以下、本発明の実施の形態による建設機械として油圧ショベルを例に挙げて、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1において、建設機械の代表例である油圧ショベル1は、土砂の掘削作業等に用いられる。実施の形態による油圧ショベル1は、超大型のバックホウ式の油圧ショベルである。油圧ショベル1は、自走可能なクローラ式の下部走行体2と、下部走行体2上に旋回可能に設けられた上部旋回体3と、上部旋回体3の前側に俯仰の動作(回動)が可能に取付けられた作業装置(フロント)9とを含んで構成されている。下部走行体2および上部旋回体3は、車体(基体)を構成している。下部走行体2は、走行動作を行うための油圧モータ2Aを備えている。
上部旋回体3(旋回体)は、旋回装置4によって下部走行体2に対して旋回駆動する。上部旋回体3は、旋回装置4を介して下部走行体2に取付けられている。旋回装置4は、上部旋回体3を旋回駆動させる油圧モータ4Aを備えている。上部旋回体3は、支持構造体をなし前後方向の前側に作業装置9が取付けられた旋回フレーム5と、旋回フレーム5の左前側に搭載され運転室を形成するキャブ6と、キャブ6の後側に位置して旋回フレーム5に搭載されたエンジン22、油圧ポンプ23、パイロットポンプ26、コントロールバルブ32(図2参照)等を収容する建屋カバー7と、旋回フレーム5の後側に取付けられ作業装置9との重量バランスをとるカウンタウエイト8とを含んで構成されている。
ここで、キャブ6の内部には、オペレータが着座する運転席(図示せず)が設けられている。運転席の周囲には、走行用レバー・ペダル装置および作業用レバー装置が設けられている。走行用レバー・ペダル装置は、下部走行体2の走行を行うために、オペレータによって操作される。作業用レバー装置は、上部旋回体3の旋回と作業装置9の回動を行うために、オペレータによって操作される。
なお、図2は、作業用レバー装置として、旋回用レバー装置35を示している。旋回用レバー装置35は、上部旋回体3を右旋回または左旋回させるために、コントロールバルブ32の切換操作を行うものである。
作業装置9は、フロントアクチュエータ機構である。作業装置9は、例えばブーム10、アーム11、バケット12と、これらを駆動するブームシリンダ13、アームシリンダ14、バケットシリンダ15とによって構成されている。作業装置9は、上部旋回体3の旋回フレーム5に取付けられている。
ブームシリンダ13、アームシリンダ14、および、バケットシリンダ15は、油圧ポンプ23からの圧油に基づいて伸長または縮小することにより、作業装置9の姿勢を変化させる。即ち、土砂等の掘削作業時には、作業用レバー装置のレバー操作に基づいて、ブームシリンダ13、アームシリンダ14、および、バケットシリンダ15を伸長または縮小させ、ブーム10およびアーム11を回動させつつ、バケット12を回動させる。これにより、バケット12の先端側で土砂等を掘削することができる。
次に、旋回用の油圧モータ4Aを駆動するための油圧回路21について、図2を参照しつつ説明する。
油圧回路21は、旋回用の油圧モータ4Aを駆動するためのものである。油圧回路21は、油圧モータ4Aに加え、エンジン22、油圧ポンプ23、タンク25、パイロットポンプ26、コントロールバルブ32、旋回用レバー装置35、コントローラ45等を含んで構成されている。
エンジン22は、キャブ6とカウンタウエイト8との間に位置して旋回フレーム5上に設けられている。エンジン22は、例えばディーゼルエンジンにより構成され、油圧ポンプ23、パイロットポンプ26を回転駆動するための原動機となっている。
油圧ポンプ23は、上部旋回体3の旋回フレーム5に搭載されている。油圧ポンプ23は、エンジン22によって駆動される。油圧ポンプ23は、作動油を貯溜するタンク25と共にメインの油圧源を構成する。一方、パイロットポンプ26も、エンジン22によって回転駆動される。パイロットポンプ26は、タンク25と共にパイロット油圧源を構成する。油圧ポンプ23は、吐出管路(デリベリ管路)27に圧油を吐出する。吐出管路27には、リリーフ弁28が接続されている。リリーフ弁28は、予め設定した圧力以上になると開弁し、作動油をタンク25に逃がす。吐出管路27は、コントロールバルブ32よりも上流側で、センタバイパス管路29と分岐管路30とに分岐する。パイロットポンプ26は、パイロット管路31にパイロット圧油を吐出する。
油圧ポンプ23は、作業装置9のブームシリンダ13、アームシリンダ14、バケットシリンダ15、下部走行体2の走行用の油圧モータ2A、旋回装置4の旋回用の油圧モータ4Aに圧油を供給する。即ち、油圧ポンプ23は、エンジン22によって駆動されることにより、タンク25から作動油(油)を吸入し、吸入した作動油を圧油としてコントロールバルブ32に向けて供給(吐出)する。なお、図2は、旋回用の油圧モータ4Aに対する圧油の供給と排出を制御するコントロールバルブ32のみを示している。
油圧ポンプ23は、例えば、斜板式、ラジアルピストン式または斜軸式の可変容量型油圧ポンプである。即ち、油圧ポンプ23は、押しのけ容積を可変に調整することができる。このため、油圧ポンプ23は、斜板または斜軸等からなる容量可変部23Aを有している。容量可変部23Aは、レギュレータ24によって駆動(傾転駆動)される。レギュレータ24は、コントローラ45の指令に基づいて容量可変部23Aを駆動(傾転駆動)する。これにより、油圧ポンプ23のポンプ容量(押しのけ容積)が増加または減少して、圧油の吐出流量を傾転角に応じて増加または減少させることができる。また、油圧ポンプ23は、馬力制御としてレギュレータ24によってエンジン22の馬力特性の範囲内に吐出流量が制御される。
コントロールバルブ32は、油圧ポンプ23と油圧モータ4Aとの間に接続して設けられている。コントロールバルブ32は、油圧ポンプ23の吐出管路27をタンク25に接続するセンタバイパス管路29の途中に設けられている。コントロールバルブ32は、油圧ポンプ23から油圧モータ4Aに供給する圧油の方向を切換制御する。即ち、コントロールバルブ32は、油圧モータ4Aに対する圧油の供給と排出を制御する。
コントロールバルブ32は、例えば6ポート3位置の油圧パイロット式方向制御弁により構成されている。コントロールバルブ32は、吐出管路27を介して油圧ポンプ23と接続され、センタバイパス管路29および戻り管路33を介してタンク25と接続されている。
コントロールバルブ32は、旋回用レバー装置35により操作(切換操作)される。コントロールバルブ32は、旋回用レバー装置35から出力される旋回指令に応じて油圧ポンプ23から油圧モータ4Aに供給する圧油の流量と方向を制御する。コントロールバルブ32の両端側には、一対の油圧パイロット部32A,32Bが設けられている。油圧パイロット部32A,32Bには、旋回用レバー装置35の操作に基づくパイロット圧(切換信号)が供給される。
コントロールバルブ32は、一対の流出入ポートが主管路34A,34Bを介して旋回用の油圧モータ4Aに接続されている。ここで、コントロールバルブ32は、旋回用レバー装置35の傾転操作により油圧パイロット部32A,32Bのいずれか一方にパイロット圧が供給されたときに、図2に示す中立位置(I)から切換位置(II),(III)のいずれかに切換えられる。これにより、旋回用の油圧モータ4Aは、油圧ポンプ23から供給される圧油により正方向または逆方向に回転駆動され、上部旋回体3を下部走行体2上で左方向または右方向に旋回動作させる。
旋回用レバー装置35は、コントロールバルブ32を切換操作する操作装置としての旋回操作用のレバー装置である。旋回用レバー装置35は、旋回用の油圧モータ4Aを回転駆動するときにオペレータにより傾転操作される。旋回用レバー装置35は、操作量に応じた旋回指令をコントローラ45に出力する。コントローラ45は、旋回用レバー装置35からの旋回指令に応じて比例電磁式減圧弁48,49を制御する。これにより、旋回用レバー装置35の操作量に応じたパイロット圧がコントロールバルブ32の油圧パイロット部32A,32Bに供給される。
リリーフ弁36,37は、油圧モータ4Aとコントロールバルブ32との間に位置して主管路34A,34Bの途中に接続されている。リリーフ弁36,37は、予め設定した圧力以上になると開弁し、作動油を逃がす。
チェック弁38,39は、油圧モータ4Aとコントロールバルブ32との間に位置して主管路34A,34Bの途中に接続されている。チェック弁38,39は、タンク管路40を介してタンク25に接続されている。チェック弁38,39は、油圧モータ4Aの慣性回転時等に主管路34A,34Bのいずれかが負圧になると、タンク25内の作動油を主管路34A,34B内に補給する。
旋回角速度センサ41は、旋回装置4に取り付けられている。旋回角速度センサ41は、上部旋回体3の旋回方向を検出する。具体的には、旋回角速度センサ41は、旋回停止、右旋回、左旋回のいずれの旋回動作状態にあるかを検出する。旋回角速度センサ41からの検出信号は、コントローラ45に出力される。
圧力センサ42は、主管路34Aの圧力を検出する圧力検出器である。圧力センサ42は、主管路34Aに接続され、主管路34A内の圧力を検出する。圧力センサ42からの検出信号は、コントローラ45に出力される。
圧力センサ43は、主管路34Bの圧力を検出する圧力検出器である。圧力センサ43は、主管路34Bに接続され、主管路34B内の圧力を検出する。圧力センサ43からの検出信号は、コントローラ45に出力される。
圧力センサ44は、油圧ポンプ23の吐出圧力を検出する圧力検出器である。この圧力センサ44は、例えば油圧ポンプ23とコントロールバルブ32との間で吐出管路27に接続され、吐出管路27内の圧力を検出する。圧力センサ44からの検出信号は、コントローラ45に出力される。
コントローラ45は、例えばマイクロコンピュータにより構成された制御装置である。コントローラ45は、油圧ポンプ23およびコントロールバルブ32を制御する。具体的には、コントローラ45は、油圧ポンプ23の容量制御(例えば、ポジティブコントロール)を行うと共に、コントロールバルブ32の切換制御を行う。
コントローラ45の入力側には、旋回用レバー装置35、旋回角速度センサ41、圧力センサ42〜44に接続されている。コントローラ45の出力側には、例えば比例電磁式減圧弁48,49とレギュレータ24とが接続されている。レギュレータ24は、コントローラ45から出力される制御信号に従って容量可変部23Aを駆動し、油圧ポンプ23による圧油の吐出流量を、所謂ポジティブコントロールで可変に制御する。このとき、コントローラ45は、油圧ポンプ23の吐出圧力が予め設定された所定圧力(カットオフ圧Pc)以上になった場合に、油圧ポンプ23の吐出流量を、馬力制御により設定される流量よりも低減するポンプ容量制御部46を備えている。
コントローラ45は、ROM、RAM、不揮発性メモリ等からなるメモリ45Aを有している。メモリ45Aには、図4に示す第1,第2のコントロールバルブ用テーブルによる特性マップと、図5に示す油圧ポンプ用テーブルによる特性マップと、図6に示す油圧ポンプ23の吐出圧力Pと吐出容量Q(流量)との関係(P−Q特性)を記憶したP−Q特性マップと、図7および図8に示す操作状態判定処理のプログラムとが格納されている。
コントローラ45は、旋回停止状態で旋回用レバー装置35から旋回指令が出力された場合、または旋回用レバー装置35から出力される旋回指令に応じた旋回方向と旋回角速度センサ41で検出された上部旋回体3の旋回方向とが同じ場合は加速操作と判定し、旋回指令に応じた旋回方向と上部旋回体3の旋回方向とが異なる場合は逆レバー操作と判定する判定部47を備えている。即ち、図3に示すように、コントローラ45(判定部47)は、現在の旋回動作の判定結果と、旋回用レバー装置35の操作状態とに基づいて、加速操作、逆レバー操作、停止操作のいずれの操作状態にあるのかを判定する。
停止操作を行うときには、判定部47は、加速操作および逆レバー操作のいずれとも異なる操作であると判定する。この場合、コントローラ45は、例えば図4中に実線で示す特性線100のように、第1のコントロールバルブ用テーブルに基づいてコントロールバルブ32を制御する。具体的には、停止操作を行うときには、コントローラ45は、特性線100に示す特性となるように、旋回用レバー装置35のレバー角度に基づいてコントロールバルブ32のスプールの変位量を制御する。特性線100は、旋回用レバー装置35のレバー角度(操作量)とコントロールバルブ32のスプールの変位量との関係が、変位量S1〜S3の間でレバー角度が増大するに従ってコントロールバルブ32のスプールの変位量が一定の割合で増大する特性(即ち、レバー角度に比例してスプール変位量が増減する特性)となっている。特性線100は、レバー角度(操作量)が微操作域(予め設定された所定値α未満)と微操作の範囲よりも大きいハーフ〜フル操作域(所定値α以上)とにわたり、スプールの変位量が変位量S1〜S3の間で一定の割合で増大する特性となっている。このとき、微操作域は、例えば油圧モータ4Aに最小の圧油が流れて、微妙な操作が可能な領域である。ハーフ〜フル操作域は、微操作域に比べて油圧モータ4Aに多くの圧油が流れる領域である。
加速操作を行うときには、判定部47は、加速操作と判定する。逆レバー操作を行うときには、判定部47は、逆レバー操作と判定する。これらのいずれかの場合には、コントローラ45は、例えば図4中に破線で示す特性線101のように、第2のコントロールバルブ用テーブルに基づいてコントロールバルブ32を制御する。具体的には、加速操作または逆レバー操作を行うときには、コントローラ45は、特性線101に示す特性となるように、旋回用レバー装置35のレバー角度に基づいてコントロールバルブ32のスプールの変位量を制御する。特性線101は、旋回用レバー装置35のレバー角度(操作量)が微操作域のときに、スプールの変位量が変位量S1〜S2の間で特性線100と同じ割合で増大する特性となっている。特性線101は、旋回用レバー装置35のレバー角度が微操作域よりも大きいハーフ〜フル操作域のときには、コントロールバルブ32のスプールの変位量がストロークエンドに達して最大値(変位量Sm)で一定となる特性となっている。
また、コントローラ45は、例えば図5中に実線で示す特性線102のように、油圧ポンプ用テーブルに基づいて油圧ポンプ23を容量制御する。具体的には、コントローラ45は、特性線102に示す特性となるように、レギュレータ24に制御信号を出力する。これにより、油圧ポンプ23の吐出流量(ポンプ流量)は、旋回用レバー装置35のレバー角度に基づいて制御される。特性線102は、旋回用レバー装置35のレバー角度と油圧ポンプ23の吐出流量(ポンプ流量)との関係が、旋回用レバー装置35の操作量が零から微操作域(範囲)の途中までのときに、ポンプ流量が一定値(流量Qa)となる特性となっている。特性線102は、レバー角度が微操作の範囲の途中よりも大きくなると、ハーフ〜フル操作域にわたって旋回用レバー装置35の操作量が増大するに従って油圧ポンプ23の吐出流量が一定の割合で流量Qa〜Qbに増大する特性(即ち、流量Qa〜Qbの間はレバー角度に比例してポンプ流量が増減する特性)となる特性となっている。
さらに、コントローラ45は、油圧ポンプ23の吐出圧力P(ポンプ圧)と吐出流量Qとの関係がエンジン22の馬力曲線に基づいたP−Q特性となるように、レギュレータ24を用いて油圧ポンプ23を容量制御する。P−Q特性は、吐出圧力Pが馬力制御開始圧力Ph未満では傾転角を最大値とし、吐出圧力Pが馬力制御開始圧力Ph以上になると、吐出圧力Pの増加に応じて油圧ポンプ23の吐出流量Qを低下させる特性である。
このとき、コントローラ45は、例えば図6中に実線で示す特性線103のように、油圧ポンプ用テーブルに基づいて油圧ポンプ23を容量制御する。具体的には、コントローラ45は、特性線103に示す特性となるように、レギュレータ24に制御信号を出力する。これにより、油圧ポンプ23の吐出流量Q(ポンプ流量)は、油圧ポンプ23の吐出圧力Pに基づいて制御される。特性線103は、吐出圧力Pが0以上馬力制御開始圧力Ph未満の範囲内にある場合は、吐出流量Qが最大値Qmaxとなる特性となっている。特性線103は、吐出圧力Pが馬力制御開始圧力Ph以上になると、吐出圧力Pの増加に応じて、吐出流量Qが減少する特性となっている。特性線103は、吐出圧力Pが馬力制御開始圧力Phよりも上昇してカットオフ圧Pc以上になると、吐出流量Qが最小値Qminとなる特性となっている。
このように、コントローラ45は、油圧ポンプ23の吐出圧力Pがカットオフ圧Pc以上になると、油圧ポンプ23の吐出流量Qを、馬力制御を行うための特性線104(図6中の破線)に示す特性(P−Q特性)で設定される流量よりも低減する。
比例電磁式減圧弁48,49は、パイロットポンプ26とコントロールバルブ32の油圧パイロット部32A,32Bとの間に接続されている。比例電磁式減圧弁48,49は、油圧パイロット部32A,32Bに供給するパイロット圧を、コントローラ45から出力される制御信号に従って電磁比例制御する。
即ち、右旋回用の比例電磁式減圧弁48と左旋回用の比例電磁式減圧弁49とは、制御信号により励磁されるまでの消磁状態で、コントロールバルブ32を中立位置(I)に保持するように、コントロールバルブ32の油圧パイロット部32A,32Bに供給するパイロット圧を低圧状態に保つ。しかし、制御信号により励磁されると、右旋回用の比例電磁式減圧弁48は、コントロールバルブ32の一(右旋回)側の油圧パイロット部32Aに供給するパイロット圧を制御信号の電流値に比例して可変に制御する。左旋回用の比例電磁式減圧弁49は、制御信号により励磁されたときに、コントロールバルブ32の他(左旋回)側の油圧パイロット部32Bに供給するパイロット圧を制御信号の電流値に比例して可変に制御する。
次に、コントローラ45による操作状態判定処理について、図7および図8を参照して説明する。
ステップS1では、コントローラ45は、旋回角速度センサ41からの検出信号に基づいて旋回停止状態か否かを判定する。旋回停止状態のときには、ステップS1で「YES」と判定し、ステップS11に移行する。右旋回状態または左旋回状態のときには、ステップS1で「NO」と判定し、ステップS2に移行する。
ステップS2では、コントローラ45は、旋回角速度センサ41からの検出信号に基づいて右旋回動作中か否かを判定する。右旋回動作中であるときは、ステップS2で「YES」と判定し、ステップS16に移行する。右旋回動作中でないとき、即ち左旋回動作中であるときは、ステップS2で「NO」と判定し、ステップS3に移行する。
ステップS3では、コントローラ45は、旋回用レバー装置35から出力される旋回指令に基づいて右旋回操作中か否かを判定する。右旋回操作中であるときは、ステップS3で「YES」と判定し、ステップS6に移行する。ステップS6では、左旋回動作中に右旋回操作が行われているため、コントローラ45は、逆レバー操作状態であると判定し、ステップS8に移行する。
右旋回操作中でないときは、ステップS3で「NO」と判定し、ステップS4に移行する。ステップS4では、コントローラ45は、旋回用レバー装置35から出力される旋回指令に基づいて左旋回操作中か否かを判定する。左旋回操作中であるときは、ステップS4で「YES」と判定し、ステップS7に移行する。ステップS7では、左旋回動作中に左旋回操作が行われているため、コントローラ45は、加速操作状態であると判定し、ステップS8に移行する。
右旋回操作中と左旋回操作中のいずれでもないとき、即ち旋回用レバー装置35が中立位置となって停止操作中のときには、ステップS4で「NO」と判定し、ステップS5に移行する。ステップS5では、コントローラ45は、停止操作状態であると判定し、ステップS8に移行する。
ステップS11では、コントローラ45は、旋回用レバー装置35から出力される旋回指令に基づいて右旋回操作中か否かを判定する。右旋回操作中であるときは、ステップS11で「YES」と判定し、ステップS15に移行する。ステップS15では、旋回停止状態で右旋回操作が行われているため、コントローラ45は、加速操作状態であると判定し、ステップS8に移行する。
右旋回操作中でないときは、ステップS11で「NO」と判定し、ステップS12に移行する。ステップS12では、コントローラ45は、旋回用レバー装置35から出力される旋回指令に基づいて左旋回操作中か否かを判定する。左旋回操作中であるときは、ステップS12で「YES」と判定し、ステップS14に移行する。ステップS14では、旋回停止状態で左旋回操作が行われているため、コントローラ45は、加速操作状態であると判定し、ステップS8に移行する。
右旋回操作中と左旋回操作中のいずれでもないとき、即ち旋回用レバー装置35が中立位置となって停止操作中のときには、ステップS12で「NO」と判定し、ステップS13に移行する。ステップS13では、コントローラ45は、停止操作状態であると判定し、ステップS8に移行する。
ステップS16では、コントローラ45は、旋回用レバー装置35から出力される旋回指令に基づいて右旋回操作中か否かを判定する。右旋回操作中であるときは、ステップS16で「YES」と判定し、ステップS20に移行する。ステップS20では、右旋回動作中に右旋回操作が行われているため、加速操作状態であると判定し、ステップS8に移行する。
右旋回操作中でないときは、ステップS16で「NO」と判定し、ステップS17に移行する。ステップS17では、コントローラ45は、旋回用レバー装置35から出力される旋回指令に基づいて左旋回操作中か否かを判定する。左旋回操作中であるときは、ステップS17で「YES」と判定し、ステップS19に移行する。ステップS19では、右旋回動作中に左旋回操作が行われているため、コントローラ45は、逆レバー操作状態であると判定し、ステップS8に移行する。
右旋回操作中と左旋回操作中のいずれでもないとき、即ち旋回用レバー装置35が中立位置となって停止操作中のときには、ステップS17で「NO」と判定し、ステップS18に移行する。ステップS18では、コントローラ45は、停止操作状態であると判定し、ステップS8に移行する。
ステップS8では、コントローラ45は、加速操作状態または逆レバー操作状態であるか否かを判定する。加速操作状態または逆レバー操作状態であるときは、ステップS8で「YES」と判定し、ステップS10に移行する。ステップS10では、コントローラ45は、絞りなし制御処理として、図4中の特性線101に示す第2のコントロールバルブ用テーブルに基づいてコントロールバルブ32を制御する。これにより、加速操作状態または逆レバー操作状態である場合は、微操作域とハーフ〜フル操作域とで、以下のように旋回速度やブレーキ圧が制御される。
微操作域では、旋回用の油圧モータ4Aから供給または排出される作動油の流量は、図5中の特性線102に従って決定されるポンプ吐出流量と、図4中に示す特性線101に従って決定されるコントロールバルブ32のスプールの変位量に応じた絞り量(メータイン絞り量、メータアウト絞り量、ブリードオフ絞り量)とによって決定される。このとき、作動油の流量に応じて旋回速度が制御される。これに加え、油圧ポンプ23の吐出圧力Pが所定の圧力(カットオフ圧Pc)に達すると、図6中の特性線103に従ってポンプ吐出流量が減少する。これにより、リリーフ弁28から排出される作動油の流量が減少し、エネルギーロスを低減することができる。
ハーフ〜フル操作域では、コントロールバルブ32は、図4中に示す特性線101に従って、スプールが最大変位位置(変位量Sm)まで作動し、その状態が維持される。このため、旋回用の油圧モータ4Aから供給または排出される作動油の流量は、図5中の特性線102に従って決定されるポンプ吐出流量によって決定される。このとき、作動油の流量に応じて旋回速度が制御される。これに加え、油圧ポンプ23の吐出圧力Pが所定の圧力(カットオフ圧Pc)に達すると、図6中の特性線103に従ってポンプ吐出流量が減少する。これにより、リリーフ弁28から排出される作動油の流量が減少し、エネルギーロスを低減することができる。
加速操作状態と逆レバー操作状態のいずれでもないとき、即ち停止操作状態であるときは、ステップS8で「NO」と判定し、ステップS9に移行する。ステップS9では、絞りあり制御処理として、図4中の特性線100に示す第1のコントロールバルブ用テーブルに基づいてコントロールバルブ32を制御する。これにより、停止操作状態である場合は、微操作域とハーフ〜フル操作域とで、以下のように旋回速度やブレーキ圧が制御される。
微操作域およびハーフ〜フル操作域では、旋回用の油圧モータ4Aから供給または排出される作動油の流量は、図5中の特性線102に従って決定されるポンプ吐出流量と、図4中に示す特性線100に従って決定されるコントロールバルブ32のスプールの変位量に応じた絞り量(メータイン絞り量、メータアウト絞り量、ブリードオフ絞り量)とによって決定される。このとき、作動油の流量に応じて旋回速度が制御される。これに加え、油圧ポンプ23の吐出圧力Pが所定の圧力(カットオフ圧Pc)に達すると、図6中の特性線103に従ってポンプ吐出流量が減少する。これにより、リリーフ弁28から排出される作動油の流量が減少し、エネルギーロスを低減することができる。
かくして、本実施の形態によれば、コントローラ45は、油圧ポンプ23の吐出圧力Pが所定圧力(カットオフ圧Pc)以上になった場合に、油圧ポンプ23の吐出流量Qを、馬力制御により設定される流量よりも低減する。また、コントローラ45は、旋回停止状態で旋回用レバー装置35から旋回指令が出力された場合、または旋回用レバー装置35から出力される旋回指令に応じた旋回方向と旋回角速度センサ41(旋回方向検出器)で検出された上部旋回体3(旋回体)の旋回方向とが同じ場合は加速操作と判定し、旋回指令に応じた旋回方向と上部旋回体3の旋回方向とが異なる場合は逆レバー操作と判定する。
そして、コントローラ45は、加速操作または逆レバー操作と判定した場合には、旋回用レバー装置35の操作量が所定値αを超えたとき(ハーフ〜フル操作域)に、コントロールバルブ32を全開位置に切り替える制御を行い、油圧ポンプ23の吐出流量Qに基づいて、上部旋回体3の旋回速度と油圧モータ4Aのブレーキ圧とを制御する。
即ち、加速操作または逆レバー操作のように、油圧ポンプ23の吐出圧力Pが上昇傾向にある場合には、旋回用レバー装置35の操作量が所定値αを超えたとき(ハーフ〜フル操作域)に、コントロールバルブ32を全開位置に切り替える。これにより、コントロールバルブ32のスプールの変位量に応じた絞り量による損失を低減することができる。
また、コントローラ45は、加速操作および逆レバー操作のいずれとも異なる操作であると判定した場合には、コントロールバルブ32を旋回用レバー装置35の操作量に応じた弁開度となるようにスプールの変位量を制御し、コントロールバルブ32の弁開度と油圧ポンプ23の吐出流量とに基づいて、上部旋回体3の旋回速度と油圧モータ4Aのブレーキ圧とを制御する。
即ち、停止操作のように、油圧ポンプ23の吐出圧力Pの上昇が抑制される場合には、コントロールバルブ32を旋回用レバー装置35の操作量に応じた弁開度となるように制御する。このとき、旋回用の油圧モータ4Aから供給または排出される作動油の流量は、油圧ポンプ23の吐出流量Qと、コントロールバルブ32のスプールの変位量(弁開度)に応じた絞り量(メータイン絞り量、メータアウト絞り量、ブリードオフ絞り量)とによって決定される。これにより、このときの作動油の流量に応じて旋回速度が制御することができる。
また、コントローラ45は、加速操作または逆レバー操作と判定した場合であって、旋回用レバー装置35の操作量が所定値αよりも小さいときには、コントロールバルブ32を旋回用レバー装置35の操作量に応じた弁開度となるように制御し、コントロールバルブ32の弁開度と油圧ポンプ23の吐出流量とに基づいて、上部旋回体3の旋回速度と油圧モータ4Aのブレーキ圧とを制御する。
即ち、加速操作または逆レバー操作と判定した場合であっても、旋回用レバー装置35の操作量が所定値αよりも小さいときには、油圧ポンプ23の吐出流量Qは少なく、油圧ポンプ23の吐出圧力Pは低い傾向がある。このとき、コントロールバルブ32のスプールの変位量に応じた絞り量に基づく圧力損失は小さい傾向があるため、コントローラ45は、コントロールバルブ32の弁開度と油圧ポンプ23の吐出流量Qとに基づいて、上部旋回体3の旋回速度と油圧モータ4Aのブレーキ圧とを制御する。
さらに、コントローラ45は、旋回用レバー装置35の操作量に応じた吐出流量となるようにレギュレータ24を用いて油圧ポンプ23を制御する。このため、コントローラ45は、油圧ポンプ23の吐出圧力Pが所定の圧力(カットオフ圧Pc)に達すると、図6中の特性線103に従って油圧ポンプ23の吐出流量Qが減少する。これにより、リリーフ弁28から排出される作動油の流量が減少し、エネルギーロスを低減することができる。
なお、前記実施の形態では、旋回方向検出器が旋回角速度センサ41である場合を例に挙げて説明した。本発明はこれに限らず、旋回方向検出器は、旋回方向が検出できればよく、例えば各種の変位センサ、速度センサであってもよい。
前記実施の形態では、建設機械として油圧ショベル1を例に挙げて説明した。本発明はこれに限らず、例えば油圧クレーンのように、旋回体を備えた各種の建設機械に適用可能である。