JP3862065B2 - ウェーハ研磨ヘッド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウェーハを片面研磨する研磨装置用のウェーハ研磨ヘッド、特に、ワックスレスマウント方式を採用したウェーハ研磨ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体デバイスの高集積化に伴い、半導体ウェーハに要求される平坦度はますます厳しくなっている。その反面、デバイスに用いられるウェーハは大口径化しているため、ウェーハの平坦度を向上させることが困難になってきており、またそれが重要な課題となっている。
【0003】
ウェーハのマイクロラフネスを改善する、つまり原子レベルでの平坦度を実現する技術の一つに、化学−機械的研磨法(CMP法:Chemical-Mechanical Polishing Method)がある。CMP法によるウェーハの研磨は、研磨剤(スラリ)を供給しながら、ウェーハと研磨クロスとの間に一定の荷重と相対速度を与えて行う。片面研磨の場合だと、ウェーハは貼り付けブロックに貼り付けられ、該貼り付けブロックを介して、研磨装置の備える加圧機構(研磨ヘッド)により研磨中の荷重や回転力を与えられる。
【0004】
貼り付けブロックにウェーハをマウントする方法としては、予めウェーハに液状ワックスをスピンコート等の方法により塗布しておき、その後、貼り付けブロックにマウントする方法が一般的である。研磨工程終了後、ウェーハを貼り付けブロックからデマウント(剥離)する。
【0005】
ところが近年、米国カリフォルニア州に所在するアプライドマテリアルズ社から発表されたウェーハ研磨システムは、驚くべきことに、長い間夢のマウント方式といわれてきたワックスレスマウント方式を採用したウェーハ研磨ヘッドを備えていた。この偉大な仕事は、貼り付けブロックへのウェーハのマウント/デマウント工程を全く消滅させた。アプライドマテリアルズ社が開発したウェーハ研磨ヘッド100は次のようなものである。
【0006】
図14に示すように、アプライドマテリアルズ社のウェーハ研磨ヘッド100は、ハウジング50と、ダイアフラム51を介してハウジング50に連結されたフレーム52とを備えている。フレーム52の下面側には該フレーム52とほぼ同径のリテナーリング53が取り付けられ、さらにそのリテナーリング53の内側に拡がる空所にインナーチューブ54が配置されている。インナーチューブ54の下方にはゴム製のフレクサー55を介して、厚さ方向に貫通する多数の通孔Qを備える保持具(メンブレンサポートともいう)56が配置されている。メンブレンサポート56には、可撓膜(メンブレンともいう)57が取り付けられており、メンブレンサポート56と接する側とは反対側がウェーハ吸着面となっている。
【0007】
圧力調整ラインは以下の独立な3系統に分けられている。a)ハウジング50、ダイアフラム51およびフレーム52によって形成される空間S1の加圧/減圧を行なうラインL1。b)フレーム52、インナーチューブ54およびメンブレンサポート56によって形成される空間S2の加圧/減圧を行なうラインL2。c)インナーチューブ54内を加圧するラインL3。ウェーハWを吸着させるには、まずインナーチューブ54を加圧してメンブレンサポート56側に膨らませ、インナーチューブ54をフレクサー55に密着させる。すると、メンブレンサポート56が押圧されてメンブレン57に密着する。
【0008】
次に、空間S2を減圧する。すると、メンブレンサポート56の通孔Qにメンブレン57の一部が撓んで入り込み、その結果、ウェーハWとメンブレン57との間に気密ポケットを生じ、ウェーハWがメンブレン57に吸着する。丁度、吸盤にウェーハWを吸着させる感じである。また、空間S1を加圧ないし減圧すると、リテナーリング53を含むフレーム52から下側部分全体が上下動するようになっている。このようにして、ウェーハ研磨ヘッドに適用するのは困難と言われていたウェーハWを真空チャックする機構が実現されている。
【0009】
そして、システムのトランスファーステーションに搬送されてきたウェーハWは、上記ウェーハ研磨ヘッド100にチャックされプラテン上に搬送される。研磨時には、空間S1,S2およびインナーチューブ54内の圧力が調整され、ウェーハWとリテナーリング53に荷重が与えられる。研磨終了後、ウェーハWは再びチャックされてトランスファーステーションに戻される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、夢のマウント方式にもいくつかの解決すべき問題が残されている。その1つが、ウェーハWを吸着保持する力が今ひとつ弱いという問題である。上記した構造を有するウェーハ研磨ヘッド100の場合、ウェーハWを真空チャックしようとして吸引すると、ウェーハWが吸着されると同時に、インナーチューブ54が変形してメンブレンサポート56も一緒に引き上げられてしまう。すなわち、ウェーハWを吸着するため吸引力は、純粋にウェーハWをチャックするだけでなく、メンブレンサポート56を上方へ引き上げる仕事も担っていることになり、メンブレン57がウェーハWを吸着する力が弱まってしまう。ウェーハの吸着圧力は、そのチャック動作中においても変動しており、ウェーハWを安定して保持し難い。
【0011】
吸着力が弱いことに基づく搬送ミスをなくすために、研磨終了後、ウェーハWをチャックしてプラテンを覆う研磨クロスから離間させる際には、該研磨クロスの周縁からはみ出る位置までウェーハWを一旦移動させてから、上記したチャック動作を行なうようにしている。そうすると、研磨クロスに接触している面積が小さくなるので、ウェーハWは研磨クロスから離間し易くなる。というのも、研磨クロス上のウェーハWには以下の作用が働くためである。a)多孔質の研磨クロスの有する微細な空孔が吸盤として働き、ウェーハWを吸着する作用。b)スラリの表面張力がウェーハWとの間に働き、ウェーハWを吸着する作用。
【0012】
問題は、ここにある。すなわち、ウェーハWがプラテンからはみ出た状態でも、ウェーハWとプラテンとは遊星運動を続けているため、研磨クロスと接触していない部分と、接触している部分とが生じ、研磨量がばらついてしまう。
【0013】
プラテンの回転動作を停止させてからウェーハWを持ち上げるようにすればよいではないか、と言う人もいるだろうから補足すると、スラリが載っている状態でプラテンの回転(ひいては研磨クロスの回転)を停止させることは普通はできない。回転を止めると、繊細な多孔質の研磨クロス中に含まれるスラリの化学作用により、ウェーハの表面状態が悪化してしまう。だから、ウェーハWを研磨クロスから浮上させる動作は、スラリを洗浄水で洗い流す動作と平行して行なう必要があり、プラテンを停止させるわけにはいかない。
【0014】
上記問題に鑑み、本発明は、ワックスレスマウント方式を採用しながらも、ウェーハをチャックする能力が高いウェーハ研磨ヘッドを提供することを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
上記課題を解決するために本発明のウェーハ研磨ヘッドは、ウェーハを片面研磨する研磨装置用のウェーハ研磨ヘッドであって、
一方の主面がウェーハの吸着面をなす可撓膜と、可撓膜の吸着面とは反対側に配置され、可撓膜との接触面側に吸引用凹部を有する円盤状の保持具と、吸引用凹部とは隔離された容積可変な昇降用チャンバを保持具の直上に形成するフレームとを備え、
吸引用凹部を満たす流体と、昇降用チャンバを満たす流体とを各々独立に吸引および圧縮可能とされ、
吸引用凹部を満たす流体を吸引して可撓膜にウェーハを吸着させ、その状態から昇降用チャンバの容積を減じ、保持具と一体にウェーハを浮上させるように構成されていることを特徴とする。
【0016】
上記本発明は、ワックスをウェーハに塗布してセラミック等でできた固定具に貼り付ける準備が必要ない、いわゆるワックスレスマウント方式を採用したウェーハ研磨ヘッドに関する発明である。その研磨ヘッドの要旨は、上記したように、保持具に形成された吸引用凹部を満たす流体を吸引して、ウェーハを可撓膜に吸着させる。
【0017】
前述したように、アプライドマテリアルズ社の開発した研磨ヘッドは、ウェーハをメンブレン(可撓膜)に吸着させようとすると、メンブレンサポート(保持具)まで一緒にフレーム側に吸い付けられるような構造になっている。だから、ウェーハを吸着する力が不足する。本発明品はそうではなく、ウェーハを吸着する吸引経路と、ウェーハを可撓膜および保持具と一体に引き上げる吸引経路とを完全に分離してしまった点に特徴がある。
【0018】
これにより、ウェーハが可撓膜に吸い付く力を格段に強くできる。そして、ウェーハが確実に吸着保持された、その状態を維持しつつウェーハを研磨クロスから離間させることが可能となる。また、ウェーハの吸着圧力を常に一定に保つことができるため、ウェーハを安定して保持できる。従って、ウェーハの研磨面が均等に研磨クロスに接した状態からでも、ウェーハを研磨クロスから一気に離間させることが可能になり、研磨量にバラツキが生じることは全く無い。だから、非常に平坦度の高い、研磨されたウェーハを提供できる。
【0019】
ウェーハを可撓膜に吸着させるために、具体的に以下の構成を示せる。すなわち、上記したウェーハ研磨ヘッドにおいて、可撓膜とウェーハとが密着した状態を維持しつつ、吸引用凹部を満たす流体を吸引した場合、該吸引用凹部内に可撓膜が引き込まれることにより該可撓膜にウェーハが吸着するように構成することができる。このようにすると、保持具の吸引用凹部以外の部分と可撓膜とが密着するとともに、吸引用凹部内に撓んで入り込んだ可撓膜とウェーハとの間に気密ポケットが生じ、ウェーハが該可撓膜に吸着する。吸引用凹部を有する保持具は、ウェーハが可撓膜に吸着した状態を保つ。
【0020】
また、前述したウェーハ研磨ヘッドの備える可撓膜に、厚さ方向に貫通する通口が形成された構成も採用可能である。このようにすると、吸引用凹部内を満たす流体を吸引することにより、研磨側とは反対側が減圧され、ウェーハが可撓膜に吸着する。
【0021】
また本発明は、300mmウェーハに対応した枚葉式のウェーハ研磨装置に対する適性が格別である。300mmウェーハは、そのハンドリングの難しさからバッチ処理に向かないし、製造工程の自動化の観点から見たとき、研磨の分野においても枚葉式が主流になる。そうだとすれば、ウェーハをより一層確実に搬送できるワックスレスマウント式のウェーハ研磨ヘッドが望まれるため、本発明が有効となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明のウェーハ研磨ヘッド1の縦断面図である。吸着すべきウェーハWの厚さ方向に平行な断面を表している。図2は、そのウェーハ研磨ヘッド1が装着される一例のCMP装置200を示す模式図である。図3は、図2のCMP装置200における研磨ステーション201の上面図である。図2および図3に示すように、CMP装置200は、ウェーハWを1枚毎に加工する枚葉式研磨装置として構成されている。研磨ステーション201には、上面に研磨クロス34が貼着された複数のプラテン33が配置されている。各プラテン33,33は、図示しないサーボモータで各々独立に回転駆動される。スラリ調合ユニット30から送られてくるポリッシングスラリは、図3に示すように、各研磨クロス34に対応する形で設けられた供給アーム36より研磨クロス34上に供給される。供給アーム36は、各種薬液やリンスの供給源としても兼用される。研磨クロス調整装置37は、研磨クロス34の表面状態を良好に保つ。トランスファーステーション202に準備されたウェーハWは、搬送用ロボット(図示せず)によってウェーハ待機位置35に移載される。その後、ウェーハ研磨ヘッド1にチャックされ研磨位置まで運ばれる。研磨が終了して回収する際にも、同じくウェーハ待機位置35から研磨ステーション201の外部に運び出される。
【0023】
ウェーハWを片面研磨するCMP装置200用のウェーハ研磨ヘッド1は、ウェーハWを直接チャックして搬送/研磨するワックスレスマウント方式を採用した研磨ヘッドとして構成されている。ウェーハ研磨ヘッド1は、ヘッド駆動機構39に連結された垂直駆動部31に装着されて、プラテン33あるいはウェーハ待機位置35への上下方向の接近/離間が行なわれる。垂直駆動部31は、ウェーハ研磨ヘッド1を回転駆動させるためシャフト、およびウェーハ研磨ヘッド1の内部に形成される部屋を満たす流体の流通経路11,12を内蔵する。ウェーハ研磨ヘッド1の内部を満たす流体は、空気とするのが普通であるが、水やアルコール等の液体も不可ではない。ウェーハ研磨ヘッド1の内部から延びる流通経路11,12は、真空ポンプ40、圧縮機41および電磁バルブ25等を含む圧力調整装置400に接続されている(図1参照)。ヘッド駆動機構39には、4つの垂直駆動部31が連結されている。ヘッド駆動機構39は、ウェーハ研磨ヘッド1が装着された垂直駆動部31を水平方向に駆動して、各プラテン33,33,33およびウェーハ待機位置35のそれぞれの真上に移動させる。これにより、ウェーハ待機位置35から研磨位置までのウェーハWの搬送が行なわれる。すなわち、ウェーハ研磨ヘッド1はウェーハWのキャリアとしての機能を有する。
【0024】
次に、ウェーハ研磨ヘッド1の具体的な構成を説明する。図1に示すように、ウェーハ研磨ヘッド1は、一方の主面がウェーハWの吸着面をなす可撓膜2と、可撓膜2の吸着面とは反対側に配置され、可撓膜2との接触面側に吸引用凹部3sを有する円盤状の保持具3と、吸引用凹部3sとは隔離された容積可変な昇降用チャンバ5を保持具3の直上に形成するフレーム4とを備えている。可撓膜2は、軟質のゴム材料によるものである。保持具3はそれよりも硬質のプラスチック材料、たとえばポリプロピレン樹脂やABS樹脂、
あるいは金属部材などを例示できる。フレーム4は、CMP装置200の垂直駆動部31に取り付けられる剛性の高い金属部材とされる。
【0025】
前述したように、ウェーハ研磨ヘッド1の流通経路11,12に接続された圧力調整装置400の働きにより、吸引用凹部3sを満たす流体と、昇降用チャンバ5内を満たす流体とを各々独立に吸引および圧縮可能とされている。最良の形態では、流体が空気とされる。たとえばコンピュータ装置と、それに記憶されたシーケンスプログラムに基づいて、
電磁バルブ25、真空ポンプ40および圧縮機41が制御され、吸引用凹部3sおよび昇降用チャンバ5内が、加圧、減圧、大気開放のいずれかの圧力状態に調整される。
【0026】
ウェーハWを吸着保持する場合には、保持具3の吸引用凹部3sを満たす空気を吸引して該吸引用凹部3s内を減圧し、可撓膜2にウェーハWを吸着させる。そして、その状態から昇降用チャンバ5内を減圧して該昇降用チャンバ5の容積を減じ、保持具3と一体にウェーハを浮上させる仕組みである。すなわち、ウェーハ研磨ヘッド1は、[1]ウェーハWを吸着するための吸引経路、[2]ウェーハW、ウェーハWを吸着した可撓膜2および保持具3の3者を一体的に垂直方向にリフトするための吸引経路、の全く別系統の2つの吸引経路(流通経路11,12)を有している。この構成により、ウェーハWの吸着力を高めるとともに、吸着力を常に一定に保つことに成功している。従って、各プラテン33,33,33間、あるいはそれらプラテン33とウェーハ待機位置35との間を、ウェーハWを移す際の搬送ミスが極めて起こり難い。また、吸引経路を2系統としたことによって、ヘッド構造そのものが簡素なものとなっており、部品点数の低減に寄与している。
【0027】
図1に示す好適な実施形態においては、可撓膜2とウェーハWとが密着した状態を維持しつつ、吸引用凹部3s内を減圧した場合、該吸引用凹部3s内に可撓膜2が引き込まれることにより該可撓膜2にウェーハWが吸着するように構成されている。この様子は、図5を用いて説明できる。図5は、可撓膜2が吸引されてウェーハWがチャックされる様子を示す模式図である。ウェーハWに余分な圧力がかからないようにウェーハ研磨ヘッド1自体をウェーハWに近接させ、保持具3の堤部3kと可撓膜2とがなるべく密着するように昇降用チャンバ5内の圧力を調整する。そうすると、ウェーハWを可撓膜2に吸着させ易い。真空ポンプ40を作動させて、吸引用凹部3s内の空気を排出すると、可撓膜2の堤部3kに接しない部分は、撓んで吸引用凹部3s内に引き込まれる。その結果、ウェーハWと可撓膜2との間に気密ポケット26が生じ、ウェーハWが可撓膜2に吸着する。
【0028】
また、図9に示すように、可撓膜2には、厚さ方向に貫通する通口2sが形成された形態も採用可能である。通口2は、ウェーハWの裏面と吸引用凹部3sとに開口している。
通口2sは、保持具3に形成された吸引用凹部3sの各々に対応する形にて設けられる。
このように、可撓膜2に孔(通口2s)が開けられたとしても、該可撓膜2とウェーハWとが密着して吸引用凹部3sの気密が保たれるならば、ウェーハWをチャックして研磨クロス34から離間させ得る。可撓膜2と、ウェーハWの周縁部Wkとの気密を保てるならば、研磨時においても、吸引用凹部3s内を研磨に必要な圧に保つことができる。
【0029】
さて、ウェーハ研磨装置1の詳細な構造について説明する。まず、保持具3と可撓膜2との間に、吸引用凹部3sが開放した研磨用チャンバ6が形成されるように各部材を配置することができる。吸引用凹部3sにつながる研磨用チャンバ6を可撓膜2と保持具3との間に形成すると、保持具3と可撓膜2とが接しないようにすることもできる。つまり、
保持具3の重みが可撓膜2に及ばないようになるため、ウェーハWを付勢する際の圧力にバラツキが生じることを抑制し、研磨量を均一にできる。このような操作は、吸引用凹部3sおよび昇降用チャンバ5の圧力調整に基づく。なお、詳細は後述するが、図1に示す本実施形態では、可撓膜2と保持具3とが直接接続されない構造を工夫している。
【0030】
ここで、図4(a)に保持具3の下面図、同じく(b)に断面図を示す。(a)に示すように、吸引用凹部3sは、保持具3における可撓膜2と対向する側に分散形態で複数形成されている。そして、それら複数の吸引用凹部3s同士を連通する溝3tが設けられている。可撓膜2が吸引用凹部3sを覆った後も、可撓膜2を吸引し続けるためには、各々の吸引用凹部3sに吸引力が働くようにする必要がある。そこで、上記のように、互いの吸引用凹部3s,3sに空気が出入り可能となるように溝3tを設ける。そうすると、全部の吸引用凹部3sが空間的に繋がるため、加圧/吸引経路を1つにまとめることができ、当該ウェーハ研磨ヘッド1の構造を簡略化できるし、圧力調整も容易になる。
【0031】
図1に示すように、昇降用チャンバ5内の圧力調整は、流通経路11を通じて行なわれる。吸引用凹部3s内の圧力調整は、流通経路12を通じて行なわれる。そして、本実施形態においては、任意の1箇所の吸引用凹部3sにおいて、昇降用チャンバ5側に向けて保持具3を貫通する通口22が形成されており、該通口22に対してシール部材28を介して流通管27の一端が接続されている。流通管27の他端は流通経路12につながっている。流通管27は、保持具3の昇降にともなって伸縮できる部材が使用される。
【0032】
図4(a)に示すように、保持具3に形成された溝3tは、分散形態で設けられた吸引用凹部3sの各々をつなぐ網目構造を呈している。また、(b)に示すように溝3tの深さは、吸引用凹部3sの深さと概ね同等とするのがよい。そうすれば、可撓膜2が吸着した際に溝3tが塞がってしまい、十分な吸着力が得られなくなるという不具合も防止される。
【0033】
さて、図1に戻って説明する。保持具3は、昇降用チャンバ5の容積変化を許容する昇降用チャンバ側気密部材7を介してフレーム4に接続されており、該フレーム4を支点として上下動可能に構成されている。つまり、フレーム4と研磨クロス34との距離を固定して、昇降用チャンバ5の容積を変更することによって、保持具3と研磨クロス34との距離、ひいてはウェーハWと研磨クロス34との距離調整を行なうことができる。チャックしたウェーハWを研磨クロス34から離間させる際にも、フレーム4の位置を変更する必要がない。
【0034】
より具体的には、フレーム4は、保持具3との間に昇降用チャンバ5を形成する凹部20,21を有し、その凹部20,21の内側部分と保持具3の外周部14との隙間を昇降用チャンバ側気密部材7が塞いで昇降用チャンバ5の密閉状態を生じさせている。それとともに、昇降用チャンバ側気密部材7の働きによって、フレーム4の内側を保持具3が昇降して昇降用チャンバ5の容積変化を生じさせるように構成されている。このように、昇降用チャンバ側気密部材7は、昇降用チャンバ5の気密状態を保つだけでなく、保持具3の昇降機構としても兼用されており、部品点数の低減に寄与している。なお、本明細書中でいう上下方向とは、当該ウェーハ研磨ヘッド1の回転軸線Oと平行な方向を表し、ウェーハWを保持する側が下方向、それと反対側が上方向とされる。
【0035】
上記昇降用チャンバ側気密部材7には、可撓性を有する樹脂製シール材を好適に採用できる。さらにいうと、他部材との密着性に優れるゴム材がよい。そうすれば、昇降用チャンバ側気密部材7がダイアフラムとして機能し、上記した昇降機構を容易に具体化できる。また、樹脂製シール材は、気密を保ち易いという点においても優れる。なお、昇降用チャンバ側気密部材7が接続される保持具3の外周部14は、該保持具3との周方向全域にわたって一体に形成されるリング状部分であって、上方側に延びている。つまり、そのリング状部分(保持具3の外周部14)に取り付けられる昇降用チャンバ側気密部材7自身もリング状部材とされる。また、昇降用チャンバ側気密部材7に剛性が不足するような場合には、ガラス繊維で強化されたゴム材なども使用可能である。
【0036】
一方、可撓膜2の固定方法に関していえば、本実施形態では以下のようにしている。すなわち、可撓膜2を周方向に取り囲み、直接または他部材を介して可撓膜2に連結されるリテナーリング9が、研磨用チャンバ6の容積変化を許容する研磨用チャンバ側気密部材8を介してフレーム4に取り付けられる。そして、吸引用凹部3s内の空気圧を調整することにより、リテナーリング9に連結された可撓膜2がウェーハWを付勢するように構成されている。つまり、研磨用チャンバ6は少なくとも可撓膜2、保持具3、リテナーリング9およびフレーム4によって気密が確保されるとともに、該研磨用チャンバ6の容積変化に基づいて、可撓膜2と保持具3との接近/離間を制御できる。
【0037】
なお、研磨用チャンバ側気密部材8はウェーハWの研磨時において、ウェーハ研磨ヘッド1の回転軸線Oに近づくほど下となる向きに傾斜するよう、その寸法、リテナーリング9およびフレーム4への取り付け位置、可撓性等が調整される。具体的には、図11の模式図に示すように、軸線Oと平行な断面におけるその傾斜の延長線が、ウェーハWの研磨面の中心Aに重なるようにする。このようにすると、リテナーリング9、ひいては可撓膜2に回転モーメントを作用させないようにできる。従って、ウェーハWの全体に、均一な研磨圧力を付与することができる。より完全な説明は、K.Tanakaらによる日本国特許第2770730号(発明の名称「ウエーハ研磨装置」、本発明の譲受人に譲渡)に開示され、その全内容を本発明に援用できる。
【0038】
さて、ウェーハWを可撓膜2に吸着させる際には、可撓膜2と保持具3とを密着させる(図5参照)。逆に、ウェーハWを研磨する際には、可撓膜2は保持具3と接しない方が好ましい。本発明によれば、昇降用チャンバ5および吸引用凹部3s(ひいては研磨用チャンバ6)の圧力調整に基づいて、可撓膜2と保持具3との接触/非接触状態を容易に作りだすことができる。なお、研磨用チャンバ側気密部材8としては、昇降用チャンバ側気密部材7同様に可撓性を有する樹脂製シール材により構成することができる。そうすれば、保持具3とフレーム4との接続に昇降用チャンバ側気密部材7を使用したケースと全く同様の効果が得られる。
【0039】
昇降用チャンバ側気密部材7および研磨用チャンバ側気密部材8に樹脂製シール材を採用した場合、それら気密部材7,8と他部材(保持具3、フレーム4およびリテナーリング9)との接続は、図6に示すように、ボルト締結によって実現できる。図6は、研磨用チャンバ側気密部材8とリテナーリング9との接続方法を示す分解図である。リング状の扁平ゴム部材たる研磨用チャンバ側気密部材8には、その内側部において厚さ方向(ウェーハ研磨ヘッド1の上下方向に相当)に貫通する貫通孔8aが周方向複数箇所に概ね等角度間隔で設けられている。同様に、外側部において貫通孔8bが形成されている。同様に、クランプ15にも貫通孔15aが形成されている。リテナーリング9の上端面9pには雌ねじ9aが形成されている。各部材を締結する場合には、ボルトVOを孔15a,孔8aの順に挿通し、雌ねじ9aに螺合させる。研磨用チャンバ側気密部材8の貫通孔8bは、該研磨用チャンバ側気密部材8の外周部をフレーム4に係止するためのものである(図1参照)。図1から分かるように、上記した締結方法、すなわちクランプ13,15,16,17とボルトVOとを用い、各気密部材7,8と他部材(保持具3、フレーム4、リテナーリング9)との接続が行われ、気密が保たれる。
【0040】
また、フレーム4の凹部は、下方側が広口の段付き凹部20,21とされている。その段付き形状を利用して、昇降用チャンバ側気密部材7と、該昇降用チャンバ側気密部材7よりも径大の研磨用チャンバ側気密部材8とがそれぞれフレーム4に取り付けられる。このようにすれば、上下方向において保持具3とリテナーリング9とが互いに接触し、当該ウェーハ研磨ヘッド1のスムーズな動作、すなわち保持具3の昇降動作が妨げられる恐れもない。ひいては、ウェーハWの吸着力の低下を招く恐れも少ない。具体的には、図1に示すように、フレーム4における最も広口の凹部21に隣接する下端面4rとリテナーリング9の上端面9qとにまたがる位置関係で研磨用チャンバ側気密部材が配置される。同様に、段付き凹部20,21によってフレーム4に形成される段付き面4qと、保持具3の外周部上端面14rとにまたがる位置関係で昇降用チャンバ側気密部材が配置される。
このようにして、リテナーリング9の内側を保持具3が昇降するようになっている。
【0041】
また、各気密部材7,8として可撓性を有するシール材を採用する代わりに、部材間の隙間をシール可能なOリングのような摺動部材を採用した別形態を図10に示す。図10に示すウェーハ研磨ヘッド1aでは、Oリング281が昇降用チャンバ側気密部材7の代替、Oリング282が研磨用チャンバ側気密部材8の代替となっている。あるいは、昇降用チャンバ側気密部材7および研磨用チャンバ側気密部材8のいずれか一方のみにOリングを適用してもよいことはもちろんである。図10に示すように、凹状の形態を有するフレーム4の内側において、保持具3はOリング281と摺動可能に保持されている。同様に、フレーム4の外周面において、リテナーリング9はOリング282と摺動可能に保持されている。リテナーリング9には、落下防止ピン27が取り付けられているが、フレーム4に対する該リテナーリング9の上下方向の相対移動は適度に許容されるように調整されている。
【0042】
図1の好適な実施形態に戻り説明する。可撓膜2とリテナーリング9との連結方法としては、次のようにすることができる。すなわち、ウェーハ研磨ヘッド1においては、リテナーリング9と可撓膜2とを周方向全域にわたってまたがるテーンプレート10が、そのリテナーリング9の下端面9rおよび可撓膜2の吸着面側に設けられている。そして、そのテーンプレート10と可撓膜2とによって形成される浅い凹所にウェーハWが配置されて研磨が行われる。このように、リテナーリング9に直接可撓膜2を接続せず、テーンプレート10を介在させることにより、ウェーハWは可撓膜2の周縁部を除いた部分、すなわち円板状の可撓膜2のなるべく中央付近から圧力を付与されるようになる。すなわち、
研磨時においてウェーハWは可撓膜2からより均一に圧力を受けることになり、圧力の不均一に基づいて研磨量がばらつくといった不具合が効果的に抑制される。
【0043】
図7に示すように、テーンプレート10の厚さは、たとえば研磨が終了したウェーハWとほぼ同等の厚さとするのがよい。すなわち、研磨前のウェーハWとテーンプレート10との厚さの差dが、目標とする研磨量になる。本図においては、理解のために厚さの差は誇張されている。すなわち、ウェーハWの研磨量dが100nm程度、あるいはそれ以下の場合もある。それに比べ、ウェーハWの厚さは、一般には700〜800μm程度であるから、テーンプレート10と研磨前のウェーハWとは、見た目にはほとんど同じ厚さを有する。なお、テーンプレート10には、たとえばフェノール樹脂、ポリエステル、エポキシ樹脂、メラミン樹脂およびシリコン系樹脂等の中から選ばれる1または複数の樹脂と、ガラス布とからなる樹脂板を積層させた積層板を好適に使用できる。そして、リング状に調整されたそれらの樹脂板を、接着剤等を用いて可撓膜2に貼着するとよい。
【0044】
また、図1および図8に示すように、可撓膜2の周縁部と保持具3の周縁部とが、該保持具3の上下動方向で重なるように調整されている。従って、吸引用凹部3sおよび昇降用チャンバ5を満たす空気の圧および/または量を調整することに基づいて、テーンプレート10に支持される形にて保持具3の周縁部が可撓膜2と密着可能とされている。保持具3と可撓膜2とが密着できれば、ウェーハWが可撓膜2に吸着するきっかけを作り易くなる。結果として、ウェーハWが可撓膜2にスムーズに吸着されるようになる。
【0045】
さて、以上に説明した本発明のウェーハ研磨ヘッド1を用い、ウェーハWを研磨する動作を説明する。図12,13に示すStep1〜14は、ウェーハ研磨ヘッド1の一連の動作を示している。
【0046】
(ウェーハWがウェーハ待機位置35から研磨クロス34上に搬送される動作)
待機状態:研磨用チャンバ6、吸引用凹部3sおよび昇降用チャンバ5は大気開放されている。なお、図12,13中に示す下方向の矢印は、圧縮空気を送って、大気圧よりも加圧することを意味する。上方向の矢印は吸引して、大気圧よりも減圧することを意味する。破線+白抜き矢印は大気開放を意味する。
Step1:吸引用凹部3sの圧力が大気圧に維持されつつ、昇降用チャンバ5内が減圧されて該昇降用チャンバ5の容積が減少する。それとともに、フレーム4に対して保持具3が上方向に相対移動する。
Step2:Step1の状態が維持されつつ、ウェーハ待機位置35に準備されたウェーハWに対して、ヘッド駆動機構39によりウェーハ研磨ヘッド1の位置合わせが行なわれる。なお、Step1の前にヘッド駆動機構39によってウェーハ研磨ヘッド1の位置合わせが行なわれるようにしてもよい。このとき、保持具3が可撓膜2に、可撓膜2がウェーハWに密着するよう、吸引用凹部3s内の圧力を調節してもよい。
Step3:昇降用チャンバ5内が加圧される。その次に、吸引用凹部3sおよび研磨用チャンバ6が減圧され、可撓膜2が吸引用凹部3s内に引き込まれてウェーハWがチャックされる。このとき、ウェーハWは依然ウェーハ待機位置35に接触したままである。
Step4:ウェーハWがチャックされたStep3の状態が維持されつつ、昇降用チャンバ5内が減圧される。すると、ウェーハWと、ウェーハWをチャックした可撓膜2および保持具3が一体的に上昇して、ウェーハWがウェーハ待機位置35から離間する。
Step5:ヘッド駆動機構39により、ウェーハWがウェーハ待機位置35から研磨クロス34上まで搬送される。
【0047】
(ウェーハWが研磨される動作)
Step6:ヘッド駆動機構39の働きによって、ウェーハ研磨ヘッド1が研磨クロス34に接近する。
Step7:昇降用チャンバ5内が加圧されて、該昇降用チャンバ5の容積が増加し、
ウェーハW、可撓膜2および保持具3が一体的に下降する。このとき、吸引用凹部3sは減圧状態に維持される。
Step8:吸引用凹部3s内が加圧される。
Step9:昇降用チャンバ5内が減圧される。すると、保持具3は上昇する。この状態が保たれてウェーハWが研磨される。なお、吸引用凹部3sおよび研磨用チャンバ6内の圧力は所定の研磨圧力に調整される。
【0048】
(研磨済みウェーハWがウェーハ待機位置35へ戻される動作)
Step10:昇降用チャンバ5内が加圧されるとともに、保持具3が可撓膜2に、可撓膜2がウェーハWに密着するよう、吸引用凹部3s内の圧力が調節される。
Step11:吸引用凹部3sおよび研磨用チャンバ6が減圧されウェーハWがチャックされる。このとき、ウェーハWは依然研磨クロス34に接触したままである。
Step12:ウェーハWがチャックされたStep11の状態が維持されつつ、昇降用チャンバ5内が減圧される。すると、ウェーハWと、ウェーハWをチャックした可撓膜2および保持具3が一体的に上昇して、ウェーハWが研磨クロス34から離間する。
Step13:ヘッド駆動機構39により、ウェーハ研磨ヘッド1自体が研磨クロス34から遠ざかる。
Step14:ヘッド駆動機構39により、ウェーハ研磨ヘッドにチャックされたウェーハWがウェーハ待機位置35まで搬送される。そののち、吸引用凹部3s内が大気開放されてウェーハWがデチャックされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のウェーハ研磨ヘッドの縦断面図。
【図2】 図1のウェーハ研磨ヘッドが装着されるCMP装置の一例を示す概略図。
【図3】 図2に続くCMP装置の上面図。
【図4】 保持具の下面図および断面図。
【図5】 可撓膜が吸引されてウェーハがチャックされる様子を示す模式図。
【図6】 気密部材とリテナーリングとの接続方法を示す分解図。
【図7】 テーンプレートの厚さ調整の例を示す模式図。
【図8】 可撓膜と保持具との位置関係を説明する模式図。
【図9】 ウェーハの裏面側と吸引用凹部とに開口する通口が形成された可撓膜の断面模式図。
【図10】 フレーム、保持具およびリテナーリングの接続形態の別例を示す縦断面図。
【図11】 研磨用チャンバ側気密部材と、フレームおよびリテナーリングとの接続位置関係を説明する模式図。
【図12】 ウェーハをウェーハ待機位置から研磨クロス上まで移載して研磨する動作を説明する工程説明図。
【図13】 図12に続き、ウェーハを研磨クロスから離間させてウェーハ待機位置に移載する動作を説明する工程説明図。
【図14】 ワックスレスマウント方式を採用した従来のウェーハ研磨ヘッド。
【符号の説明】
1 ウェーハ研磨ヘッド
2 可撓膜
2s 通口
3 保持具
3s 吸引用凹部
3t 溝
4 フレーム
5 昇降用チャンバ
6 研磨用チャンバ
7 昇降用チャンバ側気密部材
8 研磨用チャンバ側気密部材
9 リテナーリング
9r リテナーリングの下端面
10 テーンプレート
20,21 凹部(段付き凹部)
200 CMP装置(研磨装置)
W ウェーハ
Claims (10)
- ウェーハを片面研磨する研磨装置用のウェーハ研磨ヘッドであって、
一方の主面がウェーハの吸着面をなす可撓膜と、前記可撓膜の吸着面とは反対側に配置され、前記可撓膜との接触面側に吸引用凹部を有する円盤状の保持具と、前記吸引用凹部とは隔離された容積可変な昇降用チャンバを前記保持具の直上に形成するフレームとを備え、
前記吸引用凹部を満たす流体と、前記昇降用チャンバを満たす流体とを各々独立に吸引および圧縮可能とされ、
前記吸引用凹部を満たす流体を吸引して前記可撓膜にウェーハを吸着させ、その状態から前記昇降用チャンバの容積を減じ、前記保持具と一体にウェーハを浮上させるように構成され、
前記保持具と前記可撓膜との間に、前記吸引用凹部が開放した研磨用チャンバが形成されてなり、
前記可撓膜を周方向に取り囲み、直接または他部材を介して前記可撓膜に連結されるリテナーリングが、前記研磨用チャンバの容積変化を許容する研磨用チャンバ側気密部材を介して前記フレームに取り付けられており、
前記吸引用凹部内の流体圧を調整することにより、前記リテナーリングに連結された前記可撓膜がウェーハを付勢するように構成されていることを特徴とするウェーハ研磨ヘッ
ド。 - 前記可撓膜とウェーハとが密着した状態を維持しつつ、前記吸引用凹部を満たす流体を吸引した場合、該吸引用凹部内に前記可撓膜が引き込まれることにより該可撓膜にウェーハが吸着するように構成されていることを特徴とする請求項1記載のウェーハ研磨ヘッド。
- 前記可撓膜には、厚さ方向に貫通する通口が形成されていることを特徴とする請求項1記載のウェーハ研磨ヘッド。
- 前記吸引用凹部は、前記保持具における前記可撓膜と対向する側に分散形態で複数形成されており、それら複数の前記吸引用凹部同士を連通する溝が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のウェーハ研磨ヘッド。
- 前記保持具は、前記昇降用チャンバの容積変化を許容する昇降用チャンバ側気密部材を介して前記フレームに接続されており、該フレームを支点として上下動可能に構成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のウェーハ研磨ヘッド。
- 前記フレームは、前記保持具との間に前記昇降用チャンバを形成する凹部を有し、その凹部の内側部分と前記保持具の外周部との隙間を前記昇降用チャンバ側気密部材が塞いで前記昇降用チャンバの密閉状態を生じさせるとともに、前記フレームの内側を前記保持具が昇降して前記昇降用チャンバの容積変化を生じさせるように構成されていることを特徴とする請求項5記載のウェーハ研磨ヘッド。
- 前記フレームは、前記保持具との間に前記昇降用チャンバを形成する凹部を有し、
該凹部は、下方側が広口の段付き凹部とされ、その段付き形状を利用して、前記昇降用チャンバ側気密部材と、該昇降用チャンバ側気密部材よりも径大の前記研磨用チャンバ側気密部材とがそれぞれ前記フレームに取り付けられていることを特徴とする請求項5または6記載のウェーハ研磨ヘッド。 - 前記昇降用チャンバ側気密部材および/または前記研磨用チャンバ側気密部材が、可撓性を有する樹脂製シール材により構成されていることを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1項に記載のウェーハ研磨ヘッド。
- 前記リテナーリングと前記可撓膜とを周方向全域にわたってまたがるテーンプレートが、そのリテナーリングの下端面および前記可撓膜の吸着面側に設けられており、
そのテーンプレートと前記可撓膜とによって形成される凹所に、ウェーハが配置されて研磨が行われることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載のウェーハ研磨ヘッド。 - 前記可撓膜の周縁部と前記保持具の周縁部とが、該保持具の上下動方向において重なるように調整されており、前記吸引用凹部および昇降用チャンバを満たす流体の圧および/または量を調整することに基づいて、前記テーンプレートに支持される形にて前記保持具の周縁部が前記可撓膜と密着可能とされていることを特徴とする請求項9記載のウェーハ研磨ヘッド。
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