換わったTi−N−Tiの結合状態が多く検出され、また、Ti−Oの隙間に入り込んだ状態であるTi−N−Oの結合状態も窒素のみをドープした二酸化チタン微粒子よりも多く検出されている。
二種類以上の元素をドープした二酸化チタン微粒子は、上記のような結合状態を有していることから、二酸化チタンのTi原子とドープされた窒素原子の結合は強力であるため、光電極に用いた場合、二酸化チタン結晶構造の安定性をより向上させ、劣化をより少なくすることができる。
上記金属酸化物半導体にドープされている窒素は、昇温により窒素分子として脱離するが、該窒素分子脱離ピーク温度が700℃以上であることが好ましい。
これにより、金属酸化物半導体の結晶構造の熱安定性を向上させ、劣化をより少なくすることが可能となる。それゆえ、通常用いられる温度で電極を焼結する間に、窒素が脱離してしまうという問題を解消することが可能となる。
また、同様の理由から、上記金属酸化物半導体にドープされている水素は、昇温により水素分子として脱離し、該水素分子脱離ピーク温度が700℃以上であることが好ましい。
さらに、同様の理由から、上記金属酸化物半導体にドープされている炭素は、昇温により二酸化炭素分子として脱離し、該二酸化炭素分子脱離ピーク温度が700℃以上であることが好ましい。
さらに、同様の理由から、上記金属酸化物半導体にドープされている硫黄は、昇温により二酸化硫黄(SO)分子として脱離し、該二酸化硫黄分子脱離ピーク温度が700℃以上であることが好ましい。
また、例えば、窒素のみがドープされた二酸化チタンでは、XPS分析によるTi−N結合のピークが空気中での熱処理により消失することが報告されたことがある。このことは、電極焼結中に窒素が脱離するという問題が生じる可能性を示唆している。この原因としては、空気と接触している二酸化チタン粒子の表面においては、Ti−N結合が不安定であることによるものと推測される。後述する実施例2に示すように、2種類以上の元素をドープすることにより、二酸化チタン結晶の構造の熱安定性がよくなり、通常用いられる温度で電極を焼結する間に、窒素が脱離してしまうという問題を解消することが可能となる。
また、上記金属酸化物半導体は、窒素と、炭素、水素、および、硫黄からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素とがドープされていることがより好ましい。換言すると、上記金属酸化物半導体は、窒素が必須のドーパントとしてドープされ、且つ、炭素、水素、および、硫黄からなる群より選ばれる少なくとも1種の元素がドープされていることが好ましい。これにより、より多くの窒素がドープされ金属酸化物半導体と強固に結合しているため、金属酸化物半導体の結晶構造の安定性をより向上させる。それゆえ、光電極の劣化をより少なくすることができる。
また、上記金属酸化物半導体は、これらの中でも、少なくとも窒素と炭素とがドープされていることがさらに好ましい。
上記金属酸化物半導体は、窒素が700wtppm以上、10000wtppm以下の濃度でドープされていることが好ましく、1500wtppm以上、5000wtppm以下の濃度でドープされていることがより好ましく、2000wtppm以上、5000wtppm以下の濃度でドープされていることがさらに好ましく、2500wtppm以上、5000wtppm以下の濃度でドープされていることが特に好ましい。この範囲の下限以下でないことにより、バンドギャップの良好な制御が可能となるため、本発明の光電極を用いた太陽電池の光電変換効率を向上させることができる。一方、上記窒素の濃度が10000wtppmを超える場合には、製造に時間と手間とを要するため、実用的であるとは言い難い。なお、ここで、例えば窒素が700wtppmの濃度でドープされているとは、ドープされている窒素の質量が、ドープされているすべての元素を含む金属酸化物半導体全体の質量の100万分の700であることを示す。
また、窒素以外の各元素の濃度としては、炭素または硫黄の濃度は50wtppm以上、1500wtppm以下であることが好ましく、100wtppm以上、1500wtppm以下であることがより好ましい。また、水素の濃度は1wtppm以上、50wtppm以下であることが好ましい。これにより、金属酸化物半導体の結晶構造の安定性をより向上させ、劣化をより少なくすることができる。
窒素以外の各元素の濃度を、窒素の濃度との比率で表すと、炭素または硫黄の濃度は、窒素濃度の1/30以上、1/3以下であることが好ましい。また、水素濃度は、窒素濃度の1/300以上、1/30以下であることが好ましい。
上記金属酸化物半導体としては、従来より色素増感型太陽電池に用いられてきた金属酸化物半導体であれば特に限定されるものではない。具体的には、例えば、二酸化チタン(TiO)、二酸化スズ(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ニオブ(Nb)、酸化タングステン(WO)等を挙げることができる。中でも、上記金属酸化物半導体は、二酸化チタンであることがより好ましい。また、上記金属酸化物半導体は、上記の化合物単独であってもよいし、上記化合物を2種以上組合わせたものであってもよい。
一般に、二酸化チタンには、ルチル型(正方晶系)、アナターゼ型(正方晶系)、ブルッカイト型(斜方晶系)の3種の変態があり、いずれもチタン原子に酸素原子が6配位した、ゆがんだ8面体の稜が共有された構造を有している。二酸化チタンを用いる場合には、このうち、ルチル型またはアナターゼ型のもの、または、これらの混合物を用いることが好ましく、中でも、アナターゼ型のものを原料として用いることがより好ましい。また、上記の元素を2種類以上ドープした後の二酸化チタンも、ルチル型またはアナターゼ型のもの、または、これらの混合物であることが好ましく、このうち、アナターゼ型のものであることがより好ましい。
さらに、上記金属酸化物半導体は、炭素、水素、窒素、および、硫黄からなる群より選ばれる少なくとも2種の元素に加えて、さらに、他のアニオンがドープされているものであってもよい。ここで、上記他のアニオンとしては、特に限定されるものではないが、例えば、セレン(Se)、リン(P)、ヒ素(As)、ケイ素(Si)、ホウ素(B)、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)等を挙げることができる。
<炭素、水素、窒素、および、硫黄からなる群より選ばれる少なくとも2種の元素を金属酸化物半導体にドープする方法>
炭素、水素、窒素、および、硫黄からなる群より選ばれる少なくとも2種の元素を金属酸化物半導体にドープする方法は、特に限定されるものではなく、通常のドープにおいて用いられる従来公知の方法を用いて、2種類以上の元素を同時に、または、逐次的にドープすればよい。通常のドープにおいて用いられている方法としては、具体的には、例えば、熱拡散法、レーザドーピング法、プラズマドーピング法、イオン注入法等を挙げることができる。
上記熱拡散法では、例えば、金属酸化物半導体を、上記元素を含むガス雰囲気下で熱処理することにより、上記各元素をドープすることができる。
具体的な一例として、窒素をドープする方法としては、窒素含有ガスを含む還元性ガス雰囲気下で金属酸化物半導体の粒子を熱処理する方法を挙げることができる。かかる製造方法によれば、窒素がドープされた金属酸化物半導体を容易、且つ、均質に製造することができる。上記窒素含有ガスとしては、例えば、N、NH、NO、NO等を挙げることができる。また、還元性ガス雰囲気下とするために、上記窒素ガスとHガスとの混合ガスを用いてもよい。
また、窒素及び炭素をドープする方法としては、例えば、シアン(HCN)、シアン酸もしくはイソシアン酸(HOCN)、低級アミン(RNH、RNH、RN)等、またはこれらととNHを含有するガス気流中で金属酸化物半導体の粒子を熱処理する方法を挙げることができる。
さらに、窒素、炭素および水素をドープする方法としては、窒素、炭素および水素を含むガス雰囲気下、または、NHガスおよび炭素含有ガス雰囲気下で金属酸化物半導体の粒子を熱処理する方法を挙げることができる。上記炭素含有ガスとしては、例えば、水素を含む、メタン、エタン、プロパン、ブタン等の炭化水素ガスや、一酸化炭素、二酸化炭素等を挙げることができるが、炭化水素ガスを用いることがより好ましい。ここで、例えばNHガスおよび炭化水素ガスの混合ガスを用いる場合には、炭化水素ガスはNHガスよりも容積が少ないことが好ましく、炭化水素ガスはNHガスに対して2〜70容量%であることがより好ましく、5〜50容量%であることがさらに好ましい。
ここで、上記元素を含むガスは、1種類のガスを用いてもよいし、2種類以上のガスを混合して用いてもよい。また、さらにアルゴン等の不活性ガスを混合してもよい。
また、上記元素を含むガス雰囲気下で熱処理をする温度は、500℃以上、620℃以下であることが好ましく、530℃以上、590℃以下であることがより好ましい。これにより、バンドギャップが良好に制御された金属酸化物半導体を得ることができる。
また、現在広く用いられているイオン注入法では、イオン注入装置を用いて、窒素アニオン、炭素アニオン、または硫黄アニオン源等からの加速イオンを金属酸化物半導体ターゲットに打ち込む方法により、上記元素をドープすることができる。
さらに、例えば、窒素および炭素を二酸化チタンにドープする方法としては、シアン、シアン酸もしくはイソシアン酸、低級アミン、アゾ化合物、ジアゾ化合物等を含有する溶液、または、これらとNHとを含有する溶液中で、四塩化チタン(TiCl)等の溶液状のハロゲン化チタンを加水分解する方法を挙げることができる。ここで、各元素を含む上記化合物は、1種類の化合物を用いてもよいし、2種類以上の化合物を混合して用いてもよい。
また、硫黄をドープする方法としては、具体的には、例えば、硫化水素(HS)雰囲気下で、熱処理する方法を挙げることができる。このときの熱処理温度は、400℃以上、700℃以下であることが好ましく、500℃以上、600℃以下であることがより好ましい。この範囲の下限より温度が高いことにより、熱処理時間を短くすることができる。一方、この範囲の上限より温度が低いことにより、金属酸化物半導体微粒子の焼結による成長を防止することができる。
用いられる金属酸化物半導体の原料粒子の平均粒径は1μm以下であることが好ましく、50nm以下であることがさらに好ましい。また、上記原料粒子の比表面積は100m/g以上であることが好ましい。これにより、単位体積当りに上記元素を多量にドープすることができ、しかも、得られる金属酸化物半導体粒子の表面積も大きくすることができる。
また、金属酸化物半導体への炭素、水素、窒素、および、硫黄からなる群より選ばれる少なくとも2種の元素のドープは、金属酸化物半導体の粒子の段階で行ってもよいし、金属酸化物半導体層を透明電極上に形成した後に行ってもよい。このうち、ドープは粒子の段階で行うことがより好ましい。これにより、製造工程の複雑さを回避することが可能となる。
(2)光電極
本発明にかかる光電極は、少なくとも一方の面が導電性を有する透明導電性基板と、該透明導電性基板の導電性を有する面に形成されている、金属酸化物半導体の粒子を含有する金属酸化物半導体層とを含んでいる。該金属酸化物半導体層の金属酸化物半導体は、上述したように、炭素、水素、窒素、および、硫黄からなる群より選ばれる少なくとも2種の元素がドープされている。以下、本発明にかかる光電極について、透明導電性基板、金属酸化物半導体層、増感色素の順に説明する。
<透明導電性基板>
上記透明導電性基板は、光透過性の材質からなる透明基板の少なくとも一方の面が導電性を有するものであればよい。したがって、少なくとも一方の面の表面に導電層が形成されていてもよいし、少なくとも一方の面自体が導電性を有していてもよい。このうち、上記透明導電性基板は透明基板の少なくとも一方の面の表面に導電層が形成されていることがより好ましい。
上記導電層または少なくとも一方の面自体が導電性を有する場合の導電性を有する部分は、導電性物質からなり、透明基板の透明性を損なわないように形成されている。このような導電性物質としては、例えば、金属、炭素、導電性金属酸化物等を挙げることができる。上記導電性金属酸化物としては、例えば、インジウム・スズ酸化物(ITO)、二酸化スズ(SnO)、フッ素をドープした二酸化スズ等を挙げることができる。
上記透明基板は、光透過性の材質からなり、金属酸化物半導体層を支持することができるものであれば、特に限定されるものではない。具体的には、例えば、ガラス、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン等を挙げることができる。また、上記透明基板は板状であってもよいし、フィルムであってもよい。
上記透明導電性基板としては、上記導電性物質と上記透明基板との種々の組合わせが挙げられるが、中でも、フッ素をドープした二酸化スズまたはITOが導電層として形成された導電性ガラス基板であることが特に好ましい。
<金属酸化物半導体層>
上記金属酸化物半導体層は、上記透明導電性基板上に、金属酸化物半導体の粒子を含む半導体膜を形成したものである。上記半導体膜の膜厚は、0.1μm〜100μmであることが好ましく、5μm〜25μmであることがより好ましい。この範囲より厚くなると、電子の拡散距離が増すため、電荷再結合によるロスが大きくなる。一方この範囲より薄くなると、後述する増感色素の担持量が小さくなる。
上記半導体膜に含まれる金属酸化物半導体の粒子の大きさは、平均粒径が20nm〜100nmであることが好ましく、30nm〜70nm以下であることがより好ましい。これにより、比表面積が大きくなるため、色素増感型太陽電池に用いる場合、色素の吸着量が増加し、太陽電池の光電変換効率を向上させることができる。
また、上記金属酸化物半導体の粒子の形状は特に限定されるものではなく、例えば、球状や長球状の粒子を好適に用いることができる。例えば、長球状の粒子を用いる場合には、長径が20nm〜80nmであることが好ましく、30nm〜50nmであることがより好ましい。また、短径と長径の比は、1:2〜1:4であることが好ましい。
また、上記半導体膜は、比表面積が60m/g〜500m/gであることが好ましい。このように多孔性が向上することにより、増感色素の担持量が増大し、電荷移動層の移動性もより高くなるため、上記半導体膜を用いた太陽電池の光電変換効率を向上させることができる。また、増感色素を吸着させる面積の増大により、増感色素の吸着量を好ましくは10%〜50%増加でき、太陽電池の光電変換効率を向上させることができる。また、本発明にかかる半導体膜の細孔分布は、1nm以上、100nm以下であることが好ましい。ここで細孔分布とは、細孔半径に対する細孔容積の分布をいう。
<増感色素>
本発明にかかる光電極の上記金属酸化物半導体層には、増感色素が吸着されていることがより好ましい。増感色素とは、可視光域および/または赤外光領域に吸収を持つ色素をいう。該領域の光を吸収しない金属酸化物半導体に増感色素を吸着させることにより、該領域まで光の吸収を増感させることができる。
上記増感色素としては、例えば、金属錯体色素や有機色素を用いることができる。金属錯体色素としては、具体的には、一例として、フタロシアニン、ポルフィリン等の金属錯体;クロロフィルまたはその誘導体;ヘミン;ビピリジン構造等を配位子に含むルテニウム錯体;オスミウムや鉄、亜鉛等の錯体を挙げることができる。有機色素としては、具体的な一例として、フェニルキサンテン系色素、クマリン、エオシン−Y、メタルフリーフタロシアニン、シアニン系色素、メロシアニン系色素、キサンテン系色素、トリフェニルメタン系色素等を挙げることができる。
また、上記増感色素は、分子中に、上記金属酸化物半導体の表面に対する結合基を有していることが好ましい。上記結合基としては、例えば、カルボキシル基;スルホン酸基;シアノ基;−P(O)(OH)2基;−OP(O)(OH)2基等を挙げることができる。中でも、カルボキシル基、−P(O)(OH)2基、−OP(O)(OH)2基を有していることが好ましい。
上記半導体膜に上記増感色素を吸着させる方法としては、従来公知の方法を用いることができ、具体的には、例えば、上記半導体層を増感色素溶液に浸漬する方法、ガス状の増感色素を上記半導体層上に流す方法等を挙げることができる。上記増感色素を溶解する溶媒としては、増感色素を溶解することができる溶媒であれば特に限定されるものではない。具体的には、例えば、水、アルコール、トルエン、ジメチルホルムアミド等を挙げることができる。増感色素を吸着させた上記半導体層は、必要に応じて、洗浄、乾燥、加熱してもよい。
上記増感色素は、上記金属酸化物半導体層の表面および/または層中に吸着されていることが好ましい。
(3)光電極の製造方法
本発明にかかる光電極は、炭素、水素、窒素、および、硫黄からなる群より選ばれる少なくとも2種の元素がドープされている金属酸化物半導体の粒子を用いて半導体膜形成用塗布剤を調製し、該半導体膜形成用塗布剤を、少なくとも一方の面が導電性を有する透明導電性基板の導電性を有する面に塗布または印刷して、半導体膜を形成し、100℃以上に加熱して製造される。
<半導体膜形成用塗布剤>
本発明にかかる光電極の製造方法において用いられる上記半導体膜形成用塗布剤は、上記金属酸化物半導体の粒子を分散媒に均質に分散させることによって作製される。
上記半導体膜形成用塗布剤を作製する方法としては、上記金属酸化物半導体の粒子が均質に分散される方法であれば特に限定されるものではないが、具体的には、一例として、ゾル−ゲル法、乳鉢ですり潰す方法、ミルを用いて粉砕しながら分散する方法、金属酸化物半導体を合成する際に溶媒中で微粒子として析出させる方法等を挙げることができる。
上記金属酸化物半導体と上記分散媒との質量比は、特に限定されるものではないが、上記金属酸化物半導体100質量部に対し、上記分散媒は、0.1〜2000質量部の割合で用いることが好ましく、100〜400質量部の割合で用いることがより好ましく、200〜400質量部の割合で用いることがさらに好ましい。この範囲より小さくなると、半導体膜形成用塗布液は粘稠になりすぎて取り扱いにくくなる。また、この範囲より大きくなると、金属酸化物半導体の量が少なく、製膜が困難であり、太陽電池に用いられたときに十分な光電変換効率を得ることができない。
上記分散媒に分散させる前の金属酸化物半導体の一次粒子の平均粒径は、4nm以上、200nm以下であることが好ましく、10nm以上、50nm以下であることがより好ましい。また、分散媒に分散されている上記金属酸化物半導体の二次粒子の平均粒径は、10nm以上、100μm以下であることが好ましく、10nm以上、700nm以下であることがより好ましい。ここで、二次粒子とは、凝集した一次粒子のことをいう。
また、上記金属酸化物半導体の粒子の形状は特に限定されるものではなく、例えば、球状や長球状の粒子を好適に用いることができる。例えば、長球状の粒子を用いる場合には、一次粒子の長径が10nm〜60nmであることが好ましく、30nm〜40nmであることがより好ましい。また、短径と長径の比は、1:2〜1:4であることが好ましい。
上記分散媒としては、水または半導体膜形成用塗布剤に用いられる従来公知の有機溶媒を含むものであれば特に限定されるものではない。上記有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ジクロロメタン、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル等を挙げることができる。また、水または上記有機溶媒は、単独で用いてもよいし、2種以上を組合わせて用いてもよい。なお、本明細書において「分散媒」とは、半導体膜形成用塗布剤中、金属酸化物半導体以外のすべての成分をいう。従って、後述する分散助剤も本明細書でいう「分散媒」に含まれる。
上記分散媒は、上述したように、水や上記有機溶媒を含む従来公知のものであってもよいが、アルキレングリコール、ポリアルキレングリコール、アルキレングリコールのアルキルエーテル、および、ポリアルキレングリコールのアルキルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含む非水系の分散媒であることがより好ましい。
上記非水系の分散媒を用いることにより、金属酸化物半導体膜を形成するときに、粘度の調整が容易で、たれや流れが生じて製膜が困難になることや、クラックによる光電変換効率の低下や半導体膜の剥離が起こることを防止することができる。従来より主として用いられている水系の半導体膜形成用塗布剤では、増粘剤として平均分子量が20000のポリエチレングリコールがよく添加されるが、好ましい粘度を得るための添加量の調整が困難である。また、ポリエチレングリコールの平均分子量が200〜4000ではポリエチレングリコールの添加による粘度の増加が見られず、期待するような増粘効果が得られない。これに対し、上記非水系の分散媒では、増粘剤および分散媒を一体化することにより、粘度の調整が容易となる。
また、上記非水系の分散媒を用いることにより、従来の水系の分散媒に比べて分散媒が蒸発しにくいため、貯蔵中や、塗布または印刷時に分散媒が蒸発するという問題を克服することができる。すなわち、例えば水溶液に金属酸化物半導体粉末、増粘剤、界面活性剤等を混練して得られる、水系の分散媒を用いる二酸化チタンペーストは、貯蔵安定性と製膜性が悪く、焼結する際クラックが生じたり、膜が剥がれやすいなどの欠点がある。これは、貯蔵時や、塗布または印刷時に分散媒が蒸発することによる。特に、塗布または印刷時に分散媒が蒸発すると、塗布または印刷された半導体形成用塗布剤の適切な粘度を維持することができない。これにより、焼結時にクラックが生じたり、半導体膜が剥がれ、製膜性が悪くなる。上記非水系の分散媒を用いることにより、このような問題が解消され、半導体膜形成用塗布剤の貯蔵安定性や製膜性がよくなる。
また、適切な粘度を維持することが可能となるため、上記非水系の分散媒を用いた半導体膜形成用塗布剤は、スクリーン印刷に好適に用いることが可能となる。スクリーン印刷は、量産性が高く、また、微細パターンや異形パターンへの適応性に優れていることから、工業化、実用化に適した塗布方法である。
さらに、かかる非水系の分散媒を用いることにより、加熱または焼結時に、塗布または印刷時には揮発しないような分散媒が揮発するため、多孔性が向上した半導体膜が得られる。これにより、金属酸化物半導体の単位質量当りの太陽光の照射面積も増大するので、該半導体膜を用いた太陽電池の光電変換効率を向上させることができる。
上記アルキレングリコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール等を挙げることができる。上記ポリアルキレングリコールとしては、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等を挙げることができる。上記アルキルエーテルとしては、例えば、モノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル等を挙げることができる。中でも、ポリエチレングリコールを用いることがより好ましい。
また、全分散媒を100質量%としたときに、上記化合物の群より選ばれる少なくとも1種の化合物が含まれる割合は、10質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがより好ましく、40質量%以上であることがさらに好ましい。これにより、半導体膜形成用塗布剤の粘度の調整が容易となる。従って、上記化合物の群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含む分散媒には、上記化合物以外の他の成分が含まれていてもよい。ここで、上記他の成分とは、上記化合物の群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含む分散媒中、上記化合物以外の全ての成分をいい、溶媒や後述する分散助剤を含む。上記溶媒は、非水溶媒であることが好ましく、具体的には、例えば、エタノール、プロパノール、酢酸エチル等を挙げることができる。また、該溶媒は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、上記溶媒を、加熱等により除去したものを半導体膜形成用塗布剤としてもよい。
上記ポリアルキレングリコールおよび上記ポリアルキレングリコールのアルキルエーテル等のポリマーは、低分子量のポリマーから高分子量のポリマーまで、求める粘度等に応じて種々のポリマーを用いることができる。具体的には、例えば、ポリアルキレングリコールの平均分子量は、106〜400000であることが好ましく、200〜20000であることがさらに好ましい。また、異なる平均分子量のポリマーを組合わせて用いてもよい。さらに、高分子量である粉末状のポリマーと、液体状のポリマーとを組み合わせて用いてもよい。なお、粉末状のポリマーは、適当な有機溶媒に溶解して用いることができる。
上記分散媒は、さらに、キレート剤、粒子凝集防止剤、安定剤、増粘剤、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸、界面活性剤等を分散助剤として含んでいてもよい。
<半導体膜の形成方法>
上記半導体膜形成用塗布剤を用いて、基板上に半導体膜を形成する方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の方法を用いることができる。具体的には、例えば、上記半導体膜形成用塗布剤を基板に塗布する塗布方法、印刷する印刷方法、ゾル−ゲル法等を挙げることができる。中でも、塗布方法、印刷方法を用いることが好ましい。これにより、光電極の量産化、基板の融通性の点で有利となるからである。
塗布方法としては、例えば、ロール法、浸漬法、エアーナイフ法、ブレード法、ワイヤーバー法、スライドホッパ法、エクストルージョン法、カーテン法、スピン法、スプレー法、ナイフコーター法、ドクターブレード法、シャワー等の各種塗装方法を挙げることができる。
印刷方法としては、例えば、凸版印刷法、オフセット印刷法、グラビア印刷法、凹版印刷法、ゴム版印刷法、スクリーン印刷法等の各種印刷法を用いることができる。上記印刷法の中でも、特に大量生産に適したスクリーン印刷法を用いることが好ましい。
上記の方法で透明導電性基板上に形成された金属酸化物半導体膜は、電荷移動層に対して、金属酸化物半導体膜の形状を維持することができるものであればよい。従って、透明導電性基板上に形成された金属酸化物半導体膜は、乾燥してそのまま用いてもよいし、加熱してもよい。また、加熱の中でも、焼結することがより好ましい。ここで、焼結とは、金属酸化物半導体膜を融点以下の温度で熱処理することにより、金属酸化物半導体粒子間の結合を生じさせることをいう。焼結することにより、金属酸化物半導体の粒子相互間および透明導電性基板と金属酸化物半導体の粒子間の結合が生じるため、これらの接着性を高め、膜強度を増加させることが可能となる。また、分散媒の不揮発性成分を揮発させることにより、金属酸化物半導体膜の多孔性を向上することができる。
上記加熱または焼結の温度は、100〜700℃であることが好ましく、180〜550℃であることがより好ましく、450〜500℃であることがさらに好ましい。また、加熱または焼結の時間は、10分〜5時間とすることが好ましく、30分〜1時間とすることがより好ましい。
(4)太陽電池
本発明にかかる太陽電池は、上記光電極と、対極と、該光電極と対極とに接触する電荷移動層とを含むものである。上記光電極に光を照射することによって生じた励起電子は、金属酸化物半導体層に注入され、光電極内を移動して、外部回路を通って対極に移動する。対極に移動した電子は電荷移動層のメディエーター等によって運ばれ、光電極に戻る。このようにして、光エネルギーが電気エネルギーに変換される。
<対極>
上記対極としては、電極として用いられるものであれば特に限定されるものではない。具体的には、例えば、基板上に導電層を形成した導電性基板上に炭素、白金等の層を蒸着またはスパッタしたもの、または塩化白金酸を塗布した後、加熱分解して白金層としたものが好ましく、白金をスパッタした導電性ガラス基板がより好ましい。
<電荷移動層>
さらに、電荷移動層としては、例えば、酸化種および還元種を含む電解液や、酸化種および還元種を含む電解液を高分子マトリックスでゲル化させたもの等の電解質、導電性高分子、p型半導体によるホール輸送層等を挙げることができる。
また、上記酸化種および還元種としては、特に限定されるものではないが、ヨウ化リチウムまたはヨウ化カリウムとヨウ素とを用いることがより好ましい。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、各実施例、比較例における測定評価方法は以下のとおりである。
1)フーリエ変換赤外吸収スペクトル(FT−IR)測定
FT−IR測定は、Bruker社製IFS113V型および日立製作所製260−50型フーリエ変換赤外分光光度計を使用し、分解能は4cm−1で測定した。測定試料は、乳鉢でKBrと混合し、粉末状とした後、錠剤成型器でペレット状にしたものを用いた。
2)XPS分析
XPS分析は、Kratos社のAXIS−Ultraを用い、励起X線源:モノクロA1−Kα線(1486.6eV)、光電子検出角度90°(試料表面から)、検出深さ:<10nm、帯電中和銃:使用(低速電子を照射)の条件で行った。
3)昇温脱離法(TPD;Temperature Programed Desorption)測定
TPD測定は、昇温脱離ガス分析装置(TPD,Model Thermo Plus TPD Type V)を用いて、粉末試料をPtセル(直径6mm、高さ2.5mm)に充填し、測定温度範囲:40〜900℃、昇温速度:10℃/min、測定モードTIC(スキャン):m/e=1〜100、測定開始真空度:≦2.0×10−6Paの条件で行った。
4)比表面積及び細孔分布
全自動ガス吸着測定装置(オートソープ−1、湯浅アイオニクス製)を用いて、BET法(気体吸着法)により、二酸化チタン半導体膜の比表面積を測定した。比表面積はBET1点法と多点法により、細孔分布はBJH法により算出した。
5)増感色素の吸着量
増感色素を吸着させた電極をエタノールのアルカリ性溶液に2時間浸漬し、増感色素を脱色させた。上記エタノールのアルカリ性溶液の紫外可視スペクトルを紫外可視分光光度計(U−3310、日立製作所製)を用いて測定した。次に、増感色素の検量線に基づき、吸収強度から吸着量を換算した。
6)電流・電圧特性
ポテンショスタット(Potentiostat/Galvanostat 2090、東方技研製)を用いて、太陽電池の光電流密度Jsc(mA・cm−2)、開放電圧Voc(mV)を測定し、その曲線から、フィルファクターFF及び光電変換効率(%)を求めた。
〔実施例1〕
市販のアナターゼ型二酸化チタン粒子(石原産業製、平均粒径7nm、比表面積315m/g)を出発原料として、これを窒素および炭素を含有するガス雰囲気下で熱処理することにより、窒素(3000wtppm)と炭素(150wtppm)とをドープしたアナターゼ型二酸化チタン粒子(平均短径約10nm、平均長径約30nmの長球状の一次粒子)を合成した。
この窒素と炭素とがドープされた二酸化チタン粒子について、KBr法によるフーリエ変換赤外吸収スペクトルを測定した。測定されたスペクトル図を図4および図5に示す。図4および図5に示されるように、波数580cm−1および340cm−1に吸収ピークがあることが認められた。上記吸収ピークは、ドープされた炭素および窒素に基づくものである。
また、この窒素と炭素とがドープされた二酸化チタン粒子について、XPS分析を行った。得られた測定結果を図2に示す。図2において、一番結合エネルギーの低い側のピークは、Ti−N−Tiの結合状態にある窒素の濃度を表している。また、中央部分のピークは、Ti−N−Oの結合状態にある窒素の濃度を表している。なお、一番結合エネルギーの高い側のピークは、NHの形で二酸化チタン微粒子の表面に吸着されている窒素の濃度を表しており、Tiとの強固な結合を有しているものではない。図2から明らかなように、窒素と炭素とをドープした二酸化チタン微粒子については、二酸化チタンの酸素原子が窒素に置き換わったTi−N−Tiの結合状態が多く検出され、また、Ti−Oの隙間に入り込んだ状態であるTi−N−Oの結合状態も検出されている。
次に、この窒素と炭素とがドープされた二酸化チタン粒子について、昇温脱離法(TPD;Temperature Programed Desorption)による各種脱離ガスのスペクトルを測定した。図6〜図9に、昇温脱離法による各種脱離ガスのスペクトルを示す。実線で示されているものが、この窒素と炭素がドープされた二酸化チタン粒子のものである。また、破線で示されているものは、窒素のみがドープされた二酸化チタン粒子のものである。脱離ガスは、それぞれ、図6がN、図7がH、図8がCO、図9がm/e=68である成分について示したものである。図6〜図9に示したとおり、N、H、CO、m/e=68である成分はいずれも、700℃以上において脱離ピークが認められる。
このように、700℃以上の高温域に観測される脱離ピークは、2種類以上の元素がドープされた二酸化チタン粒子の構造の一部を形成している窒素、水素、炭素が放出されたことによるものと推測される。このように、本発明の光電池に用いられている、2種類以上の元素がドープされた二酸化チタン微粒子においては、ドープされた窒素、水素、炭素は、二酸化チタンとより強固な結合状態を有している。なお、700℃未満の低温域においても、ピークは観測されるが、これらは、二酸化チタン微粒子の表面に吸着されたNH、HO等に起因するガスが放出されたものであり、実質的な格子構造に寄与する窒素、水素、炭素によるものではない。また図9は、上記のようにm/e=68である成分についてのスペクトルを示したものであるが、具体的な物質名は未だ不明である。しかしながら、図9からも明らかなように、この物質の脱離ピーク温度は、窒素のみをドープした二酸化チタン微粒子においては約370℃であるのに対して、窒素と炭素とをドープした二酸化チタンの粒子においては700℃以上を示すものである。従って、このm/e=68である成分が二酸化チタンと強固に結合していることが、2種類以上の元素をドープした二酸化チタンがすぐれた熱安定性を示す要因となっていると考えられる。
この窒素と炭素とをドープしたアナターゼ型二酸化チタン粉末3gに、平均分子量600のエチレングリコール(5.01g)、エタノール(7.5mL)、二酸化ジルコニウム(30g)を加え、ペイントシェーカーで4時間振り混ぜて分散させた後、エタノールを加熱によって除去して、二酸化チタン膜形成用塗布剤としてのペーストを調製した。
次に、このペーストを用いて、フッ素がドープされたSnOが導電層として形成されているガラス基板の該導電層上に、スクリーン印刷法により、膜厚12μm、面積0.2cmの半導体膜を形成し、電気炉で徐々に450℃まで昇温し、この温度で30分間焼結した。得られた半導体膜の、細孔分布は10〜80nm(直径)、比表面積は、110m/gであり、多孔性の向上した半導体膜が得られた。
続いて、ルテニウムビピリジン錯体(N719、Solaronix社製)を、3×10−4mol/Lとなるようにメタノールに溶解した。この溶液に得られた半導体膜を浸漬し、室温にて12時間放置した。その後、ルテニウムビピリジン錯体が吸着した半導体膜をメタノールで洗浄し、乾燥して、本発明の光電極を製造した。ルテニウムビピリジン錯体の吸着量は、7.8×10−8mol/cmで、改良前の二酸化チタンを用いた場合と比べて、25%増加した。
別の導電性膜を設けるガラス基板上に、スパッタリングにより、白金膜を形成し、対極を製造した。上記の光電極と対極との間に、0.1mol/LのLiIと、0.1mol/Lのヨウ素とを含むメトキシアセトニトリルからなる電解液を注入し、太陽電池Aを製造した。
製造した太陽電池Aにキセノンランプ(ATAGO BUSSAN Co.,LTD 社、XC-300)を用いて、強度100mW/cm(波長分布AM1.5)の擬似太陽光を照射し、電流密度−電圧特性を測定し、電池性能を評価した。その結果を図1および表1に示す。
〔比較例1〕
市販のアナターゼ型二酸化チタン粉末(P25、Nippon Aerosil 社、平均粒径約25nm)3gに平均分子量が600のポリエチレングリコール(5.01g)、エタノール(7.5mL)、二酸化ジルコニウム(30g)を加え、ペイントシェーカーで4時間振り混ぜて分散させた後、エタノールを加熱によって除去して、半導体膜形成用塗布剤としてのペーストを調製した。次に、このペーストを用いて、実施例1と同様にして太陽電池Bを製造した。
製造した太陽電池Bは実施例1と同様にして電池性能を評価した。その結果を図1および表1に示す。
〔比較例2〕
市販のアナターゼ型二酸化チタンペースト(Solarnix 社、Ti−Nanoxide D)を用いて、実施例1と同様にして太陽電池Cを製造した。
製造した太陽電池Cは実施例1と同様にして電池性能を評価した。その結果を図1および表1に示す。
Figure 0004379865
図1は、光電流密度−電圧曲線を示すグラフであり、縦軸は光電流密度(mA/cm)、横軸は電圧(mV)を示す。また、表1には、製造された太陽電池の開放電圧Voc(mV)、光電流密度Jsc(mA・cm−2)、フィルファクターFF、光電変換効率(%)を示す。
図1および表1から、窒素と炭素とがドープされた二酸化チタンをポリエチレングリコールを分散媒として分散させたペーストを用いて製造した太陽電池Aでは、太陽電池Bおよび太陽電池Cと比較して、光電流密度と光電変換効率とが飛躍的に向上していることがわかる。市販のアナターゼ型チタンペーストを用いた場合と比較すると、光電変換効率は、35%向上している。
本発明にかかる光電極が含む金属酸化物半導体層の金属酸化物半導体は、以上のように、炭素、水素、窒素、および、硫黄からなる群より選ばれる少なくとも2種の元素がドープされているので、バンドギャップが制御される。それゆえ、該光電極を用いた色素増感型太陽電池の電子注入や電子、電荷輸送特性が改善され、太陽電池の光電変換効率を向上させることができるという効果を奏する。
色素増感型太陽電池は、光電変換効率を少しでも向上させるために、電極、色素、その他様々な研究が行われ日々進歩しているが、それらの技術に加えて本発明に係る光電極を用いれば、更なる光電変換効率の大幅な向上が期待できるのである。
したがって、色素増感型太陽電池の実用化への道が開かれる。色素増感型太陽電池の特性を生かして、次のような、様々な産業上の用途がある。例えば、屋内用小型電池をはじめ、屋外発電用電池、窓ガラスや壁用の透明電池、玩具用電池、僻地電源用電池等いろいろな応用が考えられる。さらに、太陽電池をフィルム状に仕上げたり、様々な天然色素を用いて多色化したり、今までにない新しいスタイルの太陽電池も製造できる。そのため、色素増感型太陽電池は、高価なエネルギー消費型のシリコン太陽電池の代わりに、次世代太陽光発電の担い手として極めて期待が大きい。
実施例および比較例にて製造された太陽電池の光電流密度−電圧曲線を示すグラフである。 窒素と炭素がドープされた二酸化チタン粒子について、ドープされた窒素の結合状態についてのXPS分析結果を示すグラフである。 窒素のみがドープされた二酸化チタン粒子について、ドープされた窒素の結合状態についてのXPS分析結果を示すグラフである。 窒素と炭素がドープされた二酸化チタン粒子についての赤外吸収スペクトルを示す図である。 窒素と炭素がドープされた二酸化チタン粒子についての赤外吸収スペクトルを示す図である。 窒素と炭素がドープされた二酸化チタン粒子の昇温脱離法(TPD)によるNのスペクトルを示す図である。 窒素と炭素がドープされた二酸化チタン粒子の昇温脱離法(TPD)によるHのスペクトルを示す図である。 窒素と炭素がドープされた二酸化チタン粒子の昇温脱離法(TPD)によるCOのスペクトルを示す図である。 窒素と炭素がドープされた二酸化チタン粒子の昇温脱離法(TPD)による質量数mとイオンの電荷数eの比m/e=68である成分のスペクトルを示す図である。

Claims (7)

  1. 少なくとも一方の面が導電性を有する透明導電性基板と、
    該透明導電性基板の導電性を有する面に形成されている、金属酸化物半導体の粒子を含有する金属酸化物半導体層とを含んだ光電極であって、
    当該金属酸化物半導体は、二酸化チタンであり、
    当該金属酸化物半導体は、炭素窒素がドープされており、
    窒素が700wtppm以上、10000wtppm以下の濃度でドープされており、
    炭素が50wtppm以上、1500wtppm以下の濃度でドープされていることを特徴とする光電極。
  2. 上記金属酸化物半導体にドープされている窒素は、昇温により窒素分子として脱離し、該窒素分子脱離ピーク温度が700℃以上であることを特徴とする請求項1に記載の光電極。
  3. 上記金属酸化物半導体層に増感色素が吸着されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光電極。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の光電極と、対極と、該光電極と対極とに接触する電荷移動層とを含む太陽電池
  5. 金属酸化物半導体の粒子を用いて半導体膜形成用塗布剤を調製し、
    該半導体膜形成用塗布剤を、少なくとも一方の面が導電性を有する透明導電性基板の導電性を有する面に塗布または印刷して、半導体膜を形成し、100℃以上に加熱する光電極の製造方法において、
    金属酸化物半導体として、炭素と窒素とがドープされている二酸化チタンであって、窒素が700wtppm以上、10000wtppm以下の濃度でドープされており、炭素が50wtppm以上、1500wtppm以下の濃度でドープされている二酸化チタンを用いることを特徴とする光電極の製造方法
  6. 上記金属酸化物半導体にドープされている窒素は、昇温により窒素分子として脱離し、該窒素分子脱離ピーク温度が700℃以上であることを特徴とする請求項5に記載の光電極の製造方法
  7. さらに得られた上記半導体膜に増感色素を吸着させることを特徴とする請求項5または6に記載の光電極の製造方法
JP2003328947A 2003-09-19 2003-09-19 光電極およびその製造方法、並びにこれを用いた太陽電池 Expired - Lifetime JP4379865B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003328947A JP4379865B2 (ja) 2003-09-19 2003-09-19 光電極およびその製造方法、並びにこれを用いた太陽電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003328947A JP4379865B2 (ja) 2003-09-19 2003-09-19 光電極およびその製造方法、並びにこれを用いた太陽電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005093944A JP2005093944A (ja) 2005-04-07
JP4379865B2 true JP4379865B2 (ja) 2009-12-09

Family

ID=34458361

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003328947A Expired - Lifetime JP4379865B2 (ja) 2003-09-19 2003-09-19 光電極およびその製造方法、並びにこれを用いた太陽電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4379865B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4817408B2 (ja) * 2005-06-09 2011-11-16 財団法人電力中央研究所 色素増感型太陽電池のアノード電極の製造方法および色素増感型太陽電池のアノード電極
JP2007179766A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Nissan Chem Ind Ltd 色素増感太陽電池
JP2008053042A (ja) * 2006-08-24 2008-03-06 Univ Nagoya 色素増感太陽電池
CN101192628B (zh) * 2006-11-30 2010-10-13 比亚迪股份有限公司 半导体电极及制法和含有该半导体电极的太阳能电池
KR101696939B1 (ko) 2008-10-29 2017-01-16 후지필름 가부시키가이샤 색소, 이것을 사용한 광전 변환 소자, 광전기 화학 전지, 및 색소의 제조 방법
JP5524557B2 (ja) 2009-09-28 2014-06-18 富士フイルム株式会社 光電変換素子の製造方法、光電変換素子、および光電気化学電池
JP5620081B2 (ja) 2009-09-28 2014-11-05 富士フイルム株式会社 光電変換素子の製造方法
JP5972811B2 (ja) 2013-02-22 2016-08-17 富士フイルム株式会社 光電変換素子、光電変換素子の製造方法および色素増感太陽電池

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005093944A (ja) 2005-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Fagiolari et al. Photoanodes for aqueous solar cells: exploring additives and formulations starting from a commercial TiO2 paste
Nattestad et al. Dye-sensitized nickel (II) oxide photocathodes for tandem solar cell applications
Cheng et al. High-efficiency metal-free organic-dye-sensitized solar cells with hierarchical ZnO photoelectrode
JP5572029B2 (ja) 金属錯体色素、光電変換素子及び光電気化学電池
Lee et al. Preparations of TiO2 pastes and its application to light-scattering layer for dye-sensitized solar cells
CN101669249B (zh) 光电池及用于该光电池的多孔质半导体膜形成用涂料
Park et al. Effect of Cations on the open-Circuit Photovoltage and the Charge-Injection Efficiency of Dye-Sensitized Nanocrys-talline Rutile $ TiO_2 $ Films
JP2008218394A (ja) 色素増感太陽電池及び色素増感太陽電池の製造方法
JP2012028302A (ja) 色素増感型太陽電池およびその製造方法
CN101093876A (zh) 用于表面改性对电极的方法及经表面改性的对电极
JP2008186752A (ja) 光電変換素子及び太陽電池
Prima et al. Performance of the dye-sensitized quasi-solid state solar cell with combined anthocyanin-ruthenium photosensitizer
Zhao et al. Porous anatase TiO2 nanocrystal derived from the metal–organic framework as electron transport material for carbon-based perovskite solar cells
Xiao et al. Efficient electron transport scaffold made up of submicron TiO2 spheres for high-performance hole-transport material free perovskite solar cells
WO2004068627A1 (ja) 光電変換素子およびその製造方法ならびに電子装置およびその製造方法ならびに半導体層およびその製造方法
TWI396778B (zh) 鐵酸鋅薄膜及其製備方法與運用
JP4379865B2 (ja) 光電極およびその製造方法、並びにこれを用いた太陽電池
Park et al. Multifunctional Organized Mesoporous Tin Oxide Films Templated by Graft Copolymers for Dye‐Sensitized Solar Cells
KR101261841B1 (ko) 고효율 장수명 염료감응 태양전지 광전극용 이산화티타늄 나노분말 및 그 제조방법
JP4631000B2 (ja) 半導体膜形成用塗布剤、並びに、半導体膜、光電変換素子及び太陽電池の製造方法
JP4716636B2 (ja) 複合半導体
JP5332114B2 (ja) 光電変換素子及び太陽電池
JP4776182B2 (ja) 色素増感型太陽電池
Yune et al. A versatile binder-free TiO 2 paste for dye-sensitized solar cells
JP5800675B2 (ja) 多孔質金属酸化物半導体膜の形成用塗料の製造方法および光電気セル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060131

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20070711

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090324

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090324

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090521

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090908

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090911

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4379865

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term