以下、本発明の好適な実施形態を説明する。本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、本明細書に記載された発明の実施についての教示と出願時の技術常識とに基づいて当業者に理解され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
なお、以下の図面において、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明することがあり、重複する説明は省略または簡略化することがある。また、図面に記載の実施形態は、本発明を明瞭に説明するために模式化されており、実際に提供される製品のサイズや縮尺を必ずしも正確に表したものではない。
この明細書において「粘着剤」とは、前述のように、室温付近の温度域において柔らかい固体(粘弾性体)の状態を呈し、圧力により簡単に被着体に接着する性質を有する材料をいう。ここでいう粘着剤は、「C. A. Dahlquist, “Adhesion: Fundamentals and Practice”, McLaren & Sons (1966), p. 143」に定義されているとおり、一般的に、複素引張弾性率E*(1Hz)<107dyne/cm2を満たす性質を有する材料(典型的には、25℃において上記性質を有する材料)であり得る。
この明細書において、バイオマス由来の炭素とは、バイオマス材料、すなわち再生可能な有機資源に由来する材料に由来する炭素(再生可能炭素)を意味する。上記バイオマス材料とは、典型的には、太陽光と水と二酸化炭素とが存在すれば持続的な再生産が可能な生物資源(典型的には、光合成を行う植物)に由来する材料のことをいう。したがって、採掘後の使用によって枯渇する化石資源に由来する材料(化石資源系材料)は、ここでいうバイオマス材料の概念から除かれる。粘着剤(層)および粘着シートのバイオマス炭素比、すなわち該粘着剤(層)および粘着シートに含まれる全炭素に占めるバイオマス由来炭素の割合は、ASTM D6866に準拠して測定される質量数14の炭素同位体含有量から見積もることができる。
<はく離シート付き粘着シートの構成例>
ここに開示されるはく離シート付き粘着シートは、粘着剤層を有する粘着シートと、上記粘着剤層の表面に配置された非シリコーン系はく離シートとを備える。上記粘着シートは、非剥離性の基材(支持基材)の片面または両面に上記粘着剤層を有する形態の基材付き粘着シートであってもよく、上記粘着剤層がはく離シートに保持された形態等の基材レスの粘着シート(すなわち、非剥離性の基材を有しない粘着シート)であってもよい。以下、支持基材のことを単に「基材」ということがある。なお、ここでいう粘着シートの概念には、粘着テープ、粘着ラベル、粘着フィルム等と称されるものが包含され得る。粘着シートは、ロール形態であってもよく、枚葉状であってもよい。また、種々の形状に加工された形態の粘着シートであってもよい。
一実施形態に係るはく離シート付き粘着シートの構造を図1に模式的に示す。このはく離シート付き粘着シート100は、粘着剤層21を有する粘着シート1と、粘着剤層21の表面(粘着面)21Aに積層されているはく離シート31と、を含む。粘着シート1は、第1面10Aおよび第2面10Bを有するシート状の支持基材(例えば樹脂フィルム)10と、その第1面10A側に設けられた粘着剤層21とを備える基材付き片面粘着シートとして構成されている。粘着剤層21は、支持基材10の第1面10A側に固定的に、すなわち当該支持基材10から粘着剤層21を分離する意図なく、設けられている。このような片面接着性の粘着シート1は、その粘着面を被着体(保護対象、例えば偏光板等の光学部材)の表面に貼り付けて使用される表面保護フィルムとして好適である。使用前の粘着シート1は、はく離シート付き粘着シート100の形態を有しており、粘着剤層21の表面(粘着面)21Aが、少なくとも粘着剤層21に対向する側が剥離面となっているはく離シート31によって保護されている。
<粘着剤層>
(アクリル系ポリマー)
ここに開示される粘着剤層は、アクリル系ポリマーを含有する。上記粘着剤層は、典型的にはアクリル系ポリマーをベースポリマーとする粘着剤層である。そのような粘着剤層は、アクリル系粘着剤層ともいう。なお、ベースポリマーとは、粘着剤層に含まれるゴム状ポリマー(室温付近の温度域においてゴム弾性を示すポリマー)の主成分をいう。また、この明細書において「主成分」とは、特記しない場合、50重量%を超えて含まれる成分を指す。また、粘着剤および粘着剤層に含まれ得る成分に関する下記の説明は、特に断りがないかぎり粘着剤(層)を形成するために用いられる粘着剤組成物にも適用可能である。
この明細書において「アクリル系ポリマー」とは、(メタ)アクリル系モノマーを50重量%より多く含むモノマー成分に由来する重合物をいう。モノマー成分における(メタ)アクリル系モノマーの含有量は、好ましくは70重量%以上であり、80重量%以上でもよい。いくつかの態様において、モノマー成分における(メタ)アクリル系モノマーの含有量は、90重量%以上でもよく、95重量%以上でもよく、100重量%でもよい。一方、粘着特性のバランスを考慮して、いくつかの態様において、モノマー成分全体のうち(メタ)アクリル系モノマーの割合は、例えば99重量%未満であってよく、95重量%未満でもよく、93重量%未満でもよい。
また、この明細書において「(メタ)アクリル系モノマー」とは、一分子中に少なくとも一つの(メタ)アクリロイル基を有するモノマーをいう。ここで「(メタ)アクリロイル」とは、アクリロイルおよびメタクリロイルを包括的に指す意味である。同様に、「(メタ)アクリレート」とはアクリレートおよびメタクリレートを、「(メタ)アクリル」とはアクリルおよびメタクリルを、それぞれ包括的に指す意味である。したがって、ここでいう(メタ)アクリル系モノマーの概念には、アクリロイル基を有するモノマー(アクリル系モノマー)とメタクリロイル基を有するモノマー(メタクリル系モノマー)との両方が包含され得る。
上記アクリル系ポリマーとしては、典型的には、1種または2種上の鎖状アルキル(メタ)アクリレートを主モノマーとして含み、該主モノマーと共重合性を有する1種または2種以上の副モノマーをさらに含み得るモノマー原料の重合物が用いられる。上記主モノマーは、上記モノマー成分全体の50重量%超を占める成分をいう。また、鎖状アルキル(メタ)アクリレートとは、鎖状アルキル基をエステル末端に有するアルキル(メタ)アクリレートをいう。上記鎖状アルキル基は、直鎖状および分岐状のアルキル基を包含する概念であり、脂環式と称される環状アルキル基は含まない。また、上記副モノマーは、主モノマーとして用いられる鎖状アルキル(メタ)アクリレート以外のモノマー成分をいい、後述する水酸基含有モノマー、カルボキシ基含有モノマー等の官能基含有モノマーおよび他の共重合性モノマーを包含する。この明細書において、副モノマーは、モノマー成分中、アルキル(メタ)アクリレート(m1)およびその他の鎖状アルキル(メタ)アクリレート以外のモノマー成分をいう。
ここに開示される技術において使用されるアクリル系ポリマーは、モノマー成分として、特定の化学構造を有するアルキル(メタ)アクリレート(m1)を含む。具体的には、アルキル(メタ)アクリレート(m1)は、炭素数6~17のアルキル基をエステル末端に有し、かつ該炭素数6~17のアルキル基は、直鎖アルキル基であるか、あるいは分岐(branchまたは分岐基ともいう。)の炭素数が1である分岐アルキル基であるアルキル(メタ)アクリレートである。上記構造のアクリル系ポリマーを含む粘着剤によると、非シリコーン系はく離シートを用いる場合でも、シリコーン系はく離シートを用いる場合と比べて遜色ないはく離シート剥離性を得ることができる。その理由は、特に限定的に解釈されるものではないが、後述の実施例の結果から、モノマー成分として上記アルキル(メタ)アクリレート(m1)を用いて合成されたアクリル系ポリマーは、アクリル系ポリマーの側鎖に比較的長い直鎖か分岐度の低いアルキル基を有する。かかる側鎖アルキル基が、非シリコーン系はく離シートの軽剥離性実現に寄与していると考えられる。上記アルキル(メタ)アクリレート(m1)は、アクリル系ポリマーのモノマー成分中、主モノマー(鎖状アルキル(メタ)アクリレート)の少なくとも一部として含まれている。以下、炭素数Xの鎖状アルキル基をエステル末端に有する鎖状アルキル(メタ)アクリレートをCXアルキル(メタ)アクリレート(例えば、炭素数6~17の鎖状アルキル基をエステル末端に有する鎖状アルキル(メタ)アクリレートの場合、C6-17アルキル(メタ)アクリレート)ということがある。
上記アルキル(メタ)アクリレート(m1)は、下記式(1)でも表すことができる。
CH2=C(R1)COOR2 (1)
ここで、上記式(1)中のR1は水素原子またはメチル基である。また、R2は炭素原子数6~17のアルキル基であり、直鎖アルキル基であるか、あるいは分岐の炭素数が1である分岐アルキル基である。アルキル(メタ)アクリレート(m1)が有するアルキル基の炭素数は、非シリコーン系はく離シートに対する軽剥離性の観点から、好ましくは7以上であり、8以上であってもよく、9以上でもよく、10以上でもよく、12以上でもよい。アルキル基の炭素数が多いほど、アルキル基を長鎖とする作用や特性が効果的に発現しやすい。また、上記炭素数は、粘着剤形成性、粘着特性、エージング速度等の観点から、好ましくは14以下、より好ましくは12以下、さらに好ましくは10以下、特に好ましくは8以下(例えば7または8)である。
アルキル(メタ)アクリレート(m1)として用いられるC6-17直鎖アルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、n-ヘキシル(メタ)アクリレート、n-ヘプチル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、n-ノニル(メタ)アクリレート、n-デシル(メタ)アクリレート、n-ウンデシル(メタ)アクリレート、n-ドデシル(メタ)アクリレート、n-トリデシル(メタ)アクリレート、n-テトラデシル(メタ)アクリレート、n-ペンタデシル(メタ)アクリレート、n-ヘキサデシル(メタ)アクリレート、n-ヘプタデシル(メタ)アクリレートが挙げられる。アルキル(メタ)アクリレート(m1)としてのC6-17分岐アルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、2-オクチル(メタ)アクリレートやイソオクチルアクリレート等のメチルヘプチル(メタ)アクリレート、メチルオクチル(メタ)アクリレート、メチルノニル(メタ)アクリレート、メチルデシル(メタ)アクリレート、メチルドデシル(メタ)アクリレート、メチルトリデシル(メタ)アクリレート、メチルテトラデシル(メタ)アクリレート、メチルペンタ(メタ)アクリレート、メチルヘキサデシル(メタ)アクリレートが挙げられる。アルキル(メタ)アクリレート(m1)は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。特に限定するものではないが、いくつかの態様において、アルキル(メタ)アクリレート(m1)として、アルキルアクリレートが好ましく用いられる。
いくつかの態様において、C6-17直鎖アルキル(メタ)アクリレートが好ましく用いられる。なかでも、アルキル(メタ)アクリレート(m1)として、n-ヘプチル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、n-ノニル(メタ)アクリレート、n-ドデシル(メタ)アクリレートがより好ましく、n-ヘプチル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレートがさらに好ましい。
C6-17分岐アルキル(メタ)アクリレートとしては、分岐アルキル基の末端の1つ手前の炭素でメチル基が枝分かれしているイソアルキル基を有するイソアルキル(メタ)アクリレート、2-オクチル(メタ)アクリレートのように分岐アルキル基の末端の2つ以上手前の炭素でメチル基が枝分かれしている非イソ分岐アルキル基を有する分岐アルキル(メタ)アクリレートのいずれも使用可能であるが、いくつかの態様において、アクリル系ポリマーの側鎖末端が相対的に長い直鎖アルキル基となる非イソ分岐アルキル基を有する分岐アルキル(メタ)アクリレートが好ましい。例えば分岐アルキル基の分岐基(メチル基)がエステル末端側から1つ目または2つ目の炭素に結合しているC6-17分岐アルキル(メタ)アクリレートが好ましく用いられ得る。
モノマー成分全体におけるアルキル(メタ)アクリレート(m1)の割合は、その使用目的や要求特性等に応じて設定される。いくつかの態様において、モノマー成分全体に占めるアルキル(メタ)アクリレート(m1)の割合は、例えば10重量%以上であってもよく、30重量%以上が適当であり、いくつかの好ましい態様において、50重量%以上(例えば50重量%超)であり、より好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上であり、85重量%以上でもよく、特に好ましくは90重量%以上であり、92重量%以上でもよく、95重量%以上でもよい。アルキル(メタ)アクリレート(m1)の使用量を増大することにより、アルキル(メタ)アクリレート(m1)に基づく特性を効果的に発現させることができる。一方、架橋点となる官能基含有モノマー等を共重合する観点から、モノマー成分全体に占めるアルキル(メタ)アクリレート(m1)の割合は、例えば99重量%未満であってよく、98重量%未満でもよく、97重量%未満でもよい。他のいくつかの態様において、モノマー成分全体に占めるアルキル(メタ)アクリレート(m1)の割合の上限は、他のモノマーの使用効果を得る観点から、95重量%以下であってもよく、75重量%以下でもよく、60重量%以下でもよく、50重量%以下(例えば50重量%未満)でもよい。
上記アクリル系ポリマーのモノマー成分に含まれる鎖状アルキル(メタ)アクリレート全体に占めるアルキル(メタ)アクリレート(m1)の割合は、いくつかの態様において、例えば10重量%以上であってもよく、30重量%以上が適当であり、いくつかの好ましい態様において、50重量%以上(例えば50重量%超)であり、より好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上、特に好ましくは90重量%以上であり、95重量%以上でもよく、99重量%以上でもよい。アルキル(メタ)アクリレート(m1)の使用量を増大することにより、アルキル(メタ)アクリレート(m1)に基づく特性を効果的に発現させることができる。いくつかの態様において、鎖状アルキル(メタ)アクリレートとして、アルキル(メタ)アクリレート(m1)のみを含むモノマー組成のアクリル系ポリマーが用いられる。したがって、上記鎖状アルキル(メタ)アクリレート全体に占めるアルキル(メタ)アクリレート(m1)の割合の上限は100重量%である。他のいくつかの態様において、上記鎖状アルキル(メタ)アクリレート全体に占めるアルキル(メタ)アクリレート(m1)の割合は、アルキル(メタ)アクリレート(m1)以外の鎖状アルキル(メタ)アクリレートの使用効果を得る観点から、95重量%以下であってもよく、75重量%以下でもよく、60重量%以下でもよく、50重量%以下(例えば50重量%未満)でもよい。
いくつかの好ましい態様において、アルキル(メタ)アクリレート(m1)として、C7-12直鎖アルキル(メタ)アクリレートが用いられる。なかでも、C7-8直鎖アルキル(メタ)アクリレートの使用がより好ましい。モノマー成分全体に占めるC7-12直鎖アルキル(メタ)アクリレート(より好適には、C7-8直鎖アルキル(メタ)アクリレート)の割合は、例えば10重量%以上であってもよく、30重量%以上が適当であり、いくつかの好ましい態様において、50重量%以上(例えば50重量%超)であり、より好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上であり、85重量%以上でもよく、特に好ましくは90重量%以上であり、92重量%以上でもよく、95重量%以上でもよい。また、モノマー成分全体に占めるC7-12直鎖アルキル(メタ)アクリレート(より好適には、C7-8直鎖アルキル(メタ)アクリレート)の割合は、例えば99重量%未満であってよく、98重量%未満でもよく、97重量%未満でもよい。他のいくつかの態様において、モノマー成分全体に占めるC7-12直鎖アルキル(メタ)アクリレート(より好適には、C7-8直鎖アルキル(メタ)アクリレート)の割合の上限は、他のモノマーの使用効果を得る観点から、95重量%以下であってもよく、75重量%以下でもよく、60重量%以下でもよく、50重量%以下(例えば50重量%未満)でもよい。
いくつかの好ましい態様において、アルキル(メタ)アクリレート(m1)として、n-ヘプチル(メタ)アクリレートが用いられる。n-ヘプチル(メタ)アクリレートを使用することにより、ここに開示される技術による効果は特に好ましく発揮され得る。なかでも、粘着特性の観点から、n-ヘプチルアクリレートが特に好ましい。
モノマー成分全体におけるn-ヘプチル(メタ)アクリレートの割合は、その使用目的や要求特性等に応じて設定される。いくつかの態様において、モノマー成分全体に占めるn-ヘプチル(メタ)アクリレートの割合は、例えば10重量%以上であってもよく、30重量%以上が適当であり、いくつかの好ましい態様において、50重量%以上(例えば50重量%超)であり、より好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上であり、85重量%以上でもよく、特に好ましくは90重量%以上であり、92重量%以上でもよく、95重量%以上でもよい。n-ヘプチル(メタ)アクリレートの使用量を増大することにより、その使用効果を効果的に発現させることができる。一方、架橋点となる官能基含有モノマー等を共重合する観点から、モノマー成分全体に占めるn-ヘプチル(メタ)アクリレートの割合は、例えば99重量%未満であってよく、98重量%未満でもよく、97重量%未満でもよい。他のいくつかの態様において、上記モノマー成分全体に占めるn-ヘプチル(メタ)アクリレートの割合は、n-ヘプチル(メタ)アクリレート以外の各種モノマーの使用効果を得る観点から、95重量%以下であってもよく、75重量%以下でもよく、60重量%以下でもよく、50重量%以下(例えば50重量%未満)でもよい。
上記アクリル系ポリマーのモノマー成分に含まれる鎖状アルキル(メタ)アクリレート全体に占めるn-ヘプチル(メタ)アクリレートの割合は、いくつかの態様において、例えば10重量%以上であってもよく、30重量%以上が適当であり、いくつかの好ましい態様において、50重量%以上(例えば50重量%超)であり、より好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上、特に好ましくは90重量%以上であり、95重量%以上でもよく、99重量%以上でもよい。n-ヘプチル(メタ)アクリレートの使用量を増大することにより、その使用効果を効果的に発現させることができる。ここに開示される技術は、上記鎖状アルキル(メタ)アクリレートとして、n-ヘプチル(メタ)アクリレートのみを含むモノマー組成のアクリル系ポリマーを用いる態様で好ましく実施され得る。したがって、上記鎖状アルキル(メタ)アクリレート全体に占めるn-ヘプチル(メタ)アクリレートの割合の上限は100重量%である。他のいくつかの態様において、上記鎖状アルキル(メタ)アクリレート全体に占めるn-ヘプチル(メタ)アクリレートの割合は、他の鎖状アルキル(メタ)アクリレートの使用効果を得る観点から、95重量%以下であってもよく、75重量%以下でもよく、60重量%以下でもよく、50重量%以下(例えば50重量%未満)でもよい。
いくつかの態様において、アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分は、発明の効果を著しく損なわない範囲で、アルキル(メタ)アクリレート(m1)に該当しない鎖状アルキル(メタ)アクリレートを含んでもよい。アルキル(メタ)アクリレート(m1)以外の鎖状アルキル(メタ)アクリレートとしては、C1-5アルキル(メタ)アクリレート、アルキル基の炭素数が18以上であるC18+アルキル(メタ)アクリレート、アルキル基中の分岐基の炭素数が2以上であるC6-17分岐アルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。これらは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。C1-5アルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、s-ブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレートが挙げられる。C18+アルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、オクタデシル(メタ)アクリレート、ノナデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレートが挙げられる。上記C6-17分岐アルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
モノマー成分に占めるアルキル(メタ)アクリレート(m1)以外の鎖状アルキル(メタ)アクリレートの割合は、特に限定するものではないが、例えば凡そ50重量%以下(例えば50重量%未満)であってもよく、30重量%以下でもよく、10重量%以下でもよく、1重量%以下でもよい。ここに開示される技術は、モノマー成分がアルキル(メタ)アクリレート(m1)以外の鎖状アルキル(メタ)アクリレートを実質的に含まない態様で好ましく実施され得る。上記モノマー成分がアルキル(メタ)アクリレート(m1)以外の鎖状アルキル(メタ)アクリレートを含む態様においては、モノマー成分に占めるアルキル(メタ)アクリレート(m1)以外の鎖状アルキル(メタ)アクリレートの割合は、例えば1重量%以上であってもよく、10重量%以上でもよく、30重量%以上でもよい。
なお、本明細書において、モノマー成分がモノマーA(例えば上記アルキル(メタ)アクリレート(m1)以外の鎖状アルキル(メタ)アクリレート)を実質的に含まないとは、少なくとも意図的には当該モノマーAを用いないことをいい、当該モノマーAが例えば0.1重量%以下程度、非意図的に含まれることは許容され得る。
いくつかの態様において、上記モノマー成分は、上記鎖状アルキル(メタ)アクリレートとして、バイオマス由来のアルキル基をエステル末端に有するアルキル(メタ)アクリレート(以下「バイオマス鎖状アルキル(メタ)アクリレート」ともいう。)を含み得る。近年、地球温暖化等の環境問題が重視されるようになり、石油等の化石資源系材料の使用量を低減することが望まれている。このような状況下、粘着剤の分野においても化石資源系材料の使用量を低減することが求められている。バイオマス鎖状アルキル(メタ)アクリレートを用いることにより、化石資源系材料への依存抑制に配慮されたアクリル系粘着剤組成物を好適に実現することができる。
バイオマス鎖状アルキル(メタ)アクリレートは、特に限定されず、例えば、バイオマス由来のアルカノールと、バイオマス由来または非バイオマス由来の(メタ)アクリル酸とのエステルである。バイオマス由来のアルカノールの例には、バイオマスエタノール、パーム油やパーム核油、ヤシ油、ヒマシ油等の植物原料に由来するアルカノール、等が含まれる。バイオマス由来のアルカノールの炭素原子数が3以上である場合、該アルカノールは、直鎖状であってもよく、分岐を有していてもよい。いくつかの態様において、アクリル系ポリマーの合成に用いられるバイオマス鎖状アルキル(メタ)アクリレートとして、バイオマス由来のアルカノールと、非バイオマス由来の(メタ)アクリル酸とのエステルが用いられる。かかるバイオマス鎖状アルキル(メタ)アクリレートでは、アルカノールの炭素原子数が多いほど、該バイオマス鎖状アルキル(メタ)アクリレートに含まれる総炭素数に占めるバイオマス由来炭素の個数割合、すなわち該鎖状アルキル(メタ)アクリレートのバイオマス炭素比が高くなる。したがって、上記のバイオマス鎖状アルキル(メタ)アクリレートでは、バイオマス由来となる鎖状アルキル基の炭素数が多いことが、化石資源系材料への依存度低減の点で望ましい。その一方で、鎖状アルキル(メタ)アクリレートを構成する鎖状アルキル基の炭素数が多すぎると、接着力等の粘着特性が得られにくくなる傾向があり、また合成や取扱い性、コストなど生産性の点でも不利になり得る。バイオマス鎖状アルキル(メタ)アクリレートとして、バイオマス由来のアルカノールと、非バイオマス由来の(メタ)アクリル酸とのエステルを用いる態様では、粘着特性と、化石資源系材料への依存度低減(より具体的には上記鎖状アルキル(メタ)アクリレートのバイオマス炭素比)とをバランスよく両立する材料を用いることが望ましい。
ここに開示される技術においては、上述のアルキル(メタ)アクリレート(m1)、アルキル(メタ)アクリレート(m1)以外の鎖状アルキル(メタ)アクリレートのいずれにも、バイオマス鎖状アルキル(メタ)アクリレートを用いることができる。アクリル系ポリマーの合成に用いられる鎖状アルキル(メタ)アクリレートとして、2種以上の化合物を用いる態様においては、少なくともその一部(例えば1種または2種、あるいは全部、すなわち全種)をバイオマス鎖状アルキル(メタ)アクリレートとすることができる。いくつかの好ましい態様において、アルキル(メタ)アクリレート(m1)として、バイオマス鎖状アルキル(メタ)アクリレートを用いることにより、化石資源系材料への依存度を低減しつつ、ここに開示される技術による効果が好ましく実現される。
バイオマス鎖状アルキル(メタ)アクリレートが有するアルキル基の炭素数は、粘着剤形成性、粘着特性、エージング速度の観点から、好ましくは14以下、より好ましくは12以下、さらに好ましくは10以下、特に好ましくは8以下(例えば7または8)である。また、上記炭素数は、好ましくは7以上である。例えば、バイオマス鎖状アルキル(メタ)アクリレートとして、バイオマス由来のアルカノールと非バイオマス由来の(メタ)アクリル酸とのエステルを用いる態様において、アルキル基の炭素数を多くすることにより、合成されるアクリル系ポリマーのバイオマス炭素比を高めることができる。
いくつかの好ましい態様において、アルキル(メタ)アクリレート(m1)として、バイオマス由来のn-ヘプチル基を有するn-ヘプチル(メタ)アクリレート(以下「バイオマスヘプチル(メタ)アクリレート」ともいう。)が用いられる。バイオマスヘプチル(メタ)アクリレートを使用することにより、化石資源系材料への依存度を低減しつつ、ここに開示される技術による効果が特に好ましく発揮され得る。なかでも、粘着特性の観点から、バイオマスヘプチルアクリレートが特に好ましい。
上記アクリル系ポリマーのモノマー成分に用いられる鎖状アルキル(メタ)アクリレート全体に占めるバイオマス鎖状アルキル(メタ)アクリレート(例えば、バイオマスn-ヘプチル(メタ)アクリレート)の割合は、いくつかの態様において、例えば1重量%以上であってもよく、10重量%以上が適当であり、好ましくは30重量%以上、より好ましくは50重量%以上(例えば50重量%超)であり、70重量%以上でもよく、80重量%以上でもよく、90重量%以上でもよく、95重量%以上でもよく、99重量%以上でもよい。バイオマス鎖状アルキル(メタ)アクリレートの使用割合を高めることにより、アクリル系ポリマーのバイオマス炭素比を向上させつつ、その使用効果を効果的に発現させることができる。ここに開示される技術は、鎖状アルキル(メタ)アクリレートとして、バイオマス鎖状アルキル(メタ)アクリレートのみを含むモノマー組成のアクリル系ポリマーを用いる態様で好ましく実施され得る。したがって、上記鎖状アルキル(メタ)アクリレート全体に占めるバイオマス鎖状アルキル(メタ)アクリレートの割合の上限は100重量%である。他のいくつかの態様において、鎖状アルキル(メタ)アクリレート全体に占めるバイオマス鎖状アルキル(メタ)アクリレートの割合は、95重量%以下であってもよく、70重量%以下でもよく、50重量%以下(例えば50重量%未満)でもよく、30重量%以下でもよく、10重量%以下でもよく、1重量%以下でもよい。
いくつかの態様において、アクリル系ポリマーのモノマー成分は、水酸基を有するモノマー(m2)を含むことが好ましい。水酸基含有モノマー(m2)は、上記副モノマーとしてモノマー成分に含まれる。水酸基含有モノマー(m2)を用いることにより、アクリル系ポリマーの側鎖は水酸基を有する。かかる水酸基は、例えば、イソシアネート系、エポキシ系架橋剤等の架橋剤を使用する場合に架橋点となり得る。水酸基含有モノマー(m2)は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
水酸基含有モノマー(m2)において、水酸基を有する側鎖の長さは、特に限定されない。水酸基含有モノマー(m2)の水酸基含有側鎖の炭素数は、例えば2以上であってもよく、好ましくは3以上である。ここで、水酸基含有モノマー(m2)における水酸基を有する側鎖とは、例えば、水酸基含有(メタ)アクリル系モノマーの場合、(メタ)アクリロイル基に結合する鎖状構造をいう。炭素数が比較的長い側鎖に水酸基を有する水酸基含有モノマー(m2)を使用することにより、架橋点となる水酸基と架橋剤とが近接し、エージング(架橋反応)が速やかに進行すると考えられる。また、アルキル(メタ)アクリレート(m1)のアルキル基の鎖長との関係に基づき、水酸基含有モノマー(m2)の側鎖の長さを適切に設定することにより、架橋反応を適度に制御することができ、これにより、架橋反応進行性と実用的なポットライフとを好ましく両立することができる。水酸基含有モノマー(m2)は、バイオマス由来であってもよく、非バイオマス由来であってもよい。
水酸基含有モノマー(m2)として、水酸基含有(メタ)アクリル系モノマーが好ましく用いられる。上記水酸基含有(メタ)アクリル系モノマーの具体例としては、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8-ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、10-ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、12-ヒドロキシラウリル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;N-ヒドロキプロピル(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキブチル(メタ)アクリルアミド等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。なかでも、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートがより好ましい。上記水酸基含有(メタ)アクリル系モノマーは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
いくつかの好ましい態様において、水酸基含有(メタ)アクリル系モノマーとして、炭素数が3以上であるヒドロキシアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーが用いられる。なかでも、炭素数が3以上であるヒドロキシアルキル基をエステル末端に有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートがより好ましく、そのなかでも、ヒドロキシアルキル基を構成するアルキル基が直鎖状である化合物がさらに好ましい。ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが有するヒドロキシアルキル基の炭素数は、例えば3~10であり、好ましくは4~10であり、4~8であってもよく、4~6でもよい。
水酸基含有モノマー(m2)を使用する態様において、モノマー成分中の水酸基含有モノマー(m2)の含有量は、使用目的や要求特性等に応じて適当に設定され得る。いくつかの態様において、水酸基含有モノマー(m2)の含有量は、例えば、モノマー成分全体の0.01重量%以上であり、0.1重量%以上であってもよく、0.5重量%超が適当であり、いくつかの好ましい態様において、1重量%以上(例えば1重量%超)であってもよく、2重量%以上でもよく、3重量%以上でもよい。また、いくつかの態様において、モノマー成分全体に占める水酸基含有モノマー(m2)の含有量は、例えば15重量%未満であってもよく、10重量%以下とすることが適当であり、いくつかの好ましい態様において、8重量%以下であってもよく、6重量%以下でもよく、5重量%以下でもよい。水酸基含有モノマー(m2)を上記の範囲で適当量使用することにより、凝集力が向上し、再剥離可能な良好な接着力に調節しやすく、例えば再剥離される表面保護用途に適した粘着剤を形成しやすい。
特に限定するものではないが、いくつかの態様において、アクリル系ポリマーのモノマー成分として用いられる副モノマーに占める水酸基含有モノマー(m2)の割合は、水酸基含有モノマー(m2)を共重合する効果を効果的に発揮させる観点から、30重量%以上が適当であり、好ましくは50重量%以上、より好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上、特に好ましくは90重量%以上であり、例えば95重量%以上であってもよく、97重量%以上であってもよく、98重量%以上でもよく、99重量%以上(例えば99.9重量%以上)でもよい。上記全共重合性モノマーに占める水酸基含有モノマー(m2)の割合の上限は100重量%であり、例えば95重量%以下であってもよい。
また、いくつかの態様において、アクリル系ポリマーのモノマー成分は、副モノマーとして、カルボキシ基を有するモノマーを含んでもよい。カルボキシ基含有モノマーを用いることにより、アクリル系ポリマーの側鎖はカルボキシ基を有する。かかるカルボキシ基は、例えば、エポキシ系架橋剤等の架橋剤を使用する場合に架橋点となり得る。カルボキシ基含有モノマーを使用することで、適度な凝集力を有する粘着剤が得られやすい。カルボキシ基含有モノマーは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
カルボキシ基含有モノマーとしては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、2-(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2-(メタ)アクリロイロキシプロピルヘキサヒドロフタル酸、2-(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸、2-(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2-(メタ)アクリロイロキシエチル-2-ヒドロキシエチル-フタル酸、2-(メタ)アクリロイロキシエチルマレイン酸、カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、2-(メタ)アクリロイロキシエチルテトラヒドロフタル酸、クロトン酸、イソクロトン酸等のエチレン性不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等のエチレン性不飽和ジカルボン酸が挙げられる。また、カルボキシ基含有モノマーは、カルボキシ基の金属塩(例えばアルカリ金属塩)を有するモノマーであってもよい。カルボキシ基含有モノマーとしては、カルボキシ基含有(メタ)アクリル系モノマーが好ましく用いられる。上記カルボキシ基含有(メタ)アクリル系モノマーは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
カルボキシ基含有モノマーを用いる態様において、該モノマーにおいてカルボキシ基を有する側鎖の長さは、特に限定されない。カルボキシ基含有モノマーのカルボキシ基含有側鎖の炭素数は、例えば1以上であってもよく、2以上でもよく、好ましくは3以上である。例えば、共栄社化学社から入手可能なライトエステルシリーズやライトアクリレートシリーズのなかから、炭素数が3以上であるカルボキシ基を有する(メタ)アクリル系モノマーの1種または2種以上を選択して用いることができる。具体例としては、例えば商品名「ライトエステルHO-MS(N)」(2-メタクリロイロキシエチルコハク酸)や、「HOA-MPE(N)」(2-アクリロイロキシエチル-2-ヒドロキシエチル-フタル酸)等が挙げられる。
いくつかの態様において、アクリル系ポリマーを形成するモノマー成分におけるカルボキシ基含有モノマーの使用量は、例えば10重量%未満であり、8重量%未満であってもよく、5重量%未満でもよく、3重量%未満でもよく、1重量%未満でもよく、0.5重量%未満でもよく、0.3重量%未満でもよく、0.1重量%未満でもよい。ここに開示される技術は、モノマー成分がカルボキシ基含有モノマーを実質的に含まない態様で好ましく実施され得る。カルボキシ基含有モノマーの使用量を制限したり、不使用とすることで、接着力を、再剥離可能な適当な範囲に調節しやすく、例えば再剥離される表面保護用途に適した粘着剤を形成しやすい。
アクリル系ポリマーを形成するモノマー成分は、上述のアルキル(メタ)アクリレート(m1)と共重合可能な他の共重合性モノマーを含んでいてもよい。他の共重合性モノマーは、上記アルキル(メタ)アクリレート(m1)、上記アルキル(メタ)アクリレート(m1)以外の鎖状アルキル(メタ)アクリレート、上記水酸基含有モノマー(m2)および上記カルボキシ基含有モノマーとは異なる共重合性モノマーとして定義される。他の共重合性モノマーの非限定的な例としては、酸無水物基含有モノマー;スルホン酸基またはリン酸基を含有するモノマー;エポキシ基含有モノマー;シアノ基含有モノマー;(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有モノマー;アミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有モノマー;N-ビニル-2-ピロリドン、N-(メタ)アクリロイルモルホリン等の窒素原子含有環を有するモノマー;イミド基含有モノマー;等の官能基含有モノマーや、酢酸ビニル等のビニルエステル系モノマー;スチレン等の芳香族ビニル化合物;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等のシクロアルキル(メタ)アクリレート;アリール(メタ)アクリレート(例えばフェニル(メタ)アクリレート)、アリールオキシアルキル(メタ)アクリレート(例えばフェノキシエチル(メタ)アクリレート)、アリールアルキル(メタ)アクリレート(例えばベンジル(メタ)アクリレート)等の芳香族性環含有(メタ)アクリレート;オレフィン系モノマー;塩素含有モノマー;2-(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート等のイソシアネート基含有モノマー;メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシ基含有モノマー;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル系モノマー;等が挙げられる。他の共重合性モノマーは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分は、上記他の共重合性モノマーを含んでもよく、含まなくてもよい。また、上記他の共重合性モノマーの量は、目的および用途に応じて適宜選択すればよく特に限定されない。上記モノマー成分における他の共重合性モノマーの含有量は、例えば30重量%未満とすることが適当であり、10重量%未満とすることが好ましく、8重量%未満としてもよく、5重量%未満がより好ましく、3重量%未満(例えば1重量%未満)としてもよい。ここに開示される技術は、モノマー成分が他の共重合性モノマーを実質的に含まない態様で好ましく実施され得る。
上記アクリル系ポリマーを構成するモノマー成分のバイオマス炭素比(アクリル系ポリマーのバイオマス炭素比)は、例えば1%以上であってもよく、10%以上が適当であり、好ましくは30%以上、より好ましくは50%以上(例えば50%超)であり、70%以上でもよく、80%以上でもよく、90%~100%でもよい。このように設計することにより、化石資源系材料への依存抑制に配慮したアクリル系粘着剤が得られる。
アクリル系ポリマーを得る方法は特に限定されず、溶液重合法、エマルション重合法、バルク重合法、懸濁重合法、光重合法等の、アクリル系ポリマーの合成手法として知られている各種の重合方法を適宜採用することができる。例えば、溶液重合法を好ましく採用し得る。溶液重合法を採用する態様は、透明性や粘着性能等の観点から有利なものとなり得る。溶液重合を行う際のモノマー供給方法としては、全モノマー原料を一度に供給する一括仕込み方式、連続供給(滴下)方式、分割供給(滴下)方式等を適宜採用することができる。溶液重合を行う際の重合温度は、使用するモノマーおよび溶媒の種類、重合開始剤の種類等に応じて適宜選択することができ、例えば20℃~170℃程度(典型的には40℃~140℃程度)とすることができる。
溶液重合に用いる溶媒(重合溶媒)は、従来公知の有機溶媒(トルエン、酢酸エチル等)から適宜選択することができる。重合に用いる開始剤は、重合方法の種類に応じて、従来公知の重合開始剤(例えば2,2’-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)等のアゾ系重合開始剤や、過酸化物系開始剤等)から適宜選択することができる。重合開始剤の使用量は、通常の使用量であればよく、例えば、モノマー成分100重量部に対して凡そ0.005~1重量部程度(典型的には凡そ0.01~1重量部程度)の範囲から選択することができる。
特に限定するものではないが、アクリル系ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、通常、凡そ10×104以上であることが適当である。かかるMwのアクリル系ポリマーによると、良好な凝集性を示す粘着剤が得られやすい。いくつかの態様において、アクリル系ポリマーのMwは、再剥離可能な接着力、凝集力等の観点から、例えば30×104以上であることが適当であり、好ましくは50×104以上であり、70×104以上であってもよい。アクリル系ポリマーのMwを所定値以上とすることにより、粘着剤の凝集力が向上し、被着体表面への糊残りの発生を防止しやすい。また、被着体に対する密着性の観点から、アクリル系ポリマーのMwは、通常、凡そ500×104以下であることが適当であり、300×104以下であってもよく、100×104以下(例えば100×104未満)でもよい。Mwを所定値以下とすることにより、粘着剤が適度な流動性を有し、被着体に対する濡れ性(密着性)が得られやすい傾向がある。良好な濡れ性を有することにより、例えば表面保護用途においては、表面保護フィルムが、使用中に被着体から剥がれず、その保護機能を好ましく全うすることができる。溶液重合法により得られたアクリル系ポリマーにおいては、そのMwが上述した好ましい範囲にあることが特に有意義である。
アクリル系ポリマーのMwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定し、標準ポリスチレン換算の値として求めることができる。具体的には、GPC測定装置として商品名「HLC-8220GPC」(東ソー社製)を用いて、下記の条件で測定して求めることができる。後述の実施例においても同様である。
[GPCの測定条件]
サンプル濃度:0.2重量%(テトラヒドロフラン溶液)
サンプル注入量:10μL
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流量(流速):0.6mL/分
カラム温度(測定温度):40℃
カラム:
サンプルカラム:商品名「TSKguardcolumn SuperHZ-H」1本+商品名「TSKgel SuperHZM-H」2本」(東ソー社製)
リファレンスカラム:商品名「TSKgel SuperH-RC」1本(東ソー社製)
検出器:示差屈折計(RI)
標準試料:ポリスチレン
(架橋剤)
いくつかの態様において、粘着剤層は架橋剤を含む。架橋剤は、粘着剤の凝集力を高めるために役立ち得る。架橋剤は、粘着剤の分野において公知の各種架橋剤から選択することができる。かかる架橋剤の例としては、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、メラミン系架橋剤、過酸化物系架橋剤、尿素系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属塩系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、アミン系架橋剤等が挙げられる。架橋剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。架橋剤は、バイオマス由来であってもよく、非バイオマス由来であってもよい。
架橋剤の使用量は特に限定されない。架橋剤の使用量は、アクリル系ポリマー100重量部に対して、例えば0.1~20重量部の範囲から選択し得る。凝集力の向上と被着体への密着性とをバランスよく両立する観点から、アクリル系ポリマー100重量部に対する架橋剤の使用量は、通常、10重量部以下とすることが好ましく、8重量部以下でもよく、6重量部以下でもよく、また、0.5重量部以上とすることが適当であり、1重量部以上でもよい。架橋剤の使用量を適当な範囲とすることにより、粘着剤の凝集力を高め、被着体への糊残り発生を防止することができ、また、被着体に対する密着性を得ることができる。
いくつかの態様において、粘着剤層はイソシアネート系架橋剤を含むことが好ましい。イソシアネート系架橋剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。イソシアネート系架橋剤は、バイオマス由来であってもよく、非バイオマス由来であってもよい。また、イソシアネート系架橋剤は、他の架橋剤、例えばエポキシ系架橋剤と組み合わせて用いてもよい。
イソシアネート系架橋剤としては、1分子当たり2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート系架橋剤が好ましく用いられる。ポリイソシアネート系架橋剤1分子当たりのイソシアネート基の数は、好ましくは2~10個であり、例えば2~4個であり、典型的には2または3個である。上記ポリイソシアネート系架橋剤としては、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;イソホロンジイソシアネート等の脂環族イソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート;が例示される。より具体的には、例えば、ブチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の低級脂肪族ポリイソシアネート類;シクロペンチレンジイソシアネート、シクロへキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環族ポリイソシアネート類;2,4-トリレンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類;トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート3量体付加物(東ソー社製、商品名「コロネートL」)、トリメチロールプロパン/ヘキサメチレンジイソシアネート3量体付加物(東ソー社製、商品名「コロネートHL」)、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(東ソー社製、商品名「コロネートHX」)、ペンタメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(三井化学社製、商品名「スタビオD-370N」)等のイソシアネート付加物;ポリエーテルポリイソシアネート、ポリエステルポリイソシアネート等のポリイソシアネート;これらポリイソシアネートとポリオールとの付加物;および、これらポリイソシアネートを、イソシアヌレート結合、ビューレット結合、アロファネート結合等により多官能化したポリイソシアネート;等が挙げられる。例えば、粘着剤に透明性が求められる用途では、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類や、かかる脂肪族ジイソシアネートのイソシアヌレート体等の使用が好ましい。イソシアネート系架橋剤を使用する態様において、イソシアネート系架橋剤の総量に占める脂肪族ポリイソシアネート類(脂肪族ジイソシアネート類や、脂肪族ジイソシアネートのイソシアヌレート体など)の割合は、例えば50重量%超とすることが好ましく、70重量%以上であってもよく、90重量%以上(例えば95~100重量%)でもよい。
イソシアネート系架橋剤を用いる場合の使用量は、アクリル系ポリマー100重量部に対して、例えば凡そ0.1重量部以上であってよく、0.5重量部以上でもよく、1.0重量部以上でもよく、1.5重量部超でもよい。より高い使用効果を得る観点から、いくつかの好ましい態様において、アクリル系ポリマー100重量部に対するイソシアネート系架橋剤の使用量は、例えば2.0重量部以上(例えば2.0重量部超)であり、より好ましくは2.5重量部以上であり、3.0重量部以上であってもよく、3.5重量部以上でもよい。また、アクリル系ポリマー100重量部に対するイソシアネート系架橋剤の使用量は、通常、20重量部以下とすることが適当であり、10重量部以下でもよく、8重量部以下でもよく、6重量部以下でもよい。いくつかの好ましい態様において、上記イソシアネート系架橋剤の使用量は、5重量部以下(例えば5重量部未満)であり、4.5重量部以下(例えば4.0重量部未満)でもよい。イソシアネート系架橋剤の使用量を適当な範囲とすることにより、粘着剤の凝集力を高め、被着体への糊残り発生を防止することができ、また、被着体に対する密着性を得ることができる。また、イソシアネート系架橋剤の使用量を制限することにより、透明な粘着剤を形成しやすい。
特に限定するものではないが、ここに開示される技術は、アクリル系ポリマーおよび架橋剤を含む粘着剤層を備える態様で好ましく実施することができる。いくつかの態様において、粘着剤層中のアクリル系ポリマーおよび架橋剤の合計量(総量)は、凡そ85重量%以上100重量%以下であることが適当であり、好ましくは凡そ90重量%以上(例えば90重量%超)であり、凡そ95重量%以上であってもよく、凡そ98重量%以上でもよく、凡そ99重量%以上(例えば99重量%超)でもよい。上記の粘着剤組成においては、任意添加剤の使用量が制限されている。このことは、任意添加剤(例えば低分子量成分)による被着体汚染を防止する観点から好ましい。
(触媒)
また、粘着剤層は、触媒を含むことが好ましい。触媒を使用することにより、粘着剤組成物の硬化反応(典型的には、上述の架橋剤の架橋反応)を効率よく進行させることができ、粘着シート作製後の早い段階から安定した接着を実現しやすい。触媒は架橋触媒ともいう。触媒としては、スズ(Sn)含有化合物(スズ系触媒)、ジルコニウム(Zr)含有化合物(ジルコニウム系触媒)、チタン(Ti)含有化合物(チタン系触媒)、ハフニウム(Hf)含有化合物(ハフニウム系触媒)、鉄(Fe)含有化合物(鉄系触媒)、アルミニウム(Al)含有化合物(アルミニウム系触媒)、亜鉛(Zn)含有化合物(亜鉛系触媒)、ビスマス(Bi)含有化合物(ビスマス系触媒)等が挙げられる。これらは、典型的には、活性中心に金属を有する有機化合物であり、有機金属触媒ともいう。触媒は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
いくつかの好ましい態様において、触媒として、第4族元素を含む化合物が用いられる。触媒として第4族元素含有化合物を用いることにより、速やかなエージングと十分なポットライフを実現することができる。第4族元素含有化合物によると、触媒活性の高さから広く用いられてきたスズ系触媒を用いることなく良好な触媒添加効果を得ることができるので、環境への影響、安全性に配慮された粘着剤を得ることができる。また、第4族元素含有化合物は、鉄系触媒等の他の触媒と比べて着色等の色相変化が少ない傾向がある。したがって、例えば、粘着剤に透明性や光学特性が要求される使用態様においては、触媒として第4族元素含有化合物の使用が好ましい。さらに、適当な第4族元素含有化合物を使用することにより、被着体表面の汚染を高度に抑制することができる。第4族元素含有化合物は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。第4族元素含有化合物としては、ジルコニウム含有化合物(ジルコニウム系触媒)、チタン含有化合物(チタン系触媒)、ハフニウム含有化合物(ハフニウム系触媒)のいずれも使用可能であり、なかでも、ジルコニウム含有化合物が好ましい。ジルコニウム含有化合物によると、透明性に優れた粘着剤を好ましく得ることができる。
触媒の好適例であるジルコニウム含有化合物(有機ジルコニウム含有化合物)としては、特に限定されず、例えば、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムモノアセチルアセトネート、ジルコニウムエチルアセトアセテート、オクチル酸ジルコニウム化合物等が挙げられる。より具体的には、テトラエトキシジルコニウム、テトラ-n-プロポキシジルコニウム、テトラ-i-プロポキシジルコニウム、テトラ-n-ブトキシジルコニウム(ノルマルブチルジルコネート)、テトラ-i-ブトキシジルコニウム、テトラ-sec-ブトキシジルコニウム、テトラ-t-ブトキシジルコニウム等のジルコニウムアルコキシド;トリエトキシ・モノ(アセチルアセトナート)ジルコニウム、トリ-n-プロポキシ・モノ(アセチルアセトナート)ジルコニウム、トリ-i-プロポキシ・モノ(アセチルアセトナート)ジルコニウム、トリ-n-ブトキシ・モノ(アセチルアセトナート)ジルコニウム、トリ-sec-ブトキシ・モノ(アセチルアセトナート)ジルコニウム、トリ-t-ブトキシ・モノ(アセチルアセトナート)ジルコニウム、ジエトキシ・ビス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、ジ-n-プロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、ジ-i-プロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、ジ-n-ブトキシ・ビス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、ジ-sec-ブトキシ・ビス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、ジ-t-ブトキシ・ビス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、モノエトキシ・トリス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、モノ-n-プロポキシ・トリス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、モノ-i-プロポキシ・トリス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、モノ-n-ブトキシ・トリス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、モノ-sec-ブトキシ・トリス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、モノ-t-ブトキシ・トリス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、テトラキス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、トリエトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、トリ-n-プロポキシ・モノ(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、トリ-i-プロポキシ・モノ(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、トリ-n-ブトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、トリ-sec-ブトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、トリ-t-ブトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ジエトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ジ-n-プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ジ-i-プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ジ-n-ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ジ-sec-ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ジ-t-ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノエトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノ-n-プロポキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノ-i-プロポキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノ-n-ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノ-sec-ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノ-t-ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、モノ(アセチルアセトナート)トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、ビス(アセチルアセトナート)ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、トリス(アセチルアセトナート) モノ(エチルアセトアセテート)ジルコニウム等のジルコニウムキレート;等が挙げられる。上記ジルコニウム含有化合物は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
チタン含有化合物(有機チタン含有化合物)としては、特に限定されず、例えば、テトライソプロピルチタネート、テトラ-n-ブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラオクチルチタネート、チタンアセチルアセトネート、チタンテトラアセチルアセトネート、チタンエチルアセトアセテート等が挙げられる。より具体的には、テトラエトキシチタン、テトラ-n-プロポキシチタン、テトラ-i-プロポキシチタン、テトラ-n-ブトキシチタン、テトラ-n-ブトキシチタンダイマー、テトラ-i-ブトキシチタン、テトラ-sec-ブトキシチタン、テトラ-t-ブトキシチタン、チタニウムジ-2-エチルヘキシルオキシビス(2-エチル-3-ヒドロキシヘキシルオキシド)、チタンラクテート、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンジイソプロポキシビス(トリエタノールアミネート)、テトラキス(2-エチルヘキシルオキシ)チタン、チタニウム-i-プロポキシオクチレングリコレート、ジ-i-プロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタン、プロパンジオキシチタンビス(エチルアセトアセテート)、トリ-n-ブトキシチタンモノステアレート、ジ-i-プロポキシチタンジステアレート、チタニウムステアレート、ジ-i-プロポキシチタンジイソステアレート、(2-n-ブトキシカルボニルベンゾイルオキシ)トリブトキシチタン、ジ-n-ブトキシ・ビス(トリエタノールアミナート)チタン、トリエトキシ・モノ(アセチルアセトナート)チタン、トリ-n-プロポキシ・モノ(アセチルアセトナート)チタン、トリ-i-プロポキシ・モノ(アセチルアセトナート)チタン、トリ-n-ブトキシ・モノ(アセチルアセトナート)チタン、トリ-sec-ブトキシ・モノ(アセチルアセトナート)チタン、トリ-t-ブトキシ・モノ(アセチルアセトナート)チタン、ジエトキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタン、ジ-n-プロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタン、ジ-n-ブトキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタン、ジ-sec-ブトキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタン、ジ-t-ブトキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタン、モノエトキシ・トリス(アセチルアセトナート)チタン、モノ-n-プロポキシ・トリス(アセチルアセトナート)チタン、モノ-i-プロポキシ・トリス(アセチルアセトナート)チタン、モノ-n-ブトキシ・トリス(アセチルアセトナート)チタン、モノ-sec-ブトキシ・トリス(アセチルアセトナート)チタン、モノ-t-ブトキシ・トリス(アセチルアセトナート)チタン、テトラキス(アセチルアセトナート)チタン、トリエトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリ-n-プロポキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリ-i-プロポキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリ-n-ブトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリ-sec-ブトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリ-t-ブトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、ジエトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタン、ジ-n-プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタン、ジ-i-プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタン、ジ-n-ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタン、ジ-sec-ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタン、ジ-t-ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタン、モノエトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノ-n-プロポキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノ-i-プロポキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノ-n-ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノ-sec-ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノ-t-ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、テトラキス(エチルアセトアセテート)チタン、モノ(アセチルアセトナート)トリス(エチルアセトアセテート)チタン、ビス(アセチルアセトナート)ビス(エチルアセトアセテート)チタン、トリス(アセチルアセトナート)モノ(エチルアセトアセテート)チタン等が挙げられる。上記チタン含有化合物は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
ハフニウム含有化合物(有機ハフニウム含有化合物)としては、上記ジルコニウム含有化合物およびチタン含有化合物のジルコニウムまたはチタニウムを、ハフニウムに置き換えた化合物が用いられる。例えば、ハフニウムテトラアセチルアセトネート;ハフニウムペンタンジオネート;テトラメトキシハフニウム、テトラエトキシハフニウム、テトラブトキシハフニウム、テトラペントキシハフニウム等のハフニウムアルコキシド;等が例示される。上記ハフニウム含有化合物は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
触媒の他の例としては、ジラウリン酸ジオクチルスズ、ジラウリン酸ジブチルスズ、二酢酸ジブチルスズ、ジブチルスズジアセチルアセトナート、テトラ-n-ブチルスズ、トリメチルスズヒドロキシド、ブチルスズオキシド等のスズ含有化合物(有機スズ含有化合物);アルミニウムセカンダリーブトキシド、アルミニウムトリスアセチルアセトネート、アルミニウムビスエチルアセトアセテート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート等のアルミニウム含有化合物(有機アルミニウム含有化合物);ナーセム第二鉄等の鉄含有化合物(有機鉄含有化合物)等が挙げられる。
いくつかの態様において、粘着剤層に用いられる触媒はスズ含有化合物を含まない。ここに開示される技術は、スズ系触媒の使用を排除するものではないが、触媒活性の高さから広く用いられてきたスズ系触媒を用いることなく、所望の触媒添加効果(速やかなエージングと十分なポットライフ)を実現することができる。スズ系触媒の使用を控えることにより、環境への影響、安全性に配慮された粘着剤を得ることができる。
触媒の使用量は特に制限されない。触媒の使用量は、アクリル系ポリマー100重量部に対して、例えば凡そ0.0001重量部以上とすることができ、凡そ0.001重量部以上が適当であり、凡そ0.005重量以上(例えば0.01重量部以上)であってもよい。いくつかの好ましい態様において、アクリル系ポリマー100重量部に対する触媒の使用量は、凡そ0.02重量部以上であり、凡そ0.03重量部以上であってもよい。触媒を上記範囲で使用することで、はく離シート剥離性のよい粘着剤を形成しやすい傾向がある。また、触媒の使用量は、アクリル系ポリマー100重量部に対して、例えば凡そ1重量部以下とすることができ、凡そ0.5重量部以下とすることもでき、凡そ0.1重量部以下が適当であり、凡そ0.05重量以下であってもよい。適当量の触媒を使用することにより、架橋反応速度を調節することができる。また、触媒の使用量を制限することにより、触媒を原因とする被着体汚染を抑制することができる。
(その他の成分)
また、粘着剤層の形成に用いられる粘着剤層組成物には、所望により、架橋遅延剤として、ケト-エノール互変異性を生じる化合物を含有させることができる。例えば、イソシアネート系架橋剤を含む粘着剤組成物において、ケト-エノール互変異性を生じる化合物を好ましく使用し得る。これにより、粘着剤組成物のポットライフを延長する効果が発揮され得る。ケト-エノール互変異性を生じる化合物としては、各種のβ-ジカルボニル化合物を用いることができる。具体例としては、アセチルアセトン、2,4-ヘキサンジオン等のβ-ジケトン類;アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のアセト酢酸エステル類;プロピオニル酢酸エチル等のプロピオニル酢酸エステル類;イソブチリル酢酸エチル等のイソブチリル酢酸エステル類;マロン酸メチル、マロン酸エチル等のマロン酸エステル類;等が挙げられる。なかでも好適な化合物として、アセチルアセトンおよびアセト酢酸エステル類が挙げられる。ケト-エノール互変異性を生じる化合物は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
ケト-エノール互変異性を生じる化合物の使用量は、粘着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマー100重量部に対して、例えば1重量部以上であってよく、5重量部以上とすることが適当であり、例えば15重量部以上とすることができる。いくつかの態様において、十分なポットライフを得る観点から、上記ケト-エノール互変異性を生じる化合物の使用量は、粘着剤組成物に含まれるアクリル系ポリマー100重量部に対して、例えば30重量部以上であってもよく、60重量部以上でもよく、120重量部以上でもよい。また、上記使用量は、例えば200重量部以下であってよく、180重量部以下とすることが適当であり、例えば160重量部以下とすることができ、140重量部以下としてもよい。
上記粘着剤層には、さらに、従来公知の各種添加剤を必要に応じて配合することができる。かかる添加剤の例としては、表面潤滑剤、レベリング剤、粘着付与樹脂、剥離調整剤(界面活性剤等)、可塑剤、軟化剤、充填剤、着色剤(顔料、染料等)、帯電防止剤、酸化防止剤、防腐剤、光安定剤、紫外線吸収剤、重合禁止剤、シランカップリング剤等が挙げられる。これら任意成分としての添加剤の含有量は、使用目的に応じて適切に設定され得る。上記任意添加剤の使用量は、アクリル系ポリマー100重量部に対して、例えば10重量部未満であり、凡そ3重量部以下とすることが適当であり、いくつかの好ましい態様において、凡そ1重量部以下(例えば1重量部未満)であり、0.5重量部以下であってもよく、0.3重量部以下でもよく、0.1重量部以下(例えば0.1重量部未満)でもよい。任意添加剤(特に剥離調整剤や帯電防止剤等の低分子量成分)の使用量を制限することにより、当該任意添加剤を原因とする被着体汚染を抑制することができる。同様の観点から、粘着剤層に占めるアクリル系ポリマーの割合は、80重量%以上であることが適当であり、85重量%以上が好ましく、90重量%以上(例えば90重量%以上99.9重量%以下)がより好ましく、95重量%以上であってもよい。
(粘着剤層の形成方法)
粘着剤層の形成に用いられる粘着剤組成物の形態は特に限定されず、水系粘着剤組成物、溶剤型粘着剤組成物等が好ましい。ここで、水系粘着剤組成物とは、水を主成分とする溶媒(水系溶媒)中に粘着剤(粘着剤層形成成分)を含む形態の粘着剤組成物のことをいい、典型例としては、粘着剤が水に分散した形態の水分散型粘着剤組成物が挙げられる。また、溶剤型粘着剤組成物とは、有機溶媒中に粘着剤を含む形態の粘着剤組成物のことをいう。溶剤型粘着剤組成物に含まれる有機溶媒としては、上述の溶液重合で用いられ得る有機溶媒(トルエンや酢酸エチル等)の1種または2種以上を特に制限なく用いることができる。ここに開示される技術は、粘着特性等の観点から、溶剤型粘着剤組成物から形成された粘着剤層を備える態様で好ましく実施され得る。溶剤型粘着剤組成物から形成された溶剤型粘着剤層を備える態様において、ここに開示される技術による効果は好ましく実現される。
粘着剤組成物からの粘着剤(層)の形成は、従来公知の方法によって行うことができる。例えば、基材レスの両面粘着シートの場合は、剥離性を有する表面(剥離面)に粘着剤組成物を付与した後、該粘着剤組成物を硬化させることにより該表面上に粘着剤層(粘着剤からなる層)を形成することで粘着シートが形成され得る。また、基材付きの粘着シートの場合は、該基材に粘着剤組成物を直接付与(典型的には塗布)して硬化させることにより粘着剤層を形成する方法(直接法)を好ましく採用することができる。また、剥離性を有する表面(剥離面)に粘着剤組成物を付与して硬化させることにより該表面上に粘着剤層を形成し、その粘着剤層を基材に転写する方法(転写法)を採用してもよい。上記剥離面としては、はく離シートの表面や、剥離処理された基材背面等を利用し得る。また、上記粘着剤組成物の硬化は、該粘着剤組成物に乾燥、架橋、重合、冷却等の硬化処理を施すことにより行うことができる。2種以上の硬化処理を同時にまたは段階的に行ってもよい。
粘着剤組成物の塗布は、例えば、グラビアロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、ダイコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーター等の、公知ないし慣用のコーターを用いて行うことができる。あるいは、含浸やカーテンコート法等により粘着剤組成物を塗布してもよい。
架橋反応の促進、製造効率向上等の観点から、粘着剤組成物の乾燥は加熱下で行うことが好ましい。乾燥温度は、例えば40~150℃程度とすることができ、通常は60~130℃程度とすることが好ましい。粘着剤組成物を乾燥させた後、さらに、粘着剤層内における成分移行の調整、架橋反応の進行、基材や粘着剤層内に存在し得る歪の緩和等を目的としてエージングを行ってもよい。
(厚さ)
特に限定するものではないが、粘着剤層の厚さは、例えば凡そ1μm以上が適当であり、凡そ3μm以上(例えば凡そ5μm以上)が好ましい。被着体への接着性等の観点から、上記厚さは、好ましくは凡そ10μm以上、より好ましくは凡そ14μm以上、さらに好ましくは凡そ17μm以上である。また、上記厚さは、例えば凡そ100μm以下とすることができ、凡そ50μm以下(例えば凡そ30μm以下)が適当であり、好ましくは凡そ25μm以下である。上記厚さを有する粘着剤層は、表面保護フィルム用途の粘着剤層として好適である。
(ゲル分率)
特に限定するものではないが、粘着剤層のゲル分率は70%以上であることが好ましい。ゲル分率が70%以上である粘着剤は、例えば製造時において、外力による打痕等の変形や損傷が生じにくく、外観の変化が生じにくい。そのような粘着剤は、平滑な表面を有する粘着シートとなりやすく、例えば透明粘着シートに形成して粘着シート越しの被着体検査をする場合に、高精度の検査が可能となり好ましい。また、ゲル分率を高く設定することにより、再剥離性に優れた粘着剤を形成しやすい。そのような観点から、上記ゲル分率は、より好ましくは80%超であり、85%超(例えば90%以上)であってもよく、92%以上でもよく、94%以上(例えば95%以上)でもよい。上記ゲル分率は100%であってもよいが、被着体に対する密着性の観点から、例えば99%未満であってもよく、95%未満(例えば94%以下)でもよい。
粘着剤層のゲル分率は、下記の方法で測定される。粘着剤層からW1g分を取り出し、多孔質PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)シートに包んでサンプルとする。サンプルをガラス瓶に入れ、酢酸エチル溶液に浸して7日間静置した後、サンプルを取り出して130℃で2時間乾燥させる。乾燥後のサンプルを秤量して、そこから多孔質PTFEシートの重量を引き、粘着剤の乾燥後の重さW2gを求める。W1およびW2を次式に代入し、ゲル分率[%]を算出する。
ゲル分率[%]=(W2/W1)×100
多孔質PTFEシートとしては、日東電工社製の商品名「TEMISH」またはその相当品を使用することができる。
(バイオマス炭素比)
いくつかの態様において、粘着剤層はバイオマス由来材料を含み、そのバイオマス炭素比が所定値以上であり得る。粘着剤層のバイオマス炭素比は、例えば1%以上であり、10%以上であってもよく、好ましくは30%以上、より好ましくは50%以上である。粘着剤のバイオマス炭素比が高いことは、石油等に代表される化石資源系材料の使用量が少ないことを意味する。かかる観点において、粘着剤のバイオマス炭素比は高いほど好ましい。例えば、粘着剤層のバイオマス炭素比は、55%以上であってよく、60%以上であってもよく、70%以上でもよく、75%以上でもよく、80%以上でもよく、80%超でもよい。バイオマス炭素比の上限は、定義上100%であり、99%以下であってもよく、材料の入手容易性の観点から、95%以下でもよく、90%以下でもよい。良好な粘着性能を発揮しやすくする観点から、いくつかの態様において、粘着剤層のバイオマス炭素比は、例えば90%以下であってよく、85%以下でもよく、80%以下でもよい。
<基材>
ここに開示される粘着シートの支持体として用いられる支持基材の材料としては、特に限定されず、例えば樹脂フィルムを好ましく採用することができる。上記樹脂フィルムは、各種の樹脂材料をフィルム形状に成形したものであり得る。上記樹脂材料としては、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性、等方性等のうち、1または2以上の特性に優れた樹脂フィルムを構成し得るものが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル類;ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等のセルロース類;ポリカーボネート類;ポリメチルメタクリレート等のアクリル系ポリマー類;等を主成分(すなわち、50重量%よりも多く含まれる成分)とする樹脂材料から構成された樹脂フィルムを、上記基材として好ましく用いることができる。上記樹脂フィルムを構成する樹脂材料の他の例としては、ポリスチレン、アクリロニトリル-スチレン共重合体等のスチレン系ポリマー類;ポリオレフィン類、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ないしノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン-プロピレン共重合体等;ポリ塩化ビニル類;ナイロン6、ナイロン6,6、芳香族ポリアミド等のポリアミド類;等を主成分とするものが挙げられる。あるいは、ポリイミド類、ポリスルホン類、ポリエーテルスルホン類、ポリエーテルエーテルケトン類、ポリフェニレンスルフィド類、フッ素系樹脂、ポリビニルアルコール類、ポリ酢酸ビニル類、ポリ塩化ビニリデン類、ポリビニルブチラール類、ポリアリレート類、ポリオキシメチレン類、エポキシ樹脂類、等を主成分とする樹脂材料から構成された樹脂フィルムを基材に用いてもよい。上記樹脂フィルムを構成する樹脂材料は、これらの2種以上のブレンド物であり得る。
なお、本明細書において「樹脂フィルム」とは、非多孔質の構造であって、典型的には実質的に気泡を含まない(ボイドレスの)樹脂フィルムを意味する。したがって、上記樹脂フィルムは、発泡体フィルムや不織布、織布とは区別される概念である。
基材の他の例としては、ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリクロロプレンフォーム等の発泡体からなる発泡体シートや、各種の繊維状物質(麻、綿等の天然繊維、ポリエステル、ビニロン等の合成繊維、アセテート等の半合成繊維等であり得る。)の単独または混紡等による織布および不織布;和紙、上質紙、クラフト紙、クレープ紙等の紙類、アルミニウム箔、銅箔等の金属箔、ガラス等が挙げられる。これらを複合した構成の基材であってもよい。このような複合構造の基材の例として、例えば、金属箔と上記プラスチックフィルムとが積層した構造の基材、ガラスクロス等の無機繊維で強化されたプラスチックシート等が挙げられる。
基材は、バイオマス由来の材料から形成されたものであってもよく、非バイオマス由来の材料から形成されたものであってもよい。化石資源系材料への依存抑制に配慮した粘着シート作製の観点から、バイオマス由来の基材材料(典型的には樹脂フィルム)が好ましく使用される。
また、基材は、リサイクル可能な材料やリサイクルされた材料(リサイクル材料ともいう。)を用いて形成されたものであってもよい。かかるリサイクル材料としては、樹脂フィルムが好ましく用いられる。樹脂フィルム(例えばPETフィルム等のポリエステルフィルム)はリサイクルが可能であるので、植物由来の材料を用いているか否かにかかわらず、使用後の樹脂フィルムを再利用することで、持続的な再生産が可能であり、環境負荷を低減することができる。このような、リサイクル可能な樹脂フィルムや、リサイクルされた樹脂フィルムは、リサイクルフィルムともいう。上記リサイクル材料(例えばリサイクルフィルム)は、バイオマス由来の材料から形成されたものであってもよく、非バイオマス由来の材料から形成されたものであってもよい。
いくつかの好ましい態様において、上記基材として、ポリエステルを主成分(50重量%よりも多く含まれる成分)とする樹脂(ポリエステル樹脂)がフィルム状に成形された樹脂フィルム(ポリエステル樹脂フィルム)を用いる。例えば、上記ポリエステルが主としてPETである樹脂フィルム(PETフィルム)、主としてPENである樹脂フィルム(PENフィルム)等を好ましく採用し得る。
基材は単層構造であってもよく、多層構造を有するものであってもよい。したがって、基材として用いられ得る樹脂フィルムも、単層構造であってもよく、2層以上の多層構造(例えば3層構造)であってもよい。単層構造の樹脂フィルムを基材として好ましく使用し得る。
上記基材(典型的には樹脂フィルム)には、必要に応じて、酸化防止剤、老化防止剤、耐熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止成分、可塑剤、着色剤(顔料、染料等)、充填剤等の各種添加剤が配合されていてもよい。
基材の粘着剤層側表面には、例えば、クロム酸処理、オゾン曝露、火炎曝露、高圧電撃曝露、イオン化放射線処理等の表面処理が施されていてもよい。このような表面処理は、例えば、基材と粘着剤層との密着性を高めるための処理であり得る。いくつかの態様では、基材の粘着剤層側表面には、プライマー処理が施されていてもよい。いくつかの態様では、基材の背面はハードコート処理が施されたものであり得る。これにより、基材背面の耐スクラッチ性が向上し、粘着シートを保護シートとして用いる場合に、より優れた保護性能を発揮し得る。また、他のいくつかの態様では、基材は、静電気の発生を抑制する観点から、帯電防止処理が施されたものであり得る。基材はまた、防汚、指紋付着防止、防眩、反射防止等の各種処理が施されたものであり得る。
基材の厚さは、粘着シートの用途、目的、使用形態等を考慮して適宜選択することができる。強度や取扱性等の作業性から、厚さ凡そ10μm以上の基材が適当であり、その厚さは、好ましくは凡そ20μm以上、より好ましくは凡そ30μm以上(例えば35μm以上)である。また、基材の厚さは、コスト等の観点から、凡そ200μm以下が適当であり、好ましくは凡そ150μm以下、より好ましくは凡そ100μm以下、さらに好ましくは凡そ75μm以下(例えば50μm以下)である。上記の厚さを有する基材は、例えば表面保護フィルムの基材として好適である。
<はく離シート>
ここに開示されるはく離シート付き粘着シートに用いられるはく離シートは、非シリコーン系はく離シートである。非シリコーン系はく離シートは、シリコーン系はく離シートの使用が望ましくない用途において、使用前の粘着シートの流通、保管、加工時等に粘着面の保護に利用され、また、粘着剤層の形成、粘着シートの作製にも利用され得る。なお、この明細書において「はく離シート」とは、剥離シートともいい、剥離フィルムや剥離ライナーと称されるものが包含される。また、「非シリコーン系はく離シート」とは、少なくとも粘着シート側の表面(剥離面)がシリコーン材料を含まない材料で構成されているはく離シートをいい、例えば、はく離シート全体がシリコーン材料を含まない材料で構成されているはく離シートであってもよい。非シリコーン系はく離シートとしては、例えば、シリコーン材料以外の剥離処理剤(非シリコーン系剥離処理剤)により形成した剥離処理層を有するはく離シートが挙げられる。
非シリコーン系はく離シートとしては、例えば、樹脂フィルムや紙等の基材の表面に剥離処理層を有するはく離シートや、フッ素系ポリマー(ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン・フッ化ビニリデン共重合体等)からなる単層構造または多層構造を有するフッ素系はく離シートや、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン等)からなる単層構造または多層構造を有するポリオレフィン系はく離シート等を用いることができる。
いくつかの態様において、非シリコーン系はく離シートは、はく離シート基材と、該はく離シート基材の少なくとも一方の面に設けられた非シリコーン系剥離処理層とを有する。ここで「はく離シート基材」とは、はく離シートの形成に用いられる基材、すなわち、はく離シート用基材を意味し、前述の粘着シート用基材と区別する目的で用いられ、そのこと以外、特に限定されない。はく離シート基材としては、各種のプラスチックフィルムを用いることができる。この明細書においてプラスチックフィルムとは、典型的には非多孔質のシートであって、例えば不織布とは区別される(すなわち、不織布を含まない)概念である。上記基材としては、非多孔質の構造であって、典型的には実質的に気泡を含まない(ボイドレスの)樹脂フィルムを好ましく使用し得る。上記樹脂フィルムは、単層構造であってもよく、2層以上の多層構造(例えば3層構造)であってもよい。
上記プラスチックフィルムの材料としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-ブテン共重合体等のポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;ポリ塩化ビニリデン系樹脂;ポリビニルアルコール系樹脂;エチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂;エチレン-ビニルアルコール共重合体樹脂;トリアセチルセルロース等のセルロース樹脂;アセテート系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリアミド系樹脂;等が挙げられる。これらの樹脂のいずれか1種または2種以上の混合物から形成されたはく離シート基材を用いてもよい。なかでも好ましいはく離シート基材として、ポリエステル系樹脂から形成されたポリエステル系樹脂フィルム(例えばPETフィルム)が挙げられる。はく離シート基材としては、粘着シートの基材と同様、バイオマス由来の材料を用いて形成されたものや、リサイクル材料(リサイクルフィルム等)が好ましく用いられ得る。
はく離シート基材として用いられるプラスチックフィルムは、無延伸フィルム、一軸延伸フィルム、二軸延伸フィルムのいずれであってもよい。また、上記プラスチックフィルムは、単層構造であってもよく、2層以上のサブ層を含む多層構造であってもよい。上記プラスチックフィルムには、酸化防止剤、老化防止剤、耐熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、顔料や染料等の着色剤、滑剤、充填剤、可塑剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、核剤等の基材に用いられ得る公知の添加剤が配合されていてもよい。多層構造のプラスチックフィルムにおいて、各添加剤は、すべてのサブ層に配合されていてもよく、一部のサブ層にのみ配合されていてもよい。
いくつかの態様において、はく離シート基材上に配置される非シリコーン系剥離処理層は、シリコーン材料を含まない剥離処理層であり、例えば、長鎖アルキル系剥離処理剤、脂肪族カルボン酸エステル系剥離処理剤、フッ素系剥離処理剤、硫化モリブデン剥離処理剤等の非シリコーン系剥離処理剤により形成された剥離処理層であり得る。特に限定するものではないが、塗布ムラや白化のない剥離処理層を形成しやすいことから、非シリコーン系剥離処理層として、長鎖アルキル系剥離処理剤および脂肪族カルボン酸エステル系剥離処理剤から選択される少なくとも1種により形成された剥離処理層が好ましく、なかでも、優れた軽剥離性が得られやすいことから、長鎖アルキル系剥離処理剤を含む材料より形成された剥離処理層が特に好ましい。
長鎖アルキル系剥離処理剤としては、炭素数が6以上の直鎖または分岐のアルキル基を有する長鎖アルキル基含有化合物を含むものが用いられる。長鎖アルキル基含有化合物が有するアルキル基の炭素数は、好ましくは8以上であり、より好ましくは12以上である。上記アルキル基としては、例えば、オクチル基、デシル基、ラウリル基、オクタデシル基、ベヘニル基等が挙げられる。長鎖アルキル基含有化合物としては、例えば、各種の長鎖アルキル基含有高分子化合物、長鎖アルキル基含有アミン化合物、長鎖アルキル基含有エーテル化合物、長鎖アルキル基含有四級アンモニウム塩等が挙げられる。耐熱性、汚染性の観点から、長鎖アルキル基含有高分子化合物が好ましい。また、少量の使用で効果的に撥水性を得る観点から、長鎖アルキル基を側鎖に有する高分子化合物がより好ましい。長鎖アルキル基含有化合物は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
長鎖アルキル基を側鎖に有する高分子化合物としては、炭素数が6以上のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを含むモノマー成分を重合して得られるアクリル系ポリマーや、反応性基を有する高分子と当該反応性基と反応可能なアルキル基含有化合物とを反応させて得られるポリマー等が挙げられる。上記反応性基としては、例えば、水酸基、アミノ基、カルボキシ基、酸無水物等が挙げられる。これらの反応性基を有する化合物としては、例えば、ポリビニルアルコール、ブチラール樹脂、エチレンービニルアルコール樹脂、ポリエチレンイミン、ポリエチレンアミン、反応性基含有ポリエステル樹脂、反応性基含有ポリ(メタ)アクリル樹脂等が挙げられる。なかでも、軽剥離性や取扱い性の観点から、アクリル系ポリマー、ポリビニルアルコール、ブチラール樹脂、エチレンビニルアルコール樹脂が好ましく用いられる。
上記反応性基を有する高分子との反応に用いられる上記反応性基と反応可能なアルキル基含有化合物としては、例えば、オクチルイソシアネート、デシルイソシアネート、ラウリルイソシアネート、オクタデシルイソシアネート、ベヘニルイソシアネート等の長鎖アルキル基含有イソシアネート;オクチルクロライド、デシルクロライド、ラウリルクロライド、オクタデシルクロライド、ベヘニルクロライド等の長鎖アルキル基含有酸クロライド;長鎖アルキル基含有アミン;長鎖アルキル基含有アルコール;等が挙げられる。なかでも、軽剥離性や取扱い性の観点から、長鎖アルキル基含有イソシアネートが好ましく、オクタデシルイソシアネートが特に好ましい。
上記反応性基と反応可能なアルキル基含有化合物の使用量は、目的とする剥離性が得られ、かつ粘着面への転写、ひいては被着体の汚染が生じない適当量とすることが好ましい。特に限定するものではないが、上記アルキル基含有化合物は、反応性基を有する高分子100重量部に対して、100重量部以上(例えば200重量部以上、さらには300重量部以上)反応させることが適当である。また、上記アルキル基含有化合物の使用量は、反応性基を有する高分子100重量部に対して1000重量部以下(例えば800重量部以下、さらには700重量部以下)とすることが適当である。
また、剥離処理剤に含まれ得る脂肪族カルボン酸エステルとしては、脂肪族カルボン酸とアルコールを反応させて得られるものが用いられる。脂肪族カルボン酸成分としては、炭素数6~36のモノまたはジカルボン酸が好ましく、炭素数6~36の脂肪族飽和モノカルボン酸がより好ましい。脂肪族カルボン酸の具体例としては、パルミチン酸、ステアリン酸、吉草酸、カプロン酸、カプリン酸、ラウリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、メリシン酸、テトラリアコンタン酸、モンタン酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸等が挙げられる。脂肪族カルボン酸は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。脂肪族カルボン酸エステルの生成に用いられるアルコールとしては、飽和または不飽和の、1価または多価アルコール等が挙げられる。上記アルコールは、フッ素原子、アリール基等の置換基を有するものであってもよい。例えば、炭素数30以下の飽和アルコールが好ましく、炭素数30以下の脂肪族飽和アルコールがより好ましく用いられる。なお、上記脂肪族アルコールには、脂環式アルコールが包含される。上記アルコールの具体例としては、オクタノール、デカノール、ドデカノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、2,2-ジヒドロキシペルフルオロプロパノール、ネオペンチレングリコール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール等が挙げられる。アルコールは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記脂肪族カルボン酸エステルの具体例としては、蜜ロウ(ミリシルパルミテートを主成分とする混合物)、ステアリン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニル、ベヘン酸オクチルドデシル、グリセリンモノパルミテート、グリセリンモノステアレート、グリセリンジステアレート、グリセリントリステアレート、ペンタエリスリトールモノパルミテート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトールトリステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレート等が挙げられる。脂肪族カルボン酸エステルは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
特に限定するものではないが、非シリコーン系剥離処理層には、上記長鎖アルキル基含有化合物や脂肪族カルボン酸エステル等の剥離処理剤が、通常、70重量%以上含まれており、上記剥離処理層中の剥離処理剤の含有量は、80重量%以上であってもよく、90重量%以上でもよい。上記剥離処理剤の含有量の上限は、例えば99重量%以下であってもよい。
剥離処理層には、任意に、例えば、帯電防止剤、着色剤、界面活性剤、可塑剤、粘着付与剤、低分子量ポリマー、表面潤滑剤、レベリング剤、酸化防止剤、腐食防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、重合禁止剤、充填剤等の公知の添加剤が含まれていてもよい。
非シリコーン系はく離シートは、公知の方法により作製することができ、あるいは市販の非シリコーン系はく離シートを入手して使用してもよい。例えば、はく離シート基材上に非シリコーン系剥離処理層を有するはく離シートは、非シリコーン系剥離処理剤を含む溶液(剥離処理剤組成物)を、はく離シート基材の表面に適当なコーター(グラビアロールコーター等)を用いて塗布し、溶剤等を乾燥等により除去し、適宜養生を行うことにより作製することができる。
剥離処理層の厚さは、特に限定されず、所望の剥離性が得られる適当な厚さに設定される。剥離処理層の厚さは、例えば1nm以上が適当であり、好ましくは5nm以上、より好ましくは10nm以上であり、また例えば200nm以下程度とすることが適当であり、好ましくは100nm以下であり、50nm以下であってもよい。
はく離シート全体の厚さは特に限定されず、はく離シートの強度や寸法安定性の観点から、5μm以上であることが適当であり、10μm以上であることが好ましく、20μm以上であってもよい。十分な厚さを有するはく離シートによって粘着面が保護されることで、粘着面の平滑性は保持されやすい。また、はく離シートの取扱い性(例えば、巻回しやすさ)等の観点から、はく離シートの厚さは、300μm以下であることが適当であり、200μm以下であることが好ましく、100μm以下がより好ましく、75μm以下でもよく、50μm以下でもよく、35μm以下でもよい。はく離シートの厚さを所定値以下とすることで、粘着シートからの剥離がスムーズとなりやすい。
<粘着シート特性>
ここに開示されるはく離シート付き粘着シートは、該はく離シート付き粘着シートが有する非シリコーン系はく離シートを粘着シートの粘着剤層表面から剥離するときの剥離力(はく離シート剥離力)が、シリコーン系はく離シートを用いた場合と比べて遜色ない軽剥離性を有する。特に限定するものではないが、いくつかの態様において、上記はく離シート剥離力は、例えば0.50N/50mm未満であり、0.30N/50mm以下であることが適当であり、0.20N/50mm以下であってもよく、0.10N/50mm以下でもよい。はく離シート剥離力が低いほど、剥離作業性が向上する傾向がある。いくつかの好ましい態様において、上記はく離シート剥離力は、0.07N/50mm未満であり、より好ましくは0.05N/50mm以下であり、0.04N/50mm以下であってもよく、0.03N/50mm以下でもよく、0.02N/50mm以下でもよい。ここに開示される技術によると、非シリコーン系はく離シートに対して上記のような軽剥離性を実現することができる。上記はく離シート剥離力の下限値は、例えば0.01N/50mm以上であってもよい。上記はく離シート剥離力が所定値以上であることにより、粘着面ははく離シートにより良好に保護され得る。はく離シート剥離力は、23℃、50%RHの雰囲気下、引張速度0.3m/分、剥離角度180°の条件で測定される。具体的には、後述の実施例に記載の方法で測定される。
粘着シートの粘着力は、使用目的や適用箇所に応じて適切に設定され得るので、特定の範囲に限定されない。いくつかの態様において、粘着シート(好適には表面保護フィルム)は、温度23℃、50%RHの環境下、剥離角度180°、引張速度0.3m/分の条件で測定されるガラス板に対する粘着力(対ガラス初期粘着力)が2.0N/25mm以下であることが好ましい。この特性を満足する粘着シート(好適には表面保護フィルム)は、被着体(例えば保護対象物)から剥離する際の剥離力が低く抑制されているので、剥離がしやすい。剥離作業性の観点から、上記対ガラス初期粘着力は、より好ましくは1.0N/25mm以下であり、さらに好ましくは0.5N/25mm以下、特に好ましくは0.1N/25mm以下(例えば0.1N/25mm未満)である。被着体との密着性や被着体保護等の観点から、上記対ガラス初期粘着力は、0.01N/25mm以上が適当であり、0.03N/25mm以上であってもよく、0.05N/25mm以上でもよい。上記対ガラス初期粘着力は、具体的には、後述の実施例に記載の方法で測定される。
いくつかの態様において、粘着シートは、全光線透過率が凡そ50%以上の透明性を有することが好ましい。上記全光線透過率が80%以上(例えば85%以上)である透明粘着シートがより好ましい。上記全光線透過率の上限は、透明性が求められる用途において、99%以下(例えば95%以下)程度であってもよい。このような透明性を有する粘着シートは、例えば粘着シート越しの被着体検査をする場合に、高精度の検査が可能となり好ましい。かかる粘着シートは光学用表面保護フィルムとして好適である。上記全光線透過率の値としては、JIS K 7361-1に準拠して測定された値を採用することができる。
<用途>
ここに開示される粘着シートは、種々の用途に利用され得る。ここに開示される粘着シートは、例えば、保護対象物に貼り付けられた後、その保護目的を達成すると、通常、保護対象物から剥離除去(再剥離)される表面保護フィルムとして好適である。通常、表面保護フィルムには、保護対象物の保護の前後において保護対象物を変質させないことが求められるため、剥離除去後に保護対象面にシリコーン材料の汚染等が発生しない非シリコーン系はく離シート付き粘着シートの使用が有利となり得る。上記表面保護フィルムの保護対象は特に限定されず、種々の製品、部材等に対して、保護フィルムとして用いられ得る。また、ここに開示される非シリコーン系はく離シート付き粘着シートは、シリコーン材料による被着体の汚染が生じないので、所定の光学特性を有することが求められる光学用途に特に適している。例えば、ここに開示される粘着シートは、光学部材(例えば、偏光板、波長板等の液晶ディスプレイパネル構成要素として用いられる光学部材)の加工時や搬送時に該光学部材の表面を保護する光学用表面保護フィルムとして特に好適である。より具体的には、表面保護フィルムは、液晶ディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネル(PDP)、有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ等の構成要素として用いられる光学部材の製造時、搬送時等に該光学部材を保護する用途に好適である。特に、液晶ディスプレイパネル用の偏光板(偏光フィルム、例えば反射型偏光フィルム)、波長板、位相差板、光学補償フィルム、輝度向上フィルム、光拡散シート、反射シート等の光学部材に適用される表面保護フィルムとして有用である。
また、ここに開示される粘着剤は、いくつかの態様において、バイオマス炭素比の高いアクリル系ポリマーを含み得ることから、従来の一般的なアクリル系粘着剤(すなわち、バイオマス炭素比の低いアクリル系粘着剤)が使用されている各種の用途において該アクリル系粘着剤の代替として用いられることで、化石資源系材料の依存抑制に貢献することができる。ここに開示される粘着シートは、典型的には、化石資源系材料への依存度が低減された粘着シート(例えば表面保護フィルム)として好ましく利用され得る。
この明細書により開示される事項には以下のものが含まれる。
〔1〕 粘着剤層を有する粘着シートと、前記粘着剤層の表面に配置された非シリコーン系はく離シートとを備えるはく離シート付き粘着シートであって、
前記粘着剤層は、アクリル系ポリマーを含有し、
前記アクリル系ポリマーは、炭素数6~17のアルキル基をエステル末端に有するアルキル(メタ)アクリレート(m1)を含むモノマー成分の重合物であり、ここで前記炭素数6~17のアルキル基は、直鎖アルキル基であるか、あるいは分岐の炭素数が1である分岐アルキル基である、はく離シート付き粘着シート。
〔2〕 前記アルキル(メタ)アクリレート(m1)は、n-ヘプチルアクリレートおよびn-オクチルアクリレートから選択される少なくとも1種を含む、上記〔1〕に記載のはく離シート付き粘着シート。
〔3〕 前記モノマー成分は、水酸基を有するモノマー(m2)を含む、上記〔1〕または〔2〕に記載のはく離シート付き粘着シート。
〔4〕 前記粘着剤層はイソシアネート系架橋剤を含む、上記〔1〕~〔3〕のいずれかに記載のはく離シート付き粘着シート。
〔5〕 前記粘着剤層はジルコニウム含有化合物を含む、上記〔1〕~〔4〕のいずれかに記載のはく離シート付き粘着シート。
〔6〕 前記非シリコーン系はく離シートは、はく離シート基材と、該はく離シート基材の少なくとも一方の面に設けられた非シリコーン系剥離処理層とを有し、
前記非シリコーン系剥離処理層は、長鎖アルキル系剥離処理剤を含む材料により形成されている、上記〔1〕~〔5〕のいずれかに記載のはく離シート付き粘着シート。
〔7〕 前記粘着シートは、基材と、該基材の少なくとも一方の面に配置された前記粘着剤層とを有する、上記〔1〕~〔6〕のいずれかに記載のはく離シート付き粘着シート。
〔8〕 前記粘着シートは、光学部材に貼り付けられて用いられる、上記〔1〕~〔7〕のいずれかに記載のはく離シート付き粘着シート。
〔9〕 前記粘着シートは、表面保護フィルムとして用いられる、上記〔1〕~〔8〕のいずれかに記載のはく離シート付き粘着シート。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。なお、以下の説明における「部」は、特に断りがない限り重量基準である。
<調製例>
(アクリル系ポリマー(A1)の調製)
還流器、撹拌機、窒素ガス導入管および温度計を備えたフラスコに、モノマー成分としてのn-ヘプチルアクリレート(HpA)96部および4-ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA)4部と、酢酸エチル(重合溶媒)を固形分濃度36%になるように仕込み、さらに重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.3部を投入し、緩やかに攪拌しながら窒素ガス導入し、フラスコ内の液温を60℃付近に保って4時間重合反応を行い、その後70℃で4時間熟成し、アクリル系ポリマー(A1)の溶液を得た。得られたアクリル系ポリマー(A1)の重量平均分子量(Mw)は76万であった。なお、上記HpAは、バイオマス由来のヘプチルアルコールを用いて合成された、バイオマス由来のヘプチル基をエステル末端に有する化合物である。
(アクリル系ポリマー(A2)の調製)
還流器、撹拌機、窒素ガス導入管および温度計を備えたフラスコに、モノマー成分としてのn-ラウリルアクリレート(LA)96部および4HBA4部と、酢酸エチル(重合溶媒)を固形分濃度30%になるように仕込み、さらに重合開始剤としてAIBN0.2部を投入し、緩やかに攪拌しながら窒素ガス導入し、フラスコ内の液温を60℃付近に保って5時間重合反応を行い、その後70℃で2時間熟成し、アクリル系ポリマー(A2)の溶液を得た。得られたアクリル系ポリマー(A2)のMwは57万であった。
(アクリル系ポリマー(A3)の調製)
モノマー成分として、LAに替えてn-オクチルアクリレート(n-OcA)を使用した以外はアクリル系ポリマー(A2)の調製と同様の方法により、アクリル系ポリマー(A3)の溶液を得た。得られたアクリル系ポリマー(A3)のMwは80万であった。
(アクリル系ポリマー(A4)の調製)
モノマー成分として、HpAに替えて2-エチルヘキシルアクリレート(2EHA)を使用した以外はアクリル系ポリマー(A1)の調製と同様の方法により、アクリル系ポリマー(A4)の溶液を得た。得られたアクリル系ポリマー(A4)のMwは41万であった。
(アクリル系ポリマー(A5)の調製)
還流器、撹拌機、窒素ガス導入管および温度計を備えたフラスコに、モノマー成分としてのn-ペンチルアクリレート(n-PnA)96部および4HBA4部と、酢酸エチル(重合溶媒)を固形分濃度30%になるように仕込み、さらに重合開始剤としてAIBN0.2部を投入し、緩やかに攪拌しながら窒素ガス導入し、フラスコ内の液温を60℃付近に保って6時間重合反応を行い、その後70℃で2時間熟成し、アクリル系ポリマー(A5)の溶液を得た。得られたアクリル系ポリマー(A5)のMwは77万であった。
(アクリル系ポリマー(A6)の調製)
モノマー成分として、LAに替えてイソステアリルアクリレート(i-StA)を使用した以外はアクリル系ポリマー(A2)の調製と同様の方法により、アクリル系ポリマー(A6)の溶液を得た。得られたアクリル系ポリマー(A6)のMwは4.9万であった。
<実施例1>
(粘着剤組成物の調製)
上記で得たアクリル系ポリマー(A1)の溶液を、酢酸エチルで固形分濃度30%になるまで希釈し、この溶液に、当該溶液の固形分100部に対し、イソシアネート系架橋剤(商品名「コロネートHX」、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体、東ソー社製)3.5部(固形分)と、ジルコニウム触媒(商品名「ZC-150」、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、マツモトファインケミカル社製)0.035部(固形分)とを加え、さらにアセチルアセトンを上記希釈後ポリマー溶液の8%となるよう加えて攪拌を行い、本例に係るアクリル系粘着剤組成物を得た。
(粘着シートの作製)
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(三菱ケミカル社製、製品名「ダイヤホイルT100C38」、厚さ38μm)上に、上記配合直後のアクリル系粘着剤組成物を塗布し、130℃で20秒間乾燥することより溶剤を除去して粘着剤層(厚さ21μm)を形成した。その後、粘着剤層表面を非シリコーン系はく離シート(三菱ケミカル社製、製品名「ダイアホイルT100H25[UH18]」、厚さ25μm)で覆い、室温(23℃)環境に4日間静置し、本例に係るはく離シート付き粘着シートを得た。上記非シリコーン系はく離シートは、ポリエステルフィルム基材の表面に、ペンタエリスリトール脂肪酸エステルおよびオクタデシルイソシアネートを含む剥離処理剤により形成された剥離処理層を有する。
<実施例2~12および比較例1~6>
アクリル系ポリマーの種類、架橋剤の使用量(固形分)、触媒の種類および使用量(固形分)、はく離シートの種類を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様の方法により各例に係るはく離シート付き粘着シートを得た。
スズ触媒使用例においては、スズ触媒としてジオクチルスズジラウレート(東京ファインケミカル社製、商品名「エンビライザー OL-1」)を、アクリル系ポリマー溶液の固形分100部に対し、0.015部(固形分)使用し、アセチルアセトンを希釈後ポリマー溶液の3%となるよう添加した。
シリコーン系はく離シートとしては、下記の方法により作製したものを使用した。シリコーン系剥離剤(信越化学工業社製、商品名「KS-847T」)100部に、シリコーン硬化触媒(信越化学工業社製、商品名「CAT-PL-50T」)3.3部を加えて、トルエン、ノルマルヘキサン、メチルエチルケトンを1:2:1の重量比で含む混合溶剤で濃度0.3%に希釈し、シリコーン系剥離処理剤組成物を得た。この剥離処理剤組成物を厚さ25μmのポリエステルフィルム(三菱ケミカル社製、製品名「ダイアホイルT100-25」)に塗布し、130℃で1分間乾燥させることにより、乾燥後の厚みが20nmのシリコーン系剥離処理層を上記ポリエステルフィルム上に有するシリコーン系はく離シートを作製した。
(対ガラス初期粘着力)
粘着シートを、幅25mm、長さ80mmのサイズにカットし、エタノールを染み込ませたクリーンウェスで10往復擦って洗浄した清浄なソーダガラス板に、2kgのローラーを転がして一往復する方法で圧着して接着力評価用サンプルとした。上記評価用サンプルを室温下に30分放置後、23℃、50%RH環境下にて、引張試験機(島津製作所製、製品名「オートグラフ AG-50NX」)を用いて、剥離角度180°、引張速度0.3m/分の条件で粘着力[N/25mm]を測定した。各例につき、測定を2回行い(n=2)、その平均値を対ガラス初期粘着力[N/25mm]とした。被着体のガラス板としては、松浪硝子社製のソーダガラス板(品番「S200423」)またはその相当品が用いられる。
(汚染性)
対ガラス初期粘着力を測定した後の被着体表面(ガラス板の粘着シート除去面)を暗室内にて蛍光灯下で反射させて目視観察した。被着体の表面状態に変化が認められない場合、合格と判定される。
(はく離シート剥離力)
粘着シートを、幅50mm、長さ80mmのサイズにカットし、粘着シートの背面を両面テープ(日東電工社製、製品名「No.5000NS」)でアクリル板に固定し、23℃、50%RH環境下にて、引張試験機(島津製作所製、製品名「オートグラフ AG-50NX」)を用いて、剥離角度180°、引張速度0.3m/分の条件ではく離シートを粘着シートの粘着面から引き剥がし、このときの剥離力[N/50mm]を測定した。各例につき、測定を2回行い(n=2)、そのなかの最大値をはく離シート剥離力[N/50mm]とした。
(粘着シート剥離後のガラス板表面の水接触角)
粘着シートを、スライドガラス板に、2kgのローラーを転がして一往復する方法で圧着して評価用サンプルとした。上記評価用サンプルを室温下に30分放置後、粘着シートをスライドガラス板から一定の角度および速度で剥離し、23℃、50%RH雰囲気下にてスライドガラス表面の水接触角[°]を測定した。接触角の測定は、接触角計(協和界面科学社製、製品名「CA-X」)を用いて、液滴法(θ/2法)で実施した。蒸留水の液滴量は2μL、着液から測定までの静置時間は2000ミリ秒とした。各例につき、測定を5回行い(n=5)、その平均値を用いた。被着体のガラス板としては、松浪硝子社製のソーダガラス板(品番「S1214」)またはその相当品が用いられる。
各例の概要と評価結果を表1に示す。
表1に示されるように、鎖状アルキル(メタ)アクリレートとして、2EHA(炭素数8の分岐アルキル基、分岐炭素数2)を用いて合成したアクリル系ポリマーを含む粘着剤を使用した場合、シリコーン系はく離シートを使用した比較例1では、はく離シート剥離力は0.02N/50mmと低く、はく離シート剥離性に優れるものであったが、非シリコーン系はく離シートを使用した比較例2では、はく離シート剥離力が0.07N/50mmに上昇し、はく離シート剥離性が低下する傾向が認められた。一方、粘着剤に含まれるアクリル系ポリマーのモノマー成分としてHpA(炭素数7の直鎖アルキル基)を使用した場合、シリコーン系はく離シートを使用した比較例4において、対ガラス初期粘着力が0.06N/25mm、はく離シート剥離力が0.02N/50mmであったのに対し、非シリコーン系はく離シートを使用した実施例1では、対ガラス初期粘着力が0.05N/25mm、はく離シート剥離力が0.03N/50mmであり、非シリコーン系はく離シートを使用しても、シリコーン系はく離シートを使用した場合と比べて遜色ないはく離シート剥離性を有することが確認された。実施例1と同じアクリル系ポリマーを使用し、架橋剤使用量や触媒種を変更した実施例2~4においても、良好なはく離シート剥離性を有することが確認された。
また、モノマー成分として、アルキル基の炭素数が6~17の範囲内にあり、かつ該アルキル基が直鎖アルキル基であるか、あるいは分岐の炭素数が1である分岐アルキル基であるアルキル(メタ)アクリレート(具体的には、LA、n-OcA)を用いて合成したアクリル系ポリマーを含む粘着剤を使用した実施例5~12においても、良好なはく離シート剥離性を有することが確認された。一方、モノマー成分として用いるアルキル(メタ)アクリレートのアルキル基が直鎖アルキル基であっても、アルキル基の炭素数が5であると(比較例5:n-PnA使用)、はく離シート剥離力は高くなる傾向にあり、良好なはく離シート剥離性は得られなかった。また、鎖状アルキル(メタ)アクリレートとして、アルキル基の炭素数が18であるi-StAを使用した比較例6では、粘度が低すぎたため、均一な膜厚の粘着剤層を形成することができず、粘着シートの評価を実施することができなかった。
なお、粘着シート剥離後のガラス板表面の水接触角を測定したところ、実施例1が16°、比較例1が41°、比較例2が43°、比較例4が20°であり、実施例1では粘着シートの貼付け前後で水接触角は上昇しなかった。また、比較例1と2との対比、実施例1と比較例4との対比から、シリコーン系はく離シートを使用した例では、非シリコーン系はく離シートを使用した場合と比べて、短時間の貼付けで被着体表面の水接触角上昇が認められた。はく離シートのシリコーン材料が被着体に転写されたためと考えられる。なお、実施例1、比較例4と比較例1~2との間で水接触角が異なるのは、触媒種の違いによるものと考えられる。また、実施例1~12および比較例1~5について、汚染性の評価を行ったところ、目視レベルではいずれも合格(表面状態の変化が認められない)であった。
上記の結果から、炭素数6~17のアルキル基をエステル末端に有し、かつ該炭素数6~17のアルキル基が直鎖アルキル基であるか、あるいは分岐の炭素数が1である分岐アルキル基であるアルキル(メタ)アクリレート(m1)を含むモノマー成分の重合物であるアクリル系ポリマーを含む粘着剤を用いることにより、非シリコーン系はく離シートを用いる場合でも、シリコーン系はく離シートを用いる場合と比べて遜色ないはく離シート剥離性を実現できることがわかる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。