JP4077030B2 - 急性心筋梗塞中の心筋傷害の低減方法 - Google Patents
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Description
本発明は免疫学/心臓病学/生化学の分野に属し、そして急性心筋梗塞中の心筋細胞傷害の低減方法をより詳細に開示する。
発明の背景
心筋の機械的機能不全は、急性心筋梗塞(AMI)の患者の病院での死亡例を導くものの1つである。Friedberg C.K.,1968,Circulation 39 suppl.IV:252。そのような機能不全の亢進の重要な決定因子は、危険にさらされた心筋中の壊死組織の量である。Pace D.L.ら、1971,New Eng J Med 285:133。動物を対象とした実験では、冠状動脈管の閉塞後約30分で不可逆的な心筋細胞傷害が始まり、そして数時間進行することが示された。Maroko P.R.ら、1973,Ann Int.Med 79:720。しかし、冠状動脈閉塞の6時間も後になされた介入でも、非処置対照動物と比較して、約35%までAMI後の梗塞サイズを減少できる。Libby P.ら、1973,J.Clin Invest 52:599。心電計の研究でも、ヒトの実質的な心筋組織量は冠状動脈管の閉塞後数時間、またはさらに数日後でも不可逆的な傷害を受けないことが示され、すなわちこれはほとんどの患者が病院に入れたであろう時間である。Reid P.R.ら、1974, New Engl.J.Med 290:123。
AMIの後期に生じる心筋壊死を減少させることにより梗塞サイズを最小にするための多くの実験的および臨床的研究がなされて来た。Maroko P.R.ら、1973、Ann.Int.Med. 79:720。
心筋細胞傷害の後期は、好中性の顆粒球(好中球)の浸潤を特徴とする後発性の急性炎症反応がもたらされるようである。Entmam M.L.ら、1991,EASEB J.5:2529。まず初めに、AMI中の心筋細胞傷害を媒介する炎症反応の重要性は、コルチコステロイドが炎症サイズを20から35%まで減少できたことを表す動物実験で認識された。Libby P.ら、1973、J.Clin.Invest 52:559;Maclean Dら、1987,J.Clin.Invest 61:541。しかし、心筋壊死を最小にするためのメチルプレドニゾロンのAMIへの臨床的投与は、この処置が主に瘢痕形成および治癒を妨害し、そして患者に動脈瘤および心室壁の破裂を起こすことがあるために成功しなかった。Roberts R.ら、1976、Circularation 53 Suppl.1:204。同様な結果がラットを対象とした長期実験で観察された。Maclean Dら、1978,J.Clin.Invest 61:541。これらの失望する結果は、AMI後の炎症反応を弱めることにより梗塞サイズを減少させることを試みる臨床的実験をさらに進めることを後退させることになった。
AMIの経過中に起こる炎症反応は、幾つかの重要な出来事を含んで成る:化学走性因子の局所的生成、好中球の浸潤および活性化、好中球の心筋単球への付着を増強させるためのサイトカインの局所的生成(腫瘍壊死因子-αおよびインターロイキン-6)、ならびに補体系の局所的活性化。Entman M.L.ら、1991,FASEB J.5:2529。
AMIにおいて補体活性化の役割は、初めにHillおよびWardにより提唱され、彼らは梗塞した心筋中に生成した補体活性化生成物が好中球浸潤の原因であるという証拠を提供した。Hill J.H.ら、1970 J.Exp.Med.131:885。後の研究で、動物および患者の両方を対象として示されたように、AMI患者で活性化補体成分の血清レベルが上昇し、数種の補体成分はAMIの経過中に梗塞領域に局在するようになることが示された。Pinckard R.N,ら、1975,J.Clin.Invest.56:740;Langlois P.F.ら、1988,Atherosclerosis 70:95;ヤスダM.ら、1990,Circulation 81:156;Pinckard R.N,ら、1980,J.Clin.Invest.66:1050;McManus L.M.ら、1983,Lab Invest.48:436;Schafer H.ら、1986,J.Immunol.137:145;Hugo Fら、1990,Clin.Exp.Immunol.81:132。
さらに多くの研究で、アナフィラトキシンおよびTCCのような補体活性化成分は、好中球に依存する、および依存しない機構で、例えばトロンボキサンA2およびペプチドロイコトリエンLTC4およびLTD4の局所生成、ヒスタミンの放出、細胞膜破裂ならびに冠状動脈循環中の好中球の活性化とそれに続く毛細管の閉鎖、毒性の酸素ラジカルの放出ならびにタンパク質溶解酵素の放出により、心筋に悪い影響を及ぼすかもしれないことが実証された。これらの機構は血管収縮、微小循環を傷つけ、冠状動脈潅流圧の上昇を導き、そして虚血、収縮性の心筋不全、頻脈を生じ、そして房心室伝導を傷つけることになる場合がある。Del Balzo U.ら、1984,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:886;Mertin S.E.ら、1988,Circ.Res.63:483;Ito B.R.ら、1989, Circ.Res.65:1220;Del Bazzo Uら、1989,Circ.Res.65:847;Ito B.R.ら、1990, Circ.Res.66:596;Stahl G.L.ら、1990,Circ.Res.66:1103;Engler R.L.ら、1991,FASEB J.5:2983;Homeister J.W.ら、1992,Circ.Res.71:309。
観察されたAMI中の補体活性化の分子機構は明らかではないが、放出されたミトコンドリア性構成物(おそらくは膜)が、活性化を誘導するとよく言われてきた。Pinckard R.N.ら、1973,J.Immunol.110:1376;Pinckard R.N.ら、1975,J.Clin.Invest 56:740;Giclas P.C.ら、1979,J.Immunol.122:146;Storrs S.B.ら、1981,J.Biol.Chem 256:10924;Rossen R.D.ら、1988,Circ.Res.62:572;Kagiyama A.ら、1989,Circ.Res.64:607。しかし、これらのほとんどの研究が冠状動脈管の永久的閉塞による虚血後というよりは、虚血性心筋の再潅流後の補体活性化を扱っていることに注目すべきである。心筋に対する補体活性化生成物の有害な影響は、動物モデルにおいて、冠状動脈管の永久的閉塞前または直後の補体消費(depletion)が有意に心筋壊死の量を減少させる、という観察により実証された。Maroko P.R.ら、1978,J.Clin.Invest.61:661;Maclean D.ら、1978,J.Clin.Invest.61:541:Pinckard R.N.ら、1980,J.Clin.Invest.66:1050;Crawford H.R.ら、1988,Circulation 78:1449。冠状動脈管の永久的閉塞後の心筋傷害に対する補体阻害の効果を調査したこれらのいずれの研究も、補体カスケードの真のインヒビター使用せず、すべてのこれらの研究は、系を血管内で活性化し、そして消費させる薬剤であるコブラ毒因子(Cobra Venom Factor)を使用して行われた。しかしこの補体阻害/消費法は、成人性呼吸困難の発生のような血管内補体活性化の本来の危険性を考慮すると、臨床的状況で使用することはできない。Goldsrein IM、1992,IN:Gallin J1、Goldsrein IM、Snyderman R(編集):炎症:基本的原理および臨床的関連(Inflammation:Basic Principles and Clinical Correlates)、ニューヨーク、ラベン出版(Raven Press)、第63頁;Craddock P.R.ら、1977,New Eng.J.Med.296:769;Stimler N.F.ら、1980,Am J.Pathol 100:327;Hosea S.F.ら、1980,J.Clin.Invest.66:375;Ward P.A.ら、1985,J.Clin.Invest.76:517。
上記の考察は、冠状動脈管の永久的閉鎖中の補体系の活性化を扱っている。しかし今、AMI患者を血栓崩壊療法または冠状動脈血管形成術で治療して、危険にさらされた心筋に再潅流させることが一般的に受け入れられている。この治療が閉塞後すぐに施されるほど、虚血性心筋を救う効果が上がる。臨床的研究では、処置が60−75分遅れると、血栓崩壊療法の効果の半分以上が失われることを示している。Hermers WThら、1992,Lancet 340:1297。しかし、90%より多くのAMI患者が冠状動脈の閉塞後75分以内に病院に到着せず、したがって血栓崩壊療法の利点を享受することは難しい。
虚血性心筋の再潅流自体が、補体および好中球の活性化ならびに酸素ラジカルの生成により引き起こされる炎症反応(虚血性再潅流傷害としても知られている)を誘導し得る、という証拠は豊富にある。Rossen R.D.ら、1985,Circ.Res.57:119;Rossen R.D.ら、1988,Circ.Res.62:572;Dreyer W.J.,1989,Circ.Res.65:1751;Dreyer W.J.ら、1992,Circ.Res.71:1518;Lucchesi BRら、1989,J.Mol.Cell.Cardiol 21:1271;Engler Rら、1989,Circulation 79:1137。この虚血性−再潅流傷害が心臓組織に傷害を与え、循環系再生の利点を制限するかもしれない。Herdson PBら、1965,Am J.Pathol.46:356。したがってAMIにおいて再潅流療法は“もろ刃の刀”と見なされ、AMIの発生後遅くとも2時間以後は適用しないほうがよいと考えられる。
現在までAMI患者における臨床研究で、梗塞した心筋の再潅流による補体活性化を示すものはない。しかし、虚血性心筋の再潅流を受けたラットでは、組換え可溶化状態のヒト補体レセプター1型での治療により心筋梗塞サイズがかなり減少したことを示したので、これらの患者での補体の阻害は利点となるかもしれない。Weisman H.F.ら、1990,Science 249:146。
現在まで、冠状動脈管の永久的閉塞後に心筋梗塞のサイズに影響を及ぼす補体インヒビター(すなわち、活性化により消耗されるというよりは[活性化]補体タンパク質を阻害するタンパク質または物質)の有利な効果を記載している文献の報告は無い。本発明は活性化された補体第一成分の天然に存在するインヒビターを投与することにより、心筋梗塞のサイズを低減させる方法を記載する。
発明の要約
セリン−プロテイナーゼインヒビターC1−エステラーゼインヒビターが、冠状動脈管の閉塞後、遅くとも2時間に投与されたとき、心筋梗塞のサイズを低減させることを見いだした。
したがって本発明はAMIの治療的または予防的処置法を意図し、この方法は外因性のC1−エステラーゼインヒビターを単独または他の薬剤と組み合わせて、急性心筋梗塞の患者に、または急性心筋梗塞の危険がある患者に投与することを含んで成る。
この処置は、患者が危険にさらされた心筋に血流を再生するための内科的または外科的治療を受けているか、いないかとは独立して投与することができる。特に、本発明はAMIの発生と入院との間の時間が経過したために再潅流療法を受けることができない(またはもはやできない)患者にも適用できる。したがって本発明は、冠状動脈管の閉塞後、遅くとも2時間に処置されたとき、心筋組織障害を減少させるのに効果的であるので、これらの患者(90%より多く、またはすべてのAMI患者)を処置するための別の方法を提供する。
C1−エステラーゼインヒビターは、ヒト血漿または他の任意の生物起源、組換えC1−エステラーゼインヒビター、あるいはそれから生じる突然変異体、あるいは活性化状態の補体の第一成分に特異性をもつ組換えプロテイナーゼインヒビターを例示することができる。
C1−エステラーゼインヒビターと組み合わせて投与することができる他の薬剤の例は、心筋への血流を向上させることができる物質、例えば組織プラスミノーゲンアクチベーター、ウロキナーゼおよびストレプトキナーゼ、ならびに抗炎症特性を有する物質、例えば酸素ラジカルスカベンジャーおよびサイトカイン拮抗薬がある。
本発明は以下の本発明の記載を考慮後に、より完全に理解されるであろう。
図の簡単な説明
血漿−由来ヒトC1−エステラーゼインヒビターのAMIの心筋障害に対する投与効果を、左前方下行冠状動脈(LAD)の永久結紮を受けたイヌについて実験した。閉塞後48時間に、動物を屠殺し、そして心臓を摘出した。虚血性心筋を約1グラムの小片に切った。心筋障害を、各心筋組織小片中の残存α−ヒドロキシブチル酸デヒドロゲナーゼ(HBDH)活性を測定することにより評価した。15分および48時間での各心筋小片中の血流を、閉塞15分および48時間後に静脈内に標識顕微鏡を注入し、そして小片の放射性活性を計数することにより測定した。結果を%で表し、100%は正常な心筋で観察された値である。示した結果は閉塞2および8時間後にC1−エステラーゼインヒビターを受容した4匹のイヌ(処置)、ならびにC1−エステラーゼインヒビターを受容しなかった4匹のイヌ(対照)について得た。
図1は、初期に同程度の虚血(15分での流れ)について、C1−エステラーゼインヒビターで処置した動物の心臓は、対照よりも約50%未満の筋肉酵素を損失したことを表す。
図2は、心外膜組織試料で得た結果を表したことを除き、図1と同じである。
図3は連続したLAD結紮にもかかわらず、初めの48時間中の梗塞領域中への血流の回復と平行して、C1−エステラーゼインヒビターで処置した動物の約50%が心筋酵素消費の減少を表す。
図4は、心外膜組織試料で得た結果を表したことを除き、図3と同じである。
発明の詳細な説明
本発明は炎症反応の抑制法、より詳細には補体系の活性化の抑制法を提供し、これは急性心筋梗塞の経過中に起こる。好適なインヒビターは、血漿から精製されたC1−エステラーゼインヒビターまたは組換えC1−エステラーゼインヒビターあるいはそれから派生する組換え変更体、あるいはC1−エステラーゼインヒビターに類似する特異性を有する他のインヒビターの組換え構造体を含んでもよいC1−エステラーゼインヒビターである。
本発明を実現するために、使用した材料および方法のさまざまな観点を考察している数名の患者の記録および科学記事を以下に述べる。すべての文献が引用により本明細書に編入されるものとする。
本発明の基本は、血栓崩壊治療のような内科的処置が閉塞した冠状動脈管を再開するために施されようがされまいが、補体の活性化がAMI中に実質的な心筋傷害を引き起こすという認識、ならびにこの活性化の阻害がこの心筋傷害を減らす、または防ぐという認識である。AMIにかかっている患者中の補体活性化を阻害するための好適な方法は、血漿由来−C1−エステラーゼインヒビターを投与することであるが、本発明はいかようにもそのように狭義に構成されているものではない。補体の第一成分の活性を抑制することによる、ほとんどすべての補体活性化の阻害法が本発明の範囲に入ることを意図する。
さらに明らかに本発明を定義するために、本発明を3つの章に記載する。第1章は、本明細書に使用する特定の用語の定義を含んでいる。これらの定義は、一般的に当該技術分野での使用と一致している。第2章は、本発明の範囲に入ると考える様々なC1−エステラーゼインヒビター分子をより詳細に記載する。第3章はAMI患者に外因性C1−エステラーゼインヒビターを投与する方法を記載する。
I.定義
本明細書に使用する“補体系”という句は1組のタンパク質を言い、そのほとんどが不活性な前駆タンパク質として血中を循環し、因子としても知られている。系の活性化中に、1つの因子が引き続き1つの因子を限定タンパク質分解により活性化し、そしてこれが続く。この活性化過程はカスケードに似ており、したがって補体系も1つの主要な血漿カスケード系であると考えられ、そして他方は凝固、フィブリン分解および接触系である。補体系の生理学的役割は、侵襲する微生物に対して生体を防御することである。このシステムは古典的および別の経路の2つの経路を介して活性化されることができ、両方が共通の末端経路を活性化することができる。Cooper N.R.,1985,Adv.Immunol.37:151;Muller-Eberhard H.J.ら、1980,Adv.Immunol.29:1;Muller-Eberhard H.J.ら、1992,In:Gallin JI,Goldstein IM,Snyderman R(編集):炎症:基本的原理および臨床的関連(Inflammation:Basic Principles and Clinical Correlates)、ニューヨーク、ラベン出版、第33頁。アナフィラトキシンとしても知られている、多くの生物的に活性なペプチドは、補体の活性化中に生成される。Vogt W.,1986,Complement 3:177。アナフィラトキシン、特にC3aおよびC5aは好中球に化学走性があり、これらの細胞を凝集、活性化そして脱顆粒させることができる。Vogt W.,1986,Complement 3:177;Goldstein IM,1992,In;Gallin JI,Goldstein,IM Snyderman R(編集):炎症:基本的原理および臨床的関連(Inflammation:Basic Principles and Clinical Correlates)、ニューヨーク、ラベン出版、第63頁。さらにアナフィラトキシンは脈管透過性を増大させ、内皮細胞への好中球の付着を刺激し、血小板を活性化し、そして脈管活性エイコサノイド、トロンボキサンA2ならびにLTC4、LTD4およびLTE4のようなペプチドロイコトリエンの生成を誘導することができる。また、共通経路の活性化の際に形成されるいわゆるターミナル補体複合体(terminal complement complexes:TCC)は、細胞を殺す能力のような重要な効果を有する。Muller-Eberhard H.J.,1986,Ann.Rev.Immunol.4:503。この補体の古典的経路の活性化は、5つのタンパク質(1つのC1q、2つのC1r、そして2つのC1sタンパク質)の巨大分子複合体から成る第一成分の活性化に始まる。C1複合体のC1qタンパク質は、例えば免疫複合体のようなアクチベーターに結合し、両方のC1rおよび両方のC1s副成分の活性化を引き起こす。Cooper N.R.,1985,Adv.Immnol.37:151。活性化中、C1rおよびC1sタンパク質は単一ペプチド−鎖不活性タンパク質から二−鎖活性セリンプロテイナーゼに転換される。Cooper N.R.,1985,Adv.Immnol.37:151。活性化C1複合体は次に、補体因子C3を活性化できる補体C4およびC2因子を活性化する。数種の血漿タンパク質(注目すべきものはC1−エステラーゼインヒビター、C4−結合タンパク質およびセリン−プロテイナーゼ因子1)は、補体のこの古典的な経路の活性化を阻害できる。Muller-Eberhard H.J.,1992,In:Gallin JI,Goldstein IM,Snyderman R(編集):炎症:基本的原理および臨床的関連(Inflammation:Basic Principles and Clinical Correlates)、ニューヨーク、ラベン出版、第33頁;Cooper N.R.,1985,Adv.Immnol.37:151。
本明細書に使用する“接触系”という句は1組のタンパク質を言い、これは不活性な前駆タンパク質として血中を循環し、凝固またはカリクレイン−キニン系の接触系としても知られている。Colman R.W.,1984,J.Clin.Invest.73:1249;Kaplan A.P.ら、1987、Blood 70:1;Kozin F.,ら、1992、In;Gallin JI,Goldstein IM,Snyderman R(編集):炎症:基本的原理および臨床的関連(Inflammation:Basic Principles and Clinical Correlates)、ニューヨーク、ラベン出版、第103頁。接触系はまた、主要血漿カスケード系にも属し、そしてそれを通して凝固系が活性化される2つの経路の1つと考えられることが多く、もう1方はいわゆる凝固の非本質的経路である。接触系の生理学的役割は正確には知られていないが、この系が炎症状態で活性化状態になりうることが知られている。Colman R.W.,1984,J.Clin.Invest.73:1249;Kaplan A.P.ら、1987、Blood 70:1;Kozin F.,ら、1992、In;Gallin JI,Goldstein IM,Snyderman R(編集):炎症:基本的原理および臨床的関連(Inflammation:Basic Principles and Clinical Correlates)、ニューヨーク、ラベン出版、第103頁。接触系の活性化はヘグマン因子としても知られている第XII因子のアクチベーターへの結合から始まる。続いて、結合した第XII因子は活性化状態になることができ、この工程中に一本鎖不活性状態から二本鎖活性セリンプロテイナーゼに転換する。Trans G.ら、1987,Sem Thromb Hemost 13:1。活性化した第XII因子は次にプレカリクレインを(これはそのコフィクターと一緒に高分子量キニノーゲンがアクチベーターに結合し)、活性セリンプロテイナーゼカリクレインに活性化する。次にカリクレインは結合を活性化することができるが、活性化第XII因子(相互活性化)、および/または第XI因子を未だに活性化せず、これは次に第IX因子を活性化し凝固の活性化を開始する。Cochrane C.G.ら、1982,Adv.Immunol 33:290;Colman R.W.,1984,J.Clin.Invest.73:1249;Kaplan A.P.ら、1987、Blood 70:1;Kozin F.,ら、1992、In;Gallin JI,Goldstein IM,Snyderman R(編集):炎症:基本的原理および臨床的関連(Inflammation:Basic Principles and Clinical Correlates)、ニューヨーク、ラベン出版、第103頁。接触系の活性化は、古典的な補体経路も阻害する同じタンパク質、C1−エステラーゼインヒビターにより制御される。接触系の活性化中、ブラディキニン、カリクレインおよび活性化第XII因子のような数種の生物学的活性成分が形成され、これらは好中球の活性化および脱顆粒を増大させ、脈管透過性を増大し、管脈張力を減少させることができる。Colman R.W.,1984,J.Clin.Invest.73:1249;Kozin F.,ら、1992、In;Gallin JI,Goldstein IM,Snyderman R(編集):炎症:基本的原理および臨床的関連(Inflammation:Basic Principles and Clinical Correlates)、ニューヨーク、ラベン出版、第103頁。
本明細書で使用する“C1−エステラーゼインヒビター”という句は、血中に存在し、かつ補体の古典的経路および接触系の主要インヒビターであるタンパク質を言う。C1−エステラーゼインヒビターは、補体の第一成分の活性状態および活性化第XII因子を阻害でき、そしてこれはカリクレインの主要なインヒビターでもある。Schapira Mら、1985,Comp1ement 2:111;Davis A.E.,1988,Ann,Rev.Immunol 6:595;Sim R.B.ら、1979,FEBS Lett.97:111;De Agostini A.ら、1984,J.Clin.Invest.73:1542;Pixley R.A.ら、1985, J.Biol.Chem.260:1723;Schapira Mら、J.Clin.Invest.69:462;Van der Graaf F.ら、1983,J.Clin.Invest.71:149;Harpel P.C.ら、1975,J.Clin.Invest.55:593。さらに、C1−エステラーゼインヒビターは活性化第XI因子、組織型プラスミノーゲンアクチベーターおよびプラスミンを阻害できる。Meijers J.C.M.ら、1988,Biochemistry 27:959;Harpel P.C.ら、1975、J.Clin.Invest.55:149;Booth N.A.ら、1987,Blood 69;1600。
C1−エステラーゼインヒビターは、これらのプロテイナーゼと安定な複合体を形成することによりプロテイナーゼを阻害し、これらは迅速に循環から除かれる。De Smet B.J.G.L.ら、1993,Blood 81:56。C1−エステラーゼインヒビターをコードする完全長のゲノムおよびcDNAはクローン化された。Bock S.C.ら、1986,Biochemistry 25:4292:Carter P.E.ら、1988,Eur.J.Biochem.173:163。機能的組換えC1−エステラーゼインヒビタータンパク質は、COS細胞中で発現し、血漿タンパク質に類似するようであった。Eldering E.ら、1988,J.Biol.Chem 263:11776。さらに、反応中心のP1およびP3および/またはP5位にアミノ酸の突然変異を持つ組換えC1−エステラーゼインヒビターの幾つかの変更体は、同じ系で発現した。Eldering E.ら、1988,J.Biol.Chem 263:11776;Eldering E.ら、1993,J.Biol.Chem 267:7013:Eldering E.ら、1993,J.Clin.Invest.91:1035;シータス社(Cetus Corp)の特許、米国特許第617920号明細書。さらに、遺伝性の血管性水腫の患者から単離した変更体の中には、同じ系でクローン化され、そして発現したものもあった。Davis A.ら、Nature Genetics 1:354。
C1−エステラーゼインヒビターは、セリンプロテイナーゼインヒビターとして共に知られている同種タンパク質のスーパーファミリーに属し、セルピンとも呼ばれる。Travis J.ら、1983,Ann.Rev.Biochem 52:655;Carrel R.W.ら、1985,Trends Bioch Sci 10:20。セルピンは類似する阻害機能を共有し、それは阻害されるプロテイナーゼと安定な二分子複合体を形成することが特徴である。これらの複合体では、プロテイナーゼの活性部位がいわゆるセルピンの反応中心に結合し、したがって不活性となっている。Travis J.ら、1983,Ann.Rev.Biochem 52:655。
セルピンはある種のプロテイナーゼに特異性を有し、そしてこの特異性は一部反応中心のアミノ酸配列による。多くの研究で、例えば部位−特異的突然変異誘発法によりインヒビターの反応中心および/または他の部分のアミノ酸配列を変化させることで、セルピンの特異性を変化させることが可能であることが示された。Owen M.C.ら、1983,New Eng J.Med 309:694;Carrel R.W.ら、1985,Trends Bioch Sci 10:20;Courtney M.ら、1985,Nature 313:77;George P.M.ら、Blood 73:49;Rubin H.ら、1990,J.Biol.Chem 265:1199;Holmes W.E.ら、1987,Biochemistry 26:5133。活性化C1への特異性を持つC1−エステラーゼインヒビター以外のセルピンの組換え変異体は記載されていないが、そのようなインヒビターも構築できることを予想するのは妥当である。
本明細書で使用する“急性心筋梗塞(“AMI”)”という句は、心筋組織の壊死により引き起こされる通常の臨床的症状を言う。この状態は当該技術分野でよく知られており、そして多くの場合は前胸部の疼痛の発生、特徴的な心電計の変化、ならびにクレアチニンホスホキナーゼおよびα-ヒドロキシブチル酸デヒドロゲナーゼのような壊死心臓組織から放出される細胞内酵素の血漿レベルの上昇が特徴である。AMIは高血圧、循環機能不全、肺水腫および不整脈に合併しうる。限定するわけではないがほとんどの場合、AMIは管脈傷害および冠状動脈管の血栓から生じ、そして後にこれらの管脈を閉塞させ、危機にさらされた心筋への血流障害をもたらす。Fuster Vら、1992,New Eng J Med 326:242および310。ほとんどの場合、冠状動脈管の閉塞は病歴、細胞内心筋酵素の血漿レベルの経過および心電計の変化から予想することができる。
II.C1−エステラーゼインヒビターの調製
血漿または精製調製物中のC1−エステラーゼインヒビター活性は、発色およびエステル分解アッセイを含む数種のアッセイで測定でき、そのアッセイでは活性C1sによる基質の転換の阻害を監視する。これらのアッセイは当該技術分野で周知である。また固体−相結合活性C1sに結合するC1−エステラーゼインヒビターの結合をアッセイするラジオイムノアッセイも、機能的C1−エステラーゼインヒビターのレベルを測定するのに使用できる。Nuijens J.H.ら、1989,J.Clin.Invest 84;443。機能的C1−エステラーゼインヒビターのレベルは様々な方法で発現できる。ここでミリリットルあたりの単位(U/ml)とは、1U/mlがプールした正常血漿中に存在するC1−エステラーゼインヒビター濃度で使用される場合で、それは1mlの血漿あたり約270μgである。Nuijens J.H.ら、1989,J.Clin.Invest 84;443。
以下の状態のC1−エステラーゼインヒビターの分子の応用も本発明の範囲に入るものとする:ヒトまたは動物あるいは他の任意の生物起源から精製された天然のC1−エステラーゼインヒビター、またはそれに由来する断片であり、生物活性を保持するもの;ヒトまたは動物の組換え天然C1−エステラーゼインヒビター、あるいはそれに由来する変異体または断片であり、生物活性を保持するもの;あるいは補体の第一成分の活性化状態を阻害するように工作された組換えインヒビター。
C1−エステラーゼインヒビター調製物を、医薬的に許容できる賦形剤に溶解し、そして本発明の好適態様では静脈注射する。そのような賦形剤は当該技術分野で周知であり、例えば水、塩水、デキストロース溶液、リンガー溶液および少量のヒト血清アルブミンを含有する溶液を含む。もちろん、危機にさらされた心筋中にこのインヒビターの十分な濃度を与えるために、C1−エステラーゼインヒビターのほとんどすべての投与法を本発明の範囲に含むことを意図するものと考える。
III.C1−エステラーゼインヒビターでの急性心筋梗塞の処置
本明細書に記載するC1−エステラーゼインヒビター調製物を単独または組み合わせて、AMIにかかっている宿主生物、またはこの症状を発生する危険性のある宿主生物の処置するために使用できる。
本発明の好適な態様では、冠状動脈管の閉塞後、最初の24時間中に危機にさらされた心筋中に十分量のC1−エステラーゼインヒビターを与えるために、C1−エステラーゼインヒビターはAMI患者に静脈注射により投与される。ほとんどの場合、これは機能的C1−エステラーゼインヒビターの血清レベルが2−2.5U/mlになるまで、C1−エステラーゼインヒビターを投与することにより行うことができる。ほとんどの患者について、体重kgあたり30−40UのC1−エステラーゼインヒビターを、例えば患者が病院に来た時と6時間後の各々2回に投与することでこの血漿レベルに達するだろう。細胞内心臓酵素または心電計の変化の経過により表されるような心筋組織の壊死が進行している臨床的および生化学的症例の場合には、さらにC1−エステラーゼインヒビターを与えることができる。C1−エステラーゼインヒビター療法は、AMIの発生と病院への入院の間に時間が経過したために、すでに再潅流療法を受けることができない患者に施すことができる。
補体系の活性化は、永久的な冠状動脈管の閉鎖による心筋組織傷害のためだけでなく、冠状動脈血管形成術または血栓崩壊剤の処置後の虚血性組織の再潅流により引き起こされた心筋組織傷害のためにも、貢献する。したがって、AMI患者を、冠状動脈管を再度開くための内科的または外科的処置を受けているか、いないかとは無関係にC1−エステラーゼインヒビターで処置できる。典型的には、患者はAMIのために病院に入院している。適当な場合には患者は血栓崩壊療法または急性の経皮的トランスルミナル(transluminal)冠状動脈血管形成術を受けることができ、この手法は当該技術分野で周知であり、そして同時にC1−エステラーゼインヒビターを体重1kgあたり30−40Uの投与量で静脈注射することができる。この後に、その6時間後に同様濃度のC1−エステラーゼインヒビターの第二投与を行うことかできる。本発明の別の態様ではC1−エステラーゼインヒビター投与療法を、血管形成術または血栓崩壊療法を受けていないAMI患者に行うことができる。典型的にはそのような患者に入院時にC1−エステラーゼインヒビターを体重1kgあたり30−40Uの投与量で静脈注射することができ、その6時間後にこの投与をくり返すことができる。
冠状動脈管の部分的閉塞患者は、経皮的トランスルミナル(transluminal)冠状動脈血管形成術のような医学的治療を受けることができ、これは冠状動脈管の一時的完全閉塞が付随する。危機にさらされた心筋の再潅流は、心筋脈管の機能に影響を与え得る炎症反応を伴うことがある。本発明の範囲にはこのような患者にC1−エステラーゼインヒビターを体重1kgあたり30−40Uの投与量で一回静脈注射することにより、予防的処置を施すことを意図している。
出願人は発明の意図するところを記載してきたが、以下の実施例は本発明を説明するものである。実施例は本発明を説明し、制限するものではない。
実施例1
本発明の好適態様では、治療用組成物はVoogelaar E.F.ら、1974,Vox Sang.26:118に従い調製した血漿-由来C1−エステラーゼインヒビターを有効成分として含む。この調製物のウイルス安全性は、B型肝炎−免疫グロブリンの添加および最終容器中の凍結乾燥調製物の加熱処理により保証されている。Brummelhuis H.G.J.ら、1983,Vox Sang. 45:205、Tersmetteら、1986,Vox Sang.51:239。C1−エステラーゼインヒビターは以下の精製工程を含む方法に従い、ヒト血漿、放血ビタミンK−依存性凝固因子から調製する:1)出発血漿を滅菌蒸留水で1−10希釈した;2)希釈血漿をDEAE-Sephadex A50(ファルマシアファインケミカルズ:Pharmacia Fine Chemicals:ウプサラ、スウェーデン)と、2g/kgの濃度で60分間、8−10℃でインキューベーションする;3)DEAE-Sephadexを回収し、そして150mMのクエン酸ナトリウム、pH7.0で洗浄し、そして10mMのクエン酸三ナトリウム、2Mの塩化ナトリウム、pH7.0で溶出し、;4)硫酸アンモニウムを溶出液に加えて、最終濃度50%とし、重量/重量;5)13,000rpmでの遠心後、硫酸アンモニウムを上清に加えて最終濃度65%とし、重量/重量;6)沈殿を遠心により回収し、そして10mMのクエン酸三ナトリウム、pH7.0に溶解し;7)硫酸アンモニウムを除去するためにダイアフィルトレーションを行い、そして溶液濃度を40−50mg/mlのタンパク質濃度に濃縮し;8)B型肝炎免疫グロブリンを加え(0−4IU/ml)、溶液を0.22μmフィルターに通し、容器に分割し、そして凍結乾燥し;9)凍結乾燥生成物を60℃で72時間加熱処理する。
本発明の好適態様では、C1−エステラーゼインヒビターは静脈注射で投与される。非経口的投与には、凍結乾燥加熱処理C1−エステラーゼインヒビターを注射用水に溶解する。機能的C1−エステラーゼインヒビターの投与用調製物中の最終濃度は、約50U/mlであることができる。
実施例2
AMIに動物モデルを使用することは当該技術分野でよく知られている。研究者によく使用されるモデルは、左前方下行冠状動脈(LAD)を閉塞したイヌにAMIを誘発することである。AMIの治療的処置としてC1−エステラーゼインヒビターを投与する有用性は、このモデルを使用して説明される。このモデルの実験的詳細はいたるところに与えられている。Hemens W.Thら、1990,Circulation 81:549。
適当な前投薬および麻酔後に、いずれかの性別のMongrelドッグに開胸を行った。次にすでに第一対角枝の遠位に切開したLADのまわりに係蹄(Mersilene;3メートル)を置き、2cm外側に引くことによりLADの完全な結紮を引き起こすようにポリエチレンチューブを取り付けた。さらに、カテーテル(Tygon 5 50 HLl)を微小球注入のために左心房の心耳を通して挿入し、血液試料を採取し、そして薬剤を投与した。胸部を閉じ、そしてイヌを回復させた。1週間後、イヌに適当な投薬を行った後LADをポリエチレンチューブの外2cmの係蹄を引っ張ることにより閉塞させた。閉塞を心電計および実験の最後で閉塞のサイズを診察することにより確認した。様々な時間間隔で、種々のアイソトープで標識した3−5×106のトレーサミクロスフェア(ニューイングランド ヌクレアー社:New England Nuclear Corp;直径15μm)を注射することにより、局部的心筋流を測定した。40時間後、動物をペンタバルビタールナトリウムを過剰投与することにより屠殺した。心臓を摘出し、すすいで、さらなる工程に供した。右心室を取り出し、左を基部から頂に1−2cm厚の5薄片に切断した。これらの薄片を全部で108片に切断した。各片の重量を測定した。組織の各片中の細胞内酵素α−ヒドロキシブチル酸デヒドロゲナーゼならびにトレーサーミクロスフェアの放射活性を測定した。閉塞後の障害局所心筋流と心筋細胞傷害との間の関係は、各片中の閉塞15分後に注入したミクロスフェアの活性を残存β−ヒドロキシブチレートに対してプロットすることにより視覚化することができる。LADの永久的閉塞を受けた非処置のイヌでは、閉塞15分後の局所心筋流と48時間後の心筋細胞傷害に直線的関係が存在する(図1および2、左図)。この関連性は、LADの永久的閉塞を受け、そして閉塞2および8時間後にC1−エステラーゼインヒビターを体重kgあたり35Uの投与量で静脈注射して処置したイヌでは変化する。これらの後者の動物では、閉塞15分後の局所心筋流に基づき予想されるよりも有意に多い残存β−ヒドロキシブチレート活性が特に心臓内の組織片のような心筋組織片に見いだされ(図1および2、右図)、C1−エステラーゼインヒビターのイヌへの投与がLADの永久的閉塞後の心筋細胞傷害を有意に減少させることを説明している。同様に、LADの永久的閉塞を受けた非処置の動物では、閉塞15分後と48時間後と間の局所心筋流に直線的関連性がある(図3および4、左図)。永久的なLADの閉塞を受けたイヌのC1−エステラーゼインヒビター処置は、閉塞15分後の局所心筋流に基づき予想されるよりも良好な48時間後の流れを伴い((図3および4、左図)、これはC1−エステラーゼインヒビターの治療が危機にさらされた心筋中の局所的血流を部分的に再生できることを示している。
Claims (9)
- 外因性C1−エステラーゼインヒビターを有効成分とする急性心筋梗塞の治療的または予防的処置のための医薬製剤であって、該C1−エステラーゼインヒビターがヒトまたは動物の血漿に由来するか、または
その機能的組換え体もしくは反応中心のP1、P3およびP5位から選ばれる少なくとも1つの位置のアミノ酸に突然変異を持つバリアントであって、かつ、活性型C1に対して特異性を有する、
ことを特徴とする、上記製剤。 - 有効成分として他の薬剤が組み合わされる請求項1記載の医薬製剤。
- C1−エステラーゼインヒビターが心筋細胞傷害を減少するのに十分な量で投与されるのに使用される請求項1記載の製剤。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の医薬製剤であって、該機能的組換え体がCOS細胞で発現されたものである、上記の製剤。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の医薬製剤であって、該バリアントがC1−エステラーゼインヒビターの反応中心のP1、P3およびP5位から選ばれる少なくとも1つの位置のアミノ酸に突然変異を有するものである、上記の製剤。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の製剤であって、該バリアントが遺伝性の血管性水腫の患者から単離されたものである、上記の製剤。
- 他の薬剤が、心筋への血流を向上させる物質からなる群より選ばれる請求項2および4〜6のいずれかに記載の医薬製剤。
- 他の薬剤が、抗炎症性を有する物質からなる群より選ばれる請求項2および4〜6のいずれかに記載の医薬製剤。
- 急性心筋梗塞の予防的または治療的処置に使用するための医薬組成物を調製するために、C1−エステラーゼインヒビターの単独、または他の薬剤と組み合わせた使用であって、該C1−エステラーゼインヒビターがヒトまたは動物の血漿に由来するか、または
その機能的組み換え体もしくは反応中心のP1、P3およびP5位から選ばれる少なくとも1つの位置のアミノ酸に突然変異を持つバリアントであって、かつ、活性型C1に対して特異性を有する、
ことを特徴とする、上記使用。
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