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JP3650981B2 - 感放射線性樹脂組成物 - Google Patents

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JP3650981B2
JP3650981B2 JP17368496A JP17368496A JP3650981B2 JP 3650981 B2 JP3650981 B2 JP 3650981B2 JP 17368496 A JP17368496 A JP 17368496A JP 17368496 A JP17368496 A JP 17368496A JP 3650981 B2 JP3650981 B2 JP 3650981B2
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泰隆 小林
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感放射線性樹脂組成物に関する。さらに詳細には、KrF、ArFエキシマレーザーなどの遠紫外線、シンクロトロン放射線などのX線、電子線などの荷電粒子線の如き各種放射線を用いる超微細加工に有用なポジ型レジストとして好適な感放射線樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
集積回路素子の製造に代表される微細加工の分野において、より高い集積度を得るために、最近ではサブハーフミクロンオーダー(0.5μm以下)の微細加工を可能にするリソグラフィー技術の開発が進められているが、近い将来にはクオーターミクロン(0.25μm以下)レベルの超微細加工技術が必要になる。従来のリソグラフィープロセスに使用されている代表的なレジストはg線(436nm)、i線(365nm)などの近紫外線を用いているが、クオーターミクロンレベルのリソグラフィーを行うことは理論的に極めて困難であると言われており、それ故より波長の短い放射線の利用が検討されている。
【0003】
このような放射線としては水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーなどに代表される遠紫外線や、X線、電子線などを挙げることができる。これらの内、特に注目されているのがエキシマレーザーである。
このような放射線の照射(以下、「露光」という)に適したレジストとして、酸解離性の官能基を有する化合物と感放射線性酸発生剤とから得られる化学増幅効果を利用した組成物が提案されている。
【0004】
しかしながら従来のレジストでは特にエキシマレーザーなどの短波長光で露光した場合、基板とレジストとの界面における反射率が大きく、定在波が発生して光強度の周期的な強弱を生じるためにレジストパターンの側壁に鋸状の段差が生成してしまう。また基板に段差が有ると、反射光が垂直に戻らず隣接する未露光部のレジストを感光してしまうため、いわゆるハレーションの問題が生じやすい。そこでレジストにハレーション防止剤を添加し、光の透過率を低減することによって前記の問題を解消する手法が一般的に採られている。
しかしハレーション防止剤を添加して光の透過率を低減した場合、レジスト上層部では照射量が多く、下層部では少なくなるため、ポジ型レジストのパターン形成においては、露光現像後のレジストパターンは上部が細く下部にいくほど太い台形形状になってしまう。
【0005】
露光現像後のレジストパターンが台形になった場合、その次の工程、すなわちエッチングやイオンの打ち込みなどを行う際に、所望する寸法精度が得られず、半導体性能に大きな支障をきたす。またドライエッチングを行う際にレジスト上部の形状が矩形でない場合はエッチング時のレジストの消失速度が速くなってしまい、エッチング条件を設定することが難しくなる。
また、例えばレジストの感度を高めるために露光によって酸を発生する感放射線性酸発生剤の添加量を増やすことは有効であるが、該化合物の添加量を増やすと放射線がこの化合物によって吸収されるため、レジスト下部に到達する放射線量が減少し、光量の多いレジスト上層部では多量の酸が発生し、酸の量に応じて多数の酸分解性基が分解してアルカリ性現像液に対する溶解性が向上し過ぎるため、結果としてハレーション防止剤を添加した場合と同様、レジストパターンは台形になってしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは上記の事実を鑑み、この問題を解決するために鋭意検討した結果、炭素数が4以上20以下のアルキルカルボン酸および炭素数が4以上20以下のフルオロアルキルカルボン酸よりなる群から選ばれる化合物を添加することによりレジストパターンの側壁の垂直性が向上し、ハレーション防止剤を添加して光の透過率を低減した場合あるいはフォトレジストの感度を高めるために感放射線性酸発生剤の添加量を増やした場合においても、矩形形状のレジストパターンが得られることを見出して本発明に到った。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、活性光線の照射によって酸を発生する感放射線性酸発生剤(A)と、酸の作用によって分解するすることによりアルカリ現像液に対する溶解性を向上させる基を含む高分子化合物(B)であって、しかも
(1)t−ブチル(メタ)アクリレートに由来する繰返し単位を含む重合体、
(2)ヒドロキシスチレンのフェノール性水酸基をt−ブトキシカルボニルオキシ基で置換した化合物に由来する繰返し単位を含む重合体、
(3)ヒドロキシスチレンのフェノール性水酸基をt−ブトキシ基で置換した化合物に由来する繰返し単位を含む重合体、
(4)ヒドロキシスチレンのフェノール性水酸基をt−ブトキシカルボニルメトキシ基で置換した化合物に由来する繰返し単位を含む重合体、および
(5)ヒドロキシスチレンのフェノール性水酸基を1−アルコキシアルキルオキシ基で置換した化合物に由来する繰返し単位を含む重合体
よりなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体と、炭素数が4以上20以下のアルキルカルボン酸および炭素数が4以上20以下のフルオロアルキルカルボン酸よりなる群から選ばれる化合物(C)を含有する感放射線性樹脂組成物を提供するものである。
【0008】
本発明の効果をより顕著に引き出すために、上記感放射線性樹脂組成物に含窒素塩基性化合物を添加することが極めて有効である。すなわち本発明によれば、活性光線の照射によって酸を発生する感放射線性酸発生剤(A)と、酸の作用によって分解することによりアルカリ現像液に対する溶解性を向上させる基を含む高分子化合物(B)と、炭素数が4以上20以下のアルキルカルボン酸および炭素数が4以上20以下のフルオロアルキルカルボン酸よりなる群から選ばれる化合物(C)と、含窒素塩基性化合物(D)とを含有する感放射線性樹脂組成物を、好ましい態様として提供することができる。
【0009】
本発明に使用される感放射線性酸発生剤(A)は、露光により酸を発生する化合物であり、その具体例としては、▲1▼オニウム塩、▲2▼スルホン化合物、▲3▼スルホン酸エステル化合物、▲4▼スルホンイミド化合物、▲5▼ジアゾメタン化合物などを挙げることができる。
これらの感放射線性酸発生剤の例を以下に示す。
【0010】
▲1▼オニウム塩:
オニウム塩としては、例えばヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ピリジニウム塩などを挙げることができる。
オニウム塩化合物の具体例としては、ジフェニルヨードニウムトリフレート、ジフェニルヨードニウムピレンスルホネート、ジフェニルヨードニウムドデシルベンゼンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムナフタレンスルホネート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート、(ヒドロキシフェニル)ベンジルメチルスルホニウムトルエンスルホネートなどを挙げることができる。
【0011】
▲2▼スルホン化合物:
スルホン化合物としては、例えばβ−ケトスルホン、β−スルホニルスルホン、これらのα−ジアゾ化合物などを挙げることができる。
スルホン化合物の具体例としては、フェナシルフェニルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェニルスルホニル)メタン、4−トリスフェナシルスルホンなどを挙げることができる。
【0012】
▲3▼スルホン酸エステル化合物:
スルホン酸エステル化合物としては、例えばアルキルスルホン酸エステル、ハロアルキルスルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステル、イミノスルホネートなどを挙げることができる。
スルホン酸エステル化合物の具体例としては、ベンゾイントシレート、ピロガロールトリストリフレート、ピロガロールメタンスルホン酸トリエステル、ニトロベンジル−9,10−ジエトキシアントラセン−2−スルホネート、α−メチロールベンゾイントシレート、α−メチロールベンゾインオクタンスルホン酸エステル、α−メチロールベンゾイントリフルオロメタンスルホン酸エステル、α−メチロールベンゾインドデシルスルホン酸エステルなどを挙げることができる。
【0013】
▲4▼スルホンイミド化合物:
スルホンイミド化合物としては、例えば下記式(1)
【0014】
【化1】
Figure 0003650981
【0015】
ここで、X1はアルキレン基、アリーレン基、アルコキシレン基などの2価の基を示し、R1はアルキル基、アリール基、ハロゲン置換アルキル基、ハロゲン置換アリール基などの1価の基を示す、
で表わされる化合物を挙げることができる。
【0016】
スルホンイミド化合物の具体例としては、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナフチルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)フタルイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)ナフチルイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシイミド、
【0017】
N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(カンファ−スルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ナフチルイミド、N−(4−メチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ナフチルイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ)ナフチルイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(2−フルオロフェニル)フタルイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.1.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−7−オキサビシクロ[2.1.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.1.1]ヘプタン−5,6−オキシ−2,3−ジカルボキシイミド、N−(4−フルオロフェニルスルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミドなどを挙げることができる。
【0018】
▲5▼ジアゾメタン化合物:
ジアゾメタン化合物としては、例えば下記式(2)
【0019】
【化2】
Figure 0003650981
【0020】
ここで、R2およびR3は、互いに同一でも異なってもよく、アルキル基、アリール基、ハロゲン置換アルキル基、ハロゲン置換アリール基などの1価の基を示す、
で表わされる化合物を挙げることができる。
【0021】
ジアゾメタン化合物の具体例としては、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、メチルスルホニル−p−トルエンスルホニルジアゾメタン、1−シクロヘキシルスルホニル−1−(1,1−ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1,1−ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタンなどを挙げることができる。
【0022】
前記感放射線性酸発生剤のうち、▲1▼オニウム塩、▲3▼スルホン酸エステル化合物、▲4▼スルホンイミド化合物および▲5▼ジアゾメタン化合物が好ましく、特にトリフェニルスルホニウムトリフレート、α−メチロールベンゾイントシレート、α−メチロールベンゾインオクタンスルホン酸エステル、α−メチロールベンゾイントリフルオロメタンスルホン酸エステル、α−メチロールベンゾインドデシルスルホン酸エステル、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(カンファ−スルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(カンファ−スルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミド、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタンなどが好ましい。
これらの感放射線性酸発生剤は単独でまたは2種以上一緒に使用することができるが、その使用量は感度および現像性の維持の観点から、酸の作用によって分解することによりアルカリ現像液に対する溶解性が向上する基を含む高分子化合物(B)100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部が用いられ、より好ましくは0.5〜10重量部が用いられる。
【0023】
本発明の組成物に含有される酸の作用によって分解することによりアルカリ現像液に対する溶解性が向上する基を含む高分子化合物(B)(以下、単に「高分子化合物(B)」という)は
(1)t−ブチル(メタ)アクリレートに由来する繰返し単位を含む重合体、
(2)ヒドロキシスチレンのフェノール性水酸基をt−ブトキシカルボニルオキシ基で置換した化合物に由来する繰返し単位を含む重合体、
(3)ヒドロキシスチレンのフェノール性水酸基をt−ブトキシ基で置換した化合物に由来する繰返し単位を含む重合体、
(4)ヒドロキシスチレンのフェノール性水酸基をt−ブトキシカルボニルメトキシ基で置換した化合物に由来する繰返し単位を含む重合体、
(5)ヒドロキシスチレンのフェノール性水酸基を1−アルコキシアルキルオキシ基で置換した化合物に由来する繰返し単位を含む重合体
である。
【0024】
上記▲1▼のt−ブチル(メタ)アクリレートに由来する繰返し単位を含む重合体の例としては、t−ブチル(メタ)アクリレート/イソプロペニルフェノール共重合体、t−ブチル(メタ)アクリレート/イソプロペニルフェノール/スチレン共重合体、t−ブチル(メタ)アクリレート/ビニルフェノール共重合体、t−ブチル(メタ)アクリレート/ビニルフェノール/スチレン共重合体、t−ブチル(メタ)アクリレート/無水マレイン酸共重合体、t−ブチル(メタ)アクリレート/シクロヘキシル(メタ)アクリレート共重合体、t−ブチル(メタ)アクリレート/アダマンチル(メタ)アクリレート共重合体、t−ブチル(メタ)アクリレート/ノルボルニル(メタ)アクリレート共重合体、t−ブチル(メタ)アクリレート/ナフチル(メタ)アクリレート共重合体などを挙げることができる。
【0025】
上記共重合体は、相当するモノマーを、例えばアゾビスイソブチロニトリルを開始剤として用いるラジカル重合またはアニオン重合、カチオン重合のようなイオン重合に付すことによって得られる。
上記共重合体の好ましい分子量は、ポリスチレン換算の重量平均分子量(以下、「Mw」という)で、3,000〜100,000、より好ましくは5,000〜50,000、さらに好ましくは8,000〜30,000である。Mwが3,000未満の場合、レジストの露光部と未露光部のアルカリ性現像液に対する溶解速度の差が小さく解像度が劣る傾向がある。Mwが100,000を越えるとレジスト溶液の粘度が高く、シリコンウェハー上への均一な塗布が困難となる傾向がある。
【0026】
上記共重合体中のt−ブチル(メタ)アクリレートの好ましい共重合率は20〜70モル%、より好ましくは25〜60モル%、さらに好ましくは30〜55モル%である。t−ブチル(メタ)アクリレートの共重合率が20モル%未満の場合、レジストの露光部と未露光部のアルカリ性現像液に対する溶解速度の差が小さく解像度が劣る傾向がある。一方、t−ブチル(メタ)アクリレートの共重合率が70モル%を越える場合、レジストの耐熱性が低下する傾向がある。
【0027】
上記▲2▼のヒドロキシスチレンのフェノール性水酸基をt−ブトキシカルボニルオキシ基で置換した化合物に由来する繰返し単位を含む重合体としては、ヒドロキシスチレン(共)重合体のフェノール性水酸基の一部をt−ブトキシカルボニルオキシ基で置換した共重合体が挙げられる。上記共重合体は、例えばヒドロキシスチレン(共)重合体の水酸基の一部にジ−t−ブチルジカーボネートを反応させる方法あるいはヒドロキシスチレンとt−ブトキシカルボニルオキシスチレンとを共重合体させる方法によって得られる。ヒドロキシスチレン(共)重合体は公知の方法、すなわちt−ブトキシスチレンと必要に応じて他のビニルモノマーとを、例えばアゾビスイソブチロニトリルを開始剤として用いるラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合のようなイオン重合に付し、その後希硫酸、スルホン酸、塩酸のごとき強酸によってt−ブチル基を除去してフェノール性水酸基を再生する方法で製造できる。またその他の手法として、ビニルフェノールモノマーと必要に応じて他のビニルモノマーを(共)重合する方法、アセトキシスチレンと必要に応じて他のビニルモノマーとを(共)重合した後、例えばアンモニア水のような塩基性物質の水溶液で加水分解してフェノール性水酸基を再生する方法によっても製造できる。
【0028】
上記共重合体の好ましいMwは、3,000〜10,0000、より好ましくは5,000〜50,000、さらに好ましくは5,000〜25,000である。Mwが3,000未満の場合、レジストパターン断面における上部の矩形性が劣る傾向がある。Mwが100,000を越えるとレジストの露光部のアルカリ性現像液に対する溶解速度が小さく感度が劣る傾向がある。
上記共重合体中のフェノール性水酸基をt−ブトキシカルボニルオキシ基で置換した化合物の好ましい共重合率は、15〜70モル%、より好ましくは20〜50モル%、さらに好ましくは20〜40モル%である。共重合率が15モル%未満の場合、未露光部のアルカリ性現像液への溶解性が高く、現像後の残膜率が低下する傾向がある。置換率が70モル%を越える場合、アルカリ性現像液への溶解速度を実用的な値とするために酸分解されるべき酸分解性基が多すぎて感度が劣る傾向がある。
【0029】
上記▲3▼のヒドロキシスチレンのフェノール性水酸基をt−ブトキシ基で置換した化合物に由来する繰返し単位を含む重合体としては、ヒドロキシスチレン(共)重合体のフェノール性水酸基の一部をt−ブトキシ基で置換した共重合体が挙げられる。この共重合体は、t−ブトキシスチレンと必要に応じて他のモノマーとを(共)重合せしめ、その後希硫酸、スルホン酸、塩酸のごとき強酸によってt−ブチル基を部分的に除去してフェノール性水酸基を再生する方法、t−ブトキシスチレンとアセトキシスチレンと必要に応じて他のモノマーを共重合せしめた後、例えばアンモニア水のような塩基性物質の水溶液で加水分解してフェノール性水酸基を再生する方法、あるいはt−ブトキシスチレンとパラビニルフェノールと必要に応じて他のモノマーとを共重合する方法によって得られる。
【0030】
上記共重合体の好ましいMwは、3,000〜10,0000、より好ましくは4,000〜50,000、さらに好ましくは6,000〜30,000である。Mwが3,000未満の場合、レジストの耐熱性が低下する傾向がある。また、Mwが100,000を越えるとレジストの露光部のアルカリ性現像液に対する溶解速度が小さく感度が劣る傾向がある。
上記共重合体中のフェノール性水酸基をt−ブトキシ基で置換した化合物の好ましい共重合率は、10〜50モル%、より好ましくは10〜40モル%、さらに好ましくは15〜35モル%である。共重合率が10モル%未満の場合、現像後の残膜率が低下する傾向がある。また、共重合率が50モル%を越える場合、レジストの耐熱性が低下する傾向がある。
【0031】
上記▲4▼のヒドロキシスチレンのフェノール性水酸基をt−ブトキシカルボニルメトキシ基で置換した化合物に由来する繰返し単位を含む重合体としては、ヒドロキシスチレン(共)重合体のフェノール性水酸基の一部をt−ブトキシカルボニルメトキシ基で置換した共重合体が挙げられる。この共重合体は、ヒドロキシスチレン(共)重合体の水酸基の一部にブロモ酢酸−t−ブチルを反応させる方法、あるいはヒドロキシスチレンとt−ブトキシカルボニルメトキシスチレンとを共重合体させる方法によって得られる。ヒドロキシスチレン(共)重合体は公知の方法、すなわちt−ブトキシスチレンと必要に応じて他のビニルモノマーとを、例えばアゾビスイソブチロニトリルを開始剤として用いるラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合のようなイオン重合に付し、その後希硫酸、スルホン酸、塩酸のごとき強酸によってt−ブチル基を除去してフェノール性水酸基を再生する方法で製造できる。またその他の手法としてビニルフェノールモノマーと必要に応じて他のビニルモノマーを(共)重合する方法、アセトキシスチレンと必要に応じて他のビニルモノマーとを(共)重合した後、例えばアンモニア水のような塩基性物質の水溶液で加水分解してフェノール性水酸基を再生する方法によっても製造できる。
【0032】
上記共重合体の好ましいMwは、3,000〜100,000、より好ましくは5,000〜50,000である。Mwが3,000未満の場合、レジストの露光部と未露光部のアルカリ性現像液に対する溶解速度の差が小さく解像度が劣る傾向がある。また、Mwが100,000を越えるとレジストの露光部のアルカリ性現像液に対する溶解速度が小さく感度が劣る傾向がある。
上記共重合体中のフェノール性水酸基をt−ブトキシカルボニルメトキシ基で置換した化合物の好ましい共重合率は、20〜70モル%、より好ましくは25〜50モル%である。共重合率が20モル%未満の場合、レジストの露光部と未露光部のアルカリ性現像液に対する溶解速度の差が小さく解像度が劣る傾向がある。また、共重合率が70モル%を越える場合、アルカリ性現像液への溶解速度を実用的な値とするために酸分解されるべき酸分解性基が多すぎて感度が劣る。
【0033】
上記(5)のヒドロキシスチレンのフェノール性水酸基を1−アルコキシアルキルオキシ基で置換した化合物に由来する繰返し単位を含む重合体としては、ヒドロキシスチレン(共)重合体のフェノール性水酸基の一部を1−アルコキシアルキルオキシ基で置換した共重合体が挙げられる。この共重合体は、ヒドロキシスチレン(共)重合体の水酸基の一部にビニルエーテル化合物を付加反応させる方法によって得られる。
上記共重合体の好ましいMwは、3,000〜100,000、より好ましくは4,000〜50,000、さらに好ましくは5,000〜25,000である。Mwが3,000未満の場合、レジストの耐熱性が低下する傾向がある。また、Mwが100,000を越えると現像性が悪化する傾向がある。
上記共重合体中のフェノール性水酸基を1−アルコキシアルキルオキシ基で置換した化合物の共重合率は、好ましくは20〜60モル%、より好ましくは20〜50モル%、さらに好ましくは25〜40モル%である。共重合率が20モル%未満の場合、残膜率が低下する傾向がある。共重合率が50モル%を越える場合、耐熱性が低下する傾向がある。
上述した各種重合体は、必要に応じて2種以上を一緒に使用することができる。
【0034】
本発明に使用される上記炭素数が4以上20以下のアルキルカルボン酸および炭素数が4以上20以下のフルオロアルキルカルボン酸よりなる群から選ばれる化合物(C)(以下、単に「化合物(C)」という)の具体例としては、ヘキサン酸、オクタン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ヘキサデカン酸、ステアリン酸などのアルキルカルボン酸;パーフルオロ酪酸、パーフルオロオクタン酸、パーフルオロデカン酸などのフルオロアルキルカルボン酸を好ましいものとして挙げることができる。
アルキルカルボン酸またはフルオロアルキルカルボン酸の炭素数が4未満の場合、パターン側壁の垂直性改良効果が低く好ましくない。また、炭素数が20を越える場合、アルキルカルボン酸またはフルオロアルキルカルボン酸のレジスト溶液に対する溶解性が低下し相分離を起こし易くなるので好ましくない。これらの化合物(C)の炭素数は、より好ましくは6〜18であり、さらに好ましくは8〜16である。
【0035】
上記アルキルカルボン酸の好ましい添加量は、樹脂成分100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部、より好ましくは0.3〜10重量部、最も好ましくは0.5〜5重量部である。添加量が0.1重量部未満だとパターン垂直性の改良効果が低い傾向があり、また、添加量が20重量部を越えると、レジストのアルカリ溶解性が高くなり過ぎ解像度の低下およびパターン形状の劣化が起こる傾向にある。
また、上記フルオロアルキルカルボン酸の好ましい添加量は、高分子化合物(B)100重量部に対して、好ましくは0.01〜2重量部、より好ましくは0.03〜1.5重量部、最も好ましくは0.05〜1重量部である。添加量が0.01重量部未満だとパターン垂直性の改良効果が低い傾向があり、また、添加量が2重量部を越えるとレジストプロファイルが逆テーパーになる傾向にある。
【0036】
さらに本発明の組成物に含窒素塩基性化合物(D)を添加することで組成物の保存安定性が一層向上し、またプロセス安定性を一層向上せしめることができる。
上記含窒素塩基性化合物(D)としては、露光やベークにより塩基性が変化しない含窒素有機化合物が好ましく、その具体例としては、一般式R456N(R4、R5、R6はそれぞれ同一あるいは異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基を示す)で表わされるモノアミノ化合物;一般式R789NRNR101112(R7、R8、R9、R10、R11、R12はそれぞれ同一あるいは異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基を示し、Rはアルキレン基、アリーレン基、アラルキレン基あるいはアルキレンオキシ基を示す)で表わされるジアミノ化合物;主鎖あるいは側鎖にアミノ基を含有するジアミノ化合物以外のポリアミノ化合物(以下、単に「ポリアミノ化合物」という);アミド基含有化合物;ウレア化合物;含窒素複素環化合物などが挙げられる。
【0037】
上記モノアミノ化合物としては、例えばn−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミンなどのアルキルアミン;ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、ジーn−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−n−ノニルアミン、ジ−n−デシルアミンなどのジアルキルアミン;トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デシルアミンなどのトリアルキルアミン;アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミン、ナフチルアミンなどの芳香族アミン;ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、4−メチルモルホリン、ピペラジン、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンなどの環状アミンが挙げられる。
【0038】
上記ジアミノ化合物としては、例えばエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、1,3−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼンなどが挙げられる。
【0039】
ポリアミノ化合物としては、例えばポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ジメチルアミノエチルアクリルアミドの重合体などが挙げられる。
上記アミド基含有化合物としては、例えばホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドンなどが挙げられる。
上記ウレア化合物としては、例えば尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリブチルチオウレアなどが挙げられる。
上記含窒素複素環化合物としては、例えばイミダゾール、ベンズイミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾールなどのイミダゾール化合物;ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、N−メチル−4−フェニルピリジン、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、8−オキシキノリン、アクリジンなどのピリジン化合物;ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリンなどが挙げられる。
これらの含窒素化合物のうち、モノアミノ化合物、含窒素複素環化合物が好ましい。また、アミノ化合物の中ではトリアルキルアミンが特に好ましく、含窒素複素環化合物の中ではピリジン化合物が特に好ましい。
【0040】
さらにまた、本発明の組成物に、ハレーション防止剤を添加することで段差基板において、パターンのえぐれや線幅の変動をさらに抑制することができ、また定在波の影響も低減することができる。
このようなハレーション防止剤としては、照射する放射線を効率よく吸収する化合物が好ましく、放射線として、例えば波長248nmのKrFエキシマ光を用いた場合、この放射線を吸収する化合物として、例えば2,4−ペンタジエン酸、ソルビン酸、2,4−ヘキサジエン−1−オール、2,4−ヘキサジエナール、メシチルオキシドの如き共役ポリエン化合物;ベンゾニトリル、ニトロフェニル、ビフェニル、p−テルフェニル、スチルベン、ケイ皮酸、ケイ皮酸エステル、ビニルフェノール、ニトロフェノール、イソプロピルフェノール、フルオレン、フルオレノン、ベンゾフェノンの如き置換ベンゼン化合物;ナフタレン、ナフトール、ナフトエ酸、アントラセン、9−シアノアントラセン、アントラセン−9−メタノール、フェナントレン、フェナントレン−9−カルボアルデヒド、9−フェナントロール、ベリレン、アジレンの如き多環式芳香族化合物などが挙げられる。なかでも多環式芳香族化合物が、その吸光係数の高さから好ましい。
これらのハレーション防止剤は、露光前のレジスト被膜の膜厚において、露光に用いる放射線の透過率が20〜60%、好ましくは30〜50%、さらに好ましくは35〜45%になるように調整し、配合されるのが好ましい。
【0041】
また本発明の組成物には必要に応じてさらに各種添加剤を添加してもよい。
このような添加剤としては、例えば塗布性、現像性などを改良する作用を示す界面活性剤を挙げることができる。このような界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレートなどのノニオン系界面活性剤、市販品としては、例えばKP341(商品名、信越化学工業製)、ポリフローNo.75、No.95(商品名、共栄社油脂化学工業製)のほか、エフトップEF301、同EF303、同EF352(以上新秋田化成製)、メガファックF171、同F173(以上、大日本インキ製)、フロラードFC430、同FC431(以上、住友スリーエム製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(以上、旭硝子製)などが挙げられる。
界面活性剤の配合量は、感放射線性酸発生剤(A)および高分子化合物(B)の合計100重量部当り、好ましくは2重量部以下である。
またその他の添加剤としては、接着助剤、保存安定剤、消泡剤などが挙げられる。
【0042】
本発明の組成物は、前述した感放射線性酸発生剤(A)、高分子化合物(B)、炭素数が4以上20以下のアルキルカルボン酸および炭素数が4以上20以下のフルオロアルキルカルボン酸よりなる群から選ばれる化合物(C)、および必要に応じて含窒素塩基性化合物(D)、ハレーション防止剤、並びに各種添加剤からなるが、その使用に際しては、例えば固形分濃度が5〜50重量%になるように溶剤に溶解した後、通常、例えば孔径0.2μm程度のフィルターで濾過することによって溶液として調製される。
【0043】
本発明において、前記溶液の調製に使用される溶剤としては、例えばエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、シクロヘキサノン、2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルブチレート、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどが挙げられる。
【0044】
さらに前記溶剤は、必要に応じて、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、蓚酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセテートなどの高沸点溶剤と併用することもできる。
【0045】
レジストパターンの形成
本発明の組成物からレジストパターンを形成する際には、前述したようにして調製された組成物溶液を、回転塗布、流延塗布、ロール塗布などの適宜の塗布手段によって、例えばシリコンウェハー、アルミニウムで被覆されたウェハーなどの基板上に塗布することにより、レジスト被膜を形成し、場合により予め加熱処理(以下、「プレベーク」という)を行ったのち、所定のマスクパターンを介して露光する。その際に使用される放射線としては、感放射線性酸発生剤の種類に応じて、例えばi線(波長365nm)などの紫外線;ArFエキシマレーザー(波長193nm)、KrFエキシマレーザー(波長248nm)などの遠紫外線;シンクロトロン放射線などのX線;電子線などの荷電粒子線を適宜選択して使用する。このなかで、ArFエキシマレーザー、KrFエキシマレーザーおよび電子線が好適に使用される。また、露光量などの露光条件は、本発明の組成物の配合組成、各添加剤の種類などに応じて、適宜選定される。
【0046】
また、本発明においては、レジスト被膜の見掛けの感度を向上させるために、露光後に加熱処理(以下、「露光後ベーク」という)を行なうのが好ましい。その加熱条件は、本発明の組成物の配合組成、各添加剤の種類などにより変わるが、通常、30〜200℃、好ましくは40〜150℃である。
次いで、露光されたレジスト被膜をアルカリ現像液でアルカリ現像することにより、所定のレジストパターンを形成する。
前記アルカリ現像液としては、例えばモノ−、ジ−あるいはトリ−アルキルアミン類;モノ−、ジ−あるいはトリ−アルカノールアミン類;複素環式アミン類、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネンなどのアルカリ性化合物を、通常、1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%の濃度となるように溶解したアルカリ性水溶液が使用される。
また、前記アルカリ性水溶液からなる現像液には、例えばメタノール、エタノールなどの水溶性有機溶剤や界面活性剤を適宜添加することもできる。
なお、このようにアルカリ性水溶液からなる現像液を使用する場合には、一般に現像後、水洗する。
なお、レジストパターンの形成に際しては、環境雰囲気中に含まれる塩基性不純物等の影響を防止するため、レジスト被膜上に保護膜を設けることもできる。
【0047】
【実施例】
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明の実施の形態をさらに具体的に説明する。ただし、本発明は、これら実施例に何ら制約されるものではない。
実施例および比較例におけるMw、ポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」という)およびMw/Mnの測定、光の透過率の測定並びに各レジストの評価は、下記の要領で行った。
MwおよびMn(Mw/Mn)
東ソー(株)製GPCカラム(G2000HXL 2本、G3000HXL 1本、G4000HXL 1本)を用い、流量1.0ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により測定した。
解像度
シリコンウエハー上に形成したレジスト皮膜に露光した後、直ちに露光後ベークを行い、次いでアルカリ現像液で現像し、水洗し、乾燥して、レジストパターンを形成したとき、線幅0.26μmのレチクルを用いて線幅0.26μmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)を形成する露光量を0.26Eopとし、0.26Eopで露光したときに解像されるレジストパターンの最小寸法(μm)を、解像度とした。
【0048】
パターン形状
シリコンウエハー上に形成した線幅0.26μmの1L1Sのパターン断面の下辺寸法Laと上辺寸法Lbとを、走査型電子顕微鏡により測定し、
0.8<Lb/La<1.2のとき、パターン形状が良好;
0.8≧Lb/Laのとき、パターン形状が順テーパー;
Lb/La≧1.2のとき、パターン形状が逆テーパー
として評価した。
光の透過率の測定
直径2インチの石英ウエハーに組成物溶液をスピンコートし、ホットプレートを用い90℃で120秒間ベークして、膜厚0.7μmのレジスト被膜を得、(株)日立製作所製紫外線スペクトルメーターU3210を用いて該被膜の波長248nmでの透過率を測定した。
【0049】
高分子化合物(B)の製造
合成例1
(t−ブチルアクリレート/イソプロペニルフェノール共重合体)
p−イソプロペニルフェノール67g(0.5モル)とt−ブチルアクリレート64g(0.5モル)とをプロピレングリコールモノメチルエーテル131g中に溶解し、アゾビスイソブチロニトリル(以下、「AIBN」という)8gを添加した後、窒素雰囲気下で反応温度を60℃に保持して10時間重合させた。重合後、反応溶液をヘキサン5リットル中に滴下して凝固させて、白色の高分子化合物(B−1)を得た。
この共重合体は、Mw=12400、Mw/Mn=1.66(いずれもポリスチレン換算。以後同様。)であり、13C−NMRによる分析の結果、p−イソプロペニルフェノールとt−ブチルアクリレートの共重合比(モル比)が50:50であった。
【0050】
合成例2
(p−ヒドロキシスチレン/p−t−ブトキシカルボニルオキシスチレン共重合体)
p−t−ブトキシスチレン500gとプロピレングリコールモノメチルエーテル500gとを2リットルのセパラブルフラスコに入れ、AIBN25g、t−ドデシルメルカプタン2.5gを加えて75℃で8時間重合させた。重合後、反応溶液をヘキサンとメタノールと水の混合溶液で洗浄して重合体の低分子成分を除去した。次いで、溶剤をプロピレングリコールモノメチルエーテルに置換した重合体溶液に10重量%硫酸水を加え、90℃で6時間反応して重合体中のt−ブチル基を除去してポリヒドロキシスチレンとした。このポリヒドロキシスチレンを水洗して酸を除去した後、酢酸エチルに溶剤置換した。
ポリヒドロキシスチレンの酢酸エチル溶液に、ポリヒドロキシスチレン中の水酸基に対して30モル%のジ−t−ブチルジカーボナートと、33モル%のトリエチルアミンを加え、60℃で6時間反応させた。余剰のアミンを水洗した後、溶剤を乳酸エチルに置換して高分子化合物(B−2)の溶液とした。得られた高分子化合物はMw=11,400、Mw/Mn=1.48であった。
得られた高分子化合物を13C−NMRで測定したところ、共重合体中のヒドロキシル基の29.7モル%が化学修飾されていた。
【0051】
合成例3
(p−ヒドロキシスチレン/p−t−ブトキシスチレン共重合体)
p−t−ブトキシスチレン176g(1.0モル)とp−アセトキシスチレン324g(2.0モル)とプロピレングリコールモノメチルエーテル500gとを2リットルのセパラブルフラスコに入れ、AIBN25gとt−ドデシルメルカプタン2.5gとを加えて75℃で7時間重合させた。重合後、反応溶液をヘキサン10リットル中に滴下して凝固させて、白色の共重合体(収率77%)を得た。この共重合体をメタノールに溶解し、共重合体中のアセトキシ基の2倍モル量のアンモニアを含む1重量%アンモニア水を加え、50℃で3時間攪拌した。その後高分子化合物溶液を大量の水中に投入し、再沈殿、ろ過、水洗浄を経て固形高分子化合物を得た。
得られた高分子化合物をGPC測定したところ、Mw=15,500、Mw/Mn=1.53であった。また得られた樹脂を赤外分光計で測定したところ、アセトキシ基は100%分解していた。本高分子化合物中のp−ヒドロキシスチレンとp−t−ブトキシスチレンとの構成比は13C−NMRで測定したところ68:32であった。この高分子化合物を乳酸エチルに溶解してポリマー(B−3)の溶液を得た。
【0052】
合成例4
(p−ヒドロキシスチレン/p−t−ブトキシカルボニルメトキシスチレン共重合体)
AIBNの量を8.7g、t−ドデシルメルカプタンを1.25gに変量した以外は合成例2と同様の操作でポリヒドロキシスチレンの酢酸エチル溶液を得た。
ポリマーの酢酸エチル溶液に、ポリマー中の水酸基に対して30モル%のブロモ酢酸−t−ブチルを加え、さらにポリマーの酢酸エチル溶液と同じ重量のイオン交換水と、ブロモ酢酸−t−ブチルの102モル%の炭酸カリウム、およびブロモ酢酸−t−ブチルの10重量部のテトラブチルアンモニウムブロマイドを加えて70℃で7時間反応した。反応溶液を水洗し、溶剤を乳酸エチルに置換して高分子化合物(B−4)の溶液を得た。
得られた高分子化合物をGPC測定したところ、Mw=23,400、Mw/Mn=1.67であった。得られた樹脂を1H−NMRで測定したところ、樹脂中のヒドロキシル基の29.4モル%が化学修飾されていた。
【0053】
合成例5
(p−ヒドロキシスチレン/p−1−エトキシエトキシスチレン共重合体)
p−t−ブトキシスチレン500g(1.0モル)およびテトラヒドロフラン500gを、2リットルのセパラブルフラスコに入れて、−15℃に冷却し、n−ブチルリチウムを重合開始剤として1時間重合した後、メタノールを加えて反応停止させた。その後、得られた重合溶液を合成例2と同様に処理し、ポリマー中のt−ブチル基を除去して、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)としたのち、大量の水中に滴下し、生成した固形分を濾過、乾燥してポリマー粉末を得た。
このポリマー粉末24gをジオキサン100ミリリットルに溶解したのち、窒素で30分間バブリングを行った。この溶液に、エチルビニルエーテル6g、触媒としてp−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩1gを添加して、12時間反応させた。反応後、1重量部アンモニア水を滴下して、生成した沈殿を濾過し、50℃の真空乾燥機内で一晩乾燥して高分子化合物(B−5)の粉末を得た。
得られた高分子化合物をGPC測定したところ、Mw=19,000、Mw/Mn=1.10であった。得られた樹脂を1H−NMRで測定したところ、樹脂中のヒドロキシル基の39.0モル%が化学修飾されていた。
【0054】
実施例1
合成例1で得られた高分子化合物(B−1)を用い、高分子化合物固形分100重量部に対し、トリフェニルスルホニウムトリフレート1.5重量部、ラウリン酸2重量部、トリオクチルアミン0.1重量部を混合し、高分子化合物固形分濃度が20%となるように乳酸エチルで希釈した。これにアントラセンメタノール1重量部を混合し組成物を得た。この組成物の光の透過率は40%であった。この組成物をシリコンウエハー上にスピンコートし、ホットプレートを用い、90℃で120秒間ベークを行って、膜厚0.7μmのレジスト皮膜を形成した。これをKrFエキシマレーザーを光源とするNA=0.50のステッパー((株)ニコン製ステッパーNSR−2005EX08)を用いて露光し、ホットプレートを用い、110℃で120秒間露光後ベークしたのち、2.38重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキサイド水溶液で現像し、超純水でリンスして線幅0.26μmのライン・アンド・スペースのポジ型のパターン(1L1S)を得た。結果を表1に示した。
【0055】
実施例2〜6
合成例1〜5で得られた高分子化合物(B1〜B5)を用い、表1に示した添加物を加えて実施例1と同様の方法で組成物を得た。これらの組成物はいずれも光の透過率は40%であった。これを用いて実施例1と同様の操作でレジストパターンを得た。結果を表1に示した。
【0056】
比較例1
表1に示したように、ラウリン酸を添加しないこと以外は実施例1と同様の組成で成物を調製した。
これを用いて実施例1と同様の操作でレジストパターンを得た。結果を表2に示した。
【0057】
比較例2
表1に示したように、高分子化合物(B−1)を用い、高分子化合物固形分100重量部に対してプロピオン酸を3重量部添加して組成物を調製した。
これを用いて実施例1と同様の操作でレジストパターンを得た。結果を表2に示した。
【0058】
【表1】
Figure 0003650981
【0059】
【表2】
Figure 0003650981
【0060】
ここで、各実施例および比較例における感放射線性酸発生剤(酸発生剤)、含窒素塩基性化合物(窒素化合物)、アルキルカルボン酸またはフルオロアルキルカルボン酸(カルボン酸類)および溶剤は、下記のとおりである。
酸発生剤
A−1:トリフェニルスルホニウムトリフレート
A−2:N−(カンファースルホニルオキシ)ナフチルジカルボキシイミド
A−3:ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン
カルボン酸類
C−1:ラウリン酸
C−2:パーフルオロオクタン酸
C−3:プロピオン酸
窒素化合物
D−1:ニコチン酸アミド
D−2:トリオクチルアミン
ハレーション防止剤
H−1:アントラセンメタノール
溶剤
EL:乳酸エチル
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
【0061】
【発明の効果】
本発明の感放射線性樹脂組成物は、レジストパターンの側壁の垂直性が向上し、ハレーション防止剤を添加して光の透過率を低減した場合あるいはフォトレジストの感度を高めるために感放射線性酸発生剤の添加量を増やした場合においても、矩形形状のレジストパターンを与えることができる。しかも、本発明の感放射線性樹脂組成物は、紫外線、遠紫外線、X線あるいは荷電子線の如き各種放射線に有効に感応するものであり、化学増幅型ポジ型レジストとして極めて有用である。従って、本発明の感放射線性樹脂組成物は、今後さらに微細化が進行すると予想される半導体デバイス製造用として好適に使用することができる。

Claims (2)

  1. (A)活性光線の照射によって酸を発生する感放射線性酸発生剤と、
    (B)酸の作用によって分解するすることによりアルカリ現像液に対する溶解性を向上させる基を含む高分子化合物であって、しかも
    (1)t−ブチル(メタ)アクリレートに由来する繰返し単位を含む重合体、
    (2)ヒドロキシスチレンのフェノール性水酸基をt−ブトキシカルボニルオキシ基で置換した化合物に由来する繰返し単位を含む重合体、
    (3)ヒドロキシスチレンのフェノール性水酸基をt−ブトキシ基で置換した化合物に由来する繰返し単位を含む重合体、
    (4)ヒドロキシスチレンのフェノール性水酸基をt−ブトキシカルボニルメトキシ基で置換した化合物に由来する繰返し単位を含む重合体、および
    (5)ヒドロキシスチレンのフェノール性水酸基を1−アルコキシアルキルオキシ基で置換した化合物に由来する繰返し単位を含む重合体
    よりなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体と、
    (C)炭素数が4以上20以下のアルキルカルボン酸および炭素数が4以上20以下のフルオロアルキルカルボン酸よりなる群から選ばれた化合物
    を含有する感放射線性樹脂組成物。
  2. 波長248nmのKrFエキシマ光を吸収する化合物をさらに含有する請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
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