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JP2020099038A - Atカット水晶片、水晶振動子及び水晶振動子中間体 - Google Patents

Atカット水晶片、水晶振動子及び水晶振動子中間体 Download PDF

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JP2020099038A JP2019185791A JP2019185791A JP2020099038A JP 2020099038 A JP2020099038 A JP 2020099038A JP 2019185791 A JP2019185791 A JP 2019185791A JP 2019185791 A JP2019185791 A JP 2019185791A JP 2020099038 A JP2020099038 A JP 2020099038A
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松尾清治
Seiji Matsuo
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Nihon Dempa Kogyo Co Ltd
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Abstract

【課題】支持部10bの厚さが振動部10aの厚さより厚い水晶片10であって、発振周波数が76MHz付近で好ましい特性を示す水晶片を提供する。【解決手段】水晶片10は、振動部の支持部とは反対側の端部である先端部が、先端側に向かって凸形状である第1凸状部11cを具える。さらに、振動部の短辺に沿った両端部が、短辺に沿った外部方向に向かって凸形状である第2凸状部10dを具える。然も、振動部の長辺寸法Lと短辺寸法Wとの比であるW/Lが、0.74〜0.79の範囲、または、0.84〜0.93の範囲である。【選択図】図1

Description

本発明は、支持部の厚さが振動部の厚さより厚い水晶片、この水晶片を用いた水晶振動子及びこの水晶振動子用の水晶振動子中間体に関する。
水晶振動子の一種として、支持部の厚さが振動部の厚さより厚い水晶片を用いた水晶振動子がある。その具体例は、例えば特許文献1や特許文献2に開示されている。
特許文献1に開示されている水晶振動子は、振動部と、この振動部の一端に接続されていて振動部より肉厚の支持部とを具えた水晶片が用いられたものである。前記支持部が水晶振動子の容器に導電性部材で接続固定されて、水晶振動子が構成されている。この水晶振動子では、振動部が薄くとも、支持部が水晶振動子の容器からの応力に対抗し、その結果、振動部の周波数変動を防止できるという(特許文献1の段落33等)。
特許文献2に開示されている水晶振動子は、振動部の一端に振動部より肉厚の固定部(支持部に該当)を設けてあり、かつ、振動部と固定部との間に緩衝部を設けてある水晶片が用いられたものである。この緩衝部は、厚みが、振動部から固定部側に向かうに従って厚くなる傾斜部である(特許文献2の請求項1等)。この水晶振動子では、緩衝部を設けたので、振動部の振動を減衰できると共に、固定部による振動部への影響を抑制できるという(特許文献2の段落8等)。
特開2001−144578号公報 特開2016−34061号公報
特許文献2には、水晶片の具体的な寸法について、次の記載がある。振動部の長辺寸法は0.98mm、短辺寸法は0.78mm、厚さは13μmである。支持部の長辺寸法は0.79mm、短辺寸法は0.35mm、厚さは50μmである。然も、水晶素子の上面を平面視して、振動部から固定部までの長さは0.05mmである(特許文献2の例えば段落26)。この水晶片を用いた場合、厚さが13μmということから、発振周波数が128Mhz程度の水晶振動子が得られる。この水晶振動子では、肉厚の固定部を持たない従来構造の水晶振動子のクリスタルインピダンス(以下、CIともいう)が50〜100Ωであったのに対し、CIが20〜50Ωに改善できるという(特許文献2の例えば段落26)。
しかしながら、特許文献2には、発振周波数が76Mhz付近の水晶振動子に用いて好適な水晶片の構成は記載も示唆もされていない。
この出願はこのような点に鑑みなされたものであり、従ってこの発明の目的は、支持部の厚さが振動部の厚さより厚い水晶片であって、発振周波数が76MHz付近で好ましい特性を示す水晶片及びこれを用いた水晶振動子並びに水晶振動子中間体を提供することにある。
この目的の達成を図るため、この発明の水晶片は、平面形状が略長方形状の振動部と、前記振動部の1つの短辺側に接続していて、前記振動部の厚みより厚みが厚い支持部と、を具え、発振周波数が≒76MhzのATカットの水晶片である。
然も、前記振動部の前記支持部とは反対側の端部である先端部が、先端側に向かって凸形状であり、前記振動部の短辺に沿った両端部が、短辺に沿った外部方向に向かって凸形状であり、且つ、前記振動部の長辺寸法Lと短辺寸法Wとの比であるW/Lが、0.74〜0.79の範囲、または、0.81〜0.93の範囲であることを特徴とする水晶片である。
また、この発明の水晶振動子は、この発明の水晶片と、前記水晶片の表裏に設けた励振用電極と、該励振用電極から引き出された引出電極とを具えた水晶振動子である。
また、この発明の水晶振動子は、この発明の水晶片と、前記水晶片の表裏に設けた励振用電極と、該励振用電極から引き出された引出電極とを具えた水晶振動子、及び、この水晶振動子を収納する容器を具える水晶振動子である。
また、この発明の水晶振動子中間体は、この発明の水晶片と、前記水晶片の表裏に設けた励振用電極と、前記励振用電極から引き出された引出電極とを具えた水晶振動子を、マトリクス状に多数有したウエハから成る水晶振動子中間体である。
ここで、上記の発明において、前記略長方形状とは、四隅が直角である正長方形と、正長方形に対し、本発明の目的の範囲で若干変形している長方形状とを含む意味である。例えば振動部の先端側の角部が若干R形状となっている等の略長方形状も含む意味である。
また、発振周波数が約76Mhzとは、76.8Mhzを含み、その近傍の発振周波数、例えば74〜78Mhzの意味である。
この発明の水晶片によれば、支持部の厚みが振動部より厚く、かつ、片持ち支持構造の水晶片において、上記の所定の端面形状及び辺比を具えたので、支持部による効果に加えて、所定の端面形状及び所定の辺比によって不要振動をより減衰できる。これらのため、発振周波数が約76Mhzで、特性に優れる水晶片を実現できる。
(A)〜(C)は、実施形態の水晶片10の説明図である。 水晶片10を用いた水晶振動子20の平面図である。 (A)、(B)は、実験及びその結果を説明する図である。 (A)、(B)、(C)は、実験及びその結果を説明する図3に続く説明図である。 (A)、(B)は、水晶片10の製法例の説明図である。 (A)、(B)は、水晶片10の製法例の図4に続く説明図である。 (A)、(B)は、水晶片10の製法例の図5に続く説明図である。
以下、図面を参照してこの発明の水晶片及び水晶振動子並びに水晶振動子中間体の実施形態について説明する。なお、説明に用いる各図はこれらの発明を理解できる程度に概略的に示してあるにすぎない。また、説明に用いる各図において、同様な構成成分については同一の番号を付して示し、その説明を省略する場合もある。また、以下の説明中で述べる形状、寸法、材質等はこの発明の範囲内の好適例に過ぎない。従って、本発明は以下の実施形態のみに限定されるものではない。
1. 水晶振動子の構造
図1は、実施形態の水晶振動子に具わる水晶片10の説明図である。特に、図1(A)は水晶片10の平面図、図1(B)は図1(A)中のP−P線に沿った断面図、図1(C)は図1(A)中のQ−Q線に沿った断面図である。なお、ここでは、水晶片10に励振用電極11及び引出電極13を設けた構成、すなわち、水晶振動子の一形態の状態を示してある。
なお、図1(A)中に示した座標軸X,Y′、Z′は、それぞれATカットの水晶片10での水晶の結晶軸を示す。なお、ATカット水晶片自体の詳細は、例えば、文献:「水晶デバイスの解説と応用」。日本水晶デバイス工業会2002年3月第4版第7頁等に記載されているので、ここではその説明を省略する。
この実施形態の水晶片10は、振動部10aと、振動部10aの1つの短辺側に接続されている支持部10bと、所定の凸形状10c及び10dと、を具えている。さらに、振動部10aの表裏の主面に設けた励振用電極11と、引出電極13と、を具えている。以下、各構成成分の詳細と、各構成成分間の関係を説明する。
振動部10aは、平面形状が略長方形状であって、かつ、支持部10bとは反対側の端部である先端部10cが、先端側に向かって凸形状10cとなっている(図1(B)参照)。以下、この凸形状10cの部分を、第1凸状部10cともいう。
さらに、振動部10aは、振動部の短辺に沿った両端部10dが、短辺に沿った外部方向に向かって凸形状10dとなっている(図1(C)参照)。以下、この凸形状10dの部分を、第2凸状部10dともいう。
そして、振動部10aの長辺寸法をL、短辺寸法をWとしたとき、長辺寸法Lと短辺寸法Wとの比であるW/Lが、0.74〜0.79の範囲又は0.81〜0.93の範囲となっている。この点については、後述する「2.実験及びその結果」の項で説明する。
ここで、凸形状10cである第1凸状部10cは、具体的には、振動部10aの厚みが先端に向かうに従い、tから徐々に薄くなる形状のものである。すなわち、振動部10aを水晶のX軸に沿って切った断面を見たとき、複数の面で構成され、−X側に向かって凸状の形状のものである。
なお、この第1凸状部10cの、水晶のX軸に沿って切った断面を構成する面数は、水晶片10の設計に応じた任意の数とできる。具体的には、水晶片10を製造する際のウエットエッチングの条件により面数を制御できる。ただし、典型的には、この面数は2〜6面が良く、より好ましくは2面又は3面が良い。不要振動の抑制に有用だからである。
また、凸形状10dである第2凸状部10dは、具体的には、振動部10aの厚みが、水晶のZ′軸に沿った両端で、Z′軸に沿った外側に向かって、tから徐々に薄くなっている形状のものである。すなわち、振動部10aを水晶のZ′軸に沿って切った断面を見たとき、複数の面で構成され、Z′軸に沿った外側に向かって凸状の形状のものである。
なお、この第2凸状部10dの水晶のZ′軸に沿って切った断面を構成する面数は、水晶振動子10の設計に応じた任意の数とできる。具体的には、例えば、水晶片10を製造する際のウエットエッチングの条件により面数を制御できる。ただし、典型的には、この面数は2〜6面、好ましくは2面又は3面、より好ましくは3面が好ましい。不要振動の抑制に有用だからである。
また、支持部10bは、振動部10aの1つの短辺側に接続していて、振動部10aの厚みtよりも厚い厚みTを有するものである。また、この例の場合は、支持部11bの一方の面と、振動部10aの一方の面と、は面一になっている(図1(b)参照)。そして、支持部11bの、前記一方の面と対向する他方の面が、Y′軸に沿って外部に突き出した台地状の部分11baとなっている。従って、この台地状の部分10baの厚さは、(T−t)である。
なお、この実施形態の場合、台地状の部分10baは、振動部10a側に向かって徐々に厚みが薄くなって振動部10aに接続している。すなわち、傾斜部を持つ構造としてある。この台地状の部分10baの水晶のX軸に沿う寸法はLb1としてある(詳細は後述する)。
また、励振用電極11は、振動部10aの両主面に各々設けてある。そして、振動部10aの両主面に設けたこれら励振用電極11は、互いに対向する配置としてある。
また、引出電極13は、励振用電極11各々から、支持部10b側に引き出してある。
これら励振用電極11及び引出電極13各々は、例えば、クロムと、この上に形成された金との積層膜で構成できる。
この水晶片10は、実際は、所定の容器に実装されて、封止される。図2はその典型例を示した平面図である。すなわち、水晶片10は、例えば周知のセラミックパッケージ15内に、引出電極13の位置で、例えばシリコーン系の導電性接着剤17により接着固定され、さらに、このセラミックパッケージ15を所定の蓋部材(図示せず)によって真空封止又は不活性ガス雰囲気等の封止状態で封止することで、水晶振動子20となる。
なお、セラミックパッケージ15は、水晶片10を収容する凹部を持つ構造のものとし、この凹部周辺の土手部分に蓋部材を接合するものでも良いし、又は、平板のセラミック基板とキャップ状の蓋部材とで構成した容器でも良い。容器の構成は様々で良い。
2. 実験及びその結果
2−1.振動部の辺比に関する実験
先ず、この発明で主張する振動部の辺比を得た実験及びその結果について説明する。試作の水晶振動子として、以下に説明する条件の水晶振動子を種々試作した。
過去の設計経験等に基づいて重要と思われる設計事項として、振動部10aの長辺寸法L、振動部の短辺寸法Wを種々に変えた複数水準の水晶振動子を試作した。
なお、これら複数水準の水晶振動子各々での上記以外の設計値は次に示すように共通化した。
先ず、振動部10aの第1凸状部11cの寸法Lcは、0.04mm、第2凸状部11dの寸法Wdは、0.18mmとした。
また、励振用電極11の、水晶のX軸に沿う寸法Leは、0.5mm、水晶のZ′軸に沿う寸法Weは、0.4mmとした。ただし、励振用電極11は、その中心点が、水晶片10の中心点に対し、水晶のX軸に沿って水晶の先端側に20μmずれる状態で、形成した。
また、振動部10aの厚みtは、目安としておおよそ0.018mmとした。ただし、この厚みtは、実際は、励振用電極11の質量を含めて、当該水晶片10の発振周波数が約76.8Mhzとなる厚みである。
従って、上記のLc,Wd,Le,We,電極のずれ量は、例えば、振動部の長辺寸法L又は短辺寸法Wに対し、例えば、Lc/L、Lc/W、Wd/L、Wd/W、Le/L、Le/W、We/L、We/W等のように、示すことができる条件である。なお、このように正規化する際の分母は、長辺寸法にかぎられず、他の寸法でも良く、例えば振動部の厚みt等でも良い。
また、支持部10bの短辺寸法、すなわちこの場合は水晶のX軸に沿う寸法Lbは、0.13mmとし、支持部10bの振動部10a側に傾斜している部分の寸法Lb1(図1(b)参照)は、0.04mmとした。そして、支持部10bの厚さTは、0.05mmとした。
従って、Lb、Lb1、Tについても、例えば、振動部の長辺寸法L又は短辺寸法Wに対し、例えば、Lb/L、Lb/W、Lb1/L、Lb1/W、T/L、T/W等のように、任意の寸法を分母とする比率で示せる所定の条件になっている。
また、振動部10aの長辺寸法L、振動部の短辺寸法Wを、種々に変えて試作した多数の試作品の、長辺寸法L及び短辺寸法Wに着目した分布は、図3(A)に示した通りである。すなわち、図3(A)にプロットした各点が、長辺寸法及び短辺寸法の組み合わせが異なる水晶振動子である。具体的に言えば、図3(A)の横軸に沿った例えば一番左側のプロット点に位置する水晶振動子は、長辺寸法が0.69mmで短辺寸法が0.642mmの振動子、すなわち、辺比W/Lが0.642/0.69=0.930の振動子である。
なお、試作した多数の水晶振動子の振動部の実際の長辺寸法Lは、0.693〜0.859mmの範囲の寸法であり、振動部の実際の短辺寸法Wは、0.585〜0.677mmの範囲の寸法である。
上記条件で試作した水晶振動子を、図2を用いて説明した容器17に実装し、真空封止して、試作の水晶振動子を作製した。
そして、これら水晶振動子に種々の大きさの電流を流し、それぞれの電流時の水晶振動子の周波数及びクリスタルインピダンス(CI)を測定した。すなわち、ドライブレベル特性を測定した。
そして、各々の水晶振動子のドライブレベル特性における10μW時の周波数と、400μW時の周波数との差を算出し、これを発振周波数で割って周波数変化率ΔF(単位:ppm)を算出した。
次に、振動部の辺比W/Lと、上記のΔFとの関係を検討するために、横軸に辺比W/Lをとり、縦軸にΔFをとって、試作水晶振動子のデータをプロットした。
図3(B)は、上記プロット図である。図3(B)から、振動部の辺比W/Lが、0.80付近では、ΔFの値が大きくなる。これに対し、振動部の辺比W/Lが0.74〜0.79の範囲か、振動部の辺比W/Lが、0.81〜0.93の範囲であれば、ΔFは2ppm以内と小さくなり、いわゆるドライブレベル依存性が小さい良好な水晶振動子が得られることが分かる。従って、支持部10bが振動部10aより厚く、かつ、振動部10aが所定の第1凸状部10c及び第2凸状部10dを具える水晶片の場合、振動部の辺比W/Lを0.74〜0.79の範囲か、振動部の辺比W/Lを、0.81〜0.93の範囲にするのが良いことが分かる。
2−2.励振用電極のX寸法と振動部のX寸法の比に関する実験
次に、励振用電極11の水晶のX軸に沿う寸法Leの好適な範囲について、実験によって調査した。ATカット水晶振動子の場合、振動部の水晶のX軸に沿う寸法(ここでは図1(A)に示した振動部のX寸法L)に対する、励振用電極のX寸法Leの寸法次第で、水晶振動子の特性が変動するため、励振用電極のX寸法Leの好適な寸法を求めるためである。
このため、水晶片については、上記の振動部の辺比の好適範囲中のX寸法L=0.690mm、Z′寸法W=0.630mmに固定し、励振用電極のZ′寸法Weは0.4mmに固定し、励振用電極のX寸法Leを0.43〜0.54mmの範囲で複数水準に変更して、複数種類の水晶片を試作した。そして、これらの水晶片を用いて複数種類の水晶振動子を試作した。
次に、上記の振動部の辺比に関する実験と同様な測定法等により、励振用電極のX寸法Leを違えた複数種類の水晶振動子のCI及びドライブレベル特性を測定し、さらに周波数変化率を算出した。
図4(A)は、横軸に励振用電極のX寸法(mm)をとり、縦軸に周波数変化率ΔF(ppm)とって、上記実験結果をプロットした図である。また、図4(B)は、図4(A)中のX寸法が0.46〜0.52の領域を拡大した図である。X寸法が0.46〜0.52の範囲で特性変動が顕著であるため、その領域を見易くするためである。また、図4(C)は、横軸に励振用電極のX寸法(mm)をとり、縦軸にCI(Ω)をとって、上記実験結果をプロットした図である。ただし、図4(C)は、図4(B)同様に、励振用電極のX寸法が0.46〜0.52のプロット領域に着目して示してある。なお、CIは、各試作品各々の室温でのCI値である。
図4(A)、(B)においてΔFはゼロに近い程良く、図4、(C)においてCIは小さい程良い。従って、図4(A)、(B)から、ΔFを例えば水晶振動子のΔF仕様である±3ppmにできる励振用電極のX寸法Leは、0.450〜0.540mmであり、ΔFを±1.5ppmにできる励振用電極のX寸法Leは、0.470〜0.520mmであり、ΔFを±1ppmにできる励振用電極のX寸法Leは、0.490〜0.500mmである。これら範囲を、この実験での振動部のX寸法L=0.69mmで規格化すると、ΔFを±3ppmにできるLe/Lは、0.45/0.69〜0.54/0.69≒0.652〜0.782であり、ΔFを±1.5ppmにできるLe/Lは、0.681〜0.754であり、ΔFを±1ppmにできるLe/Lは、0.710〜0.725であることが分かる。
また、CIを良化する点について考察すると、図4(C)から、CIを例えば水晶振動子のCI仕様としての例えば30Ω以下にできる励振用電極のX寸法Leは、0.480〜0.510mmであり、CIを25Ω以下にできる励振用電極のX寸法Leは、0.490〜0.510mmであり、CIを20Ω以下にできる励振用電極のX寸法Leは、0.495〜0.510mmであることが分かる。これら範囲を、この実験での振動部のX寸法L=0.69mmで規格化すると、CIを30Ω以下にできるLe/Lは、0.48/0.69〜0.51/0.69≒0.696〜0.739であり、CIを25Ω以下にできるLe/Lは、0.710〜0.739であり、CIを20Ω以下にできるLe/Lは、0.717〜0.739であることが分かる。
そして、ΔF及びCIの双方を満足できるLe/Lとして、CI改善を優先できる点で考察すれば、Le/Lは、CIを30Ω以下にできるLe/L=0.696〜0.739が好ましく、また、CIを25Ω以下にできるLe/L=0.710〜0.739がさらに好ましく、また、CIを20Ω以下にできるLe/L=0.717〜0.739がさらにより好ましい。
従って、本発明を実施するに当たり、励振用電極は、励振用電極のX寸法Leと振動部のX寸法Lとの比が上記の好ましい範囲となるように、設計するのが良い。
なお、水晶振動子の場合、振動部の辺比の良好な範囲や、励振用振電極のX寸法と振動部のX寸法との比のそれぞれの良好な範囲は、周波数が変わっても、又、水晶片の大きさが変わっても、それぞれの水晶片や励振用電極の設計に流用できることが多いので、本発明の上記の好適な範囲は、上記の実施形態の水晶振動子以外のものにも適用できると考える。
4.製法例の説明
この発明の理解を深めるために、図5〜図7を参照して、水晶片10の製法例について説明する。
上記水晶片10は、フォトリソグラフィ技術およびウエットエッチング技術により水晶ウエハから多数製造できる。そのため、以下の製法例の説明で用いる図の一部では、水晶ウエハ10wの平面図と、その一部分Mを拡大した平面図を示してある。
先ず、水晶ウエハ10wを用意する(図5(A))。ATカット水晶片10の発振周波数は、周知の通り、水晶片10の主面(X−Z′面)部分の厚みでほぼ決まるが、この発明の場合は、振動部より厚さが厚い支持部を設ける関係で、用意する水晶ウエハ10wは、最終的な振動部の厚さより厚いウエハとする。
次に、この水晶ウエハ10wの表裏両面に、水晶片の外形を形成するための耐ウエットエッチング性マスク40を周知の成膜技術及びフォトリソグラフィ技術により形成する(図5(B))。この実施形態の場合の耐ウエットエッチング性マスク40は、水晶片の外形に対応する部分及び各水晶片を保持するフレーム部分10xを覆う形状を持つものとしてある。
次に、耐ウエットエッチング性マスク40を形成した水晶ウエハを、ウエットエッチング液に所定時間浸漬する。これにより、水晶片の外形が形成できる。
次に、上記外形形成が済んだウエハの表裏に、振動部となる部分は露出している、振動部形成用マスク42を形成する(図6(A)。ただし、振動部形成用マスク42は、フレーム部と支持部(図1中10b参照)との間に、エッチャントは侵入できるが、水晶ウエハを貫通するまでには至らない程度の細長い開口42aを持つものとする。理由は、水晶片をフレーム部から個片化する際の折り取り起点となる凹部を形成するためである。
次に、耐ウエットエッチング性マスク42を形成した水晶ウエハを、ウエットエッチング液に所定時間浸漬する。その後、耐ウエットエッチング性マスク42を除去する。これにより、振動部10aと、支持部10bと、折り取り起点部10yとを形成できる(図6(B))。
次に、公知の成膜技術及びフォトリソグラフィ技術により、励振用電極11、引出電極13を形成する(図7(A))。これにより、本発明の水晶片を多数具える水晶振動子中間体100が得られる。なお、この際に、ウエハ状態で水晶振動子の特性検査を可能にするために、フレーム部に検査用電極パッド10zを形成する。
その後、ウエハ状態での電気的特性検査等を必要に応じて実施し、次いで、水晶片10の適当な箇所に折り取りのため適度な力を加えて、かつ、折り取り起点部10yを利用して、水晶片10をフレーム部11xから折り取る(図7(B))。なお、中間体100の状態で商取引を行うことも勿論できる。
10:実施形態の水晶片、 10a:振動部、
10b:支持部、 10c:第1凸状部
10d:第2凸状部、
10w:水晶ウエハ、 10x:フレーム部分、
10y:折り取り起点部、 10z:検査用電極パッド
11:励振用電極、 13:引出電極、
15:容器(セラミックパッケージ)、 15a:接続パッド
17:導電性接着剤
40、42:耐ウエットエッチング性マスク、
42a:開口、 100:中間体

Claims (11)

  1. 平面形状が略長方形状の振動部と、前記振動部の1つの短辺側に接続していて、前記振動部の厚みより厚みが厚い支持部と、を具え、発振周波数が約76MhzのATカットの水晶片において、
    前記振動部の前記支持部とは反対側の端部である先端部が、先端側に向かって凸形状であり、前記振動部の短辺に沿った両端部が、短辺に沿った外部方向に向かって凸形状であり、且つ、前記振動部の長辺寸法Lと短辺寸法Wとの比であるW/Lが、0.74〜0.79の範囲、または、0.84〜0.93の範囲であることを特徴とする水晶片。
  2. 前記発振周波数が、76.8Mhzであることを特徴とする請求項1に記載の水晶片。
  3. 請求項1又は2に記載の水晶片と、前記水晶片の表裏に設けた励振用電極と、前記励振用電極から引き出された引出電極と、を具えたことを特徴とする水晶振動子。
  4. 請求項1又は2に記載の水晶片と、前記水晶片の表裏に設けた励振用電極と、前記励振用電極から引き出された引出電極とを具えた水晶振動子、及び、前記水晶振動子を収容する容器を具えたことを特徴とする水晶振動子。
  5. 前記励振用電極は、平面形状が長方形状であり、かつ、該励振用電極の長辺の長さLeと前記振動部の長辺の長さLとの比であるLe/Lが0.696〜0.739の範囲の値であることを特徴とする請求項3又は4に記載の水晶振動子。
  6. 前記励振用電極は、平面形状が長方形状であり、かつ、該励振用電極の長辺の長さLeと前記振動部の長辺の長さLとの比であるLe/Lが0.710〜0.739の範囲の値であることを特徴とする請求項3又は4に記載の水晶振動子。
  7. 前記励振用電極は、平面形状が長方形状であり、かつ、該励振用電極の長辺の長さLeと前記振動部の長辺の長さLとの比であるLe/Lが0.717〜0.739の範囲の値であることを特徴とする請求項3又は4に記載の水晶振動子。
  8. 請求項1又は2に記載の水晶片と、前記水晶片の表裏に設けた励振用電極と、前記励振用電極から引き出された引出電極とを具えた水晶振動子を、マトリクス状に多数有したウエハから成ることを特徴とする水晶振動子中間体。
  9. 前記励振用電極は、平面形状が長方形状であり、かつ、該励振用電極の長辺の長さLeと前記振動部の長辺の長さLとの比であるLe/Lが0.696〜0.739の範囲の値であることを特徴とする請求項8に記載の水晶振動子中間体。
  10. 前記励振用電極は、平面形状が長方形状であり、かつ、該励振用電極の長辺の長さLeと前記振動部の長辺の長さLとの比であるLe/Lが0.710〜0.739の範囲の値であることを特徴とする請求項8に記載の水晶振動子中間体。
  11. 前記励振用電極は、平面形状が長方形状であり、かつ、該励振用電極の長辺の長さLeと前記振動部の長辺の長さLとの比であるLe/Lが0.717〜0.739の範囲の値であることを特徴とする請求項8に記載の水晶振動子中間体。


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