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JP2020069469A - 複合半透膜 - Google Patents

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JP2020069469A
JP2020069469A JP2019035475A JP2019035475A JP2020069469A JP 2020069469 A JP2020069469 A JP 2020069469A JP 2019035475 A JP2019035475 A JP 2019035475A JP 2019035475 A JP2019035475 A JP 2019035475A JP 2020069469 A JP2020069469 A JP 2020069469A
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JP2019035475A
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尾形雅美
Masami Ogata
志村晴季
Haruki Shimura
浜田剛志
Tsuyoshi Hamada
吉崎友哉
Yuya Yoshizaki
小川貴史
Takashi Ogawa
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

【課題】低pH条件での洗浄後も耐汚れ性を維持することのできる複合半透膜を提供する。【解決手段】本発明の複合半透膜は、微多孔性支持層と、前記微多孔性支持層上に設けられる分離機能層と、分離機能層の上に設けられる被覆層を備える複合半透膜であって、前記被覆層のポリマー(A)を有し、前記ポリマー(A)がポリアルキレンオキシド成分(A-a)と、(メタ)アクリル酸成分(A-b)と、エステル結合(A-c)を含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、液状混合物の選択的分離に有用な半透膜に関し、高い透水性、耐汚れ性、耐酸化性に優れた複合半透膜に関するものである。
液状混合物の膜分離に使用される膜には、精密ろ過膜、限外ろ過膜、ナノろ過膜、逆浸透膜などがあり、これらの膜は、例えば塩分、有害物を含んだ水などから飲料水を得る場合や、工業用超純水の製造、排水処理、有価物の回収などに用いられている。
現在市販されている逆浸透膜およびナノろ過膜の大部分は複合半透膜であり、中でも、多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物との重縮合反応によって得られる架橋ポリアミドからなる分離機能層を微多孔性支持膜上に被覆して得られる複合半透膜は、透過性や選択分離性の高い分離膜として広く用いられている。
しかし、複合半透膜を使用し続けると、膜表面に、有機物や重金属、微生物などの汚れ物質が付着し、膜の透過流束が低下するといった問題がある。また、透過流速を回復させるために、ある期間運転後に酸、アルカリなどによる薬液洗浄を行う場合があるが、それにより膜性能が低下する問題がある。そのため、長期間にわたって安定な運転を継続するために、汚れ物質が付着しにくく、かつ、酸、アルカリなどの薬液洗浄前後での性能変化の少ない複合半透膜が望まれている。
汚れの付着を改善する方法として、ポリビニルアルコールを分離機能層表面に被覆することで荷電状態を中性にして、ファウリングを抑制する方法(特許文献1参照)、ポリアルキレンオキシドを含有する被覆層を形成するなどの方法(特許文献2参照)が提案されている。
国際公開第97/34686号公報 特表2003−501249号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載の膜は、高温かつ低pH条件といった過酷な薬液洗浄後は、耐汚れ性が低下する。
本発明は、低pH条件での洗浄後も耐汚れ性を維持することのできる複合半透膜を提供することを目的とする。更に酸化処理供給水を用いる場合にも耐汚れ性を維持することのできる複合半透膜を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、下記(1)〜(5)のいずれかの構成を備える。
(1)微多孔性支持層と、前記微多孔性支持層上に設けられる分離機能層と、分離機能層の上に設けられる被覆層を備える複合半透膜であって、前記被覆層のポリマー(A)を有し、前記ポリマー(A)がポリアルキレンオキシド成分(A-a)と、(メタ)アクリル酸成分(A-b)と、エステル結合(A-c)を含有する複合半透膜。
(2)前記被覆層の中のポリアルキレンオキシド成分(A-a)が50〜95重量%の(1)に記載の複合半透膜。
(3)前記被覆層の中の(メタ)アクリル酸成分(A-b)が3〜20重量%の(1)〜(2)に記載の複合半透膜。
(4)前記被覆層のポリマー(A)のポリアルキレンオキシド基末端構造が、OHおよび/またはOMeである(1)〜(3)に記載の複合半透膜
(5)前記分離機能層と被覆層がアミド結合によって結合している(1)〜(4)に記載の複合半透膜
(6)前記分離機能層が界面重合により得られるポリアミドからなる(1)〜(5)に記載の複合半透膜
(7)前記ポリマー(A)1gあたりの示差走査熱量計(DSC)を用いて測定される不凍水量をW(g)、融点低下水量をW(g)としたとき、以下の式3、4を満たす(1)〜(6)に記載の複合半透膜
+W ≧ 2.5 式(3)
/(W+W) ≧ 0.5 式(4)
(8)微多孔性支持層と、前記微多孔性支持層上に形成される分離機能層と、分離機能層の上に設けられる被覆層を備える複合半透膜の製造方法であって、
下記工程(a)、(b)および(c)をこの順に行うことで前記分離機能層を形成する工程を有する複合半透膜の製造方法。
(a)多官能アミンを含有する水溶液と、多官能酸ハロゲン化物を含有する有機溶媒とを用い、前記基材および前記多孔性支持層を含む支持膜の表面で界面重縮合を行うことにより、架橋ポリアミドを形成する工程。
(b)上記工程(a)で得られた前記架橋ポリアミドにポリアルキレンオキシド基を有するポリマー(A)を塗布する工程
(c)上記工程(b)で得られたポリアルキレンオキシド基を有するポリマー(A)を塗布した前記架橋ポリアミドを加熱する工程
(9)海水を前処理する前処理装置と、前記前処理装置で前処理された処理水を複合半透膜によって濾過し、濃縮水と淡水に分離する水処理システムであり、上記複合半透膜が上記(1)〜(7)に記載の複合半透膜を用い、かつ上記処理水がバイオポリマー成分が100μgC/L以下である水処理システム。
本発明によって、特に高塩濃度海水中で運転された際の耐汚れ性に優れ、かつ高い造水量と塩除去率を示し、かつ酸洗浄後の耐汚れ性や、酸化処理後供給水使用時の耐汚れ性にも優れる複合半透膜が得られる。
[1.複合半透膜]
本発明に係る複合半透膜は、微多孔性支持膜と、微多孔性支持膜上に設けられる分離機能層と、分離機能層の上に設けられる被覆層を備える。前記分離機能層は実質的に分離性能を有するものであり、微多孔性支持膜は水を透過するものの実質的にイオン等の分離性能を有さず、分離機能層に強度を与えることができる。また被覆層は運転時の耐汚れ性付与が可能となる。
(1)微多孔性支持膜
本実施形態では、微多孔性支持膜は、基材および微多孔性支持層を備える。ただし、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、支持膜は、基材を持たず、微多孔性支持層のみで構成されていてもよい。
(1−1)基材
基材としては、ポリエステル系重合体、ポリアミド系重合体、ポリオレフィン系重合体、及びこれらの混合物又は共重合体等が挙げられる。中でも、機械的、熱的に安定性の高いポリエステル系重合体の布帛が特に好ましい。布帛の形態としては、長繊維不織布や短繊維不織布、さらには織編物を好ましく用いることができる。
(1−2)微多孔性支持層
本発明において微多孔性支持層は、イオン等の分離性能を実質的に有さず、分離性能を実質的に有する分離機能層に強度を与えるためのものである。微多孔性支持層の孔のサイズや分布は特に限定されない。例えば、均一で微細な孔、又は分離機能層が形成される側の表面からもう一方の面まで徐々に大きな微細孔をもち、かつ、分離機能層が形成される側の表面で微細孔の大きさが0.1nm以上100nm以下であるような微多孔性支持層が好ましい。支持層に使用する材料やその形状は特に限定されない。
微多孔性支持層の素材には、例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアミド、ポリエステル、セルロース系ポリマー、ビニルポリマー、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリフェニレンスルホン、及びポリフェニレンオキシド等のホモポリマー又はコポリマーを、単独で又は混合して使用することができる。ここでセルロース系ポリマーとしては酢酸セルロース、硝酸セルロースなど、ビニルポリマーとしてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリルなどが使用できる。
中でもポリスルホン、ポリアミド、ポリエステル、酢酸セルロース、硝酸セルロース、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルフィドスルホンなどのホモポリマーまたはコポリマーが好ましい。より好ましくは酢酸セルロース、ポリスルホン、ポリフェニレンスルフィドスルホン、またはポリフェニレンスルホンが挙げられる。さらに、これらの素材の中では化学的、機械的、熱的に安定性が高く、成型が容易であることからポリスルホンが一般的に使用できる。
ポリスルホンは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)でN−メチルピロリドンを溶媒に、ポリスチレンを標準物質として測定した場合の質量平均分子量(Mw)が、10000以上200000以下であることが好ましく、より好ましくは15000以上100000以下である。
ポリスルホンのMwが10000以上であることで、微多孔性支持層として好ましい機械的強度および耐熱性を得ることができる。また、Mwが200000以下であることで、溶液の粘度が適切な範囲となり、良好な成形性を実現することができる。
基材と微多孔性支持層の厚みは、複合半透膜の強度及びそれをエレメントにしたときの充填密度に影響を与える。十分な機械的強度及び充填密度を得るためには、基材と微多孔性支持層の厚みの合計が、30μm以上300μm以下であることが好ましく、100μm以上220μm以下であるとより好ましい。また、微多孔性支持層の厚みは、20μm以上100μm以下であることが好ましい。なお、本書において、特に付記しない限り、厚みとは、平均値を意味する。ここで平均値とは相加平均値を表す。すなわち、基材と微多孔性支持層の厚みは、断面観察で厚み方向に直交する方向(膜の面方向)に20μm間隔で測定した、20点の厚みの平均値を算出することで求められる。
(1−3)支持膜の形成方法
本発明に使用する微多孔性支持層は、ミリポア社製“ミリポアフィルターVSWP”(商品名)や、東洋濾紙社製“ウルトラフィルターUK10”(商品名)のような各種市販材料から選択することもできるが、“オフィス・オブ・セイリーン・ウォーター・リサーチ・アンド・ディベロップメント・プログレス・レポート”No.359(1968)に記載された方法に従って製造することができる。
(2−1)分離機能層の化学構造
分離機能層は、架橋芳香族ポリアミドを含有する。特に、分離機能層は、架橋芳香族ポリアミドを主成分として含有することが好ましい。主成分とは分離機能層の成分のうち、50重量%以上を占める成分を指す。分離機能層は、架橋芳香族ポリアミドを50重量%以上含むことにより、高い除去性能を発現することができる。また、分離機能層における架橋芳香族ポリアミドの含有率は80重量%以上であることが好ましく、90重量%以上であることがより好ましい。
架橋芳香族ポリアミドは、多官能芳香族アミン、多官能芳香族酸クロリドを化学反応させることにより形成できる。ここで、多官能芳香族アミンおよび多官能芳香族酸クロリドの少なくとも一方が3官能以上の化合物を含んでいることが好ましい。これにより、剛直な分子鎖が得られ、水和イオンやホウ素などの微細な溶質を除去するための良好な孔構造が形成される。
多官能芳香族アミンとは、一分子中に第一級アミノ基及び第二級アミノ基のうち少なくとも一方のアミノ基を2個以上有し、かつ、アミノ基のうち少なくとも1つは第一級アミノ基である芳香族アミンを意味する。多官能芳香族アミンとしては、例えば、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、o−キシリレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、o−ジアミノピリジン、m−ジアミノピリジン、p−ジアミノピリジン等の2個のアミノ基がオルト位やメタ位、パラ位のいずれかの位置関係で芳香環に結合した多官能芳香族アミン、1,3,5−トリアミノベンゼン、1,2,4−トリアミノベンゼン、3,5−ジアミノ安息香酸、3−アミノベンジルアミン、4−アミノベンジルアミンなどの多官能芳香族アミンなどが挙げられる。特に、膜の選択分離性や透過性、耐熱性を考慮すると、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、及び1,3,5−トリアミノベンゼンが好適に用いられる。中でも、入手の容易性や取り扱いのしやすさから、m−フェニレンジアミン(以下、m−PDAとも記す)を用いることがより好ましい。これらの多官能芳香族アミンは、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
多官能芳香族酸クロリドとは、一分子中に少なくとも2個のクロロカルボニル基を有する芳香族酸クロリドをいう。例えば、3官能酸クロリドでは、トリメシン酸クロリドなどを挙げることができ、2官能酸クロリドでは、ビフェニルジカルボン酸ジクロリド、アゾベンゼンジカルボン酸ジクロリド、テレフタル酸クロリド、イソフタル酸クロリド、ナフタレンジカルボン酸クロリドなどを挙げることができる。膜の選択分離性、耐熱性を考慮すると、一分子中に2〜4個の塩化カルボニル基を有する多官能芳香族酸クロリドであることが好ましい。
(3)被覆層
(3−1)被覆層の構造
複合半透膜は表面に被覆層を有する。被覆層は、実質的に汚れの付着を抑制する機能を有する。
被覆層は、ポリマー(A)を有し、前記ポリマー(A)がポリアルキレンオキシド成分(A-a)と、(メタ)アクリル酸成分(A-b)と、成分(A−a)と(A−b)との間にあるエステル結合(A-c)を含有する。(メタ)アクリル酸成分(A-b)は被覆層中に水を保持し、かつポリアルキレンオキシド成分(A-a)は水の運動性を向上させるので、この被覆層によると優れた耐汚れ性を発現することができる。
更に本発明の複合半透膜は、供給水にオゾン処理などの酸化処理を施した場合にも、優れた耐汚れ性を発現することができる。この効果を発現するメカニズムについて、発明者らは、以下のとおり推測している。すなわち、被覆層にポリアルキレンオキシド成分(A−a)を有することで、供給水にオゾン処理など酸化処理を施した時に生じる活性ラジカル種をアルキレンオキシド成分(A−a)が補足し、活性ラジカル種を消失させることで、分離機能層の劣化を抑制でき、複合半透膜の耐久性を向上させる。
架橋芳香族ポリアミドの分離機能層上にポリアルキレンオキシド成分(A−a)が存在することは、飛行時間型二次イオン質量分析法を用いて複合半透膜の被覆層側を測定した際に、正2次イオンm/z = 45.03, 59.05, 104.03, 108.07, 135.06のカウント数をそれぞれa, b, c, d, eとしたとき、下記式(1)を満たすことで、判断できる。
(a+b)/(c+d+e) ≧ 10 …(1)
なお、正2次イオンm/z = 45.03, 59.05はポリアルキレンオキシド成分(A−a)に、104.03, 108.07, 135.06は芳香族ポリアミドの部分構造に帰属される。
ポリアルキレンオキシド成分(A−a)とは、一般式(2)に記載されるようなエーテル骨格を有する成分である。
Figure 2020069469
具体的にはポリオキシエチレン基(式(2)中、n=2に相当)、ポリオキシプロピレン基(一般式(2)中、n=3に相当)などが挙げられる。更にオキシアルキレン基の重合度、すなわち、化学式(2)中のm は、4以上30以下が好ましい。mが4以上であることで、複合半透膜は逆浸透膜として良好な除去率を示すことができ、mが30以下であることで、複合半透膜は逆浸透膜として良好な透水性を示すことができる。
ポリマー(A)において、ポリアルキレンオキシド成分(A-a)は、ポリマー(A)の全体を100重量%に対して、50重量%以上95重量%以下、更には80重量%以上95重量%以下含有されていることが好ましい。ポリアルキレンオキシド成分(A-a)の割合が50重量%以上であることで、優れた耐汚れ性が得られる。ポリアルキレンオキシド成分(A−a)の含有率が95重量%以下であることで、(メタ)アクリル酸成分(A−b)が含まれる余地が5重量%あることになる。(メタ)アクリル酸成分(A−b)は水の保持および分離機能層と被覆層との間にアミド結合を形成するという効果を持つ。
特に、ポリマー(A)の全体を100重量%とした時に、ポリアルキレンオキシド成分(A-a)を85重量%以上95重量%含有した場合に、その効果は顕著となる。また、ポリアルキレンオキシド成分(A-a)を85重量%以上95重量%含有した場合は、一部のポリアルキレンオキシド成分(A-a)は活性ラジカル種を消失させることで構造変化するものの、残るポリアルキレンオキシド成分(A-a)は被覆層の運動性向上に寄与できるため、耐汚れ性も発現できる。
本願の(メタ)アクリル酸成分(A-b)とは、一般式(3)に示す構造を有する成分である。ポリマー(A)に(メタ)アクリル酸成分(A-b)を有することは、後述する飛行時間型二次イオン質量分析法を用いて判断できる。
Figure 2020069469
(メタ)アクリル酸成分(A-b)は、ポリマー(A)の全体を100重量%とした時に3重量%以上20重量%以下、更には5重量%以上15重量%以下が好ましい。(メタ)アクリル酸成分(A−b)に含まれるカルボキシ基は、分離機能層中の官能基と共有結合を形成することができる一方で、海水中のタンパク質および糖などのバイオポリマーと複合体を形成しやすいという性質を持つ。そのため、(メタ)アクリル酸成分(A−b)の量が3重量%以上であることで、分離機能層と被覆層との間の結合が強固になり、耐久性や耐酸洗浄後の耐汚れ性に優れた膜が実現される。また20重量%以下であることで、バイオポリマーが付着しにくく、耐汚れ性に優れた膜となる。
エステル結合(A−c)とは、R−C(=O)−O−Rで示される構造である。
ポリマー(A)がエステル結合(A−c)を有することは、X線光電子分光分析装置(ESCA)、フーリエ赤外分光光度計(FT−IR)ATR法分析により判断できる。ポリマー(A)がエステル結合(A−c)を有することで、酸処理後の耐汚れ性に優れる膜が得られる。
本発明のポリマー(A)は、前記樹脂1gあたりの示差走査熱量計(DSC)を用いて測定される不凍水量をW(g)、融点低下水量をW(g)としたとき、以下の式3、4を満たすことが好ましい。
+W ≧ 2.5 式(3)
/(W+W) ≧ 0.5 式(4)
上記式を満たすことで、優れた耐汚れ性を発現する機構について、詳細には判明していないが、ポリマー(A)がもつ水和水の量および運動性の影響と推定している。本発明のポリマー(A)が式3を満たすことにより、ポリマー(A)が十分な量の水和水をもつことで汚染物質の接近を抑制する水和水層を形成し、さらに式4を満たすことにより、ポリマー(A)が持つ水和水と周囲の自由水との交換が十分に速い速度で行うことが可能となる。そのため、汚れ成分がポリマー(A)を含有する被覆層のもつ水和水層を破壊し、分離機能膜表面に接近した際に、水和水層を修復することができると考えている。
特に本発明では、式(4)W/(W+W) が0.7以上となることが、運動性を向上させ、耐汚れ性が優れるためより好ましい。式(4)W/(W+W) が0.7以上となるためには、例えばポリマー(A)中のポリアルキレンオキシド成分(A−a)を80重量%以上含有させることで達成することができる。
上述した不凍水量Wおよび融点低下水量Wは示差走査熱量計(DSC)を用いて測定することができる。測定方法は後述する。
(3−4)被覆層と分離機能層との間の化学結合
本願において、被覆層と分離機能層がアミド結合によって結合していることが好ましい。被覆層と分離機能層がアミド結合によって結合している場合、被覆層がより安定的に存在できるので、耐久性の点でより好ましい。
具体的には、被覆層を形成するポリマー(A)のカルボキシ基と、分離機能層を形成する架橋芳香族ポリアミドのアミノ基との間にアミド結合を形成していてもよい。
[2.複合半透膜の製造方法]
(1)概要
本発明の複合半透膜の製造方法の例について以下に説明する。ただし、本発明の複合半透膜は以下の製造方法で製造されたものに限定されない。
以下の製造方法は、基材、微多孔性支持層、分離機能層を有する複合膜の分離機能層表面に被覆層を形成する工程を有する。
(2)複合膜の製造方法
複合膜の製造方法としては従来公知の方法を適用することができる。複合膜の製造方法は具体的には以下のとおりである。
(2−1)分離機能層の形成方法
複合膜の製造方法は、少なくとも分離機能層の形成工程を有する。分離機能層は、多官能芳香族アミン、多官能芳香族酸クロリドを化学反応させることにより架橋芳香族ポリアミドを形成することで得られる。化学反応の方法として、界面重合法が生産性、性能の観点から最も好ましい。すなわち、分離機能層は、多官能アミンを含有する水溶液と、多官能酸ハロゲン化物を含有する有機溶媒とを用い、前記基材および前記多孔性支持層を含む支持膜の表面で界面重縮合を行うことにより形成される。この工程により、架橋ポリアミドが形成される。
より詳細には、界面重合の工程は、(a)多官能芳香族アミンを含有する水溶液を多孔性支持層上に接触させる工程と、(b)多官能芳香族アミンを含有する水溶液を接触させた多孔性支持層に多官能芳香族酸クロリドを溶解させた溶液Aを接触させる工程と、(c)さらに多官能芳香族酸クロリドを溶解させた有機溶媒溶液Bを接触させ加熱する工程と、(d)反応後の有機溶媒溶液を液切りする工程、を有する。
なお、本欄では、支持膜が基材と微多孔性支持層とを備える場合を例に挙げるが、支持膜が別の構成を備える場合は、「微多孔性支持層」を「支持膜」と読み替えればよい。
工程(a)において、多官能芳香族アミン水溶液における多官能芳香族アミンの濃度は0.1重量%以上20重量%以下の範囲内であることが好ましく、より好ましくは0.5重量%以上15重量%以下の範囲内である。多官能芳香族アミンの濃度がこの範囲であると十分な溶質除去性能および透水性を得ることができる。
多官能芳香族アミン水溶液の接触は、微多孔性支持層上に均一かつ連続的に行うことが好ましい。具体的には、例えば、多官能芳香族アミン水溶液を微多孔性支持層にコーティングする方法や、微多孔性支持層を多官能芳香族アミン水溶液に浸漬する方法などを挙げることができる。微多孔性支持層と多官能芳香族アミン水溶液との接触時間は、1秒以上10分間以下であることが好ましく、10秒以上3分間以下であるとさらに好ましい。
多官能芳香族アミン水溶液を微多孔性支持層に接触させた後は、膜上に液滴が残らないように十分に液切りする。十分に液切りすることで、微多孔性支持層形成後に液滴残存部分が膜欠点となって除去性能が低下することを防ぐことができる。液切りの方法としては、例えば、特開平2−78428号公報に記載されているように、多官能芳香族アミン水溶液接触後の支持膜を垂直方向に把持して過剰の水溶液を自然流下させる方法や、エアーノズルから窒素などの気流を吹き付け、強制的に液切りする方法などを用いることができる。また、液切り後、膜面を乾燥させて水溶液の水分を一部除去することもできる。
有機溶媒溶液(溶液Aおよび溶液B)中の多官能芳香族酸クロリドの濃度は、0.01重量%以上10重量%以下の範囲内であると好ましく、0.02重量%以上2.0重量%以下の範囲内であるとさらに好ましい。0.01重量%以上とすることで十分な反応速度が得られ、また、10重量%以下とすることで副反応の発生を抑制することができるためである。
有機溶媒は、水と非混和性であり、かつ多官能芳香族酸クロリドを溶解し、支持膜を破壊しないものが好ましく、多官能芳香族アミンおよび多官能芳香族酸クロリドに対して不活性であるものであればよい。好ましい例として、n−ノナン、n−デカン、n−ウンデカン、n−ドデカン、イソオクタン、イソデカン、イソドデカンなどの炭化水素化合物および混合溶媒が挙げられる。
多官能芳香族酸クロリドの有機溶媒溶液の多官能芳香族アミン水溶液と接触させた微多孔性支持層への接触の方法は、多官能芳香族アミン水溶液の微多孔性支持層への被覆方法と同様に行えばよい。
工程(c)において多官能芳香族酸クロリドを溶解させた溶液Bを接触させ加熱する。加熱処理する温度としては50℃以上180℃以下、好ましくは60℃以上160℃以下である。この範囲で加熱することにより、熱および溶液の濃縮による界面重合反応の促進の相乗効果が得られる。
工程(d)において、反応後の有機溶媒溶液を液切りする工程により、有機溶媒を除去する。有機溶媒の除去は、例えば、膜を垂直方向に把持して過剰の有機溶媒を自然流下して除去する方法、送風機で風を吹き付けることで有機溶媒を乾燥除去する方法、水とエアーの混合流体で過剰の有機溶媒を除去する方法等を用いることができる。
(2−2)微多孔性支持層の形成
複合膜の製造方法は、微多孔性支持層の形成工程を含んでもよい。
微多孔性支持層は、ポリマーと溶媒を含む溶液を基材上に塗布し、凝固浴中でポリマーを湿式凝固させることによって形成することができる。ポリスルホンであれば溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミド(以降、DMFと記載)を用い、凝固浴として水を用いればよい。
(3)被覆層の形成方法
(3−1)ポリマー(A)の合成
ポリマー(A)の合成方法は、既存の重縮合反応を用いて合成することができる。予め生成されたポリアルキレンオキシド成分(A−a)を用いるブロック重合によってポリマー(A)を形成することで、ポリマー(A)中で、ポリアルキレンオキシド成分(A−a)および(メタ)アクリル酸成分(A−b)が均一に分散するので、複合半透膜の耐汚れ性を向上させる効果が高く、特に好ましい。その中でもポリアルキレンオキシド成分含有(メタ)アクリレートモノマーと、カルボキシ基含有(メタ)アクリレートモノマーのラジカル共重合体を用いることが好ましい。これにより、ポリマー(A)中のポリアルキレンオキシド成分含有量を高めることができ、被覆層の水和水運動性が向上し、耐汚れ性を向上させることができる。
上記ポリアルキレンオキシド成分含有(メタ)アクリレートモノマーとしては、市販のメトキシポリエチレングリコール#400アクリレート、メトキシポリエチレングリコール#800アクリレートなどを用いることができる。また、任意のポリアルキレンオキシドジオールとアクリル酸をエステル化する方法でも得ることができる。この中でもポリアルキレンオキシド成分含有(メタ)アクリレートモノマー中に、アルキレンオキシド成分(A−a)とエステル結合(A−c)を有すると、疎水性部位であるアルキレンオキシド成分(A−a)と親水性部位であるエステル結合がポリマー中に微分散化するため、ポリマーの水分散性が向上するため好ましい。
上記カルボキシ基を有する(メタ)アクリレートモノマーとしては、マレイン酸、無水マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸、4−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメト酸および対応する無水物、などが挙げられ、中でも汎用性、共重合性の点から、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸が好ましい。
(3−2)被覆層の形成
被覆層は、分離機能層表面に、ポリマー(A)を含む溶液を塗布することで形成される。塗布とは、コーティングであってもよいし、ポリマー(A)を含む溶液に分離機能層を含む膜を浸漬することでもよいし、後述する複合半透膜エレメントを作成してからポリマー(A)を含む溶液を通液することであってもよい。通液、つまりエレメントに溶液を供給してろ過することで、溶媒は膜を通過し、ポリマー(A)は分離機能層上に残るので、被覆層が形成される。
具体的には、上述したように、被覆層を形成するポリマー(A)のカルボキシ基と、分離機能層を形成する架橋芳香族ポリアミドのアミノ基との間でアミド結合を形成することができる。ポリマー(A)のカルボキシ基は、具体的には、(メタ)アクリル酸成分(A−b)に由来する。
本アミド結合の形成は、分離機能層を構成する架橋芳香族ポリアミドと、ポリマー(A)とが接触した際に行われる。具体的には、ポリマー(A)を含む溶液を分離機能層上にコーティングして被覆層を形成する際、被覆層と分離機能層との間で化学反応を行ってよい。または、ポリマー(A)を含む溶液に分離機能層を含む膜を浸漬して被覆層を形成する際、被覆層と分離機能層との間で化学反応を行ってよい。さらに、後述する複合半透膜エレメントを作成してからポリマー(A)を含む溶液を通液処理して、被覆層を形成する際、被覆層と分離機能層との間で化学反応を行ってよい。
被覆層と分離機能層との間のアミド結合形成に際し、カルボキシ基は、必要に応じ反応活性の高い状態にしておくことが好ましい。例えば、カルボキシ基とアミノ基との間の反応に際し、種々の反応助剤(縮合促進剤)を利用することも、高効率かつ短時間でのアミド結合形成にとり好ましい。縮合促進剤としては、硫酸、4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウムクロリド(DMT-MM)、 1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩、N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N’-ジイソプロピルカルボジイミド、N,N’-カルボニルジイミダゾール、1,1’-カルボニルジ(1,2,4-トリアゾール)、1H-ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロりん酸塩、1H-ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロりん酸塩、(7-アザベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロりん酸塩、クロロトリピロリジノホスホ二ウムヘキサフルオロりん酸塩、ブロモトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロりん酸塩、3-(ジエトキシホスホリルオキシ)-1,2,3-ベンゾトリアジン-4(3H)-オン、O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロりん酸塩、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロりん酸塩、O-(N-スクシンイミジル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムテトラフルオロほう酸塩、O-(N-スクシンイミジル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロりん酸塩、O-(3,4-ジヒドロ-4-オキソ-1,2,3-ベンゾトリアジン-3-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムテトラフルオロほう酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-(2-オクトキシ-2-オキソエチル)ジメチルアンモニウム、S-(1-オキシド-2-ピリジル)-N,N,N’,N’-テトラメチルチウロニウムテトラフルオロほう酸塩、O-[2-オキソ-1(2H)-ピリジル]-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムテトラフルオロほう酸塩、{{[(1-シアノ-2-エトキシ-2-オキソエチリデン)アミノ]オキシ}-4-モルホリノメチレン}ジメチルアンモニウムヘキサフルオロりん酸塩、2-クロロ-1,3-ジメチルイミダゾリニウムヘキサフルオロりん酸塩、1-(クロロ-1-ピロリジニルメチレン)ピロリジニウムヘキサフルオロりん酸塩、2-フルオロ-1,3-ジメチルイミダゾリニウムヘキサフルオロりん酸塩、フルオロ-N,N,N’,N’-テトラメチルホルムアミジニウムヘキサフルオロりん酸塩、などが例として挙げられる。
被覆層と分離機能層との間のアミド結合形成の反応時間および濃度は、使用する溶媒、縮合剤および脂肪族ポリアミド、架橋芳香族ポリアミドの化学構造により、適宜調整可能であるが、生産性の観点から、反応時間は24時間以内が好ましく、1時間以内がより好ましく、10分以内がさらに好ましく、3分以内が特に好ましい。反応終了後、水、熱水または適切な有機溶媒により、得られた複合半透膜を洗浄し、反応性の化合物を除去することが好ましい。
被覆層の形成工程は、被覆層と分離機能層との間のアミド結合形成を促進するために、ポリマー(A)を含む溶液を塗布した複合膜を加熱する工程を有することが好ましい。ここでいう加熱とは、溶液を塗布した複合膜をドライヤー乾燥する工程や、溶液を塗布した複合膜を湯浴する工程などが挙げられる。加熱温度は50℃以上150℃以下が好ましく、より好ましくは60℃以上100℃以下である。加熱時間は適宜調整可能であるが、生産性の観点から10秒以上5分以下が好ましい。
[3.複合半透膜の利用]
複合半透膜は、プラスチックネットなどの供給水流路材と、トリコットなどの透過水流路材と、必要に応じて耐圧性を高めるためのフィルムと共に、多数の孔を穿設した筒状の集水管の周りに巻回され、スパイラル型の複合半透膜エレメントとして好適に用いられる。さらに、このエレメントを直列または並列に接続して圧力容器に収納した複合半透膜モジュールとすることもできる。
また、上記の複合半透膜やそのエレメント、モジュールは、それらに供給水を供給するポンプや、その供給水を前処理する装置などと組み合わせて、流体分離装置を構成することができる。この分離装置を用いることにより、供給水を飲料水などの透過水と膜を透過しなかった濃縮水とに分離して、目的にあった水を得ることができる。
本発明に係る複合半透膜によって処理される供給水としては、海水、かん水、排水等の500mg/L以上100g/L以下のTDS(Total Dissolved Solids:総溶解固形分)を含有する液状混合物が挙げられる。一般に、TDSは総溶解固形分量を指し、「質量÷体積」あるいは「重量比」で表される。定義によれば、0.45ミクロンのフィルターで濾過した溶液を39.5℃以上40.5℃以下の温度で蒸発させ残留物の重さから算出できるが、より簡便には実用塩分(S)から換算する。
流体分離装置の操作圧力は高い方が溶質除去率は向上するが、運転に必要なエネルギーも増加すること、また、複合半透膜の耐久性を考慮すると、複合半透膜に被処理水を透過する際の操作圧力は、0.5MPa以上、10MPa以下が好ましい。供給水温度は、高くなると溶質除去率が低下するが、低くなるにしたがい膜透過流束も減少するので、5℃以上、45℃以下が好ましい。また、供給水pHが高くなると、海水などの高溶質濃度の供給水の場合、マグネシウムなどのスケールが発生する恐れがあり、また、高pH運転による膜の劣化が懸念されるため、中性領域での運転が好ましい。
一方で、長期期間運転後の薬液洗浄として、低pHの供給水を用いられる場合があるが、その際、被覆層の耐酸性が不足していると膜の劣化が懸念される。本発明の被覆層はアルキレンオキシド基を含有する樹脂(A)を有し、更にポリアルキレンオキシド成分(A−a)と(メタ)アクリル酸成分(A−b)とがエステル結合(A−c)を介して結合していることで、他の化学結合よりも結合が切れにくく、低pH条件での耐久性に優れるため好ましい。
また、本発明の被覆層を備える複合半透膜は、被覆層の水和水運動性を向上させることで耐汚れ性を発現することができるが、これは供給水のバイオポリマー成分が100μgC/L以下である水処理システムで特に有用に用いられる。供給水のバイオポリマー成分が100μgC/L以下の場合は、バイオポリマーより低分子量のタンパク質や糖類が汚れの主要因となるため、水和水運動性の向上による耐汚れ性効果が発現しやすいためである。
また本発明の被覆層を備える複合半透膜は、ポリアルキレンオキシド成分(A−a)を有することで、活性ラジカル種を補足することができるので、オゾン処理など酸化処理を施した供給水を対象とする場合でも、耐汚れ性能を損なうことなく運転できるため好ましい。
以下実施例をもって本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明はこれにより限定されるものではない。
(1)飛行時間型二次イオン質量分析
(1−1)ポリアルキレンオキシド成分(A−a)
複合半透膜を室温・真空下で乾燥し、TOF SIMS 5(ION TOF 社製)装置を使用し、飛行時間型二次イオン質量分析測定を行った(2次イオン極性:正、質量範囲(m/z)=0−200、ラスターサイズ:300μm、スキャン数:16、ピクセル数(1辺)=256、測定真空度=4×10−7Pa以下、1次イオン種:Bi3 ++、1次イオン加速電圧=25kV、パルス幅=12.5, 13.3 ns、バンチング:あり、帯電中和:あり、後段加速:10kV)。複合半透膜の被覆層側表面において、正2次イオンm/z=45.03、59.05、104.03、108.07、135.06のカウント数をそれぞれ求め、正2次イオンm/z=45.03、59.05、104.03、108.07、135.06のカウント数をa,b,c,d,eとし、(a+b)/(c+d+e)の値を求めた。(a+b)/(c+d+e)≧10の時に、ポリアルキレンオキシド成分を有すると判断した。
(1−2)ポリアクリル酸成分(A−b)
(1−1)と同様の方法で、2次イオン極性を負として測定を行い、負2次イオンm/z=71.02, 103.02, 107.06, 133.04のカウント数をそれぞれ求め、それぞれf, g, h, iとし、f/(g+h+i)の値を求めた。f/(g+h+i)≧ 1の時にポリアクリル酸成分(A−b)を有すると判断した。
(2)複合半透膜の性能評価
得られた複合半透膜に、温度25℃、pH7に調整した海水(TDS濃度3.5%)(Total Dissolved Solids:総溶解固形分)を操作圧力5.5MPaで供給して膜通水試験を行った。得られた結果に基づいて、次の式から塩除去率を求めた。
塩除去率(%)=100×{1−(透過水中のTDS濃度/供給水中のTDS濃度)}
また、上述の条件下で得られた、膜面1平方メートル当たりの1日の透水量(立方メートル)から、透過水量(m/m/日)を求めた。
(3)耐汚れ性試験
上記(2)の製造時性能の評価後、スキムミルク(森永製菓製)200ppm添加した海水を2時間、操作圧力5.5MPaで供給して膜通水試験を行い、透過水量を測定し、製造時の透過水量との比を算出し、◎、〇、△、×の4段階評価を行った。△は実使用上問題のないレベル、〇、◎を良好とした。
◎:製造時の透過水量との比率 0.95以上
〇:製造時の透過水量との比率 0.80以上、0.95未満
△:製造時の透過水量との比率 0.70以上。0.80未満
×:製造時の透過水量との比率 0.70未満
(4)酸洗浄後の耐汚れ性
上記(3)の耐汚れ性試験後の複合半透膜に、温度50℃、pH1に調整したRO水を操作圧力5.5MPaで供給し、20時間酸洗浄を行い、その後改めて(3)に記載の耐汚れ性試験を実施した。◎、〇、△、×の4段階評価を行い、△は実使用上問題のないレベル、〇、◎を良好とした。
◎:製造時の透過水量との比率 0.95以上
〇:製造時の透過水量との比率 0.80以上、0.95未満
△:製造時の透過水量との比率 0.70以上。0.80未満
×:製造時の透過水量との比率 0.70未満
(5)エステル結合の有無
複合半透膜の被覆層側表面において、下記IRスペクトルの測定を行い、エステル由来のピーク(1750〜1700cm−1、および/または1300〜1000cm−1)の有無で判断した。 エステル結合を有する場合はY、有さない場合はNとした。
測定機械にはNocolet株式会社製Avatar360FT−IR測定器を用い、一回反射型水平上ATR測定装置(OMNI−Sampler)およびゲルマニウム製のATRクリスタルを用いて試料表面を測定した。測定条件は分解能4cm−1、スキャン回数256回である。
(6)バイオポリマーの測定方法
バイオポリマー濃度は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)に湿式全有機炭素計
測器(OCD計)を接続したLC−OCD(DOC-Labor製)により測定する。測定は、Stefan A. Huber et al. “Characterisation of aquatic humic and non-humic matter with size-exclusion chromatography -organic carbon detection -organic nitrogen detection (LC-OCD-OND)” Water Research 45 (2011) pp879-885に記載された方法に準じ、以下の条件下で行った。
・流速:1.1mL/min
・サンプル注入量:1mL
・カラム:250mm×20mm、TSK HW50S
・UV波長:254nm
・OCD計:酸注入量 0.2mL/min
・保留時間:25〜38分
(7)不凍水量(W)、融点低下水量(W
(7−1)試料の調整
試料(ポリマー)を5,000ppmとなるようイオン交換水に溶解させ、攪拌しながら70℃で2時間加水分解反応を進行させた。冷却後、透析膜(BIOTECH RC 分画分子量3.5−5kD、Spectrum社)を用いて透析による精製を行い、凍結乾燥を行うことで加水分解試料を得た。得られた加水分解試料を16.7重量%(水分率500%)となるようイオン交換水を加え、DSC測定試料を調整した。
(7−2)DSCの測定
DSC6200(SII社製 EXSTAR6000)を用い、窒素流量40mL/分の条件で測定を行った。温度プログラムは、(i)冷却速度20℃/分で25℃から−100℃まで冷却、(ii)−100℃で5分間保持、(iii)昇温速度5℃/分で−100℃から25℃まで昇温を行った。上記(iii)において、水の融解に起因する吸熱ピークを測定した。
(7−3)不凍水量(W)と融点低下水量(W)の計算
0℃未満での吸熱量から融点低下水量(W)、0℃以上での吸熱量から自由水量(Wf)を計算し、不凍水量(Wn)は以下の式(5)により求めた。なお、水の融解エンタルピーは式(6)を用いて算出した。
=W−W−W (5)
ΔH(T) = 334.1 + 2.119(T-273.15) - 0.00783(T-273.15)2 (6)
(W:全水分量、W:不凍水量、W:融点低下水量、W:自由水量)
(8)酸化処理供給水での耐酸・耐汚れ性
pH7に調整した海水(TDS濃度3.5%)(Total Dissolved Solids:総溶解固形分)に、オゾン発生機(荏原実業製、発生能力10g/h)とオゾン反応槽(回分式、容量2.5L、オゾン吸収量20mg/L)を用いてオゾン処理を施し、オゾン濃度5ppmの供給水とし、その後本発明で得られる複合半透膜に、温度25℃、操作圧力5.5MPaで供給して膜通水試験(初期特性)を行った。
次に、温度50℃、pH1に調整したRO水を操作圧力5.5MPaで供給し、20時間酸洗浄を行い、その後改めて(3)に記載の耐汚れ性試験を実施した。◎、〇、△、×の4段階評価を行い、△は実使用上問題のないレベル、〇、◎を良好とした。
◎:初期特性の透過水量との比率 0.95以上
〇:初期特性の透過水量との比率 0.80以上、0.95未満
△:初期特性の透過水量との比率 0.70以上。0.80未満
×:初期特性の透過水量との比率 0.70未満
(9)複合半透膜の作製
(参考例1)
ポリエステル不織布(通気量2.0cc/cm2/sec)上にポリスルホン(PSf)の16.0質量%DMF溶液を25℃の条件下で200μmの厚みでキャストし、ただちに純水中に浸漬して5分間放置することによって、多孔性支持膜を作製した。
得られた多孔性支持膜をm−フェニレンジアミン(m−PDA)の3質量%水溶液中に2分間浸漬し、該支持膜を垂直方向にゆっくりと引き上げ、エアーノズルから窒素を吹き付け支持膜表面から余分な水溶液を取り除いた後、トリメシン酸クロリド(TMC)0.165質量%を含むデカン溶液を表面が完全に濡れるように塗布して1分間静置したのち、膜を垂直にして余分な溶液を液切りして除去し、純水で洗浄することで、架橋芳香族ポリアミド分離機能層を有する複合膜を得た。
(参考例2)ポリマー(A−1)の合成
攪拌子を入れた反応容器にガス導入管、冷却管をつけ、溶媒に水を用い、アクリル酸5100重量部、メトキシポリエチレングリコール#400アクリレート(新中村化学工業株式会社製、AM−90G)490重量部、2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩(和光純薬工業社製のV−50)1重量部を含む水溶液を添加し、均一に溶解した。窒素ガスを流しながら攪拌し、60℃まで昇温し、その後反応容器を60℃に保ち、5時間攪拌重合した後、室温に冷却し、ポリマー(A−1)の溶液を得た。樹脂(A−1)の組成比はポリアルキレンオキシド成分(A−a)/(メタ)アクリル成分(A−b)=49/51、エステル結合(A−c)を含む樹脂である。
(参考例3)ポリマー(A−2)の合成
攪拌子を入れた反応容器にガス導入管、冷却管をつけ、溶媒に水を用い、アクリル酸500重量部、メトキシポリエチレングリコール#400アクリレート(新中村化学工業株式会社製、AM−90G)500重量部、2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩(和光純薬工業社製のV−50)1重量部を含む水溶液を添加し、均一に溶解した。窒素ガスを流しながら攪拌し、60℃まで昇温し、その後反応容器を60℃に保ち、5時間攪拌重合した後、室温に冷却し、ポリマー(A−2)の溶液を得た。樹脂(A−2)の組成比はポリアルキレンオキシド成分(A−a)/(メタ)アクリル成分(A−b)=50/50、エステル結合(A−c)を含む樹脂である。
(参考例4)ポリマー(A−3)の合成
攪拌子を入れた反応容器にガス導入管、冷却管をつけ、溶媒に水を用い、アクリル酸250重量部、メトキシポリエチレングリコール#400アクリレート(新中村化学工業株式会社製、AM−90G)750重量部、2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩(和光純薬工業社製のV−50)1重量部を含む水溶液を添加し、均一に溶解した。窒素ガスを流しながら攪拌し、60℃まで昇温し、その後反応容器を60℃に保ち、5時間攪拌重合した後、室温に冷却し、ポリマー(A−3)の溶液を得た。樹脂(A−3)の組成比はポリアルキレンオキシド成分(A−a)/(メタ)アクリル成分(A−b)=75/25、エステル結合(A−c)を含む樹脂である。
(参考例5)ポリマー(A−4)の合成
攪拌子を入れた反応容器にガス導入管、冷却管をつけ、溶媒に水を用い、アクリル酸200重量部、メトキシポリエチレングリコール#400アクリレート(新中村化学工業株式会社製、AM−90G)800重量部、2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩(和光純薬工業社製のV−50)1重量部を含む水溶液を添加し、均一に溶解した。窒素ガスを流しながら攪拌し、60℃まで昇温し、その後反応容器を60℃に保ち、5時間攪拌重合した後、室温に冷却し、ポリマー(A−4)の溶液を得た。樹脂(A−4)の組成比はポリアルキレンオキシド成分(A−a)/(メタ)アクリル成分(A−b)=80/20、エステル結合(A−c)を含む樹脂である。
(参考例6)ポリマー(A−5)の合成
攪拌子を入れた反応容器にガス導入管、冷却管をつけ、溶媒に水を用い、アクリル酸50重量部、メトキシポリエチレングリコール#400アクリレート(新中村化学工業株式会社製、AM−90G)950重量部、2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩(和光純薬工業社製のV−50)1重量部を含む水溶液を添加し、均一に溶解した。窒素ガスを流しながら攪拌し、60℃まで昇温し、その後反応容器を60℃に保ち、5時間攪拌重合した後、室温に冷却し、ポリマー(A−5)の溶液を得た。樹脂(A−5)の組成比はポリアルキレンオキシド成分(A−a)/(メタ)アクリル成分(A−b)=95/5、エステル結合(A−c)を含む樹脂である。
(参考例7)ポリマー(A−6)の合成
攪拌子を入れた反応容器にガス導入管、冷却管をつけ、溶媒に水を用い、アクリル酸20重量部、メトキシポリエチレングリコール#400アクリレート(新中村化学工業株式会社製、AM−90G)980重量部、2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩(和光純薬工業社製のV−50)1重量部を含む水溶液を添加し、均一に溶解した。窒素ガスを流しながら攪拌し、60℃まで昇温し、その後反応容器を60℃に保ち、5時間攪拌重合した後、室温に冷却し、ポリマー(A−6)の溶液を得た。樹脂(A−6)の組成比はポリアルキレンオキシド成分(A−a)/(メタ)アクリル成分(A−b)=98/2、エステル結合(A−c)を含む樹脂である。
(参考例8)ポリマー(A−7)の合成
窒素置換したグローブボックス内で、ポリアクリル酸2.05g(15.8mmol)、エチル−2−メチル−2−n−ブチルテラニル−プロピオネート(以下「BTEE」とする)22.9μl(0.10mmol)、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)(以下「ACHN」とする)4.9mg(0.020mmol)を加え、90℃で21時間反応させた。次に得られた溶液に、メトキシポリエチレングリコール#400アクリレート(新中村化学工業株式会社製、AM−90G)0.90g(8.64mmol)、ACHN 12.2mg(0.050mmol)を加え、90℃で46時間反応させた。反応終了後、ヘプタンで再沈処理した後、乾燥することによりポリマー(A−7)を得た。樹脂(A−7)の組成比はポリアルキレンオキシド成分(A−a)/(メタ)アクリル成分(A−b)=95/5、エステル結合(A−c)を含む樹脂である。
(参考例9)ポリマー(A−8)の合成
ポリアクリル酸500重量部と下記式5の脂肪族アミン500重量部を純水中に溶解し、25℃で12時間攪拌し、縮合反応させ、ポリマー(A−8)の溶液を得た。樹脂(A−8)の組成比はポリアルキレンオキシド成分(A−a)/(メタ)アクリル成分(A−b)=50/50、エステル結合(A−c)を含まない樹脂である。
Figure 2020069469
(参考例10)ポリマー(A−9)の合成
窒素置換したグローブボックス内で、ポリアクリル酸1.83g(14.1mmol)、エチル−2−メチル−2−n−ブチルテラニル−プロピオネート(以下「BTEE」とする)22.9μl(0.10mmol)、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)(以下「ACHN」とする)4.9mg(0.020mmol)を加え、90℃で21時間反応させた。次に得られた溶液に、メトキシポリエチレングリコール#400アクリレート(新中村化学工業株式会社製、AM−90G)1.80g(17.2mmol)、ACHN 12.2mg(0.050mmol)を加え、90℃で46時間反応させた。反応終了後、ヘプタンで再沈処理した後、乾燥することによりポリマー(A−9)を得た。樹脂(A−7)の組成比はポリアルキレンオキシド成分(A−a)/(メタ)アクリル成分(A−b)=85/15、エステル結合(A−c)を含む樹脂である。
(実施例1)
参考例1で得られた複合膜を、ポリマー(A−1)0.5%とDMT−MM0.1%を含む水溶液に20℃で1分間接触させた後、60℃で1分間湯浴洗浄し、被覆層を設けた複合半透膜を得た。
得られた複合半透膜の特性を表2に示す。高い透水性と除去率を有するだけでなく、耐汚れ性にも優れる結果であった。
(実施例2〜6、8)
ポリマー(A−1)を、表1に記載のポリマー(A)に変更した以外は実施例1と同様に行い、複合半透膜を得た。得られた複合半透膜の特性を表2に示す。高い透水性と除去率を有するだけでなく、耐汚れ性にも優れる結果であった。
(実施例7)
参考例1で得られた複合半透膜を、ポリマー(A−3)0.5%を含む水溶液に20℃で1分間接触させた後、60℃で1分間湯浴洗浄し、被覆層を設けた複合半透膜を得た。
得られた複合半透膜の特性を表2に示す。高い透水性と除去率を有するが、耐汚れ性および酸処理後の耐汚れ性は実用レベルであった。
(実施例9)
ポリマー(A−1)を、ポリマー(A−9)に変更した以外は実施例1と同様に行い、複合半透膜を得た。得られた複合半透膜の特性を表2に示す。高い透水性と除去率を有するだけでなく、耐汚れ性にも優れる結果であった。
(比較例1)
参考例1で得られた複合半透膜を、ポリエチレングリコール(シグマアルドリッチ社製、分子量1000)0.5%を含む水溶液に20℃で1分間接触させた後、60℃で1分間湯浴洗浄し、被覆層を設けた複合半透膜を得た。
得られた複合半透膜の特性を表2に示す。高い透水性と除去率を有するものの、耐汚れ性に劣る結果であった。
(比較例2)
参考例1で得られた複合半透膜を、ポリアクリル酸(シグマアルドリッチ社製、分子量5000)0.5%とDMT−MM0.1%を含む水溶液に20℃で1分間接触させた後、60℃で1分間湯浴洗浄し、被覆層を設けた複合半透膜を得た。
得られた複合半透膜の特性を表2に示す。高い透水性と除去率を有するものの、耐汚れ性に劣る結果であった。
(比較例3)
ポリマー(A−1)を、表1に記載のポリマー(A−8)に変更した以外は実施例1と同様に行い、複合半透膜を得た。得られた複合半透膜の特性を表2に示す。高い透水量と除去率を有するものの、酸処理後の耐汚れ性に劣る結果であった。
(比較例4)
参考例1で得られた複合半透膜を、ポリビニルアルコール(日本合成化学工業株式会社製“ゴーセノール”(登録商標)Z100)0.5%を含む水溶液に20℃で1分間接触させた後、60℃で1分間湯浴洗浄し、被覆層を設けた複合半透膜を得た。
得られた複合半透膜の特性を表2に示す。耐汚れ性に劣る結果であった。
(比較例5)
参考例1で得られた複合半透膜を、ポリ2−エチル2−オキサゾリン(分子量5000)0.5%を含む水溶液に20℃で1分間接触させた後、60℃で1分間湯浴洗浄し、被覆層を設けた複合半透膜を得た。
得られた複合半透膜の特性を表2に示す。耐汚れ性に劣る結果であった。
Figure 2020069469
Figure 2020069469

Claims (10)

  1. 微多孔性支持層と、前記微多孔性支持層上に設けられる分離機能層と、分離機能層の上に設けられる被覆層を備える複合半透膜であって、
    前記分離機能層はポリアミドを含有し
    前記被覆層が、ポリアルキレンオキシド成分(A-a)と、(メタ)アクリル酸成分(A-b)と、成分(A−a)と成分(A−b)との間のエステル結合(A-c)と、を有するポリマー(A)を含有する複合半透膜。
  2. 前記ポリマー(A)の中でポリアルキレンオキシド成分(A-a)が占める割合が50〜95重量%の請求項1に記載の複合半透膜。
  3. 前記ポリマー(A)の中で(メタ)アクリル酸成分(A-b)が占める割合が3〜20重量%の請求項1〜2に記載の複合半透膜。
  4. 前記被覆層のポリマー(A)のポリアルキレンオキシド基末端構造が、OHおよび/またはOMeである請求項1〜3のいずれかに記載の複合半透膜
  5. 前記分離機能層はポリアミドを含有し、前記ポリアミドと前記ポリマー(A)とがアミド結合によって結合している請求項1〜4のいずれかに記載の複合半透膜
  6. 前記ポリマー(A)1gあたりの示差走査熱量計(DSC)を用いて測定される不凍水量をW(g)、融点低下水量をW(g)としたとき、以下の式3、4を満たす請求項1〜7のいずれかに記載の複合半透膜
    +W ≧ 2.5 式(3)
    /(W+W) ≧ 0.5 式(4)
  7. 微多孔性支持層と、前記微多孔性支持層上の分離機能層と、を備える複合膜の分離機能層上に、ポリアルキレンオキシド成分(A-a)と、(メタ)アクリル酸成分(A-b)と、成分(A−a)と成分(A−b)との間のエステル結合(A-c)と、を有するポリマー(A)を含む溶液を塗布する工程
    を備える複合半透膜の製造方法
  8. 前記溶液を塗布された複合膜を加熱する工程をさらに備える
    請求項7に記載の複合半透膜の製造方法。
  9. 多官能アミンを含有する水溶液と多官能酸ハロゲン化物を含有する有機溶媒とを用い、前記微多孔性支持層の表面で、界面重縮合により架橋ポリアミドを形成する分離機能層の形成工程をさらに備える
    請求項7または8に記載の製造方法。
  10. 海水を前処理する前処理装置と、前記前処理装置で前処理された処理水を複合半透膜によって濾過し、濃縮水と淡水に分離する水処理システムであり、上記複合半透膜が上記請求項1〜6のいずれかに記載の複合半透膜であり、かつ上記処理水のバイオポリマー成分が100μgC/L以下である水処理システム。
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