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JP2025000091A - フレキソ印刷版原版、フレキソ印刷版およびそれを用いた印刷物の製造方法 - Google Patents

フレキソ印刷版原版、フレキソ印刷版およびそれを用いた印刷物の製造方法 Download PDF

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JP2025000091A JP2023099753A JP2023099753A JP2025000091A JP 2025000091 A JP2025000091 A JP 2025000091A JP 2023099753 A JP2023099753 A JP 2023099753A JP 2023099753 A JP2023099753 A JP 2023099753A JP 2025000091 A JP2025000091 A JP 2025000091A
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浩一 藤丸
Koichi Fujimaru
健二 井戸
Kenji Ido
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Toray Industries Inc
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Abstract

【課題】ロングラン印刷においても異物による印刷抜けが生じにくい、印刷耐久性に優れたフレキソ印刷版を得ることのできるフレキソ印刷版原版を提供すること。
【解決手段】イオン性基を有する樹脂(A)および炭素数10以上の炭化水素基と樹脂(A)と対イオンを形成しうるイオン性基を有する界面活性剤(B)を含有するレリーフ形成層を有するフレキソ印刷版原版。
【選択図】なし

Description

本発明は、フレキソ印刷版原版、フレキソ印刷版とその製造方法およびそれを用いた印刷物の製造方法に関する。
フレキソ印刷は、その柔軟性を活かして、紙器、ラベル、軟包装用途やエレクトロニクス用途などに広く使用されている。フレキソ印刷は、フレキソ印刷版の凸状レリーフの頂点にインキを付着させ、レリーフを被印刷体に圧着することにより、インキをレリーフから被印刷体に転写する印刷方法である。このとき、塵、埃、紙粉などの異物がレリーフに付着すると、異物周囲の部分にはレリーフにインキが付着しないため、被印刷体にインキが転写されず、印刷抜けと呼ばれる印刷不良が発生する。
そこで、レリーフへの塵、埃、紙粉などの異物の付着を低減する技術として、例えば、少なくとも(a)ポリアミド及び/又はポリアミドブロック共重合体、(b)1つ以上の不飽和基を有する架橋剤、(c)光重合開始剤、及び(d)脂肪酸を含む水現像可能なフレキソ印刷用感光性樹脂組成物であって、(d)脂肪酸が、炭素数12~22の脂肪酸から選ばれる一種または二種以上の混合物であり、感光性樹脂組成物中の(d)脂肪酸の割合が0.5~8.0重量%であることを特徴とする水現像可能なフレキソ印刷用感光性樹脂組成物から構成される感光性樹脂層、支持体、及びそれらを接着するための接着層を含むことを特徴とするフレキソ印刷用感光性樹脂原版(例えば、特許文献1参照)などが提案されている。
国際公開第2016/43006号
しかしながら、特許文献1に開示されるフレキソ印刷用感光性樹脂原版は、印刷工程において感光性樹脂層中の脂肪酸がインキ中に抽出されやすく、ロングラン印刷や、フレキソ印刷版を繰り返し使用すると、異物が付着しやすくなり、異物による印刷抜けが発生するという課題があった。
本発明は、上記課題に鑑み、ロングラン印刷においても異物による印刷抜けが生じにくい、印刷耐久性に優れたフレキソ印刷版を得ることのできるフレキソ印刷版原版を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は主として以下の構成を有する。
<1>イオン性基を有する樹脂(A)および炭素数10以上の炭化水素基と樹脂(A)と対イオンを形成しうるイオン性基を有する界面活性剤(B)を含有するレリーフ形成層を有するフレキソ印刷版原版。
<2>前記イオン性基としてカルボキシ基および/またはカルボン酸塩を有する<1>に記載のフレキソ印刷版原版。
<3>前記界面活性剤(B)が下記一般式(1)で表される構造を有する<1>または<2>に記載のフレキソ印刷版原版。
Figure 2025000091000001
(上記一般式(1)中、R1は、炭素数10以上のアルキル基またはアルケニル基を示す。R2は、水素原子、炭素数1~28のアルキル基またはベンジル基を示す。R3およびR4は、同一でも異なってもよく、炭素数1~5のアルキル基を示す。Anは、1価の陰イオンを示す。)
<4>前記レリーフ形成層がさらにヒドロキシカルボン酸(C)を含有する<1>~<3>のいずれかに記載のフレキソ印刷版原版。
<5>前記ヒドロキシカルボン酸(C)としてジグルコシル没食子酸を含有する<4>に記載のフレキソ印刷版原版。
<6><1>~<5>のいずれかに記載のフレキソ印刷版原版のレリーフ形成層を部分的に除去してレリーフを形成する工程を有する、フレキソ印刷版の製造方法。
<7>イオン性基を有する樹脂(A)および炭素数10以上の炭化水素基と樹脂(A)と対イオンを形成しうるイオン性基を有する界面活性剤(B)を含有するレリーフ層を有するフレキソ印刷版。
<8><7>に記載のフレキソ印刷版のレリーフにインキを付着させる工程、および、前記インキを被印刷体に転写する工程を含む、印刷物の製造方法。
<9>前記インキとして紫外線硬化型インキおよび/または電子線硬化型インキを用いる<8>記載の印刷物の製造方法。
本発明のフレキソ印刷版原版によれば、ロングラン印刷においても異物による印刷抜けが生じにくい、印刷耐久性に優れたフレキソ印刷版を得ることができる。
本発明に係るフレキソ印刷版原版(以下、「印刷版原版」と記載する場合がある)は、フレキソ印刷に用いられるフレキソ印刷版(以下、「印刷版」と記載する場合がある)の前駆体であり、少なくとも支持体、レリーフ形成層をこの順に有することが好ましい。支持体とレリーフ形成層の間に、プライマ層、接着層などを有してもよい。
支持体は、レリーフ形成層を保持する作用を有する。
支持体は、可撓性を有し、寸法安定性に優れる材料から形成されることが好ましい。具体的には、ポリエステルなどのプラスチックシートや、スチール、ステンレス、アルミニウムなどの金属板などが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
支持体の厚さは、取扱性および柔軟性の観点から、100~350μmの範囲が好ましい。
レリーフ形成層は、フレキソ印刷版においてレリーフとなる層である。レリーフ形成層としては、例えば、紫外線などの電磁波エネルギー線の吸収によって重合が進行し、現像液に不溶になる感光性樹脂層や、レーザー光などの電磁波エネルギー線によって所望の形状に彫刻可能な樹脂層などが挙げられる。感光性樹脂層は、例えば、紫外線を画像様に照射することにより、所望のレリーフを形成することができる。これらの中でも、印刷版の生産性や画像再現性の観点から、感光性樹脂層が好ましい。
レリーフ形成層は、イオン性基を有する樹脂(A)(以下、「樹脂(A)」と記載する場合がある)および炭素数10以上の炭化水素基と樹脂(A)と対イオンを形成しうるイオン性基を有する界面活性剤(B)(以下、「界面活性剤(B)」と記載する場合がある)を含有する。界面活性剤(B)は、後述する印刷版においてレリーフの粘着性を抑制し、異物による印刷抜けの原因となる塵、埃、紙粉などのレリーフへの付着を抑制する作用を有する。樹脂(A)は、レリーフ形成層の形状を維持するバインダー樹脂としての作用を有するとともに、界面活性剤(B)のイオン性基とのイオン結合により、界面活性剤(B)をレリーフ形成層中に保持する。かかる作用は、後述する印刷版のレリーフにおいても同様であり、界面活性剤(B)のインキ中への抽出を抑制する作用を有する。すなわち、樹脂(A)と界面活性剤(B)の組み合わせにより、印刷版において、ロングラン印刷においても異物による印刷抜けを抑制し、印刷耐久性を向上させることができる。さらに、ヒドロキシカルボン酸(C)を含有することが好ましく、界面活性剤(B)をレリーフ形成層中により保持しやすくすることにより、印刷版において、印刷耐久性をより向上させることができる。
樹脂(A)としては、感光性樹脂層の場合、水膨潤性または水溶性樹脂が好ましく、水を現像液として現像することができることから、環境負荷を低減することができる。水膨潤性または水溶性樹脂とは、親水性基を有するポリマーを指し、親水性基としては、水酸基、アミノ基、アミド基、カルボキシ基、リン酸基、エチレングリコール骨格などが好ましい。これらを2種以上有してもよい。水膨潤性または水溶解性ポリマーとしては、例えば、部分ケン化ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリビニルピロリドン、ポリエーテル、水溶性ポリエステル等が挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。これらの中でも、水溶性や加工性の観点から、部分ケン化ポリビニルアルコールが好ましい。
部分ケン化ポリビニルアルコールのケン化度は、水現像性の観点から、60モル%以上90モル%以下が好ましい。ここで、ケン化度は、濃度3質量%の部分ケン化ポリビニルアルコール水溶液に、過剰の0.5mol/l水酸化ナトリウム水溶液で完全ケン化処理を施した後、0.5mol/l塩酸の滴定により完全ケン化に要した水酸化ナトリウムの量を測定することにより、算出することができる。
部分ケン化ポリビニルアルコールは、水酸基を有することから、従来の印刷版においては、被印刷体としてセルロース繊維を主成分とする紙に印刷を行う場合、セルロース繊維中の水酸基とレリーフ中の部分ケン化ポリビニルアルコールの水酸基との水素結合により、レリーフ表面に紙粉が付着しやすい傾向にあった。本発明においては、樹脂(A)として部分ケン化ポリビニルアルコールを用いる場合においても、印刷耐久性を向上させることができる。
樹脂(A)に含まれるイオン性基としては、アニオン性基、カチオン性基等が挙げられる。アニオン性基としては、例えば、カルボキシ基、スルホニル基、リン酸基およびそれらの塩などの誘導体などが挙げられる。カチオン性基としては、例えば、4級アンモニウム、3級アミンやそれらの塩などが挙げられる。これらを2種以上有してもよい。これらのイオン性基を、樹脂の側鎖に結合していてもよいし、主鎖の一部として有してもよい。これらの中でも、樹脂合成のしやすさの観点から、カルボキシ基、カルボン酸塩が好ましい。部分ケン化ポリビニルアルコールにカルボキシ基を導入する方法としては、例えば、部分ケン化ポリビニルアルコールと酸無水物とを反応させ、部分ケン化ポリビニルアルコールの水酸基を起点としてカルボキシ基を部分ケン化ポリビニルアルコール側鎖に導入する方法が挙げられる。かかる方法においては、酸無水物の添加量や反応時間により、カルボキシ基の導入量を所望の範囲に容易に調整することができる。
感光性樹脂層の場合、樹脂(A)は、感度の観点から、側鎖にエチレン性二重結合を有することが好ましい。エチレン性二重結合を有する基としては、例えば、ビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基などが挙げられる。これらを2種以上有してもよい。
前述のカルボキシ基を有する部分ケン化ポリビニルアルコールの側鎖にエチレン性二重結合を導入する方法としては、例えば、カルボキシ基に不飽和エポキシ化合物を反応させる方法などが挙げられる。
レリーフ形成層中における樹脂(A)の含有量は、固形分中、20重量%以上、80重量%以下が好ましい。
界面活性剤(B)は、樹脂(A)と対イオンを形成しうるイオン性基を有することにより、樹脂(A)とのイオン結合によりレリーフ形成層に保持される。かかる作用は、後述する印刷版のレリーフにおいても同様であり、界面活性剤(B)のインキ中への抽出を抑制することができる。ここで界面活性剤(B)は、炭素数10以上の炭化水素基を有することにより、例えば紙粉のセルロース繊維などの水酸基との相互作用を抑制することができる。これにより、印刷版においてレリーフの粘着性を抑制し、異物による印刷抜けの原因となる塵、埃、紙粉などのレリーフへの付着を抑制して、ロングラン印刷においても異物による印刷抜けを抑制し、印刷耐久性を向上させることができる。
界面活性剤(B)におけるイオン性基としては、前述の樹脂(A)におけるイオン性基として例示したアニオン性基、カチオン性基等が挙げられ、樹脂(A)がアニオン性基を有する場合はカチオン性基、樹脂(A)がカチオン性基を有する場合はアニオン性基が好ましい。カチオン性基の中でも、4級アンモニウムが好ましい。
界面活性剤(B)における炭素数10以上の炭化水素基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アリール基、アリールアルキル基などが挙げられる。これらの水素原子の一部が置換されていてもよく、置換基としては、例えば、ニトロ基、チオール基、アミノ基などが挙げられる。異物による印刷抜けの原因となる塵、埃、紙粉などのレリーフへの付着を抑制して、ロングラン印刷においても異物による印刷抜けを抑制し、印刷耐久性を向上させる観点から、炭化水素基の炭素数は10以上であり、16以上が好ましい。一方、炭化水素基の炭素数は、感光性樹脂層中における分散性の観点から、24以下が好ましい。
界面活性剤(B)としては、カチオン性界面活性剤として、例えば、アルキル4級アンモニウム塩、アルキルエーテル4級アンモニウム塩等の4級アンモニウム塩、ヒドロキシエーテルアルキルアミン、エーテルアミン、アルキルアミドアミン等の3級アミン、それらの塩などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。これらの中でも、アルキル4級アンモニウム塩が好ましい。
界面活性剤(B)は、下記一般式(1)で表される構造を有することが好ましい。
Figure 2025000091000002
上記一般式(1)中、R1は、炭素数10以上のアルキル基またはアルケニル基を示す。これらの中でも、アルキル基が好ましく、直鎖状アルキル基がより好ましい。アルキル基の炭素数は、16以上、28以下が好ましい。
R2は、水素原子、炭素数1~28のアルキル基またはベンジル基を示す。これらの中でも、アルキル基が好ましく、直鎖状アルキル基がより好ましい。アルキル基の炭素数は、1~6が好ましく、1がより好ましい。
R3およびR4は、同一でも異なってもよく、炭素数1~5のアルキル基を示す。アルキル基としては、直鎖状アルキル基が好ましい。アルキル基の炭素数は、1がより好ましい。
Anは、1価の陰イオンを示す。1価の陰イオンとしては、例えば、塩化物イオン、臭化物イオン等のハロゲン化物イオン、エチル硫酸イオン、炭酸メチルイオン等の有機アニオン等が挙げられる。これらの中でも、ハロゲン化物イオンが好ましく、塩化物イオンがより好ましい。
前記一般式(1)で表される構造を有する界面活性剤(B)としては、例えば、モノ長鎖アルキル4級アンモニウム塩(R1が炭素数10~28のアルキル基、R2が炭素数1~6のアルキル基、R3およびR4が炭素数1~5のアルキル基であるものが好ましく、具体的には、リグノセリルトリメチルアンモニウムクロライド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、デシルトリメチルアンモニウムクロライド等のアルキルトリメチルアンモニウムクロライドが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。これらの中でも、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライドが好ましい。
レリーフ形成層中における界面活性剤(B)における固形分の含有量は、異物による印刷抜けの原因となる塵、埃、紙粉などのレリーフへの付着をより抑制し、印刷耐久性をより向上させる観点から、固形分中、0.1重量%以上が好ましく、0.5重量%以上がより好ましく、1.0重量%以上がさらに好ましい。一方、界面活性剤(B)における固形分の含有量は、画像再現性を向上させる観点、感光性樹脂層の場合には現像における泡立ちを抑制する観点から、固形分中、10重量%以下が好ましく、5重量%以下がより好ましく、3重量%以下がさらに好ましい。
界面活性剤(B)がカチオン性基を有する場合、レリーフ形成層に、さらにヒドロキシカルボン酸(C)を含有することが好ましい。界面活性剤(B)のカチオン性基とヒドロキシカルボン酸(C)のカルボキシ基とイオン結合により、電気的に中和された安定な化合物になることから、界面活性剤(B)がレリーフ形成層中により安定に保持される。また、樹脂(A)として部分ケン化ポリビニルアルコールを用いた場合、部分ケン化ポリビニルアルコールの水酸基とヒドロキシカルボン酸(C)の水酸基との水素結合により、ヒドロキシカルボン酸(C)がレリーフ層中に保持されることから、界面活性剤(B)がレリーフ形成層中により安定に保持される。かかる作用は、後述する印刷版のレリーフにおいても同様であり、界面活性剤(B)のインキ中への抽出をより抑制し、印刷耐久性をより向上させることができる。
ヒドロキシカルボン酸(C)としては、例えば、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、ヒドロキシ酢酸、3-ヒドロキシプロピオン酸、8-ヒドロキシオクタン酸、15-ヒドロキシペンタデカン酸、16-ヒドロキシヘキサデカン酸などの脂肪族ヒドロキシカルボン酸や、没食子酸、サリチル酸、3-ヒドロキシ-2-フェニルプロパン酸、ベンジル酸、4-ヒドロキシ安息香酸、γ-レゾルシン酸などの芳香族ヒドロキシカルボン酸、ヒアルロン酸四糖、ヒアルロン酸六糖、ヒアルロン酸八糖、ヒアルロン酸十糖、ヒアルロン酸十二糖などのヒアルロン酸オリゴ糖、N-アセチルノイラミン酸ダイマーα(2-8)、N-アセチルノイラミン酸トリマーα(2-8)、N-アセチルノイラミン酸テトラマーα(2-8)、N-アセチルノイラミン酸ペンタマーα(2-8)などのコロミン酸オリゴ糖、モノグルコシル没食子酸、ジグルコシル没食子酸などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。これらの中でも、分子中のカルボキシ基1つに対して、水酸基を2個以上有するものが好ましく、樹脂(A)として部分ケン化ポリビニルアルコールを用いた場合、部分ケン化ポリビニルアルコールの水酸基とヒドロキシカルボン酸(C)の水酸基との多重の水素結合により、ヒドロキシカルボン酸(C)がレリーフ層中により強く保持されることから、界面活性剤(B)がレリーフ形成層中により安定に保持される。水酸基を3個以上ものがより好ましく、水酸基を6個以上有するものがさらに好ましい。かかる分子中のカルボキシ基1つに対して、水酸基を2個以上有するヒドロキシカルボン酸としては、例えば、γ-レゾルシン酸、モノグルコシル没食子酸、クエン酸、没食子酸、ヒアルロン酸オリゴ糖、コロミン酸オリゴ糖、ジグルコシル没食子酸などが挙げられる。これらの中でも、分子中のカルボキシ基1つに対して、水酸基を6個以上有するジグルコシル没食子酸がより好ましい。
レリーフ形成層中におけるヒドロキシカルボン酸(C)の含有量は、異物による印刷抜けの原因となる塵、埃、紙粉などのレリーフへの付着をより抑制し、印刷耐久性をより向上させる観点から、固形分中、0.1重量%以上が好ましく、0.5重量%以上がより好ましく、1.0重量%以上がさらに好ましい。一方、ヒドロキシカルボン酸(C)の含有量は、画像再現性を向上させる観点から、固形分中、10重量%以下が好ましく、5重量%以下がより好ましく、3重量%以下がさらに好ましい。
レリーフ形成層が感光性樹脂層である場合、感光性樹脂層には、光重合開始剤およびエチレン性二重結合を有する化合物を含有することが好ましい。
光重合開始剤としては、光吸収によって、自己分解や水素引き抜きによってラジカルを生成する機能を有するものが好ましく用いられる。例えば、ベンゾインアルキルエーテル類、ベンゾフェノン類、アントラキノン類、ベンジル類、アセトフェノン類、ジアセチル類などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。感光性樹脂層中における光重合開始剤の含有量は、固形分中、0.5~10重量%が好ましい。
エチレン性二重結合を有する化合物とは、エチレン性二重結合を有する、分子量が10,000未満であるものを指す。エチレン性二重結合を有する化合物の分子量は、2,000以下が好ましい。エチレン性二重結合を有する化合物としては、例えば、国際公開第2017/038970号に記載される(メタ)アクリレートや、グリセロールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。ここで、(メタ)アクリレートとは、アクリレートとメタクリレートの総称であり、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸とメタクリル酸の総称である。
感光性樹脂層中におけるエチレン性二重結合を有する化合物の含有量は、固形分中、1~30重量%が好ましい。
レリーフ形成層には、さらに、必要に応じて、柔軟性を付与するための可塑剤やゴム粒子、重合禁止剤、染料、顔料、消泡剤、紫外線吸収剤、香料などを含有してもよい。
レリーフ形成層の厚みは、0.3mm以上が好ましく、後述する印刷版において、十分なレリーフ深度を有し、印刷適性を向上させることができる。レリーフ形成層の厚みは、0.5mm以上がより好ましい。一方、レリーフ形成層の厚みは、5mm以下が好ましく、感光性樹脂層の場合、露光時の活性光線を底部まで十分に到達させて画像再現性を向上させることができる。レリーフ形成層の厚みは、3mm以下がより好ましい。
本発明に係る印刷版原版は、レリーフ形成層上にカバーフィルムを有することが好ましく、レリーフ形成層表面を保護し、異物等の付着をより抑制することができる。レリーフ形成層はカバーフィルムと接していてもよいし、レリーフ形成層とカバーフィルムの間に、1層または複数の層を有していてもよい。レリーフ形成層とカバーフィルムの間の層としては、例えば、レリーフ形成層表面の粘着を防止する粘着防止層などが挙げられる。
カバーフィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリエチレンなどのプラスチックシートが好ましく使用される。カバーフィルムの厚みは、10~150μmが好ましい。また、カバーフィルム表面は、粗面化されていてもよく、原画フィルムの密着性を向上させることができる。
本発明に係る印刷版原版は、レリーフ形成層が感光性樹脂層である場合、感光性樹脂層上に、さらに感熱マスク層を有してもよい。感熱マスク層は、紫外光を遮断し、描画時には赤外レーザー光を吸収し、その熱により瞬間的に一部または全部が昇華または融除するものが好ましい。これにより、レーザーの照射部分と未照射部分の光学濃度に差が生じ、従来の原画フィルムと同様の機能を果たすことができる。
さらに、感熱マスク層と感光性樹脂層との間に、接着力調整層を設けてもよく、感熱マスク層と感光性樹脂層との密着を向上させることができる。また、感熱マスク層とカバーフィルムとの間に、剥離補助層を設けてもよく、カバーフィルムを剥離した際の感熱マスク層の凝集破壊を抑制することができる。
次に、本発明に係る印刷版原版の製造方法について、プライマ層、接着層および感光性樹脂層を有する場合を例に説明する。
まず、例えば樹脂、イソシアネート化合物などのプライマ層を形成する成分および溶媒を撹拌して十分に混合し、プライマ層組成物溶液を作製する。溶媒としては、例えば、トルエンや酢酸エチルなどが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。得られたプライマ層組成物溶液を支持体上に流延し、熱硬化させることにより、プライマ層を形成する。
次に、プライマ層の上に、接着層を形成する。接着層の形成方法としては、例えば、プライマ層上に、接着層組成物溶液を流延して乾燥する方法などが挙げられる。なお、接着層組成物溶液は、例えば、水膨潤性または水溶性ポリマーを水/アルコール混合溶媒に加熱溶解し、エチレン性二重結合を有する化合物、光重合開始剤および必要に応じて添加剤等を添加し、撹拌して十分に混合することによって得ることができる。
接着層がエチレン性二重結合を有する化合物および光重合開始剤を含有する場合、乾燥した接着層に、紫外線などの活性エネルギー線を照射しても良い。照射する活性エネルギー線としては、紫外線が好ましく、紫外線照射に用いられる光源としては、例えば、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノン灯、カーボンアーク灯、ケミカル灯などが挙げられる。
次に、接着層上に、感光性樹脂層を形成する。感光性樹脂層の形成方法としては、例えば、感光性樹脂層組成物溶液を流延して乾燥する方法や、別途形成した感光性樹脂層シートを、プライマ層および接着層を形成した支持体と貼り合わせる方法などが挙げられる。感光性樹脂層組成物溶液は、例えば、樹脂(A)を水/アルコール混合溶媒に加熱溶解し、界面活性剤(B)および必要に応じてヒドロキシカルボン酸(C)、エチレン性二重結合を有する化合物、光重合開始剤および可塑剤その他の添加剤等を添加し、撹拌して十分に混合することによって得ることができる。
次に、本発明に係るフレキソ印刷版について説明する。本発明に係るフレキソ印刷版は、支持体上に、前述の樹脂(A)および界面活性剤(B)を含有するレリーフ層を有することが好ましい。樹脂(A)と界面活性剤(B)の組み合わせにより、ロングラン印刷においても異物による印刷抜けを抑制し、印刷耐久性を向上させることができる。さらに、前述のヒドロキシカルボン酸(C)を含有することが好ましく、界面活性剤(B)をレリーフ形成層中により保持しやすくすることにより、印刷耐久性をより向上させることができる。
次に、本発明に係るフレキソ印刷版の製造方法について説明する。本発明におけるフレキソ印刷版は、本発明に係るフレキソ印刷版原版のレリーフ形成層を部分的に除去してレリーフを形成する工程(レリーフ形成工程)を有する。レリーフ形成工程としては、例えば、レーザー光などの電磁波エネルギー線によって、レリーフ形成層を所望の形状に彫刻する方法や、レリーフ形成層が感光性樹脂層である場合には、感光性樹脂層を部分的に光硬化させる露光工程、および、感光性樹脂層の未硬化部分を、現像液により除去する現像工程を有する方法などが挙げられる。これらの中でも、印刷版の生産性や画像再現性の観点から、レリーフ形成層として感光性樹脂層を用いる、露光工程および現像工程を有する方法が好ましい。
まず、露光工程について説明する。印刷版原版が感熱マスク層を有するいわゆるCTP版の場合、カバーフィルムを有する場合にはこれを剥離し、レーザー描画機を用いて原画フィルムに相当する像の描画を実施した後、紫外線照射することによって、感光性樹脂層を光硬化させる。印刷版原版が感熱マスク層を有しない場合は、原画フィルムを介して紫外線照射することによって、感光性樹脂層を光硬化させる。紫外線としては、波長300~400nmの光が好ましく、紫外線照射に用いるランプとしては、例えば、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノン灯、カーボンアーク灯、ケミカル灯などが挙げられる。特に微細な細線、独立点の再現性が要求される場合は、カバーフィルムの剥離前に、支持体側から短時間露光(裏露光)しフロア層を形成することも可能である。
次に、現像工程について説明する。露光した印刷版原版を現像液に浸漬し、ブラシ式現像装置またはスプレー式現像装置を用いて、感光性樹脂層の未硬化部分を、現像液により除去することにより、基板上にレリーフ像を形成することができる。現像液は、水を含むことが好ましく、必要に応じて界面活性剤などの添加剤を含有してもよい。現像時の現像液温は15~40℃が好ましい。
現像後、50~70℃において10分間程度乾燥することが好ましい。また、必要に応じてさらに大気中または真空中において、活性光線を照射する後露光を行ってもよい。
次に、本発明の印刷物の製造方法について説明する。本発明の印刷物の製造方法は、前述の方法により得られたフレキソ印刷版のレリーフにインキを付着させる工程、および、前記インキを被印刷体に転写する工程を含む。フレキソ印刷機としては、例えば、インラインタイプ、センタードラムタイプ、スタックタイプなどが挙げられる。
インキとしては、紫外線硬化型インキ、電子線硬化型インキが好ましい。紫外線硬化型インキとしては、例えば、顔料、アクリルオリゴマー等の樹脂、アクリレートモノマー、重合開始剤などを含有するものが好ましく、より具体的には、例えば、市販のPHA((株)T&K TOKA製)、“FLASH DRY”(登録商標)(東洋インキ(株)製)、“UVAFLEX”(登録商標)Y77(Zeller+Gmelin社製)などのフレキソ印刷用インキが挙げられる。電子線硬化型インキとしては、例えば、顔料、アクリルオリゴマー等の樹脂、アクリレートモノマーなどを含有するものが好ましく、より具体的には、例えば、“GelFlex EB”(登録商標)(SAKATA INX社製)などのフレキソ印刷用インキが挙げられる。
各実施例および比較例において用いた材料を以下に示す。
(イオン性基を有する樹脂(A))
(合成例1:樹脂1の合成)
“ゴーセノール”(登録商標)KL-05(ケン化度78.5~82.0モル%の部分ケン化ポリビニルアルコール、重量平均分子量38,000、日本合成化学工業(株)製)をアセトン中で膨潤させ、無水コハク酸1.0モル%を添加し、60℃で6時間撹拌して分子鎖にカルボキシ基を付加させた。このポリマーをアセトンで洗浄して、未反応の無水コハク酸を除去乾燥し、イオン性基としてカルボキシ基を有する樹脂1を得た。酸価を測定したところ、10.0mgKOH/gであった。
(界面活性剤(B))
・TMO(カチオン性界面活性剤、オクチルトリメチルアンモニウムクロライド、東京化成工業(株)製)
・“カチオーゲン”(登録商標)TML(カチオン性界面活性剤、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライドの30重量%水溶液、第一工業製薬(株)製)
・“カチオーゲン”(登録商標)TMP(カチオン性界面活性剤、セチルトリメチルアンモニウムクロライドの30重量%水溶液、第一工業製薬(株)製)
・“カチオーゲン”(登録商標)TMS(カチオン性界面活性剤、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライドの25重量%水溶液、第一工業製薬(株)製)
・“ニッサンカチオン”(登録商標)VB-F(カチオン性界面活性剤、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライドの80重量%エタノール溶液、日油(株)製)
(ヒドロキシカルボン酸(C))
・クエン酸(東京化成工業(株)製)
・DGA(ジグルコシル没食子酸、三井化学ファイン(株)製)
各実施例および比較例における評価方法を以下に示す。
(1)画像再現性
実施例1~14および比較例1により得られた印刷版原版について、カバーフィルムの保護層を剥離し、赤外に発光領域を有するファイバーレーザーを備えた外面ドラム型プレートセッターCDI SPARK(エスコ・グラフィックス(株)製)に、支持体側がドラムに接するように装着し、テストパターン(150線4%網点および10cm×10cmのベタ部を有する)を描画し、感熱マスク層に画像マスクを形成した。
次に、バッチ式露光現像機トミフレックス(富博産業(株)製)を用いて、積算光量が16,000mJ/cm程度になるように露光した後、25℃に温度調整した水道水を現像液として60秒間現像した。その後、オーブンを用いて、60℃で10分間乾燥した。その後、積算光量16,000mJ/cmの露光(後露光)を行い、フレキソ印刷版を得た。
実施例15により得られた印刷版原版について、カバーフィルムを剥離し、ダイレクトレーザー彫刻システムAdflex Direct 250L((株)コムテックス製)を用いて、テストパターン(150線4%網点および10cm×10cmのベタ部を有する)をレーザー彫刻した。次に、製版装置DX-A3(タカノ(株)製)を用いて、25℃の水道水で1.5分間リンスを行った後、60℃の熱風乾燥機で10分間乾燥し、フレキソ印刷版を得た。
得られたフレキソ印刷版の網点:1cm×1cmの領域に形成された150線4%の網点を、倍率10倍の拡大鏡を用いて、欠けの有無を観察した。以下の判定基準により画像再現性を評価し、4点以上を合格とした。
5:欠けが認められない
4:最外周部エリアの網点に欠けが認められる
3:最外周部および最外周から2列目のエリアに欠けが認められる
2:最外周から3列目を含む内部のエリアに欠けが認められる
1:全網点エリアの20%以上の面積に欠けが認められる。
(2)印刷耐久性
前記(1)の方法により得られたフレキソ印刷版を、991LPIのアニロックスロールを具備したフレキソ印刷機(MPS社製EF340)に装着した。紫外線硬化型のインクであるUVフレキソ紅PHA-LO3/T&K TOKAを用い、ベタ濃度が1.65になるよう調整し、60m/分の速度で、ミラーコート紙(王子製紙(株)製王子タックNミラー73/P22/G7B)に、20,000m印刷した。5,000m、10,000m、20,000m印刷時点の印刷物について倍率10倍の拡大鏡を用いて、10cm×10cmのベタ部領域の印刷抜けの数を観察した。以下の判定基準により印刷抜けを評価し、5,000m印刷時点で4点以上を合格とした。
5:印刷抜けの数が5個未満
4:印刷抜けの数が5個以上10個未満
3:印刷抜けの数が10個以上15個未満
2:印刷抜けの数が15個以上20個未満
1:印刷抜けの数が20個以上。
(実施例1)
[プライマ層および接着層を有する支持体の作製]
“バイロン”(登録商標)31SS(飽和ポリエステル樹脂のトルエン溶液、東洋紡(株)製)260重量部およびPS-8A(ベンゾインエチルエーテル、和光純薬工業(株)製)2重量部の混合物を、70℃で2時間加熱した後、30℃に冷却し、エチレングリコールジグリシジルエーテルジメタクリレート7重量部を加えて、2時間混合した。さらに、“コロネート”(登録商標)3015E(多価イソシアネート樹脂の酢酸エチル溶液、東ソー(株)製)25重量部およびEC-1368(工業用接着剤、住友スリーエム(株)製)14重量部を添加して混合し、プライマ層組成物溶液を得た。
厚さ188μmの“ルミラー”(登録商標)T60(ポリエステルフィルム、東レ(株)製)上に、バーコーターを用いて、プライマ層組成物溶液を、乾燥後の厚みが40μmになるように塗布し、180℃のオーブンで3分間加熱して溶媒を除去し、プライマ層を形成した。
“ゴーセノール”(登録商標)KH-17(ケン化度78.5~81.5モル%の部分ケン化ポリビニルアルコール、重量平均分子量165,000、日本合成化学工業(株)製)50重量部を“ソルミックス”(登録商標)H-11(アルコール混合物、日本アルコール(株)製)200重量部および水200重量部の混合溶媒中70℃で2時間混合した後、“ブレンマー”(登録商標)G(グリシジルメタクリレート、日油(株)製)1.5重量部を添加して1時間混合し、さらにジメチルアミノエチルメタクリレート/2-ヒドロキシエチルメタクリレート)共重合体(重量比2/1)(共栄社化学(株)製)3重量部、“イルガキュア”(登録商標)651(ベンジルメチルケタール、BASF社製)5重量部、エポキシエステル70PA(プロピレングリコールジグリシジルエーテルのアクリル酸付加物、共栄社化学(株)製)21重量部およびエチレングリコールジグリシジルエーテルジメタクリレート20重量部を添加して90分間混合し、50℃に冷却した後、“メガファック”(登録商標)F-556(DIC(株)製)を0.1重量部添加して30分間混合し、接着層組成物溶液を得た。
前述のプライマ層上に、バーコーターを用いて、接着層組成物溶液を、乾燥後の厚みが30μmとなるように塗布し、160℃のオーブンで3分間加熱して溶媒を除去し、接着剤層を形成した。
その後、接着層側から、超高圧水銀灯(JP2000T、(株)オーク製作所製)を用いて積算光量1,000mJ/cmの露光処理を行い、接着層/プライマ層/PETフィルムで構成される支持体を得た。
[感光性樹脂層の形成]
撹拌用ヘラおよび冷却管を取り付けた3つ口フラスコ中に、合成例1により得られた樹脂1 40重量部、可塑剤としてトリメチロールプロパン(重量平均分子量:134)30重量部、溶媒としてアルコール混合物(日本アルコール(株)製“ソルミックス”(登録商標)H-11)40重量部および蒸留水60重量部を入れた後、撹拌しながら77℃で2時間加熱し、樹脂1および可塑剤を溶解させた。
この溶解物を70℃に冷却した後、グリシジルメタクリレート5重量部を添加し、1時間撹拌した。
次いで、エチレン性二重結合を有する化合物としてポリエチレングリコールモノメタクリレート(日油(株)製“ブレンマー”(登録商標)AE400)11重量部およびポリエチレングリコールジメタクリレート(日油(株)製“ブレンマー”(商標登録)AD400)10重量部、光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール2重量部、界面活性剤(B)としてTMS 8重量部を添加して60分間撹拌し、感光性樹脂層組成物溶液を得た。
得られた感光性樹脂層組成物溶液を、支持体のプライマ層上に、乾燥後の版厚(支持体+感光性樹脂層)が1.14mmとなるよう調整して流延し、60℃で2.5時間乾燥し、支持体上に感光性樹脂層を形成した。ここで、感光性樹脂層中における界面活性剤(B)の固形分である一般式(1)で表される構造を有する界面活性剤の含有量は、2.0重量%である。
[CTP版用カバーフィルムの作製]
“ゴーセノール”(登録商標)KL-05(ケン化度78.5モル%~82.0モル%の部分ケン化ポリビニルアルコール、重量平均分子量38,000、日本合成化学工業(株)製)11重量部を水55重量部、メタノール14重量部、n-プロパノール10重量部およびn-ブタノール10重量部に溶解させ、剥離補助層組成物溶液を得た。
カーボンブラックMA100(三菱化学(株)製)23重量部、“ダイヤナール”(登録商標)BR-95(アルコール不溶性のアクリル樹脂、三菱レイヨン(株)製)15重量部、可塑剤ATBC(アセチルクエン酸トリブチル、(株)ジェイ・プラス製)1重量部およびメチルイソブチルケトン30重量部をあらかじめ混合させたものを、3本ロールミルを用いて混練分散させ、カーボンブラック分散液を調製した。
カーボンブラック分散液に、AER6071(エポキシ樹脂、旭化成ケミカルズ(株)製)1重量部、“ユーバン”(登録商標)20SE60(メラミン樹脂、三井化学(株)製)1重量部、ライトエステルP-1M(リン酸モノマー、共栄社化学(株)製)0.05重量部およびメチルイソブチルケトン100重量部を添加して30分間撹拌し、感熱マスク層組成物溶液を得た。
“ゴーセノール”(登録商標)AL-06(ケン化度91~94モル%の部分ケン化ポリビニルアルコール、重量平均分子量46,500、日本合成化学工業(株)製)を水:エタノール=50:50(重量比)の混合溶媒に溶解させ、接着力調整層組成物溶液を得た。
厚さ100μmのポリエステルフィルム“ルミラー”(登録商標)S10(東レ(株)製)上に、バーコーターを用いて、剥離補助層組成物溶液を、乾燥後の厚みが0.1μmになるように塗布し、120℃で20秒間乾燥し、剥離補助層を形成した。
次に、剥離補助層上に、バーコーターを用いて、感熱マスク層組成物溶液を、乾燥後の厚みが1.0μmになるように塗布し、140℃で20秒間乾燥し、感熱マスク層を形成した。
さらに、感熱マスク層上に、バーコーターを用いて、接着力調整層組成物溶液を、乾燥後の厚みが1.0μmになるように塗布し、120℃で20秒間乾燥し、接着力調整層を形成した。このようにして、接着力調整層/感熱マスク層/剥離補助層/保護層の積層体であるCTP版用カバーフィルムを得た。
[印刷版原版の作製]
前述の方法により得られた感光性樹脂層上に、水/エタノール=50/50(重量比)の混合溶媒を塗布し、前述の方法により得られたCTP版用カバーフィルムを、接着力調整層が感光性樹脂層側になるように圧着し、印刷版原版を得た。
得られた印刷版原版について、前述の方法により画像再現性および印刷耐久性を評価した結果を表1に示す。
(実施例2)
[感光性樹脂層の形成]において、界面活性剤(B)としてTMS 8重量部にかえてTML 6.7重量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、印刷版原版を得た。なお、感光性樹脂層中における界面活性剤(B)の固形分である一般式(1)で表される構造を有する界面活性剤の含有量は、2.0重量%である。得られた印刷版原版について、前述の方法により画像再現性および印刷耐久性を評価した結果を表1に示す。
(実施例3)
[感光性樹脂層の形成]において、界面活性剤(B)としてTMS 8重量部にかえてTMP 6.7重量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、印刷版原版を得た。なお、感光性樹脂層中における界面活性剤(B)の固形分である一般式(1)で表される構造を有する界面活性剤の含有量は、2.0重量%である。得られた印刷版原版について、前述の方法により画像再現性および印刷耐久性を評価した結果を表1に示す。
(実施例4)
[感光性樹脂層の形成]において、界面活性剤(B)としてTMS 8重量部にかえてVB-F 2.5重量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、印刷版原版を得た。なお、感光性樹脂層中における界面活性剤(B)の固形分である一般式(1)で表される構造を有する界面活性剤の含有量は、2.0重量%である。得られた印刷版原版について、前述の方法により画像再現性および印刷耐久性を評価した結果を表1に示す。
(実施例5)
[感光性樹脂層の形成]において、界面活性剤(B)としてTMS 8重量部にかえてTMS 0.4重量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、印刷版原版を得た。なお、感光性樹脂層中における界面活性剤(B)の固形分である一般式(1)で表される構造を有する界面活性剤の含有量は、0.1重量%である。得られた印刷版原版について、前述の方法により画像再現性および印刷耐久性を評価した結果を表1に示す。
(実施例6)
[感光性樹脂層の形成]において、界面活性剤(B)としてTMS 8重量部にかえてTMS 20.7重量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、印刷版原版を得た。なお、感光性樹脂層中における界面活性剤(B)の固形分である一般式(1)で表される構造を有する界面活性剤の含有量は、5.0重量%である。得られた印刷版原版について、前述の方法により画像再現性および印刷耐久性を評価した結果を表1に示す。
(比較例1)
[感光性樹脂層の形成]において、界面活性剤(B)としてTMS 8重量部にかえてTMO 2.0重量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、印刷版原版を得た。なお、感光性樹脂層中における界面活性剤の固形分の含有量は、2.0重量%である。得られた印刷版原版について、前述の方法により画像再現性および印刷耐久性を評価した結果を表1に示す。
(実施例7~11)
[感光性樹脂層の形成]において、さらにヒドロキシカルボン酸(C)としてDGA1.5重量部を添加したこと以外はそれぞれ実施例1~5と同様にして、印刷版原版を得た。なお、感光性樹脂層中におけるDGAの含有量は、1.5重量%である。得られた印刷版原版について、前述の方法により画像再現性および印刷耐久性を評価した結果を表2に示す。
(実施例12)
[感光性樹脂層の形成]において、さらにヒドロキシカルボン酸(C)としてDGA1.6重量部を添加したこと以外はそれぞれ実施例6と同様にして、印刷版原版を得た。なお、感光性樹脂層中におけるDGAの含有量は、1.5重量%である。得られた印刷版原版について、前述の方法により画像再現性および印刷耐久性を評価した結果を表2に示す。
(実施例13)
[感光性樹脂層の形成]において、さらにヒドロキシカルボン酸(C)としてクエン酸1.5重量部を添加したこと以外は実施例1と同様にして、印刷版原版を得た。なお、感光性樹脂層中におけるクエン酸の含有量は、1.5重量%である。得られた印刷版原版について、前述の方法により画像再現性および印刷耐久性を評価した結果を表2に示す。
(実施例14)
[感光性樹脂層の形成]において、さらにヒドロキシカルボン酸(C)としてDGA5.3重量部を添加したこと以外は実施例1と同様にして、印刷版原版を得た。なお、感光性樹脂層中における一般式(1)で表される構造を有する界面活性剤の含有量は、1.9重量%で、感光性樹脂層中におけるDGAの含有量は、5.0重量%である。得られた印刷版原版について、前述の方法により画像再現性および印刷耐久性を評価した結果を表2に示す。
(実施例15)
[プライマ層および接着層を有する支持体の作製]および[感光性樹脂層の形成]を実施例8と同様に行った。感光性樹脂層上に、水/エタノール=50/50(重量比)の混合溶媒を塗布し、カバーフィルムとして厚さ100μmのポリエステルフィルム“ルミラー”(登録商標)S10(東レ(株)製)を圧着した。次いで、支持体側およびカバーフィルム側各々から、高輝度ケミカル灯(Philips社製TL-K 40W/10R)を用いて、積算光量が各々12,000mJ/cm程度になるように露光を行い、印刷版原版を得た。得られた印刷版原版について、前述の方法により画像再現性および印刷耐久性を評価した結果を表2に示す。
Figure 2025000091000003
Figure 2025000091000004

Claims (9)

  1. イオン性基を有する樹脂(A)および炭素数10以上の炭化水素基と樹脂(A)と対イオンを形成しうるイオン性基を有する界面活性剤(B)を含有するレリーフ形成層を有するフレキソ印刷版原版。
  2. 前記イオン性基としてカルボキシ基および/またはカルボン酸塩を有する請求項1に記載のフレキソ印刷版原版。
  3. 前記界面活性剤(B)が下記一般式(1)で表される構造を有する請求項1または2に記載のフレキソ印刷版原版。
    Figure 2025000091000005
    (上記一般式(1)中、R1は、炭素数10以上のアルキル基またはアルケニル基を示す。R2は、水素原子、炭素数1~28のアルキル基またはベンジル基を示す。R3およびR4は、同一でも異なってもよく、炭素数1~5のアルキル基を示す。Anは、1価の陰イオンを示す。)
  4. 前記レリーフ形成層がさらにヒドロキシカルボン酸(C)を含有する請求項1または2に記載のフレキソ印刷版原版。
  5. 前記ヒドロキシカルボン酸(C)としてジグルコシル没食子酸を含有する請求項4に記載のフレキソ印刷版原版。
  6. 請求項1または2に記載のフレキソ印刷版原版のレリーフ形成層を部分的に除去してレリーフを形成する工程を有する、フレキソ印刷版の製造方法。
  7. イオン性基を有する樹脂(A)および炭素数10以上の炭化水素基と樹脂(A)と対イオンを形成しうるイオン性基を有する界面活性剤(B)を含有するレリーフ層を有するフレキソ印刷版。
  8. 請求項7に記載のフレキソ印刷版のレリーフにインキを付着させる工程、および、前記インキを被印刷体に転写する工程を含む、印刷物の製造方法。
  9. 前記インキとして紫外線硬化型インキおよび/または電子線硬化型インキを用いる請求項8に記載の印刷物の製造方法。
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