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JP4078859B2 - 電子部品 - Google Patents

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JP4078859B2
JP4078859B2 JP2002076075A JP2002076075A JP4078859B2 JP 4078859 B2 JP4078859 B2 JP 4078859B2 JP 2002076075 A JP2002076075 A JP 2002076075A JP 2002076075 A JP2002076075 A JP 2002076075A JP 4078859 B2 JP4078859 B2 JP 4078859B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品に加わるサージを吸収するサージ吸収素子備える電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
サージ吸収素子は、電子部品に加わる高電圧の静電気すなわちサージを吸収するものである。従来、この種のサージ吸収素子を備える電子部品としては、特開2001−217518号公報に記載のような回路基板が提案されている。
【0003】
このものは、ビアホールに絶縁体と導電体との混合物からなるサージ吸収材料を充填してなるサージ吸収素子を備えた回路基板である。この場合、サージ吸収素子を挟んで対向する電極が設けられ、当該電極間が所定電圧以上になると絶縁破壊して、サージをGND(グランド)に逃がすことでサージ吸収を行うようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本発明者等の検討によれば、上記したようなビアホールに形成されたサージ吸収素子では、対向する電極の面積が少ないため、放電電圧がばらつくことがわかった。その検討結果の一例を図12に示す。
【0005】
図12(a)は、上記した従来のビアホールに充填形成されたサージ吸収素子について、対向電極間電圧(V)と対向電極間電流(mA)との関係を調べた結果を示す図である。対向電極間電流が急激に増加するときの対向電極間電圧が放電電圧であるが、この放電電圧は大きくばらつくことがわかる。
【0006】
また、図12(b)は、サージ吸収素子を挟んで対向する電極の対向電極面積(mm2)と放電電圧との関係を調べた結果を示す図である。対向電極面積が大きくなるほど放電電圧のばらつきが小さくなっていくことがわかる。
【0007】
この図12に示すような本発明者等の検討結果によれば、放電電圧のばらつきを抑制するためには、対向する電極面積を大きくして放電面積を大きくすれば良い。そのためには、従来のサージ吸収素子では、ビアホールを大きくしなければならないが、ビアホールを大きくするには制約がある。
【0008】
そこで、本発明は上記問題に鑑み、放電面積を適切に大きくすることのできるサージ吸収素子備える電子部品を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、表面および内部に配線層が形成された複数のセラミック層(11〜14、20)を積層することで表層配線(15、16)および内層配線(17、18)が形成されてなる積層基板(10)を備え、複数のセラミック層の少なくとも一つが、絶縁体と導電体との混合物からなるサージ吸収材料がシート状に形成されてなるサージ吸収シート(20)を構成することで、サージ吸収シートを内蔵してなる電子部品であって、内層配線(17、18)は、各セラミック層に形成されたビアホール(17)および各セラミック層の間に形成された内部導体層(18)により形成されており、サージ吸収シートには、複数のビアホールが接続されていることを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、サージ吸収材料をシート状に形成した構成としているから、放電面積を適切に大きくすることのできるサージ吸収素子を備える電子部品を提供することができる。
【0014】
また、請求項1に記載の電子部品は、具体的には、請求項2に記載の発明のように、サージ吸収シート(20)には、該サージ吸収シートを挟んで対向するように内部導体層(18a〜18d)が形成されているものにできる
【0019】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0020】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子部品としての積層基板10を示す概略断面図である。この積層基板10は、個々についてその表面および内部に配線層が形成された複数のセラミック層11、12、13、14、20を積層して形成されたものである。
【0021】
これらセラミック層11〜14、20の積層体である積層基板10の表面(図1中の上面)、裏面(図1中の下面)には、それぞれ表面配線15、裏面配線16が形成されており、これら表面および裏面配線15、16は表層配線15、16を構成している。
【0022】
積層基板10の内部には、各セラミック層に形成されたビアホール17や各セラミック層の間に形成された内部導体層18により、内層配線17、18が形成されている。そして、上記表面配線15と裏面配線16とは、内層配線17、18を介して電気的に接続されている。
【0023】
また、積層基板10の表面側においては、表面配線15に導電性接着剤31を介して半導体素子30が搭載されている。この半導体素子30は、その周囲の表面配線15にボンディングワイヤ32を介して結線され、電気的に接続されている。
【0024】
ここにおいて、積層基板10を構成するセラミック層11〜14、20のうち、積層基板10の厚み方向の中央部に位置するセラミック層20が、サージ吸収を行うサージ吸収シート20として構成されている。
【0025】
このサージ吸収シート20は、アルミナ等の絶縁体とタングステンまたはモリブデン等の導電体との混合物からなるサージ吸収材料をシート状に形成してなるものである。また、その他のセラミック層11〜14は、アルミナ等を主とした層であり、サージ吸収シート20よりも絶縁性の大きいものである。
【0026】
そして、サージ吸収シート20およびサージ吸収シート20を挟んで対向する内部導体層18(18a、18b、18c、18d)により、サージ吸収部22、24が構成されている。図1に示す例では、内部導体層18aと18bを対向電極とするサージ吸収部22、および、内部導体層18cと18dを対向電極とするサージ吸収部24が形成されている。
【0027】
このようなサージ吸収部22、24を有することにより、例えば、表面配線15を通じて半導体素子30に入ろうとするサージは、基板表面側に位置する内層配線17、18からサージ吸収部22、24を通り、基板裏面側に位置する内層配線17、18を通って裏面配線16へ逃される。そのため、積層基板10に実装された半導体素子30等の部品はサージから保護される。
【0028】
また、サージ吸収素子としての本実施形態のサージ吸収シート20は、サージ吸収材料をシート状に形成した構成としている。そして、このシート20を挟んで対向して電極18a〜18dを形成しており、従来のビアホールに充填されたサージ吸収素子の対向電極に比べて、対向電極の面積すなわち放電面積を大きくすることができる。
【0029】
このように、本実施形態によれば、放電面積を適切に大きくすることのできるサージ吸収素子としてのサージ吸収シート20を提供することができる。
【0030】
また、本実施形態によれば、電子部品としての積層基板10に対して、それを構成する少なくとも一つのセラミック層にサージ吸収シート20を用いることにより、積層基板10に適切にサージ吸収シート20を内蔵することができる。そして、放電面積を適切に大きくすることのできるサージ吸収素子を備える電子部品としての積層基板10を提供することができる。
【0031】
次に、上記サージ吸収シート20およびこれを内蔵する積層基板10の製造方法について説明する。本製造方法は通常のセラミック積層基板の製法に準じて行うことができる。限定するものではないが本製造方法の一具体例について述べる。図2〜図4は本製造方法を断面的に示す工程図である。
【0032】
まず、図2は、サージ吸収シート以外のセラミック層11〜14となるグリーンシート100の製造工程を示す図である。なお、図2では、上記図1中の最上層のセラミック層11の例を図示してあるが、他のセラミック層12、13、14も同様に製造することができる。
【0033】
図2(a)に示すように、ドクターブレード法により形成されたアルミナ粉末、カオリン、有機バインダ等からなるグリーンシート100を用意する。そして、図2(b)に示すように、このグリーンシート100の所望の位置にパンチングすることにより、最終的に上記ビアホールとなる孔101をあける。
【0034】
次に、図2(c)に示すように、この孔101に対して、主にモリブデンからなる導体ペースト102を印刷にて充填する。この導体ペースト102は、最終的に上記ビアホールにおける内層配線となるものである。
【0035】
次に、図2(d)に示すように、グリーンシート100の表面に、主にタングステンからなる導体ペースト103を印刷する。この導体ペースト103は、孔101に充填された導体ペースト102と導通するように印刷され、最終的に、上記内部導体層や表面配線、裏面配線となるものである。
【0036】
以上、図2(a)〜(d)の工程を各セラミック層11〜14について行い、最終的に各セラミック層11〜14となるグリーンシート100を複数製造する。その一方、サージ吸収シート20を用いて、これを積層基板10に内蔵可能なように加工する。
【0037】
図3は、サージ吸収シート20の加工工程を示す図である。図3(a)に示すように、ドクターブレード法により形成されたタングステン粉末(導電体)、アルミナ粉末(絶縁体)、カオリン、有機バインダ等のサージ吸収材料からなるシート状のサージ吸収シート20を用意する。
【0038】
ここで、本実施形態のサージ吸収材料は、上記した特開2001−217518号公報に準じたものにできるが、この従来公報のようにビアホールに充填する場合では、エチルセルロースやブチラール等のバインダを用いるのに対し、本実施形態では、シート状に加工するために鋭意検討し、アクリル系バインダを用いたものとしている。
【0039】
そして、図3(b)、(c)に示すように、このサージ吸収シート20の所望の位置にパンチングすることにより、最終的に上記ビアホールとなる孔21をあけ、これに、主にモリブデンからなる導体ペースト22を印刷にて充填する。
【0040】
次に、図3(d)に示すように、サージ吸収シート20の表面に、主にタングステンからなる導体ペースト23を印刷する。この導体ペースト23のうち孔21に充填された導体ペースト22と導通するように印刷されたものは、最終的に上記内部配線を構成するものである。
【0041】
また、サージ吸収シート20の表面に印刷された導体ペースト23のうち孔21に充填された導体ペースト22と導通しないものは、上記サージ吸収部を構成する対向電極の一方となるものである。
【0042】
こうして、図3(d)に示すように加工されたサージ吸収シート20は、上記図2(a)〜(d)に示す工程にて製造された複数のグリーンシート100と積層され、焼成されて積層基板10を形成する。その工程を図4示す。
【0043】
まず、図4(a)、(b)に示すように、サージ吸収シート20を真ん中にしてグリーンシート100を重ね合わせ、熱圧着を行い積層する。次に、この積層体を約1600℃、還元雰囲気にて焼成する。このとき、図示しないが基板は約20%収縮する。また、各ペーストは表面配線および内層配線15〜18となる。このようにして、サージ吸収シート20を内蔵した積層基板10が製造される。
【0044】
なお、このように製造された積層基板10に対しては、図示しないが、必要に応じ、ICなどの実装性を確保するため表面配線15を構成するタングステン上に銅めっきや金めっきを行ったり、厚膜抵抗体を印刷・焼成にて形成する。また、必要に応じて保護ガラスを形成したり、抵抗値の調整のため、レーザトリミングを行ったりする。
【0045】
次に、図4(c)に示すように、できあがった積層基板10の所定の表面配線15に導電性接着剤31を印刷にて塗布する。ここでは、例えば、銀フィラーを含有したエポキシ樹脂からなる導電性接着剤31を用いている。そして、導電性接着剤31の上に半導体素子30を組み付け、硬化前の導電性接着剤31の粘性により、半導体素子30を基板10に固着させておく。
【0046】
次に、導電性接着剤31を、例えば150℃の高温槽を用いて硬化させる。そして、ワイヤボンディングを行い、ワイヤ32を形成する。こうして、上記図1に示す積層基板10が完成する。
【0047】
以上、半導体素子30を積層基板10に組み付ける例を示したが、積層基板10には、コンデンサ、抵抗体、コイル、ダイオードなどのその他の部品を組み付けても良い。また、実装方法も導電性接着剤以外に、はんだなどの他の手法によるものとしても良い。
【0048】
なお、サージ吸収シート20は、複数層設けられていても良い。また、積層基板10のどの層に形成しても良いが、他のセラミック層11〜14とは異なる材料で構成されその収縮率も異なるので、積層基板10の反りの低減のために、積層基板10厚み方向の中央部の層として位置することが好ましい。
【0049】
また、積層基板10に内蔵されるサージ吸収シート20の変形例を図5(a)、(b)に模式的に示す。図5(a)に示すように、サージ吸収シート20は、積層基板10を構成する一つのセラミック層(例えばセラミック層13)において部分的に形成されているものであっても良い。
【0050】
また、図5(b)に示すように、サージ吸収シート20を挟んで形成される配線のうち耐電圧が必要な両配線18間においては、一方の配線18と他方の配線18とをサージ吸収シート20を挟んで対向しないようにずらして形成することが好ましい。これは、サージ吸収シート20が、それ以外のセラミック層11〜14に比べて絶縁性に劣るためである。
【0051】
(第2実施形態)
図6は、本発明の第2実施形態に係るサージ吸収シート20を備える電子部品200の構成を示す図である。図6において、(a)は本電子部品200を基板10に実装した状態を示す図、(b)は(a)中のA−A断面図、(c)は(b)中のB−B断面図である。
【0052】
本電子部品200は、サージ吸収シート20を内蔵することにより構成されたサージ吸収部品として適用される。つまり、上記第1実施形態は、積層基板に多数のサージ吸収部を形成する場合に適した構成のものであるが、基板に形成するサージ吸収部が少なくても良いときは、サージ吸収シート20などの加工費により、基板としては割高となる。
【0053】
そのような場合、図6(a)に示すように、サージ吸収部品200を基板10のランド10aにはんだ10bなどで実装すれば、比較的コストを低くしつつ同様なサージ吸収効果が得られる。
【0054】
本実施形態の電子部品としてのサージ吸収部品200は、図6に示すように、サージ吸収シート20が複数積層されて積層体を形成しており、各サージ吸収シート20の間に内部電極層210が介在しており、積層体の外周端部には、内部電極層210と導通する一対の外部電極層220が設けられているものである。
【0055】
サージ吸収シート20は、上記第1実施形態と同様のものを採用でき、内部電極層210は導体ペースト等を用いて形成されたものである。また、外部電極層220は、内部電極層210との密着性確保などのために内側に位置する第1の外部電極層221と、その外側に位置し基板10のランド10aと接続される第2の外部電極層222とからなる。
【0056】
このサージ吸収部品200によれば、各々対向する内部電極層210の間にサージ吸収を行うサージ吸収部が形成され、外部からのサージは一対の外部電極層220の一方からサージ吸収部に入力される。そして、一対の外部電極層220間にてサージ吸収効果が適切に発揮される。
【0057】
そのため、例えば、基板10の一方のランド10aからサージが入力されたときは、これに接続された一方の外部電極層220からサージ吸収部品200内をサージ電流が流れ、他方の外部電極層220から他方のランド10aを介してGND等へサージを逃がすことができる。
【0058】
また、本実施形態によれば、サージ吸収シート20の枚数を増やすことで、対向する内部電極層210の対向面積すなわち放電面積を増やすことができるため、サージ吸収効果のさらなる向上を図ることができる。
【0059】
次に、上記サージ吸収部品200の製造方法について説明する。図7、図8は本製造方法を図6(b)に示す断面に対応した断面にて示す工程図である。
【0060】
まず、図7(a)に示すように、ドクターブレード法により、タングステン粉末(導電体)、アルミナ粉末(絶縁体)、カオリン、有機バインダ等のサージ吸収材料からなるシート状のサージ吸収シート20を複数枚形成する。ここにおけるサージ吸収材料も上記第1実施形態と同様のものである。
【0061】
次に、図7(b)に示すように、各サージ吸収シート20の一面に、最終的に上記内部電極層となる導体ペースト211を印刷する。次に、図7(c)、(d)に示すように、これら各サージ吸収シート20を重ね合わせて積層する。
【0062】
次に、図8(a)に示すように、積層体の両外周端面に第1の外部電極層となるタングステンペーストを塗布して、このものを約1600℃、還元雰囲気にて焼成する。なお、図示しないが、このとき積層体は約20%収縮する。また、各ペーストはそれぞれ内部電極層210、第1の外部電極層221となる。
【0063】
その後、図8(b)に示すように、第1の外部電極層221の外表面に、第2の外部電極層222となるNiめっき、Snめっきを順次、バレル式の電気メッキにより形成する。こうして、上記サージ吸収部品200ができあがる。この場合、外部電極層220は、内側から順にタングステンからなる第1層、Niめっきからなる第2層、Snめっきからなる第3層の3層構造のものということもできる。
【0064】
なお、上記図7に示す工程は、1枚のサージ吸収シート20よりも大きなシート部材を複数枚用意し、複数枚のシート部材に対して、導体ペースト211の印刷を行った後、これらを積層しても良い。この場合、1個のサージ吸収部品200に対応した大きさに積層体を切り離すことで、複数個のサージ吸収部品200を同時に作ることができる。
【0065】
そして、このようにした場合には、切り離した後の積層体の端面にサージ吸収シート20がだれることで、内部電極層となる導体ペースト211のうち外部電極層との接続部となる部位の露出が不十分となるため、切り離し後の積層体の端面を研磨することが好ましい。
【0066】
また、本発明者等の検討によれば、上記サージ吸収部品200においては、サージ吸収シート20に用いるサージ吸収材料、内部電極層210に用いる内部電極層材料、外部電極層220に用いる外部電極層材料は、図9、図10に示すような種々の組合せが可能である。
【0067】
図9、図10において、内部電極層210の第2層は、外部電極層220との接合性を確保するために外部電極層220との接合部にて第1層の上に用いられる層である。また、外部電極層220では、内側すなわち内部電極層との接合部側から順に第1層、第2層、第3層、第4層としている。
【0068】
また、図9中にも示しているが、「タングステン(W)、モリブデン(Mo)、W+Mo、Mo+Mn、W+Mnのいずれか一つ」のことを「材料M1」と表すこととしている。また、図9、図10に示すように、サージ吸収材料は、アルミナと材料M1との混合物の場合、ホウケイ酸ガラスとNi、Cu、Ag−Pdのいずれか一つとの混合物の場合といった二つの場合に分かれ、前者は高融点材料、後者は低融点材料である。
【0069】
例えば、図9の組合せ番号3では、サージ吸収材料がアルミナと材料M1との混合物からなり、内部電極層210が材料M1からなる1層のものであり、外部電極層220が材料M1にIr(イリジウム)が混入されたものからなる第1層、Cu厚膜からなる第2層、Niめっきからなる第3層、Snめっきからなる第4層の4層構造のものであることを表している。
【0070】
ここで、図9、図10中、「材料M1(Ir混入)」は、材料M1にIrを少量混入したもので、例えばWに5%以上のIrを混入するものである。これは、材料M1(例えばW)とCu厚膜となるCuペーストとの接合性が悪いため、両者の間に「材料M1(Ir混入)」を介在させることで、Cuペーストの密着力を確保するためのものである。
【0071】
また、図9、図10に示す組合せにおいて、組合せ番号1〜6のものは、外部電極層220の第1層まで配置した後、積層体の焼成を行い、次に外部電極層220の第2層以降の形成を行う。それ以外の組合せ番号7〜46のものは、内部電極層210まで配置した後、積層体の焼成を行い、次に、外部電極層220の第1層以降の形成を行う。
【0072】
また、図9、図10の組合せに示されるように、外部電極層220としてめっきを行う場合があり、そのめっき条件によっては、サージ吸収シート20のW粉までめっきされ短絡する可能性がある。図11に示す変形例は、このめっきによる短絡の対策を施した変形例を示す図である。
【0073】
図11にて、(a)は概略断面図、(b)は(a)中のC−C断面図である。図11(a)に示す例では、積層体の最上層と最下層に、めっきが付着しないアルミナ等からなるシート230を設けて、めっきが内部電極層210に付着しないように保護している。
【0074】
さらに、図11(b)に示すように、積層体の側面にも上記シート230と同様のシートやペースト印刷などの方法にて、めっきが付着しないめっき付着防止層240を形成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電子部品としての積層基板を示す概略断面図である。
【図2】サージ吸収シート以外のセラミック層となるグリーンシートの製造工程を示す図である。
【図3】サージ吸収シートの加工工程を示す図である。
【図4】グリーンシートとサージ吸収シートとを積層してなる積層基板の製造工程を示す図である。
【図5】積層基板に内蔵されるサージ吸収シートの変形例を示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るサージ吸収シートを備える電子部品の構成を示す図である。
【図7】図6に示す電子部品の製造方法を示す工程図である。
【図8】図7に続く製造方法を示す工程図である。
【図9】上記第2実施形態のサージ吸収部品におけるサージ吸収材料、内部電極層材料、外部電極層材料の種々の組合せを示す図表である。
【図10】図9に続くサージ吸収部品におけるサージ吸収材料、内部電極層材料、外部電極層材料の種々の組合せを示す図表である。
【図11】本発明の他の実施形態を示す図である。
【図12】本発明者等の検討による、サージ吸収素子における対向電極面積による放電電圧ばらつきの傾向を示す図である。
【符号の説明】
10…積層基板、11、12、13、14…セラミック層、
15…表面配線、16…裏面配線、17…ビアホール、18…内部導体層、
20…サージ吸収シート、210…内部電極層、220…外部電極層。

Claims (2)

  1. 表面および内部に配線層が形成された複数のセラミック層(11〜14、20)を積層することで表層配線(15、16)および内層配線(17、18)が形成されてなる積層基板(10)を備え、
    前記複数のセラミック層の少なくとも一つが、絶縁体と導電体との混合物からなるサージ吸収材料がシート状に形成されてなるサージ吸収シート(20)を構成することで、前記サージ吸収シートを内蔵してなる電子部品であって、
    前記内層配線(17、18)は、各セラミック層に形成されたビアホール(17)および各セラミック層の間に形成された内部導体層(18)により形成されており、前記サージ吸収シートには、複数の前記ビアホールが接続されていることを特徴とする電子部品。
  2. 前記サージ吸収シート(20)には、該サージ吸収シートを挟んで対向するように内部導体層(18a〜18d)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電子部品。
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