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JP4287001B2 - 透明導電積層体 - Google Patents

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JP4287001B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は亜鉛を少量含む抵抗値の低減された透明導電積層体に関し、さらに詳しくは高分子基板の上に成膜直後から比抵抗の低減され、且つ熱処理により更なる低抵抗化が可能な透明導電膜を設けてなる透明導電積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種表示素子或いは薄膜太陽電池の電極部には、可視光線透過率が高く、低抵抗な電気特性を有する透明導電膜が欠かせない。また、近年の携帯移動端末の急激な小型化・軽量化に伴って、透明電極基板にも、さらなる軽量な部材が要求されている。そのため、基板材料としては、ガラスに比べてより軽量な透明高分子基板材料にIn−Sn−Oを主成分とする膜(以下ITO膜と記す)を積層した透明導電性フィルムが使用されつつある。
【0003】
一方、透明導電材料の新しい展開として、特開平6−318406号公報や特開平7−235219号公報にあるようなIn−Zn−Oを主成分とする膜(以下IZO膜と記す)が提案されている。IZO膜はITO膜と異なり、結晶化させることが困難であるために、比較的温度が高くなる必要がある用途への展開がなされている。
【0004】
高分子基板は耐熱性に乏しく、ガラスに用いられているような200℃を超えるような高温プロセスは適応できない。そのため、成膜直後から抵抗値の低減されたITO膜は非常に作り難い。
【0005】
一般にDCマグネトロンスパッタリングにおいて形成されるITO膜の構造及び電気特性は、その成膜温度に強く依存すると言われており、構造について言及すると基板温度を室温に保って行った成膜では、結晶質部と非晶質部が混合した状態、或は非晶質状態の膜が形成される。そして、電気特性は低温で形成した膜は成膜直後には抵抗値が著しく低減することはなく、一般に5〜7×10-4Ω・cmの比抵抗を示す。一方、IZO膜は成膜直後から構造は非晶質であり、抵抗値も比較的低い。しかし、比抵抗が成膜直後に膜に例えば熱のような何らかの刺激を与えても変化せず、さらなる低抵抗膜を形成する上では物足らない。
【0006】
そのため、様々な材料が選定されて、かかる今日においても飽くなき探求が続けられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
高分子基板上への透明導電膜の形成においては、高分子基板の軟化点温度が一般に200℃に満たないため、かかる温度以上に加熱することができず、ガラス上への透明導電膜の形成時のように200〜400℃のような高い基板温度条件を使用することができない。また、高分子基板の曲げに対する剛性はガラス基板に比して小さいことより、高分子基板上にはせいぜい3000Å程度しか透明導電膜を形成することができない。これ以上に透明導電膜の膜厚を厚くするように形成すると、高分子基板が透明導電膜の応力のために、そり(カール)を起こしてしまったり、或いは透明導電膜に微細な傷が入ってしまうことがある。このようなことから、膜厚は最大で3000Å程度に抑制することが必要である。即ち、高分子基板上では膜厚の増加により抵抗値を下げるには限界が有り、比抵抗を低減させることが高分子基板上で低抵抗な透明導電膜を実現する本質的な要求である。
【0008】
また、ITOを用いて透明導電膜を形成しようとする場合、200℃を超えるような高温プロセスであれば、成膜直後から抵抗の低減された膜を形成することができるものの、高分子基板を用いる場合には、成膜直後のITO膜の比抵抗がガラス対比若干高いことは否めない。
【0009】
従って本発明は、高分子基板上に、成膜直後から抵抗値が低減された透明導電膜を形成し、さらにかかる膜に熱等の刺激を与えることでより抵抗値を低減できる透明導電積層体並びにその製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、基板温度が室温程度が温度で形成された透明導電膜について、その組成に関して鋭意検討した結果、In−Sn−Zn−O系材料のSn濃度とZn濃度を適切に制御することで、形成された透明導電膜の抵抗値が成膜直後に低減でき、さらに適切な、例えば熱のような刺激を与えることにより抵抗値を低減できることを見出した。これは以下のような手段に基づくものである。
【0011】
Sn濃度とZn濃度を適切に制御したIn−Sn−Zn−Oを薄膜形成すると、成膜直後には非晶質の構造を示す。そして、低温プロセスで形成したZnを持たないIn−Sn−O膜では、成膜直後の比抵抗がやや高くなる。しかし、熱処理により著しく抵抗値が低減できる。一方、Snを持たないIn−Zn−O膜では、成膜直後の比抵抗はある程度低減できる。本発明者らは、これらの特性を相互に具現化するために酸化インジウムに酸化亜鉛と酸化錫を適切な量添加すると、非晶質の状態においても、成膜直後の比抵抗を低減できることを見出した。この膜に熱のような刺激を与えると、構造が非晶質から結晶質に転化する。この結晶化に伴いSnが格子点に入り込み、キャリアが発生し比抵抗が低減する。一方、Znは格子点に入ることによって、Inに酸素空孔を与え難くなり、Znの効果による抵抗値の低減はやや阻害される。そのため、単組成のITO膜に比較すると、熱処理後の抵抗値の低減はやや劣るものの、成膜直後からの抵抗値の低減は実現でき、熱処理後にも低い抵抗値の透明導電膜を得ることができる。その意味で、透明導電膜の機能はIn23とZnOとSnO2の複合物によって高まっていると考えることができる。
【0012】
即ち本発明は、好ましくはIn−Sn−Zn−Oを主成分とする焼結ターゲットを用いて、DCマグネトロンスパッタ法にて高分子基板上に透明導電膜が形成された透明導電積層体であって、InとSnの合計原子濃度に対するSn原子濃度が0.01〜0.1の範囲に入り、且つInとZnの合計原子濃度に対するZnの原子濃度が0.01〜0.1の範囲に入り、且つSnとZnの原子濃度の合計に対するZnの原子濃度の比が0より大きく0.3未満であることを特徴とする透明導電性積層体である。そして、当該膜の成膜直後における比抵抗は3.5×10-4〜5.0×10-4Ω・cmであり、さらに、高分子基板の軟化点温度以下の温度にて、10分以上300分以下の時間にて当該膜を熱処理することにより、当該膜の比抵抗を2.0×10-4〜3.5×10-4Ω・cmに転化できることを特徴としている。このとき透明導電膜の膜厚は100〜2800Åであり、基体高分子基板の厚さは0.01〜0.4mmであることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について順次説明していく。
本発明の透明導電積層体は、高分子基板上に透明導電膜が形成されてなる。
【0014】
本発明における透明導電膜は、酸化インジウムを主体とし、酸化錫と酸化亜鉛が添加されたものからなり、InとSnの原子濃度の和に対するSnの原子濃度の比が0.01〜0.1の範囲にあり、InとZnの原子濃度の和に対するZnの原子濃度の比が0.01〜0.1の範囲にあり、SnとZnの原子濃度の和に対するZnの原子濃度の比が、0より大きく0.30未満の範囲に入るものであり、0.10〜0.25の範囲に入ることが望ましい。SnとZnの原子濃度の和に対するZnの濃度が0.01より低い場合には、成膜直後の比抵抗があまり低減しない。一方、0.3よりSnとZnの原子濃度の和に対するZnの濃度が低い場合には、成膜直後の比抵抗は低減するものの、熱処理後には比抵抗が増大してしまう。
【0015】
本発明に使用される高分子基板は、ポリエステル系高分子、ポリオレフィン系高分子、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン2,6ナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネイト、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート等の単一成分の高分子、或いは光学的機能または熱力学的機能を付与するために、これらの高分子に第二、第三成分を共重合した、共重合高分子を用いることができる。特に、光学用途にはビスフェノール成分を有する透明性が良好なポリカーボネイトが好適である。かかるビスフェノール成分としては、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノールZ)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンを挙げることができる。これらは2種類以上組み合わせてもよい。すなわちかかるポリカーボネイトは共重合ポリカーボネイトでもブレンドでもよい。さらに、新規機能を発現させるために複数の高分子体をブレンドした高分子を用いることもできる。さらには、多層の共押出し高分子フィルムを用いることもできる。
【0016】
また、高分子基板の膜厚は、0.01〜0.4mmのものを使用することができるが、0.1〜0.2mm程度が液晶等の光学用途としては視認性の観点より望ましい。
【0017】
さらに高分子基板は光学等方性が優れるものが好ましく、リターデーデョンが20nm以下、好ましくは10nm以下のものが好適である。
【0018】
高分子基板は、形成される透明導電膜との密着性の向上、高分子基板の耐久性の向上或いは、高分子基板のガスバリア能を向上させるために、高分子基板の片面或いは両面に、少なくとも一層以上からなるコーティング層を有していても構わない。このコーティング層は、無機物または有機物またはそれらの複合材料からなり、その膜厚は好ましくは0.01〜20μmである。より望ましくは、10mm程度に抑制されることが望ましい。コーティング層の形成にはコーターを用いた塗布法や、スプレー法、スピンコート法、インラインコート法等が用いられることが多いが、この限りではない。また、スパッタ法、蒸着法といった、Physical Vapor Deposition(以下PVD)、Chemical Vapor Deposition(以下CVD)の手法が用いられても構わない。コーティング層としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、UV硬化系樹脂、エポキシ系樹脂等の樹脂成分やこれらとアルミナ、シリカ、マイカ等の無機粒子の混合物が使われても良い。或いは、高分子基板を二層以上の共押し出しによりコーティング層の機能を持たせても構わない。PVD、CVDの手法では、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化錫、酸化インジウム、酸化タンタル、酸化チタン、酸化亜鉛等の酸化物や、窒化珪素、窒化チタン、窒化タンタル等の窒化物、並びに、弗化マグネシウム、弗化カルシウム等の弗化物を単独或は混合物として形成して用いることができる。このようなコーティング層を有する高分子基板は、光学特性としてレターデーションが低く、尚且つ透過率が高いことが望ましい。
【0019】
本発明における、透明導電膜の形成手法は、DCマグネトロンスパッタリング法、RFマグネトロンスパッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法、パルスレーザーデポジション法、これらを複合した形成法等を用いることができるが、大面積に対して均一な膜厚の透明導電膜を形成するという工業生産製に着目し、DCマグネトロンスパッタリング法が望ましい。
【0020】
スパッタリングに用いるターゲットはIn−Sn−Zn−Oを主成分とする焼結ターゲットを用いることが望ましいが、In−Sn−Znを主成分とする合金ターゲットを用いても構わない。
【0021】
本発明では、スパッタリング法により上記透明導電膜を製膜する場合は、該透明導電膜を製膜する真空槽中の圧力を一旦1.3×10-4Pa以下とし、次いで不活性ガス及び酸素を導入する製造方法にて形成することができる。透明導電膜を製膜する真空槽中の圧力は一旦1.3×10-4Pa以下にすることが、真空槽中に残留し、且つ透明導電膜の特性に影響を与えることが懸念される分子種の影響を低減できるので望ましい。より望ましくは、4×10-5Pa以下、さらに望ましくは2×10-5Pa以下である。
【0022】
次いで導入される不活性ガスとしては、He、Ne、Ar、Kr、Xeを用いることができ、原子量の大きな不活性ガスほど形成される膜へのダメージが少なく比抵抗が低減されると言われているが、コスト面から考えてArが望ましい。この不活性ガスには膜中に取り込まれる酸素濃度を調整するために、分圧に換算して1×10-4〜1.3×10-2Pa台の酸素を添加しても構わない。さらに、酸素の他にO3、N2、N2O、NH3等を用いることができる。
【0023】
また、本発明では、透明導電膜を製膜する真空槽中の水の分圧を1.3×10-4Pa以下とし、次いで不活性ガス及び酸素を導入する製造方法にて形成することができる。水の分圧は、より望ましくは、4×10-5Pa以下、さらに望ましくは2×10-5Pa以下に水分圧を制御する。
【0024】
本発明における水分圧を決定するときには、差動排気型のインプロセスモニターを用いても良い。またはダイナミックレンジが広く、0.1Pa程度の圧力下においても計測が可能な四重極質量分析計を用いても良い。また、一般的に、1×10-5Pa程度の真空度においては、その圧力を形成しているのは水である。よって、真空計によって計測された値をそのまま水分圧と考えても構わない。
【0025】
本発明においては、高分子基板を用いるため、基板温度を当該高分子基板の軟化点温度より上昇させることはできない。よって、透明導電膜を形成するためには、高分子基板の温度は室温程度から軟化点温度以下とする必要がある。代表的な高分子基板であるポリエチレンテレフタレートの場合、特別な処理を行わないときは軟化点温度が80℃程度であるため、基板温度を80℃以下の温度に保ったまま導電層を形成することが望ましい。より望ましくは室温にて導電層を形成することが望ましい。
【0026】
本発明により形成される透明導電膜は、成膜直後に比抵抗は3.5×10-4〜5.0×10-4Ω・cmの比抵抗を示す。
【0027】
かかる膜を高分子基板の軟化点温度を超えない温度にて熱処理を行うと、成膜直後に比較して抵抗値を低減できる。熱処理時間は、工業生成を鑑みると短時間に実施されることが望ましく10分以上300分以下の時間である。より望ましくは、10〜240分の範囲であり、さらに望ましくは10〜120分である。熱処理時間が10分未満の場合は、透明導電積層体への加熱が不十分となってしまう。また、300分より長時間の熱処理は、高分子の温度に対する安定性を確実に保証できる時間であり、例えば、熱的に安定な高分子基板を使うのであれば1000分のように、長くても構わない。しかし、実工程を考慮すると300分程度以内が望ましい。熱処理を実施することにより、当該膜の比抵抗は2.0×10-4〜3.5×10-4Ω・cmに転化できる。また、熱処理に替わる刺激を透明導電膜に与えることにより同様の効果がある。例えば、パルスレーザーを照射したり、電子線を照射することにより熱処理と同様の効果が得られる。しかし、設備投資を考慮すると熱処理が最も効率的であると考えられる。熱処理を実施する雰囲気は大気中でも真空雰囲気下でも構わない。また、不活性ガス雰囲気下における熱処理でも構わない。しかし、大気中で実施することが効率的であり好ましい。
【0028】
透明導電膜の膜厚は、用途によって決定される。しかし、可撓性が悪化するため、3000Å以上の透明導電膜を有することは望ましくない。また、100Å以下の膜厚では、透明導電膜としての機能が著しく悪化するため、100Å以下の膜厚は望ましくない。よって、本発明の透明導電膜の膜厚は用途に応じて100〜2800Åとすることが望ましい。
【0029】
本発明における透明導電膜の表面抵抗は三菱化学製のLoresta MP MCP−T350を用いて測定した。透明導電膜の膜厚は、ガラス上へ成膜した当該膜の段差をSloan社製のDektakを用いて測定し、スパッタレートを求めこれから逆算した。
【0030】
本発明では、抵抗値のみならず、透明導電膜の他の基本的な物理量の一つである全光線透過率及び当該膜の構造に関する知見を与えるX線回折についても併せて検討をおこなっている。全光線透過率はNIPPON DENSHOKU社製300Aを用いて、高分子基板と透明導電膜を分離すること無く測定した。X線回折は理学電機社製RU−300を集中法の光学配置にて測定した。
【0031】
構造的な特徴は、成膜直後において非晶質と結晶質が混在した結果をもたらしているが、10〜300分の熱処理を高分子基板の軟化点温度より、低い温度にて実施すると、結晶質な膜に転化することができる。
【0032】
なお、本発明の透明導電性積層体における全光線透過率は良好で、上記成膜方法による製膜直後には70〜88%の範囲であるが、かかる膜をついで高分子基板のガラス転移温度を超えない温度にて10〜300分の熱処理を実施すると、全光線透過率はより高まり、80〜89%に転化せしめることができる。
【0033】
【実施例】
以下に実施例を示すが、本発明はこれらに制限されるものではない。
【0034】
[実施例1]
真空槽の背圧を1.3×10-5Paとし、反応ガスとして酸素を導入し、さらに不活性ガスとしてArを導入し全圧を0.4Paとした。四重極質量分析計にて測定した、不活性ガスを導入する前の水分圧は、真空槽の背圧とほぼ等しかった。酸素分圧は2.7×10-3Paであった。
【0035】
In−Sn−Zn−Oからなる焼結ターゲットに1W/cm2の電力密度でDCマグネトロンスパッタリング法により、基板温度20℃のポリカーボネイト基板上へ、130nmの膜厚の透明導電膜を形成した。InとZnの合計原子濃度に対するZnの原子濃度の比は0.022であり、InとSnの合計原子濃度に対するSnの原子濃度の比は0.092であった。SnとZnの原子濃度の合計に対するZnの原子濃度の比は0.19であった。
【0036】
当該膜の成膜直後の比抵抗を、四端子抵抗計にて測定したところ5.0×10-4Ω・cmであった。全光線透過率は81%であった。
【0037】
当該膜をポリカーボネイトの軟化点温度未満の温度である130℃で30分間熱処理を行い比抵抗を四端子抵抗計にて測定したところ2.3×10-4Ω・cmであった。全光線透過率は87%であった。熱処理時間を240分間としたときも比抵抗・全光線透過率は同じであった。
【0038】
本発明の実施例・比較例のうち、Sn原子濃度のIn原子濃度とSn原子濃度の和に対する比率、 Zn原子濃度のIn原子濃度とZn原子濃度の和に対する比率、Zn原子濃度のSn原子濃度とZn原子濃度の和に対する比率を下記表1にまとめた。また、熱処理前後の比抵抗、全光線透過率も表1に示した。
【0039】
[実施例2]
真空槽の背圧を実施例1と同じとし、反応ガスとして酸素を導入し、さらに不活性ガスとしてArを導入し全圧を0.4Paとした。四重極質量分析計にて測定した不活性ガスを導入する前の水分圧は、真空槽の背圧とほぼ等しかった。酸素分圧は3.5×10-3Paであった。
【0040】
In−Sn−Zn−Oからなる焼結ターゲットに1W/cm2の電力密度でDCマグネトロンスパッタリング法により、基板温度20℃のポリカーボネイト基板上へ、130nmの膜厚の透明導電膜を形成した。InとZnの合計原子濃度に対するZnの原子濃度の比は0.018であり、InとSnの合計原子濃度に対するSnの原子濃度の比は0.099であった。SnとZnの原子濃度の合計に対するZnの原子濃度の比は0.14であった。
【0041】
当該膜の成膜直後の比抵抗を、四端子抵抗計にて測定したところ4.3×10-4Ω・cmであった。全光線透過率は80%であった。
【0042】
当該膜をポリカーボネイトの軟化点温度未満の温度である130℃で30分間熱処理を行い比抵抗を四端子抵抗計にて測定したところ2.5×10-4Ω・cmであった。全光線透過率は85%であった。熱処理時間を240分間としたときも比抵抗・全光線透過率は同じであった。
【0043】
[実施例3]
真空槽の背圧を実施例1と同じとし、反応ガスとして酸素を導入し、さらに不活性ガスとしてArを導入し全圧を0.4Paとした。四重極質量分析計にて測定した不活性ガスを導入する前の水分圧は、真空槽の背圧とほぼ等しかった。酸素分圧は2.7×10-3Paであった。
【0044】
In−Sn−Zn−Oからなる焼結ターゲットに1W/cm2の電力密度でDCマグネトロンスパッタリング法により、基板温度20℃の両面に3mmの有機コート層を形成したポリカーボネイト基板上へ、130nmの膜厚の透明導電膜を形成した。InとZnの合計原子濃度に対するZnの原子濃度の比は0.022であり、InとSnの合計原子濃度に対するSnの原子濃度の比は0.092であった。SnとZnの原子濃度の合計に対するZnの原子濃度の比は0.19であった。
【0045】
当該膜の成膜直後の比抵抗を、四端子抵抗計にて測定したところ4.9×10-4Ω・cmであった。全光線透過率は84%であった。
【0046】
当該膜をポリカーボネイトの軟化点温度未満の温度である130℃で30分間熱処理を行い比抵抗を四端子抵抗計にて測定したところ2.4×10-4Ω・cmであった。全光線透過率は87%であった。熱処理時間を240分間としたときも比抵抗・全光線透過率は同じであった。
【0047】
[比較例1]
真空槽の背圧を実施例1と同じとし、反応ガスとして酸素を導入し、さらに不活性ガスとしてArを導入し全圧を0.4Paとした。四重極質量分析計にて測定した、反応ガス並びに不活性ガスを導入する前の水分圧は、真空槽の背圧とほぼ等しかった。酸素分圧は2.7×10-3Paであった。
【0048】
In−Sn−Zn−Oからなる焼結ターゲットに1W/cm2の電力密度でDCマグネトロンスパッタリング法により、基板温度20℃のポリカーボネイト基板上へ、130nmの膜厚の透明導電膜を形成した。InとZnの合計原子濃度に対するZnの原子濃度の比は0.042であり、InとSnの合計原子濃度に対するSnの原子濃度の比は0.073であった。SnとZnの原子濃度の合計に対するZnの原子濃度の比は0.37であった。
【0049】
当該膜の成膜直後の比抵抗を、四端子抵抗計にて測定したところ3.4×10-4Ω・cmであった。全光線透過率は84%であった。
【0050】
当該膜をポリカーボネイトの軟化点温度未満の温度である130℃で30分間熱処理を行い比抵抗を四端子抵抗計にて測定したところ5.1×10-4Ω・cmであった。全光線透過率は86%であった。熱処理時間を240分間としたときも比抵抗・全光線透過率は同じであった。
【0051】
成膜直後の比抵抗はやや改善されているが、熱処理に伴い比抵抗が増加してしまい、低比抵抗膜とは言い難い状態となっている。
【0052】
[比較例2]
真空槽の背圧を実施例1と同じとし、反応ガスとして酸素を導入し、さらに不活性ガスとしてArを導入し全圧を0.4Paとした。四重極質量分析計にて測定した、反応ガス並びに不活性ガスを導入する前の水分圧は、真空槽の背圧とほぼ等しかった。酸素分圧は3.3×10-3Paであった。
【0053】
In−Sn−Zn−Oからなる焼結ターゲットに1W/cm2の電力密度でDCマグネトロンスパッタリング法により、基板温度20℃のポリカーボネイト基板上へ、130nmの膜厚の透明導電膜を形成した。酸化亜鉛は添加しなかった。InとSnの合計原子濃度に対するSnの原子濃度の比は0.093であった。
【0054】
当該膜の成膜直後の比抵抗を、四端子抵抗計にて測定したところ5.6×10-4Ω・cmであった。全光線透過率は80%であった。
【0055】
当該膜をポリカーボネイトの軟化点温度未満の温度である130℃で30分間熱処理を行い比抵抗を四端子抵抗計にて測定したところ2.0×10-4Ω・cmであった。全光線透過率は86%であった。熱処理時間を240分間としたときも比抵抗・全光線透過率は同じであった。
【0056】
熱処理に伴う比抵抗の低減は著しいが、成膜直後の比抵抗が高いものとなっている。
【0057】
【表1】
Figure 0004287001
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、高分子基板上に低温プロセスにて形成した透明導電積層体において、成膜直後から抵抗値が低く、熱処理後にさらに抵抗値の低い透明導電積層体を与えることができる。

Claims (4)

  1. 高分子基板上にインジウム(In)、錫(Sn)、亜鉛(Zn)及び酸素原子(O)を主成分とする透明導電膜が形成されてなる透明導電積層体であって、InとSnの合計原子濃度に対するSn原子濃度が0.01〜0.1の範囲であり、InとZnの合計原子濃度に対するZnの原子濃度が0.01〜0.1の範囲であり、かつSnとZnの原子濃度の合計に対するZnの原子濃度の比が0より大きく0.30未満の範囲であることを特徴とする透明導電積層体。
  2. 透明導電膜の比抵抗が2.0×10-4〜3.5×10-4Ω・cmであることを特徴とする請求項1に記載の透明導電積層体。
  3. 透明導電膜の膜厚が100〜2800Åであることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の透明導電積層体。
  4. 高分子基板の厚さが0.01〜0.4mmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の透明導電積層体。
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