以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
本明細書において、X軸とY軸とは互いに直交し、Z軸はXY平面に直交する。XYZ軸は右手系を構成する。Z軸と平行な方向を撮像素子100の積層方向と称する場合がある。本明細書において、「上」および「下」の用語は、重力方向における上下方向に限定されない。これらの用語は、Z軸方向における相対的な方向を指すに過ぎない。なお、本明細書では、X軸方向の配列を「行」とし、Y軸方向の配列を「列」として説明するが、行列方向はこれに限定されない。
<撮像素子の構成>
まず、図1~図22を用いて、撮像素子の構成について説明する。撮像素子の構造は、裏面照射型であっても、表面照射型であってもよい。
図1は、撮像素子100Aの一例を示す分解斜視図である。撮像素子100Aは、被写体を撮像する。撮像素子100Aは、撮像された被写体の画像データを生成する。撮像素子100Aは、第1半導体基板110、第2半導体基板120および第3半導体基板130を備える。図1に示すように、第1半導体基板110は、第2半導体基板120に積層されており、第2半導体基板120は、第3半導体基板130に積層されている。
第1半導体基板110は、画素部101を有する。画素部101は、入射された光に基づく画素信号を出力する。
第2半導体基板120は、制御回路部102および周辺回路部121を有する。
制御回路部102は、第1半導体基板110から出力された画素信号を入力する。制御回路部102は、入力された画素信号を処理する。制御回路部102は、第2半導体基板120において、画素部101と対向する位置に配置されている。たとえば、制御回路部102は、第1半導体基板110と第2半導体基板120とが積層される方向において画素部101と重なるように配置されている。制御回路部102は、画素部101の駆動を制御するための制御信号を画素部101に出力してもよい。
周辺回路部121は、制御回路部102の駆動を制御する。周辺回路部121は、第2半導体基板120において、制御回路部102の周辺に配置される。具体的には、周辺回路部121は、第2半導体基板120において、制御回路部102が配置される領域の外側に配置された領域に配置されている。また、周辺回路部121は、第1半導体基板110と電気的に接続され、画素部101の駆動を制御してもよい。周辺回路部121は、第2半導体基板120の2辺に沿って配置されているが、周辺回路部121の配置方法は本例に限られない。
第3半導体基板130は、データ処理部103を有する。データ処理部103は、第2半導体基板120から出力されるデジタルデータを用いて、加算処理や間引き処理、その他画像処理を行う。
図2は、画素部101の具体的な構成の一例を示す説明図である。画素部101は、複数の画素ブロック200を有する。複数の画素ブロック200は、画素部101において行方向および列方向に並んで配置される。具体的には、複数の画素ブロック200は、画素部101において行方向および列方向に並ぶM×N個(M,Nは、自然数)の画素ブロック200を有する。MがNと等しい場合を図示しているが、MとNは異なっていてもよい。
画素ブロック200は、複数の画素201を有する。複数の画素201は、画素ブロック200において行方向および列方向に並んで配置される。画素ブロック200は、行方向および列方向に並ぶm×n個(m,nは、自然数)の画素201を有する。たとえば、画素ブロック200は、行方向および列方向に並ぶ16×16個の画素201を有する。画素ブロック200に対応する画素201の個数はこれに限定されない。mがnと等しい場合を図示しているが、mはnと異なっていてもよい。
画素ブロック200は、行方向において共通の制御線(たとえば、後述する転送制御線311、排出制御線312)に接続された複数の画素201を有する。たとえば、画素ブロック200のそれぞれの画素201は、同一の露光時間に設定されるように上記共通の制御線に接続されている。具体的には、たとえば、行方向に並ぶn個の画素201毎に上記共通の制御線によって接続される。
一方、異なる画素ブロック200間において、一方の画素ブロック200は、他方の画素ブロック200とは異なる露光時間に設定されてよい。たとえば、一方の画素ブロック200と他方の画素ブロック200が行方向に並んで配置されている場合、一方の画素ブロック200が有する複数の画素201と他方の画素ブロック200が有する複数の画素201は異なる制御線により接続される。一方の画素ブロック200が有するm行目の複数の画素201は、他方の画素ブロック200のm行目の複数の画素201が接続される共通の制御線とは異なる制御線で共通に接続される。また、一方の画素ブロック200と他方の画素ブロック200が列方向に並んで配置されている場合、一方の画素ブロック200が有する複数の画素201と他方の画素ブロック200が有する複数の画素201は異なる制御線により接続される。一方の画素ブロック200が有するm行目の複数の画素201は、他方の画素ブロック200のm行目の複数の画素201が接続される共通の制御線とは異なる制御線で共通に接続される。
また、たとえば、一方の画素ブロック200と他方の画素ブロック200が行方向に並んで配置されている場合、一方の画素ブロック200が有する複数の画素201と他方の画素ブロック200が有する複数の画素201は異なる信号線202により接続される。一方の画素ブロック200のn列目の複数の画素201は、他方の画素ブロック200のn列目の複数の画素201が接続される共通の信号線202とは異なる信号線202で共通に接続される。また、一方の画素ブロック200と他方の画素ブロック200が列方向に並んで配置されている場合、一方の画素ブロック200が有する複数の画素201と他方の画素ブロック200が有する複数の画素201は異なる信号線202により接続される。一方の画素ブロック200が有するn列目の複数の画素201は、他方の画素ブロック200のn列目の複数の画素201が接続される共通の信号線202とは異なる信号線202で共通に接続される。
画素ブロック200は、後述する制御ブロック400A、400B(図4および図17参照)に対応して配置される。即ち、1つの制御ブロック400A、400Bに対して、1つの画素ブロック200が配置されている。
また、1つの制御ブロック400A、400Bに対して、複数の画素ブロック200が配置されてもよい。1つの制御ブロック400A、400Bに対して、複数の画素ブロック200が配置される場合であっても、それぞれの画素ブロック200が異なる露光時間に設定されてよい。1つの制御ブロックに対して、列方向に並ぶ2つの画素ブロック200が配置される場合、制御ブロック400A、400Bは、2m×n個の画素201を制御する。具体的には、たとえば、制御ブロック400A、400Bは、32×16個の画素201を制御する。制御ブロック400A、400Bに対応する画素201の個数はこれに限定されない。
図3は、画素201の回路構成の一例を示す回路図である。画素201は、光電変換部300と、読出部310とを備える。読出部310は、転送部301と、排出部302と、FD(フローティングディフージョン)303と、リセット部304と、画素出力部305とを有し、光電変換部300で変換された電荷に基づく画素信号を信号線202に読み出す。画素出力部305は、増幅部351および選択部352を有する。転送部301、排出部302、FD303、リセット部304、増幅部351および選択部352を読出部310と称す。読出部310は、Nチャンネル型FETとして説明するが、トランジスタの種類はこれに限られない。
光電変換部300は、光を電荷に変換する光電変換機能を有する。光電変換部300は、光電変換された電荷を蓄積する。光電変換部300は、たとえば、フォトダイオードにより構成される。
転送部301は、光電変換部300の電荷をFD303に転送する。転送部301は、光電変換部300とFD303との間の電気的な接続を制御する。転送部301は、たとえば、トランジスタにより構成される。また、転送部301は、少なくともゲート端子を有し、光電変換部300の一部をソース端子、FD303の一部をドレイン端子とするトランジスタの一部を構成する素子であってもよい。転送部301のゲート端子は、転送制御信号φTXを入力するための転送制御線311に接続される。転送制御線311については後述する。
排出部302は、光電変換部300に蓄積された電荷を電源電圧VDDが供給される電源配線に排出する。排出部302は、光電変換部300と電源配線との間の接続を制御する。排出部302は、たとえば、トランジスタにより構成される。また、排出部302は、少なくともゲート端子を有し、光電変換部300の一部をソース端子、電源配線に接続される拡散領域の一部をドレイン端子とするトランジスタの一部を構成する素子であってもよい。排出部302のゲート端子は、排出制御信号φPDRSTを入力するための排出制御線312に接続される。なお、排出部302は、光電変換部300の電荷を電源電圧VDDが供給される電源配線に排出するとして説明したが、電源電圧VDDとは異なる電源電圧が供給される電源配線に排出してもよい。
FD303は、転送部301により光電変換部300から転送される。FD303は、光電変換部300から転送された電荷を蓄積する。
リセット部304は、FD303に蓄積された電荷を電源電圧VDDが供給される電源配線に排出する。リセット部304は、FD303の電位を基準電位である電源電圧VDDにリセットする。リセット部304は、FD303と電源配線との間の電気的な接続を制御する。リセット部304は、たとえば、トランジスタにより構成される。また、リセット部304は、少なくともゲート端子を有し、FD303の一部をソース端子、電源配線に接続される拡散領域の一部をドレイン端子とするトランジスタの一部を構成する素子であってもよい。リセット部304のゲート端子は、リセット制御信号φRSTを入力するためのリセット制御線313に接続される。リセット制御線313については後述する。
画素出力部305は、FD303の電位に基づく画素信号を信号線202に出力する。画素出力部305は、増幅部351および選択部352を有する。増幅部351は、トランジスタにより構成される。増幅部351は、ゲート端子がFD303に接続され、ドレイン端子が電源電圧VDDの供給される電源配線に接続され、ソース端子が選択部352のドレイン端子に接続される。
選択部352は、画素201と信号線202の間の電気的な接続を制御する。選択部352により画素201と信号線202が電気的に接続されると、画素201から信号線202に画素信号が出力される。選択部352は、トランジスタにより構成される。また、選択部352は、少なくともゲート端子を有し、増幅部351の一部をソース端子、信号線202に接続される拡散領域の一部をドレイン端子とするトランジスタの一部を構成する素子であってもよい。選択部352のゲート端子は、選択制御信号φSELを入力するための複数の画素ブロック200にわたる選択制御線314に接続される。選択部352のソース端子は負荷電流源306に接続されている。
負荷電流源306は、信号線202に接続され、画素201から画素信号を読み出すための電流を供給する。これにより、増幅部351の動作を安定させることができる。また、負荷電流源306は、信号線202に接続されている。負荷電流源306は、第1半導体基板110に設けられてもよいし、第2半導体基板120に設けられてもよい。
また、FD303、画素出力部305を他の画素201と共有してもよい。たとえば、行方向または列方向に並んで配置される複数の画素201においてFD303、画素出力部305を共有してもよい。また、画素201は複数の光電変換部300、転送部301で構成してもよい。
図4は、制御回路部102の具体的な構成の一例を示す説明図である。制御回路部102は、複数の制御ブロック400Aを有する。複数の制御ブロック400Aは、制御回路部102において行方向および列方向に並んで配置される。具体的には、制御回路部102は、M×N個の制御ブロック400Aを有する。制御回路部102は、1つの制御ブロック400Aに対して、1つの画素ブロック200が配置される場合、画素ブロック200の直下に制御ブロック400Aを有する。1つの画素ブロック200と1つの制御ブロック400Aとは、ほぼ同一形状および同一サイズである。また、制御回路部102は、1つの制御ブロック400Aに対して、列方向に並ぶ複数の画素ブロック200が配置される場合、列方向に並んで配置された複数の画素ブロック200の直下に1つの制御ブロック400Aを有する。
制御ブロック400Aは、画素ブロック200に対応して設けられる。制御ブロックと画素ブロックとの対応関係の一例として、たとえば、制御ブロック400Aは、第1半導体基板110と第2半導体基板120とが積層される方向(積層方向)において画素ブロック200の直下に位置する。また、制御ブロック400Aは、信号線202、転送制御線311および排出制御線312により画素ブロック200と電気的に接続される。具体的には、積層方向において画素ブロック200の直下に位置する制御ブロック400Aは、転送制御線311や排出制御線312のようなローカル制御線により、積層方向において直上の画素ブロック200(以下、対応画素ブロック200)と電気的に接続されている。また、制御ブロック400Aは、対応画素ブロック200の画素201から出力された画素信号を信号線202を介して入力する。
制御ブロック400Aは、対応画素ブロック200の駆動を制御する。たとえば、制御ブロック400Aは、対応画素ブロック200に含まれる画素201の露光時間を制御する。また、制御ブロック400Aは、入力された信号を処理する信号処理部402を有し、対応画素ブロック200に含まれる画素201から出力された画素信号を処理する。たとえば、制御ブロック400Aは、対応画素ブロック200に含まれる画素201から出力されたアナログの画素信号をデジタル信号に変換する。
制御ブロック400Aは、画素制御部401と信号処理部402とを有する。画素制御部401は、自律露光処理部411と、露光制御部412と、画素駆動部413と、を有し、画素部101の画素201を制御する。信号処理部402は、信号入力部421と、信号変換部422と、信号出力部423とを有し、画素部101からのアナログの画素信号をデジタル信号に変換して画素制御部401およびデータ処理部103に転送する。
自律露光処理部411は、信号処理部402によりデジタル信号に変換された画素信号に基づいて、対応画素ブロック200に含まれる画素201の露光時間を算出する回路である。自律露光処理部411の詳細については後述する。
露光制御部412は、自律露光処理部411によって算出された露光時間に基づいて、対応画素ブロック200に含まれる画素201の露光を制御する回路である。具体的には、露光制御部412は、対応画素ブロック200に含まれる画素201の露光時間(光電変換部300の電荷蓄積時間)を制御するための制御信号を生成する。たとえば、露光制御部412は、対応画素ブロック200に含まれる画素201の露光の開始タイミングまたは終了タイミングを調整して、画素ブロック200毎の露光時間を制御する。露光制御部412は、制御ブロック400Aにおいて行方向に延伸して設けられる。
画素駆動部413は、露光制御部412によって生成された制御信号を対応画素ブロック200に含まれる画素201に出力する。画素駆動部413は、対応する画素ブロック200に含まれる画素201を駆動させる駆動回路である。画素駆動部413は、対応する画素ブロック200に含まれる画素201のうちから選択された画素行の画素201を駆動する。画素駆動部413は、列方向に延伸して設けられる。これにより、画素駆動部413は、列方向に配置されたm個の画素201と対応した位置に配置されている。自律露光処理部411、露光制御部412および画素駆動部413は、制御ブロック400Aにおいて、画素駆動部413が列方向に延伸して、自律露光処理部411および露光制御部412が行方向に延伸することにより、L字型に配置されている。
信号入力部421は、対応する画素ブロック200に含まれる画素201から出力された画素信号を入力する。信号入力部421は、入力された画素信号を信号変換部422に出力する。信号入力部421は、対応画素ブロック200において行方向に配置されたn個の画素201毎に設けられてもよい。信号入力部421は、第1半導体基板110から出力された画素信号に対してノイズ除去処理等の信号処理を行う処理回路を有してもよい。また、信号入力部421は、対応する画素ブロック200に含まれる画素201に接続される信号線202の電圧が所定値以下にならないように調整を行う電圧調整回路を有してもよい。負荷電流源306は、第2半導体基板に配置される場合、対応する制御ブロック400Aに含まれる信号入力部421に配置されていてもよい。
信号変換部422は、信号入力部421から出力された画素信号をデジタル信号に変換する。信号変換部422は、対応画素ブロック200において列方向に配列されたm個の画素201からそれぞれ出力された画素信号を順次デジタル信号に変換する。信号変換部422は、対応する画素ブロック200において行方向にn列に並んだ画素201から出力された画素信号を並列にデジタル信号に変換する。
信号出力部423は、信号変換部422でデジタル信号に変換された画素信号を記憶する。信号出力部423は、デジタル信号を記憶するためのラッチ回路を有してよい。信号出力部423は、列方向において、信号変換部422と自律露光処理部411との間に配置される。信号出力部423は、デジタル信号に変換された画素信号を制御回路部102の外部に出力する。信号出力部423は、制御ブロック400Aにおいて行方向に延伸して設けられる。信号出力部423は、列方向において信号変換部422および自律露光処理部411の間に配置される。
図5は、制御ブロック400Aの内部構成の一例を示す説明図である。信号変換部422は、n個のコンパレータ501とn個の記憶部502とを備える。露光制御部412は、画素ブロック制御部503およびレベルシフト部504を備える。1個のコンパレータ501とそのコンパレータ501に接続される記憶部502との組み合わせが1つのADC(Analog-to-Digital Converter)500となる。
コンパレータ501は、制御ブロック400Aにおいて列方向に延伸して設けられる。n個のコンパレータ501は、行方向に並んで配置されている。コンパレータ501は、対応する画素ブロック200において列方向に並ぶm個の画素201毎に配置されている。コンパレータ501は、対応画素ブロック200において列方向に並ぶm個の画素201の画素信号を順次読み出してデジタル信号に変換する。
記憶部502は、コンパレータ501を用いてデジタル信号に変換された画素信号を記憶する。記憶部502は、信号変換部422において、コンパレータ501よりもY軸方向の負側に設けられる。たとえば、記憶部502は、ラッチ回路を有する。記憶部502は、SRAM等で構成されたメモリを有してよい。
画素ブロック制御部503は、対応する画素ブロック200に含まれる画素201が有する転送部301および排出部302の動作を制御する。具体的には、画素ブロック制御部503は、対応画素ブロック200に含まれる画素201が有する転送部301を制御するための転送制御信号φTXと、対応画素ブロック200に含まれる画素201が有する排出部302を制御するための排出制御信号φPDRSTとを出力する。画素ブロック制御部503は、制御ブロック400Aにおいて行方向に延伸して設けられている。画素ブロック制御部503は、列方向においてレベルシフト部504と自律露光処理部411との間に配置される。
レベルシフト部504は、画素ブロック制御部503から出力された制御信号の電圧レベルを調整する。具体的には、レベルシフト部504は、画素ブロック制御部503から出力された転送制御信号φTXの電圧レベルを昇圧する。また、レベルシフト部504は、画素ブロック制御部503から出力された排出制御信号φPDRSTの電圧レベルを昇圧する。
転送部301は、画素ブロック制御部503により昇圧された転送制御信号φTXを転送制御線311を介して入力する。排出部302は、画素ブロック制御部503により昇圧された排出制御信号φPDRSTを排出制御線312を介して入力する。
このように、画素ブロック制御部503は、画素201が有する読出部310の転送部301および排出部302において用いられる電圧レベルとなるように転送制御信号φTXおよび排出制御信号φPDRSTを昇圧する。レベルシフト部504は、制御ブロック400Aにおいて行方向に延伸して設けられる。
レベルシフト部504は、画素ブロック制御部503よりも制御ブロック400Aの外周側に設けられている。レベルシフト部504のX軸方向正側の端部と、Y軸方向負側の端部とが制御ブロック400Aの最も外側に位置している。レベルシフト部504のX軸方向負側の端部は、画素駆動部413と接している。
レベルシフト部504および画素駆動部413は、レベルシフト後の信号を扱う。一方、自律露光処理部411、画素ブロック制御部503、レベルシフト部504および画素駆動部413は、第1半導体基板110から出力された画素信号を扱う。
ここで、制御ブロック400Aの各構成は、第2半導体基板120に設けられたウェル領域に形成される。ウェル領域は、取り扱う信号の電圧レベルに応じて分離して設けられる。ウェル領域は、使用される電源が、デジタル用電源かアナログ用電源かによって分離される。また、信号変換部422は、同じアナログ電源を使用する場合であっても、ノイズの観点から他のアナログ電源を用いる領域と分離される場合がある。ウェル領域の分離には、製造プロセスルールに応じた間隔のウェル分離領域が必要となる。
制御ブロック400Aは、レベルシフト部504および画素駆動部413を形成するためのウェル領域を、他のウェル領域と分離している。たとえば、レベルシフト部504および画素駆動部413は、L字型に設けられることにより、レベルシフト部504および画素駆動部413のウェル領域を共有することができる。ウェル領域の共有により、ウェル分離領域を省略することができるので、レイアウト効率が向上する。
L字型の画素制御部401は、制御ブロック400Aの外周の一部を構成する。これにより、行方向および列方向に隣り合う他の制御ブロック400Aともウェル領域を共有することができる。
図6は、撮像素子100Aにおける第1半導体基板110と第2半導体基板120との信号の伝送例を示す説明図である。グローバル駆動部600は、制御回路部102の両端を挟んで配置された周辺回路部121に設けられている。
転送制御線311aおよび排出制御線312aはそれぞれ、画素ブロック200aに含まれる画素201に接続される。転送制御線311aは、画素ブロック200aに含まれる画素201が有する転送部301のゲート端子に接続され、排出制御線312aは、画素ブロック200aに含まれる画素201が有する排出部302のゲート端子に接続される。転送制御線311aは、制御ブロック400Aaから出力された転送制御信号φTXを画素ブロック200aに含まれる画素201が有する転送部301に供給する。排出制御線312aは、制御ブロック400Aaから出力された排出制御信号φPDRSTを画素ブロック200aに含まれる画素201が有する排出部302に供給する。
同様に、転送制御線311bおよび排出制御線312bはそれぞれ、画素ブロック200bに含まれる画素201に接続される。転送制御線311bは、画素ブロック200bに含まれる画素201が有する転送部301のゲート端子に接続され、排出制御線312bは、画素ブロック200bに含まれる画素201が有する排出部302のゲート端子に接続される。転送制御線311bは、制御ブロック400Abから出力された転送制御信号φTXを画素ブロック200bに含まれる画素201が有する転送部301に供給する。排出制御線312bは、制御ブロック400Abから出力された排出制御信号φPDRSTを画素ブロック200bに含まれる画素201が有する排出部302に供給する。
転送制御線311a,311bを区別しない場合は、転送制御線311と称す。排出制御線312a,排出制御線312bを区別しない場合は、排出制御線312と称す。
転送制御線311および排出制御線312は、画素ブロック200の第1画素に接続されるローカル制御線の一例である。なお、転送制御線311および排出制御線312は、画素ブロック200において、行方向に並ぶn個の画素201に対して共通接続される。
グローバル駆動部600は、リセット制御信号φRST、選択制御信号φSELおよび転送選択制御信号φTXSELを出力する。グローバル駆動部600は、それぞれの画素ブロック200に制御信号を出力するリセット制御線313、選択制御線314、および転送選択制御線603に接続されている。
グローバル駆動部600は、リセット制御線313および選択制御線314を介して複数の画素ブロック200に、リセット制御信号φRSTおよび選択制御信号φSELを供給する。グローバル駆動部600は、転送選択制御線603を介して複数の制御ブロック400Aに転送選択制御信号φTXSELを供給する。
転送選択制御信号φTXSELは、画素ブロック200毎の露光時間を制御するために、グローバル駆動部600から制御ブロック400Aに供給される。転送選択制御信号φTXSELが供給された制御ブロック400Aは、転送選択制御信号φTXSELを対応する画素ブロック200に出力する。制御ブロック400Aは、転送選択制御信号φTXSELを、転送制御信号φTXまたは排出制御信号φPDRSTとして画素201に入力するか否かを決定する。これにより、画素201への転送制御信号φTXまたは排出制御信号φPDRSTの入力がスキップされる。
たとえば、制御ブロック400Aは、転送制御信号φTXが露光の終了時刻を決定する場合、転送制御信号φTXをスキップさせることによって露光時間を延長する。また、制御ブロック400Aは、転送制御信号φTXが露光の開始時刻を決定する場合、転送制御信号φTXをスキップさせることによって露光時間を短縮できる。このように、転送選択制御信号φTXSELによって、画素ブロック200の露光時間を調整することができる。排出制御信号φPDRSTが露光の開始時刻または終了時刻を決定する場合も同様である。
リセット制御線313、選択制御線314、および転送選択制御線603は、複数の画素ブロック200に共通して設けられる。リセット制御線313、選択制御線314、および転送選択制御線603は、行方向に第1半導体基板110を横断するように配線されている。リセット制御線313、選択制御線314、および転送選択制御線603は、列方向に第1半導体基板110を横断するように配線されてもよい。
たとえば、リセット制御線313は、画素ブロック200内の画素201のリセット部304のゲート端子に接続され、リセット制御信号φRSTを供給する。選択制御線314は、画素ブロック200内の画素201の選択部352のゲート端子に接続され、選択制御信号φSELを供給する。転送選択制御線603は、複数の制御ブロック400Aのそれぞれに接続され、画素制御部401に転送選択制御信号φTXSELを供給する。
なお、グローバル駆動部600は、第2半導体基板120から第1半導体基板110を経由して転送選択制御信号φTXSELを制御ブロック400Aに出力しているが、第1半導体基板110を経由せずに制御ブロック400Aに転送選択制御信号φTXSELを出力してもよい。この場合、転送選択制御線603は、第2半導体基板120に設けられる。
接合部610は、第1半導体基板110および第2半導体基板120が互いに接合する接合面に設けられる。接合部610は、第1半導体基板110と第2半導体基板120との間において、転送制御線311,排出制御線312,転送選択制御線603を位置合わせする。接合部610の各々は1対の導電性の接合パッドで構成され、第1半導体基板110および第2半導体基板120の加圧処理等により接合されて、電気的に接続される。
撮像素子100Aは、転送制御線311および排出制御線312のようなローカル制御線によって、転送部301および排出部302の少なくとも1つのタイミングを変化させることにより、画素ブロック200毎に露光時間を制御する。撮像素子100Aは、転送制御線311および排出制御線312のようなローカル制御線と、リセット制御線313、選択制御線314、および転送選択制御線603のようなグローバル制御線を組み合わせることにより、より少ない制御線で露光時間の制御を実現することができる。
図7は、本実施形態に係る撮像素子100AのX-Z方向断面の一例を示す説明図である。図7では、裏面照射型の撮像素子100Aを示すが、撮像素子100Aは裏面照射型に限定されない。撮像素子100Aは、マイクロレンズ層700と、カラーフィルタ層702と、第1半導体基板110と、第2半導体基板120と、第3半導体基板130とを備える。なお、図示するように、被写体からの光は白抜き矢印で示す方向(図中においてZ軸負方向)へ入射する。第1半導体基板110において光が入射してくる側(図中においてZ軸正側)の面を表面と称し、その反対側(図中においてZ軸負側)の面を裏面と称する場合がある。
マイクロレンズ層700は、複数のマイクロレンズ701を有する。複数のマイクロレンズ701は、カラーフィルタ層702よりもZ軸正側に積層される。マイクロレンズ701は、光が入射される。マイクロレンズ701は、入射した光を光電変換部300に集光する。マイクロレンズ701は、光電変換部300毎に設けられてもよい。マイクロレンズ701の光軸Lは、第1半導体基板110、第2半導体基板120および第3半導体基板130の積層方向(Z軸と平行な方向)となる。
カラーフィルタ層702は、複数のカラーフィルタ703と、パッシベーション膜704と、を有する。カラーフィルタ層702は、第1半導体層711よりもZ軸正側に積層される。カラーフィルタ703は、特定の波長領域の光を透過する光学フィルタである。カラーフィルタ703は、特定の分光特性を有する光学フィルタである。複数のカラーフィルタ703は、分光特性が異なる複数の光学フィルタを有し、互いに異なる波長領域の光を透過する。複数のカラーフィルタ703は、特定の配列(たとえば、ベイヤー配列)で設けられる。
第1半導体基板110の一例は、裏面照射型のCMOSイメージセンサである。第1半導体基板110は、第1半導体層711と、第1配線層712とを有する。第1半導体層711は、第1配線層712よりもZ軸正側に設けられている。第1半導体層711は、行方向と列方向とに二次元的に配置される複数の画素ブロック200を有する。第1半導体層711は、行方向と列方向とに二次元的に配置される複数の画素201を有する。複数の画素201は、入射した光に基づいて電荷を蓄積する複数の光電変換部300と、複数の読出部310とをそれぞれ有する。
第1配線層712は、第1半導体層711よりも第2半導体基板120側(図中においてZ軸負側)に設けられている。第1配線層712は、導体膜(金属膜)からなる複数の配線713と、複数の接合パッド714と、絶縁膜(絶縁層)とを有する。
第1配線層712は、電源または回路等と電気的に接続される複数の配線713を有する。第1半導体基板110において、配線713は、具体的には、たとえば、所定の電源電圧が供給される電源配線、第1半導体基板110(画素)からの画素信号を第2半導体基板120に伝送する信号線202、第2半導体基板120からの制御信号を第1半導体基板110(画素)に伝送する転送制御線311、排出制御線312、リセット制御線313、選択制御線314、および転送選択制御線603である。第1配線層712は多層であってよく、また、受動素子および能動素子が設けられてもよい。
接合パッド714は、第1配線層712の表面(Z軸負側の面)に設けられ、配線713と接続される。また後述するように、接合パッド714は、層同士の接続を補助にも用いられる。接合パッド714は、たとえば、銅等の導電性材料で形成される。なお、接合パッド714は金または銀、アルミから形成されてもよい。複数の配線713の間および複数の接合パッド714の間には絶縁層(絶縁膜)が形成される。
第2半導体基板120は、第2半導体層721と、第2配線層722と配線層723とを有する。第2配線層722は、第2半導体層721よりも第1半導体基板110側(図中においてZ軸正側)に設けられている。配線層723は、第2半導体層721よりも第3半導体基板130側(図中においてZ軸負側)に設けられ、第2半導体層721と第3半導体基板130との間に設けられている。第2半導体層721は、制御回路部102および周辺回路部121を有する。制御回路部102は、行方向と列方向とに二次元的に配置される複数の制御ブロック400Aを有する。
第2半導体基板120は、第1半導体基板110と同様に、第2配線層722に設けられた複数の配線713と、第2配線層722および配線層723に設けられた複数の接合パッド714と、第2配線層722および配線層723に設けられた絶縁膜(絶縁層)とを有する。
第2配線層722は、電源または回路等と電気的に接続するため、画素部101からの信号を制御回路部102に伝送するため、制御回路部102からの信号を画素部101に伝送するための、複数の配線713および接合パッド714を有する。第2半導体基板120において、配線713は、具体的には、たとえば、所定の電源電圧が供給される電源配線、第1半導体基板110(画素)からの画素信号を第2半導体基板120に伝送する信号線202、第2半導体基板120からの制御信号を第1半導体基板110(画素)に伝送する転送制御線311、排出制御線312、リセット制御線313、選択制御線314、および転送選択制御線603である。第2配線層722は多層であってよく、また、受動素子および能動素子が設けられてもよい。配線713および接合パッド714は、配線層723にさらに設けられてもよい。
第2半導体基板120は、表裏面にそれぞれ設けられた回路を互いに接続するTSV(シリコン貫通電極)724をさらに有する。TSV724は、周辺領域に設けられることが好ましい。TSV724は、データ処理部103で生成された画像データ等を第1半導体基板110に伝送する。TSV724は、第1半導体基板110および第3半導体基板130にも設けられてよい。
第3半導体基板130は、データ処理部103が設けられた第3半導体層731と、第3配線層732とを有する。第3配線層732は、第3半導体層731と第2半導体基板120との間に設けられている。
第3半導体基板130は、第1半導体基板110と同様に、第3配線層732に設けられた配線713および複数の接合パッド714を有する。第3配線層732は、電源または回路等と電気的に接続するため、制御回路部102からの信号をデータ処理部103に伝送するため、および、データ処理部103からの信号を第2半導体基板120の制御回路部102に伝送するための、複数の配線713および接合パッド714を有する。
なお、第1半導体基板110、第2半導体基板120および第3半導体基板130は、各層に設けられた接合パッド714同士の電気的接続と、各層の配線層(絶縁層)同士の接合とにより積層される。
第1半導体基板110と第2半導体基板120とが積層されると、第1配線層712のZ軸負側の面と第2配線層722のZ軸正側の面とで境界面720が構成される。同様に、第2半導体基板120と第3半導体基板130とが積層されると、配線層723のZ軸負側の面と第3配線層732のZ軸正側の面とで境界面730が構成される。境界面720および境界面730には、複数の接合パッド714が配置される。具体的には、対応する接合パッド714同士が位置合わせされ、2つの層が積層されることにより、位置合わせされた接合部が電気的に接続される。
第1半導体基板110、第2半導体基板120および第3半導体基板130は、チップ化される前のウエハの状態で積層され、積層されたウエハをダイシングすることにより形成(個片化)されてもよいし、第1半導体基板110、第2半導体基板120および第3半導体基板130の各ウエハをダイシングした後に積層されることにより形成されてもよい。
図8は、撮像素子100Aの撮像動作例1を示すタイミングチャートである。図8は、転送制御信号φTX、排出制御信号φPDRST、リセット制御信号φRSTおよび選択制御信号φSELによって、撮像素子100Aの駆動を制御する撮像動作例である。図8では、排出制御信号φPDRSTがローカル制御され、転送制御信号φTX、リセット制御信号φRSTおよび選択制御信号φSELがグローバル制御される。なお、左端の各信号の末尾の<1>、<2>、…、<m>は、画素ブロック内の画素201の行番号を示す。
排出制御信号φPDRSTは、露光を開始するタイミングを制御する。露光の開始タイミングは、排出制御信号φPDRSTの立ち下りのタイミング(たとえば、時刻T1)に対応する。即ち、露光の開始時刻T1の前に、排出制御信号φPDRSTは、排出部302をオンして、光電変換部300に蓄積された電荷を排出して、排出制御信号φPDRSTの立ち下りで露光が開始する。排出制御信号φPDRSTは、ローカル制御されているので、画素ブロック200毎に露光時間を調整することができる。
転送制御信号φTXは、露光を終了するタイミングを制御する。時刻T3において、転送制御信号φTXは、転送部301をオンすることにより、光電変換部300に蓄積された電荷をFD303に転送する。露光の終了タイミングは、転送制御信号φTXの立ち下がりのタイミング(たとえば、時刻T4)に対応する。転送制御信号φTXは、グローバル制御された信号であるので、各画素ブロック200で露光を終了するタイミングが同じである。
リセット制御信号φRSTは、FD303に蓄積された電荷の排出のタイミングを制御する。時刻T2において、リセット制御信号φRSTは、リセット部304をオンすることにより、FD303の電荷を排出する。露光の終了のタイミングの前にFD303の電荷を排出しておくことにより、光電変換部300からの電荷の転送時に、FD303に残った電荷の影響を抑制できる。
選択制御信号φSELは、任意の画素201を選択するための信号である。選択制御信号φSELは、選択部352のオンオフを制御する。時刻T2において、選択制御信号φSELがハイに設定される。時刻T3において、選択制御信号φSELがハイに設定された画素201は、転送制御信号φTXのオンに応じて信号線202に画素信号を出力する。一方、選択制御信号φSELがハイに設定されていない画素201では、画素信号が出力されない。
撮像素子100Aは、排出制御信号φPDRSTをローカル制御することにより、画素ブロック200毎に露光の開始タイミングを変更して、画素ブロック200毎に露光時間を制御することができる。また、撮像素子100Aは、転送制御信号φTXをローカル制御することにより、露光の終了タイミングを画素ブロック200毎に制御してもよい。そして、撮像素子100Aは、転送制御信号φTXと排出制御信号φPDRSTの両方をローカル制御することにより、露光の開始タイミングと終了タイミングの両方を画素ブロック200毎に制御してもよい。
図9は、撮像素子100Aの撮像動作例2を示すタイミングチャートである。図9は、転送制御信号φTX、リセット制御信号φRSTおよび選択制御信号φSELによって、撮像素子100Aの駆動を制御する撮像動作例である。撮像素子100Aは、転送制御信号φTXによって、露光の開始のタイミングを制御する点で図8の場合と相違する。図8と相違する点について特に説明する。
転送制御信号φTXは、露光の開始および終了のタイミングを制御する。フレーム(n)において、時刻T5で露光が開始して、時刻T7で露光が終了している。
露光の開始時刻T5において、転送制御信号φTXが立ち下がることにより、露光が開始する。即ち、露光の開始時刻T5の前に、転送制御信号φTXは、リセット制御信号φRSTがオンされた状態で転送部301をオンすることにより、光電変換部300に蓄積された電荷を排出して、転送制御信号φTXの立ち下りで露光が開始する。転送制御信号φTXは、ローカル制御された信号であるので、各画素ブロック200で露光を開始するタイミングを変化させることができる。但し、各画素ブロック200で露光を開始するタイミングを合わせてもよい。
また、露光の終了時刻T7において、転送制御信号φTXが立ち下がることにより、露光が終了する。即ち、露光の終了時刻T7の前に、転送制御信号φTXは、リセット制御信号φRSTがオフされた状態で転送部301をオンすることにより、光電変換部300に蓄積された電荷をFD303に転送して、転送制御信号φTXの立ち下りで露光が終了する。転送制御信号φTXは、ローカル制御された信号であるので、各画素ブロック200で露光を終了するタイミングを変化させることができる。但し、各画素ブロック200で露光を終了するタイミングを合わせてもよい。
選択制御信号φSELは、任意の画素201を選択するための信号である。時刻T6において、選択制御信号φSELがハイに設定された画素201は、信号線202に画素信号を出力する。
リセット制御信号φRSTは、FD303に蓄積された電荷の排出のタイミングを制御する。リセット制御信号φRSTは、グローバル制御された信号であってよい。リセット制御信号φRSTが読み出しのタイミング以外で常時オンしているので、FD303に電荷が蓄積されない。一方、読み出しのタイミングでリセット制御信号φRSTをオフして、転送制御信号φTXをオンすることにより、光電変換部300からFD303に電荷を転送させる。リセット制御信号φRSTでは、読み出し時の切り替えのタイミングが同じなので、選択制御信号φSELのパルスと共通化することができる。
撮像素子100Aは、転送制御信号φTXをローカル制御することにより、画素ブロック200毎に露光の開始または終了のタイミングを変更して、画素ブロック200毎に露光時間を制御することができる。また、撮像素子100Aは、リセット制御信号φRSTと選択制御信号φSELのパルスを共通化しているので、制御回路をさらに簡略化することができる。
図10は、比較例に係る撮像素子の撮像動作を示すタイミングチャートである。図10は、転送制御信号φTX、リセット制御信号φRSTおよび選択制御信号φSELによって、撮像素子の駆動を制御する撮像動作例であり、画素ブロック200毎に露光時間を制御していない。
比較例では、転送制御信号φTXおよびリセット制御信号φRSTによって露光の開始が制御される。露光の開始タイミングは、転送制御信号φTXおよびリセット制御信号φRSTの立ち下がりのタイミング(時刻t1)である。露光の終了タイミングは、転送制御信号φTXの立ち下がりのタイミング(時刻t2)である。比較例では、露光の開始タイミングおよび終了タイミングがグローバル制御されており、画素ブロック200毎に露光時間を制御していない。
図11は、撮像素子100Aが撮像する被写体の一例を示す説明図である。図11において、撮像素子100Aは、トンネルの外に西日が差している状況において、画素ブロック200毎に露光時間を制御する。
領域1~領域5は、明るさに応じて分けられた5つの領域である。領域1~領域5は、明るい順に番号が振られている。領域1は、西日が直接見えている最も明るい領域である。領域2は、トンネルの出口に対応する領域であり、領域1よりも暗い。領域3は、トンネル内で西日が反射している領域であり、領域2よりも暗い。領域4は、トンネル内で出口からの西日に差し込まれた領域であり、領域3よりも暗い。領域5は、トンネル内で出口からの西日に差し込まれていない最も暗い領域である。
撮像素子100Aは、各領域の明るさに応じて、画素ブロック200毎に露光時間を制御する。撮像素子100Aは、明るい領域の画素ブロック200ほど露光時間が短くなるように制御する。領域1の露光時間を最も短く設定して、領域5の露光時間を最も長く設定する。たとえば、領域1~領域5の露光時間は、1/19200s、1/1920s、1/960s、1/240sおよび1/120sである。
図12は、図11に示した領域1~5ごとの露光時間を示すタイミングチャートである。図12において、撮像素子100Aは、図11に示した領域1~領域5の画素ブロック200毎に露光時間を制御している。時刻T11から時刻T19までの区間が、動画フレームレートに対応している。
領域1において、制御ブロック400Aは、画素ブロック200における露光時間が予め定められた露光時間ET1となるように駆動を制御する。制御ブロック400Aは、露光の開始を排出制御信号φPDRSTで制御して、露光の終了を転送制御信号φTXで制御している。領域1では、時刻T12~時刻T19のそれぞれで露光が終了している。
領域2において、制御ブロック400Aは、画素ブロック200における露光時間がET1よりも長い露光時間ET2となるように駆動を制御する。制御ブロック400Aは、領域2の露光開始時刻を領域1よりも早め、露光の終了時刻を領域1と一致させている。よって、領域2では、時刻T12~時刻T19のそれぞれで露光が終了している。領域2の露光時間ET2は、センサレートの周期よりも短い。
領域3において、制御ブロック400Aは、画素ブロック200における露光時間がET2よりも長い露光時間ET3となるように駆動を制御する。制御ブロック400Aは、領域3の露光開始時刻を領域2よりも早め、露光の終了時刻を領域2と一致させている。よって、領域3では、時刻T12~時刻T19のそれぞれで露光が終了している。領域3の露光時間ET3は、センサレートの周期と同一になるように設定されている。
領域4において、制御ブロック400Aは、画素ブロック200における露光時間がET3よりも長い露光時間ET4となるように駆動を制御する。制御ブロック400Aは、領域4を領域3と同じ露光開始時刻とする一方で、露光の終了時刻を転送選択制御信号φTXSELによりスキップする。制御ブロック400Aは、転送選択制御信号φTXSELにより3回スキップすることにより、領域3の4倍の露光時間を実現している。領域4では、時刻T12~時刻T14のそれぞれの時刻で転送選択制御信号φTXSELが供給されている。
領域5において、制御ブロック400Aは、画素ブロック200における露光時間がET4よりも長い露光時間ET5となるように駆動を制御する。制御ブロック400Aは、領域5を領域4と同じ露光開始時刻とする一方で、露光の終了時刻を転送選択制御信号φTXSELによりスキップする回数を増やしている。制御ブロック400Aは、転送選択制御信号φTXSELにより7回スキップすることにより、領域4の2倍の露光時間を実現している。領域5の露光時間ET5は、動画フレームレートの周期と同一になるように設定されている。領域5では、時刻T12~時刻T18のそれぞれの時刻で転送選択制御信号φTXSELが供給されている。
撮像素子100Aは、転送制御信号φTXと排出制御信号φPDRSTの間隔を近づけることで短秒露光を実現する。また、撮像素子100は、転送選択制御信号φTXSELにより転送制御信号φTXの制御をスキップすることで長秒露光を実現している。これにより、ダイナミックレンジを拡大することができる。
図13は、複数の制御ブロック400Aのレイアウト例を示す平面図である。複数の制御ブロック400Aは、隣りに並ぶ制御ブロック400A同士で反転配置されている。図13は、制御回路部102に設けられた複数の制御ブロック400Aのうち、12個の制御ブロック400Aを例示している。
反転配置とは、制御ブロック400Aの各構成(たとえば、露光制御部412、画素駆動部413、信号入力部421、信号変換部422および信号出力部423)の形成される領域が、制御ブロック400A同士の境界線を中心にミラー反転配置(線対称に配置)されていることを示す。制御ブロック400Aの各構成の回路までもが反転配置されなくてもよい。また、制御ブロック400Aの各画素の読出し順も反転して読み出すものに限定されない。
たとえば、行方向において隣りに並ぶ複数の制御ブロック400A同士が反転配置されている場合、制御ブロック400Aの各構成が行方向に反転して配置されるので、両制御ブロック400Aの境界では各々の画素駆動部413同士が隣り合って配置されることになる。これにより、行方向において隣りに並ぶ複数の画素駆動部413を1つの画素駆動部413としてレイアウトすることができ、制御ブロック400Aのレイアウト効率を向上することができる。
同様に、列方向において隣に並ぶ複数の制御ブロック400A同士が反転配置されている場合、制御ブロック400Aの各構成が列方向に反転して配置されるので、両制御ブロック400Aの境界では同一の構成が隣り合って配置されることになる。これにより、列方向において隣に並ぶ複数の信号入力部421を1つの信号入力部421としてレイアウトすることができ、制御ブロック400Aのレイアウト効率を向上することができる。
制御ブロック400Aは、それぞれ隣り合って配置される制御ブロック400Aと反転配置されている。全ての制御ブロック400Aが行方向および列方向で反転配置されているが、行方向または列方向の一方で反転配置されてもよい。たとえば、制御ブロック400Aの信号変換部422は、行方向において隣りに並ぶ制御ブロック400Aの信号変換部422と反転配置されている。また、制御ブロック400Aの信号変換部422は、列方向に隣り合う制御ブロック400Aの信号変換部422とも反転配置されている。
制御ブロック400Aaおよび制御ブロック400Abは、行方向において隣に並んで配置される。制御ブロック400Aaは、制御ブロック400Abと反転配置されている。制御ブロック400Aaのレベルシフト部504は、制御ブロック400Abのレベルシフト部504と同一のウェル領域内に設けられる。同様に、画素ブロック制御部503、記憶部502および信号出力部423は、制御ブロック400Aaと制御ブロック400Abとで同一のウェル領域内に設けられる。
制御ブロック400Abおよび制御ブロック400Acは、行方向において隣に並んで配置される。制御ブロック400Abは、制御ブロック400Acと反転配置されている。制御ブロック400Abの画素駆動部413は、制御ブロック400Acの画素駆動部413と同一のウェル領域内に設けられる。画素駆動部413のウェル領域は、レベルシフト部504のウェル領域とも共有されてよい。
制御ブロック400Aaおよび制御ブロック400Adは、列方向において隣に並んで配置される。制御ブロック400Aaは、制御ブロック400Adと反転配置されている。制御ブロック400Aaの画素駆動部413は、制御ブロック400Adの画素駆動部413と同一のウェル領域内に設けられる。また、制御ブロック400Aaの信号変換部422は、制御ブロック400Adの信号変換部422と同一のウェル領域内に設けられる。
制御ブロック400Adおよび制御ブロック400Aeは、列方向に隣り合って設けられる。制御ブロック400Adは、制御ブロック400Aeと反転配置されている。制御ブロック400Adの画素駆動部413およびレベルシフト部504は、制御ブロック400Aeの画素駆動部413およびレベルシフト部504と同一のウェル領域内に設けられる。
撮像素子100は、制御ブロック400Aを反転配置することにより、制御ブロック400A毎に並列で信号処理する場合であっても、レイアウトを効率化することができる。撮像素子100Aは、複数の制御ブロック400AをXY平面で反転配置することにより、隣り合う制御ブロック400A同士でウェル領域を共有することができる。これにより、ウェル領域の切り替えの回数が減り、面積効率が向上する。
図14は、画素201の回路構成の他の例を示す回路図である。画素201において、図3と同じ構成には同じ参照番号を付して説明を省略する。画素201では、画素201に設けられていた排出部302は設けられていない。光電変換部300に蓄積された電荷を電源電圧VDDが供給される電源配線に排出する場合、転送部301のゲート端子に転送制御信号φTXを入力し、かつ、リセット部304のゲート端子にリセット制御信号φRSTを入力することになる。
図15は、撮像素子100Aの撮像動作例3を示すタイミングチャートである。図15では、図14に示した画素201が用い、転送制御信号φTX、リセット制御信号φRSTおよび選択制御信号φSELによって、撮像素子100Aの駆動を制御する撮像動作例である。撮像素子100Aは、転送制御信号φTXによって、露光の開始のタイミングを制御する点で図12の場合と相違する。図12と相違する点について特に説明する。
転送制御信号φTXは、露光の開始および終了のタイミングを制御する。フレーム(n)において、時刻T5で露光が開始して、時刻T7で露光が終了している。
露光の開始時刻T5において、転送制御信号φTXが立ち下がることにより、露光が開始する。即ち、露光の開始時刻T5の前に、転送制御信号φTXは、リセット制御信号φRSTがオンされた状態で転送部301をオンすることにより、光電変換部300に蓄積された電荷を排出して、転送制御信号φTXの立ち下りで露光が開始する。転送制御信号φTXは、ローカルに制御された信号であるので、各画素ブロック200で露光を開始するタイミングを変化させることもできる。
また、露光の終了時刻T7において、転送制御信号φTXが立ち下がることにより、露光が終了する。即ち、露光の終了時刻T7の前に、転送制御信号φTXは、リセット制御信号φRSTがオフされた状態で転送部301をオンすることにより、光電変換部300に蓄積された電荷をFD303に転送して、転送制御信号φTXの立ち下りで露光が終了する。転送制御信号φTXは、ローカルに制御された信号であるので、各画素ブロック200で露光を終了するタイミングを変化させることもできる。
選択制御信号φSELは、任意の画素201を選択するための信号である。時刻T6において、選択制御信号φSELがハイに設定された画素201は、信号線202に画素信号を出力する。
リセット制御信号φRSTは、FD303に蓄積された電荷の排出のタイミングを制御する。リセット制御信号φRSTは、グローバルに制御された信号であってよい。リセット制御信号φRSTが読み出しのタイミング以外で常時オンしているので、FD303に電荷が蓄積されない。一方、読み出しのタイミングでリセット制御信号φRSTをオフして、転送制御信号φTXをオンすることにより、光電変換部300からFD303に電荷を転送させる。リセット制御信号φRSTでは、読み出し時の切り替えのタイミングが同じなので、選択制御信号φSELのパルスと共通化することができる。
このように、図1~図15に示した撮像素子100Aの構成によれば、複数の画素201で構成される画素ブロック200単位で露光し、画素ブロック200に対応する制御ブロック400A単位で画素ブロック200からの画素信号を読み出してアナログ信号をデジタル信号に変換することができる。また、撮像素子100Aは、画素ブロック200毎に設けられた制御ブロック400Aによって、画素信号を画素ブロック200毎に並列に読み出す。したがって、撮像素子100Aは、入射光の強度に応じて、画素ブロック200毎に露光時間を設定が可能であるため、ダイナミックレンジを拡大することができる。
つぎに、図16~図22を用いて、画素ブロック200単位で露光するが、画素行ごとに画素信号を順次読み出して、画素列毎にAD変換をおこなう撮像素子100Bの構成について説明する。
図16は、撮像素子の他の例を示す分解斜視図である。撮像素子100Bは、第1半導体基板110、第2半導体基板120および第3半導体基板130を備える。図16に示すように、第1半導体基板110は、第2半導体基板120に積層されており、第2半導体基板120は、第3半導体基板130に積層されている。
第1半導体基板110は、画素部101および接続領域1601を有する。画素部101は、入射された光に基づく画素信号を出力する。接続領域1601は画素部101の周辺に配される。図16の例では画素部101の手前と奥に、第1半導体基板110の向かい合う2辺に沿って接続領域1601が一対配される。
第2半導体基板120は、制御回路部102、周辺回路部121および信号処理部1602を有する。
制御回路部102は、画素部101の駆動を制御するための制御信号を画素部101に出力する。制御回路部102は、第2半導体基板120において、画素部101と対向する位置に配置されている。
周辺回路部121は、制御回路部102の駆動を制御する。周辺回路部121は、第2半導体基板120において、制御回路部102の周辺に配置されている。また、周辺回路部121は、第1半導体基板110と電気的に接続され、画素部101の駆動を制御してもよい。周辺回路部121は、第2半導体基板120の向かい合う2辺に沿って配置されているが、周辺回路部121の配置方法は本例に限られない。
信号処理部1602には、第1半導体基板110から出力されたアナログの画素信号が入力される。信号処理部1602は画素信号に対する信号処理を行う。たとえば、信号処理部1602は、アナログの画素信号をデジタル信号に変換する処理を行う。信号処理部1602は他の信号処理を行ってもよい。他の信号処理の例としてアナログまたはデジタルのCDS(相関二重サンプリング)などのノイズ除去処理が挙げられる。信号処理部1602は制御回路部102の周辺すなわち外側に配される。図16の例では、制御回路部102の手前と奥に、第2半導体基板120の向かい合う2辺に沿って信号処理部1602が一対配される。信号処理部1602は、周辺回路部121に含まれる回路であってもよい。
第3半導体基板130は、データ処理部103を有する。データ処理部103は、第2半導体基板120から出力されるデジタルデータを用いて、加算処理や間引き処理、その他画像処理を行う。
図17は、制御回路部102の具体的な構成の他の例を示す説明図である。図17では、制御ブロック400Bは、画素制御部401(自律露光処理部411、露光制御部412、画素駆動部413)を有するが、信号処理部402を有しない。
1つの画素ブロック200に対して1つの制御ブロック400Bを設けることに代えて、N個(Nは2以上の自然数)の画素ブロック200に対して1つの制御ブロック400Bを設けてもよい。1つの画素ブロックに対応したN個の画素ブロック200を画素ブロック群と称することがある。たとえば、列方向に沿って並んで配置された2つの画素ブロック200を1つの画素ブロック群として、1つの制御ブロック400Bを設けてもよい。この場合、制御ブロック400Bは、画素ブロック200毎に露光時間を制御してもよい。
付言すれば、制御ブロック400Bは、少なくとも1つの画素ブロック200に電気的に接続され、当該少なくとも1つの画素ブロック200の画素201の露光を制御する回路の最小単位であるともいえる。
図18は、撮像素子100Bにおける第1半導体基板110および第2半導体基板120の接続関係を示す説明図である。第1半導体基板110は、画素部101の周辺に設けられて画素部101と電気的に接続する接続領域1801、接続領域1601を備える。第2半導体基板120は、制御回路部102の周辺に設けられて制御回路部102と電気的に接続する接続領域1802、接続領域1803を備える。
一対の接続領域1801は、それぞれ対向する位置にある一対の接続領域1802と接続されている。互いに接続された接続領域1801および接続領域1802は、グローバル駆動部600からの制御信号をグローバルな制御線を用いて画素部101に入力する。
一対の接続領域1601は、それぞれ対向する位置にある一対の接続領域1803と接続されている。互いに接続された接続領域1601、接続領域1803は、画素部101からの画素信号を共通の信号線を用いて対応するADC部1820、ADC部1830に入力する。
図19は、撮像素子100Bにおける第1半導体基板110と第2半導体基板120との信号の伝送例を示す説明図である。グローバル駆動部600は、リセット制御信号φRST、選択制御信号φSELおよび転送選択制御信号φTXSELを出力する。グローバル駆動部600は、それぞれの画素ブロック200に信号を出力するリセット制御線1903、選択制御線1904に接続されている。グローバル駆動部600は、リセット制御線1903を介して複数の画素ブロック200に、リセット制御信号φRSTを供給し、選択制御線1904を介して選択制御信号φSELを供給する。グローバル駆動部600は、転送選択制御線1905を介して複数の制御ブロック400Bに転送選択制御信号φTXSELを供給する。
転送選択制御信号φTXSELは、画素ブロック200毎の露光時間を制御するために、グローバル駆動部600から制御ブロック400Bに供給される。転送選択制御信号φTXSELが供給された制御ブロック400Bは、転送選択制御信号φTXSELを対応する画素ブロック200に出力する。画素ブロック200は、転送選択制御信号φTXSELを、転送制御信号φTXまたは排出制御信号φPDRSTとして画素201に入力するか否かを決定する。これにより、画素201への転送制御信号φTXまたは排出制御信号φPDRSTの入力がスキップされる。
たとえば、制御ブロック400Bは、転送制御信号φTXが露光の終了時刻を決定する場合、転送制御信号φTXをスキップさせることによって露光時間を延長する。また、制御ブロック400Bは、転送制御信号φTXが露光の開始時刻を決定する場合、転送制御信号φTXをスキップさせることによって露光時間を短縮できる。このように、転送選択制御信号φTXSELによって、画素ブロック200の露光時間を調整することができる。排出制御信号φPDRSTが露光の開始時刻または終了時刻を決定する場合も同様である。
リセット制御線1903、選択制御線1904および転送選択制御線1905は、グローバルに配線されている、すなわち、複数の画素ブロック200に共通して設けられる。リセット制御線1903、選択制御線1904および転送選択制御線1905は、行方向に画素部101を横断するように配線されている。リセット制御線1903、選択制御線1904および転送選択制御線1905は、列方向に画素部101を横断するように配線されてもよい。
たとえば、リセット制御線1903は、画素ブロック200のリセット部304のゲート端子に接続され、リセット制御信号φRSTを供給する。選択制御線1904は、画素ブロック200の選択部352のゲート端子に接続され、選択制御信号φSELを供給する。また、転送選択制御線1905は、複数の制御ブロック400Bのそれぞれに接続され、画素制御部401に転送選択制御信号φTXSELを供給する。
なお、グローバル駆動部600は、第2半導体基板120から第1半導体基板110に転送選択制御信号φTXSELを出力しているが、第1半導体基板110に供給せずに制御ブロック400Bに転送選択制御信号φTXSELを出力してもよい。この場合、転送選択制御線1905は、第2半導体基板120に設けられる。
一方、転送制御線1901aおよび排出制御線1902aは、画素ブロック200aに接続される。転送制御線1901aは、画素ブロック200aに設けられた転送部301のゲート端子に接続される。転送制御線1901aは、制御ブロック400Baから出力された転送制御信号φTXを画素ブロック200aに供給する。排出制御線1902aは、画素ブロック200aに設けられた排出部302のゲート端子に接続される。排出制御線1902aは、制御ブロック400Baから出力された排出制御信号φPDRSTを画素ブロック200aに供給する。
転送制御線1901bおよび排出制御線1902bは、画素ブロック200bに接続される。転送制御線1901bは、画素ブロック200bに設けられた転送部301排出のゲート端子に接続される。転送制御線1901bは、制御ブロック400Bbから出力された転送制御信号φTXを画素ブロック200bに供給する。排出制御線1902bは、画素ブロック200bに設けられた排出部302のゲート端子に接続される。排出制御線1902bは、制御ブロック400Bbから出力された排出制御信号φPDRSTを画素ブロック200bに供給する。
複数の接合部610は、第1半導体基板110および第2半導体基板120が互いに接合する接合面に設けられる。第1半導体基板110の接合部610は、第2半導体基板120の接合部610と位置合わせされている。対向する複数の接合部610は、第1半導体基板110および第2半導体基板120の加圧処理等により接合されて、電気的に接続される。この場合にグローバルな制御線の接合部610は、対応する画素ブロック200の下にあってもよいし、接続領域1801、接続領域1802にあってもよい。一方、ローカルな制御線の接合部610は、対応する画素ブロック200の下(制御ブロック400B上でもある)に設けられる。
撮像素子100Bは、ローカルな制御線によって、転送部301および排出部302の少なくとも1つのタイミングを変化させることにより、画素ブロック200毎に露光時間を制御する。撮像素子100Bは、ローカルな制御線とグローバルな制御線を組み合わせることにより、より少ない制御線で露光時間の制御を実現することができる。
図20は、ADC部と画素ブロックとの接続関係を示す説明図である。図20に示すように、画素ブロック200cの内部で列ごとに当該列方向に延伸した共通の信号線202が配される。さらにこの信号線202は列方向に並んだ複数の画素ブロック200c、200dに対しても共通である。したがって、本例において1つの信号線202には、1列にならんだm×M個の画素201が接続され、これらの画素201からの画素信号が出力される。
信号線202のそれぞれには、接合部610を介して第2半導体基板120の側にADC2000が接続される。複数の信号線202に対応する複数のADC2000がADC部1820を構成する。
図20の例では、奇数列の画素ブロック200c、200dに対応するADC2000がADC部1820に設けられ、偶数列の画素ブロック200e,200fに対応するADC2000がADC部1830に設けられている。しかしながら、画素ブロック200c等とこれに対応するADC部1820等の配置関係はこれに限られない。
上記構成により、それぞれのADC2000は、接続された1列のm×M個の画素201から順に出力される画素信号をデジタル信号に変換して出力する。この場合にADC部1820、1830の全体としては、行方向にn×N列に並んだ画素201からの画素信号を並列にデジタル信号に変換する。この観点から、このデジタル変換はいわゆるカラムADCの一種であるということもできる。なお、ADCの一例としてシングルスロープADCが挙げられるが、他のデジタル変換の方式が用いられてもよい。また、各画素201と信号線202の接続位置は、図20に示す形態に限られず、他の例として各画素ブロック200c等の内にあってもよい。
図21は、撮像素子100Bの画素ブロック200内での撮像動作を示すタイミングチャートである。転送制御信号φTX、排出制御信号φPDRST、リセット制御信号φRSTおよび選択制御信号φSELによって、画素ブロック200の駆動を制御する。
排出制御信号φPDRSTは、露光を開始するタイミングを制御する。露光の開始タイミングは、排出制御信号φPDRSTの立ち下りのタイミング(たとえば、時刻T1)に対応する。即ち、露光の開始時刻T1の前に、排出制御信号φPDRSTは、排出部302をオンして、光電変換部300に蓄積された電荷を排出して、排出制御信号φPDRSTの立ち下りで露光が開始する。排出制御信号φPDRSTは、ローカルに制御されているので、画素ブロック200毎に露光時間を調整することができる。
転送制御信号φTXは、露光を終了するタイミングを制御する。時刻T3において、転送制御信号φTXは、転送部301をオンすることにより、光電変換部300に蓄積された電荷をFD303に転送する。露光の終了タイミングは、転送制御信号φTXの立ち下がりのタイミング(たとえば、時刻T4)に対応する。
リセット制御信号φRSTは、FD303に蓄積された電荷の排出のタイミングを制御する。時刻T2において、リセット制御信号φRSTは、リセット部304をオンすることにより、FD303の電荷を排出する。露光の終了のタイミングの前にFD303の電荷を排出しておくことにより、光電変換部300からの電荷の転送時に、FD303に残った電荷の影響を抑制できる。
選択制御信号φSELは、任意の画素201を選択するための信号である。選択制御信号φSELは、選択部352のオンオフを制御する。時刻T2において、選択制御信号φSELがハイに設定される。時刻T3において、選択制御信号φSELがハイに設定された画素201は、転送制御信号φTXのオンに応じて信号線202に画素信号を出力する。一方、選択制御信号φSELがハイに設定されていない画素201では、画素信号が出力されない。
撮像素子100Bは、排出制御信号φPDRSTをローカルに制御することにより、画素ブロック200毎に露光の開始タイミングを変更して、画素ブロック200毎に露光時間を制御することができる。また、撮像素子100Bは、転送制御信号φTXをローカルに制御することにより、露光の終了タイミングを画素ブロック200毎に制御してもよい。そして、撮像素子100Bは、転送制御信号φTXと排出制御信号φPDRSTの両方をローカルに制御することにより、露光の開始タイミングと終了タイミングの両方を画素ブロック200毎に制御してもよい。
各画素201の画素信号は光電変換部300に蓄積された電荷量に対応する。したがって、画素201の露光のタイミングを制御することは、光電変換部300の電荷蓄積のタイミングを制御することであるともいえる。より具体的には、画素201の露光のタイミングを制御することは、電荷の排出から転送までの電荷蓄積時間のタイミングと長さを制御することであると言える。
図22は、画素ブロック200毎の露光タイミングの一例を示す説明図である。1列に並んだ3つの画素ブロック200について、画素ブロック200毎に露光時間を制御している。ここで、撮像素子100Bは、画素ブロック200毎に画素リセットの時刻をずらすことで、露光量を変更している。
一方、画素信号の読み出しのタイミングは、上の画素ブロック200から順になっている。すなわち、「画素ブロック1」の画素201から画素信号を読み出し、その後に「画素ブロック2」の画素201から画素信号を読み出し、その後に「画素ブロック3」の画素201から画素信号を読み出す。
さらに、画素ブロック200内でも、図21で説明した通り上の行の画素201から画素信号が順次読み出される。したがって、画素部101全体でみた場合に、共通の信号線202に接続されている同列のm×M個の画素201の上の行から順に、画素信号が読み出される。言い換えれば、グローバル駆動部600が1行目からm×M行目まで、1列に並んだ複数の画素ブロック200を跨いで、1行ずつ選択制御信号φSELをハイに設定する。
この場合に、図20で説明した通り、1行に並んだ複数の画素ブロック200について、同じ行に並んだn×N個に対して共通の選択制御線1904が接続されている。よって、選択制御信号φSELがハイに設定された行に接続されているn×N個の画素201から並列に画素信号が読み出される。これにより1フレーム分の画素信号を出力することができる。
それらの画素信号は、図20で説明した通り、ADC部1820,252によりにデジタル変換される。デジタル変換された画素信号は後段の画像処理に出力されて、1フレーム分の画像を形成する。
上記の通り、画素信号の読み出しは複数の画素ブロック200の間で、同じ列の上の行から順になされる、という観点から、本実施形態の読み出し方法は画素部101全体として、いわゆるローリングシャッタ方式であるともいえる。ただし、付言すればその場合でも画素ブロック200毎に異なる露光時間に設定することができる。
このように、図16~図22に示した撮像素子100Bは、画素ブロック200単位で露光するが、画素行ごとに画素信号を順次読み出して、画素列毎にAD変換をおこなう。具体的には、撮像素子100Bは、1列に並んだ複数の画素ブロック200のうち、上の画素ブロック200の画素201から画素信号を読み出した後に、その下の画素ブロック200の画素201から画素信号を読み出す。したがって、移動する被写体を撮像した場合の読み出し順序による画像の歪みが滑らかとなり、看者が画像に対して持つ違和感を低減することができる。より詳しくは、移動する被写体を、1列に並んでいる複数の画素ブロック200から並行で読み出す場合には、画像の縦方向(すなわち画素の列方向に対応する)に、画素ブロック200間に対応する鋸刃状の複数の段差が表れて看者への違和感が生じる。これに対し、図16~図22に示した撮像素子100Bによれば、当該複数の段差は画像に現れない。
また、図16~図22に示した撮像素子100Bは、制御ブロック400B内にアナログ信号をデジタル信号に変換するADC部を設けず、制御回路部102の外側に信号処理部1602を配置した。従って、制御ブロック400Bの面積を小さくすることができ、制御ブロック400Bに対応した位置に配される画素ブロック200のサイズを小さく、すなわち、少ない画素数の単位で制御ブロック400Bによる露光制御をすることができる。これにより、画像内を精細に露光時間制御することができ、画像上で画素ブロック200の境界を目立たせなくすることができる。さらには、画素201の直下でデジタル変換しないので発熱による画素201へのノイズの影響を抑えることができる。
なお、信号処理部1602は複数の離れた領域に設けなくてもよく、画素部101の全体に対して1つの領域に設けてもよい。
上記の通り、結果的に撮像素子100Aと同様に画素信号の読み出しは複数の画素ブロック200のうち同じ列の上の行から順になされる、という観点から、撮像素子100Bの読み出し方法も画素部101全体として、いわゆるローリングシャッタ方式であるといえる。ただし、その場合でも画素ブロック200毎に異なる露光時間に設定することができることも撮像素子100Aと同様である。これにより、撮像素子100Bにおいても撮像素子100Aと同様に、移動する被写体を撮像した場合の読み出し順序による画像の歪みが滑らかとなり、看者が感じる画像の違和感を低減することができる。
[自律露光処理部411]
つぎに、上述した自律露光処理部411の詳細について説明する。なお、以降の説明において、撮像素子100A、100Bを区別しない場合は、撮像素子100と表記し、制御ブロック400A、400Bを区別しない場合は、制御ブロック400と表記する。
自律露光処理部411は、図4および図17に示したように、制御ブロック400内に実装される。また、自律露光処理部411は、制御ブロック400内ではなく、周辺回路部121内に実装することも可能であり、また、制御ブロック400内および周辺回路部121内の両方に実装することも可能である。以下、この3つのパターンについて図23~図25を用いて説明する。
図23は、自律露光制御方式1の構成例を示すブロック図である。自律露光制御方式1は、自律露光処理部411が制御ブロック400内に実装される構成例である。自律露光処理部411が制御ブロック400内に追加されることで制御ブロック400の回路規模が大きくなるが、その分、画素ブロック200の各画素201が大きくなることがあるため、受光面積を拡大することが可能である。
図23では、制御ブロック400Aを例に挙げて説明する(図25も同様)。制御ブロック400Aは、信号変換部422と、信号出力部423と、自律露光処理部411と、露光制御部412と、画素駆動部413と、を有する。説明の便宜上、信号入力部421は省略する。なお、制御ブロック400Bであれば、信号入力部421、信号変換部422および信号出力部423は制御ブロック400B内に含まれず、信号処理部1602として第2半導体基板120上に配置される(図25も同様)。
信号変換部422は、n個のADC500を有する。n個のADC500の各々は、接続されている列方向のm個の画素201からのアナログの画素信号をデジタル信号に変換する。ADC500は、コンパレータ501と記憶部502とにより構成される。
列選択回路2301は、信号出力部423に含まれる。列選択回路2301は、外部Kら読出列選択信号が入力される都度画素ブロック200の列を順次選択する。列選択回路2301は、水平転送用クロックが外部から入力される都度、選択した列のm個の画素201からのデジタル画素信号を、水平転送線2300を介して周辺回路部121に出力するとともに、自律露光処理部411に出力する。
自律露光処理部411は、画素ブロック200の露光時間を示す露光値を算出する。具体的には、たとえば、自律露光処理部411は、前処理部2311と、コントローラ2312と、露光値演算部2313と、を有する。
前処理部2311は、列選択回路2301から画素ブロック200の画素列ごとのデジタル画素信号を取得する。そして、前処理部2311は、取得した画素信号の統計値(たとえば、平均値、中央値、最大値、または最小値。)を算出する。前処理部2311は、この算出結果を露光値演算部2313に出力する。
コントローラ2312は、前処理部2311にリセット信号を入力し、前処理部2311による前処理をリセットさせる。これにより、前処理部2311は、リセットの都度、すなわち、フレームごとに、画素ブロック200からの画素信号の統計値を算出する。
露光値演算部2313は、前処理部2311からの算出結果(画素信号の統計値)に基づいて、次の露光値を決定する。具体的には、たとえば、露光値演算部は、算出結果に基づいて、露出アンダーまたは露出オーバーとならないように次の露光値を決定する。たとえば、露光値演算部2313は、第1しきい値および第2しきい値を保持する。第1しきい値は、算出結果が露出アンダーになるか否かを判断するためのしきい値である。第2しきい値は、第1しきい値よりも大きいしきい値であり、算出結果が露出オーバーになるか否かを判断するためのしきい値である。
露光値演算部2313は、算出結果が第1しきい値以上第2しきい値以下であるか否かを判断する。算出結果が第1しきい値以上第2しきい値以下であれば、露光値演算部は、算出結果を露光値として露光制御部412のラッチ回路2321に出力する。また、算出結果が第1しきい値未満であれば、露光値演算部2313は、第1しきい値を露光値として露光制御部412のラッチ回路2321に出力する。また、算出結果が第2しきい値を超えていれば、露光値演算部は、第2しきい値を露光値として露光制御部412のラッチ回路2321に出力する。
また、露光値演算部2313は、複数段の露光値範囲を保持してもよい。この場合、算出結果が第1しきい値以上第2しきい値以下であれば、露光値演算部2313は、算出結果が含まれる露光値範囲の段数を露光値として、露光制御部412のラッチ回路2321に出力する。
また、算出結果が第1しきい値未満であれば、露光値演算部2313は、算出結果が含まれる露光値範囲の段数よりも1段以上上げた段数を露光値として、露光制御部412のラッチ回路2321に出力する。また、算出結果が第2しきい値を超えていれば、露光値演算部2313は、算出結果が含まれる露光値範囲の段数よりも1段以上下げた段数を露光値として、を露光制御部412のラッチ回路2321に出力する。
露光制御部412は、たとえば、ラッチ回路2321と、シフトレジスタ2322と、画素ブロック制御部と、レベルシフト部と、を有する。ラッチ回路2321は、自律露光処理部からの露光値を保持する。ラッチ回路2321は、外部からラッチパルスが入力される都度、保持した露光値を画素ブロック制御部およびシフトレジスタ2322に出力する。
シフトレジスタ2322は、ラッチ回路2321からの露光値をパラレルシリアル変換して、シリアル信号をしてデータ処理部に出力する。
撮像素子100外の外部システムにて露光時間を算出し、その算出結果を撮像素子100にフィードバックすると、撮像素子100への露光時間への反映に時間がかかり、消費電力が増加する。これに対し、制御ブロック400内に自律露光処理部411を設けることにより、画素ブロック200への露光時間の反映速度の向上と低消費電力化を図ることができる。
なお、図23では、1制御ブロック400で1画素ブロック200を露光制御する場合について説明したが、1制御ブロック400で複数の画素ブロック200を露光制御する場合、自律露光処理部411は、リセット信号に同期して複数の画素ブロック200から順次1つの画素ブロック200を選択して、露光値を演算してもよい。露光値演算部2313の出力側にセレクタを設け、コントローラ2312が複数の画素ブロック200から1つの画素ブロック200を選択する選択信号をセレクタに出力する。
また、この場合、露光制御部412は、画素ブロック200ごとにラッチ回路2321およびシフトレジスタ2322を有する。ラッチ回路2321の各々は自律露光処理部411内のセレクタ(不図示)に接続され、セレクタから露光値が入力されると、ラッチパルスが入力される都度、保持した露光値を画素ブロック制御部503およびシフトレジスタ2322に出力する。これにより、1制御ブロック400で複数の画素ブロック200を露光制御する場合でも自律露光を実現することができる。
図24は、自律露光制御方式2の構成例を示すブロック図である。自律露光制御方式2は、自律露光処理部411が周辺回路部121内に実装される構成例である。自律露光処理部411が制御ブロック内ではなく周辺回路部121に実装される。このため、図23の場合と比べて制御ブロック400の回路規模を小さくできる。
周辺回路部121は、水平転送部2410を介して画素部101に接続される。水平転送部2410は、行方向に配列された画素ブロック200(以下、画素ブロック行)ごとに接続され、画素ブロック行ごとに、画素信号を周辺回路部121に転送する。画素部101は、M行N列の画素ブロック200の集合であるため、水平転送部2410は、M個の画素ブロック行ごとに、画素信号を周辺回路部121に転送する。
周辺回路部121は、画素ブロック行ごとの行方向自律露光処理部群2400-1~2400-M(これらを区別しない場合は、単に行方向自律露光処理部群2400と表記。)を有する。行方向自律露光処理部群2400は、データサンプリング部2411と、画素ブロックの列数N分の自律露光処理部411(前処理部2311、コントローラ2312および露光値演算部2313)と、を有する。図24では、N=4であるため、前処理部2311、コントローラ2312および露光値演算部2313は、4セット実装される。
データサンプリング部2411は、水平転送部2410からの画素ブロック行の画素信号列をN等分してサンプリングする。データサンプリング部2411は、サンプリングした画素信号列の各々を、対応する前処理部2311に出力する。
前処理部2311は、上述したように、対応画素ブロック200からの画素信号の統計値を算出する。また、周辺回路部121は、制御ブロック400よりも回路規模を大きくできるため、前処理部2311は、画素信号の統計値の算出以外の他の処理を実行することができる。
たとえば、前処理部2311は、対応画素ブロック200内の製造時の不良画素の画素番号を記憶するメモリを有し、データサンプリング部2411が当該画素番号の画素信号をサンプリングした場合には、前処理部2311は、その画素信号の統計値の算出には用いない。これにより、画素信号の統計値の算出の高精度化を図ることができる。
また、前処理部2311は、対応画素ブロック200と隣り合う画素ブロック200を担当する他の前処理部2311から算出結果を取得し、他の前処理部2311から取得した算出結果に基づいて、対応画素ブロック200からの画素信号の統計値を算出してもよい。これにより、隣り合う画素ブロック200の露出段差を滑らかにすることができる。
また、露光値演算部2313には、第1しきい値および第2しきい値が設定されているが、撮像素子100が実装される撮像装置における撮影モードに応じて、第1しきい値および第2しきい値の少なくとも一方が変更可能としてもよい。これにより、撮影モードに応じて最適な露出計算が可能になる。
また、周辺回路部121は、露光値演算部2313ごとに、ラッチ回路2321およびシフトレジスタ2322を有する。シフトレジスタ2322は、ラッチ回路2321からの露光値をパラレルシリアル変換して、シリアル信号をしてデータ処理部103に出力するとともに、画素ブロック200に対応する制御ブロック400内の露光制御部412に、露光値を出力する。
図24に示した構成により、図23の場合と比べて制御ブロック400の回路規模を小さくでき、対応画素ブロック200のサイズを小さくすることができる。したがって、画素ブロック数が増加し、きめ細やかな自律露光制御が可能になる。また、露光制御部412および画素駆動部413を周辺回路部121に実装してもよい。これにより、さらに制御ブロック400の回路規模を小さくでき、対応画素ブロック200のサイズを小さくすることができる。
図25は、自律露光制御方式3の構成例を示すブロック図である。自律露光制御方式3は、自律露光処理部411が制御ブロック400A内および周辺回路部121内の両方に実装される構成例である。制御ブロック400A内で自動露光制御を実行する場合、制御ブロック400Aから周辺回路部121に画素信号を送信したり周辺回路部121から画素ブロック200に露光値を送信したりするといったデータ伝送が不要になる。したがって、周辺回路部121で実行する場合に比べて、対応画素ブロック200へのフィードバックが速い。
一方、制御ブロック400Aの面積は対応画素ブロック200の面積に依存する制約があるため、制御ブロック400A内に実装するよりも周辺回路部121に実装した方が自律露光処理部411の回路規模を大きくすることができる。このため、周辺回路部121に実装した方が自律露光制御についてより高度な機能(たとえば、図24で説明した不良画素の画素信号の除去、隣り合う画素ブロック200との露出段差制御、撮影モードに応じた最適露出の計算)を実装することができる。
したがって、自律露光制御方式3では、撮像素子100は、状況に応じて、自律露光制御に関する高機能な演算を実行する場合は周辺回路部121で、露光値のフィードバックを高速に実行する場合は制御ブロック400Aで、自律露光制御を実行する。図25では、例として、自律露光制御方式3では、周辺回路部121内の行方向自律露光処理部群2400により自律露光制御を実行するが、撮像素子100は、何らかのトリガが制御回路部102に与えられた場合に、制御ブロック400Aごとに自律露光制御を実行する。
たとえば、撮像素子100は、ユーザ操作によって、自律露光制御に関する高機能な演算が選択された場合には周辺回路部121で、露光値のフィードバックの高速実行が選択された場合には制御ブロック400Aで、自律露光制御を実行する。また、撮像素子100は、電池残量が所定量以下となった場合、自律露光制御に関する高機能な演算および露光値のフィードバックの高速実行のうち低消費電力の処理を選択して実行してもよい。
周辺回路部121に実装される行方向自律露光処理部群2400は、図24に示した構成と同一であるため、図25では省略する。
列選択回路2301は、nビットのデジタル画素信号をn個のOR回路2501に出力する。制御ブロック400A内の自律露光処理部2500は、コントローラ2312のほか、n個のOR回路2501と、出力データラッチ回路2502と、nビットAND回路2503と、を有する。
コントローラ2312は、出力データラッチ回路2502からnビット信号が出力されると、リセット信号を出力データラッチ回路2502に入力する。
OR回路2501は、2入力1出力の論理回路である。OR回路2501の一方の入力は列選択回路に接続され、他方の入力はnビットAND回路2503の出力に接続される。
n個のOR回路2501は、出力データラッチ回路2502の入力に接続される。出力データラッチ回路2502は、n個のOR回路2501からのnビット信号を保持する。出力データラッチ回路2502は、水平転送用クロックが入力されると、nビットAND回路2503にnビット信号を出力する。また、出力データラッチ回路2502は、コントローラ2312からリセット信号が入力されると、保持しているnビット信号をリセットし、nビットのうち少なくとも1ビットが0であるnビット信号をnビットAND回路2503に出力する。
nビットAND回路2503は、n入力1出力のAND回路であり、出力データラッチ回路2502の出力が、nビットAND回路2503の入力に接続される。nビットAND回路2503の出力は、露光制御部412のセレクタ2512および各OR回路2501の入力に接続される。nビットAND回路2503からの出力が「0」であれば、nビットのデジタル画素信号を出力した画素列は飽和していないことを示す。nビットAND回路2503からの出力が「1」であれば、nビットのデジタル画素信号を出力した画素列は飽和していることを示す。以下、nビットAND回路2503からの出力が「1」の1ビット信号を飽和検出信号と称す。
画素列の画素201からのデジタル画素信号の値が「1」であれば、その画素201は飽和していることを示す。列選択回路2301からのnビット信号の値がすべて「1」であれば、その画素列全体が飽和していることを示す。この場合、各OR回路2501の一方の入力にはすべて「1」が入力されるため、各OR回路2501は、出力データラッチ回路2502に、値が「1」である1ビット信号を出力する。
出力データラッチ回路2502は、値がすべて「1」であるこのn個のビット信号を保持し、水平転送用クロックが入力されると、保持しているnビット信号をnビットAND回路2503に出力する。
nビットAND回路2503は、値がすべて「1」であるnビット信号が入力されると、値が「1」の飽和検出信号をセレクタ2512および各OR回路2501に出力する。これにより、出力データラッチ回路2502は、リセット信号が入力されるまで、nビットAND回路2503に、値がすべて「1」のnビット信号を出力することになる。したがって、nビットAND回路2503は、出力データラッチ回路2502にコントローラ2312からリセット信号が入力されるまで、飽和検出信号を出力することになる。
露光制御部412は、図24に示した構成のほか、シフトレジスタ2511とセレクタ2512とを有する。シフトレジスタ2511は、周辺回路部121からの露光値をシリアルパラレル変換し、レベルシフト部504およびセレクタ2512に出力する。
セレクタ2512は、シフトレジスタ2511からの露光値および設定露光値を入力する。セレクタ2512は、シフトレジスタ2511からの露光値および設定露光値のいずれか一方を、nビットAND回路2503からの出力信号に基づいて選択して、選択した露光値をラッチ回路2321に出力する。設定露光値とは、画素201が飽和しない程度の露光時間に対応する露光値であり、たとえば、露光時間が最短となるように設定された露光値である。
設定露光値は、たとえば、制御ブロック400A外の外部システムで算出されて設定される。設定露光値は、固定値でもよく、外部システムから選択されてもよい。外部システムは、たとえば、撮像素子100内の周辺回路部121、第3半導体基板130のデータ処理部103、または、撮像素子100を有する撮像装置内の撮像素子100と接続されている画像処理部である。
セレクタ2512は、具体的には、たとえば、nビットAND回路2503からの出力信号が飽和検出信号でない場合、シフトレジスタ2511からの露光値を選択してラッチ回路2321に出力する。一方、セレクタ2512は、nビットAND回路2503からの出力信号が飽和検出信号である場合、設定露光値を選択してラッチ回路2321に出力する。
制御ブロック400A内に自律露光処理部2500および露光制御部412により、制御ブロック400Aにおいて飽和が検出されるまで、周辺回路部121からの露光値を用いて自律露光制御が実行される。制御ブロック400Aにおいて飽和が検出されると、露光制御部412内の設定露光値を用いて自律露光制御が実行される。
これにより、非飽和状態の画素列については周辺回路部121からの露光値により高精度な露光値を設定するという処理と、飽和状態の画素列については非飽和状態となるような設定露光値に変更するという単純かつ高速なフィードバックが可能な処理と、を選択可能にすることができる。
また、制御ブロック400内の自律露光処理部2500は、図23に示した自律露光処理部411であってもよい。この場合、たとえば、ユーザ設定により、周辺回路部121内の自律露光処理部411と制御ブロック400内の自律露光処理部411とを選択可能にしてもよい。
たとえば、撮像素子100を実装した撮像装置は、電池残量に基づいて、周辺回路部121内の自律露光処理部411と制御ブロック400内の自律露光処理部411とを選択可能にしてもよい。この場合、撮像装置は、電池残量が所定値以上であれば、周辺回路部121内の自律露光処理部411による自律露光制御を選択し、所定値以上でなければ、制御ブロック400内の自律露光処理部411による自律露光制御を選択してもよい。また、高品質な撮像を行いたい場合は、ユーザは、周辺回路部121内の自律露光処理部411を選択し、消費電力を低減したい場合は、制御ブロック400内の自律露光処理部411を選択すればよい。
<自律露光制御方式のレイアウト>
つぎに、自律露光制御方式のレイアウトについて説明する。自律露光処理部411は、図23および図25に示したように制御ブロック400内に実装される場合と、図24および図25に示したように周辺回路部121内に実装される場合がある。前者については図26で説明し、後者については図27および図28で説明する。図26~図28では、制御ブロック400Aの回路構成を例に挙げて説明するが、制御ブロック400Bの場合、制御ブロック400A内の信号処理部402が信号処理部1602として制御ブロック400B外の第2半導体基板120上にレイアウトされることになる。
図26は、隣り合う制御ブロックに自律露光処理部を実装した場合のレイアウト例を示すブロック図である。図13では、複数の制御ブロック400Aのレイアウト例を示した。図26では、図23に示した自律露光制御方式1の構成において、図13のうち、行方向において画素駆動部413を介さずに隣り合う2つの制御ブロック400Aa,400Abの内部構成について詳細に説明する。
具体的には、たとえば、図26では、図13に示した行方向において画素駆動部413を介さずに隣り合う2つの制御ブロック400Aa,400Abを例に挙げて説明する。制御ブロック400Aa,400Abのいずれの内部構成であるかを示すため、制御ブロック400Aaの内部構成には符号の末尾にa,制御ブロック400Abの内部構成には符号の末尾にbを付す。
また、凡例で示した信号線で、内部構成の接続関係を示す。実線矢印はグローバル画素信号線2601Gであり、点線矢印はローカル画素信号線2601Lである。実線太矢印はグローバル制御信号線2602Gであり、点線太矢印はローカル制御信号線2602Lである。一点鎖線は制御ブロック間データ線2603である。画素信号線とは、画素信号を伝送する信号線であり、制御信号線とは、制御信号を伝送する信号線である。
グローバル画素信号線2601Gは、行方向の制御ブロック400Aで共有する画素信号線(水平転送線)である。ローカル画素信号線2601Lは、その制御ブロック400A内での画素信号線である。グローバル制御信号線2602Gは、行方向の制御ブロック400Aで共有する制御信号線である。ローカル制御信号線2602Lは、その制御ブロック400A内での制御信号線である。制御ブロック間データ線2603は、露光値演算部2313a,2313b間でデータを送受信するためのデータ線である。
制御ブロック400Aa,400Abでは、図13で説明したように、信号変換部422a,422b、自律露光処理部411a,411b、および露光制御部412a,412bがミラー配置される。
また、信号変換部422a,422b間には、制御ブロック400Aa,400Abで共通の信号出力部423が配置される。これにより、制御ブロック400Aa,400Ab間におけるレイアウト効率が向上する。
自律露光処理部411a,411b内部もミラー配置されるため、前処理部2311a,2311bが行方向に沿って配置される。信号変換部422a,422bからのデジタル画素信号が、信号出力部423を介してグローバル画素信号線2601Gに水平転送される。このため、前処理部2311a,2311bの各々は、信号変換部422a,422bおよび信号出力部423(列選択回路2301)と近接配置される。
これにより、前処理部2311a,2311bと信号出力部423との間のローカル画素信号線2601Lが他の内部構成を迂回せずに配線することができる。したがって、前処理部2311a,2311bと信号出力部423との間のデジタル画素信号の伝送効率が向上する。
コントローラ2312a,2312bおよび露光値演算部2313a,2313bも行方向に沿って配置される。具体的には、たとえば、行方向において、露光値演算部2313a,2313bが近接配置され、コントローラ2312a,2312bが離間配置される。たとえば、露光値演算部2313aからの露光値を用いて,露光値演算部2313bが露光値を算出するような場合、露光値演算部2313a,2313b間で通信が発生する。コントローラ2312a,2312bのように離間配置される場合に比べて、この通信距離が短縮される。したがって、露光値演算部2313bでの演算効率が向上する。
また、ローカル画素信号線2601Lは、信号出力部423と前処理部2311a,2311b、前処理部2311a,2311bと露光値演算部2313a,2313b、露光値演算部2313a,2313bと露光制御部412a,412bを接続する。したがって、ローカル画素信号線2601Lの配線長をより短くするため、前処理部2311a,2311b、露光値演算部2313a,2313b、および露光制御部412a,412bはそれぞれ、画素駆動部413a,413b寄りではなく、制御ブロック400Aa,400Ab間の境界に近接配置される。
このような配置により、制御ブロック400Aa,400Ab内の配線規模を縮小することができる。
図27は、周辺回路部121に自律露光処理部411を実装した場合のレイアウト例を示すブロック図である。図28は、図27に示した周辺回路部121の詳細な内部構成を示すブロック図である。第2半導体基板120において、制御回路部102の両側に周辺回路部121a,121bが配置される。
制御回路部102は、制御ブロック400Aごとに信号処理部402(信号入力部421、信号変換部422、信号出力部423)と、露光制御部412と、を有する。
周辺回路部121は、画素駆動部413と、行方向自律露光処理部群2400と、デジタル信号処理回路2701と、を有する。また、周辺回路部121は、タイミングジェネレータ2702を有する。
また、周辺回路部121の外側には、デジタル信号処理回路2701と近接して、出力IF2703が配置される。同様に、周辺回路部121の外側にはそれぞれ、タイミングジェネレータ2702と近接して、PLL回路2704が配置される。
タイミングジェネレータ2702は、1フレーム間に画素ブロック列の全列アドレスをデータサンプリング部2411に順次出力する。また、タイミングジェネレータ2702は、リセット信号を各自律露光処理部に出力する。
図28に示したように、制御ブロック400A内の信号出力部423は、デジタル画素信号をデータサンプリング部2401に出力する。データサンプリング部2401は、タイミングジェネレータ2702からの画素ブロック列の列アドレスを参照して、制御ブロック400Aからのデジタル画素信号を画素ブロック列ごとに振り分け、自律露光処理部411に出力する。また、データサンプリング部2401は、デジタル画素信号をデジタル信号処理部に出力する。
自律露光処理部411は、露光値を算出して露光制御部412に出力する。自律露光処理部411は、タイミングジェネレータからのリセット信号を受信すると、露光値をリセットする。
行方向自律露光処理部群2400-1~2400-Mにおいて、データサンプリング部2401と、行方向の自律露光処理部411とが、列方向に交互に配置される。これにより、制御信号線およびデータ信号線の配線長が削減される。
デジタル信号処理回路2701は、デジタル信号処理回路2701は、PLL回路2704からの出力信号を用いて、行方向自律露光処理部群2400からの露光値をシリアル変換して出力IF2703に送出する。タイミングジェネレータ2702は、行方向自律露光処理部群2400で用いられる各種タイミング信号を生成するためのクロック信号を行方向自律露光処理部群2400に供給する。
図27において、制御回路部102からの信号(たとえば、デジタル画素信号)は画素駆動部413を介して自律露光処理部411に出力され、自律露光処理部411からの露光値はデジタル信号処理回路2701に出力され、デジタル信号処理回路2701からの出力は出力IF2703に出力される。したがって、制御回路部102と出力IF2703との間では、制御回路部102から近接順に画素駆動部413、自律露光処理部411、およびデジタル信号処理回路2701が配置される。
また、行方向自律露光処理部群2400は、タイミングジェネレータ2702と通信するため、タイミングジェネレータ2702とも近接配置される。デジタル信号処理回路2701およびタイミングジェネレータ2702は、不図示のコンピュータによって自動的に配置配線される自動配置配線領域2700内で近接配置される。
このように、自律露光処理部411は、周辺回路部121内において、信号の流れに従って、自動配置配線領域2700に近接配置される。したがって、周辺回路部121内での配線規模の縮小を図ることができる。
<露光時間変更時の反映期間短縮>
つぎに、露光時間を変更するときの反映期間の短縮について、図29~図38を用いて説明する。
図29は、露光時間の反映期間の遅延例を示す説明図である。図29では、1/2フレーム分の露光時間(以下、1/2フレーム露光)から1フレーム分の露光時間(以下、1フレーム露光)に変更する場合を例に挙げて説明する。図29の横軸は時間で、縦軸は画素ブロック内行番号である。図29では、画素ブロック200の画素行数mを32行とする。
1/2フレーム露光において、画素ブロック200の画素行の各画素201について順次、排出部302のゲート端子に排出制御信号φPDRSTが入力されると、画素行ごとの画素201で電荷の蓄積、すなわち露光が開始される(リセット1~3)。
1/2フレーム露光において、リセット1~3の各々から1/2フレーム露光経過時に、画素ブロック200の画素行の各画素201について順次、転送部301のゲート端子に転送制御信号φTXが入力されると、フレームFiにおける当該画素ブロック200の読出し1が開始され、最終画素行からアナログ画素信号が読み出されるとフレームF1における当該画素ブロック200の読出期間iが終了する。
読出し期間iで読み出された画素信号は、信号処理部402でデジタル信号として外部にデータ転送iが実行される。また、読出し期間iで読み出されデジタル変換された画素信号について、制御ブロック400は露光値演算iを実行する。
ここで、読出し期間iの経過前に1/2フレーム露光から1フレーム露光への変更指示が制御ブロック400に入力されたとする。露光値演算iの演算結果をフレームF(i+1)の1フレーム露光に反映させる場合、露光値演算iの終了後でなければならない。このため、露光値演算iの終了後、最初に到来する読出開始時点(読出し3)のタイミングでリセット4が実行されることになる。すなわち、露光値演算iの終了よりも前に、リセット2が開始されているため、読出し2のタイミングで露光値演算iの演算結果をフレームF(i+1)の1フレーム露光に反映できない。
なお、更新後の1フレーム露光において、リセット4から1フレーム露光経過時に、画素ブロック200の画素行の各画素201について順次、転送部301のゲート端子に転送制御信号φTXが入力されると、フレームF(i+1)における当該画素ブロック200の読出し4が開始され、最終画素行からアナログ画素信号が読み出されるとフレームF(i+1)における当該画素ブロック200の読出期間i+1が終了する。
読出し期間i+1で読み出された画素信号は、信号処理部402でデジタル信号として外部にデータ転送i+1が実行される。また、読出し期間i+1で読み出されデジタル変換された画素信号について、制御ブロック400は露光値演算i+1を実行する。
このように、図29では、1/2フレーム露光から1フレーム露光に変更する場合、1フレーム露光を反映するまでに2フレーム分の遅延が発生する。なお、1/2フレーム露光未満から1フレーム露光に変更する場合も同様である。
図30は、露光時間の反映期間短縮例1を示す説明図である。図30では、図29と同様、1/2フレーム露光から1フレーム露光に変更する場合を例に挙げて説明する。図29との相違点は、図30では、読出し1~4のタイミングで1フレーム露光の強制リセット1~4が入力される点である。
強制リセット1~4は、リセット1~4と同様、画素ブロック200の画素行の各画素201について順次、排出部302のゲート端子に入力される排出制御信号φPDRSTであり、これにより、画素行ごとの画素201で電荷の蓄積、すなわち露光が開始される。
ここで、読出し期間iの経過前に1/2フレーム露光から1フレーム露光への変更指示が制御ブロック400に入力されたとする。露光値演算iの演算結果をフレームF(i+1)の1フレーム露光に反映させる場合、図29では、露光値演算iの終了後でなければならなかったが、図30では、強制リセット2が入力されると、露光値演算iの終了を待たずに、画素行ごとの画素201で、フレームF(i+1)における画素ブロック200で電荷の蓄積が開始される。この場合、制御ブロック400は、リセット3を入力しないように画素201を駆動制御する。
このあとは、1フレーム露光が継続する。すなわち、読出し期間i+1の終了のタイミングで読出し4が開始され、強制リセット4がかかる。これにより、フレームF(i+2)における画素ブロック200で電荷の蓄積が開始される。この場合、制御ブロック400は、リセット5を入力しないように画素201を駆動制御する。
このように、図30では、1/2フレーム露光から1フレーム露光に変更する場合、1フレーム露光を反映するまでの遅延が1フレーム分に短縮される。このような短縮は、1/2フレーム露光未満から1フレーム露光に変更する場合も同様である。
また、1フレーム露光から1/2露光以下に変更する場合であっても強制リセットは入力され続けるが、リセットも入力される。たとえば、露光値演算i+1の終了前に1フレーム露光から1/2露光以下への変更指示が制御ブロック400に入力された場合、露光値演算i+1の演算結果(たとえば、1/2フレーム露光)は、露光値演算i+1の終了後最初に到来するリセット5で反映され、フレームF(i+2)における画素ブロック200で電荷の蓄積が開始されることになる。
図31は、露光時間の反映期間短縮例2を示す説明図である。図31では、1画素ブロック200内の全画素201をK個(Kは2以上の整数)の画素領域の各々で制御可能にする例である。図31では、1画素ブロック200の行数を32行とし、1つの画素ブロック200の行数を8行とし、1制御ブロック400で4つの画素領域3101~3104を制御する例を示す。
図30では、画素ブロック200の32行の読出しが終わるまで露光値演算および露光値の反映ができなかったが、図31では、画素領域3101の8行の読出しが終了すれば、画素領域3102~3104の読出しが終了していなくても、制御ブロック400は、画素領域3101の露光値演算および露光値の反映が実行可能である。
このように、1つの制御ブロック400で複数の画素領域3102~3104を制御する場合でも、1フレーム露光の反映までの遅延が1フレームに短縮され、読出し1から2フレーム目で、1フレーム露光でのデータ出力が画素領域3101~3104ごとに可能になる。
図32は、露光時間変更が発生する場合のタイミングチャート1-1であり、図33は、露光時間変更が発生する場合のタイミングチャート1-2である。図32および図33は、図29の例におけるタイミングチャートである。
図32および図33では、フレームFiについて1/2フレーム露光が開始され、その後1フレーム露光への変更があると、フレームFiから3フレーム後のフレームF(i+3)において1フレーム露光に変更されたことを示す。
図34は、露光時間変更が発生する場合のタイミングチャート2-1であり、図35は、露光時間変更が発生する場合のタイミングチャート2-2である。図34および図35は、図30の例におけるタイミングチャートである。
図34および図35では、フレームFiについて1/2フレーム露光が開始され、その後1フレーム露光への変更があると、フレームFiから2フレーム後のフレームF(i+2)において1フレーム露光に変更されたことを示す。フレームF(i+2)以降、1フレーム露光が継続する場合は、強制リセットのみ駆動することになる。
図36は、露光時間変更が発生する場合のタイミングチャート3-1であり、図37は、露光時間変更が発生する場合のタイミングチャート3-2であり、図38は、露光時間変更が発生する場合のタイミングチャート3-3である。図36~図38は、図30のように強制リセットを駆動する場合で、かつ、1フレーム露光から1/2フレーム露光に変更する例におけるタイミングチャートである。
1フレーム露光については、フレームNごとに強制リセット0~3が駆動される。フレームNにおいて1/2フレーム露光に変更されると、フレームNについての露光値の演算終了後のフレームF(i+2)について、1/2フレーム露光のリセット1が駆動される。その後、フレームF(i+3)についても同じタイミングで1/2フレーム露光のリセット2が駆動される。図38において、1フレーム内において、強制リセットと1/2フレーム露光のリセットとが駆動するが、強制リセット後に1/2フレーム露光のリセットが駆動されるため、強制リセットは1/2フレーム露光のリセット駆動により反映されず、露光時間は1/2フレーム露光になる。
<第2半導体基板120外への露光値の読出し>
つぎに、第2半導体基板120外への露光値の読出しについて説明する。第2半導体基板120外への露光値の読出し方法は、図23~図25に示したシフトレジスタから出力する方法のほか、2つある。
1つは、1画素ブロック200分の画素信号(以下、画像信号)とは別経路で露光値を読み出して、画像信号のヘッダとして出力する方法であり、図39で説明する。もう1つは、デジタル画素信号とともに露光値を水平転送線経由で読み出して、画像信号とともに第2半導体基板120外へ出力する方法であり、図41で説明する。
図39は、第2半導体基板120外への露光値の読出し方法1を示す説明図である。水平転送線3900は、たとえば、16ビットの転送線であり、各制御ブロック400Aとデジタル信号処理回路2701とを接続する。データ線3901は、各制御ブロック400Aの画素制御部401とデジタル信号処理回路2701とを接続する。
各制御ブロック400Aの信号処理部402からの画素201ごとのデジタル画素信号は、水平転送線3900により、デジタル信号処理回路2701に出力される。露光値の読出しは、水平転送線3900とは別経路となる。したがって、信号線4100は水平転送線3900よりも低周波で露光値を出力可能である。
デジタル信号処理回路2701は、信号線4100からの露光値を、画像信号のヘッダ(フッタでもよい)として付与し、ヘッダおよび画像信号からなる画像データをデータ処理部103に出力する。図39の構成によれば、後述する図41の場合に比べて、データ処理部103への画像データの送信量が低減する。
図40は、第2半導体基板120外への露光値の読出し方法2を示す説明図である。水平転送線3900は、たとえば、16ビットの転送線であり、各制御ブロック400とデジタル信号処理回路2701とを接続する。各制御ブロック400の信号処理部402からの画素201ごとのデジタル画素信号は、水平転送線3900により、デジタル信号処理回路2701に出力される。各制御ブロック400の画素制御部401からの露光値は、対応するデジタル画素信号と同じタイミングで、水平転送線3900により、第2半導体基板120外に出力される。
デジタル信号処理回路2701は、出力IF2703を介して、第3半導体基板130のデータ処理部103に接続される。デジタル信号処理回路2701は、信号処理部402からの画像信号に、同一制御ブロック400の画素制御部401からの露光値を埋め込んで、データ処理部103に出力する。たとえば、1画素分のデジタル画素信号が12ビット、露光値が4ビットとすると、16ビットのデジタル画素信号として第2半導体基板120外に出力される。
このように、1画素分のデジタル画素信号の一部に露光値が含まれることになるため、データ処理部103においてピクセルごとに露光時間の補正が容易になる。
なお、図39および図40において、制御ブロック400Bの場合、信号処理部402に替えて、制御回路部210外の信号処理部1602と水平転送線3900とが接続され、信号処理部1602からの画素201ごとのデジタル画素信号が、水平転送線3900により、デジタル信号処理回路2701に出力される。
<制御ブロック400内部での自律露光制御の高速化および制御ブロック400内外の露光値の切替による露出制御の高精度化>
つぎに、図23で示した自律露光制御の他の例について、図41~図51を用いて説明する。図41~図51では、制御ブロック400内部での自律露光制御の高速化と、制御ブロック400内外の露光値の切替による露出制御と、を実現する。まずは、図41~図47を用いて、制御ブロック400内部での自律露光制御の高速化について説明する。なお、図41~図47では、制御ブロック400Aを例に挙げて説明するが、制御ブロック400Bでも、信号処理部402と同様の構成を信号処理部1602に配置すればよいため、制御ブロック400Bでも実装可能である。
[制御ブロック400内部での自律露光制御の高速化]
図41は、制御ブロック400A内部での自律露光制御の高速化例1を示すブロック図である。制御ブロック400Aは、n個のADC500と、信号出力部423の一例であるSRAM4100と、を有する。図41では、説明を簡略化するため、ADC500を1個とする。
本例では、ADC500でデジタル変換された画素201ごとの画素信号を13ビットのデジタル画素信号とする。このデジタル画素信号は、SRAM4100に保持され、図23に示したように、列選択回路2301および水平転送線2300を介して周辺回路部121に出力される。また、13ビットのデジタル画素信号のうち上位4ビット信号は、自律露光処理部4101に出力される。
自律露光処理部4101は、露光制御部412内のセレクタ4103に接続される。また、露光制御部412は、画素ブロック制御部503、レベルシフト部504、およびラッチ回路2321のほか、シフトレジスタ4102と、セレクタ4103と、を有する。シフトレジスタ4102には、設定露光値が保持されている。
セレクタ4103は、入力側においてシフトレジスタ4102および自律露光処理部4101と接続され、出力側においてラッチ回路2321に接続される。セレクタ4103は、選択信号に基づいて、シフトレジスタ4102からの設定露光値と、自律露光処理部4101からの露光値と、のうちいずれ一方の露光値を選択する。選択信号は、設定露光値と、自律露光処理部4101からの露光値と、のうちいずれかを選択する信号である。選択信号は、上述した外部システムからセレクタ4103に入力される。セレクタ4103によって選択された露光値は、ラッチ回路2321に出力される。
図42は、制御ブロック400A内部での自律露光制御の高速化例1におけるカウンタラッチの一例を示す説明図である。カウンタラッチ(記憶部)502は13ビットのデジタル画素信号を保持し、SRAM4100に出力する。図42において、「x」は「0」または「1」を示す。ハッチングされた上位4ビットのデジタル信号は、SRAM4100を介して自律露光処理部4101に出力される。
図43は、制御ブロック400A内部での自律露光制御の高速化例1における自律露光制御の具体例を示す説明図である。自律露光処理部4101はルックアップテーブル4300を保持する。ルックアップテーブル4300は、上位4ビット4301と露光時間4302とを対応付けたテーブルである。便宜的に、上位4ビット4301と露光時間4302とを対応付ける、13ビットのデジタル画素信号が取り得る値の範囲を記載した。
SRAM4100から上位4ビット信号が入力されると、自律露光処理部4101は、ルックアップテーブル4300を参照して上位4ビット4301を特定し、対応する露光時間4302を読み出す。自律露光処理部4101は、読みだした露光時間4302を示す4ビット信号をセレクタ4103に出力する。
シフトレジスタ4102は、設定値4311と露光時間4312とを対応付けた設定値テーブル4310を有する。シフトレジスタ4102は、外部システムからの4ビットの入力設定値に一致する設定値4311、または、入力露光時間に一致する露光時間4312に対応する設定値4311を、設定露光値としてセレクタ4103に出力する。
画素201が飽和しているか否かが重要であるため、記憶部502の一例であるカウンタラッチ(以下、カウンタラッチ502)は、デジタル画素信号の13ビットをすべて自律露光処理部4101に出力する必要はない。また、下位9ビットにはノイズが含まれるため、画素201が飽和しているか否かについては重要ではない。したがって、自律露光処理部4101は、ルックアップテーブル4300を参照して、上位4ビット信号で露光時間4302を特定する。これにより、自律露光処理部4101の処理の高速化を実現することができる。
つぎに、制御ブロック400A内部での自律露光制御の高速化例2について説明する。制御ブロック400A内部での自律露光制御の高速化例2では、デジタル画素信号の上位ビットを用いて、前回出力された露光値の維持、1段上昇、1段下降のいずれかを選択することにより、露光値を決定する例である。ブロック構成は、図41と同一であるため省略する。
図44は、制御ブロック400A内部での自律露光制御の高速化例2におけるカウンタラッチ502の一例を示す説明図である。活用例2では、カウンタラッチ502は、ハッチングされた上位3ビットのデジタル信号を、SRAM4100を介して自律露光処理部4101に出力する。
図45は、制御ブロック400A内部での自律露光制御の高速化例2における自律露光制御の具体例を示す説明図である。自律露光処理部4101はルックアップテーブル4500を保持する。ルックアップテーブル4500は、上位3ビット4501と処置4502とを対応付けたテーブルである。便宜的に、上位3ビット4501と処置4502とを対応付ける、13ビットのデジタル画素信号が取り得る値の範囲を記載した。
自律露光処理部4101は、ルックアップテーブル4500の上位3ビット4501の値「001」(処置4502の「keep」に対応)を基準値に設定する。また、自律露光処理部4101は、初回の場合はシフトレジスタの設定値4311、2回目以降はセレクタ4103から1つ前のフレームで出力された設置値(前回出力値と称す。)を保持する。
SRAM4100から上位3ビット信号が入力されると、自律露光処理部4101は、ルックアップテーブル4500を参照して上位3ビット4501を特定し、対応する処置4502を読み出す。自律露光処理部4101は、読みだした処置4502で前回出力値を更新する。
ここで、前回出力値を「0011」とする。上位3ビット4501が「000」であれば、処置4502は「1段up」である。この場合、自律露光処理部4101は、前回出力値「0011」を1段上昇させて「0100」に更新し、更新した設定値「0100」をセレクタ4103に出力する。
また、上位3ビット4501が「001」であれば、処置4502は「keep」、すなわち、現状維持である。この場合、自律露光処理部4101は、前回出力値「0011」をセレクタ4103に出力する。また、上位3ビット4501が、たとえば、「011」であれば、処置4502は「1段down」である。この場合、自律露光処理部4101は、前回出力値「0011」を1段下降させて「0010」に更新し、更新した設定値「0010」をセレクタ4103に出力する。
活用例1と同様、画素201が飽和しているか否かが重要であるため、カウンタラッチ502は、デジタル画素信号の13ビットをすべて自律露光処理部4101に出力する必要はない。また、下位10ビットにはノイズが含まれるため、画素201が飽和しているか否かについては重要ではない。
したがって、自律露光処理部4101は、ルックアップテーブル4500を参照して、上位3ビット信号で露光時間4302の処置4502を実行する。これにより、自律露光処理部4101の処理の高速化を実現することができる。
活用例2では、自律露光処理部4101は露光時間4312の1段分の上昇または下降という処置4502を実行するため、扱う上位ビット数は、4ビットではなく3ビットで十分である。したがって、活用例1に比べてカウンタラッチ502から自律露光処理部4101への伝送ビット幅を削減することができる。
また、ルックアップテーブル4500は一例であり、1段up、keep、および1段downの範囲を拡張したり縮小したりしてもよい。また、たとえば、上位3ビット4501の「1xx」の処置4502を「2段dowm」としてもよい。また、処置4502の値「1段up」、「1段down」および「keep」のうちいずれか1つを除外してもよい。
つぎに、制御ブロック400A内部での自律露光制御の高速化例3について説明する。制御ブロック400A内部での自律露光制御の高速化例3では、上述した高速化例1、2とは異なり、信号線202からのアナログの画素信号を自律露光処理部4101に出力して、自律露光制御を実行する例である。
図46は、制御ブロック400A内部での自律露光制御の高速化例3を示すブロック図である。自律露光処理部4101は、画素ブロック200の各画素列の信号線202に接続されている。自律露光処理部4101は、比較器4601と、1ビットラッチ4602と、ダウンカウンタ4603と、を有する。
図47は、比較器4601の一例を示す回路図である。比較器4601は、いわゆるCMOSインバータであり、アナログ画素信号の電圧と電圧しきい値とを比較する。光電変換部300に蓄積される電荷が少ないほど、信号線202を流れる画素201から比較器4601へのアナログ画素信号は高電位となる。アナログ画素信号の電圧がしきい値電圧を超えると、比較器4601から1ビットラッチ4602に「0」が出力される。そして、1ビットラッチ4602は、「0」を保持する。
光電変換部300に蓄積される電荷が多くなるほど、信号線202を流れる画素201から比較器4601へのアナログ画素信号は低電位となる。アナログ画素信号の電圧がしきい値電圧以下になると、比較器4601から1ビットラッチ4602に「1」が出力される。そして、1ビットラッチ4602は、「1」を保持し、ダウンカウンタ4603に出力する。
図46に戻り、ダウンカウンタ4603は、1ビットラッチ4602から「1」を示す1ビット信号が入力されるまで、セレクタ4103に信号を出力しない。これにより、セレクタ4103は、シフトレジスタ4102での設定露光値を選択して、ラッチ回路2321に出力する。一方、ダウンカウンタ4603は、1ビットラッチ4602から「1」を示す1ビット信号が入力されると、シフトレジスタ4102の設定露光値となる設定値4311を1段下降させる。たとえば、設定露光値が設定値4311の「0111」である場合、シフトレジスタ4102は、「0111」から1段下げて「0110」を設定露光値としてセレクタ4103に出力する。セレクタ4103は、更新後の設定値「0110」を選択してラッチ回路2321に出力する。
信号線202の活用例によれば、デジタル変換する前のアナログ画素信号を用いて画素201の飽和を検出して露光時間を自律的に短縮制御するため、デジタル画素信号を用いて自律露光制御する場合に比べて処理の高速化を図ることができる。
また、1ビットラッチ4602において複数回連続で「0」の1ビット信号が入力された場合、1ビットラッチ4602は「1」を示す1ビット信号をダウンカウンタ4603に出力してもよい。この場合、その画素201は暗い状態が継続しているため、ダウンカウンタ4603は設定露光値を1段上昇させる制御をしてもよい。
[制御ブロック400内外の露光値の切替による露出制御]
つぎに、制御ブロック400内外の露光値の切替による露出制御について、図48~図51を用いて説明する。制御ブロック400内外の露光値の切替による露出制御は、外部システムによって実行される。
図48は、第2半導体基板120内外の露光値の切替による露出制御例1を示す説明図である。露出制御例1は、隣り合う画素ブロック200との露光時間差(段差)の低減により露出制度の高精度化を図る。外部システムは、画素部101から得られた画像データ4800について露光テーブル4810を作成する。露光テーブル4810は、画素ブロック200ごとのTV値を算出したテーブルである。TV値は、画素ブロック200に設定された露光時間を示す。
外部システムは、列方向に配列された1以上の画素ブロック(画素ブロック列)または行方向に配列された1以上の画素ブロック(画素ブロック行)で構成される境界部において、TV値の段差がしきい値以上となる箇所を特定する。たとえば、画像データ4800のように、たとえば、発光しているフィラメントとその黒い背景とを含む画像領域4801では、境界部において、TV値の段差がしきい値以上となり、ノイズが増大する。
このため、外部システムは、境界部の画素ブロック列または画素ブロック行を特定し、TV値の段差がしきい値以上にならないように更新する。図48では、露光テーブル4810の左から2列目の画素ブロック列4812のTV値と3列目の画素ブロック列4813のTV値の段差がしきい値以上となっているため、画素ブロック列4812および画素ブロック列4813が境界部となる。そして、左から3列目の画素ブロック列4813のTV値が更新される。たとえば、外部システムは、左から2列目の画素ブロック列4812の各々のTV値と、左から4列目の画素ブロック列4814の各々のTV値との平均値(端数は切り捨てでも繰り上げでもよい)を、左から3列目の画素ブロック列4813のTV値に設定する。
なお、外部システムは、左から1列目の画素ブロック列4811の各々のTV値と、左から3列目の画素ブロック列4813の各々のTV値との平均値(端数は切り捨てでも繰り上げでもよい)を、左から2列目の画素ブロック列4812のTV値に設定してもよい。
外部システムは、更新したTV値の画素ブロック200を担当する制御ブロック400について、更新したTV値を設定露光値としてシフトレジスタ4102に書き込み、シフトレジスタ4102からの設定露光値を選択する選択信号をセレクタ4103に出力する。これにより、明暗の境界部のノイズを低減した画像データを得ることができる。
図49は、第2半導体基板120内外の露光値の切替による露出制御例2を示す説明図である。露出制御例2は、発光体、移動体、または回転体などの被写体の発光周波数、移動周波数または回転周波数と撮像素子100のサンプリング周波数とで位相が合わない場合に、制御ブロック400による自律露光制御から外部システムによる露出制御に切り替えることで、露出の安定化を図る。
被写体の発光周波数、移動周波数または回転周波数と撮像素子100のサンプリング周波数とが合わない場合、ある画素ブロック200の輝度が明暗を繰り返す。自律露光処理部での露光値は、1フレーム遅延して反映されるため、画素ブロック200の輝度が「明」のときに、1フレーム遅延した長秒の露光値になり、当該画素ブロック200は撮影画像において白飛びする。
また、画素ブロック200の輝度が「暗」のときに、1フレーム遅延した短秒の露光値になり、当該画素ブロック200は撮影画像において黒つぶれする。このように当該画素ブロック200において、上述した被写体の周波数と露光値との位相が合わないことで白飛びと黒つぶれが交互に出現して、発振し続ける。
このような場合、外部システムは、画素ブロック200ごとに白飛びおよび黒つぶれの繰り返し回数または繰り返し時間を検出し、発振が検出された画素ブロック200については、シフトレジスタ4102からの設定露光値を選択する選択信号をセレクタ4103に出力する。これにより、白飛びおよび黒つぶれの発振が回避され、当該画素ブロック200の露出が安定する。露出安定後は、外部システムは、自律露光処理部411,4101からの露光値を選択する選択信号をセレクタ4103に出力してもよい。
図50は、制御ブロック400内外の露光値の切替による露出制御例3を示す説明図である。露出制御例3は、制御ブロック400内の自律露光制御および外部システムによる露出制御のいずれを適用するかを画素ブロック200ごとに設定することにより、露出の適正化を図る。
外部システムは、欠陥画素数が許容数以下の画素ブロック200(以下、第1画素ブロック5001と称す)については、自律露光処理部411によって得らえた露光値を選択する選択信号をセレクタ4103に出力する。一方、外部システムは、欠陥画素数が許容数以下でない画素ブロック200(以下、第2画素ブロック5002と称す)または一部遮光されたAF画素を含む画素ブロック200(以下、第3画素ブロック5003と称す)については、シフトレジスタ4102からの設定露光値を選択する選択信号をセレクタ4103に出力する。
なお、出荷後に後発的に欠陥画素が特定され、第1画素ブロック5001から第2画素ブロック5002に変更された画素ブロック200については、外部システムは、当該画素ブロック200を担当する制御ブロック400のセレクタ4103に、シフトレジスタ4102からの設定露光値を選択する選択信号を出力することになる。
また、出荷時に欠陥画素数がわかっている第2画素ブロック5002や第3画素ブロック5003については、その制御ブロック400の自律露光処理部411にオフセットデータを設定しておく。オフセットデータが与えられた画素ブロック200については、外部システムは、自律露光処理部411によって得らえた露光値を選択する選択信号をセレクタ4103に出力する。
ここで、オフセットデータとは、その画素ブロック200における露光値を補正するためのパラメータであり、第2画素ブロック5002であれば、欠陥画素の位置である。これにより、自律露光処理部411は、前処理部において欠陥画素を除外して、デジタル画素信号の値の最大値または平均値を算出することができる。
また、第3画素ブロック5003であれば、オフセットデータは、AF画素の位置と重みである。AF画素は受光面積の一部が遮光されているため、遮光面積がAF画素本来の受光面積の半分であれば、AF画素からのデジタル画素信号を2倍にする必要があるため、重みは2である。
同様に、遮光面積がAF画素本来の受光面積の1/3であれば、AF画素からのデジタル画素信号を3倍にする必要があるため、重みは3である。このように、重みは、画素201の受光面積/AF画素の遮光面積となる。また、第3画素ブロック5003についても、第2画素ブロック5002と同様に、オフセットデータは、AF画素の位置としてもよい。そして、自律露光処理部411は、前処理部2311においてAF画素を除外して、デジタル画素信号の値の最大値または平均値を算出してもよい。
なお、出荷後に後発的に欠陥画素が特定され、第1画素ブロック5001から第2画素ブロック5002に変更された画素ブロック200については、外部システムは、当該画素ブロック200を担当する制御ブロック400の自律露光処理部411に、欠陥画素についてのオフセットデータを設定してもよい。
このように、画素ブロック200内の画素の欠損具合により、制御ブロック400内の自律露光制御および外部システムによる露出制御のいずれを適用するか設定することができ、画素ブロック200ごとの露出の適正化を図ることができる。
<制御ブロック400毎の露光値の読み取り方法>
つぎに、制御ブロック400毎の露光値の読み取り方法について説明する。画素ブロック200ごとの露光値を外部システムに出力して画像を生成する場合、撮像素子100外の外部システムは、画素ブロック200ごとの露光値に基づいて、画素ブロック200の各画素201のデジタル画像信号を復調(ゲイン)する必要がある。この場合、撮像素子100は、画素ブロック200からの各画素201のデジタル画像信号(以下、画素ブロック200の画像信号)に、画像ブロックIDおよび露光値を含む付加情報を設定して、外部システムに出力することになる。
画素ブロック200の画像信号に付加情報を設定すると、付加情報が設定された分、外部システムへの送信データ量が増加し、通信速度が低下したり消費電力量が増加したりする。また、露光制御の微細化により画素ブロック200のサイズが小さくなるほど(1画素ブロック200内の画素数が少なくなるほど)、通信速度の低下や消費電力量の増加の影響が増大する。以下、通信速度の低下および消費電力量の増加を抑制するための制御ブロック400毎の露光値の読み取り方法について説明する。
図51は、制御ブロック400毎の露光値の読み取り例1を示す説明図である。第1半導体基板110の画素部101は、被写体光を受光する有効画素領域5111と、有効画素領域5111の周囲に形成された光学的黒画素領域5112と、を有する。有効画素領域5111は、これまでに説明した複数の画素ブロック200で構成される。
光学的黒画素領域5112は、光学的黒画素の集合である。光学的黒画素とは、光電変換部300が受光可能な受光領域が遮光された画素201である。光学的黒画素では、光が入射しないため、光学的黒画素の露光時間は入射光量に依存せず入射時間によって一義的に決まる。また、光学的黒画素領域5112も、有効画素領域5111と同様、複数の画素ブロック200で構成される。光学的黒画素領域5112内の画素ブロック200をOB画素ブロック5120と称す。
全OB画素ブロック5120のうち1以上のOB画素ブロック5120に対応する制御ブロック400(以下、OB制御ブロック5140と称す。)の露光制御部412のシフトレジスタ4102には、設定露光値として、露光時間(たとえば、1ms,2ms,4ms,…,100msのいずれか)に対応する露光値が設定されている。OB制御ブロック5140は、制御ブロック400と通信可能に接続される。
また、有効画素領域5111内の全画素ブロック200のうち少なくとも1つの画素ブロック200内には、1個以上の基準画素5101が設けられる。基準画素5101は、光学的黒画素と同様、光電変換部300が受光可能な受光領域が遮光された画素201である。また、基準画素5101は、光学的黒画素と同様、光が入射されないため、光学的黒画素の露光時間は入射光量に依存せず入射時間によって一義的に決まる。
画素ブロック200において、各画素201は、画素信号を制御ブロック400に出力する。制御ブロック400の前処理部2311は、基準画素5101の画素信号の統計値(たとえば、平均値、中央値、最大値、または最小値。基準画素前処理結果と称す。)を算出し、露光値演算部2313に出力する。
各OB画素ブロック5120においても、各光学的黒画素は画素信号をOB制御ブロック5140に出力する。各OB制御ブロック5140の前処理部2311は、各光学的黒画素の画素信号の統計値(以下、黒画素前処理結果と称す。)を算出する。
制御ブロック400の露光値演算部2313は、各OB制御ブロック5140の前処理部2311による黒画素前処理結果を取得する。そして、制御ブロック400の露光値演算部2313は、基準画素算出結果と各黒画素前処理結果とを比較する。制御ブロック400の露光値演算部2313は、基準画素算出結果との差が最も小さい黒画素前処理結果を特定する。
そして、制御ブロック400の露光値演算部2313は、特定した黒画素前処理結果の算出元のOB制御ブロック5140から、当該OB制御ブロック5140が保持する露光値を取得する。制御ブロック400の露光値演算部2313は、取得した露光値を露光制御部412に出力する。
このように、制御ブロック400毎に、基準画素5101および光学的黒画素からの画素信号を比較することにより、光の入射光量に依存せず入射時間によって一義的に決まる露光値の読み取ることができる。また、制御ブロック400は、このように読み出された露光値を、対応する画素ブロック200における各画素201のデジタル画素信号に含めて、外部システムに出力する。これにより、通信速度の低下および消費電力量の増加を抑制することができる。
また、1つの画素ブロック200に複数の基準画素5101を配置することにより、基準画素5101に画素欠陥がある場合でも他の基準画素5101で補完することができる。また、複数の基準画素5101は、異なる行または異なる列に配置してもよい。これにより、画素ブロック200内での線欠陥により、同一行または同一列に配置された複数の基準画素5101の画素欠陥を回避することができる。また、複数の基準画素5101は、離間して配置してもよい。これにより、基準画素5101をその周辺画素のデジタル画素信号で補完することができる。
図52は、制御ブロック400毎の露光値の読み取り例2を示す説明図である。読み取り例2は、図51に示した読み取り例1とは異なり、制御ブロック400で露光値を読み取る例である。
画素ブロック200は、1以上の基準画素5202を有する。基準画素5202が複数配置されている場合、基準画素5202ごとに露光値(たとえば、Tv0~Tv8)が異なるように設定される。読み取り例2では、画素ブロック200内の基準画素5202を除く画素領域5200の露光値を、基準画素5202について得られた露光値によって決定する例である。なお、基準画素5202は、図51に示した基準画素5101のように遮光されていない。
制御ブロック400において、自律露光処理部411は、基準画素5202からのデジタル画素信号の値S0~S8と、対象画素領域5200のデジタル画素信号の値SPと、を取得する。対象画素領域5200のデジタル画素信号の値SPは、たとえば、対象画素領域5200内の基準画素5202を除く全画素201のデジタル画素信号の統計値である。
図53は、制御ブロック400毎の露光値の読み取り例2における制御ブロック400の詳細なブロック構成例を示すブロック図である。図53では、制御ブロック400Aを例に挙げて説明するが、制御ブロック400Bでも、信号処理部402と同様の構成を信号処理部1602に配置すればよいため、制御ブロック400Bでも実装可能である。制御ブロック400Aは、信号処理部402(信号入力部421、信号変換部422、信号出力部423)と、自律露光処理部411と、露光制御部412と、画素駆動部413と、のほか、設定部5300を有する。
設定部5300は、基準画素5202の各々に対し、それぞれ異なるリセットタイミングで露光を開始するリセット信号(TX2)を生成して出力する。基準画素5202の各々は、設定部5300からのリセット信号が入力されたタイミングで露光(光電変換部300の蓄積)の開始(終了でもよい)する。
自律露光処理部411は、対象画素領域5200のデジタル画素信号の値SPとの差が最も小さい基準画素5202のデジタル画素信号の値を、S0~S8の中から特定する。自律露光処理部411は、特定した値のデジタル画素信号を出力した基準画素5202に設定された露光値(たとえば、Tv0~Tv8)を、対象画素領域5200の露光値に設定する。
対象画素領域5200内の各画素201は、上述したように、自律露光処理部411によって設定された露光値にしたがって、リセット駆動、たとえば、露光を開始することになる。
このようにして、制御ブロック400毎に露光値の読み取ることにより、対応する画素ブロック200における各画素201のデジタル画素信号に露光値を含めて、外部システムに出力することができる。したがって、通信速度の低下および消費電力量の増加を抑制することができる。
また、1つの画素ブロック200に同一露光値に設定された複数の基準画素5202を配置してもよい。これにより、基準画素5202に画素欠陥がある場合でも他の基準画素5202で保管することができる。また、複数の基準画素5202は、異なる行または異なる列に配置してもよい。これにより、画素ブロック200内での線欠陥により、同一行または同一列に配置された複数の基準画素5202の画素欠陥を回避することができる。
<制御ブロック400毎自律露光制御における色ずれ軽減>
撮像素子100において、R画素、G画素およびB画素のどれかの色が飽和すると、デモザイク後カラー画像化処理した際に、色ずれが発生する。たとえば、画素ブロック200内の全画素201のデジタル画素信号の平均値では飽和していなくても、RGB単色のいずれかの平均値は飽和している場合がある。一方、RGB単色に分けて飽和を検出すると、回路規模が増大する。
撮像素子100は、画素ブロック200毎に自律露光制御を行うが、このような色ずれなどの画質問題を回避する必要がある。ここでは、画素ブロック200毎にRGB各色が飽和しないように、適切な露光時間を設定する撮像素子100による色ずれ軽減例について説明する。
[色ずれ軽減例1]
図54は、色ずれ軽減例1における前処理部2311の内部構成例を示すブロック図である。前処理部2311は、比較器5401と、ラッチ回路5402と、を有する。比較器5401は、R画素、G画素、B画素を区別せずに、画素ブロック200からのデジタル画素信号(以下、第1画素信号)と、ラッチ回路5402でラッチされたデジタル画素信号(以下、第2画素信号)と、を入力する。
比較器5401は、第1画素信号と第2画素信号とを比較し、値が大きい方の画素信号をラッチ回路5402に出力する。
ラッチ回路5402は、コントローラ2312からのリセットパルスにより内部をリセットしてから、比較器5401からのデジタル画素信号の上書き保存を開始する。ラッチ回路5402は、次のリセットパルスの入力前に、1画素ブロック200分のデジタル画素信号がすべて入力されたときのタイミング信号をコントローラ2312から入力して、最終的に保持したデジタル画素信号を露光値演算部2313に出力する。
露光値演算部2313に出力されるデジタル画素信号は、フレームごとに画素ブロック200における最大値をとるデジタル画素信号である。これにより、制御ブロック400は、担当する画素ブロック200について、フレームごとにRGB各色が飽和しないように、適切な露光値を算出することができる。したがって、撮像素子100からの出力画像データにおける色ずれを画素ブロック200ごとに抑制することができる。
[色ずれ軽減例2]
色ずれ軽減例2は、画素ブロック200に1以上のホワイト画素を配置した例である。ホワイト画素は、カラーフィルタ703の替わりに透明フィルタを有する画素201である。
図55は、色ずれ軽減例2における画素ブロック200の一例を示す説明図である。図55において、画素201内のRはR(赤)画素、BはB(青)画素、Ga、GbはG(緑)画素、Wはホワイト画素を示す。左半分が黒の画素201は、AF画素である。AF画素内のアルファベットはWであるため、その画素201は、AF画素であり、かつ、ホワイト画素である。AF画素がない画素ブロック200もある。
前処理部2311は、R画素、B画素、Ga画素、Gb画素のデジタル画素信号を廃棄する。画素ブロック200内にホワイト画素が1個のみ配置されている場合、前処理部2311は、ホワイト画素のデジタル画素信号を露光値演算部2313に出力する。画素ブロック200内にホワイト画素が2以上配置されている場合、前処理部2311は、2以上のホワイト画素のデジタル画素信号の値の最大値または平均値を算出し、露光値演算部2313に出力する。
ホワイト画素はR画素、B画素、Ga画素、Gb画素のように色による影響を受けないため、ホワイト画素のデジタル画素信号を露光制御に用いることにより、画素ブロック200におけるRGB単色での飽和を抑制することができる。
また、画素ブロック200にAF画素が含まれる場合は、AF画素をホワイト画素と兼用することにより、RGB画素をホワイト画素に置き換える数を抑制することができる。また、画素ブロック200において、複数のホワイト画素は離散的に配置してもよい。またこの場合、複数のホワイト画素は、異なる行または異なる列に配置してもよい。これにより、画素ブロック200内での線欠陥により、同一行または同一列に配置された複数のホワイト画素の画素欠陥を回避することができる。また、複数のホワイト画素は、離間して配置してもよい。これにより、ホワイト画素をその周辺画素のデジタル画素信号で補完することができる。
また、複数のホワイト画素は、感度が複数段調整された画素201でもよい。具体的には、たとえば、ホワイト画素にNDフィルタや遮光メタルを用いてもよい。遮光メタルで感度調整する場合は、AF画素に設定してもよい。この場合、遮光メタルの行方向の幅は、レンズの主光線角度が大きいほど広く設定してもよい。これにより、AF画素の位相差検出精度が向上する。
[色ずれ軽減例3]
画素ブロック200内の欠陥画素は飽和するため、前処理部2311が欠陥画素のデジタル画素信号を用いて前処理すると露光時間が短く設定されてしまう。したがって、色ずれ軽減例3では、前処理部2311で欠陥画素のデジタル画素信号を除去する例について説明する。
図56は、色ずれ軽減例3における前処理部2311の内部構成例を示すブロック図である。前処理部2311は、出荷時に想定される欠陥画素数をd(dは1以上の整数)とすると、欠陥画素のデジタル画素信号を保持するデータ保持部を(d+1)個直列接続する。図56では、d=2とした例であり、3段のデータ保持部5601,5602,5603を有する。
データ保持部5601,5602,5603は、比較器5611,5621,5631とラッチ回路5612,5622,5632とを有する。
データ保持部5601において、比較器5611は、R画素、G画素、B画素を区別せずに、画素ブロック200からのデジタル画素信号(以下、第1画素信号)と、ラッチ回路5612でラッチされたデジタル画素信号(以下、第2画素信号)と、を入力する。
比較器5611は、第1画素信号と第2画素信号とを比較し、値が大きい方の画素信号の値をラッチ回路5612に出力する。ラッチ回路5612は、コントローラ2312からのリセットパルスにより内部をリセットしてから、比較器5611からのデジタル画素信号の上書き保存を開始する。ラッチ回路5402は、次のリセットパルスの入力前に、1画素ブロック200分のデジタル画素信号がすべて入力されたときのタイミング信号をコントローラ2312から入力して、最終的に保持したデジタル画素信号を露光値演算部2313に出力する。
すなわち、あるフレームについて、画素ブロック200内の全画素201のデジタル画素信号が第1画素信号として比較器5611に入力されると、全画素201のデジタル画素信号の中で最大値のデジタル画素信号がラッチ回路5612に保持されることになる。
データ保持部5602において、比較器5621およびラッチ回路5622は、ラッチ回路5612に保持されなかったデジタル画素信号について、比較器5611およびラッチ回路5612と同じ動作を実行する。
これにより、あるフレームについて、画素ブロック200内のラッチ回路5612に保持されなかったデジタル画素信号が第1画素信号として比較器5621に入力されると、ラッチ回路5612に保持されなかったデジタル画素信号の中で最大値のデジタル画素信号がラッチ回路5622に保持されることになる。
データ保持部5603についても、比較器5631およびラッチ回路5632は、ラッチ回路5612,5622に保持されなかったデジタル画素信号について、比較器5611およびラッチ回路5612と同じ動作を実行する。
これにより、あるフレームについて、画素ブロック200内のラッチ回路5612,5622に保持されなかったデジタル画素信号が第1画素信号として比較器5631に入力されると、ラッチ回路5612,5622に保持されなかったデジタル画素信号の中で最大値のデジタル画素信号がラッチ回路5632に保持されることになる。
あるフレームについて、画素ブロック200内の全画素201のデジタル画素信号の値のうち、最大値はラッチ回路5612に保持され、2番目に大きい値はラッチ回路5622に保持され、3番目に大きい値はラッチ回路5632に保持される。
したがって、前処理部2311が、d(=2)個の欠陥画素を除く最大値を出力したい場合、ラッチ回路5632に保持されたデジタル画素信号の値を露光値演算部2313に出力することになる。
また、比較器5621の出力端子は、スイッチ5610を介して、比較器5631の入入力端子および平均値算出部5600に切替可能に接続されている。スイッチ5610は、コントローラ2312により切替制御される。スイッチ5610により比較器5621,5631が接続されると、上述したようにラッチ回路5632に保持されたデジタル画素信号の値が露光値演算部2313に出力される。
スイッチ5610により比較器5621と平均値算出部5600とが接続されると、平均値算出部5600は、ラッチ回路5612,5622,5632に保持されなかったデジタル画素信号の値の平均値を算出し、算出した平均値を露光値演算部2313に出力する。
これにより、欠陥画素数dを考慮した前処理が可能となり、欠陥画素のデジタル画素信号を除去することができる。したがって、撮像素子100からの出力画像データにおける色ずれを画素ブロック200ごとに抑制することができる。
[色ずれ軽減例4]
色ずれ軽減例4は、色ずれ軽減例3の変形例である。色ずれ軽減例3では、出荷時の欠陥画素数dを考慮した前処理部2311の回路構成であったが、色ずれ軽減例4では、出荷時のみならず使用時のキャリブレーション時において欠陥画素数dを考慮した構成例である。
図57は、色ずれ軽減例4における撮像素子100の内部構成例を示すブロック図である。図57において、制御ブロック400aは画素ブロック200aを制御し、制御ブロック400bは画素ブロック200bを制御し、制御ブロック400cは画素ブロック200cを制御する。制御ブロック400a,400b,400cは、第2半導体基板120において通信可能に接続される。
制御ブロック400a,400b,400cはそれぞれ、自律露光処理部411a,411b,411cと、露光制御部412a,412b,412cと、記憶部5700a,5700b,5700cと、を有する。
ここで、画素ブロック200a,200cは、許容数t(tは0以上の整数)以下の欠陥画素を有し、画素ブロック200bに許容数を超えた数の欠陥画素を有するものとする。許容数tはあらかじめ設定される値である。記憶部5700a,5700b,5700cには、画素ブロック200a,200b,200cの欠陥画素数が記憶される。欠陥画素数の初期値は出荷時の値であり、画素ブロック200a,200b,200cごとに設定されるが、使用時のキャリブレーションにより更新可能である。
画素ブロック200bは、許容数tを超えた数の欠陥画素を含むため、制御ブロック400bは、画素ブロック200bからのデジタル画素信号から露光値を算出せず、隣り合う画素ブロック200a,200cのいずれかの制御ブロック400が算出した露光値を取得する。たとえば、制御ブロック400bは、欠陥画素数が少ない方の隣り合う画素ブロック200を制御する制御ブロック400が算出した露光値を取得する。このように、欠陥画素数が許容数以下の隣り合う画素ブロック200a,200cの露光値を流用することにより、画素ブロック200bの色連れを抑制することができる。
なお、隣り合う画素ブロック200とは、図57では、画素ブロック200bの左右の画素ブロック200a,200cであるが、図示しない上下の画素ブロック200を含んでもよい。また、画素ブロック200bの周囲8画素ブロックでもよい。
また、隣り合う画素ブロック200のいずれも欠陥画素数が許容数tを超えている場合、制御ブロック400bは、2画素ブロック以上離れた画素ブロック群のうち、最も近くかつ欠陥画素数が許容数t以下の画素ブロック200を制御する制御ブロック400が算出した露光値を取得すればよい。
<半導体基板間の接合部610の不良解析>
つぎに、半導体基板間の接合パッドの不良解析について説明する。半導体基板間の接合部610の接合不良による歩留まり低下の回避策として、半導体基板間を通る1つの信号経路に対して複数の接合部610を設ける手法がある。しかし、個々の接合部610の接合良否の検出が困難である。
本例では、半導体基板間を接合する接合部610ごとに制御スイッチを設け、制御スイッチを切り替えて動作確認を可能にすることで、半導体基板間の接合部610の不良解析を実現する。
[画素駆動信号線における半導体基板間の接合パッド714の不良解析例]
図58は、画素駆動信号線における半導体基板間の接合パッド714の不良解析例を示す回路図である。第1半導体基板110の行方向の複数の画素201と第2半導体基板120の画素駆動部413とは、画素駆動信号線5803によって接続されている。第1半導体基板110と第2半導体基板120との間の境界面720には、複数の接合部610A,610Bが設けられる。
接合部610A,610Bはそれぞれ、一対の接合パッド714a,714bにより構成される。接合パッド714aは第1半導体基板110に設けられ、接合パッド714bは第2半導体基板120に設けられる。画素駆動信号線5803は、接合部610Aを通る信号経路と、接合部610Bを通る信号経路と、を有する。
第2半導体基板120において、2つの接合パッド714bと画素駆動部413との間には、テスト回路5800が設けられる。テスト回路5800は、2つのスイッチ5801A,5801Bを有する。画素駆動部413からの画素制御信号は振幅が大きいため、スイッチ5801A,5801Bは、CMOSスイッチで構成される。また、第1半導体基板110はNMOSだけの画素専用プロセスで構成されるため、CMOSスイッチで構成されるスイッチ5801A,5801Bは、第2半導体基板120に設けられる。
スイッチ5801Aは、画素駆動部413と接合部610Aとの間に設けられ、画素駆動信号線5803によって接続される。スイッチ5801Bは、画素駆動部413と接合部610Bとの間に設けられ、画素駆動信号線5803によって接続される。また、スイッチ5801A,5801Bのゲート端子はそれぞれ、スイッチ制御線5802によって画素駆動部413に接続される。
画素駆動部413から制御信号がスイッチ5801Aのゲート端子に入力されると、スイッチ5801Aは、画素駆動部413からの画素駆動信号を接合部610Aに出力する。画素駆動部413から制御信号がスイッチ5801Bのゲート端子に入力されると、スイッチ5801Bは、画素駆動部413からの画素駆動信号を接合部610Bに出力する。
出荷前の動作確認において、スイッチ5801A,5801Bのうちスイッチ5801Aのゲート端子にのみ、画素駆動部413からスイッチ制御線5802を介して制御信号を与え、画素駆動部413からの画素駆動信号が接合部610Aを通過して行方向の複数の画素201に到達するか確認する。同様に、スイッチ5801Bのゲート端子にのみ、画素駆動部413からスイッチ制御線5802を介して制御信号を与え、画素駆動部413からの画素駆動信号が接合部610Bを通過して行方向の複数の画素201に到達するか確認する。
画素駆動信号線5803の接合部610A、610Bを通る2つの信号経路の少なくとも一方で導通が検出されれば、画素駆動部413と行方向の複数の画素201との間の接合は良好と判断される。
[信号線202における半導体基板間の接合パッド714の不良解析例]
図59は、信号線202における半導体基板間の接合パッド714の不良解析例1を示す回路図である。第1半導体基板110の画素201と第2半導体基板120の画素駆動部413とは、信号線202によって接続されている。信号線202は、列方向のm個の画素201で共有される。
図58と同様、第1半導体基板110と第2半導体基板120との間の境界面720には、複数の接合部610A,610Bが設けられる。接合部610A,610Bはそれぞれ、一対の接合パッド714a,714bにより構成される。接合パッド714aは第1半導体基板110に設けられ、接合パッド714bは第2半導体基板120に設けられる。信号線202は、接合部610Aを通る信号経路と、接合部610Bを通る信号経路と、を有する。
テスト回路5800は、たとえば、信号入力部421に設けられる。画素構造の対称性やトランジスタの数を考慮すると、テスト回路5800は第2半導体基板120に設けるのが好ましい。すなわち、テスト回路5800が第1半導体基板110に設けられると、列方向の複数の画素201のうち第2半導体基板120に最も近い画素201とそれ以外の画素201とで画素構造のレイアウトやトランジスタ数が異なり、製造の歩留まりが低下するからである。
スイッチ5801Aは、画素駆動部413と接合部610Aとの間に設けられ、信号線202によって接続される。スイッチ5801Bは、画素駆動部413と接合部610Bとの間に設けられ、信号線202によって接続される。また、スイッチ5801A,5801Bのゲート端子はそれぞれ、スイッチ制御線5802によって画素駆動部413に接続される。
画素駆動部413から制御信号がスイッチ5801Aのゲート端子に入力されると、スイッチ5801Aは画素201からのアナログ画素信号を接合部610Aを介して信号変換部422に出力する。画素駆動部413から制御信号がスイッチ5801Bのゲート端子に入力されると、スイッチ5801Bは画素201からのアナログ画素信号を、接合部610Bを介して信号変換部422に出力する。
出荷前の動作確認において、スイッチ5801A,5801Bのうちスイッチ5801Aのゲート端子にのみ、画素駆動部413からスイッチ制御線5802を介して制御信号を与え、画素201からのアナログ画素信号が接合部610Aを通過して信号変換部422に到達するか確認する。同様に、スイッチ5801Bのゲート端子にのみ、画素駆動部413からスイッチ制御線5802を介して制御信号を与え、画素201からのアナログ画素信号が接合部610Bを通過して信号変換部422に到達するか確認する。
信号線202の接合部610A、610Bを通る2つの信号経路の少なくとも一方で導通が検出されれば、画素201と信号変換部422との間の接合は良好と判断される。
図60は、信号線202における半導体基板間の接合パッド714の不良解析例2-1を示す回路図である。図59の不良解析例1では、テスト回路5800を第2半導体基板120に設けたが、図60の不良解析例2-1は、テスト回路5800を第1半導体基板110に設ける。第2半導体基板120の回路規模が増大する場合に有効である。具体的には、たとえば、第1半導体基板110は、FD共有画素群6000を有する。FD共有画素群6000は、FD303および画素出力部305を複数(図60では4個)の光電変換部300で共有する。
画素出力部305は、増幅部351および選択部352A,352Bを有し、テスト回路5800を構成する。選択部352A,352Bがテスト回路5800におけるスイッチとなる。接合部610Aは、選択部352Aと信号入力部421との間を接続する。接合部610Bは、選択部352Bと信号入力部421との間を接続する。
選択制御信号φSELが選択部352Aのゲート端子に入力されると、選択部352AはFD共有画素群6000からのアナログ画素信号を接合部610Aを介して信号変換部422に出力する。選択制御信号φSELが選択部352Bのゲート端子に入力されると、選択部352BはFD共有画素群6000からのアナログ画素信号を、接合部610Bを介して信号変換部422に出力する。
出荷前の動作確認において、選択部352A,352Bのうち選択部352Aのゲート端子にのみ選択制御信号φSELを与え、FD共有画素群6000からのアナログ画素信号が接合部610Aを通過して信号変換部422に到達するか確認する。同様に、選択部352Bのゲート端子にのみ選択制御信号φSELを与え、FD共有画素群6000からのアナログ画素信号が接合部610Bを通過して信号変換部422に到達するか確認する。
信号線202の接合部610A、610Bを通る2つの信号経路の少なくとも一方で導通が検出されれば、FD共有画素群6000と信号変換部422との間の接合は良好と判断される。
図61は、信号線202における半導体基板間の接合パッド714の不良解析例2-2を示す回路図である。図60の不良解析例2-1では、FD共有画素群6000の場合について説明したが、図61の不良解析例2-2は、画素201ごとにADC500を有する場合の例である。この場合も、信号線202の接合部610A、610Bを通る2つの信号経路の少なくとも一方で導通が検出されれば、画素201と信号変換部422との間の接合は良好と判断される。
[複数回路間で信号経路を共有した場合の半導体基板間の接合パッドの不良解析例]
図62は、複数回路間で信号経路を共有した場合の半導体基板間の接合パッドの不良解析例を示す回路図である。図62では、半導体基板6200A,6200B間の接合パッドの不良解析例を示す。半導体基板6200Aが第1半導体基板110であれば、半導体基板6200Bは第2半導体基板120であり、半導体基板6200Aが第2半導体基板120であれば、半導体基板6200Bは第3半導体基板130である。
半導体基板6200Aは、回路A1,A2を有する。半導体基板6200Aが第1半導体基板110であれば、回路A1,A2は、たとえば、画素201である。半導体基板6200Aが第2半導体基板120であれば、回路A1,A2は、たとえば、ADC500である。
半導体基板6200Bは、回路B1,B2を有する。半導体基板6200Bが第1半導体基板110であれば、回路B1,B2は、たとえば、ADC500である。半導体基板6200Bが第3半導体基板130であれば、回路B1,B2は、たとえば、データ処理部103内のデジタル回路である。
第1半導体基板110と第2半導体基板120との間の境界面6210には、接合部6201P,6201Q,6202P,6202Qが設けられる。接合部6201P,6201Q,6202P,6202Qはそれぞれ、一対の接合パッド714a,714bにより構成される。接合パッド714aは半導体基板6200Aに設けられ、接合パッド714bは半導体基板6200Bに設けられる。
境界面6210をはさんだ半導体基板6200A,6200B間には、テスト回路6220が設けられる。テスト回路6220は、回路A1,B1間の一対の接合パッド714a,714bの不良解析をおこなう第1テスト回路6221と、回路A2,B2間の一対の接合パッド714a,714bの不良解析をおこなう第2テスト回路6222と、第1テスト回路6221および第2テスト回路6222を接続する接続配線6223と、を有する。
第1テスト回路6221は、回路A1,B1間で接合部6201Pを介して直列接続されたスイッチSW1A1,SW1B1と、回路A1,B1間で接合部6201Qを介して直列接続されたスイッチSW1A2,SW1B2と、を並列接続した回路である。
第2テスト回路6222は、回路A2,B2間で接合部6202Pを介して直列接続されたスイッチSW2A1,SW2B1と、回路A2,B2間で接合部6202Qを介して直列接続されたスイッチSW2A2,SW2B2と、を並列接続した回路である。
接続配線6223は、半導体基板6200Aにおいて第1テスト回路6221のスイッチSW1A2と第2テスト回路6222のスイッチSW2A1とを接続し、半導体基板6200Bにおいて第1テスト回路6221のスイッチSW1B2と第2テスト回路6222のスイッチSW2B1とを接続する。
図62および図63において、回路A1、スイッチSW1A1、接合部6201P、スイッチSW1B1、および回路B1を辿る経路を第1配線と称す。回路A1、スイッチSW1A1、接合部6201Q、スイッチSW1B1、および回路B1を辿る経路を第2配線と称す。回路A2、スイッチSW2A1、接合部6202P、スイッチSW2B1、および回路B2を辿る経路を第3配線と称す。回路A2、スイッチSW2A2、接合部6202Q、スイッチSW2B2、および回路B2を辿る経路を第4配線と称す。
第1テスト回路6221において、スイッチSW1A1,SW1B1のゲートをONにし、かつ、スイッチSW1A2,SW1B2のゲートをOFFにすることにより、第1配線の回路A1,B1間で導通するか否かについての接合部6201Pの不良解析が実行される。
同様に、スイッチSW1A2,SW1B2のゲートをONにし、かつ、スイッチSW1A1,SW1B1のゲートをOFFにすることにより、第2配線の回路A1,B1間で導通するか否かについての接合部6201Qの不良解析が実行される。
第2テスト回路6222において、スイッチSW2A1,SW2B1のゲートをONにし、かつ、スイッチSW2A2,SW2B2のゲートをOFFにすることにより、第3配線の回路A2,B2間で導通するか否かについての接合部6202Pの不良解析が実行される。
同様に、スイッチSW2A2,SW2B2のゲートをONにし、かつ、スイッチSW2A1,SW2B1のゲートをOFFにすることにより、第4配線の回路A2,B2間で導通するか否かについての接合部6202Qの不良解析が実行される。
図63は、複数回路間で信号経路を共有した場合の半導体基板間の接合パッドの不良解析後における設定例を示す回路図である。図62での不良解析により、たとえば、接合部6202P,6202Qで接合不良が検出されたとする。この場合、第2テスト回路6222における第3配線および第4配線では、回路A2,B2間の信号伝送ができない。したがって、第1テスト回路6221では、スイッチSW1A1,SW1B1をONにして、回路A1,B1間を第1配線6301で伝送可能にする。
また、第1テスト回路6221は、スイッチSW1A2,SW1B2をOFFにし、第2テスト回路6222は、スイッチSW2A1,SW2B1をONにし、かつ、スイッチSW2A2,SW2B2をOFFにし、接続配線6223は、スイッチSW3A,SW3BをONにする。これにより、回路A2,B2間を、不良解析で合格した接合部6001Qを経由する迂回経路6302で伝送可能にする。このように、隣り合う回路の経路を流用することにより、接合パッド714の不良時における導通不良を回避することができる。
[複数回路間で接合部を共有した場合の半導体基板間の接合パッドの不良解析例]
図64は、複数回路間で接合部を共有した場合の半導体基板間の接合パッドの不良解析例1を示す回路図であり、図65は、複数回路間で接合部を共有した場合の半導体基板間の接合パッドの不良解析例2を示す回路図である。図64および図65は同一回路構成であるが、不良検出された接合部が異なる。まず、図64および図65の回路構成について説明する。
テスト回路6400は、半導体基板6200AのスイッチSW1,SW2,SW3と、半導体基板6200BのスイッチSW4,SW5,SW6と、を有する。境界面6210には接合部6401~6403が設けられている。
スイッチSW1は、回路A1と接合部6401の接合パッド714aとの接続と、図示しない他の回路と接合部6401の接合パッド714aとの接続と、を切り替える。
スイッチSW2は、回路A1と接合部6403の接合パッド714aとの接続と、回路A2と接合部6403の接合パッド714aとの接続と、を切り替える。
スイッチSW3は、回路A2と接合部6402の接合パッド714aとの接続と、図示しない他の回路と接合部6402の接合パッド714aとの接続と、を切り替える。
する。
スイッチSW4は、回路B1と接合部6401の接合パッド714aとの接続と、図示しない他の回路と接合部6401の接合パッド714bとの接続と、を切り替える。
スイッチSW5は、回路B1と接合部6403の接合パッド714bとの接続と、回路B2と接合部6403の接合パッド714bとの接続と、を切り替える。
スイッチSW6は、回路B2と接合部6402の接合パッド714bとの接続と、図示しない他の回路と接合部6402の接合パッド714bとの接続と、を切り替える。
図64および図65において、回路A1、スイッチSW1、接合部6401、スイッチSW4、および回路B1を辿る経路を第1配線と称す。回路A2、スイッチSW3、接合部6402、スイッチSW6、および回路B2を辿る経路を第2配線と称す。
回路A1、スイッチSW2、接合部6403、スイッチSW5、および、回路B1を辿る経路を第3配線と称す。回路A1、スイッチSW2、接合部6403、スイッチSW5、および、回路B2を辿る経路を第4配線と称す。
回路A2、スイッチSW2、接合部6403、スイッチSW5、および回路B1を辿る経路を第5配線と称す。回路A2、スイッチSW2、接合部6403、スイッチSW5、および回路B2を辿る経路を第6配線と称す。
図64において、テスト回路6400による不良解析により、接合部6401で接合不良が検出されたとする。この場合、スイッチSW1,SW4は非接続とし、スイッチSW2で回路A1と接合部6403の接合パッド714aとを接続し、スイッチSW5で回路B1と接合部6403の接合パッド714bとを接続することで、第3配線を形成する。
また、スイッチSW3で回路A2と接合部6402の接合パッド714aとを接続し、スイッチSW6で回路B2と接合部6402の接合パッド714bとを接続することで、第2配線を形成する。
これにより、回路A1,B1間では接合部6403を介して第3配線で信号伝送され、回路A2,B2間では接合部6402を介して第2配線で信号伝送される。
図65において、テスト回路6400による不良解析により、接合部6403で接合不良が検出されたとする。この場合、スイッチSW2,SW5は非接続とし、スイッチSW1で回路A1と接合部6401の接合パッド714aとを接続し、スイッチSW4で回路B1と接合部6401の接合パッド714bとを接続することで、第1配線が形成される。
また、スイッチSW3で回路A2と接合部6402の接合パッド714aとを接続し、スイッチSW6で回路B2と接合部6402の接合パッド714bとを接続ことで、第2配線が形成される。
これにより、回路A1,B1間では接合部6401を介して第1配線で信号伝送され、回路A2,B2間では接合部6403を介して第2配線で信号伝送される。
このようにして、半導体基板6200A,6200B間の接合部6401~6403の接合不良を検出し、合格した接合部を用いて信号伝送を行うことができる。
図66は、実施例に係る撮像装置6600の構成例を示すブロック図である。撮像装置6600は、撮像素子100と、システム制御部6601と、駆動部6602と、測光部6603と、ワークメモリ6604と、記録部6605と、表示部6606と、操作部6608と、駆動部6614と、撮影レンズ6620とを備える。
撮影レンズ6620は、光軸OAに沿って入射する被写体光束を撮像素子100へと導く。撮影レンズ6620は、複数の光学レンズ群から構成され、シーンからの被写体光束をその焦点面近傍に結像させる。撮影レンズ6620は、撮像装置6600に対して着脱できる交換式レンズであってもよい。なお、図66では瞳近傍に配置された仮想的な1枚のレンズで当該撮影レンズ6620を代表して表している。
駆動部6614は、撮影レンズ6620を駆動する。たとえば、駆動部6614は、撮影レンズ6620の光学レンズ群を移動させて合焦位置を変更する。また、駆動部6614は、撮影レンズ6620内の虹彩絞りを駆動して撮像素子100に入射する被写体光束の光量を制御してよい。
駆動部6602は、システム制御部6601からの指示に従って撮像素子100のタイミング制御、領域制御等の電荷蓄積制御を実行する制御回路を有する。また、操作部6608は、レリーズボタン等により撮像者からの指示を受け付ける。
撮像素子100は、画素信号をシステム制御部6601の画像処理部6611へ引き渡す。画像処理部6611は、ワークメモリ6604をワークスペースとして種々の画像処理を施した画像データを生成する。たとえば、JPEGファイル形式の画像データを生成する場合は、ベイヤー配列で得られた信号からカラー映像信号を生成した後に圧縮処理を実行する。生成された画像データは、記録部6605に記録されるとともに、表示信号に変換されて予め設定された時間の間、表示部6606に表示される。
測光部6603は、画像データを生成する一連の撮影シーケンスに先立ち、シーンの輝度分布を検出する。測光部6603は、たとえば100万画素程度のAEセンサを含む。システム制御部6601の演算部6612は、測光部6603の出力を受けてシーンの領域ごとの輝度を算出する。
演算部6612は、算出した輝度分布に従ってシャッタ速度、絞り値、ISO感度を決定する。測光部6603は撮像素子100で兼用してもよい。なお、演算部6612は、撮像装置6600を動作させるための各種演算も実行する。駆動部6602は、一部または全部が撮像素子100に搭載されてよい。システム制御部6601の一部が撮像素子100に搭載されてもよい。
なお、本発明は上記の内容に限定されるものではなく、これらを任意に組み合わせたものであってもよい。また、本発明の技術的思想の範囲で考えられるその他の態様も本発明の範囲に含まれる。