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JP4248551B2 - リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物、それを用いた重合体とそれらの用途、及びそれらの製造方法 - Google Patents

リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物、それを用いた重合体とそれらの用途、及びそれらの製造方法 Download PDF

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JP4248551B2
JP4248551B2 JP2006033100A JP2006033100A JP4248551B2 JP 4248551 B2 JP4248551 B2 JP 4248551B2 JP 2006033100 A JP2006033100 A JP 2006033100A JP 2006033100 A JP2006033100 A JP 2006033100A JP 4248551 B2 JP4248551 B2 JP 4248551B2
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Description

本発明は、乳化剤や可溶化剤として好適であり、かつ導電性樹脂の原料として有用なリン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物、それを用いた重合体とそれらの用途、及びそれらの製造方法に関する。
(ポリ)リン酸基、(ポリ)ホスホン酸基等のリン系酸残基;スルホン酸塩基等の電解質基を有するアクリルアミド系化合物は、導電性材料、乳化剤、可溶化剤、紙用改質剤、衛生材料、農芸用材料等の広い用途において有用である。中でも電解質基としてリン系酸残基を有するアクリルアミド系高重合体は、親水性でありながら水に対して難溶性であり、かつ耐酸化性及び難燃性に優れているため、特に導電性樹脂、帯電防止剤、紙用改質剤及びコーティング剤の各用途において有用である。
例えば特開平5-237355号(特許文献1)は、耐水性の良好な皮膜を形成できる水性樹脂エマルジョンを得るための高分子乳化剤として、(a) 疎水性単量体単位を主成分とする重合体分子の片末端にラジカル重合性基を有するマクロモノマー、(b) カルボキシル基、スルホ基もしくはリン酸基を有するラジカル重合性単量体又はそれらの塩からなる群から選ばれた少なくとも一種、及び(c) その他のラジカル重合性単量体を共重合してなる水溶性グラフト共重合体からなる高分子乳化剤を開示している。特許文献1は、(a)のマクロモノマーのラジカル重合性基としてアクリルアミド基を挙げている。しかしこの高分子乳化剤自体は不飽和基に乏しいので、皮膜を形成する不飽和モノマーと共重合して皮膜を形成するわけではない。そのため皮膜を構成するポリマーと、高分子乳化剤との間の相溶性により、組み合わせが制限される。
可溶化剤の分野では、溶液グラフト重合法によりゴム(例えば液状有機オリゴマー)に官能基含有不飽和モノマー(例えばリン酸基含有不飽和モノマー等)をグラフトしてゴムを改質したり、官能基(例えばエポキシ基等)含有ゴムの官能基を酸(例えばリン酸等)により変性したりする際に使用する可溶化剤が求められている。というのは、これらの処理の際には通常溶媒を用いるが、原料のゴム及び処理後のグラフト化ゴム又は酸変性ゴムの両者を溶解又は高分散できる溶媒は限られており、原料ゴムが溶媒に溶解しても、これをグラフト化又は酸変性するとゲル化してしまうことが多いためである。
電解質基を有するアクリルアミド系重合体からなる可溶化剤として、特開平9-20615号(特許文献2)は、(メタ)アクリルアミドアルキルスルホン酸及び/又はその塩と、N-置換(メタ)アクリルアミドとを共重合してなる水溶性両親媒性高分子電解質からなる可溶化剤を開示している。しかし特許文献2は、この可溶化剤を用いて香料、薬剤等を水に可溶化することを記載しているのみであり、有機溶媒中でゴムをグラフト化又は酸変性する際に上記水溶性両親媒性高分子電解質を用いることを記載していない。
導電性樹脂の分野では、高い導電性を有するだけでなく、耐水性や耐酸化性も有する電解質基含有アクリルアミド系重合体が望まれている。そこで本出願人は、下記一般式(74):
Figure 0004248551
(ただしR1'は水素基又はメチル基であり、R21及びR22は水素基又は炭素数1〜3のアルキル基であり、R23は炭素数1〜3のアルキレン基であり、M2は水素基、アルカリ金属又はアンモニウムイオンもしくはアミン残基である。)により表される構成単位からなるポリマーに、(ポリ)ホスホン酸基を導入したスルホン酸塩基含有アクリルアミド重合体を用いた導電材を提案した[特開2004-331810号(特許文献3)]。特許文献3では、上記ポリマーとリン酸源化合物とを反応させることによりリン酸誘導体基/スルホン酸塩基含有アクリルアミド重合体を調製する。しかし(ポリ)ホスホン酸基の導入量が十分とはいえなかった。
そこで本出願人は、少なくとも下記式(75):
Figure 0004248551
(ただしR1'は水素基又はメチル基であり、R2'は水素基又は置換もしくは無置換の炭化水素基である。)により表される(メタ)アクリルアミド系単量体にリン系酸残基が導入されたリン系酸残基含有(メタ)アクリルアミドを重合してなる導電性樹脂を提案した[WO2005/080454(特許文献4)]。しかし導電性の一層の向上が望まれている。
特開平5-237355号公報 特開平9-20615号公報 特開2004-331810号公報 国際公開第05/080454号パンフレット
従って、本発明の目的は、(a) 高い乳化能を有し、かつ乳化重合させる不飽和モノマーと共重合する乳化剤として使用可能であり、(b) 有機溶媒にゴムを良好に溶解又は分散させる可溶化剤として使用可能であり、(c) 重合すると高い導電性を有する樹脂となるリン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物、それを用いた重合体及びその用途、並びにそれらの製造方法を提供することである。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は、(メタ)アクリルアミドホスホン酸基を導入し、得られたホスホン酸基含有(メタ)アクリルアミドにアルコール性水酸基含有化合物を反応させると、(a) 高い乳化能を有し、かつ乳化重合させる不飽和モノマーと共重合する乳化剤として使用可能であり、(b) 有機溶媒にゴムを良好に溶解又は分散させる可溶化剤として使用可能であり、(c) 重合すると高い導電性を有する樹脂となるホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド組成物が得られることを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明のホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド組成物は、式(1):
Figure 0004248551
(ただしR1は水素基又はメチル基であり、R3は一価又は多価のアルコール性水酸基含有化合物の残基である。)により表されるN, N-ジホスホン酸(メタ)アクリルアミドモノエステル(a)と、式(2):
Figure 0004248551
(ただしR 1 は水素基又はメチル基である。)により表されるN, N-ジホスホン酸(メタ)アクリルアミド(b)とを含み、(a)及び(b)の合計を100モル%として、(a)の割合が20モル%以上であることを特徴とする。
(a)及び(b)の合計を100モル%として、(a)の割合が50モル%以上であるのが好ましい。
前記アルコール性水酸基含有化合物は、脂肪族アルコール、脂環式アルコール、芳香族アルコール、炭素数1〜24の炭化水素基を有してもよいフェノール、グリセリン、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリル、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、含フッ素アルコール、ポリオキシアルキレングリコール、ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンエステル、不飽和アルコール単位とハロゲンビニル単位及び/又は脂肪酸ビニル単位とからなる不飽和アルコール系共重合体、部分アセタール化ポリビニルアルコール、並びにアルコール変性又はフェノール変性したシリコーンオイルからなる群から選ばれた少なくとも一種であるのが好ましい。
前記アルコール性水酸基含有化合物は、ノニルフェノールエトキシエタノール、ラウリルアルコール、オクタフルオロペンタノール、式(3):
Figure 0004248551
(ただしa〜cは各々重合度である。)により表されるポリオキシプロピレングリセリルエーテル、式(4):
Figure 0004248551
(ただしa〜dは各々重合度である。)により表されるポリオキシエチレンメチルグルコシド、及び式(5):
Figure 0004248551
(ただしR51はメチル基であり、R52は炭素数が1〜3のアルキレン基であり、R53OHは炭素数が1〜3のオキシアルキル基であり、nは重合度である。)により表される変性シリコーンオイルからなる群から選ばれた少なくとも一種であるのがより好ましい。
本発明のホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド組成物は、乳化剤及びゴム用可溶化剤に好適である。
本発明のホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド系重合体は、少なくとも上記ホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド組成物を重合してなることを特徴とする。
リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体の好ましい例では、(a) 分子内にエチレン性不飽和結合と酸性基とを各々1個以上有する不飽和化合物、及び/又は(b) 分子内に1個以上のエチレン性不飽和結合を有するが酸性基を有しない不飽和化合物を共重合成分として含み、前記酸性基を有する不飽和化合物は、リン酸基、スルホン酸基、カルボン酸基及びアルコール性水酸基からなる群から選ばれた少なくとも一種の酸性基を有し、前記酸性基を有しない不飽和化合物は(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸エステル、アルキルアミノ基含有不飽和単量体、スチレン、ハロゲンビニル、脂肪酸ビニルエステル、フッ素基含有不飽和単量体(メタ)アクリル基を有する共役ジエン系液状オリゴマー、ビニル芳香族単位及び共役ジエン単位からなる共重合体、及び式(6):
Figure 0004248551
(但しR7及びR8はそれぞれ独立に水素基又はメチル基であり、かつR7及びR8の少なくとも一方は水素基であり、m及びnは各々重合度である。)により表されるエポキシ化共役ジエン系液状オリゴマー又はそのリン酸変性物からなる群から選ばれた少なくとも一種である。
前記他の共重合成分は、式(7):
Figure 0004248551
(ただしR4は水素基又はメチル基であり、R5及びR6はそれぞれ独立にアルキル基である。)により表されるN, N-ジアルキル(メタ)アクリルアミド、前記エポキシ化共役ジエン系液状オリゴマーのリン酸変性物、及びアクリロニトリルからなる群から選ばれた少なくとも一種であるのが好ましい。
本発明の第一の導電性樹脂は、上記リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体を必須成分として含むホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド系重合体からなることを特徴とする。
本発明の第二の導電性樹脂は、上記ホスホン酸エステル含有(メタ)アクリルアミド系重合体(i)と、(II) 不飽和アルコール単位とハロゲンビニル単位及び/又は脂肪酸ビニル単位とからなる不飽和アルコール系共重合体、部分アセタール化ポリビニルアルコール、メラミン樹脂、ポリ(メタ)アクリロニトリル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリアクリルアミド、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリアセタール、ウレタン樹脂、セルロース又はその変性物、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル並びにポリ酢酸ビニルからなる群から選ばれた少なくとも一種の樹脂(ii)とからなり、(i)と(ii)との固形分質量比が0.05/1以上であることを特徴とする。
本発明の第一及び第二の導電性樹脂は導電性金属ペースト用バインダとして好適である。
本発明の固体高分子電解質膜は、上記第一又は第二の導電性樹脂からなることを特徴とする。本発明の固体高分子電解質膜は、燃料電池に好適である。
本発明のホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド組成物の製造方法は、活性水素を含まない溶媒及び/又は酸性溶媒中で、式(8):
Figure 0004248551
(ただしR1は水素基又はメチル基であり、R2は水素基又はスルホン酸基を有してもよい炭化水素基であり、前記炭化水素基はメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、n-オクチル基、2-エチルヘキシル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル基又はフェニル基である。)により表される(メタ)アクリルアミド系単量体に、無水リン酸を反応させ、得られた反応生成物に、一価又は多価のアルコール性水酸基含有化合物を反応させることを特徴とする。
本発明のホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド系重合体の製造方法は、活性水素を含まない溶媒及び/又は酸性溶媒中で、上記(メタ)アクリルアミド系単量体に無水リン酸を反応させ、得られた反応生成物に、一価又は多価のアルコール性水酸基含有化合物を反応させることにより、ホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド組成物を調製し、少なくとも得られたホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド組成物を重合することを特徴とする。
本発明のリン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物は、アルコール性水酸基含有化合物によりエステル化されたリン系酸残基が、アミド基の窒素原子に直接結合してなるリン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミドを含有する。本組成物は、リン系酸残基及びリン系酸エステル残基によるによる親水性と、(メタ)アクリルアミド基による疎水性とを有し、さらにアルコール性水酸基含有化合物の残基の組成を適宜選択することにより、この残基に親水性又は疎水性のいずれかを付与することができる。そのためリン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物は界面活性作用を有し、水性樹脂エマルジョンを形成するために添加する乳化剤、及び有機溶媒にゴムを良好に溶解又は分散させる可溶化剤として好適である。
本組成物の重合体を必須成分として含む樹脂は、導電性樹脂、固体高分子電解質、導電性金属用ペースト、帯電防止剤、防曇材料、紙・パルプ用改質剤、コーティング剤等の各種用途に有用である。特にこの重合体を含む導電性樹脂は、高密度のリン系酸残基に由来する導電性に優れている。このため本発明の導電性樹脂を用いた膜は燃料電池用固体電解質膜、一次電池用電解質膜、二次電池用電解質膜、表示素子、各種センサー、信号伝達媒体、固体コンデンサー、イオン交換膜などに好適に利用できる。
本発明のリン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物の製造方法によれば、N-置換されていてもよい(メタ)アクリルアミド系単量体に、リン酸源化合物を反応させ、得られた反応生成物にアルコール性水酸基含有化合物を反応させるので、(メタ)アクリルアミド系単量体に容易にリン系酸エステル残基を導入できる。
[1] リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物
リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物は、下記式(8):
Figure 0004248551
(ただしR1は水素基又はメチル基であり、R2は水素基又は置換もしくは無置換の炭化水素基である。)により表される(メタ)アクリルアミド系単量体に、リン酸源化合物を反応させ、得られた反応生成物にアルコール性水酸基含有化合物を反応させてなる。
(1) (メタ)アクリルアミド系単量体
式(8)中のR1は、組成物の重合性を向上させるために水素基が好ましい。R2は、リン系酸エステル残基を導入し、重合体を調製した場合の電解質基密度を向上させるために水素基が好ましい。R2が炭化水素基である場合、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、n-オクチル基、2-エチルヘキシル基等のアルキル基;シクロプロピル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基等のアリール基等を挙げることができる。これらの炭化水素基は置換されていてもよく、置換基の例としては、錯塩を形成していてもよいスルホン酸基;メトキシメチル基、エトキシメチル基、n-プロポキシメチル基、イソプロポキシメチル基、tert-ブトキシメチル基等のアルコキシメチル基;N, N-ジメチルアミノ基、N, N-ジエチルアミノ基等のアミノ基等を挙げることができる。中でも置換炭化水素基としては、重合体を調製した場合の電解質基密度を向上させるために、錯塩を形成していてもよいスルホン酸基を有するものが好ましい。
(メタ)アクリルアミド系単量体としては、アクリルアミド、メタクリルアミド及び下記式(17):
Figure 0004248551
(ただしR1は水素基又はメチル基であり、R20及びR20'は水素基又は炭素数1〜3のアルキル基であり、R20''は炭素数1〜3のアルキレン基であり、M1は水素基、金属又は3級アミン残基である。)により表されるアクリルアミドアルカンスルホン酸塩からなる群から選ばれた少なくとも一種が好ましい。
アクリルアミドアルカンスルホン酸塩としては、下記式(18):
Figure 0004248551
により表されるターシャリーブチルアクリルアミドスルホン酸が好ましい。
(2) リン酸源化合物
(メタ)アクリルアミド系単量体に導入されるリン系酸残基は、リン酸源化合物に由来するものである。リン酸源化合物としては、無水リン酸(五酸化リン:P2O5)、3塩化リン、オキシ塩化リン等が挙げられるが、無水リン酸が好ましい。無水リン酸は反応性が高く、これを用いることにより(メタ)アクリルアミド系単量体へのリン系酸残基の導入が円滑に進む。
(3) アルコール性水酸基含有化合物
アルコール性水酸基含有化合物は一価アルコール性又は多価アルコール性のいずれでもよく、単量体又は重合体のいずれでもよい。アルコール性水酸基含有化合物として、例えば脂肪族アルコール、脂環式アルコール、芳香族アルコール、フェノール及びその誘導体、グリセリン及びその誘導体、含フッ素アルコール、ポリオキシアルキレングリコール、ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンエステル、不飽和アルコール系共重合体、部分アセタール化不飽和アルコール系重合体、アルコール変性又はフェノール変性したシリコーンオイル等が挙げられる。アルコール性水酸基含有化合物は一種のみを使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
(a) 脂肪族アルコール
脂肪族アルコールは飽和又は不飽和のいずれでもよい。脂肪族飽和アルコールとして、例えば炭素数が1〜24の直鎖状もしくは分岐状の飽和アルコールが挙げられる。具体的には、メタノール、エタノール、n-及びiso-プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール(ドデシルアルコール)、トリデシルアルコール、テトラデシルアルコール、ペンタデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、ヘプタデシルアルコール、オクタデシルアルコール、ノナデシルアルコール、エイコシルアルコール、ヘンエイコシルアルコール、ドコシルアルコール、トリコシルアルコール、テトラコシルアルコール等が挙げられる。
脂肪族不飽和アルコールとして、cis-もしくはtrans-の炭素数2〜24の不飽和脂肪族アルコールが挙げられる。具体的には、エテニルアルコール、1-プロペニルアルコール、アリルアルコール、メタリルアルコール、ブテニルアルコール、ペンチニルアルコール、ヘキセニルアルコール、ヘプテニルアルコール、ノネニルアルコール、デセニルアルコール、ウンデセニルアルコール、ドデセニルアルコール、トリデセニルアルコール、テトラデセニルアルコール、ペンタデセニルアルコール、ヘキサデセニルアルコール、ヘプタデセニルアルコール、オクタデセニルアルコール、ノナデセニルアルコール、エイコセニルアルコール、ヘンエイコセニルアルコール、ドコセニルアルコール、トリコセニルアルコールおよびテトラコセニルアルコール、オキソ法アルコール(シェルケミカルズジャパン株式会社製「ドバノール」、三菱化学株式会社製「ダイヤドール」等)が挙げられる。
(b) 脂環式アルコール、芳香族アルコール及びフェノール誘導体
脂環式アルコールとして、例えばシクロペンタノール、シクロヘキサノール等が挙げられる。芳香族アルコールとして、例えばベンジルアルコール等が挙げられる。フェノール誘導体として、炭素数1〜24の炭化水素基を有するフェノールが挙げられる。例えばオクチルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、ポリスチリルフェノール、ポリスチリルクミルフェノール、ポリスチリルクレゾール等が挙げられる。
(c) グリセリン誘導体
グリセリン誘導体として、下記式(19):
Figure 0004248551
(ただし-R30COは脂肪酸残基であり、a及びbは各々重合度である。)により表されるポリオキシエチレン脂肪酸グリセリル(例えば日本油脂株式会社製「ユニグリMC」、「同ML」、「同MO」、「同MT」、「同MK」等。)、下記式(20):
Figure 0004248551
(ただし-R31COはイソステアリン酸残基であり、a〜cは各々重合度である。)により表されるイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(日本油脂株式会社製「ユニオックスGM」等。)、下記式(21):
Figure 0004248551
(ただし-R32COはイソステアリン酸残基であり、a〜cは各々重合度である。)により表されるトリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(日本油脂株式会社製「ユニオックスGT」等。)等が挙げられる。
(d) 含フッ素アルコール
含フッ素アルコールとして、例えばハイドロフルオロアルコール、パーフルオロアルコール等が挙げられる。ハイドロフルオロアルコールとして、例えば水素原子の一部がフッ素原子で置換された炭素数1〜24のアルコールが挙げられる。パーフルオロアルコールとして、例えばアルキル基に結合する全ての水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜24のアルコールが挙げられる。ハイドロフルオロアルコールとして、例えばF2CH(CF2)3CH2OH、CF3CH2OH、CF3CF2CH2OH、CF3CF2(CH2)6OH、F(CF2)3CH2OH、F(CF2)4CH2CH2CH2OH、F(CF2)4(CH2)6OH、F(CF2)3OCF(CF2)CHOH、F(CF2)6CH2CH2OH、F(CF2)6(CH2)3OH、F(CF2)6(CH2)6OH、F(CF2)6CH2CH2OH、F(CF2)8(CH2)6OH、F(CF2)10CH2CH2OH、C3F7OCF(CF3)CF2OCF(CF3)CH2OH、(CF3)2CF(CH2)6OH、(CF3)2CF(CH2)2CH2CH2OH、(CF3)2CF(CF2)4CH2CH2OH、(CF3)2CF(CF2)6CH2CH2OH、CHF2CF2CH2OH、H(CF2)6CH2OH、H(CF2)8CH2OH、(CF3)2CHOH、CF3CHFCF2CH2OH、HOCH2(CF2)4CH2OH、HOCH2(CF2)6CH2OH、(CF3)2C(CH3)CH2OH等が挙げられる。これらハイドロフルオロアルコールは、例えばダイキン工業株式会社から入手可能である。
(e) ポリオキシアルキレングリコール
ポリオキシアルキレングリコールとして、例えば下記式(22):
Figure 0004248551
(ただしnは重合度である。)により表されるポリエチレングリコール(例えば日本油脂株式会社「マクロゴール」等。)、下記式(23):
Figure 0004248551
(ただしnは重合度である。)により表されるポリプロピレングリコール(例えば日本油脂株式会社「ユニオール」等。)、下記式(24):
Figure 0004248551
(ただしa〜cは各々重合度である。)により表されるポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール(例えば日本油脂株式会社「ユニルーブ」、日進化成株式会社「プロノン」等。)、下記式(25):
Figure 0004248551
(ただしnは重合度である。)により表されるポリグリセリン(日本油脂株式会社製「ユニグリG-2」等。)、下記式(26):
Figure 0004248551
(ただしa〜cは各々重合度である。)により表されるポリオキシエチレングリセリン(日本油脂株式会社製「ユニオックスG-1200」等。)、下記式(3):
Figure 0004248551
(ただしa〜cは各々重合度である。)により表されるポリオキシプロピレングリセリルエーテル(日本油脂株式会社製「ユニオール」等。)、下記式(27):
Figure 0004248551
(ただしa〜c及びx〜zは各々重合度である。)により表されるポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル(日本油脂株式会社製「ユニルーブ」等。)、下記式(28):
Figure 0004248551
(ただしa〜c及びx〜zは各々重合度である。)により表されるポリオキシエチレンポリオキシプロピレントリメチロールプロパン(日本油脂株式会社製「ユニルーブ」等。)、下記式(29):
Figure 0004248551
(ただしa〜dは各々重合度である。)により表されるポリオキシプロピレンジグリセリルエーテル(日本油脂株式会社製「ユニルーブ」等。)、下記式(30):
Figure 0004248551
(ただしa〜d及びw〜zは各々重合度である。)により表されるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンペンタエリスリトールエーテル(日本油脂株式会社製「ユニルーブ」等。)、下記式(31):
Figure 0004248551
(ただしa〜fは各々重合度である。)により表されるポリオキシプロピレンソルビット(日本油脂株式会社製「ユニルーブ」等。)等が挙げられる。
(f) ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル
ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルとして、例えば下記式(32):
Figure 0004248551
(ただしnは重合度である。)により表されるポリオキシエチレンモノアルキルエーテル(例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル等、市販品として日本油脂株式会社製「ノニオンK」、「同P」、「同E」、「同S」、「同NC」、「同NG」、「同T」、「同M」、「同IC」、「同IS」、「同B」、「同OD」、「同LA」、「ユニオックスB」等がある。)、下記式(33):
Figure 0004248551
(ただしnは重合度である。)により表されるポリオキシエチレンコレステリルエーテル(日本油脂株式会社製「ユニオックスCS」等。)、下記式(34):
Figure 0004248551
(ただしR33はアルキル基であり、nは重合度である。)により表されるポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル(例えばポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等、市販品として日本油脂株式会社製「ノニオンHS」、「同NS」等がある。)、下記式(35):
Figure 0004248551
(ただしnは重合度である。)により表されるポリオキシエチレンジノニルフェニルエーテル(日本油脂株式会社製「ユニオックスDN」等。)、下記式(36):
Figure 0004248551
(ただしnは重合度である。)により表されるポリオキシプロピレンアルキルエーテル(例えばポリオキシプロピレンブチルエーテル等、市販品として日本油脂株式会社製「ユニルーブMB」、「同MM」、「同MP」、「同MS」、「同MLA」等がある。)、下記式(37):
Figure 0004248551
(ただしm及びnは各々重合度である。)により表されるポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル(例えばポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブチルエーテル、市販品として日本油脂株式会社製「ユニセーフ10P」、「同20P」、「同5P」、「同34S」、「ユニルーブ50MB」、「同10MS」、「ノニオンA」等がある。)、下記式(4):
Figure 0004248551
(ただしa〜dは各々重合度である。)により表されるポリオキシエチレンメチルグルコシド(例えば日本油脂株式会社製「マクビオブライドMG」等。)、下記式(38):
Figure 0004248551
(ただしa〜dは各々重合度である。)により表されるポリオキシプロピレンメチルグルコシド(例えば日本油脂株式会社製「マクビオブライドMG」、「グルコポリオールPP」等。)等が挙げられる。
(g) ポリオキシアルキレンエステル
ポリオキシアルキレンエステルとして、例えば下記式(39):
Figure 0004248551
(ただし-R34COは脂肪酸残基であり、nは重合度である。)により表されるポリオキシエチレンモノエステル(例えばモノラウリン酸ポリエチレングリコール等、市販品として日本油脂株式会社製「ノニオンL」、「同O」、「同S」、「同MM」、「同IS」等がある。)、下記式(40):
Figure 0004248551
(ただし-R35COは脂肪酸残基であり、nは重合度である。)により表されるポリプロピレングリコールモノエステル(例えばラウリン酸プロピレングリコール等、市販品として日本油脂株式会社製「ユニセーフPGML」、「ユニルーブO」、「同CF」等がある。)、下記式(41):
Figure 0004248551
(ただし-R36COは脂肪酸残基であり、nは重合度である。)により表されるポリオキシエチレンジエステル(例えばジラウリン酸ポリエチレングリコール等、市販品として日本油脂株式会社製「ノニオンDL」、「同DP」、「同DO」、「同DS」、「同DIS」等がある。)、下記式(42):
Figure 0004248551
(ただしR37はアルキル基であり、-R38COは脂肪酸残基であり、nは重合度である。)により表されるポリオキシエチレンアルキルエーテルエステル(例えばミリスチン酸ポリオキシエチレン等、市販品として日本油脂株式会社製「ユニセーフUMM」、「ユニオックスUSP」、「同USS」等がある。)、下記式(43):
Figure 0004248551
(ただし-R39COはステアリン酸残基であり、a〜cは各々重合度である。)により表されるジステアリン酸ポリオキシエチレントリメチロールプロパン(日本油脂株式会社製「ユニオックスTD」等。)、下記式(44):
Figure 0004248551
(ただし-R40COは脂肪酸残基であり、a〜cは各々重合度である。)により表されるポリオキシエチレンソルビタンモノ脂肪酸エステル(例えば「オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン」等、市販品として日本油脂株式会社製「ポリソルベート」、「ノニオンLT」、「同PT」、「同OT」、「同ST」、「同IST」等がある。)、下記式(45):
Figure 0004248551
(ただし-R41COは脂肪酸残基であり、nは重合度である。)により表されるポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(例えば「トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン」等、市販品として日本油脂株式会社製「ノニオンOT」、「同ST」等がある。)、下記式(46):
Figure 0004248551
(ただしa〜c及びx〜zは各々重合度である。)により表されるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(日本油脂株式会社製「ユニオックスHC」等。)、下記式(47):
Figure 0004248551
(ただし-R42COは脂肪酸残基であり、a〜c及びx〜zは各々重合度である。)により表されるモノ脂肪酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(例えば「ラウリン酸ポリオキシエチレン」等、市販品として日本油脂株式会社製「ユニオックスHC」等がある。)、下記式(48):
Figure 0004248551
(ただしa〜c及びx〜zは各々重合度である。)により表されるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油コハク酸(例えば日本油脂株式会社製「ユニオックスHC」等がある。)、下記式(49):
Figure 0004248551
(ただしa〜c及びx〜zは各々重合度である。)により表されるモノオキシエチレンヒマシ油(例えば日本油脂株式会社製「ノニオンC」等がある。)、下記式(50):
Figure 0004248551
(ただし-COR43はオレイン酸残基であり、a〜fは各々重合度である。)により表されるテトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット(例えば日本油脂株式会社製「ユニオックスSTO」、「同ST」等がある。)、下記式(51):
Figure 0004248551
(ただし-COR44はオレイン酸残基であり、a〜fは各々重合度である。)により表されるペンタオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット(例えば日本油脂株式会社製「ユニオックスSP」等がある。)、下記式(52):
Figure 0004248551
(ただし-COR45はイソステアリン酸残基であり、a〜cは各々重合度である。)により表されるイソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビット(例えば日本油脂株式会社製「ユニオックスST」等がある。)等が挙げられる。
(h) アルコール性水酸基含有含窒素化合物
アルコール性水酸基含有化合物は含窒素化合物でもよく、例えば下記式(53):
Figure 0004248551
(ただしR46はアルキル基であり、a及びbは各々重合度である。)により表されるポリオキシエチレンアルキルアミン(例えばポリオキシエチレンヤシ油アルキルアミン等、市販品として日本油脂株式会社製「ナイミーンF」、「同T2」、「同S」等がある。)、下記式(54):
Figure 0004248551
(ただしR47COは脂肪酸残基であり、a及びbは各々重合度である。)、又は下記式(55):
Figure 0004248551
(ただしR48COは脂肪酸残基であり、nは重合度である。)により表されるポリオキシエチレンアルキルアミド(例えばポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド等、市販品として日本油脂株式会社製「ナイミッドMF」、「同F」、「同DF」、「同ML」等がある。)、下記式(56):
Figure 0004248551
(ただしa及びbは各々重合度である。)により表されるエチレンジアミンテトラポリオキシアルキレン(例えば日本油脂株式会社製「ユニルーブ30TY-55B」等。)、下記式(57):
Figure 0004248551
により表されるジヒドロキシエチルラウリルアミンオキシド(例えば日本油脂株式会社製「ユニセーフA-LE」等。)等が挙げられる。
(i) 不飽和アルコール系共重合体
不飽和アルコール系共重合体は下記一般式(58):
Figure 0004248551
(但しY1は繰り返し単位毎に異なってもよいハロゲン原子又は−OCOR49基であり、R49はアルキル基であり、n及びmは各々重合度である。)により表すことができる。不飽和アルコール単位としては、ビニルアルコール単位、アリルアルコール単位等が挙げられるが、製造コストの観点からビニルアルコール単位が好ましい。なおビニルアルコールは、単量体としては存在しないが、水酸基含有ビニル系(共)重合体の構成単位としては存在する。ビニルアルコール単位を得るには、酢酸ビニル単位を含む水酸基含有ビニル系(共)重合体を調製し、鹸化すればよい。
脂肪酸ビニル単位としては酢酸ビニル単位、プロピン酸ビニル単位、酪酸ビニル単位等が挙げられるが、酢酸ビニル単位が好ましい。ハロゲンビニル単位としては塩化ビニル単位、フッ化ビニル単位、臭化ビニル単位等が挙げられるが、塩化ビニル単位が好ましい。不飽和アルコール単位、脂肪酸ビニル単位及びハロゲンビニル単位は各々二種以上を含んでもよい。不飽和アルコール系共重合体として市販品を使用してもよく、酢酸ビニル単位を有するポリビニルアルコールとして、例えばクラレLMポリマー及びポバール(登録商標、株式会社クラレ製)、ゴーセノール(登録商標、日本合成化学工業株式会社製)等が挙げられる。また酢酸ビニル単位、塩化ビニル単位及びビニルアルコール単位を有する不飽和アルコール系共重合体として、例えばSOLBIN A、同AL、同TA5R、同TAO(以上登録商標、日信化学工業株式会社製)等が挙げられる。
(j) 部分アセタール化不飽和アルコール系重合体
部分アセタール化不飽和アルコール系重合体は、不飽和アルコール単位を主成分とする不飽和アルコール系重合体とアルデヒドを所定の割合で反応させ、部分的にアセタール化したものである。従って部分アセタール化不飽和アルコール系重合体は水酸基を有する。部分アセタール化する不飽和アルコール系重合体としてはポリビニルアルコールが好ましい。
ポリビニルアルコールを部分アセタール化した不飽和アルコール系重合体(部分ブチラール化ポリビニルアルコール)は下記一般式(59):
Figure 0004248551
(但しR50はアルキル基であり、n及びmは各々重合度である。)により表すことができる。部分アセタール化不飽和アルコール系重合体としては、市販品を使用してもよく、例えばエスレックB及び同K(登録商標、積水化学工業株式会社製)が挙げられる。
(k) アルコール変性シリコーンオイル
アルコール変性したシリコーンオイルとしては、下記式(5):
Figure 0004248551
(ただしR51は置換もしくは無置換のアルキル基又はアリール基であり、R52は置換もしくは無置換のアルキレン基であり、R53OHはオキシアルキル基であり、nは重合度である。)により表される化合物、下記式(60):
Figure 0004248551
(ただしR51は置換もしくは無置換のアルキル基又はアリール基であり、R54は置換もしくは無置換のアルキレン基であり、R55は置換もしくは無置換のアルキル基又はアリール基であり、R56OHはオキシアルキル基であり、nは重合度である。)により表される化合物、下記式(61):
Figure 0004248551
(ただしR51は置換もしくは無置換のアルキル基又はアリール基であり、R57OHはオキシアルキル基であり、nは重合度である。)により表される化合物、下記式(62):
Figure 0004248551
(ただしR51及びR58は置換もしくは無置換のアルキル基又はアリール基であり、R59OHはオキシアルキル基であり、nは重合度である。)により表される化合物、下記式(63):
Figure 0004248551
(ただしR51及びR60は置換もしくは無置換のアルキル基又はアリール基であり、R61(OH)2はジオキシアルキル基であり、nは重合度である。)により表される化合物等が挙げられる。
上記式(5)及び(60)〜(63)中の各アルキル基R51、R55、R58及びR60はメチル基が好ましい。上記式(5)及び(60)中の各アルキレン基R52及びR54の炭素数は1〜3が好ましい。上記式(5)及び(60)〜(62)中の各オキシアルキル基R53OH、R56OH 、R57OH及びR59OHの炭素数は1〜3が好ましい。
(4) 製造方法
以下リン酸源化合物として無水リン酸を用いてリン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物を製造する方法について、詳細に説明する。
(メタ)アクリルアミド系単量体に対する無水リン酸の配合モル比は0.8〜1.2の範囲とするのが好ましく、0.85〜1.15の範囲とするのがより好ましく、0.9〜1.15の範囲とするのが特に好ましい。(メタ)アクリルアミド系単量体に対するアルコール性水酸基含有化合物の配合モル比は、アルコール性水酸基含有化合物の水酸基価によるが、一般的に0.1〜1.2の範囲とするのが好ましく、0.2〜1.1の範囲とするのがより好ましい。
攪拌器、還流冷却器付き反応器に[(メタ)アクリルアミド系単量体+溶媒]からなる溶液を投入し、30〜75℃に昇温する。この時ハイドロキノンモノメチルエーテル、パラメトキシハイドロキノン等の公知の重合禁止剤を一緒に投入するのが好ましい。所定温度到達後に無水リン酸を添加する。無水リン酸は0.5〜7時間の間に2〜10回にわたり分割添加するのが好ましく、これにより(ポリ)ホスホン酸基含有アクリルアミド単量体の生成反応が促進され、収率が向上する。ただし分割添加することに限定する趣旨ではない。無水リン酸の添加により発熱があり、通常40〜60℃程度まで反応温度が上昇する。その後70〜85℃に保ち、1〜3時間反応を継続する。
得られた反応溶液にアルコール性水酸基含有化合物を添加し、70〜85℃に保ち、加アルコール分解させる。アルコール性水酸基含有化合物は0.5〜7時間の間に2〜10回にわたり分割添加するのが好ましく、これにより(ポリ)ホスホン酸基含有アクリルアミドエステル組成物の生成反応が促進され、収率が向上する。ただし分割添加することに限定する趣旨ではない。限定されないが、得られた反応溶液中の過剰の(メタ)アクリルアミド(ジ)ピロリン酸を加水分解するのが好ましい。水の添加量は、添加した無水リン酸に対してモル比で0.2〜0.8の範囲とするのが好ましい。加水分解条件は、温度を70〜80℃とし、時間を15分〜1時間とするのが好ましい。得られた反応溶液を室温まで冷却する。冷却により未反応の無水リン酸や副生した無機ポリリン酸等が析出した場合、吸引ろ過により析出した固体を濾別する。
溶媒としては活性水素を含まない溶媒及び/又は酸性溶媒が好ましい。活性水素を含まない溶媒としては、下記式(7):
Figure 0004248551
(ただしR4は水素基又はメチル基であり、R5及びR6はそれぞれ独立にアルキル基である。)により表されるN, N-ジアルキル(メタ)アクリルアミド、ジメチルホルムアミド(DMF)、N, N-ジメチルアセトアミド(DMAc)等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキシド(DMSO)等のスルホキシド系溶媒が挙げられる。酸性溶媒としては、アルキルカルボン酸、アルキルリン酸等の有機酸系溶媒が挙げられる。これらの溶媒は単独で用いてもよいし、複数種を併用してもよい。
中でも溶媒としてはN, N-ジアルキル(メタ)アクリルアミド、DMF、DMAc及びDMSOからなる群から選ばれた少なくとも一種が好ましい。N, N-ジアルキル(メタ)アクリルアミドの中でもN, N-ジメチルアクリルアミド(DMAA)は、(メタ)アクリルアミド系単量体、無水リン酸及びリン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物に対する溶解性に優れており、沸点が171〜172℃であるので反応温度の選択範囲が広く、重合防止剤を併用すれば重合体の生成を十分防止できる等の利点を有する。
反応を促進し、かつ重合体の生成を抑制するため、反応溶液は無水リン酸添加前の初期濃度[(メタ)アクリルアミド系単量体の濃度]が20〜35質量%であるのが好ましく、20〜30質量%であるのがより好ましい。
反応後、(ポリ)ホスホン酸基含有(メタ)アクリルアミドエステル組成物を単離する場合、反応溶液を貧溶媒中に少量ずつ投入することにより析出させ、濾別する。貧溶媒としては非極性溶媒が好ましく、例えばアセトン、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エーテル等が挙げられる。非極性溶媒は比重が小さく、かつ比較的低沸点のものが好ましい。貧溶媒は反応生成物の有姿の5倍容積〜15倍容積と大過剰量使用する。貧溶媒による粘性液体の洗浄操作は必要に応じて繰り返せばよい。単離した(ポリ)ホスホン酸基含有(メタ)アクリルアミドエステル組成物を乾燥させる。乾燥方法は常温以上〜100℃以下で真空処理する方法、熱風オーブン等を用いて60〜100℃で1〜4時間加熱処理する方法等が好ましい。
(5) 反応
式(8)により表される(メタ)アクリルアミド系単量体に無水リン酸を反応させると、例えば下記式(64):
Figure 0004248551
(ただしR1及びR2は式(8)と同じであり、R3OHはアルコール性水酸基含有化合物である。)に示すように、中間生成物としてジアクリルアミド系ピロホスホン酸が生成し、これが加アルコール分解され、ホスホン酸エステル基が導入された単量体が生成するとともに、ホスホン酸基が導入された単量体が副生するものと推定される。
ただし(メタ)アクリルアミド系単量体としてアクリルアミド及び/又はメタクリルアミドを用い、無水リン酸を反応させる場合、ホスホン酸基が一つだけ導入された単量体が生成する反応のみならず、例えば下記式(65):
Figure 0004248551
(ただしR1は水素基又はメチル基であり、R3OHはアルコール性水酸基含有化合物である。)に示すように、中間生成物としてピロリン酸が(メタ)アクリルアミドにN, N-結合した化合物を介して、N, N-ジホスホン酸(メタ)アクリルアミドモノエステルが生成する反応が起こったり、下記式(66):
Figure 0004248551
(ただしR1は水素基又はメチル基であり、R3OHはアルコール性水酸基含有化合物である。)に示すように、上記式(65)に示す反応とともに、中間生成物としてジピロリン酸が2つの(メタ)アクリルアミドに結合した化合物を介して、N, N-ジホスホン酸(メタ)アクリルアミドジエステル、N, N-ジホスホン酸(メタ)アクリルアミドモノエステル及びN, N-ジホスホン酸(メタ)アクリルアミドが生成する反応が起こったりするものと推定される。ただしR3が多価アルコール残基である場合、生成したモノエステルが他のモノエステルやリン系酸残基含有(メタ)アクリルアミドとさらに反応することもあると推定される。
さらに(メタ)アクリルアミド系単量体に対する無水リン酸のモル比を1超とした場合、中間生成物として、下記式(67):
Figure 0004248551
(ただしR1及びR2は式(8)と同じであり、xは1又は2である。)により表される化合物も生成すると推定される。式(67)により表される化合物を加アルコール分解すると、下記式(68):
Figure 0004248551
(ただしR1及びR2は式(8)と同じであり、yは1又は2である。)により表されるポリホスホン酸基を有するモノエステル、及び下記式(69):
Figure 0004248551
(ただしR1及びR2は式(8)と同じであり、xは式(67)と同じであり、yは式(68)と同じである。)により表される(ポリ)ホスホン酸基を有する単量体が生成する。従って、リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物は式(68)及び式(69)により表される単量体を含んでもよい。
(6) 生成物
上記製造方法により、アルコール性水酸基含有化合物によりエステル化されたリン系酸残基が、アミド基の窒素原子に直接結合してなるリン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミドを含む組成物が得られる。本発明の好ましい実施態様によるリン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミドは、下記式(9):
Figure 0004248551
(ただしR1aは水素基又はメチル基であり、R2aは水素基又は置換もしくは無置換の炭化水素基であり、-Xa-O-R3aはリン系酸エステル残基である。)により表される化合物、下記式(10):
Figure 0004248551
(ただしR1bは水素基又はメチル基であり、-XbOHはリン系酸残基であり、-Xc-O-R3bはリン系酸エステル残基であり、各々リン原子、酸素原子及び水素原子からなる原子団であるXbとXcは同じであっても異なっていてもよい。)により表される化合物、並びに下記式(11):
Figure 0004248551
(ただしR1cは水素基又はメチル基であり、-Xd-O-R3c及び-Xe-O-R3dは各々リン系酸エステル残基であり、各々アルコール性水酸基含有化合物の残基であるR3cとR3dは同じであっても異なっていてもよく、各々リン原子、酸素原子及び水素原子からなる原子団であるXdとXeは同じであっても異なっていてもよい。)により表される化合物からなる群から選ばれた少なくとも一種である。
-XaOH〜-XeOHにより表されるリン系酸残基は、リン酸源化合物に応じて、ホスホン酸基[-PO(OH)2]、ホスフィン酸基[-PO(H)(OH)]、ポリリン酸基、ポリホスホン酸基、ピロホスホン酸基、ピロリン酸基等のいずれかとなるが、ホスホン酸基が好ましい。
特に(メタ)アクリルアミド系単量体として(メタ)アクリルアミドを用い、リン酸源化合物として無水リン酸を用いた場合、得られる組成物は、下記式(12):
Figure 0004248551
(ただしR1は水素基又はメチル基であり、R3はアルコール性水酸基含有化合物の残基である。)により表される化合物、下記式(1):
Figure 0004248551
(ただしR1は水素基又はメチル基であり、R3はアルコール性水酸基含有化合物の残基である。)により表される化合物、下記式(13):
Figure 0004248551
(ただしR1は水素基又はメチル基であり、R3はアルコール性水酸基含有化合物の残基である。)により表される化合物からなる群から選ばれた少なくとも一種を主成分とするものとなる。中でも、式(1)により表されるモノエステルが多く生成する。これは式(65)により表される反応が主に起こることによると考えられる。
アルコール性水酸基含有化合物の残基R3の種類及び炭素数はリン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物の用途に応じて適宜選択すればよい。R3の炭素数が4以下であると、リン系酸残基及びリン系酸エステル残基の割合が高いことから、得られる組成物は一般的に難燃性、帯電防止性及びプロトン伝導性に優れている。そのためR3の炭素数が4以下のリン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物の重合体は、導電性樹脂、プロトン伝導性固体高分子電解質、難燃剤、顔料分散剤等の用途に好適である。R3の炭素数が5以上であると、リン系酸残基及びリン系酸エステル残基による親水性と、R3による親油性とのバランスが良いので、得られる組成物は界面活性剤、乳化剤、可溶化剤等として好適である。リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物をこれらの用途に用いる場合、R3の炭素数は所望のHLBに応じて適宜選択すればよい。
リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミドのリン系酸残基及びリン系酸エステル残基は、錯塩を形成していても良く、これにより例えば耐加水分解性、耐熱性等が一層向上する。錯塩としてはアンモニウム塩、アミン塩又は金属塩が好ましい。アンモニウム塩又はアミン塩を形成する場合、酸を中和させるため、例えば第1級、第2級、第3級又は第4級のアルキル基、アリル基、アラルキル基等を含有するアンモニウムイオンやモノ、ジ又はトリアルカノールアミン残基と錯塩を形成するのが好ましい。金属塩としては、カリウム塩等のアルカリ金属塩、及び酸化第1銅塩(赤茶色)、酸化第2銅塩(青色)、酸化第1/第2銅塩の等モル混合物(灰色)、酸化第2鉄塩(茶色)等の重金属塩が好ましい。これらの錯塩は単独で用いてもよいし、複数種を併用してもよい。
リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物は、上記のように、通常エステル化されていないリン系酸残基含有(メタ)アクリルアミド系単量体を副生物として含む。そのような単量体は、一般的に下記式(14):
Figure 0004248551
(ただしR1dは水素基又はメチル基であり、R2bは水素基又は置換もしくは無置換の炭化水素基であり、-XfOHはリン系酸残基である。)、及び下記式(15):
Figure 0004248551
(ただしR1eは水素基又はメチル基であり、-XgOH及び-XhOHは各々リン系酸残基であり、各々リン原子、酸素原子及び水素原子からなる原子団であるXgとXhは同じであっても異なっていてもよい。)により表される。
原料として(メタ)アクリルアミドを用いた場合、リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物は、副生物として下記式(16):
Figure 0004248551
(ただしR1は水素基又はメチル基である。)により表されるホスホン酸(メタ)アクリルアミド、下記式(2):
Figure 0004248551
(ただしR1は水素基又はメチル基である。)により表されるN, N-ジホスホン酸(メタ)アクリルアミド、下記式(70):
Figure 0004248551
(ただしR1は水素基又はメチル基であり、R3はアルコール性水酸基含有化合物の残基であり、yは1又は2である。)により表される(メタ)アクリルアミド(ポリ)ホスホン酸エステル、及び下記式(71):
Figure 0004248551
(ただしR1は水素基又はメチル基であり、xは1又は2であり、yは1又は2である。)により表される(ポリ)ホスホン酸基含有(メタ)アクリルアミドからなる群から選ばれた少なくとも一種を含んでもよい。
リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物中のエステル化物(上記式(9)〜(11)により表される化合物)と、非エステル化物(上記式(14)及び(15)により表される化合物)の割合は特に制限されない。この割合は、アルコール性水酸基含有化合物の水酸基価によるが、一般的にエステル化物と非エステル化物の合計を100モル%として、エステル化物が20モル%以上であるのが好ましく、50モル%以上であるのがより好ましい。具体的には、この割合は、アルコール性水酸基含有化合物が多価アルコール性である場合、20モル%あれば十分であるが、アルコール性水酸基含有化合物が一価アルコール性である場合、50モル%以上であるのが好ましい。
[2] リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物の用途
リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物は、乳化剤及び可溶化剤として好適である。以下これら用途について詳細に説明する。
(1) 乳化剤
上記リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミドは、リン系酸残基及びリン系酸エステル残基による親水性と、(メタ)アクリルアミド基による疎水性とを有し、さらにアルコール性水酸基含有化合物の残基の組成を適宜選択することにより、この残基に親水性又は疎水性のいずれかを付与することができる。そのためリン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物は、界面活性作用を有し、水性樹脂エマルジョンを形成するために添加する乳化剤として好適である。
アルコール性水酸基含有化合物の残基は、水性樹脂エマルジョンに使用する不飽和モノマーに応じて、適宜選択すればよい。例えばアルコール性水酸基含有化合物の残基を、ポリアルキレングリコール単位を有するものとすれば、一般的に多種の不飽和モノマーに対して適合させることができる。アルコール性水酸基含有化合物の残基を有機ケイ素基とすれば、ケイ素含有不飽和モノマーに対して適合させることができる。アルコール性水酸基含有化合物の残基をフッ素含有炭化水素基とすれば、フッ素含有不飽和モノマーに対して適合させることができる。
さらにリン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物は、水性樹脂エマルジョンに使用する不飽和モノマーと共重合できるので、反応性乳化剤として使用することができる。そのため不飽和モノマーの種類に関わらず、本発明の乳化剤により不飽和モノマーを分散させたエマルジョン(水性乳化分散体)は、重合性に優れている。
水性樹脂エマルジョンを形成する不飽和モノマーとして、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸アルキル、スチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリル等のビニル系モノマーが挙げられる。
本発明の乳化剤は、水性樹脂エマルジョン製造の際に、従来の乳化剤と同様に重合媒体の水に添加することにより使用する。その好ましい使用量は、水性樹脂エマルジョンの製造において重合に供される不飽和モノマーの合計量を基準として、1質量%以上であり、好ましくは5〜30質量%である。本発明の乳化剤は、公知の乳化剤と組み合わせて使用することもできる。
乳化重合方法としては、例えば、連続乳化重合、一括乳化重合、二段乳化重合、分割添加重合等の公知の乳化重合法が挙げられる。重合温度及び重合時間は特に制限されず、目的とするエマルジョンの分子量やゲル含有率等に応じて、適宜設定すればよい。乳化重合に際して、従来より乳化重合操作に一般的に用いられている各種添加剤や助剤、例えば連鎖移動剤、重合開始剤、キレート化剤等を使用することができる。更に必要に応じて有機溶媒を添加してもよい。重合開始剤としては、アンモニウムパーサルフェート(APS)、カリウムパーサルフェート(KPS)、アセチルパーオキサイド、イソプロピルハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物系開始剤、2, 2’-アゾビスイソブチロニトリル、2, 2 ’-アゾビス(2, 4-ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2, 2 ’-アゾビス(2-メチルプロピオネート)、ジメチル2, 2 ’-アゾビスイソブチレート等のアゾ系開始剤、あるいはラウリルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、tert-ブチルパーオキシ・ピバレート等の過酸化物系開始剤、過酸化水素等が挙げられる。
本発明の乳化剤を用いた水性樹脂エマルジョンの用途としては、塗料、接着剤、感圧接着剤、被覆剤、含浸補強剤等が挙げられ、基材としては、金属、木材、紙、布、コンクリート等が挙げられる。水性樹脂エマルジョンには、必要に応じて、従来から公知の各種の添加剤、例えば粘着付与剤や、プロセスオイル等の可塑剤、炭酸カルシウム、クレー等の充填剤、分散剤、消泡剤、防腐剤、酸化防止剤、増粘剤等を、本発明の効果を妨げない範囲で適宜添加してもよい。
本発明の乳化剤を用いた水性樹脂エマルジョンを重合して得られる皮膜は、不飽和モノマーと乳化剤が共重合してなるので、強度や接着性に優れている。さらにリン系酸残基及びリン系酸エステル残基を有するので、耐酸化性、難燃性、帯電防止性等に優れている。
(2) 可溶化剤
リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物は、ゴムを有機溶媒に溶解又は分散させる可溶化剤として用いることができる。可溶化させるゴムは特に制限されず、例えば各々分子内に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有するブタジエンオリゴマー、イソプレンオリゴマー及びこれらの誘導体からなる群から選ばれた少なくとも一種の共役ジエン系液状オリゴマーが挙げられる。
共役ジエン系液状オリゴマーとして、下記一般式(72):
Figure 0004248551
(但しR9及びR10はそれぞれ独立にエチレン性不飽和結合を1個以上有し、かつ他の原子団を有してもよい炭化水素基であり、R11及びR12はそれぞれ独立に水素基又はメチル基であり、かつR11及びR12の少なくとも一方は水素基であり、mは重合度である。)により表されるものが挙げられる。ただし共役ジエン系液状オリゴマーとして、式(72)に示すような重合体鎖中の共役ジエン単位が1, 2-結合であるものに限定する趣旨ではなく、共役ジエン単位が1, 4-結合であるものであってもよい。
R9及びR10はエチレン性不飽和結合を1個以上有し、他の原子団を有してもよい炭化水素基である限り特に制限はない。R9及びR10が有してもよい他の原子団としては、ウレタン結合、エステル結合、エーテル結合、イソシアネート基、水酸基、カルボキシル基及びアルコキシ基からなる群から選ばれた少なくとも一種が挙げられる。R9及びR10の具体例として(メタ)アクリル基が挙げられる。
共役ジエン系液状オリゴマーの分子量に特に制限はないが、数平均分子量が500〜50,000のものが好ましい。式(72)により表される共役ジエン系液状オリゴマーのうちR11及びR12がともに水素基であり、R9及びR10がともに下記式(73):
Figure 0004248551
(ただしR9’はH又はCH3である。)により表される基であるものの市販品として、例えば「NISSO-PB TEA-1000」、「NISSO-PB TE-2000」(以上日本曹達(株)製)等がある。共役ジエン系液状オリゴマーは上記式(72)により表される化合物を水素化したものであってもよく、その市販品として、例えば「NISSO-PB TEAI-1000」(日本曹達株式会社製)等がある。
共役ジエン系液状オリゴマーとして、下記一般式(6):
Figure 0004248551
(但しR7及びR8はそれぞれ独立に水素基又はメチル基であり、かつR7及びR8の少なくとも一方は水素基であり、m及びnは各々重合度である。)により表されるエポキシ化共役ジエン系液状オリゴマーも挙げられる。式(6)により表されるエポキシ化共役ジエン系液状オリゴマーの市販品として、例えば「アデカスタブBF-1000」(旭電化工業(株)製)がある。
共役ジエン系液状オリゴマーとして、少なくともビニル芳香族単位及び共役ジエン単位を有し、かつ分子内に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する共重合体からなるものも挙げられる。ビニル芳香族成分としてはスチレンが好ましい。共役ジエン成分としてはイソプレン及び1, 3-ブタジエンが好ましい。ビニル芳香族−共役ジエン系液状オリゴマー中のビニル芳香族成分及び共役ジエン成分の割合は特に制限されず、要求される靭性、可撓性、機械的強度等の物性に応じて適宜設定すればよい。ビニル芳香族−共役ジエン系液状オリゴマーの市販品として、例えば「クラプレン LIR-310」(株式会社クラレ製)等がある。
共役ジエン系液状オリゴマーは、必要に応じて他の共役ジエンを重合成分として含有してもよい。共役ジエン系液状オリゴマーがブタジエンオリゴマー又はその誘導体である場合、イソプレンを共重合成分として含んでもよい。共役ジエン系液状オリゴマーがイソプレンオリゴマー又はその誘導体である場合、ブタジエンを共重合成分として含んでもよい。他の共役ジエンとしては、その他に2, 3-ジメチル-1, 3-ブタジエン、1, 3-ペンタジエン、2-メチル-1, 3-ペンタジエン、1, 3-ヘキサジエン、4, 5-ジエチル-1, 3-オクタジエン、3-ブチル-1, 3-オクタジエン、クロロプレン等が挙げられる。
有機溶媒はゴムに応じて適宜選択すればよく、特に制限されない。ゴムとして上記共役ジエン系液状オリゴマーを溶解又は分散させる場合、例えば活性水素を含まない溶媒が好ましい。活性水素を含まない溶媒としては、上記N, N-ジアルキル(メタ)アクリルアミド、ジメチルホルムアミド(DMF)、N, N-ジメチルアセトアミド(DMAc)等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキシド(DMSO)等のスルホキシド系溶媒;アクリロニトリル等が挙げられる。
本発明の可溶化剤は、上記共役ジエン系液状オリゴマーに、溶液グラフト重合法により官能基含有不飽和モノマー(例えばリン酸基含有不飽和モノマー等。)をグラフト化したり、上記式(6)により表されるゴムのエポキシ基を酸(例えばリン酸等。)により変性したりする際に使用する可溶化剤として好適である。具体的には、上記共役ジエン系液状オリゴマーを有機溶媒に溶解させることができ、上記共役ジエン系液状オリゴマーのリン酸基含有不飽和モノマーによるグラフト化物及びリン酸変性物も有機溶媒に溶解させることができる。これは可溶化剤が、(メタ)アクリルアミド基による親油性を有し、リン系酸残基及びリン系酸エステル残基によるリン酸基含有不飽和モノマーやリン酸やエポキシ基に対する親和性を有し、さらにアルコール性水酸基含有化合物の残基の組成を適宜選択することにより、この残基にも親油性又は官能基親和性を付与することができるためである。可溶化剤のアルコール性水酸基含有化合物残基は、ゴムに応じて、適宜選択すればよい。
さらにリン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物は、上記のような不飽和結合を有する共役ジエン系液状オリゴマーと共重合できるので、反応性可溶化剤として使用することができる。そのため本発明の可溶化剤により共役ジエン系液状オリゴマーを改質することができる。
本発明の可溶化剤の好ましい使用量は、ゴムを100質量%として1質量%以上であり、好ましくは10〜100質量%である。グラフト重合の温度や時間は、特に制限されるものではなく、目的とするグラフト化率等に応じて、適宜設定すればよい。エポキシ基をリン酸変性する方法自体は公知の方法に従えばよく、例えば特開2001-151854号、特開2002-327040号等に記載の方法を採用することができる。
[3] リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体
本発明のリン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体は、少なくとも上記リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物を重合してなる。
(1) 共重合できる他の不飽和化合物
この重合体は、リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物と共重合できる他の不飽和化合物を含んでもよい。そのような他の不飽和化合物として、WO2005/080454に記載のリン系酸残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体が共重合成分として含むことができる不飽和化合物が挙げられる。この不飽和化合物は、(a) 分子内にエチレン性不飽和結合と酸性基とを各々1個以上有する不飽和化合物、及び/又は(b) 分子内に1個以上のエチレン性不飽和結合を有するが酸性基を有しない不飽和化合物に大別できる。酸性基を有する不飽和化合物は、リン酸基、スルホン酸基、カルボン酸基及びアルコール性水酸基からなる群から選ばれた少なくとも一種の酸性基を有するのが好ましい。酸性基を有しない不飽和化合物は(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸エステル、アルキルアミノ基含有不飽和単量体、共役ジエン系液状オリゴマー又はその誘導体、置換又は無置換のスチレン、ハロゲンビニル、脂肪酸ビニルエステル、及びフッ素基含有不飽和単量体からなる群から選ばれた少なくとも一種であるのが好ましい。中でも他の不飽和化合物として、上記の共役ジエン系液状オリゴマーを用いると、重合体の耐溶剤性及び耐水性が一層向上する。
リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物(A)と、他の不飽和化合物(B)との質量比(A)/(B)は特に制限されず、所望の物性に応じて適宜選択すればよい。通常質量比(A)/(B)は100/0〜5/95の範囲であるのが好ましい。この比の下限は10/90以上であるのがより好ましく、20/80以上であるのがさらに好ましい。また他の不飽和化合物(B)の中で、上記(a) 酸性基を含有する不飽和化合物と(b) 酸性基非含有不飽和化合物の質量比(a)/(b)は特に制限されないが、通常(a)/(b) = 100/0〜5/95の範囲とするのが好ましく、(a)/(b) = 95/5〜20/80の範囲とするのがより好ましい。
(2) リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体の製造方法
リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体は、(i) 上記リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物、あるいは(ii) リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物と他の不飽和化合物との混合物を、放射線重合又は熱重合することにより製造できる(以下特段の断りがない限り、「リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物」、及び「リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物と他の不飽和化合物との混合物」をまとめて「不飽和原料」と呼ぶ。)。
(a) 放射線重合による製造方法
放射線としては、光線、X線、電子線等が挙げられるが、光線が好ましい。光線としては、可視光線、紫外線等が挙げられるが、紫外線が好ましい。以下紫外線重合によりリン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体からなる膜を製造する場合を例にとり、本発明の重合体を製造する方法を説明する。紫外線重合による重合体膜の製造方法は、不飽和原料及び光重合開始剤(光増感剤)を含有する組成物(不飽和組成物)を、これが付着しない材料(フッ素系重合体等)により被覆された板に流延し、紫外線透過性板で覆った後、紫外線を照射することにより重合させるものである。
不飽和原料に加える光重合開始剤(光増感剤)としては、
(i) R-(CO)x -R’(R,R’=水素基又は炭化水素基、x = 2〜3)で表される隣接ポリケトン化合物(例えば、ジアセチル、ジベンジル等)、
(ii) R-CO-CHOH-R’(R,R’=水素基又は炭化水素基)で表されるα-カルボニルアルコール(例えば、ベンゾイン等)、
(iii) R-CH(OR”)-CO-R’(R,R’,R”=炭化水素基)で表されるアシロイン・エーテル(例えば、ベンゾインメチルエーテル等)、
(iv) Ar-CR(OH)-CO-Ar(Ar=アリール基、R=炭化水素基)で表されるα-置換アシロイン(例えば、α-アルキルベンゾイン等)、及び
(v) 多核キノン(例えば、9, 10-アンスラキノン等)がある。
これらの光重合開始剤は、それぞれ単独で、又は併用で使用することができる。
光重合開始剤の使用量は不飽和原料の合計質量に対して、1〜10質量%の範囲が好ましい。この使用量を1質量%未満とすると、所定の紫外線照射時間内に重合が完結せず、未反応単量体が残留するので好ましくない。一方10質量%超とすると、重合体が着色するので好ましくない。
不飽和組成物を紫外線照射重合するに当たって使用する紫外線透過性板及び支持基板は紫外線透過率が高いことのみならず、紫外線照射による重合時の昇温に耐える耐熱性を有すること、並びに不飽和組成物及びこれを重合して得られる重合体と接着せず、剥離性が良好なことが必要である。
支持基板として通常使用するガラス平板は紫外線透過率と耐熱性については非常に良いが、重合体と密着するので、予めガラス平板の表面にシリコーン系又はフッ素系の剥離剤を塗布しておくか、フッ素樹脂系の薄い透明フィルムを貼りつけた上で使用するのが好ましい。
支持基板としては、ガラス平板以外に、ポリパーフルオロビニルエーテル樹脂(PFA)、ポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)等のフッ素系樹脂の他、ポリ3-メチルペンテン樹脂、ポリプロピレン樹脂等の紫外線透過率の良い100℃以上の耐熱性を有する樹脂平板を使用することができる。
重合体に剥離性を付与するために、予め不飽和組成物に剥離剤を添加してもよい。剥離剤としては、不飽和組成物との相溶性が良いものが好ましい。剥離剤としてはフッ素系界面活性剤が好ましく、中でもフッ素系アルコールがより好ましい。剥離剤の具体例としてパーフロロオクチルエタノール、パーフロロオクチルスルホアミドエタノール及びこれらのエチレンオキサイド付加物;炭化水素系界面活性剤;高分子ポリオキシエチレングリコール(例えばカーボワックス等)等が挙げられる。剥離剤の添加量は、不飽和組成物の合計質量に対して、0.5〜5質量%の範囲、好ましくは0.5〜1.5質量%の範囲である。この添加量が0.5質量%未満だと剥離性が不十分である。一方この添加量が5質量%を超えても剥離効果が飽和する。
不飽和組成物を流延したのち紫外線透過性板で覆い、紫外線照射を行うに当たり、空気及び余分な不飽和組成物を系外に絞り出す必要がある。例えば図1及び図2に示すように、2枚の支持基板2,2の間に組成物1を挟み、均等に圧力をかけて、クリップ又はクランプ3で止めた状態で、水平に保ちながら紫外線照射を行うのが好ましい。照射は、少なくとも片面に対して1〜15分間行う。照射を表裏交互に行う場合にも、片面に対して0.5〜15分間行う。重合時の紫外線照射強度は5〜150 mW/cm2、好ましくは10〜120 mW/cm2とする。紫外線照射距離は、上記照射時間の範囲で十分硬化するように適宜設定する。紫外線重合法により得られた膜に対して、機械的強度及び耐溶剤性の向上を目的として、100〜130℃で1〜15分程度加熱処理してもよい。紫外線重合膜の厚さは通常20〜200μm、好ましくは20〜100μm程度とする。
本発明では、光重合開始剤の不飽和原料への溶解を支援する目的で、希釈剤としてメタノールなどの低沸点溶媒や、上記N, N-ジアルキル(メタ)アクリルアミドを加えることもできる。特にN, N-ジアルキル(メタ)アクリルアミドは、紫外線重合により不飽和原料とともに重合するので好ましい。N, N-ジアルキル(メタ)アクリルアミドを用いる場合、N, N-ジメチルアクリルアミド(DMAA)及びN, N-ジメチルメタクリルアミドを用いるのが好ましい。N, N-ジアルキル(メタ)アクリルアミドを用いる場合、リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物を調製するときに、溶媒としてN, N-ジアルキル(メタ)アクリルアミドを用い、得られた反応溶液を用いて重合させればよい。これにより効率的に重合体を製造できる。以上紫外線重合による重合体膜の製造方法について説明したが、X線、電子線等他の放射線を使用する場合の手順も基本的に同じである。ただしX線又は電子線を使用する場合、光重合開始剤を使用しなくてもよい。
(b) 熱重合による製造方法
リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体を熱重合により製造する方法を説明する。重合反応は、重合開始剤を用いて、不飽和原料をラジカル重合させることにより行う。重合開始剤は上記乳化剤の場合と同じでよい。重合開始剤の使用量は、不飽和原料を100とした場合に質量比で0.1〜5であるのが好ましく、0.1〜2であるのがより好ましい。
重合手順について述べる。攪拌器付き反応器に不飽和原料を投入し、反応器内を窒素ガス雰囲気とした後、重合開始剤を添加し、均一溶液となるように室温で撹拌する。得られた溶液を成形型に入れ、オーブン中で重合開始剤の分解温度である40℃〜70℃に昇温し、数時間〜24時間静置することにより重合させる。好ましい重合温度は50℃〜70℃である。
必要に応じて、重合反応は、不飽和原料及び生成する重合体の双方が溶解する共通溶媒中で行ってもよい。溶媒としてはアルコール及び/又は極性溶媒が好ましい。アルコールとしては、脂肪族低級アルコールが好ましい。脂肪族低級アルコールとしてはメタノール、エタノール及びイソプロピルアルコールからなる群から選ばれた少なくとも一種が好ましい。これらは2種以上併用してもよい。また溶解性を損なわない範囲でエステル、ジオキサン、エーテル等を共存させてもよい。極性溶媒としては、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)及び水からなる群から選ばれた少なくとも一種がより好ましい。水を使用する場合、脂肪族低級アルコールを併用するのが好ましい。
溶媒を使用する場合の重合手順について述べる。まず攪拌器、還流冷却器付き反応器に(不飽和原料+溶媒)からなる溶液を投入し、反応器内を窒素ガス雰囲気とした後、40℃〜70℃に昇温する。所定温度到達直後に重合開始剤を添加する。このとき若干の発熱があり、重合開始を確認することができる。所定温度に到達してから約1時間間隔で重合開始剤を2〜3回添加した後、1時間程度重合反応を継続する。反応温度は最初から最後まで一定である必要はなく、重合末期に温度を上げて未反応単量体を極力少なくする方法をとってもよい。重合溶液は不飽和原料の初期固形分濃度が10〜40質量%であるのが好ましく、10〜30質量%であるのがより好ましい。重合開始剤のトータル使用量は、上記と同じでよい。
得られた重合溶液からリン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体を単離する場合、重合溶液の固形分濃度が10〜80質量%になるまで濃縮し、得られた濃縮溶液を貧溶媒中に投入することにより粘性固体を析出させ、濾別する。反応後の溶液は、所望のリン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体だけでなく、遊離したリン酸、未反応の単量体、重合度の不十分な成分等の不純物も含んでいる場合があるので、精製を行うのが好ましい。ただし精製を行うことに限定する趣旨ではない。精製は重合溶液の固形分濃度が40〜80質量%になるまで濃縮し、得られた濃縮溶液を貧溶媒中に投入することにより粘性固体を析出させ、貧溶媒をデカンテーション法で除去することにより行う。貧溶媒としてはアセトン、THF、エーテル、1, 1, 1-トリクロロエタン等が好ましい。貧溶媒は反応生成物の有姿の2倍容積〜15倍容積と大過剰量使用する。貧溶媒による粘性固体の洗浄操作は必要に応じて繰り返せばよい。このような精製を行うことにより、上記不純物を除去することができる。
熱重合により調製したリン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体を膜化する場合、キャスト法を用いるのが好ましい。キャスト法は、リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体の溶液を水平なガラス板やトレイ上に流延し、溶媒を蒸発させるものである。製膜したフィルム(皮膜)に対してさらに常圧又は減圧下100〜140℃で1〜30分程度加熱するのが好ましく、これにより機械的強度及び耐溶剤性が一層向上する。キャスト膜に対してさらに延伸を施すことにより機械的強度を増すこともできる。延伸は加熱を伴うのが好ましい。キャスト膜の厚さは通常20〜500μm、好ましくは20〜200μm程度とする。
(3) リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体の物性
上記各製造方法により得られるリン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体は、比較的低分子量の重合物である。限定されないが、通常リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体は、固形分濃度が5〜20質量%のメタノール溶液にした時に粘度が3〜200 mPa・s(cP)になる程度の重合度であるのが好ましい。リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体は、通常の場合、表面固有抵抗が室温/RH=40〜75%の条件下で1×1016 Ω以下の優れた導電性を示す。これは重合体中のホスホン酸基密度が高いためと考えられる。
[4] 導電性樹脂
本発明の導電性樹脂は、上記リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体を必須成分として含む。
(1) 添加可能な他の樹脂
導電性樹脂はその他の樹脂を含んでもよい。リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体は、他の樹脂との相溶性に優れている。そのため、他の樹脂を混合した導電性樹脂は、他の樹脂が元来有する造膜性、耐薬品性、可撓性、透明性、各種基材に対する密着性等の優れた物性と、リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体の優れた導電性とを兼備している。
添加可能なその他の樹脂として、WO2005/080454に記載の導電性樹脂が含むことができる樹脂が挙げられる。具体的には、上記不飽和アルコール系共重合体、上記部分アセタール化不飽和アルコール系重合体、メラミン樹脂(例えばトリメトキシメチルメラミン樹脂等。)、ポリアミド、ポリ(メタ)アクリロニトリル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリアクリルアミド、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリアセタール、ウレタン樹脂、セルロース又はその変性物、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル並びにポリ酢酸ビニルからなる群から選ばれた少なくとも一種である。中でも他の樹脂としては、不飽和アルコール系共重合体、部分アセタール化不飽和アルコール系重合体、及びメラミン樹脂が好ましい。
(2) 他の樹脂の配合割合
リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体と他の樹脂の比率[(リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体)/(他の樹脂)]は、固形分質量ベースで0.05以上であるのが好ましく、0.1以上であるのがより好ましい。この比率を0.05未満とすると導電性が不十分となる。この比率の上限は特に制限されず、所望の物性に応じて適宜設定すればよい。
(3) 他の樹脂の添加方法
(a) 混合重合法
他の樹脂を含む導電性樹脂は、上記不飽和原料[リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物(+上記他の不飽和化合物)]を、他の樹脂の共存下で放射線重合又は熱重合することにより得られる。放射線重合及び熱重合の方法は、上記リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体の場合と同じであるので、説明を省略する。
(b) 溶液混合法
他の樹脂を含む導電性樹脂はまた、上記リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体の溶液に、他の樹脂を添加したポリマー溶液を調製し、これを加熱処理することにより得られる。ポリマー溶液の樹脂固形分濃度は5〜30質量%になるようにするのが好ましい。ポリマー溶液を加熱することにより溶媒を蒸発除去し、次いで100〜140℃に加熱することにより固体状の均一組成物である導電性樹脂が得られる。かくして得られる導電性樹脂は可撓性及び透明性を有する均一な組成物である。
特にメラミン樹脂を添加した場合、溶媒除去後の樹脂組成物を100〜140℃に加熱すると、重合体中に組み込まれた(ポリ)ホスホン酸基が触媒となりメラミン樹脂の架橋反応が促進され、導電性樹脂の機械的強度及び耐溶剤性が一層向上する。メラミン樹脂の添加にあたり、メチロールメラミン又はメチル化もしくはブチル化したメチロールメラミンを添加し、リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体とともに加熱することにより重合させてもよい。
(4) 導電性樹脂の物性
以上のような導電性樹脂は、上記のように導電性に優れているだけでなく、耐水性、耐薬品性及び各種基材に対する密着性にも優れている。このような特性を有する導電性樹脂は、導電性金属ペースト用バインダ、コーティング剤原料、固体高分子電解質膜原料、生体電極の装着時に皮膚と電極素子の間に介在させる生体電極用導電性樹脂等として有用である。なお導電性樹脂はリン原子を含有しているので、難燃性や無機フィラーの分散性にも優れている。導電性樹脂からなる成形体の例として、キャスト膜が挙げられる。キャスト膜の製造方法は上記のとおりである。
[5] 導電性金属ペースト用バインダ
上記導電性樹脂は、導電性金属ペースト用バインダとして使用できる。導電性金属ペーストは、少なくとも金属微粒子と、有機バインダとして機能する導電性樹脂と溶媒を含む。導電性樹脂は、導電性金属ペーストを加熱・乾燥した際、金属微粒子間の間隙を満たして金属微粒子相互を固定し、金属微粒子を基板に接着させる機能を有する。導電性金属ペーストは、回路印刷等に用いられる導電性コーティング剤、導電性インク、半田代替の導電性接着剤等の用途に使用されるものである。
金属微粒子を構成する金属は特に制限されず、公知の導電性金属ペーストに使用される貴金属(金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、オスミウム、ルテニウム、イリジウム等)、銅、鉄、タングステン、ニッケル、タンタル、ビスマス、鉛、インジウム、錫、亜鉛、チタン等が挙げられる。金属微粒子の平均粒径も特に制限されず、用途に応じて適宜選択すればよいが、例えば回路印刷用途の場合、1〜100 nmである。
導電性金属ペースト中の有機バインダの含有量は、導電性金属ペースト全体を100質量%として10〜30質量%の範囲内であるのが好ましい。この含有量が10質量%未満であると構造体として成形後の物性が不良もしくは基材との密着性が不充分であり、30質量%超であると導電性が低い。
溶媒としては上記[3]で述べた脂肪族低級アルコールが好ましい。導電性金属ペーストは、必要に応じて他の成分を含有してもよい。他の成分としては特に限定されず、例えば塗面調整剤(例えばメラミン架橋剤、メチロールナイロン等)、たれ止め剤、界面活性剤、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、グラスレジン、ガラスフリット等の塗料用添加剤;着色顔料、体質顔料、メタリック顔料等の顔料等が挙げられる。
導電性金属ペーストは、混練により、一旦均一に金属超微粒子を分散したペーストとした後、必要に応じて、その粘度を調整するため、適宜チキソ剤の添加、さらには余剰の有機溶媒を減圧下蒸散により除去する、あるいは有機溶媒の追加又は添加を行うこともできる。
導電性金属ペーストの塗布方法は特に限定されず、公知の方法が挙げられる。具体的には、印刷法、スタンピング法等を挙げることができる。塗布した導電性金属ペーストの加熱・乾燥工程は特に限定されず、例えば、50〜300℃、1秒〜60分程度の条件で加熱・乾燥すればよい。導電性金属ペーストにより得られる導電膜は、低温で加熱・乾燥しても高い導電性が得られるため、熱に弱い基材に対しても好適である。
導電性金属ペーストを塗布する基材は特に限定されず、例えば、セラミック、ガラス、ガラスエポキシ基板、BT(Bismaleimide Triazine)基板、半導体を接着するための42アロイ(鉄−ニッケル合金)、銅等のリードフレーム等を挙げることができる。導電性金属ペーストを用いた構造物も特に限定されず、例えば、コンデンサ、チップ抵抗器、導体回路、リードフレームと半導体の接着部分等を挙げることができる。
本発明の有機バインダはリン系酸残基を有するので、これを含む導電性金属ペーストを乾燥してなる導電膜は、導電性のみならず、耐酸化性、難燃性及び基材に対する密着性にも優れている。特に優れた耐酸化性により、基板配線の酸化が良好に抑制され、他の配線を導電膜に接続した時の酸化が抑制される。
[6] コーティング剤
本発明のコーティング剤は、上記導電性樹脂を含むものである。溶媒としては上記[3]で述べた熱重合に使用可能な溶媒が使用できる。コーティング剤を使用する際には、良溶媒を用いてコーティング剤を塗布に適した濃度に希釈するのが好ましい。良溶媒としては上記[3]で述べた脂肪族低級アルコールが好ましい。
コーティング剤には、通常のコーティング剤に使用される以下の添加物、例えば粘度調整剤(例えばシックナー)、美装目的の各種着色顔料、隠蔽力を増す目的の充填材、塗面の平滑性を良くする目的で添加されるレベリング剤、基材との密着性を改良する目的で添加されるカップリング剤、従来公知の酸化防止剤、潤滑剤、ブロッキング防止剤、老化防止剤、難燃剤、導電剤、消泡剤等を任意に選択し、使用することができる。
コーティング剤を被塗物に対して、乾燥後に1〜100μmの厚さとなるよう塗布し、加熱してコーティング被膜を形成することにより帯電防止性、導電性、防曇性等を付与できる。基材表面への塗布方法としては、基材表面に刷毛塗り、バーコーター塗り、スプレー、浸漬、ロールコート、ブレードコート、フローコート又は静電塗装により被覆ないしは浸漬する方法がある。コーティング剤は金属板、ガラス板、プラスチック成型物、シートまたはフィルム、繊維、織布または不織布などのいずれにも塗布でき、その表面に密着する。コーティング剤を硬化せしめた塗膜は、基材への密着性、耐溶剤性、耐水性、硬度、光沢、対候性、防錆性等に優れている。
[7] 固体高分子電解質膜
本発明の固体高分子電解質膜は、上記導電性樹脂を固体高分子電解質として利用する膜である。この膜は高密度の(ポリ)ホスホン酸基に由来するプロトン伝導性に優れている。
固体高分子電解質膜は、リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物、あるいはこれに必要に応じて上記他の不飽和化合物及び/又は上記他の樹脂を添加した組成物を、(a) 紫外線透過性支持基板に挟んだ状態で放射線重合することにより膜化するか、(b) 熱重合したのちキャスト法により膜化することにより得られる。放射線重合方法、熱重合方法及びキャスト法は、上記の通りであるので、説明を省略する。
固体高分子電解質膜は、架橋化したリン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体を含むのが好ましい。架橋化した固体高分子電解質膜は耐溶剤性、特に耐メタノール性に優れている。架橋化したリン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体を含む固体高分子電解質膜を製造するには、上記不飽和化合物として不飽和基を複数有する架橋剤を使用し、放射線重合法を用いて製造するのが好ましい。
放射線重合法を用いる場合、不飽和組成物を、補強材に含浸させるか塗布した後、補強材を紫外線透過性支持基板に挟み、紫外線を照射して不飽和組成物を光重合させることにより、複合膜化してもよい。使用可能な補強材としては、例えばWO 2002/33709に記載の無機質繊維からなる補強材、有機質繊維からなる補強材及び樹脂フィルムが挙げられる。不飽和組成物の粘度を下げ、補強材への含浸を容易にし、補強材への付着量を減少せしめて複合膜を薄くするなどの目的で、希釈剤としてメタノールなどの低沸点溶媒や、上記N, N-ジアルキル(メタ)アクリルアミドを加えることもできる。
補強材と不飽和組成物の使用割合は、補強材の不飽和組成物に対する親和性、換言すれば、不飽和組成物の吸収性によって大きく異なるが、一般的に補強材/不飽和組成物=1/20〜1/2(質量比)の範囲である。
以上のような固体高分子電解質膜は一次電池用電解質膜、二次電池用電解質膜、燃料電池用電解質膜、表示素子、各種センサー、信号伝達媒体、固体コンデンサー、イオン交換膜などに好適に利用できる。特に本発明の固体高分子電解質膜は通常の場合、10- 4〜10- 2 S・cm- 1の優れたプロトン伝導性を有し、その温度依存性が小さいので、燃料電池用電解質膜として好適である。
[8] 燃料電池
燃料電池の構造は公知のものでよい。通常燃料電池は複数個の単位燃料電池(膜−電極接合体)を、セパレータを介して積層することにより形成することができる。単位燃料電池は、固体高分子電解質膜と、その両側に接合されたアノード電極及びカソード電極とから構成される。電極は、ガス拡散層(多孔性の炭素系材料等)と触媒層(白金粒子等)とからなる。触媒層はガス拡散層上に触媒粒子が塗布されることにより形成される。
セパレータは、燃料ガス(水素、メタン、メタノール等)と酸化剤ガス(酸素又は空気)とを分離すると共に、燃料ガス及び酸化剤ガスの流路を確保し、さらに燃料電池セルで発電した電気を外部へ伝達する役割を担う。従ってセパレータは、炭素材料、炭素複合材料(カーボンと熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂との複合材料等)、金属材料、金属複合材料(金属とカーボンとの複合材料等)等の導電性材料から形成される。またセパレータの表面には電極との接触部分に燃料ガス及び酸化剤ガスの流路をなす溝(反応ガス流路)が形成されている。
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
実施例1
(リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物の合成)
還流冷却管、粉末投入口及び温度計を接続した自動合成反応装置(内容積1,000 mL、ユニケミカル株式会社製)に、71 g(1モル)のアクリルアミド及び0.1 gのパラメトキシハイドロキノンを入れ、190 g(1.9モル)のN, N-ジメチルアクリルアミド(DMAA)に溶解し、30℃まで昇温した。内温が30℃に到達したことを確認後、142 g(1モル)の無水リン酸を、15分間隔で4回に分けて入れた。無水リン酸を添加する間、溶液を攪拌しながら内温を30〜60℃の範囲で保持した。無水リン酸を投入後、パラメトキシハイドロキノンをさらに0.1 g添加し、80〜82℃に昇温して2時間熟成反応を行った。
得られた中間生成物(アクリルアミドピロホスホン酸)を含む反応溶液に、280 g(0.91モル)のノニルフェノールエトキシエタノール[商品名「ノニオンNS-202」、日本油脂株式会社製、水酸基価(1NのKOH水溶液を用いた測定値。以下同じ。):180 mg/g、水酸基当量(分析値。以下同じ。):311 g/eq.]を1時間かけて添加し、80〜82℃で8時間反応させた。残留しているアクリルアミドピロホスホン酸を加水分解するために4g(0.22モル)の水を添加し、80℃の温度で30分間保持した。
得られた組成物(以下「組成物Nφ」と呼ぶ。)を液体クロマトグラフィーにより分析した結果、アクリルアミドジホスホン酸ノニルフェノールエトキシエチルモノエステルを主成分とし、その他に溶媒のDMAA及び少量の副生物アクリルアミドジホスホン酸を含むことを確認した[液体クロマトグラフィーの分析条件は以下の通りである。測定機器:株式会社島津製作所製SPD-10A(UV検出器使用)、カラム温度:室温、溶媒:メタノール/水=7/3(質量比)、濃度:0.01 質量%(インジェクション量:2.5μl)、カラム:HAMILTON社製PRP-1、溶媒流速:0.3 ml/分。]。
実施例2
(リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物の合成)
アクリルアミドの使用量を100 g(1.4モル)とし、DMAAの使用量を220 g(2.2モル)とし、無水リン酸の使用量を200 g(1.4モル)とした以外実施例1と同様にして、アクリルアミドピロホスホン酸を含む反応溶液を調製した。得られた反応溶液に、240 g(1モル)のオクタフルオロペンタノール(商品名「OFPO」、旭硝子株式会社製、水酸基価:241 mg/g、水酸基当量:232g/eq.)を添加し、実施例1と同様にしてエステル化反応させた。得られた溶液に、10 g(0.56モル)の水を添加した以外実施例1と同様にして、残留アクリルアミドピロホスホン酸を加水分解した。得られた組成物(以下「組成物FN」と呼ぶ。)を実施例1と同様にして液体クロマトグラフィーにより分析した結果、アクリルアミドジホスホン酸オクタフルオロペンチルモノエステルを主成分とし、その他に溶媒のDMAA及び少量の副生物アクリルアミドジホスホン酸を含むことを確認した。
実施例3
(リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物の合成)
アクリルアミドの使用量を71.5 g(1モル)とし、DMAAの使用量を191 g(1.9モル)とし、無水リン酸の使用量を143.5 g(1モル)とした以外実施例1と同様にして、アクリルアミドピロホスホン酸を含む反応溶液を調製した。得られた反応溶液に、150 g(0.8モル)の高級アルコール組成物(組成:ラウリルアルコール95質量%+テトラデシルアルコール3質量%+デシルアルコール2質量%、商品名「NAA-42」、日本油脂株式会社製、水酸基価:300 mg/g、水酸基当量:187 g/eq.)を添加し、実施例1と同様にしてエステル化反応させた。得られた溶液に、7g(0.39モル)の水を添加した以外実施例1と同様にして、残留アクリルアミドピロホスホン酸を加水分解した。得られた組成物(以下「組成物C12」と呼ぶ。)を実施例1と同様にして液体クロマトグラフィーにより分析した結果、アクリルアミドジホスホン酸ラウリルモノエステルを主成分とし、その他に溶媒のDMAA及び少量の副生物アクリルアミドジホスホン酸を含むことを確認した。
実施例4
(リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物の合成)
アクリルアミドの使用量を72 g(1モル)とし、DMAAの使用量を191 g(1.9モル)とし、無水リン酸の使用量を144 g(1モル)とした以外実施例1と同様にして、アクリルアミドピロホスホン酸を含む反応溶液を調製した。得られた反応溶液に、両末端にプロピオキシエタノール基が結合した変性シリコーンオイル(骨格部分の組成:Si5.7O4.7(CH3)11.4、商品名「X-22-160SS」、信越化学工業株式会社製、水酸基価:184 mg/g、水酸基当量:304.35 g/eq.)を274 g(0.44モル)添加し、実施例1と同様にしてエステル化反応させた。得られた溶液に、4.2g(0.23モル)の水を添加した以外実施例1と同様にして、残留アクリルアミドピロホスホン酸を加水分解した。得られた組成物(以下「組成物SiN」と呼ぶ。)を実施例1と同様にして液体クロマトグラフィーにより分析した結果、アクリルアミドジホスホン酸が上記変性シリコーンオイルの片末端に結合したモノエステルを主成分とし、ジエステル成分(アクリルアミドジホスホン酸が上記変性シリコーンオイルの両末端に結合したジエステル成分)、溶媒のDMAA及び少量の副生物アクリルアミドジホスホン酸を含むことを確認した。
実施例5
(リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物の合成)
アクリルアミドの使用量を72 g(1モル)とし、DMAAの使用量を191 g(1.9モル)とし、無水リン酸の使用量を144 g(1モル)とした以外実施例1と同様にして、アクリルアミドピロホスホン酸を含む反応溶液を調製した。得られた反応溶液に、315.5 g(0.3モル)のポリオキシプロピレングリセリルエーテル(商品名「ユニオールTG-1000」、日本油脂株式会社製、水酸基価:160 mg/g、水酸基当量:350 g/eq.)を添加し、実施例1と同様にしてエステル化反応させた。得られた溶液に、4.1g(0.23モル)の水を添加した以外実施例1と同様にして、残留アクリルアミドピロホスホン酸を加水分解した。得られた組成物(以下「組成物G6N」と呼ぶ。)を実施例1と同様にして液体クロマトグラフィーにより分析した結果、アクリルアミドジホスホン酸がポリオキシプロピレングリセリルエーテルに1個結合したモノエステルを主成分とし、その他にジエステル体(アクリルアミドジホスホン酸がポリオキシプロピレングリセリルエーテルに2個結合した化合物)、トリエステル体(アクリルアミドジホスホン酸がポリオキシプロピレングリセリルエーテルに3個結合した化合物)、溶媒のDMAA及び少量の副生物アクリルアミドジホスホン酸を含むことを確認した。
実施例6
(リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物の合成)
アクリルアミドの使用量を150 g(2.1モル)とし、DMAAの使用量を340 g(3.4モル)とし、無水リン酸の使用量を300 g(2.1モル)とした以外実施例1と同様にして、アクリルアミドピロホスホン酸を含む反応溶液を調製した。得られた反応溶液に、230 g(0.7モル)のポリオキシプロピレングリセリルエーテル(商品名「ユニオールTG-330」、日本油脂株式会社製、水酸基価:519 mg/g、水酸基当量:108 g/eq.)を添加し、実施例1と同様にしてエステル化反応させた。得られた溶液に、5g(0.28モル)の水を添加した以外実施例1と同様にして、残留アクリルアミドピロホスホン酸を加水分解した。得られた組成物(以下「組成物G2N」と呼ぶ。)を実施例1と同様にして液体クロマトグラフィーにより分析した結果、アクリルアミドジホスホン酸がポリオキシプロピレングリセリルエーテルに1個結合したモノエステルを主成分とし、その他に、ジエステル体(アクリルアミドジホスホン酸がポリオキシプロピレングリセリルエーテルに2個結合した化合物)、トリエステル体(アクリルアミドジホスホン酸がポリオキシプロピレングリセリルエーテルに3個結合した化合物)、溶媒のDMAA及び少量の副生物アクリルアミドジホスホン酸を含むことを確認した。
実施例7
(リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物の合成)
アクリルアミドの使用量を72 g(1モル)とし、DMAAの使用量を192 g(1.9モル)とし、無水リン酸の使用量を144 g(1モル)とした以外実施例1と同様にして、アクリルアミドピロホスホン酸を含む反応溶液を調製した。得られた反応溶液に、137 g(0.23モル)のポリオキシエチレンメチルグルコシド(商品名「マクビオブライドMG-10E」、日本油脂株式会社製、水酸基価:367 mg/g、水酸基当量:152 g/eq.)を添加し、実施例1と同様にしてエステル化反応させた。得られた溶液に、5g(0.28モル)の水を添加した以外実施例1と同様にして、残留アクリルアミドピロホスホン酸を加水分解した。得られた組成物(以下「組成物3EO」と呼ぶ。)を実施例1と同様にして液体クロマトグラフィーにより分析した結果、アクリルアミドジホスホン酸がポリオキシエチレンメチルグルコシドによりモノエステル化された化合物を主成分とし、その他に溶媒のDMAA及び少量の副生物アクリルアミドジホスホン酸を含むことを確認した。
実施例8
(乳化剤としての評価)
実施例1,3及び5で調製した組成物Nφ、C12及びG6Nについて乳化剤としての評価を行った。組成物Nφ、C12及びG6Nの各々と、酢酸ビニルと、水とを1:4:10の質量比で混合し、水性乳化分散体を調製した。得られた90部の水性乳化分散体を、撹拌機、コンデンサー、温度計及び窒素導入管を備えたフラスコに入れ、65℃に昇温した後、4部の5質量%アンモニウムパーサルフェート水を添加し、65〜70℃で撹拌しながら、1時間間隔で3部の5質量%アンモニウムパーサルフェート水を2回添加し(合計10部)、撹拌後65〜80℃の温度でさらに2時間反応を継続させ、重合を終了した。重合中フラスコの壁に凝集物がわずかに付着したほかは、分離やブロッキングもなく安定であった。得られた水性樹脂分散体を室温で1ケ月放置しても沈澱物は殆どみられなかった。
実施例9
(可溶化剤としての評価)
実施例1で調製した組成物Nφ(アクリルアミドジホスホン酸ノニルフェノールエトキシエチルモノエステルを主成分とする組成物)25 gを可溶化剤として用い、25 gの正リン酸と50 gのアクリロニトリルを反応器に入れ、20〜40℃の温度下で撹拌しながら、100 gのエポキシ化液状ゴム(商品名「FB-1000」、旭電化工業株式会社製、エポキシ当量:200 g/eq.)のアクリロニトリル溶液(濃度:50質量%)を除々に添加した。得られた混合液を30〜40℃の温度に保持しながら撹拌すると白色化したが、さらに組成物Nφを50 g添加し、撹拌を続行すると透明で粘性を有する溶液が得られた。得られた溶液中のリン酸変性されたエポキシ化液状ゴムは光重合性を有していた。このことから、エポキシ化液状ゴムはリン酸変性されただけでなく、組成物Nφとともに重合するものと考えられる。
比較例1
組成物Nφを添加しなかった以外実施例9と同様にして、エポキシ化液状ゴムのリン酸変性反応を行った。しかし撹拌中のアクリロニトリル及びエポキシ化液状ゴムの相溶性が悪く、混合物がゲル化してしまった。これはエポキシ化液状ゴムがリン酸架橋されてしまったためと考えられる。
実施例10〜17
(導電性樹脂フィルムの作製)
実施例1,2,4〜7で合成した各リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物に、実施例9で合成したリン酸変性エポキシ化液状ゴム/組成物Nφ/アクリロニトリル溶液、及びアクリロニトリルを混合し、表1に示す配合割合の組成物を調製した。また実施例9で合成したリン酸変性エポキシ化液状ゴム/組成物Nφ/アクリロニトリル溶液及びアクリロニトリルを混合し、表1に示す配合割合の組成物を調製した。得られた各組成物に、光重合開始剤[イルガキュア651(2, 2-ジメトキシ-1, 2-ジフェニルエタン-1-オン;チバ・スペシャリティーケミカルズ社製)及びイルガキュア500(1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフェノン;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)の等質量比混合物]を、表1に示す配合割合(対組成物)で添加した。一辺20 cmの正方形状ガラス板上にポリエチレンフィルムを貼り、ポリエチレンフィルムの周端部に厚さ100μmのスペーサー用テープをつけ、対角中心に上記重合開始剤含有組成物を滴下し、その上からポリエチレンフィルムを貼り付けたガラス板を置き、組成物を2枚のガラス平板間に挟んだ状態とした(図1及び図2参照)。この状態で、高圧水銀灯(400 W)により紫外線を裏表に対して各10分間照射することにより(照射距離:20 cm)、光重合させた。得られたフィルムは透明であり、均一性に優れていた。
(導電性樹脂フィルムの物性評価)
導電性樹脂フィルムの物性を以下の方法で測定した。結果を表1に示す。
(1) 耐水性:縦1cm×横4cmの帯状サンプルを切り出し、縦×横の面積を測定し、これを基準とした。切り出したサンプルを室温の水に浸漬し、30分後に取り出し、縦横の長さをそれぞれ測定し、かかる縦×横の面積を算出し、基準面積に対する増加率を膨潤率とした。
(2) 耐メタノール性:縦1cm×横4cmの帯状サンプルを切り出し、縦×横の面積を測定し、これを基準とした。切り出したサンプルを室温のメタノールに浸漬し、30分後に取り出し、縦横の長さをそれぞれ測定し、かかる縦×横の面積を算出し、基準面積に対する増加率を膨潤率とした。また浸漬後のフィルムに指で触れ、その触感により強度を判定した。判定基準を示す記号は◎:「非常に張り強度に優れている」、○:「実用上十分な張り強度を有する」及び△:「やや張り強度に欠けるが、実用上問題ない」をそれぞれ示す。
(3) 耐熱水性:縦1cm×横4cmの帯状サンプルを切り出し、縦×横の面積を測定し、これを基準とした。切り出したサンプルを80℃の熱水に浸漬し、2時間後に取り出し、縦横の長さをそれぞれ測定し、かかる縦×横の面積を算出し、基準面積に対する増加率を膨潤率とした。
(4) 表面固有抵抗:表面固有抵抗測定器(東亜電波工業株式会社製 SME-8310)により、RH 45%/15℃の条件で測定した。
Figure 0004248551
表1(続き)
Figure 0004248551
表1(続き)
Figure 0004248551
注:(1) 実施例1で調製したアクリルアミドジホスホン酸ノニルフェノールエトキシエチルモノエステルを主成分とする組成物。
(2) 実施例2で調製したアクリルアミドジホスホン酸オクタフルオロペンチルモノエステルを主成分とする組成物。
(3) 実施例4で調製したアクリルアミドジホスホン酸/変性シリコーンオイルモノエステルを主成分とする組成物。
(4) 実施例5で調製したアクリルアミドジホスホン酸がポリオキシプロピレングリセリルエーテルに1個結合したモノエステルを主成分とする組成物。
(5) 実施例6で調製したアクリルアミドジホスホン酸がポリオキシプロピレングリセリルエーテルに1個結合したモノエステルを主成分とする組成物。
(6) 実施例7で調製したアクリルアミドジホスホン酸がポリオキシエチレンメチルグルコシドに1個結合したモノエステルを主成分とする組成物。
(7) 実施例9で合成した組成物。
(8) イルガキュア651/イルガキュア500=1/1(質量比、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)。
(9) 15℃/RH 45%。
(10) フィルム形成時に空気に暴露された面。
(11) フィルム形成時に容器に接触していた面。
表1に示すように、実施例10〜16の導電性樹脂フィルムは、水、メタノール及び熱水への浸漬により、僅かな膨潤が起こるものの、実用上問題ないレベルである。実施例10〜16の導電性樹脂フィルムの表面固有抵抗値は、RH 45%/15℃の測定において、1010〜1015 Ωのオーダーにあり、リン系酸残基を電解質基とする導電性樹脂として良好な水準であった。
実施例17
(重合体の調製)
36gの組成物Nφを反応容器(内容積100 mL)に入れ、5質量%のアンモニウムパーサルフェート水を4g入れ、均一溶液となるように撹拌した。得られた溶液をオーブンに入れ、40〜65℃の温度で18時間静置することにより重合させた。この重合体(以下重合体「NφP」とよぶ。)は40〜50℃の温度では柔らかく、伸縮性を有する高分子であった。得られた重合体NφPの10質量%メタノール溶液を調製し、18℃で測定した粘度は13.4 mPa/sであった。得られた重合体NφPの酸価は498.4 mg/gであった。なお酸価は、1gの重合体を100gの50質量%メタノール水溶液に溶解し、1NのKOH水溶液を用いて測定した(以下同じ)。得られた重合体を、300gのメタノール/水混合液[メタノール:水=70:30(容積比)。以下同じ。]に溶解させた。得られた溶液の大部分は80メッシュ金網を通過する透明溶液であった。この溶解現象は重合体NφPが架橋構造を有さず、リニアーな構造を有することによるものと推測される。
実施例18
(重合体の調製)
リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物として、実施例2で調製した組成物FN(アクリルアミドジホスホン酸オクタフルオロペンチルモノエステルを主成分とする組成物)を用いた以外実施例17と同様にして、重合体を調製した。得られた重合体(以下重合体「FNP」とよぶ。)の10質量%メタノール溶液を調製し、18℃で測定した粘度は9.9 mPa/sであった。得られた重合体FNPの酸価は551.2 mg/gであった。重合体FNPもメタノール/水混合液に対して溶解性を有していた。
実施例19
(重合体の調製)
リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物として、実施例3で調製した組成物C12(アクリルアミドジホスホン酸ラウリルモノエステルを主成分とする組成物)を用いた以外実施例17と同様にして、重合体を調製した。得られた重合体(以下重合体「C12P」とよぶ。)の10質量%メタノール溶液を調製し、18℃で測定した粘度は18.1 mPa/sであった。得られた重合体C12Pの酸価は431.0 mg/gであった。重合体C12Pもメタノール/水混合液に対して溶解性を有していた。
実施例20
(重合体の調製)
リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物として、実施例4で調製した組成物SiN(アクリルアミドジホスホン酸/変性シリコーンオイルモノエステルを主成分とする組成物)を用いた以外実施例17と同様にして、重合体を調製した。得られた重合体(以下重合体「SiNP」とよぶ。)の10質量%メタノール溶液を調製し、18℃で測定した粘度は9.8 mPa/sであった。得られた重合体SiNPの酸価は425.2 mg/gであった。重合体SiNPはメタノール/水混合液に対して溶解性を有しており、架橋していないことが示唆された。その理由として、組成物SiNはアクリルアミドジホスホン酸が上記変性シリコーンオイルの両末端に結合したジエステル体を含むが、例えばこのジエステル体が両末端ホスホン酸基の会合により環状となることが推測される。なお二重結合を一分子内に複数有しても架橋性を示さない化合物の公知例として、オルソジアリルフタレートが挙げられる。オルソジアリルフタレートは二重結合が隣接しているので、リニアーな重合体を形成する(例えば「13599の化学商品」,化学工業日報社,1999年1月,pp.972-973)。
実施例21
(重合体の調製)
リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物として、実施例5で調製した組成物G6N(アクリルアミドジホスホン酸がポリオキシプロピレングリセリルエーテルに1個結合したモノエステルを主成分とする組成物)を用いた以外実施例17と同様にして、重合体を調製した。得られた重合体(以下重合体「G6NP」とよぶ。)の10質量%メタノール溶液を調製し、18℃で測定した粘度は10.9 mPa/sであった。得られた重合体G6NPの酸価は289.2 mg/gであった。重合体G6NPもメタノール/水混合液に対して溶解性を有しており、架橋していないことが示唆された。その理由として、ジエステル体やトリエステル体のアクリルアミド基が隣接して二重結合が架橋できるほど離れていないので、上記オルソジアリルフタレートのように架橋しないといったことが推測される。
実施例22
(重合体の調製)
リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物として、実施例6で調製した組成物G2N(アクリルアミドジホスホン酸がポリオキシプロピレングリセリルエーテルに1個結合したモノエステルを主成分とする組成物)を用いた以外実施例17と同様にして、重合体を調製した。得られた重合体(以下重合体「G2NP」とよぶ。)の10質量%メタノール溶液を調製し、18℃で測定した粘度は15.0 mPa/sであった。得られた重合体G2NPの酸価は521.9 mg/gであった。重合体G2NPもメタノール/水混合液に対して溶解性を有しており、架橋していないことが示唆された。その理由としては上記と同じことが推測される。
実施例23
(重合体の調製)
リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド組成物として、実施例7で調製した組成物3EO(アクリルアミドジホスホン酸がポリオキシエチレンメチルグルコシドに1個結合したモノエステルを主成分とする組成物)を用いた以外実施例17と同様にして、重合体を調製した。得られた重合体(以下重合体「3EOP」とよぶ。)の10質量%メタノール溶液を調製し、18℃で測定した粘度は9.7 mPa/sであった。得られた重合体3EOPの酸価は431.2 mg/gであった。重合体3EOPもメタノール/水混合液に対して溶解性を有しており、架橋していないことが示唆された。その理由としては上記と同じことが推測される。
実施例24
(リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体及びポリビニルアルコールからなる導電性樹脂フィルムの作製)
実施例18で得られた重合体FNPの10質量%メタノール溶液と、ポリビニルアルコール(商品名「エクセバールRS-2113」、けん化度:97.5〜99.0、株式会社クラレ製、以下同じ)の10質量%メタノール溶液とを、表2に示す固形分の配合割合に従って混合し、ポリマー溶液を調製した。得られたポリマー溶液を、ポリプロピレン製フィルムで作製した容器(底面;100 mm × 100 mm)に流延し、これを空気流通式乾燥器に入れ、常温から50℃まで昇温して12時間乾燥した。生成した皮膜をスパチュラで剥離し、これを高温空気流通式乾燥器により130℃で3分間熱処理することにより厚さ100μmの導電性樹脂フィルムを作製した。
(リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体及びポリアミドからなる導電性樹脂フィルムの作製)
ポリビニルアルコールに代えて、N-メトキシメチル化ナイロン-6(商品名「トレジンEF-30T」、ナガセケムテックス(株)製、以下同じ)を用いた以外上記と同様にして、導電性樹脂フィルムを作製した。
(リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体、ポリアミド及びメラミン樹脂からなる導電性樹脂フィルムの作製)
ポリビニルアルコールに代えて、N-メトキシメチル化ナイロン-6及びトリメトキシメチルメラミン(商品名「スミテックスレジンM-3」、住友化学工業株式会社製、以下同じ。)を用い、表2に示す固形分の配合割合に従って混合し、ポリマー溶液を調製した。得られたポリマー溶液を用いた以外上記と同様にして、導電性樹脂フィルムを作製した。
(表面固有抵抗測定)
各導電性樹脂フィルムの表面固有抵抗を、抵抗測定器(東亜電波工業株式会社製 SME-8310、以下同じ。)により、RH 45%/15℃の条件で測定した。結果を表2に示す。
Figure 0004248551
実施例25
(リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体及びポリビニルアルコールからなる導電性樹脂フィルムの作製)
実施例19で得られた重合体C12Pの10質量%メタノール溶液と、ポリビニルアルコールの10質量%メタノール溶液とを、表3に示す固形分の配合割合に従って混合し、ポリマー溶液を調製した。得られたポリマー溶液を用いた以外実施例24と同様にして、厚さ100μmの導電性樹脂フィルムを作製した。
(リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体及びポリアミドからなる導電性樹脂フィルムの作製)
ポリビニルアルコールに代えて、N-メトキシメチル化ナイロン-6を用いた以外上記と同様にして、導電性樹脂フィルムを作製した。
(リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体、ポリアミド及びメラミン樹脂からなる導電性樹脂フィルムの作製)
ポリビニルアルコールに代えて、N-メトキシメチル化ナイロン-6及びトリメトキシメチルメラミンを用い、表3に示す固形分の配合割合に従って混合し、ポリマー溶液を調製した。得られたポリマー溶液を用いた以外上記と同様にして、導電性樹脂フィルムを作製した。
(表面固有抵抗測定)
各導電性樹脂フィルムの表面固有抵抗を、抵抗測定器により、RH 45%/15℃の条件で測定した。結果を表3に示す。
Figure 0004248551
実施例26
(リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体及びポリビニルアルコールからなる導電性樹脂フィルムの作製)
実施例21で得られた重合体G6NPの10質量%メタノール溶液と、ポリビニルアルコールの10質量%メタノール溶液とを、表4に示す固形分の配合割合に従って混合し、ポリマー溶液を調製した。得られたポリマー溶液を用いた以外実施例24と同様にして、厚さ100μmの導電性樹脂フィルムを作製した。
(リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体及びポリアミドからなる導電性樹脂フィルムの作製)
ポリビニルアルコールに代えて、N-メトキシメチル化ナイロン-6を用いた以外上記と同様にして、導電性樹脂フィルムを作製した。
(リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体、ポリアミド及びメラミン樹脂からなる導電性樹脂フィルムの作製)
ポリビニルアルコールに代えて、N-メトキシメチル化ナイロン-6及びトリメトキシメチルメラミンを用い、表4に示す固形分の配合割合に従って混合し、ポリマー溶液を調製した。得られたポリマー溶液を用いた以外上記と同様にして、導電性樹脂フィルムを作製した。
(表面固有抵抗測定)
各導電性樹脂フィルムの表面固有抵抗を、抵抗測定器により、RH 45%/15℃の条件で測定した。結果を表4に示す。
Figure 0004248551
実施例27
(リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体、ポリアミド及びメラミン樹脂からなる導電性樹脂フィルムの作製)
実施例22で得られた重合体G2NPのメタノール溶液と、N-メトキシメチル化ナイロン-6のメタノール溶液と、トリメトキシメチルメラミンのメタノール溶液とを、表5に示す固形分の配合割合に従って混合し、ポリマー溶液を調製した。得られたポリマー溶液を用いた以外実施例24と同様にして、厚さ100μmの導電性樹脂フィルムを作製した。
(表面固有抵抗測定)
各導電性樹脂フィルムの表面固有抵抗を、抵抗測定器により、RH 45%/15℃の条件で測定した。結果を表5に示す。
Figure 0004248551
実施例28
(リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体及びポリビニルアルコールからなる導電性樹脂フィルムの作製)
実施例23で得られた重合体3EOPの10質量%メタノール溶液と、ポリビニルアルコールの10質量%メタノール溶液とを、表6に示す固形分の配合割合に従って混合し、ポリマー溶液を調製した。得られたポリマー溶液を用いた以外実施例24と同様にして、厚さ100μmの導電性樹脂フィルムを作製した。
(リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体及びポリアミドからなる導電性樹脂フィルムの作製)
ポリビニルアルコールに代えて、N-メトキシメチル化ナイロン-6を用いた以外上記と同様にして、導電性樹脂フィルムを作製した。
(リン系酸エステル残基含有(メタ)アクリルアミド系重合体、ポリアミド及びメラミン樹脂からなる導電性樹脂フィルムの作製)
ポリビニルアルコールに代えて、N-メトキシメチル化ナイロン-6及びトリメトキシメチルメラミンを用い、表6に示す固形分の配合割合に従って混合し、ポリマー溶液を調製した。得られたポリマー溶液を用いた以外上記と同様にして、導電性樹脂フィルムを作製した。
(表面固有抵抗測定)
各導電性樹脂フィルムの表面固有抵抗を、抵抗測定器により、RH 45%/15℃の条件で測定した。結果を表6に示す。
Figure 0004248551
表2〜6に示すように、実施例24〜28のフィルムの表面固有抵抗値は、RH 45%/15℃の測定条件において107〜1015 Ωのオーダーにあり、リン系酸残基を電解質基とする導電性樹脂として良好な水準であった。
ガラス平板2枚の間に不飽和組成物を挟んだ状態を示す部分断面側面図である。 ガラス平板2枚の間に不飽和組成物を挟んだ状態を示す平面図である。
符号の説明
1・・・不飽和組成物
2・・・ガラス平板
3・・・クリップ

Claims (16)

  1. 式(1):
    Figure 0004248551
    (ただしR1は水素基又はメチル基であり、R3は一価又は多価のアルコール性水酸基含有化合物の残基である。)により表されるN, N-ジホスホン酸(メタ)アクリルアミドモノエステル(a)と、式(2):
    Figure 0004248551
    (ただしR 1 は水素基又はメチル基である。)により表されるN, N-ジホスホン酸(メタ)アクリルアミド(b)とを含み、(a)及び(b)の合計を100モル%として、(a)の割合が20モル%以上であることを特徴とするホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド組成物。
  2. 請求項1に記載のホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド組成物において、(a)及び(b)の合計を100モル%として、(a)の割合が50モル%以上であることを特徴とするホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド組成物。
  3. 請求項1又は2に記載のホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド組成物において、前記アルコール性水酸基含有化合物は、脂肪族アルコール、脂環式アルコール、芳香族アルコール、炭素数1〜24の炭化水素基を有してもよいフェノール、グリセリン、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリル、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、含フッ素アルコール、ポリオキシアルキレングリコール、ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンエステル、不飽和アルコール単位とハロゲンビニル単位及び/又は脂肪酸ビニル単位とからなる不飽和アルコール系共重合体、部分アセタール化ポリビニルアルコール、並びにアルコール変性又はフェノール変性したシリコーンオイルからなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とするホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド組成物において、前記アルコール性水酸基含有化合物は、ノニルフェノールエトキシエタノール、ラウリルアルコール、オクタフルオロペンタノール、式(3):
    Figure 0004248551
    (ただしa〜cは各々重合度である。)により表されるポリオキシプロピレングリセリルエーテル、式(4):
    Figure 0004248551
    (ただしa〜dは各々重合度である。)により表されるポリオキシエチレンメチルグルコシド、及び式(5):
    Figure 0004248551
    (ただしR51はメチル基であり、R52は炭素数が1〜3のアルキレン基であり、R53OHは炭素数が1〜3のオキシアルキル基であり、nは重合度である。)により表される変性シリコーンオイルからなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とするホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド組成物。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載のホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド組成物からなることを特徴とする乳化剤。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載のホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド組成物からなることを特徴とするゴム用可溶化剤。
  7. 少なくとも請求項1〜のいずれかに記載のホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド組成物を重合してなることを特徴とするホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド系重合体。
  8. 請求項7に記載のホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド系重合体において、(a) 分子内にエチレン性不飽和結合と酸性基とを各々1個以上有する不飽和化合物、及び/又は(b) 分子内に1個以上のエチレン性不飽和結合を有するが酸性基を有しない不飽和化合物を共重合成分として含み、前記酸性基を有する不飽和化合物は、リン酸基、スルホン酸基、カルボン酸基及びアルコール性水酸基からなる群から選ばれた少なくとも一種の酸性基を有し、前記酸性基を有しない不飽和化合物は(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸エステル、アルキルアミノ基含有不飽和単量体、スチレン、ハロゲンビニル、脂肪酸ビニルエステル、フッ素基含有不飽和単量体、(メタ)アクリル基を有する共役ジエン系液状オリゴマー、ビニル芳香族単位及び共役ジエン単位を有する共重合体からなる液状オリゴマー、及び式(6):
    Figure 0004248551
    (但しR7及びR8はそれぞれ独立に水素基又はメチル基であり、かつR7及びR8の少なくとも一方は水素基であり、m及びnは各々重合度である。)により表されるエポキシ化共役ジエン系液状オリゴマー又はそのリン酸変性物からなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とするホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド系重合体。
  9. 請求項8に記載のホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド系重合体において、前記共重合成分は、式(7):
    Figure 0004248551
    (ただしR4は水素基又はメチル基であり、R5及びR6はそれぞれ独立にアルキル基である。)により表されるN, N-ジアルキル(メタ)アクリルアミド、前記エポキシ化共役ジエン系液状オリゴマーのリン酸変性物、及びアクリロニトリルからなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とするホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド系重合体。
  10. 請求項7〜9のいずれかに記載のホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド系重合体からなることを特徴とする導電性樹脂。
  11. (I) 請求項7〜9のいずれかに記載のホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド系重合体(i)と、
    (II) 不飽和アルコール単位とハロゲンビニル単位及び/又は脂肪酸ビニル単位とからなる不飽和アルコール系共重合体、部分アセタール化ポリビニルアルコール、メラミン樹脂、ポリ(メタ)アクリロニトリル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリアクリルアミド、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリアセタール、ウレタン樹脂、セルロース又はその変性物、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル並びにポリ酢酸ビニルからなる群から選ばれた少なくとも一種の樹脂(ii)と
    からなり、(i)と(ii)との固形分質量比が0.05/1以上であることを特徴とする導電性樹脂。
  12. 請求項10又は11に記載の導電性樹脂からなることを特徴とする導電性金属ペースト用バインダ。
  13. 請求項10又は11に記載の導電性樹脂からなることを特徴とする固体高分子電解質膜。
  14. 請求項13に記載の固体高分子電解質膜を用いたことを特徴とする燃料電池。
  15. 活性水素を含まない溶媒及び/又は酸性溶媒中で、式(8):
    Figure 0004248551
    (ただしR1は水素基又はメチル基であり、R2は水素基又はスルホン酸基を有してもよい炭化水素基であり、前記炭化水素基はメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、n-オクチル基、2-エチルヘキシル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル基又はフェニル基である。)により表される(メタ)アクリルアミド系単量体に、無水リン酸を反応させ、得られた反応生成物に、一価又は多価のアルコール性水酸基含有化合物を反応させることを特徴とするホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド組成物の製造方法。
  16. 活性水素を含まない溶媒及び/又は酸性溶媒中で、式(8):
    Figure 0004248551
    (ただしR1は水素基又はメチル基であり、R2は水素基又はスルホン酸基を有してもよい炭化水素基であり、前記炭化水素基はメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、n-オクチル基、2-エチルヘキシル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル基又はフェニル基である。)により表される(メタ)アクリルアミド系単量体に、無水リン酸を反応させ、得られた反応生成物に、一価又は多価のアルコール性水酸基含有化合物を反応させることにより、ホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド組成物を調製し、少なくとも得られたホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド組成物を重合することを特徴とするホスホン酸エステル基含有(メタ)アクリルアミド系重合体の製造方法。
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