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JP3628791B2 - 両面接着シート - Google Patents

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JP3628791B2
JP3628791B2 JP01941496A JP1941496A JP3628791B2 JP 3628791 B2 JP3628791 B2 JP 3628791B2 JP 01941496 A JP01941496 A JP 01941496A JP 1941496 A JP1941496 A JP 1941496A JP 3628791 B2 JP3628791 B2 JP 3628791B2
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Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、応力が作用しても接着剥がれを生じにくくて各種物品の固着用途などに好適な両面接着シートに関する。
【0002】
【発明の背景】
両面接着シートの用途拡大等に伴い応力が作用しても接着剥がれを生じにくいなどの新たな粘着特性を示すものが求められている。けだし各種物品の固着作業において、接着作業の当初においては正常な接着状態を示したものが、時間の経過と共に接着剥がれを生じるのでは固着処理の信頼性に欠けて実用性に乏しく、機械による自動固着処理に供することが困難になる。
【0003】
しかしながら、ゴム系やアクリル系等の種々の感圧接着層を有する従来の両面接着シートでは、物品の重量などにより両面接着シートに発生する応力で簡単に接着剥がれを生じやすく、落下等の問題を発生しやすい問題点があった。
【0004】
【発明の技術的課題】
本発明は、応力が作用しても接着剥がれを生じにくい両面接着シートの開発を課題とする。
【0005】
【課題の解決手段】
本発明は、表裏面に感圧接着層を有する両面接着式のシートからなり、その感圧接着層が、表裏面を形成する感圧接着層の内側にそれよりも応力緩和時間が短い感圧接着層を有する重畳層からなることを特徴とする両面接着シートを提供するものである。
【0006】
【発明の効果】
上記した重畳構造の感圧接着層を有する両面接着シートとすることにより、応力が作用しても接着剥がれを生じにくいものとすることができる。その理由は不明である。けだし表裏に位置して被着体と接着することとなる感圧接着層は、内部の感圧接着層よりも応力緩和時間が長く、これは重畳する内部の感圧接着層よりも粘性による流動ないし変形を生じにくいことを意味する。
【0007】
一方、接着剥がれの現象は、被着体(物品)と両面接着シートの界面現象であり、接着剥がれが被着体を介して両面接着シートに生じる応力が原因であるとすると、例えば特公昭61−34760号公報が教示する如く、流動変形等により応力を緩和しやすい、よって応力緩和時間が短い感圧接着層を表裏層とすることが有利であるとするのがこれまでの考え方であり、応力緩和時間が長い感圧接着層を表裏層とする本発明はその考え方にそぐわないものであるため、かかる構成による、接着剥がれの抑制効果の発現機構は前記のとおり不明である。
【0008】
【発明の実施形態】
本発明の両面接着シートは、表裏面に感圧接着層を有する両面接着式のシートからなり、その感圧接着層が、表裏面を形成する感圧接着層の内側にそれよりも応力緩和時間が短い感圧接着層を有する重畳層からなるものである。その例を図1、図2に示した。1,3,5が感圧接着層の重畳層、11,13,14,17が表裏面を形成する感圧接着層、12,15,16が内部の感圧接着層である。なお、2は必要に応じて設けられるセパレータ、4は感圧接着層の内部に必要に応じて設けられる支持基材である。
【0009】
本発明において感圧接着層は、応力緩和時間の異なるものの重畳層として形成されるが、その感圧接着層の形成には適宜な感圧接着剤を用いることができ、その種類について特に限定はない。ちなみにその感圧接着剤としては、ゴム系感圧接着剤やアクリル系感圧接着剤、シリコーン系感圧接着剤やウレタン系感圧接着剤、ビニルアルキルエーテル系感圧接着剤、ポリビニルアルコール系感圧接着剤、ポリビニルピロリドン系感圧接着剤、ポリアクリルアミド系感圧接着剤、セルロース系感圧接着剤などがあげられ、一般にはゴム系感圧接着剤やアクリル系感圧接着剤などが用いられる。重畳層を形成する感圧接着層は、同種又は異種の適宜な組合せとすることができる。
【0010】
ちなみに前記のゴム系感圧接着剤の例としては、天然ゴムやポリイソプレンゴム、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体ゴムやスチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体ゴム、再生ゴムやスチレン・ブタジエンゴム、ポリイソブチレンやNBRの如きゴム系ポリマーをベースポリマーとするものなどがあげられる。ベースポリマーの重量平均分子量は、凝集力や接着力などの点より30万以上、就中31〜200万、特に32〜150万が好ましい。その分子量の調節は、嚼解やロールによる素練り時間、素練り促進剤の配合量の制御などにより適宜に行うことができる。ゴム系感圧接着層は、チューラム加硫やフェノール樹脂加硫などの適宜な架橋処理により凝集力を制御することができる。
【0011】
アクリル系感圧接着剤としては、公知物のいずれも用いうる。就中、感圧接着特性等の点よりは、n−ブチル基やt−ブチル基、イソブチル基やアミル基、イソアミル基やヘキシル基、ヘプチル基やシクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基やオクチル基、イソオクチル基やノニル基、イソノニル基やデシル基、ウンデシル基やラウリル基、トリデシル基やテトラデシル基、ステアリル基やオクタデシル基の如き炭素数が4〜18の直鎖又は分岐のアルキル基を有するアクリル酸やメタクリル酸のエステルからなるアクリル酸系アルキルエステルの1種又は2種以上を用いたアクリル系重合体をベースポリマーとするものが好ましい。
【0012】
前記のアクリル系重合体としては、感圧接着特性等の点より重量平均分子量が20万以上、就中25〜300万、特に30〜200万のものが好ましく、必要に応じて官能基や極性基の導入による接着性の改良、生成共重合体のガラス転移温度の制御による凝集力や耐熱性の改良、架橋処理による分子量の増大化などの感圧接着特性の改質等を目的に、前記したアクリル酸系アルキルエステル以外の改質目的に応じた適宜なモノマー成分の1種又は2種以上を共重合したものであってもよい。
【0013】
前記のモノマー成分の例としては、アクリル酸やメタクリル酸、カルボキシエチルアクリレートやカルボキシペンチルアクリレート、イタコン酸やマレイン酸、フマール酸やクロトン酸の如きカルボキシル基含有モノマー、あるいは無水マレイン酸や無水イタコン酸の如き酸無水物モノマーがあげられる。その使用量は、感圧接着特性等の点より当該アクリル酸系アルキルエステル100重量部あたり20重量部以下、就中15重量部以下が好ましい。
【0014】
また、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルや(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルや(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチルや(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリルや(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)−メチルアクリレートの如きヒドロキシル基含有モノマー、スチレンスルホン酸やアリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸や(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレートや(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸の如きスルホン酸基含有モノマー、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェートの如き燐酸基含有モノマーなども改質目的のモノマー成分の例としてあげられる。
【0015】
さらに(メタ)アクリルアミドやN,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミドやN−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メチロールプロパン(メタ)アクリルアミドの如き(N−置換)アミド系モノマー、(メタ)アクリル酸アミノエチルや(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルの如き(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキル系モノマー、(メタ)アクリル酸メトキシエチルや(メタ)アクリル酸エトキシエチルの如き(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル系モノマー、N−シクロヘキシルマレイミドやN−イソプロピルマレイミド、N−ラウリルマレイミドやN−フェニルマレイミドの如きマレイミド系モノマー、N−メチルイタコンイミドやN−エチルイタコンイミド、N−ブチルイタコンイミドやN−オクチルイタコンイミド、N−2−エチルヘキシルイタコンイミドやN−シクロヘキシルイタコンイミド、N−ラウリルイタコンイミドの如きイタコンイミド系モノマー、N−(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミドやN−(メタ)アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレンスクシンイミドの如きスクシンイミド系モノマー等も改質目的のモノマー成分の例としてあげられる。
【0016】
加えて、エチル基やn−プロピル基、イソプロピル基の如き低級アルキル基を有するアクリル酸やメタクリル酸のエステル、酢酸ビニルやプロピオン酸ビニル、N−ビニルピロリドンやメチルビニルピロリドン、ビニルピリジンやビニルピペリドン、ビニルピリミジンやビニルピペラジン、ビニルピラジンやビニルピロール、ビニルイミダゾールやビニルオキサゾール、ビニルモルホリンやN−ビニルカルボン酸アミド類、スチレンやα−メチルスチレン、N−ビニルカプロラクタムの如きビニル系モノマー、アクリロニトリルやメタクリロニトリルの如きシアノアクリレート系モノマー、(メタ)アクリル酸グリシジルの如きエポキシ基含有アクリル系モノマー、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコールや(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコールの如きグリコール系アクリルエステルモノマー、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルやフッ素(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレートや2−メトキシエチルアクリレートの如きアクリル酸エステル系モノマーなども改質目的のモノマー成分の例としてあげられる。前記した改質目的のモノマー成分の使用量は、感圧接着特性等の点より当該アクリル酸系アルキルエステル100重量部あたり50重量部以下が好ましい。
【0017】
感圧接着層は、ベースポリマー等の分子量増大などによる感圧接着特性の改良を目的に必要に応じて架橋構造とすることもできる。その架橋方式については特に限定はなく、公知架橋方式のいずれも採用することができる。ちなみにその例としては、分子中に不飽和結合を2個以上有する多官能モノマー成分をアクリル系重合体中に共重合させて内部架橋させる方式、電子線や紫外線の如き放射線の照射を介して内部架橋又は外部架橋させる方式、感圧接着剤に架橋剤を配合して外部架橋させる方式などがあげられる。
【0018】
前記した多官能モノマー成分の例としては、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートや(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレートやネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートやトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートやペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートやエポキシアクリレート、ポリエステルアクリレートやウレタンアクリレート、1,4−ブチルジアクリレートや1,6−ヘキシルジアクリレートなどがあげられる。
【0019】
前記したアクリル系重合体の内部架橋方式では、多官能モノマー成分の使用を必須とし、内部架橋したアクリル系重合体の調製は例えば通例の熱重合開始剤によるラジカル重合方式や、光重合開始剤による放射線重合方式などにより行うことができる。なお、架橋剤や放射線照射等による外部架橋方式の場合にも、多官能モノマー成分をアクリル系重合体中に共重合させて架橋効率の向上をはかることもできる。多官能モノマー成分は、1種又は2種以上を用いることができる。その配合量は、架橋効率や感圧接着特性、アクリル系の透明性や耐候性等の特性などの点より、全モノマー成分の30重量%以下、就中0.01〜25重量%、特に0.02〜10重量%が好ましい。
【0020】
前記の外部架橋方式に用いる架橋剤としては、適宜なものを用いることができ、特に限定はない。カルボキシル基や酸無水物基、ヒドロキシル基やエポキシ基等の官能基含有モノマー成分を共重合させたアクリル系重合体の分子間架橋に用いられる公知架橋剤のいずれも用いうる。その例としては、トリレンジイソシアネートやトリメチロールプロパントリレンジイソシアネート、ジフェニルメタントリイソシアネートの如き多官能イソシアネート系架橋剤、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルやジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルの如きエポキシ系架橋剤があげられる。
【0021】
またメラミン樹脂系架橋剤や金属塩系架橋剤、金属キレート系架橋剤やアミノ樹脂系架橋剤、過酸化物系架橋剤なども用いうる。架橋剤の使用量は、架橋効率や感圧接着特性などの点より、アクリル系重合体100重量部あたり、20重量部以下、就中15重量部以下、特に0.01〜10重量部が好ましい。
【0022】
なお前記したアクリル系重合体のラジカル重合の場合に必要に応じて用いる重合開始剤としては、適宜なものを用いることができ、特に限定はない。ちなみにその例としては、過酸化ベンゾイルやt−ブチルパーベンゾエイト、クメンヒドロパーオキシドやジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネートやジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカリエートやt−ブチルパーオキシビバレート、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシドやジプロピオニルパーオキシド、ジアセチルパーオキシドの如き有機過酸化物があげられる。
【0023】
また2,2’−アゾビスイソブチロニトリルや2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン1−カルボニトリル)や2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)やジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)や2,2’−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]の如きアゾ系化合物、過硫酸カリウムや過硫酸アンモニウムや過酸化水素等、あるいはそれらと還元剤を併用したレドックス系開始剤なども重合開始剤としてあげられる。
【0024】
一方、放射線による重合処理の場合に必要に応じて用いる光重合開始剤としては、適宜なものを用いることができ、特に限定はない。ちなみにその例としては、ベンゾインエチルエーテルやベンゾインイソプロピルエーテル、アニゾインメチルエーテルの如きベンゾインエーテル系化合物、2,2−ジエトキシアセトフェノンや2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトンやα−ヒドロキシ−α,α’−ジメチルアセトフェノン、メトキシアセトフェノンや1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルフェノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)−フェニル]−2−モルホリノプロパン−1の如きアセトフェノン系化合物があげられる。
【0025】
また、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノンの如きα−ケトール系化合物、ベンジルジメチルケタールの如きケタール系化合物、2−ナフタレンスルホニルクロリドの如き芳香族スルホニルクロリド系化合物、1−フェノン−1,1−プロパンジオン−2−(ο−エトキシカルボニル)オキシムの如き光活性オキシム系化合物、ベンゾフェノンやベンゾイル安息香酸、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノンの如きベンゾフェノン系化合物も光重合開始剤の例としてあげられる。
【0026】
さらに、チオキサンソンや2−クロロチオキサンソン、2−メチルチオキサンソンや2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソンや2,4−ジクロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソンや2,4−ジイソプロピルチオキサンソンの如きチオキサンソン系化合物、その他、カンファーキノンやハロゲン化ケトン、アシルホスフィノキシドやアシルホスフォナートなども光重合開始剤の例としてあげられる。
【0027】
重合開始剤は、1種又は2種以上を用いることができ、その配合量は未反応モノマー成分の残存防止性や生成ポリマーの低分子量化による凝集力低下の防止性などの点より、全モノマー成分100重量部あたり0.01〜10重量部、就中0.02〜5重量部、特に0.05〜3重量部が好ましい。
【0028】
なお放射線による重合方式の場合、光重合開始剤は2回以上に分けて配合することもでき、モノマーを予備重合処理して、又はモノマー成分と光重合開始剤の混合物にヒュームドシリカの如きチキソトロープ剤を加えて粘度を500〜5000センチポイズ程度のコーティング可能なシロップ状とし、それをセパレータや支持基材等に塗工して再度放射線を照射して目的とする感圧接着層の状態とすることもできる。
【0029】
感圧接着層の形成に際しては、必要に応じて例えば天然や合成の樹脂類、粘着付与剤、可塑剤、軟化剤、ガラス繊維やガラスビーズ、金属粉や炭酸カルシウム、クレーやその他の無機粉末等からなる充填剤、顔料、着色剤、老化防止剤などの、感圧接着剤に使用されることのある各種の添加剤を配合することができる。ちなみに粘着付与剤は、接着力を向上させる場合に有用である。その粘着付与剤としては、適宜なものを用いてよく公知物のいずれも用いうる。
【0030】
粘着付与剤の例としては、α−ピネンやβ−ピネン重合体、ジテルペン重合体やα−ピネン・フェノール共重合体の如きテルペン系樹脂、脂肪族系石油樹脂や芳香族系石油樹脂、脂肪族・芳香族共重合体系石油樹脂の如き石油系樹脂、その他、ロジン系樹脂やクマロンインデン系樹脂、フェノール系樹脂やキシレン系樹脂、アルキド系樹脂などがあげられる。高温での感圧接着特性等の点より軟化点が60℃以上、就中70〜170℃、特に80〜150℃の粘着付与剤が通例の場合好ましく用いうるが、室温での接着力の維持や低温での接着力を向上させる場合には軟化点が60℃未満の粘着付与剤も用いうる。粘着付与剤の使用量は、特にゴム系感圧接着層の場合、タックと接着力と凝集力のバランスなどの点よりベースポリマー100重量部あたり、20〜160重量部、就中30〜140重量部、特に50〜120重量部が好ましい。
【0031】
前記した室温での接着力維持や低温接着力の向上等を目的とする場合には、可塑剤や軟化剤の使用も有用である。可塑剤や軟化剤としては、適宜なものを用いてよく、公知物のいずれも用いうる。就中、保存安定性等の点より揮散の少ない高沸点物が好ましく用いられる。可塑剤や軟化剤の例としては、フタル酸ジメチルやフタル酸ジエチル、フタル酸ジブチルやフタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシルやフタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシルやフタル酸ジブチルベンジル、フタル酸ジオクチルやブチルフタリルブチルグリコレートの如きフタル酸系化合物、トリメリット酸トリブチルやトリメリット酸トリ−2−エチルヘキシル、トリメリット酸トリn−オクチルやトリメリット酸トリイソデシルの如きトリメリット酸系化合物があげられる。
【0032】
また、フマル酸ジブチルやマレイン酸ジブチル、マレイン酸ジ−2−エチルヘキシルやアジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソノニルやアジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジブトキシエチルやセバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシルの如き脂肪族二塩基酸エステル系化合物、リン酸トリエチルやリン酸トリフェニル、リン酸トリクレジルやリン酸トリキシレニル、リン酸クレジルフェニルの如きリン酸エステル系化合物、ジイソデシル−4,5−エポキシテトラヒドロフタレートの如きエポキシ系化合物、その他、オレイン酸ブチルや塩素化パラフィン、ポリブテンやポリイソブチレンなども可塑剤ないし軟化剤の例としてあげられる。
【0033】
感圧接着層は、有機溶剤による溶液や水による分散液ないしエマルジョン、あるいはモノマー成分等の混合物などとした感圧接着剤を支持基材等の上に塗工して、加熱乾燥処理又は放射線照射処理する方式、あるいはセパレータ上に形成した感圧接着層を支持基材やベースとなる感圧接着層等の上に移着する方式などの従来に準じた適宜な方式で形成することができる。従って感圧接着層の重畳層も、重ね塗り方式や移着重ね合せ方式などの適宜な方式で形成することができる。
【0034】
前記において感圧接着剤の塗工層を放射線の照射により重合処理する場合には、例えば窒素ガス等の不活性ガスによる置換雰囲気や光透過性のフィルムによる被覆状態などの空気遮断状態で行うことが、目的とする感圧接着特性の発現性などの点より好ましい。なお紫外線照射による場合、波長範囲が180〜460nmの電磁放射光が処理効率等の点より好ましく、その発生源としては例えば水銀アーク、炭素アーク、(低、中、高圧)水銀ランプ、メタルハライドランプなどの適宜な照射装置を用いうる。照射量は、重合状況等に応じて適宜に決定しうるが、通例400〜3000mj/cm程度とされる。
【0035】
本発明の両面接着シートにおいては、応力緩和時間の異なる感圧接着層の組合せからなる2層又は3層以上の重畳層からなる感圧接着層とされ、しかもその重畳感圧接着層において表裏面を形成する感圧接着層の内側に応力緩和時間が短い感圧接着層を有するものとされる。従って内側の感圧接着層よりも応力緩和時間が長い感圧接着層を表裏に有するものとされる。これにより、接着剥がれを生じにくい感圧接着特性を付与することができる。
【0036】
両面接着シートの形態は、適宜に決定することができる。ちなみにその例としては、図1に例示の如く内側の感圧接着層12を表裏面を形成する感圧接着層11,13が共有する形態、図2に例示の如く支持基材4の表裏に感圧接着層の重畳層3,5を有する形態、図2に例示した支持基材4がなくて表裏面を形成する感圧接着層14,17がそれぞれ別個の内側の感圧接着層15,16を有する形態などがあげられる。
【0037】
また、表面側又は裏面側の一方又は双方の感圧接着層の重畳数を3層以上とした形態などとすることもでき、重畳数は表面側と裏面側において同じであってもよいし、異なっていてもよい。さらに、3層以上の重畳層において内側の層については、例えば最外層より応力緩和時間が順次短くなる重畳構造や、重畳層における中間層に応力緩和時間が最短の感圧接着層を有する重畳構造などの適宜な構造とすることができ、特に限定はない。
【0038】
前記において、表裏面を形成する感圧接着層とその内側直下の感圧接着層との応力緩和時間の時間差は、使用目的や表裏面を形成する感圧接着層の応力緩和時間などに応じて適宜に決定できるが、一般には感圧接着特性の良好性などの点より10秒以上の時間差をもたせることが好ましい。就中、表面又は裏面を形成する感圧接着層の応力緩和時間が30〜100秒の場合には15秒以上、特に20秒以上の時間差、100〜500秒の場合には50秒以上、特に70秒以上の時間差、500秒以上の場合には100秒以上、特に150秒以上の時間差をもたせることが好ましい。応力緩和時間の時間差の上限については特に限定はなく、被着体に対する接着力などに応じて適宜に決定される。なお感圧接着層の応力緩和時間は、室温(23℃)等の平均使用温度における引伸ばしにおいて、その引張応力が最大状態から1/eに低下するまでの時間に基づく。
【0039】
表面側又は裏面側の重畳感圧接着層の厚さは、使用目的等に応じて適宜に決定できて特に限定はなく、1mmを超える厚さとすることもできるが、一般には500μm以下、就中3〜300μm、特に5〜200μmとされる。その場合に接着剥がれの抑制性などの点より、表裏面を形成する両感圧接着層の合計厚さを全感圧接着層の厚さの5〜90%、就中7〜50%、特に10〜30%とすることが好ましい。また表裏の片側に基づく場合には、表面又は裏面を形成する感圧接着層の厚さをその表面層又は裏面層を除く感圧接着層の厚さの0.1〜10倍、就中1.1〜7倍、特に1.2〜6倍とすることが好ましい。
【0040】
両面接着シートの形成に際して必要に応じて用いられる支持基材については、特に限定はなく、例えば紙や布や不織布等からなる多孔質基材、プラスチックフィルムないしシート、発泡体、金属箔、それらのラミネート体などの薄葉体からなる適宜なものを用いうる。材質についても例えばクラフト紙や和紙、綿やスフ、レーヨンやビニロン、ポリエステルやポリアミド、OPPやポリ塩化ビニル、ポリウレタンやアクリル系樹脂、セロハンやポリエチレン、天然や合成のゴム、アルミニウムやステンレスなどの適宜なものを用いることができ、特に限定はない。支持基材には、感圧接着層との密着力の向上等を目的に下塗剤等によるコート処理、コロナ放電処理やプラズマ処理等の公知の表面処理を施すことができる。
【0041】
また図1に例示の如きセパレータは、薄葉基材の片面又は両面に必要に応じシリコーン系や長鎖アルキル系等の適宜な剥離剤からなる剥離コート層を設けたものなどとして得ることができる。両面に剥離コート層を有するもの等の両面剥離性のセパレータは、巻回形態の両面接着シートの形成などに有利である。
【0042】
本発明の両面接着シートにては、使用目的に応じた、例えば1000gf/20mm以上や2000gf/20mm以上の適宜な接着力に調節でき、接着作業の重労働化の防止等に有利な低圧接着性のものとすることもできる。その場合には、低圧力による接着性などの点より、200g荷重によるJIS Z 1522に準拠したステンレス板に対する接着力が50gf/20mm以上、就中100gf/20mm以上、特に200gf/20mm以上に調節したものが好ましい。その調節は、ベースモノマー成分の組成、粘着付与剤や可塑剤等の添加剤の使用量、多官能アクリル系モノマー成分の添加量による架橋度の調節、接着層の厚さの調節などにより行うことができる。
【0043】
本発明による両面接着シートは、従来に準じた種々の目的に用いうる。特に物品の固着処理の如く、両面接着シートに応力が発生して接着剥がれなどの現象を生じる場合のある用途などに好ましく用いることができる。
【0044】
【実施例】
参考例1
アクリル酸2−エチルヘキシル180部(重量部、以下同じ)とアクリル酸20部をアゾビスイソブチロニトリル0.4部含有の酢酸エチル200部中にて、60℃で10時間重合処理して得た、重量平均分子量約96万のアクリル系重合体を含有する溶液に、そのアクリル系重合体100部あたり過酸化ベンゾイル(架橋剤)0.1部を添加し、得られた感圧接着剤をセパレータ上に塗工し100℃で5分間乾燥処理して厚さ10μmの感圧接着層を形成した。
【0045】
参考例2
アクリル酸2−エチルヘキシル200部、酢酸ビニル20部、及びアクリル酸10部を用いて参考例1に準じ重量平均分子量約52万のアクリル系重合体を含む感圧接着剤を得、それをセパレータ上に塗工し100℃で5分間乾燥処理して厚さ60μmの感圧接着層を形成した。
【0046】
参考例3
アクリル酸ブチル200部、アクリル酸10部、アクリル酸ヒドロキシエチル0.2部、及びアゾビスイソブチロニトリル0.4部含有の酢酸エチル300部を用いて参考例1に準じ重量平均分子量約60万のアクリル系重合体を含む溶液を得、それにアクリル系重合体100部あたりトリメチロールプロパンヘキサメチレンジイソシアネート付加物(架橋剤)2部と、軟化点115℃のテルペンフェノール系樹脂30部を添加し、その感圧接着剤をセパレータ上に塗工し100℃で5分間乾燥処理して厚さ10μmの感圧接着層を形成した。
【0047】
参考例4
アクリル酸ブチル200部、アクリル酸10部、及び2−メルカプトエタノール(連鎖移動剤)0.01部を用いて参考例3に準じ重量平均分子量約8万のアクリル系重合体を含む溶液を得、それにアクリル系重合体100部あたりN,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン(架橋剤)0.5部と、軟化点145℃のテルペンフェノール系樹脂20部と、DOP(可塑剤)5部を添加し、その感圧接着剤をセパレータ上に塗工し100℃で5分間乾燥処理して厚さ60μmの感圧接着層を形成した。
【0048】
参考例5
ロールで素練りして得た重量平均分子量約150万の天然ゴムの30重量%トルエン溶液に、天然ゴム100部あたり軟化点100℃の脂肪族石油系樹脂80部、軟化点115℃のテルペンフェノール系樹脂20部、及びフェノール系老化防止剤1部を添加し、得られた感圧接着剤をセパレータ上に塗工し100℃で5分間乾燥処理して厚さ50μmの感圧接着層を形成した。
【0049】
参考例6
ロールで素練りして得た重量平均分子量約30万の天然ゴムの50重量%トルエン溶液に、天然ゴム100部あたり軟化点135℃のテルペンフェノール系樹脂20部、トリメチロールプロパンヘキサメチレンジイソシアネート付加物1部、及びフェノール系老化防止剤1部を添加し、得られた感圧接着剤をセパレータ上に塗工し100℃で5分間乾燥処理して厚さ20μmの感圧接着層を形成した。
【0050】
参考例7
アクリル酸イソノニル200部とアクリル酸20部を用いて参考例1に準じ重量平均分子量約96万のアクリル系重合体を含む溶液を得、それにアクリル系重合体100部あたりN,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン0.01部と、軟化点145℃のテルペンフェノール系樹脂20部を添加し、その感圧接着剤をセパレータ上に塗工し100℃で5分間乾燥処理して厚さ10μmの感圧接着層を形成した。
【0051】
参考例8
アクリル酸イソノニル200部とアクリル酸2部を用いて参考例7に準じ重量平均分子量約40万のアクリル系重合体を含む溶液を得、それにアクリル系重合体100部あたりN,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン0.01部と、軟化点145℃のテルペンフェノール系樹脂20部と、DOP5部を添加し、その感圧接着剤をセパレータ上に塗工し100℃で5分間乾燥処理して厚さ60μmの感圧接着層を形成した。
【0052】
参考例9
アクリル酸ブチル200部、酢酸ビニル20部、及びアクリル酸ヒドロキシエチル0.2部を用いて参考例1に準じ重量平均分子量約45万のアクリル系重合体を含む溶液を得、それにアクリル系重合体100部あたり軟化点115℃のテルペンフェノール樹脂20部と、トリメチロールプロパンヘキサメチレンジイソシアネート付加物2部を添加し、得られた感圧接着剤をセパレータ上に塗工し100℃で5分間乾燥処理して厚さ10μmの感圧接着層を形成した。
【0053】
上記の参考例で得た感圧接着層について、断面積5mm、長さ30mmのサンプルを形成し、それを室温(23℃)にてチャック間隔10mm、引張速度300mm/分、引張距離100%の条件で引伸ばし、その引張応力が最大応力の1/eに低下するまでの時間を測定して応力緩和時間を調べた。
【0054】
前記の結果を次表に示した。
Figure 0003628791
【0055】
実施例1
参考例2で得た感圧接着層を不織布の両面に移着し、その各上に参考例1で得た感圧接着層を移着して両面接着シートを得た。
【0056】
実施例2
参考例4で得た感圧接着層を不織布の両面に移着し、その各上に参考例3で得た感圧接着層を移着して両面接着シートを得た。
【0057】
実施例3
参考例6で得た感圧接着層を不織布の両面に移着し、その各上に参考例5で得た感圧接着層を移着して両面接着シートを得た。
【0058】
実施例4
参考例8で得た感圧接着層を不織布の両面に移着し、その各上に参考例7で得た感圧接着層を移着して両面接着シートを得た。
【0059】
実施例5
参考例4で得た感圧接着層を不織布の両面に移着し、その各上に参考例9で得た感圧接着層を移着して両面接着シートを得た。
【0060】
比較例1
参考例1に準じて厚さが70μmの感圧接着層を形成し、それを不織布の両面に移着して両面接着シートを得た。
【0061】
比較例2
参考例3に準じて厚さが70μmの感圧接着層を形成し、それを不織布の両面に移着して両面接着シートを得た。
【0062】
比較例3
参考例5に準じて厚さが70μmの感圧接着層を形成し、それを不織布の両面に移着して両面接着シートを得た。
【0063】
比較例4
参考例7に準じて厚さが70μmの感圧接着層を形成し、それを不織布の両面に移着して両面接着シートを得た。
【0064】
比較例5
参考例9に準じて厚さが70μmの感圧接着層を形成し、それを不織布の両面に移着して両面接着シートを得た。
【0065】
評価試験
実施例、比較例で得た幅10mm、長さ50mmの両面接着シートを、厚さ0.4mm、幅10mm、長さ50mmのアルミニウム板に接着し、それを両面接着シートの残る面を介して直径500mmのABS樹脂製の円筒の外周に接着して23℃で24時間放置した後、アルミニウム板(端部)の接着剥がれ(浮き)の有無により固着性を調べ、接着剥がれのない場合を優良、接着剥がれのある場合を不可、特にその接着剥がれが1mm以上に及ぶ場合を不適として評価した。
【0066】
前記の結果を次表に示した。
Figure 0003628791

【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の断面図
【図2】他の実施例の断面図
【符号の説明】
1,3,5:感圧接着層の重畳層
11,13,14,17:表裏面形成の感圧接着層
12,15,16:内側の感圧接着層
2:セパレータ
4:支持基材

Claims (4)

  1. 表裏面に感圧接着層を有する両面接着式のシートからなり、その感圧接着層が、表裏面を形成する感圧接着層の内側にそれよりも応力緩和時間が短い感圧接着層を有する重畳層からなることを特徴とする両面接着シート。
  2. 請求項1において、表裏面を形成する感圧接着層とその下層の感圧接着層との応力緩和時間の時間差が10秒以上である両面接着シート。
  3. 請求項1又は2において、表裏面を形成する両感圧接着層の合計厚さが全感圧接着層の厚さの5〜90%である両面接着シート。
  4. 請求項1〜3において、両面接着式のシートをセパレータ上に有する両面接着シート。
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