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JP3881051B2 - 透明被膜形成用塗布液および被膜付基材 - Google Patents

透明被膜形成用塗布液および被膜付基材 Download PDF

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JP3881051B2
JP3881051B2 JP01202996A JP1202996A JP3881051B2 JP 3881051 B2 JP3881051 B2 JP 3881051B2 JP 01202996 A JP01202996 A JP 01202996A JP 1202996 A JP1202996 A JP 1202996A JP 3881051 B2 JP3881051 B2 JP 3881051B2
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中 博 和 田
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触媒化成工業株式会社
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、透明被膜形成用塗布液およびこの塗布液を用いて形成された透明被膜付基材に関し、さらに詳しくは、高い屈折率を有し、透過率が高く、耐擦傷性、耐摩耗性、耐衝撃性、耐薬品性、耐候性、耐光性、耐熱水性、可撓性および染色性などに優れ、ガラス、プラスチックなどの基材との密着性にも優れた透明被膜を基材の表面に形成するための塗布液に関する。
【0002】
さらに、上記のような機能を持つ被膜が表面に形成された干渉縞のない透明被膜付基材に関する。
【0003】
【従来の技術】
従来より、透明プラスチック、ガラスなどの基材の表面に、基材の屈折率に近いか、あるいは同等の屈折率を有する高屈折率ハードコート膜の形成方法が種々提案されている。
【0004】
これに関連して、特にジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)樹脂レンズは、ガラスレンズに比較して安全性、易加工性、ファッション性などにおいて優れており、さらに近年、反射防止技術、ハードコート技術、ハードコート技術+反射防止技術の開発により、急速に普及してきた。しかし、ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)樹脂の屈折率が1.50とガラスレンズに比べ低いため、近視用レンズでは外周部がガラスレンズに比べ厚くなるという欠点があった。このため合成樹脂製眼鏡レンズの分野では、高屈折率樹脂材料によって薄型化を図る試みが積極的に行われている。このような試みとして、特開昭59−133211号公報、特開昭63−46213号公報、特開平2−270859号公報などには、1.60さらにはそれ以上の屈折率を有する高屈折率樹脂材料が提案されている。
【0005】
一方、プラスチック眼鏡レンズは傷が付き易いという欠点があるため、シリコン系のハードコート被膜をプラスチックレンズ表面に設ける方法が一般的に行われている。しかし、1.54以上の高屈折率樹脂レンズに同様の方法を適用した場合には、樹脂レンズとコーティング膜の屈折率差による干渉縞が発生し、外観不良の原因となることがあった。この問題点を解決するために、特公昭61−54331号公報、特公昭63−37142号公報には、シリコン系被膜形成用塗布液(以下、被膜形成用塗布液をコーティング組成物ということがある)に使われている二酸化ケイ素微粒子のコロイド状分散体を高屈折率を有するAl、Ti、Zr、Sn、Sbの無機酸化物微粒子のコロイド状分散体に置き換える技術が開示されている。また、特開平1−301517号公報には、二酸化チタンと二酸化セリウムとの複合系ゾルの製造方法が開示されており、特開平2−264902号公報にはTiとCeの複合無機酸化物微粒子が開示されており、特開平3−68901号公報にはTi、CeおよびSiの複合酸化物を有機ケイ素化合物で処理した微粒子を含むコーティング組成物が開示されている。
【0006】
また特開平5−2102号公報および特開平7−76671号公報では、Ti、Fe、Siの複合無機酸化物を有機ケイ素化合物で処理した粒子を含むコーティング組成物ならびにそれを用いた硬化被膜が開示されている。
【0007】
さらに、本出願人は、Ti、SiおよびZrの複合無機酸化物を有機ケイ素化合物で処理した微粒子を含むコ−ティング組成物および硬化被膜に関する発明を出願している(特願平7−44682号)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特公昭61−54331号公報および特公昭63−37142号公報に教示されているコーティング用組成物は、以下のような課題を有していた。例えば、Al、Zr、Sn、Sbの酸化物微粒子のコロイド状分散体を1.54以上の高屈折率樹脂レンズのコーティング組成物として用いた場合、シリコン系のコーティング組成物に比べ塗布、硬化後の干渉縞の程度を改善できる。しかし、Al、Sbの無機酸化物微粒子を用いた場合は、コーティング被膜としての屈折率に限界があるため、屈折率が1.60以上のレンズ基材に対しては、干渉縞を完全に抑えることは不可能であった。これは、無機酸化物微粒子単体としては、1.60以上の高い屈折率を有するものの、一般にコーティング材料として用いる際には、有機ケイ素化合物、エポキシ樹脂等を混合するため、充填率が下がり被膜の屈折率が基材レンズより低くなってしまうためである。
【0009】
また、Zr、Snの無機酸化物微粒子を用いる場合は、その分散性が不安定であるため、このような無機酸化物微粒子を多量に含むコーティング組成物を調製することは困難であった。
【0010】
一方、Tiの無機酸化物微粒子のコロイド状分散体を含むコーティング用組成物は、TiO2自身が前記無機酸化物に比べ高い屈折率を有するために、形成された被膜は、1.60前後さらにはそれ以上の高屈折率を示し、同時に被膜の屈折率の選択の幅も広くなるという長所がある。しかし、TiO2は耐候性に劣り、紫外線照射により酸素を放出するためTiO2は還元され、黄、灰色、青色などに変色し、放出された酸素はTiO2から形成された被膜中の有機ケイ素化合物の有機成分の分解、エポキシ樹脂成分の分解さらには、樹脂基材表面での被膜の劣化を起こし、その耐久性に課題があった。
【0011】
また、特開平2−264902号公報および特開平3−68901号公報に開示された二酸化チタンおよび二酸化セリウムの複合微粒子を含むコーティング組成物は、二酸化セリウムを二酸化チタンの耐候性改良のために複合化しているが、得られる被膜は耐候性の点で未だ不十分であった。また、二酸化セリウムは黄色味を持つためにこれらの複合ゾルから得られる硬化被膜は多少なりとも黄色味を帯びたものであった。
【0012】
また特開平5−2102号公報、特開平7−76671号公報の二酸化チタン、二酸化ケイ素、および酸化鉄の複合酸化物微粒子を含むコーティング組成物は、二酸化チタンの耐候性と耐光性を改良するために、少なくとも一部の鉄原子を二酸化チタンの結晶中に固溶化し、さらに二酸化ケイ素にて微粒子を被覆することにより耐候性および耐光性を改良したものであるが、得られる被膜は耐候性および耐光性の点で未だ不十分であった。また酸化鉄はそれ自身黄色味を持つため、これらの複合酸化物ゾルから得られる硬化被膜は、多少なりとも黄色味を帯びたものであった。
【0013】
さらに、特願平7−44682号による発明に用いられている複合無機酸化物のゾルは、無色透明であり、このゾルを用いたコーティング組成物から得られる被膜も無色透明である。しかし、時間の経過にしたがって酸化チタンが還元され被膜が青みを帯びてくるようになり、耐侯性および耐光性の点でいまだ不充分である。
【0014】
【発明の目的】
本発明は、上記のような従来技術における問題点を解決するためになされたものであって、無色透明で屈折率が高く、その上耐熱水性、耐候性、耐光性、耐擦傷性、耐磨耗性、耐衝撃性、可撓性および染色性に優れ、しかも基材との密着性にも優れた高屈折率膜が形成できるような透明被膜形成用塗布液およびこのような高屈折率透明被膜が形成された基材を提供することを目的としている。
【0015】
【発明の概要】
本発明に係る透明被膜形成用塗布液は、強誘電体微粒子およびマトリックスを含有することを特徴としている。また本発明透明被膜が形成されたガラス、プラスチックなどの基材に関するものである。
【0016】
前記強誘電体微粒子は、Ba、Ca、Sr、Pb、Fe、Ti、Zr、Sb、Nb、Sn、TaおよびLaから選ばれる2種以上の元素および酸素から構成される化合物からなる微粒子であって、代表的にはペロブスカイト型化合物、イルメナイト型化合物およびパイロクロア型化合物の1種または2種以上から選ばれた化合物からなる微粒子である。
【0017】
さらに、上記の強誘電体微粒子は、その表面がシリカで被覆されていることが好ましい。
本発明に係る塗布液に含まれるマトリックスは、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、または紫外線硬化樹脂が用いられ、特に加水分解性有機ケイ素化合物が好ましく用いられる。
【0018】
本発明に係る塗布液を用いて得られる透明被膜付基材は、高い屈折率を有し、透過率が高く、耐擦傷性、耐摩耗性、耐衝撃性、耐薬品性、耐候性、耐光性、耐熱水性、可撓性および染色性に優れ、基材との密着性にも優れた被膜を有する基材である。
【0019】
これらの基材は、眼鏡レンズ、カメラなどの光学レンズ、各種表示素子用フィルターなどに適用され、さらに高屈折率レンズの表面にレンズ基材と同等の屈折率を有する被膜を形成すると干渉縞のない高屈折率のレンズが得られる。
【0020】
【発明の具体的説明】
以下本発明に係る透明被膜形成用塗布液についてより詳細に説明する。本発明に係る透明被膜形成用塗布液は、強誘電体微粒子とマトリックスを含んでいる。
【0021】
本発明でいう強誘電体とは、自発分極を持つ結晶に外部から電界を加えると自発分極の方向が反転する性質をもつ強誘電性を示す結晶を指す。これらの強誘電体としては、Ba、Ca、Sr、Pb、Fe、Ti、Zr、Sb、Nb、Sn、TaおよびLaから選ばれる2種以上の元素および酸素から構成される化合物であり、代表的な化合物としては、ペロブスカイト型の結晶構造をもつ化合物、イルメナイト型の結晶構造をもつ化合物およびパイロクロア型の結晶構造をもつ化合物が挙げられる。本発明では、これらの化合物のうちBa、Ca、Sr、PbおよびFeから選ばれる1種または2種以上の元素と、Ti、Zr、Sb、Nb、Sn、TaおよびLaから選ばれる1種または2種以上の元素元素および酸素から構成される化合物が好ましい。
このような化合物の具体例としては、BaTiO3、SrTiO3およびPbTiO3などのペロブスカイト化合物、FeTiO3などのイルメナイト化合物、Pb2Ti26などのパイロクロア型化合物が挙げられる。したがって、本発明でいう強誘電体微粒子は上記のような結晶化合物の1種または2種以上からなる微粒子である。
【0022】
上記の化合物のうち、本明細書において無色のものが好ましく用いられる。
さらに、本発明においては加熱等の処理により上記結晶構造をとり得る化合物(水和物等)も本発明にいう強誘電体に含まれる。
【0023】
上記のような強誘電体微粒子の調製方法としては、特に制限はなく、従来公知の方法で調製されたものが使用し得る。たとえば、ペロブスカイト型化合物であるチタン酸バリウムの調製法として、酸化チタン粉末と炭酸バリウムに粉末を混合し、1,000℃以上の高温で焼成したのち微粉砕する固相法、バリウム塩とチタン塩の混合水溶液をシュウ酸水溶液中で沈澱させ、濾別、加熱処理して微粉末を得る方法、チタンアルコキシドとバリウムアルコキシドとを有機溶媒中で加水分解することにより、チタン酸バリウムゾルを得る方法等があげられる。
【0024】
本発明においては、上記のような方法で得られた強誘電体微粒子のうち、微粉末の状態で用いることもできるが、本発明の目的を達成するためには、水および/または有機溶媒からなる分散媒にコロイド状に分散したゾルの状態で用いるのが特に有効である。
【0025】
このときのゾルの分散媒として有機溶媒を用いる場合、具体的には、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコールなどのグリコール類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、ジクロールエタンなどのハロゲン化炭化水素、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素およびN,N-ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。これらの溶媒は、単独でまたは2種以上混合して用いられる。
【0026】
本発明においては、上記のようなコロイド状微粒子分散ゾルを用いる場合には、ゾル中の微粒子の安定化のために強誘電体微粒子の表面をシリカで被覆することが好ましい。被覆用のシリカ原料としては、ケイ酸液(水ガラス水溶液を陽イオン交換樹脂等で脱アルカリして得られる)またはテトラアルコキシシランなどの加水分解性有機ケイ素化合物の加水分解物が挙げられる。
【0027】
また、その被覆法としては特に制限はなく、たとえばゾル中にこれらのシリカ原料を添加し、所定時間反応させることによって、表面がシリカで被覆された強誘電体微粒子が得られる。
【0028】
シリカの被覆量は、被覆後の微粒子に対し、SiO2 として1〜80重量%、好ましくは5〜50重量%の範囲であることが好ましい。
1重量%未満では、高濃度に濃縮できない、ゾルの安定pH領域が狭いなどの安定化のための被覆効果が不十分である。また、80重量%を越すと微粒子の屈折率の低下が著しくなり、このような微粒子を含む塗布液からは高屈折率の透明被膜が得られない。
【0029】
さらに、強誘電体微粒子またはシリカで被覆された強誘電体微粒子は、その表面を有機シラン化合物で改質すると、有機溶媒中での長期分散安定性が増し、かつ強誘電体等とマトリックスとの反応性および親和性が向上し、透明被膜形成用塗布液中における強誘電体微粒子等と有機溶媒との親和性がより一層向上する。
【0030】
このように強誘電体微粒子またはシリカ被覆強誘電体微粒子を有機シラン化合物と接触させて表面改質する際には、シランカップリング剤として通常用いられている有機シラン化合物が用いられ、その種類は、マトリックスおよび透明被膜形成用塗布液に用いる溶媒の種類などに応じて適宜選定される。このような表面改質用有機シラン化合物としては、具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどのテトラアルコキシシラン類、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、γ-クロロプロピルトリメトキシシラン、γ-クロロプロピルトリエトキシシラン、γ-クロロプロピルトリプロポキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-(β-グリシドキシエトキシ)プロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリエトキシシランなどのトリアルコキシまたはトリアシルオキシシラン類、およびジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルフェニルジエトキシシラン、γ-クロロプロピルメチルジメトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、γ-メタクリルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ-アミノプロピルメチルジメトキシシランなどのジアルコキシシランまたはジアシルオキシシラン類またはトリメチルクロロシランなどが挙げられ、単独または2種以上組合せることも可能である。
【0031】
強誘電体微粒子等の表面改質は、例えば上記有機シラン化合物のアルコール溶液中に強誘電体微粒子等を分散し、一定時間、一定温度で反応させ後、溶媒を除去することにより行われる。または有機シラン化合物分解触媒を添加し、一定時間、一定温度反応させた後、溶媒を除去することにより行われる。
【0032】
あるいは上記有機シラン化合物のアルコール溶液と強誘電体微粒子等の水分散を混合し、一定温度、一定時間反応後、混合液中の水を分離し、濃縮することにて行われる。
【0033】
本発明で用いられる強誘電体微粒子またはシリカ被覆強誘電体微粒子の平均粒径は、約1〜100nm、好ましくは2〜60nmであることが望ましい。平均粒径が100nmを越えると得られる透明被膜が白濁することがあり、また1nm未満の場合は得られる透明被膜の硬度が不十分で、耐擦傷性、耐摩耗性に劣ると同時に屈折率が十分高くならないことがある。
【0034】
本発明においては、上記のごとき強誘電体微粒子を用いることにより、耐候性、耐擦傷性、耐摩耗性などに優れ、高透明性、高屈折率の被膜が得られる。
このような高屈折率の被膜が得られることから、屈折率が1.54以上、特に1.66以上のレンズ基材の表面に被膜を形成する場合、レンズ基材と同等の高屈折率被膜を形成できるので、干渉縞を完全に抑え、外観不良を起こさない高屈折率レンズが得られる。
【0035】
本発明に係る透明被膜形成用塗布液の他の構成成分であるマトリックスは、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂および紫外線硬化性樹脂から選ばれた透明な樹脂が用いられ、これらの樹脂の2種以上の混合物または共重合樹脂も用いられる。
【0036】
このような樹脂としては、具体的には、エポキシ樹脂、アクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルの共重合体(このなかには他のビニルモノマーとの共重合体も含む)、ポリアミド、ポリエステル(アルキッド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂を含む)、メラミン樹脂、尿素樹脂などのアミノ樹脂、ウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール樹脂、スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、シリコン系樹脂、アクリレート系紫外線硬化樹脂、エポキシ系紫外線硬化樹脂、アクリレート系γ線硬化樹脂、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート系樹脂などを挙げることができる。
【0037】
さらに、上記の樹脂以外に加水分解性有機ケイ素化合物も本発明に係る塗布液のマトリックスとして好適である。
このような加水分解性有機ケイ素化合物としては、例えば、下記一般式(I)で表されるシラン化合物が用いられる。
【0038】
【化1】
【0039】
(ただし、式中、a、bは、0ないし2の整数であり、a+bは、1ないし3である。R1は、アルキル基、アルケニル基、フェニル基、ハロゲン化炭化水素基であり、R2は、エポキシ基、アミノ基、アミド基、メルカプト基、メタクリロキシ基、シアノ基、ビニル基、ハロゲンで核置換された芳香環を含む有機基であり、Xは、加水分解可能な基、例えばハロゲン原子またはアルコキシル基、アルコキシアルコキシル基、アシルオキシ基である。)
前記式(I)で表されるシラン化合物としては、具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどの4官能シラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、γ-クロロプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、N-β-(アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-ウレイドプロピルトリメトキシシラン、γ-シアノプロピルトリメトキシシラン、γ-モルフォリノプロピルトリメトキシシラン、N-フェニルアミノプロピルトリメトキシシランなどの3官能シラン、前記3官能シランの1部がメチル基、エチル基、ビニル基で置換された2官能シランなどが挙げられる。これらの有機ケイ素化合物は2種以上を混合して用いてもよい。
【0040】
また、これらの有機ケイ素化合物は、そのままの状態でも、あるいは加水分解して用いられる。
本発明に係る透明被膜形成用塗布液にこのような有機ケイ素化合物を用いる場合には、有機ケイ素化合物によって形成される被膜の硬化を促進するため、塗布液はさらに硬化用触媒を含んでいてもよい。
【0041】
このような硬化用触媒としては、具体的には、n-ブチルアミン、トリエチルアミン、グアニジンなどのアミン、グリシンなどのアミノ酸、2-メチルイミダゾール、2,4-ジエチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾールなどのイミダゾール、アルミニウムアセチルアセトネート、チタンアセチルアセトネート、クロムアセチルアセトネートなどの金属アセチルアセトネート、酢酸ナトリウム、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸スズなどの有機酸金属塩、SnCl4、TiCl4、ZnCl2などのルイス酸、過塩素酸マグネシウムなどが挙げられる。
【0042】
本発明に係る透明被膜形成用塗布液は、前記のような強誘電体微粒子とマトリックスとを有機溶媒および必要に応じてその他の成分と混合することによって調製される。
【0043】
本発明に係る透明被膜形成用塗布液において、強誘電体微粒子の含有量は、酸化物として、(強誘電体微粒子+マトリックス)100重量部に対し、1〜85重量部、好ましくは10〜70重量部である。1重量部未満では強誘電体微粒子の添加効果が少なく、85重量部を越えると被膜にクラックが発生し易くなり、また透明性の低下などの問題が生ずることがある。
【0044】
また、塗布液中の固形分濃度(強誘電体微粒子+マトリックス)は、特に、制限はなく、目的に応じて適宜選択される。
透明被膜形成用塗布液に用いられる有機溶媒としては、具体的には、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブなどのセロソルブ類、N,N-ジメチルホルムアミドなどのホルムアミド類、水、カルボン酸類などの溶媒を単独または混合して用いてもよい。
【0045】
さらにこの塗布液には、透明被膜を形成する基材の用途などに応じて、界面活剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、顔料、染料、帯電防止剤、導電性物質、粘度調整材などを添加してもよい。また多官能性エポキシ化合物、多価アルコール、多価カルボン酸、多価カルボン酸無水物、ヒンダードアミン系化合物などを添加すると、形成される被膜の染色性向上、あるいは各種耐久性が向上する。
【0046】
本発明に係る透明被膜は、ガラス、プラスチックなどの基材表面に上記のような透明被膜形成用塗布液をディッピング法、スピナー法、スプレー法、ロールコーター法、フレキソ印刷などの方法で塗布した後乾燥し、次いでこのようにして基材表面に形成された被膜を基材の耐熱温度以下に加熱して硬化するなどの方法により得られる。
【0047】
このようにして得られる透明被膜の膜厚は、通常0.05〜20μm、好ましくは1〜7μmの範囲にあることが望ましい。
【0048】
【発明の効果】
本発明に係る透明被膜形成用塗布液を用いて基材上に形成された被膜は、無色透明であって、基材との密着性、耐候性、耐光性、可撓性、耐薬品性、耐熱水性および染色性に優れ、しかも表面硬度が高く、耐擦傷性、耐摩耗性、耐衝撃性に優れている。このため、これらの被膜付基材は、眼鏡レンズ、カメラなどの各種光学レンズ、各種表示素子用フィルターなどに好適に使用される。
【0049】
また、本発明に係る透明被膜形成用塗布液から得られる被膜は、高屈折率であることから、屈折率が1.54以上、特に1.66以上のレンズ基材の表面にこのような被膜を形成する場合、レンズ基材と同等の高屈折率被膜が形成できるので、干渉縞のない高屈折率レンズが得られる。
【0050】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0051】
参考例1】
[チタン酸バリウムゾルの調製]17リットルのエタノールにバリウムジエトキシド1136.5gとチタニウムテトラエトキシド1139.5gを加え、Ba/Ti=1/1(原子比)のエタノール溶液を調製した。
【0052】
別の容器に水1080gとエタノール18リットルの水・エタノール混合溶液を調製した。
次いで、上記のBa−Tiエトキシドのエタノール溶液を撹拌しつつ、10℃に冷却し、この温度を保持しながら上記水・エタノール混合溶液をゆっくり加えてBa−Tiエトキシドを加水分解し、チタン酸バリウム前駆体微粒子分散ゾルを得た。このゾルを35℃に加温した後、正ケイ酸エチル925gと8%アンモニア水833gを同時にゆっくり添加して、ゾル中のチタン酸バリウム前駆体微粒子をシリカで被覆処理した。これを室温まで冷却後、限外膜にて有機溶媒と純水との溶媒置換を行い、固形分濃度10重量%の、シリカで被覆されたチタン酸バリウム前駆体微粒子の水分散ゾルを得た。これを純水で固形分濃度1重量%まで希釈した後オートクレーブにて200℃、18時間加熱処理を行うことにより、表面がシリカで被覆された平均粒径10nmの結晶性チタン酸バリウム微粒子が分散したルを得た。
【0053】
なお、この微粒子のシリカ被覆量は、被覆微粒子に対し、SiO2として10重量%であった。
次いで、このゾルを固形分濃度20重量%まで濃縮し、分散媒の水をメタノールで置換してメタノールゾル(ゾルA1)を得た。
【0054】
なお、上記で得られたシリカ被覆結晶性チタン酸バリウム微粒子のX線回折図を図−1に示す。
[透明被膜形成用塗布液の調製]
撹拌装置を備えたフラスコ中にメタノール363.47g、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン339.35g、テトラメトキシシラン39.53gを撹拌しつつ順に加えた後0.05規定の塩酸水溶液103.20gを加え、30分間撹拌した。続いてシリコン系界面活性剤(日本ユニカ(株)製、商品名L−7604)を0.35g、さらに上記ゾルA1 847.80gを添加し充分撹拌した後、3℃で24時間熟成を行い、透明被膜形成用塗布液を得た。
[透明被膜の形成]
プラスチツクレンズ(三井東圧製、MR−7)を47℃の13%NaOH水溶液中に数分間浸漬した後、充分に水洗した。
【0055】
次いでこのレンズを、前記塗布液中に浸漬した後に引上げ速度80mm/分で引上げ、90℃で18分間乾燥し、104℃で90分間加熱硬化してレンズ表面に透明被膜を形成した。
[透明被膜の特性]
このようにして得られた透明被膜付レンズにつき、以下の特性を評価した。結果を表1に示す。
(a)高屈折性能
透明被膜表面の反射干渉スペクトルの解析結果から得られた屈折率が、1.65以上である場合を○とした。
(b)耐擦傷性
透明被膜付レンズの膜面に#000のスチールウールを2kgの荷重をかけながら10回往復させて被膜を前記スチールウールで摩擦し、傷の程度を目視で次の段階に分類して評価した。
【0056】
A…殆ど傷がついていない
B…少し傷がついている
C…ひどく傷がついている
(c)外観
染色を施さない透明被膜付レンズ(白レンズ)の着色の有無を肉眼で評価した。
(d)透明性
分光光度計で染色を施さない透明被膜付レンズ(白色レンズ)の可視光の平均透過率を測定した。
(e)染色性
赤、青および黄色の3種類の分散染料が溶解している92℃の熱水に透明被膜付レンズを5分間浸漬し、SMカラーコンピューター(スガ試験機(株)製)を用いて波長550nmにおける減光率を測定し、下記のように評価した。
【0057】
○…減光率が30%以上
△…減光率が20%以上30%未満
×…減光率が20%未満
(f)密着性
70℃の温水中に2時間浸漬した後、レンズ表面にナイフで縦横にそれぞれ1mm間隔で11本の平行線状の傷を付け、100個のマス目を作りセロファンテープを接着・剥離後に、被膜が剥がれずに残ったマス目の数で評価した。
(g)曇化度
黒い背景と3波長型白昼蛍光灯の間に透明被膜付レンズを設置し、このレンズを透過して背景に映る光のパターンを目視で観察し、曇化度を○、△、×の3段階で評価した。
(h)ヘイズ
ヘイズメーター(スガ試験機)を用いて、染色を施さない透明被膜付レンズ(白レンズ)のヘイズを次式により算出した。
【0058】
【数1】
【0059】
(i)耐候性
カーボンアークによるウェザーメーター(スガ試験機(株)製)を用いて400時間暴露した後、以下の評価を行った。
【0060】
1)外 観:前記(c)による。
2)透過率:前記(d)による。
3)密着性:前記(f)と同様の試験を暴露面について行った。
(j)長期安定性
透明被膜形成用塗布液を5℃で25日および45日保存した後に前記と同様にして透明被膜を形成して前記(a)〜(g)を評価し、調製直後の透明被膜形成用塗布液で形成した透明被膜との差異を○、△、×の3段階で評価した。
【0061】
結果を表1に示す。
【0062】
参考例2】
参考例1におけるBa−Ti混合エトキシドの加水分解温度の10℃を、25℃にした以外は、実施例1と同様の方法で平均粒径30nm、固形分濃度20重量%のシリカ被覆結晶性チタン酸バリウム微粒子のメタノールゾルを得た。(ゾルA2
このゾルA2をゾルA1の代わりに用いた以外は、参考例1と同様にして透明被膜形成用塗布液を調製し、この塗布液を用いて参考例1と同様に透明被膜を形成したのち、透明被膜付レンズの特性評価を行った。
【0063】
結果を表1に示す。
【0064】
参考例3】
参考例1におけるBa−Ti混合エトキシドの加水分解温度の10℃を、45℃にした以外は、実施例1と同様の方法で平均粒径60nm、固形分濃度20重量%のシリカ被覆結晶性チタン酸バリウム微粒子のメタノールゾルを得た。(ゾルA3
このゾルA3をゾルA1の代わりに用いた以外は、参考例1と同様にして透明被膜形成用塗布液を調製し、この塗布液を用いて参考例1と同様に透明被膜を形成したのち、透明被膜付レンズの特性評価を行った。
【0065】
結果を表1に示す。
【0066】
【実施例
ゾルA11000gと純水1000gを反応容器にとり、63℃に加熱した後、攪拌しながらテトラエトキシシランとメタノール(重量比153/1000)の混合液2リットルを除々に添加した。添加終了後、さらに溶液の温度を63℃に維持して熟成した後、この溶液を濃縮し、固形分濃度30.5重量%のテトラエトキシシランで表面改質されたシリカ被覆結晶性チタン酸バリウム微粒子のメタノール分散ゾル(ゾルA4)を得た。
【0067】
このゾルA4をゾルA1の代わりに用いた以外は、参考例1と同様にして透明被膜形成用塗布液を調製し、この塗布液を用いて参考例1と同様に透明被膜を形成したのち、透明被膜付レンズの特性評価を行った。
【0068】
結果を表1に示す。
【0069】
【実施例
実施例のテトラエトキシシランをメチルトリメトキシシランに代えた以外は、実施例と同様にしてメチルトリメトキシシランで表面改質されたシリカ被覆結晶性チタン酸バリウム微粒子のメタノールゾル(ゾルA5)を得た。
【0070】
このゾルA5をゾルA1の代わりに用いた以外は、参考例1と同様にして透明被膜形成用塗布液を調製し、この塗布液を用いて参考例1と同様に透明被膜を形成した後、透明被膜付レンズの特性評価を行った。
【0071】
結果を表1に示す。
【0072】
【実施例
実施例のテトラエトキシシランをγ-グリシドキシプロピルトリエトキシシランに代えた以外は、実施例と同様にしてγ-グリシドキシプロピルトリエトキシシランで表面改質されたシリカ被覆結晶性チタン酸バリウム微粒子のメタノールゾル(ゾルA6)を得た。
【0073】
このゾルA6をゾルA1の代わりに用いた以外は、参考例1と同様にして透明被膜形成用塗布液を調製し、この塗布液を用いて参考例1と同様に透明被膜を形成したのち、透明被膜付レンズの特性評価を行った。
【0074】
結果を表1に示す。
【0075】
【実施例
参考例1のバリウムジエトキシドの代わりに鉛エトキシドを用い、Pb/Ti=1/1(原子比)の混合エトキシド溶液を用いた以外は、参考例1と同様にして、平均粒径8nmで固形分20重量%のシリカ被覆結晶性チタン酸鉛微粒子のメタノール分散ゾル(ゾルB1)を得た。
【0076】
次いでこのゾルB1を実施例と同様にして、表面改質処理を行い、テトラエトキシシランで表面改質されたシリカ被覆結晶性チタン酸鉛微粒子のメタノール分散ゾル(ゾルB7)を得た。
【0077】
このゾルB7をゾルA1の代わりに用いた以外は、参考例1と同様にして透明被膜形成用塗布液を調製し、この塗布液を用いて参考例1と同様に透明被膜を形成したのち、透明被膜付レンズの特性評価を行った。
【0078】
結果を表1に示す。
【0079】
参考例4
6リットルのセパラブルフラスコにバリウムジエトキシド113.95gとチタニウムエトキシド113.65gをエタノ−ルに加え、Ba/Ti=1/1(原子比)、Ba−Tiエトキシドの濃度が0.5モル/リットルのエタノール溶液を調製した。
【0080】
次いで別の容器に水108gとエタノール1692mlを混合し、水・エタノール混合溶液を作った。
次に前記のBa−Tiエトキシドのエタノール溶液を撹拌しつつ5℃に冷却し、上記水・エタノール混合溶液をゆっくり加え、この温度を保持しながらBa−Tiエトキシドを加水分解した。次いで5℃の常圧下で1昼夜熟成し、得られたチタン酸バリウム前駆体ゾルを限外膜にて溶媒置換を行い、固形分濃度0.1重量%の水分散チタン酸バリウム前駆体ゾルを得た。(液−1)
次にチタン金属製のタンクに10%アンモニア水10リットルを加え、5℃に冷却後、5℃に冷却したTiO2として4重量%の四塩化チタン水溶液49.4リットルを撹拌しつつ、容器内の液温が10℃を越えないように注意しつつ、短時間で添加した。これをよく洗浄して、含水チタン酸のゲルを得た。このゲルに脱炭酸した純水を加えて、TiO2として0.1重量%にした後、超高速ホモジナイザーで分散し、ゾル状分散液を得た。(液−2)
次に水酸化バリウム(Ba(OH)28H2O)1576.5gを脱炭酸した純水77.2リットルに溶解した。(液−3)
次に還流装置付きのタンクに、液−1を入れ、98℃に加温したのち、N2ガスを導入し、タンク内を完全N2ガスに置換した。N2ガス雰囲気を保持しつつ、反応容器内のBa/Ti原子比が1/1を維持されるよう液−2と液−3を攪拌しつつ、除々に添加した。このとき液温は98℃に保持した。添加終了後、98℃で5時間熟成後これをオートクレーブに移し、200℃で72時間さらに熟成を行い、平均粒径11nmの結晶性チタン酸バリウム微粒子のゾルを得た。これを通常の方法にて濃縮し、20重量%の結晶性チタン酸バリウムゾルを得た。このゾル2000gにメタノール16リットルを加え、63℃に加熱した後、テトラエトキシシランとメタノールの混合液(重量比=153/1000)3リットルを徐々に添加した後、1時間の熟成を行った。これを限外膜にて溶媒置換し、濃度30.5重量%のテトラエトキシシランで被覆された結晶性チタン酸バリウムのメタノール分散ゾル(ゾルA8)を得た。
【0081】
ゾルA8をゾルA1の代わりに用いた以外は、参考例1と同様にして透明被膜形成用塗布液を調製し、この塗布液を用いて参考例1と同様に透明被膜を形成したのち、透明被膜付レンズの特性評価を行った。
【0082】
結果を表1に示す。
【0083】
【比較例1、2】
ゾルA4をそれぞれ酸化チタン・酸化鉄複合ゾル(触媒化成工業(株)製、オプトレイク1120F−2)(比較例1)、酸化チタン・酸化ジルコニウム・酸化ケイ素複合ゾル(触媒化成工業(株)製、オプトレイク1120Z(S−7))(比較例2)に代えた以外は、参考例1と同様にして、透明被膜形成用塗布液を調製し、これらの塗布液を用いて比較例1および2の透明被膜を形成したのち、透明被膜付レンズの特性評価を行った。
【0084】
結果を表1に示す。
【0085】
【表1】
【0086】
【実施例9〜13】
ゾルA4の量をそれぞれ1083.3g、1271.7g、1554.3g、1907.55g、2967.3gに代えた以外は、実施例と同様にして透明被膜形成用塗布液を調製した。これらの塗布液をスピナー法(スピナーの回転数4000rpm)にて4インチのシリコンウエハーの表面に塗布した。塗布後120℃で3時間加熱・硬化を行い、硬化膜を形成した。得られた被膜の膜厚は500nmであった。これをエリプソメーター(アルバック社製、ESM−1)にて屈折率を測定した。
【0087】
結果を表2に示す。
【0088】
【表2】

【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るシリカ被覆結晶性チタン酸バリウム微粒子のX線回折図であり、横軸の単位は、2θ[deg.]である。

Claims (2)

  1. 結晶性チタン酸バリウムまたは結晶性チタン酸鉛からなる微粒子およびマトリックスを含有し、微粒子が次の工程によって調製された微粒子であることを特徴とする透明被膜形成用塗布液;
    (a)バリウムおよびチタンのアルコキシド、または鉛およびチタンのアルコキシドを溶媒中で加水分解して結晶性チタン酸バリウム前駆体微粒子、結晶性チタン酸鉛前駆体微粒子の分散ゾルを得る工程、
    (b)前記前駆体微粒子分散ゾルに、珪素化合物を添加して該微粒子の表面をシリカで被覆する工程、
    (c)前記シリカで被覆された前駆体微粒子分散ゾルを加熱して、シリカで被覆された結晶性チタン酸バリウム微粒子、結晶性チタン酸鉛微粒子の分散ゾルを得る工程、
    (d)前記シリカで被覆された結晶性チタン酸バリウム微粒子、結晶性チタン酸鉛微粒子の分散ゾルに、有機シラン化合物を添加して、該微粒子の表面を改質する工程。
  2. 請求項1に記載の透明被膜形成用塗布液から形成された透明被膜を表面に有することを特徴とする透明被膜付基材。
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