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JP4076475B2 - 誘電体線路フィルタの製造方法 - Google Patents

誘電体線路フィルタの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,誘電体線路フィルタに関し,さらに詳しくは準ミリ波以上の超高周波信号の伝送に適したNRDガイドフィルタなどの誘電体線路フィルタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来,ミリ波帯の集積回路には,主にマイクロストリップ線路,導波管線路および誘電体線路が用いられている。ここで,マイクロストリップ線路などのプリント線路は周波数が高くなるにつれて導体損が急増するため,ミリ波帯の伝送路には適していない。また,導波管線路は3次元の立体構造を形成する必要があるため,量産には適していない。
このため,超高周波帯の伝送路として,誘電体線路が注目されている。ところが,誘電体線路は曲がりや不連続部分における放射損が大きく,これにより誘電体線路本来の低損失性が損なわれるという問題がある。
この問題に関し,従来,特許文献1に示すような非放射性誘電体線路(NRDガイド)が提案され,かつ実施されている。
図4に示すように,NRDガイドは,2枚の平行導電体板101,102間の誘電体媒質(通常は空気)103中に挿入するようにしながら伝送路としての誘電体ストリップ104を導電体板101,102の間に介装してなるものとされる。ここで,導電体板101,102の間隙は伝送信号(主信号)の媒質内波長の半分以下とされ,これにより伝送信号が誘電体媒質103中で存在し得なくなるので,不要放射が抑えられる。
そして,従来,NRDガイドを用いたミリ波フィルタとして,非特許文献1に示すような共振型の帯域通過フィルタ,帯域阻止フィルタが提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特公昭62-35281号公報
【非特許文献1】
電子通信学会論文誌 '85/2 Vol.J68-B No.2,「非放射性誘電体線路を用いたミリ波フィルタの実験的設計」
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら非特許文献1に記載されているNRDガイドフィルタは,誘電体からなる所定径の円形共振器を通過帯域,阻止帯域に対応した位置関係で精密に配置する必要があり,その加工および位置決めが容易ではない。また,運用中の誘電体ストリップおよび円形共振器のずれを防止するために特別の加工を施すことが必要となり,量産に適しないという問題がある。
さらに,従来のNRDガイドフィルタは,一般に誘電体ストリップ以外の誘電体媒質が空気とされ,この部分が空隙となっているので強度,堅牢性に欠けるという難点もある。
本発明は,上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,加工が容易で量産に適し,かつ強度,堅牢性の高い誘電体線路フィルタの製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は,略平行な2つの導電体板の間に誘電体媒質と,互いに空孔率及び誘電率が異なるフィルタ部と通常伝送部とを有し,前記フィルタ部と前記通常伝送部とは同一の原料,素材からなる多孔質材料から形成される誘電体ストリップとを設け,前記誘電体ストリップを通して信号を伝送するようにしてなる誘電体線路を用いた誘電体線路フィルタの製造方法であって,
一方の前記導電体板上に誘電体原料の膜を形成する工程と,
前記誘電体原料の膜における前記誘電体ストリップの形状部分に電子ビーム,X線,イオンビームのいずれかを照射するに際し,該誘電体ストリップの形状部分に含まれる前記フィルタ部相当部分の照射量を前記通常伝送部相当部分の照射量よりも小さくする工程と,
前記誘電体原料の膜全体を多孔質化する工程と,
を有してなることを特徴とする。
このようなパターンニングプロセスによって,非特許文献1のように,多数の円形共振器を作成し,それを精密な位置関係で配置していくなどの比較的困難な製造方法によることなく,単に誘電体ストリップのフィルタ部の誘電率を通常伝送部の誘電率と異ならせるように形成するといった簡易な方法で,所望の周波数選択性を誘電体線路に付与し,これにより誘電体線路フィルタを構成することが可能となる。したがって,量産性が向上する。
【0006】
た,誘電体ストリップのフィルタ部通常伝送部とを同一の原料,素材からなる多孔質材料から形成するようにしながら,両者の空孔率を相違させるだけで所望の周波数帯域の信号を遮断することが可能となる。
すなわち,一般には,誘電体材料の誘電率を変えるためには違う材質のものを用意する必要がある。ところが,多孔質材料においては空孔率を調整することによって誘電率を変えることが可能であり,このため,同一の原料,素材からなる誘電体材料を用いながら誘電率を他の部分と相違させるといったことが可能となる。つまり,実質同一の材料を用いて誘電体ストリップのフィルタ部通常伝送部とを形成し得るので誘電体線路フィルタの製造が容易となる。
【0007】
また,多孔質材料は空孔率を上げることで誘電率および誘電損失が低くなり,限りなく空気に近い特性を得ることができる。このため,誘電体ストリップの素材として従来一般に用いられていたテフロン(登録商標)と比較して非常に低損失な伝送特性を達成することが可能となる。
【0008】
さらに,多孔質材料は本発明のパターンニングプロセスを用いて導電体板間に形成し得るので容易に複雑な形状に加工することができる。これにより製作が容易となるとともに,設計の自由度が向上する。
【0009】
また,前記誘電体ストリップの前記フィルタ部と前記通常伝送部との間に信号の反射を抑制するように誘電率が調整される反射抑制部を形成することも考えられる。
この方法により,誘電体ストリップのフィルタ部の誘電率を通常伝送部の誘電率と相違させたことに起因して両者の境界面で主信号の反射が生じるのを抑制することが可能となる。したがって,伝達特性が向上する。
【0010】
このとき,前記反射抑制部が多孔質材料からなり,該反射抑制部の誘電率が多孔質材料の空孔率を調整するようにして調整されるよう構成することも考えられる。
これにより,反射抑制部を誘電体ストリップのフィルタ部および通常伝送部と実質同一の材料から形成することができるので製造が容易となる。
【0011】
そして,反射抑制部の誘電率を調整する具体的態様としては,反射抑制部の誘電率を誘電体ストリップのフィルタ部の誘電率と通常伝送部の誘電率との間の所定の誘電率に調整すること,反射抑制部の誘電率が誘電体ストリップのフィルタ部の誘電率と通常伝送部の誘電率との間で連続的に変化するように調整すること,および反射抑制部の誘電率が誘電体ストリップのフィルタ部の誘電率と通常伝送部の誘電率との間で段階的に変化するように調整することが考えられる。
【0012】
また,前記導電体板の間隙が前記誘電体媒質中における主信号の半波長以下とされてなるよう構成することも考えられる。
これにより,誘電体媒質中における主信号(伝送信号)の不要放射のないNRDガイドとして誘電体線路を構成し,より効率的な信号伝送を行うことが可能となる。
【0013】
このとき,前記誘電体媒質が多孔質材料からなり,該誘電体媒質の誘電率が多孔質材料の空孔率を調整するようにして調整されるように構成することも考えられる。
これにより,誘電体ストリップ以外の部分が空隙とされていた従来の誘電体線路(特許文献1参照)と比較して,誘電体ストリップのずれが生じにくくなるとともに,飛躍的に強度が向上して安定した構造とすることが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態及び実施例を説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態及び実施例は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
【0015】
実施形態1
図1に本発明の実施形態1に係る誘電体線路フィルタXの構成を示す。
同図に示すように,実施形態1の誘電体線路フィルタ(以下,単にフィルタという)Xは,所定の間隙αで互いに平行に配された2枚の導電体板1,2の間に誘電体媒質3を配するとともに,この誘電体媒質3中に挿入するように伝送路としての誘電体ストリップ4を導電体板1,2の間に介装してなるものである。
【0016】
ここで,導電体板1,2の間隙α,つまり誘電体ストリップ4の厚みは主信号(伝送信号)が誘電体媒質3中に放射されるときの波長の1/2よりも小さくなるようにされている。これにより誘電体媒質3中に伝送信号が存在し得なくなり,不要放射が抑えられる。すなわち,実施形態1においては,フィルタXは非放射性誘電体線路(NRDガイド:Nonradiative Dielectric Waveguide)を用いたフィルタとして構成されている。
【0017】
また,誘電体ストリップ4においては伝送信号の誘電体ストリップ4内における波長の半分が導電体板1,2の間隙αよりも小さくなるように,その誘電率は誘電体媒質3の誘電率よりも大きくされている。
ここで,誘電体媒質3および誘電体ストリップ4はともに例えば乾燥エアロゲル材からなる多孔質材料から構成される。
【0018】
すなわち,従来のNRDガイドは一般に誘電体媒質3が空気とされ,したがってその部分は空隙とされる。このため,誘電体ストリップ4にずれが生じるなどの難点があるので,実施形態1では誘電体媒質3を誘電体ストリップ4とともに多孔質材料から構成するものとし,これによって誘電体ストリップ4のずれが防止される。
このように,従来は空隙であった誘電体媒質3の部分が多孔質材料を用いて充填されることによって,強度および堅牢性も飛躍的に向上する。
そして,このような多孔質材料は,空孔率を調整することによって誘電率を調整することが可能である。したがって,同一の原料,素材を用いて作成される多孔質材料を適用して誘電体媒質3と誘電体ストリップ4とを構成しながら,誘電体ストリップ4内部にのみ伝送信号が存在し得るように誘電体媒質3および誘電体ストリップ4の誘電率を調整することが可能となる。
【0019】
次に,誘電体ストリップ4をさらに詳しく説明する。
誘電体ストリップ4は,その一部分の誘電率を他の部分の誘電率と相違させるようにして,所定の周波数帯域の信号を遮断するフィルタ部5が設けられる。
すなわち,実施形態1のフィルタXにおいては,誘電体ストリップ4の一部分であるフィルタ部5の誘電率ε5がそれ以外の部分(以下,通常伝送部と称する)6の誘電率ε6よりも小さくなるようにフィルタ部5に相当する部分の空孔率が他の部分よりも大きくされ,これによって誘電体線路が周波数選択性のあるフィルタとして機能するように構成されている。
ここで,誘電体媒質3,フィルタ部5および通常伝送部6の各誘電率ε3,ε5,ε6には下記不等式1の関係があり,この結果,各部3,5,6において存在可能な信号の下限周波数FD3,FD5,FD6の関係は下記不等式2のようになる。
ε3<ε5<ε6 (1)
FD3>FD5>FD6 (2)
ただし,下限周波数FD3,FD5,FD6は誘電体媒質3,フィルタ部5および通常伝送部6において伝送信号の半波長が板間隙αと等しくなるときの周波数である。この結果,周波数Fが,FD5>F>FD6である信号,つまりFD6以上FD5以下の周波数の信号はフィルタ部5を通過することなく遮断される。
【0020】
次に,導電体板1,2の間に多孔質材料からなる誘電体媒質3および誘電体ストリップ4を形成する形成方法を具体的に説明する(なお,特願2003-19344号参照)。
【0021】
まず,所定の誘電体原料を,一方の導電体板1上に厚みが前掲した間隙αとなるように塗布する。
ここで用いられる誘電体原料は,有機金属材料の一例であるテトラメトキシシラン(金属アルコキシド)Si(CH3O)4を2g,エタノールを10g,ブタノールを2g,3−メトキシプロピオン酸メチルを1g,pH(ペーハー)=3の水を1.2gを混合して攪拌した後,60℃にて約6時間保持して反応させ,この溶液に光酸発生剤であるIBCF(株式会社三和ケミカル製)を0.05重量%の割合で混合した透明な溶液を調整し,この溶液10ccとヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド0.2g(界面活性剤の一例)とを混合して攪拌させて調整した溶液である。
【0022】
次に,前掲した誘電体原料が塗布された部分を,大気中において80℃で加熱(ベーク)して乾燥させることにより膜を形成させる。この加熱は,原料溶液に含まれるエタノール等の溶媒を除去し,膜の粘性を高めて基材上に安定化させるのに十分な時間(例えば,1〜5分程度)だけ行う。
続いて,誘電体原料の膜における誘電体ストリップ4に相当する部分にのみ電子ビームを照射する。このような電子ビームとしては,例えば,加速電圧50keV,ドース10μC/cm2の電子ビーム等を用いる。
これにより,テトラメトキシシランから形成されたSi−OHの状態のものが,Si−Oの結合を形成することになる(いわゆる架橋反応)。
【0023】
次に,誘電体原料の膜を大気中において100℃で加熱(ベーク)する。この工程は,電子ビーム未照射部分の架橋反応も促進させるための工程であり,例えば,1〜5分程度行う。
【0024】
次に,15MPa,80℃の超臨界CO2を用いて,界面活性剤であるヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリドの抽出処理を施し,誘電体原料の膜中に残存した有機成分を除去する。この工程では,例えば,まず所定の圧力容器に誘電体原料を入れ,次にその圧力容器に超臨界状態ではないCO2を導入した後,圧力容器内の温度及び/又は圧力を上げてCO2を超臨界状態とする。又は,超臨界状態の流体を,誘電体材料が入った圧力容器に導入してもよい。
【0025】
次に,抽出処理が施された後の誘電体原料を,大気中において200℃にて加熱する。この加熱は例えば,5〜30分程度行う。
以上の工程を経ることによって,誘電体原料の層において除去された有機成分が存在した部分が空孔となり,一方の導電体板1上にいわゆる乾燥エアロゲル材からなる多孔質材料の層が形成されることになる。これにより,電子ビームが照射される誘電体ストリップ4相当部分の空孔率よりも誘電体媒質3相当部分の空孔率の方が高くなり,誘電体ストリップ4の誘電率が誘電体媒質3の誘電率よりも高くなる。
そして,誘電体ストリップ4内部においては,フィルタ部5に相当する部分の電子ビーム照射量が通常伝送部6に相当する部分の照射量よりも小さくされる。これにより,フィルタ部5相当部分の空孔率が通常伝送部6相当部分の空孔率よりも高くなり,この結果,フィルタ部5の誘電率ε5が通常伝送部6の誘電率ε6よりも低くなるように形成される。
このようにして形成された誘電体ストリップ4および誘電体媒質3の層の上に,他方の導電体板2を接着することにより,誘電体線路フィルタXを製造することが可能となる。
【0026】
以上示した製造方法によれば,従来のように各構成部品を個別に製作した後に組み立てるといった製造方法ではなく,パターンニングにより製造できるので,誘電体線路の大量生産に好適である。
また,電子ビームの照射に替えて,X線(例えば,電子エネルギー1GeV)の照射や,イオンビームの照射(例えば,Be2+をエネルギー200keV,イオンドース1e13/cm2〜1e14/cm2で照射する等)を行った場合も同様の結果が得られる。
また,ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリドの抽出処理に用いる超臨界流体としては,少なくとも二酸化炭素,エタノール,メタノール,水,アンモニア又はフッ化炭素物質のうち1以上の物質を含む2種以上の物質が混合されたものとしても同様の結果が得られる。
【0027】
このように,実施形態1のフィルタXは,いわゆるNRDガイドを用いたフィルタにおいて,誘電体ストリップ4が多孔質材料から形成されるとともに,前掲した製造方法によりフィルタ部5の空孔率が調整され,これにより所望周波数帯域の信号が遮断される。したがって,従来技術で言及した非特許文献1の共振型のフィルタと比較して遥かに簡易に,すなわち通過帯域,阻止帯域に対応する所定径の円形共振器を多数作成し,これを精密な寸法管理の下で所定の間隔で配置するといった煩雑な工程を経ることなく所望の周波数選択性を具備した誘電体線路フィルタを構成することが可能となる。
また,誘電体ストリップ4を構成する誘電体材料が従来のテフロン(登録商標)などとは異なり,例えばテトラメトキシシランを原料とする多孔質材料とされるので,誘電損失についての特性が限りなく空気に近く,非常に低損失な誘電特性を達成することが可能となる。
また,実施形態1のフィルタXにおいては,通常は空隙とされる誘電体媒質3が誘電体ストリップ4と同様に多孔質材料から構成される。したがって,誘電体ストリップ4のずれが防止されるとともにフィルタXの強度および堅牢性が向上する。
そして,このような誘電体媒質3および誘電体ストリップ4は個別に製作した後に組み立てるといった製造方法によるのではなく,パターンニングにより製造されるので大量生産するのに好適である。
さらに,実質同一の材料によって誘電体媒質3および誘電体ストリップ4(フィルタ部5,通常伝送部6)を構成するものとしたことによって同一の原料から各部3,4,5,6を製造することが可能となり,製造が容易となる。したがって,製造コストの低減が図れる。
【0028】
実施形態2
次に,図2を参照しながら本発明の実施形態2を説明する。
実施形態2のフィルタX1は,実施形態1のフィルタXの誘電体ストリップ4を改変してなるもので,その他の部分は実施形態1と同様とされる。したがって,以下においては異なる部分のみを説明する。
フィルタX1の誘電ストリップ4Aは,フィルタ部5両端と通常伝送部6との境界に主信号の反射を抑制する反射抑制部7を形成するようにしてなるものとされる。
すなわち,誘電体ストリップ4Aにおいてフィルタ部5は,所定周波数帯域の信号を遮断するように誘電率ε5が通常伝送部6の誘電率ε6と相違するように形成される。ここで,両者の誘電率ε5,ε6の差が大きく急激に変化するような場合は,フィルタ部5と通常伝送部6との境界面で主信号に大きな反射が生じてしまうことがある。反射抑制部7は,このようなフィルタ部5と通常伝送部6との間の誘電率の差異に起因する信号の反射を抑制しながらフィルタ部5と通常伝送部6とを接続するマッチング用の線路として設けられるものとされる。
ここで,反射抑制部7の誘電率ε7は,フィルタ部5の誘電率ε5と通常伝送部6の誘電率ε6との間で反射の発生を効果的に抑制することができる所定の誘電率に設定される。また,このような誘電率ε7は,実験的に求めるようにして設定することが可能である。
【0029】
また,反射抑制部7の誘電率ε7は一定の値に限らず,反射抑制部7とフィルタ部5との接合端面から通常伝送部6との接合端面に向かって誘電率がフィルタ部5の誘電率ε5と通常伝送部6の誘電率ε6との間で連続的に変化するものとされてもよい。
また,反射抑制部7とフィルタ部5との接合端面から通常伝送部6との接合端面に向かって誘電率がフィルタ部5の誘電率ε5と通常伝送部6の誘電率ε6との間で段階的に変化するものとされてもよい。
また,実施形態2においては反射抑制部7は,フィルタ部5および通常伝送部6を構成する多孔質材料と同一の原料からなる多孔質材料から形成するものとされる。すなわち,実施形態1で言及した多孔質材料の形成方法において,反射抑制部7に対する電子ビームの照射量をフィルタ部5相当部分における照射量と通常伝送部6相当部分における照射量との間の所定の照射量に調整するようにして,反射抑制部7の誘電率ε7を調整することができる。
【0030】
このように,実施形態2のフィルタX1においては,誘電体ストリップ4のフィルタ部5と通常伝送部6との間に信号の反射を抑制する反射抑制部7が形成されるので,両者の誘電率ε5,ε7の差異に起因して主信号の反射が生じるのを防止することができる。したがって,伝送特性が向上する。
また,反射抑制部7は,フィルタ部5および通常伝送部6を構成する多孔質材料と実質同一の材料から構成されるので製造が容易となる。
【0031】
【実施例】
以下,図3を参照しながら,実施形態の誘電体線路フィルタの実施例を説明する。図3(a)は,実施形態のフィルタX,X1が適用された周波数分割方式の無線通信システムBを示すブロック図である。
無線通信システムBは,アンテナ11,受信側周波数変換器12,送信側周波数変換器13および分岐14(例;ダイプレクサ,サーキュレータ)を含み,分岐14から受信側周波数変換器12に受信信号を伝送する受信側伝送路21と送信側周波数変換器13から分岐14に送信信号を伝送する送信側伝送路22と,アンテナ11−分岐14間の伝送路23とにそれぞれNRDガイドを適用するようにして構成されている。
【0032】
この無線通信システムBにおいては,大出力である送信信号の一部が分岐14を介して受信側伝送路21に回り込んでしまい,その結果,受信側伝送路21におけるスペクトクルは例えば図3(b)に示すようになる。すなわち,受信信号31のレベルよりもそのような回り込み信号(送信信号)32のレベルの方が大きくなる。
このように,大きなレベルの回り込み信号(送信信号)が受信側周波数変換器12に入力されると受信アンプが飽和するなどの問題が生じる。そこで,無線通信システムBにおいては受信側伝送路21を実施形態のフィルタX,X1から構成するものとされる。
すなわち,NRDガイドからなる受信側伝送路21の図示しない誘電体ストリップ(4)の一部分に誘電率の小さいフィルタ部(5)を形成することによって,受信側伝送路21が回り込み信号を遮断するフィルタとして機能するものとされる。
【0033】
このとき,受信信号の周波数FRX,送信信号の周波数FTXおよびフィルタ部(5)における前掲した下限周波数FCUTは,例えば下記不等式3により示される関係となるように設定される。
FRX>FCUT>FTX (3)
これにより,図3(b)に破線40で示すようなフィルタ特性が達成されるため,図3(c)に示すように,受信側伝送路21において回り込み信号32を十分に減衰させることが可能となる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によれば,伝送特性に優れるとともに,加工が容易で量産性に優れ,かつ強度および堅牢性の良好な誘電体線路フィルタを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る誘電体線路フィルタの構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態2に係る誘電体線路フィルタの構成を示す斜視図である。
【図3】実施形態の誘電体線路フィルタを適用した実施例としての無線通信システムの構成を示すブロック図である。
【図4】従来の一般的な誘電線路の構成を示す斜視図である。

Claims (8)

  1. 略平行な2つの導電体板の間に誘電体媒質と,互いに空孔率及び誘電率が異なるフィルタ部と通常伝送部とを有し,前記フィルタ部と前記通常伝送部とは同一の原料,素材からなる多孔質材料から形成される誘電体ストリップとを設け,前記誘電体ストリップを通して信号を伝送するようにしてなる誘電体線路を用いた誘電体線路フィルタの製造方法であって,
    一方の前記導電体板上に誘電体原料の膜を形成する工程と,
    前記誘電体原料の膜における前記誘電体ストリップの形状部分に電子ビーム,X線,イオンビームのいずれかを照射するに際し,該誘電体ストリップの形状部分に含まれる前記フィルタ部相当部分の照射量を前記通常伝送部相当部分の照射量よりも小さくする工程と,
    前記誘電体原料の膜全体を多孔質化する工程と,
    を有してなることを特徴とする誘電体線路フィルタの製造方法。
  2. 前記誘電体ストリップの前記フィルタ部と前記通常伝送部との間に信号の反射を抑制するようにその誘電率が調整される反射抑制部が形成されてなる請求項1に記載の誘電体線路フィルタの製造方法
  3. 前記反射抑制部が多孔質材料からなり,該反射抑制部の誘電率が多孔質材料の空孔率を調整するようにして調整される請求項2に記載の誘電体線路フィルタの製造方法
  4. 前記反射抑制部の誘電率が前記誘電体ストリップの前記フィルタ部の誘電率と前記通常伝送部の誘電率との間の所定の誘電率に調整されてなる請求項2又は3のいずれかに記載の誘電体線路フィルタの製造方法
  5. 前記反射抑制部の誘電率が前記誘電体ストリップの前記フィルタ部の誘電率と前記通常伝送部の誘電率との間で連続的に変化するよう構成されてなる請求項2又は3のいずれかに記載の誘電体線路フィルタの製造方法
  6. 前記反射抑制部の誘電率が前記誘電体ストリップの前記フィルタ部の誘電率と前記通常伝送部の誘電率との間で段階的に変化するよう構成されてなる請求項2又は3のいずれかに記載の誘電体線路フィルタの製造方法
  7. 前記導電体板の間隙が前記誘電体媒質中における主信号の半波長以下とされてなる請求項1〜6のいずれかに記載の誘電体線路フィルタの製造方法
  8. 前記誘電体媒質が多孔質材料からなり,該誘電体媒質の誘電率が多孔質材料の空孔率を調整するようにして調整される請求項7に記載の誘電体線路フィルタの製造方法
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