JP2024017014A - 歯科用硬化性組成物及びキット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】100質量部の(A)重合性単量体と、0.05~5質量部の(B)パーオキシエステル化合物と、0.001~0.05質量部の(C)二価の銅化合物と、0.05~2.5質量部の(D)サッカリン化合物と、0.05~2.5質量部の(E)銅に対する還元剤と、を含有することを特徴とする歯科用硬化性組成物。
【選択図】なし
Description
すなわち、本発明の一形態に係る歯科用硬化性組成物は、
100質量部の(A)重合性単量体と、
0.05~5質量部の(B)パーオキシエステル化合物と、
0.001~0.05質量部の(C)二価の銅化合物と、
0.05~2.5質量部の(D)サッカリン化合物と、
0.05~2.5質量部の(E)銅に対する還元剤と、
を含有することを特徴とする。
相互に隔離された第1剤と第2剤とから構成され、
前記(A)が前記第1剤と前記第2剤との少なくとも一方に含まれ、
前記(B)及び前記(C)が、前記第1剤に含まれ、前記第2剤に含まれず、
前記(D)及び前記(E)が、前記第1剤に含まれず、前記第2剤に含まれる
ことを特徴する。
本発明の一実施形態に係る歯科用硬化性組成物は、例えば、歯科用レジンセメントや歯科用支台築造材料などの歯科材料として好適に利用可能なように構成されている。本実施形態に係る歯科用硬化性組成物は、(A)重合性単量体と、(B)パーオキシエステル化合物と、(C)二価の銅化合物と、(D)サッカリン化合物と、(E)銅に対する還元剤と、を含有する。以下、本実施形態に係る歯科用硬化性組成物が含み得る成分について詳しく説明する。
2-1 (A)重合性単量体
本実施形態に係る歯科用硬化性組成物では、主成分として(A)重合性単量体を使用する。(A)重合性単量体は、1分子中に少なくとも1つのラジカル重合性不飽和基を有する化合物である。本実施形態に係る歯科用硬化性組成物は、(A)重合性単量体がラジカル重合することによって硬化する。
本実施形態の歯科用硬化性組成物では、酸化剤として(B)パーオキシエステル化合物を使用する。(B)パーオキシエステル化合物は、(C)二価の銅化合物、(D)サッカリン化合物、及び(E)銅に対する還元剤と酸化還元反応することで硬化に必要な開始ラジカルを発生させるものと推測される。
本実施形態に係る歯科用硬化性組成物では、触媒として(C)二価の銅化合物を使用する。(C)二価の銅化合物は、(D)サッカリン化合物と(E)銅に対する還元剤とによって還元される。還元された銅化合物が(B)パーオキシエステル化合物と酸化還元反応することで開始ラジカルが生成するものと推測される。
本実施形態に係る歯科用硬化性組成物では、重合促進剤として(D)サッカリン化合物を使用する。(D)サッカリン化合物は、(C)二価の銅化合物や(E)銅に対する還元剤との相互作用により酸化還元反応を促進させているものと推測される。
本実施形態に係る歯科用硬化性組成物では、(E)銅に対する還元剤を使用する。(E)銅に対する還元剤としては、(C)二価の銅化合物に含まれる二価の銅を一価の銅又は0価の銅に還元する還元能を有する化合物を特に制限なく用いることができる。本実施形態に係る歯科用硬化性組成物では、(E)銅に対する還元剤として、(e1)電子吸引基を有さない芳香族アミン化合物、(e2)(チオ)バルビツール酸化合物、(e3)チオ尿素化合物、(e4)複素環式チオール化合物の少なくとも1つを用いることが好ましい。
本実施形態に係る歯科用硬化性組成物は、発明の効果を損なわない範囲で、その他の成分を適宜含んでいてもよい。その他の成分としては、例えば、(F)充填材、重合禁止剤、紫外線吸収剤、顔料等が挙げられる。
歯科用硬化性組成物は、患者の治療時に、口腔外において混合等の操作による準備が行われた後に、口腔内において硬化させられるように構成されている。このため、歯科用硬化性組成物では、治療の確実性を担保できるように準備のための時間を充分に確保する観点からは口腔外において硬化が進行しにくいことが好ましい。この一方で、歯科用硬化性組成物では、硬化時における動作の制限等による患者の負担を低減する観点からは口腔内において硬化が進行しやすいことが好ましい。本実施形態に係る歯科用硬化性組成物は、このような要求に基づき、口腔外における硬化の進行しにくさと、口腔内における硬化の進行しやすさと、の両立が得られやすいように構成されている。
本実施形態に係る歯科用硬化性組成物は、保管時や流通時における硬化の進行を防止するために、相互に隔離された第1剤と第2剤とから構成されるキットとして用意される。本実施形態に係るキットでは、第1剤と第2剤とが、両者間での分子拡散を阻害する阻害部材によって隔離されることで、物理的に接触不可能な状態になっている。典型的には、本実施形態に係るキットでは、第1剤と第2剤とが阻害部材としてのシリンジ、袋、瓶などの各種の容器に個別に収容された状態で保持される。第1剤及び第2剤を収容する容器や袋は、外気及び外光を遮断可能であることが好ましく、例えば、樹脂、ガラス、金属、セラミックスなどで形成することができる。しかし、阻害部材は、第1剤と第2剤とを隔離可能であればよく、上記の構成に限定されない。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
まず、実施例及び比較例で原材料として用いた各物質とその略号を以下に示す。
・Bis-GMA:2.2'―ビス[4―(2―ヒドロキシ―3―メタクリルオキシプロポキシ)フェニル]プロパン
・3G:トリエチレングリコールジメタクリレート
・D-2,6E:2,2-ビス(4-メタクリロイルオキシポリエトキシフェニル)。
・BPT:t-ブチルパーオキシ-3、5、5-トリメチルヘキサノエート
・BPB:t-ブチルパーオキシ-ベンゾエート。
・Cu(acac)2:アセチルアセトン銅(II)
・Cu(OAc)2:酢酸銅(II)一水和物
・Cu(OTf)2:トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)。
・サッカリン。
・CEBA:1-シクロヘキシル-5-エチル-バルビツール酸
・PEAT:N,N-ジエチルアミノ-p-トルイジン
・BzTU:N-ベンゾイルチオ尿素
・MBT:2-メルカプトベンゾチアゾール
・MBO:2-メルカプトベンゾオキサゾール
・DEPT:p-ジエタノールアミノトルイジン
・PyTU:(2-ピリジル)チオ尿素。
・F1;平均粒径3μmのシリカジルコニア充填材
・F2;平均粒径0.2μmのシリカジルコニア充填材。
・BHT:ジブチルヒドロキシトルエン
・BPO:過酸化ベンゾイル
・TMBH:1,1,3,3-テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド。
実施例1~22及び比較例1~6について歯科用硬化性組成物の調製を行った。各実施例及び比較例に係る各歯科用硬化性組成物は、第1剤及び第2剤から構成されるキットとして用意した。つまり、各実施例及び比較例について、第1剤及び第2剤を体積比1:1で混合することで歯科用硬化性組成物が得られる。表1は実施例1~22に係る第1剤及び第2剤の(F)充填材以外の組成を示し、表2は比較例1~6に係る第1剤及び第2剤の(F)充填材以外の組成を示している。実施例1~22及び比較例1~6のいずれでも、第1剤及び第2剤それぞれに対し、(F)充填材としてF1:75質量部及びF2:50質量部が含まれるように添加した。なお、表1及び表2では、各成分の括弧内の数値が各成分の量(質量部)を表し、上向きの矢印が直上の欄と同様の構成であることを意味する。
実施例1~22及び比較例1~6に係る歯科用硬化性組成物について操作時間t1及び硬化時間t2の評価を行った。
Claims (5)
- 100質量部の(A)重合性単量体と、
0.05~5質量部の(B)パーオキシエステル化合物と、
0.001~0.05質量部の(C)二価の銅化合物と、
0.05~2.5質量部の(D)サッカリン化合物と、
0.05~2.5質量部の(E)銅に対する還元剤と、
を含有することを特徴とする歯科用硬化性組成物。 - 前記(E)が、(e1)電子吸引基を有さない芳香族アミン化合物と、(e2)(チオ)バルビツール酸化合物と、(e3)チオ尿素化合物と、(e4)複素環式チオール化合物と、の少なくとも1つである
ことを特徴とする請求項1に記載の歯科用硬化性組成物。 - 前記(A)~(E)を23℃で混合してから、23℃で保持して温度上昇が開始するまでの時間をt1(秒)とし、37℃で保持して温度が発熱ピークに到達するまでの時間をt2(秒)とすると、t1-t2が50秒以上である
ことを特徴とする請求項1に記載の歯科用硬化性組成物。 - 50~1500質量部の(F)充填材をさらに含有する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の歯科用硬化性組成物。 - 相互に隔離された第1剤と第2剤とから構成され、
前記(A)が前記第1剤と前記第2剤との少なくとも一方に含まれ、
前記(B)及び前記(C)が、前記第1剤に含まれ、前記第2剤に含まれず、
前記(D)及び前記(E)が、前記第1剤に含まれず、前記第2剤に含まれる
ことを特徴する請求項1に記載の歯科用硬化性組成物を調製するためのキット。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2022119369A JP7783626B2 (ja) | 2022-07-27 | 2022-07-27 | 歯科用硬化性組成物及びキット |
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| JP2022119369A JP7783626B2 (ja) | 2022-07-27 | 2022-07-27 | 歯科用硬化性組成物及びキット |
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Family Applications (1)
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| JP7783626B2 (ja) | 2025-12-10 |
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