JP2024042388A - 水性塗料組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた耐ブロッキング性と優れた耐水性を併せ持つ塗膜を形成することが可能な水性塗料組成物等を提供する。【解決手段】変性エポキシ樹脂(A)、顔料(B)及び水(C)を含有する水性塗料組成物であって、前記顔料(B)は、材質及び体積平均粒子径が異なる2種類の鱗片状の体質顔料(B1)である第1体質顔料(B11)および第2体質顔料(B12)を含み、前記水性塗料組成物の固形分中における、第1体質顔料(B11)と第2体質顔料(B12)の含有割合(B11/B12)が、質量比で15/35~35/15である水性塗料組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、水性塗料組成物に関する。
建築機械、自動車等の運輸機械や産業機械の塗装では、近年、塗膜形成過程における有害物質の発生、また塗装時の臭気等が問題となっており、その観点から溶剤塗料から水性塗料への転換が図られている。また、塗布方法においても、建築機械等の複雑な金属部品に対してスプレー塗布等の方法からディップ塗布が選択されることが多くなっている。
例えば、建設機械には、履帯(キャタピラ)と呼ばれる鉄製ベルトで走行するものがある。複雑な履帯への塗装は、コイル状に巻かれた履帯を、ワイヤー等で吊るした状態で、塗料が入れられた浴槽に沈めた後、引き上げて乾燥させて履帯の表面に塗膜を形成するディッピング塗装が用いられることがある。
このようなディッピング塗装に用いる水性塗料としては、履帯を準備し組み立てるまでの間に鉄製の履帯が錆びるのを防ぐため、塗膜を形成したときの耐水性に優れていることが必要とされる。ここで、耐水性とは、塗膜が水の化学的作用又は物理的作用に対して変化しにくい性質を言い、具体的には、試験片を水に浸して、しわ、膨れ、割れ、はがれ、つやの減少、曇り、変色などの有無や程度を調べることによって評価することができる。また、乾燥後の履帯を保管する際、コイル状に巻かれた履帯は、積み重なった履帯の部分同士が、自重により接触した状態で維持されため、融着(ブロッキング)が生じやすいことから、耐ブロッキング性に優れた塗料を開発することが求められている。
例えば、建設機械には、履帯(キャタピラ)と呼ばれる鉄製ベルトで走行するものがある。複雑な履帯への塗装は、コイル状に巻かれた履帯を、ワイヤー等で吊るした状態で、塗料が入れられた浴槽に沈めた後、引き上げて乾燥させて履帯の表面に塗膜を形成するディッピング塗装が用いられることがある。
このようなディッピング塗装に用いる水性塗料としては、履帯を準備し組み立てるまでの間に鉄製の履帯が錆びるのを防ぐため、塗膜を形成したときの耐水性に優れていることが必要とされる。ここで、耐水性とは、塗膜が水の化学的作用又は物理的作用に対して変化しにくい性質を言い、具体的には、試験片を水に浸して、しわ、膨れ、割れ、はがれ、つやの減少、曇り、変色などの有無や程度を調べることによって評価することができる。また、乾燥後の履帯を保管する際、コイル状に巻かれた履帯は、積み重なった履帯の部分同士が、自重により接触した状態で維持されため、融着(ブロッキング)が生じやすいことから、耐ブロッキング性に優れた塗料を開発することが求められている。
そこで、これらの従来の問題を解決するために、例えば、特許文献1は、複雑形状の金属基材表面を、一度で大量にディッピング塗装するときには余分な塗料が速やかに流れ落ち、しかもタレ、タマリ、ハジキがなく、エッジカバーがよく、かつ付着性、耐水性の良好な油面防錆性水系樹脂塗料組成物が開示されている。
また、特許文献2は、ディッピング塗装に適した金属材料用被覆剤に関し、エポキシ樹脂とブロック化ポリイソシアネート化合物、特定のアクリル樹脂を必須成分とする金属材料用被覆剤が開示されている。
また、特許文献3は、エポキシ樹脂と、タルクやマイカ等の扁平状顔料を必須成分とし、十分な防錆(防食)性を有し、塗膜除去性および積み重ね性に優れる一次防錆塗膜を形成できる水系一次防錆塗料組成物を開示している。
しかしながら、特許文献1乃至3は、いずれも耐ブロッキング性については何ら検討がなされていない。
また、特許文献4は、白色度95以上、平均粒子径0.1~1μmの白色顔料を含み、コンクリート打放し面、特に経年劣化した打放し面に好適な塗装工法を開示している。しかし、特許文献4は、耐水性が十分ではなく、また、耐ブロッキング性については何ら検討がなされていないという問題があった。
また、特許文献2は、ディッピング塗装に適した金属材料用被覆剤に関し、エポキシ樹脂とブロック化ポリイソシアネート化合物、特定のアクリル樹脂を必須成分とする金属材料用被覆剤が開示されている。
また、特許文献3は、エポキシ樹脂と、タルクやマイカ等の扁平状顔料を必須成分とし、十分な防錆(防食)性を有し、塗膜除去性および積み重ね性に優れる一次防錆塗膜を形成できる水系一次防錆塗料組成物を開示している。
しかしながら、特許文献1乃至3は、いずれも耐ブロッキング性については何ら検討がなされていない。
また、特許文献4は、白色度95以上、平均粒子径0.1~1μmの白色顔料を含み、コンクリート打放し面、特に経年劣化した打放し面に好適な塗装工法を開示している。しかし、特許文献4は、耐水性が十分ではなく、また、耐ブロッキング性については何ら検討がなされていないという問題があった。
そこで、本発明の目的は、優れた耐ブロッキング性と優れた耐水性を併せ持つ塗膜を形成することが可能な水性塗料組成物を提供する。
以下に、本発明の特徴を列記する。
(1)変性エポキシ樹脂(A)、顔料(B)及び水(C)を含有する水性塗料組成物であって、前記顔料(B)は、材質及び体積平均粒子径が異なる2種類の鱗片状の体質顔料(B1)である第1体質顔料(B11)および第2体質顔料(B12)を含み、前記水性塗料組成物の固形分中における、第1体質顔料(B11)と第2体質顔料(B12)の含有割合(B11/B12)が、質量比で(15/35~35/15)である、水性塗料組成物。
(2)前記第1体質顔料(B11)は、体積平均粒子径が0.1μm以上4.0μm未満の範囲であり、かつアスペクト比が5以上50以下の範囲であり、前記第2体質顔料(B12)は、体積平均粒子径が5.0μm以上40.0μm以下の範囲であり、かつアスペクト比が10以上60以下の範囲である、(1)に記載の水性塗料組成物。
(3)前記水性塗料組成物の固形分中に、13質量%以上22質量%以下のアクリル樹脂(D)をさらに含む、(1)に記載の水性塗料組成物。
(4)前記水性塗料組成物は、0.1質量%以上10質量%粘性調整剤(E1)をさらに含む、(1)に記載の水性塗料組成物。
(5)前記水性塗料組成物が、ディッピング塗装に用いられる、(1)、(2)、(3)又は(4)に記載の水性塗料組成物。
(6)(1)から(5)までのいずれか1つに記載の水性塗料組成物を用いて形成された塗膜。
(1)変性エポキシ樹脂(A)、顔料(B)及び水(C)を含有する水性塗料組成物であって、前記顔料(B)は、材質及び体積平均粒子径が異なる2種類の鱗片状の体質顔料(B1)である第1体質顔料(B11)および第2体質顔料(B12)を含み、前記水性塗料組成物の固形分中における、第1体質顔料(B11)と第2体質顔料(B12)の含有割合(B11/B12)が、質量比で(15/35~35/15)である、水性塗料組成物。
(2)前記第1体質顔料(B11)は、体積平均粒子径が0.1μm以上4.0μm未満の範囲であり、かつアスペクト比が5以上50以下の範囲であり、前記第2体質顔料(B12)は、体積平均粒子径が5.0μm以上40.0μm以下の範囲であり、かつアスペクト比が10以上60以下の範囲である、(1)に記載の水性塗料組成物。
(3)前記水性塗料組成物の固形分中に、13質量%以上22質量%以下のアクリル樹脂(D)をさらに含む、(1)に記載の水性塗料組成物。
(4)前記水性塗料組成物は、0.1質量%以上10質量%粘性調整剤(E1)をさらに含む、(1)に記載の水性塗料組成物。
(5)前記水性塗料組成物が、ディッピング塗装に用いられる、(1)、(2)、(3)又は(4)に記載の水性塗料組成物。
(6)(1)から(5)までのいずれか1つに記載の水性塗料組成物を用いて形成された塗膜。
本発明によれば、優れた耐ブロッキング性と優れた耐水性を併せ持つ塗膜を形成することが可能な水性塗料組成物を提供することができる。
以下、本発明の水性塗料組成物を詳細に説明するが、これらに限定されるものではない。
<水性塗料組成物>
本発明の水性塗料組成物は、少なくとも、変性エポキシ樹脂(A)、顔料(B)及び水(C)を含む水性塗料組成物である、ことを特徴とする。
本発明の水性塗料組成物は、少なくとも、変性エポキシ樹脂(A)、顔料(B)及び水(C)を含む水性塗料組成物である、ことを特徴とする。
<変性エポキシ樹脂(A)>
本発明の水性塗料組成物では、エポキシ樹脂が用いられ、特に、変性エポキシ樹脂(A)が用いられる。
本発明に使用することができるエポキシ樹脂としては、一液型でも二液型でもよいが、初期乾燥性が良好であり、常温乾燥が可能であるため、一液型塗料として好適に使用できる。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、環式脂肪族エポキシ樹脂、グリシジルアミン型樹脂、複素環式エポキシ樹脂、多官能型エポキシ樹脂などがあげられる。これらは単独でまたは併用して使用することができる。具体的には、ビスフェノールAとエピハロヒドリン、エピクロロヒドリンとから合成されるエポキシ樹脂、ビスフェノールAと2価フェノール類およびエピハロヒドリンから誘導されるエポキシ樹脂とビスフェノールAとの伸長反応により得られるエポキシ樹脂などが好ましい。
本発明の水性塗料組成物では、エポキシ樹脂が用いられ、特に、変性エポキシ樹脂(A)が用いられる。
本発明に使用することができるエポキシ樹脂としては、一液型でも二液型でもよいが、初期乾燥性が良好であり、常温乾燥が可能であるため、一液型塗料として好適に使用できる。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、環式脂肪族エポキシ樹脂、グリシジルアミン型樹脂、複素環式エポキシ樹脂、多官能型エポキシ樹脂などがあげられる。これらは単独でまたは併用して使用することができる。具体的には、ビスフェノールAとエピハロヒドリン、エピクロロヒドリンとから合成されるエポキシ樹脂、ビスフェノールAと2価フェノール類およびエピハロヒドリンから誘導されるエポキシ樹脂とビスフェノールAとの伸長反応により得られるエポキシ樹脂などが好ましい。
さらに、本発明の水性塗料組成物に用いる樹脂は、変性エポキシ樹脂(A)を用いることで、耐ブロッキング性、耐水性を向上させることができる。
変性エポキシ樹脂(A)は、例えば、アルキル変性、アルキルエーテル変性、アルキルフェノールノボラック変性、アクリル変性、脂肪酸変性、ウレタン変性、アミノ変性、イソシアネート変性、シリコーン変性、その他アリル基を利用したグラフト変性等の変性がされている樹脂が挙げられる。ここで、水酸基を含む樹脂としては、水酸基含有アクリル樹脂、水酸基含有アクリルシリコーン樹脂および水酸基含有フッ素樹脂等が挙げられる。
変性エポキシ樹脂(A)は、例えば、アルキル変性、アルキルエーテル変性、アルキルフェノールノボラック変性、アクリル変性、脂肪酸変性、ウレタン変性、アミノ変性、イソシアネート変性、シリコーン変性、その他アリル基を利用したグラフト変性等の変性がされている樹脂が挙げられる。ここで、水酸基を含む樹脂としては、水酸基含有アクリル樹脂、水酸基含有アクリルシリコーン樹脂および水酸基含有フッ素樹脂等が挙げられる。
このような変性エポキシ樹脂(A)としては、荒川化学工業(株)製アラキードシリーズ、モデピクスシリーズ、ダイセル・オルネクス(株)製BECKOPOX EPシリーズ、BECKOPOX VEPシリーズ BECKOPOX EMシリーズ、DIC(株)製エピクロンシリーズ等が入手可能である。
また、変性エポキシ樹脂(A)は、耐ブロッキング性や耐水性から数平均分子量が1000~35000が好ましく、2000~30000が更に好ましい。
なお、本発明において、数平均分子量、重量平均分子量は、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)で測定した値であり、標準物質にはポリスチレンを使用している。
なお、本発明において、数平均分子量、重量平均分子量は、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)で測定した値であり、標準物質にはポリスチレンを使用している。
また、水性塗料組成物の変性エポキシ樹脂(A)のガラス転移点(Tg)は特に限定されるものではないが、ガラス転移点が高すぎると耐水性が低下し、ガラス転移点が低すぎると耐ブロッキング性が低下する。したがって、ガラス転移点は、20~110℃の範囲が好ましく、さらに、70~85℃の範囲がより好ましい。ガラス転移点が70~85℃と高い高分子の変性エポキシ樹脂(A)により、耐ブロッキング性に優れた高硬度な塗膜を形成することができる。
ガラス転移点は、JIS K 7121-1987に準じ、示差走査熱量計(DSC)によって測定することができる。
ガラス転移点は、JIS K 7121-1987に準じ、示差走査熱量計(DSC)によって測定することができる。
また、樹脂成分としては、変性エポキシ樹脂(A)と他の樹脂とを混合して用いることができる。混合する樹脂としては、通常使用されている樹脂が用いられるが、例えば、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、スチレンアクリル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ふっ素樹脂、ロジン樹脂、石油樹脂、クマロン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、セルロース樹脂、キシレン樹脂、アルキド樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、ブチラール樹脂、マレイン酸樹脂、フマル酸樹脂、ビニル樹脂、アミン樹脂、ケチミン樹脂等が挙げられる。これら樹脂は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。特に、スチレンアクリル共重合樹脂のようなアクリル樹脂(D)を用いることが、耐水性の更なる向上と、乾燥時間の短縮化が図れる点で好ましい。
<アクリル樹脂(D)>
本発明のアクリル樹脂(D)は、炭素数1~18のアルキル(メタ)アクリレートを30~100質量%有し、その他スチレン系モノマー(スチレン、α-メチルスチレン等)、酢酸ビニル、オレフィン(塩化ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエン、プロピレン等)等を共重合させた樹脂である。
本発明のアクリル樹脂(D)は、炭素数1~18のアルキル(メタ)アクリレートを30~100質量%有し、その他スチレン系モノマー(スチレン、α-メチルスチレン等)、酢酸ビニル、オレフィン(塩化ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエン、プロピレン等)等を共重合させた樹脂である。
炭素数1~18のアルキル(メタ)アクリレートとしては、(メタ)アクリレートや、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、トルイル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、エチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘプチル(メタ)アクリレート、n-ヘプチル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
水酸基を有する2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アタクリレートへのラクトン付加物、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート又は2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートへのエチレンオキシドの開環付加物又はプロピレンオキシドの開環付加物、及び2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート又は2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートの2量体又は3量体よりなる群から選択される少なくとも1種のヒドロキシ基含有重合性不飽和モノマーを含むことも好ましい。水酸基を有するモノマーは0~5質量%以下であることが好ましい。スチレン系モノマーは、0~70質量%含有することが好ましい。
アクリル樹脂(D)は、耐ブロッキング性や耐水性の点から数平均分子量が10000~35000が好ましく、15000~30000が更に好ましい。
なお、本発明において、数平均分子量、重量平均分子量は、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)で測定した値であり、標準物質にはポリスチレンが使用される。
なお、本発明において、数平均分子量、重量平均分子量は、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)で測定した値であり、標準物質にはポリスチレンが使用される。
また、アクリル樹脂(D)のガラス転移点(Tg)は特に限定されるものではない。ガラス転移点が高すぎると耐水性が低下し、ガラス転移点が低すぎると耐ブロッキング性が低下する。したがって、ガラス転移点は、0~90℃の範囲が好ましく、さらに、10~80℃の範囲がより好ましい。また、ガラス転移点の異なるアクリル樹脂(D)を混合して使用することが、それぞれの欠点を補い、耐水性と耐ブロッキング性の両方に優れる水性塗料組成物にすることができる。
また、本発明の水性塗料組成物において、塗膜形成成分の固形分中における変性エポキシ樹脂(A)を含む樹脂は、5~35質量%であることが好ましく、15~30質量%であることが更に好ましい。変性エポキシ樹脂(A)を含む樹脂が35%以上では耐水性が低下するおそれがある。変性エポキシ樹脂(A)を含む樹脂が5質量%未満では耐ブロッキング性が低下するおそれがある。
また、本発明の水性塗料組成物において、塗膜形成成分の固形分中における変性エポキシ樹脂(A)を含む樹脂中におけるアクリル樹脂(D)の割合は、25~50質量%であることが好ましく、30~45質量%であることが更に好ましい。ここで、アクリル樹脂(D)の割合が25質量%未満では耐水性が低下することがあり、また、タレ切れ性も低下することがある。アクリル樹脂(D)の割合が45質量%以上では、耐ブロッキング性が低下するおそれがある。
また、本発明の水性塗料組成物において、塗膜形成成分の固形分中における変性エポキシ樹脂(A)を含む樹脂中におけるアクリル樹脂(D)の割合は、25~50質量%であることが好ましく、30~45質量%であることが更に好ましい。ここで、アクリル樹脂(D)の割合が25質量%未満では耐水性が低下することがあり、また、タレ切れ性も低下することがある。アクリル樹脂(D)の割合が45質量%以上では、耐ブロッキング性が低下するおそれがある。
<顔料(B)>
本発明の水性塗料組成物は、顔料(B)を含有する。顔料(B)としては、優れた耐ブロッキング性と優れた耐水性を併せ持つ塗膜を形成するため、少なくとも体質顔料(B1)を含有することが必要であり、さらに必要に応じて、着色顔料(B2)、防錆顔料(B3)、光輝顔料(B4)を含むことができる。
本発明の水性塗料組成物は、顔料(B)を含有する。顔料(B)としては、優れた耐ブロッキング性と優れた耐水性を併せ持つ塗膜を形成するため、少なくとも体質顔料(B1)を含有することが必要であり、さらに必要に応じて、着色顔料(B2)、防錆顔料(B3)、光輝顔料(B4)を含むことができる。
<<体質顔料(B1)>>
本発明の水性塗料組成物における顔料(B)は、材質および体積平均粒子径が異なる2種類の鱗片状の体質顔料(B1)である、第1体質顔料(B11)および第2体質顔料(B12)を含み、前記水性塗料組成物の固形分中における、第1体質顔料(B11)と第2体質顔料(B12)の含有割合(B11/B12)が、質量比で(15/35~35/15)である。
本発明の水性塗料組成物における顔料(B)は、材質および体積平均粒子径が異なる2種類の鱗片状の体質顔料(B1)である、第1体質顔料(B11)および第2体質顔料(B12)を含み、前記水性塗料組成物の固形分中における、第1体質顔料(B11)と第2体質顔料(B12)の含有割合(B11/B12)が、質量比で(15/35~35/15)である。
体質顔料(B1)は、白色ないし無色の顔料である。屈折率が低いため、展色剤に混和しても隠蔽性にほとんど影響を与えないことから、増量剤として絵具・塗料・化粧品などのコストダウン、着色力や光沢、強度、使用感などの調整に使われる。体質顔料(B1)は、公知の材料が使用でき、例えば、沈降性硫酸バリウム、シリカ、クリストバライト、炭酸カルシウム、アルミナ、ミョウバン、白土、水酸化マグネシウム、および酸化マグネシウムなどが挙げられる。また、体質顔料(B1)は、箔のような薄く平らな形状をした顔料(鱗片状顔料)であってもよく、その具体例としては、ガラスフレーク、タルク、マイカ、カオリンクレーなどが挙げられる。
鱗片状の体質顔料(B1)は、その形状から、水、酸素、塩化物等の腐食因子の侵入を阻害する効果や、塗膜の内部応力を小さくする効果を示す。塗膜の内部応力を小さくすることにより、基材に対する塗膜の付着性を更に向上できる。また、本発明の水性塗料組成物は、常温での1回の塗装で乾燥膜厚35~45μmの塗膜を形成することを目的としており、塗膜の内部応力を低減できる鱗片状顔料の使用は非常に有効である。なお、鱗片状顔料は、本発明の水性塗料組成物に使用される顔料の一部又は全部であってもよい。
さらに、水性塗料組成物の固形分中における、第1体質顔料(B11)と第2体質顔料(B12)の含有割合(B11/B12)が、質量比で(15/35~35/15)にする。この含有割合(B11/B12)が15/35未満では、優れた耐水性を得ることができない。この含有割合(B11/B12)が35/15を超えると、均一な塗装が困難であり、優れた耐水性を得ることができない。
また、第1体質顔料(B11)は、体積平均粒子径が0.1μm以上4.0μm未満の範囲、かつアスペクト比が5以上50以下の範囲であることが好ましく、また、第2体質顔料(B12)は、体積平均粒子径が5.0μm以上40.0μm以下の範囲、かつアスペクト比が10以上60以下の範囲であることが好ましい。
第1体質顔料(B11)は、体積平均粒子径が0.1μm以上4.0μm未満の範囲であり、かつアスペクト比が5以上50以下の範囲にすることで、細かい部分に入り込み、また、基材表面との密着性を向上させることで優れた耐水性を得やすくなる。また、第1体質顔料(B11)は、アスペクト比が5未満では、十分な耐水性が得られなくなるおそれがある。また、アスペクト比が50を超えると、塗膜の硬度が低下し、耐ブロッキング性が低下する傾向がある。
第1体質顔料(B11)は、体積平均粒子径が0.1μm以上4.0μm未満の範囲であり、かつアスペクト比が5以上50以下の範囲にすることで、細かい部分に入り込み、また、基材表面との密着性を向上させることで優れた耐水性を得やすくなる。また、第1体質顔料(B11)は、アスペクト比が5未満では、十分な耐水性が得られなくなるおそれがある。また、アスペクト比が50を超えると、塗膜の硬度が低下し、耐ブロッキング性が低下する傾向がある。
また、第2体質顔料(B12)は、体積平均粒子径が5.0μm以上40.0μm以下の範囲、かつアスペクト比が10以上60以下の範囲であることが好ましい。第2体質顔料(B12)は、第1体質顔料より体積平均粒径が大きいことで、大きい第2体質顔料(B12)の隙間に小さい粒径の第1体質顔料(B11)が入り込み塗膜に入り込んでくる水を遮る耐水性が向上する。一方、第2体質顔料(B12)は、第1体質顔料より体積平均粒径が小さいことで、塗膜中に顔料が密になりすぎて基材への付着性が低下する。
また、第2体質顔料(B12)は、体積平均粒子径が5.0μm未満では、体質顔料(B1)が塗膜中で密になり密着不良や塗膜が脆くなる。一方、40.0μmを超えると、塗膜の表面から顔料が飛び出てしまい、隙間から水が入りやすくなり耐水性が低下する。
また、第2体質顔料(B12)のアスペクト比は、アスペクト比が10未満では塗膜中に水を通さなくするような壁ができにくく耐水性が低下する。また、アスペクト比が60を超えると水は入りにくくなるが入った水が抜けにくくなり耐水性が低下する。
また、第2体質顔料(B12)は、体積平均粒子径が5.0μm未満では、体質顔料(B1)が塗膜中で密になり密着不良や塗膜が脆くなる。一方、40.0μmを超えると、塗膜の表面から顔料が飛び出てしまい、隙間から水が入りやすくなり耐水性が低下する。
また、第2体質顔料(B12)のアスペクト比は、アスペクト比が10未満では塗膜中に水を通さなくするような壁ができにくく耐水性が低下する。また、アスペクト比が60を超えると水は入りにくくなるが入った水が抜けにくくなり耐水性が低下する。
本発明の水性塗料組成物において、鱗片状顔料のアスペクト比は、鱗片状顔料の平均長さ(D)と平均厚み(T)との比(D/T)である。なお、本発明においては、SEM(走査電子顕微鏡)を用いて鱗片状顔料の長さ、厚みを測定し、100個以上の粒子を対象にしてアスペクト比を求めた。
<<着色顔料(B2)>>
本発明の水性塗料組成物は、体質顔料(B1)の他に着色顔料(B2)、防錆顔料(B3)、光輝顔料(B4)を含むことがある。
着色顔料(B2)としては、その組成から無機顔料と有機顔料に大別される。無機顔料としては、酸化チタン、ベンガラ、黄色酸化鉄、カーボンブラック等、有機顔料としては、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ナフトールレッド、キナクリドンレッド、ベンズイミダゾロンイエロー、ハンザイエロー、ベンズイミダゾロンオレンジ、およびジオキサジンバイオレット等が挙げられる。
本発明の水性塗料組成物は、体質顔料(B1)の他に着色顔料(B2)、防錆顔料(B3)、光輝顔料(B4)を含むことがある。
着色顔料(B2)としては、その組成から無機顔料と有機顔料に大別される。無機顔料としては、酸化チタン、ベンガラ、黄色酸化鉄、カーボンブラック等、有機顔料としては、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ナフトールレッド、キナクリドンレッド、ベンズイミダゾロンイエロー、ハンザイエロー、ベンズイミダゾロンオレンジ、およびジオキサジンバイオレット等が挙げられる。
<<防錆顔料(B3)>>
防錆顔料としては、公知の材料が使用でき、亜鉛粉末、酸化亜鉛、メタホウ酸バリウム、珪酸カルシウム、リン酸アルミニウム、縮合リン酸アルミニウム、トリポリリン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、亜リン酸亜鉛、亜リン酸カリウム、亜リン酸カルシウム、亜リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛カルシウム、リン酸亜鉛アルミニウム、リンモリブデン酸亜鉛、リンモリブデン酸アルミニウム、リン酸マグネシウム、バナジン酸/リン酸混合顔料等が挙げられる。
防錆顔料としては、公知の材料が使用でき、亜鉛粉末、酸化亜鉛、メタホウ酸バリウム、珪酸カルシウム、リン酸アルミニウム、縮合リン酸アルミニウム、トリポリリン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、亜リン酸亜鉛、亜リン酸カリウム、亜リン酸カルシウム、亜リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛カルシウム、リン酸亜鉛アルミニウム、リンモリブデン酸亜鉛、リンモリブデン酸アルミニウム、リン酸マグネシウム、バナジン酸/リン酸混合顔料等が挙げられる。
<<光輝顔料(B4)>>
光輝顔料としては、公知の材料が使用でき、その具体例としては、亜鉛、ニッケル、クロム、錫、銅、銀、白金、金、アルミニウム等の金属を箔のような薄く平らな形状をした鱗片状金属顔料や、タルク又はマイカを酸化チタン等の金属酸化物で表面処理したパール顔料が挙げられる。なお、鱗片状金属顔料には、ステンレス等の合金の顔料も含まれる。これら光輝顔料は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
光輝顔料としては、公知の材料が使用でき、その具体例としては、亜鉛、ニッケル、クロム、錫、銅、銀、白金、金、アルミニウム等の金属を箔のような薄く平らな形状をした鱗片状金属顔料や、タルク又はマイカを酸化チタン等の金属酸化物で表面処理したパール顔料が挙げられる。なお、鱗片状金属顔料には、ステンレス等の合金の顔料も含まれる。これら光輝顔料は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、本発明の水性塗料組成物において、塗膜形成成分の固形分中における顔料の含有量は、35~65質量%であることが好ましい。さらに、45~60質量%であることが更に好ましい。また、本発明の水性塗料組成物において、塗膜形成成分中に占める鱗片状顔料の割合は、40~60質量%であることが好ましく、40~55質量%であることが更に好ましい。ここで、塗膜形成成分中に占める鱗片状顔料の割合が60質量%を超えると、塗膜形成の際、鱗片性顔料を樹脂成分が保護できなくなることにより耐水性が低下する場合がある。
<その他の添加剤(E)>
本発明の水性塗料組成物には、その他の添加剤として、他の樹脂、艶消し剤、可撓性付与剤、表面調整剤、湿潤剤、分散剤、乳化剤、粘性調整剤、沈降防止剤、皮張り防止剤、たれ防止剤、消泡剤、色分かれ防止剤、レベリング剤、乾燥剤、可塑剤、成膜助剤、防カビ剤、抗菌剤、殺虫剤、光安定化剤、紫外線吸収剤、帯電性滑剤、帯電防止剤及び導電性付与剤等を目的に応じて適宜配合することができる。これら成分は、市販品を好適に使用することができる。
本発明の水性塗料組成物には、その他の添加剤として、他の樹脂、艶消し剤、可撓性付与剤、表面調整剤、湿潤剤、分散剤、乳化剤、粘性調整剤、沈降防止剤、皮張り防止剤、たれ防止剤、消泡剤、色分かれ防止剤、レベリング剤、乾燥剤、可塑剤、成膜助剤、防カビ剤、抗菌剤、殺虫剤、光安定化剤、紫外線吸収剤、帯電性滑剤、帯電防止剤及び導電性付与剤等を目的に応じて適宜配合することができる。これら成分は、市販品を好適に使用することができる。
<<粘性調整剤(E1)>>
本発明の水性塗料組成物は、塗装作業性、特には厚膜塗装時の作業性の観点から、その他の添加剤(E)として粘性調整剤(E1)を用いることが好ましく、塗料業界において通常使用されている粘性調整剤(E1)を使用することができる。具体例としては、脂肪酸アマイド、ポリエチレン、脂肪酸エステル、ポリウレタン、変性ウレア、ひまし油誘導体、有機ベントナイトや有機変性セピオライト等の有機変性粘土鉱物、親水性シリカ等の粘性調整剤が挙げられる。これらの中でも、ポリウレタン、変性ウレタンよりなる群から選ばれる粘性調整剤(E1)が好ましい。これにより、タレ切れ性、貯蔵安定性をさらに向上させることができる。本発明の水性塗料組成物において、粘性調整剤(E1)は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明の水性塗料組成物中において、不揮発分中における粘性調整剤(E1)の含有量は、0.1~10質量%であることが好ましい。
本発明の水性塗料組成物は、塗装作業性、特には厚膜塗装時の作業性の観点から、その他の添加剤(E)として粘性調整剤(E1)を用いることが好ましく、塗料業界において通常使用されている粘性調整剤(E1)を使用することができる。具体例としては、脂肪酸アマイド、ポリエチレン、脂肪酸エステル、ポリウレタン、変性ウレア、ひまし油誘導体、有機ベントナイトや有機変性セピオライト等の有機変性粘土鉱物、親水性シリカ等の粘性調整剤が挙げられる。これらの中でも、ポリウレタン、変性ウレタンよりなる群から選ばれる粘性調整剤(E1)が好ましい。これにより、タレ切れ性、貯蔵安定性をさらに向上させることができる。本発明の水性塗料組成物において、粘性調整剤(E1)は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明の水性塗料組成物中において、不揮発分中における粘性調整剤(E1)の含有量は、0.1~10質量%であることが好ましい。
<水(C)>
本発明の水性塗料組成物は、水(C)を含む。本発明の水性塗料組成物中において、水の含有量は25~45質量%であることが好ましく、30~40質量%であることが更に好ましい。本発明の水性塗料組成物中における水の含有量が25質量%未満であると塗料の粘度が高く塗装が困難になる場合があり、一方、45質量%を超えると、厚膜塗装することが困難になる。また、本発明の水性塗料組成物は、有機溶剤を含んでもよい。このため、本発明の水性塗料組成物が有機溶剤を含む場合は、水と有機溶剤の合計含有量が30~55質量%であることが好ましく、35~50質量%であることが更に好ましい。なお、本発明の水性塗料組成物が有機溶剤を含む場合、水を主溶媒として含み、水と有機溶剤の混合物に占める水の割合は50質量%以上である。
本発明の水性塗料組成物は、水(C)を含む。本発明の水性塗料組成物中において、水の含有量は25~45質量%であることが好ましく、30~40質量%であることが更に好ましい。本発明の水性塗料組成物中における水の含有量が25質量%未満であると塗料の粘度が高く塗装が困難になる場合があり、一方、45質量%を超えると、厚膜塗装することが困難になる。また、本発明の水性塗料組成物は、有機溶剤を含んでもよい。このため、本発明の水性塗料組成物が有機溶剤を含む場合は、水と有機溶剤の合計含有量が30~55質量%であることが好ましく、35~50質量%であることが更に好ましい。なお、本発明の水性塗料組成物が有機溶剤を含む場合、水を主溶媒として含み、水と有機溶剤の混合物に占める水の割合は50質量%以上である。
本発明の水性塗料組成物が水以外の溶媒を含む場合、その溶媒としては、水と混合し得る極性を持つ有機溶剤が好ましく、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノn-プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソブチルエーテル、3-メチル-3-メトキシブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等が挙げられる。
<水性塗料組成物の製造方法>
本発明の水性塗料組成物は、例えば、バインダー樹脂、防錆顔料及び水と、必要に応じて適宜選択される各種添加剤とを混合することにより調製できる。
本発明の水性塗料組成物は、例えば、バインダー樹脂、防錆顔料及び水と、必要に応じて適宜選択される各種添加剤とを混合することにより調製できる。
<塗布方法>
本発明の水性塗料組成物を塗布する方法としては、特に制限されず、公知の塗布方法、例えば、ディッピング法、スピンコート法、フローコート法、ロールコート法、スプレーコート法、ブレードコート法及びエアーナイフコート法等が挙げられる。
本発明の水性塗料組成物の塗布量は、塗布される基材の種類や用途に応じて変えることができる。なお、金属部品の表面に形成される塗膜の膜厚は、水性塗料組成物の塗布量に依存する。
本発明の水性塗料組成物を塗布する方法としては、特に制限されず、公知の塗布方法、例えば、ディッピング法、スピンコート法、フローコート法、ロールコート法、スプレーコート法、ブレードコート法及びエアーナイフコート法等が挙げられる。
本発明の水性塗料組成物の塗布量は、塗布される基材の種類や用途に応じて変えることができる。なお、金属部品の表面に形成される塗膜の膜厚は、水性塗料組成物の塗布量に依存する。
<水性塗料組成物の用途>
本発明の水性塗料組成物は、スプレー塗装やディッピング塗装に用いることができるが、例えば、塗装対象として建築物や構築物等の構造物、車両(自動車等)、家具、建具、電子機器(家電機器等)やそれらの部品の表面に塗膜を有するものが挙げられる。特に、建設機械車両を構成する履帯(無限軌道)の表面に塗膜を形成する場合には、ディッピング塗装によって塗膜を形成することが好適である。
本発明の水性塗料組成物は、スプレー塗装やディッピング塗装に用いることができるが、例えば、塗装対象として建築物や構築物等の構造物、車両(自動車等)、家具、建具、電子機器(家電機器等)やそれらの部品の表面に塗膜を有するものが挙げられる。特に、建設機械車両を構成する履帯(無限軌道)の表面に塗膜を形成する場合には、ディッピング塗装によって塗膜を形成することが好適である。
<塗膜>
本発明の塗膜は、上述した水性塗料組成物を用いて形成され、特に上塗りコート(トップコート)を行わない1コートの塗膜を形成するのに好適である。本発明の水性塗料組成物により得られる塗膜は、厚さが10~50μmであることが好ましい。
本発明の塗膜は、上述した水性塗料組成物を用いて形成され、特に上塗りコート(トップコート)を行わない1コートの塗膜を形成するのに好適である。本発明の水性塗料組成物により得られる塗膜は、厚さが10~50μmであることが好ましい。
<<実施例1~3、比較例1~5の調製>>
表1に示す配合(数値は質量部である)によって、顔料(B)と水(C)およびその他の原料を予め混合した後に、ビーズミルにて分散処理を施した。この分散処理の混合物に、変性エポキシ樹脂(A)とアクリル樹脂を撹拌しながら加えた後、その他の原料も同様に撹拌しながら加え、水性塗料組成物(実施例1~3、比較例1~4)を得た。
表1に示す配合(数値は質量部である)によって、顔料(B)と水(C)およびその他の原料を予め混合した後に、ビーズミルにて分散処理を施した。この分散処理の混合物に、変性エポキシ樹脂(A)とアクリル樹脂を撹拌しながら加えた後、その他の原料も同様に撹拌しながら加え、水性塗料組成物(実施例1~3、比較例1~4)を得た。
使用した原料の詳細および配合例を表1に示す。
(A-1)アクリル変性エポキシ樹脂1(NV:33%、水溶媒、ガラス転移点70℃)
(A-2)アクリル変性エポキシ樹脂2(NV:33%、水溶媒、ガラス転移点50℃)
(D-1)スチレンアクリル樹脂1(ガラス転移点70℃)
(D-2)スチレンアクリル樹脂2(ガラス転移点20℃)
(B1-1)体質顔料1(タルク:鱗片状、体積平均粒径15μm、アスペクト比25)
(B1-2)体質顔料2(カオリン:鱗片状、体積平均粒径1μm、アスペクト比20)
(B1-3)体質顔料3(炭酸カルシウム:球状、体積平均粒径5μm)
(B1-4)体質顔料4(沈降性バリウム:球状、体積平均粒径5μm)
(B2)着色顔料(カーボンブラック)
(B3)防錆顔料(酸化亜鉛 比重:5.7)
(E-1)成膜助剤(ジエチレングリコールモノブチルエーテル 沸点:230℃)
(E-2)粘性調整剤(ウレタンブロックポリマー 比重:1.1)
(E-3)その他の添加剤(分散剤、表面調整剤等)
(C-1)水
(A-1)アクリル変性エポキシ樹脂1(NV:33%、水溶媒、ガラス転移点70℃)
(A-2)アクリル変性エポキシ樹脂2(NV:33%、水溶媒、ガラス転移点50℃)
(D-1)スチレンアクリル樹脂1(ガラス転移点70℃)
(D-2)スチレンアクリル樹脂2(ガラス転移点20℃)
(B1-1)体質顔料1(タルク:鱗片状、体積平均粒径15μm、アスペクト比25)
(B1-2)体質顔料2(カオリン:鱗片状、体積平均粒径1μm、アスペクト比20)
(B1-3)体質顔料3(炭酸カルシウム:球状、体積平均粒径5μm)
(B1-4)体質顔料4(沈降性バリウム:球状、体積平均粒径5μm)
(B2)着色顔料(カーボンブラック)
(B3)防錆顔料(酸化亜鉛 比重:5.7)
(E-1)成膜助剤(ジエチレングリコールモノブチルエーテル 沸点:230℃)
(E-2)粘性調整剤(ウレタンブロックポリマー 比重:1.1)
(E-3)その他の添加剤(分散剤、表面調整剤等)
(C-1)水
上記実施例1の調製方法と同様に、表1に示す配合処方に従って、実施例1~3および比較例1~5を調製した。なおNVとは、樹脂中における不揮発分(%)のことである。
<塗膜性能・塗膜性状の評価>
実施例1~3および比較例1~5の試験板(塗装体)における塗膜性能・塗膜性状を評価した。塗膜性能は、耐ブロッキング性と耐水性、塗膜性状は、タレ切れ性と顔料の沈みにくさを評価した。評価方法を以下に説明する。また、その評価結果を表2に示す。
実施例1~3および比較例1~5の試験板(塗装体)における塗膜性能・塗膜性状を評価した。塗膜性能は、耐ブロッキング性と耐水性、塗膜性状は、タレ切れ性と顔料の沈みにくさを評価した。評価方法を以下に説明する。また、その評価結果を表2に示す。
<<耐ブロッキング性>>
水性塗料組成物で塗膜を形成した2枚の鋳鋼板(100mm×70mm)を、塗膜形成面同士が対向接触するように重ね合わせ、23℃、50%RH環境下で30分静置後、均等になるようにして60kgの荷重を15分負荷した。その後、鋳鋼板同士をはがし、表面の塗膜の剥がれ、粘着の有無を以下の基準で評価した。
○:剥がれ、粘着なく、塗膜表面に跡が残らない。
△:一部に塗膜の剥がれが認められる。
×:塗膜表面の大部分で塗膜の剥がれが認められる。
水性塗料組成物で塗膜を形成した2枚の鋳鋼板(100mm×70mm)を、塗膜形成面同士が対向接触するように重ね合わせ、23℃、50%RH環境下で30分静置後、均等になるようにして60kgの荷重を15分負荷した。その後、鋳鋼板同士をはがし、表面の塗膜の剥がれ、粘着の有無を以下の基準で評価した。
○:剥がれ、粘着なく、塗膜表面に跡が残らない。
△:一部に塗膜の剥がれが認められる。
×:塗膜表面の大部分で塗膜の剥がれが認められる。
<<耐水性>>
水性塗料組成物で塗膜を形成した鋳鋼板(150mm×70mm)を、23℃の温水に240時間浸漬した後に乾燥させた。その後、塗膜外観を目視で観察し、塗膜の耐水性を以下の基準により評価した。
○:良好である。
△:やや艶引けが見られるが製品として問題ないレベル。
×:フクレ、色落ちのいずれかが見られる。
水性塗料組成物で塗膜を形成した鋳鋼板(150mm×70mm)を、23℃の温水に240時間浸漬した後に乾燥させた。その後、塗膜外観を目視で観察し、塗膜の耐水性を以下の基準により評価した。
○:良好である。
△:やや艶引けが見られるが製品として問題ないレベル。
×:フクレ、色落ちのいずれかが見られる。
<<タレ切れ性>>
鋳鋼板(150mm×70mm)に対して水性塗料組成物をディッピング塗装後、23℃で乾燥することで塗膜を形成した。その過程において鋳鋼板から塗料が垂れる様子を目視で観察し、以下の基準により評価した。
○:20分以内に鋳鋼板から塗料組成物が垂れなくなる。
△:20分を超えるが25分以内に鋳鋼板から塗料組成物が垂れなくなる。
×:25分を経過しても鋳鋼板から塗料組成物が垂れている。
鋳鋼板(150mm×70mm)に対して水性塗料組成物をディッピング塗装後、23℃で乾燥することで塗膜を形成した。その過程において鋳鋼板から塗料が垂れる様子を目視で観察し、以下の基準により評価した。
○:20分以内に鋳鋼板から塗料組成物が垂れなくなる。
△:20分を超えるが25分以内に鋳鋼板から塗料組成物が垂れなくなる。
×:25分を経過しても鋳鋼板から塗料組成物が垂れている。
<<貯蔵安定性>>
水性塗料組成物を250mlのポリ容器に入れ、暗所で恒温槽内に置き、50℃にて4週間放置した。その後、塗料組成物を目視で観察し、貯蔵安定性を以下の基準により評価した。
○:ポリ容器中においてゲル化及び相分離のいずれも認められない。
×:ポリ容器中においてゲル化及び相分離のうち少なくとも一方が認められる。
水性塗料組成物を250mlのポリ容器に入れ、暗所で恒温槽内に置き、50℃にて4週間放置した。その後、塗料組成物を目視で観察し、貯蔵安定性を以下の基準により評価した。
○:ポリ容器中においてゲル化及び相分離のいずれも認められない。
×:ポリ容器中においてゲル化及び相分離のうち少なくとも一方が認められる。
表2に示す結果から、実施例1~3の水性塗料組成物は、耐ブロッキング性と耐水性、タレ切れ性と貯蔵安定性のいずれも評価が「〇」または「△」で実用上の問題はなかった。
比較例1の水性塗料組成物は、耐ブロッキング性、タレ切れ性と貯蔵安定性は「〇」であったが、耐水性が「×」であった。
比較例2の水性塗料組成物は、耐水性、タレ切れ性と貯蔵安定性は「〇」であったが、耐ブロッキング性が「×」であった。
比較例3の水性塗料組成物は、耐ブロッキング性、タレ切れ性と貯蔵安定性は「〇」であったが、耐水性が「×」であった。
比較例4の水性塗料組成物は、耐ブロッキング性は「〇」であったが、耐水性、タレ切れ性と貯蔵安定性が「×」であった。
比較例5の水性塗料組成物は、耐ブロッキング性、タレ性と貯蔵安定性は「〇」であったが、耐水性が「×」であった。
これらの実施例1~3および比較例1~5の結果から、本発明の水性塗料組成物は、耐ブロッキング性および耐水性が優れ、また、タレ切れ性と顔料の沈みにくさについても実用上問題がないことが分かった。
Claims (6)
- 変性エポキシ樹脂(A)、顔料(B)及び水(C)を含有する水性塗料組成物であって、
前記顔料(B)は、材質及び体積平均粒子径が異なる2種類の鱗片状の体質顔料(B1)である第1体質顔料(B11)および第2体質顔料(B12)を含み、
前記水性塗料組成物の固形分中における、第1体質顔料(B11)と第2体質顔料(B12)の含有割合(B11/B12)が、質量比で(15/35~35/15)である、水性塗料組成物。 - 前記第1体質顔料(B11)は、
体積平均粒子径が0.1μm以上4.0μm未満の範囲であり、かつアスペクト比が5以上50以下の範囲であり、
前記第2体質顔料(B12)は、
体積平均粒子径が5.0μm以上40.0μm以下の範囲であり、かつアスペクト比が10以上60以下の範囲である、請求項1に記載の水性塗料組成物。 - 前記水性塗料組成物の固形分中に、13質量%以上22質量%以下のアクリル樹脂(D)をさらに含む、請求項1に記載の水性塗料組成物。
- 前記水性塗料組成物は、0.1質量%以上10質量%粘性調整剤(E1)をさらに含む、請求項1に記載の水性塗料組成物。
- 前記水性塗料組成物が、ディッピング塗装に用いられる、請求項1に記載の水性塗料組成物。
- 請求項1から5までのいずれか1項に記載の水性塗料組成物を用いて形成された塗膜。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2022147068A JP2024042388A (ja) | 2022-09-15 | 2022-09-15 | 水性塗料組成物 |
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Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2024042388A true JP2024042388A (ja) | 2024-03-28 |
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| JP2022147068A Pending JP2024042388A (ja) | 2022-09-15 | 2022-09-15 | 水性塗料組成物 |
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2022
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