[go: up one dir, main page]

JP3229291B2 - プラスチックレンズの着色方法およびプラスチックレンズ着色装置 - Google Patents

プラスチックレンズの着色方法およびプラスチックレンズ着色装置

Info

Publication number
JP3229291B2
JP3229291B2 JP14211899A JP14211899A JP3229291B2 JP 3229291 B2 JP3229291 B2 JP 3229291B2 JP 14211899 A JP14211899 A JP 14211899A JP 14211899 A JP14211899 A JP 14211899A JP 3229291 B2 JP3229291 B2 JP 3229291B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
colored
coloring
plastic lens
colored layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP14211899A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000329901A (ja
Inventor
徹也 柊山
能哲 窪寺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoya Corp filed Critical Hoya Corp
Priority to JP14211899A priority Critical patent/JP3229291B2/ja
Publication of JP2000329901A publication Critical patent/JP2000329901A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3229291B2 publication Critical patent/JP3229291B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチックレン
ズの着色方法およびプラスチックレンズ着色装置に関す
る。さらに詳しくは、本発明は、従来の気相法による着
色方法に比べて、均染性に優れる着色レンズを与えう
る、気相法によるプラスチックレンズの着色方法、およ
びこの着色方法を効果的に実施するためのプラスチック
レンズ着色装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光学用プラスチックレンズはガラ
スレンズに代わり多方面で使用されているが、中でも視
力矯正用に使用されるコンタクトレンズ、眼鏡用レンズ
はコスメティック効果または医療効果(例えば、紫外線
からの保護など)の目的から、レンズを着色して使用す
ることが盛んに行われている。ガラスレンズがプラスチ
ックレンズに置き換えられる理由として、プラスチック
レンズの軽量化、安全性(割れにくい)の他に、容易に
染色できる可染性を挙げることができる。
【0003】光学用プラスチックレンズの染色に関して
は、これまで種々の方法が実施されている。例えば、光
学用プラスチックレンズ、特に眼鏡用プラスチックレン
ズを染色する方法として、(1)加熱した染料浴中にレ
ンズを浸漬させたのち、レンズを加熱して染料を固定化
する方法、(2)プラスチックレンズ基材の原料モノマ
ーに予め染料を溶解させてから重合させる方法、(3)
着色したフィルムを眼鏡レンズに貼り付けてフィルムに
含まれた染料を転写する方法、(4)気相中で有機染料
を加熱・昇華させて着色させる方法などが知られてい
る。
【0004】上記(1)の方法は、通常行われている眼
鏡レンズの着色方法であって、光学用プラスチックレン
ズに対する着色能を有する分散染料を水に溶解および/
または懸濁させた染料液を加熱し、その中に染色すべき
光学用プラスチックレンズを所定時間浸漬させたのち、
該光学用プラスチックレンズを加熱して、内部に浸透し
た染料をさらに内部に拡散させて安定化する方法であ
る。しかしながら、最近、高付加価値を求める市場ニー
ズに応えて、光学用プラスチックレンズ素材の多様化が
進み、その結果、従来の方法では、染色困難な素材が増
えてきている。
【0005】そこで、染色液の温度をできるだけ高くし
たり、染色促進剤、いわゆるキャリアを染色液に加えた
り、染色液に浸漬する時間を延長するなどの方法が行わ
れている。しかしながら、これらの方法によっても、到
達濃度に限界があり、目標濃度到達までに長時間かけて
も高濃度に染色することができないという問題がある。
また、プラスチックレンズ素材に直接染色するのではな
く、素材の上に施したコーティング膜を染色する方法
(特開昭60−235101号公報)も行われている。
この光学用プラスチックレンズの着色方法は、染料を溶
解した有機ハードコート液を光学用プラスチックレンズ
表面に塗布したのち、硬化処理するものであって、塗布
方法としては、浸漬法、スプレー法、スピニング(スピ
ンコート)法などが用いられる。しかしながら、この方
法も、薄膜に多量の染料を含有させることが難しいた
め、やはり到達濃度に限界があり、高濃度に染色するこ
とはできない。
【0006】光学用プラスチックレンズ表面に染料を溶
解した有機ハードコート液を塗布する代わりに、染色可
能な有機ハードコート液を塗布してから、前述したプラ
スチックレンズ基材の染色方法と同様の方法で染色する
方法が行われることもある。しかし、この場合も薄膜に
多量の染料を含有させることが難しいため、やはり到達
濃度に限界があり、高濃度に染色することはできない。
【0007】前記(2)の方法は、光学用プラスチック
レンズ基材の原料モノマー液に染料を溶解させてから重
合する方法であるが、形成されたレンズの着色濃度はレ
ンズの厚みに依存するから、例えばレンズの中心部が周
辺部より薄い凹レンズでは、中央部分の色が薄くなり、
周辺部分が濃くなって、レンズ全体で色の濃淡を生じる
し、また、左右の度数が異なる眼鏡レンズにおいては、
左右で色の濃度が異なるという問題が生じることから、
この方法は実用的ではない。さらには、マーケットニー
ズに応じて、色調と濃度を変えた多数の原料液を調合し
て多品種の着色光学用プラスチックレンズ基材を製造す
ることは、現実には不可能である。
【0008】さらに、前記(3)の染料を転写する方法
は、平板であれば有効であるが、湾曲している光学用プ
ラスチックレンズに対しては、フィルムをきれいに貼り
付けることが困難であって、ムラのない染色を施すこと
は現実には不可能である。
【0009】一方、前記(4)の気相中で染料を昇華さ
せて着色させる方法は、従来の浸漬法では染色が困難で
あったレンズを容易に染色できるという長所を有してお
り、例えば(イ)有機色素顔料を用い、放射状に昇華さ
せて着色する方法(特公昭35−1384号公報)、
(ロ)固形昇華性染料を昇華させてプラスチックレンズ
を着色する方法(特開昭56−153321号公報、特
開昭56−159376号公報)、(ハ)昇華性染料を
塗布してなる基体を加熱することにより、該染料を昇華
させてプラスチックレンズ表面に染色層を形成させる方
法(特開平1−277814号公報)などが提案されて
いる。
【0010】しかしながら、上記(イ)の方法において
は、着色剤として有機色素顔料を用いるために、顔料の
不透明な薄膜が形成されるにすぎないし、(ロ)の方法
においては、固形昇華性染料をレンズ面に対し、定量的
に付着させることができない上、着色源の均一加熱が不
可能で、染色濃度の調整が難しいという欠点がある。ま
た、(ハ)の方法においては、昇華性染料を塗布してな
る基体を加熱手段と非接触状態で加熱すると共に、テー
パー型のレンズ保持具を用いていることから分かるよう
に、着色しようとするレンズ箇所よりも小さい形状の着
色層を加熱して、プラスチックレンズ表面に染色層を形
成させていることになる(特開平1−277814号公
報、第1図参照)。このような方法によると、上記
(ロ)の方法に比べて、着色源の均一加熱が可能で、染
色濃度の調整が容易であるが、均染性については、必ず
しも十分に満足しうるものではなかった。したがって、
従来の浸漬法では染色が困難であったプラスチックレン
ズを容易に染色することができ、染色濃度の調整が容易
である上、均染性に優れる着色レンズを与えるプラスチ
ックレンズの着色方法の開発が望まれていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、従来の気相法による着色方法に比べて、
均染性に優れる着色レンズを与えうる、気相法によるプ
ラスチックレンズの着色方法、およびこの着色方法を効
果的に実施するためのプラスチックレンズ着色装置を提
供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、昇華性染料を
含む着色層を、着色しようとするレンズ箇所の形状と少
なくとも同一形状以上の大きさとし、かつ着色しようと
するレンズ箇所の形状に対応する着色層全体に加熱用部
材を接触させて加熱し、昇華性染料を昇華させてプラス
チックレンズを着色することにより、そして、特定の構
成の装置により、その目的を達成しうることを見出し、
この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0013】すなわち、本発明は、(1)昇華性染料を
含む着色層を加熱して、該昇華性染料を昇華させること
により、プラスチックレンズを着色する方法において、
上記着色層が、着色しようとするレンズ箇所の形状と同
一形状以上の大きさを少なくとも有し、かつ上記着色層
の加熱を、着色しようとするレンズ箇所の形状に対応す
る着色層全体に加熱用部材を接触させて行うことを特徴
とするプラスチックレンズの着色方法、および(2)被
着色プラスチックレンズを、その周辺部の支持により保
持し、かつレンズの着色面方向が開口すると共に、この
開口部を密閉する基体が係合するための段差部を有する
レンズ保持部材と、レンズの着色面と対面する側に着色
層を有し、かつ上記レンズ保持部材の開口部を密閉する
基体と、この基体の着色層とは反対側の面全体に接触し
て設けられる加熱用部材と、上記レンズ保持部材を収容
する開口部を有し、かつ該加熱用部材によって密閉可能
な収容器と、この収容器内を真空状態にするための真空
機構とを含むことを特徴とするプラスチックレンズ着色
装置、を提供するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のプラスチックレンズの着
色方法(以下、単に「本発明の着色方法」と称すること
がある。)においては、昇華性染料を含む着色層を加熱
して、該昇華性染料を昇華させることにより、プラスチ
ックレンズが着色される。
【0015】本発明の着色方法において、上記着色層に
含まれる昇華性染料としては、大気中あるいは真空中で
染料を加熱した場合に、昇華する性質を有する染料であ
ればよく、特に制限はない。このような昇華性染料の例
としては、特開平1−277814号公報2ページ左下
欄第6行〜第13行に記載されている染料、さらには、
Dianix Red TA-N(三菱化学)、Kayalon Microe
ster Red C-LS conc(日本化薬)、Kayalon Micr
oester Red AQ-LE(日本化薬)、Miketon Fast
Red Z(三井化学)、Kayalon Microester Red D
X-LS(日本化薬)、Dianix Blue UN-SE(三菱
化学)、Disperse Fast Blue Z(三井化学)、Dia
nix/Samaron Navy Blue TA-N(三菱化学)、Ka
yalon Microester Blue C-LS conc(日本化薬)、
Kayalon Microester Blue AQ-LE(日本化薬)、
Kayalon Microester Blue DX-LS conc(日本化
薬)、Dianix/Samaron Orange TA-N(三菱化
学)、Dianix Yellow TA-N(三菱化学)、Kayalo
n Microester Yellow AQ-LE(日本化薬)、Kaya
lon Microester Yellow DX-LS conc(日本化
薬)、Miketon Fast Yellow Z(三井化学)、Kaya
lon Microester Yellow C-LS(日本化薬)などを
好ましく挙げることができる。これらの昇華性染料は単
独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いても
よい。
【0016】本発明においては、上記の昇華性染料を含
む着色層に加熱用部材を接触させて、該着色層を加熱す
るが、この際、加熱用部材と着色層との間に板状熱伝導
性基体を介在させるのが有利である。この基体は被着色
プラスチックレンズ径よりも大きいものが好ましい。し
たがって、上記着色層を板状熱伝導性基体の表面に形成
し、該基体と着色層とを一体化してもよいし、あるいは
着色層を付着させた繊維成形物を板状熱伝導性基体の表
面に配置してもよい。
【0017】該板状熱伝導性基体の材質については熱伝
導性を有し、染料を昇華させるのに必要な加熱に対し、
十分な耐性を有するものであればよく、特に制限はない
が、一般に、アルミニウム、アルミニウム合金、ステン
レス鋼などの金属板が用いられ、特にアルミニウム板や
アルミニウム合金板が、軽量性および熱伝導性などの点
から好適である。
【0018】この板状熱伝導性基体の表面に、昇華性染
料を含む着色層を形成させる方法としては、特に制限は
ないが、例えば水などの水系媒体に、昇華性染料および
所望により水溶性アクリル樹脂などのバインダーを加
え、塗工液を調製し、これを、予め加熱しておいた板状
熱伝導性基体の表面に塗布して、着色層を形成させる方
法などを好ましく用いることができる。この際、板状熱
伝導性基体の加熱温度は80℃以上が好ましい。また、
レンズの着色濃度の制御は、例えば塗布量を制御するこ
とにより、行うことができる。
【0019】一方、繊維成形物に、着色層を付着させる
方法としては、例えば前記塗工液中に、紙、あるいは合
成繊維、天然繊維、ガラス繊維などからなる織布や不織
布などを浸漬して形成させる方法などを用いることがで
きる。このような着色層を付着させた繊維成形物を用い
ることにより、所望の色を素早く選択し、レンズを着色
することが可能となる。また、コンピューターに記憶さ
れているデータベースに基づいて、インクジェットプリ
ンターにより、板状熱伝導性基体または繊維成形物に、
昇華性染料を含むインクを用いて印刷を施して、着色層
を形成させることもできる。
【0020】本発明の着色方法においては、前記着色層
は、均一に着色させるために、着色しようとするレンズ
箇所の形状と同一形状以上の大きさを少なくとも有する
ことが必要である。着色しようとするレンズ箇所の形状
よりも着色層が小さい場合には、染料が放射状に昇華す
るとはいえ、着色むらが生じやすい。
【0021】また、本発明の着色方法においては、着色
しようとするレンズ箇所の形状に対応する着色層全体
に、加熱用部材を接触させて、着色層を加熱することが
必要である。このようにすることにより、該着色層を均
質に加熱することができる。加熱用部材は、着色しよう
とするレンズ箇所の形状に対応する着色層全体を接触状
態にて加熱しうると共に、均質な染色層をレンズ表面に
形成しうるものであればよく、特に制限はない。
【0022】加熱用部材により着色層を加熱し、昇華性
染料を昇華させてレンズを着色する操作は、大気中およ
び真空中のいずれで行ってもよいが、短時間で染色する
場合には、真空雰囲気下で行うのが好ましい。真空度は
被着色レンズの材質、所望の着色濃度、使用する昇華性
染料の種類などに応じて、適宜選定される。また、加熱
用部材による加熱温度は、被着色レンズの材質や使用す
る昇華性染料の種類などに応じて異なるが、短時間で着
色させるためには、加熱用部材を100℃以上にするの
が好ましい。さらに、染色時間は、被着色レンズの材
質、使用する昇華性染料の種類、所望の着色濃度などに
応じて適宜選択することができる。
【0023】また、昇華性染料を昇華させて、プラスチ
ックレンズ表面に染色層を形成させる場合、該プラスチ
ックレンズの温度は、レンズの種類により異なり、特に
限定されないが、通常70〜150℃の範囲に保持する
のが好ましい。
【0024】本発明の着色方法が適用されるプラスチッ
クレンズとしては特に制限はなく、例えばメチルメタク
リレート単独重合体、メチルメタクリレートと1種以上
の他のモノマーとをモノマー成分とする共重合体、ジエ
チレングリコールビスアリルカーボネート単独重合体、
ジエチレングリコールビスアリルカーボネートと1種以
上の他のモノマーとをモノマー成分とする共重合体、イ
オウ含有共重合体、ハロゲン含有共重合体、ポリカーボ
ネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、不飽和ポリエ
ステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、
ポリチオウレタンなどからなるプラスチックレンズが挙
げられる。これらのプラスチックレンズは、表面に公知
のプライマー層やハードコート層を施して着色すること
もできる。このようにして、所望の染色濃度に調整さ
れ、かつ均染性に優れる着色プラスチックレンズが効率
よく、得られる。
【0025】次に、本発明のプラスチックレンズ着色装
置について、添付図面に従って説明する。図1は、本発
明のプラスチックレンズ着色装置を構成する各部材の1
例の概略図であって、この着色装置は、レンズ保持部材
1と、着色層3を有する基体(板状熱伝導性基体)2
と、加熱用部材4と、収容器5と、真空ポンプ(真空機
構)6とから構成されている。
【0026】上記レンズ保持部材1は、被着色プラスチ
ックレンズ7の周辺部を支持して、該レンズを保持する
部材であって、レンズの着色面方向が開口すると共に、
この開口部を密閉する基体2が係合するための段差部8
を有している。また9は、被着色プラスチックレンズ7
の位置調節用リングである。基体(板状熱伝導性基体)
2は、被着色プラスチックレンズ7の着色面と対面する
側に着色層3を有しており、そしてレンズ保持部1の開
口部を密閉するのに用いられる。なお、着色層3は、基
体2の表面に直接形成され、基体2と着色層3とが一体
化されていてもよいし、着色層3を付着させた繊維成形
物を基体2に貼付してもよい。
【0027】加熱用部材4は、基体2の背面(着色層3
とは反対側の面)全体に接触させて加熱し、着色層の昇
華性染料を昇華させて、被着色プラスチックレンズ7の
着色面を染色するのに用いられる。
【0028】収容器5は、レンズ保持部材1と被着色プ
ラスチックレンズ7と着色層3を有する基体2との組合
わせを1組または複数組収容する部材であって、それら
を収容するための開口部を有し、上記加熱部材4によっ
て密閉される。この収容器5には、被着色プラスチック
レンズ7を所定の温度に保持するために、所望により加
熱機構10を有していてもよい。さらに、適当な位置に
温度測定用センサーおよび真空度測定用機器(図示せ
ず)を設けることができる。なお、11はパッキンであ
る。
【0029】真空ポンプ6は、収容器5内を真空状態に
保持するためのものである。この着色装置においては、
被着色プラスチックレンズ7と着色層3との間の距離
は、該レンズおよび着色層の加熱温度、着色時間、真空
度、所望の染色濃度などに応じて、適宜選定されるが、
一般的には1〜1000mmの範囲で選ばれる。この距
離が1mm未満では染料を昇華させる際の加熱用部材の
熱がプラスチックレンズに伝わり、該レンズの光学特性
が損なわれるおそれがあるし、1000mmを超えると
昇華した染料のプラスチックレンズへの到達量が極端に
少なくなり、染色層を形成する時間が長くなると共に、
濃色に着色するのが困難となり、好ましくない。
【0030】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。なお、着色装置として、図1に示
すものを用い、被着色プラスチックレンズとして、直径
80mmの未加工含硫黄プラスチックレンズ[HOYA
(株)製、商品名:テスラリッド]を用いた。
【0031】参考例1 昇華性染料である「Dianix Red TA-N」[三菱化学
(株)製]3gおよび「Dianix Blue UN-SE」[三
菱化学(株)製]3gを、純水100ミリリットルに加え
て塗工液を調製した。予め100℃に加熱しておいた直
径103mm、厚さ1mmの円形状アルミニウム板に、
上記塗工液をスプレーにより吹き付けて、着色層を形成
した。なお、直径が103mm未満の着色層には、上記
アルミニウム板の中心部に意図する大きさで円形の着色
層をスプレーで形成したものを用いた。
【0032】実施例1 参考例1で得られた、アルミニウム板上に直径103m
mの着色層を形成したものを用い、図1に示す装置に
て、レンズ保持部材1に径80mmのプラスチックレン
ズ「テスラリッド」7および上記の着色層3を形成した
板状熱伝導性基体であるアルミニウム板2を装着し、こ
れを収容器5に入れ、加熱用部材4で収容器5を密閉し
た。なお、この加熱用部材4はアルミニウム板2の背面
に接触しており、また、プラスチックレンズ7と着色層
2との間の距離は1.5mmであった。
【0033】収容器5の加熱機構10により、プラスチ
ックレンズの温度を120℃に保持すると共に、真空ポ
ンプ6により収容器内の真空度を740mmHgに保
ち、加熱用部材4を120℃に加熱して、10分間染色
を行った。このようにして着色されたレンズについて、
波長525nmで透過率を測定したところ、13.2%
であった。また、目視で着色の均一性を調べたところ、
均一に着色されていた。さらに、レンズの変形も見られ
なかった。この着色処理を5回繰り返したが、同様な結
果が得られた。
【0034】比較例1 実施例1において、アルミニウム板と加熱用部材を接触
させずに、2mmの間隔をあけた以外は、実施例1と同
様にして、プラスチックレンズの染色を行った。この着
色レンズについて、波長525nmで透過率を測定した
ところ、76.5%であった。また、目視で着色の均一
性を調べたところ、若干の色むらが見られた。
【0035】比較例2 実施例1において、直径70mmの着色層をアルミニウ
ム板上に形成した以外は、実施例1と同様にして、プラ
スチックレンズの染色を行った。この着色レンズについ
て、波長525nmで透過率を測定したところ、44.
8%であった。また、目視で着色の均一性を調べたとこ
ろ、若干の色むらが見られた。
【0036】比較例3 昇華性染料である「Dianix Red TA-N」(前出)3
gおよび「Dianix Blue UN-SE」(前出)3gを
純水1リットルに加えて塗工液を調製したのち、95℃
に加熱し、この中に直径80mmのプラスチックレンズ
「テスラリッド」を30分間浸漬処理したが、着色する
ことができなかった。
【0037】
【発明の効果】本発明の着色方法によれば、従来の気相
法による着色方法に比べて、均染性に優れる着色プラス
チックレンズを、気相法により、容易に製造することが
できる。また、本発明の着色装置を用いることにより、
上記着色方法を効果的に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラスチックレンズ着色装置を構成す
る各部材の1例の概略図である。
【符号の説明】
1 レンズ保持部材 2 基体(板状熱伝導性基体) 3 着色層 4 加熱用部材 5 収容器 6 真空ポンプ(真空機構) 7 被着色プラスチックレンズ 8 段差部 9 レンズの位置調節用リング 10 加熱機構 11 パッキン

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 昇華性染料を含む着色層を加熱して、該
    昇華性染料を昇華させることにより、プラスチックレン
    ズを着色する方法において、上記着色層が、着色しよう
    とするレンズ箇所の形状と同一形状以上の大きさを少な
    くとも有し、かつ上記着色層の加熱を、着色しようとす
    るレンズ箇所の形状に対応する着色層全体に加熱用部材
    を接触させて行うことを特徴とするプラスチックレンズ
    の着色方法。
  2. 【請求項2】 加熱用部材と着色層との間に板状熱伝導
    性基体を介在させる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 板状熱伝導性基体が被着色プラスチック
    レンズ径よりも大きいものである請求項2に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 板状熱伝導性基体表面に着色層が形成さ
    れ、該基体と着色層とが一体化してなる請求項2または
    3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 予め加熱された板状熱伝導性基体表面
    に、昇華性染料を含む塗工液を塗布し、着色層を形成し
    て一体化してなる請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 着色層を付着させた繊維成形物を板状熱
    伝導性基体表面に配置してなる請求項2または3に記載
    の方法。
  7. 【請求項7】 被着色プラスチックレンズを、その周辺
    部の支持により保持し、かつレンズの着色面方向が開口
    すると共に、この開口部を密閉する基体が係合するため
    の段差部を有するレンズ保持部材と、 レンズの着色面と対面する側に着色層を有し、かつ上記
    レンズ保持部材の開口部を密閉する基体と、 この基体の着色層とは反対側の面全体に接触して設けら
    れる加熱用部材と、 上記レンズ保持部材を収容する開口部を有し、かつ該加
    熱用部材によって密閉可能な収容器と、 この収容器内を真空状態にするための真空機構とを含む
    ことを特徴とするプラスチックレンズ着色装置。
  8. 【請求項8】 収容器が加熱機構を有するものである請
    求項7に記載のプラスチックレンズ着色装置。
JP14211899A 1999-05-21 1999-05-21 プラスチックレンズの着色方法およびプラスチックレンズ着色装置 Expired - Fee Related JP3229291B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14211899A JP3229291B2 (ja) 1999-05-21 1999-05-21 プラスチックレンズの着色方法およびプラスチックレンズ着色装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14211899A JP3229291B2 (ja) 1999-05-21 1999-05-21 プラスチックレンズの着色方法およびプラスチックレンズ着色装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000329901A JP2000329901A (ja) 2000-11-30
JP3229291B2 true JP3229291B2 (ja) 2001-11-19

Family

ID=15307833

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14211899A Expired - Fee Related JP3229291B2 (ja) 1999-05-21 1999-05-21 プラスチックレンズの着色方法およびプラスチックレンズ着色装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3229291B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3819178B2 (ja) 1998-08-27 2006-09-06 株式会社ニデック プラスチックレンズの染色方法
JP3966662B2 (ja) 2000-02-04 2007-08-29 株式会社ニデック プラスチックレンズの染色方法及び染色装置
JP3512725B2 (ja) 2000-09-07 2004-03-31 Hoya株式会社 プラスチックレンズの着色方法及び着色装置
JP4268766B2 (ja) 2001-03-02 2009-05-27 株式会社ニデック プラスチックレンズの染色方法及び該方法を用いて得られるプラスチックレンズ
JP2011064954A (ja) * 2009-09-17 2011-03-31 Hoya Corp 染色プラスチックレンズの製造方法
JP2012133279A (ja) * 2010-12-24 2012-07-12 Hoya Corp 染色用レンズ保持具
JP5748597B2 (ja) * 2011-07-28 2015-07-15 Hoya株式会社 プラスチックレンズの製造方法
JP5914104B2 (ja) * 2012-03-29 2016-05-11 Hoya株式会社 染色プラスチックレンズ及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000329901A (ja) 2000-11-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2006208816B2 (en) Method for colouring an optical lens comprising a printing primer, and optical coloured lens comprising such a printing primer
JP3229291B2 (ja) プラスチックレンズの着色方法およびプラスチックレンズ着色装置
EP1992734B1 (en) Lens dyeing method.
JP3075403B1 (ja) 着色光学用プラスチックレンズの製造方法
WO2008033481A2 (en) Tinted lenses and methods of manufacture
JP3349116B2 (ja) 着色光学用プラスチックレンズの製造方法
JP2011075690A (ja) プラスチックレンズの染色方法および染色装置
JPH01277814A (ja) プラスチックレンズの染色方法
CN118342830B (zh) 用于对眼镜镜片基材进行着色的方法和组合物
CN110087869A (zh) 使用渗吸技术制造具有梯度性质的透镜的方法
JP4263432B2 (ja) プラスチックレンズの染色方法
JP3512725B2 (ja) プラスチックレンズの着色方法及び着色装置
JP2001066401A (ja) プラスチックレンズの着色方法
JP2005025130A (ja) プラスチックレンズの染色方法及び染色装置
JP3874569B2 (ja) 光学用プラスチックレンズの着色システム
JP3022555B1 (ja) 着色光学用プラスチックレンズの製造方法および着色光学用プラスチックレンズ
JPH0132487B2 (ja)
JP4554160B2 (ja) プラスチックレンズの染色方法
JP2004004503A (ja) 眼鏡レンズ階調着色システム
JP5963495B2 (ja) プラスチックレンズの昇華染色方法
JP4282348B2 (ja) プラスチックレンズの染色方法
JP2002372687A (ja) レンズの着色方法及び着色レンズ
JP2005156629A (ja) プラスチックレンズの染色方法
JP4564719B2 (ja) プラスチックレンズの染色方法
JP2012177909A (ja) 染色プラスチックレンズ

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20001213

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080907

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080907

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090907

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090907

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100907

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100907

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110907

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120907

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130907

Year of fee payment: 12

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees