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JP2022032281A - シェービング剤組成物 - Google Patents

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JP2022032281A
JP2022032281A JP2020135903A JP2020135903A JP2022032281A JP 2022032281 A JP2022032281 A JP 2022032281A JP 2020135903 A JP2020135903 A JP 2020135903A JP 2020135903 A JP2020135903 A JP 2020135903A JP 2022032281 A JP2022032281 A JP 2022032281A
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fiber
cellulose
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phosphorous acid
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JP2020135903A
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寛人 佐々木
Hiroto Sasaki
俊博 岩井
Toshihiro Iwai
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Daio Paper Corp
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Daio Paper Corp
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Abstract

【課題】塗布性等の物性が良好であり、より好ましくは透明性を高くすることができるシェービング剤組成物を提供する。
【解決手段】亜リン酸変性微細繊維及び未変性微細繊維の少なくともいずれか一方を含み、前記微細繊維の平均繊維幅が1~1000nmであり、ジェルとして吐出可能であることを特徴とするシェービング剤組成物とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、例えば、シェービングジェル等の非発泡性のシェービング剤として使用するに好適なシェービング剤組成物に関するものである。
髭やむだ毛等の体毛を剃刀等で剃る際に使用するシェービング剤としては、石鹸等の脂肪酸を使用した固形又は粉末のシェービングソープや、シェービングクリーム、シェービングジェル、エアゾール型シェービングフォーム、後発泡シェービングジェルフォーム等がある。
このようなシェービング剤に関する提案としては、例えば、ジェル状の吐出物が高い透明性を有することを課題としたもの等がある(特許文献1参照)。しかしながら、シェービング剤の課題は、透明性だけではなく、透明性はむしろ従たる課題である。例えば、シェービングジェル等の非発泡性(型)のシェービング剤の場合は、ジェル自体の粘度が重要なファクターとされる。一例を挙げると、特許文献2は、「ゲル化剤としてカルボキシルビニルポリマーと多糖類系ポリマーとを併用し、しかも組成物の粘度を特定範囲に設定する」非発泡性のシェービング剤組成物を提案している。また、同提案は、多糖類系ポリマーとして、「カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、結晶セルロース、セルロース末などのセルロース系高分子化合物」を例示している。
しかしながら、シェービング剤には、肌への塗り易さ(塗布性)、肌に対するストレス、肌に塗った吐出物の流れ落ちにくさ、剃刀の滑り易さ(滑り性)、シェービング剤の洗い落とし易さ、剃り残し等の様々な要求があり、粘度によって一律にシェービング剤の性能が評価できるものではない。
特開平7-163861号公報 特開平9-132516号公報
本発明が解決しようとする主たる課題は、肌に対するストレス等の物性が良好であり、より好ましくは透明性を高くすることができるシェービング剤組成物を提供することにある。
シェービング剤は、肌への塗り易さ、伸ばし易さという点ではある程度柔らかいのが好ましく、他方、塗った後、流れ落ちてしまわないためにはある程度硬いのが好ましく、剃刀の滑り易さや洗い落とし易さという点ではある程度柔らかいのが好ましいというように要求される物性が変化する。このような分析に基づき種々研究を続けた結果、セルロース微細繊維のもつチキソトロピー性に思い至った。もっとも、単に微細繊維を利用するのみであると、シェービング剤の物性が十分に向上しなかった。そこで、更に研究を続け、想到するに至ったのが下記に示す上記課題を解決するための手段である。
(請求項1に記載の手段)
亜リン酸変性微細繊維及び未変性微細繊維の少なくともいずれか一方を含み、
前記微細繊維の平均繊維幅が1~1000nmであり、ジェルとして吐出可能である、
ことを特徴とするシェービング剤組成物。
(請求項2に記載の手段)
組成物全体に対する前記亜リン変性微細繊維の割合が1~20質量%である、
請求項1に記載のシェービング剤組成物。
(請求項3に記載の手段)
前記亜リン酸のエステルの導入量が2.0mmol/gを超える、
請求項1又は請求項2に記載のシェービング剤組成物。
(請求項4に記載の手段)
油剤及び非イオン系界面活性剤を含み、
前記非イオン系界面活性剤がHLB10以上である、
請求項1~3のいずれか1項に記載のシェービング剤組成物。
(請求項5に記載の手段)
前記ジェルの粘度が1,000~30,000cpsである、
請求項1~4のいずれか1項に記載のシェービング剤組成物。
本発明によると、肌に対するストレス等の物性が良好なシェービング剤組成物になる。
次に、発明を実施するための形態を説明する。なお、本実施の形態は、本発明の一例である。本発明の範囲は、本実施の形態の範囲に限定されない。
本形態のシェービング剤組成物は、亜リン酸変性微細繊維及び未変性微細繊維の少なくともいずれか一方を含み、前記微細繊維の平均繊維幅が1~1000nmであり、ジェルとして吐出可能である。また、通常は、微細繊維の他にジェル状にするための増粘剤等の合成高分子を含み、必要に応じて保湿成分、油剤、界面活性剤、アルカリ剤、水等を含む。ただし、本形態のシェービング剤組成物は非発泡性であり、後発泡剤や圧縮ガス等の発泡成分を含まない。以下、順に説明する。
なお、本形態のシェービング剤組成物は、チューブ、ボトルなどの容器から吐出された吐出物がジェル状であり、そのままジェルとしての状態を維持する(非発泡性)。
(合成高分子)
本形態のシェービング剤組成物は、合成高分子を含む。合成高分子を含むと、塗布時における組成物ののびや安定性が向上する。合成高分子としては、例えば、通常の化粧料や医薬品等に使用されているものを使用することができる。ただし、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー(アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体)、キサンタンガム等の組成物をジェル状にするための増粘剤として使用するのが好ましい。以上の増粘剤は、1種又は2種以上を選択して使用することができる。
(アルカリ剤)
本形態においては、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー(アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体)を使用する場合、ゲル化のためアルカリ剤を配合するのが好ましい。アルカリ剤としては、例えば、アルカノールアミンや塩基性アミノ酸等の有機塩基、水酸化アルカリ金属等の無機塩基を使用することができる。具体的には、例えば、アルカノールアミンとして、トリエタノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール等、塩基性アミノ酸として、アルギニン、リジン、ヒスチジン等、水酸化アルカリ金属として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を使用することができる。ただし、亜リン酸変性微細繊維を使用する本形態においては、トリエタノールアミン・水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を使用するのが好ましい。
(保湿成分)
本形態のシェービング剤組成物は、多価アルコール等からなる保湿成分を含む。保湿成分を含むと、シェービング剤組成物を皮膚に塗布し剃刀で剃った後、皮膚が乾燥してしまうのを抑制することができ、皮膚を適度な湿潤状態に保つことができる。また、保湿成分を含むと、シェービング剤組成物の粘性やのびが改善され、組成物を皮膚に均一に塗布することができるようになる。
保湿成分である多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、エチレングリコール、ポリエチレングリコール(平均分子量が10,000以下)、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、イソプレングリコール、プロパンジオール、1,3-ブチレングリコール、ジプレピレングリコール、ヘキシレングリコール、ペンチレングリコール、ジグリセリン、ポリグリセリン、トレハロース、グルコシルトレハロース、キシリトール、フルクトース、ラフィノース、ラクトース、トリメチルグリシン、ソルビトール、マルチトール、イノシトール、デカンジオール、乳糖、フィタントリオール、1,2-ヘキサンジオール等の中から1種又は2種以上を選択して使用することができる。
(油剤)
本形態のシェービング剤組成物は、油剤を含む。油剤としては、例えば、通常の化粧料や医薬品等に使用されているものを使用することができる。具体的には、例えば、アーモンド油、アンズ油、アボガド油、グレープシード油、ゴマ油、小麦胚芽油、コメヌカ油、コーン油、サフラワー油、シアバター、水添ナタネ油アルコール、大豆油、ハトムギ油、ピーナッツ油、ひまわり油、綿実油、馬油、オリーブ油、ホホバ油、ラノリン、ヒマシ油、カカオ油、ミンク油等の天然動植物油;ワセリン、セレシン、固体パラフィン、流動パラフィン、スクワラン等の炭化水素類;ミリスチン酸オクチルドデシル、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、イソノナン酸イソノニル等の合成エステル油;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油;セタノール、ステアリルアルコール等の高級アルコール;コレステロールやセラミドなどの細胞間脂質及びそれらの類似化合物等の中から1種又は2種以上を選択して使用することができる。ただし、良好なスキンケア効果を得やすい点から、オリーブ油、ホホバ油、ミンク油等の天然動植物油、スクワラン、流動パラフィン等の炭化水素を使用するのが好ましい。
油剤の配合割合は、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、3質量%以下が特に好ましい。油剤の配合割合が10質量%を超えると、ベタツキ等の不快感につながるおそれがある。
(界面活性剤)
界面活性剤としては、例えば、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤等の中から1種又は2種以上を選択して使用することができる。ただし、発泡性が問題にならない本形態においては、非イオン性界面活性剤を使用するのが好ましい。特に亜リン酸変性微細繊維を使用する本形態において、非イオン系界面活性剤は、HLBが10以上であるのが好ましく、11以上であるのがより好ましく、12以上であるのが特に好ましい。亜リン酸変性微細繊維を使用する形態においてHLBが10未満であると、界面活性剤自体が混合液中で分散不良を引き起こす可能性がある。
HLBが10以上の非イオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン(以下POE)(9)ラウリルエーテル〔HLB(以下、同様。):14.5〕、POE(7)セチルエーテル〔11.5〕、POE(20)ステアリルエーテル〔18.0〕、POE(7)オレイルエーテル〔10.5〕、POE(20)ベヘニルエーテル〔18.0〕等のPOEアルキルエーテル類、POE(10)ポリオキシプロピレン(POP)(4)セチルエーテル〔10.5〕、POE(20)POP(6)デシルテトラデシルエーテル等のPOE・POPアルキルエーテル類、モノラウリン酸ポリエチレングリコール(10E.O.)〔12.5〕、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(10E.O.)〔11.0〕、モノオレイン酸ポリエチレングリコール(10E.O.)〔11.0〕等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、POE(20)ヒマシ油〔10.5〕、POE(30)硬化ヒマシ油〔11.0〕等のPOEヒマシ油・硬化ヒマシ油類、モノヤシ油脂肪酸POE(20)ソルビタン〔16.9〕、モノパルミチン酸POE(20)ソルビタン〔15.6〕、モノステアリン酸POE(20)ソルビタン〔14.9〕、モノオレイン酸POE(20)ソルビタン〔15.0〕等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類等の中から1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
一方、アニオン系界面活性剤としては、例えば、αオレフィンスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、αスルホ脂肪酸メチルエステル塩等のスルホン酸塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン等のポリオキシエチレンアルキル硫酸塩;ラウロイルサルコシンナトリウム、ラウロイルメチルアラニンナトリウム等のN-アシルアミノ酸塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸ナトリウム、ジポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、トリポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、ジポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム、ジポリエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩などの中から1種又は2種以上を選択して使用することができる。
両性界面活性剤としては、例えば、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、アルキルスルホベタイン等の中から1種又は2種以上を選択して使用することができる。
非イオン性界面活性剤としては、前述したものの他、例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油;ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンテトラオレエート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリルモノイソステアレート、ポリオキシエチレングリセリルトリイソステアレート等のポリオキシエチレングリセリル脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノイソステアレート等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヘキシルデシルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル等のポリオキシエチレン付加型界面活性剤;ポリグリセリンアルキルエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等のポリグリセリン型界面活性剤;ポリオキシエチレンメチルポリシロキサン共重合体、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体等のシリコーン誘導体界面活性剤などの中から1種又は2種以上を選択して使用することができる。
界面活性剤の配合割合は、油剤を可溶化するとの観点から、好ましく0.1~3質量%、より好ましくは0.2~1質量%である。
(その他)
本形態のシェービング剤組成物には、通常、水を配合する。水は、水道水であっても、蒸留水であっても、イオン交換水や精製水等であってもよい。
水の配合割合は、組成物全体に対して、例えば50~95質量%、好ましくは55~890質量%、より好ましくは60~85質量%である。
本形態のシェービング剤組成物には、後述する微細繊維以外の成分、例えば保湿剤や、防腐剤、pH調整剤、粘度調整剤、酸化防止剤、清涼剤、殺菌剤、香料、色素等を適宜配合することができる。なお、以下で詳細に説明する微細繊維は、粘度調整剤としての役割も有する。
(微細繊維)
本形態のシェービング剤組成物は、微細繊維としてリンオキソ酸変性微細繊維、より好ましくは亜リン酸変性微細繊維及び未変性微細繊維の少なくともいずれか一方を含む。本形態のシェービング剤組成物は、チキソトロピー性を有するとされる微細繊維によって粘度の向上が図られているため、肌に対する塗布性が良好でありながら、塗った後、肌から流れ落ちるといったようなことが生じない。しかも、洗い落としも極めて容易である。また、亜リン酸変性微細繊維及び未変性微細繊維の少なくともいずれか一方を使用した場合は、肌に対するストレスが少なく、剃り残しも少なくなる。ただし、塗り込み易さを考慮すると、未変性の微細繊維よりも亜リン酸変性微細繊維を使用する方が好ましい。特に、亜リン酸変性微細繊維は、透明性にも優れるため、シェービング剤組成物の用途を広げるに好適である。
なお、本形態において未変性であるとは、セルロース繊維がTEMPO酸化、リン酸、亜リン酸等のリンのオキソ酸による変性、カルバメート変性等の化学変性がされていない場合を想定している。この点、セルロース原料が化学変性されていると、一般に、その後の解繊によって得られるセルロースナノファイバーの均一性が高くなる。
本発明において未変性とは、セルロース繊維表面の水酸基を変性してないことを意味するものと定義する。
一方、本形態の亜リン酸変性微細繊維は、セルロース繊維のヒドロキシ基(-OH基)の一部又は全部が亜リン酸のエステルで変性されている。好ましくは、当該ヒドロキシ基の一部又は全部が、下記構造式(1)に示す官能基で置換されることで亜リン酸のエステルが導入(修飾、変性)されている。特に好ましくは、セルロース繊維のヒドロキシ基の一部が、カルバメート基で置換されて、カルバメート(カルバミン酸のエステル)も導入されている。
Figure 2022032281000001
構造式(1)において、αは、なし、R、及びNHRのいずれかである。Rは、水素原子、飽和-直鎖状炭化水素基、飽和-分岐鎖状炭化水素基、飽和-環状炭化水素基、不飽和-直鎖状炭化水素基、不飽和-分岐鎖状炭化水素基、芳香族基、及びこれらの誘導基のいずれかである。βは有機物又は無機物からなる陽イオンである。
亜リン酸のエステルは、リン原子にヒドロキシ基(ヒドロキシル基)(-OH)及びオキソ基(=O)が結合しており、かつそのヒドロキシ基が酸性プロトンを与える化合物である。故に、亜リン酸のエステルは、リン酸基を有する化合物と同様にマイナス電荷が高い。したがって、亜リン酸のエステルを導入すると、セルロース分子間の反発が強くなり、セルロース繊維の解繊が容易になる。また、亜リン酸のエステルを導入すると、分散液の透明度や粘度が向上する。さらに、亜リン酸変性微細繊維もセルロース微細繊維であり、セルロース微細繊維はチキソトロピー性を有する。したがって、前述したように粘度向上による不都合(塗工性の低下、洗い落としにくさ等。)が生じない。
特に、亜リン酸のエステルと共にカルバメートをも導入すると、透明度や粘度がより向上する。この点、亜リン酸変性微細繊維の透明度が向上すると、当該亜リン酸変性微細繊維を含むシェービング剤組成物を所望の色で提供することができるようになる。また、カルバメートは、アミノ基を有する。したがって、カルバメートを導入すると、プラス電荷をも有することになる。故に、カルバメートをも導入すると、亜リン酸のエステル及びカルバメートによる電荷的相互作用が高まり、粘度が向上するものと考えられる。亜リン酸変性微細繊維の粘度が向上すると、当該亜リン酸変性微細繊維を含むシェービング剤組成物の粘度も向上する。結果、吐出当初のジェルの安定性(例えば、ジェルが流れ落ちてしまわない等。)を図ることできる。さらに、亜リン酸変性微細繊維はチキソトロピー性を有するため、吐出当初のジェルは安定性を有するものの塗布性には優れ、また、剃刀を滑らせるに良好である。
なお、カルバメートは、同時にリン酸基を有する化合物を導入する場合よりも、亜リン酸のエステルを導入する場合の方が、より導入し易くなる。また、亜リン酸のエステルを導入した場合は、リン酸基を有する化合物を導入した場合と異なり、得られるセルロース微細繊維の黄変化が防止される(透明性の向上)。この点、この黄変化が防止されるとの効果は、リンのオキソ酸一般を導入することで得られる効果ではなく、亜リン酸のエステルを導入した場合のみに得られる効果である。したがって、黄変化を防止するとの観点では、リンのオキソ酸という概念は意味を有しない。ちなみに、本発明者等は、リン酸基を有する化合物を導入した場合に黄変化し易いのは、メイラード反応や還元反応によってセルロースに二重結合が生じ易くなるためではないかと考える。亜リン酸のエステルよりもリン酸基を有する化合物の方が水素の数が多いため、pHが低くなる。そして、pHが低い方が、アミンと糖との反応が生じ易くなり、又はセルロースが還元し易くなる。したがって、リン酸基を有する化合物を導入しようとすると、加熱時にセルロースが分解して糖が生成し易くなり、又はセルロースが還元し易くなる。結果、リン酸基を有する化合物を導入する場合の方が、黄変化し易くなるのである。
亜リン酸のエステルの導入量は、セルロース繊維1gあたり2.0mmоl超、好ましくは2.1mmоl以上、より好ましくは2.2mmоl以上である。導入量が2.0mmol未満であると、セルロース繊維の解繊が容易にならないおそれがある(解繊に先立って変性する場合)。また、セルロース繊維の水分散液が、不安定になるおそれもある。他方、亜リン酸のエステルの導入量は、セルロース繊維1gあたり3.39mmol以下であることが好ましい。導入量が3.39mmolを超えると、セルロース繊維が水に溶解するおそれがある。
亜リン酸のエステルの導入量は、元素分析に基づいて評価した値である。この元素分析には、堀場製作所製X-Max 50 001を使用する。
カルバメートの導入量は、セルロース微細繊維1g当たり、好ましくは0.06~2.34mmol、より好ましくは0.15~1.28mmol、特に好ましくは0.39~1.02mmolである。導入量が0.06mmol未満であると、分散液の光透過度及び粘度が十分に高まらないおそれがある。他方、導入量が2.34mmolを超えると、セルロース繊維が水に溶解するおそれがある。なお、カルバメートの導入量の算出方法は、ケルダール法によるものである。
以上では、微細繊維が未変性である場合、及び亜リン酸変性やカルバメート化する場合を説明したが、セルロース繊維はリンオキソ酸一般によって変性(エステル化)することもできる。リンオキソ酸によるエステル化は、例えば、特開2019-199671号公報に掲げる手法で行うことができる。
リンオキソ酸によりエステル化された微細繊維は、好ましくはセルロース繊維のヒドロキシ基の一部が下記構造式(2)に示す官能基で置換される。構造式(2)に示す官能基の導入量は、セルロース繊維1gあたり2.0mmоl超、好ましくは2.1mmоl以上、より好ましくは2.2mmоl以上である。
Figure 2022032281000002
構造式(2)において、a,b,m,nは自然数である。
A1,A2,・・・,AnおよびA’のうちの少なくとも1つはOであり、残りはR、OR、NHR、及び、なしのいずれかである。Rは、水素原子、飽和-直鎖状炭化水素基、飽和-分岐鎖状炭化水素基、飽和-環状炭化水素基、不飽和-直鎖状炭化水素基、不飽和-分岐鎖状炭化水素基、芳香族基、及びこれらの誘導基のいずれかである。αは有機物又は無機物からなる陽イオンである。
なお、リンオキソ酸によるエステル化の反応は、セルロース繊維にリンオキソ酸類やリンオキソ酸金属塩類等の添加物を添加し、加熱することで進行する。添加物としては、例えば、リン酸、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、ピロリン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、リン酸二水素リチウム、リン酸三リチウム、リン酸水素二リチウム、ピロリン酸リチウム、ポリリン酸リチウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、ピロリン酸カリウム、ポリリン酸カリウム、亜リン酸、亜リン酸水素ナトリウム、亜リン酸水素アンモニウム、亜リン酸水素カリウム、亜リン酸二水素ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、亜リン酸リチウム、亜リン酸カリウム、亜リン酸マグネシウム、亜リン酸カルシウム、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリフェニル、ピロ亜リン酸等の亜リン酸化合物等を例示することができる。これらの添加物は、それぞれを単独で又は複数を組み合わせて使用することができる。
微細繊維の繊維幅(単繊維の平均直径)は、好ましくは1~1000nm、より好ましくは2~400nm、特に好ましくは3~100nmである。繊維幅が1nm未満であると、繊維が水に溶解し、セルロース微細繊維としての物性、例えば、粘度やチキソトロピー性、強度や剛性、寸法安定性等を有さなくなるおそれがある。他方、繊維幅が1000nmを超えると、もはやセルロース微細繊維とは言えず通常のセルロース繊維と変わらなくなり、例えば、チキソトロピー性等が発揮されなくなるおそれがある。
微細繊維の繊維幅は、電子顕微鏡を使用して次のように測定する。
まず、固形分濃度0.01~0.1質量%の微細繊維の水分散液100mlをテフロン(登録商標)製メンブレンフィルターでろ過し、エタノール100mlで1回、t-ブタノール20mlで3回溶媒置換する。次に、凍結乾燥し、オスミウムコーティングして試料とする。この試料について、構成する繊維の幅に応じて5000倍、10,000倍又は30,000倍のいずれかの倍率で電子顕微鏡SEM画像による観察を行う。この観察においては、観察画像に2本の対角線を引き、更に対角線の交点を通過する直線を任意に3本引く。そして、この3本の直線と交錯する合計100本の繊維の幅を目視で計測する。この計測値の中位径を繊維幅とする。
微細繊維の平均繊維長(単繊維の長さ)は、好ましくは1~5,000μm、より好ましくは2~4,000μm、特に好ましくは3~3,000μmである。平均繊維長が1μm未満であると、繊維の絡みが弱くなりジェルのクッション性に欠けるおそれがある。他方、平均繊維長が5,000μmを超えると、繊維が凝集するおそれがある。
微細繊維の平均繊維長は、例えば、パルプ繊維の選定、前処理、微細化処理で任意に調整可能である。
微細繊維の平均繊維長は、平均繊維径の場合と同様にして、各繊維の長さを目視で計測する。計測値の中位長を平均繊維長とする。
微細繊維の軸比(繊維長/繊維幅)は、好ましくは3~1,000,000、より好ましくは6~340,000、特に好ましくは10~340,000である。軸比が3未満であると、もはや繊維状とは言えなくなる。他方、軸比が1,000,000を超えると、組成物(スラリー)の粘度が高くなり過ぎるおそれがある。
微細繊維のフィブリル化率は、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上、特に好ましくは95%以上である。フィブリル化率が70%を上回ると、繊維の微細が進み組成物の異物感がなくなる、他方、フィブリル化率が70%下回ると、ジェルに異物感を感じるリスクが高まるおそれがある。
フィブリル化率とは、微細繊維をJIS-P-8220:2012「パルプ-離解方法」に準拠して離解し、得られた離解パルプをFiberLab.(Kajaani社)を用いて測定した値をいう。
微細繊維の擬似粒度分布曲線におけるピーク値は、1つのピークであるのが好ましい。1つのピークである場合、微細繊維は、繊維長及び繊維径の均一性が高く、乾燥性に優れる。また、繊維径や繊維長の均一性が高いと、分散性にも優れる。
微細繊維のピーク値は、5μm以上であるのが好ましく、7μm以上であるのがより好ましく、9μm以上であるのが特に好ましい。ピーク値が5μm未満であると微細化処理を長時間行う必要があり、製造コストの増加に繋がる。
微細繊維のピーク値は、60μm以下であるのが好ましく、50μm以下であるのがより好ましく、30μm以下であるのが特に好ましい。ピーク値が60μmを超えていると繊維径や繊維長の均一性に劣る傾向がある。
微細繊維のピークの半値幅は、30μm以下であるのが好ましく、20μm以下であるのがより好ましく、15μm以下であるのが特に好ましい。ピークの半値幅が30μmを超えていると繊維の均一性に欠ける。
微細繊維のピーク値はISO-13320(2009)に準拠して測定する。より詳細には、粒度分布測定装置(株式会社セイシン企業のレーザー回折・散乱式粒度分布測定器)を使用して微細繊維の水分散液における体積基準粒度分布を調べる。そして、この分布から微細繊維の最頻径を測定する。この最頻径をピーク値とする。
微細繊維の結晶化度は、好ましくは50~100%、より好ましくは60~90%、特に好ましくは65~85%である。結晶化度が50%未満であると、吐出物の粘度が不十分になるおそれがある。
結晶化度は、例えば、パルプ繊維の選定、前処理、解繊等によって調整することができる。
結晶化度は、JIS-K0131(1996)の「X線回折分析通則」に準拠して、X線回折法により測定した値である。なお、微細繊維は、非晶質部分と結晶質部分とを有しており、結晶化度は微細繊維全体における結晶質部分の割合を意味する。
微細繊維の光透過率(固形分0.2%溶液)は、好ましくは40.0%以上、より好ましくは70.0%以上、特に好ましくは90.0%である。光透過率が40.0%未満であると、透明性が不十分であるとされるおそれがある。
微細繊維の光透過率は、例えば、パルプ繊維の選定、前処理、解繊等によって調整することができる。
微細繊維の光透過率は、0.2%(w/v)の微細繊維の分散液の透明度(350~880nm光の透過率)をSpectrophotometer U-2910(日立製作所)を用いて測定した値である。
微細繊維の濃度を1質量%(w/w)とした場合における分散液のB型粘度は、好ましくは500~300,000cps、より好ましくは1,000~200,000cps、特に好ましくは10,000~100,000cpsである。B型粘度が1000cps未満であると、吐出物の経時的な安定性(維持)に劣るおそれがある。他方、B型粘度が200,000cpsを超えると、粘度が高くなり過ぎ、ジェル等の吐出物の流動性が不十分(塗布性の低下)になるおそれがある。
微細繊維を含む分散液のB型粘度(固形分濃度1%)は、JIS-Z8803(2011)の「液体の粘度測定方法」に準拠して測定した値である。B型粘度は分散液を攪拌したときの抵抗トルクであり、高いほど攪拌に必要なエネルギーが多くなることを意味する。
微細繊維のパルプ粘度は、好ましくは2cps以上、より好ましくは4cps以上である。微細繊維のパルプ粘度が2cpsを下回ると、微細繊維の凝集を抑制するのが困難になるおそれがある。
微細繊維のパルプ粘度は、TAPPI T 230に準拠して測定した値である。
微細繊維のフリーネスは、好ましくは500ml以下、より好ましくは300ml以下、特に好ましくは100ml以下である。フリーネスが500mlを上回ると、粘度向上効果が十分に得られなくなるおそれがある。
微細繊維のフリーネスは、JIS P8121-2(2012)に準拠して測定した値である。
微細繊維の保水度は、好ましくは250~500%、より好ましくは300~450%、特に好ましくは300~400%である。保水度が250%未満であると、流動性や平滑性を損なうおそれがある。他方、保水度が500%を超えると、濾水性が悪化する。この点、微細繊維の保水度は、当該繊維のヒドロキシ基がカルバメート基に置換されていることで、より低くすることができ、脱水性や乾燥性を高めることができる。
微細繊維の保水度は、例えば、原料パルプの選定、前処理、解繊等で任意に調整可能である。
微細繊維の保水度は、JAPAN TAPPI No.26(2000)に準拠して測定した値である。
微細繊維の配合割合は、組成物全体に対する固形分換算で、好ましくは1~20%、より好ましくは5~20%、特に好ましくは10~20%である。配合割合が1%未満であると、微細繊維を含ませることによる効果が発揮されないおそれがある。他方、配合割合が20%を超えると、粘度が高くなり過ぎるおそれがある。
(微細繊維の製造方法)
本形態の製造方法においては、セルロース繊維に、亜リン酸類及び亜リン酸金属塩類の少なくともいずれか一方からなる添加物(A)、好ましくは加えて尿素及び尿素誘導体の少なくともいずれか一方からなる添加物(B)を添加し、加熱してセルロース繊維に亜リン酸のエステル、好ましくは亜リン酸のエステル及びカルバメートを導入する。また、この亜リン酸のエステル等を導入したセルロース繊維を洗浄した後に、解繊して亜リン酸変性微細繊維を得る。ただし、亜リン酸のエステルやカルバメートの導入は、解繊(微細化)後に行ってもよい。一方、未変性の微細繊維を製造する場合においては、添加物(A)及び添加物(B)を使用せず、解繊等のみを行う。また、リンオキソ酸のエステルを導入する場合は、前述したようにセルロース繊維にリンオキソ酸類やリンオキソ酸金属塩類等の添加物を添加して加熱し、解繊する。未変性微細繊維やリンオキソ酸変性微細繊維における解繊等の方法は、亜リン酸変性微細繊維を製造する場合と同様であるので、以下では、亜リン酸変性微細繊維を製造する場合を例に説明する。
(セルロース繊維)
原料になるセルロース繊維としては、例えば、植物由来の繊維(植物繊維)、動物由来の繊維、微生物由来の繊維等を使用することができる。これらの繊維は、必要により、単独で又は複数を組み合わせて使用することができる。ただし、セルロース繊維としては、植物繊維を使用するのが好ましく、植物繊維の一種であるパルプ繊維を使用するのがより好ましい。セルロース繊維がパルプ繊維であると、亜リン酸変性微細繊維の物性調整が容易である。
植物繊維としては、例えば、広葉樹、針葉樹等を原料とする木材パルプ、ワラ、バガス等を原料とする非木材パルプ、回収古紙、損紙等を原料とする古紙パルプ(DIP)等を使用することができる。これらの繊維は、単独で又は複数を組み合わせて使用することができる。
木材パルプとしては、例えば、広葉樹クラフトパルプ(LKP)、針葉樹クラフトパルプ(NKP)等の化学パルプ、機械パルプ(TMP)、古紙パルプ(DIP)等を使用することができる。これらのパルプは、単独で又は複数を組み合わせて使用することができる。
広葉樹クラフトパルプ(LKP)は、広葉樹晒クラフトパルプであっても、広葉樹未晒クラフトパルプであっても、広葉樹半晒クラフトパルプであってもよい。針葉樹クラフトパルプ(NKP)は、針葉樹晒クラフトパルプであっても、針葉樹未晒クラフトパルプであっても、針葉樹半晒クラフトパルプであってもよい。古紙パルプ(DIP)は、雑誌古紙パルプ(MDIP)であっても、新聞古紙パルプ(NDIP)であっても、段古紙パルプ(WP)であっても、その他の古紙パルプであってもよい。
(添加物(A))
添加物(A)は、亜リン酸類及び亜リン酸金属塩類の少なくともいずれか一方からなる。添加物(A)としては、例えば、亜リン酸、亜リン酸水素ナトリウム、亜リン酸水素アンモニウム、亜リン酸水素カリウム、亜リン酸二水素ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、亜リン酸リチウム、亜リン酸カリウム、亜リン酸マグネシウム、亜リン酸カルシウム、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリフェニル、ピロ亜リン酸等の亜リン酸化合物等を使用することができる。これらの亜リン酸類又は亜リン酸金属塩類は、それぞれを単独で又は複数を組み合わせて使用することができる。ただし、亜リン酸水素ナトリウムを使用するのが好ましい。
添加物(A)を添加するにあたって、セルロース繊維は、乾燥状態であっても、湿潤状態であっても、スラリーの状態であってもよい。また、添加物(A)は、粉末の状態であっても、水溶液の状態であってもよい。ただし、反応の均一性が高いことから、乾燥状態のセルロース繊維に水溶液の状態の添加物(A)を添加するのが好ましい。
添加物(A)の添加量は、セルロース繊維1kgに対して、好ましくは1~10,000g、より好ましくは100~5,000g、特に好ましくは300~1,500gである。添加量が1g未満であると、添加物(A)の添加による効果が得られないおそれがある。他方、添加量が10,000gを超えても、添加物(A)の添加による効果が頭打ちとなるおそれがある。
(添加物(B))
添加物(B)は、尿素及び尿素誘導体の少なくともいずれか一方からなる。添加物(B)としては、例えば、尿素、チオ尿素、ビウレット、フェニル尿素、ベンジル尿素、ジメチル尿素、ジエチル尿素、テトラメチル尿素等を使用することができる。これらの尿素又は尿素誘導体は、それぞれを単独で又は複数を組み合わせて使用することができる。ただし、尿素を使用するのが好ましい。
添加物(B)は、加熱されると、下記の反応式(1)に示すようにイソシアン酸及びアンモニアに分解される。そして、イソシアン酸はとても反応性が高く、下記の反応式(2)に示すようにセルロースの水酸基にカルバメート基を形成する。
NH2-CO-NH2 → HN=C=O+NH3 …(1)
Cell-OH+H-N=C=O → Cell-CO-NH2 …(2)
添加物(B)の添加量は、添加物(A)1molに対して、好ましくは0.01~100mol、より好ましくは0.2~20mol、特に好ましくは0.5 ~10 molである。添加量が0.01mol未満であると、セルロース繊維にカルバメートが十分に導入されないおそれがある。他方、添加量が100molを超えても、尿素の添加による効果が頭打ちとなるおそれがある。
(加熱)
添加物(A)及び添加物(B)を添加したセルロース繊維を加熱する際の加熱温度は、好ましくは100~210℃、より好ましくは100~200℃、特に好ましくは100~180℃である。加熱温度が100℃以上であれば、亜リン酸のエステルを導入することができる。ただし、加熱温度が210℃を超えると、セルロースの劣化が急速に進み、着色や粘度低下の要因となるおそれがある。
添加物(A)及び添加物(B)を添加したセルロース繊維を加熱する際のpHは、好ましくは3~12、より好ましくは4~11、特に好ましくは6~9である。pHが低い方が亜リン酸のエステル及びカルバメートが導入され易くなる。ただし、pHが3未満であると、セルロースの劣化が急速に進行してしまうおそれがある。
添加物(A)及び添加物(B)を添加したセルロース繊維の加熱は、当該セルロース繊維が乾燥するまで行うのが好ましい。具体的には、セルロース繊維の水分率が、好ましくは10%以下となるまで、より好ましくは0.1%以下となるまで、特に好ましくは0.001%以下となるまで乾燥する。もちろん、セルロース繊維は、水分の無い絶乾状態になっても良い。
添加物(A)及び添加物(B)を添加したセルロース繊維の加熱時間は、例えば1~1,440分、好ましくは10~180分、より好ましくは30~120分である。加熱時間が長過ぎると、亜リン酸のエステルやカルバメートの導入が進み過ぎるおそれがある。また、加熱時間が長過ぎると、セルロース繊維が黄変化するおそれがある。
添加物(A)及び添加物(B)を添加したセルロース繊維を加熱する装置としては、例えば、熱風乾燥機、抄紙機、ドライパルプマシン等を使用することができる。
(前処理)
セルロース繊維に亜リン酸のエステル等を導入するに先立って、及び/又は亜リン酸のエステル等を導入した後において、セルロース繊維には、必要により、叩解等の解繊前処理を施すことができる。セルロース繊維の解繊に先立って当該パルプ繊維に前処理を施しておくことで、解繊の回数を大幅に減らすことができ、解繊のエネルギーを削減することができる。
セルロース繊維の前処理は、物理的手法又は化学的手法、好ましくは物理的手法及び化学的手法によることができる。物理的手法による前処理及び化学的手法による前処理は、同時に行うことも、別々に行うこともできる。
物理的手法による前処理としては、叩解を採用するのが好ましい。セルロース繊維を叩解すると、セルロース繊維が切り揃えられる。したがって、セルロース繊維同士の絡み合いが防止される(凝集防止)。この観点から、叩解は、セルロース繊維のフリーネスが700ml以下となるまで行うのが好ましく、500ml以下となるまで行うのがより好ましく、300ml以下となるまで行うのが特に好ましい。
セルロース繊維のフリーネスは、JIS P8121-2(2012)に準拠して測定した値である。また、叩解は、例えば、リファイナーやビーター等を使用して行うことができる。
化学的手法による前処理としては、例えば、酸による多糖の加水分解(酸処理)、酵素による多糖の加水分解(酵素処理)、アルカリによる多糖の膨潤(アルカリ処理)、酸化剤による多糖の酸化(酸化処理)、還元剤による多糖の還元(還元処理)等を例示することができる。ただし、化学的手法による前処理としては、酵素処理を施すのが好ましく、加えて酸処理、アルカリ処理、及び酸化処理の中から選択された1又は2以上の処理を施すのがより好ましい。以下、酵素処理及びアルカリ処理について、順に説明する。
酵素処理に使用する酵素としては、セルラーゼ系酵素及びヘミセルラーゼ系酵素の少なくともいずれか一方を使用するのが好ましく、両方を併用するのがより好ましい。これらの酵素を使用すると、セルロース繊維の解繊がより容易になる。なお、セルラーゼ系酵素は、水共存下でセルロースの分解を惹き起こす。また、ヘミセルラーゼ系酵素は、水共存下でヘミセルロースの分解を惹き起こす。
セルラーゼ系酵素としては、例えば、トリコデルマ(Trichoderma、糸状菌)属、アクレモニウム(Acremonium、糸状菌)属、アスペルギルス(Aspergillus、糸状菌)属、ファネロケエテ(Phanerochaete、担子菌)属、トラメテス(Trametes、担子菌)属、フーミコラ(Humicola、糸状菌)属、バチルス(Bacillus、細菌)属、スエヒロタケ(Schizophyllum、担子菌)属、ストレプトミセス(Streptomyces、細菌)属、シュードモナス(Pseudomonas、細菌)属などが産生する酵素を使用することができる。これらのセルラーゼ系酵素は、試薬や市販品として購入可能である。市販品としては、例えば、セルロイシンT2(エイチピィアイ社製)、メイセラ-ゼ(明治製菓社製)、ノボザイム188(ノボザイム社製)、マルティフェクトCX10L(ジェネンコア社製)、セルラーゼ系酵素GC220(ジェネンコア社製)等を例示することができる。
また、セルラーゼ系酵素としては、EG(エンドグルカナーゼ)及びCBH(セロビオハイドロラーゼ)のいずれかもを使用することもできる。EG及びCBHは、それぞれを単体で使用しても、混合して使用してもよい。また、ヘミセルラーゼ系酵素と混合して使用してもよい。
ヘミセルラーゼ系酵素としては、例えば、キシランを分解する酵素であるキシラナーゼ(xylanase)、マンナンを分解する酵素であるマンナーゼ(mannase)、アラバンを分解する酵素であるアラバナーゼ(arabanase)等を使用することができる。また、ペクチンを分解する酵素であるペクチナーゼも使用することができる。
ヘミセルロースは、植物細胞壁のセルロースミクロフィブリル間にあるペクチン類を除いた多糖類である。ヘミセルロースは多種多様で木材の種類や細胞壁の壁層間でも異なる。針葉樹の2次壁では、グルコマンナンが主成分であり、広葉樹2次壁では4-O-メチルグルクロノキシランが主成分である。そこで、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)からセルロース微細繊維を得る場合は、マンナーゼを使用するのが好ましい。また、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)からセルロース微細繊維を得る場合は、キシラナーゼを使用するのが好ましい。
セルロース繊維に対する酵素の添加量は、例えば、酵素の種類、原料となる木材の種類(針葉樹か広葉樹か)、機械パルプの種類等によって決まる。ただし、セルロース繊維に対する酵素の添加量は、好ましくは0.1~3質量%と、より好ましくは0.3~2.5質量%、特に好ましくは0.5~2質量%である。酵素の添加量が0.1質量%未満であると、酵素の添加による効果が十分に得られないおそれがある。他方、酵素の添加量が3質量%を超えると、セルロースが糖化され、セルロース微細繊維の収率が低下するおそれがある。また、添加量の増量に見合う効果の向上を認めることができないとの問題もある。
酵素としてセルラーゼ系酵素を使用する場合、酵素処理時のpHは、酵素反応の反応性の観点から、弱酸性領域(pH=3.0~6.9)であるのが好ましい。一方、酵素としてヘミセルラーゼ系酵素を使用する場合、酵素処理時のpHは、弱アルカリ性領域(pH=7.1~10.0)であるのが好ましい。
酵素処理時の温度は、酵素としてセルラーゼ系酵素及びヘミセルラーゼ系酵素のいずれを使用する場合においても、好ましくは30~70℃、より好ましくは35~65℃、特に好ましくは40~60℃である。酵素処理時の温度が30℃以上であれば、酵素活性が低下し難くなり、処理時間の長期化を防止することができる。他方、酵素処理時の温度が70℃以下であれば、酵素の失活を防止することができる。
酵素処理の時間は、例えば、酵素の種類、酵素処理の温度、酵素処理時のpH等によって決まる。ただし、一般的な酵素処理の時間は、0.5~24時間である。
酵素処理した後には、酵素を失活させるのが好ましい。酵素を失活させる方法としては、例えば、アルカリ水溶液(好ましくはpH10以上、より好ましくはpH11以上)を添加する方法、80~100℃の熱水を添加する方法等が存在する。
次に、アルカリ処理の方法について、説明する。
アルカリ処理の方法としては、例えば、アルカリ溶液中に、亜リン酸のエステル等を導入したセルロース繊維を浸漬する方法が存在する。
アルカリ溶液に含まれるアルカリ化合物は、無機アルカリ化合物であっても、有機アルカリ化合物であってもよい。無機アルカリ化合物としては、例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸塩、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のリン酸塩等を例示することができる。また、アルカリ金属の水酸化物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を例示することができる。アルカリ土類金属の水酸化物としては、例えば、水酸化カルシウム等を例示することができる。アルカリ金属の炭酸塩としては、例えば、炭酸リチウム、炭酸水素リチウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等を例示することができる。アルカリ土類金属の炭酸塩としては、例えば、炭酸カルシウム等を例示することができる。アルカリ金属のリン酸塩としては、例えば、リン酸リチウム、リン酸カリウム、リン酸3ナトリウム、リン酸水素2ナトリウム等を例示することができる。アルカリ土類金属のリン酸塩としては、例えば、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム等を例示することができる。
有機アルカリ化合物としては、例えば、アンモニア、脂肪族アミン、芳香族アミン、脂肪族アンモニウム、芳香族アンモニウム、複素環式化合物及びその水酸化物、炭酸塩、リン酸塩等を例示することができる。具体的には、例えば、例えば、アンモニア、ヒドラジン、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、ブチルアミン、ジアミノエタン、ジアミノプロパン、ジアミノブタン、ジアミノペンタン、ジアミノヘキサン、シクロヘキシルアミン、アニリン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ピリジン、N,N-ジメチル-4-アミノピリジン、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、リン酸水素2アンモニウム等を例示することができる。
アルカリ溶液の溶媒は、水及び有機溶媒のいずれであってもよいが、極性溶媒(水、アルコール等の極性有機溶媒)であるのが好ましく、少なくとも水を含む水系溶媒であるのがより好ましい。
アルカリ溶液の25℃におけるpHは、好ましくは9以上、より好ましくは10以上、特に好ましくは11~14である。pHが9以上であると、セルロース微細繊維の収率が高くなる。ただし、pHが14を超えると、アルカリ溶液の取り扱い性が低下する。
(洗浄)
亜リン酸のエステル等を導入したセルロース繊維は、解繊するに先立って、洗浄するのが好ましい。セルロース繊維を清浄することで、副生成物や未反応物を洗い流すことができる。また、この清浄が前処理におけるアルカリ処理に先立つものであれば、当該アルカリ処理におけるアルカリ溶液の使用量を減らすことができる。
セルロース繊維の洗浄は、例えば、水や有機溶媒等を使用して行うことができる。
(解繊)
亜リン酸のエステル等を導入したセルロース繊維は、洗浄後に解繊(微細化処理)する。この解繊によって、パルプ繊維はミクロフィブリル化し、セルロース微細繊維(セルロースナノファイバーやマイクロ繊維セルロース)となる。なお、この解繊の方法は、未変性の微細繊維及びリンオキソ酸変性微細繊維の場合も同様である。
セルロース繊維を解繊するにあたっては、当該セルロース繊維をスラリー状にしておくのが好ましい。このスラリーの固形分濃度は、好ましくは0.1~20質量%、より好ましくは0.5~10質量%、特に好ましくは1.0~5.0質量%である。固形分濃度が上記範囲内であれば、効率的に解繊することができる。
セルロース繊維の解繊は、例えば、高圧ホモジナイザー、高圧均質化装置等のホモジナイザー、高速回転式ホモジナイザー、グラインダー、摩砕機等の石臼式摩擦機、コニカルリファイナー、ディスクリファイナー等のリファイナー、一軸混練機、多軸混練機、各種バクテリア等の中から1種又は2種以上の手段を選択使用して行うことができる。ただし、セルロース繊維の解繊は、水流、特に高圧水流で微細化する装置・方法を使用して行うのが好ましい。この装置・方法によると、得られるセルロース微細繊維の寸法均一性、分散均一性が非常に高いものとなる。これに対し、例えば、回転する砥石間で磨砕するグラインダーを使用すると、セルロース繊維を均一に微細化するのが難しく、場合によっては、一部に解れない繊維塊が残ってしまうおそれがある。
セルロース繊維の解繊に使用するグラインダーとしては、例えば、増幸産業株式会社のマスコロイダー等が存在する。また、高圧水流で微細化する装置としては、例えば、株式会社スギノマシンのスターバースト(登録商標)や、吉田機械興業株式会社のナノヴェイタ\Nanovater(登録商標)等が存在する。また、セルロース繊維の解繊に使用する高速回転式ホモジナイザーとしては、エムテクニック社製のクレアミックス-11S等が存在する。
なお、回転する砥石間で磨砕する方法と、高圧水流で微細化する方法とで、それぞれセルロース繊維を解繊し、得られた各繊維を顕微鏡観察した場合に、高圧水流で微細化する方法で得られた繊維の方が、繊維幅が均一であることが知見されている。
高圧水流による解繊は、セルロース繊維の分散液を増圧機で、例えば30MPa以上、好ましくは100MPa以上、より好ましくは150MPa以上、特に好ましくは220MPa以上に加圧し(高圧条件)、細孔直径50μm以上のノズルから噴出させ、圧力差が、例えば30MPa以上、好ましくは80MPa以上、より好ましくは90MPa以上となるように減圧する(減圧条件)方式で行うと好適である。この圧力差で生じるへき開現象によって、パルプ繊維が解繊される。高圧条件の圧力が低い場合や、高圧条件から減圧条件への圧力差が小さい場合には、解繊効率が下がり、所望の繊維径とするために繰り返し解繊(ノズルから噴出)する必要が生じる。
高圧水流によって解繊する装置としては、高圧ホモジナイザーを使用するのが好ましい。高圧ホモジナイザーとは、例えば10MPa以上、好ましくは100MPa以上の圧力でセルロース繊維のスラリーを噴出する能力を有するホモジナイザーをいう。セルロース繊維を高圧ホモジナイザーで処理すると、セルロース繊維同士の衝突、圧力差、マイクロキャビテーションなどが作用し、セルロース繊維の解繊が効果的に生じる。したがって、解繊の処理回数を減らすことができ、セルロース微細繊維の製造効率を高めることができる。
高圧ホモジナイザーとしては、セルロース繊維のスラリーを一直線上で対向衝突させるものを使用するのが好ましい。具体的には、例えば、対向衝突型高圧ホモジナイザー(マイクロフルイダイザー/MICROFLUIDIZER(登録商標)、湿式ジェットミル)である。この装置においては、加圧されたセルロース繊維のスラリーが合流部で対向衝突するように2本の上流側流路が形成されている。また、セルロース繊維のスラリーは合流部で衝突し、衝突したセルロース繊維のスラリーは下流側流路から流出する。上流側流路に対して下流側流路は垂直に設けられており、上流側流路と下流側流路とでT字型の流路が形成されている。このような対向衝突型の高圧ホモジナイザーを用いると高圧ホモジナイザーから与えられるエネルギーが衝突エネルギーに最大限に変換されるため、より効率的にセルロース繊維を解繊することができる。
セルロース繊維の解繊は、得られるセルロース微細繊維(亜リン酸変性微細繊維)の平均繊維幅、平均繊維長、保水度、結晶化度、擬似粒度分布のピーク値、パルプ粘度等が、前述した所望の値又は評価となるように行うのが好ましい。
(混合組成物)
以上の各成分を混合して得られる混合組成物(シェービング剤組成物)の粘度は、好ましくは1,000~30,000cps、より好ましくは1,500~25,000cps、特に好ましくは2,000~20,000cpsである。粘度が1,000cpsを下回ると、混合物を肌に塗りやすくなるが、カミソリで剃った時に肌ストレスを感じやすくなる可能性がある。他方、粘度が30,000cpsを上回ると、肌に塗り込みにくく使用感が悪くなる可能性がある。
混合組成物の粘度は、JIS-Z8803(2011)の「液体の粘度測定方法」に準拠して測定した値である。
次に、本発明の実施例について説明する。
表1に示す配合でシェービング剤組成物を作製し、各種試験を行った。試験結果を表2に示した。各試験の詳細や各原料の詳細は、以下とおりである。
(試験方法)
本試験においては、普段T字剃刀で髭をそっている男性10名により、普段のシェービングと比較した5段階評価を以下の基準で行い、平均値を示すこととした。
粘性:普段使用しているシェービンジェル等と比較して評価。
塗り込みやすさ:シェービング剤組成物を肌へ塗り込む際の広がり性を評価。広がり易いほど点数が高い。
滑り性:剃刀の当てているときの滑り具合を評価。滑り易いほど点数が高い。
肌へのストレス:剃っているときに刃が当たっている感があるかを評価。ストレスがないほど点数が高い。
洗い流しやすさ:使用後のシェービング組成物の洗い流し性を評価。点数が高いほど洗い流し易い。
剃り残し性:使用後に剃り残しの有無を確認。少ないほど点数が高い。
(亜リン酸変性CNF)
亜リン酸水素ナトリム・5水和物13g、尿素10.8g、水76.2gを混合した混合液100gと、原料パルプ(NBKP:水分98.0質量%)10g(乾燥重量)とを混合し、105℃で乾燥した。乾燥したパルプを130℃で2時間反応させた。次に、水洗とろ過を2回繰返し、無機物からなる陽イオンを含む亜リン酸のエステルが導入されたセルロース繊維(亜リン酸変性パルプ)を得た。この亜リン酸変性パルプを高圧ホモジナイザーで微細化処理(解繊)し、亜リン酸変性CNF(平均繊維径:3nm)を得た。
(未変性CNF)
広葉樹漂白パルプをシングルディスクリファイナーで粗解繊した後、高圧ホモジナイザーで微細化処理(解繊)して得た(平均繊維径:45nm)。未変性CNFも2.0質量%スラリーとして他の成分と配合した。
(その他)
CMC-Na:ダイセルファインケム株式会社製、品番1330
C10-30)コポリマー:アクリル酸/アクリル酸アルキル(C10-30)コポリマー、住友精化株式会社製、AQUPEC HV-803ERK(CT-1)
ポリエチレンオキサイド:製品名アルコックス、明成化学工業株式会社製
グリセリン:製品名「精製グリセリン」、坂本薬品工業株式会社製
流動パラフィン:富士フイルム和光純薬株式会社製
ポリソルベート80:ポリソルベート80 Cafe de Savon
メントール溶解液:自然科学研究所の製品名:天然ハッカ結晶(L-メントール)をエタノール:エタノール(99.5)富士フイルム和光純薬株式会社製を溶媒に10%濃度に調整。
フェノキシエタノール:2-フェノキシエタノール、富士フイルム和光純薬株式会社製
TEA:20W/V%・トリエタノールアミン、林純薬工業株式会社製
(水)
精製水を使用した。なお、表中において、水は精製水の量(g)を示す。
Figure 2022032281000003
Figure 2022032281000004
(考察)
CNFが含まれると、肌のストレス感が低減する傾向がある。組成物の粘性についてはCNFが含まれると高くなる傾向があったが、CNFの粘度挙動が組成物そのものの粘性に出ておらず、特に変性CNFは組成物の粘性に影響せず、使用感を向上させ得ることを示唆している
本発明は、例えば、シェービングジェル等の非発泡性のシェービング剤として利用可能である。

Claims (5)

  1. 亜リン酸変性微細繊維及び未変性微細繊維の少なくともいずれか一方を含み、
    前記微細繊維の平均繊維幅が1~1000nmであり、ジェルとして吐出可能である、
    ことを特徴とするシェービング剤組成物。
  2. 組成物全体に対する前記亜リン変性微細繊維の割合が1~20質量%である、
    請求項1に記載のシェービング剤組成物。
  3. 前記亜リン酸のエステルの導入量が2.0mmol/gを超える、
    請求項1又は請求項2に記載のシェービング剤組成物。
  4. 油剤及び非イオン系界面活性剤を含み、
    前記非イオン系界面活性剤がHLB10以上である、
    請求項1~3のいずれか1項に記載のシェービング剤組成物。
  5. 前記ジェルの粘度が1,000~30,000cpsである、
    請求項1~4のいずれか1項に記載のシェービング剤組成物。
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