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JP2580535B2 - ポリイミド・シリカ複合体の製造方法 - Google Patents

ポリイミド・シリカ複合体の製造方法

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Publication number
JP2580535B2
JP2580535B2 JP6117395A JP11739594A JP2580535B2 JP 2580535 B2 JP2580535 B2 JP 2580535B2 JP 6117395 A JP6117395 A JP 6117395A JP 11739594 A JP11739594 A JP 11739594A JP 2580535 B2 JP2580535 B2 JP 2580535B2
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JP
Japan
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polyimide
silica
composite
silica composite
water
Prior art date
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Application number
JP6117395A
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Inventor
淑夫 今井
雅明 柿本
義武 伊与久
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TOKYO KOGYO DAIGAKUCHO
Original Assignee
TOKYO KOGYO DAIGAKUCHO
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Publication date
Application filed by TOKYO KOGYO DAIGAKUCHO filed Critical TOKYO KOGYO DAIGAKUCHO
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Silicon Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明のポリイミド・シリカ複合
体は、十分に高い硬度を有するシリカと、より軟らかい
ポリイミドとを任意の割合で複合化したもので、電気機
械部品、建築資材、航空機資材等に使用される軽量耐久
材料を提供するにある。
【0002】
【従来の技術】シリカ等の金属酸化物の粒子、短繊維等
と、ポリマーとを複合化することにより得られる複合体
は、強靱な構造材料として使用できることが知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来公
知の方法によりシリカとポリマーとを混練り等の方法に
より混合して複合化する場合には、シリカ粒子等が偏在
したり、またたとえ均一に複合化することができたとし
ても、シリカの含有量が、たかだか数十%までしか複合
化できない欠点があった。さらにシリカは粒子や短繊維
として分離独立しており、これらが連続相を形成するこ
とはなく、無機充填剤として十分な寄与をしているとは
言えず、強度も格別向上しない欠点があった。これはポ
リマー材料の種類には関係のないことで、仮にポリマー
材料としてポリイミドを使用したとしても何等変化しな
いことである。
【0004】本発明者らは、すぐれた耐熱性と機械特性
を有するポリイミドとシリカとの複合体を作製すること
を目的として複合体の作製法を検討した結果、ポリイミ
ドのモノマーであるテトラカルボン酸またはそのジエス
テルと、ジアミンとから生成される塩化合物とシリカの
原料であるケイ素のアルコキシドとの混合物を出発物質
として圧縮成形により上記目的が達成できることを見出
した。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はテトラカルボン
酸またはそのジエステルと、ジアミンとから生成される
次の一般式
【化5】 (式中、R1 は4価の芳香族基を表し、R2 は炭素数が
4〜12の2価の脂肪族基を表し、R3 は水素、メチル
基、エチル基より選択された何れかの基を示す。)で表
される塩化合物と、次の一般式
【化6】 (式中、R4 はメチル基、エチル基の何れかの基を示
す。)で表されるケイ素のアルコキシドとを、水または
水と有機溶媒との混合物に溶解させ、溶液中の揮発物を
揮発させ、得られた混合物を50〜500 MPaの加圧下で
1時間ないし20時間、100 〜400 ℃の反応温度で加熱す
ることにより連続したシリカ相より成る緻密構造をもっ
た複合体を得ることを特徴とするポリイミド・シリカ複
合体の製造方法にある。
【0006】また、本発明は、テトラカルボン酸または
そのジエステルと、ジアミンとから生成される次の一般
【化7】 (式中、R1 は4価の芳香族基を表し、R2 は炭素数が
4〜12の2価の脂肪族基を表し、R3 は水素、メチル
基、エチル基より選択された何れかの基を示す。)で表
される塩化合物と、次の一般式
【化8】 (式中、R4 はメチル基、エチル基の何れかの基を示
す。)で表されるケイ素のアルコキシドを水または水と
有機溶媒との混合物に溶解させ、溶液中の揮発物を揮発
させて得られた初期縮合物とを混合し、この混合物を50
〜500 MPaの加圧下で1時間ないし20時間、100 〜40
0 ℃の反応温度で加熱することにより連続したシリカ相
より成る緻密構造をもった複合体を得ることを特徴とす
るポリイミド・シリカ複合体の製造方法にある。
【0007】本発明のポリイミド・シリカ複合体に用い
るポリイミドは一般式
【化9】 (式中R1 は4価の芳香族基を表し、R2 は炭素数が4
〜12の2価の脂肪族基を表す)で表される繰り返し単位
を有するものである。
【0008】上記一般式〔式3〕で表される繰り返し単
位を有するポリイミドは、テトラカルボン酸またはその
ジエステルとジアミンとから生成する一般式
【化10】 (式中R1 は4価の芳香族基を表し、R2 は炭素数が4
〜12の2価の脂肪族基を表し、R3 は水素、メチル基、
エチル基の何れかを示す。)で表される塩化合物の熱に
よる脱水縮合反応により製造される。
【0009】上記一般式〔式1〕で表される塩化合物
は、一般式
【化11】 (式中R1 は4価の芳香族基を表し、R3 は水素、メチ
ル基、エチル基を表す。)で表されるテトラカルボン酸
またはそのジエステルと一般式
【化12】 (式中R2 は炭素数が4〜12の2価の脂肪族基を表
す。)で表されるジアミンとの反応により得られる。
【0010】ここで、上記一般式〔式4〕で表されるテ
トラカルボン酸またはそのジエステルは、相当するテト
ラカルボン酸の無水物と水またはアルコールとの反応に
より容易に合成される。
【0011】一般式〔式4〕で表されるテトラカルボン
酸の具体例としては、ピロメリト酸、3,3′,4,
4′−ビフェニルテトラカルボン酸、2,3,3′,
4′−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3′,4,
4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3′,
4,4′−オキシジフタル酸、3,3′,4,4′−ジ
フェニルメタンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,
4−ジカルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン、3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラ
カルボン酸等のテトラカルボン酸を挙げることができ
る。
【0012】上記一般式〔式5〕で表されるジアミンの
具体例としては、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジ
アミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−
ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9
−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,1
1−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン
等をあげることができる。
【0013】一般式
【化13】 (式中R4 はメチル基、エチル基を示す。)で表される
ケイ素のアルコキシドはテトラメトキシシランとテトラ
エトキシシランである。
【0014】
【作用】本発明者等はすでにテトラカルボン酸ジエステ
ルと脂肪族ジアミンの塩を下記〔式6〕に示すように加
熱、加圧下で重合反応させると同時に成形を行う方法に
より半芳香族ポリイミドを合成し〔式6〕、その性質に
ついて検討してきた。一方、テトラメトキシシラン(T
MOS)は水の存在下、〔式7〕の様な加水分解・重縮
合を起こし、段階的な熱処理の後シリカが生成すること
がゾルーゲル法として知られている。
【化14】
【化15】
【0015】本発明者等は上述の塩が水に可溶であるこ
とに着目し、重合同時成形法によるポリイミドとゾルー
ゲル法によるシリカとを組み合わせ、ポリイミド・シリ
カ複合体を作製できることを知見し、その性質について
検討し本発明に到達した。
【0016】以下に本発明のポリイミド・シリカ複合体
の製造方法の一例を示すと、まずテトラカルボン酸また
はそのジエステルとジアミンとから生成する塩化合物
と、ケイ素のアルコキシドとを水もしくは水を1〜99重
量%含む有機溶媒に溶解させ、−10℃から80℃で数分か
ら数時間攪拌し、得られた溶液から−10℃から80℃で減
圧蒸留により揮発分を留去して、混合物を得る。またこ
の場合、テトラカルボン酸またはそのジエステルとジア
ミンとから生成する塩化合物を単離することなく、テト
ラカルボン酸またはそのジエステルとジアミンを水もし
くは水を1〜99重量%含む有機溶媒に溶解させ、十分攪
拌した後ケイ素のアルコキシドを加え、得られた溶液か
ら減圧蒸留により揮発分を留去して、混合物を得ること
もできる。また、テトラカルボン酸またはそのジエステ
ルと、ジアミンとから生成する塩化合物と、ケイ素のア
ルコキシドを水もしくは水を1〜99重量%含む有機溶媒
に溶解させ、溶液中の揮発分を減圧蒸留により留去して
得られた初期縮合物とを混合して、混合物を得る。
【0017】次いで、得られた混合物を型に入れ、50〜
500 MPaの圧力下、100 〜400 ℃で数分から数十時間
加熱することにより行われるものである。この方法に使
用できる有機溶媒としては、水に溶解するアルコール系
溶媒、たとえばメタノール、エタノール、プロパノール
等、アミド系溶媒、たとえばジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロ
リドン等、ジメチルスルホキシドやテトラヒドロフラン
等をあげることができる。この方法で使用する水もしく
は水を含む有機溶媒の、テトラカルボン酸またはそのジ
エステルとジアミンの塩化合物とケイ素のアルコキシド
の総重量に対する割合は、重量比で0.1 倍から50倍であ
るが、均一溶液を与える最小量を使用するのが好まし
い。
【0018】かくして製造されるポリイミド・シリカ複
合体においては、シリカの含有率が重量百分率で5〜95
%のものが得られ、たとえば図1に示した走査型電子顕
微鏡写真に見られるように、大きな相分離のない緻密な
構造となる。さらに空気中800 ℃においてポリイミド成
分を完全に熱分解した後には図2に示した走査型電子顕
微鏡写真にみられるように連続したシリカ相が観察さ
れ、シリカがポリイミド・シリカ複合体の中で連続して
ひろく分布していることがわかる。また、ダイヤモンド
圧入法により測定したビッカース硬度はポリイミド・シ
リカ複合体のシリカ含有率の増加とともに増大し、その
絶対値も大きな値を示す(図3参照)。破壊靱性もシリ
カ含有率の増加とともに増大し、その絶対値も大きな値
を示す(図4参照)。さらに図5に示すように動的粘弾
性の測定により、ポリイミド・シリカ複合体の貯蔵弾性
率はポリイミドのガラス転移温度よりも高温においても
大きな低下は見られず大きな値を保持する。
【0019】以下に図を参照しながら本発明の実施例を
説明するが、本発明はこのような実施態様に限定するこ
とを目的とするものではない。
【0020】
【実施例】図1はサンプル3(シリカ含有率が50重量%
のポリイミド・シリカ複合体)の断面の走査型電子顕微
鏡写真、図2は同サンプルを800 ℃で10分処理したもの
の断面の走査型電子顕微鏡写真である。
【0021】図3は本発明で得られたポリイミド・シリ
カ複合体をダイヤモンド圧入法により測定したビッカー
ス硬度とシリカ含有率を示す。図4は破壊靱性とシリカ
含有率との関係を示す特性図であり、ビッカース硬度お
よび破壊靱性はポリイミド・シリカ複合体のシリカ含有
率の増加とともに増大し、その絶対値も大きな値を示し
ている。
【0022】図5にサンプル1および2(各々シリカ含
有率が10重量%と30重量%のポリイミド・シリカ複合
体)を短冊状に切り出して測定した動的粘弾性の測定結
果を各々点線と実線で示す。ポリイミド・シリカ複合体
の貯蔵弾性率はポリイミドのガラス転位温度である100
℃よりも高温においても大きな低下は見られず大きな値
を保持していることが認められた。
【0023】図6は本発明のポリイミド・シリカ複合体
の作製に用いた加圧加熱装置の概略図を示し、図6で1
は油圧プレス、2は反応装置、3は圧力計、4は圧力調
整バルブ、5は油圧ポンプ、6は温度計、7は温度測定
用熱電対である。
【0024】図7は本発明のポリイミド・シリカ複合体
の作製に用いた加圧加熱装置の反応装置拡大図を示し、
図7で8はピストン、9はシリンダー、10はサンプル、
11はヒーター、12は断熱材、13は外壁、14は温度測定用
熱電対を示す。図8はサンプル3の赤外吸収(IR)ス
ぺクトル図である。 参考例1 3,3′,4,4′−オキシジフタル酸ジエ
チルエステルと1,8−ジアミノオクタンとの塩の合成 冷却管、窒素導入管をつけた500 mlのナスフラスコに
15.51 g(50 m mol)の3,3′,4,4′−オキシジ
フタル酸二無水物とエタノール500 mlをとり、15時間
加熱還流した。つぎに温度を60℃に下げ、1,8−ジア
ミノオクタン7.21g(50 m mol)を少しずつ加えた。し
ばらく攪拌を続けると白色の沈澱が析出する。放冷後さ
らに氷浴上で1時間攪拌し、析出物をろ過により回収
し、室温で減圧乾燥を行い、白色結晶状の3,3′,
4,4′−オキシジフタル酸ジエチルエステルと1,8
−ジアミノオクタンとの塩を得た。収量:44.88 g(95
%)、融点:168 ℃(示差走査熱量計による) IR(KBr):1728 cm -1(C=Oカルボン酸エステ
ル)、1590 cm -1(C=Oカルボン酸塩) 本参考例にて得られる3,3′,4,4′−オキシジフ
タル酸ジエチルエステルは3,3′−ジエチルエステル
と3,4′−ジエチルエステルの混合物である。
【0025】参考例2 3,3′,4,4′−オキシジ
フタル酸と1,8−ジアミノオクタンとの塩の合成 冷却管、窒素導入管をつけた500 mlのナスフラスコに
15.51 g(50 m mol)の3,3′,4,4′−オキシジ
フタル酸二無水物と純水500 mlをとり、15時間加熱還
流した。つぎに温度を60℃に下げ、1,8−ジアミノオ
クタン7.21g(50 m mol)を少しずつ加えた。しばらく
攪拌を続けると白色の沈澱が析出する。放冷後さらに氷
浴上で1時間攪拌し、析出物をろ過により回収し、室温
で減圧乾燥を行い、白色結晶状の3,3′,4,4′−
オキシジフタル酸と1,8−ジアミノオクタンとの塩を
得た。収量:23.5g(96%)、融点:170 ℃(示差走査
熱量計による) IR(KBr):1680 cm -1(C=Oカルボン酸)、15
68 cm -1(C=Oカルボン酸塩) 元素分析(%):計算値;C,61.53 ;H,7.01;N,5.12 実測値;C,61.51 ;H,7.24;N,5.11
【0026】参考例3 ピロメリト酸ジエチルエステル
と1,12−ジアミノドデカンとの塩の合成 冷却管、窒素導入管をつけた500 mlのナスフラスコに
4.36g(20 m mol)のピロメリト酸二無水物とエタノー
ル500 mlをとり、15時間加熱還流した。つぎに温度を
60℃に下げ、1,12−ジアミノドデカン4.01g(20 m
mol)を少しずつ加えた。しばらく攪拌を続けると白色
の沈澱が析出する。放冷後さらに氷浴上で1時間攪拌
し、析出物をろ過により回収し、室温で減圧乾燥を行
い、白色結晶状のピロメリト酸ジエチルエステルと1,
12−ジアミノドデカンとの塩を得た。収量:10.0g
(98%)、融点:177 ℃(示差走査熱量計による) IR(KBr):1726 cm -1(C=Oカルボン酸エステ
ル)、1563 cm -1(C=Oカルボン酸塩) 元素分析(%):計算値;C,61.16 ;H,8.29;N,5.49 実測値;C,60.93 ;H,8.41;N,5.40 本参考例で得られるピロメリト酸ジエチルエステルはピ
ロメリト酸−1,3−ジエチルエステルとピロメリト酸
−1,4−ジエチルエステルの混合物である。
【0027】実施例1 参考例1で合成した塩10gを純水25mlに溶解し、室温
で、表1に示すように種々の割合でテトラメトキシシラ
ンを加え、室温で1時間攪拌した。得られた溶液から、
ロータリーエバポレータにより、浴温50℃、20mmHgの
減圧下で揮発分をすべて留去した。
【0028】得られた固形分を図6,図7に示すピスト
ン−シリンダー式加圧加熱装置に1g入れ、250 MPa
の圧力、200 ℃で15時間保持し、ポリイミド・シリカ複
合体のペレットを得た。サンプル3の試料の赤外吸収ス
ぺクトルを図8に示す。1780,1730,1370,750 cm -1
にポリイミドに起因する吸収が観察され、また、1000〜
1100cm -1 にシリカに起因する吸収が観察され、ポリイ
ミド・シリカ複合体の化学構造であることがわかる。
【0029】図1の走査型電子顕微鏡(SEM)写真に
示すように、ポリイミド・シリカ複合体(サンプル3)
の表面は緻密であることがわかる。また、このものを空
気中800 ℃で10分間加熱しポリイミド分を熱分解させる
と、図2の走査型電子顕微鏡写真に示すようにポリイミ
ド部が空孔として観察され、シリカ相は連続相として広
く拡がっていることがわかる。
【0030】
【表1】
【0031】実施例2 参考例2で合成した塩10gを純水25mlに溶解し、室温
で、0.8 gのテトラメトキシシランを加え、その温度で
1時間攪拌した。得られた溶液から、ロータリーエバポ
レータにより、浴温50℃、20mmHgの減圧で揮発分を留
去した。
【0032】得られた固形分を図6に示すピストン−シ
リンダー形圧縮装置に1g入れ、250 MPaの圧力、20
0 ℃で15時間保持し、実施例1と同様のポリイミド・シ
リカ複合体のペレットを得た。
【0033】参考例3で合成した塩10gを純水25mlに
溶解し、室温で、0.8 gのテトラメトキシシランを加
え、その温度で1時間攪拌した。得られた溶液から、ロ
ータリーエバポレータにより、浴温50℃、20mmHgの減
圧で揮発分をすべて留去した。
【0034】得られた固形分を図6に示すピストン−シ
リンダー形圧縮装置に1g入れ、250 MPaの圧力、20
0 ℃で15時間保持し、実施例1と同様のポリイミド・シ
リカ複合体のペレットを得た。
【0035】実施例3 3,3′,4,4′−オキシジフタル酸二無水物をエタ
ノールと15時間加熱還流し、ついで60℃で1,8−ジア
ミノオクタンを加え室温になるまで攪拌しながら放冷し
た。さらに氷浴で冷却し、生じた白色沈殿をろ過して
4,4′−オキシジフタル酸ジエステルと1,8−ジア
ミノオクタンとの塩を白色結晶として得た。得られた塩
を水に溶解し、TMOSを加え、室温で1時間攪拌し
た。反応溶液の溶媒を留去し、室温で減圧乾燥を行うこ
とにより複合ゲルを白色固体として得た。この複合ゲル
をピストン−シリンダー式の加熱加圧装置で、200 〜30
0 MPaの圧力下、200 ℃で15時間保持することにより
黄白色不透明のポリイミド・シリカ複合体を得た。
【0036】シリカを含まないポリイミド単独で上記の
処理を行った場合には黄色粉体状の脆い成形体しか得ら
れなかったが、シリカを含有する複合体においてはシリ
カ含有率が10〜100 重量%の全ての場合において均一で
強靱な複合体が得られた。IR測定より、塩のイミド化
とゾル−ゲル反応が同時に進行していることが、また断
面のSEM観察より、0.05〜0.1 μmのシリカ粒子が連
結して連続的によく広がったシリカ相として存在する様
子が明らかになった。また、ビッカース硬度、破壊靱性
はシリカ含有率が増加するにしたがって大きくなった。
以上より、テトラカルボン酸またはそのジエステルとジ
アミンとの塩の重合同時成形法とゾル−ゲル反応を組み
合わせることにより緻密で強靱な複合体が得られること
が明らかになった。
【0037】図9は上述のポリイミド・シリカ複合体を
ゾル−ゲル法により製造する方法の一例を示す反応工程
図である。図9において、ポリイミドの前躯体であるポ
リアミド酸と、シリカの前躯体であるテトラエトキシシ
ラン(TEOS)と水とを混合し、ゾル状態を経て成形
した後、270 ℃で3時間加熱硬化させると、透明ないし
は半透明のポリイミド・シリカ複合体のフィルムが得ら
れた。
【0038】図10はポリアミド酸を経由してゾル−ゲル
法により得られたポリイミド・シリカ複合体フィルムの
走査型電子顕微鏡写真である。Aはシリカ30重量%の複
合体であり、Bはシリカ70重量%の複合体である。これ
によると複合体中では2〜5μmのシリカ粒子がポリイ
ミド中に均一に分散して存在することがわかる。この結
果を本発明方法によるポリイミド・シリカ複合体の走査
型電子顕微鏡写真(図1)と比較すると、これらの間の
差異は明白である。すなわち、本発明方法によるポリイ
ミド・シリカ複合体中では0.05〜0.1 μmのシリカ粒子
が連続して均一に存在しており、これが図3〜図5に示
したようなすぐれた特性の発現にあずかっている。
【0039】図11はポリイミド・シリカ複合体フィルム
の貯蔵弾性率の組成および温度依存性を示す特性図であ
り、図11中A,B,C,Dはシリカ含有率がそれぞれ
A:0重量%、B:8重量%、C:30重量%、D:63重
量%の場合を示す。
【0040】図12は本発明のポリイミド・シリカ複合体
フィルムの線膨張係数の組成依存性を示す特性図であ
る。図11と図12に示すように、シリカの複合化によっ
て、ポリイミドの高弾性率化および低熱膨張率化が達成
された。
【0041】本発明において、〔式1〕に示す塩化合物
と、ケイ素のアルコキシドと、水または水と有機溶媒と
の混合物とからなる溶液中の揮発物を揮発させ、得られ
た混合物を、50〜500 MPaの加圧下で100 〜400 ℃の
反応温度で加熱させる理由は次の通りである。
【0042】本発明ではテトラカルボン酸またはそのジ
エステルと脂肪族ジアミンの塩を加熱、加圧下で重合反
応させると同時に成形を行う方法により半芳香族ポリイ
ミドを〔式6〕の如く合成すると同時に、他方の有機ケ
イ素化合物の前躯体であるテトラメトキシシラン(TM
OS)は水の存在下で以下の式〔式7〕
【化16】 に示す様な加水分解、重縮合を起こし、段階的にシリカ
が生成される。これはゾル−ゲル法として知られてい
る。
【0043】本発明では〔式1〕の塩化合物と、〔式
2〕のケイ素のアルコキシドとが、水または水を多量に
含む有機溶媒とに溶解したとき、〔式1〕の塩化合物
と、〔式2〕のケイ素のアルコキシドから得られる初期
縮合物とが共に水に可溶性であり、互に相溶性があるの
で、テトラカルボン酸またはそのジエステルと脂肪族ア
ミンの塩を加熱、加圧下で重合反応と同時に成形させる
過程で、テトラメトキシシラン(TMOS)も水の存在
下〔式7〕のような加水分解と重縮合を起こす反応が重
合同時成形で進行し、SiO2 が前記有機ケイ素化合物
の前躯体より形成され、均一に微細分散するので緻密、
強固なポリイミド・シリカ複合体が製造できるのであ
る。
【0044】上記の反応において、加圧が50MPa以下
では加圧力が不足し、充分な重縮合がなされず緻密強固
な複合体が得られない。また、500 MPaを超える加圧
下でも緻密強固な複合体が充分にできない。好ましくは
100 〜400 MPaがよい。また反応温度は100 〜400
℃、好ましくは200 ℃〜300 ℃に加熱すると、緻密で強
固な複合体が得られる。100 ℃以下では複合体の生成時
間が長くなりすぎ好ましくない。また、400 ℃以上では
反応物が一部分解する惧れがあり好ましくない。〔式
1〕に示す塩化合物と〔式2〕に示すケイ素のアルコキ
シドとの反応初期生物との混合割合は5〜95重量%の広
汎に選択できる。
【0045】
【発明の効果】本発明の製造方法で得られるポリイミド
・シリカ複合体は、シリカが連続して均一に拡がった構
造を有するため、表面硬度が大きく、高い破壊靱性と貯
蔵弾性率を有する。このため、本発明のポリイミド・シ
リカ複合体は電気、機械部品、建築資材、航空機資材等
への使用に顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のポリイミド・シリカ複合体のサ
ンプル3の断面の走査型電子顕微鏡写真である。
【図2】図2は本発明のポリイミド・シリカ複合体のサ
ンプル3を800 ℃で10分間処理したものの断面の走査型
電子顕微鏡写真である。
【図3】図3は本発明で得られたポリイミド・シリカ複
合体をダイヤモンド圧入法により測定したビッカース硬
度とシリカ含有率との関係を示す特性図である。
【図4】図4は本発明のポリイミド・シリカ複合体の破
壊靱性とシリカ含有率との関係を示す特性図である。
【図5】図5は本発明のポリイミド・シリカ複合体のサ
ンプル1(点線)および2(実線)を短冊状に切り出し
て測定した動的粘弾性の測定結果を示す特性図である。
【図6】図6は本発明のポリイミド・シリカ複合体の作
製に用いた加圧加熱装置の概略図である。
【図7】図7は本発明のポリイミド・シリカ複合体の作
製に用いた加圧加熱装置の反応装置拡大図である。
【図8】図8は本発明のポリイミド・シリカ複合体のサ
ンプル3の赤外吸収スぺクトル図である。
【図9】図9は本発明のポリイミド・シリカ複合体をゾ
ル−ゲル法により製造する方法の一例を示す反応工程図
である。
【図10】図10はポリアミド酸を経由してゾル−ゲル反
応により製造したポリイミド・シリカ複合体サンプル2
及び4の断面の走査型電子顕微鏡写真である。Aはシリ
カ30重量%の複合体であり、Bはシリカ70重量%の複合
体である。
【図11】図11は本発明のポリイミド・シリカ複合体フ
ィルムの貯蔵弾性率の組成および温度依存性を示す特性
図である。
【図12】図12は本発明のポリイミド・シリカ複合体フ
ィルムの線膨張係数の組成依存性を示す特性図である。
【符号の説明】
1 油圧プレス 2 反応装置 3 圧力計 4 圧力調整バルブ 5 油圧ポンプ 6 温度計 7 温度測定用熱電対 8 ピストン 9 シリンダー 10 サンプル 11 ヒーター 12 断熱材 13 外壁 14 温度測定用熱電対
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−310936(JP,A) 特開 平5−294609(JP,A) 特開 平3−287626(JP,A) 特開 平2−14242(JP,A) 特開 昭63−221130(JP,A) 特開 昭63−193935(JP,A) 特開 昭63−172741(JP,A) 特開 昭63−199265(JP,A) CHEM.MATER.1994 VO L.6,NO.7,PP.913−917

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テトラカルボン酸またはそのジエステル
    と、ジアミンとから生成される次の一般式 【化1】 (式中、R1 は4価の芳香族基を表し、R2 は炭素数が
    4〜12の2価の脂肪族基を表し、R3 は水素、メチル
    基、エチル基より選択された何れかの基を示す。)で表
    される塩化合物と、 次の一般式 【化2】 (式中、R4 はメチル基、エチル基の何れかの基を示
    す。)で表されるケイ素のアルコキシドとを、水または
    水と有機溶媒との混合物に溶解させ、溶液中の揮発物を
    揮発させ、得られた混合物を50〜500 MPaの加圧下で
    1時間ないし20時間、100 〜400 ℃の反応温度で加熱す
    ることにより連続したシリカ相より成る緻密構造をもっ
    た複合体を得ることを特徴とするポリイミド・シリカ複
    合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 テトラカルボン酸またはそのジエステル
    と、ジアミンとから生成される次の一般式 【化3】 (式中、R1 は4価の芳香族基を表し、R2 は炭素数が
    4〜12の2価の脂肪族基を表し、R3 は水素、メチル
    基、エチル基より選択された何れかの基を示す。)で表
    される塩化合物と、 次の一般式 【化4】 (式中、R4 はメチル基、エチル基の何れかの基を示
    す。)で表されるケイ素のアルコキシドを水または水と
    有機溶媒との混合物に溶解させ、溶液中の揮発物を揮発
    させて得られた初期縮合物とを混合し、この混合物を50
    〜500 MPaの加圧下で1時間ないし20時間、100 〜40
    0 ℃の反応温度で加熱することにより連続したシリカ相
    より成る緻密構造をもった複合体を得ることを特徴とす
    るポリイミド・シリカ複合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 ポリイミド・シリカ複合体において、シ
    リカの含有率は重量百分率で5〜95%である請求項1又
    は2記載のポリイミド・シリカ複合体の製造方法。
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