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JP2735794B2 - 成形型、その製造方法、および成形型を用いた鋳造方法 - Google Patents

成形型、その製造方法、および成形型を用いた鋳造方法

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JP2735794B2
JP2735794B2 JP6229962A JP22996294A JP2735794B2 JP 2735794 B2 JP2735794 B2 JP 2735794B2 JP 6229962 A JP6229962 A JP 6229962A JP 22996294 A JP22996294 A JP 22996294A JP 2735794 B2 JP2735794 B2 JP 2735794B2
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casting
graphite
molding die
cavity
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川 弘 治 廣
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05CINDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
    • F05C2201/00Metals
    • F05C2201/02Light metals
    • F05C2201/021Aluminium

Landscapes

  • Mold Materials And Core Materials (AREA)
  • Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形型、その製造方法
および成形型を用いた鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にダイカスト鋳造法等を用いてアル
ミニウム鋳造品を作成する際、鋳造金型内に溶融アルミ
ニウムを注入しているが、この場合アルミニウム鋳造品
の外面形状は鋳造金型のキャビティ内面により成形され
る。アルミニウム鋳造品の外面形状が平坦面であった
り、単純な形状の場合、鋳造金型のキャビティ内面によ
り容易にアルミニウム鋳造品の外面形状を成形すること
ができる。
【0003】また、アルミニウム鋳造品の外面形状に所
定の形状をもたせる場合は、キャビティ内面の形状を鋳
造品の外形に合わせて形成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、アルミニウム鋳
造品の外面を更に複雑な形状に仕上げたい場合は、一度
鋳造金型によりアルミニウム鋳造品を鋳造した後、アル
ミニウム鋳造品の外面を研削加工または切削加工して所
望の外面形状に仕上げている。
【0005】しかしながら、アルミニウム鋳造品に対し
て研削加工したり切削加工する場合、その分工程が増え
て作業効率が低下する。また研削加工または切削加工に
よっても所望の外面形状を得ることがむずかしい場合が
ある。
【0006】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、所望の外面形状を有する鋳造品を研削加工
または切削加工することなく容易かつ簡単に鋳造するこ
とができる成形型、その製造方法、および成形型を用い
た鋳造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は粉
状黒鉛とこの粉状黒鉛同志を接着するプラスチック材料
とからなり、鋳造金型キャビティ内面のうち、少なくと
も一部に装着され、鋳造金型により鋳造される鋳造品の
外面を成形する外面成形用の成形型である。
【0008】請求項3記載の発明は、粉状黒鉛とプラス
チック材料とを加熱しながら混練する工程と、混練した
粉状黒鉛とプラスチック材料を射出金型内に射出する工
程と、からなる請求項1記載の成形型を製造する方法で
ある。
【0009】請求項4記載の発明は、鋳造金型のキャビ
ティ内面に請求項1記載の外面成形用の成形型を装着す
る工程と、鋳造金型のキャビティ内に溶融金属を注入し
て鋳造品を成形する工程と、鋳造金型から鋳造品と成形
型とを取出す工程と、鋳造品および成形型を溶剤に浸
し、成形型を溶し出して鋳造品から除去する工程と、か
らなる外面成形用の成形型を用いた鋳造方法である。
【0010】
【作用】本発明によれば、鋳造金型のキャビティ内面の
うち、少なくとも一部に外面成形用の成形型を装着し、
キャビティ内に溶融金属を注入して鋳造品を成形する。
この場合、鋳造品の外面が成形型によって成形される。
鋳造品を成形した後、鋳造金型から鋳造品および成形型
を取出す。この場合、成形型の黒鉛成分は潤滑性および
剥離性に優れているので、鋳造金型から鋳造品および成
形型を容易に取出すことができる。その後鋳造品および
成形型を溶剤中に浸すと、成形型のうち、プラスチック
成分が溶剤に溶ける。他方、成形型の黒鉛成分は潤滑性
および剥離性に優れているので、鋳造品から容易に溶剤
中に流出する。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1乃至図9は本発明の実施例を示す図で
ある。
【0012】まず、図2および図3によりアルミダイカ
スト鋳造装置の概略を説明する。図2および図3に示す
ように、アルミダイカスト鋳造装置は固定金型11と、
固定金型11に対して可動自在に配設された可動金型1
2とを備え、可動金型12にキャビティ15が形成され
ている。また固定金型11は、可動金型12内のキャビ
ティ15を密封するようになっており、さらにまた固定
金型11の可動金型12側の面に凹部17が形成されて
いる。この凹部17にはゲート18が連通し、さらにゲ
ート18には溶融アルミニウム用の投入口19を有する
導入路18aが連通している。
【0013】また可動金型12のキャビティ15内に
は、可動金型12から突出する金属中子13が設けら
れ、この金属中子13により後述するアルミニウム鋳造
品40の空間43が成形される(図6参照)。なお、固
定金型11、可動金型12、および金属中子13は、い
ずれも鋼鉄製となっている。
【0014】また図3(a)(b)に示すように、可動
金型12のキャビティ15は、固定金型11側からみて
矩形状となっており、この矩形状のキャビティ15内に
は、アルミニウム鋳造品40の外面を成形する外面成形
用の成形型20が嵌込まれている。この場合、成形型2
0は、キャビティ15の矩形形状に対応して四角筒状と
なっており、成形型20の4つの側面20は装着面とな
って、キャビティ15の4つの側面15aに接してい
る。なお、図3(a)は可動金型12を固定金型11側
からみた図であり、他方、図3(b)は固定金型11を
可動金型12側からみた図である。
【0015】また、図3(a)に示すように、四角筒状
の成形型20は、接合面29で接合された4つの部分か
らなっている。
【0016】次に図1、図4および図5により、外面成
形用の成形型20について説明する。図1、図4および
図5に示すように、成形型20は四角筒状をなしてお
り、粉状黒鉛と、この粉状黒鉛同志を接着するプラスチ
ック材料、例えば、ポリカーボネート材料とからなって
いる。
【0017】成形型20は成形型本体21からなり、成
形型本体21は側面15aに接する装着面25と、キャ
ビティ15の内側に向う内側面26とを有している。ま
た成形型本体21には、装着面25と内側面26とを貫
通する貫通孔22が多数設けられている。このうち成形
型本体21の内側面26は、アルミニウム鋳造品40
(図6)のケース本体41外面を成形するものであり、
貫通孔22はアルミニウム鋳造品40の外方突出部45
を成形するものである。
【0018】また、成形型本体21の装着面25上に
は、溝23および集合溝24が形成されている。このう
ち溝23は四角筒状の成形型20の中心軸Lと平行に延
びており、また集合溝24は溝23に直交して延びてい
る。また、成形型本体21を貫通する貫通孔22は、成
形型本体21に縦横並んで基盤の目状に設けられてお
り、この貫通孔22は成形型本体21の装着面25上に
設けられた溝23に連通している。すなわちこの溝23
は、貫通口22の一列毎に対応して配置され、集合溝2
4は成形型本体21の装着面25の略中央部に溝23に
直交して延びている。
【0019】このためキャビティ15内部から成形型2
0の貫通孔22を経た溶融アルミニウムは、まず各溝2
3内に流入し、その後集合溝24で集合して成形型20
の端部に設けられたエア溜り27内に入り込むようにな
っている。このエア溜り27は1つの装着面25の両端
部に1つずつ、成形型20全体として合計8個設けられ
ており、鋳造中、キャビティ15内のエア等の気体を受
入れるようになっている。また、エア溜り27には成形
型20を補強する補強板30が設けられている。エア溜
り27内のアルミニウム鋳造品40は巣が多く発生する
ので鋳造後に除去される。
【0020】次に成形型20の製造方法について述べ
る。成形型20は、黒鉛入プラスチック製ペレット材料
を用いて射出成形により製造される。まず黒鉛入プラス
チック製ペレット材料の製造過程について、その概略を
述べる。
【0021】図8に示すように、押出機110におい
て、まずホッパ123内にポリカーボネート製ペレット
と粉状黒鉛とからなる原料125が充てんされる。ホッ
パ123内のポリカーボネート製ペレットと粉状黒鉛と
の重量比率は、後述する黒鉛入プラスチック製ペレット
材料117のポリカーボネート成分と黒鉛成分との重量
比率に対応して90:10〜10:90の範囲内に入っ
ている。次にホッパ123内の原料125がシリンダ1
26側へ送られ、スクリュー128の回転に伴ってシリ
ンダ126内で原料125が加圧されるとともに、ヒー
タ127により加熱される。
【0022】シリンダ126内において原料125が加
熱圧縮されると、ポリカーボネート製ペレットは溶融
し、粉状黒鉛と混じり合い、押出機110のヘッド12
9からダイ111(図7)を経て外方へ流出する。
【0023】黒鉛は1000℃以下の環境条件では、合
成樹脂と化学反応を行こすことはないので、ポリカーボ
ネートと黒鉛との混合物中において、ポリカーボネート
と黒鉛は各々個有の性質をもって独立して存在する。
【0024】次に、図7に示すように押出機110内で
混練されたポリカーボネートと黒鉛は、ストランド状混
合物112となってダイ111からペレタイザ116内
に送り込まれる。ストランド状混合物112はペレタイ
ザ116内において、フィードロール113、114に
より回転刃115側へ送られ、この回転刃115により
細かく破断され、直径1〜2mmの黒鉛入プラスチック
製ペレット材料117が得られるこの黒鉛入プラスチッ
ク製ペレット材料117は、ポリカーボネート成分と、
黒鉛成分と混合物となっており、ポリカーボネート成分
と黒鉛成分との重量比率は、上述のように90:10〜
10:90の範囲内に入っている。ポリカーボネート成
分と黒鉛成分との重量比率が90:10よりもポリカー
ボネート成分が多くなる場合、射出成形により得られる
製品については剥離性がやや劣る。
【0025】ポリカーボネート成分と黒鉛成分との重量
比率が10:90よりも黒鉛成分が多くなる場合、射出
成形により得られる製品については靭性が劣る。
【0026】ところで、ポリカーボネート成分と黒鉛成
分との組合せは、次のように定められる。すなわち射出
成形品として単純構造でかつ体積が大きいものを作成す
る場合は、下表の中から黒鉛体積%が比較的大きなポリ
カーボネート成分と黒鉛成分との組合せが選択される。
この場合、例えば黒鉛体積%が70%の組合せを選択し
たとすると、黒鉛1540gとポリカーボネート360
gとが混合される。なお下表は全体の体積が1000c
3 の場合における、黒鉛体積%に対応する黒鉛とポリ
カーボネートの配合量(g)を示している。
【0027】他方、射出成形品として複雑構造でかつ体
積が小さいものを作製する場合は、黒鉛体積%が比較的
小さなポリカーボネート成分と黒鉛成分との組合せが選
択される。
【表1】
【0028】次にこのようにして得られた黒鉛入りプラ
スチック製ペレット材117を用いて成形型20を製造
する方法について図9により説明する。
【0029】図9に示すように、射出成形機130は射
出シリンダ134内に摺動自在に設けられた射出ラム1
35と、射出ラム135をドライブシャフト138を介
して回転駆動する油圧モータ137とを有している。射
出ラム135にはスクリュー132が連結され、スクリ
ュー132はバレル136内に配設されている。またス
クリュー132には、ホッパ131から黒鉛入プラスチ
ック製ペレット材料117が供給されるようになってい
る。さらにスクリュー132の先端にはノズル139が
設けられ、ノズル139は固定型40と可動型141か
らなる射出金型に連結されている。
【0030】次に成形型の射出成形方法について説明す
る。まず、ホッパ131内に黒鉛入プラスチック製ペレ
ット材料117が充てんされ、次に油圧モータ137に
より、射出ラム135を介してスクリュー132が回転
する。この間、スクリュー132内に黒鉛入プラスチッ
ク製ペレット材料117が供給され、スクリュー132
の回転によって黒鉛入プラスチック製ペレット材料11
7のうちホリカーボネート成分が溶融する。次に溶融し
たポリカーボネート内に粉状黒鉛が混在した混合物が、
ノズル139を経て、固定型140と可動型141との
間のキャビティ内に射出され、このようにしてポリカー
ボネートと粉状黒鉛とからなる成形型20が得られる。
【0031】成形型20の成分のうちポリカーボネート
は耐熱性に優れ、かつ靭性が高い特性を有する。他方、
粉状黒鉛は六方晶系材料で、かつ硬度1.5、比重2.
2となっている。黒鉛は優れた耐熱性を有するととも
に、その結晶構造から優れた潤滑性(剥離性)を有す
る、また黒鉛は高温において機械的強度が大きくなって
おり、無機溶剤または有機溶剤のいずれにも溶けない特
性を有している。
【0032】また、ポリカーボネートと黒鉛は、上述の
ように互いに化学反応を起こすことなく、各々の固有の
特性をもって存在する。
【0033】これらのことから、ポリカーボネートと粉
状黒鉛からなる成形型20は、耐熱性に優れかつ潤滑性
に優れた射出成形品となる。この場合、成形型20の成
分のうち、ポリカーボネートは、粉状黒鉛同志を接着す
る役割を果たす。
【0034】次にこのような構成からなる外面成形用の
成形型を用いた鋳造方法について説明する。
【0035】まず、図2に示すように可動金型12のキ
ャビティ15内にプラスチック製の四角筒状成形型20
が嵌込まれる。この場合、成形型20の中心軸Lは金属
中子13の中心軸と一致する。
【0036】次に固定金型11に対して可動金型12が
接近し、可動金型12のキャビティ15が固定金型11
により密封される。この状態で、投入口19から溶融ア
ルミニウムが導入路18aに投入され、溶融アルミニウ
ムは導入路18aからゲート18を経てキャビティ15
内に噴射される。ゲート18からキャビティ15内に流
入する溶融アルミニウムは霧状に噴射され、温度は約6
00℃となる。
【0037】図4および図5に示すように、ゲート18
からキャビティ15内に流入する溶融アルミニウムは、
その後金属中子13に当接して成形型20側へ流れる。
成形型20において溶融アルミニウムは、成形型本体2
1の内側面26側から貫通孔22を通って成形型本体2
1の装着面25側に達し、可動金型12に当接する。そ
の後溶融アルミニウムは、装着面25上において成形型
20の中心軸Lと平行に延びる溝23内を通り、続いて
溝23と直交して延びる集合溝24内に入る。溶融アル
ミニウムは、この集合溝24により集められ、集合溝2
4を経て成形型20に8個設けられたエア溜り27内に
流入する。
【0038】この間、キャビティ15内のエア等の気体
は、溶融アルミニウムにより貫通孔22から溝23内に
押出され、溝23から集合溝24を経てエア溜り27内
に流入する。
【0039】次にキャビティ15内に充填された溶融ア
ルミニウムは、固定金型11および可動金型12により
急速に冷却され、アルミニウム鋳造品40が成形され
る。
【0040】この場合、溶融アルミニウムから、粉状黒
鉛とポリカーボネートとからなる成形型20側へも伝熱
が行われる。しかしながら、粉状黒鉛とポリカーボネー
トとからなる成形型20の熱伝導度は、鋼鉄製の固定金
型11および可動金型43に比較するときわめて小さい
ので、溶融アルミニウムから成形型20への伝熱量はき
わめて小さくなる。このため、粉状黒鉛とポリカーボネ
ートとからなる成形型20が鋳造中に溶融することはな
く、従って、形状精度の優れたアルミニウム鋳造品40
を成形することができる。
【0041】なお、アルミニウム鋳造品40の肉厚部近
傍の成形型20表面に、図示しない強耐熱性シリコンゴ
ムを塗布することにより、アルミニウム製造品の肉厚部
からの熱の逃げが遅くなっても、成形型20が溶融する
ことはない。
【0042】次に固定金型11から可動金型12を引離
し、可動金型11に形成されたキャビティ15からアル
ミニウム鋳造品40を成形型20とともに取り出す。
【0043】この場合、成形型20は、黒鉛成分によっ
て優れた潤滑性と剥離性を有するので、キャビティ15
からアルミニウム鋳造品40とともに成形型20を容易
かつ簡単に取出すことができ、キャビティ15内に成形
型20が一部付着したり、こびり付くことはない。従っ
て、1回のアルミダイカスト鋳造毎にキャビティ15内
を清浄化する必要はなく、アルミダイカスト鋳造を完全
自動化することができる。次に、300℃程度でアルミ
ニウム鋳造品40および成形型20を加熱し、成形型2
0のうちポリカーボネート成分を溶融させてアルミニウ
ム鋳造品40の外面から流出させる。
【0044】次に図6に示すようにアルミニウム製造品
40が、成形型20とともに容器50中の溶剤51内に
浸される。図6において、便宜的に成形型20が除去さ
れた場合のアルミニウム鋳造品40が示されている。こ
のように溶剤51内にアルミニウム鋳造品40と成形型
20を浸すことにより、成形型20の残りのポリカーボ
ネート成分を溶剤51により溶解させ、アルミニウム鋳
造品40から完全に除去することができる。他方、成形
型20のうち黒鉛成分は、潤滑性および剥離性に優れて
いるので、アルニウム鋳造品40から容易かつ簡単に取
除かれ、溶剤51中において底部に沈殿する。また、溶
剤51中に溶解したポリカーボネート成分は、溶剤51
表面に浮上する。
【0045】このため、溶剤51の底部に沈殿した黒鉛
成分と、溶剤51表面に浮上した溶解ポリカーボネート
成分とを、溶剤中で容易かつ簡単に分離することがで
き、廃物処理が容易となる。
【0046】また、容器50内の溶剤51中に超音波発
生装置(図示せず)を配置することにより、溶剤51中
に超音波を発生させることができ、このことにより成形
型20をより迅速に溶解除去することができる。
【0047】ポリカーボネート製の成形型20を溶解除
去する溶剤としては、以下のような炭化水素系溶剤が用
いられる。
【0048】メチレンクロライド(ジクロロメタンまた
は塩化メチレン)、NMP(N−メチル−2−オレフィ
ン)、DMP(NN−ジメチルホルムアミド)、MFK
(メチルエチルケトン)、酢酸エチル(エステル)。
【0049】図6に示すように、アルミニウム鋳造品4
0は図示しない電気製品等を内部に収納するとともに、
この電気製品から発生する熱を外部へ放熱する放熱ケー
スとなっているが、他の目的に用いてもよい。アルミニ
ウム鋳造品40は、内部に空間43が形成され一側43
aが開口したケース本体41と、ケース本体41の4側
面に設けられケース本体41から外方へ突出する多数の
外方突出部45とを有している。またケース本体41の
底部には、外方へわずかに突出する凸部42が設けられ
ている。
【0050】このうちケース本体41の空間43は金属
中子13により成形され、またケース本体41の外面
(外方突出部45の基端面)は成形型20の内側面26
により成形される。またケース本体41から突出する多
数の外方突出部45は、成形型20貫通孔22によって
成形され、さらにケース本体41の底部の凸部42は、
固定金型11の凹部17によって成形される。
【0051】さらに、各外方突出部45は、その先端に
おいて連結板46によって連結されているが、この連結
板46は成形型20の溝23および集合溝24によって
成形される。
【0052】その後、必要に応じて連結板46を研削し
てもよく、連結板46を研削することにより、連結板4
6およびエア溜り27内の鋳造品を除去することができ
る。他方、連結板46を研削しない場合は、各外方突出
部45は連結板46により強度的に補強されることにな
る。なお、連結板46を研削しない場合でも、エア溜り
27内の鋳造品は巣が発生しているため除去される。
【0053】このように本実施例によれば、粉状黒鉛と
ポリカーボネートとからなる成形型20を用いてアルミ
ニウム鋳造品40を鋳造した後、成形型20とともにア
ルミニウム鋳造品40を溶剤51中に浸すだけで、アル
ミニウム鋳造品40から成形型20を容易に溶解除去す
ることができる。このため、研削加工または切削加工を
行うことなく、ケース本体41の4側面に多数の外方突
出部45を設けた複雑な外面形状を有するアルミニウム
鋳造品40を容易かつ簡単に得ることができる。
【0054】変形例 次に本発明の変形例について説明する。上記実施例にお
いて、成形型20としてキャビティ15の4側面に接す
る四角筒状のものを示したが、これに限らず四角筒状の
ものを接合面29を境として1/4に分割した成形型で
あってキャビティ15の一側面のみに装着したものを用
いてもよい。この場合は、成形型20は1つの装着面を
介してキャビィ15の一側面に装着される。
【0055】また、成形型20として粉状黒鉛とポリカ
ーボネートとからなる成形型20ののものを用いた例を
示したが、これに限らず、ポリカーボネートの代わり
に、他の熱可塑性樹脂を用いてもよい。この場合、熱可
塑性の内部樹脂としては、四弗化エチレン樹脂等のフッ
素樹脂(ポリフルオルエチレン樹脂)、ポリイミド樹
脂、ポリアミドイミド樹脂、またはポリスルホン樹脂、
塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂(ナイロン樹脂)、ポ
リプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹
脂(テトロン樹脂)、またはポリサルホンサン樹脂があ
げられる。
【0056】また、成形型20を複数の部分から構成す
るとともに、各部分のうち厚肉単純形状の部分について
は黒鉛成分を多くしてプラスチック成分を少なくし、薄
肉複雑形状の部分については、黒鉛成分を少なくしてプ
ラスチック成分を多くしてもよい。このように厚肉単純
形状の部分について黒鉛成分を多くすることにより、溶
剤の使用量を少なくして、容易に成形型20をアルミニ
ウム鋳造品40から除去することができる。
【0057】また、上記実施例において、鋳造方法の一
つとしてアルミニウムダイカスト鋳造を行う場合につい
て説明したが、重力鋳造法、低加圧鋳造法や精密鋳造
法、その他の鋳造法に適用することができる。また、鋳
造品はアルミニウムに限ることなく、鉛、亜塩、マグネ
シウム、マンガン、あるいはこれらの合金についても用
いることができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
成形型を用いて鋳造品を鋳造した後、鋳造金型から鋳造
品および成形型を取出し、その後鋳造品および成形型を
溶剤中に浸すだけで鋳造品から成形型を除去することが
でき、複雑な外面形状を有する鋳造品を容易かつ簡単に
得ることができる。この場合、成形型の黒鉛成分は潤滑
性および剥離性に優れているので、鋳造品および成形型
を鋳造金型から容易に取出すことができる。また鋳造品
と成形品を溶剤中に浸すだけで、成形品のプラスチック
成分を溶剤中で溶解させ、黒鉛成分を溶剤中に流出させ
ることができる。溶剤中で黒鉛は底部に沈殿し、溶解し
たプラスチック成分は溶剤表面に浮上するので両者を溶
剤中で容易に分離することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による外面形状の成形型を示す斜視図。
【図2】キャビィ内に成形型を装着した状態を示す可動
金型と固定金型の側断面図。
【図3】可動金型および固定金型を示す正面図。
【図4】図2のA線方向の拡大断面図。
【図5】図2と同様の方向からみた可動金型のキャビテ
ィ内を示す拡大側断面図。
【図6】アルミニウム鋳造品を示す斜視図。
【図7】黒鉛入プラスチック製ペレット材料を製造する
方法を示す図。
【図8】押出機を示す詳細図。
【図9】成形型の製造方法を示す図。
【符号の説明】
11 固定金型 12 可動金型 13 金属中子 15 キャビティ 20 成形型 21 成形型本体 22 貫通孔 23 溝 24 集合溝 25 装着面 26 内側面 40 アルミニウム鋳造品 41 ケース本体 45 外方突出部 46 連結板 110 押出機 116 ペレット 117 黒鉛入プラスチック製ペレット材料 130 射出成形材 140 固定型 141 可動型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B22D 29/00 B22D 29/00 A D // B29C 45/00 B29C 45/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粉状黒鉛とこの粉状黒鉛同志を接着するプ
    ラスチック材料とからなり、鋳造金型のキャビティ内面
    のうち、少なくとも一部に装着され、鋳造金型により鋳
    造される鋳造品の外面を成形する外面成形用の成形型。
  2. 【請求項2】プラスチック成分と黒鉛成分との重量比
    は、90:10〜10:90の範囲内にあることを特徴
    とする請求項1記載の成形型。
  3. 【請求項3】粉状黒鉛とプラスチック材料とを加熱しな
    がら混練する工程と、 混練した粉状黒鉛とプラスチック材料を射出金型内に射
    出する工程と、からなる請求項1記載の成形型を製造す
    る方法。
  4. 【請求項4】鋳造金型のキャビティ内面に請求項1記載
    の外面成形用の成形型を装着する工程と、 鋳造金型のキャビティ内に溶融金属を注入して鋳造品を
    成形する工程と、 鋳造金型から鋳造品と成形型とを取出す工程と、 鋳造品および成形型を溶剤に浸し、成形型を溶し出して
    鋳造品から除去する工程と、からなる外面成形用の成形
    型を用いた鋳造方法。
  5. 【請求項5】鋳造品および成形型を溶剤に浸す前に、鋳
    造品および成形型を加熱し、成形型のうちプラスチック
    成分を溶融させて除去する工程を更に備えたことを特徴
    とする請求項4記載の鋳造方法。
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