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JP2020119774A - 負極 - Google Patents

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Abstract

【課題】負極の割れの発生を抑制することができる負極を提供することを目的とする。【解決手段】活物質と固体電解質と導電材を含む全固体電池用の負極であって、前記導電材が、繊維状の炭素材料であり、前記負極の総質量を100質量%としたとき、前記導電材が1.7質量%以上含まれ、前記負極に含まれる前記活物質の体積Aに対する前記固体電解質の体積Bの比(B/A)が、0.33〜0.67であり、前記負極中での前記導電材のSEM−EDXにより算出される分散度合の値をCとしたとき、前記(B/A)の値に対する前記Cの値の比(C/(B/A))が3.0以下であることを特徴とする負極。【選択図】図2

Description

本開示は、負極に関する。
近年におけるパソコン、ビデオカメラおよび携帯電話等の情報関連機器や通信機器等の急速な普及に伴い、その電源として利用される電池の開発が重要視されている。また、自動車産業界等においても、電気自動車用あるいはハイブリッド自動車用の高出力かつ高容量の電池の開発が進められている。
リチウムイオン電池等の電池の分野において、正極と負極の間に介在する電解質として、有機溶媒を含む電解液の代わりに固体電解質を使用する全固体電池の開発が行われている。全固体電池は、電池内に可燃性の有機溶媒を用いないので、安全装置の簡素化が図れ、製造コストや生産性に優れると考えられている。全固体電池では、各層間の物理的な接触により導通をとっているため、各層が互いに接触するように配置される。
特許文献1には、導電助剤としてカーボン材料を含むリチウムイオン二次電池用の負極が開示されている。
特許文献2には、全固体電池の充放電効率の低下を抑制することが可能な複合活物質を負極活物質層に用いた全固体電池の製造方法が開示されている。
特許文献3には、酸化物により表面が被覆された高電位正極活物質と、カーボン導電材と、硫化物固体電解質とを含有する正極合材を含有する正極層と、負極層と、前記正極層と前記負極層との間に存在する硫化物固体電解質層とを備える硫化物固体電池が開示されている。
特開2010−218848号公報 特開2017−068929号公報 特開2018−055926号公報
従来の負極は、割れが発生しやすいという問題がある。
本開示は、上記実情に鑑み、割れの発生を抑制することができる負極を提供することを目的とする。
本開示は、活物質と固体電解質と導電材を含む全固体電池用の負極であって、
前記導電材が、繊維状の炭素材料であり、
前記負極の総質量を100質量%としたとき、前記導電材が1.7質量%以上含まれ、
前記負極に含まれる前記活物質の体積Aに対する前記固体電解質の体積Bの比(B/A)が、0.33〜0.67であり、
前記負極中での前記導電材のSEM−EDXにより算出される分散度合の値をCとしたとき、
前記(B/A)の値に対する前記Cの値の比(C/(B/A))が3.0以下であることを特徴とする負極を提供する。
本開示は、割れの発生を抑制することができる負極を提供することができる。
本開示の負極を含む積層体の一例を示す断面模式図である。 負極集電体上に形成された本開示の負極の一例を示す断面模式図である。
本開示は、活物質と固体電解質と導電材を含む全固体電池用の負極であって、
前記導電材が、繊維状の炭素材料であり、
前記負極の総質量を100質量%としたとき、前記導電材が1.7質量%以上含まれ、
前記負極に含まれる前記活物質の体積Aに対する前記固体電解質の体積Bの比(B/A)が、0.33〜0.67であり、
前記負極中での前記導電材のSEM−EDXにより算出される分散度合の値をCとしたとき、
前記(B/A)の値に対する前記Cの値の比(C/(B/A))が3.0以下であることを特徴とする負極を提供する。
従来の全固体電池の負極は、便宜的に2つの同一組成の負極を重ねあわせることで成型される場合があり、以下に負極の成型方法の一例を記載する。
1つ目の負極(負極A)はニッケル箔の両面に負極用スラリーを塗布し、乾燥させることにより作製する。
2つ目の負極(負極B)は、転写用アルミ箔の片面に負極用スラリーを塗布し、乾燥させることにより作製する。
その後、負極Aと負極Bを重ね合わせ、25℃、1t/cmでプレスを行い、片面塗工して形成した負極Bの転写用アルミ箔を剥離させ、図1に示すような、負極A、ニッケル箔、負極A、負極Bの順に積層した積層体が得られる。その際、負極内に割れが発生し、当該負極を全固体電池に用いた場合に電池性能が劣化することがある。
負極の機械強度を上げるために、導電材として添加している繊維状炭素材料が、上記プレスによる割れを抑制する上で、負極中でどのような分散状態を保持すべきかが明らかではなかった。
本研究者は、負極に含まれるカーボン(繊維状炭素材料)の分散状態を制御することで、負極の割れの発生を抑制することを可能とすることを見出した。
本開示の負極には、当該負極の導電性だけでなく機械強度を担保する目的でフィラーの役目を持つ導電性の繊維状炭素材料が含まれている。
そして、負極の厚さ方向の断面における繊維状炭素材料の分散状態を制御することにより、負極内の割れの発生を抑制できる条件を明確化することができた。
また、固体電解質(以下SEと記載することがある)と活物質の体積比に応じて、負極中の導電材の適正な分散状態の範囲を設定することができた。
[体積比(B/A)]
本開示の負極は、当該負極に含まれる前記活物質の体積Aに対する前記固体電解質の体積Bの比(B/A)が、0.33〜0.67である。
活物質の体積Aに対する固体電解質の体積Bの体積比(B/A)は、活物質と固体電解質との結着性を示す指標となる。
活物質の体積Aに対する固体電解質の体積Bの体積比(B/A)が高いほど、カーボン分散指数値が高い(カーボンの分散度合が低い)状態でも負極の割れが発生しにくい傾向がある。
また、活物質の体積Aに対する固体電解質の体積Bの体積比(B/A)において、固体電解質の体積割合が大きい場合に活物質と固体電解質との結着性が高い。
[カーボン分散指数C]
本開示においては、負極に含まれる導電材の分散指標として、負極の厚さ方向の断面における負極に含まれる導電材としてのカーボンの分散指数Cを採用する。
図2は負極集電体上に形成された本開示の負極の一例を示す断面模式図である。
カーボン分散指数は、図2に示すように負極の断面を縦横6等分割(計36分割)し、SEM−EDX(Energy Dispersive X−ray spectrometry)による二次電子像及び炭素(C)マッピングにより、炭素の存在面積を積算し、下記式(1)を用いて算出できる。
式(1)
カーボン分散指数C=各領域の炭素の存在面積の標準偏差/各領域の炭素の存在面積の平均値
測定手順は次のとおりである。先ず負極から断面観察用のサンプルを切り出し、クロスセクションポリッシャ等を用いて断面の清浄化を行う。このとき断面は、負極の表面に対して必ずしも垂直でなくてもよい。たとえば断面は、表面に対する垂直面から±5°程度傾斜した面であってもよい。
次に該断面をSEM−EDXで面分析して炭素(C)のマッピングを行う。すなわち炭素の分布は繊維状の炭素材料の分布とみなす。
このとき、該断面を厚さ方向に縦横6等分割(計36分割)し、各領域における炭素の検出強度の積算値を求め、これらの平均値と標準偏差を算出し、標準偏差を平均値で除することにより、カーボン分散指数を算出できる。
負極のカーボン分散指数は、負極の形成に用いられるスラリーの溶媒量や粘度等を調整することにより制御することができる。
カーボン分散指数はその値が低いほど、フィラーの役割を果たす繊維状の炭素材料が負極内で均一に分散されていることを表す。
[C/(B/A)]
本開示の負極は、前記体積比(B/A)の値に対する前記カーボン分散指数Cの値の比(C/(B/A))が3.0以下である。
負極中の繊維状炭素材料の分散性を示すカーボン分散指数は、その値が低い場合に、繊維状炭素材料の分散性が高いため、「C/(B/A)」が3.0以下であることは、負極中の繊維状炭素材料の分散性が低い場合には、負極の割れの発生を抑制するためには活物質と固体電解質との高い結着性が求められ、一方、繊維状炭素材料の分散性が高い場合には、活物質と固体電解質との結着性が低い場合でも、負極の割れの発生を抑制できることを示している。
[負極]
負極は、活物質と固体電解質と導電材を含み、任意成分として、バインダー等が含まれていてもよい。
導電材としては、繊維状の炭素材料を用いることができ、炭素材料としては、例えば、カーボンナノチューブ、及び、カーボンナノファイバーからなる群より選ばれる少なくとも一種を挙げることができる。繊維状の炭素材料は、VGCF(気相法炭素繊維)であってもよい。
負極における導電材の含有量は、負極の総質量を100質量%としたとき、負極の割れの発生を抑制する観点から、下限が1.7質量%以上であり、上限は特に限定されないが、負極容量を高める観点から、5.5質量%以下であってもよい。
活物質としては、従来公知の負極活物質として用いられる材料を選択することができ、負極活物質としては、例えば、Li単体、リチウム合金、炭素、Si単体、Si合金、及びLiTi12(LTO)等が挙げられる。
リチウム合金としては、LiSn、LiSi、LiAl、LiGe、LiSb、LiP、及びLiIn等が挙げられる。
Si合金としては、Li等の金属との合金等が挙げられ、その他、Sn、Ge、及びAlからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属との合金であってもよい。
負極活物質の形状については、特に限定されるものではないが、例えば粒子状、薄膜状とすることができる。
負極活物質が粒子である場合の当該粒子の平均粒径(D50)は、例えば1nm以上100μm以下であることが好ましく、10nm以上30μm以下であることがより好ましい。
固体電解質は、硫化物系固体電解質、及び酸化物系固体電解質等が挙げられる。
硫化物系固体電解質としては、例えば、LiS−P、LiS−SiS、LiX−LiS−SiS、LiX−LiS−P、LiX−LiO−LiS−P、LiX−LiS−P、LiX−LiPO−P、及びLiPS等が挙げられる。なお、上記「LiS−P」の記載は、LiSおよびPを含む原料組成物を用いてなる材料を意味し、他の記載についても同様である。また、上記LiXの「X」は、ハロゲン元素を示す。上記LiXを含む原料組成物中にLiXは1種又は2種以上含まれていてもよい。LiXが2種以上含まれる場合、2種以上の混合比率は特に限定されるものではない。
硫化物系固体電解質としては、例えば、LiSとPとの質量比(LiS/P)が0.5以上となるように、LiS及びPを混合して作製される硫化物系固体電解質を挙げることができる。また、質量比でLiS:Pが70:30となるようにLiS及びPを混合して作製される硫化物系固体電解質が、イオン伝導性の点から好ましく用いられる。
硫化物系固体電解質における各元素のモル比は、原料における各元素の含有量を調製することにより制御できる。また、硫化物系固体電解質における各元素のモル比や組成は、例えば、ICP発光分析法で測定することができる。
硫化物系固体電解質は、ガラスであってもよく、結晶であってもよく、結晶性を有するガラスセラミックスであってもよい。
硫化物系固体電解質の結晶状態は、例えば、硫化物系固体電解質に対してCuKα線を使用した粉末X線回折測定を行うことにより確認することができる。
ガラスは、原料組成物(例えばLiSおよびPの混合物)を非晶質処理することにより得ることができる。非晶質処理としては、例えば、メカニカルミリングが挙げられる。メカニカルミリングは、乾式メカニカルミリングであっても良く、湿式メカニカルミリングであっても良いが、後者が好ましい。容器等の壁面に原料組成物が固着することを防止できるからである。
メカニカルミリングは、原料組成物を、機械的エネルギーを付与しながら混合する方法であれば特に限定されるものではないが、例えばボールミル、振動ミル、ターボミル、メカノフュージョン、ディスクミル等を挙げることができ、中でもボールミルが好ましく、特に遊星型ボールミルが好ましい。所望のガラスを効率良く得ることができるからである。
ガラスセラミックスは、例えば、ガラスを熱処理することにより得ることができる。
また、結晶は、例えば、ガラスを熱処理すること、又は、原料組成物に対して固相反応処理すること等により得ることができる。
熱処理温度は、ガラスの熱分析測定により観測される結晶化温度(Tc)よりも高い温度であればよく、通常、195℃以上である。一方、熱処理温度の上限は特に限定されない。
ガラスの結晶化温度(Tc)は、示差熱分析(DTA)により測定することができる。
熱処理時間は、所望の結晶化度が得られる時間であれば特に限定されるものではないが、例えば1分間〜24時間の範囲内であり、中でも、1分間〜10時間の範囲内が挙げられる。
熱処理の方法は特に限定されるものではないが、例えば、焼成炉を用いる方法を挙げることができる。
酸化物系固体電解質としては、例えばLi6.25LaZrAl0.2512、LiPO、及びLi3+xPO4−x(LiPON)等が挙げられる。
固体電解質の形状は、取扱い性が良いという観点から粒子状であることが好ましい。
また、固体電解質の粒子の平均粒径(D50)は、特に限定されないが、下限が0.5μm以上であることが好ましく、上限が2μm以下であることが好ましい。
固体電解質は、1種単独で、又は2種以上のものを用いることができる。また、2種以上の固体電解質を用いる場合、2種以上の固体電解質を混合してもよい。
本開示において、粒子の平均粒径は、特記しない限り、レーザー回折・散乱式粒子径分布測定により測定される体積基準のメディアン径(D50)の値である。また、本開示においてメディアン径(D50)とは、粒径の小さい粒子から順に並べた場合に、粒子の累積体積が全体の体積の半分(50%)となる径(体積平均径)である。
バインダーとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリフッ化ビニリデン−ポリヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVDF−HFP)、ポリテトラフルオロエチレン、及びフッ素ゴム等のフッ化物系バインダー等が挙げられ、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリフッ化ビニリデン−ポリヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVDF−HFP)等が好ましい。
負極におけるバインダーの含有量は、特に限定されないが、負極の総質量を100質量%としたとき、負極の割れの発生を抑制する観点から、下限が3.3質量%以上であってもよく、上限が、イオン伝導性を高める観点から、3.4質量%以下としてもよい。
[負極集電体]
本開示において負極集電体は、集電体としてだけでなく、負極作製時の支持体として用いてもよい。
負極集電体としては、電池の集電体として使用可能な公知の金属材料を用いることができる。そのような金属材料としては、SUS、Cu、Ni、Al、V、Au、Pt、Mg、Fe、Ti、Co、Cr、Zn、Ge、及びIn等を例示することができる。
負極集電体の形態は特に限定されるものではなく、箔状、メッシュ状等、種々の形態とすることができる。
負極集電体には、外部端子と接続するための負極リードを備えていてもよい。
[負極の製造方法]
本開示の負極の製造方法は、前述した本開示の負極を得ることができる方法であれば特に限定はされない。
例えば、支持体の両面に負極Aを形成し、別の支持体の片面に負極Bを形成し、負極Aと負極Bを重ねあわせ、プレスして負極Aと負極Bを接着し、負極Bの支持体を剥離することにより本開示の負極としてもよいし、負極A又は負極Bをそのまま本開示の負極としてもよい。
負極Aと負極Bを接着する際に付与するプレスの圧力は、特に限定されないが、1〜100MPa程度であってもよい。
プレスする際の温度は、特に限定されず、材料の劣化温度未満となるように適宜調整してもよい。
プレスする際の加圧の方法としては、特に制限されないが、例えば、平板プレス、又はロールプレス等を用いて圧力を付加する方法等が挙げられる。
支持体上に負極を形成する方法としては、特に限定されないが、負極活物質、固体電解質、導電材、バインダー、及び溶媒並びに必要に応じ他の成分を含む負極用スラリーを用意し、当該負極用スラリーを支持体の一面上に塗布し、当該負極用スラリーを乾燥する方法等が挙げられる。
負極用スラリーに用いられる溶媒は、例えば酢酸ブチル、ヘプタン、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
負極用スラリーを塗布する方法は、特に限定されず、ドクターブレード法、メタルマスク印刷法、静電塗布法、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、スクリーン印刷法等が挙げられる。
支持体としては、自己支持性を有するものを適宜選択して用いることができ、特に限定はされず、例えばアルミ、ニッケルなどの金属箔等を用いることができる。
[全固体電池]
本開示の負極は、全固体電池に用いることができる。
全固体電池としては、負極の反応として金属リチウムの析出−溶解反応を利用した全固体リチウム電池、正極と負極との間をリチウムイオンが移動する全固体リチウムイオン電池、全固体ナトリウム電池、全固体マグネシウム電池及び全固体カルシウム電池等を挙げることができ、全固体リチウムイオン電池であってもよい。また、全固体電池は、一次電池であってもよく二次電池であってもよい。
全固体電池の形状としては、例えば、コイン型、ラミネート型、円筒型、及び角型等を挙げることができる。
(実施例1)
(負極の製造)
負極集電体としてニッケル箔(厚み18μm)を用いた。
転写用支持体としてアルミ箔(厚み15μm)を用いた。
負極活物質として一次粒径が0.8μmのチタン酸リチウム(LTO)の粒子を78.5質量部、固体電解質として一次粒径が0.5μmの硫化リンリチウムの粒子を16.3質量部、導電材として直径が0.15μmの炭素繊維(VGCF)を1.9質量部、バインダーとしてPVdFを3.3質量部、溶媒として酪酸ブチルを89質量部用意し、これらを混合し、負極用スラリーを調製した。
炉内温度を150℃に設定した熱風恒温槽において、当該スラリーをニッケル箔の両面に塗布し、乾燥させて、ニッケル箔の両面に負極A(厚み65μm)を形成した。
一方、炉内温度を150℃に設定した熱風恒温槽において、当該スラリーをアルミ箔の片面に塗布し、乾燥させて、アルミ箔の片面に負極B(厚み65μm)を形成した。
そして、負極Aと負極Bを重ねあわせ、25℃、1t/cmの条件でプレスを行い、負極Aと負極Bを接着させて、負極Bのアルミ箔を剥離し、ニッケル箔上に負極Aと負極Bとを積層した負極C(C=A+B)(厚み103μm)を形成させた。
得られた負極Cに含まれる負極活物質の体積Aに対する固体電解質の体積Bの比(B/A)は、0.33であった。
(カーボン分散指数算出)
SEM−EDX分析により、負極中に含まれる炭素繊維のカーボン分散指数Cを算出した。そして、C/(B/A)を算出した。結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例1におけるカーボン分散指数Cは、0.06であり、C/(B/A)は、0.18であった。
(割れの有無の確認評価)
得られた負極Cの割れの有無を確認した。評価方法は、負極Cを5個作成し5個中一個でも負極Cに割れがあれば悪い結果として×とし、5個全て割れが確認されなければ良い結果として○とした。結果を表1に示す。
(実施例2、6、10、比較例2、4、7)
負極活物質として一次粒径が0.8μmのチタン酸リチウム(LTO)の粒子を74.6質量部、固体電解質として一次粒径が0.5μmの硫化リンリチウムの粒子を20.3質量部、導電材として直径が0.15μmの炭素繊維(VGCF)を1.8質量部、バインダーとしてPVdFを3.3質量部、溶媒として酪酸ブチルを89質量部用意し、これらを混合し、負極用スラリーを調製し、負極活物質の体積Aに対する固体電解質の体積Bの比(B/A)は、0.43であり、表1又は表2に示すカーボン分散指数となるように負極Cを作製したこと以外は実施例1と同様に負極Cを作製し、負極Cの割れの有無を確認した。
(実施例3、7、11、13、比較例5、8)
負極活物質として一次粒径が0.8μmのチタン酸リチウム(LTO)の粒子を71.0質量部、固体電解質として一次粒径が0.5μmの硫化リンリチウムの粒子を23.9質量部、導電材として直径が0.15μmの炭素繊維(VGCF)を1.7質量部、バインダーとしてPVdFを3.4質量部、溶媒として酪酸ブチルを89質量部用意し、これらを混合し、負極用スラリーを調製し、負極活物質の体積Aに対する固体電解質の体積Bの比(B/A)は、0.54であり、表1又は表2に示すカーボン分散指数となるように負極Cを作製したこと以外は実施例1と同様に負極Cを作製し、負極Cの割れの有無を確認した。
(実施例4、8、12、14、15、比較例9)
負極活物質として一次粒径が0.8μmのチタン酸リチウム(LTO)の粒子を67.7質量部、固体電解質として一次粒径が0.5μmの硫化リンリチウムの粒子を27.1質量部、導電材として直径が0.15μmの炭素繊維(VGCF)を1.7質量部、バインダーとしてPVdFを3.4質量部、溶媒として酪酸ブチルを89質量部用意し、これらを混合し、負極用スラリーを調製し、負極活物質の体積Aに対する固体電解質の体積Bの比(B/A)は、0.67であり、表1又は表2に示すカーボン分散指数となるように負極Cを作製したこと以外は実施例1と同様に負極Cを作製し、負極Cの割れの有無を確認した。
(実施例5、9、比較例1、3、6)
表1又は表2に示すカーボン分散指数となるように負極Cを作製したこと以外は実施例1と同様に負極Cを作製し、負極Cの割れの有無を確認した。
(実施例16〜18、比較例10〜12)
表3に示すように、導電材の種類を繊維状でない炭素材料に変更するか、又は導電材の含量を変更したこと以外は実施例15と同様にC/(B/A)が、2.58である負極Cを作製し、負極Cの割れの有無を確認した。表3中のABはアセチレンブラック、KBはケッチェンブラックを示す。
表1〜3に示すように、負極に繊維状の炭素材料を用いて、負極中の導電材の含量が1.7質量%以上5.5質量%以下であり、活物質の体積Aに対する固体電解質の体積Bの比(B/A)が、0.33〜0.67であり、(B/A)の値に対するカーボン分散指数Cの値の比(C/(B/A))が3.0以下である負極であれば、負極の割れの発生が抑制できることがわかる。

Claims (1)

  1. 活物質と固体電解質と導電材を含む全固体電池用の負極であって、
    前記導電材が、繊維状の炭素材料であり、
    前記負極の総質量を100質量%としたとき、前記導電材が1.7質量%以上含まれ、
    前記負極に含まれる前記活物質の体積Aに対する前記固体電解質の体積Bの比(B/A)が、0.33〜0.67であり、
    前記負極中での前記導電材のSEM−EDXにより算出される分散度合の値をCとしたとき、
    前記(B/A)の値に対する前記Cの値の比(C/(B/A))が3.0以下であることを特徴とする負極。
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