<組成物>
本実施形態の組成物に含まれる(1)の発光性の半導体材料は、発光性を有する。「発光性」とは、光を発する性質を指す。発光性は、電子の励起により発光する性質であることが好ましく、励起光による電子の励起により発光する性質であることがより好ましい。励起光の波長は、例えば、200nm〜800nmであってもよく、250nm〜750nmであってもよく、300nm〜700nmであってもよい。
本実施形態の組成物は、下記(1)、及び下記(2)と、を含む。
(1):発光性の半導体材料
(2):第3級アミン、第3級アンモニウムカチオン、及び第3級アンモニウムカチオンから形成される塩からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物又はイオン
詳細は後述するが、(2)第3級アミン、第3級アンモニウムカチオン、及び第3級アンモニウムカチオンから形成される塩からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物又はイオンは、(1)半導体材料の表面に吸着して、(1)半導体材料を組成物中に安定して分散させる作用を有する化合物又はイオンである。
以下の説明では、(2)第3級アミン、第3級アンモニウムカチオン、及び第3級アンモニウムカチオンから形成される塩からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物又はイオンを単に、「(2)表面修飾剤」と称すことがある。
本実施形態の組成物は(1)半導体材料と(2)表面修飾剤とを含む組成物であればよく、(1)半導体材料及び(2)表面修飾剤以外の成分をさらに含んでいてもよい。
本実施形態の組成物は、(1)半導体材料と、(2)表面修飾剤とを含み、さらに下記(3)、下記(4)、及び下記(4−1)からなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでいてもよい。
(3):溶媒
(4):重合性化合物
(4−1):重合体
以下の説明においては、(3)溶媒、(4)重合性化合物、(4−1)重合体を総称して「分散媒」と称することがある。本実施形態の組成物は、これらの分散媒に分散していてもよい。
本明細書において「分散している」とは、(1)半導体材料が、分散媒に浮遊している状態、又は(1)半導体材料が、分散媒に懸濁している状態のことを指す。(1)半導体材料が分散媒に分散している場合、(1)半導体材料の一部は沈降していてもよい。
組成物において、組成物の総質量に対する分散媒の含有割合は、特に限定されるものではない。(1)半導体材料の分散性を向上させる観点、及び耐久性を向上させる観点から、組成物の総質量に対する分散媒の含有割合は、99.99質量%以下であることが好ましく、99.9質量%以下であることがより好ましく、99質量%以下であることがさらに好ましい。
また、耐久性を向上させる観点から、組成物の総質量に対する分散媒の含有割合は、0.1質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましく、10質量%以上であることがさらに好ましく、50質量%以上であることがさらに好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましく、90質量%以上であることがもっとも好ましい。
上記上限値及び下限値は任意に組み合わせることができる。
上記上限値及び下限値の組み合わせの一例としては、0.1〜99.99質量%、1〜99.9質量%、1〜99質量%、10〜99質量%、20〜99質量%、50〜99質量%、90〜99質量%が挙げられる。
本実施形態の組成物は、さらに下記(5)を含んでいてもよい。なお、下記(5)の詳細については後述する。
(5):シラザン、シラザン改質体、前記式(C1)で表される化合物、前記式(C1)で表される化合物の改質体、前記式(C2)で表される化合物、前記式(C2)で表される化合物の改質体、前記式(A5−51)で表される化合物、前記式(A5−51)で表される化合物の改質体、前記式(A5−52)で表される化合物、及び前記式(A5−52)で表される化合物の改質体、ケイ酸ナトリウム及びケイ酸ナトリウムの改質体からなる群より選択される1種以上の化合物
以下の説明では、上記(5)のことを「(5)改質体群」と称する。
組成物において、組成物の総質量に対する(1)半導体材料の含有割合は、特に限定されるものではない。発光性の半導体材料を凝集させにくくする観点、及び濃度消光を防ぐ観点から、組成物の総質量に対する(1)半導体材料の含有割合は、50質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましく、0.3質量%以下であることがさらに好ましい。また、良好な発光強度を得る観点から、組成物の総質量に対する(1)半導体材料の含有割合は、0.0001質量%以上であることが好ましく、0.0005質量%以上であることがより好ましく、0.001質量%以上であることがさらに好ましい。
上記上限値及び下限値は任意に組み合わせることができる。
上記上限値及び下限値の組み合わせの一例としては、0.0001〜50質量%、0.0005〜1質量%、0.001〜0.3質量%が挙げられる。
組成物の総質量に対する(1)半導体材料の含有割合が上記範囲内である組成物は、(1)半導体材料の凝集が生じ難く、発光性も良好に発揮される点で好ましい。
組成物において、組成物の総質量に対する(2)表面修飾剤の含有割合は、特に限定されるものではない。耐久性向上の観点から、組成物の総質量に対する(2)表面修飾剤の含有割合は、30質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましく、0.5質量%以下であることがさらに好ましい。また、(1)半導体材料の耐熱性を向上させる観点から、0.0001質量%以上であることが好ましく、0.001質量%以上であることがより好ましく、0.01質量%以上であることがさらに好ましい。
上記上限値及び下限値は任意に組み合わせることができる。
上記上限値及び下限値の組み合わせの一例としては、0.0001〜30質量%、0.001〜1質量%、0.01〜0.5質量%が挙げられる。
組成物の総質量に対する(2)表面修飾剤の含有割合が上記範囲内である組成物は、(1)半導体材料が耐熱性に優れる点で好ましい。
組成物において、組成物の総質量に対する(5)改質体群の含有割合は、特に限定されるものではない。(1)半導体材料の分散性を向上させる観点、及び耐久性を向上させる観点から、組成物の総質量に対する(5)改質体群の含有割合は、30質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、7.5質量%以下であることがさらに好ましい。また、耐久性を向上させる観点から、組成物の総質量に対する(1)半導体材料の含有割合は、0.001質量%以上であることが好ましく、0.01質量%以上であることがより好ましく、0.1質量%以上であることがさらに好ましい。
上記上限値及び下限値は任意に組み合わせることができる。
上記上限値及び下限値の組み合わせの一例としては、0.001〜30質量%、0.001〜10質量%、0.1〜7.5質量%が挙げられる。
組成物の総質量に対する(5)改質体群の含有割合が上記範囲内である組成物は、耐久性の観点で好ましい。
本実施形態の組成物は、上述の(1)〜(5)以外のその他の成分を有していてもよい。
本実施形態の組成物は例えば、下記(6)を有していてもよい。なお、(6)の詳細については後述する。
(6)カルボン酸、カルボキシレートイオン及びカルボキシレート塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物又はイオン
以下の説明では、上記(6)のことを「(6)その他の表面修飾剤」と称する。
組成物において、組成物の総質量に対する(6)その他の表面修飾剤の含有割合は、特に限定されるものではない。耐久性向上の観点から、組成物の総質量に対する(6)その他の表面修飾剤の含有割合は、30質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましく、0.5質量%以下であることがさらに好ましい。また、(1)半導体材料の耐熱性を向上させる観点から、0.0001質量%以上であることが好ましく、0.001質量%以上であることがより好ましく、0.01質量%以上であることがさらに好ましい。
上記上限値及び下限値は任意に組み合わせることができる。
上記上限値及び下限値の組み合わせの一例としては、0.0001〜30質量%、0.001〜1質量%、0.01〜0.5質量%が挙げられる。
組成物の総質量に対する(6)その他の表面修飾剤の含有割合が上記範囲内である組成物は、(1)半導体材料が耐熱性に優れる点で好ましい。
また、例えば、本実施形態の組成物は、若干の不純物、(1)半導体材料を構成する元素からなるアモルファス構造を有する化合物、重合開始剤をさらに含んでいてもよい。
本実施形態の組成物における、若干の不純物、(1)半導体材料を構成する元素からなるアモルファス構造を有する化合物、重合開始剤の合計含有割合は、組成物の総質量に対して10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、1質量%以下であることがさらに好ましい。
以下、本実施形態の組成物に含まれる(1)半導体材料、(2)表面修飾剤、(3)溶媒、(4)重合性化合物、(4−1)重合体、(5)改質体群等について説明を行う。
<<(1)半導体材料>>
本実施形態の組成物に含まれる(1)半導体材料としては、下記(i)〜(viii)を挙げることができる。
(i)II族−VI族化合物半導体を含む半導体材料
(ii)II族−V族化合物半導体を含む半導体材料
(iii)III族−V族化合物半導体を含む半導体材料
(iv)III族−IV族化合物半導体を含む半導体材料
(v)III族−VI族化合物半導体を含む半導体材料
(vi)IV族−VI族化合物半導体を含む半導体材料
(vii)遷移金属−p−ブロック化合物半導体を含む半導体材料
(viii)ペロブスカイト構造を有する化合物半導体を含む半導体材料
<(i)II族−VI族化合物半導体を含む半導体材料>
II族−VI族化合物半導体としては、周期表の第2族元素と第16族元素とを含む化合物半導体と、周期表の第12族元素と第16族元素とを含む化合物半導体とを挙げることができる。
なお、本明細書において、「周期表」とは、長周期型周期表を意味する。
以下の説明では、第2族元素と第16族元素とを含む化合物半導体を「化合物半導体(i−1)」、第12族元素と第16族元素とを含む化合物半導体を「化合物半導体(i−2)」と称することがある。
化合物半導体(i−1)のうち、二元系の化合物半導体としては、例えば、MgS、MgSe、MgTe、CaS、CaSe、CaTe、SrS、SrSe、SrTe、BaS、BaSe、又はBaTeが挙げられる。
また、化合物半導体(i−1)としては、
(i−1−1)第2族元素を1種類、第16族元素を2種類含む三元系の化合物半導体
(i−1−2)第2族元素を2種類、第16族元素を1種類含む三元系の化合物半導体
(i−1−3)第2族元素を2種類、第16族元素を2種類含む四元系の化合物半導体
であってもよい。
化合物半導体(i−2)のうち、二元系の化合物半導体としては、例えば、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe、HgS、HgSe、又はHgTeが挙げられる。
また、化合物半導体(i−2)としては、
(i−2−1)第12族元素を1種類、第16族元素を2種類含む三元系の化合物半導体
(i−2−2)第12族元素を2種類、第16族元素を1種類含む三元系の化合物半導体
(i−2−3)第12族元素を2種類、第16族元素を2種類含む四元系の化合物半導体
であってもよい。
II族−VI族化合物半導体は、第2族元素、第12族元素、及び第16族元素以外の元素をドープ元素として含んでいてもよい。
<(ii)II族−V族化合物半導体を含む半導体材料>
II族−V族化合物半導体は、第12族元素と、第15族元素とを含む。
II族−V族化合物半導体のうち、二元系の化合物半導体としては、例えば、Zn3P2、Zn3As2、Cd3P2、Cd3As2、Cd3N2、又はZn3N2が挙げられる。
また、II族−V族化合物半導体としては、
(ii−1)第12族元素を1種類、第15族元素を2種類含む三元系の化合物半導体
(ii−2)第12族元素を2種類、第15族元素を1種類含む三元系の化合物半導体
(ii−3)第12族元素を2種類、第15族元素を2種類含む四元系の化合物半導体
であってもよい。
II族−V族化合物半導体は、第12族元素、及び第15族元素以外の元素をドープ元素として含んでいてもよい。
<(iii)III族−V族化合物半導体を含む半導体材料>
III族−V族化合物半導体は、第13族元素と、第15族元素とを含む。
III族−V族化合物半導体のうち、二元系の化合物半導体としては、例えば、BP、AlP、AlAs、AlSb、GaN、GaP、GaAs、GaSb、InN、InP、InAs、InSb、AlN、又はBNが挙げられる。
また、III族−V族化合物半導体としては、
(iii−1)第13族元素を1種類、第15族元素を2種類含む三元系の化合物半導体
(iii−2)第13族元素を2種類、第15族元素を1種類含む三元系の化合物半導体
(iii−3)第13族元素を2種類、第15族元素を2種類含む四元系の化合物半導体
であってもよい。
III族−V族化合物半導体は、第13族元素、及び第15族元素以外の元素をドープ元素として含んでいてもよい。
<(iv)III族−IV族化合物半導体を含む半導体材料>
III族−IV族化合物半導体は、第13族元素と、第14族元素とを含む。
III族−IV族化合物半導体のうち、二元系の化合物半導体としては、例えば、B4C3、Al4C3、Ga4C3が挙げられる。
また、III族−IV族化合物半導体としては、
(iv−1)第13族元素を1種類、第14族元素を2種類含む三元系の化合物半導体
(iv−2)第13族元素を2種類、第14族元素を1種類含む三元系の化合物半導体
(iv−3)第13族元素を2種類、第14族元素を2種類含む四元系の化合物半導体
であってもよい。
III族−IV族化合物半導体は、第13族元素、及び第14族元素以外の元素をドープ元素として含んでいてもよい。
<(v)III族−VI族化合物半導体を含む半導体材料>
III族−VI族化合物半導体は、第13族元素と、第16族元素とを含む。
III族−VI族化合物半導体のうち、二元系の化合物半導体としては、例えば、Al2S3、Al2Se3、Al2Te3、Ga2S3、Ga2Se3、Ga2Te3、GaTe、In2S3、In2Se3、In2Te3、又はInTeが挙げられる。
また、III族−VI族化合物半導体としては、
(v−1)第13族元素を1種類、第16族元素を2種類含む三元系の化合物半導体
(v−2)第13族元素を2種類、第16族元素を1種類含む三元系の化合物半導体
(v−3)第13族元素を2種類、第16族元素を2種類含む四元系の化合物半導体
であってもよい。
III族−VI族化合物半導体は、第13族元素、及び第16族元素以外の元素をドープ元素として含んでいてもよい。
<(vi)IV族−VI族化合物半導体を含む半導体材料>
IV族−VI族化合物半導体は、第14族元素と、第16族元素とを含む。
IV族−VI族化合物半導体のうち、二元系の化合物半導体としては、例えば、PbS、PbSe、PbTe、SnS、SnSe、又はSnTeが挙げられる。
また、IV族−VI族化合物半導体としては、
(vi−1)第14族元素を1種類、第16族元素を2種類含む三元系の化合物半導体
(vi−2)第14族元素を2種類、第16族元素を1種類含む三元系の化合物半導体
(vi−3)第14族元素を2種類、第16族元素を2種類含む四元系の化合物半導体
であってもよい。
III族−VI族化合物半導体は、第14族元素、及び第16族元素以外の元素をドープ元素として含んでいてもよい。
<(vii)遷移金属−p−ブロック化合物半導体を含む半導体材料>
遷移金属−p−ブロック化合物半導体は、遷移金属元素と、p−ブロック元素とを含む。「p−ブロック元素」とは、周期表の第13族から第18族に属する元素である。
遷移金属−p−ブロック化合物半導体のうち、二元系の化合物半導体としては、例えば、NiS、CrSが挙げられる。
また、遷移金属−p−ブロック化合物半導体としては、
(vii−1)遷移金属元素を1種類、p−ブロック元素を2種類含む三元系の化合物半導体
(vii−2)遷移金属元素を2種類、p−ブロック元素を1種類含む三元系の化合物半導体
(vii−3)遷移金属元素を2種類、p−ブロック元素を2種類含む四元系の化合物半導体
であってもよい。
遷移金属−p−ブロック化合物半導体は、遷移金属元素、及びp−ブロック元素以外の元素をドープ元素として含んでいてもよい。
上述の三元系の化合物半導体や四元系の化合物半導体の具体例としては、ZnCdS、CdSeS、CdSeTe、CdSTe、ZnSeS、ZnSeTe、ZnSTe、HgSeS、HgSeTe、HgSTe、CdZnS、CdZnSe、CdZnTe、CdHgS、CdHgSe、CdHgTe、HgZnS、HgZnSe、HgZnTe、ZnCdSSe、CdZnSeS、CdZnSeTe、CdZnSTe、CdHgSeS、CdHgSeTe、CdHgSTe、HgZnSeS、HgZnSeTe、HgZnSTe、GaNP、GaNAs、GaPAs、AlNP、AlNAs、AlPAs、InNP、InNAs、InPAs、GaAlNP、GaAlNAs、GaAlPAs、GaInNP、GaInNAs、GaInPAs、InAlNP、InAlNAs、CuInS2、又はInAlPAs等が挙げられる。
本実施形態の組成物においては、上述の化合物半導体の中でも、第12族元素であるCdを含む化合物半導体、及び第13族元素であるInを含む化合物半導体が好ましい。また、本実施形態の組成物においては、上述の化合物半導体の中でも、CdとSeとを含む化合物半導体、及びInとPとを含む化合物半導体が好ましい。
CdとSeとを含む化合物半導体は、二元系の化合物半導体、三元系の化合物半導体、四元系の化合物半導体のいずれも好ましい。中でも、二元系の化合物半導体であるCdSeが特に好ましい。
InとPとを含む化合物半導体は、二元系の化合物半導体、三元系の化合物半導体、四元系の化合物半導体のいずれも好ましい。中でも、二元系の化合物半導体であるInPが特に好ましい。
<(viii)ペロブスカイト構造を有する化合物半導体を含む半導体材料>
ペロブスカイト構造を有する化合物半導体は、A、B、及びXを構成成分とするペロブスカイト型結晶構造を有する。以下の説明においては、ペロブスカイト構造を有する化合物半導体を、単に「ペロブスカイト化合物」と称することがある。
Aは、ペロブスカイト型結晶構造において、Bを中心とする六面体の各頂点に位置する成分であって、1価の陽イオンである。
Xは、ペロブスカイト型結晶構造において、Bを中心とする八面体の各頂点に位置する成分を表し、ハロゲン化物イオン、及びチオシアン酸イオンからなる群より選ばれる少なくとも一種の陰イオンである。
Bは、ペロブスカイト型結晶構造において、Aを頂点に配置する六面体、及びXを頂点に配置する八面体の中心に位置する成分であって、金属イオンである。
A、B、及びXを構成成分とするペロブスカイト化合物としては、特に限定されず、3次元構造、2次元構造、疑似2次元構造(quasi−2D)のいずれの構造を有する化合物であってもよい。
3次元構造の場合、ペロブスカイト化合物の組成式は、ABX(3+δ)で表される。
2次元構造の場合、ペロブスカイト化合物の組成式は、A2BX(4+δ)で表される。
ここで、δは、Bの電荷バランスに応じて適宜変更が可能な数であり、−0.7以上0.7以下である。例えば、Aが1価の陽イオン、Bが2価の陽イオン、Xが1価の陰イオンである場合、ペロブスカイト化合物が電気的に中性となるようにδを選択することができる。ペロブスカイト化合物が電気的に中性とは、ペロブスカイト化合物の電荷が0であることを意味する。
ペロブスカイト化合物は、Bを中心とし、頂点をXとする八面体を含む。八面体は、BX6で表される。
ペロブスカイト化合物が3次元構造を有する場合、ペロブスカイト化合物に含まれるBX6は、八面体(BX6)において頂点に位置する1つのXを、結晶中で隣り合う2つの八面体(BX6)で共有することで、3次元ネットワークを構成する。
ペロブスカイト化合物が2次元構造を有する場合、ペロブスカイト化合物に含まれるBX6は、八面体(BX6)において頂点に位置する2つのXを、結晶中で隣り合う2つの八面体(BX6)で共有することで八面体の稜線を共有し、2次元的に連なった層を構成する。ペロブスカイト化合物では、2次元的に連なったBX6からなる層と、Aからなる層と、が交互に積層された構造を有する。
本明細書において、ペロブスカイト化合物の結晶構造は、X線回折パターンにより確認することができる。
ペロブスカイト化合物が3次元構造のペロブスカイト型結晶構造を有する場合、通常、X線回折パターンにおいて、2θ=12〜18°の位置に(hkl)=(001)に由来するピークが確認される。又は2θ=18〜25°の位置に(hkl)=(110)に由来するピークが確認される。
ペロブスカイト化合物が3次元構造のペロブスカイト型結晶構造を有する場合、2θ=13〜16°の位置に、(hkl)=(001)に由来するピークが確認される、又は2θ=20〜23°の位置に、(hkl)=(110)に由来するピークが確認されることが好ましい。
ペロブスカイト化合物が2次元構造のペロブスカイト型結晶構造を有する場合、通常、X線回折パターンにおいて、2θ=1〜10°の位置に、(hkl)=(002)由来のピークが確認される。また、2θ=2〜8°の位置に、(hkl)=(002)由来のピークが確認されることが好ましい。
ペロブスカイト化合物は、3次元構造を有することが好ましい。
(構成成分A)
ペロブスカイト化合物を構成するAは、1価の陽イオンである。Aとしては、セシウムイオン、有機アンモニウムイオン、又はアミジニウムイオンが挙げられる。
(有機アンモニウムイオン)
Aの有機アンモニウムイオンとして具体的には、下記式(A3)で表される陽イオンが挙げられる。
式(A3)中、R6〜R9は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、又はシクロアルキル基を表す。但し、R6〜R9は、少なくとも1つがアルキル基又はシクロアルキル基であり、R6〜R9の全てが同時に水素原子となることはない。
R6〜R9で表されるアルキル基は、それぞれ独立に直鎖状であっても、分岐鎖状であってもよい。また、R6〜R9で表されるアルキル基は、それぞれ独立に置換基としてアミノ基を有していてもよい。
R6〜R9がアルキル基である場合、炭素原子数は、それぞれ独立に通常1〜20であり、1〜4であることが好ましく、1〜3であることがより好ましく、1であることがさらに好ましい。
R6〜R9で表されるシクロアルキル基は、それぞれ独立に置換基として、アミノ基を有していてもよい。
R6〜R9で表されるシクロアルキル基の炭素原子数は、それぞれ独立に通常3〜30であり、3〜11であることが好ましく、3〜8であることがより好ましい。炭素原子数は、置換基の炭素原子数も含む。
R6〜R9で表される基としては、それぞれ独立に、水素原子又はアルキル基であることが好ましい。
ペロブスカイト化合物が、Aとして上記式(A3)で表される有機アンモニウムイオンを含む場合、式(A3)に含まれ得るアルキル基及びシクロアルキル基の数は少ないとよい。また、式(A3)に含まれ得るアルキル基及びシクロアルキル基の炭素原子数は小さいとよい。これにより、発光強度が高い3次元構造のペロブスカイト化合物を得ることができる。
式(A3)で表される有機アンモニウムイオンにおいて、R6〜R9で表されるアルキル基及びシクロアルキル基に含まれる炭素原子数の合計数は1〜4であることが好ましい。また、式(A3)で表される有機アンモニウムイオンにおいて、R6〜R9のうちの1つが炭素原子数1〜3のアルキル基であり、R6〜R9のうちの3つが水素原子であることがより好ましい。
R6〜R9のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1−メチルブチル基、n−ヘキシル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、n−ヘプチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、2,2−ジメチルペンチル基、2,3−ジメチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、3,3−ジメチルペンチル基、3−エチルペンチル基、2,2,3−トリメチルブチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基が例示できる。
R6〜R9のシクロアルキル基としては、それぞれ独立にR6〜R9のアルキル基で例示した炭素原子数3以上のアルキル基が環を形成したものが挙げられる。一例として、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、トリシクロデシル基等を例示できる。
Aで表される有機アンモニウムイオンとしては、CH3NH3 +(メチルアンモニウムイオンともいう。)、C2H5NH3 +(エチルアンモニウムイオンともいう。)又はC3H7NH3 +(プロピルアンモニウムイオンともいう。)であることが好ましく、CH3NH3 +又はC2H5NH3 +であることより好ましく、CH3NH3 +であることがさらに好ましい。
(アミジニウムイオン)
Aで表されるアミジニウムイオンとしては、例えば、下記式(A4)で表されるアミジニウムイオンが挙げられる。
(R10R11N=CH−NR12R13)+・・・(A4)
式(A4)中、R10〜R13は、それぞれ独立に、水素原子、置換基としてアミノ基を有していてもよいアルキル基、又は置換基としてアミノ基を有していてもよいシクロアルキル基を表す。
R10〜R13で表されるアルキル基は、それぞれ独立に直鎖状であっても、分岐鎖状であってもよい。また、R10〜R13で表されるアルキル基は、それぞれ独立に置換基としてアミノ基を有していてもよい。
R10〜R13で表されるアルキル基の炭素原子数は、それぞれ独立に通常1〜20であり、1〜4であることが好ましく、1〜3であることがより好ましい。
R10〜R13で表されるシクロアルキル基は、それぞれ独立に置換基として、アミノ基を有していてもよい。
R10〜R13で表されるシクロアルキル基の炭素原子数は、それぞれ独立に通常3〜30であり、3〜11であることが好ましく、3〜8であることがより好ましい。炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含む。
R10〜R13のアルキル基の具体例としては、それぞれ独立にR6〜R9において例示したアルキル基と同じ基が挙げられる。
R10〜R13のシクロアルキル基の具体例としては、それぞれ独立にR6〜R9において例示したシクロアルキル基と同じ基が挙げられる。
R10〜R13で表される基としては、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基が好ましい。
式(A4)に含まれる、アルキル基及びシクロアルキル基の数を少なくすること、並びにアルキル基及びシクロアルキル基の炭素原子数を小さくすることにより、発光強度が高い3次元構造のペロブスカイト化合物を得ることができる。
アミジニウムイオンにおいて、R10〜R13で表されるアルキル基及びシクロアルキル基に含まれる炭素原子数の合計数は1〜4であることが好ましく、R10が炭素原子数1〜3のアルキル基であり、R11〜R13が水素原子であることがより好ましい。
ペロブスカイト化合物において、Aがセシウムイオン、炭素原子数が3以下の有機アンモニウムイオン、又は炭素原子数が3以下のアミジニウムイオンである場合、一般的にペロブスカイト化合物は3次元構造を有する。
ペロブスカイト化合物において、Aが炭素原子数4以上の有機アンモニウムイオン、又は炭素原子数4以上のアミジニウムイオンである場合、ペロブスカイト化合物は、2次元構造及び擬似2次元(quasi−2D)構造のいずれか一方又は両方を有する。この場合、ペロブスカイト化合物は、2次元構造又は疑似2次元構造を、結晶の一部又は全体に有することができる。
2次元のペロブスカイト型結晶構造が複数積層すると3次元のペロブスカイト型結晶構造と同等になる(参考文献:P.PBoixら、J.Phys.Chem.Lett.2015,6,898−907など)。
ペロブスカイト化合物中のAは、セシウムイオン又はアミジニウムイオンが好ましい。
(構成成分B)
ペロブスカイト化合物を構成するBは、1価の金属イオン、2価の金属イオン、及び3価の金属イオンからなる群より選ばれる1種類以上の金属イオンであってよい。Bは2価の金属イオンを含むことが好ましく、鉛、及びスズからなる群より選ばれる1種類以上の金属イオンを含むことがより好ましく、鉛がさらに好ましい。
(構成成分X)
ペロブスカイト化合物を構成するXは、ハロゲン化物イオン、及びチオシアン酸イオンからなる群より選ばれる少なくとも一種の陰イオンであってよい。
ハロゲン化物イオンとしては、塩化物イオン、臭化物イオン、フッ化物イオン、ヨウ化物イオンを挙げることができる。Xは、臭化物イオン又はヨウ化物イオンを含むことが好ましく、臭化物イオンを含むことがより好ましく、臭化物イオン及びヨウ化物イオンを含むことがさらに好ましい。
Xが2種以上のハロゲン化物イオンである場合、ハロゲン化物イオンの含有比率は、発光波長により適宜選ぶことができる。例えば、臭化物イオンと塩化物イオンとの組み合わせ、又は、臭化物イオンとヨウ化物イオンとの組み合わせとすることができる。
Xは、臭化物イオンとヨウ化物イオンとの組み合わせであることが好ましい。
Xは、所望の発光波長に応じて適宜選択することができる。
Xが臭化物イオンであるペロブスカイト化合物は、通常480nm以上、好ましくは500nm以上、より好ましくは520nm以上の波長範囲に強度の極大ピークがある蛍光を発することができる。
また、Xが臭化物イオンであるペロブスカイト化合物は、通常700nm以下、好ましくは600nm以下、より好ましくは580nm以下の波長範囲に強度の極大ピークがある蛍光を発することができる。
上記波長範囲の上限値及び下限値は、任意に組み合わせることができる。
ペロブスカイト化合物中のXが臭化物イオンの場合、発する蛍光のピークは、通常480〜700nmであり、500〜600nmであることが好ましく、520〜580nmであることがより好ましい。
Xがヨウ化物イオンであるペロブスカイト化合物は、通常520nm以上、好ましくは530nm以上、より好ましくは540nm以上の波長範囲に強度の極大ピークがある蛍光を発することができる。
また、Xがヨウ化物イオンであるペロブスカイト化合物は、通常800nm以下、好ましくは750nm以下、より好ましくは730nm以下の波長範囲に強度の極大ピークがある蛍光を発することができる。
上記波長範囲の上限値及び下限値は、任意に組み合わせることができる。
ペロブスカイト化合物中のXがヨウ化物イオンの場合、発する蛍光のピークは、通常520〜800nmであり、530〜750nmであることが好ましく、540〜730nmであることがより好ましい。
Xが塩化物イオンであるペロブスカイト化合物は、通常300nm以上、好ましくは310nm以上、より好ましくは330nm以上の波長範囲に強度の極大ピークがある蛍光を発することができる。
また、Xが塩化物イオンであるペロブスカイト化合物は、通常600nm以下、好ましくは580nm以下、より好ましくは550nm以下の波長範囲に強度の極大ピークがある蛍光を発することができる。
上記波長範囲の上限値及び下限値は、任意に組み合わせることができる。
ペロブスカイト化合物中のXが塩化物イオンの場合、発する蛍光のピークは、通常300〜600nmであり、310〜580nmであることが好ましく、330〜550nmであることがより好ましい。
(3次元構造のペロブスカイト化合物の例示)
ABX(3+δ)で表される3次元構造のペロブスカイト化合物の好ましい例としては、CH3NH3PbBr3、CH3NH3PbCl3、CH3NH3PbI3、CH3NH3PbBr(3−y)Iy(0<y<3)、CH3NH3PbBr(3−y)Cly(0<y<3)、(H2N=CH−NH2)PbBr3、(H2N=CH−NH2)PbCl3、(H2N=CH−NH2)PbI3を挙げることができる。
3次元構造のペロブスカイト化合物の好ましい例としては、CH3NH3Pb(1−a)CaaBr3(0<a≦0.7)、CH3NH3Pb(1−a)SraBr3(0<a≦0.7)、CH3NH3Pb(1−a)LaaBr(3+δ)(0<a≦0.7,0<δ≦0.7)、CH3NH3Pb(1−a)BaaBr3(0<a≦0.7)、CH3NH3Pb(1−a)DyaBr(3+δ)(0<a≦0.7,0<δ≦0.7)も挙げることができる。
3次元構造のペロブスカイト化合物の好ましい例としては、CH3NH3Pb(1−a)NaaBr(3+δ)(0<a≦0.7,−0.7≦δ<0)、CH3NH3Pb(1−a)LiaBr(3+δ)(0<a≦0.7,−0.7≦δ<0)も挙げることができる。
3次元構造のペロブスカイト化合物の好ましい例としては、CsPb(1−a)NaaBr(3+δ)(0<a≦0.7,−0.7≦δ<0)、CsPb(1−a)LiaBr(3+δ)(0<a≦0.7,−0.7≦δ<0)も挙げることができる。
3次元構造のペロブスカイト化合物の好ましい例としては、CH3NH3Pb(1−a)NaaBr(3+δ−y)Iy(0<a≦0.7,−0.7≦δ<0,0<y<3)、CH3NH3Pb(1−a)LiaBr(3+δ−y)Iy(0<a≦0.7,−0.7≦δ<0,0<y<3)、CH3NH3Pb(1−a)NaaBr(3+δ−y)Cly(0<a≦0.7,−0.7≦δ<0,0<y<3)、CH3NH3Pb(1−a)LiaBr(3+δ−y)Cly(0<a≦0.7,−0.7≦δ<0,0<y<3)も挙げることができる。
3次元構造のペロブスカイト化合物の好ましい例としては、(H2N=CH−NH2)Pb(1−a)NaaBr(3+δ)(0<a≦0.7,−0.7≦δ<0)、(H2N=CH−NH2)Pb(1−a)LiaBr(3+δ)(0<a≦0.7,−0.7≦δ<0)、(H2N=CH−NH2)Pb(1−a)NaaBr(3+δ−y)Iy(0<a≦0.7,−0.7≦δ<0,0<y<3)、(H2N=CH−NH2)Pb(1−a)NaaBr(3+δ−y)Cly(0<a≦0.7,−0.7≦δ<0,0<y<3)も挙げることができる。
3次元構造のペロブスカイト化合物の好ましい例としては、CsPbBr3、CsPbCl3、CsPbI3、CsPbBr(3−y)Iy(0<y<3)、CsPbBr(3−y)Cly(0<y<3)も挙げることができる。
3次元構造のペロブスカイト化合物の好ましい例としては、CH3NH3Pb(1−a)ZnaBr3(0<a≦0.7)、CH3NH3Pb(1−a)AlaBr(3+δ)(0<a≦0.7、0≦δ≦0.7)、CH3NH3Pb(1−a)CoaBr3(0<a≦0.7)、CH3NH3Pb(1−a)MnaBr3(0<a≦0.7)、CH3NH3Pb(1−a)MgaBr3(0<a≦0.7)も挙げることができる。
3次元構造のペロブスカイト化合物の好ましい例としては、CsPb(1−a)ZnaBr3(0<a≦0.7)、CsPb(1−a)AlaBr(3+δ)(0<a≦0.7、0<δ≦0.7)、CsPb(1−a)CoaBr3(0<a≦0.7)、CsPb(1−a)MnaBr3(0<a≦0.7)、CsPb(1−a)MgaBr3(0<a≦0.7)も挙げることができる。
3次元構造のペロブスカイト化合物の好ましい例としては、CH3NH3Pb(1−a)ZnaBr(3−y)Iy(0<a≦0.7、0<y<3)、CH3NH3Pb(1−a)AlaBr(3+δ−y)Iy(0<a≦0.7,0<δ≦0.7,0<y<3)、CH3NH3Pb(1−a)CoaBr(3−y)Iy(0<a≦0.7、0<y<3)、CH3NH3Pb(1−a)MnaBr(3−y)Iy(0<a≦0.7,0<y<3)、CH3NH3Pb(1−a)MgaBr(3−y)Iy(0<a≦0.7、0<y<3)、CH3NH3Pb(1−a)ZnaBr(3−y)Cly(0<a≦0.7、0<y<3)、CH3NH3Pb(1−a)AlaBr(3+δ−y)Cly(0<a≦0.7、0<δ≦0.7、0<y<3)、CH3NH3Pb(1−a)CoaBr(3+δ−y)Cly(0<a≦0.7、0<y<3)、CH3NH3Pb(1−a)MnaBr(3−y)Cly(0<a≦0.7、0<y<3)、CH3NH3Pb(1−a)MgaBr(3−y)Cly(0<a≦0.7、0<y<3)も挙げることができる。
3次元構造のペロブスカイト化合物の好ましい例としては、(H2N=CH−NH2)ZnaBr3(0<a≦0.7)、(H2N=CH−NH2)MgaBr3(0<a≦0.7)、(H2N=CH−NH2)Pb(1−a)ZnaBr(3−y)Iy(0<a≦0.7、0<y<3)、(H2N=CH−NH2)Pb(1−a)ZnaBr(3−y)Cly(0<a≦0.7、0<y<3)も挙げることができる。
上述した3次元構造のペロブスカイト化合物の中でも、CsPbBr3、CsPbBr(3−y)Iy(0<y<3)、(H2N=CH−NH2)PbBr3がより好ましく、(H2N=CH−NH2)PbBr3がさらに好ましい。
(2次元構造のペロブスカイト化合物の例示)
2次元構造のペロブスカイト化合物の好ましい例としては、(C4H9NH3)2PbBr4、(C4H9NH3)2PbCl4、(C4H9NH3)2PbI4、(C7H15NH3)2PbBr4、(C7H15NH3)2PbCl4、(C7H15NH3)2PbI4、(C4H9NH3)2Pb(1−a)LiaBr(4+δ)(0<a≦0.7、−0.7≦δ<0)、(C4H9NH3)2Pb(1−a)NaaBr(4+δ)(0<a≦0.7、−0.7≦δ<0)、(C4H9NH3)2Pb(1−a)RbaBr(4+δ)(0<a≦0.7、−0.7≦δ<0)を挙げることができる。
2次元構造のペロブスカイト化合物の好ましい例としては、(C7H15NH3)2Pb(1−a)NaaBr(4+δ)(0<a≦0.7、−0.7≦δ<0)、(C7H15NH3)2Pb(1−a)LiaBr(4+δ)(0<a≦0.7、−0.7≦δ<0)、(C7H15NH3)2Pb(1−a)RbaBr(4+δ)(0<a≦0.7、−0.7≦δ<0)も挙げることができる。
2次元構造のペロブスカイト化合物の好ましい例としては、(C4H9NH3)2Pb(1−a)NaaBr(4+δ−y)Iy(0<a≦0.7、−0.7≦δ<0、0<y<4)、(C4H9NH3)2Pb(1−a)LiaBr(4+δ−y)Iy(0<a≦0.7、−0.7≦δ<0、0<y<4)、(C4H9NH3)2Pb(1−a)RbaBr(4+δ−y)Iy(0<a≦0.7、−0.7≦δ<0、0<y<4)も挙げることができる。
2次元構造のペロブスカイト化合物の好ましい例としては、(C4H9NH3)2Pb(1−a)NaaBr(4+δ−y)Cly(0<a≦0.7、−0.7≦δ<0、0<y<4)、(C4H9NH3)2Pb(1−a)LiaBr(4+δ−y)Cly(0<a≦0.7、−0.7≦δ<0、0<y<4)、(C4H9NH3)2Pb(1−a)RbaBr(4+δ−y)Cly(0<a≦0.7、−0.7≦δ<0、0<y<4)も挙げることができる。
2次元構造のペロブスカイト化合物の好ましい例としては、(C4H9NH3)2PbBr4、(C7H15NH3)2PbBr4も挙げることができる。
2次元構造のペロブスカイト化合物の好ましい例としては、(C4H9NH3)2PbBr(4−y)Cly(0<y<4)、(C4H9NH3)2PbBr(4−y)Iy(0<y<4)も挙げることができる。
2次元構造のペロブスカイト化合物の好ましい例としては、(C4H9NH3)2Pb(1−a)ZnaBr4(0<a≦0.7)、(C4H9NH3)2Pb(1−a)MgaBr4(0<a≦0.7)、(C4H9NH3)2Pb(1−a)CoaBr4(0<a≦0.7)、(C4H9NH3)2Pb(1−a)MnaBr4(0<a≦0.7)も挙げることができる。
2次元構造のペロブスカイト化合物の好ましい例としては、(C7H15NH3)2Pb(1−a)ZnaBr4(0<a≦0.7)、(C7H15NH3)2Pb(1−a)MgaBr4(0<a≦0.7)、(C7H15NH3)2Pb(1−a)CoaBr4(0<a≦0.7)、(C7H15NH3)2Pb(1−a)MnaBr4(0<a≦0.7)も挙げることができる。
2次元構造のペロブスカイト化合物の好ましい例としては、(C4H9NH3)2Pb(1−a)ZnaBr(4−y)Iy(0<a≦0.7、0<y<4)、(C4H9NH3)2Pb(1−a)MgaBr(4−y)Iy(0<a≦0.7、0<y<4)、(C4H9NH3)2Pb(1−a)CoaBr(4−y)Iy(0<a≦0.7、0<y<4)、(C4H9NH3)2Pb(1−a)MnaBr(4−y)Iy(0<a≦0.7、0<y<4)も挙げることができる。
2次元構造のペロブスカイト化合物の好ましい例としては、(C4H9NH3)2Pb(1−a)ZnaBr(4−y)Cly(0<a≦0.7、0<y<4)、(C4H9NH3)2Pb(1−a)MgaBr(4−y)Cly(0<a≦0.7、0<y<4)、(C4H9NH3)2Pb(1−a)CoaBr(4−y)Cly(0<a≦0.7、0<y<4)、(C4H9NH3)2Pb(1−a)MnaBr(4−y)Cly(0<a≦0.7、0<y<4)も挙げることができる。
(半導体材料の粒径)
組成物に含まれる、(1)半導体材料が粒子状である場合、粒子状の(1)半導体材料(以下、半導体粒子と称する)の平均粒径は、本発明の効果を有する限り、特に限定されない。半導体粒子の平均粒径は、良好に結晶構造を維持させることができるため、1nm以上であることが好ましい。半導体粒子の平均粒径は、2nm以上であることがより好ましく、3nm以上であることがさらに好ましい。
また、半導体粒子の平均粒径は、半導体材料が沈降しにくくなるため、また所望の発光特性を維持しやすくなるため、10μm以下であることが好ましい。半導体粒子の平均粒径は、1μm以下であることがより好ましく、500nm以下であることがさらに好ましい。なお、「発光特性」とは、発光性の半導体粒子に励起光を照射して得られる変換光の量子収率、発光強度、色純度などの光学物性を指す。色純度は、変換光のスペクトルの半値幅で評価することができる。
半導体粒子の平均粒径の上限値及び下限値は任意に組み合わせることができる。
例えば、半導体粒子の平均粒径は、1nm以上10μm以下であることが好ましく、2nm以上1μm以下であることがより好ましく、3nm以上500nm以下であることがさらに好ましい。
本明細書において、半導体粒子の平均粒径は、例えば、透過型電子顕微鏡(以下、TEMともいう)、又は走査型電子顕微鏡(以下、SEMともいう)により測定することができる。具体的には、TEM、又はSEMにより、20個の半導体粒子の最大フェレー径を測定し、測定値の算術平均値である平均最大フェレー径を計算することにより、平均粒径を求めることができる。
本明細書において「最大フェレー径」とは、TEM又はSEM画像上において、半導体粒子を挟む2本の平行な直線の最大距離を意味する。
半導体の粒子のメディアン径(D50)は、本発明の効果を有する限り、特に限定されない。良好に結晶構造を維持させることができるため、3nm以上であることが好ましい。半導体粒子のメディアン径は、4nm以上であることがより好ましく、5nm以上であることがさらに好ましい。
また、半導体粒子のメディアン径(D50)は、半導体材料が沈降しにくくなるため、また所望の発光特性を維持しやすくなるため、5μm以下であることが好ましい。半導体粒子のメディアン径は、500nm以下であることがより好ましく、100nm以下であることがさらに好ましい。
半導体粒子のメディアン径(D50)の上限値及び下限値は、任意に組み合わせることができる。
例えば、半導体粒子のメディアン径(D50)は、3nm以上5μm以下であることが好ましく、4nm以上500nm以下であることがより好ましく、5nm以上100nm以下であることがさらに好ましい。
本明細書において、半導体粒子の粒度分布は、例えばTEM、SEMにより測定することができる。具体的には、TEM、又はSEMにより、20個の半導体粒子の最大フェレー径を観察し、最大フェレー径の分布から、メディアン径(D50)を求めることができる。
本実施形態においては、上述の(1)半導体材料を1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<<(2)表面修飾剤>>
(2)表面修飾剤は第3級アミン、第3級アンモニウムカチオン、及び第3級アンモニウムカチオンから形成される塩からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物又はイオンであり、組成物中において、(1)半導体材料の表面に位置し、(1)半導体材料の表面修飾剤(キャッピング配位子ともいう)として作用する。より具体的には、(2)表面修飾剤は、(1)半導体材料の表面の少なくとも一部を被覆していることが好ましい。(2)表面修飾剤が表面修飾剤として、(1)半導体材料の表面の少なくとも一部を被覆することにより、(1)半導体材料の耐熱性が向上する。
本実施形態において、(1)半導体材料の表面の少なくとも一部を被覆する(2)表面修飾剤は、例えば、組成物をSEM、又はTEMなどを用いて観察することによって確認することができる。さらに、SEM、又はTEMを用いたエネルギー分散型X線分析(EDX)測定によって、詳細な元素分布を解析することができる。
<第3級アミン>
第3級アミンとしては、例えば、下記式(A5)で表される第3級アミンが挙げられる。
式(A5)中、R41〜R43は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルケニル基、又はアルキニル基を表し、それぞれ独立に置換基を有していてもよい。前記置換基としては、炭化水素基、アミノ基、シアノ基、メルカプト基、ニトロ基等が例として挙げられる。R41〜R43に含まれる水素原子は、それぞれ独立に、ハロゲン原子で置換されていてもよい。
R41〜R43の有機基は、特に制限はないがそれぞれ独立に20以下の炭素原子数の有機基であることが好ましい。なお、炭素原子数は置換基の炭素原子数を含めた数である。
R41〜R43のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1−メチルブチル基、n−ヘキシル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、n−ヘプチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、2,2−ジメチルペンチル基、2,3−ジメチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、3,3−ジメチルペンチル基、3−エチルペンチル基、2,2,3−トリメチルブチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−イコシル基等が例として挙げられる。また、上記n−アルキル基は側鎖としてさらにアルキル基を有し、分岐鎖状となっていてもよい。
R41〜R43のシクロアルキル基としては、炭素原子数の合計が20以下の範囲であれば炭化水素基で置換されていてもよく、置換基を有してもよいシクロブチル基、置換基を有してもよいシクロペンチル基、置換基を有してもよいシクロヘキシル基等が例として挙げられる。
R41〜R43のアリール基としては、置換基を有してもよいフェニル基、置換基を有してもよいナフチル基、置換基を有してもよいアントラセニル基、置換基を有してもよいフルオレニル基などが挙げられる。ここで置換基は炭化水素基であり、炭化水素基全体の炭素原子数が20以下の範囲で任意の置換位置に置換することができ、置換位置が複数であってもよい。置換基としての炭化水素基としては、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいアリール基等が例として挙げられる。
R41〜R43のアルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、ノナデセニル基、イコセニル基等が例として挙げられる。
R41〜R43のアルキニル基としては、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基、ヘプチニル基、オクチニル基、ノニニル基、デシニル基、ウンデシニル基、ドデシニル基、トリデシニル基、テトラデシニル基、ペンタデシニル基、ヘキサデシニル基、ヘプタデシニル基、オクタデシニル基、ノナデシニル基、イコシニル基等が例として挙げられる。
その中でも、R41、R42の有機基はそれぞれ独立に炭素原子数が10以下であることが好ましく、3以下であることがより好ましく、1であることが特に好ましい。R43の有機基は炭素原子数が3以上であることが好ましく、8以上であることがより好ましく、16以上であることがより好ましい。
さらにR41〜R43の有機基の炭素原子数の和は、50以下であることが好ましく、30以下であることがより好ましく、25以下であることがさらに好ましい。R41〜R43の有機基の炭素原子数の和が前記上限値以下であると、第3級アミンの大きさが、(1)半導体材料を被覆する上で適切な大きさとなり、結果として、(1)半導体材料の耐熱性が向上する。
R41〜R43は直鎖のアルキル基であることが特に好ましい。すなわち、R41、R42の有機基はそれぞれ独立に炭素原子数が10以下であるn−アルキル基であることが好ましく、炭素原子数が3以下であるn−アルキル基であることがより好ましく、メチル基であることが特に好ましい。また、R43の有機基は、炭素原子数が3以上のn−アルキル基であることが好ましく、炭素原子数が8以上のn−アルキル基であることがより好ましく、炭素原子数が16以上のn−アルキル基であることがさらに好ましい。
このようなR41、R42、R43の組み合わせとしては、R41、R42がそれぞれ独立に、メチル基、エチル基、n−プロピル基からなる群から選ばれるアルキル基であり、R43がn−ヘキサデカニル基、n−ヘプタデカニル基、n−オクタデカニル基、n−ノナデカニル基、n−イコサニル基からなる群から選ばれるアルキル基であることが好ましい。
式(A5)の化合物としては、N−n−オクチルジメチルアミン、N,N−ジメチルデシルアミン、N,N−ジメチルラウリルアミン、N,N−ジメチルミリスチルアミン、N,N−ジメチルヘキサデシルアミン、N,N−ジメチルステアリルアミン、N,N−ジメチル−n−オクタデシルアミン、ジデシルメチルアミン、N,N−ジ−n−オクチルメチルアミン、トリヘプチルアミン、N−メチルジドデシルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリノニルアミンが挙げられ、耐久性向上の観点から、N−n−オクチルジメチルアミン、N,N−ジメチルデシルアミン、N,N−ジメチルラウリルアミン、N,N−ジメチルミリスチルアミン、N,N−ジメチルヘキサデシルアミン、N,N−ジメチルステアリルアミン、N,N−ジメチル−n−オクタデシルアミンが好ましく、N,N−ジメチル−n−オクタデシルアミンが最も好ましい。
<第3級アンモニウムカチオン、第3級アンモニウムカチオンから形成される塩>
第3級アンモニウムカチオンとしては、例えば、下記式(A6)で表される第3級アンモニウムカチオンが挙げられる。ただし、本実施形態の組成物において、前記(1)半導体材料がペロブスカイト化合物の場合、ペロブスカイト化合物の構成成分Aと、(2)表面修飾剤としての第3級アンモニウムカチオンとは異なる。
上記式(A6)において、R41〜R43は、上記式(A5)が有するR41〜R43と同じ基を示す。
上記式(A6)で表される第3級アンモニウムカチオンが塩を形成する場合、カウンターアニオンとしては、特に制限はない。カウンターアニオンとしては、ハロゲン化物イオンやカルボキシレートイオンなどが好ましい。ハロゲン化物イオンとしては、臭化物イオン、塩化物イオン、ヨウ化物イオン、フッ化物イオンが挙げられる。
本実施形態においては、上述の(2)表面修飾剤を1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<<(6)その他の表面修飾剤>>
(6)その他の表面修飾剤は、カルボン酸、カルボキシレートイオン及びカルボキシレート塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物又はイオンである。
(6)その他の表面修飾剤は、前記(2)表面修飾剤以外の表面修飾剤であり、本実施形態の組成物中において、(1)半導体材料の表面に位置し、(1)半導体材料の表面修飾剤として作用する。より具体的には、(6)その他の表面修飾剤は、(1)半導体材料の表面の少なくとも一部を被覆していることが好ましい。(6)その他の表面修飾剤が表面修飾剤として、(1)半導体材料の表面の少なくとも一部を被覆することにより、(1)半導体材料の耐熱性が向上する。
本実施形態において、(1)半導体材料の表面の少なくとも一部を被覆する(6)その他の表面修飾剤は、例えば、組成物をSEM、又はTEMなどを用いて観察することによって確認することができる。さらに、SEM、又はTEMを用いたEDX測定によって、詳細な元素分布を解析することができる。
<カルボン酸、カルボキシレートイオン、カルボキシレート塩>
表面修飾剤であるカルボキシレートイオンは、下記式(A2)で表される。表面修飾剤であるカルボキシレート塩は、下記式(A2)で表されるイオンを含む塩である。
R5−CO2 −・・・(A2)
表面修飾剤であるカルボン酸は、上記(A2)で表されるカルボキシレートアニオンにプロトン(H+)が結合したカルボン酸が挙げられる。
式(A2)で表されるイオンにおいて、R5は、一価の炭化水素基を表す。R5で表される炭化水素基は、飽和炭化水素基であってもよく、不飽和炭化水素基であってもよい。飽和炭化水素基としては、アルキル基、又はシクロアルキル基を挙げることができる。
R5で表されるアルキル基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。
R5で表されるアルキル基の炭素原子数は、通常1〜20であり、5〜20であることが好ましく、8〜20であることがより好ましい。
シクロアルキル基の炭素原子数は、通常3〜30であり、3〜20であることが好ましく、3〜11であることがより好ましい。炭素原子数は、置換基の炭素原子数も含む。
R5で表される不飽和炭化水素基は、直鎖状であっても、分岐鎖状であってもよい。
R5で表される不飽和炭化水素基の炭素原子数は、通常2〜20であり、5〜20であることが好ましく、8〜20であることがより好ましい。
R5はアルキル基又は不飽和炭化水素基であることが好ましい。不飽和炭化水素基としては、アルケニル基が好ましい。
R5のアルキル基の具体例としては、R6〜R9において例示したアルキル基が挙げられる。
R5のシクロアルキル基の具体例としては、R6〜R9において例示したシクロアルキル基が挙げられる。
R5のアルケニル基の具体例としては、エテニル基、プロペニル基、3−ブテニル基、2−ブテニル基、2−ペンテニル基、2−ヘキセニル基、2−ノネニル基、2−ドデセニル基、9−オクタデセニル基が挙げられる。
式(A2)で表されるカルボキシレートアニオンは、オレイン酸アニオンが好ましい。
カルボキレートアニオンが塩を形成する場合、カウンターカチオンとしては、特に制限は無いが、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン、アンモニウムカチオンなどが好ましい例として挙げられる。
表面修飾剤であるカルボン酸としては、オレイン酸が好ましい。
<<(3)溶媒>>
本実施形態の組成物が有する(3)溶媒は、(1)半導体材料を分散させることができる媒体であれば特に限定されない。本実施形態の組成物が有する溶媒は、(1)半導体材料を溶解し難いものが好ましい。
本明細書において「溶媒」とは、1気圧、25℃において液体状態である物質のことをいう。但し、溶媒には、後述する重合性化合物及び重合体は含まない。
溶媒としては、下記(a)〜(k)を挙げることができる。
(a):エステル
(b):ケトン
(c):エーテル
(d):アルコール
(e):グリコールエーテル
(f):アミド基を有する有機溶媒
(g):ニトリル基を有する有機溶媒
(h):カーボネート基を有する有機溶媒
(i):ハロゲン化炭化水素
(j):炭化水素
(k):ジメチルスルホキシド
(a)エステルとしては、例えば、メチルホルメート、エチルホルメート、プロピルホルメート、ペンチルホルメート、メチルアセテート、エチルアセテート、ペンチルアセテート等を挙げることができる。
(b)ケトンとしては、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、アセトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等を挙げることができる。
(c)エーテルとしては、ジエチルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、4−メチルジオキソラン、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、アニソール、フェネトール等を挙げることができる。
(d)アルコールとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、1−ペンタノール、2−メチル−2−ブタノール、メトキシプロパノール、ジアセトンアルコール、シクロヘキサノール、2−フルオロエタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール等を挙げることができる。
(e)グリコールエーテルとしては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールジメチルエーテル等を挙げることができる。
(f)アミド基を有する有機溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等を挙げることができる。
(g)ニトリル基を有する有機溶媒としては、アセトニトリル、イソブチロニトリル、プロピオニトリル、メトキシアセトニトリル等を挙げることができる。
(h)カーボネート基を有する有機溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等を挙げることができる。
(i)ハロゲン化炭化水素としては、塩化メチレン、クロロホルム等を挙げることができる。
(j)炭化水素としては、n−ペンタン、シクロヘキサン、n−ヘキサン、1−オクタデセン、ベンゼン、トルエン、キシレン等を挙げることができる。
これらの溶媒の中でも、(a)エステル、(b)ケトン、(c)エーテル、(g)ニトリル基を有する有機溶媒、(h)カーボネート基を有する有機溶媒、(i)ハロゲン化炭化水素及び(j)炭化水素は、極性が低く、(1)半導体材料を溶解し難いと考えられるため好ましい。
さらに、本実施形態の組成物に用いる溶媒としては、(i)ハロゲン化炭化水素、(j)炭化水素がより好ましい。
本実施形態の組成物においては、上述の溶媒を1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<<(4)重合性化合物>>
本実施形態の組成物が有する(4)重合性化合物は、本実施形態の組成物を製造する温度において、本実施形態の(1)半導体材料を溶解し難いものが好ましい。
本明細書において「重合性化合物」とは、重合性基を有する単量体化合物(モノマー)を意味する。例えば、重合性化合物は、1気圧、25℃において液体状態であるモノマーを挙げることができる。
例えば、室温、常圧下において組成物を製造する場合、重合性化合物としては、特に制限は無い。重合性化合物としては、例えば、スチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリロニトリル等の公知の重合性化合物が挙げられる。中でも、重合性化合物としては、アクリル系樹脂の単量体であるアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルのいずれか一方又は両方が好ましい。
本実施形態の組成物においては、重合性化合物を1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本実施形態の組成物において、全ての(4)重合性化合物に対する、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの合計量の割合は、10mol%以上であってもよい。同割合は、30mol%以上であってもよく、50mol%以上であってもよく、80mol%以上であってもよく、100mol%であってもよい。
<<(4−1)重合体>>
本実施形態の組成物に含まれる重合体は、本実施形態の組成物を製造する温度において、本実施形態の(1)半導体材料の溶解度が低い重合体が好ましい。
例えば、室温、常圧下において組成物を製造する場合、重合体としては、特に制限は無いが、例えば、ポリスチレン、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂等の公知の重合体が挙げられる。中でも、重合体としては、アクリル系樹脂が好ましい。アクリル系樹脂は、アクリル酸エステルに由来する構成単位及びメタクリル酸エステルに由来する構成単位のいずれか一方又は両方を含む。
本実施形態の組成物において、(4−1)重合体に含まれる全ての構成単位に対する、アクリル酸エステルに由来する構成単位及びメタクリル酸エステルに由来する構成単位の合計量の割合は、10mol%以上であってもよい。同割合は、30%mol以上であってもよく、50mol%以上であってもよく、80mol%以上であってもよく100mol%であってもよい。
(4−1)重合体の重量平均分子量は、100〜1200000であることが好ましく、1000〜800000であることがより好ましく、5000〜150000であることがさらに好ましい。
本明細書において「重量平均分子量」とは、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定されるポリスチレン換算値を意味する。
本実施形態においては、上述の(4−1)重合体を1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<<(5)改質体群>>
(5)改質体群は、シラザン、シラザン改質体、後述の式(C1)で表される化合物、式(C1)で表される化合物の改質体、後述の式(C2)で表される化合物、式(C2)で表される化合物の改質体、後述の式(A5−51)で表される化合物、式(A5−51)で表される化合物の改質体、後述の式(A5−52)で表される化合物、式(A5−52)で表される化合物の改質体、ケイ酸ナトリウム及びケイ酸ナトリウムの改質体からなる群より選択される1種以上の化合物である。
組成物中、(5)改質体群は、(2)表面修飾剤に被覆された(1)半導体材料をコアとしてシェル構造を形成することが好ましい。具体的には、(5)改質体群は(1)半導体材料の表面に被覆している(2)表面修飾剤の表面の少なくとも一部に被覆していることが好ましく、(2)表面修飾剤が被覆していない(1)半導体材料の表面の少なくとも一部に被覆していてもよい。
本実施形態において、(1)半導体材料又は(2)表面修飾剤の表面の少なくとも一部を被覆する(5)改質体群は、例えば、組成物をSEM、又はTEMなどを用いて観察することによって確認することができる。さらに、SEM、又はTEMを用いたEDX測定によって、詳細な元素分布を解析することができる。
本明細書において「改質」とは、Si−N結合、Si−SR結合(Rは水素原子又は有機基)又はSi−OR結合(Rは水素原子又は有機基)を有するケイ素化合物が加水分解し、Si−O−Si結合を有するケイ素化合物が生成することをいう。Si−O−Si結合は、分子間の縮合反応で生成してもよく、分子内の縮合反応で生成してもよい。
本明細書において、「改質体」とは、Si−N結合、Si−SR結合又はSi−OR結合を有するケイ素化合物を改質することにより得られた化合物をいう。
(1.シラザン)
シラザンは、Si−N−Si結合を有する化合物である。シラザンは、直鎖状、分岐鎖状、又は環状のいずれであってもよい。
シラザンは、低分子シラザンであっても、高分子シラザンであってもよい。本明細書では、高分子シラザンをポリシラザンと記載することがある。
本明細書において「低分子」とは、数平均分子量が600未満であることを意味する。また、本明細書において「高分子」とは、数平均分子量が600以上2000以下であることを意味する。
本明細書において「数平均分子量」とはゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定されるポリスチレン換算値を意味する。
(1−1.低分子シラザン)
シラザンとしては、例えば、低分子シラザンである下記式(B1)で表されるジシラザンであることが好ましい。
式(B1)中、R14及びR15は、それぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルケニル基、炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、又は炭素原子数1〜20のアルキルシリル基を表す。
R14及びR15は、アミノ基などの置換基を有していてもよい。複数あるR15は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
式(B1)で表される低分子シラザンとしては、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシラザン、及び1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザンが挙げられる。
(1−2.低分子シラザン)
シラザンとしては、例えば、下記式(B2)で表される低分子シラザンも好ましい。
式(B2)中、R14、及びR15は上記式(B1)におけるR14、及びR15と同様である。
複数あるR14は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
複数あるR15は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
式(B2)中、n1は1以上20以下の整数を表す。n1は、1以上10以下の整数でもよく、1又は2でもよい。
式(B2)で表される低分子シラザンとしては、オクタメチルシクロテトラシラザン、2,2,4,4,6,6−ヘキサメチルシクロトリシラザン、及び2,4,6−トリメチル−2,4,6−トリビニルシクロトリシラザンが挙げられる。
低分子のシラザンとしては、オクタメチルシクロテトラシラザン、及び1,3−ジフェニルテトラメチルジシラザンが好ましく、オクタメチルシクロテトラシラザンがより好ましい。
(1−3.高分子シラザン)
シラザンとしては、例えば、下記式(B3)で表される高分子シラザン(ポリシラザン)が好ましい。
ポリシラザンは、Si−N−Si結合を有する高分子化合物である。式(B3)で表されるポリシラザンの構成単位は、一種であっても、複数種であってもよい。
式(B3)中、R14、及びR15は、上記式(B1)におけるR14、及びR15と同様である。
式(B3)中、*は、結合手を表す。分子鎖末端のN原子の結合手には、R14が結合している。
分子鎖末端のSi原子の結合手には、R15が結合している。
複数あるR14は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
複数あるR15は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
mは、2以上10000以下の整数を表す。
式(B3)で表されるポリシラザンは、例えば、R14、及びR15のすべてが水素原子であるパーヒドロポリシラザンでもよい。
また、式(B3)で表されるポリシラザンは、例えば、少なくとも1つのR15が水素原子以外の基であるオルガノポリシラザンであってもよい。用途に応じて適宜、パーヒドロポリシラザンとオルガノポリシラザンを選択してよく、混合して使用することもできる。
(1−4.高分子シラザン)
シラザンとしては、例えば、下記式(B4)で表される構造を有するポリシラザンも好ましい。
ポリシラザンは、分子内の一部に環構造を有していてもよく、例えば、式(B4)で表される構造を有していてもよい。
式(B4)中、*は、結合手を表す。
式(B4)の結合手は、式(B3)で表されるポリシラザンの結合手、又は式(B3)で表されるポリシラザンの構成単位の結合手と結合していてもよい。
また、ポリシラザンが、分子内に複数の式(B4)で表される構造を含む場合、式(B4)で表される構造の結合手は、他の式(B4)で表される構造の結合手と直接結合していてもよい。
式(B3)で表されるポリシラザンの結合手、式(B3)で表されるポリシラザンの構成単位の結合手、及び他の式(B4)で表される構造の結合手のいずれとも結合していないN原子の結合手には、R14が結合している。
式(B3)で表されるポリシラザンの結合手、式(B3)で表されるポリシラザンの構成単位の結合手、及び他の式(B4)で表される構造の結合手のいずれとも結合していないSi原子の結合手には、R15が結合している。
n2は、1以上10000以下の整数を表す。n2は、1以上10以下の整数でもよく、1又は2でもよい。
一般的なポリシラザンは、例えば、直鎖構造と、6員環、又は8員環等の環構造とが存在した構造、すなわち上記(B3)、(B4)で表される構造を有する。一般的なポリシラザンの分子量は、数平均分子量(Mn)で600〜2000程度(ポリスチレン換算)であり、分子量によって液体又は固体の物質でありうる。
ポリシラザンは、市販品を使用してもよく、市販品としては、NN120−10、NN120−20、NAX120−20、NN110、NAX120、NAX110、NL120A、NL110A、NL150A、NP110、NP140(AZエレクトロニックマテリアルズ株式会社製)並びに、AZNN−120−20、Durazane(登録商標)1500 Slow Cure、Durazane1500 Rapid Cure、Durazane1800、及びDurazane1033(メルクパフォーマンスマテリアルズ株式会社製)等が挙げられる。
ポリシラザンは、好ましくはAZNN−120−20、Durazane1500 Slow Cure、Durazane1500 Rapid Cureであり、より好ましくはDurazane1500 Slow Cure、Durazane1500 Rapid Cureであり、さらに好ましくはDurazane1500 Rapid Cureである。
式(B2)で表される低分子シラザンの改質体について、窒素原子と結合していないケイ素原子の割合は0.1〜100%であることが好ましい。また、窒素原子と結合していないケイ素原子の割合は、10〜98%であることがより好ましく、30〜95%であることがさらに好ましい。
なお、「窒素原子と結合していないケイ素原子の割合」は、後述する測定値を用いて、((Si(モル)−(SiN結合中のN(モル))/Si(モル)×100で求められる。改質反応を考慮すると、「窒素原子と結合していないケイ素原子の割合」とは、「改質処理にて生じるシロキサン結合に含まれるケイ素原子の割合」を意味する。
式(B3)で表されるポリシラザンの改質体について、窒素原子と結合していないケイ素原子の割合は0.1〜100%であることが好ましい。また、窒素原子と結合していないケイ素原子の割合は、10〜98%であることがより好ましく、30〜95%であることがさらに好ましい。
式(B4)で表される構造を有するポリシラザンの改質体について、窒素原子と結合していないケイ素原子の割合は0.1〜99%であることが好ましい。また、窒素原子と結合していないケイ素原子の割合は、10〜97%であることがより好ましく、30〜95%であることがさらに好ましい。
改質体中のSi原子数、SiN結合の数は、X線光電子分光法(XPS)によって測定することができる。
改質体について、上述の方法による測定値を用いて求められる「窒素原子と結合していないケイ素原子の割合」は、0.1〜99%であることが好ましく、10〜99%であることがより好ましく、30〜95%であることがさらに好ましい。
(5)改質体群に含まれるシラザン、又はその改質体としては、特に制限は無いが、分散性を向上させ、凝集を抑制できる観点からオルガノポリシラザン、又はその改質体が好ましい。
オルガノポリシラザンとしては、例えば、式(B3)で表され、R14及びR15の少なくとも1つが、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルケニル基、炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、又は炭素原子数1〜20のアルキルシリル基であるオルガノポリシラザンであってもよい。
また、オルガノポリシラザンとしては、例えば、式(B4)で表される構造を含み、少なくとも1つの結合手がR14又はR15と結合し、当該R14及びR15の少なくとも1つが、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルケニル基、炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、又は炭素原子数1〜20のアルキルシリル基であるオルガノポリシラザンであってもよい。
オルガノポリシラザンは、式(B3)で表されR14及びR15の少なくとも1つがメチル基であるオルガノポリシラザン、又は、式(B4)で表される構造を含み、少なくとも1つの結合手がR14又はR15と結合し、当該R14及びR15の少なくとも1つがメチル基であるポリシラザンであることが好ましい。
(2.式(C1)で表される化合物、式(C2)で表される化合物)
(5)改質体群としては、下記式(C1)で表される化合物、下記式(C2)で表される化合物であってもよい。
式(C1)において、Y5は単結合、酸素原子又は硫黄原子を表す。
Y5が酸素原子の場合、R30、R31は、それぞれ独立に水素原子、炭素原子数が1〜20のアルキル基、炭素原子数が3〜30のシクロアルキル基、又は炭素原子数が2〜20の不飽和炭化水素基を表す。
Y5が単結合又は硫黄原子の場合、R30は炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数が3〜30のシクロアルキル基、又は炭素原子数が2〜20の不飽和炭化水素基を表し、R31は水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数が3〜30のシクロアルキル基、又は炭素原子数が2〜20の不飽和炭化水素基を表す。
式(C2)において、R30、R31、R32は、それぞれ独立に水素原子、炭素原子数が1〜20のアルキル基、炭素原子数が3〜30のシクロアルキル基、又は炭素原子数が2〜20の不飽和炭化水素基を表す。
式(C1)、(C2)において、R30、R31、R32で表されるアルキル基、シクロアルキル基、不飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、それぞれ独立に、ハロゲン原子又はアミノ基で置換されていてもよい。
R30、R31、R32で表されるアルキル基、シクロアルキル基、不飽和炭化水素基に含まれる水素原子を置換してもよいハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、化学的安定性の観点からフッ素原子が好ましい。
式(C1)、(C2)において、aは1〜3の整数である。
aが2又は3のとき、複数存在するY5は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
aが2又は3のとき、複数存在するR30は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
aが1又は2のとき、複数存在するR31又はR32は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
R30及びR31で表されるアルキル基は、直鎖状であっても、分岐鎖状であってもよい。
式(C1)で表される化合物において、Y5が酸素原子である場合、R30で表されるアルキル基の炭素原子数は、改質が素早く進行することから、1〜20であることが好ましい。また、R30で表されるアルキル基の炭素原子数は、1〜3であることがより好ましく、1であることがさらに好ましい。
式(C1)で表される化合物において、Y5が単結合、又は硫黄原子である場合、R30で表されるアルキル基の炭素原子数は、5〜20であることが好ましく、8〜20であることがより好ましい。
式(C1)で表される化合物において、Y5は、改質が素早く進行することから、酸素原子が好ましい。
式(C2)で表される化合物において、R30及びR32で表されるアルキル基の炭素原子数は、改質が素早く進行することから、それぞれ独立に1〜20であることが好ましい。また、R30及びR32で表されるアルキル基の炭素原子数は、それぞれ独立に1〜3であることがより好ましく、1であることがさらに好ましい。
式(C1)で表される化合物、及び式(C2)で表される化合物ともに、R31で表されるアルキル基の炭素原子数は、1〜5であることが好ましく、1〜2であることがより好ましく、1であることがさらに好ましい。
R30、R31及びR32で表されるアルキル基の具体例としては、R6〜R9で表される基において例示したアルキル基が挙げられる。
R30、R31及びR32で表されるシクロアルキル基の炭素原子数は、3〜20であることが好ましく、3〜11であることがより好ましい。炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含む。
R30、R31及びR32で表されるシクロアルキル基にある水素原子が、それぞれ独立に、アルキル基で置換されている場合、シクロアルキル基の炭素原子数は、4以上である。シクロアルキル基にある水素原子が置換されてもよいアルキル基は、炭素原子数が1〜27である。
R30,R31及びR32で表されるシクロアルキル基の具体例としては、R6〜R9で表される基において例示したシクロアルキル基が挙げられる。
R30、R31及びR32で表される不飽和炭化水素基は、直鎖状であっても、分岐鎖状であってもよく、環状であってもよい。
R30、R31及びR32で表される不飽和炭化水素基の炭素原子数は、5〜20であることが好ましく、8〜20であることがより好ましい。
R30、R31及びR32で表される不飽和炭化水素基としては、アルケニル基が好ましく、炭素原子数8〜20のアルケニル基であることがより好ましい。
R30、R31及びR32で表されるアルケニル基としては、R6〜R9で表される基において例示した直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基において、いずれか一つの炭素原子間の単結合(C−C)が、二重結合(C=C)に置換されたものが例示できる。アルケニル基において、二重結合の位置は限定されない。
このようなアルケニル基の好ましいものとしては、例えば、エテニル基、プロペニル基、3−ブテニル基、2−ブテニル基、2−ペンテニル基、2−ヘキセニル基、2−ノネニル基、2−ドデセニル基、9−オクタデセニル基が挙げられる。
R30及びR32は、アルキル基、又は不飽和炭化水素基であることが好ましく、アルキル基であることがより好ましい。
R31は、水素原子、アルキル基、又は不飽和炭化水素基であることが好ましく、アルキル基であることがより好ましい。
R31で表されるアルキル基、シクロアルキル基及び不飽和炭化水素基が上述の炭素原子数であると、式(C1)で表される化合物、式(C2)で表される化合物が加水分解されやすく、改質体を生じやすい。そのため、式(C1)で表される化合物の改質体、及び式(C2)で表される化合物の改質体が(1)半導体材料の表面を覆いやすい。その結果、熱環境下においても(1)半導体材料が劣化しにくく、耐久性が高い(1)半導体材料が得られると考えられる。
式(C1)で表される化合物としては、具体的に、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、トリメトキシフェニルシラン、エトキシトリエチルシラン、メトキシトリメチルシラン、メトキシジメチル(フェニル)シラン、ペンタフルオロフェニルエトキシジメチルシラン、トリメチルエトキシシラン、3−クロロプロピルジメトキシメチルシラン、(3−クロロプロピル)ジエトキシ(メチル)シラン、(クロロメチル)ジメトキシ(メチル)シラン、(クロロメチル)ジエトキシ(メチル)シラン、ジエトキシジメチルシラン、ジメトキシジメチルシラン、ジメトキシジフェニルシラン、ジメトキシメチルフェニルシラン、ジエトキシジフェニルシラン、ジメトキシメチルビニルシラン、ジエトキシ(メチル)フェニルシラン、ジメトキシ(メチル)(3,3,3−トリフルオロプロピル)シラン、アリルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、(3−ブロモプロピル)トリメトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、(クロロメチル)トリエトキシシラン、(クロロメチル)トリメトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、トリエトキシエチルシラン、デシルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、トリメトキシ(メチル)シラン、トリエトキシメチルシラン、トリメトキシ(1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシル)シラン、トリエトキシ−1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロ−n−オクチルシラン、トリメトキシ(1H,1H,2H,2H−ノナフルオロヘキシル)シラン、トリメトキシ(3,3,3−トリフルオロプロピル)シラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
なかでも、式(C1)で表される化合物としては、トリメトキシフェニルシラン、メトキシジメチル(フェニル)シラン、ジメトキシジフェニルシラン、ジメトキシメチルフェニルシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、トリメトキシ(1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシル)シラン、トリエトキシ−1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロ−n−オクチルシラン、トリメトキシ(1H,1H,2H,2H−ノナフルオロヘキシル)シラン、トリメトキシ(3,3,3−トリフルオロプロピル)シラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリエトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラブトキシシラン、テトライソプロポキシシランが好ましく、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラブトキシシラン、テトライソプロポキシシランがより好ましく、テトラメトキシシランがもっとも好ましい。
さらに、式(C1)で表される化合物としては、ドデシルトリメトキシシラン、トリメトキシフェニルシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリエトキシシラン、トリメトキシ(1H,1H,2H,2H−ノナフルオロヘキシル)シランでもよい。
(3.式(A5−51)で表される化合物、式(A5−52)で表される化合物)
(5)改質体群としては、下記式(A5−51)で表される化合物、下記式(A5−52)で表される化合物であってもよい。
式(A5−51)及び式(A5−52)において、ACは2価の炭化水素基であり、Y15は酸素原子又は硫黄原子である。
式(A5−51)及び式(A5−52)において、R122及びR123は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、又はシクロアルキル基を表す。
式(A5−51)及び式(A5−52)において、R124は、アルキル基、又はシクロアルキル基を表す。
式(A5−51)及び式(A5−52)において、R125及びR126は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、又はシクロアルキル基を表す。
R122〜R126がアルキル基である場合、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。アルキル基の炭素原子数は、通常1〜20であり、5〜20であることが好ましく、8〜20であることがより好ましい。
R122〜R126がシクロアルキル基である場合、シクロアルキル基は、置換基としてアルキル基を有していてもよい。シクロアルキル基の炭素原子数は、通常3〜30であり、3〜20であることが好ましく、3〜11であることがより好ましい。炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含む。
R122〜R126で表されるアルキル基、シクロアルキル基に含まれる水素原子は、それぞれ独立に、ハロゲン原子又はアミノ基で置換されていてもよい。
R122〜R126で表されるアルキル基、シクロアルキル基に含まれる水素原子を置換してもよいハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、化学的安定性の観点からフッ素原子が好ましい。
R122〜R126のアルキル基の具体例としては、R6〜R9において例示したアルキル基が挙げられる。
R122〜R126のシクロアルキル基の具体例としては、R6〜R9において例示したシクロアルキル基が挙げられる。
R125、R126のアルコキシ基としては、R6〜R9において例示した直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が酸素原子に結合した1価の基が例示できる。
R125、R126がアルコキシ基である場合、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基などが挙げられ、好ましくはメトキシ基である。
ACで表される2価の炭化水素基は、炭化水素化合物から2個の水素原子を除去した基であればよく、当該炭化水素化合物は、脂肪族炭化水素であってもよく、芳香族炭化水素であってもよく、飽和脂肪族炭化水素であってもよい。ACがアルキレン基である場合、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。アルキレン基の炭素原子数は、通常1〜100であり、1〜20であることが好ましく、1〜5であることがより好ましい。
式(A5−51)で表される化合物としては、トリメトキシ[3−(メチルアミノ)プロピル]シラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、3−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、が好ましい。
式(A5−51)で表される化合物としては、R122及びR123が水素原子であり、R124がアルキル基であり、R125及びR126がアルコキシ基である化合物が好ましい。例えば3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシランがより好ましい。
式(A5−51)で表される化合物としては、3−アミノプロピルトリメトキシシランがさらに好ましい。
式(A5−52)で表される化合物としては、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシランがさらに好ましい。
(ケイ酸ナトリウム)
(5)改質体群としては、ケイ酸ナトリウム(Na2SiO3)であってもよい。
ケイ酸ナトリウムは、酸で処理することにより加水分解が進行し、改質される。
本実施形態においては、上述の(5)改質体群を1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<各成分の配合比について>
本実施形態の組成物において、(1)半導体材料と、(2)表面修飾剤との配合比は、組成物を構成する成分の種類等に応じて、適宜定めることができる。
本実施形態の組成物において、(1)半導体材料と、(2)表面修飾剤とのモル比[(1)半導体材料/(2)表面修飾剤]は、0.0001〜1000であってもよく、0.01〜100であってもよい。
(1)半導体材料と、(2)表面修飾剤との配合比に係る範囲が上記範囲内である樹脂組成物は、(1)半導体材料の凝集が生じ難く、発光性も良好に発揮される点で好ましい。
本実施形態の組成物において、(1)半導体材料がペロブスカイト化合物である場合、ペロブスカイト化合物のB成分である金属イオンと、(2)第3級アミンのN元素とのモル比[N/B]は、0.001〜100であってもよく、0.01〜10であってもよく、0.1〜1であってもよい。
本実施形態の組成物において、(1)半導体材料と(5)改質体群との配合比は、(5)改質体群による、耐久性向上の作用が発揮される程度であればよく、(1)半導体材料及び(5)改質体群の種類等に応じて、適宜定めることができる。
本実施形態の組成物において、(1)半導体材料がペロブスカイト化合物である場合、(1)半導体材料のB成分である金属イオンと、(5)改質体群のSi元素とのモル比[Si/B]は、0.001〜2000であってもよく、0.01〜500であってもよい。
本実施形態の組成物において、(5)改質体群が、式(B1)又は(B2)で表されるシラザン、及びその改質体であり、(1)半導体材料がペロブスカイト化合物である場合、(1)半導体材料のB成分である金属イオンと、(5)改質体群のSiとのモル比[Si/B]は、1〜1000であってもよく、10〜500であってもよく、20〜300であってもよい。
本実施形態の組成物において、(5)改質体群が、式(B3)で表される構造を有するポリシラザンであり、(1)半導体材料がペロブスカイト化合物である場合、(1)半導体材料のB成分である金属イオンと、(5)改質体群のSi元素とのモル比[Si/B]は、0.001〜2000であってもよく、0.01〜2000であってもよく、0.1〜1000であってもよく、1〜500であってもよく、2〜300であってもよい。
(1)半導体材料と(5)改質体群との配合比に係る範囲が上記範囲内である組成物は、(5)改質体群による、耐久性向上の作用が、特に良好に発揮される点で好ましい。
上記ペロブスカイト化合物のB成分である金属イオンと、改質体のSi元素とのモル比[Si/B]は、以下のような方法で求めることができる。
ペロブスカイト化合物のB成分である金属イオンの物質量(B)(単位:モル)は、誘導結合プラズマ質量分析(ICP−MS)によって、B成分である金属の質量を測定し、測定値を物質量に換算して求める。
改質体のSi元素の物質量(Si)は、用いた改質体の原料化合物の質量を物質量に換算した値と、単位質量の原料化合物に含まれるSi量(物質量)とから求める。原料化合物の単位質量とは、原料化合物が低分子化合物であれば原料化合物の分子量であり、原料化合物が高分子化合物であれば原料化合物の繰り返し単位の分子量である。
Si元素の物質量(Si)と、ペロブスカイト化合物のB成分である金属イオンの物質量(B)とから、モル比[Si/B]を算出することができる。
<組成物の製造方法>
以下、本発明における組成物の製造方法に関し、実施形態を示して説明する。なお、本実施形態の組成物は、以下の実施形態の組成物の製造方法によって製造されるものに限定されるものではない。
<(1)半導体材料の製造方法>
((i)〜(vii)の半導体材料の製造方法)
(i)〜(vii)の半導体材料は、半導体材料を構成する元素の単体又は半導体材料を構成する元素の化合物と、脂溶性溶媒とを混合した混合液を加熱する方法で製造することができる。
半導体材料を構成する元素を含む化合物の例としては、特に制限はないが、酸化物、酢酸塩、有機金属化合物、ハロゲン化物、硝酸塩等が挙げられる。
脂溶性溶媒としては、例えば炭素原子数4〜20の炭化水素基を有する含窒素化合物、炭素原子数4〜20の炭化水素基を有する含酸素化合物などが挙げられる。
炭素原子数4〜20の炭化水素基としては、飽和脂肪族炭化水素基、不飽和脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基を挙げることができる。
炭素原子数4〜20の飽和脂肪族炭化水素基としては、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基などを挙げることができる。
炭素原子数4〜20の不飽和脂肪族炭化水素基としては、オレイル基を挙げることができる。
炭素原子数4〜20の脂環式炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などを挙げることができる。
炭素原子数4〜20の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基、ナフチルメチル基などを挙げることができる。
炭素原子数4〜20の炭化水素基としては、飽和脂肪族炭化水素基、及び不飽和脂肪族炭化水素基が好ましい。
含窒素化合物としては、アミン類やアミド類を挙げることができる。
含酸素化合物としては、脂肪酸類を挙げることができる。
このような脂溶性溶媒のうち、炭素原子数4〜20の炭化水素基を有する含窒素化合物が好ましい。このような含窒素化合物としては、例えばn−ブチルアミン、イソブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミンなどのアルキルアミンや、オレイルアミンなどのアルケニルアミンが好ましい。
こうした脂溶性溶媒は、合成により生じる半導体材料の表面に結合可能である。脂溶性溶媒が半導体材料の表面に結合する際の結合としては、例えば共有結合、イオン結合、配位結合、水素結合、ファンデルワールス結合等の化学結合が挙げられる。
上記混合液の加熱温度は、使用する原料(単体や化合物)の種類によって適宜設定すればよい。混合液の加熱温度は、例えば、130〜300℃が好ましく、240〜300℃がより好ましい。加熱温度が上記下限値以上であると結晶構造が単一化しやすいため好ましい。加熱温度が上記上限値以下であると、生じる半導体材料の結晶構造が崩壊しにくく、目的物が得られやすいため好ましい。
混合液の加熱時間は、使用する原料(単体や化合物)の種類、加熱温度によって適宜設定すればよい。混合液の加熱時間は、例えば、数秒間〜数時間が好ましく、1〜60分間がより好ましい。
上述の半導体材料の製造方法においては、加熱後の混合液を冷却することにより、目的物である半導体材料を含む沈殿物が得られる。沈殿物を分離して適宜洗浄することで、目的物である半導体材料が得られる。
沈殿物を分離した上澄み液については、合成した半導体材料が不溶又は難溶な溶媒を添加し、上澄み液における半導体材料の溶解度を低下させて沈殿物を生じさせ、上澄み液に含まれる半導体材料を回収してもよい。「半導体材料が不溶又は難溶な溶媒」としては、例えばメタノール、エタノール、アセトン、アセトニトリルなどを挙げることができる。
上述の半導体材料の製造方法においては、分離した沈殿物を有機溶媒(例えばクロロホルム、トルエン、ヘキサン、n−ブタノールなど)に入れて半導体材料を含む溶液としてもよい。
((viii)の半導体材料の製造方法)
(viii)の半導体材料の製造方法は、既知文献(Nano Lett. 2015, 15, 3692−3696、ACSNano,2015,9,4533−4542)を参考に、以下に述べる方法によって製造することができる。
(第1の製造方法)
ペロブスカイト化合物の製造方法としては、ペロブスカイト化合物を構成するA成分を含む化合物、B成分を含む化合物、及びX成分を含む化合物を第1溶媒に溶解させ溶液を得る工程と、得られた溶液と第2溶媒とを混合する工程とを含む製造方法が挙げられる。
第2溶媒は、ペロブスカイト化合物に対する溶解度が第1溶媒よりも低い溶媒である。なお、溶解度とは、得られた溶液と第2溶媒とを混合する工程を行う温度における溶解度を意味する。
第1溶媒及び第2溶媒としては、上述の(a)〜(k)として挙げる有機溶媒の群から選ばれる少なくとも2種を挙げることができる。
例えば、室温(10℃〜30℃)で溶液と第2溶媒とを混合する工程を行う場合、第1溶媒としては、上述の(d)アルコール、(e)グリコールエーテル、(f)アミド基を有する有機溶媒、(k)ジメチルスルホキシドを挙げることができる。
また、室温(10℃〜30℃)で溶液と第2溶媒とを混合する工程を行う場合、第2溶媒としては、上述の(a)エステル、(b)ケトン、(c)エーテル、(g)ニトリル基を有する有機溶媒、(h)カーボネート基を有する有機溶媒、(i)ハロゲン化炭化水素、(j)炭化水素を挙げることができる。
以下、第1の製造方法を具体的に説明する。
まず、A成分を含む化合物、B成分を含む化合物、及びX成分を含む化合物を第1溶媒に溶解させ、溶液を得る。「A成分を含む化合物」は、X成分を含んでいてもよい。「B成分を含む化合物」は、X成分を含んでいてもよい。
次いで、得られた溶液と第2溶媒とを混合する。溶液と、第2溶媒とを混合する工程は、(I)溶液を第2溶媒に加えることとしてもよく、(II)第2溶媒を溶液に加えることとしてもよい。第1の製造方法で生じるペロブスカイト化合物の粒子が溶液中に分散しやすいため、(I)溶液を第2溶媒に加えるとよい。
溶液と第2溶媒とを混合する際には、一方を他方に滴下するとよい。また、撹拌しながら溶液と第2溶媒とを混合するとよい。
溶液と第2溶媒とを混合する工程において、溶液と第2溶媒との温度には特に制限は無い。得られるペロブスカイト化合物が析出し易いため、−20℃〜40℃の範囲であることが好ましく、−5℃〜30℃の範囲であることがより好ましい。溶液の温度及び第2溶媒の温度は、同じであってもよく、異なっていてもよい。
第1溶媒と第2溶媒との溶解度の差は100μg/溶媒100g〜90g/溶媒100gであることが好ましく、1mg/溶媒100g〜90g/溶媒100gであることがより好ましい。
第1溶媒と第2溶媒との組み合わせとして、第1溶媒がN,N−ジメチルアセトアミド等のアミド基を有する有機溶媒やジメチルスルホキシドであり、第2溶媒がハロゲン化炭化水素や炭化水素であると好ましい。第1溶媒と第2溶媒とがこれらの溶媒の組み合わせであると、例えば、室温(10℃〜30℃)で混合する工程を行う場合に、第1溶媒と第2溶媒との溶解度の差を100μg/溶媒100g〜90g/溶媒100gに制御しやすいため好ましい。
溶液と第2溶媒とを混合することにより、得られる混合液においてはペロブスカイト化合物の溶解度が低下し、ペロブスカイト化合物が析出する。これにより、ペロブスカイト化合物を含む分散液が得られる。
得られたペロブスカイト化合物を含む分散液について固液分離を行うことで、ペロブスカイト化合物を回収することができる。固液分離の方法としては、ろ過、溶媒の蒸発による濃縮などが挙げられる。固液分離を行うことで、ペロブスカイト化合物のみを回収することができる。
なお、上述した製造方法においては、得られるペロブスカイト化合物の粒子が分散液中で安定して分散しやすいため、上述の表面修飾剤を加える工程を含んでいることが好ましい。
表面修飾剤を加える工程は、溶液と第2溶媒とを混合する工程の前に行うことが好ましい。具体的には、表面修飾剤は、第1溶媒に添加してもよく、溶液に添加してもよく、第2溶媒に添加してもよい。また、表面修飾剤は、第1溶媒、及び第2溶媒の両方に添加してもよい。
また、上述した製造方法においては、溶液と第2溶媒とを混合する工程のあと、遠心分離、ろ過などの手法により粗大粒子を除去する工程を含んでいていることが好ましい。除去する工程によって除去する粗大粒子のサイズは、好ましくは10μm以上、より好ましくは1μm以上、さらに好ましくは500nm以上である。
(第2の製造方法)
ペロブスカイト化合物の製造方法としては、ペロブスカイト化合物を構成するA成分を含む化合物、B成分を含む化合物、及びX成分を含む化合物を高温の第3溶媒に溶解させ溶液を得る工程と、溶液を冷却する工程とを含む製造方法が挙げられる。
以下、第2の製造方法を具体的に説明する。
まず、A成分を含む化合物、B成分を含む化合物、及びX成分を含む化合物を高温の第3溶媒に溶解させ溶液を得る。「A成分を含む化合物」は、X成分を含んでいてもよい。「B成分を含む化合物」は、X成分を含んでいてもよい。
本工程は、高温の第3溶媒に各化合物を加えて溶解させ溶液を得ることとしてもよい。
また、本工程は、第3溶媒に各化合物を加えた後、昇温することで溶液を得ることとしてもよい。
第3溶媒としては、原料であるA成分を含む化合物と、B成分を含む化合物と、及びX成分を含む化合物とを溶解することができる溶媒が挙げられる。具体的には、第3溶媒としては、例えば、上述の第1溶媒、第2溶媒が挙げられる。
「高温」とは、各原料が溶解する温度の溶媒であればよい。例えば、高温の第3溶媒の温度として、60〜600℃であることが好ましく、80〜400℃であることがより好ましい。
次いで、得られた溶液を冷却する。
冷却する温度としては、−20〜50℃が好ましく、−10〜30℃がより好ましい。
冷却速度としては、0.1〜1500℃/分が好ましく、10〜150℃/分がより好ましい。
高温の溶液を冷却することで、溶液の温度差に起因した溶解度の差により、ペロブスカイト化合物を析出させることができる。これにより、ペロブスカイト化合物を含む分散液が得られる。
得られたペロブスカイト化合物を含む分散液については、固液分離を行うことで、ペロブスカイト化合物を回収することができる。固液分離の方法としては、第1の製造方法で示した方法が挙げられる。
なお、上述した製造方法においては、得られるペロブスカイト化合物の粒子が分散液中で安定して分散しやすいため、上述の表面修飾剤を加える工程を含んでいることが好ましい。
表面修飾剤を加える工程は、冷却する工程の前に行うことが好ましい。具体的には、表面修飾剤は、第3溶媒に添加してもよく、A成分を含む化合物、B成分を含む化合物、及びX成分を含む化合物のうち少なくとも1種を含む溶液に添加してもよい。
また、上述した製造方法においては、冷却する工程のあと、第1の製造方法で示した遠心分離、ろ過などの手法により粗大粒子を除去する工程を含んでいていることが好ましい。
(第3の製造方法)
ペロブスカイト化合物の製造方法としては、ペロブスカイト化合物を構成するA成分を含む化合物と、B成分を含む化合物とを溶解させた第1溶液を得る工程と、ペロブスカイト化合物を構成するX成分を含む化合物を溶解させた第2溶液を得る工程と、第1溶液と第2溶液を混合して混合液を得る工程と、得られた混合液を冷却する工程とを含む製造方法が挙げられる。
以下、第3の製造方法を具体的に説明する。
まず、A成分を含む化合物と、B成分を含む化合物とを高温の第4溶媒に溶解させ第1溶液を得る。
第4溶媒としては、A成分を含む化合物と、B成分を含む化合物とを溶解することができる溶媒が挙げられる。具体的には、第4溶媒としては、上述の第3溶媒が挙げられる。
「高温」とは、A成分を含む化合物と、B成分を含む化合物とが溶解する温度であればよい。例えば、高温の第4溶媒の温度として、60〜600℃であることが好ましく、80〜400℃であることがより好ましい。
また、X成分を含む化合物と、B成分を含む化合物とを第5溶媒に溶解させ第2溶液を得る。
第5溶媒としては、X成分を含む化合物とを溶解することができる溶媒が挙げられる。具体的には、第5溶媒としては、上述の第3溶媒が挙げられる。
次いで、得られた第1溶液と第2溶液を混合して混合液を得る。第1溶液と第2溶液とを混合する際には、一方を他方に滴下するとよい。また、撹拌しながら第1溶液と第2溶液とを混合するとよい。
次いで、得られた混合液を冷却する。
冷却する温度としては、−20〜50℃が好ましく、−10〜30℃がより好ましい。
冷却速度としては、0.1〜1500℃/分が好ましく、10〜150℃/分がより好ましい。
混合液を冷却することで、混合液の温度差に起因した溶解度の差により、ペロブスカイト化合物を析出させることができる。これにより、ペロブスカイト化合物を含む分散液が得られる。
得られたペロブスカイト化合物を含む分散液については、固液分離を行うことで、ペロブスカイト化合物を回収することができる。固液分離の方法としては、第1の製造方法で示した方法が挙げられる。
なお、上述した製造方法においては、得られるペロブスカイト化合物の粒子が分散液中で安定して分散しやすいため、上述の表面修飾剤を加える工程を含んでいることが好ましい。
表面修飾剤を加える工程は、冷却する工程の前に行うことが好ましい。具体的には、表面修飾剤は、第4溶媒、第5溶媒、第1溶液、第2溶液、混合液のいずれに添加してもよい。
また、上述した製造方法においては、冷却する工程のあと、第1の製造方法で示した遠心分離、ろ過などの手法により粗大粒子を除去する工程を含んでいていることが好ましい。
<<組成物の製造方法1>>
以下、得られる組成物の性状を理解しやすくするため、組成物の製造方法1で得られる組成物を「液状組成物」と称する。
本実施形態の液状組成物は、(1)半導体材料及び(2)表面修飾剤に、さらに(3)溶媒及び(4)重合性化合物のいずれか一方又は両方と混合することで製造することができる。
(1)半導体材料及び(2)表面修飾剤と、(3)溶媒及び(4)重合性化合物のいずれか一方又は両方と、を混合する際には、撹拌しながら行うことが好ましい。
(1)半導体材料及び(2)表面修飾剤と(4)重合性化合物とを混合する際、混合時の温度には特に制限は無い。(1)半導体材料及び(2)表面修飾剤が均一に混合しやすいため、0℃〜100℃の範囲であることが好ましく、10℃〜80℃の範囲であることがより好ましい。
((3)溶媒を含む液状組成物の製造方法)
(1)半導体材料、(2)表面修飾剤と(3)溶媒とを含む組成物の製造方法としては、例えば、下記製造方法(a1)であってもよく、下記製造方法(a2)であってもよい。
製造方法(a1):(1)半導体材料と(3)溶媒とを混合する工程と、得られた混合物と(2)表面修飾剤とを混合する工程と、を含む組成物の製造方法。
製造方法(a2):(1)半導体材料と(2)表面修飾剤を混合する工程と、得られた混合物と(3)溶媒とを混合する工程と、を含む組成物の製造方法。
製造方法(a1)、(a2)で用いる(3)溶媒は、上述した(1)半導体材料を溶解しにくいものが好ましい。このような(3)溶媒を用いると、製造方法(a1)で得られる混合物、及び製造方法(a1)、(a2)で得られる組成物は、分散液となる。
本実施形態の組成物が(5)改質体群を含む場合、組成物の製造方法としては、下記(5A)を用いる製造方法(a3)であってもよく、製造方法(a4)であってもよい。
(5A):シラザン、式(C1)で表される化合物、式(C2)で表される化合物、式(A5−51)で表される化合物、式(A5−52)で表される化合物、及びケイ酸ナトリウムからなる群より選択される1種以上の化合物
以下の説明では上記(5A)のことを、「(5A)原料化合物」と称する。(5A)原料化合物は、改質処理を施すことにより(5)改質体群となる。
製造方法(a3):(1)半導体材料と(3)溶媒とを混合する工程と、得られた混合物、(2)表面修飾剤及び(5A)原料化合物を混合する工程と、得られた混合物に改質処理を施す工程と、を含む組成物の製造方法。
製造方法(a4):(1)半導体材料、(2)表面修飾剤及び(5A)原料化合物を混合する工程と、得られた混合物と(3)溶媒とを混合する工程と、得られた混合物に改質処理を施す工程と、を含む組成物の製造方法。
(3)溶媒には、(4−1)重合体が溶解又は分散していてもよい。
上述の製造方法に含まれる混合する工程では、撹拌を行うことが分散性を高める観点から好ましい。
上述の製造方法に含まれる混合する工程において、温度には特に制限は無いが、均一に混合する観点から、0℃以上100℃以下の範囲であることが好ましく、10℃以上80℃以下の範囲であることがより好ましい。
組成物の製造方法は、(1)半導体材料の分散性を向上させる観点から、製造方法(a1)、又は製造方法(a3)であることが好ましい。
(改質処理を施す方法)
改質処理の方法は、(5A)原料化合物に対し紫外線を照射する方法、及び(5A)原料化合物と水蒸気とを反応させる方法等の公知の方法が挙げられる。以下の説明では、(5A)原料化合物と水蒸気とを反応させる処理のことを、「加湿処理」と称することがある。
中でも、改質処理を施すことが、(1)半導体材料の近傍により強固な保護領域を形成する観点から好ましい。
紫外線を照射する方法で用いられる紫外線の波長は、通常10〜400nmであり、10〜350nmが好ましく、100〜180nmがより好ましい。紫外線の発生させる光源としては、例えば、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、キセノンアークランプ、カーボンアークランプ、エキシマランプ、UVレーザー光等が挙げられる。
加湿処理を施す場合、例えば、後述する温度、及び湿度条件下で一定の時間、組成物を静置してもよく、撹拌してもよい。
加湿処理における温度は、十分に改質が進行する温度であればよい。加湿処理における温度は、例えば、5〜150℃であることが好ましく、10〜100℃であることがより好ましく、15〜80℃であることがさらに好ましい。
加湿処理における湿度は、組成物中の(5A)原料化合物に十分に水分が供給される湿度であればよい。加湿処理における湿度は、例えば30%〜100%であることが好ましく、40%〜95%であることがより好ましく、60%〜90%であることがさらに好ましい。
加湿処理に要する時間は、十分に改質が進行する時間であればよい。加湿処理に要する時間は、例えば、10分間以上1週間以下であることが好ましく、1時間以上5日間以下であることがより好ましく、2時間以上3日間以下であることがさらに好ましい。
組成物に含まれる(5A)原料化合物の分散性を高める観点から、撹拌することが好ましい。
加湿処理における水の供給は、水蒸気を含むガスを反応容器中に流通させることによってもよく、水蒸気を含む雰囲気中で撹拌することで、界面から水分を供給してもよい。
水蒸気を含むガスを反応容器中に流通させる場合、得られる組成物の耐久性が向上するため、水蒸気を含むガス流量は、0.01L/分以上100L/分以下が好ましく、0.1L/分以上10L/分以下がより好ましく、0.15L/分以上5L/分以下がさらに好ましい。水蒸気を含むガスとしては、例えば飽和量の水蒸気を含む窒素を挙げることができる。
(1)半導体材料がペロブスカイト化合物の場合、本実施形態の組成物の製造方法において(2)表面修飾剤、(3)溶媒及び(5)改質体群は、上述した(1)半導体材料の製造方法に含まれるいずれかの工程で混合させてもよい。例えば、下記製造方法(a5)であってもよく、下記製造方法(a6)であってもよい。
製造方法(a5):ペロブスカイト化合物を構成するB成分を含む化合物、X成分を含む化合物、及びA成分を含む化合物と、(2)表面修飾剤と、(5)改質体群とを第1溶媒に溶解させ溶液を得る工程と、得られた溶液と第2溶媒とを混合する工程とを含む製造方法が挙げられる。
第1溶媒、第2溶媒は、上述した溶媒と同じである。
製造方法(a6):ペロブスカイト化合物を構成するB成分を含む化合物、X成分を含む化合物、及びA成分を含む化合物と、(2)表面修飾剤と、(5)改質体群とを高温の第3溶媒に溶解させ溶液を得る工程と、溶液を冷却する工程とを含む製造方法が挙げられる。
第3溶媒は、上述した溶媒と同じである。
これらの製造方法に含まれる各工程の条件は、上述の(viii)の半導体材料の製造方法における第1の製造方法、及び第2の製造方法で条件と同様である。
((4)重合性化合物を含む液状組成物の製造方法)
(1)半導体材料、(2)表面修飾剤、(4)重合性化合物、及び(5)改質体群を含む組成物の製造方法は、例えば、下記製造方法(c1)〜(c3)が挙げられる。
製造方法(c1):(4)重合性化合物に(1)半導体材料を分散させ分散体を得る工程と、得られた分散体と(2)表面修飾剤と(5)改質体群とを混合する工程と、を含む製造方法。
製造方法(c2):(4)重合性化合物に(2)表面修飾剤と(5)改質体群とを分散させ分散体を得る工程と、得られた分散体と(1)半導体材料とを混合する工程と、を含む製造方法。
製造方法(c3):(4)重合性化合物に、(1)半導体材料と(2)表面修飾剤と(5)改質体群との混合物を分散させる工程を含む製造方法。
製造方法(c1)〜(c3)において、(1)半導体材料の分散性を高める観点から製造方法(c1)であることが好ましい。
製造方法(c1)〜(c3)において、各分散体を得る工程では、(4)重合性化合物を、各材料に滴下してもよいし、各材料を(4)重合性化合物に滴下してよい。
均一に分散しやすいため、(1)半導体材料、(2)表面修飾剤、(5)改質体群の少なくとも一つを(4)重合性化合物に滴下することが好ましい。
製造方法(c1)〜(c3)において、各混合する工程では、分散体を各材料に滴下してもよいし、各材料を分散体に滴下してもよい。
均一に分散しやすいため、(1)半導体材料、(2)表面修飾剤、(5)改質体群の少なくとも一つを分散体に滴下することが好ましい。
(4)重合性化合物には、(3)溶媒と(4−1)重合体との少なくともいずれか一方が溶解又は分散していてもよい。
(4−1)重合体を溶解又は分散させる溶媒は、特に限定されない。溶媒としては、(1)半導体材料を溶解し難いものが好ましい。
(4−1)重合体が溶解している溶媒としては、例えば、上述の第3溶媒とおなじ溶媒が挙げられる。
中でも第2溶媒は極性が低く、(1)半導体材料を溶解し難いと考えられるため好ましい。
第2溶媒の中でも、ハロゲン化炭化水素、及び炭化水素がより好ましい。
また、本実施形態の組成物の製造方法は、下記製造方法(c4)であってもよく、製造方法(c5)であってもよい。
製造方法(c4):(1)半導体材料を(3)溶媒に分散させ分散液を得る工程と、得られた分散液に、(4)重合性化合物と(4−1)重合体との少なくとも一方を混合して混合液を得る工程と、得られた混合液と(2)表面修飾剤と(5)改質体群とを混合する工程とを有する、組成物の製造方法。
製造方法(c5):(1)半導体材料を(3)溶媒に分散させ分散液を得る工程と、得られた分散液と(2)表面修飾剤と(5A)原料化合物とを混合し、混合液を得る工程と、得られた混合液に改質処理を施し(5)改質体群を含む混合液を得る工程と、得られた混合液と(3)溶媒とを混合する工程とを有する、組成物の製造方法。
組成物の製造方法1において、(6)その他の表面修飾剤を使用するときは、(2)表面修飾剤とともに添加することができる。
<<組成物の製造方法2>>
本実施形態の組成物の製造方法としては、(1)半導体材料と、(2)表面修飾剤と、(4)重合性化合物と、(5)改質体群とを混合する工程と、(4)重合性化合物を重合させる工程と、を含む製造方法を挙げることができる。
組成物の製造方法2で得られる組成物は、(1)半導体材料、(2)表面修飾剤、(4−1)重合体、(5)改質体群の合計が組成物全体の90質量%以上であることが好ましい。
また、本実施形態の組成物の製造方法としては、(1)半導体材料と、(2)表面修飾剤と、(3)溶媒に溶解している(4−1)重合体と、(5)改質体群とを混合する工程と、(3)溶媒を除去する工程と、を含む製造方法も挙げることができる。
上述の製造方法に含まれる混合する工程には、上述の組成物の製造方法1で示した方法と同様の混合方法を用いることができる。
組成物の製造方法は、例えば、下記(d1)〜(d6)の製造方法が挙げられる。
製造方法(d1):(4)重合性化合物に(1)半導体材料を分散させ分散体を得る工程と、得られた分散体と(2)表面修飾剤と(5)改質体群とを混合する工程と、(4)重合性化合物を重合させる工程と、を含む製造方法。
製造方法(d2):(4−1)重合体を溶解させた(3)溶媒に(1)半導体材料を分散させ分散体を得る工程と、得られた分散体と(2)表面修飾剤と(5)改質体群とを混合する工程と、溶媒を除去する工程と、を含む製造方法。
製造方法(d3):(4)重合性化合物に(2)表面修飾剤と(5)改質体群とを分散させ分散体を得る工程と、得られた分散体と(1)半導体材料とを混合する工程と、(4)重合性化合物を重合させる工程と、を含む製造方法。
製造方法(d4):(4−1)重合体を溶解させた(3)溶媒に(2)表面修飾剤と(5)改質体群とを分散させ分散体を得る工程と、得られた分散体と(1)半導体材料とを混合する工程と、溶媒を除去する工程と、を含む製造方法。
製造方法(d5):(4)重合性化合物に、(1)半導体材料と(2)表面修飾剤と(5)改質体群との混合物を分散させる工程と、(4)重合性化合物を重合させる工程と、を含む製造方法。
製造方法(d6):(4−1)重合体を溶解させた(3)溶媒に、(1)半導体材料と(2)表面修飾剤と(5)改質体群との混合物を分散させる工程と、溶媒を除去する工程と、を含む製造方法。
製造方法(d2)、(d4)及び(d6)に含まれる、(3)溶媒を除去する工程は、室温で静置し、自然乾燥させる工程であってもよいし、真空乾燥機を用いた減圧乾燥であってもよいし、加熱によって(3)溶媒を蒸発させる工程であってもよい。
(3)溶媒を除去する工程では、例えば、0℃以上300℃以下で、1分間以上7日間以下乾燥させることで、(3)溶媒を除去することができる。
製造方法(d1)、(d3)及び(d5)に含まれる、(4)重合性化合物を重合させる工程は、ラジカル重合などの公知の重合反応を適宜用いることで行うことができる。
例えばラジカル重合の場合は、(1)半導体材料と、(2)表面修飾剤と、(4)重合性化合物と、(5)改質体群との混合物に、ラジカル重合開始剤を添加し、ラジカルを発生させることで重合反応を進行させることができる。
ラジカル重合開始剤は特に限定されるものではないが、例えば、光ラジカル重合開始剤等が挙げられる。
上記光ラジカル重合開始剤としては、例えば、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド等が挙げられる。
組成物の製造方法2において、(6)その他の表面修飾剤を使用するときは、(2)表面修飾剤とともに添加することができる。
<<組成物の製造方法3>>
また、本実施形態の組成物の製造方法は、下記(d7)の製造方法も採用することができる。
製造方法(d7):(1)半導体材料と、(2)表面修飾剤と、(4−1)重合体とを溶融混練する工程を含む製造方法。
製造方法(d8):(1)半導体材料と、(2)表面修飾剤と、(4−1)重合体と、(5A)原料化合物とを溶融混練する工程と、(4−1)重合体が溶融した状態で改質処理を施す工程と、を含む製造方法。
製造方法(d9):(1)半導体材料と、(2)表面修飾剤とを含む液状組成物を製造する工程と、得られた液状組成物から固形分を取り出す工程と、得られた固形分と(4−1)重合体とを溶融混練する工程と、を含む製造方法。
製造方法(d10):(1)半導体材料と、(2)表面修飾剤と、(5)改質体群を含む液状組成物を製造する工程と、得られた液状組成物から固形分を取り出す工程と、得られた固形分と(4−1)重合体とを溶融混練する工程と、を含む製造方法。
製造方法(d11):(1)半導体材料と、(2)表面修飾剤とを含む液状組成物を製造する工程と、得られた液状組成物から固形分を取り出す工程と、得られた固形分と、(5)改質体群と、(4−1)重合体とを溶融混練する工程と、を含む製造方法。
製造方法(d7)〜(d11)の溶融混練する工程では、(4−1)重合体と他の材料との混合物を溶融混練してもよく、溶融した(4−1)重合体に他の材料を添加してもよい。「他の材料」とは、(4−1)重合体の他に各製造方法で用いる材料を指し、具体的には(1)半導体材料、(2)表面修飾剤、(5A)原料化合物及び(5)改質体群を指す。
製造方法(d11)の溶融混練する工程で添加する(5)改質体群は、(5A)原料化合物を改質処理することで得られる。
製造方法(d7)〜(d11)において(4−1)重合体を溶融混練する方法としては、重合体の混練方法として公知の方法を採用することができる。例えば、単軸押出機、又は二軸押出機を用いた押出加工を採用することができる。
製造方法(d8)の改質処理を施す工程は、上述した方法を採用することができる。
製造方法(d9)及び(d11)の液状組成物を製造する工程は、上述の製造方法(a1)又は(a2)を採用することができる。
製造方法(d10)の液状組成物を製造する工程は、上述の製造方法(a3)又は(a4)を採用することができる。
製造方法(d9)〜(d11)の固形分を取り出す工程は、例えば加熱、減圧、送風及びこれらの組み合わせにより、液状組成物から液状組成物を構成する(3)溶媒及び(4)重合性化合物を除去することで行う。
組成物の製造方法3において、(6)その他の表面修飾剤を使用するときは、(2)表面修飾剤とともに添加することができる。
≪ペロブスカイト化合物の測定≫
本実施形態の組成物に含まれるペロブスカイト化合物の量は、誘導結合プラズマ質量分析計ICP−MS(例えば、PerkinElmer社製、ELAN DRCII)、及びイオンクロマトグラフ(例えば、サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製、Integrion)を用いて測定することができる。
ペロブスカイト化合物をN,N−ジメチルホルムアミド等の良溶媒を用いて溶解した後に測定を行う。
≪(5)改質体群に含まれるSi元素の濃度測定≫
本実施形態の組成物に含まれる(5)改質体群の含有するSi元素の濃度(μg/g)は、誘導結合プラズマ質量分析計ICP−MS(例えば、PerkinElmer社製、ELAN DRCII)を用いて測定する。
それぞれの測定は、N,N−ジメチルホルムアミド等の良溶媒と(5)改質体群との溶液を用いて行う。
≪発光スペクトルの測定≫
本実施形態の組成物の発光スペクトルは、絶対PL量子収率測定装置(例えば、浜松ホトニクス株式会社製、C9920−02)を用いて、励起光450nm、室温、大気下で測定する。
≪量子収率の測定≫
本実施形態の組成物の量子収率は、絶対PL量子収率測定装置(例えば、浜松ホトニクス株式会社製、C9920−02)を用いて、励起光450nm、室温、大気下で測定する。
≪耐熱性の評価≫
本実施形態の組成物をホットプレート上で260℃、2分間加熱し、加熱前後の量子収率を測定して、下記の式を用いて維持率を評価する。
維持率(%)=耐熱性試験後の量子収率÷耐熱性試験前の量子収率×100
実施形態の組成物は、上記のそれぞれの測定方法において、維持率が、20%以上であってもよく、40%以上であってもよく、60%以上であってもよく、80%以上であってもよく、85%以上であってもよい。組成物の耐熱性の作用が高いことから、維持率は高いほうがよい。
<<フィルム>>
本実施形態に係るフィルムは、上述の組成物を形成材料とする。例えば、本実施形態に係るフィルムは、(1)半導体材料、(2)表面修飾剤、及び(4−1)重合体を含み、(1)半導体材料、(2)表面修飾剤、及び(4−1)重合体の合計がフィルム全体の90質量%以上である。
フィルム形状は特に限定されるものではなく、シート状、バー状等の任意の形状であることができる。本明細書において「バー状の形状」とは、例えば、一方向に延在する平面視帯状の形状を意味する。平面視帯状の形状としては、各辺の長さが異なる板状の形状が例示される。
フィルムの厚みは、0.01μm〜1000mmであってもよく、0.1μm〜10mmであってもよく、1μm〜1mmであってもよい。
本明細書において前記フィルムの厚みは、フィルムの縦、横、高さの中で最も値の小さい辺を「厚さ方向」としたときの、フィルムの厚さ方向のおもて面と裏面との間の距離を指す。具体的には、マイクロメータを用い、フィルムの任意の3点においてフィルムの厚みを測定し、3点の測定値の平均値を、フィルムの厚みとする。
フィルムは、単層であってもよく、複層であってもよい。複層の場合、各層は同一の種類の組成物が用いられていてもよく、互いに異なる種類の組成物が用いられていてもよい。
<<積層構造体>>
本実施形態に係る積層構造体は、複数の層を有し、少なくとも一層が、上述のフィルムである。
積層構造体が有する複数の層のうち、上述のフィルム以外の層としては、基板、バリア層、光散乱層等の任意の層が挙げられる。
積層されるフィルムの形状は特に限定されるものではなく、シート状、バー状等の任意の形状であることができる。
(基板)
基板は、特に制限はないが、フィルムであってもよい。基板は、光透過性を有するものが好ましい。光透過性を有する基板を有する積層構造体では、(1)半導体材料が発した光を取り出しやすいため好ましい。
基板の形成材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリマーや、ガラスなどの公知の材料を用いることができる。
例えば、積層構造体において、上述のフィルムを、基板上に設けていてもよい。
図1は、本実施形態の積層構造体の構成を模式的に示す断面図である。第1の積層構造体1aは、第1の基板20及び第2の基板21の間に、本実施形態のフィルム10が設けられている。フィルム10は、封止層22によって封止されている。
本発明の一つの側面は、第1の基板20と、第2の基板21と、第1の基板20と第2の基板21との間に位置する本実施形態に係るフィルム10と、封止層22と、を有する積層構造体であって、封止層22が、フィルム10の第1の基板20、及び第2の基板21と接していない面上に配置されることを特徴とする積層構造体1aである。
(バリア層)
本実施形態に係る積層構造体が有していてもよい層としては、特に制限は無いが、バリア層が挙げられる。外気の水蒸気、及び大気中の空気から前述の組成物を保護する観点から、バリア層を含んでいてもよい。
バリア層は、特に制限は無いが、発光した光を取り出す観点から、透明なものが好ましい。バリア層としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリマーや、ガラス膜などの公知のバリア層を用いることができる。
(光散乱層)
本実施形態に係る積層構造体が有していてもよい層としては、特に制限は無いが、光散乱層が挙げられる。入射した光を有効に利用する観点から、光散乱層を含んでいてもよい。
光散乱層は、特に制限は無いが、発光した光を取り出す観点から、透明なものが好ましい。光散乱層としては、シリカ粒子などの光散乱粒子や、増幅拡散フィルムなどの公知の光散乱層を用いることができる。
<<発光装置>>
本実施形態に係る発光装置は、本実施形態のフィルム又は積層構造体と、光源とを合せることで得ることができる。発光装置は、光源から発光した光を、光源の光射出方向に設置したフィルム又は積層構造体に照射することで、フィルム又は積層構造体を発光させ、光を取り出す装置である。
発光装置における積層構造体が有する複数の層のうち、上述のフィルム、基板、バリア層、光散乱層以外の層としては、光反射部材、輝度強化部、プリズムシート、導光板、要素間の媒体材料層等の任意の層が挙げられる。
本発明の一つの側面は、プリズムシート50と、導光板60と、第1の積層構造体1aと、光源30と、がこの順に積層された発光装置2である。
(光源)
本実施形態の発光装置を構成する光源としては、(1)半導体材料の吸収波長帯に含まれる光を射出する光源を用いる。例えば、上述のフィルム、又は積層構造体中の半導体材料を発光させるという観点から、600nm以下の発光波長を有する光源が好ましい。光源としては、例えば、青色発光ダイオードなどの発光ダイオード(LED)、レーザー、ELなどの公知の光源を用いることができる。
(光反射部材)
本実施形態の発光装置を構成する積層構造体が有していてもよい層としては、特に制限は無いが、光反射部材が挙げられる。光反射部材を有する発光装置は、光源の光を効率的にフィルム、又は積層構造体に向かって照射することができる。
光反射部材は、特に制限は無いが、反射フィルムであっても良い。反射フィルムとしては、例えば、反射鏡、反射粒子のフィルム、反射金属フィルムや反射体などの公知の反射フィルムを用いることができる。
(輝度強化部)
本実施形態の発光装置を構成する積層構造体が有していてもよい層としては、特に制限は無いが、輝度強化部が挙げられる。光の一部分を、光が伝送された方向に向かって反射して戻す観点から、輝度強化部を含んでいてもよい。
(プリズムシート)
本実施形態の発光装置を構成する積層構造体が有していてもよい層としては、特に制限は無いが、プリズムシートが挙げられる。プリズムシートは、代表的には、基材部とプリズム部とを有する。なお、基材部は、隣接する部材に応じて省略してもよい。
プリズムシートは、任意の適切な接着層(例えば、接着剤層、粘着剤層)を介して隣接する部材に貼り合わせることができる。
発光装置を後述のディスプレイに用いる場合、プリズムシートは、視認側とは反対側(背面側)に凸となる複数の単位プリズムが並列されて構成されている。プリズムシートの凸部を背面側に向けて配置することにより、プリズムシートを透過する光が集光されやすくなる。また、プリズムシートの凸部を背面側に向けて配置すれば、凸部を視認側に向けて配置する場合と比較して、プリズムシートに入射せずに反射する光が少なく、輝度の高いディスプレイを得ることができる。
(導光板)
本実施形態の発光装置を構成する積層構造体が有していてもよい層としては、特に制限は無いが、導光板が挙げられる。導光板としては、例えば、横方向からの光を厚さ方向に偏向可能となるよう、背面側にレンズパターンが形成された導光板、背面側と視認側とのいずれか一方又は両方にプリズム形状等が形成された導光板など、任意の適切な導光板を用いることができる。
(要素間の媒体材料層)
本実施形態の発光装置を構成する積層構造体が有していてもよい層としては、特に制限は無いが、隣接する要素(層)間の光路上に1つ以上の媒体材料からなる層(要素間の媒体材料層)が挙げられる。
要素間の媒体材料層に含まれる1つ以上の媒体には、特に制限は無いが、真空、空気、ガス、光学材料、接着剤、光学接着剤、ガラス、ポリマー、固体、液体、ゲル、硬化材料、光学結合材料、屈折率整合又は屈折率不整合材料、屈折率勾配材料、クラッディング又は抗クラッディング材料、スペーサー、シリカゲル、輝度強化材料、散乱又は拡散材料、反射又は抗反射材料、波長選択性材料、波長選択性抗反射材料、色フィルター、又は上記技術分野で既知の好適な媒体、が含まれる。
本実施形態の発光装置の具体例としては、例えば、ELディスプレイや液晶ディスプレイ用の波長変換材料を備えたものが挙げられる。
具体的には、以下の(E1)〜(E4)の各構成を挙げることができる。
構成(E1):本実施形態の組成物をガラスチューブ等の中に入れて封止し、これを導光板の端面(側面)に沿うように、光源である青色発光ダイオードと導光板の間に配置して、青色光を緑色光や赤色光に変換するバックライト(オンエッジ方式のバックライト)。
構成(E2):本実施形態の組成物をシート化し、これを2枚のバリアーフィルムで挟んで封止したフィルムを、導光板の上に設置して、導光板の端面(側面)に置かれた青色発光ダイオードから導光板を通して前記シートに照射される青色の光を緑色光や赤色光に変換するバックライト(表面実装方式のバックライト)。
構成(E3):本実施形態の組成物を、樹脂等に分散させて青色発光ダイオードの発光部近傍に設置し、照射される青色の光を緑色光や赤色光に変換するバックライト(オンチップ方式のバックライト)。
構成(E4):本実施形態の組成物を、レジスト中に分散させて、カラーフィルター上に設置し、光源から照射される青色の光を緑色光や赤色光に変換するバックライト。
また、本実施形態に係る発光装置の具体例としては、本実施形態の組成物を成形し、光源である青色発光ダイオードの後段に配置して、青色光を緑色光や赤色光に変換して白色光を発する照明が挙げられる。
<<ディスプレイ>>
図2に示すように、本実施形態のディスプレイ3は、液晶パネル40と、前述の発光装置2とを視認側からこの順に備える。発光装置2は、第2の積層構造体1bと光源30とを備える。第2の積層構造体1bは、前述の第1の積層構造体1aが、プリズムシート50と、導光板60と、をさらに備えたものである。ディスプレイは、任意の適切なその他の部材をさらに備えていてもよい。
本発明の一つの側面は、液晶パネル40と、プリズムシート50と、導光板60と、第1の積層構造体1aと、光源30と、がこの順に積層された液晶ディスプレイ3である。
(液晶パネル)
上記液晶パネルは、代表的には、液晶セルと、液晶セルの視認側に配置された視認側偏光板と、液晶セルの背面側に配置された背面側偏光板とを備える。視認側偏光板及び背面側偏光板は、それぞれの吸収軸が実質的に直交又は平行となるようにして配置され得る。
(液晶セル)
液晶セルは、一対の基板と、一対の基板間に挟持された表示媒体としての液晶層とを有する。一般的な構成においては、一方の基板に、カラーフィルター及びブラックマトリクスが設けられており、他方の基板に、液晶の電気光学特性を制御するスイッチング素子と、このスイッチング素子にゲート信号を与える走査線及びソース信号を与える信号線と、画素電極及び対向電極とが設けられている。上記基板の間隔(セルギャップ)は、スペーサー等によって制御できる。上記基板の液晶層と接する側には、例えば、ポリイミドからなる配向膜等を設けることができる。
(偏光板)
偏光板は、代表的には、偏光子と、偏光子の両側に配置された保護層とを有する。偏光子は、代表的には、吸収型偏光子である。
偏光子としては、任意の適切な偏光子が用いられる。例えば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着させて一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等ポリエン系配向フィルム等が挙げられる。これらの中でも、ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素などの二色性物質を吸着させて一軸延伸した偏光子が、偏光二色比が高く、特に好ましい。
<<組成物の用途>>
本実施形態の組成物の用途としては、以下のような用途を挙げることができる。
<LED>
本実施形態の組成物は、例えば、発光ダイオード(LED)の発光層の材料として用いることができる。
本実施形態の組成物を含むLEDとしては、例えば、本実施形態の組成物とZnSなどの導電性粒子を混合して膜状に積層し、片面にn型輸送層を積層し、もう片面にp型輸送層を積層した構造をしており、電流を流すことで、p型半導体の正孔と、n型半導体の電子が接合面の組成物に含まれる(1)及び(2)の粒子中で電荷を打ち消すことで発光する方式が挙げられる。
<太陽電池>
本実施形態の組成物は、太陽電池の活性層に含まれる電子輸送性材料として利用することができる。
前記太陽電池としては、構成は特に限定されないが、例えば、フッ素ドープされた酸化スズ(FTO)基板、酸化チタン緻密層、多孔質酸化アルミニウム層、本実施形態の組成物を含む活性層、2,2’,7,7’−tetrakis(N,N’−di−p−methoxyphenylamine)−9,9’−spirobifluorene (Spiro−MeOTAD)などのホール輸送層、及び銀(Ag)電極をこの順で有する太陽電池が挙げられる。
酸化チタン緻密層は、電子輸送の機能、FTOのラフネスを抑える効果、及び逆電子移動を抑制する機能を有する。
多孔質酸化アルミニウム層は、光吸収効率を向上させる機能を有する。
活性層に含まれる、本実施形態の組成物は、電荷分離及び電子輸送の機能を有する。
<センサー>
本実施形態の組成物は、X線撮像装置及びCMOSイメージセンサーなどの固体撮像装置用のイメージ検出部(イメージセンサー)、指紋検出部、顔検出部、静脈検出部及び虹彩検出部などの生体の一部分の所定の特徴を検出する検出部、パルスオキシメーターなどの光学バイオセンサーの検出部に使用する含まれる光電変換素子(光検出素子)材料として利用することができる。
<<フィルムの製造方法>>
フィルムの製造方法は、例えば、下記(e1)〜(e3)の製造方法が挙げられる。
製造方法(e1):液状組成物を塗工して塗膜を得る工程と、塗膜から(3)溶媒を除去する工程と、を含むフィルムの製造方法。
製造方法(e2):(4)重合性化合物を含む液状組成物を塗工して塗膜を得る工程と、得られた塗膜に含まれる(4)重合性化合物を重合させる工程と、を含むフィルムの製造方法。
製造方法(e3):上述の製造方法(d1)〜(d6)で得られた組成物を成形加工するフィルムの製造方法。
上記製造方法(e1)(e2)で製造したフィルムは、製造位置から剥離して用いてもよい。
<<積層構造体の製造方法>>
積層構造体の製造方法は、例えば、下記(f1)〜(f3)の製造方法が挙げられる。
製造方法(f1):液状組成物を製造する工程と、得られた液状組成物を基板上に塗工する工程と、得られた塗膜から(3)溶媒を除去する工程と、を含む積層構造体の製造方法。
製造方法(f2):フィルムを基板に張り合わせる工程を含む積層構造体の製造方法。
製造方法(f3):(4)重合性化合物を含む液状組成物を製造する工程と、得られた液状組成物を基板上に塗工する工程と、得られた塗膜に含まれる(4)重合性化合物を重合させる工程と、を含む製造方法。
製造方法(f1)、(f3)における液状組成物を製造する工程は、上述の製造方法(c1)〜(c5)を採用することができる。
製造方法(f1)、(f3)における液状組成物を基板上に塗工する工程は、特に制限は無いが、グラビア塗布法、バー塗布法、印刷法、スプレー法、スピンコーティング法、ディップ法、ダイコート法などの、公知の塗布、塗工方法を用いることができる。
製造方法(f1)における(3)溶媒を除去する工程は、上述した製造方法(d2)、(d4)、(d6)に含まれる(3)溶媒を除去する工程と同様の工程とすることができる。
製造方法(f3)における(4)重合性化合物を重合させる工程は、上述した製造方法(d1)、(d3)、(d5)に含まれる(4)重合性化合物を重合させる工程と同様の工程とすることができる。
製造方法(f2)におけるフィルムを基板に張り合わせる工程では、任意の接着剤を用いることができる。
接着剤は、(1)半導体材料を溶解しない物であれば特に制限は無く、公知の接着剤を用いることができる。
積層構造体の製造方法は、得られた積層構造体に、さらに任意のフィルムを張り合わせる工程を含んでいてもよい。
張り合わせる任意のフィルムとしては、例えば、反射フィルム、拡散フィルムが挙げられる。
フィルムを張り合わせる工程では、任意の接着剤を用いることができる。
上述の接着剤は、(1)半導体材料を溶解しない物であれば特に制限は無く、公知の接着剤を用いることができる。
<<発光装置の製造方法>>
例えば、上述の光源と、光源から射出される光の光路上に上述のフィルム、又は積層構造体を設置する工程とを含む製造方法が挙げられる。
なお、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(アミン化合物に含まれるN含有量の測定)
実施例1〜3で得られた組成物のX線光電子分光(XPS)(Quantera SXM、アルバック・ファイ株式会社製、AlKα線光電子取り出し角45度、アパーチャー直径を100μm、表面汚染炭化水素のC 1sに帰属されるピークを284.6eVとして帯電補正の基準として使用)測定により、組成物に含まれるペロブスカイト中のPbのモルとアミン化合物中のNのモルとの比(N/Pb(モル比))を算出した。XPS測定は、ペロブスカイトを含む組成物0.05mLを1cm×1cmのガラス基板にキャスト、乾燥した後に行った。
(ペロブスカイト化合物の濃度測定)
実施例1〜3、及び比較例1で得られた組成物におけるペロブスカイト化合物の濃度は以下の方法により測定した。
まず、後述の方法で得られた(1)半導体材料を、精秤したトルエンに再分散させることで分散液を得た。次いで、得られた分散液に、N,N−ジメチルホルムアミドを添加することでペロブスカイト化合物を溶解させた。
その後、ICP−MS(PerkinElmer社製、ELAN DRCII)を用いて分散液に含まれるCs及びPbを定量した。また、イオンクロマトグラフ(サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製、Integrion)を用いて分散液に含まれるBrを定量した。各測定値の合計から分散液に含まれるペロブスカイト化合物の質量を求め、ペロブスカイト化合物の質量とトルエン量とから分散液濃度を求めた。
(量子収率の測定)
実施例1〜3、及び比較例1で得られた組成物の量子収率を、絶対PL量子収率測定装置(浜松ホトニクス株式会社製、C9920−02)を用いて、励起光450nm、室温、大気下で測定した。
(耐熱性評価)
実施例1〜3、及び比較例1で得られた組成物をホットプレート上で、260℃で、2分間加熱し耐熱性試験を行った。耐熱性試験前後の量子収率を測定して、下記の式を用いて維持率を求めた。こうして求めた維持率が高いほど耐熱性が高いと評価できる。
維持率(%)=耐熱性試験後の量子収率÷耐熱性試験前の量子収率×100
(透過型電子顕微鏡による(1)半導体材料の観察)
(1)半導体材料は透過型電子顕微鏡(日本電子株式会社製、JEM−2200FS)を用いて観察した。観察用の試料は、組成物から支持膜付きグリッドに(1)半導体材料を採取することで得た。観察条件は、加速電圧を200kVとした。
得られた電子顕微鏡写真に写る半導体材料の像を、2本の平行線で挟んだときの平行線の間隔をフェレー径として求めた。20個の半導体材料のフェレー径の算術平均値を求め、平均のフェレー径を求めた。
(ペロブスカイト化合物のB成分と、改質体のSi元素とのモル比[Si/B]の算出)
ペロブスカイト化合物のB成分である金属イオンの物質量(B)(単位:モル)は、誘導結合プラズマ質量分析(ICP−MS)によって、B成分である金属の質量を測定し、測定値を物質量に換算して求めた。
改質体のSi元素の物質量(Si)は、用いた改質体の原料化合物の質量を物質量に換算した値と、単位質量の原料化合物に含まれるSi量(物質量)とから求めた。原料化合物の単位質量とは、原料化合物が低分子化合物であれば原料化合物の分子量であり、原料化合物が高分子化合物であれば原料化合物の繰り返し単位の分子量である。
Si元素の物質量(Si)と、ペロブスカイト化合物のB成分である金属イオンの物質量(B)とから、モル比[Si/B]を算出した。
[実施例1]
炭酸セシウム0.814gと、1−オクタデセンの溶媒40mLと、オレイン酸2.5mLとを混合した。マグネチックスターラーで攪拌して、窒素を流しながら150℃で1時間加熱して炭酸セシウム溶液を調製した。
臭化鉛(PbBr2)0.276gを1−オクタデセンの溶媒20mLと混合した。マグネチックスターラーで攪拌して窒素を流しながら120℃の温度で1時間加熱した後、オレイン酸2mL、及びN,N−ジメチル−n−オクタデシルアミン2.117mLを添加して臭化鉛分散液を調製した。
臭化鉛分散液を130℃の温度に昇温した後、上述の炭酸セシウム溶液を1.6mL添加した。添加後、反応容器を氷水に漬けることで、室温まで降温し、分散液を得た。
次いで、分散液を10000rpm、5分間遠心分離し、沈殿物を分離した後、酢酸エチル15mL、及びトルエン5mLを加えて分散させた後に再度10000rpm、5分間で遠心分離し、沈殿物を分離して洗浄した。洗浄を3度実施した後、沈殿物のペロブスカイト化合物を得た。ペロブスカイト化合物をトルエン10mLに分散させた後に、再度0.5mLを分取して、トルエン4.5mLに分散させることで、ペロブスカイト化合物及び溶媒を含む分散液を得た。
ICP−MS、及びイオンクロマトグラフによって測定したペロブスカイト化合物の濃度は、1200ppm(μg/g)であった。XPSによって測定したN/Pbモル比は0.32であった。
溶媒を自然乾燥させて回収した化合物のX線回折パターンをX線回折測定装置(XRD、Cu Kα線、X’pert PRO MPD、スペクトリス社製)で測定した所、2θ=14°の位置に(hkl)=(001)由来のピークを有しており、3次元のペロブスカイト型結晶構造を有していることを確認した。
次いで上述の分散液にオルガノポリシラザン(Durazane 1500 Slow Cure、メルクパフォーマンスマテリアルズ株式会社製: 0.967g/cm3)を100μL混合した。分散液において、オルガノポリシラザンに含まれるSi元素とペロブスカイト化合物に含まれるPb元素とのモル比はSi/Pb=172であった。
上述の分散液を25℃、80%の湿度条件で、スターラーで攪拌しながら、1日間改質処理した。
上述の改質処理後の分散液50μLを1cm×1cmサイズのガラス基板上にキャストし、自然乾燥させたのち、100℃で12時間ベーク処理して組成物を得た。耐熱性試験前後の量子収率を測定して維持率を算出すると、維持率は42.7%であった。結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例1と同様の方法で、ペロブスカイト化合物及びN,N−ジメチル−n−オクタデシルアミンを含む分散液を得た。
次いで上述の分散液にオルガノポリシラザン(Durazane 1500 Rapid Cure、メルクパフォーマンスマテリアルズ株式会社製:0.967g/cm3)を100μL混合した。分散液において、オルガノポリシラザンに含まれるSi元素とペロブスカイト化合物に含まれるPb元素とのモル比はSi/Pb=50.4であった。
上述の分散液を25℃、80%の湿度条件で、スターラーで攪拌しながら、1日間改質処理した。
上述の改質処理後の分散液50μLを1cm×1cmサイズのガラス基板上にキャストし、自然乾燥させたのち、100℃で12時間ベーク処理して組成物を得た。耐久試験前後の量子収率を測定して維持率を算出すると、維持率は86.4%であった。結果を表1に示す。
[実施例3]
オルガノポリシラザン(Durazane 1500 Rapid Cure、メルクパフォーマンスマテリアルズ株式会社製:0.967g/cm3)の添加量を300μLとする以外は、実施例2と同様の方法で組成物を得た。分散液中のオルガノポリシラザンに含まれるSi元素とペロブスカイト化合物に含まれるPb元素とのモル比はSi/Pb=151であった。
上述の分散液50μLを1cm×1cmサイズのガラス基板上にキャストし、自然乾燥させたのち、100℃で12時間ベーク処理して組成物を得た。耐熱性試験前後の量子収率を測定して維持率を算出すると、維持率は77.9%であった。結果を表1に示す。
[比較例1]
炭酸セシウム0.814gと、1−オクタデセンの溶媒40mLと、オレイン酸2.5mLとを混合した。マグネチックスターラーで攪拌して、窒素を流しながら150℃で1時間加熱して炭酸セシウム溶液を調製した。
臭化鉛(PbBr2)0.276gを1−オクタデセンの溶媒20mLと混合した。マグネチックスターラーで攪拌して窒素を流しながら120℃の温度で1時間加熱した後、オレイン酸2mL、及びオレイルアミン2mLを添加して臭化鉛分散液を調製した。
臭化鉛分散液を160℃の温度に昇温した後、上述の炭酸セシウム溶液を1.6mL添加した。添加後、反応容器を氷水に漬けることで、室温まで降温し、分散液を得た。
次いで、分散液を10000rpm、5分間遠心分離し、沈殿物のペロブスカイト化合物を得た。ペロブスカイト化合物をトルエン5mLに分散させた後に、再度0.5mLを分取して、トルエン4.5mLに分散させることで、ペロブスカイト化合物及びオレイルアミンを含む分散液を得た。
ICP−MS、及びイオンクロマトグラフによって測定したペロブスカイト化合物の濃度は、2000ppm(μg/g)であった。
溶媒を自然乾燥させて回収した化合物のX線回折パターンをX線回折測定装置(XRD、Cu Kα線、X’pert PRO MPD、スペクトリス社製)で測定した所、2θ=14°の位置に(hkl)=(001)由来のピークを有しており、3次元のペロブスカイト型結晶構造を有していることを確認した。
TEMで観察したペロブスカイト化合物の平均のフェレー径は11nmであった。
トルエンでペロブスカイト化合物の濃度が200ppm(μg/g)になるように希釈した後、量子収率測定装置によって測定した量子収率は30%であった。
次いで上述のペロブスカイト化合物及び溶媒を含む分散液1にオルガノポリシラザン(Durazane 1500 Slow Cure、メルクパフォーマンスマテリアルズ株式会社製:0.967g/cm3)を100μL混合した。分散液において、オルガノポリシラザンに含まれるSi元素とペロブスカイト化合物に含まれるPb元素とのモル比はSi/Pb=76であった。
上述の分散液を25℃、80%の湿度条件で、スターラーで攪拌しながら、1日間改質処理した。
上述の改質処理後の分散液50μLを1cm×1cmサイズのガラス基板上にキャストし、自然乾燥させたのち、100℃で12時間ベーク処理して組成物を得た。耐熱性試験前後の量子収率を測定して維持率を算出すると、維持率は8%であった。結果を表1に示す。
上記の結果から、本発明を適用した実施例1〜3に係る組成物は、本発明を適用しない比較例1の組成物と比べて、優れた耐熱性を有していることが確認できた。
[参考例1]
実施例1〜3に記載の組成物を、ガラスチューブ等の中に入れて封止した後に、これを光源である青色発光ダイオードと導光板の間に配置することで、青色発光ダイオードの青色光を緑色光や赤色光に変換することができるバックライトを製造する。
[参考例2]
実施例1〜3に記載の組成物をシート化する事でフィルムを得ることができ、これを2枚のバリアーフィルムで挟んで封止したフィルムを導光板の上に設置することで、導光板の端面(側面)に置かれた青色発光ダイオードから導光板を通して前記シートに照射される青色の光を緑色光や赤色光に変換することができるバックライトを製造する。
[参考例3]
実施例1〜3に記載の組成物を、青色発光ダイオードの発光部近傍に設置することで照射される青色の光を緑色光や赤色光に変換することができるバックライトを製造する。
[参考例4]
実施例1〜3に記載の組成物とレジストを混合した後に、溶媒を除去する事で波長変換材料を得ることができる。得られた波長変換材料を光源である青色発光ダイオードと導光板の間や、光源であるOLEDの後段に配置することで、光源の青色光を緑色光や赤色光に変換することができるバックライトを製造する。
[参考例5]
実施例1〜3に記載の組成物をZnSなどの導電性粒子を混合して成膜し、片面にn型輸送層を積層し、もう片面をp型輸送層で積層することでLEDを得る。電流を流すことによりp型半導体の正孔と、n型半導体の電子が接合面のペロブスカイト化合物中で電荷を打ち消されることで発光させることができる。
[参考例6]
フッ素ドープされた酸化スズ(FTO)基板の表面上に、酸化チタン緻密層を積層させ、その上から多孔質酸化アルミニウム層を積層し、その上に実施例1〜3に記載の組成物を積層し、溶媒を除去した後にその上から2,2‘−,7,7’−tetrakis−(N,N‘−di−p−methoxyphenylamine)−9,9’−spirobifluorene (Spiro−OMeTAD)などのホール輸送層を積層し、その上に銀(Ag)層を積層し、太陽電池を作製する。
[参考例7]
実施例1〜3に記載の組成物の溶媒を除去して成形する事で本実施形態の組成物を得ることができ、これを青色発光ダイオードの後段に設置することで、青色発光ダイオードから組成物に照射される青色の光を緑色光や赤色光に変換して白色光を発するレーザーダイオード照明を製造する。
[参考例8]
実施例1〜3に記載の組成物の溶媒を除去して成形する事で本実施形態の組成物を得ることができる。得られた組成物を光電変換層の一部とすることで、光を検知する検出部に使用する含まれる光電変換素子(光検出素子)材料を製造する。光電変換素子材料は、X線撮像装置及びCMOSイメージセンサーなどの固体撮像装置用のイメージ検出部(イメージセンサー)、指紋検出部、顔検出部、静脈検出部及び虹彩検出部などの生体の一部分の所定の特徴を検出する検出部、パルスオキシメーターなどの光学バイオセンサーに用いられる。