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JP2969055B2 - 不燃性布帛及びその製造方法 - Google Patents

不燃性布帛及びその製造方法

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JP2969055B2
JP2969055B2 JP6286969A JP28696994A JP2969055B2 JP 2969055 B2 JP2969055 B2 JP 2969055B2 JP 6286969 A JP6286969 A JP 6286969A JP 28696994 A JP28696994 A JP 28696994A JP 2969055 B2 JP2969055 B2 JP 2969055B2
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fluororesin
fabric
heat
fiber
combustible
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欣豊 本郷
有一 三田
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AI ESU TEI KK
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AI ESU TEI KK
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Publication date
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  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス繊維等の耐熱繊
維からなる嵩高性加工糸の表面にフッ素樹脂が被覆され
た繊維を用いた不燃性布帛及びその製造方法に関する。
更に詳しくは、柔軟で肌触りがよく、かつ不燃性に優れ
た布帛及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】不燃性材料はその用途に応じて多くのも
のが開発され市場に出されている。例えば、建築材料、
インテリア材料、電線被覆材料、テント膜材料、産業資
材など防災面における安全性の面、または信頼性の面な
どの要求に対して幅広い分野で不燃性材料の開発がなさ
れている。このように生活様式や、市場ニーズが目まぐ
るしく変化する背景の中で、超高層ビルの内装インテリ
ア材料、病院や老人ホームのインテリア材料、さらに、
新幹線などの車輌内装材料等は不燃性の特性とともに発
煙量の規制あるいは、有毒ガスの出ないこと、また本来
のインテリア特性、風合い、人が触れた時の感触など、
多くの特性が要求されてきている。
【0003】従来、耐熱性繊維にフッ素樹脂を含浸ある
いは被覆する技術は知られており、フィラメント、撚
糸、紡績糸等にフッ素樹脂を含浸、被覆し防汚性、耐薬
品性の改良、ミシン性、耐紫外線性などの改良がなされ
たヤーンが市販されている。また、その製造方法も特公
平4−016339号公報によって提案されている。こ
れらの方法は撚糸あるいは集束されたフィラメントをフ
ッ素樹脂液、例えばポリテトラフロロエチレン樹脂(P
TFE樹脂)の水性ディスパージョンの中に連続的に浸
漬させ、その後余分に付着したフッ素樹脂液をドクター
ブレード、絞りロールあるいはダイス等によって取り除
き、フッ素樹脂の付着量をコントロールし、その後、乾
燥及び焼成炉で加熱処理し連続的に巻き取る方法がとら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の高度な要求を総合的に満足し得るものは、いまだ実現
していない。ガラス繊維やカーボン繊維などを材料にし
たインテリア布帛は不燃特性は満たす事が可能と思われ
るが、風合いや、手で触れた感触あるいは色彩などの特
性は要求特性とほど遠いものである。とくにガラス繊維
を用いたこれらのインテリア材料は耐磨耗性、着色、ク
リーニング性などの面で十分な特性を満たし得ないと同
時に、皮膚が触れたときのかゆみ、チクチクとするアレ
ルギー的な不快感を与える欠陥はインテリア材料として
致命的なものである。
【0005】さらに嵩高加工糸(バルキーヤーン)の場
合は、従来の方法でフッ素樹脂液を含浸被覆し、絞りロ
ールあるいはドクターブレードのみによって余剰付着液
を除去すると加工糸が押しつぶされ嵩高性が失われ、そ
の後そのままの形状で加熱乾燥及び焼成されるため、焼
成された被覆繊維は、偏平になったり、堅くなったり、
不規則な形状になり本来の嵩高性や風合いなどが失われ
てしまうという問題があった。嵩高性の失われる状態
は、フッ素樹脂の付着量にも大きく影響を受け、付着量
が増加する程、嵩高性や風合いも失われ、なおかつ堅く
なり繊維として使用できなくなるという問題があった。
【0006】本発明は、前記従来の問題を解決するた
め、耐熱性長繊維からなるフィラメント糸の表面にふっ
素樹脂が被覆された繊維を用いた布帛であって、無煙性
でかつ皮膚に対するチクチク感等の不快感がなく、しか
もクリーニング性、色彩、風合いなどの特性の優れた不
燃性布帛及びその製造方法を提供することを目的とす
る。さらに本発明は、前記目的に加えて、耐熱性長繊維
の嵩高加工糸を用いた場合はその嵩高性(バルキー性)
を失わずに表面にフッ素樹脂の焼成層を有する不燃性布
帛及びその製造方法を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の不燃性布帛は、耐熱長繊維の表面にフッ素
樹脂が被覆された繊維を用いた布帛であって、前記布帛
は未焼成のフッ素樹脂を含むとともに、エチルアルコー
ルの燃焼炎試験において着火及び着炎がなく、かつ発煙
がないかまたは僅少であることを特徴とする。
【0008】前記構成においては、未焼成フッ素樹脂が
耐熱性繊維の断面方向から見て、実質的な中央部分に存
在することが好ましい。柔軟な風合いを出し、皮膚に対
するチクチク感等の不快感を無くすためである。
【0009】また前記構成においては、フッ素樹脂の付
着率が前記式(数1)で算出して5〜70重量%の範囲
であることが好ましい。フッ素樹脂が有する防汚性を発
揮させるためである。
【0010】また前記構成においては、耐熱長繊維がガ
ラス繊維、ポリイミド繊維、芳香族系ポリアミド繊維、
カーボン繊維から選ばれる少なくとも一つの繊維である
ことが好ましい。これらの繊維は耐熱性に優れるからで
ある。とくにガラス繊維等の無機繊維が好ましい。
【0011】また前記構成においては、耐熱長繊維が嵩
高加工糸であることが好ましい。バルキー性を有し、柔
軟な風合いを出せるからである。また前記構成において
は、布帛が、織物、編物、不織布から選ばれる少なくと
も一つであることが好ましい。インテリア材料として使
用しやすいからである。
【0012】次に本発明の不燃性布帛の製造方法は、耐
熱長繊維の表面にフッ素樹脂を被覆した繊維を用いた布
帛の製造方法であって、フッ素樹脂を含む分散液に耐熱
長繊維を含浸し、所定量のフッ素樹脂分散液を付着さ
せ、その後、フッ素樹脂の少なくとも一部が未焼成とな
るように加熱処理し、次いで前記未焼成成分を含むフッ
素樹脂で被覆した繊維を布帛に形成し、しかる後前記布
帛の少なくとも一方の面を加熱無煙化処理することを特
徴とする。前記において、所定量とは前記式(数1)で
算出して5〜70重量%の範囲であることが好ましい。
【0013】前記構成においては、耐熱長繊維を、フッ
素樹脂を含む分散液に含浸させた後、フッ素樹脂付着長
繊維を絞り、次いで前記分散液の余剰付着分を、風圧力
を用いて除去することが好ましい。フッ素樹脂を均一に
耐熱長繊維に付与することができ、風合いを損なうこと
が防げるからである。前記においてフッ素樹脂付着長繊
維を絞る手段としては、例えばドクターナイフ、ドクタ
ーロール等を用いることができる。
【0014】また前記構成においては、フッ素樹脂を含
む分散液の余剰付着分を風圧力を用いて除去する方法が
吸引手段であることが好ましい。フッ素樹脂をさらに均
一に耐熱長繊維に付与することができ、風合いを損なう
ことが防げるからである。
【0015】また前記構成においては、未焼成成分を含
むフッっ素樹脂で被覆した繊維を布帛に形成した後、加
熱ロールを用いて布帛中の有機物成分を蒸発又は高温分
解することが好ましい。布帛形成時に使用する油剤等の
有機成分を効果的に除去するため、及び布帛内部のフッ
素樹脂を未焼成状態に保持して風合いを柔軟に保つと同
時に、皮膚に対するチクチク感等の不快感を無くすため
である。この処理を行うと、後の燃焼試験において発煙
を無くせるか僅少にすることができる。完全焼成する
と、風合いは硬くなり、パリパリした感触となって皮膚
に対するチクチク感等の不快感が出てくる。
【0016】また前記構成においては、フッ素樹脂が、
ポリテトラフロロエチレン樹脂(PTFE樹脂)、テト
ラフロロエチレン−ヘキサフロロプロピレン共重合体
(FEP樹脂)、テトラフロロエチレン−パーフロロビ
ニルエーテル共重合体(PFA樹脂)、ポリフッ化ビニ
リデン(PVDF樹脂)、エチレン−テトラフロロエチ
レン共重合体(ETFE樹脂)、エチレン−クロロトリ
フロロエチレン共重合体(ECTFE樹脂)から選ばれ
る少なくとも一つであることが好ましい。フッ素樹脂が
有する防汚性を発揮させるためである。なお、フッ素樹
脂原料(水分散液)中にシリコン樹脂を含ませておくと
柔軟性の面でさらに好ましい。また、フッ素樹脂原料
(水分散液)中に各種顔料を添加しておくと、カラフル
なフッ素樹脂被覆繊維を製造できる。
【0017】
【作用】本発明の不燃性布帛は、耐熱長繊維の表面にフ
ッ素樹脂が被覆された繊維を用いており、前記布帛は未
焼成のフッ素樹脂を含むとともに、エチルアルコールの
燃焼試験において着火及び着炎がなく、かつ発煙がない
かまたは僅少であることにより、無煙性でかつ皮膚に対
するチクチク感等の不快感がなく、しかもクリーニング
性、色彩、風合いなどの特性の優れた不燃性布帛を実現
できる。さらに、耐熱性長繊維の嵩高加工糸を用いた場
合はその嵩高性(バルキー性)を失わずに表面にフッ素
樹脂の焼成層を有する不燃性布帛を実現できる。
【0018】次に本発明の不燃性布帛の製造方法によれ
ば、フッ素樹脂を含む分散液に耐熱長繊維を含浸し、所
定量のフッ素樹脂分散液を付着させ、その後、フッ素樹
脂の少なくとも一部が未焼成となるように加熱処理し、
次いで前記未焼成成分を含むフッ素樹脂で被覆した繊維
を布帛に形成し、しかる後前記布帛の少なくとも一方の
面を加熱無煙化処理することにより、前記本発明の不燃
性布帛を効率よく合理的に製造できる。
【0019】さらに本発明の不燃性布帛とその製造方法
は下記の作用がある。 (1)フッ素樹脂の未焼成状態を作ることにより皮膚に
対する刺激が少ない。これはガラス繊維にフッ素樹脂被
覆し完全に焼成すると、直径約5〜6μmのガラスフィ
ラメントの場合、マルチフィラメントが1つの束になり
被覆されるため、手で触れた時に違和感として感じる。 (2)完全に未焼成状態では煙の発生が多くまた、クリ
ーニング性、風合いなどの面でも実用的でない。 (3)熱ロールを用いて加熱処理した場合は、発煙量を
押さえることができ、ロール表面に接触している面は平
滑、毛羽が少なく、極薄くフッ素樹脂被膜の焼成層に覆
われるためクリーニング性、摩耗堅牢度が向上する。 (4)吸引除去により嵩高糸の風合いを損なうことなく
フッ素樹脂被覆ができる。 (5)長繊維に未焼成成分を含んだフッ素樹脂被覆は、
焼成装置の温度、繊維の処理速度、フッ素樹脂の付着率
などを設定することにより種々の最適状態を作ることが
できる。 (6)加熱ロールによる加熱処理も、ロール温度、通過
速度、加圧ロールの加圧力など設定を変更することによ
り必要な最適条件を得ることができる。
【0020】
【実施例】本発明の不燃性布帛及び製造方法を実施例を
用いてさらに具体的に説明する。図1は本発明で用いる
嵩高加工糸のフッ素樹脂の被覆工程の製造プロセスの一
例である。図1において、ガラス繊維の嵩高加工糸Gは
糸巻きパッケージ1から解舒されて、ガイドロール2、
3、4、5を通過し、フッ素樹脂を含む分散液7の中に
存在するガイドロール8に導かれて浸漬される。フッ素
樹脂を含む分散液7は槽6に貯蔵され、嵩高加工糸Gに
付着して減る分は、供給槽9aから供給ライン9bを通
じて供給される。フッ素樹脂を含む分散液7に浸漬され
たガラス繊維の嵩高加工糸Gは、上方のガイドロール1
5に向かって引き上げられる。そしてフッ素樹脂が付着
しているガラスヤーンの表面をドクターロール28に沿
わせ、余分に付着したフッ素樹脂を絞り除去する。次い
で、バキュームゾーン10で吸引力によりフッ素樹脂分
散液の余剰付着分は風圧力により除去される。バキュー
ムゾーン10はバキュームポンプ11a、バキュームラ
イン11bに接続されている。またバキュームゾーン1
0は、金網、細孔の開いたメッシュプレート、スリット
孔の開いたパイプなどで形成され、外部または内部をガ
ラス繊維の嵩高加工糸Gが通過するようになっている。
これにより、フッ素樹脂の付着率は5〜70重量%の範
囲に制御される。
【0021】前記において、ドクターロール28を用い
て絞ることにより、フッ素樹脂余剰付着分を取り除き、
これを含浸槽に返すことができるので、製造コストを安
価にできる。また絞った後にバキュームゾーン10で吸
引力を用いてさらに前記分散液の余剰付着分を除去する
が、このとき風圧力を用いているので、フッ素樹脂付着
長繊維の嵩高性(バルキー性)を高く保持できる。すな
わち、最初の絞り工程で見掛上嵩高性が落ちても、風圧
力処理工程で嵩高性は回復する。
【0022】次いでガラス繊維嵩高加工糸Gは、乾燥ゾ
ーンAの糸通過孔14で乾燥される。乾燥ゾーンAは例
えば熱板12の中にヒーター13が埋め込まれており、
温度コントローラーT1 25によって温度100〜30
0℃の範囲で調節できる。
【0023】次いで乾燥されたガラス繊維嵩高加工糸G
は、焼成ゾーンBで焼成される。焼成ゾーンBは、温度
コントローラーT0 27によって温度700℃の範囲ま
で調節できる。なお、乾燥ゾーンAと焼成ゾーンBの境
界部には温度コントローラーT2 26を設けて、たとえ
ば温度280〜450℃の範囲にコントロールする。乾
燥から焼成までの各ゾーンにおける設定温度は各ゾーン
を通過するガラス繊維の通過速度あるいは供給するガラ
ス繊維の本数、付着量などによって最適の条件を設定す
ることができる。糸通過孔14からはガスが発生するの
で、排気ファン24により排気する。焼成ゾーンBにお
いて重要な点は、フッ素樹脂の少なくとも一部が未焼成
となるように加熱処理する。完全焼成では前記したよう
に風合いが粗硬になり、またまったく未焼成ではフッ素
樹脂が脱落して防汚性を発揮できないからである。これ
らの制御は、焼成ゾーンの温度やガラス繊維の処理温度
を変えることによって最適な条件、または最適な品質を
設定することができる。
【0024】以上のようにしてフッ素樹脂が焼成被覆さ
れたガラス繊維嵩高加工糸Gは、ガイドロール15、1
6、17、18、19とテンションロール20を通過
し、引き取りローラー21、22とテークアップローラ
ー23によって巻き取られる。図1においては、わかり
やすく説明するために1本のガラス繊維嵩高加工糸Gを
用いた加工例を示したが、実用的には複数本、たとえば
30〜150本程度を並列させて処理するのが好まし
い。
【0025】耐熱性長繊維例えばガラス繊維の嵩高加工
糸は、公知の方法にしたがってガラスフィラメントヤー
ンをエアージェットによる高速乱気流中に入れ、各繊維
にクリンプを形成することにより得られる。嵩高性は、
定長間に付与するクリンプの数を変化させることにより
コントロールすることができる。これらの嵩高糸は断熱
特性や柔軟性あるいは樹脂含浸性、あるいは布帛として
の風合いや装飾性など優れた特性を有しており、耐熱
性、不燃性等を必要とする航空機や車輌内装材の用途に
使われている。
【0026】以上のようにして得られた未焼成成分を含
むフッ素樹脂で被覆した繊維を布帛に形成する。布帛は
織物、編物、不織布から選ばれるが、公知の方法で形成
する。たとえば織物の場合は公知の織機を用い、編物の
場合は公知の編機を用い、不織布の場合は、ニードルパ
ンチなどを用いる。前記において、織物や編物に形成し
たのち、これらに含まれている微小な油分(界面活性
剤)等の有機物成分は、発煙物質になるため、無煙化処
理が必要になる。
【0027】次に図2は以上のようにして得られた布帛
の少なくとも一方の面を加熱無煙化処理する一実施例の
工程を示す。図2において、31は加熱ロール、32は
ニップロール、30は供給布帛、33は加熱処理後の布
帛である。加熱ロール31としては、たとえば直径40
0mmの金属製ロールで、約200℃〜500℃に加熱
できる。そして布帛を約1m/分〜5m/分で通過させ
ることにより、無煙化を行うと同時に、布帛が加熱ロー
ル31と接触する面はフッ素樹脂は焼成される。しかし
布帛の内部及び加熱ロール31と接触しない部分は不完
全焼成部分となって残る。
【0028】次に図3は布帛の加熱無煙化処理する別の
実施例を示したものである。図3において、供給ロール
34から供給された布帛30はガイドロール35を通過
し、加熱ロール31と、ニップロール32で加圧されつ
つ加熱処理され、処理後の布帛33はガイドロール36
を通過して巻取ロール37に巻き取られる。
【0029】次に図4は布帛の加熱無煙化処理する別の
実施例を示したものである。図4において、供給ロール
34から供給された布帛30はガイドロール35を通過
し、加熱ロール31と、ニップロール32で加圧されつ
つ加熱処理され、処理後の布帛33はガイドロール36
を通過して巻取ロール37に巻き取られる。
【0030】次に図5は、以下の実施例、比較例におい
て用いた燃焼試験の方法を示すものである。この燃焼試
験は、鉄道営業法で定められている鉄道車両用材料の燃
焼性規格に準じたものである。図5において、41は測
定器の台、42は供試材を45°の角度で保持するため
の傾斜保持具、43はアルコール容器をのせるためのア
ーム、44はアルコール容器をのせるためのコルク台、
45はエチルアルコール鉄製容器、46は炎、50は供
試材(布帛)である。供試材(布帛)50はB5判(1
82mm×257mm)の大きさで、傾斜保持具42で
45°の角度で保持される。エチルアルコール鉄製容器
45の底の中心が、供試材(布帛)50の下面中心の垂
直下方25.4mm(1インチ)のところにくるよう
に、熱伝導率の低いコルク台44の上にエチルアルコー
ル鉄製容器45をのせる。そして純エチルアルコール
0.5ccを入れて着火し、燃料が燃え尽きるまで放置
する。燃焼性判定は、アルコールの燃焼中と燃焼後に分
けて、燃焼中は供試材への着火、着炎、発煙状態、炎の
状態などを観察し、燃焼後は残炎、残じん、炭化、変形
状態などを調査する。なお、供試材の試験前処理は、通
気性のある室内で直射日光を避け、床面から1m以上離
して5日以上経過させたものを用いる。燃焼性の判定規
格は表1に示す通りである。
【0031】
【表1】
【0032】以下、本発明について具体的実施例及び比
較例を挙げて更に詳しく説明する。 (実施例1)ECDE75 1/2−3.8Sで222
Tex(ECDE75 1/2は、ガラス繊維業界の品
種記号で、Eは無アルカリ硝子、Cは長繊維、DEはフ
ィラメント直径6μm)、75はストランドの表示、1
/2は撚糸のストランド合糸数、3.8Sは1インチ当
たりS撚3.8回の意味である。以下同様。)のガラス
フィラメントヤーンで、10cm間に25回のクリンプ
加工を施したバルキーヤーン(嵩高加工糸)を原糸とし
た。
【0033】このガラスヤーンを図1に示す製造プロセ
スで処理した。まずPTFE樹脂(旭ガラス(株)AD
1)ディスパージョン水溶液を比重が1.102g/
ccになるように調整した。このPTFE樹脂ディスパ
ージョン水溶液に前記ガラスバルキーヤーンを浸漬し
た。次いで乾燥ゾーンに入るまでの間でかつバキューム
ゾーンに入る前にフッ素樹脂が付着しているガラスヤー
ンの表面をドクターロールに沿わせ、余分に付着したフ
ッ素樹脂を除去した。その後、長さ10〜15mm部分
に渡り、PTFE含浸ヤーン表面を8m/secの風速
で吸引し、余分のディスパージョンを除去すると同時に
付着量を調整した。次いで、乾燥ゾーン温度280℃
(滞留時間:約7秒)、焼成ゾーン温度500℃(滞留
時間:約4秒)でフッ素樹脂を焼成処理した。これらの
一連の処理は線速30m/分で連続的に行った。焼成後
のPTFE樹脂の付着量は25.8重量%であり、ほぼ
均一に付着していた。ガラスヤーンはPTFE樹脂で含
浸被覆焼成され、なおかつバルキー加工されたガラスヤ
ーンは構成単繊維フィラメントが広がった状態、すなわ
ち凝集化していなかった。また嵩高性を維持し、官能検
査においても風合いのある柔軟な嵩高糸を得ることがで
きた。
【0034】またPTFE樹脂で含浸被覆したガラスヤ
ーンは、その外径の最外層はPTFEがわずかに焼成さ
れた状態であり、実態顕微鏡でガラスヤーンの内部を観
察すると、完全に焼成された状態まで完成していない未
焼成状態のフッ素樹脂が含浸されていることが確認でき
た。フッ素樹脂が完全に焼成されると、透明な被膜状態
になるが、未焼成状態では不透明部分もしくは粒子状態
が残る。前記実態顕微鏡観察では、不透明部分及び粒子
状態が残っていた。
【0035】このフッ素樹脂被覆ガラス繊維を用い、経
糸(縦糸)として16本/インチ、緯糸(横糸)14本
/インチの織り組織で110mm幅の平織の織物を製作
した。しかるのち図3に示した加熱ロールに前記織物を
供給し熱処理を行った。条件として熱ロール表面温度は
400℃、処理速度1m/分で熱処理を行った。この織
物は柔軟性に富み、風合いがあり、手で触れてもかゆみ
やチクチクする不快感のない織物を完成することができ
た。さらに上記熱処理時に加熱ロール表面に接触してい
る織物の面は平滑になり、同時に織物表面に出ていたガ
ラス繊維の毛羽も押さえこまれ、風合いの改良と共にク
リーニング性、摩擦けんろう度などの特性も向上し、す
ぐれた不燃織物を作ることができた。
【0036】又、この熱処理織物を図5に示す方法で燃
焼試験を行ったところ、着火、着炎もなく、煙の発生は
ほとんどなく、目視での確認は不可能なレベルであっ
た。すなわち、不燃性であった。
【0037】(比較例1)ガラス繊維が乾燥ゾーン、焼
成ゾーンを連続的に通過する速度が23m/分である以
外は実施例1と同様の条件でフッ素樹脂被覆ガラス繊維
を製作した。このガラス繊維は実施例1と比較すると少
し硬く、実態顕微鏡で表面及び内面を観察するとPTF
E樹脂は完全に焼成されていた。このガラス繊維を用
い、実施例1と同様の規格で織物を製作し、かつ熱ロー
ルに供給し、実施例と同一条件で熱処理を行った。この
織物はエチルアルコールによる燃焼試験では着火、着炎
及び発煙量とも実施例1と同様問題のない特性であっ
た。すなわち、不燃性であった。しかしながら、織物表
面に皮膚が触れると、チクチクとした不快感があり、強
く触れてしばらくすると皮膚の表面に赤い斑点ができ、
かゆみがあり実用的には問題があった。
【0038】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の不燃性布帛
は、耐熱長繊維の表面にフッ素樹脂が被覆された繊維を
用いており、前記布帛は未焼成のフッ素樹脂を含むとと
もに、エチルアルコールの燃焼試験において着火及び着
炎がなく、かつ発煙がないかまたは僅少であることによ
り、無煙性でかつ皮膚に対するチクチク感等の不快感が
なく、しかもクリーニング性、色彩、風合いなどの特性
の優れた不燃性布帛を実現できる。さらに、耐熱性長繊
維の嵩高加工糸を用いた場合はその嵩高性を失わずに表
面にフッ素樹脂の焼成層を有する不燃性布帛を実現でき
る。
【0039】次に本発明の不燃性布帛の製造方法によれ
ば、フッ素樹脂を含む分散液に耐熱長繊維を含浸し、所
定量のフッ素樹脂分散液を付着させ、その後、フッ素樹
脂の少なくとも一部が未焼成となるように加熱処理し、
次いで前記未焼成成分を含むフッ素樹脂で被覆した繊維
を布帛に形成し、しかる後前記布帛の少なくとも一方の
面を加熱無煙化処理することにより、前記本発明の不燃
性布帛を効率よく合理的に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の嵩高加工糸のフッ素樹脂
被覆プロセスを示す工程図である。
【図2】 本発明の一実施例の布帛の少なくとも一方の
面を加熱無煙化処理する工程を示す。
【図3】 同布帛の加熱無煙化処理する別の実施例を示
す。
【図4】 同布帛の加熱無煙化処理する別の実施例を示
したものである。
【図5】 本発明の実施例、比較例において用いた燃焼
試験の方法を示すものである。
【符号の説明】
1 糸巻きパッケージ 2,3,4,5,8,15,16,17,18,19,
ガイドロール 6 フッ素樹脂を含む分散液槽 7 フッ素樹脂を含む分散液 9a フッ素樹脂を含む分散液の供給槽 9b フッ素樹脂を含む分散液の供給ライン 10 バキュームゾーン 11a バキュームポンプ 11b バキュームライン 12 熱板 13 ヒーター 14 糸通過孔 20 テンションロール 21,22 引き取りローラー 23 テークアップローラー 24 排気ファン 25,26,27 温度コントローラー 28 ドクターロール A 乾燥ゾーン B 焼成ゾーン G 嵩高加工糸 30 供給布帛 31 加熱ロール 32 ニップロール 33 加熱処理後の布帛 34 供給ロール 35 ガイドロール 36 ガイドロール 37 巻取ロール 41 測定器の台 42 傾斜保持具 43 アーム 44 コルク台 45 エチルアルコール鉄製容器 46 炎 50 供試材(布帛)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱長繊維の表面にフッ素樹脂が被覆さ
    れた繊維を用いた布帛であって、前記布帛は未焼成のフ
    ッ素樹脂を含むとともに、エチルアルコールの燃焼炎試
    験において着火及び着炎がなく、かつ発煙がないかまた
    は僅少であることを特徴とする不燃性布帛。
  2. 【請求項2】 未焼成フッ素樹脂が耐熱性繊維の断面方
    向から見て、実質的な中央部分に存在する請求項1に記
    載の不燃性布帛。
  3. 【請求項3】 フッ素樹脂の付着率が下記式(数1)で
    算出して5〜70重量%の範囲である請求項1に記載の
    不燃性布帛。 【数1】
  4. 【請求項4】 耐熱長繊維がガラス繊維、ポリイミド繊
    維、芳香族系ポリアミド繊維、カーボン繊維から選ばれ
    る少なくとも一つの繊維である請求項1に記載の不燃性
    布帛。
  5. 【請求項5】 耐熱長繊維が嵩高加工糸である請求項1
    に記載の不燃性布帛。
  6. 【請求項6】 布帛が、織物、編物、不織布から選ばれ
    る少なくとも一つである請求項1に記載の不燃性布帛。
  7. 【請求項7】 耐熱長繊維の表面にフッ素樹脂を被覆し
    た繊維を用いた布帛の製造方法であって、フッ素樹脂を
    含む分散液に耐熱長繊維を含浸し、所定量のフッ素樹脂
    分散液を付着させ、その後、フッ素樹脂の少なくとも一
    部が未焼成となるように加熱処理し、次いで前記未焼成
    成分を含むフッ素樹脂で被覆した繊維を布帛に形成し、
    しかる後前記布帛の少なくとも一方の面を加熱無煙化処
    理することを特徴とする不燃性布帛の製造方法。
  8. 【請求項8】 耐熱長繊維を、フッ素樹脂を含む分散液
    に含浸させた後、フッ素樹脂付着長繊維を絞り、次いで
    前記分散液の余剰付着分を、風圧力を用いて除去する請
    求項7に記載の不燃性布帛の製造方法。
  9. 【請求項9】 フッ素樹脂を含む分散液の余剰付着分を
    風圧力を用いて除去する方法が吸引手段によるものであ
    る請求項7に記載の不燃性布帛の製造方法。
  10. 【請求項10】 未焼成成分を含むフッっ素樹脂で被覆
    した繊維を布帛に形成した後、加熱ロールを用いて布帛
    中の有機物成分を蒸発又は高温分解する請求項7に記載
    の不燃性布帛の製造方法。
  11. 【請求項11】 フッ素樹脂が、ポリテトラフロロエチ
    レン樹脂(PTFE樹脂)、テトラフロロエチレン−ヘ
    キサフロロプロピレン共重合体(FEP樹脂)、テトラ
    フロロエチレン−パーフロロビニルエーテル共重合体
    (PFA樹脂)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF樹
    脂)、エチレン−テトラフロロエチレン共重合体(ET
    FE樹脂)、エチレン−クロロトリフロロエチレン共重
    合体(ECTFE樹脂)から選ばれる少なくとも一つで
    ある請求項1または7に記載の不燃性布帛及びその製造
    方法。
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