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JP2022039262A - 分離膜及びその製造方法 - Google Patents

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JP2022039262A JP2020144202A JP2020144202A JP2022039262A JP 2022039262 A JP2022039262 A JP 2022039262A JP 2020144202 A JP2020144202 A JP 2020144202A JP 2020144202 A JP2020144202 A JP 2020144202A JP 2022039262 A JP2022039262 A JP 2022039262A
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万里奈 大塚
Marina Otsuka
正行 花川
Masayuki Hanakawa
皓一 高田
Koichi Takada
弘希 栄村
Hiroki Sakaemura
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Toray Industries Inc
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Abstract

【課題】高い分離性能と透過性能を備える、分離膜等を提供すること。【解決手段】セルロースエステルを主成分とし、かつ、複数の空隙を有し、膜の長手方向に平行かつ、膜厚方向に平行な断面における、仮想直径が10.0μm以上の空隙の合計面積の、膜断面積に対する割合aが10~30%であり、かつ、仮想直径が10.0μmより小さい空隙の合計面積に対する、仮想直径が1.6~3.0μmの空隙の合計面積の割合bが10~40%であり、かつ、仮想直径が10.0μmより小さい空隙の合計面積に対する、仮想直径が0.4~1.2μmの空隙の合計面積の割合cが10~50%であり、かつ、bおよびcの変動係数がそれぞれ15%以下である分離膜を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、分離膜及びその製造方法に関する。
近年、分離膜は、浄水処理、排水処理等の水処理用膜、血液浄化等の医療用膜、食品工業用膜、電池用のセパレータ膜、荷電膜、又は、燃料電池用の電解質膜等、様々な方面で利用されている。
大部分の分離膜はポリマーを素材としている。その中でも、セルロースエステルをはじめとするセルロース系樹脂は、その親水性に起因する透過性能や、塩素系の殺菌剤に強いという耐塩素性能を有することから、水処理用膜をはじめとする分離膜の素材として広く用いられている。
例えば特許文献1には、セルローストリアセテートを含む製膜原液を、溶媒、非溶媒及び水からなる凝固液中に吐出して相分離させることで、中空糸状の分離膜を得る技術が開示されている。
また特許文献2には、表面にヒドロキシアルキルセルロースが微粒子の状態で固着された、中空糸状の分離膜が開示されている。
特開2011-235204号公報 特開2015-157278号公報
Ind.Eng.Chem.Res.2011,50,3798-3817.
しかしながら、セルロースエステルを素材として用いた従来の分離膜は、分離性能を高めるために空隙のサイズを小さくしているため、透過性能を高めるためには膜厚を薄くする必要があり、その結果として分離膜に欠点が発生し易いという問題を抱えるものであった。
そこで本発明は、高い分離性能と透過性能を備える、分離膜等を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討した結果、セルロースエステルを含有する分離膜が特定条件を満たす空隙を有することで、高い分離性能を維持しつつ透過性能を高めることが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明はセルロースエステルを主成分とし、かつ、複数の空隙を有し、膜の長手方向に平行かつ、膜厚方向に平行な断面における、仮想直径が10.0μm以上の空隙の合計面積の、膜断面積に対する割合aが10~30%であり、かつ、仮想直径が10.0μmより小さい空隙の合計面積に対する、仮想直径が1.6~3.0μmの空隙の合計面積の割合bが10~40%であり、かつ、仮想直径が10.0μmより小さい空隙の合計面積に対する、仮想直径が0.4~1.2μmの空隙の合計面積の割合cが10~50%であり、かつ、bおよびcの変動係数がそれぞれ15%以下であることを特徴とする。
本発明によれば、高い分離性能、透過性能を兼ね備える、分離膜の提供が可能となる。
中空糸膜における断面Zを模式的に示す図面である。 断面Zおよび分離膜の内部構造を模式的に示す図面である。 断面Zを倍率250倍のSEMで撮像した画像の一例である。 図3の画像をノイズ除去、二値化し、仮想直径が10.0μm以上の空 隙を抽出したものである。 図4から、さらに空隙の輪郭を抽出したものである。 断面Zを倍率2,000倍のSEMで撮像した画像の一例である。 図6の画像をノイズ除去、二値化し、仮想直径が10.0μmより小さい空隙を抽出したものである。 図7から、さらに空隙の輪郭を抽出したものである。
本発明の分離膜は、セルロースエステルを主成分とし、かつ、複数の空隙を有し、膜の長手方向に平行かつ、膜厚方向に平行な断面における、仮想直径が10.0μm以上の空隙の合計面積の、膜断面積に対する割合aが10~30%であり、かつ、仮想直径が10.0μmより小さい空隙の合計面積に対する、仮想直径が1.6~3.0μmの空隙の合計面積の割合bが10~40%であり、かつ、仮想直径が10.0μmより小さい空隙の合計面積に対する、仮想直径が0.4~1.2μmの空隙の合計面積の割合cが10~50%であり、かつ、bおよびcの変動係数がそれぞれ15%以下であることを特徴とする。
(分離膜を構成する樹脂組成物)
本発明の分離膜を構成する樹脂組成物は、以下の(1)のセルロースエステル以外に、以下の(2)~(6)に示した成分を含有することができる。
(1)セルロースエステル
本発明の分離膜は、セルロースエステルを2種類含有する必要がある。なお本発明の効果をより高めるためには、本発明の分離膜は、セルロースエステルを主成分として含有することが好ましい。ここでいう主成分とは、分離膜を構成する樹脂組成物の全成分の中で、質量的に最も多く含まれる成分をいう。
セルロースエステルとしては、例えば、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート若しくはセルロースブチレート等のセルロースエステル、又は、セルロースアセテートプロピオネート若しくはセルロースアセテートブチレート等のセルロース混合エステルが挙げられる。中でも、樹脂成形物の加工性、得られる分離膜の膜強度の観点から、セルロースアセテートプロピオネートが好ましい。ここでのセルロースアセテートプロピオネートとは、アセチル基とプロピオニル基との平均置換度が、それぞれ0.1以上のセルロースエステルである。
また、セルロースエステル2種類とは、前記セルロースエステルのうち、重量分子量の異なる2種類のセルロースエステルのことをいう。その際、セルロースエステルにおける官能基の種類や割合は同じでも、異なっていても構わない。分子量の大きいセルロースエステルAと、分子量の小さいセルロースエステルAの2種類を添加し、かつ、後述する分子量の異なる2種類の空隙形成剤を添加することで、高透過性能に寄与する大空隙および中空隙と、高分離性能に寄与する小空隙を混在させることができる。セルロースエステルAの重量平均分子量(Mw)は、5万~25万であることが好ましい。セルロースエステルAの重量平均分子量(Mw)が5万以上であり、かつ、後述する分子量の小さい空隙形成剤Dを添加することで、高分離性能に寄与する小空隙を形成し、セルロースエステルAの重量平均分子量(Mw)が5万以上であり、かつ、後述する分子量の大きい空隙形成剤Dを添加することで、高透過性能に寄与する中空隙を形成することができる。セルロースエステルAの重量平均分子量(Mw)が25万以下であることで、溶融粘度が高くなり過ぎないので、安定した溶融製膜が可能となる。セルロースエステルAの重量平均分子量(Mw)は、7万~22万であることがより好ましく、10万~20万であることがさらに好ましい。セルロースエステルAの重量平均分子量(Mw)は、1万~5万であることが好ましい。セルロースエステルAの重量平均分子量(Mw)が1万以上であることで、分離膜製造時に溶融する際のセルロースエステルの熱分解が抑制され、かつ、分離膜の膜強度を実用レベルに容易に到達させることができる。セルロースエステルAの重量平均分子量(Mw)が5万以下であり、かつ、後述する分子量の大きい空隙形成剤Dを添加することで、高透過性能に寄与する中空隙を形成し、セルロースエステルAの重量平均分子量(Mw)が5万以下であり、かつ、後述する分子量の小さい空隙形成剤Dを添加することで、高透過性能に寄与する大空隙を形成することができる。セルロースエステルAの重量平均分子量(Mw)は、1万4千~4万であることがより好ましく、2万~3万であることがさらに好ましい。なお、重量平均分子量(Mw)とは、GPC測定により算出される値である。その算出方法については、実施例にて詳細に説明する。
例示した各セルロース混合エステルは、アセチル基と他のアシル基(プロピオニル基、ブチリル基等)とを有する。分離膜に含有されるセルロース混合エステルにおいて、アセチル基と他のアシル基との平均置換度は、下記式を満たすことが好ましい。
1.0≦(アセチル基の平均置換度+他のアシル基の平均置換度)≦3.0
0.1≦(アセチル基の平均置換度)≦2.6
0.1≦(他のアシル基の平均置換度)≦2.6
上記式が満たされることで、分離膜の透過性能と、分離膜を構成する樹脂組成物を溶融する際の良好な熱流動性とが実現される。なお、平均置換度とは、セルロースのグルコース単位当たりに存在する3つの水酸基の内、アシル基(アセチル基+他のアシル基)が化学的に結合した数をいう。
分離膜中のセルロースエステルAとセルロースエステルAの合計含有量は、分離膜の全成分を100質量%としたときに、70~100質量%が好ましく、80~100質量%がより好ましく、90~100質量%がさらに好ましい。分離膜のセルロースエステルの含有量が70質量%以上であることで、分離膜の膜強度が十分なものとなる。
また分離膜を製造する原料中のセルロースエステルAの含有量は、原料を構成する成分の全体を100質量%としたときに、5~20質量%が好ましい。含有量が5質量%以上であることで、分離膜の強度が良好なものとなる。一方で、含有量が20質量%以下であることで、高透過性能に寄与する空隙の占有率が良好なものとなる。セルロースエステルAの含有量は10~18質量%であることがより好ましく、13~18質量%であることがさらに好ましい。分離膜を製造する原料中のセルロースエステルAの含有量は、原料を構成する成分の全体を100質量%としたときに、10~25質量%が好ましい。含有量が10質量%以上であることで、高透過性能に寄与する大空隙を形成することができる。一方で、含有量が25質量%以下であることで、分離膜の膜強度が良好なものとなる。セルロースエステルAの含有量は10~20質量%であることがより好ましい。
(2)セルロースエステルの可塑剤
本発明の分離膜を構成する樹脂組成物は、セルロースエステルの可塑剤を含有することができる。
セルロースエステルの可塑剤は、セルロースエステルを熱可塑化する化合物であれば特に限定されない。また、1種類の可塑剤だけでなく、2種類以上の可塑剤が併用されても構わない。
セルロースエステルの可塑剤としては、例えば、ポリエチレングリコール若しくはポリエチレングリコール脂肪酸エステル等のポリアルキレングリコール系化合物、グリセリン脂肪酸エステル若しくはジグリセリン脂肪酸エステル等のグリセリン系化合物、クエン酸エステル系化合物、リン酸エステル系化合物若しくはアジピン酸エステル等の脂肪酸エステル系化合物又はカプロラクトン系化合物、あるいは、それらの誘導体等が挙げられる。
ポリアルキレングリコール系化合物としては、例えば、重量平均分子量(Mw)が400~2,000である、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール又はポリブチレングリコール等が挙げられる。
セルロースエステルの可塑剤は、分離膜を形成した後は、分離膜中に残存しても構わないし、分離膜から溶出させても構わない。
また、セルロースエステルの可塑剤の含有量は、原料を構成する成分の全体を100質量%としたときに、5~40質量%が好ましい。
含有量が5質量%以上であることで、セルロースエステルの熱可塑性が良好なものとなる。一方で、含有量が40質量%以下であることで、分離膜の膜強度が良好なものとなる。セルロースエステルの可塑剤の含有量は、5~35質量%がより好ましく、5~30質量%がさらに好ましい。
(3)酸化防止剤
本発明の分離膜を構成する樹脂組成物は、酸化防止剤を含有することが好ましい。樹脂組成物が酸化防止剤を含有することで、分離膜の製造時にポリマーを溶融する際の熱分解が抑制され、その結果として得られる分離膜の膜強度が向上し、分離膜の着色が抑制される。
酸化防止剤としては、リン系の酸化防止剤が好ましく、ペンタエリスリトール系化合物がより好ましい。ペンタエリスリトール系化合物としては、例えば、ビス(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト等が挙げられる。
酸化防止剤の含有量は、原料を構成する成分の全体を100質量%としたときに、0.005~0.500質量%が好ましい。酸化防止剤の含有量が上記範囲にあることで、調製工程において、均一な樹脂組成物を得ることができる。
(4)構造形成剤
本発明の分離膜を構成する樹脂組成物は、構造形成剤を含有することが好ましい。
本発明における構造形成剤は、セルロースエステル、又は、セルロースエステルとその可塑剤との混合物と部分相溶し、かつ、セルロースエステルを溶かさない溶媒により溶出又は分解可能であれば特に限定されない。
部分相溶とは、2種類以上の物質が、ある条件下では完全相溶するが、別の条件下では相分離することをいう。構造形成剤は、後述の浸漬工程において、特定の条件を満たす溶媒と接触することで、セルロースエステルと相分離する物質である。具体的な条件は後述する。
本発明における構造形成剤は、水に溶解するか、又は、水に対する接触角が、分離膜に含有されるセルロースエステルよりも小さい化合物であることが、容易に溶出できる点から好ましい。
構造形成剤としては、例えば、ポリビニルピロリドン(以下、「PVP」)、PVP/酢酸ビニル共重合体、PVP/メタクリル酸メチル共重合体等のPVPをベースとする共重合体、ポリビニルアルコール、又は、ポリエステル系化合物等が挙げられる。
PVPは熱架橋が生じると分離膜から溶出させることが困難になるため、分子間架橋が比較的進行しにくく、かつ架橋しても溶出することが可能である観点から、重量平均分子量(Mw)は2万以下であることが好ましい。また、上記のPVPをベースとする共重合体を用いることも、熱架橋が抑制される点で好ましい。
構造形成剤は、後述する浸漬工程以降の工程において、少なくともその一部を溶出させることで、構造形成剤が抜けた跡が膜中における空隙となりその結果、透過性能が良好となる。
構造形成剤の含有量は、原料を構成する成分の全体を100質量%としたときに、30~84質量%であることが好ましい。
含有量が30質量%以上であることで、分離膜の透過性能が良好なものとなる。一方で、含有量が84質量%以下であることで、膜強度が良好なものとなる。構造形成剤の含有量は、40~84質量%であることがより好ましく、45~80質量%であることがさらに好ましい。
(5)空隙形成剤
本発明の分離膜を構成する樹脂組成物は、セルロースエステルと非相溶な空隙形成剤を2種類含有することが好ましい。ここで空隙形成剤とは、セルロースエステルと相溶せず、かつ、熱によって可塑化、又は、溶融する化合物をいう。セルロースエステルと相溶しない空隙形成剤を溶出させることで、空隙形成剤が存在した部位に空隙が形成される。また、空隙形成剤2種類とは、前記空隙形成剤のうち、分子量の異なる2種類の空隙形成剤のことをいう。その際、空隙形成剤の組成および化学構造は同じでも、異なっていても構わない。分子量の大きい空隙形成剤Dと、分子量の小さい空隙形成剤Dの2種類を添加し、かつ、前述の分子量の異なるセルロースエステル2種類を添加することで、高透過性能に寄与する大空隙および中空隙と、高分離性能に寄与する小空隙を混在させることができる。空隙形成剤としては、例えば、フタル酸エステル化合物、トリメリット酸エステル系化合物又はポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール若しくはポリブチレングリコール等のポリアルキレングリコール系化合物、あるいはこれら化合物の誘導体が挙げられる。
空隙形成剤Dとは、数平均分子量が5000~10000の範囲の空隙形成剤のことである。空隙形成剤Dの数平均分子量が5000~10000の範囲であり、かつ、前述の分子量の小さい分子量のセルロースエステルAを添加することで、高透過性能に寄与する大空隙を形成し、空隙形成剤Dの数平均分子量が5000~10000の範囲であり、かつ、前述の分子量の大きい分子量のセルロースエステルAを添加することで、高透過性能に寄与する中空隙を形成することができる。空隙形成剤Dの数平均分子量は、6500~9500がより好ましく、7000~9000がさらに好ましい。一方、空隙形成剤Dとは、数平均分子量が2000~5000の範囲の空隙形成剤のことである。空隙形成剤Dの数平均分子量が2000~5000の範囲であり、かつ、前述の分子量の小さい分子量のセルロースエステルAを添加することで、高透過性能に寄与する中空隙を形成し、空隙形成剤Dの数平均分子量が2000~5000の範囲であり、かつ、前述の分子量の大きい分子量のセルロースエステルAを添加することで、高分離性能に寄与する小空隙を形成することができる。空隙形成剤Dの数平均分子量は、2500~4500がより好ましく、3000~3800がさらに好ましい。
空隙形成剤Dの含有量は、原料を構成する成分の全体を100質量%としたときに、1~20質量%であることが好ましい。含有量が1質量%以上であることで、空隙形成剤D起因の大空隙および中空隙が形成され、後述の膜面積に対する大空隙の合計面積aおよび仮想直径10μmより小さい空隙の合計面積に対する中空隙の合計面積bが好ましい範囲になるので、分離膜の透過性能が良好なものとなる。一方で、含有量が20質量%以下であることで、後述の膜面積に対する大空隙の合計面積aおよび仮想直径10μmより小さい空隙の合計面積に対する中空隙の合計面積bが好ましい範囲になるので、分離膜の分離性能および膜強度が良好なものとなる。空隙形成剤Dの含有量は、1~15質量%がより好ましく、1~10質量%がさらに好ましく、3~8質量%が特に好ましい。
空隙形成剤Dの含有量は、原料を構成する成分の全体を100質量%としたときに、1~20質量%であることが好ましい。含有量が1質量%以上であることで、空隙形成剤D起因の小空隙が形成され、後述の仮想直径10μmより小さい空隙の合計面積に対する小空隙の合計面積cが好ましい範囲になるので、分離膜の分離性能が良好なものとなる。一方で、含有量が20質量%以下であることで、後述の仮想直径10μmより小さい空隙に対する小空隙の合計面積cが好ましい範囲になるので、分離膜の分離性能および膜強度が良好なものとなる。空隙形成剤Dの含有量は、3~18質量%がより好ましく、6~15質量%がさらに好ましく、8~12質量%が特に好ましい。
空隙形成剤Dおよび空隙形成剤Dの含有量はそれぞれ上述の範囲であることで、中空隙と小空隙の割合b/cが好ましい範囲になり、透過性能と分離性能が共に良好なものとなる。
(6)添加剤
本発明の分離膜を構成する樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、(2)~(5)に記載した以外の添加剤を含有しても構わない。
添加剤としては、例えば、セルロースエーテル、ポリアクリロニトリル、ポリオレフィン、ポリビニル化合物、ポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリレート、ポリスルホン若しくはポリエーテルスルホン等の樹脂、有機滑剤、結晶核剤、有機粒子、無機粒子、末端封鎖剤、鎖延長剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、着色防止剤、艶消し剤、抗菌剤、制電剤、消臭剤、難燃剤、耐候剤、帯電防止剤、抗酸化剤、イオン交換剤、消泡剤、着色顔料、蛍光増白剤又は染料等が挙げられる。
(分離膜の形状)
本発明の分離膜の形状は特に限定されないが、中空糸形状の分離膜(以下、「中空糸膜」)、又は、平面形状の膜(以下、「平膜」)が好ましく採用される。中でも、中空糸膜は効率良くモジュールに充填することが可能であり、モジュールの単位体積当たりの有効膜面積を大きくとることができるためより好ましい。
分離膜の膜厚は、透過性能と膜強度とを両立させる観点から、10~500μmであることが好ましく、30~400μmであることがより好ましく、50~300μmであることがさらに好ましい。
中空糸膜の場合、モジュールに充填した際の有効膜面積と、膜強度とを両立させる観点から、中空糸膜の外径が50~2500μmであることが好ましく、100~2000μm以上であることがより好ましく、200~1500μmであることがさらに好ましく、300~1000μmであることが特に好ましい。
また、中空糸膜の場合、中空部を流れる流体の圧損と、座屈圧との関係から、中空糸の中空率が15~70%であることが好ましく、20~65%であることがより好ましく、25~60%であることがさらに好ましい。
中空糸膜における中空糸の外径や中空率を上記範囲とする方法は特に限定されないが、例えば、中空糸を製造する紡糸口金の吐出孔の形状、又は、巻取速度/吐出速度で算出できるドラフト比を適宜変更することで調整できる。
(分離膜の断面構造)
本発明の分離膜は、仮想直径10μm以上の空隙(以下、「大空隙」)の平均面積Sの値と、仮想直径1.6~3.0μmの空隙(以下、「中空隙」)の平均面積Sの値と、0.4~1.2μmの空隙(以下、「小空隙」)の平均面積Sの値が特定範囲となる、複数の空隙を有することが好ましい。空隙とは、分離膜の、長手方向および膜厚方向に平行な断面(以下、「断面Z」)を、走査型電子顕微鏡(以下、「SEM」)を用いて2,000倍の倍率で観察した場合における、面積が0.01μm以上の凹部をいう。ここでいう、分離膜の、長手方向および膜厚方向に平行な断面とは、中空糸膜では膜の軸方向および膜厚方向に平行な断面のことである。なおここでいう「膜厚方向」とは、膜表面の任意の点から、膜表面に対し垂直になるように、もう一方の表面へ膜内部を通る直線を引いた際の直線方向のことである。一例として、中空糸膜における断面Zを模式的に示す図面を図1に示す。なおここでいう「凹部」とは、SEMで観察した画像における暗部をいい、SEMで撮像した画像を、画像解析ソフトを用いて二値化(Huangの二値化)することによりその輪郭を抽出できる。ここで複数の空隙とは、断面ZをSEMを用いて2,000倍の倍率で観察した場合において、1視野あたり10個以上の空隙のことをいう。断面Zおよび分離膜の内部構造を模式的に示す図面を図2に示す。なお、図2の断面Zは、空隙の数が10個以上であり、複数の空隙を有している。大空隙の平均面積Sおよび中空隙の平均面積Sおよび小空隙の平均面積Sとは、断面Zにおいて測定される値である。
「大空隙の平均面積S」とは、断面Zにおいて、SEMを用いて250倍の倍率で断面Zを観察した場合において、観察範囲における一方の膜表面からもう一方の膜表面までを切り取った画像のうち、仮想直径が10μm以上の凹部をすべて抽出し、その面積の算術平均値をとった値である。空隙の仮想直径は、得られたSEM画像をImageJなどの画像解析ソフトを用いて二値化(Huangの二値化)することにより凹部の輪郭を抽出し、その面積から算出した。大空隙の仮想直径は、強度と透過性能を良好に保つため、10~20μmが好ましい。大空隙の平均面積Sは300~800μmであることが好ましい。大空隙の平均面積Sが300μm以上であることで透過性能を高めることができる。一方、大空隙の平均面積Sが800μm以下であることで高い強度を保つことができる。大空隙の平均面積Sは、400~700μmであることがより好ましく、500~600μmであることがさらに好ましい。
断面Zにおいて、SEMを用いて250倍の倍率で撮像した画像の一例を図6に、それを二値化し、空隙を抽出したものを図7に、さらに空隙の輪郭を抽出したものを図8に、それぞれ示す。
「中空隙の平均面積S」とは、断面Zにおいて、SEMを用いて2,000倍の倍率で断面Zを観察した場合において、観察範囲における仮想直径が1.6~3.0μmの凹部をすべて抽出し、その面積の算術平均値をとった値である。空隙の仮想直径は、得られたSEM画像をImageJなどの画像解析ソフトを用いて二値化(Huangの二値化)することにより凹部の輪郭を抽出し、その面積から算出した。中空隙の平均面積Sは2.5~4.0μmであることが好ましい。中空隙の平均面積Sが2.5μm以上であることで透過性能を高めることができる。一方、中空隙の平均面積Sが4.0μm以下であることで高い強度を保つことができる。中空隙の平均面積Sは、2.8~3.5μmであることがより好ましく、2.85~3.5μmであることがさらに好ましい。
「小空隙の平均面積S」とは断面Zにおいて、SEMを用いて2,000倍の倍率で断面Zを観察した場合において、観察範囲における仮想直径が0.4~1.2μmの凹部をすべて抽出し、その面積の算術平均値をとった値である。小空隙の平均面積Sは0.3~0.8μmであることが好ましい。小空隙の平均面積Sが0.3μm以上であることで透過性能を高めることができる。一方、小空隙の平均面積Sが0.8μm以下であることで分離性能を高めることができる。小空隙の平均面積Sは、0.3~0.55μmであることがより好ましく、0.35~0.5μmであることがさらに好ましい。
断面Zにおいて、SEMを用いて2,000倍の倍率で撮像した画像の一例を図3に、それを二値化し、空隙を抽出したものを図4に、さらに空隙の輪郭を抽出したものを図5に、それぞれ示す。
本発明の分離膜は、膜面積に対する仮想直径が10μm以上の空隙の合計面積の割合a(以下、「a」)と、仮想直径が10μmより小さい空隙の合計面積に対する中空隙の合計面積の割合b(以下、「b」)と、仮想直径が10μmより小さい空隙の合計面積に対する小空隙の合計面積の割合c(以下、「c」)が特定範囲となることが重要である。a、b、cはそれぞれ下記の式(1)から式(3)で示される。
a=(大空隙の合計面積)/(膜面積)・・・式(1)
b=(中空隙の合計面積)/(仮想直径が10μmより小さい空隙の合計面積)式(2)
c=(小空隙の合計面積)/(仮想直径が10μmより小さい空隙の合計面積)式(3)
膜面積とは、SEMを用いて250倍の倍率で断面Zを観察した場合において、観察範囲における一方の膜表面からもう一方の膜表面までを切り取った膜の面積のことである。もし上記の倍率で両方の膜表面が観察されない場合、一方の膜表面が端部となるように断面Zを撮影した画像のうち、膜の面積のことを指す。大空隙の合計面積とは、SEMを用いて250倍の倍率で断面Zを観察した場合において、観察範囲における大空隙の面積の和のことである。一方、仮想直径が10μmより小さい空隙の合計面積とは、SEMを用いて2,000倍の倍率で断面Zを観察した場合において、観察範囲における仮想直径が10μmより小さい空隙の面積の和のことである。中空隙の合計面積とは、2,000倍の倍率で断面Zを観察した場合において、観察範囲における大空隙の面積の和のことであり、小空隙の合計面積とは、同様の条件で断面Zを観察した場合において、観察範囲における小空隙の面積の和のことである。
aは10~30%であることが重要である。aが10%以上あることで透過性能を高めることができる。一方、aが30%以下であることで高い強度を保つことができる。aは15~30%であることがより好ましく、20~30%であることがさらに好ましい。bは10~40%であることが重要である。bが10%以上であることで透過性能を高めることができる。一方、bが40%以下であることで高い強度を保つことができる。bは20~40%であることがより好ましく、30~40%であることがさらに好ましい。cは10~50%であることが重要である。cが10%以上であることで高い分離性能を保つことができる。一方、cが50%以下であることで高い透過性能を保つことができる。cは20~45%であることがより好ましく、25~40%であることがさらに好ましい。また、b/cの値は透過性能と分離性能を両立させるため、0.4~2.0の範囲であることが好ましい。b/cの値は0.5~1.5であることがより好ましく、0.6~1.5であることがさらに好ましい。
さらに前記b、cの変動係数の値は、膜厚方向に対し均質な構造を保つため、それぞれ15%以下であることが重要である。膜厚方向に対し均質な分離膜は、セルロースエステル、構造形成剤、空隙形成剤を含有する混合物を溶融混練し、吐出口金から吐出後、溶剤に浸漬させることで得られる。
bの変動係数とは、観察した領域3点のbの標準偏差をbの算術平均で割り返し、100を掛けた値である。cの変動係数に関しても同様の方法で算出する。観察する領域は、断面Zを、SEMを用いて2,000倍の倍率で観察した場合において、分離膜のそれぞれ一方の表面が端部となるように観察した領域2点と、分離膜の一方の表面から膜厚方向に対し、(膜厚/2)μmの点を中心として観察した領域1点の計3点である。膜厚は断面Zを、SEMを用いて250倍の倍率で観察した場合において、一方の表面の任意の点から、最短の長さになるように、もう一方の表面へ直線を引いた際の長さから求められる。
bの変動係数は15%以下であることで、膜厚方向に対し均質な構造を保つことから、高透過性能と高分離性能を維持することができる。bの変動係数は10%以下であることがより好ましく、5%以下であることがさらに好ましい。また、cの変動係数は15%以下であることで、膜厚方向に対し均質な構造を保つことから、高透過性能と高分離性能を維持することができる。cの変動係数は10%以下であることがより好ましく、5%以下であることがさらに好ましい。
本発明の分離膜の、長手方向および膜厚方向に平行な断面における、複数の空隙の占有率は、分離膜の高透過性能と高分離性能を両立させる観点から、20~60%であることが好ましく、25~50%であることがより好ましい。ここで「複数の空隙の占有率」とは、SEMを用いて2,000倍の倍率で断面Zを観察した場合において、観察範囲全体の面積Sに占める、全ての空隙の面積の和であるSの割合をいう。
本発明の分離膜の、長手方向および膜厚方向に平行な断面における、仮想直径が10.0μmより小さい空隙の占有率は、分離膜の高透過性能と高分離性能を両立させる観点から、8~40%であることが好ましく、15~35%であることがより好ましく、20~30%であることがさらに好ましい。ここで「仮想直径が10.0μmより小さい空隙の占有率」とは、SEMを用いて2,000倍の倍率で断面Zを観察した場合において、観察範囲全体の面積Sに占める、仮想直径が10.0μmより小さい空隙の面積の和であるSの割合をいう。
(表面孔の形状)
本発明の分離膜は、高透過性能と高分離性能をさらに高めるために、一方の表面孔の平均孔径が0.005~1.000μmであることが好ましく、0.010~0.800μmであることがより好ましく、0.020~0.700μmであることがさらに好ましく、0.050~0.500μmであることが特に好ましい。ここで、表面孔は、SEMを用いて10,000倍で分離膜の表面を撮像した画像を、ImageJなどの画像解析ソフトを用いて二値化(Huangの二値化)することによりその輪郭を抽出することができる。なお、表面孔の平均孔径を、表面孔径と呼ぶことがある。
(分離膜の引張弾性率)
本発明の分離膜は、長手方向への引張弾性率が20~40kgf/mmであることが好ましい。引張弾性率が20kgf/mm以上あることで使用時に良好な強度を保つことができ、40kgf/mm以下であることでカートリッジ化が容易となる。引張弾性率は、25~35kgf/mmがより好ましい。分離膜の引張弾性率は温度20℃、湿度65%の環境下において、引張試験機(オリエンテック社製テンシロン UCT-100)を用い、試料長100mm、引張速度100mm/minの条件にて、その他は、「JIS L 1013:2010化学繊維フィラメント糸試験方法・8.10初期引張抵抗度」に規定された方法に従って測定を行い、初期引張抵抗度から算出した見掛ヤング率を引張弾性率(kgf/mm)とした。なお測定回数は5回とし、その平均値とした。
(膜透過流束)
本発明の分離膜は、50kPa、25℃における膜透過流束が、0.20~20m/m/hであることが好ましく、0.25~15m/m/hであることがより好ましく、0.30~10m/m/hであることがさらに好ましく、0.5~7.0m/m/hであることが特に好ましい。その算出方法については、実施例にて詳細に説明する。
(分離性能)
本発明の分離膜は、平均粒径0.2μmのポリスチレンラテックス粒子の分離性能が50%以上である事が好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上である事がさらに好ましく、99%以上であることが特に好ましい。その算出方法については、実施例にて詳細に説明する。
(分離膜の製造方法)
本発明の分離膜の製造方法は、
(1)分子量1~5万のセルロースエステルを10~25重量%、分子量5~25万のセルロースエステルを5~20重量%、前記セルロースエステルと相溶する構造形成剤を30~84重量%、前記セルロースと非相溶の空隙形成剤2種類を1~20重量%、含有する混合物を溶融混練することで樹脂組成物を調製する樹脂組成物調製工程。
(2)前記樹脂組成物を吐出口金から吐出して、樹脂成形物を得る、成形工程。
(3)前記セルロースエステルに対する溶解度パラメータ距離が10~25MPa1/2の範囲の溶剤に前記樹脂成形物を浸漬させる工程。
を備える。
次に、本発明の分離膜の製造方法を、分離膜が中空糸膜の場合を例に、具体的に説明する。
本発明の分離膜を製造するための樹脂組成物を得る調製工程では、分子量1~5万のセルロースエステルAを10~25重量%、分子量5~25万のセルロースエステルAを5~20重量%、前記セルロースエステルと相溶する構造形成剤を30~84重量%、前記セルロースと非相溶の空隙形成剤2種類を1~20重量%、含有する混合物が溶融混練される。混合物は、10~20質量%のセルロースエステルAと、10~18質量%のセルロースエステルAと、40~84質量%の構造形成剤と、1~15質量%の空隙形成剤Dと、3~18質量%の空隙形成剤Dとを含むことが好ましく、10~20質量%のセルロースAと、13~18質量%のセルロースエステルAと、45~80質量%の構造形成剤と、1~10質量%の空隙形成剤Dと、6~15質量%の空隙形成剤Dとを含むことがより好ましく、10~20質量%のセルロースエステルAと、13~18質量%のセルロースエステルAと、45~80質量%の構造形成剤と、3~8質量%の空隙形成剤Dと、8~12質量%の空隙形成剤Dとを含むことが特に好ましい。
混合物の溶融混練に使用する装置については特に制限はなく、ニーダー、ロールミル、バンバリーミキサー、又は、単軸若しくは二軸押出機等の混合機を用いることができる。中でも、構造形成剤や可塑剤の分散性を良好とする観点から、二軸押出機の使用が好ましく、水分や低分子量物等の揮発物を除去できる観点から、ベント孔付きの二軸押出機の使用がより好ましい。また、フライト部とニーディングディスク部とを有するスクリューを備える二軸押出機を用いても構わないが、混練の強度を低くするため、フライト部のみで構成されるスクリューを備える二軸押出機を用いることが好ましい。
調製工程で得られた樹脂組成物は、一旦ペレット化し、再度溶融させて溶融製膜に用いても構わないし、直接口金に導いて溶融製膜に用いても構わない。一旦ペレット化する際には、ペレットを乾燥して、水分量を200ppm(質量基準)以下とした樹脂組成物を用いることが好ましい。水分量を200ppm(質量基準)以下とすることで、樹脂の劣化を抑制することができる。
成形工程は、調製工程で得られた樹脂組成物を、吐出口金から吐出することで樹脂成形物を形成する工程である。成形工程は例えば、中央部に気体の流路を配した二重環状ノズルを有する吐出口金から空気中に吐出して、冷却装置により冷却して樹脂成形物を形成する工程であっても構わない。
冷却装置により冷却された樹脂成形物すなわち中空糸は、巻取装置により巻き取られても構わない。この場合、巻取装置による巻取速度/吐出口金からの吐出速度で算出されるドラフト比の値は、高透過性能を維持しつつ、かつ高い膜強度を維持するため、30~200であることが好ましく、50~150であることがより好ましく、100~150であることが特に好ましい。
浸漬工程は、原料であるセルロースエステルに対する溶解度パラメータ距離Dが10~25MPa1/2の溶媒に、上記樹脂成形物を含浸させる工程である。この際、セルロースエステルと適度な親和性を有する溶媒又は混合溶媒を用いることで、樹脂の極度な膨潤や可塑化を抑制することができる。そのため、樹脂の形状を維持しながら、樹脂組成物に溶媒が浸透する。この際に、樹脂組成物の相分離が起きながら、可塑剤や構造形成剤が溶出していると推定される。溶媒の浸漬時間と温度とが長い又は高いほど、表面孔径が大きくなり、さらに、断面Zにおける空隙及び細孔の存在割合とサイズとが大きくなる傾向にある。本発明においては、セルロースエステルと親和性をある程度有する溶媒を選択することが好ましい。セルロースエステルと溶媒との親和性は、3次元ハンセン溶解度パラメータによって見積もることができる(非特許文献1)。具体的には、下記数1(式4)の溶解度パラメータ距離Dが小さいほど、セルロースエステルに対して、溶媒の親和性が高い。ただし、δAd、δAp及びδAhは、セルロースエステルの溶解度パラメータの分散項、極性項及び水素結合項であり、δBd、δBp及びδBhは、溶媒又は混合溶媒の溶解度パラメータの分散項、極性項及び水素結合項である。混合溶媒の溶解度パラメータ(δMixture)については、下記数2(式5)により求めることができる。
Figure 2022039262000001
Figure 2022039262000002
ただし、φ、δは成分iの体積分率と溶解度パラメータであり、分散項、極性項及び水素結合項それぞれに成り立つ。ここで「成分iの体積分率」とは、混合前の全成分の体積の和に対する混合前の成分iの体積の比率をいう。溶媒の3次元ハンセン溶解度パラメータは、非特許文献1中に記載の値を用いた。記載のない溶媒パラメータについては、チャールズハンセンらによって開発されたソフト「Hansen Solubility Parameter in Practice」に収められている値を用いた。上記のソフト中にも記載がない溶媒やポリマーの3次元ハンセン溶解度パラメータは、上記のソフトを用いたハンセン球法により算出することができる。
本発明者らは、上記の溶解度パラメータ距離Dが10~25MPa1/2の溶媒に、上記樹脂成形物を含浸させることで、大空隙の平均面積Sおよび中空隙の平均面積Sの値が大きくなり、透過性能が高くなる効果が顕著に得られることを見出した。
本発明において、樹脂成形物を浸漬させる溶媒としては、Dは13~25MPa1/2となるような溶媒が好ましい。このような溶媒としては、Dが4~12MPa1/2となるような溶媒と、水との混合溶媒が好ましく、例えば、γ-ブチルラクトン(以下、γ-BL)、アセトン、アセトニトリル、1,4-ジオキサン、酢酸メチル及びテトラヒドロフランからなる群から選択される、少なくとも1種と水との混合溶媒が挙げられる。Dが4~12MPa1/2となるような溶媒と、水との混合溶媒を用いることで、得られる分離膜の膜強度が良好なものとなる。
得られた分離膜はこのままでも使用できるが、使用する前に例えばアルコール含有水溶液又はアルカリ水溶液等によって膜の表面を親水化させることが好ましい。
ここまでの工程を経ても空隙形成剤が残存している場合は、空隙形成剤を除去する工程を設けることが好ましい。空隙形成剤を除去する方法として、たとえば、セルロースエステルは溶解又は分解せず、空隙形成剤を溶解又は分解する溶液に浸漬させることが挙げられる。
以下に実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定をされるものではない。
[測定及び評価方法]
実施例中の各特性値は次の方法で求めたものである。
(1)セルロース混合エステルの平均置換度
アセチル基及び他のアシル基がセルロースに結合したセルロース混合エステルの平均置換度の算出方法については下記のとおりである。
80℃で8時間の乾燥したセルロース混合エステル0.9gを秤量し、アセトン35mLとジメチルスルホキシド15mLとを加え溶解した後、さらにアセトン50mLを加えた。撹拌しながら0.5N-水酸化ナトリウム水溶液30mLを加え、2時間ケン化した。熱水50mLを加え、フラスコ側面を洗浄した後、フェノールフタレインを指示薬として0.5N-硫酸で滴定した。別に試料と同じ方法で空試験を行った。滴定が終了した溶液の上澄み液を100倍に希釈し、イオンクロマトグラフを用いて、有機酸の組成を測定した。測定結果とイオンクロマトグラフによる酸組成分析結果とから、下記式(6)~(8)により置換度を計算した。
TA=(B-A)×F/(1000×W) ・・・・・・式(6)
DSace=(162.14×TA)/[{1-(Mwace-(16.00+1.01))×TA}+{1-(Mwacy-(16.00+1.01))×TA}×(Acy/Ace)] ・・・・・・式(7)
DSacy=DSace×(Acy/Ace) ・・・・・・式(8)
TA:全有機酸量(mL)
A:試料滴定量(mL)
B:空試験滴定量(mL)
F:硫酸の力価
W:試料質量(g)
DSace:アセチル基の平均置換度
DSacy:他のアシル基の平均置換度
Mwace:酢酸の分子量
Mwacy:他の有機酸の分子量
Acy/Ace:酢酸(Ace)と他の有機酸(Acy)とのモル比
162.14:セルロースの繰り返し単位の分子量
16.00:酸素の原子量
1.01:水素の原子量
(2)セルロースエステルの重量平均分子量(Mw)
セルロースエステルの濃度が0.15質量%となるようにテトラヒドロフランに完全に溶解させ、GPC測定用試料とした。この試料を用い、下記の条件でGPC装置(Waters2690)を用いてGPC測定を行い、ポリスチレン換算により重量平均分子量(Mw)を求めた。
カラム :東ソー製TSK gel GMHHR-Hを2本連結
検出器 :Waters2410 示差屈折計RI
移動層溶媒:テトラヒドロフラン
流速 :1.0mL/分
注入量 :200μL
(3)中空糸膜の膜厚
中空糸膜を液体窒素で凍結した後、応力を加えて(必要に応じてカミソリ又はミクロトームを用いて)、分離膜の長手方向および膜厚方向に平行な断面である断面Zが露出するように割断した。続いて、下記の条件で、白金でスパッタリングを行い断面Zに前処理を実施した後、SEMを用いて、250倍の倍率で観察した場合において、一方の表面の任意の点から、最短の長さになるように、もう一方の表面へ直線を引いた際の長さを、中空糸膜の膜厚とした。
(スパッタリング)
装置:日立ハイテクノロジー社製(E-1010)
蒸着時間:40秒
電流値:20mA
(SEM)
装置:日立ハイテクノロジー社製(SU1510)
加速電圧:5kV
ブローブ電流:30
(4)中空糸膜の外径
中空糸膜を液体窒素で凍結した後、応力を加えて(必要に応じてカミソリ又はミクロトームを用いて)、露出させた分離膜の長手方向および膜厚方向に平行な断面である断面Zを光学顕微鏡により観察して、無作為に選択した10箇所の外径の平均値を、それぞれ中空糸膜の外径とした。
(5)中空糸膜の膜透過流束
中空糸膜1本からなる有効長さ100mmの小型モジュールを作製した。この小型モジュールに、温度25℃、ろ過差圧16kPaの条件で、蒸溜水を外圧全ろ過で30分間にわたって送液し、得られた透過水量(m)を測定し、これを単位時間(h)及び単位膜面積(m)当たりの数値に換算し、さらに圧力(50kPa)換算して、純水の透過性能(単位=m/m/h)とした。
(6)大空隙についての測定
分離膜を液体窒素で凍結した後、応力を加えて(必要に応じてカミソリ又はミクロトームを用いて)、断面Zが露出するように割断した。続いて、下記の条件で、白金でスパッタリングを行い断面Zに前処理を実施した後、SEMを用いて250倍の倍率で観察した場合において、観察範囲における一方の膜表面からもう一方の膜表面までを切り取った画像における空隙を全て抽出した後、大空隙の平均面積Sを算出した。さらに、膜面積に対する仮想直径が10μm以上の空隙の合計面積の割合aを算出した。空隙の仮想直径は、得られたSEM画像をImageJの画像解析ソフトを用いて二値化(Huangの二値化)することにより凹部の輪郭を抽出し、その面積から算出した。
(スパッタリング)
装置:日立ハイテクノロジー社製(E-1010)
蒸着時間:40秒
電流値:20mA
(SEM)
装置:日立ハイテクノロジー社製(SU1510)
加速電圧:5kV
ブローブ電流:30
(7)中空隙および小空隙についての測定
分離膜を液体窒素で凍結した後、応力を加えて(必要に応じてカミソリ又はミクロトームを用いて)、断面Zが露出するように割断した。続いて、下記の条件で、白金でスパッタリングを行い断面Zに前処理を実施した後、SEMを用いて2,000倍の倍率で観察した場合において、分離膜のそれぞれ一方の表面が端部となるように観察した領域2点と、分離膜の一方の表面から膜厚方向に対し、(膜厚/2)μmの点を中心として観察した領域1点の計3点を観察した。各視野における空隙を全て抽出した後、中空隙の平均面積Sと小空隙の平均面積Sを算出した。さらに、仮想直径が10μmより小さい空隙の合計面積に対する中空隙の合計面積の割合bと、仮想直径が10μmより小さい空隙の合計面積に対する小空隙の合計面積の割合c、及びb、cの変動係数、複数の空隙の占有率を算出した。空隙の仮想直径は、得られたSEM画像をImageJの画像解析ソフトを用いて二値化(Huangの二値化)することにより凹部の輪郭を抽出し、その面積から算出した。
(スパッタリング)
装置:日立ハイテクノロジー社製(E-1010)
蒸着時間:40秒
電流値:20mA
(SEM)
装置:日立ハイテクノロジー社製(SU1510)
加速電圧:5kV
ブローブ電流:30
(8)仮想直径が10.0μmより小さい空隙の占有率
上記(7)と同様にして分離膜を液体窒素で凍結した後、応力を加えて(必要に応じてカミソリ又はミクロトームを用いて)、断面Zが露出するように割断した。続いて、下記の条件で、白金でスパッタリングを行い断面Zに前処理を実施した後、SEMを用いて2,000倍の倍率で観察した場合において、分離膜のそれぞれ一方の表面が端部となるように観察した領域2点と、分離膜の一方の表面から膜厚方向に対し、(膜厚/2)μmの点を中心として観察した領域1点の計3点を観察した。各視野における仮想直径が10μmより小さい空隙をすべて抽出し、膜面積に対する仮想直径が10.0μmより小さい空隙の合計面積の割合を算出した。空隙の仮想直径は、得られたSEM画像をImageJの画像解析ソフトを用いて二値化(Huangの二値化)することにより凹部の輪郭を抽出し、その面積から算出した。
(スパッタリング)
装置:日立ハイテクノロジー社製(E-1010)
蒸着時間:40秒
電流値:20mA
(SEM)
装置:日立ハイテクノロジー社製(SU1510)
加速電圧:5kV
ブローブ電流:30
(9)分離性能
上記(5)と同様にして、小型モジュールを作製した。この小型モジュールに、温度25℃、ろ過差圧16kPaの条件下で、濁質成分として平均粒径0.2μmのポリスチレンラテックス粒子(Magsphere社製)を20ppm含有する水溶液を外圧全ろ過で30分間にわたって送液し、供給水及び透過水それぞれの濁質成分濃度を、分光光度計(株式会社日立製作所社製;U-3200)を用いて測定した波長234nmの紫外線吸収係数から算出し、下記式(9)より算出した。
分離性能(%)=[1-2×(透過水の濁質成分濃度)/{(ろ過開始時の供給水の濁質成分濃度)+(ろ過終了時の供給水の濁質成分濃度)}]×100 ・・・式(9)
(10)分離膜の引張弾性率
分離膜の引張弾性率は温度20℃、湿度65%の環境下において、引張試験機(オリエンテック社製テンシロン UCT-100)を用い、試料長100mm、引張速度100mm/minの条件にて、その他は、「JIS L 1013:2010化学繊維フィラメント糸試験方法・8.10初期引張抵抗度」に規定された方法に従って測定を行い、初期引張抵抗度から算出した見掛ヤング率を引張弾性率(kgf/mm)とした。分離膜は50℃で8時間真空乾燥したものを用いた。なお測定回数は5回とし、その平均値とした。
[セルロースエステル(A)]
セルロースエステルとして、以下のものを用意した。
セルロースエステル(A
セルロース(コットンリンター)100質量部に、酢酸240質量部とプロピオン酸67質量部を加え、50℃で30分間混合した。混合物を室温まで冷却した後、氷浴中で冷却した無水酢酸172質量部と無水プロピオン酸168質量部をエステル化剤として、硫酸4質量部をエステル化触媒として加えて、150分間撹拌を行い、エステル化反応を行った。エステル化反応において、40℃を超える時は、水浴で冷却した。
反応後、反応停止剤として酢酸100質量部と水33質量部との混合溶液を20分間かけて添加して、過剰の無水物を加水分解した。その後、酢酸333質量部と水100質量部を加えて、80℃で1時間加熱撹拌した。反応終了後、炭酸ナトリウム6質量部を含む水溶液を加えて、析出したセルロースアセテートプロピオネートを濾別し、続いて水で洗浄した後、60℃で4時間乾燥した。得られたセルロースアセテートプロピオネートのアセチル基及びプロピオニル基の平均置換度は各々1.9、0.7であり、重量平均分子量(Mw)は17.8万であった。
セルロースエステル(A1) : セルロースアセテートプロピオネート(アセチル基の平均置換度:0.2、プロピオニル基の平均置換度:2.4、重量平均分子量(Mw):2万5千)
セルロースエステル(A2) : セルロースアセテートプロピオネート(アセチル基の平均置換度:0.1、プロピオニル基の平均置換度:2.1、重量平均分子量(Mw):1万5千)
[その他原料]
その他原料として、以下のものを用意した。
セルロースエステルの可塑剤(B) : ポリエチレングリコール(重量平均分子量(Mw)600)
構造形成剤(C) : PVP/酢酸ビニル共重合体
空隙形成剤(D) : ポリエチレングリコール(数平均分子量(Mn)8600)
空隙形成剤(D) : ポリエチレングリコール(数平均分子量(Mn)3100)
酸化防止剤(E) : ビス(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト
(実施例1)
セルロースエステル(A)15質量%と、セルロースエステル(A)15質量%と、可塑剤(B)5質量%と、構造形成剤(C)49.9質量%と、空隙形成剤(D)5質量%と、空隙形成剤(D)10質量%と、酸化防止剤(E)0.1質量%と、を二軸押出機にて220℃で溶融混練し、均質化した後にペレット化して、樹脂組成物を得た。この樹脂組成物を80℃、8時間真空乾燥させた。
乾燥させた樹脂組成物を二軸押出機に供給し、220℃で溶融混練した後に、紡糸温度220℃とした溶融紡糸パックへ導入して、吐出速度1.0m/minの条件で、口金孔(二重円管タイプ、吐出孔径2.6mm、スリット巾0.35mm)を1ホール有する吐出口金の外側環状部より下方に紡出した。紡出した中空糸を冷却装置へ導き、25℃、風速1.5m/秒の冷却風によって冷却し、ドラフト比が30となるようにワインダーで巻き取った。ここで、溶融紡糸パック内のフィルターとしては、径が200μmの金属フィルターを使用した。巻き取った中空糸を、体積分率が55%のγ-BL水溶液に1時間浸漬し、さらに、水に1時間以上浸漬して、可塑剤(B)、構造形成剤(C)及び空隙形成剤(D、D)を溶出させて、分離膜を得た。得られた分離膜の物性を、表1に示す。
(実施例2~10及び比較例1~9)
樹脂組成物の組成、製造条件をそれぞれ表1および表2のように変更した以外は、実施例1と同様にして、分離膜を得た。得られた分離膜の物性を、表1及び表2に示した。なお、比較例7は糸切れにより紡糸できず、比較例8は大空隙および中空隙が観察されなかった。比較例9は、空隙が観察されなかった。
Figure 2022039262000003
Figure 2022039262000004
実施例1~10で得られた分離膜は、いずれも膜透過流束が0.2m/m/h以上、分離性能50%以上の値を有しており、高い膜透過流束と分離性能を兼ね備えていた。一方で、複数の空隙の形状が本発明の要件を満たさない比較例1~9の分離膜は、膜透過流束又は分離性能の少なくとも一方が低い値を示した。
本発明の分離膜は、海水、かん水、下水若しくは排水等から工業用水又は飲料水等を製造するための水処理用膜、人工腎臓や血漿分離等のための医療用膜、果汁濃縮等のための食品・飲料工業用膜、排気ガス又は炭酸ガス等を分離するためのガス分離膜、あるいは、燃料電池セパレータ等の電子工業用膜等に、好適に用いることができる。

Claims (10)

  1. セルロースエステルを主成分とし、かつ、複数の空隙を有し、
    膜の長手方向に平行かつ、膜厚方向に平行な断面における、仮想直径が10.0μm以上の空隙の合計面積の、膜断面積に対する割合aが10~30%であり、かつ、
    仮想直径が10.0μmより小さい空隙の合計面積に対する、仮想直径が1.6~3.0μmの空隙の合計面積の割合bが10~40%であり、かつ、
    仮想直径が10.0μmより小さい空隙の合計面積に対する、仮想直径が0.4~1.2μmの空隙の合計面積の割合cが10~50%であり、かつ、
    bおよびcの変動係数がそれぞれ15%以下である
    分離膜。
  2. 膜の長手方向に平行かつ、膜厚方向に平行な断面における、仮想直径が10.0μm以上の空隙の平均面積Sが300~800μmの範囲である、請求項1に記載の分離膜。
  3. 膜の長手方向に平行かつ、膜厚方向に平行な断面における、前記bおよび前記cの割合b/cの値が0.4~2.0の範囲である、請求項1又は2に記載の分離膜。
  4. 膜の長手方向に平行かつ、膜厚方向に平行な断面における、仮想直径が1.6~3.0μmの空隙の平均面積Sが2.5~4.0μmであり、かつ、仮想直径が0.4~1.2μmの空隙の平均面積Sが0.3~0.8μmである、請求項1~3のいずれか一項記載の分離膜。
  5. 膜の長手方向に平行かつ、膜厚方向に平行な断面における、仮想直径が10.0μmより小さい空隙の占有率が、8~40%の範囲である、請求項1~4のいずれか一項記載の分離膜。
  6. 膜の長手方向に平行かつ、膜厚方向に平行な断面における、空隙の占有率が20~60%である、請求項1~5のいずれか一項記載の分離膜。
  7. 引張弾性率が20~40kgf/mmの範囲を示す請求項1~6のいずれか一項記載の分離膜。
  8. 中空糸形状である、請求項1~7のいずれか一項記載の分離膜。
  9. 下記(1)~(3)の工程を含む分離膜の製造方法。
    (1)分子量1~5万のセルロースエステルを10~25重量%、分子量5~25万のセルロースエステルを5~20重量%、前記セルロースエステルと相溶する構造形成剤を30~84重量%、前記セルロースエステルと非相溶の空隙形成剤2種類を1~20重量%、を溶融混練することで樹脂組成物を調製する樹脂組成物調製工程。
    (2)前記樹脂組成物を吐出口金から吐出して、樹脂成形物を得る、成形工程。
    (3)前記セルロースエステルに対する溶解度パラメータ距離が10~25MPa1/2の範囲の溶剤に前記樹脂成形物を浸漬させる工程。
  10. 前記成形工程におけるドラフト比が、30~200である、請求項9記載の分離膜の製造方法。
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