JP4266064B2 - 測量ターゲット器具、測量器具取付装置および鉄塔測量方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄塔に取り付け可能な測量ターゲット器具、測量器具取付装置およびそれらを用いた鉄塔測量方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の測量ターゲット器具および鉄塔測量方法として、特公平7−85016号公報に示す技術がある。すなわち、再帰性反射シートを利用した測量ターゲットを送電用鉄塔の電線支持点付近に取り付け、光波測定器により観測点と測量ターゲットの測点との間の距離を測定する技術である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、既設の送電線用鉄塔の補修、点検等を充実させて既設備の延命化を図ることが要求されている。電線張替え等の送電設備の改良工事には、電線支持点間の測量を行う必要があるが、従来の測量ターゲット器具を送電線用鉄塔に取り付けるには、作業の安全のため、作業停電を行う必要がある。しかしながら、電気の需要を考慮すると、容易に作業停電を行うことはできないという問題点があった。
【0004】
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたもので、作業停電を行わずに電線支持点間の測量を可能にする測量ターゲット器具、測量器具取付装置および鉄塔測量方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の本発明に係る測量ターゲット器具は、鉄塔に設けられた荷吊り用プレートであって鉄板から成り貫通孔を有するものに取り付け可能な測量ターゲット器具であって;基部と、挿入部と、保持部材と、磁石と、ターゲットとを有し;前記基部は把持部を有し;前記挿入部は前記貫通孔に嵌合可能な径を有して前記基部に設けられ;前記保持部材は前記挿入部を前記貫通孔に嵌合したとき前記荷吊り用プレートの縁部を弾力により着脱可能に押さえるよう前記基部に取り付けられ;前記磁石は前記挿入部を前記貫通孔に嵌合して前記荷吊り用プレートの縁部を前記保持部材で押さえたとき前記荷吊り用プレートに吸着するよう前記基部の前記挿入部と前記保持部材との間に設けられ;前記ターゲットは前記基部に設けられていることを、特徴とする。
【0006】
前記ターゲットは基部に挿入部の挿入方向と同一の方向で設けられていても、挿入方向に垂直の方向で設けられていても、他の方向で設けられていてもよい。ターゲットは、反射面に複数の三面体キューブコーナーレンズ素子を有する再帰性反射シートから成ることが好ましい。
【0007】
請求項1の本発明に係る測量ターゲット器具は、鉄塔の荷吊り用プレートに取り付けるとき、作業棒を用いて把持部を掴んで支持し、挿入部を荷吊り用プレートの貫通孔に嵌合し、荷吊り用プレートの縁部を保持部材により押さえ、磁石を荷吊り用プレートに吸着させる。これにより、鉄塔に安全かつ容易に取り付けることができ、光波測定器により観測点とターゲットの測点との間の距離および観測点と2つのターゲットとのなす角度を測定することができる。請求項1の本発明に係る測量ターゲット器具は、作業棒を用いて鉄塔に取り付けることができるので、作業停電を行わずに電線支持点間の測量を可能にする。
【0008】
請求項2の本発明に係る測量器具取付装置は、2本の鉄製のアームの各一端側を接合し、各他端側を開いて成る電線支持部を有する鉄塔に取付け可能な測量器具取付装置であって;基板と、2つのガイド板と、磁石と、取付部とを有し;各ガイド板は前記基板の取付面に垂直の状態で前記取付面に沿って回転可能に設けられ;前記磁石は各ガイド板の外側面に設けられ;前記取付部は測量ターゲット器具を取り付け可能に前記基板に設けられていることを、特徴とする。
【0009】
請求項2の本発明に係る測量器具取付装置は、2本の鉄製のアームの各一端側を接合し、各他端側を開いて成る電線支持部を有する鉄塔に取付けられる。このような鉄塔に取り付けるとき、作業棒で掴んで支持し、基板が各アームの上で支持され、各ガイド板が各アームの対向面に沿い、磁石が各アームに吸着するようにアームに取り付ける。このとき、各ガイド板が各アームの対向面に沿って吸着するため、取付部がアームの定位置に位置付けられ、測点を定位置に設定することができる。このように、鉄塔に安全かつ容易に取り付けることができるとともに、光波測定器により観測点と測量ターゲット器具の測点との間の距離および観測点と2つの測点とのなす角度を精密に測定することができる。請求項2の本発明に係る測量器具取付装置は、鉄塔が荷吊り用プレートを備えていない場合にも、作業棒を用いて測量ターゲット器具の鉄塔への取付けを可能にするので、作業停電を行わずに電線支持点間の測量を可能にする。
【0010】
請求項3の本発明に係る測量器具取付装置は、2本の鉄製のアームの各一端側を接合し、各他端側を開いて成る電線支持部を有する鉄塔に取付け可能な測量器具取付装置であって;基板と、2つのガイド板と、連結部材と、磁石と、取付部とを有し;各ガイド板は前記基板の取付面に垂直の状態で前記取付面に沿って回転可能に設けられ;前記連結部材は前記取付面に平行に伸び、各ガイド板の回転中心から互いに反対方向に等距離となる位置で各ガイド板を互いに平行に配置可能な間隔をあけて各ガイド板に回転可能に取り付けられ;前記磁石は各ガイド板の外側面に設けられ;前記取付部は測量ターゲット器具を取り付け可能に前記基板に設けられていることを、特徴とする。
【0011】
請求項3の本発明に係る測量器具取付装置は、2本の鉄製のアームの各一端側を接合し、各他端側を開いて成る電線支持部を有する鉄塔に取付けられる。このような鉄塔に取り付けるとき、作業棒で掴んで支持し、基板が各アームの上で支持され、各ガイド板が各アームの対向面に沿い、磁石が各アームに吸着するようにアームに取り付ける。このとき、各ガイド板は、連結部材により連結されているため、互いに平行な状態から等角度で互いに反対方向に回転する。これにより、各ガイド板が各アームの対向面に対してずれることなく吸着するため、取付部がアームの定位置に確実に位置付けられ、測点を定位置に正確に設定することができる。このように、鉄塔に安全かつ容易に取り付けることができるとともに、光波測定器により観測点とターゲットの測点との間の距離および観測点と2つのターゲットとのなす角度をより精密に測定することができる。請求項3の本発明に係る測量器具取付装置は、鉄塔が荷吊り用プレートを備えていない場合にも、作業棒を用いて測量ターゲット器具の鉄塔への取付けを可能にするので、作業停電を行わずに電線支持点間の測量を可能にする。
【0012】
請求項4の本発明に係る測量器具取付装置は、請求項2または3の測量器具取付装置において、請求項1記載の測量ターゲット器具を有し、前記取付部は取付用貫通孔を有し、前記挿入部は前記取付用貫通孔に嵌合されて、前記測量ターゲット器具が前記取付部に取り付けられることを特徴とする。
【0013】
請求項4の本発明に係る測量器具取付装置は、請求項1の測量ターゲット器具を利用して、請求項2または3の測量器具取付装置と同様の作用、効果をもたらすことができる。
【0014】
請求項5の本発明に係る鉄塔測量方法は、請求項1の測量ターゲット器具の2つを、それぞれ、前記挿入部を前記貫通孔に嵌合し、前記荷吊り用プレートの縁部を前記保持部材により押さえ、前記磁石を前記荷吊り用プレートに吸着させて、2つの鉄塔の各荷吊り用プレートに取り付け;観測点に光波測定器を設置して、この光波測定器が発光する変調光波を前記ターゲットにより反射し、反射する変調光波を前記光波測定器で受光して、前記光波測定器により前記観測点と各ターゲットとの間の距離および前記観測点と各ターゲットとのなす角度を測定し、前記距離および角度から各ターゲット間の距離を求めることを、特徴とする。
【0015】
請求項5の本発明に係る鉄塔測量方法では、作業棒を用いて請求項1の測量ターゲット器具を鉄塔の荷吊り用プレートに安全かつ容易に取り付けることができるので、作業停電を行わずに光波測定器により、荷吊り用プレート付近にある電線支持点間の測量を容易に行うことができる。
【0016】
請求項6の本発明に係る鉄塔測量方法は、請求項2の測量器具取付装置であってターゲットが前記取付部に取り付けられている測量器具取付装置の2つを、それぞれ、前記基板が各アームの上で支持され、各ガイド板が各アームの対向面に沿い、前記磁石が各アームに吸着するように2つの鉄塔に取り付け;観測点に光波測定器を設置して、この光波測定器が発光する変調光波を前記ターゲットにより反射し、反射する変調光波を前記光波測定器で受光して、前記光波測定器により前記観測点と各ターゲットとの間の距離および前記観測点と各ターゲットとのなす角度を測定し、前記距離および角度から各ターゲット間の距離を求めることを、特徴とする。
【0017】
請求項6の本発明に係る鉄塔測量方法では、鉄塔が荷吊り用プレートを備えていない場合にも、作業棒を用いて、請求項2の測量器具取付装置であってターゲットが取付部に取り付けられているものを鉄塔に安全かつ容易に取り付けることができるので、作業停電を行わずに光波測定器により、アーム先端付近にある電線支持点間の測量を容易かつ精密に行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図6は、本発明の実施の形態を示している。
電線張替え等の送電設備の改良工事には、送電線用鉄塔1の電線支持点2の間の測量を行う必要がある(図6参照)。鉄塔1に荷吊り用プレート3が設けられている場合には、図5(A),(B)に示すように、測量ターゲット器具10を荷吊り用プレート3に取り付けて測量を行う。荷吊り用プレート3は、鉄板から成り、中央部に貫通孔4(図1(A)参照)を有し、鉄塔1のアーム5の電線支持点2付近に取り付けられている。
【0019】
図1に示すように、測量ターゲット器具10は、基部11と、挿入部12と、保持部材13と、ターゲット14と、磁石15とを有する。基部11は、板状であって、正方形状部11aと、把持部11bと、取付部11cとを一体的に有する。把持部11bは正方形状部11aと同一平面上に配置され、取付部11cは正方形状部11aと把持部11bとに垂直に設けられている。把持部11bには、絶縁性の作業棒(活線棒)で掴みやすいよう円形孔16aと細長い孔16bとが形成されている。絶縁性の作業棒(活線棒)6(図4および図5参照)は、一端の操作部を操作することにより他端の把持具を開閉可能となっている。取付部11cには、固定用の4つの取付孔17と保持部材取付け用の2つの取付孔18が形成されている。挿入部12は、貫通孔4に嵌合可能な径を有し、把持部11bの反対側で取付部11cに垂直に設けられている。挿入部12は、取付部11c側から先端にかけて傾斜して次第に細くなっている。
【0020】
保持部材13は、板バネから成り、挿入部12を貫通孔4に嵌合したとき荷吊り用プレート3の縁部3aを弾力により着脱可能に押さえるよう、取付部11cの保持部材取付け用の2つの取付孔18にビスで取り付けられている。
【0021】
磁石15は、挿入部12を貫通孔4に嵌合して荷吊り用プレート3の縁部3aを保持部材13で押さえたとき荷吊り用プレート3に吸着するよう、取付部11cの挿入部12と保持部材13との間に取付部11cの平面より突出しない高さで埋め込んで設けられている。
【0022】
ターゲット14は、反射面に複数の三面体キューブコーナーレンズ素子を有する再帰性反射シートから成る。再帰性反射シートには、商品名「スコッチライト印反射シート・ダイヤモンド・グレード・3970G(住友スリーエム株式会社製)」が好適である。再帰性反射シートは、広角性を有し、その面に対して垂直の方向からの光だけでなく、垂直方向から傾斜した方向からの光であっても、光を受けた方向に戻す。
【0023】
図3に示すように、ターゲット14は、再帰性反射シートの反射面の周縁部に赤色の視準枠14aを有し、この視準枠の左右および上部に方向性およびセンター標示14bを有する。視準枠14aは、肉眼や望遠鏡などで測量ターゲット14の確認を容易にするための枠である。方向性およびセンター標示14bは、広角性が最大となる測量ターゲット14の向きを知るとともに、測点の位置を確定するため測量ターゲット14の中心を示す標示である。ターゲット14は、さらに視準枠14aの内側に十字の照準14cを有する。ターゲット14は、正方形状部11aの両面に張り付けられている。
【0024】
鉄塔1には、数種類の型式のものがあり、古いものから新しいものまで種々混在している。鉄塔1に荷吊り用プレート3が設けられていない場合には、測量ターゲット器具10を取り付けた測量器具取付装置20を鉄塔1のアーム5に取り付けて測量を行う(図5(A),(B)参照)。鉄塔1は、2本の鉄製のアーム5の各一端側を接合し、各他端側を開いて成る電線支持部を有する。
【0025】
図2に示すように、測量器具取付装置20は、基板21と、2つのガイド板22と、連結部材23と、磁石24と、取付部25とを有する。基板21は、中央を挟んで両側にそれぞれ複数の貫通孔21aを有する。各貫通孔21aは、基板21の長さ方向に1列に配置されている。各ガイド板22は縁の中央部に雌ねじ孔22aを有し、雄ねじ26が基板21のいずれかの貫通孔21aに挿入されて雌ねじ孔21aと螺合している。これにより、各ガイド板22は、基板21の取付面21bに垂直の状態で取付面21bに沿って回転可能に設けられている。
【0026】
連結部材23は、両端に貫通孔23aを有し、さらにその間の一端寄りに複数の貫通孔23aを有している。連結部材23は、各ガイド板22の反対側で取付面21bに平行に伸びている。各ガイド板22は、回転中心aから互いに反対方向に等距離となる位置に雌ねじ孔22bを有している。連結部材23は、雄ねじ27が貫通孔23aに挿入されて雌ねじ孔22bと螺合して、各ガイド板22に回転可能に取り付けられている。連結部材23は、各ガイド板22への取付位置の間に各ガイド板22を互いに平行に配置可能な間隔bをあけるよう各ガイド板22に取り付けられている。連結部材23と各ガイド板22との間および連結部材23と雄ねじ27との間には、間隙保持部材28,29が雄ねじ27を挿入されて設けられている。
【0027】
各ガイド板22は、基板21の他の貫通孔21aに取り付けることにより、各ガイド板22の間隔を変えることができる。この場合、連結部材23は、各ガイド板22への取付位置の間に各ガイド板22を互いに平行に配置可能な間隔をあけるよう、他の貫通孔23aに雄ねじ27が挿入されて各ガイド板22に取り付けられる。
【0028】
磁石24は、鉄塔1の各アーム5の対向面5a(図5参照)に吸着するよう、各ガイド板22の外側面にその面より突出しない高さで埋め込んで設けられている。基板21には、取付方向を示す矢印30が表示されている。
【0029】
取付部25は、板状であって、基板21の各ガイド板22と同じ側の中央に垂直に取り付けられている。取付部25は、各ガイド板22を平行に配置したとき、各ガイド板22に垂直で各ガイド板22から等距離となる基板21の中央の位置に取り付けられている。取付部25は、荷吊り用プレート3の貫通孔4(図1参照)と同じ大きさの貫通孔25aを有するとともに、測量ターゲット器具10の取付部11cの固定用の4つの取付孔17に対応する4つの取付孔31を有している。測量ターゲット器具10は、挿入部12を取付部25の貫通孔25aに嵌合させて4つの取付孔31でビスにより取付部25に固定されている。
【0030】
測量ターゲット器具10を用いた鉄塔測量方法では、まず、測量ターゲット器具10の2つを、それぞれ2つの鉄塔1の各荷吊り用プレート3に取り付ける。図4(B)に示すように、作業棒6を用いて測量ターゲット器具10の把持部11bを掴んで支持し、挿入部12を貫通孔4に嵌合し、荷吊り用プレート3の縁部3aを保持部材13により押さえ、磁石15を荷吊り用プレート3に吸着させて、測量ターゲット器具10を各荷吊り用プレート3に取り付ける。
【0031】
図6に示すように、観測点A,Bに光波測定器7を設置して、この光波測定器7が発光する変調光波をターゲット14により反射し、反射する変調光波を光波測定器7で受光する。こうして、光波測定器7により観測点A,Bと各ターゲット14の測点との間の距離および観測点A,Bと各ターゲット14の測点とのなす角度を測定し、距離および角度から余弦定理を用いて各ターゲット14間の距離を求めることができる。なお、図4(B),図5(B)に示すように、ターゲット14の測点と電線支持点2との距離は既知のため、その距離を補正して、2つの鉄塔1の電線支持点2の間の正確な距離を求めることができる。
【0032】
測量ターゲット器具10を用いた鉄塔測量方法では、作業棒6を用いて測量ターゲット器具10を鉄塔1の荷吊り用プレート3に安全かつ容易に取り付けることができるので、作業停電を行わずに光波測定器7により、荷吊り用プレート3付近にある電線支持点2の間の測量を容易に行うことができる。
【0033】
測量器具取付装置20を用いた鉄塔測量方法では、まず、測量器具取付装置20の2つを、それぞれ2つの鉄塔1に取り付ける。図5(B)に示すように、作業棒6を用いて各測量器具取付装置20を、基板21が各アーム5の上で支持され、各ガイド板22が各アーム5の対向面5aに沿い、磁石24が各アーム5に吸着するように各鉄塔1に取り付ける。図6に示すように、観測点A,Bに光波測定器7を設置して、前述のようにして各ターゲット14の間の距離を求め、補正により2つの鉄塔1の電線支持点2の間の距離を求めることができる。
【0034】
測量器具取付装置20を用いた鉄塔測量方法では、鉄塔1が荷吊り用プレート3を備えていない場合にも、作業棒6を用いて、測量器具取付装置20を鉄塔1に安全かつ容易に取り付けることができるので、作業停電を行わずに光波測定器7により、アーム5先端付近にある電線支持点2の間の測量を容易かつ精密に行うことができる。
【0035】
次に作用を説明する。
測量ターゲット器具10を鉄塔1の荷吊り用プレート3に取り付けるとき、作業棒6を用いて把持部11bを掴んで支持し、挿入部12を荷吊り用プレート3の貫通孔4に嵌合し、荷吊り用プレート3の縁部3aを保持部材13により押さえ、磁石15を荷吊り用プレート3に吸着させる。これにより、鉄塔1に安全かつ容易に取り付けることができ、光波測定器7により観測点A,Bとターゲット14の測点との間の距離および観測点A,Bと2つのターゲット14の測点とのなす角度を測定することができる。測量ターゲット器具10は、作業棒6を用いて鉄塔1に取り付けることができるので、作業停電を行わずに電線支持点2の間の測量を可能にする。
【0036】
測量器具取付装置20は、2本の鉄製のアーム5の各一端側を接合し、各他端側を開いて成る電線支持部を有する鉄塔1に取付けられる。このような鉄塔1に取り付けるとき、作業棒6で掴んで支持し、基板21が各アーム5の上で支持され、各ガイド板22が各アーム5の対向面5aに沿い、磁石24が各アーム5に吸着するように、アーム5に取り付ける。このとき、各ガイド板22は、連結部材23により連結されているため、互いに平行な状態から等角度で互いに反対方向に回転する。これにより、各ガイド板22が各アーム5の対向面に対してずれることなく対向面に沿って所定の位置に吸着する。このため、取付部25がアーム5の定位置に確実に位置付けられ、測点を定位置に正確に設定することができる。
【0037】
このように、鉄塔1に安全かつ容易に取り付けることができるとともに、光波測定器7により観測点A,Bと測点との間の距離および観測点A,Bと2つの測点とのなす角度をより精密に測定することができる。測量器具取付装置20は、鉄塔1が荷吊り用プレート3を備えていない場合にも、作業棒6を用いて測量ターゲット器具10の鉄塔1への取付けを可能にするので、作業停電を行わずに電線支持点2の間の測量を可能にする。
【0038】
【発明の効果】
本発明に係る測量ターゲット器具、測量器具取付装置および鉄塔測量方法では、ターゲットを鉄塔に安全かつ容易に取り付けることができ、作業停電を行わずに電線支持点間の測量を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の測量ターゲット器具を示す(A)正面図、(B)平面図、(C)右側面図である。
【図2】本発明の実施の形態の測量器具取付装置を示す(A)正面図、(B)平面図、(C)右側面図である。
【図3】図1の測量ターゲット器具のターゲットを示す正面図である。
【図4】図1の測量ターゲット器具を鉄塔に取り付ける状態を示す(A)正面図、(B)平面図である。
【図5】図2の測量器具取付装置を鉄塔に取り付ける状態を示す(A)正面図、(B)平面図である。
【図6】本発明の実施の形態の鉄塔測量方法の説明図である。
【符号の説明】
1 送電線用鉄塔
2 電線支持点
3 荷吊り用プレート
4 貫通孔
5 アーム
10 測量ターゲット器具
11 基部
12 挿入部
13 保持部材
14 ターゲット
15 磁石
20 測量器具取付装置
21 基板
22 ガイド板
23 連結部材
24 磁石
25 取付部
Claims (6)
- 鉄塔に設けられた荷吊り用プレートであって鉄板から成り貫通孔を有するものに取り付け可能な測量ターゲット器具であって、
基部と、挿入部と、保持部材と、磁石と、ターゲットとを有し、
前記基部は把持部を有し、
前記挿入部は前記貫通孔に嵌合可能な径を有して前記基部に設けられ、
前記保持部材は前記挿入部を前記貫通孔に嵌合したとき前記荷吊り用プレートの縁部を弾力により着脱可能に押さえるよう前記基部に取り付けられ、
前記磁石は前記挿入部を前記貫通孔に嵌合して前記荷吊り用プレートの縁部を前記保持部材で押さえたとき前記荷吊り用プレートに吸着するよう前記基部の前記挿入部と前記保持部材との間に設けられ、
前記ターゲットは前記基部に設けられていることを、
特徴とする測量ターゲット器具。 - 2本の鉄製のアームの各一端側を接合し、各他端側を開いて成る電線支持部を有する鉄塔に取付け可能な測量器具取付装置であって、
基板と、2つのガイド板と、磁石と、取付部とを有し、
各ガイド板は前記基板の取付面に垂直の状態で前記取付面に沿って回転可能に設けられ、
前記磁石は各ガイド板の外側面に設けられ、
前記取付部は測量ターゲット器具を取り付け可能に前記基板に設けられていることを、
特徴とする測量器具取付装置。 - 2本の鉄製のアームの各一端側を接合し、各他端側を開いて成る電線支持部を有する鉄塔に取付け可能な測量器具取付装置であって、
基板と、2つのガイド板と、連結部材と、磁石と、取付部とを有し、
各ガイド板は前記基板の取付面に垂直の状態で前記取付面に沿って回転可能に設けられ、
前記連結部材は前記取付面に平行に伸び、各ガイド板の回転中心から互いに反対方向に等距離となる位置で各ガイド板を互いに平行に配置可能な間隔をあけて各ガイド板に回転可能に取り付けられ、
前記磁石は各ガイド板の外側面に設けられ、
前記取付部は測量ターゲット器具を取り付け可能に前記基板に設けられていることを、
特徴とする測量器具取付装置。 - 請求項1記載の測量ターゲット器具を有し、前記取付部は取付用貫通孔を有し、前記挿入部は前記取付用貫通孔に嵌合されて、前記測量ターゲット器具が前記取付部に取り付けられることを特徴とする請求項2または3記載の測量器具取付装置。
- 鉄塔に設けられた荷吊り用プレートであって鉄板から成り貫通孔を有するものに取り付け可能な測量ターゲット器具であって、基部と、挿入部と、保持部材と、磁石と、ターゲットとを有し、前記基部は把持部を有し、前記挿入部は前記貫通孔に嵌合可能な径を有して前記基部に設けられ、前記保持部材は前記挿入部を前記貫通孔に嵌合したとき前記荷吊り用プレートの縁部を弾力により着脱可能に押さえるよう前記基部に取り付けられ、前記磁石は前記挿入部を前記貫通孔に嵌合して前記荷吊り用プレートの縁部を前記保持部材で押さえたとき前記荷吊り用プレートに吸着するよう前記基部の前記挿入部と前記保持部材との間に設けられ、前記ターゲットが前記基部に設けられている2つの測量ターゲット器具を、それぞれ、前記挿入部を前記貫通孔に嵌合し、前記荷吊り用プレートの縁部を前記保持部材により押さえ、前記磁石を前記荷吊り用プレートに吸着させて、2つの鉄塔の各荷吊り用プレートに取り付け、
観測点に光波測定器を設置して、この光波測定器が発光する変調光波を前記ターゲットにより反射し、反射する変調光波を前記光波測定器で受光して、前記光波測定器により前記観測点と各ターゲットとの間の距離および前記観測点と各ターゲットとのなす角度を測定し、前記距離および角度から各ターゲット間の距離を求めることを、
特徴とする鉄塔測量方法。 - 2本の鉄製のアームの各一端側を接合し、各他端側を開いて成る電線支持部を有する鉄塔に取付け可能な測量器具取付装置であって、基板と、2つのガイド板と、磁石と、取付部と、ターゲットとを有し、各ガイド板は前記基板の取付面に垂直の状態で前記取付面に沿って回転可能に設けられ、前記磁石は各ガイド板の外側面に設けられ、前記取付部は前記基板に設けられ、前記請求項1記載の測量ターゲット器具が前記取付部に取り付けられている2つの測量器具取付装置を、それぞれ、前記基板が各アームの上で支持され、各ガイド板が各アームの対向面に沿い、前記磁石が各アームに吸着するように2つの鉄塔に取り付け、
観測点に光波測定器を設置して、この光波測定器が発光する変調光波を前記ターゲットにより反射し、反射する変調光波を前記光波測定器で受光して、前記光波測定器により前記観測点と各ターゲットとの間の距離および前記観測点と各ターゲットとのなす角度を測定し、前記距離および角度から各ターゲット間の距離を求めることを、
特徴とする鉄塔測量方法。
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