JP3161301B2 - 鋳ぐるみ用シリンダライナ - Google Patents
鋳ぐるみ用シリンダライナInfo
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- JP3161301B2 JP3161301B2 JP26144795A JP26144795A JP3161301B2 JP 3161301 B2 JP3161301 B2 JP 3161301B2 JP 26144795 A JP26144795 A JP 26144795A JP 26144795 A JP26144795 A JP 26144795A JP 3161301 B2 JP3161301 B2 JP 3161301B2
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- Japan
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- casting material
- casting
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- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ライナ本体の外周
部を鋳造材料で鋳ぐるむことでシリンダ構造を形成する
鋳ぐるみ用シリンダライナに関する。
部を鋳造材料で鋳ぐるむことでシリンダ構造を形成する
鋳ぐるみ用シリンダライナに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車エンジンのシリンダブロックが例
えばアルミニウム合金による鋳造品の場合、ピストンの
摺動が繰り返されるシリンダボア部分については、摺動
摩擦に対する耐焼付性、耐スカッフ性、耐磨耗性、剛性
などが要求されることから、これらに対応できる材質の
シリンダライナが用いられている。このシリンダライナ
とブロック部分とを一体化させるための一手段として
は、シリンダブロックを鋳造する際にその鋳型内にシリ
ンダライナをセットしておき、このシリンダライナの外
周部を鋳造材料(アルミニウム合金)で鋳ぐるむ方法が
知られている。
えばアルミニウム合金による鋳造品の場合、ピストンの
摺動が繰り返されるシリンダボア部分については、摺動
摩擦に対する耐焼付性、耐スカッフ性、耐磨耗性、剛性
などが要求されることから、これらに対応できる材質の
シリンダライナが用いられている。このシリンダライナ
とブロック部分とを一体化させるための一手段として
は、シリンダブロックを鋳造する際にその鋳型内にシリ
ンダライナをセットしておき、このシリンダライナの外
周部を鋳造材料(アルミニウム合金)で鋳ぐるむ方法が
知られている。
【0003】従来の鋳ぐるみ用シリンダライナとして
は、実開平1−105065号公報に開示された技術が
公知である。この技術においては、シリンダライナの外
周面に螺旋溝が形成されており、この螺旋溝の螺旋角や
ピッチは鋳造後におけるシリンダライナとブロック部分
との相対的な回転を防止するように設定されている。
は、実開平1−105065号公報に開示された技術が
公知である。この技術においては、シリンダライナの外
周面に螺旋溝が形成されており、この螺旋溝の螺旋角や
ピッチは鋳造後におけるシリンダライナとブロック部分
との相対的な回転を防止するように設定されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】シリンダブロックの鋳
造に際し、溶湯は鋳型に対して通常下側から注湯される
が、このときの溶湯は前記シリンダライナの軸線に沿っ
て流れる。したがってシリンダライナの外周においては
溶湯の流れ方向に対して前記螺旋溝が斜めに位置し、こ
の螺旋溝の内部(底部)に溶湯が充分に入り込まない。
この結果、シリンダライナと鋳造材料(ブロック部)と
の間に隙間が発生して相互の密着性が低下する。また隣
合うシリンダライナの間の寸法をシリンダブロックの全
長短縮のために狭めていくと、シリンダライナの間の鋳
造材料が鋳造後の凝固収縮過程で収縮移動して亀裂する
ことがある。
造に際し、溶湯は鋳型に対して通常下側から注湯される
が、このときの溶湯は前記シリンダライナの軸線に沿っ
て流れる。したがってシリンダライナの外周においては
溶湯の流れ方向に対して前記螺旋溝が斜めに位置し、こ
の螺旋溝の内部(底部)に溶湯が充分に入り込まない。
この結果、シリンダライナと鋳造材料(ブロック部)と
の間に隙間が発生して相互の密着性が低下する。また隣
合うシリンダライナの間の寸法をシリンダブロックの全
長短縮のために狭めていくと、シリンダライナの間の鋳
造材料が鋳造後の凝固収縮過程で収縮移動して亀裂する
ことがある。
【0005】本発明の目的は、隣合うライナ本体の間隔
が最も狭い部分の鋳造材料とライナ本体の外周面との密
着性を高め、この部分における鋳造材料の凝固収縮によ
る引張り応力が分散されるようにして鋳造材料に亀裂が
生じるのを防止することである。
が最も狭い部分の鋳造材料とライナ本体の外周面との密
着性を高め、この部分における鋳造材料の凝固収縮によ
る引張り応力が分散されるようにして鋳造材料に亀裂が
生じるのを防止することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、鋳造時に鋳型
にセットされた複数個のライナ本体の外周部を鋳造材料
で鋳ぐるむことによってシリンダ構造を形成する鋳ぐる
み用シリンダライナであって、前記ライナ本体の外周面
のうちの隣合うライナ本体に最も近接する部分にのみ、
ライナ本体の軸線に沿った方向に延びる突起もしくは溝
が設けられていることを特徴とする。このように隣合う
ライナ本体の間隔が最も狭い部分の鋳造材料が前記突起
の間もしくは溝の中に溶湯が入り込むことで、鋳造材料
とライナ本体の外周面との密着性が高められ、この部分
における鋳造材料の凝固収縮による引張り応力が分散さ
れて鋳造材料に亀裂が生じることが防止される。
にセットされた複数個のライナ本体の外周部を鋳造材料
で鋳ぐるむことによってシリンダ構造を形成する鋳ぐる
み用シリンダライナであって、前記ライナ本体の外周面
のうちの隣合うライナ本体に最も近接する部分にのみ、
ライナ本体の軸線に沿った方向に延びる突起もしくは溝
が設けられていることを特徴とする。このように隣合う
ライナ本体の間隔が最も狭い部分の鋳造材料が前記突起
の間もしくは溝の中に溶湯が入り込むことで、鋳造材料
とライナ本体の外周面との密着性が高められ、この部分
における鋳造材料の凝固収縮による引張り応力が分散さ
れて鋳造材料に亀裂が生じることが防止される。
【0007】
【0008】
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。図1に鋳ぐるみ用シリンダライナの構造が示され
ており、図1(A)はライナ本体2の構造を示す斜視
図、図1(B)はその展開図である。このライナ本体2
は円筒形状をしており、その外周面4に溝10が形成さ
れている。この溝10はライナ本体2の軸線に沿った方
向Zに真っ直ぐ延びているとともに、ライナ本体2の周
方向に関して複数形成されている。なお図1(B)の左
右方向が、後述する鋳造材料30の凝固収縮時に引張り
応力の生じる方向Ydである。
する。図1に鋳ぐるみ用シリンダライナの構造が示され
ており、図1(A)はライナ本体2の構造を示す斜視
図、図1(B)はその展開図である。このライナ本体2
は円筒形状をしており、その外周面4に溝10が形成さ
れている。この溝10はライナ本体2の軸線に沿った方
向Zに真っ直ぐ延びているとともに、ライナ本体2の周
方向に関して複数形成されている。なお図1(B)の左
右方向が、後述する鋳造材料30の凝固収縮時に引張り
応力の生じる方向Ydである。
【0010】図1(C)は図1(B)のC−C線断面図
である。この図面によって前記溝10の詳細について説
明する。各溝10はその断面形状が略半円形となるよう
に機械加工により形成されており、これらの半径R、深
さH、ピッチPは、ライナ本体2及び鋳造材料30の材
質や大きさ、あるいは鋳造条件等に基づき、ライナ本体
2と鋳造材料30との密着性を高め、かつ鋳造材料30
の亀裂を防止するうえで最も効果的な値に設定されてい
る。なお図1(A)(B)においては、前記溝10の一
部のみを示して他の部分は省略しているが、実際はライ
ナ本体2の外周面4の全周にわたって溝10が形成され
ている。
である。この図面によって前記溝10の詳細について説
明する。各溝10はその断面形状が略半円形となるよう
に機械加工により形成されており、これらの半径R、深
さH、ピッチPは、ライナ本体2及び鋳造材料30の材
質や大きさ、あるいは鋳造条件等に基づき、ライナ本体
2と鋳造材料30との密着性を高め、かつ鋳造材料30
の亀裂を防止するうえで最も効果的な値に設定されてい
る。なお図1(A)(B)においては、前記溝10の一
部のみを示して他の部分は省略しているが、実際はライ
ナ本体2の外周面4の全周にわたって溝10が形成され
ている。
【0011】つぎに鋳ぐるみ用シリンダライナの製造手
順について説明する。まず前記ライナ本体2の製造につ
いては、このライナ本体2の基本的な形状を鋳造あるい
は押出しによって形成する。この鋳造品または押出し品
に対して内面研削や端面加工を行い、鋳造品においては
さらに外面研削を行って所定の円筒形状に仕上げる。ま
た各溝10の形成については、前記のようにして製造さ
れたライナ本体2をその中心軸を中心として回転可能な
保持機構(図示外)によって保持する。そしてライナ本
体2の外周面4の一点に図示外の切削バイトを当接させ
て保持機構をライナ本体2と共に図1(A)(B)で示
すライナ本体2の軸線に沿った方向Zへ移動させる。こ
れによって一本の溝10が形成される。つづいて前記保
持機構によってライナ本体2を前記ピッチPに対応する
僅かな角度だけ回転させ、前記と同様にして次の溝10
を形成する。かかる操作をライナ本体2が一回転するま
で繰り返すことにより、その外周面4の全周にわたって
所定のピッチPでライナ本体2の軸線に沿った方向Zと
平行に複数の溝10が形成される。
順について説明する。まず前記ライナ本体2の製造につ
いては、このライナ本体2の基本的な形状を鋳造あるい
は押出しによって形成する。この鋳造品または押出し品
に対して内面研削や端面加工を行い、鋳造品においては
さらに外面研削を行って所定の円筒形状に仕上げる。ま
た各溝10の形成については、前記のようにして製造さ
れたライナ本体2をその中心軸を中心として回転可能な
保持機構(図示外)によって保持する。そしてライナ本
体2の外周面4の一点に図示外の切削バイトを当接させ
て保持機構をライナ本体2と共に図1(A)(B)で示
すライナ本体2の軸線に沿った方向Zへ移動させる。こ
れによって一本の溝10が形成される。つづいて前記保
持機構によってライナ本体2を前記ピッチPに対応する
僅かな角度だけ回転させ、前記と同様にして次の溝10
を形成する。かかる操作をライナ本体2が一回転するま
で繰り返すことにより、その外周面4の全周にわたって
所定のピッチPでライナ本体2の軸線に沿った方向Zと
平行に複数の溝10が形成される。
【0012】さて、かかる構造を有する鋳ぐるみ用シリ
ンダライナを用いて鋳ぐるみを行うことによりエンジン
のシリンダブロックが製造される。この製造について
は、まずシリンダブロック用の鋳型内に複数個のライナ
本体2をセットし、この鋳型内へその下側からアルミニ
ウム合金などの溶湯を注湯する。このときの溶湯はライ
ナ本体2の軸線に沿った方向Zに流れ、ライナ本体2の
外周においては溶湯の流れる方向と前記溝10の方向が
同一であるため、各溝10の内底部にまで溶湯(鋳造材
料30)が充分に入り込む。この結果、ライナ本体2の
外周面4と鋳造材料30とは相互に噛合った状態で隙間
なく密着する。
ンダライナを用いて鋳ぐるみを行うことによりエンジン
のシリンダブロックが製造される。この製造について
は、まずシリンダブロック用の鋳型内に複数個のライナ
本体2をセットし、この鋳型内へその下側からアルミニ
ウム合金などの溶湯を注湯する。このときの溶湯はライ
ナ本体2の軸線に沿った方向Zに流れ、ライナ本体2の
外周においては溶湯の流れる方向と前記溝10の方向が
同一であるため、各溝10の内底部にまで溶湯(鋳造材
料30)が充分に入り込む。この結果、ライナ本体2の
外周面4と鋳造材料30とは相互に噛合った状態で隙間
なく密着する。
【0013】図2は鋳ぐるみ用シリンダライナの鋳ぐる
み完了状態の一部を示す平面図である。ここで図2
(A)に示す鋳造材料30からなるブロック部を、隣合
う二つのライナ本体2の間隔が最も狭い部分Xbと、図
面において部分Xbの上下に位置する部分Xcとに分け
て考える。鋳造時において注湯された鋳造材料30の冷
却凝固によってその体積が収縮するとき、部分Xcの体
積は部分Xbより大きいため、収縮量も大きくなる。こ
のため鋳造材料30の部分Xbには凝固収縮時において
Yd方向の引張り応力が生じ、この部分Xbに図2
(B)で示すように亀裂32が発生することがある。こ
の亀裂32はライナ本体2の軸線に沿った方向Zに伸び
ており、ライナ本体2の全長に及ぶ場合がある。なお前
記亀裂32を防止するために、図2(A)で示す隣合う
二つのライナ本体2の間隔Xaを大きくする手段がある
が、そうするとシリンダブロック全体の長さが必要以上
に長くなってしまう。
み完了状態の一部を示す平面図である。ここで図2
(A)に示す鋳造材料30からなるブロック部を、隣合
う二つのライナ本体2の間隔が最も狭い部分Xbと、図
面において部分Xbの上下に位置する部分Xcとに分け
て考える。鋳造時において注湯された鋳造材料30の冷
却凝固によってその体積が収縮するとき、部分Xcの体
積は部分Xbより大きいため、収縮量も大きくなる。こ
のため鋳造材料30の部分Xbには凝固収縮時において
Yd方向の引張り応力が生じ、この部分Xbに図2
(B)で示すように亀裂32が発生することがある。こ
の亀裂32はライナ本体2の軸線に沿った方向Zに伸び
ており、ライナ本体2の全長に及ぶ場合がある。なお前
記亀裂32を防止するために、図2(A)で示す隣合う
二つのライナ本体2の間隔Xaを大きくする手段がある
が、そうするとシリンダブロック全体の長さが必要以上
に長くなってしまう。
【0014】本実施の態様においては、前記のようにラ
イナ本体2の外周面4と鋳造材料30との密着性が高め
られているため、鋳造材料30のの冷却凝固時における
Yd方向の引張り応力が分散され、隣合う二つのライナ
本体2の間隔Xaを短くしても、鋳造材料30の部分X
bに前記亀裂32が発生するといった事態は防止され
る。特に前記の各溝10は、ライナ本体2の軸線に沿っ
た方向Z、つまり鋳造材料30の凝固収縮時に応力が生
じる方向Ydに対してほぼ垂直に位置していることか
ら、Yd方向の引張り応力をより効果的に分散して抑制
することができる。このように亀裂32の発生を防止し
つつ、前記の間隔Xaを小さくしてシリンダブロック全
体の寸法を小さくすることができる。
イナ本体2の外周面4と鋳造材料30との密着性が高め
られているため、鋳造材料30のの冷却凝固時における
Yd方向の引張り応力が分散され、隣合う二つのライナ
本体2の間隔Xaを短くしても、鋳造材料30の部分X
bに前記亀裂32が発生するといった事態は防止され
る。特に前記の各溝10は、ライナ本体2の軸線に沿っ
た方向Z、つまり鋳造材料30の凝固収縮時に応力が生
じる方向Ydに対してほぼ垂直に位置していることか
ら、Yd方向の引張り応力をより効果的に分散して抑制
することができる。このように亀裂32の発生を防止し
つつ、前記の間隔Xaを小さくしてシリンダブロック全
体の寸法を小さくすることができる。
【0015】また前記の各溝10によってライナ本体2
の外周面4と鋳造材料30との密着性を高めたことは、
エンジンの実働時において鋳造材料30がライナ本体2
の周方向(Yd方向)へ膨張することが抑制される。こ
の機能についても各溝10がライナ本体2の軸線に沿っ
た方向Zに位置していることで、より効果的となる。し
たがってエンジンの実働時におけるライナ本体2と鋳造
材料30との熱膨張率の差に起因して、これら相互の間
に隙間が発生する事態が防止される。このためライナ本
体2から鋳造材料30への熱伝導が向上し、エンジン運
転時の圧縮比を大きくすることが可能となる。
の外周面4と鋳造材料30との密着性を高めたことは、
エンジンの実働時において鋳造材料30がライナ本体2
の周方向(Yd方向)へ膨張することが抑制される。こ
の機能についても各溝10がライナ本体2の軸線に沿っ
た方向Zに位置していることで、より効果的となる。し
たがってエンジンの実働時におけるライナ本体2と鋳造
材料30との熱膨張率の差に起因して、これら相互の間
に隙間が発生する事態が防止される。このためライナ本
体2から鋳造材料30への熱伝導が向上し、エンジン運
転時の圧縮比を大きくすることが可能となる。
【0016】前記ライナ本体2の外周面4に対する溝1
0の形成は、すでに説明したように切削バイトを用いて
切削加工されるのであるが、その他の加工手段に代える
こともできる。図3は押出し加工によって形成された溝
16の断面図である。各溝16はその断面が略台形状に
押出し成形されており、溝幅L、深さH2、ピッチP
2、溝側面の傾斜角度θは、ライナ本体2及び鋳造材料
30の材質や大きさ、あるいは鋳造条件等に基づき、ラ
イナ本体2と鋳造材料30との密着性を高め、かつ前記
の亀裂32を防止するうえで最も効果的な値に設定され
ている。
0の形成は、すでに説明したように切削バイトを用いて
切削加工されるのであるが、その他の加工手段に代える
こともできる。図3は押出し加工によって形成された溝
16の断面図である。各溝16はその断面が略台形状に
押出し成形されており、溝幅L、深さH2、ピッチP
2、溝側面の傾斜角度θは、ライナ本体2及び鋳造材料
30の材質や大きさ、あるいは鋳造条件等に基づき、ラ
イナ本体2と鋳造材料30との密着性を高め、かつ前記
の亀裂32を防止するうえで最も効果的な値に設定され
ている。
【0017】また前記溝10,16に代えてライナ本体
2の外周面4にリブ形状の突起を形成してもよい。図4
はライナ本体2の外周面4に形成された突起20の断面
図である。この突起20についても前記溝10,16の
場合と同様にライナ本体2の軸線に沿った方向Zに真っ
直ぐ延びているとともに、ライナ本体2の周方向に関し
て複数形成されている。これらの突起20についても切
削加工あるいは押出し加工によって形成される。そして
各突起20の幅L2、高さH3、ピッチP3、側面の傾
斜角度θ2は、ライナ本体2及び鋳造材料30の材質や
大きさ、あるいは鋳造条件等に基づき、ライナ本体2と
鋳造材料30との密着性を高め、かつ前記の亀裂32を
防止するうえで最も効果的な値に設定されている。
2の外周面4にリブ形状の突起を形成してもよい。図4
はライナ本体2の外周面4に形成された突起20の断面
図である。この突起20についても前記溝10,16の
場合と同様にライナ本体2の軸線に沿った方向Zに真っ
直ぐ延びているとともに、ライナ本体2の周方向に関し
て複数形成されている。これらの突起20についても切
削加工あるいは押出し加工によって形成される。そして
各突起20の幅L2、高さH3、ピッチP3、側面の傾
斜角度θ2は、ライナ本体2及び鋳造材料30の材質や
大きさ、あるいは鋳造条件等に基づき、ライナ本体2と
鋳造材料30との密着性を高め、かつ前記の亀裂32を
防止するうえで最も効果的な値に設定されている。
【0018】特に前記の傾斜角度θ2については、各突
起20の幅L2がライナ本体2の外周面4よりも外周側
において最大寸法となるように設定されている。これに
より各突起20の間に入り込んだ鋳造材料30は、アン
カー効果によってライナ本体2の外周面4に密着保持さ
れる。したがってエンジンの実働時において鋳造材料3
0がライナ本体2の周方向へ膨張することがさらに効果
的に抑制され、ライナ本体2と鋳造材料30との熱膨張
率の差に起因する隙間の発生はほぼ確実に防止される。
なお前記のアンカー効果は、例えば前記溝16において
も発揮させることができる。すなわち図3で示す幅Lが
ライナ本体2の外周面4よりも外周側において最小寸法
となるように前記の傾斜角θを設定することにより、そ
の溝内に入り込んだ鋳造材料30とライナ本体2の外周
面4とがアンカー効果によって密着状態に保持される。
起20の幅L2がライナ本体2の外周面4よりも外周側
において最大寸法となるように設定されている。これに
より各突起20の間に入り込んだ鋳造材料30は、アン
カー効果によってライナ本体2の外周面4に密着保持さ
れる。したがってエンジンの実働時において鋳造材料3
0がライナ本体2の周方向へ膨張することがさらに効果
的に抑制され、ライナ本体2と鋳造材料30との熱膨張
率の差に起因する隙間の発生はほぼ確実に防止される。
なお前記のアンカー効果は、例えば前記溝16において
も発揮させることができる。すなわち図3で示す幅Lが
ライナ本体2の外周面4よりも外周側において最小寸法
となるように前記の傾斜角θを設定することにより、そ
の溝内に入り込んだ鋳造材料30とライナ本体2の外周
面4とがアンカー効果によって密着状態に保持される。
【0019】前記の溝10,16及び突起20は、切削
加工や押出し加工の他にライナ本体2の鋳造時に成形す
ることも可能である。つまりライナ本体2を鋳造するた
めの鋳型のキャビティ面に、溝10,16に対応する凸
形状あるいは突起20に対応する凹形状を形成してお
き、この鋳型でライナ本体2を鋳造すればよい。またラ
イナ本体2の製造後において、その外周面4にプレス加
工によって溝10,16及び突起20を成形することも
できる。
加工や押出し加工の他にライナ本体2の鋳造時に成形す
ることも可能である。つまりライナ本体2を鋳造するた
めの鋳型のキャビティ面に、溝10,16に対応する凸
形状あるいは突起20に対応する凹形状を形成してお
き、この鋳型でライナ本体2を鋳造すればよい。またラ
イナ本体2の製造後において、その外周面4にプレス加
工によって溝10,16及び突起20を成形することも
できる。
【0020】さらに溝10,16及び突起20は、ライ
ナ本体2の外周面4のうちの隣合うライナ本体2に最も
近接する部分にだけ形成してもよい。その場合において
も図2(A)で示す鋳造材料30の部分Xbについて
は、ライナ本体2の外周面4に対する密着性が高められ
て鋳造材料30のの冷却凝固時におけるYd方向の引張
り応力が分散され、鋳造材料30の部分Xbに亀裂32
が生じることは防止される。ただし溝10,16及び突
起20をライナ本体2の外周面4の全周にわたって形成
しておけば、ライナ本体2の外周面4の全周にわたって
鋳造材料30との密着性が高められるのはもちろんのこ
と、シリンダブロックの鋳造時にその鋳型内にライナ本
体2をセットする際に、その外周面4の一部に形成され
ている溝や突起が隣合うライナ本体2と最も近接するよ
うに位置決めをするといった配慮も不要となる。
ナ本体2の外周面4のうちの隣合うライナ本体2に最も
近接する部分にだけ形成してもよい。その場合において
も図2(A)で示す鋳造材料30の部分Xbについて
は、ライナ本体2の外周面4に対する密着性が高められ
て鋳造材料30のの冷却凝固時におけるYd方向の引張
り応力が分散され、鋳造材料30の部分Xbに亀裂32
が生じることは防止される。ただし溝10,16及び突
起20をライナ本体2の外周面4の全周にわたって形成
しておけば、ライナ本体2の外周面4の全周にわたって
鋳造材料30との密着性が高められるのはもちろんのこ
と、シリンダブロックの鋳造時にその鋳型内にライナ本
体2をセットする際に、その外周面4の一部に形成され
ている溝や突起が隣合うライナ本体2と最も近接するよ
うに位置決めをするといった配慮も不要となる。
【0021】
【発明の効果】ライナ本体と鋳造材料との間に隙間が発
生することを防止して相互の密着性を高めることができ
るとともに、ライナ本体の間の鋳造材料が鋳造後の凝固
収縮過程で亀裂するのを防止できる。
生することを防止して相互の密着性を高めることができ
るとともに、ライナ本体の間の鋳造材料が鋳造後の凝固
収縮過程で亀裂するのを防止できる。
【図1】鋳ぐるみ用シリンダライナを表した構成図。
【図2】鋳ぐるみ用シリンダライナの鋳ぐるみ完了状態
の一部を表した平面図。
の一部を表した平面図。
【図3】押出し加工によって形成された溝を表した断面
図。
図。
【図4】ライナ本体の外周面に形成された突起を表した
断面図。
断面図。
【符号の説明】 2 ライナ本体 4 外周面 10,16 溝 20 突起 30 鋳造材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−173074(JP,A) 実開 昭56−147329(JP,U) 実開 昭53−75604(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 19/00 B22D 19/08 F02F 1/08
Claims (1)
- 【請求項1】 鋳造時に鋳型にセットされた複数個のラ
イナ本体の外周部を鋳造材料で鋳ぐるむことによってシ
リンダ構造を形成する鋳ぐるみ用シリンダライナであっ
て、前記ライナ本体の外周面のうちの隣合うライナ本体
に最も近接する部分にのみ、ライナ本体の軸線に沿った
方向に延びる突起もしくは溝が設けられていることを特
徴とする鋳ぐるみ用シリンダライナ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26144795A JP3161301B2 (ja) | 1995-02-21 | 1995-10-09 | 鋳ぐるみ用シリンダライナ |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3246695 | 1995-02-21 | ||
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