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JP4216841B2 - ジョイントブーツ - Google Patents

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JP4216841B2 JP2005306443A JP2005306443A JP4216841B2 JP 4216841 B2 JP4216841 B2 JP 4216841B2 JP 2005306443 A JP2005306443 A JP 2005306443A JP 2005306443 A JP2005306443 A JP 2005306443A JP 4216841 B2 JP4216841 B2 JP 4216841B2
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Description

本発明は、主として自動車の等速ジョイントなどに用いられる蛇腹状のジョイントブーツに関するものである。
自動車や産業機械などの駆動シャフトのジョイントには、封入されているグリースを保持するため、あるいは塵埃や異物等の進入を防ぐために、適度に伸縮や曲げ変形が可能な蛇腹状をなすジョイントブーツが装着されている。ジョイントブーツは、両端部に口径差のある筒状のジャバラ構造を有しており、等速ジョイントのアウターケースに取り付けられる大径側取付部と、該大径側取付部と離間して同軸的に配置されてシャフトに取り付けられる小径側取付部と、両者を一体に連結する蛇腹部とからなり、熱可塑性エラストマー樹脂などの弾性材料で一体に成形されている。
上記アウターケースとしては、周方向に複数の凹部を有する非円形の外周形状を持つものがある。すなわち、等速ジョイントのトリポートに対応する3本の内周側の摺動溝に対応して、外周において周方向に3つの均等配置された凹部を備えるアウターケースがある。このような非円形状のアウターケースに取付可能にするため、アウターケースと大径側取付部との間に介在するブッシュを備えた、いわゆる2ピースタイプのジョイントブーツがある(例えば、下記特許文献1,2参照)。
上記ブッシュは、外周面が断面円形状をなすとともに、内周部にはアウターケースの凹部に対応させて径方向内方に向けて突出する複数の凸部が周方向に分散させて設けられている。このような凸部を有するブッシュでは、射出成形後の収縮に起因するヒケを防止してアウターケースとのシール性を高めるために、特許文献2に記載されているように、凸部に複数の肉抜き穴が設けられる。
特開2005−240962号公報 特開2005−221078号公報
上記のように周方向に複数の凸部を有するブッシュ、とりわけ該凸部に複数の肉抜き穴を有するブッシュでは、これを欠肉なく射出成形することは容易ではない。そこで、本発明は、かかるブッシュを欠肉なく成形することができる新規なジョイントブーツの構成を提供することを目的とする。
本発明に係るジョイントブーツは、周方向に複数の凹部を有する外周形状のアウターケース側に取り付けられる筒状の大径側取付部と、シャフトに取り付けられる筒状の小径側取付部と、両者を一体に連結する蛇腹部とからなるブーツ本体と、前記アウターケースと前記大径側取付部との間に介在し、前記大径側取付部内に嵌合する外周面が断面円形状をなすとともに、前記アウターケースに外嵌固定される内周部に前記凹部に嵌合する複数の凸部が周方向に分散して設けられたブッシュと、を備えてなり、前記ブッシュが、周方向で隣り合う前記凸部間に位置する円弧状壁部の端面において、軸方向に突設された舌状片を備え、前記舌状片は先端が半径方向内向きに傾斜していることを特徴とする。
本発明によれば、上記舌状片を設けたことにより、ブッシュの射出成形時に余分な成形材料や成形型内の空気をこの部分に逃がすことができ、ブッシュ本体の欠肉を防止することができる。特に、該舌状片を凸部間に位置する円弧状壁部に設けたことにより、凸部の成形性に優れる。また、該舌状片が円弧状壁部の端面から軸方向に突設されているので、大径側取付部やアウターケースとの嵌合の妨げにはならない。また、舌状片が先端ほど半径方向内向きに傾斜しているので、ブッシュをブーツ本体に挿入する際に、該舌状片がガイドとなって、組付け作業性を一層向上することができる。
本発明のジョイントブーツにおいて、前記舌状片が先細の台形板状をなしていると、ブッシュをブーツ本体の大径側取付部に挿入する際の組付け作業性に優れる。
本発明のジョイントブーツにおいて、前記ブッシュは、前記凸部のそれぞれの周方向中央から成形材料を注入することで成形された射出成形体であって、前記舌状片が各円弧状壁部の周方向中央に設けられていることが好ましい。これにより、凸部の成形性をより一層高めることができる。
本発明のジョイントブーツにおいて、前記凸部は、半径方向内方に湾曲状に張り出す内側壁部と、ブッシュの外周面の一部を構成する円弧状の外側壁部と、これら内側壁部と外側壁部を両者の周方向中央で連結する半径方向に延びる中央支持壁と、該中央支持壁の両側において前記内側壁部と外側壁部を連結する左右のサイド支持壁とを備え、これにより該凸部に4つの肉抜き穴が周方向に並んで設けられてもよい。また、この場合、前記サイド支持壁が外方ほど前記中央支持壁に近づくように傾斜していることが好ましい。このような肉抜き穴構成を持つ凸部であっても、上記舌状片を設けたことで成形不良を解消して高いシール性を発揮させることができる。
本発明によれば、射出成形時におけるブッシュ本体の欠肉を防止して成形性に優れるジョイントブーツを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は実施形態に係るジョイントブーツ10の断面図であり、図2はその分解図である。このジョイントブーツ10は、自動車用のトリポートタイプの等速ジョイントに装着されるものである。図10に示すように、該等速ジョイントは、入力側のシャフト1にローラ2を持つ3本のトラニオン3を軸直角方向に突設したトリポート4と、出力側のシャフト5の端部に設けたアウターケース6とを備えてなる。アウターケース6は、その内周にトリポート4に対応する軸方向の3本の摺動溝6aを有しており、この摺動溝6aに対して上記トリポート4のローラ2を軸方向に摺動可能に嵌め合わせることにより、等速ジョイントは、両シャフト1,5の角度付けを可能にしながら、回転トルクを伝達できるように構成されている。アウターケース6の外周部には、摺動溝6aの配置に対応して周方向に3つの均等配置された凹部6bが設けられ、これにより、アウターケース6の外周形状は周方向に凹凸形状をなす非円形状に形成されている。
ジョイントブーツ10は、アウターケース6側に取り付けられる大径側取付部12と、シャフト1に取り付けられる小径側取付部14と、両者を一体に連結する蛇腹部16とからなるブーツ本体18と、アウターケース6と大径側取付部12との間に介在するブッシュ20との組立て体である。
ブーツ本体18は、例として、TPEE、TPOなどの熱可塑性エラストマー樹脂を用いてブロー成形により成形されるものである。ブッシュ20は、ブーツ本体18よりも軟らかい材料を用いて成形されるものであり、例として、TPOなどの熱可塑性エラストマー樹脂や、クロロプレンゴムなどのゴムを用いて射出成形により成形される。
ブーツ本体18の大径側取付部12は、内外周面ともに断面円形状をなす短筒状をなしており、その外周面にはリング状の締付部材7を受け入れるための固定用凹部22が設けられている。また、この固定用凹部22の内周面側にシール用突条42が全周にわたって設けられている。小径側取付部14は、トリポート4側のシャフト1に外嵌固定される短円筒状をなしており、外周面にはリング状の締付部材8を受け入れるための周方向に延びる固定用凹部24が設けられている。大径側取付部12と小径側取付部14とは、同軸的に、即ち共通の軸Oを持つように配置されている。蛇腹部16は、大径側取付部12から小径側取付部14へと順次に小さくなるように形成されたテーパー状の蛇腹体であり、その中空部がグリース封入空間25となっている。
ブッシュ20は、図3,4に示すように、大径側取付部12を外嵌させる外周面が断面円形状をなすとともに、アウターケース6に外嵌固定される内周部に上記凹部6bに嵌合する複数の凸部26が周方向に分散して設けられている。凸部26は、径方向内方側に向けて突出するものであり、周方向に120度ごとに均等に配置されており、隣り合う凸部26間に円弧状壁部28が介設されている。
凸部26は、半径方向内方に湾曲状に張り出して上記凹部6bに嵌合する内側壁部30と、ブッシュ20の外周面の一部を構成する円弧状の外側壁部32とを備えてなり、これら内側壁部30と外側壁部32との間の空洞部に、両壁部30,32を周方向中央で連結する中央支持壁34と、その左右両側において両壁部30,32を連結する左右一対のサイド支持壁36,36とが設けられている。これにより、凸部26には、軸方向に陥没する4つの肉抜き穴38,40,40,38が周方向に並んで設けられている。内側壁部30と外側壁部32との間の空洞部は、また、中央支持壁34及びサイド支持壁36と交差するようにブッシュ20の軸方向中央部において周方向に延びる支持壁37により支持されており、これにより、上記肉抜き穴38,40は軸方向に区画されている。
図5に示すように、中央支持壁34は、内側壁部30の内方への張り出しの最も大きい周方向中央から中心線Lに沿って半径方向に延びて形成されている。サイド支持壁36は、上記軸Oから放射状に設けられた中央支持壁34に対して平行ではなく、傾斜して設けられている。サイド支持壁36は、内側壁部30が周方向において均等な間隔で中央支持壁34とサイド支持壁36,36とにより支持されるように、内側壁部30における外側壁部への付け根部30aと中央支持壁との連結部30bとの中間位置において内側壁部30と連結されている。また、この連結部において内側壁部30に対して略垂直(θ=70°〜110°)に交差するように、当該連結部から外方に行くほど中央寄りに、即ち中央支持壁34に近づくよう傾斜して設けられている。ここで、θは、サイド支持壁36の中心線Nと、該中心線Nに交差する内側壁部30の内周面での接線Pとのなす角度である。
図7,8に示すように、ブッシュ20の外周部には、ブーツ本体18のシール用突条42が嵌合する浅い角形の環状溝44が全周にわたって設けられ、また、大径側取付部12の端面12Aを軸方向で受止め可能な拡径部46が形成されている。拡径部46は、ブッシュ20と大径側取付部12とを嵌合させるに伴って、大径側取付部12が拡径部46を押し倒すことがないように、軸方向における長さXが隣接する円弧状壁部28の肉厚Tよりも大きく設定され、軸方向における剛性を高めてある。また、ブッシュ20の外周部には、蛇腹部16側の端部に先端ほど小径のテーパー状部48が形成されている。
ブッシュ20には、アウターケース6よりも小径の密着内周部50が内周面の全周にわたって設けられ、これにより、ブッシュ20がアウターケース6に密着外嵌可能に構成されている。密着内周部50には、2本のシール用突条51,51が全周にわたって設けられている。また、蛇腹部16とは反対側のブッシュ20の一端部に、アウターケース6よりも大径のストレート穴状で、ブッシュ20をアウターケース6に外嵌する際にアウターケース6を案内する拡径内周部52が内周面の全周にわたって設けられている。更に、ブッシュ20の内周面には、アウターケース6の外周面に設けられた周方向に延びる溝54に嵌合する位置決め用の突起56が設けられ、この突起56は上記凸部26間の円弧状壁部28のみにおいて周方向に延びて形成されている(図3参照)。また、突起56は、図8に示すように、ブッシュ20の軸方向において、大径側取付部12による外嵌領域Q、即ちブッシュ20と大径側取付部12とが嵌合している領域から外れた位置にあり、拡径部46の内周側において密着内周部50と拡径内周部52との間に設けられている。
図4,6に示すように、ブッシュ20には、各円弧状壁部28の端面に舌状片58が軸方向に一体に突設されている。舌状片58は、上記テーパー状部48が設けられたブッシュ20の蛇腹部側端面20Bにおいて、各円弧状壁部28の周方向中央にそれぞれ設けられており、ブッシュ20の半径方向に厚みを持ちかつ周方向に幅を持つわずかに湾曲した板状に形成されている。詳細には、舌状片58は、図6に示す平面視において先細の台形状をなし、図7,8に示すようにテーパー状部48の先端と同じ一定肉厚を持つ板状をなして先端ほど径方向内方に傾斜して突出している。
以上の構成を持つブッシュ20は、図9に示す成形型60を用いて射出成形することができる。この成形型60は、ブッシュ20の反蛇腹部側端面20Aを成形する第1型61と、外周面を成形する第2型62と、内周面を成形する第3型63とからなる。そして、蛇腹部側端面20Bにおける各凸部26の周方向中央から成形材料を注入するように注入口64が設けられている。注入口64の位置は、図4に示すように、凸部26の外側壁部32における中央支持壁34との連結部32aに設定されている。また、上記舌状片58がこれら3つの注入口64から注入された成形材料のウェルド部分となるように各円弧状壁部28の周方向中央に舌状片58を成形するためのキャビティ65が設けられている。また、該キャビティ65は、成形材料の液流れを良くするため、注入口64と同じ側の端面20Bに設けられている。
このような構成を持つ成形型60であると、射出成形時、余分な成形材料や成形型60内の空気をこのキャビティ65内に逃がすことができ、ブッシュ本体の欠肉を防止することができる。特に、注入口64を各凸部26に設け、上記キャビティ65をその間の円弧状壁部28に設け、更に両者を同じ端面20B側に設けたので、成形材料の流れが良くなり、上記肉抜き穴38,40構成を持つ凸部26の成形性に優れる。また、舌状片58が周方向に所定幅を持つ板状をなしているので、その両側の注入口64から注入された成形材料の合流部を確実に舌状片58内、即ち上記キャビティ65内に設定することができる。なお、舌状片58自体には欠肉があってもよい。舌状片58は、図7において鎖線58Aで示すように、射出成形時には軸方向に平行に突出成形されるが、射出成形後の収縮により内方に傾斜した形状となる。
このようにして成形されたブッシュ20は、別に成形されたブーツ本体18の大径側取付部12内に嵌合装着される。その際、ブッシュ20は蛇腹部側端面20Bから大径側取付部12内に挿入されるが、該蛇腹部側端面20Bには上記舌状片58及びテーパー状部48が設けられているため、挿入作業性に優れる。特に、舌状片58がやや内向きに傾斜していることにより、上記先細の台形状であることと相俟って、ブッシュ20を大径側取付部12に挿入しやすく、組付け作業性に優れる。しかも、組付け後、舌状片58は、ジョイントブーツ10の内側に配されるため、外観を損なうこともない。
ブッシュ20が装着されたジョイントブーツ10は、大径側取付部12側をアウターケース6に外嵌するとともに小径側取付部14をシャフト1に外嵌し、各固定用凹部22,24に締付部材7,8をそれぞれ締付けて固定することで、図10のように等速ジョイントに取り付けられる。その際、ブッシュ20の拡径内周部52がアウターケース6を案内するので外嵌させやすい。また、ブッシュ20内周部の突起56が拡径内周部52とともに大径側取付部12の外嵌領域Q外にあるため、アウターケース6の先端部6cを拡径内周部52から突起56を経て密着内周部50へとスムーズに導き入れることができる。
組付けられたジョイントブーツ10においては、凸部26を上記の肉抜き構成としたので、半径方向内方への張り出しの最も大きい内側壁部30の中央部を中央支持壁34で支持しながら、その両側でも締付け力が極力均一化されるようにサイド支持壁36を配設することができる。特に、サイド支持壁36を外方ほど中央支持壁34に近づくように傾斜させたことにより、外側の肉抜き穴38の断面積を大きくすることができ、そのため、射出圧による中子の変形を抑制するとともに、中子の脱型性を確保することができる。更に、サイド支持壁36を内側壁部30に対して垂直に近い角度で結合することができ、内側壁部30がアウターケース6に及ぼす面圧を周方向でより均一化することができる。よって、成形性を確保しつつ、締付け力のバラツキを低減してシール面圧を周方向で極力均一化することができる。
本発明のジョイントブーツは、自動車や産業機械等の駆動シャフトのジョイントに装着して利用することができ、特に自動車のトリポートタイプの等速ジョイントに好適に利用することができる。
本発明の実施形態に係るジョイントブーツの縦断面図 同ジョイントブーツの分解断面図 図2のIII方向視側面図 図2のIV方向視側面図 ブッシュの凸部の断面図 ブッシュの要部拡大平面図 大径側取付部のアウターケースへの組付け構成を示す分解断面図 大径側取付部のアウターケースへの取付け状態を示す断面図 ブッシュを製造するための成形型の断面図 ジョイントブーツを等速ジョイントに組付けた状態を示す断面図
符号の説明
1…シャフト、6…アウターケース、6b…凹部、10…ジョイントブーツ、12…大径側取付部、14…小径側取付部、16…蛇腹部、18…ブーツ本体、20…ブッシュ、20B…蛇腹部側端面、26…凸部、28…円弧状壁部、30…内側壁部、32…外側壁部、34…中央支持壁、36…サイド支持壁、38,40…肉抜き穴、58…舌状片

Claims (3)

  1. 周方向に複数の凹部を有する外周形状のアウターケース側に取り付けられる筒状の大径側取付部と、シャフトに取り付けられる筒状の小径側取付部と、両者を一体に連結する蛇腹部とからなるブーツ本体と、
    前記アウターケースと前記大径側取付部との間に介在し、前記大径側取付部内に嵌合する外周面が断面円形状をなすとともに、前記アウターケースに外嵌固定される内周部に前記凹部に嵌合する複数の凸部が周方向に分散して設けられたブッシュと、を備えてなり、
    前記ブッシュが、周方向で隣り合う前記凸部間に位置する円弧状壁部の端面において、軸方向に突設された舌状片を備え、前記舌状片は先端が半径方向内向きに傾斜していることを特徴とするジョイントブーツ。
  2. 前記舌状片が先細の台形板状をなしている請求項1記載のジョイントブーツ。
  3. 前記ブッシュは、前記凸部のそれぞれの周方向中央から成形材料を注入することで成形された射出成形体であって、前記舌状片が各円弧状壁部の周方向中央に設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載のジョイントブーツ。
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