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JP3962291B2 - 銅張積層板用圧延銅箔およびその製造方法 - Google Patents

銅張積層板用圧延銅箔およびその製造方法 Download PDF

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JP3962291B2 JP2002207814A JP2002207814A JP3962291B2 JP 3962291 B2 JP3962291 B2 JP 3962291B2 JP 2002207814 A JP2002207814 A JP 2002207814A JP 2002207814 A JP2002207814 A JP 2002207814A JP 3962291 B2 JP3962291 B2 JP 3962291B2
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は極ファインピッチ加工が施される銅張積層板に最適な圧延銅箔を提供する。特にこの圧延銅箔は二層銅張積層板に好適である。また、この圧延銅箔を用いた二層銅張積層板は、チップオンフレックス(Chip on Flexible Printed Circuit;以下COFと称す。)の導電材として好適である。
【0002】
【従来の技術】
電子機器の電子回路にはプリント配線板が多く用いられる。プリント配線板は基材となる樹脂の種類によって、硬質銅張積層板(リジット基板)と、可撓性銅張積層板(フレキシブル基板)とに大別される。フレキシブル基板は可撓性を持つことを特徴とし、可動部の配線に用いられる他に、電子機器内で折り曲げた状態で収納することも可能であるために、省スペース配線材料としても用いられている。また、基板自体が薄いことから、半導体パッケージのインターポーザー用途あるいは液晶ディスプレイ(LCD)のICテープキャリアとしても用いられている。
【0003】
従来、LCDでは、テープ・キャリア・パッケージ(Tape Carrier Package;以下TCPと称す。)とよばれるタブ(Tape Automated Bonding;以下TAB)用テープキャリアを用いたパッケージが用いられ、その採用が回路の薄型化、多ピン化、ファインピッチ化を可能とした。しかし最近、TAB方式に代わり、COF方式が用いられるようになり、特に携帯電話のLCDやプラズマディスプレー用途においてCOFの需要が急速に伸びている。
【0004】
図1にTCPとCOFの断面構造を比較して示す。両者とも、ポリイミド等の樹脂フィルムに銅箔等を貼り付けた銅張積層板に対し、エッチング加工により銅の配線パターンを形成した後、金バンプを介してICチップを搭載したものであるが、構造および製法に違いがある。
【0005】
図2にICチップがインナーリード接続されるときの状況を示す。TCPでは、IC搭載部のフィルムにデバイスホールが開口されるためインナーリードが突出しており、この突出した部分(Flying Lead)がIC側の金バンプと熱圧着される。インナーリードのピッチが狭くなると突出した部分(Flying Lead)に変形が生じるという問題があり、これがTCPにおけるファインピッチ化の制約となっていた。一方、COFではポリイミド上の銅箔にICを接合するため、突出した部分(Flying Lead)の変形に伴うファインピッチ化の障害がない。すなわち、TCPに対し、銅配線をさらに薄くし、銅配線パターンをさらにファインピッチ化することが可能となる。銅箔を用いたCOFのピッチは40μmピッチ(リード幅20μm)まで到達しており、さらなるファインピッチ化が進められている。一方、TCPでは将来的にも40μmピッチが限界といわれている。
【0006】
また、基材となる銅張積層板として、TCPではポリイミドフィルムと銅箔とを接着剤で張り合わせた三層材が用いられるが、COFでは接着剤を使用せずにポリイミドフィルムと銅箔とを一体化した二層材が用いられる。エポキシ樹脂やアクリル樹脂などの接着剤の耐熱性は、フィルムのポリイミドと比較してかなり劣る。したがって、接着剤を用いていない二層材は三層材よりも耐熱性に優れ、電子部品の半田接合等において高温下に晒しても銅箔とフィルムとの接着力が低下しない。近年、環境への影響から鉛フリーはんだの使用が広まっているが、従来の鉛はんだと比較して融点が高くなるために、基板の耐熱性が重視される。
【0007】
さらに、三層板では厚さが50〜100μm程度のポリイミドフィルムが使用されるのに対し、二層板ではポリイミドフィルムの厚さは20〜40μm程度であり接着剤層もない。このように二層板は基板が薄いことから耐折曲げ性に優れる。この特徴を生かすためにも、銅箔の極薄化が求められる。
【0008】
ポリイミド樹脂を基材とする二層積層板の主な製造方法として、▲1▼メタライジング法、▲2▼ラミネート法、▲3▼キャスティング法がある。▲1▼のメタライジング法はポリイミドフィルム上にCrなどの金属をスパッタリングなどで薄く蒸着し、その上に所定の厚みの銅をスパッタリングまたはめっきで形成する方法であり、銅箔を使用しない。▲2▼のラミネート法は銅箔をポリイミドフィルムに直接に積層する方法である。▲3▼のキャスティング法は、ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミック酸を含むワニスを、銅箔上に塗布して加熱硬化させ、銅箔上にポリイミド皮膜を形成する方法である。銅箔を用いる▲2▼▲3▼では、銅を蒸着する▲1▼と比較し、銅との高い接着力が得られるが、銅箔の薄肉化に技術的な限界があるためファインピッチ化には不利であった。
【0009】
以上のことより、二層積層板の構成材料としてCOFに組み込まれる銅箔には、次の特性が要求される。
(1)厚み:ファインピッチ化のためには銅箔を薄くする必要がある。現時点のCOFでは厚み12μmの銅箔を用い40μmピッチ(回路幅20μm)まで到達しているが、今後のファインピッチ化の動向を考慮すると、厚さ10μm以下の銅箔が要求されることは明らかである。
【0010】
(2)導電率:銅箔が薄くなり、また回路幅が狭くなると、従来より増して、直流抵抗損失が小さいことが求められる。
(3)強度:銅箔が薄くなると、ハンドリングで変形しやすくなるため、より高い強度が要求される。
【0011】
(4)耐熱性: 二層積層板の製造工程において、例えばキャスティング法ではポリアミック酸からポリイミドを合成する際に、300 ℃程度の温度で10分から1時間程度の加熱処理が行われる。この温度は、三層積層板における接着剤硬化温度(150 ℃程度)と比較して高い。熱処理で銅箔が軟化するとハンドリング性が悪くなるため、300 ℃で1時間程度の加熱処理で銅箔が軟化しないことが望まれる。また、耐熱性が高い二層積層板の特徴を生かすためにも、その素材である銅箔に高い耐熱性が要求される。
【0012】
(5)表面粗さ:フィルムとの接着面における銅箔表面の粗さが大きいと、エッチングで回路を形成する際に樹脂に銅が残るエッチング残が生じ、またエッチング直線性が低下して回路幅が不均一になりやすい。このためファインピッチ化するためには、銅箔の表面粗さを小さくする必要がある。さらに、パソコンや移動体通信等の電子機器では電気信号が高周波化しているが、電気信号の周波数が1 GHz以上になると、電流が導体の表面にだけ流れる表皮効果の影響が顕著になり、表面の凹凸で電流伝送経路が変化してインピーダンスが増大する影響が無視できなくなる。この点からも銅箔の表面粗さが小さいことが望まれる。
【0013】
(6)均一なエッチング性:ファインピッチ化する上では、金属組織等に起因してエッチング性に異方性が生じないことが従来に増して要求される。
(7)耐折曲げ性:耐折曲げ性が優れる二層積層板の特徴をさらに生かすためには、耐折曲げ性に優れる銅箔を用いることが望ましい。
プリント配線板の導電材となる銅箔はその製造方法の違いにより電解銅箔と圧延銅箔に分類される。電解銅箔は硫酸銅めっき浴からチタンやステンレスのドラム上に銅を電解析出して製造される。圧延銅箔の製造では、インゴットを溶製し、これを熱間圧延で板にした後、再結晶焼鈍と冷間圧延を繰り返し、最後に冷間圧延で所望の厚みの箔に仕上げる。このように、圧延ロールにより塑性加工して製造されるので、圧延ロールの表面形態が箔の表面に転写した平滑な表面が得られる。なお、本明細書では、最後の仕上げ冷間圧延を“最終圧延”、最終圧延の直前の再結晶焼鈍を“最終焼鈍”、最終焼鈍の直前の冷間圧延を“中間圧延”と称する。
【0014】
従来、COFでは主として電解銅箔が用いられてきたが、この理由として▲1▼厚みが18μmより薄い銅箔を、圧延により製造することが技術的に困難である、▲2▼圧延銅箔は300 ℃の加熱で容易に軟化する、▲3▼集合組織に起因しエッチング性に異方性が生じる、こと等が挙げられる。一方、圧延銅箔の電解銅箔に対する長所として、▲4▼圧延で与える歪を調整することにより高い強度を得ることができる、▲5▼表面粗さが小さい、▲6▼耐折曲げ性に優れる、等の特徴がある。したがって、▲1▼〜▲3▼の短所を改善できれば、圧延銅箔は電解銅箔よりもCOFに適した導電材となり得る。
【0015】
以上、COFおよびその素材である二層積層板を例にとり、極ファインピッチ化を進める上で銅箔に要求される特性を述べてきたが、COF用途以外の二層積層板あるいは三層積層板においても、極ファインピッチ加工を受けるものでは同じことが銅箔に要求される。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
COF等の構成材料として、極ファインピッチ加工が施される銅張積層板(特に二層銅張積層板)に最適な圧延銅箔を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
以上の問題点を解決すべく、本発明者は、以下の発明を成した。
(1)Agが0.07〜0.5%(%は質量割合,以下同じ),残部Cu及び不純物からなり,不純物中のSが10 ppm(ppmは質量割合,以下同じ)以下,Bi,Pb,Sb,Se,As,Fe,TeおよびSnの合計濃度が10 ppm以下,Oが60ppm以下,Zr,Ti,Mg,Ca,Si,Al,Mn及びCrの各濃度が1ppm以下であり,圧延面と平行な断面の組織を観察した場合に,直径が2μmを超える介在物または析出物の平均個数が0.01個/mm 以下,厚みが18μm未満であることを特徴とする可撓性銅張積層板用の圧延銅箔。
(2)Agが0.07〜0.5 %,残部Cu及び不純物からなり,不純物中のSが10 ppm以下,Bi,Pb,Sb,Se,As,Fe,TeおよびSnの合計濃度が10 ppm以下,Oが60ppm以下,Zr,Ti,Mg,Ca,Si,Al,Mn及びCrの各濃度が1ppm以下であり,圧延面と平行な断面の組織を観察した場合に,直径が2μmを超える介在物または析出物の平均個数が0.01個/mm 以下,厚みが18μm未満であることを特徴とする二層可撓性銅張積層板の導電体として使用される圧延銅箔。
【0018】
(3)Agが0.07〜0.5 %,残部Cu及び不純物からなり,不純物中のSが10 ppm以下,Bi,Pb,Sb,Se,As,Fe,TeおよびSnの合計濃度が10 ppm以下,Oが60ppm以下,Zr,Ti,Mg,Ca,Si,Al,Mn及びCrの各濃度が1ppm以下であり,圧延面と平行な断面の組織を観察した場合に,直径が2μmを超える介在物または析出物の平均個数が0.01個/mm以下,厚みが18μm未満であることを特徴とするチップオンフレックス(Chip on Flexible Printed Circuit)の導電体として使用される圧延銅箔。
【0019】
)厚みが10μm以下であることを特徴とする上記(1)〜()のいずれかに記載の圧延銅箔。
)樹脂フィルムと張り合わせられた後,エッチング加工により幅が20μm以下の電極リードが形成されることを特徴とする上記(1)〜()のいずれかに記載の圧延銅箔。
【0020】
)最大幅が10μmを超えるピンホールの平均個数が,1mの面積に対し,10個以下であることを特徴とする上記(1)〜()のいずれかに記載の圧延銅箔。
)圧延上がりの引張り強さが400MPa以上であり,300℃で1時間焼鈍後の引張り強さが300 MPa以上であり,導電率が95%IACS以上であることを特徴とする上記(1)〜()のいずれかに記載の圧延銅箔。
)接触粗さ計を用いて圧延方向と直角な方向に測定した最大高さ(Ry)が,1μm以下であることを特徴とする上記(1)〜()のいずれかに記載の圧延銅箔。
)圧延面において再結晶焼鈍後に圧延面でのX線回折で求めた200面の積分強度(I(200
)が,微粉末銅のX線回折で求めた200面の積分強度(I0(200))に対し,I(200)/I0(200)≦10となることを特徴とする上記(1)〜()のいずれかに記載の圧延銅箔。
(10)質量割合にて、1〜5ppmのPを含有することを特徴とする上記(1)〜(9)のいずれかに記載の圧延銅箔。
【0021】
(11)次の▲1▼〜▲3▼の工程を順次行うことを特徴とする上記(1)〜()のいずれかに記載の圧延銅箔の製造方法,▲1▼溶銅中のO濃度を10ppm以下に下げ,その後Agを添加する工程,▲2▼溶銅を鋳造してインゴットとし,熱間圧延により厚さが3mm〜20mmの板を得る工程,▲3▼冷間圧延と再結晶焼鈍を繰り返し,最後に冷間圧延で厚みが18μm以下の銅箔を得る工程。ただし,ア)最終の冷間圧延加工度を88〜98%,イ)最終冷間圧延前の再結晶焼鈍(最終焼鈍)後の平均結晶粒径を30μm以下,ウ)最終焼鈍前の冷間圧延加工度を95%以下とする。
【0022】
(12)次の▲1▼〜▲3▼の工程を順次行うことを特徴とする上記(10)に記載の圧延銅箔の製造方法,▲1▼溶銅中のO濃度を10ppm以下に下げ,その後Agを添加する工程,▲2▼溶銅を鋳造してインゴットとし,熱間圧延により厚さが3mm〜20mmの板を得る工程,▲3▼冷間圧延と再結晶焼鈍を繰り返し,最後に冷間圧延で厚みが18μm以下の銅箔を得る工程。ただし,ア)最終の冷間圧延加工度を88〜98%,イ)最終冷間圧延前の再結晶焼鈍(最終焼鈍)後の平均結晶粒径を30μm以下,ウ)最終焼鈍前の冷間圧延加工度を95%以下とする。
13)上記(1)〜(12)のいずれかに記載の圧延銅箔の樹脂との接着面に銅又は銅合金めっきが施され,このめっき面において,接触粗さ計を用いて圧延方向と直角な方向に測定した最大高さ(Ry)が2μm以下であることを特徴とする圧延めっき箔。
【0023】
14)上記(1)〜(12)のいずれかに記載した圧延銅箔又は上記(12)に記載した圧延めっき箔を用いた二層銅張積層板。
15)上記(14)の二層銅張積層板を用いたチップオンフレックス(Chip on Flexible Printed Circuit)。
16)エッチング加工により形成された電極リードの幅が,20μm以下であることを特徴とする上記(15)のチップオンフレックス(Chip on Flexible Printed Circuit)。
【0024】
以下本発明に関して、詳細に説明する。
銅は導電性が優れた材料であるが耐熱性が劣る。摺動屈曲性(高サイクル疲労特性)が要求されるフレキシブル回路基板では、主として純銅が用いられているが、この用途では、接着剤硬化のための熱処理(150〜200℃)で銅箔が再結晶軟化することが要求されるためである(特許第3009383号)。一方、本発明の用途では、熱処理後の強度が特に重視され、基板に加工後に摺動屈曲変形が加えられることは少ない。したがって、摺動屈曲性を多少犠牲にしてでも、銅に合金元素を添加して耐熱性を改善することが必要となる。添加元素としては、銅の特徴である導電率を低下させない元素を選定する必要がある。なお、銅箔が再結晶しないことによる屈曲性の低下は、銅箔および基板を薄くし曲げ部外周での歪を小さくすることによって補償できる。
【0025】
合金中に非金属介在物、析出物、ガス欠陥などの内部欠陥が存在すると、極薄くまで圧延したときに、銅箔を貫通する穴(ピンホール)が発生して回路が断線する原因になる。また、エッチング時の介在物の溶け残りや脱落により回路の形状(直線性)に異常が生じることもある。したがって、ファインピッチ化のためには、内部欠陥の発生を防止し、清浄な合金組織を得ることが極めて重要である。
【0026】
本発明者は、耐熱性を改善するための添加元素としてAgを選択した。Cu中にAgを添加しても導電率はほとんど低下しない。また、AgはCuより非活性(貴)なため、Cu中でAgが酸化物、硫化物などの非金属介在物を形成することがない。また、鋳塊中にブローホール等のガス欠陥を生成させる原因にもならない。さらに、固体Cu中のAgの溶解度は200 ℃で0.1 %(本明細書ではmass%およびmass ppmをそれぞれ%およびppmと表示する)を超えるため、少量の添加なら析出物が生成することはない。
【0027】
純銅には無酸素銅(JIS規格C1020)とタフピッチ銅(JIS規格C1100)の二種類がある。タフピッチ銅は200 ppm程度のOを含有しているのに対し、無酸素銅中のOは10 ppm以下である。過剰のOはCu2Oの非金属介在物粒子を形成するため、本発明の銅箔では無酸素銅にAgを添加することが前提となる。通常、無酸素銅の耐熱性はタフピッチ銅よりも高いため、この点からも無酸素銅を選択することが望ましい。無酸素銅の溶製では、電気銅を原料として溶解し、CおよびCOの脱酸反応を利用してO濃度を低下させる。C、COの脱酸反応を促進してより低い濃度までOを下げ合金の清浄度を高めるためには、溶湯を減圧下に保持すれば良い。ただし、特別な真空設備を必要とし、また製造コストが増大する。一方、C、COによる脱酸後にPを極微量添加し、残留したOをPに固定して無害化する方策も効果的であり、特別な設備を必要せず製造コストもそれほど増加しないため、工業的にはこの方策の方が現実的である。
【0028】
無酸素銅を溶製する際には脱酸以外の精練を行わないため、電気銅が含有する不純物は無酸素銅中にそのまま残留する。このような不純物として、S、Bi、Pb、Sb、Se、As、Fe、TeおよびSnがあげられる。これらのうちSは無酸素銅を溶製する過程で溶湯が汚染され、その濃度が増加することがある。さらに、Sは電気銅中の濃度が比較的高く、また固体Cu中の溶解度が非常に低く(600 ℃で1 ppm程度)そのほとんどがCu2Sの非金属介在物となるため、特に注意が必要である。S以外の介在物についても、清浄な組織を得るためには、それぞれの濃度が低い方が望ましく、そのためには不純物の含有量が低い電気銅を原料に用いる必要がある。なお、S、Bi、Pb、Sb、Se、As、Fe、TeおよびSn以外の元素については、無酸素銅溶湯中では意図的に添加しなければ、問題になる濃度(>1 ppm)に含有されることはない。
【0029】
本発明者は、不純物を制限した無酸素銅に、種々の濃度のAgを添加したインゴットを製造した。そして、このインゴットを熱間圧延で10 mmの板に加工した後、焼鈍と圧延を繰り返し、種々の工程で厚さ9μmまで圧延した。加工過程の材料および9μmまで圧延した材料の組織、特性、品質、製造性を評価し、そのデータを解析して以下の知見を得た。
【0030】
(1)導電率:図3にAgの添加による無酸素銅の導電率の変化を示す。測定が容易なことから厚み0.2 mmの再結晶組織の試料を用い、四端子法により20℃での導電率を測定している。1 %のAgを添加しても、導電率の低下は5 %IACS以下であり、実用的に問題ないレベルである。
【0031】
(2)強度:純銅を高加工度で圧延した後に再結晶させると立方体集合組織が著しく発達する。すわわち、(100)面が圧延方向および圧延面と平行になるように結晶が配列する。Cu結晶の<100>方向の変形抵抗は小さく、また立方体組織の発達に伴い再結晶粒が粗大化するため、立方体組織が発達すると特に圧延方向と平行または直角な方向の強度が顕著に低下する(T.Hatano, Y.Kurosawa and J.Miyake: Journal of Electronic Materials, vol.29, No.5 (2000), pp611-616)。このような立方体方位が発達した材料は、圧延した際の加工硬化量が少ない。また、立方体方位は圧延後にも残留する。その結果、最終焼鈍で立方体集合組織が発達すると、最終圧延後の強度が著しく低下する。したがって、高強度化のためには、▲1▼最終圧延加工度(転位強化)、▲2▼圧延前の結晶粒径(粒界強化)、▲3▼添加元素による固溶強化の他に、▲4▼結晶方位の影響を考慮しなければならない。Ag添加については、▲3▼への寄与の他、Agの添加が立方体集合組織の発達を阻害し、その結果として強度が高くなる効果(▲4▼)もあることを見出した。立方体方位が抑制される現象は、Ag≧0.07 %の範囲で認められた。
【0032】
製造プロセスに関しては、最終圧延加工度を高くすれば強度が上昇する。また、結晶方位の点からは、最終焼鈍における立方体方位の発達を抑制する必要があり、そのためには中間圧延での圧延加工度が高くなり過ぎないように配慮する必要がある。
(3)耐熱性:Agを添加することによりCuの耐熱性が向上する。その効果として、300 ℃で1時間加熱した際の引張強さの低下量が小さくなり、0.07 %以上のAg添加で300 MPa以上の引張強さを保つことが可能となる。上述した立方体方位抑制効果をも考慮すると、好ましいAg添加量は0.07 %以上であり、Agの上限値は原料コストと極薄箔の製造性および品質から決定されるべきである。
【0033】
製造プロセスに関しては、最終圧延加工度を高くすれば強度が上昇するものの耐熱性が低下するため、圧延圧延加工度を決定する上では、強度だけではなく耐熱性をも考慮する必要がある。
【0034】
(4)ピンホール:銅箔を極薄くまで圧延すると、銅箔の厚みを貫通して穴(ピンホール)が発生する。とくに10μm以下に圧延する場合にはピンホールの発生が顕著になる。ピンホールの発生は、介在物、析出物等の存在により助長される。そこで、前述したように、適正な合金元素の選定および不純物の制御により、介在物、析出物の発生を抑えている。また、研究の過程で、本発明者らはAgを添加するとピンホールの発生頻度が減少することを発見した。そのメカニズムは解明できていないが、極薄銅箔の製造技術として非常に重要な知見であった。さらに、圧延加工度が高くなると、ピンホール数が増加することも判明した。とくに、最終圧延加工度が98 %を超えると、ピンホールの発生数が著しく増加した。また、圧延ロールの粗さが大きくなるとピンホールが発生しやすくなることもわかった。
【0035】
(5)エッチング性:銅箔が介在物や析出物を含有していると、エッチング加工の際にこれらが溶け残り、エッチング加工で形成したCuリードの端面から介在物や析出物が突出する。そこで、介在物や析出物の発生を防ぐため、合金元素の選定に配慮し、また不純物を厳密に制御している。また、上述したように、純銅の再結晶集合組織は立方体方位となるが、この立方体集合組織が発達すると、エッチングに異方性が生じる。立方体方位の発達度は0.07 %以上のAg添加で低下し、また最終焼鈍前の圧延加工度を低くすると抑制される。
【0036】
本発明は、上記知見に基づき、CuにAgを添加した合金を、極ファインピッチ用の極薄銅箔として最適化したものである。一方、AgはCuによく添加される元素であるため、CuにAgを添加した素材を銅箔に用いることは、過去に比較的多く提案されている。しかし、以下に示すように、過去に提案されたCu-Ag合金では、極ファインピッチ化が不可能であった。
【0037】
特開平05-138206では、無酸素銅にSn、Zr、Agの1種以上を合計で0.01〜0.5 %添加し、さらに最終圧延加工度を90 %以上として、強度を高めた圧延銅合金箔が、TCP(TAB)用の銅箔として提案されている。添加元素のなかのZrは、極めて活性なため介在物やガス欠陥の原因となりやすく、また固体Cu中の溶解度が少ないため析出物を形成する。したがって、例えば10μm以下の極薄い銅箔を製造する上では、絶対に添加を避けなければならない元素である。
【0038】
このような元素として、Zr以外にTi、Mg、Ca、Si、Al、Mn、Cr等があげられる。また、最終圧延加工度について、高強度を得るための下限値は規定されているが、上限値は考慮されていない。ピンホールが発生しやすい極薄箔の製造においては、加工度の上限値をも考慮しなければならない。以上の二例からも明らかなように、この発明では、銅箔の極薄化、および回路の極ファインピッチ化に対する配慮が欠落している。したがって、この発明を、TCPよりも極薄化とファインピッチ化が求められるCOF等の用途の銅箔に展開することはできない。事実、実施例における銅箔の厚みは25μmまたは18μmであり、COF用銅箔としては厚すぎる。
【0039】
特開平11-140564では、0.05〜0.35 %のAgを添加した厚さ5〜25μmの銅箔が提案されている。この銅箔はCu2Oを多量に含有するタフピッチ銅をベースとしたものである。主な用途は電線被覆材である。この用途では介在物、ピンホール等の欠陥への要求度が低いため、タフピッチ銅の使用が可能であったと思われる。Agを添加する理由は、再結晶後の伸びを高くするためである。本発明の銅箔は、Agを添加して耐熱性を高めているため、銅張積層板に加工する際の熱処理で再結晶軟化しない。したがって再結晶組織での伸びが問題になることはない。ただし、本発明で認められたAgを添加しピンホールが減少した現象は、Ag添加で再結晶後の伸びが増加する現象と、機構の点で関連がある可能性がある。いずれにしても、特開平11-140564の銅箔をCOF用に利用することはできない。同様にタフピッチ銅にAgを添加した発明として、特開2000-212661がある。
【0040】
特開2001-11550では、無酸素銅またはタフピッチ銅に0.005〜0.25 %のAgを添加し、耐熱性と強度を改善した銅箔を提案している。対象とする主な用途はリチウムイオン電池の負極集電体であり、この用途についても介在物、ピンホール等の欠陥に関する要求品質はCOFと比べると格段に低い。Hを低く抑え、銅箔の欠陥を防止するという意図はみられるものの、そのままCOFに適用することはできない。なお、特開2001-11550では銅箔中の水素濃度を2 ppm以下に規定しているが、Cu中のHの溶解度は500 ℃でも0.2 ppm以下であり、温度が低くなると溶解度はさらに指数的に低下する(A.J.Phillips: Trans. AIME, vol.171 (1997), pp.17-46.)。また、Cu中のHの拡散速度は極めて速い。これらのことから考えても明らかなように、通常の銅箔中の水素濃度は2 ppmよりはるかに低く、特開2001-11550は従来の銅箔の特徴を発明として規定したに過ぎない。
【0041】
さらに過去に溯ると、Agを添加した銅箔に関する発明として、特開昭59-78592、特開昭63-215044、特開平01-056841、特開平01-056842等が公表されているが、前述した発明と同様に銅箔の極薄化および回路の極ファインピッチ化に対する配慮が欠落している。
【0042】
本発明の限定理由を、以下に説明する。
(1)Ag:強度、耐熱性を改善するために添加する。また、Agを添加することにより、Cuの再結晶集合組織である立方体方位の発達が抑制され、立方体方位の発達に伴う強度低下やエッチングの異方性を軽減できる。さらにAgを添加するとピンホールの発生頻度が低下する。以上のようなAgの効果は、Agが0.07%以上の範囲で認められる。一方、Agが0.5 %を超えると圧延加工性が低下し、圧延の過程で箔が破断することがある。また、Agは高価なため、原料コストの点からも必要以上の添加を避けるべきである。そこでAg濃度を0.07〜0.5 %とした。
【0043】
(2)リードの幅および銅箔の厚み:COFに用いられる銅箔に対しては、幅20μm以下のリードにエッチング加工が可能な厚みと品質が要求される。幅20μmのリードに加工するためには銅箔の厚みを18μmより薄くすることが必要であり、リード幅が15μm以下になると厚みが10μm以下の銅箔が求められる。
【0044】
(3)ピンホール:銅箔にピンホール(厚みを貫通する穴)が存在すると、回路が断線することがある。従来問題にならなかった幅10μm程度の微小なピンホールも、幅が20μm以下のリードでは断線の原因となる。断線が生じた部品は検査で排除され、歩留を低下させる。そこで、幅が10μmを超えるピンホールの個数を、1 m2の銅箔面積に対し10個以下に規定した。ピンホールの頻度が10個/m2以下であれば、その歩留低下への影響は許容できる。
【0045】
(4)介在物、析出物:銅箔中に介在物や析出物等の異相が存在すると、圧延の際の変形挙動がマトリックスのCu-Ag合金と異なるため、介在物や析出物の周囲に空隙が生じ、ピンホールの発生が助長される。また、介在物や析出物が、エッチング加工の際に溶け残ってCu配線の端面から突出することによって回路が短絡する危険性もある。以上のような弊害は直径が2μmを越える介在物で認められ、その頻度が0.01個/mm2を超えると弊害を無視できなきなくなる。そこで、直径が2μmを超える介在物または析出物の個数を0.01個/mm2以下に規定した。なお、介在物の形が楕円状、棒状、線状などの場合には、図4に示すように、介在物の直径を長軸(L1)と短軸(L2)との平均値で定義した。
【0046】
(5)不純物:介在物や析出物は、素材中の不純物が原因で生成する。そこで、不純物を次のように規定した。
▲1▼O濃度を10 ppm以下に調整した溶銅すなわち無酸素銅溶湯Agを添加した素材を用いる。溶銅(インゴット)における“10 ppm以下”のO濃度を、銅箔に加工後のO濃度に換算すると“60 ppm以下”となる。これは、箔に加工すると、分析試料の質量に対する表面積の割合が著しく大きくなることにより、後述する一般的分析法でOを分析する場合、分析試料表面の酸化膜および吸着水膜によりO分析値が約50 ppm増加するためである。
▲2▼硫化物介在物の原因となる硫黄を10 ppm以下とする。より好ましいS濃度は5 ppm以下である。
▲3▼無酸素銅で問題となる不純物であるBi、Pb、Sb、Se、As、Fe、TeおよびSnの合計濃度を10 ppm以下とする。より好ましい濃度は5 ppm以下である。
▲4▼無酸素銅溶湯を用いれば、S、Bi、Pb、Sb、Se、As、Fe、Te及びSn以外の不純物元素の各濃度(Hを除く)は、これらを溶湯中に意図的に添加しない限り、1 ppmを超えることはない。
【0047】
(6):鋳造直前の溶湯に微量のPを添加すると、溶湯中の残留Oが酸化りんとして固定され、粗大で有害な酸化物介在物の生成を回避できる。酸化りんは微小であり、ピンホールの生成などに対して無害である。Pはインゴットへの残留量が1〜5 ppmになるように添加すればよい。Pが1 ppm未満ではOを無害化する効果が得られない。また、Pが5 ppmを超えると、粗大なCu3Pが生成し逆効果である。
(7)Zr Ti Mg Ca Si Al Mn Cr:無酸素銅溶製の際に、銅箔の強度を高めるため、活性な合金元素を添加することがある。しかし、活性な元素は、介在物発生やガス欠陥生成の原因となる。したがって、本発明では、このような元素の添加を避けなければならない。Cuに添加される代表的な活性元素は、Zr、Ti、Mg、Ca、Si、Al、MnおよびCrである。そこで、これら元素の各濃度を1 ppm以下に規制した。
【0048】
(8)銅箔の強度:銅箔が薄くなり、またリード幅が細くなると、ハンドリングの際等に銅箔が変形しやすくなるため、変形に耐え得る強度が求められる。具体的には、圧延上がりの引張強さで400 MPa以上、300 ℃で1時間加熱後の引張強さで300 MPa以上の強度が必要である。300 ℃で1時間の熱処理は、ポリイミドの接着、ICチップの接合等での熱履歴を想定したものである。熱処理時点での銅箔はポリイミドフィルムに貼り付けられているため、銅箔単体の場合ほどは強度が要求されない。完全に再結晶した後の銅の引張強さは200 MPa程度であるので、300
℃で1時間加熱しても半軟化しない程度の耐熱性が要求される。
【0049】
(9)銅箔の導電率:95%IACS以上の導電率があれは十分である。図3に示したように、本発明の銅箔ではこの導電率が容易に得られる。
(10)表面粗さ:圧延ロールの粗さが大きいと、ピンホールの頻度が増加する。材料の表面粗さはロールの表面粗さの影響を受け、表面粗さの大きなロールで圧延すると、材料の表面粗さも大きくなる。そこで、銅箔表面の最大高さ(Ry)を1μm以下に規定する。この粗さの範囲では、ロール粗さがピンホールに影響しない。
【0050】
(11)粗化めっき表面の粗さ:銅箔の樹脂との接着表面には、樹脂との接着性を改善するために、Cu、Cu-Ni、Cu-Co等の粒子を電気めっきで形成する粗化処理が施されている。これは、銅箔表面に凹凸を形成し、この凹凸を樹脂に食い込ませて機械的な接着強度を得る、いわゆるアンカー効果で接着性を改善するものである。その粗化めっきの粗さが大きすぎると、具体的には最大高さ(Ry)が2μmを超えると、▲1▼エッチングで回路を形成する際に樹脂に粗化めっき金属(Cu、Cu-Ni、Cu-Co等)が残り、エッチング直線性が低下して回路幅が不均一になる、▲2▼高周波電流を流し電流が銅箔表層を流れる状態(表皮効果)になったときのインピーダンスが増大する、等の弊害が現われる。そこで、粗化めっき面のRyを2μm以下に規定する。
【0051】
(12)立方体集合組織:立方体集合組織が発達すると強度が低下する。また、エッチング性に異方性が現われる。そこで、最終圧延後の圧延面表面においてX線回折で求めた200面の積分強度(I (200) )を、
I (200) /I0 (200) ≦ 10
と規定する。ここで、I0 (200) は微粉末銅(方位がランダムな試料)における200面の積分強度である。
【0052】
(13)製造工程:本発明の圧延銅箔は、冷間圧延と再結晶焼鈍を繰り返し、最後に冷間圧延で所定の厚みに仕上げる。この一連の工程における最終の圧延加工度が88%より低いと、その前の熱処理および圧延条件を調整しても400MPa以上の引張強さが得られない。また、最終の圧延加工度が98%を超えるとピンホールの発生が顕著になり、耐熱性も低下する。そこで、最終圧延加工度を88〜98%に規定する。ピンホールの観点から、より望ましい加工度の範囲は88〜95%である。ここで、圧延加工度(r)は次式で与えられる。
r = (t0−t) / t0 × 100 (%) (t0:圧延前の厚み、t:圧延後の厚み)
【0053】
さらに、400 MPa以上の引張強さを得るために最終焼鈍で結晶粒径を30μm以下に調整する。ここで、本発明での結晶粒径は、切断法(JIS H 0501)に準じ、所定長さの線分により完全に切られる結晶粒数を数える方法で求めた値であり、圧延面に平行な断面の結晶組織を現出し測定している。
【0054】
一方、中間圧延での圧延加工度が95 %を超えると、Agを添加していても、次工程の焼鈍で立方体集合組織が著しく発達し、最終圧延後の立方体集組織の発達度が上記範囲を超える。また、次工程の焼鈍において、立方体方位の発達に伴って再結晶粒が異常成長し、結晶粒径を30μm以下に調整することが困難となる。そこで、最終焼鈍前の圧延加工度を95 %以下に規定する。
【0055】
以上述べた、各規定条件が銅箔の品質および特性に及ぼす作用と効果を図5に整理してまとめた。
【0056】
【実施例】
Ag添加量、P添加量および不純物濃度が異なるインゴットを製造した。このインゴットを熱間圧延で厚さ10 mmの板に加工し、その後、冷間圧延と再結晶焼鈍を繰り返し、最後に冷間圧延で種々の厚みに仕上げた。この銅箔の特性および品質を下記の方法で調査した。
【0057】
引張強さ: IPC規格(IPC-TM-650)に準じ、室温で引張試験を行ない、引張強さを求めた。銅箔を幅12.7 mm、長さ150 mmの短冊状に切断した。試料採取は試料の長さ方向が圧延方向と一致するように行った。この試料を、標点距離50 mm、速度50 mm/分で引張り、試料が破断するときの引張強さを求めた。
【0058】
立方体集合組織:圧延面のX線回折で求めた(200)面強度の積分値(I)求めた。この値をあらかじめ測定しておいた微粉末銅の(200)面強度の積分値(I0)で割り、I/I0の値を計算した。なお、ピーク強度の積分値の測定では、Co管球を用い、2θ=57〜63°(θは回折角度)の範囲で行った。
【0059】
介在物または析出物の個数:圧延面に平行な断面を鏡面研磨し、走査型電子顕微鏡を用い、直径が2μmを超える介在物または析出物の個数を測定した。観察は1000 mm2の面積について行い、1 mm2あたりの個数に換算した。
【0060】
ピンホール個数:暗室内で銅箔の片面から光を照射し、ピンホールを通過して反対側の面に漏れる光を観察することにより、ピンホールの存在を検出した。その後、光学顕微鏡を用いて、各ピンホールの幅(最大の径)を測定した。10 m2の面積に対してこの測定を行い、1 m2あたりの個数に換算した。
成分分析:Sは燃焼−赤外線吸収法、Oは不活性ガス溶融−赤外線吸収法、AgはICP−発光分光法で分析した。微量不純物の分析には、ICP−質量分析法等を用いた。
【0061】
表面粗さ:JISB0601に準じて、最大高さ(Ry)を、基準長さ0.8 mm、評価長さ4 mm、カットオフ値0.8 mm、送り速さ0.1 mm/秒の条件で測定した。この測定を圧延方向と直角に、測定位置を変えて10回行ない、10回の測定での最大値を求めた。
エッチング性:厚さが9μmで片面にCuを粗化めっきした銅箔について、その粗化めっき面にキャスティング法によりポリイミド皮膜を形成した。その後銅箔上に、リードを模して幅が20μm、長さ1 mmの矩形になるようにレジストを塗布し、塩化第二銅溶液を用いてスプレーエッチングした。そして、図6に示すように、銅箔の下端の幅が20μmになるときのWの値を求めた。
【0062】
(1)実施例1(Ag濃度の引張強さに及ぼす影響)
Ag濃度が圧延上がりの強度に及ぼす影響を示す。不純物濃度が本発明の範囲内でAg濃度が異なる素材を用い、中間圧延での加工度が93 %、最終圧延加工度が89 %の条件で厚み9μmの銅箔を製造した。最終焼鈍では再結晶粒が粗大化しないように、圧延組織が消失する限界付近の条件で行った。
9μmまで圧延したときの圧延平行方向の引張強さを表1、図7に示す。
【0063】
【表1】
なお、無酸素銅は電気銅からの不純物として10 ppm程度のAgを含有する。Ag<0.07%の比較例No.1〜6では立方体方位が著しく発達し結晶粒径が50μmを超え、引張強さは300 MPa以下であった。一方、Ag≧0.07 %の参考例No.7〜10及び比較例No.11、12では結晶粒径が15μm程度で安定しており、引張強さは400 MPaを超えている。Agが0.05〜0.07 %において引張強さが急激に上昇しているが、これはAgが立方体集合組織の発達を抑制したためである。Ag≧0.07%の範囲でのAg濃度増加によるゆるやかな引張強さの上昇は、主としてAgの固溶強化によるものである。
【0064】
(2)実施例2(Ag濃度の耐熱性に及ぼす影響)
Agが耐熱性に及ぼす影響を示す。不純物濃度が本発明の範囲内でAg濃度が異なる素材を用い、厚みが9μmの銅箔を製造した。中間圧延加工度は90 %、最終圧延加工度は91 %とし、最終焼鈍では結晶粒径を20μmを目標に調整した。9μmに圧延後の耐熱性は、半軟化温度および300 ℃で1時間焼鈍後の引張強さで評価した。ここで、半軟化温度とは引張強さが、焼鈍前の値と完全軟化後(ここでは500 ℃で1時間焼鈍後)の値の中間の値になるときの焼鈍温度であり、焼鈍時間が1時間の条件で求めてある。
評価の結果をAg濃度との関係で表2、図8に示す。
【0065】
【表2】
Ag<0.07 %の範囲ではAg濃度の増加に従い急激に軟化温度が高くなり、Ag>0.07 %の範囲ではAg増加に対する軟化温度の上昇率が減少している。その結果として、Ag>0.07%の参考例No.19〜22及びNo.23、24では300 ℃で1時間焼鈍後の引張強さが300 MPaを超えている。上述した立方体方位抑制効果をも考慮すると、好ましいAg添加量は0.07 %以上であることがわかる。なお、図8および9から明らかなように、Agが0.5%を超える範囲においては、Ag濃度を増しても引張り強さおよび耐熱性はほとんど改善されない。AgのコストおよびAg濃度増加に伴う導電率の低下(図4)を考慮すると、Ag添加量を0.5%以下に抑えるべきであり、0.5%を超えるNo.11、12、23、24は比較例となる。
【0066】
(3)実施例3(立方体集合組織、製造工程が強度、耐熱性に及ぼす影響)
Ag濃度が強度および耐熱性に及ぼす影響は、図7、8ですでに説明したので、ここでは製造工程およびそれによる立方体集合組織の変化が強度と耐熱性に及ぼす影響に関して表3を用いて説明する。
【表3】
表3の銅箔の厚みは17μmである。また、その不純物濃度および表面粗さは本発明の規定範囲内であり、この範囲ではこれらがピンホール個数に影響を及ぼすことはあっても、強度や耐熱性に影響することはない。なお、望まれる引張強さは、圧延上がりで400 MPa以上、300 ℃で1時間焼鈍後で300 MPa以上である。
【0067】
No.25〜30ではAg濃度が約0.1%の場合について、最終圧延加工度を変化させている。加工度が高くなると圧延上がりの引張強さが増加している。比較例No.25では加工度が88 %未満と低いため、最終圧延上がりの引張強さが400 MPa以下であり、比較例No.30は加工度が98 %を超えているため、耐熱性が低下し、300 ℃で1時間焼鈍後の引張強さが300 MPaをやや下回っている。
【0068】
No.31〜34ではAg濃度が約0.2 %の場合について中間圧延加工度を変化させている。図7で示したようにAgを添加すると立方体集合組織の発達が抑制され、発明例No.31、32は中間圧延加工度95 %以下において引張強さが400 MPa以上である。しかしながら、比較例No.33、34では、Ag添加しても中間圧延加工度が95%を超えると立方体集合組織の発達が無視できなくなり、これに伴い最終焼鈍後の結晶粒も粗大化し、最終圧延上がりの引張強さが400 MPaを下回っている。
【0069】
No.35〜37ではAg濃度が約0.4 %の場合について最終焼鈍での結晶粒径を変化させている。結晶粒径が大きくなると圧延上がりの引張強さが低下しており、比較例No.37では30μmよりも大きいため、最終圧延上がりの引張強さが400 MPaを下回っている。。
【0070】
(4)実施例4(Ag濃度、不純物、P濃度、表面粗さおよび最終圧延加工度がピンホールに及ぼす影響)
Ag濃度、不純物、P濃度、表面粗さおよび最終圧延加工度がピンホールに及ぼす影響を表4に基づいて説明する。表4の銅箔には、無酸素銅を用い、Zr、Ti、Mg、Ca、Si、Al、Mn、Crといった介在物の原因となる活性元素は添加していないので、これら元素の各濃度は1 ppm以下である。
【表4】
目標とするピンホールの個数は10個/m 2であり、これを超えると、20μm以下のリード幅の場合、リードが断線する頻度が多くなり、狭ピッチでの使用ができなくなる。
【0071】
No.38〜43では、不純物濃度およびP添加量がほぼ同等でAg濃度が異なる素材を、同じ製造工程で9μmまで圧延したときに発生したピンホール数を比較している。中間圧延加工度は93.3%であり、最終焼鈍での結晶粒径は25μmを目標に調整してある。Agを0.07 %以上添加したNo.40〜43のピンホールが、Agを添加していない比較例No.38およびAg添加量が0.07 %未満の比較例No.39よりも著しく少ないことが示されている。
【0072】
No.44〜46では、O濃度が異なり他の成分はほぼ同等である素材を、同じ製造工程で9μmまで圧延したときのピンホール数を比較した。O分析は、インゴットから採取した試料および箔に加工後の試料に対しそれぞれ実施している。中間圧延加工度は92.0 %であり、最終焼鈍での結晶粒径は8μmを目標に調整してある。O濃度が高くなると、直径が2μmを超える析出物又は介在物の個数が増加し、同時にピンホール数が増加している。発明例No.44、45は、Oが10 ppm以下のインゴットを用い、箔でのO分析値が60 ppm以下になった例であり、これらのピンホールは少ない。一方、Oが10 ppmを超えるインゴットから加工し、箔でのOが60 ppmを超えた比較例No.46では、かなりの数のピンホールが発生している。従って、O濃度が10 ppm以下である無酸素銅ベースの素材を用い、箔でのO値を60 ppm以下に規制する必要がある。
【0073】
No.47〜49では、S濃度が異なり他の成分はほぼ同等である素材を、同じ製造工程で7μmまで圧延したときのピンホール数を比較している。中間圧延加工度は93.3%であり、最終焼鈍での結晶粒径は20μmを目標に調整してある。ピンホール数に関し、Oの場合と同じことがいえる。
No.50〜52では、Bi、Pb、Sb、Se、As、Fe、TeおよびSnの合計濃度(T)が異なり、その他成分がほぼ同等である素材を、同じ製造工程で9μmまで圧延したときのピンホール数を比較している。中間圧延加工度は86.7 %であり、最終焼鈍での結晶粒径は10μmを目標に調整してある。Tが増加すると、直径が2μmを超える析出物または介在物の個数が増加し、同時にピンホール数が増加している。合計濃度(T)が10 ppm以下である発明例No.50、51では
ピンホールは10個/m2以下であるが、10 ppmを超える比較例No.52ではピンホールが多く発生している。
【0074】
No.53〜57では、Ag濃度および不純物濃度がほぼ同等でP濃度が異なる素材を、同じ製造工程で5μmまで圧延したときのピンホール数を比較している。中間圧延加工度は90.0 %であり、最終焼鈍での結晶粒径は20μmを目標に調整してある。Pを添加していないNo.53およびP添加量が1 ppmを下回るNo.54のピンホール数は、Pを1〜5 ppmの範囲で添加したNo.55、56のピンホール数よりも多い。しかし、比較例No.57に示されているように、Pが5 ppmを超えて添加されるとピンホールが却って増加している。
【0075】
No.58〜62では、同一の素材について、最終圧延での圧延ロールの粗さを変えて9μmまで圧延し、圧延後の箔の最大高さ(Ry)とピンホール個数との関係を求めている。中間圧延加工度は90.0 %であり、最終焼鈍での結晶粒径は20μmを目標に調整してある。Ryが1μm以下の発明例No.58、59、60ではRyとピンホール個数の間には相関が無く少ないが、Ryが1μmを超える比較例No.61、62ではRyの増加とともにピンホールが急激に増加している。
【0076】
No.63〜67では、同じ素材について、最終圧延で同じ粗さの圧延ロールを用い、最終圧延加工度を変化させている。中間圧延加工度を80 %にそろえ、最終焼鈍での結晶粒径は15μmを目標に調整してある。最終圧延加工度が高くなるとピンホールが増加しており、98 %以上を超える比較例No.67では、10個/m2を超えるピンホールが発生している。
No.68〜72では、参考までに、同じ素材について、最終圧延での圧延ロールの粗さと最終圧延加工度をそろえ、異なる厚みまで圧延した結果を示す。中間圧延加工度を89〜91 %の範囲に調整し、最終焼鈍での結晶粒径は20μmを目標に調整している。厚みが薄くなると、ピンホールが増加することが示されている。
なお、No.41の組成の合金に、Zrを5 ppm添加し、No.41と同じ条件で9μmまで圧延したところ、2μm以上の介在物個数が0.016個/mm2に増加し、ピンホール個数が12.4個/m2となった。
【0077】
(5)実施例5(粗化めっき面の最大高さ(Ry)とWとの関係)
表4のNo.41の銅箔に、平均厚さが約2μmのCu粗化めっきを施した。電析条件を変えることにより、めっき面の粗さを変化させた。上記方法でエッチングしWの値を求めた。粗化めっき面の最大高さ(Ry)とWとの関係を表5、図9に示す。
【表5】
発明例No.73〜75は、Ryが2μm以下でWの増加は小さい。しかしながら比較例No.76〜78に示すように、Ryが2μmを超えるところから、Wが急激に増加し、エッチング形状が劣化していることがわかる。なお、介在物が規定範囲を超える表4のNo.52を同様にエッチングしたところ、介在物が溶け残りリードの側面から突出した状況が観察された。その出っ張りは最大で5μmであった。
【0078】
【発明の効果】
本発明は、極ファインピッチ加工が施される銅張積層板に、好適な銅箔を提供する。この銅箔は、清浄度を高めた無酸素銅に適量のAgを添加した合金を素材とし、適切な圧延と焼鈍のプロセスにより製造されたものである。
(1)耐熱性および強度に優れるため微細加工後にも変形することがない。
(2)また、ピンホールが少ないため、微細加工の際に回路の断線が問題になることがない。
(3)さらにエッチング性にも優れている。
(4)特に、接着剤を使用しない二層積層板の用途、さらには二層積層板を用いたCOF(チップオンフレックス)の用途に最適である。
【0079】
【図面の簡単な説明】
【図1】 COPとTCPの断面構造を示す。
【図2】ICチップが、インナーリード結合される一態様を示す。
【図3】Agの添加による無酸素銅の導電率の変化を示す。
【図4】介在物の代表的な形状とLとLを示す。
【図5】銅箔の規定条件と作用と効果を示す。
【図6】エッチング性を示すWの値を示す。
【図7】Agの添加による銅箔の圧延平行方向の引張強さの変化を示す。
【図8】Agの添加による銅箔の半軟化温度と焼鈍後の引張強さの変化を示す。
【図9】粗めっき面の最大高さ(R)とWとの関係を示す。

Claims (16)

  1. Agが0.07〜0.5%(%は質量割合,以下同じ),残部Cu及び不純物からなり,不純物中のSが10 ppm(ppmは質量割合,以下同じ)以下,Bi,Pb,Sb,Se,As,Fe,TeおよびSnの合計濃度が10 ppm以下,Oが60ppm以下,Zr,Ti,Mg,Ca,Si,Al,Mn及びCrの各濃度が1ppm以下であり,圧延面と平行な断面の組織を観察した場合に,直径が2μmを超える介在物または析出物の平均個数が0.01個/mm以下,厚みが18μm未満であることを特徴とする可撓性銅張積層板用の圧延銅箔。
  2. Agが0.07〜0.5 %,残部Cu及び不純物からなり,不純物中のSが10 ppm以下,Bi,Pb,Sb,Se,As,Fe,TeおよびSnの合計濃度が10 ppm以下,Oが60ppm以下,Zr,Ti,Mg,Ca,Si,Al,Mn及びCrの各濃度が1ppm以下であり,圧延面と平行な断面の組織を観察した場合に,直径が2μmを超える介在物または析出物の平均個数が0.01個/mm以下,厚みが18μm未満であることを特徴とする二層可撓性銅張積層板の導電体として使用される圧延銅箔。
  3. Agが0.07〜0.5 %,残部Cu及び不純物からなり,不純物中のSが10 ppm以下,Bi,Pb,Sb,Se,As,Fe,TeおよびSnの合計濃度が10 ppm以下,Oが60ppm以下,Zr,Ti,Mg,Ca,Si,Al,Mn及びCrの各濃度が1ppm以下であり,圧延面と平行な断面の組織を観察した場合に,直径が2μmを超える介在物または析出物の平均個数が0.01個/mm以下,厚みが18μm未満であることを特徴とするチップオンフレックス(Chip on Flexible Printed Circuit)の導電体として使用される圧延銅箔。
  4. 厚みが10μm以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の圧延銅箔。
  5. 樹脂フィルムと張り合わせられた後,エッチング加工により幅が20μm以下の電極リードが形成されることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の圧延銅箔。
  6. 最大幅が10μmを超えるピンホールの平均個数が,1mの面積に対し,10個以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の圧延銅箔。
  7. 圧延上がりの引張り強さが400 MPa以上であり,300℃で1時間焼鈍後の引張り強さが300 MPa以上であり,導電率が95%IACS以上であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の圧延銅箔。
  8. 接触粗さ計を用いて圧延方向と直角な方向に測定した最大高さ(Ry)が,1μm以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の圧延銅箔。
  9. 圧延面において再結晶焼鈍後に圧延面でのX線回折で求めた200面の積分強度(I(200
    )が,微粉末銅のX線回折で求めた200面の積分強度(I0(200))に対し,I(200)/I0(200)≦10となることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の圧延銅箔。
  10. 質量割合にて、1〜5ppmのPを含有することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の圧延銅箔。
  11. 次の(1)〜(3)の工程を順次行うことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の圧延銅箔の製造方法,(1)溶銅中のO濃度を10ppm以下に下げ,その後Agを添加する工程,(2)溶銅を鋳造してインゴットとし,熱間圧延により厚さが3mm〜20mmの板を得る工程,(3)冷間圧延と再結晶焼鈍を繰り返し,最後に冷間圧延で厚みが18μm以下の銅箔を得る工程。ただし, ▲1▼最終の冷間圧延加工度を88〜98%, ▲2▼最終冷間圧延前の再結晶焼鈍(最終焼鈍)後の平均結晶粒径を30μm以下, ▲3▼最終焼鈍前の冷間圧延加工度を95%以下とする。
  12. 次の(1)〜(3)の工程を順次行うことを特徴とする請求項10に記載の圧延銅箔の製造方法,(1)溶銅中のO濃度を10ppm以下に下げ,Pを添加し,そ の後Agを添加する工程,(2)溶銅を鋳造してインゴットとし,熱間圧延により厚さが3mm〜20mmの板を得る工程,(3)冷間圧延と再結晶焼鈍を繰り返し,最後に冷間圧延で厚みが18μm以下の銅箔を得る工程。ただし, ▲1▼最終の冷間圧延加工度を88〜98%, ▲2▼最終冷間圧延前の再結晶焼鈍(最終焼鈍)後の平均結晶粒径を30μm以下, ▲3▼最終焼鈍前の冷間圧延加工度を95%以下とする。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の圧延銅箔の樹脂との接着面に銅又は銅合金めっきが施され,このめっき面において,接触粗さ計を用いて圧延方向と直角な方向に測定した最大高さ(Ry)が2μm以下であることを特徴とする圧延めっき箔。
  14. 請求項1〜12のいずれかに記載した圧延銅箔又は請求項12に記載した圧延めっき箔を用いた二層銅張積層板。
  15. 請求項14の二層銅張積層板を用いたチップオンフレックス(Chip on Flexible Printed Circuit)。
  16. エッチング加工により形成された電極リードの幅が,20μm以下であることを特徴とする請求項15のチップオンフレックス(Chip
    on Flexible Printed Circuit)。
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