JP2020090758A - スクリーン紗用モノフィラメントの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
近年、プリント配線盤などの電子機器用の印刷分野では、集積度が高まっている。このため、スクリーン紗の印刷精度の向上が求められている。また近年、人件費や加工コストが高くなってきているため、スクリーン紗の生産コストの削減も併せて求められる。
これらの事情から、生産性に優れ、染色せずとも、ハレーションなく用いることができる、印刷耐久性が優れた品位の高い細繊度の原着モノフィラメントが要求されているのが実情である。
特許文献2では、芯成分と鞘成分の固有粘度を特定し、鞘成分は金属微粒子を0.2〜0.4重量%含む固相重合ポリエチレンテレフタレートであり、伸度5%時のモジュラスが20〜40%、破断伸度が20〜40%、製品巻上げ翌日から10日間にかけて測定した最内層部分のフリー収縮率が0.3%以下、フィラメント長手方向10万メートルで繊維直径に対し10μm以上太い節部が1個以下である芯鞘型ポリエステルモノフィラメントが提案され、鞘成分に有機顔料を加えてもよいことが記載されている。
またこれらの有機顔料を含むスクリーン紗用モノフィラメントは、5〜10%モジュラス(伸度5〜10%付近の強度)が高い場合、パーンひけが生じ易いという問題もある。
すなわち、本発明は、第一に、艶消剤を0.1〜1質量%、原着剤を0.3〜1.2質量%含有し、破断強度5.6〜8cN/dtex、破断伸度20〜40%のスクリーン紗用原着ポリエチレンテレフタレートモノフィラメントの製造方法において、固有粘度(IV)が0.5〜0.75dl/gであり、原着剤の濃度が2〜12質量%の原着剤マスターバッチと、固有粘度(IV)が0.6〜1dl/gの希釈樹脂とを用いて、原着剤マスターバッチ及び希釈樹脂に対し、原着剤の濃度が0.3〜1.2質量%となるように樹脂を調整し、溶融押出し、紡糸速度が1200〜1800m/minのもとで溶融紡糸して未延伸糸を得る第1工程、得られた未延伸糸を延伸した後、リラックス率が2〜6%のリラックスを付与する第2工程を含む、スクリーン紗用モノフィラメントの製造方法をその要旨とする。
第二に、上記製造方法において、モノフィラメントは、原着剤が繊維断面全体に分散した繊維であるスクリーン紗用モノフィラメントの製造方法をその要旨とする。
第三に、上記原着剤マスターバッチ及び希釈樹脂の組合せを芯部樹脂として調整し、相対粘度0.6〜0.7dl/gである共重合ポリエステルを鞘部樹脂とし、芯部樹脂と鞘部樹脂をそれぞれ溶融押出し、紡糸速度が1200〜1800m/minのもとで溶融紡糸して未延伸糸を得る第1工程、得られた未延伸糸を延伸した後、リラックス率が2〜6%のリラックスを付与する第2工程とを含む、スクリーン紗用モノフィラメントの製造方法をその要旨とする。
本発明は、スクリーン紗用の原着ポリエチレンテレフタレートモノフィラメントの製造方法である。
本発明における原着剤マスターバッチは、原着剤を含有するポリエチレンテレフタレート(PET)である。本発明において、原着剤マスターバッチのPETは、第三成分が共重合されていない未変性のポリエチレンテレフタレートを用いることが好ましい。
原着剤マスターバッチは、通常、原着剤とPETを混練して製造することができる。
原着剤マスターバッチに用いるPETの固有粘度(IV)は、0.65〜1.1dl/gであり、好ましくは0.7〜1dl/gである。固有粘度(IV)が、0.65dl/g未満では、マスターバッチのIVが0.5dl/g未満となり、モノフィラメントの紡糸性が悪く、モノフィラメントの強度が低くなる傾向がある。IVが1.1を超える場合は、混練時にスクリューへ負荷が生じ、正常な原着剤マスターバッチを生産できない恐れがある。
また、できるだけ均一に原液着色できて、モノフィラメントを加工する際の工程で削れないように通過させる点、利便性、コストの点から、黄色顔料や橙色顔料が好ましい。なかでもColor Index Y193、化審法化学物質番号(5)−1259に示されるアンスラキノン系が好ましい。
原着剤マスターバッチにおける原着剤の含有量(原着剤の濃度)は、2〜12質量%であることが好ましい。2質量%未満では、溶融紡糸での適当な溶融粘度が保持できない傾向があり、また希釈の際に希釈樹脂の比率が低くなりコストが高くなる傾向がある。12質量%を超える場合、溶融時、原着剤が均一に混ざらず、メッシュでの色斑や筋の原因となり品位が低下する傾向がある。
IVが0.75dl/gを超える場合、原着剤マスターバッチの製造時にIVが1.1dl/g以上の固相重合PET樹脂を使用することとなり、混練時にスクリューへの負荷がかかり正常なマスターバッチを生産することが難しく、得られたマスターバッチは原着剤が均一に分散していないものとなり易く、粘度ドロップも生じ易くなり、マスターバッチの物性が安定しない傾向がある。またこの原着剤マスターバッチを使用して、モノフィラメントを製造しても、得られたモノフィラメントは原着剤の分散斑が生じるなどの問題が生じる。
原着剤マスターバッチと希釈樹脂とを調整する際、希釈後の原着剤の濃度が、0.3〜1.2質量%となるように調整する。より好ましくは0.5〜1.0質量%である。0.3質量%未満では、UV感光樹脂が固化せずハレーションの問題を起す傾向がある。1.2質量%を超える場合、スカム、筬削れ等が生じ、モノフィラメントの品位を損なうこととなる。
〔数1〕
固有粘度の差=(希釈樹脂のIV)−(原着剤マスターバッチのIV)
特に好ましい態様として、原着剤が繊維全体に分散した、単成分の全分散の単独糸が挙げられる。
本発明における鞘成分を構成する鞘部樹脂は、共重合ポリエステルであることが好ましい。共重合ポリエステルとしては、具体的には、ポリエチレングリコールが共重合された変性ポリエチレンテレフタレートが好ましい。共重合する場合のポリエチレングリコールの分子量は300〜6000の範囲がより好ましく、より好ましくは400〜1000の範囲である。分子量が300未満ではポリエチレングリコールの沸点が低いため、ポリエステルの重縮合反応中に反応系外へポリエチレングリコールが飛散し、一定量の共重合を得ることが難しい傾向がある。ポリエチレングリコールの分子量が6000を超える場合、共重合ポリエステルの耐酸化分解性が悪化する傾向があり、またポリエチレングリコールが均一に共重合し難い傾向がある。
本発明におけるポリエチレングリコールを共重合した共重合ポリエステルにおいて、ポリエチレングリコールの共重合量はポリエステルに対して1〜12質量%であることが好ましく、より好ましくは2〜10重量%である。スカムの発生の抑制や、感光樹脂との接着性を良好に保つ点から1%以上が好ましい。スクリーン紗の張りや腰を良好に保つ点からは、12質量%以下が好ましい。
また、共重合ポリエステルのガラス転移温度は、45〜68℃が好ましく、このようになる範囲で、ポリエチレングリコールの分子量や共重合量を適宜調整することが好ましい。ガラス転移温度が45℃以上であると、通常は、ガラス転移点が室温より一定以上高くなるためスクリーン紗とした際の寸法安定性が良好となり易い。ガラス転移温度が68℃以下の場合、スカムが低減される点、感光樹脂との接着性を良好に保つ点から好ましい。
さらに、この他の共重合成分として、ヘキサメチレングリコールなどのジオキシ化合物、アジピン酸、イソフタル酸、スルホイソフタル酸、フタル酸などのジカルボン酸、ビスフェノールA等が共重合されていても良いが、本発明の効果を得易い点からは、実質的に上記ポリエチレングリコールのみを共重合したものであることが特に好ましい。
以下、溶融紡糸の好適な態様の例を示す。
例えば、溶融されたポリマーをギアポンプで計量し、290〜300℃に保温した紡糸ヘッド内のノズルから押し出し、糸条は、290〜340℃で保温しながら徐冷し、クエンチエアーで冷却し、油剤付着量0.15〜0.3質量%に調整付与した後、特定の紡糸速度で未延伸糸ボビンにスクリーン紗用モノフィラメントを得ることができる。
本発明において、紡糸速度は、1200〜1800m/minであり、好ましくは、1400〜1700m/minである。紡糸速度1200m/min未満では、未延伸糸の分子配向が低くなり、延伸倍率が大きくなるため、延伸時の変形速度及び変形量が大きくなるため、糸切れが起こりやすく、さらに節が発生し易い。紡糸速度が1800m/minを超えると、未延伸糸の分子配向が高くなるので、延伸時の配向が小さくなりモノフィラメントの強度が下がり、印刷耐久性の低いメッシュとなる。
なお、延伸工程では、たわみを無くす目的で延伸倍率1.01〜1.05を実施した後に、本延伸することが好ましい。本延伸では、ロールヒーターの温度を80〜88℃に予備加熱し、延伸を行うことが好ましい。その後、リラックス工程と同時にプレートヒーターにて熱セットを行うことが好ましい。リラックス工程でのプレートヒーターのヒーター温度は、120〜230℃程度が好ましい。
鞘成分の艶消剤の含有量は、0.2〜0.6質量%が好ましく、より好ましくは0.3〜0.5質量%である。
A.固有粘度(IV)
ウベローデ型粘度管を使用し、サンプルをフェノール:テトラクロロエタン=6:4の混合溶媒、溶解時間80℃×1時間で溶解し、測定温度20℃の下で測定し、固有粘度(IV)を得た。
B.破断強度、破断伸度
JIS−L−1013に準じ、島津製作所製のAGS−1KNGオートグラフ引張試験機を用い、試料糸長20cm、定速引張速度20cm/minの条件で測定する。荷重−伸び曲線での荷重の最高値を繊度で除した値を破断強度(cN/dtex)とし、そのときの伸び率を破断伸度(%)とした。
C.紡糸操業性
紡糸操業性は、紡糸時の糸切の発生有無、ガイドなどへのスカム発生、色斑などで評価を実施した。工程通過性が良好でスカムや色斑の発生が無い場合「○」、工程通過性が若干悪いものでスカムや色斑の発生が無い場合「△」、色斑が発生したり、工程通過性が悪い場合、またはスカムが発生した場合「×」とした。
尚、色斑は未延伸ボビンを目視にて判定し、スカムは、ガイドの堆積の有無を目視にて確認した。
D.延伸操業性
延伸操業性は、延伸時の糸切れと節の流出防止のためのスリットを設置し評価を行った。糸切れ及び節が無い場合「○」、節は無いが、糸切れがある及び節があり、糸切れがない場合「△」、糸切れ及び節がある場合「×」とした。尚、スリット幅が、延伸後のモノフィラの直径+10μmのスリットを設置し、1kg捲きを採取し、糸切れと節の有無を評価した。
E.製織性評価
製織性は、整経での糸切れや製織時の糸切れやスカム発生について評価を行った。整経の糸切れが無く、製織時に糸切れやスカムがない場合「○」、整経時の糸切れが無く、製織時に糸切れまたはスカムがあった場合及び整経での糸切れがあり、製織時に糸切れなく・スカム発生しない場合「△」、整経での糸切れが有り、かつ製織時に糸切れ、スカムがあった場合「×」とした。
F.ハレーション評価
スクリーン紗にジアゾ樹脂型感光樹脂を、膜厚10〜11μm塗布し、適正露光して水洗いすることにより、印刷版を作製した。このときのハレーションの発生有無を観察し、ハレーションが全く認められない場合「〇」、ハレーションが発生しているか否か微妙な場合「△」、ハレーションが明確に発生した場合「×」とした。
G.スクリーン紗の印刷耐久性評価
得られたスクリーン紗用モノフィラメントを用いて、300メッシュ/2.54cmのスクリーン紗用織物を製織し、スクリーン紗を得た。得られたスクリーン紗を使用してスクリーン製版し、1000枚印刷時の印刷パターン、スクリーン紗の破損を観察した。印刷パターンに歪みや破損が無いものを「〇」、歪み又は軽微な破損が有るものを「×」、歪みや破損の有無の判断ができなかったものを「△」とした。
H. 総合評価
紡糸操業性、延伸操業性、製織性評価、ハレーション評価、スクリーン紗の印刷耐久性評価の5つの項目について、すべてが〇評価のものを〇、軽微な欠点が1つ以上あるものを△、1項目でも×があるものは、×とした。
原着剤マスターバッチ(アンスラキノンイエロー7.5質量%ポリエチレンテレフタレート、酸化チタン:4質量%、IV:0.53dl/g)と希釈樹脂(ポリエチレンテレフタレート、IV:0.85dl/g)をそれぞれ1:9(質量比率)でドライブレンドし、単軸のエクストルダーで溶融し、300℃の紡糸筒(保温筒使用)、紡糸ノズルのオリフィスφ0.37の条件で、ポリマーを押し出した。糸条をクエンチエアーで徐冷、冷却し、油剤付着量0.25質量%に調整付与した後、紡糸速度1540m/minで未延伸糸ボビン(原着剤の濃度:0.75質量%、酸化チタン:0.40質量%、希釈樹脂とマスターバッチの固有粘度の差:0.32dl/g)を得た。得られた未延伸モノフィラメントを延伸速度800m/min、ロールヒーター温度85℃で延伸し、プレートヒーター温度132℃で熱セットしながら、リラックス率4%でリラックス処理を行い、8dtexのスクリーン紗用モノフィラメントを得た。
原着剤マスターバッチの樹脂のIVを0.68dl/gとした以外は実施例1と同様に8dtexの原着スクリーン紗用モノフィラメントを得た。
原着剤マスターバッチの原着剤の濃度を10質量%とした以外は実施例2と同様に8dtexの原着スクリーン紗用モノフィラメントを得た。
原着剤マスターバッチのIVを0.51dl/g、酸化チタン濃度を0質量%、希釈樹脂のIVを0.63dl/g、酸化チタン濃度を0.4質量%とした以外は実施例1と同様に8dtexの原着スクリーン紗用モノフィラメントを得た。
希釈樹脂のIVを1.1dl/g、紡糸工程で紡糸速度1450m/minとした以外は実施例1と同様に8dtexの原着スクリーン紗用モノフィラメントを得た。
原着剤マスターバッチのIVを0.8dl/gとした以外は、比較例1と同様に8dtexの原着スクリーン紗用モノフィラメントを得た。
原着剤マスターバッチと希釈樹脂との質量比率を1:14、原着剤マスターバッチの原着剤の濃度を15質量%、酸化チタンの濃度を12質量%とした以外は、実施例2と同様に8dtexの原着スクリーン紗用モノフィラメントを得た。
原着剤マスターバッチの酸化チタン濃度を0質量%、モノフィラメント全体の酸化チタン濃度を0質量%とした以外は、実施例2と同様に8dtexの原着スクリーン紗用モノフィラメントを得た。
原着マスターバッチと希釈樹脂との質量比率を1:24、原着剤マスターバッチの濃度を5質量%、モノフィラメント全体での原着剤の濃度を0.2質量%とした以外は、実施例1と同様に8dtexの原着スクリーン紗用モノフィラメントを得た。
原着剤マスターバッチの酸化チタン濃度を20質量%とし、モノフィラメント全体の酸化チタン濃度を2質量%、モノフィラメント全体の原着剤の濃度を1.2質量%とした以外は、実施例1と同様に8dtexの原着スクリーン紗用モノフィラメントを得た。
延伸工程で延伸倍率を変更し、伸度を15%、50%とした以外は、実施例1と同様に8dtexの原着スクリーン紗用モノフィラメントを得た。
原着剤マスターバッチのIVを0.49dl/g、酸化チタン濃度を0質量%、原着剤の濃度を10質量%、希釈樹脂のIVを0.56dl/g、繊維全体の酸化チタン濃度を0.4質量%とした以外は、実施例1と同様に8dtexの原着スクリーン紗用モノフィラメントを得た。
原着剤マスターバッチ(原着剤の濃度:1質量%、IV:0.68dl/g、酸化チタン濃度:4質量%)のみを用いて、単軸のエクストルダーで溶融し、紡糸工程で紡糸速度1650m/minとした以外は、実施例1と同様に8dtexの原着スクリーン紗用モノフィラメントを得た。
リラックス率を0%、2%、8%とした以外は、実施例2と同様に8dtexの原着スクリーン紗用モノフィラメントを得た。
紡糸速度を800m/min、2500m/minとした以外は実施例2と同様に8dtexの原着スクリーン紗用モノフィラメントを得た。
原着剤マスターバッチ及び希釈樹脂は比較例1と同じものを芯部樹脂に用い、酸化チタン0.4質量%含有し、ポリエチレングリコール(PEG:#400、4.8質量%/ポリマー)を共重合した共重合ポリエチレンテレフタレート(IV:0.65dl/g、ガラス転移温度:66℃)を鞘部樹脂とし、芯鞘比率(面積比)を2:1として、従来公知の紡糸方法に従い、オリフィス径φ0.37mmの紡糸口金を使い、紡糸温度300℃、巻取速度1610m/minで紡糸し、未延伸モノフィラメントを得た。得られた未延伸モノフィラメントを延伸速度800m/min、ロールヒーター温度85℃で延伸し、プレートヒーター温度132℃で熱セットしながら、リラックス率4%でリラックス処理を行い、8dtexのスクリーン紗用モノフィラメントを得た。
原着剤マスターバッチ及び希釈樹脂は実施例1と同じものを芯部樹脂に用い、紡糸速度を1540m/minに変更した以外は実施例5と同様に8dtexの原着スクリーン紗用モノフィラメントを得た。
芯鞘比率を3:7に変更した以外は実施例6と同様に8dtexの原着スクリーン紗用モノフィラメントを得た。
モノフィラメントの強度が低い比較例1から得られたスクリーン紗用モノフィラメントを用いたスクリーン紗は、印刷耐久性の劣るものとなった。
IVが1.1dl/gの希釈樹脂を用いた比較例2から得られた原着スクリーン紗用モノフィラメントは、色斑が生じ、物性ばらつきが大きく、また紡糸工程や延伸工程で糸切れがあった。製織した生地も色斑が生じ、筋状のものとなった。これらは、原着マスターバッチと希釈樹脂との粘度差が大きいため、原着剤の分散が不均一となったと思われる。
IVが0.8dl/gの原着マスターバッチを用いた比較例3から得られた原着スクリーン紗用モノフィラメントは、フィラメントの強度が低く、スクリーン紗とした際に印刷耐久性の劣るものであった。また紡糸工程や延伸工程で糸切れが発生し、また製織時はスカムが生じ、得られた生地やスクリーン紗は色斑が生じ、筋状のものとなった。これらは、原着マスターバッチが、希釈樹脂よりも、固有粘度が大きく、またマスターバッチの固有粘度が高いため、原着剤の分散が不均一となり易いためと思われる。
原着剤マスターバッチの原着剤の濃度を15質量%とし、希釈樹脂の希釈比率を高くした、比較例4から得られた原着スクリーン紗用モノフィラメントは、スカム、色斑が発生し易いものとなった。また印刷耐久性の劣っていた。これらは、原着剤の濃度が高いため、分散性が不均一となったためと思われる。
酸化チタンを含まない比較例5から得られた原着スクリーン紗用モノフィラメントは、ハレーション評価でハレーションが生じ、スクリーン紗に不向きなモノフィラメントであった。
希釈樹脂の比率を高くし、モノフィラメント全体の原着剤濃度が0.2質量%の比較例6から得られたスクリーン紗用モノフィラメントは、色斑が少し発生し、品位の劣るものとなった。またスクリーン紗とした際、ハレーションが発生した。
モノフィラメント全体の酸化チタン濃度を2質量%とした、比較例7から得られた原着スクリーン紗用モノフィラメントは、紡糸工程でスカムが発生し、製織時は筬削れが少し発生した。
伸度を15%とした比較例8から得られた原着スクリーン紗用モノフィラメントは、延伸工程での糸切れや、フィブリル化の発生、筬での削れが頻発し、モノフィラメントの品位が低いものとなった。またスクリーン紗とした際は印刷耐久性の低かった。
伸度50%とした比較例9から得られた原着スクリーン紗用モノフィラメントは、印刷耐久性が低いものとなり、メッシュの寸法安定性が低いものとなった。
希釈樹脂及び原着マスターバッチの固有粘度が低い比較例10から得られた原着スクリーン紗用モノフィラメントは、スクリーン紗とした際に印刷耐久性の低いものとなった。
希釈樹脂を使わず、原着剤マスターバッチのみ使用した比較例11から得られた原着スクリーン紗用モノフィラメントは、強度が低いものとなり、スクリーン紗とした際に印刷耐久性が非常に悪いものとなった。また紡糸操業性、延伸操業性は不良で、スカムや節も発生し、品位の悪いものとなった。またコストも高いものであった。
リラックス率を0%とした比較例12から得られたスクリーン紗用モノフィラメントは、製織時にパーンヒケが発生し、メッシュ生地に筋が入り、スクリーン紗とした際も品位の悪いものとなった。
リラックス率を8%とした比較例13から得られた原着スクリーン紗用モノフィラメントは、延伸中、緩みが発生し、糸切れが多発しスクリーン紗の評価まで到達しなかった。
紡糸速度を800m/minとした比較例14から得られたスクリーン紗用モノフィラメントは、延伸操業性が不良であった。これは、紡糸工程で得られた未延伸糸は、分子配向が低く、延伸倍率が大きくなり、延伸時、糸条の変形量や速度が大きくなるため、糸切れが発生し易く、節も発生し、また品位の悪いモノフィラメントとなったと思われる。
紡糸速度を2500m/minとした比較例15から得られたスクリーン紗用モノフィラメントは、モノフィラメントの強度が低く、スクリーン紗とした際の印刷耐久性は低かった。これは、紡糸工程で得られた未延伸糸は、前分子配向が高く、延伸倍率が低くなり、モノフィラメントの強度が低くなったためと思われる。
芯鞘比率を3:7とし、モノフィラメント全体の原着剤濃度を0.23質量%とした比較例16から得られたスクリーン紗用モノフィラメントは、糸切れが発生した。また、芯成分が少ないため、モノフィラメントの強度不足となり、スクリーン紗とした際には印刷耐久性が低いものであった。
Claims (3)
- 艶消剤を0.1〜1質量%、原着剤を0.3〜1.2質量%含有し、破断強度が5.6〜8cN/dtex、破断伸度が20〜40%のスクリーン紗用原着ポリエチレンテレフタレートモノフィラメントの製造方法において、固有粘度(IV)が0.5〜0.75dl/gであり、原着剤の濃度が2〜12質量%の原着剤マスターバッチと、固有粘度(IV)が0.6〜1dl/gの希釈樹脂とを用いて、原着剤マスターバッチ及び希釈樹脂に対し、原着剤の濃度が0.3〜1.2質量%となるように樹脂を調整して溶融押出し、紡糸速度が1200〜1800m/minのもとで溶融紡糸して未延伸糸を得る第1工程、得られた未延伸糸を延伸した後、リラックス率が2〜6%のリラックスを付与する第2工程とを含む、スクリーン紗用モノフィラメントの製造方法。
- モノフィラメントが、原着剤が繊維断面全体に分散した繊維である、請求項1記載のスクリーン紗用モノフィラメントの製造方法。
- 艶消剤を0.1〜1質量%、原着剤を0.3〜1.2質量%含有し、破断強度5.6〜8cN/dtex、破断伸度20〜40%のスクリーン紗用原着ポリエチレンテレフタレートモノフィラメントの製造方法において、固有粘度(IV)が0.5〜0.75dl/gであり、原着剤の濃度が2〜12質量%の原着剤マスターバッチと、固有粘度(IV)が0.6〜1dl/gの希釈樹脂を用いて、原着剤マスターバッチ及び希釈樹脂に対し、原着剤の濃度が0.3〜1.2質量%となるように芯部樹脂を調整し、固有粘度(IV)が0.6〜0.7dl/gである共重合ポリエステルを鞘部樹脂とし、芯部樹脂と鞘部樹脂をそれぞれ溶融押出し、紡糸速度が1200〜1800m/minのもとで溶融紡糸して未延伸糸を得る第1工程、得られた未延伸糸を延伸した後、リラックス率が2〜6%のリラックスを付与する第2工程を含む、スクリーン紗用モノフィラメントの製造方法。
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