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JP2026010881A - 蓄電デバイス構造体 - Google Patents

蓄電デバイス構造体

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JP2026010881A
JP2026010881A JP2024110984A JP2024110984A JP2026010881A JP 2026010881 A JP2026010881 A JP 2026010881A JP 2024110984 A JP2024110984 A JP 2024110984A JP 2024110984 A JP2024110984 A JP 2024110984A JP 2026010881 A JP2026010881 A JP 2026010881A
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Abstract

【課題】 蓄電デバイス、特に複数の蓄電デバイスを積層した蓄電デバイススタックの破損や過充電などの異常時に発火するリスクを低減することが可能な蓄電デバイス構造体を提供する。
【解決手段】 蓄電デバイスと、この蓄電デバイスを空隙を有して外包するケーシングとからなり、蓄電デバイスとケーシングとの空隙に、熱解重合性ポリマーの発泡成形体を配置した構造を有する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、リチウムイオン電池、リチウムイオンキャパシタ、電気二重層キャパシタなどの蓄電デバイスを外包した蓄電デバイス構造体に関し、特に蓄電デバイスの破損時や過充電時などの異常時に発火するリスクを低減することが可能な蓄電デバイス構造体に関する。
近年、高出力用途の携帯機器や電気自動車などの電源として、非水電解質を用いた蓄電デバイスをケーシングに収容してなる二次電池、リチウムイオンキャパシタおよび電気二重層キャパシタなどの蓄電デバイスが用いられている。
このような蓄電デバイスは、通常、上限電圧が定められており、適切な保護回路と組み合わせることで上限電圧を超えないよう制御されている。しかしながら、保護回路が誤動作を起こし上限電圧を超えた場合、充放電を繰り返した場合、あるいは外的要因により短絡した場合などには、蓄電デバイスが過充電状態に陥り、電解液が電極材料などと反応してガスが発生し、この発生したガスによって内圧が上昇する。この発生するガスは、電解液、メタン、一酸化炭素、エチレン、エタン、プロパンなどの可燃性ガスを含むことがあり、蓄電デバイス外部に放出された際に、発火や爆発などを起こす危険性がある。
そして、近年、リチウムイオンキャパシタや電気二重層キャパシタなどの蓄電デバイスにおいては、高出力および大容量化が求められてきており、蓄電デバイス単体や、複数の蓄電デバイスをスタックしたモジュール構成で大電流を使用する機会が増えてきている。例えば、複数の蓄電デバイスをスタックしたモジュールにおいて、1つの蓄電デバイスが過充電状態に陥った場合に、ガスが電解液と共に放出された後も、その他の蓄電デバイスが機能しているため、大電流を流し続けることがある。そのため、短絡により激しく過熱される場合があり、上述したような発火や爆発などを起こす危険性は大きくなる。
このような蓄電デバイスの発火を防止する技術として、例えば、リチウムイオン電池の内部で発生したガスを可燃性ガス吸収材によって吸収し、電池の破裂を防止する方法が提案されている(特許文献1,2)。
一方、リチウムイオン電池内部に消火剤を配置することにより、電池内部でのガスの発生による内圧上昇によって安全弁が開放した際に外部に放出されるガスの温度を低下させる方法も提案されている(特許文献3)。さらには、リチウムイオン電池内部に、不燃性ガス、水系溶媒、あるいは不燃性溶媒を細孔内及び表面に吸着させた多孔質素材を配置することにより、リチウムイオン電池からの発生するガスによる発火を防止する方法も提案されている(特許文献4)。
特開2001-155790号公報 特開2003-077549号公報 特開2010-287488号公報 特開2013-187089号公報
しかしながら、電気的異常時や熱暴走時には瞬間的に大量のガスが発生するため、特許文献1及び2に記載されているようなガス吸着材を蓄電デバイス内に配置する方法では、蓄電デバイスという限られた空間に対しては、ガス吸着量及びガス吸着速度ともに不十分であり、蓄電デバイスからのガスの噴出を抑制しきれない、という問題点があった。また、特許文献3及び4に記載されているように、リチウムイオン電池の内部の温度を低下させるために消火剤や、多孔質素材の細孔内および表面に不燃性ガスあるいは水系溶媒又は不燃性溶媒を吸着される材を蓄電デバイス内に配置する方法では、ガス吸着量が不十分だとその効果が十分に発揮されず、さらにガスの噴出を抑制しきれない、という問題点があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、蓄電デバイス、特に複数の蓄電デバイスを積層した蓄電デバイススタックの破損や過充電などの異常時に発火するリスクを低減することが可能な蓄電デバイス構造体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、蓄電デバイスと、前記蓄電デバイスを空隙を有して外包するケーシングとからなる蓄電デバイス構造体であって、前記蓄電デバイスとケーシングとの空隙に、熱解重合性ポリマーの発泡成形体を配置した、蓄電デバイス構造体を提供する(発明1)。
かかる発明(発明1)によれば、蓄電デバイス内ではなく、蓄電デバイスを外包するケーシングの空間に、加熱によりモノマーに分解する熱解重合性ポリマーの発泡成形体を配置することにより、蓄電デバイス内で発火が生じた際のケーシング外まで延焼するリスクを低減することができる。
上記発明(発明1)においては、前記蓄電デバイスが非水電解質を用いたものであることが好ましい(発明2)。
かかる発明(発明2)によれば、蓄電デバイス内で非水電解質に起因して発火が生じた際の外部への延焼防止効果を好適に発揮することができる。
上記発明(発明1)においては、前記熱解重合性ポリマーの発泡成形体において、熱解重合性ポリマー部が全体の10重量%以上含まれることが好ましい(発明3)。
かかる発明(発明3)によれば、蓄電デバイス内で発火が生じた際の外部への延焼防止効果を好適に発揮することができる。
上記発明(発明1)においては、前記熱解重合性ポリマーの発泡成形体が、メタクリル酸メチル(MMA)、α-メチルスチレン(AMS)、テトラフルオロエチレン(TFE)の1種または2種以上を単量体成分として用いたポリマー(ホモポリマーまたは2成分以上の共重合ポリマー)の発泡成形体であることが好ましい(発明4)。
かかる発明(発明4)によれば、蓄電デバイス内で発火が生じた際の外部への延焼防止効果を好適に発揮することができる。
上記発明(発明1)においては、前記熱解重合性ポリマーの発泡成形体が、シート状または板状であることが好ましい(発明5)。
かかる発明(発明5)によれば、シート状または板状とすることにより、ケーシング内に張り付けたり、隙間部に挿入したり、その設置バリエーションを豊富なものとすることができ、取扱い性に優れたものとすることができる。
上記発明(発明5)においては、前記シート状または板状の発泡成形体が、厚さ1mm~100mmであることが好ましい(発明6)。特に上記発明(発明6)においては、前記シート状または板状の発泡成形体の密度が、18g~20g/Lであることが好ましい(発明7)。
かかる発明(発明6,7)によれば、所定の厚さ及び重量のシート状または板状の発泡成形体を、蓄電デバイスとケーシングとの空隙に配置することにより、蓄電デバイス内で発火が生じた際の外部への延焼防止効果を好適に発揮することができる。
上記発明(発明1~7)においては、前記蓄電デバイスが複数積層されていてもよい(発明8)。
蓄電デバイスを複数積層した蓄電デバイススタックは、1つの蓄電デバイスが過充電状態に陥った場合であってもその他の蓄電デバイスが機能しているため大電流を流し続けるので、激しく過熱され、可燃性のガスが発火温度以上となりやすい。このとき、かかる発明(発明8)によれば、蓄電デバイスから可燃性ガスが噴出してケーシングの空間に流出したとしても、本件発明の素材が可燃性ガスに影響を与えることにより、ケーシング外にまで延焼するリスクを大幅に低減することができるので、蓄電デバイススタックに特に好適に適用することができる。
本発明は、蓄電デバイスとケーシングとの空隙に、熱解重合性ポリマーの発泡成形体を配置することで、蓄電デバイスの短絡などにより蓄電デバイスから放出される高温の噴出物や噴出ガスにより、熱解重合性ポリマーが熱分解してモノマーが発生するメカニズムに起因して、蓄電デバイス構造体の発火リスクを大幅に低減することができる。しかも、熱解重合性ポリマーは、熱によりモノマーに転化するので、燃焼残渣などがケーシング内に残ることがない。
以下の本発明の蓄電デバイス構造体について、以下の実施形態に基づいて詳細に説明する。
[蓄電デバイス構造体]
本実施形態の蓄電デバイス構造体は、蓄電デバイスと、この蓄電デバイスを空隙を有して外包するケーシングとからなり、蓄電デバイスとケーシングとの空隙に、熱解重合性ポリマーの発泡成形体を配置した構造を有する。
(蓄電デバイス)
本実施形態において、蓄電デバイスとしては、特に制限はなく、一次電池、二次電池のいずれも用いることができるが、好ましくは二次電池である。この二次電池の種類については、特に制限されず、例えば、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池、全固体電池、鉛畜電池、ニッケル・水素畜電池、ニッケル・カドミウム畜電池、ニッケル・鉄畜電池、ニッケル・亜鉛畜電池、酸化銀・亜鉛畜電池、金属空気電池、多価カチオン電池、コンデンサ、キャパシタ等を用いることができる。これらの中では、非水電解質を用いたものを好適に用いることができる。これらの二次電池の中でも、本発明の電池用材料の好適な適用対象として、リチウムイオン電池、リチウムイオンポリマー電池、リチウムイオンキャパシタ、全固体電池などを好適に用いることができる。
上記非水電解質としては、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)などの環状カーボネートと、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)などの鎖状カーボネートとの混合溶液などを用いることができる。また、上記非水電解質は、必要に応じて、電解質として六フッ化リン酸リチウムなどのリチウム塩が溶解したものであってもよい。例えば、エチレンカーボネート(EC)、エチルメチルカーボネート(EMC)及びジメチルカーボネート(DMC)を1:1:1の割合で混合した混合液、あるいはプロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)を1:1:1の割合で混合した混合液に、1mol/Lの六フッ化リン酸リチウムを添加したものを用いることができる。
上述したような蓄電デバイスは、複数が積層されてなる蓄電デバイススタックの形態であってもよい。蓄電デバイススタックは、1つの蓄電デバイスが過充電状態に陥った場合であっても、その他の蓄電デバイスが機能しているため大電流を流し続けるので、非水電解質に起因して可燃性ガスが発生した際に、発火温度以上となりやすいため特に好適である。
(ケーシング)
本実施形態において、ケーシングとしては上述した蓄電デバイス(蓄電デバイススタック)に対して空隙を有して外包しうるものであれば特に制限はなく、電池ケースなどの蓄電デバイス(蓄電デバイススタック)の収納ケースや、蓄電デバイス(蓄電デバイススタック)を使用する機器の筐体などがこれに該当する。このケーシングは、合成樹脂製、金属製などその素材については限定されない。
(発火防止素材)
本実施形態において、蓄電デバイスとケーシングとの空隙に設置する発火防止素材としては、熱解重合性ポリマーの発泡成形体を配置する。
(熱解重合性ポリマー)
本実施形態において、熱解重合性ポリマーとは、熱や光によって重合体(ポリマー)が単量体(モノマー)に分解する解重合性を持ち、かつ加熱により残渣が残らないポリマーのことである。上記熱解重合性ポリマーとしては、メタクリル酸メチル(MMA)、α-メチルスチレン(AMS)、テトラフルオロエチレン(TFE)の1種または2種以上を単量体成分として用いたポリマー(ホモポリマーまたは2成分以上のポリマー)をベースポリマーとする熱解重合性ポリマーが挙げられる。これらの中では、メタクリル酸メチル(MMA)とα-メチルスチレン(AMS)とを単量体成分としたポリマーが好ましく、またはメタクリル酸メチル(MMA):α-メチルスチレン(AMS)が5:95~95:5(モル比)で構成されるポリマーでも良く、さらにはこれらの重合時に、他のモノマー成分(スチレン等のモノマー)を配合して重合したポリマーでも良い。このような熱解重合性ポリマーは、蓄電デバイスの短絡などにより蓄電デバイスから放出される高温の噴出物や噴出ガスにより、熱分解してモノマーが発生するメカニズムに起因して、蓄電デバイス構造体の発火リスクを大幅に低減することができる。
(熱解重合性ポリマーの発泡成形体)
本実施形態において、上記熱解重合性ポリマーの発泡成形体は、メタクリル酸メチル(MMA)、α-メチルスチレン(AMS)、テトラフルオロエチレン(TFE)の1種または2種以上を単量体成分として、公知の方法(例えば、特開2007-314774号公報などに記載の方法)を用いて製造することができる。
上記熱解重合性ポリマーの発泡成形体は、必要に応じて、任意の適切な添加剤を含み得る。前記添加剤としては、例えば、架橋剤、粘着付与剤、可塑剤(例えば、トリメリット酸エステル系可塑剤、ピロメリット酸エステル系可塑剤等)、顔料、染料、充填剤、老化防止剤、導電材、帯電防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、剥離調整剤、軟化剤、界面活性剤、難燃剤、酸化防止剤等が挙げられる。また、既知の消火剤成分を発泡成形体に添加することも可能であり、また既知の消火剤を本件発泡成形体の間に挟むようにして使用することも可能である。
本実施形態においては、蓄電デバイスとケーシングとの空隙に配置する発泡成形体の形状は特に制限はないが、蓄電デバイスとケーシングとの空隙に設置する際の取扱い易さを考慮すると、シート状または板状とすることが好ましい。発火防止素材をシート状または板状とすることにより、ケーシング内に張り付けたり、隙間部に挿入したり、その設置バリエーションを豊富なものとすることができる。シート状または板状の発泡成形体の場合、取扱い性や採算性などの点で厚さ1mm~100mm、特に厚さ10mm~80mmであることが好ましい。また、発泡成形体、特にシート状または板状の発泡成形体の密度は、18g~20g/L程度であることが好ましい
さらには、これらの発火防止素材は、蓄電デバイスからの噴出物および噴出ガスに対し、伝熱吸収による冷却効果、燃焼ラジカル反応を抑制する効果、吸着材表面での火炎が不安定となる消炎効果を発揮する素材を付与して使用することも可能である。
上述したような発火防止素材は、単独で用いてもよいし2種類以上の素材を併用してもよい。
以上、本発明の蓄電デバイス構造体について説明してきたが、本発明は蓄電デバイス(蓄電デバイススタック)とケーシングとの間の空隙に、熱解重合性ポリマーの発泡成形体を配置しさえすればよく、蓄電デバイス(蓄電デバイススタック)の大きさ、形状などは特に制限されない。そのため、スマートフォン、蓄電池から車載用など幅広い大きさの蓄電デバイス(蓄電デバイススタック)にまで適用可能である。
以下の具体的な実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
[熱解重合性ポリマーの発泡成形体の製造]
本実施例において、熱解重合性ポリマーの発泡成形体は、特開2007-314774号公報に記載された方法を基に、以下の方法により製造した。
撹拌装置の付いた内容積が1mのオートクレーブに、脱イオン水430kg、懸濁剤として第3リン酸カルシウム(太平化学産業(株)製)0.4kg、界面活性剤としてドデシルジフェニルエーテルスルホン酸二ナトリウム(花王(株)製:ペレックスSSH 50%水溶液)70g、電解質として酢酸ナトリウム0.65kgを投入した。次いで、重合開始剤として過酸化ベンゾイル1.5kg(日本油脂(株)製:ナイパーBW、水希釈粉体品)及び、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキシルモノカーボネート0.4kg(日本油脂(株)製:パーブチルE)、網目形成剤として流動パラフィン((株)MORESCO製:モレスコホワイトP60 平均炭素数20個)3.1kg、連鎖移動剤としてα-メチルスチレンダイマー(日本油脂(株)製:ノフマーMSD)0.6kgを、メタクリル酸メチル233kg、スチレン56kg、α-メチルスチレン22kgに溶解させ、110rpmで撹拌しながらオートクレーブに投入した。オートクレーブ内を窒素置換した後、昇温を開始し、1時間半かけて80℃まで昇温した。80℃に昇温する途中、60℃に到達した時に、懸濁助剤として過硫酸カリウムの0.02%水溶液を0.8kg添加した。80℃に到達した後、更に115℃まで6時間かけて昇温し、そのまま115℃にて5時間保持した後、30℃まで約6時間かけて冷却した。80℃から115℃へ昇温する途中、110℃に到達した時に、発泡剤としてペンタン(n-ペンタン80%とイソペンタン20%の混合物)37kgを約60分かけてオートクレーブ内に添加した。発泡剤を添加後、撹拌速度を90rpmに下げた。冷却後、内容物を取り出し、硝酸を添加し発泡性アクリル系樹脂粒子の表面に付着した第3リン酸カルシウムを溶解させた後、遠心分離機で脱水・洗浄し、気流乾燥装置で表面に付着した水分を除去し、平均粒径が約0.8mmの発泡性アクリル系樹脂粒子を得た。得られた発泡性アクリル系樹脂粒子を篩いにかけて直径が0.5~1.2mmの粒子を分取した。この発泡性アクリル系樹脂粒子100重量部に対して、帯電防止剤であるN,N―ビス(2-ヒドロキシエチル)アルキルアミン0.015重量部を添加し、さらにステアリン酸亜鉛0.2重量部、グリセリンモノステアレート0.1重量部の混合物で被覆した。得られた発泡性アクリル系樹脂粒子12.5kgを加圧バッチ発泡機((株)ダイセン工業製:DYH850)内で、発泡機内圧力が0.01MPa(ゲージ圧)になるようにスチームを供給し、そのスチーム圧力を約80秒間維持しつつ加熱して、嵩密度が約20kg/mのアクリル系樹脂の発泡粒子を得た。
得られた発泡粒子を熟成サイロに入れ室温で1日熟成後、ブロック成形機((株)ダイセン工業製:VS-2000-5VMC)を用いてブロック成形体の成形を行った。金型寸法は縦2.0m×横1.0m×厚さ0.5mとし、金型の2.0m×1.0m面の中央部に取り付けた面圧計により加熱制御と離型制御を行なった。金型内に充填されたアクリル系樹脂の発泡粒子の発泡圧力が、最高面圧0.098MPaとなるまで加熱用スチームを金型内に供給して加熱後、水冷を3秒間行ない、次いで金型のキャビティ内を-0.06MPa(ゲージ圧)まで減圧し、面圧計が0.00MPa(ゲージ圧)になるまで減圧状態を保持した後、金型を開きブロック状の発泡成形体を取り出した。得られた発泡成形体の密度は約19g/Lであった。
[過充電試験]
(比較例1)
蓄電デバイスの容器を想定したPP樹脂製容器(内径:横80mm×縦105mm×深さ34mm、樹脂厚さ2mm、アルミラミネートリチウムイオン電池の極側をこのPP樹脂製容器の横80mm側に配置し、PP樹脂製容器の横80mmの側に直径10mmの穴を5個開けた上面が開放した容器)を用意した。このPP樹脂製容器の内側に、正極三元系で1500mAhのアルミラミネートリチウムイオン電池(横35mm、縦75mm)を設置し、その上から樹脂厚さ4mmのPP樹脂製板で蓋をして蓋の周縁を耐熱性テープを使用して隙間がないように密閉し、過充電によるリチウムイオン電池からの噴出物は、5個開けた穴からだけ放出されるように構成した。
この蓄電デバイスの容器を想定したPP樹脂製容器の外側に、ケーシングの容器を想定したPP樹脂製容器(内径:横98mm×縦148mm×深さ48mm、樹脂厚さ2mm、横98mm側に直径10mmの穴を5個開けた上面が開放した容器(上記の蓄電デバイスの容器を想定したPP樹脂製容器の穴あけ場所とは反対側に穴あけした容器))を配置し、電池を過充電できるように配線し、その上から厚さ4mmのPP樹脂製板で蓋をして、耐熱性テープを使用して蓋の周縁を隙間がないように密閉し、過充電での電池の噴出物は、5個開けた穴からだけから放出されるようにして、蓄電デバイス構造体とした。
この蓄電デバイス構造体に、15V、7.5Aで過充電を行ったところ、約19分後に電池は破壊され、ケーシングの外側で激しい発火が確認された。
(実施例1)
比較例1で使用した蓄電デバイス構造体において、熱解重合性ポリマーの発泡成形体として前述で得られたアクリル系樹脂の発泡成形体の板状成形体(厚さ3mm、密度19g/L)を、ケーシングを想定したPP樹脂製容器の上蓋のPP樹脂製板の内側の上面に0.011m、両面テープで貼り付けて蓄電デバイス構造体とした。
この蓄電デバイス構造体に、比較例1と同じ条件、すなわち15V、7.5Aで過充電を行ったところ、約19分後に電池は破壊されたが、ケーシングの外側での発火は認められなかった。

Claims (8)

  1. 蓄電デバイスと、前記蓄電デバイスを空隙を有して外包するケーシングとからなる蓄電デバイス構造体であって、前記蓄電デバイスとケーシングとの空隙に、熱解重合性ポリマーの発泡成形体を配置した、蓄電デバイス構造体。
  2. 前記蓄電デバイスが非水電解質を用いたものである、請求項1に記載の蓄電デバイス構造体。
  3. 前記熱解重合性ポリマーの発泡成形体において、熱解重合性ポリマー部が全体の10重量%以上含まれる、請求項1に記載の蓄電デバイス構造体。
  4. 前記熱解重合性ポリマーの発泡成形体が、メタクリル酸メチル(MMA)、α-メチルスチレン(AMS)、テトラフルオロエチレン(TFE)の1種または2種以上を単量体成分として用いたポリマー(ホモポリマーまたは2成分以上の共重合ポリマー)の発泡成形体である、請求項1に記載の蓄電デバイス構造体。
  5. 前記熱解重合性ポリマーの発泡成形体が、シート状または板状である、請求項1に記載の蓄電デバイス構造体。
  6. 前記シート状または板状の発泡成形体が、厚さ1mm~100mmである、請求項5に記載の蓄電デバイス構造体。
  7. 前記シート状または板状の発泡成形体の密度が、18g~20g/Lである、請求項6に記載の蓄電デバイス構造体。
  8. 前記蓄電デバイスが複数積層されている、請求項1~7のいずれか1項に記載の蓄電デ
    バイス構造体。
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