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JPH11107048A - 染色性及び紫外線遮蔽性に優れた芯鞘型ポリエステル繊維及びその製造方法 - Google Patents

染色性及び紫外線遮蔽性に優れた芯鞘型ポリエステル繊維及びその製造方法

Info

Publication number
JPH11107048A
JPH11107048A JP26622997A JP26622997A JPH11107048A JP H11107048 A JPH11107048 A JP H11107048A JP 26622997 A JP26622997 A JP 26622997A JP 26622997 A JP26622997 A JP 26622997A JP H11107048 A JPH11107048 A JP H11107048A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core
polyester
spinning
sheath
polyester fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26622997A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadayoshi Koizumi
忠由 古泉
Kenichi Yoshioka
謙一 吉岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP26622997A priority Critical patent/JPH11107048A/ja
Publication of JPH11107048A publication Critical patent/JPH11107048A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた力学特性、染色性、風合、UVカット
性能と透け防止効果を有する芯鞘型ポリエステル繊維を
効率的に提供する。 【解決手段】 平均粒子径と含有量が所定の条件を満足
する無機微粒子を芯ポリエステルに含む芯鞘ポリエステ
ルであり、溶融紡出した后ガラス転移温度以下に冷却
し、引き続いて加熱帯域に導入して延伸させた后400
0m/分以上の速度で引き取って複合繊維を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は紫外線遮蔽性に優
れ、糸質にも優れたポリエステル繊維とその製造方法に
関するもので、例えばブラウス、サマースーツ、スポー
ツ衣料、カーテン、日傘、帆布、自動車カバー等の衣
料、産業資材に好適に使用される繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、波長380nm以下の光をほぼ完
全に吸収し実質的に紫外線を遮蔽する樹脂組成物が知ら
れており、フィルムやボトル等に成形されて、写真等の
退色防止や食品、薬品、液晶等の変質防止あるいは窓ガ
ラス等に使用されている。紫外線を吸収したり遮蔽する
能力を付与する添加剤としては、従来、有機系の紫外線
吸収剤、有機染顔料、さらには酸化亜鉛、二酸化チタ
ン、タルク、カオリン、炭酸ソーダ等の無機粒子が知ら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の有機系の紫外線
吸収剤の中には優れた紫外線吸収能を有し、融点が高い
ものがあるので、高融点の熱可塑性樹脂へ溶融混練し成
形に供することが可能であるが、全般的に可視光線を良
く吸収するため、混練樹脂に着色が目立ち、これらを用
いるのは高濃度着色が許される場合に限られ、白度の要
求される樹脂成形物には好適でないとか、その物または
分解生成物が皮膚障害をもたらす危険性があるので注意
を要するという欠点があった。この点は、白色系の無機
微粒子を用いることによって解決可能であるが、従来の
方法では、粒子の凝集等が原因で製糸化の際の紡糸調子
が悪かったり、凝集は問題ない場合でも粒子が繊維内に
入っているために糸物性がものたりないものとなってい
た。特に紫外線カット効果を向上させるために無機粒子
量を増加すると繊維化工程性が悪くなるばかりでなく物
性低下が著しかったり風合、染色が満足されず用途が極
めて限定された。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するため鋭意検討した結果、ポリエステル中に
含有させる微粒子の種類と添加量を限定し、繊維断面を
芯鞘構造とし、さらに紡糸方法として特定の方法を採用
することにより優れた染色性と紫外線遮蔽機能と力学特
性及び染色性、風合をも兼ね備えたポリエステル繊維を
見出せることが分かった。
【0005】すなわち、本発明は、平均粒子径が0.1
〜5μmの無機微粒子を1〜20wt%含有するポリエ
ステルを芯成分とし、ポリエステルを鞘成分とする芯鞘
型ポリエステル繊維であって、伸度が50%以下、沸水収
縮率が6.5%以下、U%が0.65以下である染色性及び紫
外線遮蔽性に優れた芯鞘型ポリエステル繊維であり、ま
た、平均粒子径が0.1〜5μmの紫外線遮蔽効果を有
する無機微粒子を1〜20wt%含有するポリエステル
を芯成分とし、ポリエステルを鞘成分として、芯鞘断面
を形成する紡糸口金から溶融紡出し、紡出糸条を一旦ガ
ラス転移点以下の温度に冷却し、次いで加熱帯域を走行
させて延伸熱処理した后、油剤を付与し4000m/分
以上の引取速度で巻取るに際し、紡糸条件として口金単
孔吐出量をQ(g/min)、口金単孔面積をL(mm
2)としたときQ/LをMとし加熱帯域の入口径をG
(mm)、紡速V(m/分)、延伸后の単糸デニールを
D、フィラメント数Nとしたとき下記式(1)〜(3)
を同時に満たす条件にて紡糸する染色性及び紫外線遮蔽
性に優れた芯鞘型ポリエステル繊維の製造方法である。 30≦M+5D≦80 ‥‥‥(1) −10≦G−0.2N≦5 ‥‥‥(2) −65≦M−0.02V≦−35 ‥‥‥(3)
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の芯鞘型ポリエステル繊維
は、芯成分のポリエステル中に平均粒子径が0.1〜5
μmの紫外線遮蔽効果を有する無機微粒子を1〜20w
t%含有している必要がある。含有量が1wt%未満で
あると十分な紫外線遮蔽効果が得られず20wt%を越
えると紡糸時の粘度低下が著しくなり、芯鞘粘度バラン
スが悪化するため紡糸調子が不調となる。また紡糸調子
が不調とならない場合でも芯鞘の断面形成が悪くなる。
【0007】芯側ポリエステルに含有する無機微粒子の
平均粒子径は0.1〜5μmが良い。更に好ましくは
0.3〜1μmである。粒子径が0.1μm未満である
とポリエステル重合の段階で熱凝集を発生しやすく、紡
糸工程でフィルター詰りを起こしやすい。一方5μmを
越えるとやはりフィルター詰りを生じ紡糸調子不調とな
る。
【0008】更に、本発明は断面が芯鞘であることが重
要である。芯側ポリエステルに無機微粒子を添加するこ
とにより繊維化の際、ガイド接触等で毛羽断糸が生じに
くく、また鞘ポリマーにより繊維物性が保持される。
【0009】本発明で使用する無機微粒子としては、酸
化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウムおよび酸化セリ
ウム等紫外線遮蔽性能を有する物質が挙げられこれらの
内1種類でもよいし2種類以上併用しても良い。これら
のうち、特に酸化チタンおよび/または酸化亜鉛が好ま
しく使用される。
【0010】無機微粒子の添加方法としては、特に限定
されるものではなく、ポリエステル重合の仕込みから紡
糸直前までの任意の段階で添加されていれば良い。ただ
し、本発明において酸化亜鉛を含むスラリーを使用する
場合についてはその添加時期は紡糸直前でなければなら
ず、例えば、ポリエステル重合の仕込時や反応途中に添
加すると酸化亜鉛粒子の凝集が激しく起こり好ましくな
い。そして本発明における「紡糸直前」とは、実質的な
重合完了后から紡糸ノズルよりポリマーが吐出されるま
での間の任意の段階と解されるべきである。
【0011】本発明における芯成分及び鞘成分を形成す
るポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステルや、
テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタリン2,6ジカル
ボン酸、フタール酸、α,β−(4−カルボキシフェノ
キシ)エタン、4,4′−ジカルボキシジフェニル5−
ナトリウムスルホイソフタル酸などの芳香族ジカルボン
酸、もしくはアジピン酸、セバチン酸などの脂肪族ジカ
ルボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体と、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、1,4ブタン
ジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジ
メタノール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチ
レングリコールなどのジオール化合物とから合成される
繊維形成性ポリエステルであり、その構成単位の80モ
ル%以上が、特には90モル%以上がポリエチレンテレ
フタレート単位またはポリブチレンテレフタレート単位
であるポリエステルが好ましく、尚且つ、融点が200
℃以上であることが望ましい。融点が低くなると耐熱性
不十分のため衣料用の繊維として用途が限定されるため
好ましくない。また、ポリエステル中には少量の添加
剤、例えば酸化防止剤、難燃剤、抗菌剤、消臭剤、蛍光
増白剤、安定剤等を含んでいても差し支えない。
【0012】次に本発明の製造方法について述べる。本
発明においては、繊維の芯部を構成するポリエステルと
して上記した特定粒子径の無機微粒子を1〜20wt%含
有するものを用い、鞘成分としてはポリエステルを用い
て、通常の芯鞘断面を形成する紡糸口金から溶融紡出
し、紡出糸条を一旦ガラス転移点以下の温度に冷却し、
次いでチューブ型加熱装置内を走行させて延伸熱処理し
た后、油剤を付与し4000m/分以上の引取速度で巻
取るものである。鞘成分ポリマーについては先に述べた
ポリエステルであればいずれでもよく、レギュラーポリ
エステルでも第3成分添加ポリエステルあるいは共重合
ポリエステル等いずれでも良い。
【0013】この場合の溶融紡出温度、溶融紡出速度な
どは特に制限されず、ポリエステル繊維を製造するのに
通常用いられていると同様の条件下で行うことができる
が、溶融紡出温度を(ポリエステルの融点+20℃)〜
(ポリエステルの融点+40℃)の範囲の温度(例えば
ポリエチレンテレフタレートの場合は約280〜300
℃)にし、かつ溶融紡出速度(溶融紡出量)を約20〜
50g/紡糸孔1mm2・分程度とすると、品質の良好
なポリエステル繊維を良好な紡糸工程性で得ることがで
きるので好ましい。
【0014】また、紡糸口金における紡糸孔の大きさや
数、紡糸孔の形状なども特に制限されず、目的とするポ
リエステル繊維の単繊維繊度、総合デニール数、断面形
状などに応じて調節することができる。紡糸孔(単孔)
の大きさは、約0.018〜0.07mm2程度にして
おくのが望ましい。
【0015】そして、上記によって溶融紡出したポリエ
ステル繊維を、一旦そのガラス転移点以下の温度、好ま
しくはガラス転移温度よりも10℃以上低い温度に冷却
する。この場合の冷却方法や冷却装置としては、紡出し
たポリエステル繊維をそのガラス転移温度以下に冷却で
きる方法や装置であればいずれでもよく特に制限されな
いが、紡糸口金の下に冷却風吹き付け筒などの冷却風吹
き付け装置を設けておいて、紡出されてきたポリエステ
ル繊維に冷却風を吹き付けてガラス転移温度以下に冷却
するようにするのが好ましい。
【0016】その際に冷却風の温度や湿度、冷却風の吹
き付け速度、紡出繊維に対する冷却風の吹き付け角度な
どの冷却条件も特に制限されず、口金から紡出されてき
たポリエステル繊維を繊維の揺れなどを生じないように
しながら速やかに且つ均一にガラス転移温度以下にまで
冷却できる条件であればいずれでもよい。そのうちで
も、冷却風の温度を約20〜30℃、冷却風の湿度を2
0〜60%、冷却風の吹き付け速度を0.4〜1.0m
/秒程度として、紡出繊維に対する冷却風の吹き付け方
向を紡出方向に対して垂直にして紡出したポリエステル
繊維の冷却を行うのが、高品質のポリエステル繊維を円
滑に得ることができるので好ましい。
【0017】また、冷却風吹き付け筒を用いて前記の条
件下で冷却を行う場合は、紡糸口金の直下にやや間隔を
あけてまたは間隔をあけないで、長さが約80〜120
cm程度の冷却風吹き付け筒を配置するのが好ましい。
【0018】次に、ガラス転移温度以下にまで冷却した
ポリエステル繊維を引き続いてそのまま直接加熱帯域に
導入して延伸する。加熱帯域の温度はポリエステルの種
類などに応じて異なり得るが、ポリエステルのガラス転
移温度よりも40℃以上高い温度としておくと、得られ
るポリエステル繊維の物性を実用上満足のゆくものとす
ることができるので好ましく、例えばポリエチレンテレ
フタレート繊維の場合は加熱帯域の温度を約100℃以
上とするのが好ましい。
【0019】加熱帯域の上限温度は、加熱帯域内で繊維
間の融着や糸切れ、単糸切れなどが生じないような温度
であればよい。加熱帯域の種類や構造は、加熱帯域内を
走行するポリエステル繊維を加熱帯域内の加熱手段など
に接触せずに加熱することができ、しかも加熱帯域内を
走行する糸条とそれを包囲する空気との間に抵抗を生じ
させて糸条張力を増大させて、繊維に延伸を生じさせる
ことのできる構造であればいずれでもよい。そのうちで
も、加熱帯域としては、筒状の加熱帯域が好ましく用い
られ、特に管壁自体がヒーターとなっている内径が約2
0〜50mm程度のパイプヒーターなどが好ましい。
【0020】加熱帯域の紡糸口金からの設置位置、加熱
帯域の長さなどは、ポリエステル繊維の種類、ポリエス
テルの紡出量、ポリエステル繊維の冷却温度、ポリエス
テル繊維の走行速度、加熱帯域の温度、加熱帯域の内径
などに応じて調節できるが、紡糸口金直下から加熱帯域
の入口までの距離を0.5〜3.0m程度とし、そして
加熱帯域の長さを1.0〜2.0m程度としておくと、
加熱帯域内でポリエステル繊維を加熱して均一に円滑に
延伸することができるので望ましい。そして、加熱帯域
で延伸されたポリエステル繊維に対して、必要に応じて
油剤を付与してから、高速で引き取る。
【0021】本発明では、上記した一連の工程からなる
延伸したポリエステル繊維の製造工程を、ポリエステル
繊維の引取速度を4000m/分以上にして行うことが
必要であり、引取速度が4500m/分以上であるのが
好ましい。ポリエステル繊維の引取速度が4000m/
分未満であると、加熱帯域において繊維の延伸が十分に
行われなくなり、得られるポリエステル繊維の機械的物
性が低下し、しかも上記した一連の工程からなる本発明
の方法が円滑に行われず、特に加熱帯域における糸条の
張力変動、過加熱などが生じて、均一な延伸が行われに
くくなる。
【0022】また本発明を実施するにあたっては、紡糸
条件として口金単孔吐出量をQ(g/min)、口金単
孔面積をL(mm2)としたときQ/LをMとし加熱装
置の入口径をG(mm)、紡速V(m/分)、延伸后の
単糸デニールをD、フィラメント数をNとしたとき、次
式(1)〜(3)を同時に満足している必要がある。 30≦M+5D≦80 ‥‥‥(1) −10≦G−0.2N≦5 ‥‥‥(2) −65≦M−0.02V≦−35 ‥‥‥(3)
【0023】(1)式においてM+5Dの値が30未満
であると、ノズル背圧が低く吐出不良から生じる断面不
良あるいは断糸の原因となる。一方M+5Dの値が80
を越えるとノズルの背圧が高すぎるためメルトフラクチ
ャーとなり断面均斉度が悪くなる。より好ましくは45
≦M+5D≦60の範囲である。
【0024】次に(2)式においてG−0.2Nの値が
−10未満であると紡糸時にフィラメント数に対して加
熱帯域の入口径が小さくなりすぎ、ガイド抵抗による単
糸切れが生じやすくなり工程性を悪化させることとな
る。一方G−0.2Nの値が5を越えると加熱帯域の入
口径が大きくなりすぎ、加熱帯域中の温度が冷されるた
め糸条の延伸、熱処理が十分行われず繊維物性として満
足なものが得られない。加熱帯域の出口径に関しては品
質的に出来るだけ小さいことが望ましいが導糸時の糸お
ろし作業性等を考慮するとフィラメント数等銘柄に応じ
て8mm〜15mmが適当である。
【0025】また(3)式のM値と紡速Vに関してはM
−0.02Vの値が−65未満であるとノズル背圧不足
となりM−0.02Vの値が−35を越えるとノズル背
圧が高すぎることとなり、いずれの場合も繊度不足や工
程調子悪化の原因となる。この(1)〜(3)式を満足
することにより糸条の走行速度や走行糸条にかかる張力
変動からくる延伸斑による断糸、ループ、毛羽等が改善
され工程性良く大量生産が出来る。
【0026】本発明で最終的に得られるポリエステル繊
維の単繊維繊度や総デニール数などは特に限定されず、
ポリエステル繊維の用途などに応じて適宜調節すること
が出来るが、本発明の方法は特に単繊維繊度が0.5〜
6デニール、総デニール数が20〜200デニールのポ
リエステル繊維を製造するのに適している。
【0027】また本発明ではポリエステル繊維の横断面
形状なども特に限定されず、芯鞘形成可能な断面であれ
ば丸、三角等どの様な形でもよく、芯と鞘の外周の形状
は同じでも良く、異なっていても問題ない。目標とする
用途、物性、風合に応じて適宜選択出来る。
【0028】上記の方法で得られる本発明の芯鞘型ポリ
エステル繊維は、伸度が50%以下、沸水収縮率が6.5%
以下、U%が0.65以下である染色性及び紫外線遮蔽性に
優れた芯鞘型ポリエステル繊維であり、例えば、芯成分
として酸化チタンを高濃度に添加したポリエステル、鞘
成分としてレギュラーポリエステルを用いた本発明の芯
鞘型ポリエステル繊維は、機能性、力学特性が良好なだ
けでなく分散染料による染色性も、従来の延伸糸に比べ
て極めて濃色に染まり良好である。また芯に酸化チタン
を高濃度に添加したポリエステル、鞘に金属スルホネー
ト基を有するポリエステルを用いた場合は、紫外線遮蔽
効果や力学特性、更には透け防止効果を有するが、その
他カチオン染料による染色性も極めて優秀である。
【0029】
【実施例】以下に本発明について実施例などにより具体
的に説明するが、本発明はそれらに何ら限定されるもの
ではない。以下の例において測定法を示す。
【0030】〈固有粘度〉フェノール/テトラクロロエ
タンの等重量の混合溶媒にて30℃で測定した。 〈繊維の強度・伸度〉インストロン型の引張り試験機を
用いて得られた荷重−伸長曲線より求めた。 〈沸水収縮率WSr〉JIS−L1013に準じて測定
した。 〈ポリエステル繊維の均一性(ウスター斑:U%)〉ツ
エルベーガー社製ウスター斑試験機を用いて糸を電極間
に一定速度で通し(糸速100m/分,レンジ±12.
5%、チャート速度10cm/分)断面変化に比例する
電気容量の変化を連続測定し、糸の一定長さの平均偏差
係数U%を測定した。 〈製糸化工程評価〉量産工程性良好(〇)、量産として
は今一歩のレベル(△)、量産性なし(×) 〈染色・風合評価〉得られたポリエステル繊維を経糸お
よび緯糸として使い平織物を製織し、通常の減量染色、
仕上加工を施し織物を得た。これについてパネラー評価
を実施し、極めて良好(◎)、良好(○)、今一歩
(△)、不良(×)で示した。 〈紫外線透過率の測定〉紫外線強度積算計のセンサー部
に本発明繊維の編地を覆い、同時にもう1台のセンサー
部には試料をつけずに紫外線を測定し、次式(4)で紫
外線透過率を求めた。この値が小さいほど紫外線遮蔽性
能が優れていると判断される。 紫外線透過率(%)=(U/Uo)×100 ‥‥‥(4) U:試料側紫外線量,Uo:無試料側紫外線量
【0031】実施例1 芯成分に平均粒子径0.4μmの酸化チタンを10wt
%添加した極限粘度[η]=0.70のポリエステル
(FD10−PET)、鞘に[η]=0.68のレギュ
ラーセミダルポリエステル(SD−PET)を用い、芯
/鞘吐出比1/1とし、孔数36(孔数0.18mm
φ)の口金で紡糸温度295℃、単孔吐出量1.04g
/minで溶融紡出した。つづいて温度25℃、湿度6
0%の冷却風0.5m/secの速度で紡糸糸条に吹付
け糸条を70℃以下にした后、口金下方1.2mの位置
に設置した長さ1.0m、入口径5mmφ、出口径10
mmφ、内径30mmφ、チューブヒーター(内温18
0℃)に導入してチューブヒーター内で延伸した後、チ
ューブヒーターから出て来た糸条にカラス口ガイドで給
油し2個の引取ローラーを介して4500m/分の速度
で巻取り75d/36fの芯鞘型ポリエステル繊維を得
た。その時の製糸化条件とできた繊維の構造物性及び染
色、風合、UV透過率評価結果を表1及び表2に示し
た。
【0032】
【表1】
【表2】
【0033】実施例2 芯成分のポリエステルの酸化チタン添加量を15wt
%、紡速4000m/分としたこと以外は、実施例1と
同様の方法で製糸化した。その時の製糸化条件と繊維評
価結果を表1、2に示した。
【0034】実施例3 芯成分に平均粒子径0.4μmの酸化チタン10wt%
及び平均粒子径0.6μmの酸化亜鉛5wt%を合わせ
て15wt%添加したポリエステル([η]=0.7
0)を用い、鞘成分にレギュラーブライトポリエステル
(RB−PET[η]=0.68)を用いて芯/鞘吐出
比1/1とし、孔数48(孔径0.15mmφ)の口金
で紡糸温度298℃、単孔吐出量0.69g/minで
溶融紡出した。その后実施例1と同要領で製糸化し40
00m/分の速度で巻取り75d/48fの延伸糸を得
た。その時の製糸化条件と繊維評価結果を表1、2に示
した。
【0035】実施例4 芯成分に平均粒子径0.4μmの酸化チタン5wt%及
び平均粒子径0.3μmの酸化アルミニウム5wt%を
合わせて10wt%添加したポリエステル([η]=
0.70)を用い、鞘成分にレギュラーブライトポリエ
ステル(RB−PET[η]=0.68)を用いて芯/
鞘吐出比1/1とし、孔数48(孔数0.15mmφ)
の口金で、紡糸温度295℃、単孔吐出量0.87g/
minで溶融紡出した。その後実施例1と同要領で製糸
化し5000m/分の速度で巻取り75d/48fの延
伸糸を得た。その時の製糸化条件と繊維評価結果を表
1、2に示した。
【0036】実施例5 芯成分に平均粒子径0.4μmの酸化チタン5wt%添
加したポリエステル([η]=0.68)を用い、鞘成
分に金属スルホネート基を有するイソフタル酸共重合ポ
リエステル(SIP2.5モル%共重合PET:[η]
=0.60)を用いて、芯/鞘吐出比2/1とし孔数3
6(孔径0.18mmφ)の口金で紡糸温度298℃、
単孔吐出量0.69g/minで溶融紡出した。その後
実施例1と同要領で製糸化し4500m/分の速度で巻
取り50d/36fの延伸糸を得た。その時の製糸化条
件と繊維評価結果を表1、2に示した。
【0037】実施例6 芯成分に平均粒子径 0.4μmの酸化チタン10wt
%添加したポリエステル([η]=0.68)を用い、
鞘成分に平均粒子径0.6μmの硫酸バリウムを5wt
%添加したSIP2.5モル%共重合ポリエステル
([η]=0.55)を用いて、芯/鞘吐出比1/1と
し、孔数36(孔径0.2mmφ)の口金で紡糸温度2
95℃、単孔吐出量1.04g/minで溶融紡出し
た。その後実施例1と同要領で製糸化し75d/36f
の延伸糸を得た。その時の製糸化条件と繊維評価結果を
表1、2に示した。この製品は特に高発色性に優れてい
た。
【0038】比較例1 芯成分に平均粒子径0.4μmの酸化チタンを30wt
%添加した[η]=0.70のポリエステル(FD30
−PET)を使用したこと以外は実施例1と同様に製糸
化を試みたが、曳糸性が乏しく満足な工程性が得られな
かった。
【0039】比較例2 芯成分に平均粒子径0.4μmの酸化チタン10wt%
及び酸化亜鉛5wt%を合わせて15wt%添加したポ
リエステル([η]=0.70)を用い、鞘成分にレギ
ュラーブライトポリエステル[η]=0.68を用い
て、芯/鞘吐出比1/1とし、孔数48(孔径0.2m
mφ)の口金で紡糸温度298℃、単孔吐出量0.87
g/minで溶融紡出した。その結果、吐出不良による
断面不良が多く工程性も不十分な結果となった。
【0040】比較例3 芯成分に平均粒子径0.4μmの酸化チタン0.5wt
%添加した〔η〕=0.68のポリエステル、鞘成分にレギ
ュラーブライトポリエステル(RB−PET[η]=
0.68)を使用し、芯/鞘吐出比1/1とし、孔数3
6(孔径0.18mmφ)の口金で紡糸温度295℃、
単孔吐出量0.61g/minで溶融紡出した。その後
実施例1と同要領で製糸化し4000m/分の速度で巻
取り50d/36fの延伸糸を得た。その時の製糸化条
件と繊維評価結果を表1、2に示した。
【0041】比較例4 紡糸速度を3400m/分としたこと以外は実施例1と
同様に製糸化し75d/36fの延伸糸を得た。その時
の製糸化条件、繊維評価結果を表1、2に示した。紡速
が低くなると物性的に不満足なものが得られた。
【0042】比較例5 実施例1と同様にして、芯成分にFD10−PET、鞘
成分にSD−PETを使用し、紡速1000m/分で一
旦巻取った后、別工程にて延伸処理を施す従来法により
製糸化し75d/36fの延伸糸を得た。その時の製糸
化条件と繊維評価結果を表1、2に示した。従来法で得
た製品の染色性は、本発明の製糸方法で得た製品の染色
性に比べて淡色であり外観的に物足りないものとなっ
た。
【0043】以上実施例1〜6で得られたものは、いず
れも工程調子良好で物性、染色、風合共に満足なもので
あった。特に本発明によれば、実施例以外にも鞘成分ポ
リマーの種類や曳糸性をそこなわない範囲での機能性粒
子の添加等の検討により透け防止、UVカット性、良好
な染色性以外にも新たな機能性、風合を付与することが
出来る。一方、比較例1〜5では、粒子量や製糸化条件
が本発明の範囲から外れ工程性が得られなかったり、工
程性は得られても物性、繊維評価で満足なものはなかっ
た。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒子径が0.1〜5μmの無機微粒
    子を1〜20wt%含有するポリエステルを芯成分と
    し、ポリエステルを鞘成分とする芯鞘型ポリエステル繊
    維であって、伸度が50%以下、沸水収縮率が6.5%以
    下、U%が0.65以下である染色性及び紫外線遮蔽性に優
    れた芯鞘型ポリエステル繊維。
  2. 【請求項2】 無機微粒子が、酸化チタン、酸化亜鉛、
    酸化アルミニウムおよび酸化セリウムからなる群より選
    ばれる少なくとも1種の紫外線遮蔽効果を有する無機微
    粒子である請求項1記載の芯鞘型ポリエステル繊維。
  3. 【請求項3】 平均粒子径が0.1〜5μmの紫外線遮
    蔽効果を有する無機微粒子を1〜20wt%含有するポ
    リエステルを芯成分とし、ポリエステルを鞘成分とし
    て、芯鞘断面を形成する紡糸口金から溶融紡出し、紡出
    糸条を一旦ガラス転移点以下の温度に冷却し、次いで加
    熱帯域を走行させて延伸熱処理した后、油剤を付与し4
    000m/分以上の引取速度で巻取るに際し、紡糸条件
    として口金単孔吐出量をQ(g/min)、口金単孔面
    積をL(mm2)としたときQ/LをMとし加熱帯域の
    入口径をG(mm)、紡速V(m/分)、延伸后の単糸
    デニールをD、フィラメント数Nとしたとき下記式
    (1)〜(3)を同時に満たす条件にて紡糸する染色性
    及び紫外線遮蔽性に優れた芯鞘型ポリエステル繊維の製
    造方法 30≦M+5D≦80 ‥‥‥(1) −10≦G−0.2N≦5 ‥‥‥(2) −65≦M−0.02V≦−35 ‥‥‥(3)
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007092204A (ja) * 2005-09-28 2007-04-12 Toray Ind Inc ポリエステル系熱接着複合繊維およびその製造方法
JP2009019306A (ja) * 2007-07-12 2009-01-29 Kb Seiren Ltd 遮蔽繊維およびそれからなる布帛
JP2010116660A (ja) * 2008-10-17 2010-05-27 Kb Seiren Ltd 芯鞘型複合繊維
JP2011241530A (ja) * 2010-04-21 2011-12-01 Kb Seiren Ltd 芯鞘型複合繊維
CN115151155A (zh) * 2020-03-03 2022-10-04 株式会社钟化 人工毛发用芯鞘复合纤维、包含其的头饰制品及其制造方法

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