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JP4119471B2 - 電極被覆用ガラス組成物およびそれを含むガラスペースト - Google Patents

電極被覆用ガラス組成物およびそれを含むガラスペースト Download PDF

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Description

本発明は、電極を被覆するために用いられるガラス組成物およびそれを含むガラスペーストに関する。
近年、プラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」という場合がある。)、FED、液晶ディスプレイなどのフラットパネルディスプレイは、薄型軽量化を実現できるディスプレイとして注目されている。
これらのフラットパネルディスプレイは、ガラス基板とその上に配置された構成要素とを含む前面板と背面板とを備える。そして、前面板および背面板は互いに対向するように配置され、外周部が封止されている。
上述のように、PDPは、前面板と背面板とを対向させてその外周を封着用のガラスによって封着した構成を有する。前面板は前面ガラス基板を含み、その表面上にストライプ状の表示電極が形成され、さらに、その上に誘電体層および保護層が形成されている。また、背面板は背面ガラス基板を含み、その表面上にストライプ状のアドレス電極が形成され、その上に誘電体層が形成され、さらに、隣り合うアドレス電極同士の間に隔壁が形成され、形成された隣り合う隔壁間に蛍光体層が形成されている。
前面板と背面板とは、双方の電極が直交するように、かつ、互いに対向するように配置された状態で、外縁部が封着される。内部に形成される密閉空間には、放電ガスが充填されている。
なお、表示電極は2本で1対を構成しており、その一対の表示電極と1本のアドレス電極とが、放電空間を挟んで立体的に交差する領域が、画像表示に寄与するセルとなる。
以下、PDPの誘電体層について具体的に説明する。PDPの誘電体層は、電極上に形成されることから高い絶縁性を有すること、消費電力を抑えるために低い誘電率を有すること、剥れやクラックが入らないようにガラス基板との熱膨張係数がマッチングしていること、などが求められる。さらに、前面ガラス基板に形成される誘電体層は、蛍光体から発生した光を効率よく表示光として利用するために、通常、可視光透過率の高い非晶質ガラスであることが要求される。
誘電体層は、通常、ガラス粉末、樹脂、溶剤、場合によって無機充填剤や無機顔料を含むガラスペーストを、スクリーン印刷などでガラス基板上に塗布し、乾燥、焼成することによって形成される。一方、PDPに使用されるガラス基板としては、価格や入手容易性の観点などから、フロート法で作製されたソーダライムガラスが一般的に使用されている。そのため、ガラスペーストの焼成は、ガラス基板の変形が生じない600℃以下で行われている。
PDPに用いられている誘電体層は、ガラス基板が変形を起こさない温度で焼成しなければならないため、比較的低融点のガラスで形成する必要がある。そのため、現在は、PbOを主原料とするPbO−SiO2系ガラスが主に使用されている。
このようなPDPの誘電体層は、樹脂や溶剤を含むガラスペーストを焼成して形成されるため、炭素含有不純物の残留により誘電体層が着色して輝度が低下することがある。このような輝度の低下を抑制する目的で、PbOを含有するガラスにMoO3またはSb23を添加した透明電極被覆用ガラスが提案されている(例えば、特開2001−151532号公報参照)。
さらに、環境問題への配慮から、鉛を含まない誘電体層の開発が進められており、たとえば、Bi23−B23−ZnO−R2O系ガラス(R:Li,Na,K)を用いた誘電体層が提案されている(例えば、特開2001−139345号公報参照)。また、アルカリ金属酸化物を含むガラスを使用する場合に、アルミニウム電極上での焼成により生じるピンホールを低減するため、CuO、CoO、MoO3またはNiOを添加したガラスが提案されている(例えば、特開2002−362941号公報参照)。
上述したように、鉛を含まないガラスを用いた誘電体層については従来から提案されているが、低軟化点を実現するために鉛に代えて使用されるアルカリ金属酸化物や酸化ビスマスによって、誘電体層や前面ガラス基板が黄変してしまう場合がある。この黄変が発生するメカニズムは、次のように考えられる。
前面ガラス基板に設けられる表示電極や背面ガラス基板に設けられるアドレス電極には、AgやCuが用いられており、誘電体層を形成する際に行われる焼成時において、AgやCuがイオン化して誘電体層やガラス基板の中に溶け出して拡散する場合がある。この拡散したAgイオンやCuイオンは、誘電体層中のアルカリ金属イオンやビスマス酸化物、前面ガラス基板に含まれるSnイオン(2価)によって還元されやすく、その場合にはコロイド化してしまう。このようにAgやCuがコロイド化した場合、誘電体層や前面ガラス基板が黄色や褐色に変色される、いわゆる黄変が生じる(例えばJ.E. SHELBY and J.VITKO. Jr Journal of Non-Crystalline Solids vol50 (1982) 107−117)。このような黄変したガラスは波長400nmの光を吸収するため、PDPにおいては、青色の輝度が低下したり、色度の悪化が生じたりする。従って、黄変は、前面板において特に問題となる。また、AgやCuのコロイドは、導電性であるため、誘電体層の絶縁耐圧を低下させたり、イオンよりもはるかに大きなコロイド粒子として折出するため、誘電体層を透過する光を反射してPDPの輝度を低下させたりする原因となる。
本発明は、耐電圧が高い誘電体層を備え、誘電体層およびガラス基板の黄変を抑制するとともに絶縁破壊も抑制された信頼性の高いフラットパネルディスプレイを作製するための電極被覆用ガラス組成物と、それを含むガラスペーストとを提供することを目的とする。
本発明の第1の電極被覆用ガラス組成物は、
SiO2:0〜15wt%
23:10〜50wt%
ZnO:15〜50wt%
Al23:0〜10wt%
Bi23:2〜40wt%
MgO:0〜5wt%
CaO+SrO+BaO:5〜38wt%
Li2O+Na2O+K2O:0〜0.1wt%
MoO3:0〜4wt%
WO3:0〜4wt%
を含んでおり、かつ、MoO3とWO3の含有率の合計が0.1〜8wt%の範囲である。
本発明の第1の電極被覆用ガラス組成物には、MoO3およびWO3から選ばれる少なくとも1種が含まれている。従って、この第1の電極被覆用ガラス組成物を用いて電極を被覆する誘電体層を形成した場合、電極材料として一般的に使用されるAgやCuがイオン化して誘電体層に拡散したとしても、MoO3やWO3と安定な化合物を生成するため、AgやCuが凝集してコロイド化することを抑制できる。これにより、AgやCuのコロイド化に起因する誘電体層の黄変が抑制される。また、電極がガラス基板上に形成されている場合も、同様に、ガラス基板に拡散したAgやCuがMoO3やWO3と安定な化合物を生成するため、AgやCuのコロイド化に起因するガラス基板の黄変も抑制できる。さらに、本発明の第1の電極被覆用ガラス組成物によれば、黄変の抑制にとどまらず、AgやCuのコロイドの生成に伴う他の弊害、例えば誘電体層の絶縁耐圧の低下やPDPの輝度の低下の抑制も可能となる。
また、本発明の第1の電極被覆用ガラス組成物は、低融点化を実現する成分としてBi23を含んでいるので、鉛(PbO)を含む必要がなく、鉛を実質的に含有しない誘電体層を形成することが可能である。なお、本明細書において、「実質的に含有しない」とは、特性に影響を及ぼさないごく微量の当該成分を許容する趣旨であり、具体的には、含有率が0.1wt%以下、好ましくは0.05wt%以下である。従って、本発明の第1の電極被覆用ガラス組成物は、鉛の含有率を0.1wt%以下、好ましくは0.05wt%以下とすることができる。
本発明の第2の電極被覆用ガラス組成物は、
SiO2:0〜2wt%
23:10〜50wt%
ZnO:15〜50wt%
Al23:0〜10wt%
Bi23:2〜40wt%
MgO:0〜5wt%
CaO+SrO+BaO:5〜38wt%
MoO3:0〜4wt%
WO3:0〜4wt%
を含んでおり、かつ、MoO3とWO3の含有率の合計が0.1〜8wt%の範囲である。
この第2の電極被覆用ガラス組成物は、Li2O、Na2OおよびK2Oから選ばれる少なくとも1種をさらに含んでいてもよく、この場合のLi2O、Na2OおよびK2Oの含有率の合計は、例えば0.1〜10wt%である。
本発明の第2の電極被覆用ガラス組成物には、MoO3およびWO3から選ばれる少なくとも1種が含まれている。従って、本発明の第1の電極被覆用ガラス組成物の場合と同様に、PDPにおいて電極を被覆する誘電体層の形成に用いられる場合に、誘電体層とガラス基板の黄変を抑制でき、さらに、誘電体層の絶縁耐圧の低下やPDPの輝度の低下の抑制も可能となる。なお、本発明の第2の電極被覆用ガラス組成物は、低融点化を実現する成分としてアルカリ金属酸化物(Li2O、Na2OおよびK2Oから選択される少なくとも1種)およびBi23を含んでいるので、鉛(PbO)を含有する必要がなく、鉛を実質的に含まない誘電体層を形成することが可能である。従って、第1の電極被覆用ガラス組成物の場合と同様に、鉛の含有率を0.1wt%以下、好ましくは0.05wt%以下とすることができる。
本発明のガラスペーストは、上記した本発明の第1の電極被覆用ガラス組成物または第2の電極被覆用ガラス組成物と、バインダー樹脂と、溶剤とを含んでいる。本発明のガラスペーストによれば、PDPにおいて電極を被覆する誘電体層の形成に用いられる場合に、誘電体層とガラス基板の黄変を抑制でき、さらに、誘電体層の絶縁耐圧の低下やPDPの輝度の低下の抑制も可能となる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の説明は本発明の一例であり、本発明はこれらによって限定されるものではない。
<PDP>
図3は、本実施の形態にかかるPDPの主要構成を示す部分切り取り斜視図である。図1は、図3に示すPDPの断面図である。
このPDPは、AC面放電型であって、電極を被覆する誘電体層が後述するガラス組成物(電極被覆用ガラス組成物)で形成されている以外は、従来のPDPと同様の構成を有している。
このPDPは、前面板1と背面板8とが貼り合わせられて構成されている。前面板1は、前面ガラス基板2と、その内側面(放電空間14側の面)に形成された透明導電膜3およびバス電極4からなるストライプ状の表示電極5と、表示電極5を覆う誘電体層6と、酸化マグネシウムからなる誘電体保護層7とを備えている。この誘電体層6に、後述する電極被覆用ガラス組成物が使用されている。
また、背面板8は、背面ガラス基板9と、その内側面(放電空間14側の面)に形成されたストライプ状のアドレス電極10と、アドレス電極10を覆う誘電体層11と、誘電体層11上に設けられ、互いに隣接するアドレス電極10間に配置された帯状の隔壁12と、互いに隣接する隔壁12の間に形成された蛍光体層13とから構成されている。隔壁12は、各アドレス電極10を互いに隔離して、放電空間14を形成している。蛍光体層13は、カラー表示を可能とするために、赤色蛍光体層13(R)、緑色蛍光体層13(G)および青色蛍光体層13(B)が隔壁12を挟んで順番に配列されて成る。
蛍光体層13を構成する蛍光体としては、例えば、下記に示すような材料を用いることができる。
青色蛍光体 BaMgAl1017:Eu
緑色蛍光体 Zn2SiO4:Mn
赤色蛍光体 Y23:Eu
前面板1および背面板8は、表示電極5とアドレス電極10の各々の長手方向が互いに直交し、かつ、表示電極5とアドレス電極10とが互いに対向するように配置され、封着部材(図示せず)を用いて接合される。
放電空間14には、He、Xe、Neなどの希ガス成分からなる放電ガス(封入ガス)が53.3〜79.8kPa(400〜600Torr)程度の圧力で封入されている。表示電極5は、ITO(インジウム錫酸化物)または酸化錫からなる透明導電膜3に、良好な導電性を確保するためAg膜またはCr/Cu/Crの積層膜からなるバス電極4が積層されて形成されている。
表示電極5とアドレス電極10は、それぞれ外部の駆動回路(図示せず)と接続され、駆動回路から印加される電圧によって放電空間14で放電を発生させる。この放電に伴って発生する短波長(波長147nm)の紫外線で蛍光体層13に含まれる蛍光体が励起されて、可視光が発光する。
誘電体層6は、ガラス組成物(電極被覆用ガラス組成物)を含むガラスペーストを塗布および焼成することによって形成することができる。
より具体的には、例えば、ガラスペーストを、スクリーン法、バーコーター、ロールコータ、ダイコーター、ドクターブレードなどによって塗布し、焼成する方法が代表的である。ただし、それに限定されることなく、例えば本実施の形態の電極被覆用ガラス組成物を含むシートを貼り付けて焼成する方法でも形成できる。
誘電体層6の膜厚は、光透過性を確保するために50μm以下とすることが好ましく、絶縁性の確保のために1μm以上とすることが好ましい。誘電体層6の膜厚は、例えば3μm〜50μmとすることが好ましい。
誘電体層6に含まれるガラス組成物の詳細については後述するが、本実施の形態では誘電体層6にMoO3およびWO3の少なくとも一方が含まれているため、バス電極4に含まれる金属(例えばAg,Cu)がイオン化して誘電体層6中に拡散しても、金属コロイドとなることが抑制される。このため、誘電体層6の着色(黄変)や、耐電圧の低下が抑制される。
また、黄変の問題は、実質的に鉛を含まないガラス組成物を用いるために、その代替成分としてアルカリ金属酸化物を含むガラス組成物を用いることによって、特に顕著に見られる傾向がある。しかし、本実施の形態では、MoO3およびWO3の少なくとも一方が含まれたガラス組成物によって誘電体層6が形成されているので、黄変の発生を抑制できる。したがって、本実施の形態によれば、鉛を含まず、かつ、黄変の発生が抑制された誘電体層6を実現できる。
さらに、上記のようにMoO3およびWO3の少なくとも一方が含まれるガラス組成物を用いて誘電体層6を形成することにより、前面ガラス基板2の黄変も抑制することができる。一般に、PDPに用いられるガラス基板はフロート法で製造される。フロート法で製造されたガラス基板は、その表面にSnが混入してしまう。このSnは、AgイオンおよびCuイオンを還元してAgおよびCuのコロイドを生じさせるため、従来は、フロート法で製造したガラス基板の表面を研磨してSnを除去する必要があった。これに対し、本実施の形態では、誘電体層6に含まれるMoO3およびWO3の少なくとも一方によってAgおよびCuのコロイド化が抑制されるため、表面にSnが残留しているガラス基板であっても使用することができる。これにより、ガラス基板を研磨する必要がなくなり、製造工程数を減らすことができるという効果が得られる。なお、ガラス基板に含まれる(残留する)Snの含有率は、例えば0.001〜5wt%である。
次に、図2に示すように、表示電極5を被覆する誘電体層が2層構造になっているPDPの一例について説明する。
図2に示すPDPは、誘電体層6のかわりに、表示電極5を被覆する第1の誘電体層15と、第1の誘電体層15上に配置された第2の誘電体層16とが設けられた構造となっている以外は、図1および図3に示したPDPと同様の構成である。なお、図1および図3に示したPDPと同じ部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
図2に示すように、第1の誘電体層15は透明導電膜3およびバス電極4を被覆し、第2の誘電体層16は、第1の誘電体層15を被覆するように配設されている。
このように誘電体層が2層構造の場合、少なくとも第1の誘電体層15は、図1および図3に示されたPDPの誘電体層6と同様に、MoO3、WO3の少なくとも一方を含み、その含有率の合計が0.1〜8wt%であるガラス組成物により形成される。これによって、少なくとも第1の誘電体層15については、AgやCuのコロイド析出による黄変および耐電圧低下が抑制される。また、第1の誘電体層15でAgやCuのイオンの拡散を抑制しているので、仮に第2の誘電体層16に黄変が生じやすいガラス組成物が含まれていたとしても、第2の誘電体層16が変色(黄変)したり、耐電圧が低下したりすることを抑制できる。
従って、第2の誘電体層16には、黄変の問題を懸念することなく、PDPの要求仕様に応じたガラス組成物を選択することができる。第2の誘電体層16に含まれるガラス組成物についての詳細は後述するが、例えば第2の誘電体層16にSiO2−B23−ZnO系ガラス組成物を用いた場合、このSiO2−B23−ZnO系ガラスは、鉛ガラスやビスマス系ガラスより比誘電率が低い(室温、1MHzでの比誘電率は、概して、鉛ガラス:10〜15、ビスマス系ガラス:8〜13、SiO2−B23−ZnO系ガラス:5〜9である)。従って、第2の誘電体層16にSiO2−B23−ZnO系ガラス組成物を用いることによって、誘電体層全体(第1の誘電体層15と第2の誘電体層16とを含む誘電体層)の比誘電率を低下させ、PDPの消費電力を低減できる。
このような2層構造の誘電体層は、第1の誘電体層15を形成した後に、この上に第2の誘電体層16用のガラス組成物を含むガラス材料を塗布し焼成することによって形成できる。この場合、第1の誘電体層15に用いるガラス組成物は、第2の誘電体層に含まれるガラス組成物の軟化点よりも高い軟化点を有することが好ましい。
また、電極3、4と第2の誘電体層16との絶縁および界面反応防止を確保するため、第1の誘電体層15の膜厚は1μm以上とすることが好ましい。
また、透過光の損失を抑制するために、第1の誘電体層15と第2の誘電体層16とを合わせた膜厚は50μm以下であることが好ましく、絶縁性の確保のために3μm以上とすることが好ましい。
以上説明したように、本実施の形態のPDPは、上記のガラス組成物を用いることによって、誘電体層が実質的に鉛を含まず、かつ、誘電体層の変色(黄変)による表示特性の低下や耐電圧の低下を抑えることができる。
なお、本発明を適用するPDPとしては、本実施の形態で説明したような面放電型のものが代表的であるが、これに限定されるものではなく、対向放電型にも適用できる。
また、AC型に限定されるものではなく、DC型のPDPであっても誘電体層を備えたものに対して適用することができる。
<電極被覆用ガラス組成物>
本発明は、ガラス基板および誘電体層の黄変を抑制することができる誘電体層のガラス組成を見いだした点に特徴を有している。以下、本発明のPDPにおいて、電極を被覆する誘電体層に使用する電極被覆用ガラス組成物について、二つの例(ガラス組成物(A)およびガラス組成物(B))を説明する。
本実施の形態において、電極を被覆するためのガラス組成物の一例であるガラス組成物(A)は、
SiO2:0〜15wt%
23:10〜50wt%
ZnO:15〜50wt%
Al23:0〜10wt%
Bi23:2〜40wt%
MgO:0〜5wt%
CaO+SrO+BaO:5〜38wt%
Li2O+Na2O+K2O:0〜0.1wt%
MoO3:0〜4wt%
WO3:0〜4wt%
を含んでおり、かつ、
MoO3とWO3の含有率の合計が0.1〜8wt%の範囲である。
本実施の形態において、電極を被覆するためのガラス組成物の別の例であるガラス組成物(B)は、
SiO2:0〜2wt%
23:10〜50wt%
ZnO:15〜50wt%
Al23:0〜10wt%
Bi23:2〜40wt%
MgO:0〜5wt%
CaO+SrO+BaO:5〜38wt%
MoO3:0〜4wt%
WO3:0〜4wt%
を含んでおり、かつ、
MoO3とWO3の含有率の合計が0.1〜8wt%の範囲である。
上記に示したガラス組成物(A)およびガラス組成物(B)(以下、単にガラス組成物ということがある。)は、それぞれ、電極を被覆する誘電体層に対して要求される特性を実現できるガラス組成物であって、さらにMoO3およびWO3から選ばれる少なくとも1種を含み(各成分の含有率の上限は4wt%)、かつ、MoO3およびWO3の含有率の合計が0.1〜8wt%の範囲である。これにより、電極に使用されるAgやCuのコロイド化に起因する誘電体層およびガラス基板の黄変と、絶縁破壊の発生とを抑制できる。
例えば電極がAgにて形成されている場合、AgとMoO3とは、Ag2MoO4、Ag2Mo27およびAg2Mo413といった化合物を580℃以下の低温で生成し易いことが知られている。誘電体層の焼成温度は550℃〜600℃であることから、焼成時に誘電体層中に拡散したAg+は誘電体層中のMoO3と反応し、上記の化合物を生成して安定化すると考えられる。すなわち、Ag+は還元されることなく安定化されるため、凝集してコロイドとなることが抑制される。同様に、AgとWO3も、Ag2WO4、Ag227、Ag2413といった化合物を生成して安定化しやすいため、Agのコロイド化が抑制される。
また、MoO3およびWO3の少なくとも一方を含むガラス組成物においては、ガラス中にMoO4 2-、WO4 2-が存在し、焼成時に電極から拡散したAg+はこれらに捕捉され、安定化する。すなわち、Ag+はコロイド化しないだけでなく、誘電体層中への拡散も抑制されると考えられる。同様に、電極がCuの場合もCu+の拡散が抑制されると考えられる。
上記のような効果を得るために、ガラス組成物中に含まれるMoO3およびWO3の含有率の合計を0.1wt%以上とする。
また、ガラス組成物中のMoO3およびWO3の含有率が多くなると、MoO3およびWO3それぞれに起因するガラスの着色が顕著になる。従って、誘電体層の透過率を低下させないために、MoO3、WO3それぞれの含有率を4wt%以下とする。また、MoO3およびWO3の両方を含むガラス組成物は、MoO3およびWO3の何れか一方のみを含む場合に比べて、透過率の損失を抑制し黄変の低減する効果をより確実に得ることができる。従って、MoO3およびWO3の両方を含むガラス組成物を用いることが好ましい。MoO3およびWO3の両方を含むガラス組成物の場合、各成分をそれぞれの上限値(4wt%)まで含むことができるため、MoO3およびWO3の含有率の合計は8wt%以下である。
なお、上記はMoO3、WO3をガラス組成に配合する場合を記しているが、ガラス粉末にMoO3、WO3粉末を混合した混合粉末を使用してもよい。混合粉末を電極上に配して焼成すると、ガラス組成に配合する場合に比べ均質度が低下し、誘電体層の透過率が低下したりする場合もあるが、一定の黄変低減の効果を有する。
さらに、MoO3およびWO3による黄変低減の効果は、従来から使用されているPbOを含有するガラス組成物を用いて形成される誘電体層においても有効であるが、実質的に鉛を含まない、鉛の含有率が0.1wt%以下であるガラス組成物を用いて形成される誘電体層においてより有効である。
これは、従来から低軟化点の実現に必要であったPbOを含有しないガラス組成物を実現するには、代替成分としてアルカリ金属酸化物や酸化ビスマスを含有する必要があり、これらの成分がAgやCuの拡散を促進したり、イオンを還元し易くしたりするため、黄変を増大させるからである。
次に、ガラス組成物(A)およびガラス組成物(B)について、組成に限定理由を説明する。
ガラス組成物(A)において、SiO2は、ガラスの安定化に効果があり、その含有率は15wt%以下である。SiO2の含有率が15wt%を超えると軟化点が高くなって所定の温度での焼成が困難となる。SiO2の含有率は、より好ましくは10wt%以下である。さらに、焼成後の気泡残留を低減するためには焼成時のガラス粘度を低くすることが好ましく、そのためには、SiO2の含有率を1wt%以下とすることが好ましい。
また、ガラス組成物(A)に含まれるアルカリ金属酸化物(Li2O、Na2OおよびK2O)は、0.1wt%以下とごく微量かまたは0wt%であるため、実質的に含まれない程度であるのに対し、ガラス組成物(B)はアルカリ金属酸化物を含んでいてもよく、例えばLi2O、Na2OおよびK2Oから選ばれる少なくとも1種を0.1wt%〜10wt%含んでいてもよい。これらのアルカリ金属酸化物を含むガラス組成物は焼成後に気泡が残留する傾向があるので、ガラスの粘度を低く抑えて気泡の残留を抑制するために、ガラス組成物(B)におけるSiO2の含有率は2wt%以下である。なお、ガラス組成物(A)に含まれるアルカリ金属酸化物は、0.01wt%以下であることが好ましい。
23は、本実施の形態のPDPにおける誘電体層用のガラス組成物の必須成分であり、その含有率は10〜50wt%である。B23の含有率が50wt%を超えるとガラスの耐久性が低下し、また熱膨張係数が小さくなると共に軟化点が高くなって所定の温度での焼成が困難となる。また、その含有率が10wt%未満ではガラスが不安定になって失透し易くなる。B23のより好ましい範囲は15〜50wt%である。
ZnOは、本実施の形態のPDPにおける誘電体層用のガラス組成物の主要成分の1つであり、ガラスを安定化させるのに効果がある。ZnOの含有率は15〜50wt%である。ZnOの含有率が50wt%を超えると、結晶化し易くなって安定したガラスが得られなくなる。また、その含有率が15wt%未満だと、軟化点が高くなって所定の温度での焼成が困難になる。またZnOの含有率が少ないと焼成後にガラスが失透しやすくなるため、安定なガラスを得るにはその含有率は26wt%以上であることがより好ましい。また、誘電体層の上に形成する保護層の特性である放電遅れを向上するためにも、ZnOの含有率は26wt%以上であることが好ましく、さらに32wt%以上であることがより好ましい。
Al23は、ガラスの安定化に効果があり、その含有率は10wt%以下である。10wt%を超えると失透するおそれがあり、また軟化点が高くなって所定の温度での焼成が困難となる。Al23の含有率は、8wt%以下であることが好ましく、また、0.01wt%以上であることが好ましい。Al23の含有率を0.01wt%以上とすることによって、より安定なガラスが得られる。
Bi23は、本実施の形態のPDPにおける誘電体層用のガラス組成物の主要成分の1つであり、軟化点を下げ、熱膨張係数を上げる効果がある。その含有率は2〜40wt%である。Bi23の含有率が40wt%を超えるとガラスが結晶化しやすくなる。また、30wt%を超えると熱膨張係数が大きくなり、また誘電率が大きくなりすぎて消費電力を上昇させてしまう。また、その含有率が2wt%未満だと、軟化点が高くなって所定の温度での焼成が困難となる。Bi23の含有率のより好ましい範囲は2〜30wt%である。
CaO、SrOおよびBaOのアルカリ土類金属酸化物は、耐水性の向上、ガラスの分相の抑制、熱膨張係数の相対的な向上、といった効果を有する。それらの含有率の合計は、5〜38wt%である。CaO、SrOおよびBaOの含有率の合計が38wt%を超えると失透するおそれがあり、また熱膨張係数が大きくなりすぎる。また、それらの合計が5wt%未満の場合は、上記効果が得られにくくなる。
さらに、ZnOとBi23の含有率の合計(ZnO+Bi23)は、35〜65wt%であることがより好ましい。軟化点が低く、600℃以下の所望の温度において電極と反応せず、透過率の優れた誘電体を作製するためには、(ZnO+Bi23)を35wt%以上とすることが好ましい。ただし、それらの合計が65wt%を超えるとガラスが結晶化しやすくなるという問題が生じる。
さらに、Bi23の含有率と、B23およびZnOの含有率の合計(B23+ZnO)との比である[Bi23/(B23+ZnO)]の値は、0.5以下であることが好ましい。Bi23は、B23およびZnOに比べて誘電率の増大をもたらすため、上記範囲とすることによって、誘電率が低い誘電体層を形成でき、消費電力の低減が可能となる。
誘電体層の黄変を防止するために、ガラス組成物(A)はアルカリ金属酸化物(Li2O、Na2OおよびK2O)を含有しないことが好ましい。従って、ガラス組成物(A)は、アルカリ金属酸化物を実質的に含有しない、すなわちアルカリ金属酸化物の含有率の合計が0.1wt%以下、好ましくは0.01wt%以下である。
一方、上記のとおり、誘電体層の黄変を防止するためにはアルカリ金属酸化物を含有しないことが好ましいが、ガラス組成物(B)はLi2O、Na2OおよびK2Oから選ばれる少なくとも1種を0.1〜10wt%含有することができる。ガラス組成物(B)に含まれるアルカリ金属酸化物を0.1wt%以上とすることで、軟化点を低下させたり、諸物性を調整したりすることができる。例えば、軟化点を低下させることができるので、同じ働きを有するBi23の含有率を低減できる。これによって比誘電率を低下させることができる。ただし、アルカリ金属酸化物の含有率が10wt%を超えると熱膨張係数が大きくなり過ぎるため好ましくない。なお、アルカリ金属酸化物を含むガラスは焼成後に気泡が残留する傾向が強いが、ガラス組成物(B)は、SiO2の含有率が2wt%以下であるため、アルカリ金属酸化物が含まれていても、粘度を低く抑えて気泡の残留を防ぐことができる。
MgOは、ガラスの安定化のために効果があり、その含有率は5wt%以下である。5wt%を超えると、ガラス作製時に失透するおそれがあるからである。
ガラス組成物(A)およびガラス組成物(B)は、それぞれ上記成分を含み、典型的には上記成分のみからなるが、本発明の効果が得られる限り、他の成分を含有してもよい。他の成分の含有率の合計は、好ましくは10wt%以下、より好ましくは5wt%以下である。他の成分としては、たとえば、軟化点および熱膨張係数の調整、ガラスの安定化および化学的耐久性の向上などのために添加する成分が挙げられ、具体的には、Rb2O、Cs2O、TiO2、ZrO2、La23、Nb25、TeO2、Ag2O、SnO、CeO2およびCuOなどが挙げられる。
ガラス組成物(A)およびガラス組成物(B)は、PDPのガラス基板に対して好適な誘電体層の材料として使用できる。PDPに使用される一般的なガラス基板には、フロート法で作製され、一般に入手が容易な窓板ガラスであるソーダライムガラスやPDP用に開発された高歪点ガラスがある。それらのガラスは通常、600℃までの耐熱性、75×10-7〜85×10-7/℃の熱膨脹係数(線熱膨張係数)を有している。
PDPの誘電体層は、例えばガラス基板にガラス組成物を含むガラスペーストを塗布した後、焼成することによって形成される。そのため、焼成は、ガラス基板の軟化変形が起こらない600℃以下で行う必要がある。また、ガラス基板の反り、誘電体層の剥がれおよびクラックを防止するためには、誘電体層を構成するガラス組成物の熱膨脹係数を、ガラス基板よりも0〜25×10-7/℃程度小さくしておく必要がある。さらに誘電体層の誘電率が高いと電極に流れる電流が大きくなってPDPの消費電力が大きくなるため、好ましくない。
このため、実質的に鉛を含まない無鉛ガラス組成物でPDPの誘電体層を形成する場合、前述した範囲の組成(ガラス組成物(A)およびガラス組成物(B))で、軟化点が600℃以下、熱膨脹係数が60〜85×10-7/℃、比誘電率が12以下となる無鉛ガラス組成物を用いるのが好ましい。さらに、歪などによる剥がれやクラックを抑制し、90%以上の歩留まりの達成を考慮すると、より好ましい熱膨張係数は65×10-7〜85×10-7/℃である。また、消費電力をさらに低減するためには比誘電率が11以下であることがより好ましい。
なお、誘電体層に含まれるガラス組成物の量は、本発明の効果が得られる限り特に限定はないが、通常、50wt%以上(たとえば80wt%以上や90wt%以上)であることが好ましい。一例として、誘電体層が、実質的にガラス組成物のみから形成されていてもよい。本実施の形態において誘電体層を構成するガラス成分は、典型的には上記のガラス組成物(A)またはガラス組成物(B)であり、誘電体層に含有されるガラス成分には鉛が含まれていない。
本実施の形態のPDPにおいて、上記ガラス組成物(A)およびガラス組成物(B)を用いてPDPの前面板の誘電体層を形成する場合、光学特性を損ねることなくガラス強度の向上や熱膨張係数の調整を行うために、無機充填剤や無機顔料を添加してもよい。無機充填剤や無機顔料としては、たとえば、アルミナ、酸化チタン、ジルコニア、ジルコン、コーディエライト、石英などが挙げられる。
また、上記のガラス組成物を用いて、PDPの背面板上に形成した電極(図1に示すアドレス電極10)を被覆してもよい。この場合においても、反射特性などの光学特性を向上させると共にガラス強度の向上や熱膨張係数の調整を目的として、無機充填剤や無機顔料を添加してもよい。無機充填剤や無機顔料としては、たとえば、アルミナ、酸化チタン、ジルコニア、ジルコン、コーディエライト、石英などが挙げられる。
図2に示すように誘電体層が2層構造の場合、電極に接触しない層である第2の誘電体層に用いられるガラス組成物について、具体的に説明する。この第2の誘電体層形成用のガラス組成物は、軟化点を低下させ、かつ、比誘電率を低下させる目的で、Li2O、Na2OおよびK2Oから選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。このように低い比誘電率を実現できるガラス組成物で第2の誘電体層を形成すれば、PDPの消費電力を低減することができる。以下に、第2の誘電体層形成用のガラス組成物の二つの例(ガラス組成物(C)およびガラス組成物(D))を説明する。
本実施の形態において、第2の誘電体層の形成に用いられるガラス組成物の一例であるガラス組成物(C)は、
SiO2:0〜15wt%
23:10〜50wt%
ZnO:15〜50wt%
Al23:0〜10wt%
Bi23:2〜40wt%
Li2O+Na2O+K2O:0.1〜10wt%
MgO:0〜5wt%
CaO+SrO+BaO:5〜38wt%
を含んでいる。
本実施の形態において、第2の誘電体層の形成に用いられるガラス組成物の別の例であるガラス組成物(D)は、
SiO2:0〜30wt%
23:25〜80wt%
ZnO:0〜50wt%
Al23:0〜10wt%
Li2O+Na2O+K2O:5〜20wt%
MgO:0〜5wt%
CaO+SrO+BaO:0〜15wt%
を含んでいる。
ガラス組成物(C)およびガラス組成物(D)は、共に低い軟化点を実現でき、かつ、低い比誘電率も実現できる。特に、ガラス組成物(D)は、比誘電率を高くする成分であるBi23を実質的に含まないので、より低い比誘電率を実現できる。従って、ガラス組成物(C)およびガラス組成物(D)を用いて第2の誘電体層を形成する場合、誘電体層の誘電率を低くできるので、PDPの消費電力を低減することができる。
<ガラスペースト>
本実施の形態のPDPにおける誘電体層に使用するガラス組成物は、通常は、粉末の状態で使用される。上記した本実施の形態におけるガラス組成物の粉末に、印刷性を付与するためのバインダーや溶剤などを添加することによって、ガラスペーストが得られる。このガラスペーストを、ガラス基板上に形成された電極上に塗布、焼成することによって、電極を覆う誘電体層を形成できる。この誘電体層の上には、電子ビーム蒸着法などを用いて所定の厚さの誘電体保護層が形成される。なお、誘電体保護層の形成は、電子ビーム蒸着法に限らず、スパッタ法やイオンプレーティング法で行ってもよい。
ガラスペーストは、ガラス粉末と、溶剤と、樹脂(バインダー樹脂)とを含む。ガラス粉末は、本実施の形態のPDPにおける誘電体層用のガラス組成物の粉末である。ガラスペーストは、これらの成分以外の成分を含んでもよく、例えば、界面活性剤、現像促進剤、接着助剤、ハレーション防止剤、保存安定剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、染料など、種々の目的に応じた添加剤を含んでもよい。
ガラスペーストに含まれる樹脂(バインダー)は、低融点のガラス粉末との反応性が低いものであればよい。たとえば、化学的安定性、コスト、安全性などの観点から、ニトロセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリエチレングリコール、カーボネート系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂などが望ましい。
ガラスペースト中の溶剤は、ガラス粉末との反応性が低いものであればよい。たとえば、化学的安定性、コスト、安全性などの観点、および、バインダー樹脂との相溶性の観点から、酢酸ブチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルなどのエチレングリコールモノアルキルエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテルなどのジエチレングリコールジアルキルエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルなどのプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテルなどのプロピレングリコールジアルキルエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテートなどのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチルなどの乳酸のエステル類、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸アミル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸ヘキシル、酢酸2−エチルヘキシル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、ブタン酸メチル(酪酸メチル)、ブタン酸エチル(酪酸エチル)、ブタン酸プロピル(酪酸プロピル)、ブタン酸イソプロピル(酪酸イソプロピル)などの脂肪族カルボン酸のエステル類;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどのカーボネート類;ターピネオール、ベンジルアルコールなどのアルコール類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、シクロヘキサノンなどのケトン類;2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、ブチルカルビトールアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メチル−3−メトキシブチルブチレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレートアセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、安息香酸エチル、酢酸ベンジルなどのエステル類;N−メチルピロリドン、NN−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶剤などが挙げられる。これらの溶剤は、単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
ガラスペーストにおける溶剤の含有率は、ペーストの可塑性又は流動性(粘度)が成形処理または塗布処理に適したものとなる範囲で調整される。
なお、このガラスペーストは、PDP背面板上に形成した電極を覆う誘電体層の形成にも適用できる。
<PDPの製造方法>
以下に、PDPの製造方法の一例について説明する。
本実施の形態のPDPの製造方法は、電極が形成された基板上に電極被覆用ガラス組成物を含むガラスペーストを配置し、このガラスペーストを焼成することによって、電極を被覆する誘電体層を形成する工程を含んでいる。ここで用いられるガラス組成物には、上記に説明したガラス組成物(A)およびガラス組成物(B)を用いることができる。ここでは、前面板に形成される表示電極を被覆する誘電体層を形成する際に上記工程を用いた例について説明する。
まず、前面板の作製方法について説明する。
平坦な前面ガラス基板の一主面に、複数の透明電極をストライプ状に形成する。次に、透明電極上に銀ペーストを塗布した後、前面ガラス基板全体を加熱することによって、銀ペーストを焼成し、バス電極を形成する。このようにして表示電極を形成する。
次に、表示電極を覆うように、前面ガラス基板の上記主面に、本実施の形態のPDPにおける誘電体層用ガラス組成物を含むガラスペーストを、ブレードコーター法によって塗布する。その後、前面ガラス基板全体を90℃で30分間保持してガラスペーストを乾燥させ、次いで、560〜590℃の範囲の温度で10分間焼成を行う。このようにして誘電体層を形成する。
ここで使用する誘電体層用ガラスは、上記に説明したガラス組成物(A)またはガラス組成物(B)である。
次に、誘電体層上に酸化マグネシウム(MgO)を電子ビーム蒸着法によって成膜し、焼成を行い、誘電体保護層を形成する。
このようにして、前面板を作製する。
図2に示すように、誘電体層が2層構造になっているPDPの製造方法については、上記と同様に、表示電極を覆うように第1の誘電体層用のガラス組成物を含むガラスペーストを塗布、乾燥、焼成した後、形成した第1の誘電体層を覆うように第2の誘電体層用のガラス組成物を含むガラスペーストを塗布、乾燥、焼成して、第2の誘電体層を形成する。
次に、背面板の作製方法について説明する。
平坦な背面ガラス基板の一主面に、銀ペーストをストライプ状に複数本塗布した後、背面ガラス基板全体を加熱して銀ペーストを焼成することによって、アドレス電極を形成する。
次に、隣り合うアドレス電極の間にガラスペーストを塗布し、背面ガラス基板全体を加熱してガラスペーストを焼成することによって、隔壁を形成する。
次に、互いに隣接する隔壁間に、R、G、B各色の蛍光体インクを塗布し、背面ガラス基板を約500℃に加熱して上記蛍光体インクを焼成することによって、蛍光体インク内の樹脂成分(バインダー)などを除去して蛍光体層を形成する。
次に、前面板と背面板とを封着ガラスを用いて貼り合わせる。その後、封止された内部を高真空排気したのち、希ガスを封入する。
このようにして、PDPが得られる。なお、ここで説明したPDPおよびその製造方法は一例であり、本発明はこれに限定されない。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明する。
<ガラスの作製および評価>
本発明の電極被覆用ガラス組成物および比較例のガラス組成物を作製した。表1〜4に本発明のPDPの誘電体層に用いられる実施例のガラス組成物(サンプル1〜36)の組成を示し、表5〜7に比較例のガラス組成物(サンプル101〜121)の組成を示す。なお、表中では、SiO2などをSiO2といったように表記する。
Figure 0004119471
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各表に示す組成の割合は、重量百分率(wt%)である。表1〜7に示す組成となるように原料を混合し、1100〜1200℃の電気炉中で白金ルツボを用いて1時間溶融した。そして、得られた溶融ガラスを、真鍮板にてプレスすることにより急冷し、ガラスカレットを作成した。
(ガラスの評価)
ガラスの軟化点は、マクロ型示差熱分析計を用いて測定し、第2吸熱ピークの値を採用した。ガラス転移点および熱膨張係数は、ガラスカレットを再溶融して4mm×4mm×20mmのロッドを形成し、熱機械分析計を用いて測定した。比誘電率は、ガラスカレットを再溶融して50mm×50mm×厚さ3mmの板を形成し、その表面に電極を蒸着し、LCRメータを用いて、周波数1MHzにて測定した。ガラス安定性は、示差熱分析計による変化の測定および光学顕微鏡による結晶の有無の観察によって評価した。
評価結果および総合評価を表1〜7に示す。なお、ガラス安定性に関する評価における◎、○、△、×の定義は、以下の通りである。
◎:ガラス化し、示差熱分析で結晶化に伴う変化が確認されず、また光学顕微鏡でも結晶は確認されなかったもの。
○:ガラス化し、示差熱分析で結晶化に伴う変化が確認され、光学顕微鏡では結晶は確認されなかったもの。
△:ガラス化したものの、軟化点より高温の温度域でエンタルピー変化が確認され、X線回折法では結晶に基づく回折ピークは観測されないものの、光学顕微鏡により結晶が確認されたもの。
×:ガラス作製時にガラス化しなかったもの。
また、表1〜7において、総合評価は、軟化点が600℃未満、より好ましくは595℃未満であること、比誘電率は12以下、より好ましくは11以下であること、熱膨張係数は60×10-7〜85×10-7/℃、より好ましくは65×10-7〜85×10-7/℃の範囲にあること、を目標基準とし、更にガラスとしての安定性を考慮して総合的に評価した。
なお、総合的な評価についての◎、○、△、×の定義は、以下の通りである。
◎:ガラスとして安定であり、かつ各物性値がより好ましい目標物性範囲内であり、各物性のバランスも取れている。
○:ガラスとして安定であり、各物性値は目標物性範囲内であるが、各物性値の少なくとも一つはより好ましい目標物性の範囲外である。
△:ガラスとしては安定であるが、各物性値の少なくとも一つは目標物性の範囲外である。
×:ガラス化せず、ガラス材料として無効である。
表1〜4から明らかなように、実施例であるサンプル1〜36の各試料は、いずれも30〜300℃の温度範囲において60〜85×10-7/℃の熱膨張係数を有し、軟化点が600℃以下であり、比誘電率は12以下であり、ガラスとしての安定性も良好であった。
それに対して、表5〜7に示す比較例のサンプル101〜121のガラスは、実施例の各試料に比べて、比誘電率が高い、熱膨張係数が目標範囲に一致しない、ガラスが不安定である、といった問題を有し、電極を被覆する誘電体層に用いる材料として有用ではないことが確認された。
また、誘電体層に用いる材料としての物性を備えたサンプル1〜36の各ガラス組成物を用いた場合の着色具合を、色彩色差計を用いて測定した。後述する本実施例のPDPの作製の場合と同様の方法でガラス粉末およびガラスペーストを作製し、このガラスペーストを、電極パターンを形成したガラス基板上に塗布、焼成して、テストピースとした。ここで用いたガラス基板は、厚さ約2.8mmの平坦なソーダライムガラスからなる基板であった。電極パターンは、ITO(透明電極)の材料をガラス基板上に所定のパターンで塗布し、乾燥させ、次いで、銀粉末と有機ビヒクルとの混合物である銀ペーストをライン状に複数本塗布した後、基板全体を加熱して銀ペーストを焼成して作製した。このように形成した電極付き基板上へのガラスペーストの塗布は、ブレードコーター法によって行った。その後、この基板を90℃で30分間保持してガラスペーストを乾燥させ、570℃の温度で10分間焼成することによって誘電体層を形成した。このように誘電体層が形成された基板の裏面側(電極のない側)において、色彩色差計を用いて反射色を測定した。測定結果は表1〜4に示されている。
表1〜4におけるa*およびb*は、L***表色系に基づく。a*の値がプラス方向に大きくなると赤色が強まり、マイナス方向に大きくなると緑色が強まることを示す。b*の値がプラス方向に大きくなると黄色が強まり、マイナス方向に大きくなると青色が強まることを示す。一般に、a*値が−5〜+5の範囲であり、かつb*値が−5〜+5の範囲であれば、パネルの着色は観察されない。特に、黄変については、b*値の大きさが影響する(黄変が強くなるとb*値がプラス方向に大きくなる)ため、PDPとしてはb*値が−5〜+5の範囲であることが好ましい。
表1〜4に示されているように、誘電体層に用いる材料としての物性を備えたサンプル1〜36については、黄変の問題は発生しないことが確認された。
<PDPの作製および評価>
以下では、PDPを作製して評価した結果を示す。
(ガラス粉末の作製)
MoO3および/またはWO3の添加による黄変低減効果を調べるため、表8および表9に示したガラス組成物のサンプル51〜67を作製し、これらのガラス組成物を用いて誘電体層が形成されたPDPを試作し、各PDPについて評価を行なった。
Figure 0004119471
Figure 0004119471
それぞれ表に示した組成となるように原料を調合して混合し、1100〜1200℃の電気炉中で白金ルツボを用いて1時間溶融した。その後、ツインローラー法によってガラスカレットを作製し、ボールミルによってガラスカレットを粉砕して粉末を作製した。
作製した各ガラス粉末の平均粒径は、1.5〜3.5μmであった。
(ガラスペーストの調製)
樹脂であるエチルセルロースと溶剤であるα−ターピネオールとを、その重量比が5:30となるように混合して攪拌し、有機成分を含む溶液を調製した。ついで、この溶液と表8および表9に示すガラス粉末とを、それぞれ重量比65:35で混合し、3本ローラーで混合および分散させてガラスペーストを調製した。
(PDPの作製)
厚さ約2.8mmの平坦なソーダライムガラスからなる前面ガラス基板の面上に、ITO(透明電極)の材料を所定のパターンで塗布し、乾燥させた。次いで、銀粉末と有機ビヒクルとの混合物である銀ペーストをライン状に複数本塗布した後、この前面ガラス基板を加熱することにより、銀ペーストを焼成して表示電極を形成した。
表示電極を作製した前面ガラス基板に、上述したガラスペーストをブレードコーター法を用いて塗布した。その後、前面ガラス基板を90℃で30分間保持してガラスペーストを乾燥させ、570℃の温度で10分間焼成することによって誘電体層を形成した。
さらに、誘電体層上に酸化マグネシウム(MgO)を電子ビーム蒸着法によって蒸着した後、焼成することによって保護層を形成した。
一方、以下の方法で背面板を作製した。まず、ソーダライムガラスからなる背面ガラス基板上に、スクリーン印刷によって銀を主体とするアドレス電極をストライプ状に形成した。続いて、誘電体層を形成した。次に、誘電体層上に、隣り合うアドレス電極の間に、隔壁を形成した。隔壁は、スクリーン印刷および焼成を繰り返すことによって形成した。
次に、隔壁の壁面と隔壁間で露出している誘電体層の表面に、赤(R)、緑(G)、青(B)の蛍光体ペーストを塗布し、乾燥・焼成して蛍光体層を作製した。
作製した前面板、背面板を封着ガラスを用いて貼り合わせた。そして、放電空間の内部を高真空(1×10-4Pa)程度に排気したのち、所定の圧力となるようにNe−Xe系放電ガスを封入した。このようにして、PDPを作製した。
(PDPの評価)
作製したPDPの表示面側において、その着色具合を、色彩色差計を用いて測定した。それぞれのガラス組成物を誘電体層として用いたPDPでの測定結果を表8および表9に示す。なお、表におけるa*およびb*は、表1〜4に示したa*およびb*と同様の意味で用いられており、黄変についてはb*値の大きさが影響するため、PDPとしてはb*値が−5〜+5の範囲であることが好ましい。
MoO3およびWO3の両方が含まれていないサンプル51、MoO3およびWO3の何れか一方が含まれているが含有率が0.05wt%であるサンプル52および59は、b*値が5を超えており、黄変の発生が見られた。また、MoO3およびWO3の何れか一方が含まれているが含有率が5wt%であるサンプル58および65は、ガラスが白濁してしまったため、着色測定を行えなかった。これに対し、MoO3およびWO3の何れか一方が含まれており、その含有率が0.1wt%〜4wt%のサンプル53〜57および60〜64は、b*値が5以下であり、黄変の発生が抑制されていることが確認された。さらに、MoO3およびWO3の両方を含むサンプル66および67は、他のサンプルよりもb*値が小さく、何れか一方のみを含む場合よりもより黄変抑制の効果が高いことが確認された。
MoO3、WO3の含有率とb*値の測定結果との関係を図4に示す。結果からわかるように、MoO3、WO3の含有率が0.1wt%以上において、b*値は、MoO3、WO3の含有率の増加とともに減少し、かつ+5以下の値となり、黄変の問題が改善していることが確認された。
また、MoO3、WO3の含有率が0.1wt%以上のb*値が低いパネルは、PDPを動作させても誘電体の絶縁破壊は起こらなかった。
上記に説明したPDPの実施例は誘電体層が1層からなる例であるが、上記に説明した誘電体層を2層構造とした場合であっても、同様の評価結果が得られた。なお、この場合に第2の誘電体層に用いられるガラス組成物(ガラス組成物(C)、ガラス組成物(D))の組成の一例は、表10に示すとおりである。
Figure 0004119471
本発明の電極被覆用ガラス組成物は、例えばプラズマディスプレイパネルにおける表示電極やアドレス電極を被覆するための誘電体層に適用でき、黄変および絶縁破壊が抑制された信頼性の高いプラズマディスプレイパネルを実現できる。
図1は、本発明のPDPの一例を示す断面図である。 図2は、本発明のPDPの別の例を示す断面図である。 図3は、図1のPDPの構成を示す部分切り取り斜視図である。 図4は、MoO3およびWO3の含有量とb*値の関係を示す図である。

Claims (4)

  1. 電極を被覆するためのガラス組成物であって、
    SiO2:0〜15wt%
    23:10〜50wt%
    ZnO:15〜50wt%
    Al23:0〜10wt%
    Bi23:2〜40wt%
    MgO:0〜5wt%
    CaO+SrO+BaO:5〜38wt%
    Li2O+Na2O+K2O:0〜0.1wt%
    MoO3:0〜4wt%
    WO3:0〜4wt%
    を含んでおり、かつ、
    MoO3とWO3の含有率の合計が0.1〜8wt%の範囲であって、前記ガラス組成物に含まれる鉛の含有率が0.1wt%以下である、電極被覆用ガラス組成物。
  2. 電極を被覆するためのガラス組成物であって、
    SiO2:0〜2wt%
    23:10〜50wt%
    ZnO:15〜50wt%
    Al23:0〜10wt%
    Bi23:2〜40wt%
    MgO:0〜5wt%
    CaO+SrO+BaO:5〜38wt%
    MoO3:0〜4wt%
    WO3:0〜4wt%
    を含んでおり、かつ、
    MoO3とWO3の含有率の合計が0.1〜8wt%の範囲であって、前記ガラス組成物に含まれる鉛の含有率が0.1wt%以下である、電極被覆用ガラス組成物。
  3. 前記ガラス組成物が、Li2O、Na2OおよびK2Oから選ばれる少なくとも1種をさらに含み、
    前記ガラス組成物に含まれるLi2O、Na2OおよびK2Oの含有率の合計が、0.1〜10wt%である請求項2に記載の電極被覆用ガラス組成物。
  4. 電極を被覆するために用いられるガラスペーストであって、
    請求項1または2に記載の電極被覆用ガラス組成物と、バインダー樹脂と、溶剤と、を含むガラスペースト。
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