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JP3700721B2 - 回路基板の検査装置および回路基板の検査方法 - Google Patents

回路基板の検査装置および回路基板の検査方法 Download PDF

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Description

本発明は、回路基板の検査装置および回路基板の検査方法に関する。
一般に集積回路などを搭載するためのプリント回路基板については、集積回路などを実装する以前に、当該回路基板の配線パターンが所期の性能を有することを確認することが必要であり、そのためにその電気的特性を検査することが行われている。かかる回路基板の検査のための検査装置としては、検査対象回路基板と、当該検査対象回路基板の検査対象電極に対応するパターンに従って配列された複数の検査用電極との間に、異方導電性シートを介在させて当該検査対象回路基板の電気的検査を行う構成を有するものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
回路基板の検査装置の或る種のものとしては、例えば、図10に示すように、検査対象回路基板(以下、「被検査回路基板」ともいう。)1の上面被検査電極2を有する上面側および下面被検査電極3を有する下面側の各々に配置される、上面被検査電極2に対応する検査用電極82Aが形成されている検査用回路基板82を備え、この検査用回路基板82の表面(図10において下面)に異方導電性シート83を有する上部側基板挟圧体81Aと、下面被検査電極3に対応する検査電極87Aが形成されている検査用回路基板87を有する下部側基板挟圧体81Bとが上下に互いに対向するよう配置されており、当該上部側基板挟圧体81Aおよび下部側基板挟圧体81Bが、各々、平板状の支柱植設用板85に植設され、当該支柱植設用板85から垂直に伸びる複数の支柱84によって支持されているベース板86上に設けられている構成のものが用いられている。図10において、88は、検査用回路基板82、87の各々およびテスター(図示せず)の検査回路基板に電気的に接続された電極装置であり、89は、異方導電性シートである。
この検査装置80は、上部側基板挟圧体81Aおよび下部側基板挟圧体81Bの各々に係る支柱植設用板85が被検査回路基板1に接近する方向に移動することに伴って支柱84がベース板86を押圧し、これにより、被検査回路基板1が上部側基板挟圧体81Aおよび下部側基板挟圧体81Bに挟圧されることによって測定状態とされる。
このような回路基板の検査装置においては、異方導電性シートは、厚み方向にのみ導電性を示もの、または厚み方向に加圧されたときに厚み方向にのみ導電性を示す加圧導電性導電部を有するものであり、ハンダ付けあるいは機械的嵌合などの手段を用いずにコンパクトな電気的接続を達成することが可能であること、機械的な衝撃やひずみを吸収してソフトな接続が可能であることなどの特長を有するものであることから、このような特長を利用して、電気的な接続を達成するためのコネクターとして機能している。
一方、近年、回路基板においては、高い集積率を得るために電極サイズおよびピッチもしくは電極間距離が小さくなる傾向にある。而して、このような回路基板を検査対象とする検査装置においては、被検査回路基板の検査対象電極(以下、「被検査電極」ともいう。)を、当該被検査電極に対応する検査用回路基板の検査用電極に確実に電気的に接続するために、異方導電性シートの厚みが薄くされ、厚みの薄い異方導電性シートによっては、支柱に押圧されることによって生じるベース板の撓みに起因するひずみを十分に吸収することができないことからベース板上に圧力分布のばらつきが生じやすく、被検査回路基板の各被検査電極に均一な圧力をかけることが難しいという問題点があった。
また、検査時の加圧圧力が高いということは、異方導電性シートの繰り返し使用耐久性の低下をもたらし、その結果、検査装置において頻繁に異方導電性シートの交換が必要となり、回路基板の検査効率が低下するという問題も生じていた。
被検査回路基板の各被検査電極にかかる圧力のばらつきを小さくするためには、ベース板の厚みを厚くして、支柱による押圧によって生じるベース板の撓みを小さくすることが考えられるが、ベース板の厚みを厚くすると、検査装置の製造において、当該検査装置がベース板に貫通孔が形成されてなる構成のものである場合には、ベース板に検査用電極に係る検査電極用の貫通孔を形成する工程が複雑になりやすい。例えば直径0.5mmの貫通孔をベース板に設ける際、ドリルの刃の強度から1回のドリル加工操作で安定して形成できる孔の深さは約5mmである。5mmを超える厚みのベース板に貫通孔を1回のドリル加工操作で形成しようとすると、ドリルの刃の欠損、折れが発生してベース板に対する貫通孔の形成が失敗する割合が高くなる。
そのため、厚さが10mm程度のベース板に貫通孔を形成する場合には、先ず片面(「A面」とする。)側から所定の位置に約5mmの深さの孔をドリル加工操作で設け、次にA面の反対面(「B面」とする。)側から所定の位置に対してドリル加工操作を行い、この操作による孔をA面側から設けた孔と連結することによって貫通孔を形成する手法が用いられている。この手法によればドリルの刃の欠損、折れは発生しにくいが、1つの貫通孔の形成に合計2回のドリル加工操作を必要とし、ドリル加工操作の作業工程に要する時間が2倍となる問題点がある。更に、A面側から設けた孔と、B面側から設けた孔とが、ドリル加工機の位置合わせが不充分であった場合には、連結されずにベース板に対するドリル加工処理が失敗する場合もあり生産効率が悪いため、ドリル加工処理の容易な構造を有する生産性のよい検査装置が望まれていた。
また、ベース板の厚みを厚くした検査装置には、測定状態において、各々、支柱(84)によってベース板(86)および基板挟圧体(81A、81B)を介して被検査回路基板(1)に加えられる押圧力の作用点が、当該検査装置を上方から透視した、基板挟圧体(81A、81B)の厚み方向の投影面上の同一位置に形成されるため(図11参照)、被検査回路基板(1)において押圧力が作用点に集中し、作用点における押圧力が最も大きく、作用点から離間した位置においては離間距離が大きくなるに従って押圧力が小さくなってしまうことにより、当該被検査回路基板(1)の被検査電極(2、3)に係る電気的な接続状態にばらつきが生じてしまう、更に、ベース板(86)の厚みを大きくすること伴って装置自体が重量化してしまう、という問題もある。
特開平3−183974号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、検査対象電極のサイズおよびピッチまたは離間距離が小さい回路基板についても、信頼性の高い回路基板の電気的検査を行うことのできる軽量の回路装置の検査装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、検査対象電極のサイズおよびピッチまたは離間距離が小さい回路基板についても、信頼性の高い回路基板の電気的検査を行うことのできる回路基板の検査方法を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、検査対象電極のサイズおよびピッチまたは離間距離が小さい回路基板を検査するための、良好な生産性の得られる構造を有する検査装置を提供することにある。
本発明のまた更に他の目的は、比較的低い加圧圧力で回路基板の検査を実施することができる、コンパクトで製造コストが安く、検査時における異方導電性シート劣化の小さい検査装置を提供することにある。
本発明の回路基板の検査装置は、検査対象回路基板の検査対象電極と、この検査対象電極に対応するパターンに従って形成された複数の検査用電極とを異方導電性シートを介して電気的に接続することによって当該検査対象回路基板の電気的検査を行う回路基板の検査装置において、
検査対象回路基板の上面側に配置される上部側基板挟圧体と、当該検査対象回路基板の下面側に配置される下部側基板挟圧体とを備え、
この上部側基板挟圧体および下部側基板挟圧体は、少なくともいずれか一方が複数の検査用電極を有すると共に、各々、支柱植設用板に植設された複数の支柱によって支持されてなるベース板に設けられており、上部側基板挟圧体に係る上部側ベース板における上部側支柱による上部側支持点と、下部側基板挟圧体に係る下部側ベース板における下部側支柱による下部側支持点とが、上方から透視した上部側基板挟圧体および下部側基板挟圧体の厚み方向の投影面上において異なる位置に配置されていることを特徴とする。
本発明の回路基板の検査装置においては、上部側基板挟圧体が、その表面に異方導電性シートを有するものであると共に、下部側基板挟圧体が、その表面に異方導電性シートを有するものであることが好ましい。
本発明の回路基板の検査装置は、上部側支柱および下部側支柱の各々が上部側ベース板および下部側ベース板を押圧することにより、検査対象回路基板が上部側基板挟圧体と下部側基板挟圧体とによって挟圧された測定状態とされる。
また、本発明の回路基板の検査装置は、測定状態において、検査対象回路基板と、これを挟圧する上部側基板挟圧体および下部側基板挟圧体とよりなる複合積重体が、その全体が上部側支持点および下部側支持点に従って、上部側ベース板および下部側ベース板と共に上部側支柱および下部側支柱の各々によって押圧されている箇所において厚み方向に変位することにより変形される。
そして、測定状態において、上部側支柱における先端レベルと、下部側支柱における先端レベルとの複合積重体の厚み方向におけるギャップが、複合積重体の厚みと、上部側ベース板の厚みと、下部側ベース板の厚みとの総和より小さくなる。
本発明の回路基板の検査装置においては、上部側支持点および下部側支持点が、各々、上部側ベース板上および下部側ベース板上に格子状に形成されており、
上部側基板挟圧体および下部側基板挟圧体の厚み方向の投影面上において、隣接する4つの上部側支持点によって区画される上部側単位領域内に、下部側支持点が1つのみ配置されると共に、隣接する4つの下部側支持点によって区画される下部側単位領域内に、上部側支持点が1つのみ配置されることが好ましい。
この回路基板の検査装置においては、上部側単位領域に係る互いに隣接する上部側支持点間および下部側単位領域に係る互いに隣接する下部側支持点間の離間距離が、各々、10〜100mmであることが好ましい。
本発明の回路基板の検査装置においては、上部側ベース板および下部側ベース板の各々が、固有抵抗が1×1010Ω・cm以上の絶縁性材料よりなり、その厚みが1〜10mmであることが好ましい。
本発明の回路基板の検査装置においては、上部側ベース板および下部側ベース板の厚みが5mm以下であることが好ましい。
本発明の回路基板の検査方法は、上記の回路基板の検査装置を用い、
上部側支柱および下部側支柱の各々が上部側ベース板および下部側ベース板を押圧することにより、検査対象回路基板が上部側基板挟圧体と下部側基板挟圧体とによって挟圧された測定状態を形成し、
この測定状態において、検査対象回路基板と、これを挟圧する上部側基板挟圧体および下部側基板挟圧体とよりなる複合積重体が、その全体が上部側支持点および下部側支持点に従って、上部側ベース板および下部側ベース板と共に上部側支柱および下部側支柱の各々によって押圧されている箇所において厚み方向に変位することにより変形されることを特徴とする。
本発明の回路基板の検査装置によれば、測定状態において、上部側支柱による押圧力の作用点と、下部側支柱による押圧力の作用点とを、上部側基板挟圧体および下部側基板挟圧体の厚み方向の投影面上における異なる位置に形成し、この作用点を構成する上部側支持点および下部側支持点に従って、検査対象回路基板が挟圧されている複合積重体がベース板と共に、いわば強制的に変形されることによって押圧力が作用点に集中することが抑制され、その結果、検査対象回路基板における圧力分布が均一化されることから、検査対象回路基板の検査対象電極のすべてが、当該検査対象電極の各々に対応する検査用電極と均等に電気的に接続した状態を達成することができるため、信頼性の高い回路基板の電気的検査を行うことができる。このような状態を得るためには、上部側ベース板および下部側ベース板の各々が薄い方が好ましいことから、当該上部側ベース板および下部側ベース板の各々の質量が小さくなることに伴って検査装置全体が軽量なものとなる。
従って、本発明の回路基板の検査装置によれば、弊害を伴うことなく異方導電性シートの厚みを薄くすることができるため、検査対象電極のサイズおよびピッチまたは離間距離が小さい回路基板についても、信頼性の高い回路基板の電気的検査を行うことができ、また、装置自体の軽量化を図ることができる。
また、上部側ベース板および下部側ベース板の厚みが薄いことにより、1回のドリル加工操作で構成上必要とされる貫通孔を効率よく形成できるため、1つの貫通孔を形成するために2回のドリル加工操作を必要とする厚いベース板を備えてなる検査装置に比して、ドリル加工処理時間が短縮でき、ドリル加工処理の失敗も少ないので、生産性が向上し、生産コストも削減できるという効果がある。
そして、低い加圧圧力にて検査対象回路基板の各検査対象電極と、検査用電極との導通が達成できるため、検査装置の構成部材として加圧耐久強度が小さい部品を使用することができ、これにより、検査装置の構造をコンパクトで小型化、簡略化することができることから製造コストを削減できる。
更に、低い加圧圧力にて検査対象回路基板の電気的検査を行うことにより、検査毎における異方導電性シートの繰り返し加圧による劣化を抑制でき、異方導電性シートの交換頻度を少なくすることができるため、検査効率が向上し、検査コストをも削減することができる。
本発明の回路基板の検査方法によれば、上記の回路基板の検査装置を用いることにより、検査対象電極のサイズおよびピッチまたは離間距離が小さい回路基板についても、信頼性の高い回路基板の電気的検査を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の回路装置の検査装置の一例の構成を、検査対象回路基板と共に示す説明用断面であり、図2は、図1の回路基板の検査装置の一部を拡大して示す説明用断面図である。
この検査装置10は、両面に検査対象電極(被検査電極)が形成された回路基板の電気的検査を行うものであって、検査対象回路基板(被検査回路基板)1の上面側に配置される、当該被検査回路基板1の上面被検査電極2に対応するパターンに従って形成されている複数の検査用電極32Aを有し、その表面(図1において下面)に異方導電性シート33が設けられている上部側基板挟圧体30と、被検査回路基板1の下面側に配置される、当該被検査回路基板1の下面被検査電極3に対応するパターンに従って形成されている複数の検査用電極52Aを有し、その表面(図1において上面)に異方導電性シート53が設けられている下部側基板挟圧体50とが、上下に互いに対向するよう配置されている。
ここで、被検査回路基板1としては、例えばプリント基板などの可撓性を有するものが挙げられる。
被検査回路基板1に要求される可撓性の程度は、以下の通りである。
図3に示すように、被検査回路基板1の両端部を10cm間隔で支持した状態で当該被検査回路基板1を水平に配置した場合において、上方から50kgfの圧力で加圧することによって生ずる被検査回路基板1の撓みaが、被検査回路基板1の幅bの0.04%以上であることが好ましい。
上部側基板挟圧体30は、例えば細糸布を含有するフェノール樹脂の積層板(商品名「スミライト」住友ベークライト社製)よりなる平板状の上部側支柱植設用板23に植設され、当該上部側支柱植設用板23から垂直に伸びる複数(図1においては4つが図示されている。)の上部側支柱22によって支持されている上部側ベース板21の表面(図1において下面)上に設けられている。
この図の例においては、上部側ベース板21の裏面(図1において上面)には、上部側支柱22により、後述する上部側支持点21Aを形成すべき位置に、上部側支柱22の先端部22Bの外径に適合した内径を有する係合凹所(図示せず)が形成されており、この係合凹所に上部側支柱22の先端部22Bにおける係合部分が挿入されて係合されることにより、上部側ベース板21に、上部側支柱22によって上部側支持点21Aが形成されている。
また、下部側基板挟圧体50は、例えば細糸布を含有するフェノール樹脂の積層板(商品名「スミライト」住友ベークライト社製)よりなる平板状の下部側支柱植設用板27に植設され、当該下部側支柱植設用板27から垂直に伸びる複数(図1においては3つが図示されている)の下部側支柱26によって支持されている下部側ベース板25の表面(図1において上面)上に設けられている。
この図の例においては、下部側ベース板25の表面には、後述する複数の検査ピン56が配置される領域全域に、略矩形状の突出部25A(図6参照)が形成されている。また、下部側ベース板25の突出部25Aに係る裏面(図1において下面)には、下部側支柱26により、後述する下部側支持点25Bを形成すべき位置に、下部側支柱26の先端部26Bの外径に適合した内径を有する係合凹所(図示せず)が形成されており、この係合凹所に下部側支柱26の先端部26Bにおける係合部分が挿入されて係合されることにより、下部側ベース板25に、下部側支柱26によって下部側支持点25Bが形成されている。
なお、上部側ベース板21および下部側ベース板25の各々における係合凹所は必須のものではなく、各ベースには係合凹所を設けなくてもよい。
そして、上部側基板挟圧体30に係る上部側支持点21Aと、下部側基板挟圧体50に係る下部側支持点25Bとは、検査装置10を上方(図1において上方)から透視した、上部側基板挟圧体30および下部側基板挟圧体50の厚み方向の投影面(以下、「特定投影面」ともいう。)上において異なる位置に配置されている。
上部側支持点21Aおよび下部側支持点25Bは、この図の例に示すように、各々、上部側ベース板21上および下部側ベース板25上に格子上に形成されていることが好ましい。
具体的には、図4に示すように、特定投影面M1上において、隣接する4つの上部側支持点21Aによって区画される矩形状の上部側単位領域R1内の2本の対角線が交わる位置に、下部側支持点25Bが1つのみ配置されていると共に、隣接する4つの下部側支持点25Bによって区画される矩形状の下部側単位領域R2内の2本の対角線が交わる位置に、上部側支持点21Aが1つのみ配置されるよう配列している。図4においては、上部側支持点21Aが黒丸、下部側支持点25Bが白丸で示されており、また、各々、一の上部側単位領域R1および一の下部側単位領域R2が、二点鎖線で囲まれている。
ここに、互いに隣接する上部側支持点21A間の離間距離および互いに隣接する下部側支持点25B間の離間距離は、各々、10〜100mmであることが好ましく、より好ましくは12〜70mmであり、特に好ましくは15〜50mmである。
上部側ベース板21および下部側ベース板25としては、可撓性を有するものが用いられる。
上部側ベース板21および下部側ベース板25(以下、これらを「特定ベース板」ともいう。)に要求される可撓性の程度は、以下の通りである。
特定ベース板の両端部を10cm間隔で支持した状態で当該特定ベース板を水平に配置した場合(図3参照)において、上方から50kgfの圧力で加圧することによって生ずる特定ベース板の撓みが、特定ベース板の幅の0.02%以下であり、かつ上方から200kgfの圧力で加圧することによっても破壊および永久変形が生じないことが好ましい。
具体的に、上部側ベース板21および下部側ベース板25の材料としては、固有抵抗が1×1010Ω・cm以上の絶縁性材料、例えばポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポチエチレンテレフタレート樹脂、シンジオタクチック・ポリスチレン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルエチルケトン樹脂、フッ素樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアミドイミド樹脂等の機械的強度の高い樹脂材料、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂、ガラス繊維補強型ポリエステル樹脂、ガラス繊維補強型ポリイミド樹脂、ガラス繊維補強フェノール樹脂、ガラス繊維補強型フッ素樹脂等のガラス繊維型複合樹脂材料、カーボン繊維補強型エポキシ樹脂、カーボン繊維補強型ポリエステル樹脂、カーボン繊維補強型ポリイミド樹脂、カーボン繊維補強型フェノール樹脂、カーボン繊維補強型フッ素樹脂等のカーボン繊維型複合樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等にシリカ、アルミナ、ボロンナイトライド等の無機材料を充填した複合樹脂材料、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等にメッシュを含有した複合樹脂材料などが用いられる。また、これらの材料からなる板材を複数積層して構成された複合板材等も用いることができる。
上部側ベース板21および下部側ベース板25の各々の厚みは、当該上部側ベース板21および下部側ベース板25を構成する材料の種類に応じて適宜選択されるが、例えば1〜10mmである。
上部側ベース板21および下部側ベース板25の好ましい具体例としては、ガラス繊維補強型エポキシ樹脂よりなり、その厚みが2〜5mmのものが挙げられる。
この図の例においては、「下部側ベース板25の厚み」は、突出部25Aが形成されている部分における厚みを示す。また、この突出部25Aの突出高さは、0.5〜5mmであることが好ましい。
特に、この図の例のように、上部側ベース板21および下部側ベース板25の各々が貫通孔が形成されてなる構成を有するものである場合においては、当該上部側ベース板21および下部側ベース板25の厚みは5mm以下であることが好ましい。
貫通孔を形成すべきベース板の厚みが5mm以下であることにより、1回のドリル加工操作によって、例えばドリルの刃に欠損や折れが発生するなどの弊害を伴うことなく高い効率で貫通孔を形成することができることから、1つの貫通孔を形成するために複数回のドリル加工操作を行う必要がない。従って、厚みが5mm以下であるベース板を備えてなる検査装置は、厚いベース板を備えてなる検査装置に比して、ドリル加工処理に要する時間を小さくすることができると共に、高い効率で貫通孔を形成することができることから、高い生産効率で製造することができる。
上部側支柱22および下部側支柱26としては、例えば真鍮、アルミニウム、チタン、ステンレス、銅、鉄およびこれらの合金などの材料よりなる柱状体を用いることができる。
この上部側支柱22および下部側支柱26は、各々、全長が10〜100mmであることが好ましい。
検査装置10を構成する複数の上部側支柱22は、特定の測定状態を達成することができるものであれば、それらが異なる全長を有するものであってもよく、同様に、複数の下部側支柱26も、それらが異なる全長を有するものであってもよい。
また、上部側支持点21Aおよび下部側支持点25Bを形成する先端部22B、26Bの外径は、1〜10mmであることが好ましく、更に、上部側支柱22の先端部22Bの外径と、下部側支柱26の先端部26Bの外径とは、同一であることが好ましい。
この図の例においては、上部側支柱22は、上面側ベース板21に固定されている基端部22Aと、この基端部22Aに連続し、その先端面によって上部側支持点21Aを形成する、当該基端部22Aより小径の外径を有する先端部22Bとにより構成されている。また、下部側支柱26は、下面側ベース板25に固定されている基端部26Aと、この基端部26Aに連続し、その先端面によって下部側支持点25Bを形成する、当該基端部26Aより小径の外径を有する先端部26Bとにより構成されている。これらの上部側支柱22および下部側支柱26は、先端部22B、26Bの外径が同一のものである。
上部側基板挟圧体30は、上部側アダプター31および上部側検査ヘッド35が、図1における下からこの順で配置されてなるものである。
上部側アダプター31は、検査用回路基板32と、この検査用回路基板32の表面(図1において下面)に適宜の手段によって固定されて配置された弾性を有する異方導電性シート33とにより構成されている。
検査用回路基板32は、その裏面(図1において上面)に、例えばピッチが0.2mm、0.3mm、0.45mm、0.5mm、0.75mm、0.8mm、1.06mm、1.27mm、1.5mm、1.8mmまたは2.54mmの格子点位置に従って複数の端子電極32Bが配置され、これらの端子電極32Bの各々は、内部配線部32Cによって検査用電極32Aに電気的に接続されている。
異方導電性シート33は、絶縁性を有する弾性高分子物質よりなる基材中に導電性粒子が当該異方導電性シート33の厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されてなるものであって、測定状態において、その厚み方向に加圧されたときに導電性粒子の連鎖によって導電路が形成される。
ここに、「測定状態」とは、例えば上部側基板挟圧体30および下部側基板挟圧体50の間に被検査回路基板1が挟圧されることにより、異方導電性シートがその厚さ方向に押圧された状態を意味する。
上部側検査ヘッド35は、上部側アダプター31の端子電極32Bと同一のピッチの格子点位置に配置された複数の検査ピン36を有するものであり、その表面(図1において下面)には、適宜の手段によって固定された弾性を有する異方導電性シート37が配置されている。
検査ピン36の各々は、図5に示すように、円柱状の先端部36Aと、この先端部36Aに連続し、当該先端部36Aの外径より大径の外径を有する円柱状の中央部36Bと、この中央部36Bに連続し、当該中央部36Bの外径より大径の外径を有する大径部36Cと、この大径部36Cに連続し、中央部36Bと同一の外径を有する基端部36Dとを有するものである。この検査ピン36は、基端部36Dの外径に適合した内径を有し、当該検査ピン36を配置すべきピッチ格子点位置に形成された上部側ベース板21の検査ピン用貫通孔21Bに挿入され、当該上部側ベース板21の表面(図5において下面)に配置された板状のスペーサーボード38に形成された、検査ピン36の中央部36Bおよび大径部36Cに適合した形状を有する検査ピン用貫通孔38Aに挿入されて係合されることにより、スペーサーボード38の表面(図5において下面)から先端部36Aが突出した状態に固定されている。
そして、検査ピン36の各々は、基端部36Dに電気的に接続されたワイヤー配線39によって上部側支柱植設用板23に設けられたコネクター(図示せず)に電気的に接続され、更に、このコネクターを介してテスターの検査回路(図示せず)に電気的に接続されている。
異方導電性シート37は、絶縁性を有する弾性高分子物質よりなる基材中に導電性粒子が当該異方導電性シート37の厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されてなるものであって、測定状態において、その厚み方向に加圧されたときに導電性粒子の連鎖によって導電路が形成される。
以上のような構成の上部側基板挟圧体30は、検査ピン36が植設された上部側ベース板21の表面に、複数の検査ピン用貫通孔38Aが形成されたスペーサーボード38、異方導電性シート37、検査用回路基板32および異方導電性シート33をこの順に所定位置に配置することによって作製することができる。
また、下部側基板挟圧体50は、下部側アダプター51および下部側検査ヘッド55が、図1における上からこの順で配置されてなるものである。
この図の例において、下部側基板挟圧体50は、被検査回路基板1を、上部側基板挟圧体30および下部側基板挟圧体50の間に形成される検査実行領域11に保持するための回路基板保持機構を有しており、この回路基板保持機構には、被検査回路基板1を検査実行領域11における正確な位置に配置するための位置決めピン13が、下部側検査ヘッド55と下部側ベース板25の間に位置するアライメント可動板15に固定され、下部側基板挟圧体50に形成された位置決めピン用貫通孔50Aおよび下部側ベース板25に形成された位置決めピン用貫通孔25Cを貫通した状態で設けられている。
アライメント可動板15は、下部側ベース板25の突出部25Aの突出高さに適合した厚みを有するものであって、下部側ベース板25に移動自在に固定されたアライメント支柱16に支持されている。また、このアライメント可動板15は、図6に示すように、下部側ベース板25の突出部25Aに適合した位置に形成された、当該突出部25Aに適合した大きさを有する略矩形状孔15Aに、突出部25Aが挿入された状態で配置されている。
下部側アダプター51は、検査用回路基板52と、この検査用回路基板52の表面(図1において上面)に適宜の手段によって固定されて配置された弾性を有する異方導電性シート53とにより構成されている。
検査用回路基板52は、その裏面(図1において下面)に、例えばピッチが0.2mm、0.3mm、0.45mm、0.5mm、0.75mm、0.8mm、1.06mm、1.27mm、1.5mm、1.8mmまたは2.54mmの格子点位置に従って複数の端子電極52Bが配置され、これらの端子電極52Bの各々は、内部配線部52Cによって検査用電極52Aに電気的に接続されている。
異方導電性シート53は、絶縁性を有する弾性高分子物質よりなる基材中に導電性粒子が当該異方導電性シート53の厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されてなるものであって、測定状態において、その厚み方向に加圧されたときに導電性粒子の連鎖によって導電路が形成される。
下部側検査ヘッド55は、下部側アダプター51の端子電極52Bと同一のピッチの格子点位置に配置された複数の検査ピン56を有するものであり、その表面(図1において上面)には、適宜の手段によって固定された弾性を有する異方導電性シート57が配置されている。
検査ピン56の各々は、図7に示すように、円柱状の先端部56Aと、この先端部56Aに連続し、当該先端部56Aの外径より大径の外径を有する円柱状の中央部56Bと、この中央部56Bに連続し、当該中央部56Bの外径より大径の外径を有する大径部56Cと、この大径部56Cに連続し、中央部56Bと同一の外径を有する基端部56Dとを有するものである。この検査ピン56は、基端部56Dの外径に適合した内径を有し、当該検査ピン56を配置すべきピッチ格子点位置に形成された下部側ベース板25の検査ピン用貫通孔25Dに挿入され、当該下部側ベース板25の表面(図7において上面)に配置されたスペーサーボード58に形成された、検査ピン56の中央部56Bおよび大径部56Cに適合した形状を有する検査ピン用貫通孔58Aに挿入されて係合されることにより、スペーサーボード58の表面(図7において上面)から先端部56Aが突出した状態に固定されている。
そして、検査ピン56の各々は、基端部56Dに電気的に接続されたワイヤー配線59によって下部側支柱植設用板27に設けられたコネクター(図示せず)に電気的に接続され、更に、このコネクターを介してテスターの検査回路(図示せず)に電気的に接続されている。
異方導電性シート57は、絶縁性を有する弾性高分子物質よりなる基材中に導電性粒子が当該異方導電性シート57の厚み方向に並ぶよう配向した状態で含有されてなるものであって、測定状態において、その厚み方向に加圧されたときに導電性粒子の連鎖によって導電路が形成される。
以上のような構成の下部側基板挟圧体50は、突出部25Aに検査ピン56が植設された下部側ベース板25の表面に、略矩形状孔15Aが形成されたアライメント可動板15、複数の検査ピン用貫通孔58Aが形成されたスペーサーボード58、異方導電性シート57、検査用回路基板52および異方導電性シート53をこの順に所定位置に配置することによって作製することができる。
本発明の回路基板の検査装置を構成する異方導電性シートの基材を構成する弾性高分子物質としては、架橋構造を有する高分子物質が好ましい。架橋高分子物質を得るために用いることのできる硬化性の高分子物質用材料としては、種々のものを用いることができ、その具体例としては、ポリブタジエンゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムなどの共役ジエン系ゴムおよびこれらの水素添加物、スチレン−ブタジエン−ジエンブロック共重合体ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合体などのブロック共重合体ゴムおよびこれらの水素添加物、クロロプレン、ウレタンゴム、ポリエステル系ゴム、エピクロルヒドリンゴム、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムなどが挙げられる。
以上において、得られる異方導電性シートに耐候性が要求される場合には、共役ジエン系ゴム以外のものを用いることが好ましく、特に、形成加工性および電気特性の観点から、シリコーンゴムを用いることが好ましい。
シリコーンゴムとしては、液状シリコーンゴムを架橋または縮合したものが好ましい。液状シリコーンゴムは、その粘度が歪速度10-1secで105 ポアズ以下のものが好ましく、縮合型のもの、付加型のもの、ビニル基やヒドロキシル基を含有するものなどのいずれであってもよい。具体的には、ジメチルシリコーン生ゴム、メチルビニルシリコーン生ゴム、メチルフェニルビニルシリコーン生ゴムなどを挙げることができる。
これらの中で、ビニル基を含有する液状シリコーンゴム(ビニル基含有ポリジメチルシロキサン)は、通常、ジメチルジクロロシランまたはジメチルジアルコキシシランを、ジメチルビニルクロロシランまたはジメチルビニルアルコキシシランの存在下において、加水分解および縮合反応させ、例えば引続き溶解−沈殿の繰り返しによる分別を行うことにより得られる。
また、ビニル基を両末端に含有する液状シリコーンゴムは、オクタメチルシクロテトラシロキサンのような環状シロキサンを触媒の存在下においてアニオン重合し、重合停止剤として例えばジメチルジビニルシロキサンを用い、その他の反応条件(例えば、環状シロキサンの量および重合停止剤の量)を適宜選択することにより得られる。ここで、アニオン重合の触媒としては、水酸化テトラメチルアンモニウムおよび水酸化n−ブチルホスホニウムなどのアルカリまたはこれらのシラノレート溶液などを用いることができ、反応温度は、例えば80〜130℃である。
一方、ヒドロキシル基を含有する液状シリコーンゴム(ヒドロキシル基含有ポリジメチルシロキサン)は、通常、ジメチルジクロロシランまたはジメチルジアルコキシシランを、ジメチルヒドロクロロシランまたはジメチルヒドロアルコキシシランの存在下において、加水分解および縮合反応させ、例えば引続き溶解−沈殿の繰り返しによる分別を行うことにより得られる。
また、環状シロキサンを触媒の存在下においてアニオン重合し、重合停止剤として、例えばジメチルヒドロクロロシラン、メチルジヒドロクロロシランまたはジメチルヒドロアルコキシシランなどを用い、その他の反応条件(例えば、環状シロキサンの量および重合停止剤の量)を適宜選択することによっても得られる。ここで、アニオン重合の触媒としては、水酸化テトラメチルアンモニウムおよび水酸化n−ブチルホスホニウムなどのアルカリまたはこれらのシラノレート溶液などを用いることができ、反応温度は、例えば80〜130℃である。
このような弾性高分子物質は、その分子量Mw(標準ポリスチレン換算重量平均分子量をいう。)が10000〜40000のものであることが好ましい。また、得られる異方導電性シートの耐熱性の観点から、分子量分布指数(標準ポリスチレン換算重量平均分子量Mwと標準ポリスチレン換算数平均分子量Mnとの比Mw/Mnの値をいう。)が2以下のものが好ましい。
以上において、異方導電性シートを得るためのシート形成材料中には、高分子物質用材料を硬化させるための硬化触媒を含有させることができる。このような硬化触媒としては、有機過酸化物、脂肪酸アゾ化合物、ヒドロシリル化触媒などを用いることができる。
硬化触媒として用いられる有機過酸化物の具体例としては、過酸化ベンゾイル、過酸化ビスジシクロベンゾイル、過酸化ジクミル、過酸化ジターシャリーブチルなどが挙げられる。
硬化触媒として用いられる脂肪酸アゾ化合物の具体例としては、アゾビスイソブチロニトリルなどが挙げられる。
ヒドロシリル化反応の触媒として使用し得るものの具体例としては、塩化白金酸およびその塩、白金−不飽和基含有シロキサンコンプレックス、ビニルシロキサンと白金とのコンプレックス、白金と1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサンとのコンプレックス、トリオルガノホスフィンあるいはトリオルガノホスファイトと白金とのコンプレックス、アセチルアセテート白金キレート、環状ジエンと白金とのコンプレックスなどの公知のものが挙げられる。
硬化触媒の使用量は、高分子物質用材料の種類、硬化触媒の種類、その他の硬化処理条件を考慮して適宜選択されるが、通常、高分子物質用材料100質量部に対して3〜15質量部である。
また、シート形成材料中には、必要に応じて、通常のシリカ粉、コロイダルシリカ、エアロゲルシリカ、アルミナなどの無機充填材を含有させることができる。このような無機充填材を含有させることにより、当該シート形成材料のチクソトロピー性が確保され、その粘度が高くなり、しかも、導電性粒子の分散安定性が向上すると共に、得られる異方導電性シートの強度が高くなる。
このような無機充填材の使用量は、特に限定されるものではないが、多量に使用すると、磁場による導電性粒子の配向を十分に達成することができなくなるため、好ましくない。
また、シート形成材料の粘度は、温度25℃において100000〜1000000cpの範囲内であることが好ましい。
導電性粒子としては、磁場を作用させることによって容易に異方導電性シートの厚み方向に並ぶよう配向させることができる観点から、磁性を示すものが用いられる。このような導電性粒子の具体例としては、ニッケル、鉄、コバルトなどの磁性を示す金属の粒子若しくはこれらの合金の粒子またはこれらの金属を含有する粒子、またはこれらの粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表面に金、銀、パラジウム、ロジウムなどの導電性の良好な金属のメッキを施したもの、あるいは非磁性金属粒子若しくはガラスビーズなどの無機物質粒子またはポリマー粒子を芯粒子とし、当該芯粒子の表面に、ニッケル、コバルトなどの導電性磁性体のメッキを施したもの、あるいは芯粒子に、導電性磁性体および導電性の良好な金属の両方を被覆したものなどが挙げられる。
これらの中では、強磁性体よりなる粒子例えばニッケル粒子を芯粒子とし、その表面に導電性の良好な金属、特に金のメッキを施したものを用いることが好ましい。
芯粒子の表面に導電性金属を被覆する手段としては、特に限定されるものではないが、例えば化学メッキまたは電解メッキにより行うことができる。
導電性粒子として、芯粒子の表面に導電性金属が被覆されてなるものを用いる場合には、良好な導電性が得られる観点から、粒子表面における導電性金属の被覆率(芯粒子の表面積に対する導電性金属の被覆面積の割合)が40%以上であることが好ましく、さらに好ましくは45%以上、特に好ましくは47〜95%である。
また、導電性金属の被覆量は、芯粒子の0.5〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは1〜30質量%、さらに好ましくは3〜25質量%、特に好ましくは4〜20質量%である。被覆される導電性金属が金である場合には、その被覆量は、芯粒子の2.5〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは3〜20質量%、さらに好ましくは3.5〜17質量%である。
また、導電性粒子の含水率は、5%以下であることが好ましく、より好ましくは3%以下、さらに好ましくは2%以下、とくに好ましくは1%以下である。このような条件を満足する導電性粒子を用いることにより、高分子物質形成材料を硬化処理する際に気泡が生ずることが防止または抑制される。
導電性粒子は、体積分率で5〜60%、好ましくは8〜50%、特に好ましくは10〜40%となる割合で含有されていることが好ましい。
また、異方導電性シートの厚み方向における電気抵抗は、当該異方導電性シートを厚み方向に10〜20gfの荷重で加圧した状態において、100mΩ以下であることが好ましい。
本発明において、上部側アダプター31および下部側アダプター51を構成する異方導電性シート33、53の厚みは、0.05〜0.2mmであることが好ましい。
また、上部側検査ヘッド35および下部側検査ヘッド55を構成する異方導電性シート37、57の厚みは、0.1〜1.5mmであることが好ましい。
本発明の回路基板の検査装置を構成する異方導電性シートは、以下のようにして製造することができる。
例えば、導電性粒子を、硬化処理によって弾性高分子物質となる高分子物質用材料中に分散させ、必要に応じて減圧による脱泡処理を行うことにより、流動性のシート形成材料を調製する。このようにして調製されたシート形成材料を、異方導電性シート成形用金型のキャビティ内に注入し、導電性粒子が分散された状態のシート形成材料層を形成する。次いで、金型の上面および下面に、例えば一対の電磁石を配置し、当該電磁石を作動させることにより、平行磁場をシート形成材料層の厚み方向に作用させ、当該シート形成材料層中に分散されていた導電性粒子を厚み方向に並ぶよう配向する。そして、この状態において、シート形成材料層を硬化処理することにより、弾性高分子物質中に導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配向した異方導電性シートが製造される。
検査装置10においては、異方導電性シートは、単独に作製され、この作製されたものを、例えば検査用回路基板などの他の構成部材に対して配置する構成のものに限定されず、その製造工程において、他の構成部材と一体化されてなるものであってもよい。
以上のような構成の検査装置10においては、次のようにして被検査回路基板1の電気的検査が行われる。
被検査回路基板1を、回路基板保持機構によって検査実行領域11に配置し、この状態で、上部側支柱植設用板23および下部側支柱植設用板27の各々が被検査回路基板1に接近する方向に移動することに伴って上部側支柱22および下部側支柱26の各々が上部側ベース板21および下部側ベース板25を押圧することにより、上部側基板挟圧体30および下部側基板挟圧体50の各々が被検査回路基板1に接近する方向に移動し、その結果、被検査回路基板1が上部側基板挟圧体30および下部側基板挟圧体50によって挟圧される。
そして、図8に示すように、被検査回路基板1と、これを挟圧する上部側基板挟圧体30および下部側基板挟圧体50とよりなる複合積重体19は、その全体が、上部側支持点21Aおよび下部側支持点25Bに従って、上部側ベース板21および下部側ベース板25と共に、上部側支柱22および下部側支柱26の各々によって押圧されている箇所において厚み方向に変位することによって撓み、規則的な波形状に変形されて測定状態とされる。
ここに、アライメント可動板15は、測定状態においても、非測定状態にあるときと同様に、アライメント支柱16の稼働に伴って摺動自在な状態とされている。
検査装置10は、このような測定状態において、上部側支柱22における先端レベル(以下、「上部側レベル」ともいう。)と、下部側支柱26における先端レベル(以下、「下部側レベル」ともいう。)との複合積重体19の厚み方向におけるギャップ(以下、「上下支柱間ギャップ」ともいう。)が、複合積重体19の厚みと、上部側ベース板21の厚みと、下部側ベース板25の厚みとの総和より小さくなるよう構成される。
ここに、「複合積重体19の厚み」とは、上部側基板挟圧体30の厚みと、被検査回路基板1の厚みと、下部側基板挟圧体50の厚みとの総和である。
また、「上下支柱間キャップ」とは、複合積重体19の厚み方向に垂直な方向における、上部側レベル上に位置する上部側支柱22と上部側ベース板21との境界面(以下、「上部側境界面」ともいう。)M2が、下部側レベル上に位置する下部側支柱26と下部側ベース板25との境界面M3(以下、「下部側境界面」ともいう。)よりも、図8において上方に位置している場合の、上部側境界面M2と、下部側境界面M3との離間距離である。従って、本明細書中において、上部側境界面M2と、下部側境界面M3との位置関係が逆転している場合には、上下支柱間ギャップがない状態とされる。
上下支柱間ギャップが過大である場合には、測定状態において、複合積重体19を、上部側ベース板21および下部側ベース板25と共に上部側支持点21Aおよび下部側支持点25Bに従って変形させることができない。
測定状態における複合積重体19の変位状態の一例としては、上部側単位領域R1における変位状態を例として具体的に説明すると、上部側単位領域R1を構成する対角線上に位置する2つの上部側支持点21Aの離間距離c(図4参照)に対する、当該上部側単位領域R1における撓み量e(図8参照)の比e/cが1〜0.02%であることが好ましく、0.5〜0.04%であることがより好ましい。
測定状態における被検査回路基板1に対する押圧力は、例えば110〜250kgfとされる。
この測定状態においては、被検査回路基板1の上面被検査電極2のすべては、各々、上部側アダプター31の対応する検査用電極32Aに異方導電性シート33を介して電気的に接続され、この上部側アダプター31の端子電極32Bの各々は、異方導電性シート37を介して上部側検査ヘッド35の対応する検査ピン36に電気的に接続されている。一方、被検査回路基板1の下面被検査電極3のすべては、各々、下部側アダプター51の対応する検査用電極52Aに異方導電性シート53を介して電気的に接続され、この下部側アダプター51の端子電極52Bは、異方導電性シート57を介して下部側検査ヘッド55の対応する検査ピン56に電気的に接続されている。
このようにして、被検査回路基板1の上面被検査電極2および下面被検査電極3の各々が、上部側検査ヘッド35における検査ピン36および下部側検査ヘッド55における検査ピン56の各々に電気的に接続されることにより、テスターの検査回路に電気的に接続された状態が達成され、この状態で所要の電気的検査が行われる。
以上のような検査装置10によれば、測定状態において、上部側支柱22による押圧力の作用点と、下部側支柱26による押圧力の作用点とを、特定投影面M1上における異なる位置に格子状に形成し、この作用点を構成する上部側支持点21Aおよび下部側支持点25Bに従って、被検査回路基板1が挟圧されている複合積重体19が、上部側ベース板21および下部側ベース板25と共に、いわば強制的に、規則的な波形状となるよう変形されることによって押圧力が作用点に集中することが抑制され、その結果、被検査回路基板1における圧力分布が均一化されることから、被検査回路基板1の被検査対極(上面被検査電極2および下面被検査電極3)のすべてが、当該被検査電極の各々に対応する検査用電極32A、52Aと均等に電気的に接続した状態を達成することができるため、信頼性の高い回路基板の電気的検査を行うことができる。このような状態を得るためには、上部側ベース板21および下部側ベース板25の各々が薄い方が好ましいことから、当該上部側ベース板21および下部側ベース板25の各々の質量が小さくなることに伴って検査装置10全体が軽量なものとなる。実際上、上部側ベース板21および下部側ベース板25の各々の質量は、従来の回路基板の検査装置を構成するベース板の質量の半分以下の質量となる。
従って、本発明の回路基板の検査装置によれば、弊害を伴うことなく異方導電性シートの厚みを薄くすることができるため、検査対象電極のサイズおよびピッチまたは離間距離が小さい回路基板についても、信頼性の高い回路基板の電気的検査を行うことができ、また、装置自体の軽量化を図ることができる。
また、被検査回路基板1における圧力分布が均一化されることから、異方導電性シートとして、絶縁性を有する弾性高分子物質よりなる基材中の全域に、導電性粒子が均等に配向した状態で含有されてなる構成の異方導電性シートを好適に用いることができる。
更に、複合積重体19を、上部側ベース板21および下部側ベース板25と共に変形させることによって測定状態を形成することから、この測定状態を得ることができる構成であれば、当該上部側ベース板21および下部側ベース板25の各々に作用点である上部側支持点21Aおよび下部側支持点25Bを形成する複数の上部側支柱22および下部側支柱26として、各々、高い精度でその全長が均一化されたものを用いることが必要とされず、結果として、検査装置10は、その作製が容易となる。
また、上部側ベース板21および下部側ベース板25の厚みが薄いことにより、1回のドリル加工操作で構成上必要とされる貫通孔(具体的には、検査ピン用貫通孔21B、25D、位置決めピン用貫通孔25C)を効率よく形成できるため、貫通孔を形成するために2回のドリル加工操作を必要とする厚いベース板を備えてなる検査装置に比して、ドリル加工処理時間が短縮でき、ドリル加工処理の失敗も少ないので、生産性が向上し、生産コストも削減できるという効果がある。
そして、低い加圧圧力にて被検査回路基板1の各被検査電極(上面被検査電極2および下面被検査電極3)の各々と、検査用電極32A、52Aとの導通が達成できるため、検査装置10の構成部材として加圧耐久強度が小さい部品を使用することができ、これにより、検査装置10の構造をコンパクトで小型化、簡略化することができることから製造コストを削減できる。
更に、低い加圧圧力にて被検査回路基板1の電気的検査を行うことにより、検査毎における異方導電性シート33、37、53、57の繰り返し加圧による劣化を抑制でき、異方導電性シート33、37、53、57の交換頻度を少なくすることができるため、検査効率が向上し、検査コストをも削減することができる。
以上、本発明について具体的に説明したが、本発明は以上の例に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、回路基板の検査装置は、図9に示すように、各々、板状の上部側ベース板74および下部側ベース板78に設けられた上部側検査ヘッド71および下部側検査ヘッド75の各々が、板状の電極装置72、76と、この電極装置72、76の表面(図9において被検査回路基板1側に位置する面)に固定されて配置された異方導電性シート73、77とにより構成されているものであってもよい。電極装置72、76は、各々、その表面に上部側アダプター31および下部側アダプター51の端子電極(図示せず)と同一のピッチの格子点位置に配置された複数の接続用電極(図示せず)を有し、これらの接続用電極の各々は、電極ピン(図示せず)を介してワイヤー配線(図示せず)によって、上部側支柱植設用板23および下部側支柱植設用板27の各々に設けられたコネクター(図示せず)に電気的に接続され、更に、このコネクターを介してテスターの検査回路(図示せず)に電気的に接続されている。図9においては、79は、回路基板保持機構を構成する位置決めピン13を固定するスペーサーであり、また、検査装置70の構成要素のうち、図1の検査装置10の構成部材と同一の構成を有するものについては、当該検査装置10と同一の符号が付されている。
また、回路基板の検査装置においては、上部側支持点および下部側支持点の各々が、対応するベース板に対して規則的に配列するよう形成されている構成のものに限定されず、支持点を形成する上部側支柱および下部側支柱の各々が、例えばワイヤー配線などの他の構成部材の配置状態に応じて不規則な状態で配列されている構成のものであってもよい。
更に、本発明の回路基板の検査装置においては、異方導電性シートとして、図1の検査装置10を構成する、いわゆる分散型の異方導電性シートを好適に用いることができるが、無論、電極に対応するパターンに従って形成された複数の導電路形成部を有するもの、具体的には、導電性粒子が密に充填された、それぞれ厚み方向に伸びる複数の柱状の導電路形成部と、これらの導電路形成部を相互に絶縁する、導電性粒子が全くあるいは殆ど存在しない絶縁部とよりなるものを用いることもできる。
以下、本発明の実施例について具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
図1の構成に従い、レール搬送型回路基板自動検査機「STARREC V5」(日本電産リード社製)の検査部に適合する、下記の条件の回路基板の検査装置(以下、「検査装置(1)」ともいう。)を作製した。
検査装置(1)において、上部側支持点および下部側支持点は、各々、格子状に形成されており、図4に示すように、特定投影面M1上において、隣接する4つの上部側支持点21Aによって区画される矩形状の上部側単位領域R1内の2本の対角線が交わる位置に、上部側支持点21Aが1つ配置されるよう配列されている。
この検査装置(1)の作製に際しては、上部側ベース板として、その厚みが4.0mmのものを用いたため、1つの貫通孔を1回のドリル加工操作によって形成することができ、その厚みが6.0mmであり、1つの貫通孔の形成に複数回のドリル加工操作を要した下部側ベース板に比して、1つの貫通孔を形成するために要するドリル加工処理時間が小さく、高い効率で貫通孔を形成することができた。
(1)上部側アダプター
〔検査用回路基板〕
検査用電極の総数:7312点
最小検査用電極の寸法:60μm×150μm
端子電極の総数:3784点
最小端子電極の寸法:60μm×150μm
基板材質:ガラス繊維補強型エポキシ樹脂
最大厚み:1.0mm
〔異方導電性シート〕
寸法:110mm×110mm、厚み0.1mm
導電性粒子:材質;金メッキ処理を施したニッケル粒子、平均粒子径;20μm、含有率;18体積%
弾性高分子物質:材質;シリコーンゴム、硬度;40
(2)上部側検査ヘッド
〔検査ピン〕
材質:金メッキ処理を施した真鍮
先端部の寸法:外径0.35mm、全長0.1mm
中央部の寸法外径0.48mm、全長1.8mm
大径部の寸法:外径0.55mm、全長0.1mm
基端部の寸法:外径0.48mm、全長3.0mm
隣接検査ピン間離間距離:0.75mm
〔異方導電性シート〕
寸法:110mm×110mm、厚み0.25mm
導電性粒子:材質;金メッキ処理を施したニッケル粒子、平均粒子径;35μm、含有率;13体積%
弾性高分子物質:材質;シリコーンゴム、硬度;30
〔スペーサーボード〕
材質:ガラス繊維補強型エポキシ樹脂材「FR−4」
寸法:200mm×346mm、厚み1.9mm
(3)上部側ベース板
材質:ガラス繊維補強型エポキシ樹脂材「FR−4」
寸法:200mm×346mm、厚み4.0mm
質量:0.5kg
(4)上部側支柱
材質:真鍮
寸法:先端部の外径4mm、全長67mm
隣接上部側支柱離間距離:図1における左右方向(以下、単に「左右方向」という。);32.25mm、左右方向に垂直な方向(以下、単に「垂直方向」ともいう。);24.75mm
(5)下部側アダプター
〔検査用回路基板〕
検査用電極の総数:7312点
最小検査用電極の寸法:60μm×150μm
端子電極の総数:3784点
最小端子電極の寸法:60μm×150μm
基材材質:ガラス繊維補強型エポキシ樹脂
最大厚み:1.0mm
〔異方導電性シート〕
寸法:100mm×110mm、厚み0.1mm
導電性粒子:材質;金メッキ処理を施したニッケル粒子、平均粒子径;20μm、含有率;18体積%
弾性高分子物質:材質;シリコーンゴム、硬度;40
(6)下部側検査ヘッド
〔検査ピン〕
材質:金メッキ処理を施した真鍮
先端部の寸法:外径0.35mm、全長0.1mm
大径部の寸法:外径0.55mm、全長1.8mm
基端部の寸法:外径0.48mm、全長3.0mm
隣接検査ピン間離間距離:0.75mm
〔異方導電性シート〕
寸法:100mm×110mm、厚み0.25mm
導電性粒子:材質;金メッキ処理を施したニッケル粒子、平均粒子径;35μm、含有率;13体積%
弾性高分子物質:材質;シリコーンゴム、硬度;30
〔スペーサーボード〕
材質:ガラス繊維補強型エポキシ樹脂材「FR−4」
寸法:100mm×338mm、厚み1.9mm
〔アライメント可動板〕
寸法:100mm×338mm、厚み2.95mm
(7)下部側ベース板
材質:ガラス繊維補強型エポキシ樹脂材「FR−4」
寸法:100mm×338mm、厚み6.0mm、突出部の突出高さ3.0mm質量:0.4kg
(8)下部側支柱
材質:真鍮
寸法:先端部の外径4mm、全長65mm
隣接下部側支柱離間距離:左右方向;32.25mm、垂直方向;24.75mm
(9)上部側支持点および下部側支持点
隣接上部側支持点距離:左右方向;32.25mm、垂直方向;24.75mm
上部側単位領域の対角線の長さ(図4における離間距離c):約41mm
隣接下部側支持点間距離:左右方向;32.25mm、垂直方向;24.75mm
下部側単位領域の対角線の長さ:約41mm
上部側単位領域内に位置する下部側支持点と上部側支持点との離間距離(図4におけるd):約20mm
検査装置(1)において、下記の仕様を有する良品回路基板を被検査回路基板として用い、下記の手法により、性能試験(最低プレス圧力の測定および異方導電性シートの耐久性の測定)を行った。最低プレス圧力の測定結果を表1に、異方導電性シートの耐久性の測定結果を表2に示す。
〔良品回路基板の仕様〕
寸法:100mm×100mm、厚み0.8mm
上面被検査電極:最小電極サイズ;直径0.3mm、配置ピッチ;0.75mm、電極数;7312
下面被検査電極:最小電極サイズ;直径0.3mm、配置ピッチ;0.75mm、電極数;3784
〔性能試験〕
(1)最低プレス圧力の測定
作成した検査装置(1)をレール搬送型回路基板自動検査機「STARREC V5」の検査部にセットし、当該検査装置(1)に対して用意した良品回路基板をセットして、レール搬送型回路基板自動検査機「STARREC V5」のプレス圧力を100〜250kgfの範囲内において段階的に変化させ、各プレス圧力条件毎に各10回づつ、良品回路基板の被検査電極について、検査用電極に1ミリアンペアの電流を印加したときの導通抵抗値を測定した。
測定された導通抵抗値が100Ω以上となった検査点(以下、「NG検査点」ともいう。)を導通不良と判定し、総検査点におけるNG検査点の割合(以下、「NG検査点割合」ともいう。)を算出し、NG検査点割合が0.01%以下となった最も低いプレス圧力を最低プレス圧力とした。
この導通抵抗値の測定においては、一の導通抵抗値の測定が終了した後に、当該測定に係るプレス圧力を開放して検査装置を無加圧状態に戻し、次の導通抵抗値の測定は、再度、所定の大きさのプレス圧力を作用させることによって行った。
また、具体的に、NG検査点割合は、良品回路基板の上面被検査電極数は7312点、下面被検査電極数は3784点であり、各プレス圧力条件において10回の測定を行ったことから、式(7312+3784)×10=110960によって算出される110960点の検査点に占める、NG検査点の割合を示す。
ここに、「最低プレス圧が小さい」とは、低いプレス圧力で被検査回路基板の電気的検査が行えることを意味している。検査装置においては、検査時の加圧圧力を低く設定できれば、検査時の加圧圧力による被検査回路基板および異方導電性シート並びに検査用回路基板の劣化が抑制できるばかりでなく、検査装置の構成部材として、耐久性強度の低い部品を使用することが可能となることから、検査装置の構造を小さくコンパクトにすることができ、その結果、検査装置の耐久性の向上、検査装置の製造のコスト削減が達成されるので好ましい。
(2)異方導電性シートの耐久性の測定
作成した検査装置(1)をレール搬送型回路基板自動検査機「STARREC V5」の検査部にセットし、当該検査装置(1)に対して用意した良品回路基板をセットして、レール搬送型回路基板自動検査機「STARREC V5」のプレス圧力条件を150kgfとし、所定回数の加圧を行った後、良品回路基板の被検査電極について、プレス圧力150kgfの条件下にて、検査用電極に1ミリアンペアの電流を印加したときの導通抵抗値を10回測定した。測定された導通抵抗値が100Ω以上となった検査点(NG検査点)を導通不良と判定し、総検査点におけるNG検査点の割合(NG検査点割合)を算出した。
次いで、検査装置(1)における異方導電性シートを新しいものに交換し、プレス圧力条件を180kgfに変更したこと以外は上記と同様の条件によって所定回数の加圧を行い、その後、プレス圧力条件を180kgfとしたこと以外は上記と同様の手法によってNG検査点割合を算出した。
この異方導電性シートの耐久性に係る導通抵抗値を測定においては、一の導通抵抗値の測定が終了した後に、当該測定に係るプレス圧力を開放して検査装置を無加圧状態に戻し、次の導通抵抗値の測定は、再度、所定の大きさのプレス圧力を作用させることによって行った。
また、具体的に、NG検査点割合は、良品回路基板の上面被検査電極数は7312点、下面被検査電極数は3784点であり、各プレス回数条件において10回の測定を行ったことから、式(7312+3784)×10=110960によって算出される110960点の検査点に占める、NG検査点の割合を示す。
ここに、検査装置においては、実用上、NG検査点割合が0.01%以下であることが必要とされており、NG検査点割合が0.01%を超える場合には、良品である被検査回路基板に対して不良品であるとの誤った検査結果が得られる場合があることから、信頼性の高い回路基板の電気的検査を行うことができなくなるおそれがある。
<比較例1>
上部側ベース板の厚みを10.0mm、下部側ベース板における厚みを13.0mm、上部側支柱および下部側支柱の先端部の外径を6.0mm、上部側支柱および下部側支柱の左右方向の離間距離を32.25mm、垂直方向の離間距離を24.75mmとしたこと以外は検査装置(1)と同様の回路基板の検査装置(以下、「比較用検査装置(1)」ともいう。)を作製した。
この比較用検査装置(1)は、検査装置(1)に比して上部側ベース板および下部側ベース板としてその厚みが大きいものを用いたため、1つの貫通孔の形成に複数回のドリル加工操作を要し、1つの貫通孔を形成するために要するドリル加工処理時間が大きくなり、検査装置(1)に比して、その生産性が低いものとなった。
作製した比較用検査装置(1)について、この比較用検査装置(1)を用いたこと以外は実施例1と同様の手法により、最低プレス圧および異方導電性シートの耐久性を測定した。最低プレスの測定結果を表1に、異方導電性シートの耐久性の測定結果を表2に示す。
ここに、比較用検査装置(1)の上部側支柱による上部側支持点と下部側支柱による下部側支持点の配置は、図11を用いて説明すると、比較用検査装置(1)を上方から透視した投影面M4において、上部側支持点91と下部側支持点92とが同一位置に配置されている。図11においては、上部側支持点91が黒丸、下部側支持点92が白丸で示されており、また、上部側支持点91および下部側支持点92によって形成される一の共通単位領域R4が、二点鎖線で囲まれている。
比較用検査装置(1)における隣接する上部側支持点間距離は、左右方向が32.25mm、垂直方向が24.75mmであって、隣接する下部側支持点間距離は、左右方向が32.25mm、垂直方向が24.75mmであり、また、図11における離間距離cが41mmである。なお、比較用検査装置(1)においては、図4に示されている離間距離dは0mmとなる。
Figure 0003700721
Figure 0003700721
本発明の回路装置の検査装置の一例の構成を、検査対象回路基板と共に示す説明用断面である。 図1の回路基板の検査装置の一部を拡大して示す説明用断面図である。 検査対象回路基板に要求される可撓性の程度を示す説明図である。 図1の回路基板の検査装置を上から透視した、上部側基板挟圧体および下部側基板挟圧体の厚み方向の投影面上における上部側支持点および下部側支持点の位置関係を示す説明図である。 図1の回路基板の検査装置の上部側基板挟圧体を構成する検査ピンを示す説明用断面図である。 (イ)は下部側ベース板の突出部とアライメント可動板との位置関係を示す説明用平面図であり、(ロ)は下部側ベース板の突出部とアライメント可動板との位置関係を示す説明用横面図である。 図1の回路基板の検査装置の下部側基板挟圧体を構成する検査ピンを示す説明用断面図である。 図1の回路基板の検査装置の測定状態を示す説明図である。 本発明の回路装置の検査装置の他の例の構成を示す説明用断面図である。 従来の回路装置の検査装置の一例の構成を、検査対象回路基板と共に示す説明図である。 比較例1に係る回路基板の検査装置を上から透視した、上部側基板挟圧体および下部側基板挟圧体の厚み方向の投影面上における上部側支持点および下部側支持点の位置関係を示す説明図である。
符号の説明
1 検査対象回路基板
2 上面被検査電極
3 下面被検査電極
10 検査装置
11 検査実行領域
13 位置決めピン
15 アライメント可動板
15A 略矩形状孔
16 アライメント支柱
19 複合積重体
21 上部側ベース板
21A 上部側支持点
21B 検査ピン用貫通孔
22 上部側支柱
22A 基端部
22B 先端部
23 上部側支柱植設用板
25 下部側ベース板
25A 突出部
25B 下部側支持点
25C 位置決めピン用貫通孔
25D 検査ピン用貫通孔
26 下部側支柱
26A 基端部
26B 先端部
27 下部側支柱植設用板
30 上部側基板挟圧体
31 上部側アダプター
32 検査用回路基板
32A 検査用電極
32B 端子電極
32C 内部配線部
33 異方導電性シート
35 上部側検査ヘッド
36 検査ピン
36A 先端部
36B 中央部
36C 大径部
36D 基端部
37 異方導電性シート
38 スペーサーボード
38A 検査ピン用貫通孔
39 ワイヤー配線
50 下部側基板挟圧体
50A 位置決めピン用貫通孔
51 下部側アダプター
52 検査用回路基板
52A 検査用電極
52B 端子電極
52C 内部配線部
53 異方導電性シート
55 下部側検査ヘッド
56 検査ピン
56A 先端部
56B 中央部
56C 大径部
56D 基端部
57 異方導電性シート
58 スペーサーボード
58A 検査ピン用貫通孔
59 ワイヤー配線
70 検査装置
71 上部側検査ヘッド
72 電極装置
73 異方導電性シート
74 上部側ベース板
75 下部側検査ヘッド
76 電極装置
77 異方導電性シート
78 下部側ベース板
79 スペーサー
80 検査装置
81A 上部側基板挟圧体
81B 下部側基板挟圧体
82 検査用回路基板
82A 検査用電極
83 異方導電性シート
84 支柱
85 支柱植設用板
86 ベース板
87 検査用回路基板
87A 検査用電極
88 電極装置
89 異方導電性シート
91 上部側支持点
92 下部側支持点

Claims (10)

  1. 検査対象回路基板の検査対象電極と、この検査対象電極に対応するパターンに従って形成された複数の検査用電極とを異方導電性シートを介して電気的に接続することによって当該検査対象回路基板の電気的検査を行う回路基板の検査装置において、
    検査対象回路基板の上面側に配置される上部側基板挟圧体と、当該検査対象回路基板の下面側に配置される下部側基板挟圧体とを備え、
    この上部側基板挟圧体および下部側基板挟圧体は、少なくともいずれか一方が複数の検査用電極を有すると共に、各々、支柱植設用板に植設された複数の支柱によって支持されてなるベース板に設けられており、上部側基板挟圧体に係る上部側ベース板における上部側支柱による上部側支持点と、下部側基板挟圧体に係る下部側ベース板における下部側支柱による下部側支持点とが、上方から透視した上部側基板挟圧体および下部側基板挟圧体の厚み方向の投影面上において異なる位置に配置されていることを特徴とする回路基板の検査装置。
  2. 上部側基板挟圧体が、その表面に異方導電性シートを有するものであると共に、下部側基板挟圧体が、その表面に異方導電性シートを有するものであることを特徴とする請求項1に記載の回路基板の検査装置。
  3. 上部側支柱および下部側支柱の各々が上部側ベース板および下部側ベース板を押圧することにより、検査対象回路基板が上部側基板挟圧体と下部側基板挟圧体とによって挟圧された測定状態とされることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回路基板の検査装置。
  4. 測定状態において、検査対象回路基板と、これを挟圧する上部側基板挟圧体および下部側基板挟圧体とよりなる複合積重体が、その全体が上部側支持点および下部側支持点に従って、上部側ベース板および下部側ベース板と共に上部側支柱および下部側支柱の各々によって押圧されている箇所において厚み方向に変位することにより変形されることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の回路基板の検査装置。
  5. 測定状態において、上部側支柱における先端レベルと、下部側支柱における先端レベルとの複合積重体の厚み方向におけるギャップが、複合積重体の厚みと、上部側ベース板の厚みと、下部側ベース板の厚みとの総和より小さいことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の回路基板の検査装置。
  6. 上部側支持点および下部側支持点が、各々、上部側ベース板上および下部側ベース板上に格子状に形成されており、
    上部側基板挟圧体および下部側基板挟圧体の厚み方向の投影面上において、隣接する4つの上部側支持点によって区画される上部側単位領域内に、下部側支持点が1つのみ配置されると共に、隣接する4つの下部側支持点によって区画される下部側単位領域内に、上部側支持点が1つのみ配置されることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の回路基板の検査装置。
  7. 上部側単位領域に係る互いに隣接する上部側支持点間および下部側単位領域に係る互いに隣接する下部側支持点間の離間距離が、各々、10〜100mmであることを特徴とする請求項6に記載の回路基板の検査装置。
  8. 上部側ベース板および下部側ベース板の各々が、固有抵抗が1×1010Ω・cm以上の絶縁性材料よりなり、その厚みが1〜10mmであることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の回路基板の検査装置。
  9. 上部側ベース板および下部側ベース板の厚みが5mm以下であることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の回路基板の検査装置。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれかに記載の回路基板の検査装置を用い、
    上部側支柱および下部側支柱の各々が上部側ベース板および下部側ベース板を押圧することにより、検査対象回路基板が上部側基板挟圧体と下部側基板挟圧体とによって挟圧された測定状態を形成し、
    この測定状態において、検査対象回路基板と、これを挟圧する上部側基板挟圧体および下部側基板挟圧体とよりなる複合積重体が、その全体が上部側支持点および下部側支持点に従って、上部側ベース板および下部側ベース板と共に上部側支柱および下部側支柱の各々によって押圧されている箇所において厚み方向に変位することにより変形されることを特徴とする回路基板の検査方法。
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