ある種の実施形態の詳細な説明
1.本発明のある種の実施形態の一般的な説明:
本発明の化合物およびその医薬組成物は、CXCR4の阻害剤として有用である。いずれの特定の理論によっても拘泥されることを望むものではないが、本発明の化合物およびその医薬組成物は、CXCR4活性を阻害することができること、および従って、がんなどのある種の疾患を処置することができると考えられる。
本発明の化合物、および薬学的に許容されるその組成物は、CXCR4の阻害剤として有効であることが今や見出された。一態様では、本発明は、式Iの化合物:
またはその薬学的に許容される塩を提供し、式中、
環Aは、3〜8員の飽和もしくは部分不飽和な単環式炭素環式環、フェニル、8〜10員の二環式炭素環式芳香族環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する飽和もしくは部分不飽和な4〜8員の単環式複素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の単環式複素芳香族環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する8〜10員の二環式複素芳香族環であり、
環Bは、
あるいは窒素、酸素もしくは硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する5員または6員の芳香族環から選択され、
Xは、CまたはNであり、
QはC、NまたはSであるが、但しXおよびQは、同時にNではないことを条件とし、QがSである場合、XはCであり、
R
1はそれぞれ、独立して、R、ハロゲン、−CN、−OR、−N(R)
2、−NO
2、−N
3、−SRまたは−L
1−R
6であり、
Rはそれぞれ、独立して、水素、あるいはC
1〜6脂肪族、3〜8員の飽和もしくは部分不飽和な単環式炭素環式環、フェニル、8〜10員の二環式炭素環式芳香族環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する飽和もしくは部分不飽和な4〜8員の単環式複素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の単環式複素芳香族環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する8〜10員の二環式複素芳香族環から選択される、場合により置換されている基であり、
L
1およびL
2はそれぞれ、独立して、共有結合であるか、または二価の直鎖状もしくは分岐状C
1〜8炭化水素鎖であり、鎖の1個、2個または3個のメチレン単位は、独立して場合により、−O−、−C(O)−、−C(O)O−、−OC(O)−、−N(R)−、−C(O)N(R)−、−(R)NC(O)−、−OC(O)N(R)−、−(R)NC(O)O−、−N(R)C(O)N(R)−、−S−、−SO−、−SO
2−、−SO
2N(R)−、−(R)NSO
2−、−C(S)−、−C(S)O−、−OC(S)−、−C(S)N(R)−、−(R)NC(S)−、−(R)NC(S)N(R)−、または−Cy−により置き換えられており、
−Cy−はそれぞれ、独立して、場合により置換されている3〜8員の飽和もしくは部分不飽和な二価の単環式炭素環式環、場合により置換されているフェニレン、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する場合により置換されている飽和または部分不飽和な4〜8員の単環式複素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する場合により置換されている5〜6員の単環式複素芳香族環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する場合により置換されている8〜10員の飽和もしくは部分不飽和な二環式もしくは架橋二環式複素環式環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する場合により置換されている8〜10員の二環式もしくは架橋二環式複素芳香族環であり、
R
2は、水素、−L
2−R
6または場合により置換されているC
1〜8脂肪族であり、
L
3は、1つ、2つ、3つまたは4つの独立して選択されるR
3基により置換されている二価の直鎖状C
1〜4炭化水素であり、
R
3はそれぞれ、独立して、水素、重水素、ハロゲン、−OR
6もしくは場合により置換されているC
1〜3脂肪族であるか、または同一の飽和炭素原子上の2つのR
3基が、場合により一緒になって、=Oまたは=Sを形成し、
R
4はそれぞれ、独立して、水素、重水素、ハロゲン、−CN、−OR
6もしくはC
1〜4アルキルであるか、または同一炭素上の2つのR
4基が、場合により一緒になって、=NR
6、=NOR
6、=Oまたは=Sを形成し、
R
5はそれぞれ、独立して、R、ハロゲン、−CN、−OR、−N(R)
2、−NO
2、−N
3、−SRもしくは−L
1−R
6であるか、または同一の飽和炭素原子上の2つのR
5基は、場合により一緒になって、=NR、=NOR、=O、=Sまたは3〜6員のスピロ環式炭素環式環を形成し、
R
6はそれぞれ、独立して、水素、あるいは1個、2個、3個、4個、5個または6個の重水素またはハロゲン原子により場合により置換されているC
1〜6アルキルであり、
mは、0、1、2、3または4であり、
nは、0、1、2、3または4であり、
pは、0、1、2、3または4であり、
qは、0、1、2または3であり、
wは、0または1である。
2.化合物および定義:
本発明の化合物は、本明細書において一般に記載されているものを含み、本明細書において開示されているクラス、部分クラスおよび種によってさらに例示される。本明細書で使用する場合、特に示さない限り、以下の定義が適用されるものとする。本発明の目的のために、化学元素は、Handbook of Chemistry and Physics、第75版、元素周期表CAS版に従って特定される。さらに、有機化学の一般的な原理は、それらの全内容が参照により本明細書に組み込まれている、「Organic Chemistry」、Thomas Sorrell、University Science Books、Sausalito:1999年および「March's Advanced Organic Chemistry」、第5版、編:Smith,M.B.およびMarch, J.、John Wiley & Sons、New York:2001年に記載されている。
用語「脂肪族」または「脂肪族基」は、本明細書で使用する場合、完全に飽和であるか、または1つもしくは複数の不飽和単位を含有する、直鎖状(すなわち、非分岐状)または分岐状の置換または無置換の炭化水素鎖、あるいは完全に飽和であるか、または1つもしくは複数の不飽和単位を含有するが、芳香族ではない単環式炭化水素または二環式炭化水素(本明細書において、「炭素環」、「脂環式」または「シクロアルキル」とも称される)を意味し、これらは、分子の残りへの結合点を1つ有する。別段の指定がない限り、脂肪族基は、1〜6個の脂肪族炭素原子を含有する。一部の実施形態では、脂肪族基は、1〜5個の脂肪族炭素原子を含有する。他の実施形態では、脂肪族基は、1〜4個の脂肪族炭素原子を含有する。さらに他の実施形態では、脂肪族基は、1〜3個の脂肪族炭素原子を含有し、さらに他の実施形態では、脂肪族基は、1〜2個の脂肪族炭素原子を含有する。一部の実施形態では、「脂環式」(または「炭素環」もしくは「シクロアルキル」)とは、完全に飽和であるか、または1つもしくは複数の不飽和単位を含有するが、芳香族ではない単環式C3〜C6炭化水素を指し、これは、分子の残りへの1つの結合点を有する。好適な脂肪族基には、以下に限定されないが、線状もしくは分岐状の、置換または無置換アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、および(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキルまたは(シクロアルキル)アルケニルなどのそれらの混成体が含まれる。
本明細書で使用する場合、用語「二環式環」または「二環式環系」とは、任意の二環式環系、すなわち、炭素環式または複素環式の、飽和している、または1つもしくは複数の不飽和単位を有しており、環系の2つの環の間に共通した1個または複数の原子を有するものを指す。したがって、この用語は、オルト縮合またはスピロ環式などの任意の許容可能な環縮合を含む。本明細書で使用する場合、用語「ヘテロ二環式」は、1個または複数のヘテロ原子が、この二環の一方または両方に存在していることを必要とする、「二環式」のサブセットである。このようなヘテロ原子は、環の連結部に存在していてもよく、かつ場合により置換されており、窒素(N−オキシドを含む)、酸素、硫黄(スルホンおよびスルホネートなどの酸化形態を含む)、リン(ホスフェートなどの酸化形態を含む)、ホウ素などから選択され得る。一部の実施形態では、二環式基は、7〜12個の環員、および窒素、酸素または硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する。本明細書で使用する場合、用語「架橋二環式」とは、少なくとも1つの橋を有する任意の二環式環系、すなわち、炭素環式または複素環式の、飽和または部分不飽和なものを指す。IUPACによって定義されている通り、「橋」は、2つ橋頭を連結する、原子の非分岐鎖、または原子もしくは原子価結合であり、この場合、「橋頭」は、3個またはそれより多い骨格原子(水素を除外する)に結合した環系の任意の骨格原子である。一部の実施形態では、架橋二環式基は、7〜12個の環員、および窒素、酸素または硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する。このような架橋二環式基は、当技術分野で周知であり、以下に示されている基を含み、基はそれぞれ、任意の置換可能な炭素原子または窒素原子において、分子の残りに結合している。別段の指定がない限り、架橋二環式基は、脂肪族基に関して示されているような1つまたは複数の置換基により場合により置換されている。さらにまたは代替的に、架橋二環式基の置換可能ないずれの窒素も、場合により置換されている。例示的な二環式環には、以下が含まれる:
例示的な架橋二環式には、以下が含まれる:
用語「低級アルキル」とは、直鎖状または分岐状のC1〜4アルキル基を指す。例示的な低級アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチルおよびtert−ブチルである。
用語「低級ハロアルキル」とは、1個または複数のハロゲン原子により置換されている直鎖状または分岐状のC1〜4アルキル基を指す。
用語「ヘテロ原子」は、酸素、硫黄、窒素、リンまたはケイ素(窒素、硫黄、リンまたはケイ素の任意の酸化形態、任意の塩基性窒素の四級化形態、または複素環式環の置換可能な窒素、例えば、N(3,4−ジヒドロ−2H−ピロリルにおけるような)、NH(ピロリジニルにおけるような)またはNR+(N−置換ピロリジニルにおけるような)を含めて)のうちの1つまたは複数を意味する。
用語「不飽和」は、本明細書で使用する場合、ある部分が1つまたは複数の不飽和単位を有することを意味する。
本明細書で使用する場合、用語「二価の飽和または不飽和な、直鎖状または分岐状C1〜8(またはC1〜6)炭化水素鎖」とは、本明細書で定義されている直鎖状または分岐状である、二価のアルキレン鎖、アルケニレン鎖およびアルキニレン鎖を指す。
用語「アルキレン」とは、二価のアルキル基を指す。「アルキレン鎖」は、ポリメチレン基、すなわち、−(CH2)n−であり、nは、正の整数、好ましくは1〜6、1〜4、1〜3、1〜2または2〜3である。置換アルキレン鎖は、1個または複数のメチレン水素原子が置換基により置き換えられているポリメチレン基である。好適な置換基には、置換脂肪族基に関して以下に記載されているものが含まれる。
用語「アルケニレン」とは、二価のアルケニル基を指す。置換アルケニレン鎖は、1個または複数の水素原子が置換基により置き換えられている、少なくとも1つの二重結合を含有するポリメチレン基である。好適な置換基には、置換脂肪族基に関して以下に記載されているものが含まれる。
本明細書で使用する場合、用語「シクロプロピレニル」とは、以下の構造である、二価のシクロプロピル基を指す:
用語「ハロゲン」は、F、Cl、BrまたはIを意味する。
単独で、または「アラルキル」、「アラルコキシ」もしくは「アリールオキシアルキル」におけるような、より大きな部分の一部として使用されている、用語「アリール」は、合計が5〜14個の環員を有する単環式環系または二環式環系であって、これらの系中の少なくとも1つの環は芳香族であり、これらの系中の各環は、3〜7個の環員を含有するものを指す。用語「アリール」は、用語「アリール環」と互換的に使用することができる。本発明のある種の実施形態では、「アリール」とは、以下に限定されないが、1つまたは複数の置換基を有してもよい、フェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラシルなどを含む、芳香族環系を指す。同様に、用語「アリール」の範囲内には、本明細書において使用されている場合、インダニル、フタルイミジル、ナフトイミジル、フェナントリジニルまたはテトラヒドロナフチルなどの、芳香族環が1つまたは複数の非芳香族環に縮合している基も含まれる。
単独で、またはより大きな部分、例えば、「ヘテロアラルキル」または「ヘテロアラルコキシ」の一部として使用されている、用語「ヘテロアリール」および「ヘテロアラ−(heteroar-)」は、5〜10個の環原子、好ましくは5個、6個または9個の環原子を有しており、環式配列中に共有されている6個、10個または14個のπ電子を有し、かつ炭素原子に加えて、1〜5個のヘテロ原子を有する基を指す。用語「ヘテロ原子」とは、窒素、酸素または硫黄を指し、窒素または硫黄の任意の酸化形態、および塩基性窒素の任意の四級化形態を含む。ヘテロアリール基には、非限定的に、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリジニル、プリニル、ナフチリジニル、およびプテリジニルが含まれる。用語「ヘテロアリール」および「ヘテロアラ−(heteroar-)」はまた、本明細書で使用する場合、複素芳香族環が、1つまたは複数のアリール環、脂環式環またはヘテロシクリル環に縮合している基であって、ラジカルまたは結合点が複素芳香族環上に存在するものを含む。非限定例には、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、4H−キノリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、およびピリド[2,3−b]−1,4−オキサジン−3(4H)−オンが含まれる。ヘテロアリール基は、単環式または二環式とすることができる。用語「ヘテロアリール」は、用語「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」または「複素芳香族」と互換的に使用することができ、これらの用語のいずれも、場合により置換されている環を含む。用語「ヘテロアラルキル」は、ヘテロアリールによって置換されているアルキル基を指し、アルキルおよびヘテロアリール部分は、独立して、場合により置換されている。
本明細書で使用する場合、用語「複素環」、「ヘテロシクリル」、「複素環式ラジカル」および「複素環式環」は、互換的に使用され、飽和しているかまたは部分不飽和であるかのいずれかの、安定な5〜7員の単環式または7〜10員の二環式の複素環式部分であって、炭素原子に加えて、1個または複数の、好ましくは1〜4個の上で定義したヘテロ原子を有する、複素環式部分を指す。複素環の環原子を参照して使用する時、用語「窒素」は、置換されている窒素を含む。一例として、酸素、硫黄または窒素から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する、飽和または部分不飽和な環では、窒素は、N(3,4−ジヒドロ−2H−ピロリルにおけるような)、NH(ピロリジニルにおけるような)または+NR(N−置換ピロリジニルにおけるような)であってもよい。
複素環式環は、安定な構造をもたらす、任意のヘテロ原子または炭素原子において、そのペンダント基に結合され得、これらの環原子のいずれも、場合により置換され得る。このような飽和または部分不飽和な複素環式ラジカルの例には、非限定的に、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピロリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、モルホリニル、およびキヌクリジニルが含まれる。用語「複素環」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクリル環」、「複素環式基」、「複素環式部分」および「複素環式ラジカル」は、本明細書において互換的に使用され、同様に、インドリニル、3H−インドリル、クロマニル、フェナントリジニルまたはテトラヒドロキノリニルなどの、ヘテロシクリル環が1つまたは複数のアリール、ヘテロアリールまたは脂環式環に縮合している基を含む。ヘテロシクリル基は、単環式または二環式とすることができる。用語「ヘテロシクリルアルキル」とは、ヘテロシクリルによって置換されているアルキル基を指し、アルキルおよびヘテロシクリル部分は、独立して、場合により置換されている。
本明細書で使用する場合、用語「部分不飽和な」とは、少なくとも1つの二重結合または三重結合を含む、環部分を指す。用語「部分不飽和な」は、複数の不飽和部位を有する環を包含することが意図されているが、本明細書において定義されている、アリール部分またはヘテロアリール部分を含むことは意図されていない。
本明細書に記載されている通り、本発明の化合物は、「場合により置換されている」部分を含有してもよい。一般に、用語「置換されている」とは、用語「場合により」が前に付いていようがいなかろうが、指定部分の1個または複数の水素が好適な置換基により置き換えられていることを意味する。特に示さない限り、「場合により置換されている」基は、この基のそれぞれの置換可能な位置に好適な置換基を有することがあり、任意の所与の構造中の2つ以上の位置が、特定の群から選択される2つ以上の置換基により置換され得る場合、この置換基は、各位置において、同一であってもよく、または異なっていてもよい。本発明によって想起される置換基の組合せは、好ましくは、安定なまたは化学的に実現可能な化合物の形成をもたらすものである。用語「安定な」とは、本明細書で使用する場合、その生成、検出、ならびにある種の実施形態では、本明細書において開示されている1つまたは複数の目的のための、その回収、精製および使用を可能にする条件が施されても、実質的に変質しない化合物を指す。
置換可能な炭素上の場合による置換基はそれぞれ、ハロゲン;−(CH2)0〜4R○;−(CH2)0〜4OR○;−O(CH2)0〜4R○、−O−(CH2)0〜4C(O)OR○;−(CH2)0〜4CH(OR○)2;−(CH2)0〜4SR○;−(CH2)0〜4Ph(R○により置換されていてもよい);−(CH2)0〜4O(CH2)0〜1Ph(R○により置換されていてもよい);−CH=CHPh(R○により置換されていてもよい);−(CH2)0〜4O(CH2)0〜1−ピリジル(R○により置換されていてもよい);−NO2;−CN;−N3;−(CH2)0〜4N(R○)2;−(CH2)0〜4N(R○)C(O)R○;−N(R○)C(S)R○;−(CH2)0〜4N(R○)C(O)NR○ 2;−N(R○)C(S)NR○ 2;−(CH2)0〜4N(R○)C(O)OR○;−N(R○)N(R○)C(O)R○;−N(R○)N(R○)C(O)NR○ 2;−N(R○)N(R○)C(O)OR○;−(CH2)0〜4C(O)R○;−C(S)R○;−(CH2)0〜4C(O)OR○;−(CH2)0〜4C(O)SR○;−(CH2)0〜4C(O)OSiR○ 3;−(CH2)0〜4OC(O)R○;−OC(O)(CH2)0〜4SR−、SC(S)SR○;−(CH2)0〜4SC(O)R○;−(CH2)0〜4C(O)NR○ 2;−C(S)NR○ 2;−C(S)SR○;−SC(S)SR○、−(CH2)0〜4OC(O)NR○ 2;−C(O)N(OR○)R○;−C(O)C(O)R○;−C(O)CH2C(O)R○;−C(NOR○)R○;−(CH2)0〜4SSR○;−(CH2)0〜4S(O)2R○;−(CH2)0〜4S(O)2OR○;−(CH2)0〜4OS(O)2R○;−S(O)2NR○ 2;−S(O)(NR○)R○;−S(O)2N=C(NR○ 2)2;−(CH2)0〜4S(O)R○;−N(R○)S(O)2NR○ 2;−N(R○)S(O)2R○;−N(OR○)R○;−C(NH)NR○ 2;−P(O)2R○;−P(O)R○ 2;−OP(O)R○ 2;−OP(O)(OR○)2;SiR○ 3;−(C1〜4直鎖状または分岐状アルキレン)O−N(R○)2;あるいは−(C1〜4直鎖状または分岐状アルキレン)C(O)O−N(R○)2から独立して選択される、一価の置換基である。
R○はそれぞれ、独立して、水素、C1〜6脂肪族、−CH2Ph、−O(CH2)0〜1Ph、−CH2−(5〜6員のヘテロアリール環)または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の飽和環、部分不飽和環またはアリール環であるか、あるいは上の定義にかかわらず、介在原子(単数もしくは複数)と一緒になった、R○の2つの独立した出現が、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する3〜12員の飽和、部分不飽和もしくはアリールの単環式環もしくは二環式環を形成し、これらの環は、R○の飽和炭素原子上で、=Oおよび=Sから選択される二価の置換基により置換されていてもよく、あるいはR○はそれぞれ、ハロゲン、−(CH2)0〜2R●、−(ハロR●)、−(CH2)0〜2OH、−(CH2)0〜2OR●、−(CH2)0〜2CH(OR●)2;−O(ハロR●)、−CN、−N3、−(CH2)0〜2C(O)R●、−(CH2)0〜2C(O)OH、−(CH2)0〜2C(O)OR●、−(CH2)0〜2SR●、−(CH2)0〜2SH、−(CH2)0〜2NH2、−(CH2)0〜2NHR●、−(CH2)0〜2NR● 2、−NO2、−SiR● 3、−OSiR● 3、−C(O)SR●、−(C1〜4直鎖状または分岐状アルキレン)C(O)OR●あるいは−SSR●から独立して選択される、一価の置換基により場合により置換されている。
R●はそれぞれ、C1〜4脂肪族、−CH2Ph、−O(CH2)0〜1Ph、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の飽和環、部分不飽和環もしくはアリール環から独立して選択され、R●はそれぞれ、無置換であるか、またはハロが前に付く場合、1個もしくは複数のハロゲンだけによって置換されており、あるいは飽和炭素上の場合による置換基は、=O、=S、=NNR* 2、=NNHC(O)R*、=NNHC(O)OR*、=NNHS(O)2R*、=NR*、=NOR*、−O(C(R* 2))2〜3O−もしくは−S(C(R* 2))2〜3S−から独立して選択される二価の置換基であるか、または「場合により置換されている」基の置換可能なビシナル炭素に結合している二価の置換基は−O(CR* 2)2〜3O−であり、R*の独立した出現はそれぞれ、水素、C1〜6脂肪族、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の無置換の飽和環、部分不飽和環もしくはアリール環から選択される。
R*がC1〜6脂肪族である場合、R*は、ハロゲン、−R●、−(ハロR●)、−OH、-OR●、−O(ハロR●)、−CN、−C(O)OH、−C(O)OR●、−NH2、−NHR●、−NR● 2または−NO2により場合により置換されており、R●はそれぞれ、C1〜4脂肪族、−CH2Ph、−O(CH2)0〜1Ph、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の飽和環、部分不飽和環もしくはアリール環から独立して選択され、R●はそれぞれ、無置換であるか、またはハロが前に付く場合、1個もしくは複数のハロゲンだけによって置換されている。
置換可能な窒素上の場合による置換基は、独立して、−R†、−NR† 2、−C(O)R†、−C(O)OR†、−C(O)C(O)R†、−C(O)CH2C(O)R†、−S(O)2R†、−S(O)2NR† 2、−C(S)NR† 2、−C(NH)NR† 2または−N(R†)S(O)2R†であり、R†はそれぞれ、独立して、水素、C1〜6脂肪族、無置換−OPh、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する無置換の5〜6員の飽和環、部分不飽和環もしくはアリール環であるか、あるいはR†の2つの独立した出現は、それらの介在原子(単数もしくは複数)と一緒になって、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する無置換の3〜12員の飽和、部分不飽和もしくはアリールの単環式もしくは二環式環を形成し、R†がC1〜6脂肪族である場合、R†は、ハロゲン、−R●、−(ハロR●)、−OH、−OR●、−O(ハロR●)、−CN、−C(O)OH、−C(O)OR●、−NH2、−NHR●、−NR● 2または−NO2により場合により置換されており、R●はそれぞれ、C1〜4脂肪族、−CH2Ph、−O(CH2)0〜1Ph、あるいは窒素、酸素または硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の飽和環、部分不飽和環またはアリール環から独立して選択され、R●はそれぞれ、無置換であるか、またはハロが前に付いている場合、1個または複数のハロゲンだけによって置換されている。
本明細書で使用する場合、用語「薬学的に許容される塩」は、妥当な医療的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などがなく、ヒトおよび下等動物の組織に接触させて使用するのに好適であり、かつ妥当な利益/リスク比に見合う塩を意味する。薬学的に許容される塩は、当技術分野において周知である。例えば、S.M.Bergeらが、参照により本明細書に組み込まれている、J.Pharmaceutical Sciences、1977年、66巻、1〜19頁に薬学的に許容される塩を詳細に記載している。本発明の化合物の薬学的に許容される塩は、好適な無機酸および有機酸、ならびに無機塩基および有機塩基から誘導されるものを含む。薬学的に許容される非毒性の酸付加塩の例は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸などの無機酸と共に、または酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸もしくはマロン酸などの有機酸と共に、またはイオン交換などの当技術分野において使用されている他の方法を使用することにより形成される、アミノ基の塩である。他の薬学的に許容される塩には、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、二グルコン酸塩、ドデシル硫酸酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが含まれる。
適切な塩基から誘導される塩には、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩およびN+(C1〜4アルキル)4塩が含まれる。代表的なアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩には、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが含まれる。さらに、薬学的に許容される塩には、適切な場合、ハロゲン化物イオン、水酸化物イオン、カルボン酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、低級アルキルスルホン酸イオンおよびアリールスルホン酸イオンなどの対イオンを使用して形成される、非毒性のアンモニウム陽イオン、四級アンモニウム陽イオン、およびアミン陽イオンが含まれる。
特に明記しない限り、本明細書において図示されている構造は、該構造のすべての異性体(例えば、鏡像異性体、ジアステレオマー異性体および幾何(または立体構造)異性体)、例えば、各不斉中心に関してRおよびS立体配置、ZおよびE二重結合異性体、ならびにZおよびE立体構造異性体を含むことがやはり意図される。したがって、本化合物の単一立体化学異性体、ならびに鏡像異性体、ジアステレオマー異性体および幾何(または立体構造)異性体混合物が、本発明の範囲内にある。特に明記しない限り、本発明の化合物のすべての互変異性体が、本発明の範囲内にある。さらに、特に明記しない限り、本明細書において図示されている構造は、1個または複数の同位体に富む原子が存在することしか違いのない化合物も含まれることがやはり意図される。例えば、重水素もしくはトリチウムによる水素の置き換え、または13Cもしくは14Cに富む炭素による炭素の置き換えを含む、本構造を有する化合物は、本発明の範囲内にある。このような化合物は、例えば、分析用手段として、生物学的アッセイにおけるプローブとして、または本発明による治療剤として有用である。ある種の実施形態では、提供される化合物の弾頭(warhead)部分R1は、1個または複数の重水素原子を含む。
本明細書で使用する場合、用語「阻害剤」は、測定可能な親和性で、CXCR4に結合する、および/またはこれを阻害する化合物として定義される。ある種の実施形態では、阻害剤は、約100μM未満、約50μM未満、約1μM未満、約500nM未満、約100nM未満、約10nM未満または約1nM未満の、IC50および/または結合定数を有する。
用語「測定可能な親和性」および「測定可能な程度に阻害する」は、本明細書で使用する場合、本発明の化合物またはその組成物、およびCXCR4を含む試料と、前記化合物またはその組成物の非存在下でCXCR4を含む等価な試料との間のCXCR4活性に測定可能な変化があることを意味する。
3.例示的な実施形態の説明:
一態様では、本発明は、式Iの化合物:
またはその薬学的に許容される塩を提供し、式中、
環Aは、3〜8員の飽和もしくは部分不飽和な単環式炭素環式環、フェニル、8〜10員の二環式炭素環式芳香族環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する飽和もしくは部分不飽和な4〜8員の単環式複素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の単環式複素芳香族環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する8〜10員の二環式複素芳香族環であり、
環Bは、
あるいは窒素、酸素もしくは硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する5員または6員の芳香族環から選択され、
Xは、CまたはNであり、
QはC、NまたはSであるが、但しXおよびQは、同時にNではないことを条件とし、QがSである場合、XはCであり、
R
1はそれぞれ、独立して、R、ハロゲン、−CN、−OR、−N(R)
2、−NO
2、−N
3、−SRまたは−L
1−R
6であり、
Rはそれぞれ、独立して、水素、あるいはC
1〜6脂肪族、3〜8員の飽和もしくは部分不飽和な単環式炭素環式環、フェニル、8〜10員の二環式炭素環式芳香族環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する飽和もしくは部分不飽和な4〜8員の単環式複素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の単環式複素芳香族環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する8〜10員の二環式複素芳香族環から選択される、場合により置換されている基であり、
L
1およびL
2はそれぞれ、独立して、共有結合であるか、または二価の直鎖状もしくは分岐状C
1〜8炭化水素鎖であり、鎖の1個、2個または3個のメチレン単位は、独立して場合により、−O−、−C(O)−、−C(O)O−、−OC(O)−、−N(R)−、−C(O)N(R)−、−(R)NC(O)−、−OC(O)N(R)−、−(R)NC(O)O−、−N(R)C(O)N(R)−、−S−、−SO−、−SO
2−、−SO
2N(R)−、−(R)NSO
2−、−C(S)−、−C(S)O−、−OC(S)−、−C(S)N(R)−、−(R)NC(S)−、−(R)NC(S)N(R)−、または−Cy−により置き換えられており、
−Cy−はそれぞれ、独立して、場合により置換されている3〜8員の飽和もしくは部分不飽和な二価の単環式炭素環式環、場合により置換されているフェニレン、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する場合により置換されている飽和または部分不飽和な4〜8員の単環式複素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する場合により置換されている5〜6員の単環式複素芳香族環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する場合により置換されている8〜10員の飽和もしくは部分不飽和な二環式もしくは架橋二環式複素環式環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する場合により置換されている8〜10員の二環式もしくは架橋二環式複素芳香族環であり、
R
2は、水素、−L
2−R
6または場合により置換されているC
1〜8脂肪族であり、
L
3は、1つ、2つ、3つまたは4つの独立して選択されるR
3基により置換されている二価の直鎖状C
1〜4炭化水素であり、
R
3はそれぞれ、独立して、水素、重水素、ハロゲン、−OR
6もしくは場合により置換されているC
1〜3脂肪族であるか、または同一の飽和炭素原子上の2つのR
3基が、場合により一緒になって、=Oまたは=Sを形成し、
R
4はそれぞれ、独立して、水素、重水素、ハロゲン、−CN、−OR
6もしくはC
1〜4アルキルであるか、または同一炭素上の2つのR
4基が、場合により一緒になって、=NR
6、=NOR
6、=Oまたは=Sを形成し、
R
5はそれぞれ、独立して、R、ハロゲン、−CN、−OR、−N(R)
2、−NO
2、−N
3、−SRもしくは−L
1−R
6であるか、または同一の飽和炭素原子上の2つのR
5基は、場合により一緒になって、=NR、=NOR、=O、=Sまたは3〜6員のスピロ環式炭素環式環を形成し、
R
6はそれぞれ、独立して、水素、あるいは1個、2個、3個、4個、5個または6個の重水素またはハロゲン原子により場合により置換されているC
1〜6アルキルであり、
mは、0、1、2、3または4であり、
nは、0、1、2、3または4であり、
pは、0、1、2、3または4である。
qは、0、1、2または3であり、
wは、0または1である。
上で一般に定義されている通り、環Aは、3〜8員の飽和もしくは部分不飽和な単環式炭素環式環、フェニル、8〜10員の二環式炭素環式芳香族環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する飽和もしくは部分不飽和な4〜8員の単環式複素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の単環式複素芳香族環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する8〜10員の二環式複素芳香族環である。
一部の実施形態では、環Aは、3〜8員の飽和もしくは部分不飽和な単環式炭素環式環である。一部の実施形態では、環Aは、フェニルである。一部の実施形態では、環Aは、8〜10員の二環式炭素環式芳香族環である。一部の実施形態では、環Aは、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する飽和または部分不飽和な4〜8員の単環式複素環式環である。一部の実施形態では、環Aは、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の単環式複素芳香族環である。一部の実施形態では、環Aは、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する8〜10員の二環式複素芳香族環である。
一部の実施形態では、環Aは、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する5〜6員の単環式複素芳香族環である。
一部の実施形態では、環Aは、以下:
から選択される。
一部の実施形態では、環Aは、以下:
から選択される。一部の実施形態では、環Aは、以下:
から選択される。一部の実施形態では、環Aは、以下:
から選択される。
一部の実施形態では、環Aは、以下の表1に図示されているものから選択される。
上で一般に定義されている通り、環Bは、
あるいは窒素、酸素もしくは硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する5員または6員の芳香族環から選択される。
一部の実施形態では、環Bは、
である。一部の実施形態では、環Bは、窒素、酸素もしくは硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する5員または6員の芳香族環である。
一部の実施形態では、環Bは、以下の表1に図示されているものから選択される。
上で一般に定義されている通り、Xは、CまたはNである。
一部の実施形態では、XはCである。一部の実施形態では、XはNである。
一部の実施形態では、Xは、以下の表1に図示されているものから選択される。
上で一般に定義されている通り、QはC、NまたはSであるが、但しXおよびQは、同時にNではないことを条件とし、QがSである場合、XはCである。
一部の実施形態では、QはCである。一部の実施形態では、QはNである。一部の実施形態では、QはSである。
一部の実施形態では、環Qは、以下の表1に図示されているものから選択される。
上で一般に定義されている通り、R1はそれぞれ、独立して、R、ハロゲン、−CN、−OR、−N(R)2、−NO2、−N3、−SRまたは−L1−R6である。
一部の実施形態では、R1はRである。一部の実施形態では、R1はハロゲンである。一部の実施形態では、R1は−CNである。一部の実施形態では、R1は−ORである。一部の実施形態では、R1は−N(R)2である。一部の実施形態では、R1は−NO2である。一部の実施形態では、R1は−N3である。一部の実施形態では、R1は−SRである。一部の実施形態では、R1は−L1−R6である。
一部の実施形態では、R1は水素である。一部の実施形態では、R1は、場合により置換されているC1〜6脂肪族基である。一部の実施形態では、R1は、場合により置換されている3〜8員の飽和または部分不飽和な単環式炭素環式環である。一部の実施形態では、R1は、場合により置換されているフェニルである。一部の実施形態では、R1は、場合により置換されている8〜10員の二環式炭素環式芳香族環である。一部の実施形態では、R1は、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する場合により置換されている飽和または部分不飽和な4〜8員の単環式複素環式環である。一部の実施形態では、R1は、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する場合により置換されている5〜6員の単環式複素芳香族環である。一部の実施形態では、R1は、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する場合により置換されている8〜10員の二環式複素芳香族環である。
一部の実施形態では、R1は、R、ハロゲン、−CN、−OR、−N(R)2、−SR、C1〜6脂肪族または−L1−R6から選択され、L1は、二価の直鎖状または分岐状C1〜6炭化水素鎖であり、鎖の1個、2個または3個のメチレン単位は、独立して場合により、−O−、−C(O)−、−N(R)−、−S−、−SO−、−SO2−、−C(S)−もしくは−Cy−により置き換えられており、C1〜6脂肪族基は、ハロゲン、−CN、−N(R)2、−NO2、−N3、=NR、=NOR、=O、=S、−OR、−SR、−SO2R、−S(O)R、R、−Cy−R、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−C(O)N(R)2、−(R)NC(O)R、−OC(O)N(R)2、−(R)NC(O)OR、−N(R)C(O)N(R)2、−SO2N(R)2、−(R)NSO2R、−C(S)R、または−C(S)ORから独立して選択される、1個、2個または3個の基により場合により置換されており、Rはそれぞれ、独立して、水素、−CH2−フェニル、フェニル、C1〜6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、−CH2F、−CHF2、−CF3、−CH2CHF2もしくは−CH2CF3であるか、またはRはそれぞれ、独立して、水素もしくはメチルであるか、またはRは水素である。
一部の実施形態では、R
1は、水素、ハロゲン、C
1〜6アルキル(1個、2個または3個のハロゲンにより場合により置換されている)、−CN、−N(R)
2、−OR、−SR、−S(O)R
6、−SO
2R
6、−SO
2NHR
6、
から選択され、Rはそれぞれ、独立して、水素、−CH
2−フェニル、フェニル、C
1〜6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、−CH
2F、−CHF
2、−CF
3、−CH
2CHF
2もしくは−CH
2CF
3であるか、またはRはそれぞれ、独立して、水素もしくはメチルであるか、またはRは水素である。
一部の実施形態では、R
1は、水素、ハロゲン、C
1〜6アルキル、−CN、−N(R)
2、−OR、−SR、
から選択され、Rはそれぞれ、独立して、水素、−CH
2−フェニル、フェニル、C
1〜6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、−CH
2F、−CHF
2、−CF
3、−CH
2CHF
2もしくは−CH
2CF
3であるか、またはRはそれぞれ、独立して、水素もしくはメチルであるか、またはRは水素である。
一部の実施形態では、R
1は
である。一部の実施形態では、R
1は、
であり、R
6はC
1〜6アルキルであるか、またはR
6はメチルである。
一部の実施形態では、R1は、以下の表1に図示されているものから選択される。
上で一般に定義されている通り、L1およびL2はそれぞれ、独立して、共有結合であるか、または二価の直鎖状もしくは分岐状C1〜8炭化水素鎖であり、鎖の1個、2個または3個のメチレン単位は、独立して場合により、−O−、−C(O)−、−C(O)O−、−OC(O)−、−N(R)−、−C(O)N(R)−、−(R)NC(O)−、−OC(O)N(R)−、−(R)NC(O)O−、−N(R)C(O)N(R)−、−S−、−SO−、−SO2−、−SO2N(R)−、−(R)NSO2−、−C(S)−、−C(S)O−、−OC(S)−、−C(S)N(R)−、−(R)NC(S)−、−(R)NC(S)N(R)−、または−Cy−により置き換えられている。
一部の実施形態では、L1は、共有結合である。一部の実施形態では、L1は、二価の直鎖状または分岐状C1〜8炭化水素鎖である。一部の実施形態では、L1は、二価の直鎖状または分岐状C1〜8炭化水素鎖であり、鎖の1個、2個または3個のメチレン単位は、独立して場合により、−O−、−C(O)−、−C(O)O−、−OC(O)−、−N(R)−、−C(O)N(R)−、−(R)NC(O)−、−OC(O)N(R)−、−(R)NC(O)O−、−N(R)C(O)N(R)−、−S−、−SO−、−SO2−、−SO2N(R)−、−(R)NSO2−、−C(S)−、−C(S)O−、−OC(S)−、−C(S)N(R)−、−(R)NC(S)−、−(R)NC(S)N(R)−、または−Cy−により置き換えられている。
一部の実施形態では、L1は、二価の直鎖状または分岐状C1〜6炭化水素鎖であり、鎖の1個、2個または3個のメチレン単位は、独立して場合により、−O−、−C(O)−、−N(R)−、−S−、−SO−、−SO2−、−SO2N(R)−、−(R)NSO2−、−C(S)−または−Cy−により置き換えられており、Rはそれぞれ、独立して、水素、−CH2−フェニル、フェニル、C1〜6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、−CH2F、−CHF2、−CF3、−CH2CHF2もしくは−CH2CF3であるか、またはRはそれぞれ、独立して、水素もしくはメチルであるか、またはRは水素である。
一部の実施形態では、L1は、以下の表1に図示されているものから選択される。
一部の実施形態では、L2は、共有結合である。一部の実施形態では、L2は、二価の直鎖状または分岐状C1〜8炭化水素鎖である。一部の実施形態では、L2は、二価の直鎖状または分岐状C1〜8炭化水素鎖であり、鎖の1個、2個または3個のメチレン単位は、独立して場合により、−O−、−C(O)−、−C(O)O−、−OC(O)−、−N(R)−、−C(O)N(R)−、−(R)NC(O)−、−OC(O)N(R)−、−(R)NC(O)O−、−N(R)C(O)N(R)−、−S−、−SO−、−SO2−、−SO2N(R)−、−(R)NSO2−、−C(S)−、−C(S)O−、−OC(S)−、−C(S)N(R)−、−(R)NC(S)−、−(R)NC(S)N(R)−、または−Cy−により置き換えられている。
一部の実施形態では、L2は、二価の直鎖状または分岐状C1〜6炭化水素鎖であり、鎖の1個、2個または3個のメチレン単位は、独立して場合により、−O−、−C(O)−、−N(R)−、−S−、−SO−、−SO2−、−SO2N(R)−、−(R)NSO2−、−C(S)−または−Cy−により置き換えられており、Rはそれぞれ、独立して、水素、−CH2−フェニル、フェニル、C1〜6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、−CH2F、−CHF2、−CF3、−CH2CHF2もしくは−CH2CF3であるか、またはRはそれぞれ、独立して、水素もしくはメチルであるか、またはRは水素である。
一部の実施形態では、L2は、以下の表1に図示されているものから選択される。
上で一般に定義されている通り、−Cy−はそれぞれ、独立して、場合により置換されている3〜8員の飽和もしくは部分不飽和な二価の単環式炭素環式環、場合により置換されているフェニレン、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する場合により置換されている飽和または部分不飽和な4〜8員の単環式複素環式環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する場合により置換されている5〜6員の単環式複素芳香族環、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する場合により置換されている8〜10員の飽和もしくは部分不飽和な二環式もしくは架橋二環式複素環式環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する場合により置換されている8〜10員の二環式もしくは架橋二環式複素芳香族環である。
一部の実施形態では、−Cy−は、場合により置換されている二価の3〜8員の飽和または部分不飽和な単環式炭素環式環である。一部の実施形態では、−Cy−は、場合により置換されているフェニレンである。一部の実施形態では、−Cy−は、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜3個のヘテロ原子を有する場合により置換されている飽和または部分不飽和な4〜8員の単環式複素環式環である。一部の実施形態では、−Cy−は、窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する場合により置換されている5〜6員の単環式複素芳香族環である。一部の実施形態では、−Cy−は、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、場合により置換されている8〜10員の飽和または部分不飽和な二環式または架橋二環式複素環式環である。一部の実施形態では、−Cy−は、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する、場合により置換されている8〜10員の二環式または架橋二環式複素芳香族環である。
一部の実施形態では、−Cy−は
である。一部の実施形態では、−Cy−は
である。
一部の実施形態では、−Cy−は、以下の表1に図示されているものから選択される。
上で一般に定義されている通り、R2は、水素、−L2−R6または場合により置換されているC1〜8脂肪族である。
一部の実施形態では、R2は水素である。一部の実施形態では、R2は−L2−R6である。一部の実施形態では、R2は、場合により置換されているC1〜8脂肪族である。
一部の実施形態では、R2は、水素、場合により置換されているC1〜6脂肪族または−L2−R6であり、L2は、二価の直鎖状または分岐状C1〜6炭化水素鎖であり、鎖の1個、2個または3個のメチレン単位は、独立して場合により、−O−、−C(O)−、−N(R)−、−S−、−SO−、−SO2−、−C(S)−もしくは−Cy−により置き換えられており、C1〜6脂肪族基は、ハロゲン、−CN、−N(R)2、−NO2、−N3、=NR、=NOR、=O、=S、−OR、−SR、−SO2R、−S(O)R、R、−Cy−R、−C(O)R、−C(O)OR、−OC(O)R、−C(O)N(R)2、−(R)NC(O)R、−OC(O)N(R)2、−(R)NC(O)OR、−N(R)C(O)N(R)2、−SO2N(R)2、−(R)NSO2R、−C(S)R、または−C(S)ORから独立して選択される、1個、2個または3個の基により場合により置換されており、Rはそれぞれ、独立して、水素、−CH2−フェニル、フェニル、C1〜6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、−CH2F、−CHF2、−CF3、−CH2CHF2もしくは−CH2CF3であるか、またはRはそれぞれ、独立して、水素もしくはメチルであるか、またはRは水素である。
一部の実施形態では、R
2は、水素、C
1〜6アルキル(1個、2個または3個の重水素またはハロゲン原子により場合により置換されている)、−S(O)R
6、−SO
2R
6、−SO
2NHR
6、−(CH
2)
1〜6−N(R)R
6、−(CH
2)
1〜6−OR
6または−(CH
2)
0〜6−Cy−R
6から選択される。一部の実施形態では、R
2は、水素、−S(O)R
6、−SO
2R
6、−SO
2NHR
6、−(CH
2)
1〜6−N(R)R
6、−(CH
2)
1〜6−OR
6、
から選択され、Rはそれぞれ、独立して、水素、−CH
2−フェニル、フェニル、C
1〜6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、−CH
2F、−CHF
2、−CF
3、−CH
2CHF
2もしくは−CH
2CF
3であるか、またはRはそれぞれ、独立して、水素もしくはメチルであるか、またはRは水素である。
一部の実施形態では、R2は、以下の表1に図示されているものから選択される。
上で一般に定義されている通り、L3は、1つ、2つ、3つまたは4つの独立して選択されるR3基により置換されている二価の直鎖状C1〜4炭化水素である。
一部の実施形態では、L3は、1つ、2つ、3つまたは4つの独立して選択されるR3基により置換されている二価の直鎖状C1〜2炭化水素である。一部の実施形態では、L3は−CH2−である。
一部の実施形態では、L3は、以下の表1に図示されているものから選択される。
上で一般に定義されている通り、R3はそれぞれ、独立して、水素、重水素、ハロゲン、−OR6もしくは場合により置換されているC1〜3脂肪族であるか、または同一の飽和炭素原子上の2つのR3基が、場合により一緒になって、=Oまたは=Sを形成する。
一部の実施形態では、R3はそれぞれ、独立して、水素、重水素、ハロゲンまたはC1〜3アルキルである。一部の実施形態では、R3はそれぞれ、独立して、水素またはC1〜3アルキルである。一部の実施形態では、R3は水素である。
一部の実施形態では、R3は、以下の表1に図示されているものから選択される。
上で一般に定義されている通り、R4はそれぞれ、独立して、水素、重水素、ハロゲン、−CN、−OR6もしくはC1〜4アルキルであるか、または同一炭素上の2つのR4基が、場合により一緒になって、=NR6、=NOR6、=Oまたは=Sを形成する。
一部の実施形態では、R4は水素である。一部の実施形態では、R4は重水素である。一部の実施形態では、R4はハロゲンである。一部の実施形態では、R4は−CNである。一部の実施形態では、R4は−OR6である。一部の実施形態では、R4は、C1〜4アルキルである。一部の実施形態では、同一炭素上の2つのR4基は、場合により一緒になって、=NR6、=NOR6、=Oまたは=Sを形成する。
一部の実施形態では、R4は、水素、重水素、ハロゲン、−CN、C1〜2アルキルであるか、または同一炭素上の2つのR4基は一緒になって、=Oまたは=Sを形成する。
一部の実施形態では、R4は、以下の表1に図示されているものから選択される。
上で一般に定義されている通り、R5はそれぞれ、独立して、R、ハロゲン、−CN、−OR、−N(R)2、−NO2、−N3、−SRもしくは−L1−R6であるか、または同一の飽和炭素原子上の2つのR5基は、場合により一緒になって、=NR、=NOR、=O、=Sまたは3〜6員のスピロ環式炭素環式環を形成する。
一部の実施形態では、R5はRである。一部の実施形態では、R5はハロゲンである。一部の実施形態では、R5は−CNである。一部の実施形態では、R5は−ORである。一部の実施形態では、R5は−N(R)2である。一部の実施形態では、R5は−NO2である。一部の実施形態では、R5は−N3である。一部の実施形態では、R5は−SRである。一部の実施形態では、R5は−L1−R6である。一部の実施形態では、同一飽和炭素原子上の2つのR5基は、一緒になって、=NR、=NOR、=O、=S、または3〜6員のスピロ環式炭素環式環を形成する。
一部の実施形態では、R5は水素である。一部の実施形態では、R5は、場合により置換されているC1〜6脂肪族基である。一部の実施形態では、R5は、1個、2個または3個の重水素またはハロゲン原子により場合により置換されているC1〜6アルキル基である。一部の実施形態では、R5は、場合により置換されている3〜8員の飽和または部分不飽和な単環式炭素環式環である。一部の実施形態では、R5は、場合により置換されているフェニルである。一部の実施形態では、R5は、場合により置換されている8〜10員の二環式炭素環式芳香族環である。一部の実施形態では、R5は、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される1〜2個のヘテロ原子を有する場合により置換されている飽和または部分不飽和な4〜8員の単環式複素環式環である。一部の実施形態では、R5は、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する場合により置換されている5〜6員の単環式複素芳香族環である。一部の実施形態では、R5は、窒素、酸素または硫黄から独立して選択される1〜5個のヘテロ原子を有する場合により置換されている8〜10員の二環式複素芳香族環である。
一部の実施形態では、R
5は、水素、C
1〜6アルキル、ハロゲン、−CN、−CF
3、−CD
3、シクロプロピル、エチニル、−OCH
3、−OCF
3または
である。一部の実施形態では、R
5はメチルである。一部の実施形態では、R
5は−Clである。
一部の実施形態では、R5は、以下の表1に図示されているものから選択される。
上で一般に定義されている通り、R6はそれぞれ、独立して、水素、あるいは1個、2個、3個、4個、5個または6個の重水素またはハロゲン原子により場合により置換されているC1〜6アルキルである。
一部の実施形態では、R6は水素である。一部の実施形態では、R6は、1個、2個、3個、4個、5個または6個の重水素またはハロゲン原子により場合により置換されているC1〜6アルキルである。
一部の実施形態では、R6は、1個、2個または3個の重水素またはハロゲン原子により場合により置換されているC1〜3アルキルである。
一部の実施形態では、R6は、以下の表1に図示されているものから選択される。
上で一般に定義されている通り、mは、0、1、2、3または4である。一部の実施形態では、mは0である。一部の実施形態では、mは1である。一部の実施形態では、mは2である。一部の実施形態では、mは3である。一部の実施形態では、mは4である。一部の実施形態では、mは、0、1、2または3である。一部の実施形態では、mは、0、1または2である。一部の実施形態では、mは、1、2または3である。
上で一般に定義されている通り、nは、0、1、2、3または4である。一部の実施形態では、nは0である。一部の実施形態では、nは1である。一部の実施形態では、nは2である。一部の実施形態では、nは3である。一部の実施形態では、nは4である。一部の実施形態では、nは、0、1、2または3である。一部の実施形態では、nは、0、1または2である。一部の実施形態では、nは、1、2または3である。
上で一般に定義されている通り、pは、0、1、2、3または4である。一部の実施形態では、pは0である。一部の実施形態では、pは1である。一部の実施形態では、pは2である。一部の実施形態では、pは3である。一部の実施形態では、pは4である。一部の実施形態では、pは、0、1、2または3である。一部の実施形態では、pは、0、1または2である。一部の実施形態では、pは、1、2または3である。
上で一般に定義されている通り、qは、0、1、2または3である。一部の実施形態では、qは0である。一部の実施形態では、qは1である。一部の実施形態では、qは2である。一部の実施形態では、qは3である。一部の実施形態では、qは1または2である。
上で一般に定義されている通り、wは、0または1である。一部の実施形態では、wは0である。一部の実施形態では、wは1である。
一部の実施形態では、本発明は、式II−aもしくはII−bの化合物:
またはその薬学的に許容される塩を提供し、式中、環A、環B、Q、X、R、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、L
1、L
2、L
3、−Cy−、m、n、p、qおよびwはそれぞれ、単独でおよび組合せの両方で、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通りである。
一部の実施形態では、本発明は、式III−aまたはIII−bの化合物:
またはその薬学的に許容される塩を提供し、式中、環A、Q、X、R、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、L
1、L
2、L
3、−Cy−、m、n、p、qおよびwはそれぞれ、単独でおよび組合せの両方で、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通りである。
一部の実施形態では、本発明は、式IVの化合物:
またはその薬学的に許容される塩を提供し、式中、環A、R、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、L
1、L
2、−Cy−、m、n、pおよびqはそれぞれ、単独でおよび組合せの両方で、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通りである。
一部の実施形態では、本発明は、式Vの化合物:
またはその薬学的に許容される塩を提供し、式中、環A、R、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、L
1、L
2、L
3、−Cy−、n、pおよびqはそれぞれ、単独でおよび組合せの両方で、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通りである。
一部の実施形態では、本発明は、式VI−a、VI−bまたはVI−cの化合物:
またはその薬学的に許容される塩を提供し、式中、環B、R、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、L
1、L
2、L
3、−Cy−、m、n、p、qおよびwはそれぞれ、単独でおよび組合せの両方で、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通りである。
一部の実施形態では、本発明は、式VII−a、VII−bもしくはVII−cの化合物:
またはその薬学的に許容される塩を提供し、式中、R、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、L
1、L
2、L
3、−Cy−、m、n、p、qおよびwはそれぞれ、単独でおよび組合せの両方で、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通りである。
一部の実施形態では、本発明は、式VIII−a、VIII−bもしくはVIII−cの化合物:
またはその薬学的に許容される塩を提供し、式中、環B、R、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、L
1、L
2、L
3、−Cy−、m、pおよびwはそれぞれ、単独でおよび組合せの両方で、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通りである。
一部の実施形態では、本発明は、式IXの化合物:
またはその薬学的に許容される塩を提供し、式中、R、R
2、R
3、R
5、R
6、L
1、L
2、−Cy−、p、qおよびwはそれぞれ、単独でおよび組合せの両方で、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通りである。
例示的な本発明の化合物は、以下の表1に示されている。
一部の実施形態では、本発明は、上の表1に示されている化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
4.本化合物を得る一般的な方法:
本発明の化合物は、一般に、類似化合物に関する当業者に公知の合成法および/または半合成法により、ならびに本明細書における実施例に詳細に記載されている方法により調製または単離することができる。
以下のスキームにおいて、特定の保護基(「PG])、脱離基(「LG」)または変換条件が図示されている場合、当業者は、他の保護基、脱離基および変換条件もやはり好適であり、企図されることを理解しているであろう。このような基および変換は、それらの各々の全体が参照により本明細書に組み込まれている、March's Advanced Organic Chemistry:Reactions, Mechanisms, and Structure、M.B,SmithおよびJ.March、第5版、John Wiley&Sons、2001年、Comprehensive Organic Transformations、R. C. Larock、第2版、John Wiley & Sons、1999年、およびProtecting Groups in Organic Synthesis、T. W. Greene and P. G. M. Wuts、第3版、John Wiley & Sons、1999年に詳細に記載されている。
本明細書で使用する場合、語句「脱離基」(LG)には、以下に限定されないが、ハロゲン(例えば、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物)、スルホネート(例えばメシレート、トシレート、ベンゼンスルホネート、ブロシレート、ニシレート、トリフレート)、ジアゾニウムなどが含まれる。
本明細書で使用する場合、語句「酸素保護基」には、例えば、カルボニル保護基、ヒドロキシル保護基などが含まれる。ヒドロキシル保護基は、当技術分野で周知であり、その全体が参照により本明細書に組み込まれている、Protecting Groups in Organic Synthesis、T. W. GreeneおよびP. G. M. Wuts、第3版、John Wiley & Sons、1999年およびPhilip Kocienskiの「Protecting Groups」、Georg Thieme Verlag Stuttgart、New York、1994年に詳細に記載されているものを含む。好適なヒドロキシル保護基の例には、以下に限定されないが、エステル、アリルエーテル、エーテル、シリルエーテル、アルキルエーテル、アリールアルキルエーテルおよびアルコキシアルキルエーテルが含まれる。このようなエステルの例には、ギ酸エステル、酢酸エステル、炭酸エステルおよびスルホン酸エステルが含まれる。具体例には、ギ酸エステル、ベンゾイルギ酸エステル、クロロ酢酸エステル、トリフルオロ酢酸エステル、メトキシ酢酸エステル、トリフェニルメトキシ酢酸エステル、p−クロロフェノキシ酢酸エステル、3−フェニルプロピオン酸エステル、4−オキソペンタン酸エステル、4,4−(エチレンジチオ)ペンタン酸エステル、ピバル酸エステル(トリメチルアセチル)、クロトン酸エステル、4−メトキシ−クロトン酸エステル、安息香酸エステル、p−ベンジル安息香酸エステル、2,4,6−トリメチル安息香酸エステル、炭酸エステル(メチル、9−フルオレニルメチル、エチル、2,2,2−トリクロロエチル、2−(トリメチルシリル)エチル、2−(フェニルスルホニル)エチル、ビニル、アリルおよびp−ニトロベンジルなど)が含まれる。このようなシリルエーテルの例には、トリメチルシリル、トリエチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、t−ブチルジフェニルシリル、トリイソプロピルシリルおよび他のトリアルキルシリルエーテルが含まれる。アルキルエーテルには、メチル、ベンジル、p−メトキシベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、トリチル、t−ブチル、アリルおよびアリルオキシカルボニルエーテルまたは誘導体が含まれる。アルコキシアルキルエーテルには、メトキシメチル、メチルチオメチル、(2−メトキシエトキシ)メチル、ベンジルオキシメチル、ベータ−(トリメチルシリル)エトキシメチルおよびテトラヒドロピラニルエーテルなどのアセタールが含まれる。アリールアルキルエーテルの例には、ベンジル、p−メトキシベンジル(MPM)、3,4−ジメトキシベンジル、O−ニトロベンジル、p−ニトロベンジル、p−ハロベンジル、2,6−ジクロロベンジル、p−シアノベンジル、ならびに2−および4−ピコリルが含まれる。
アミノ保護基は、当技術分野で周知であり、その全体が参照により本明細書に組み込まれている、Protecting Groups in Organic Synthesis、T. W. GreeneおよびP. G. M. Wuts、第3版、John Wiley & Sons、1999年およびPhilip Kocienskiの「Protecting Groups」、Georg Thieme Verlag Stuttgart、New York、1994年に詳細に記載されているものを含む。好適なアミノ保護基には、以下に限定されないが、アラルキルアミン、カルバメート、環式イミド、アリルアミン、アミドなどが含まれる。このような基の例には、t−ブチルオキシカルボニル(BOC)、エチルオキシカルボニル、メチルオキシカルボニル、トリクロロエチルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル(Alloc)、ベンジルオキソカルボニル(CBZ)、アリル、フタルイミド、ベンジル(Bn)、フルオレニルメチルカルボニル(Fmoc)、ホルミル、アセチル、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、フェニルアセチル、トリフルオロアセチル、ベンゾイルなどが含まれる。
当業者は、脂肪族基、アルコール、カルボン酸、エステル、アミド、アルデヒド、ハロゲンおよびニトリルなどの、本発明の化合物中に存在する様々な官能基が、以下に限定されないが、還元、酸化、エステル化、加水分解、部分酸化、部分還元、ハロゲン化、脱水、部分水和および水和を含めた、当技術分野で周知の技法により相互変換され得ることを認識しているであろう。例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれている「March's Advanced Organic Chemistry」、第5版、編:Smith, M.B.およびMarch, J.、John Wiley & Sons、New York:2001年を参照されたい。このような相互変換は、上述の技法の1つまたは複数を必要とすることがあり、本発明の化合物を合成するためのある種の方法が以下に記載されている。
一態様では、式Iまたはその部分式の本発明のある種の化合物は、以下に示されているスキーム1に従って、一般に調製される:
スキーム1
上のスキーム1では、PGは、窒素保護基であり、R1、R2、R3、R4、R5、環A、環B、m、n、p、qおよびwはそれぞれ、単独でおよび組合せの両方で、上で定義され、本明細書における実施形態に記載されている通りである。
スキーム1中に一般に示されている通り、構造Aによる出発原料(ボロン酸は、当技術分野で公知の他の条件下でカップリングすることが可能となるよう変更されてもよく、例えば、ボロン酸は、対応するトリフレートまたはハライドに変更されてもよい)を、化合物Bとカップリングして、構造Cの化合物が得られる。次に、このような化合物は、H
2の存在下でPd/Cにより、または他の水素化条件で、還元し、次いで、PGを脱保護すると、それぞれ、中間体DおよびEが生成し得る。Eと、環Bを含有する中間体Fとのさらなる反応により、構造Gの化合物が得られる。F中のLGは、ハライドまたはメシレートなどの脱離基とすることができるか、あるいはE中のピロリジン窒素もしくはピペリジン窒素と反応して、L
3連結基を形成することが可能なアルデヒドまたはケトンであってもよい。
スキーム2
代替的に、スキーム2に示されている通り、構造Hの化合物は、構造Iの化合物と反応して、構造Jのアミド化合物を形成することができる。例えば、酸性条件下、その後の反応により環Aが形成されて(環Aが、ベンゾイミダゾールなどの2個の窒素原子を含有する二環式環系である場合)、構造Kの化合物が得られる。このような化合物は、スキーム1中に示されている条件下で、合成されて、本発明の化合物Gを得ることができる。
5.使用、製剤化および投与
薬学的に許容される組成物
別の実施形態によれば、本発明は、本発明の化合物またはその薬学的に許容される誘導体、および薬学的に許容される担体、アジュバントまたはビヒクルを含む組成物を提供する。本発明の組成物中の化合物の量は、生物学試料または患者において、測定可能な程度に、CXCR4またはその変異体を阻害するのに有効となるものである。ある種の実施形態では、本発明の組成物中の化合物の量は、生物学試料または患者において、測定可能な程度に、CXCR4またはその変異体を阻害するのに有効となるものである。ある種の実施形態では、本発明の組成物は、このような組成物を必要としている患者に投与するために製剤化される。一部の実施形態では、本発明の組成物は、患者に経口投与するために製剤化される。
用語「患者」とは、本明細書で使用する場合、動物、好ましくは哺乳動物、および最も好ましくはヒトを意味する。
用語「薬学的に許容される担体、アジュバントまたはビヒクル」とは、共に製剤化される、本化合物の薬理学的活性を破壊しない、非毒性の担体、アジュバントまたはビヒクルを指す。本発明の組成物中で使用することができる、薬学的に許容される担体、アジュバントまたはビヒクルには、以下に限定されないが、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミンなどの血清タンパク質、ホスフェート、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウムなどの緩衝物質、飽和植物性脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩または電解質(硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩など)、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロースをベースとする物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックポリマー、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂が含まれる。
「薬学的に許容される誘導体」は、レシピエントに投与すると、本発明の化合物、または阻害活性代謝産物またはその残留物を直接または間接的のどちらか一方で、供給することが可能な、本発明の化合物の非毒性塩、エステル、エステルの塩または他の誘導体のいずれかを意味する。
本明細書で使用する場合、用語「阻害活性代謝産物またはその残留物」は、代謝産物またはその残留物もまた、CXCR4またはその変異体の阻害剤であることを意味する。
本発明の組成物は、経口的に、非経口的に、吸入スプレーにより、局所的に、直腸により、経鼻により、頬により、経膣により、または埋め込まれたレザーバーを介して投与することができる。用語「非経口的」には、本明細書で使用する場合、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑膜内、胸骨内、鞘内、肝臓内、病巣内および頭蓋内への注射または注入技法が含まれる。好ましくは、本組成物は、経口的に、腹腔内にまたは静脈内に投与される。本発明の組成物の滅菌注射可能な形態は、水性または油性の懸濁液剤とすることができる。これらの懸濁液剤は、好適な分散剤または湿潤剤、および懸濁化剤を使用して、当技術分野で公知の技法に従い、製剤化することができる。滅菌注射調製物はまた、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液剤として、非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の注射用滅菌溶液剤または懸濁液剤とすることもできる。使用することができる、許容されるビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンゲル液および等張性の塩化ナトリウム溶液がある。さらに、滅菌の不揮発油が、溶媒または懸濁媒体として、慣用的に使用される。
この目的のために、合成モノまたはジグリセリドを含む任意の無刺激性の不揮発性油を用いてよい。オレイン酸およびそのグリセリド誘導体などの脂肪酸は、とりわけポリオキシエチル化型のオリーブ油またはヒマシ油などの、天然の薬学的に許容される油と同様に、注射剤の調製に有用である。これらの油性溶液または懸濁液剤はまた、エマルション剤および懸濁液剤を含む、薬学的に許容される剤形の製剤化に一般に使用される、カルボキシメチルセルロースまたは類似の分散剤などの、長鎖アルコール希釈剤または分散剤を含有してもよい。薬学的に許容される固体、液体または他の剤形の製造において一般に使用される、Tweens、Spansおよび他の乳化剤、または生体利用率の向上剤などの、他の一般に使用される界面活性剤もまた、製剤化の目的で使用することができる。
本発明の薬学的に許容される組成物は、以下に限定されないが、カプセル剤、錠剤、水性懸濁液剤または溶液剤を含めた、任意の経口的に許容される剤形で、経口により投与することができる。経口使用向けの錠剤の場合、一般に使用される担体には、ラクトースおよびトウモロコシデンプンが含まれる。ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤もまた、通常、加えられる。カプセル剤形態での経口投与の場合、有用な希釈剤には、ラクトースおよび乾燥トウモロコシデンプンが含まれる。水性懸濁液剤が経口使用に必要な場合、活性成分は、乳化剤および懸濁化剤と一緒にされる。所望の場合、ある種の甘味剤、着香剤または着色剤も添加されてもよい。
代替的に、本発明の薬学的に許容される組成物は、直腸投与向けの坐剤の形態で投与されてもよい。これらは、薬剤を、室温では固体であるが、直腸温度では液体となり、したがって、直腸で溶融して薬物を放出する、好適な非刺激性賦形剤と混合することにより調製することができる。このような物質には、カカオ脂、ビーワックスおよびポリエチレングリコールが含まれる。
本発明の薬学的に許容される組成物はまた、とりわけ、処置の標的が、眼、皮膚または腸管下部の疾患を含めた、局所施用により容易に接近可能な領域または器官を含む場合、局所的に投与することもできる。好適な局所製剤は、これらの領域または器官の各々向けに容易に調製される。
腸管下部向けの局所施用は、直腸の坐剤製剤(上を参照されたい)または好適な浣腸製剤で行うことができる。局所経皮パッチ剤もまた、使用されてもよい。
局所施用の場合、提供される薬学的に許容される組成物は、1つまたは複数の担体中に懸濁または溶解された活性構成成分を含有する好適な軟膏剤で製剤化されてもよい。本発明の化合物の局所投与向け担体には、以下に限定されないが、鉱物油、液体ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ワックスおよび水が含まれる。代替的に、提供される薬学的に許容される組成物は、1種または複数の薬学的に許容される担体に懸濁または溶解した活性構成成分を含有する、好適なローション剤またはクリーム剤で製剤化され得る。好適な担体には、以下に限定されないが、鉱物油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水が含まれる。
眼用途の場合、提供される薬学的に許容される組成物は、等張性のpH調節した滅菌生理食塩水中のマイクロ化懸濁液剤として、または好ましくは、塩化ベンジルアルコニウムなどの保存剤を含むかまたは含まない、等張性のpH調節した滅菌生理食塩水中の溶液剤として製剤化されてもよい。代替的に、眼用途の場合、薬学的に許容される組成物は、ワセリンなどの軟膏剤中で製剤化されてもよい。
本発明の薬学的に許容される組成物はまた、経鼻用エアゾールまたは吸入によって投与されてもよい。このような組成物は、医薬製剤の技術分野で周知の技法に準拠して調製され、ベンジルアルコールまたは他の好適な保存剤、生体利用率を向上させるための吸収促進剤、フルオロカーボン、および/または他の慣用的な可溶化剤もしくは分散剤を使用して、生理食塩水中の溶液剤として調製されてもよい。
最も好ましくは、本発明の薬学的に許容される組成物は、経口投与向けに製剤化される。このような製剤は、食物と共に、または食物なしに投与されてもよい。一部の実施形態では、本発明の薬学的に許容される組成物は、食物なしに投与される。他の実施形態では、本発明の薬学的に許容される組成物は、食物と一緒に投与される。
単一剤形の組成物を生成するために担体物質と一緒にされ得る、本発明の化合物の量は、処置される宿主、投与の特定の様式に応じて様々となろう。好ましくは、提供される組成物は、0.01〜100mg/kg体重/日の間となる阻害剤の投与量が、これらの組成物を服用する患者に投与され得るよう製剤化されるべきである。
任意の特定の患者のための具体的な投与量および処置レジメンは、使用される具体的な化合物の活性、年齢、体重、全般的な健康、性別、食事、投与時間、排出速度、薬物組合せ、ならびに処置を行う医師の判断および処置を受ける特定の疾患の重症度を含めた、様々な因子に依存することもやはり理解されるべきである。組成物中の本発明の化合物の量はまた、組成物中の特定の化合物に依存するであろう。
化合物および薬学的に許容される組成物の使用
本明細書に記載されている化合物および組成物は、CXCR4またはその変異体の阻害に、一般に有用である。
CXCR4またはその変異体の阻害剤として本発明において利用される化合物の活性は、in vitro、in vivo、または細胞系においてアッセイすることができる。in vitroアッセイには、CXCR4またはその変異体の阻害を決定するアッセイが含まれる。代替的なin vitroアッセイは、阻害剤がCXCR4に結合する能力を定量するものである。CXCR4またはその変異体の阻害剤として本発明において利用される化合物をアッセイするための詳細な条件は、以下の実施例に示されている。
本明細書で使用する場合、用語「処置(treatment)」、「処置する(treat)」および「処置すること(treating)」とは、本明細書に記載されているような疾患もしくは障害、または1つもしくは複数のそれらの症状を逆転させる、軽減する、それらの発症を遅延させる、またはそれらの進行を阻害することを指す。一部の実施形態では、処置は、1つまたは複数の症状が発症した後に、行われてもよい。他の実施形態では、処置は、症状の非存在下で行われてもよい。例えば、処置は、症状の発症前に、感受性の高い個体に行われてもよい(例えば、症状歴に照らし合わせて、および/または遺伝的もしくは他の感受性因子に照らし合わせて)。処置はまた、症状が治癒した後に、例えば、その再発を予防または遅延させるために、継続されてもよい。
提供された化合物はCXCR4の阻害剤であり、したがって、CXCR4の活性に関連する1つまたは複数の障害を処置するのに有用である。したがって、ある種の実施形態では、本発明は、CXCR4媒介性障害を処置するための方法であって、それを必要とする患者に本発明の化合物またはその薬学的に許容される組成物を投与するステップを含む、方法を提供する。
本明細書で使用する場合、用語「CXCR4媒介性」障害、疾患および/または状態は、本明細書で使用する場合、CXCR4またはその変異体がある役割を果たすことが既知である、任意の疾患または他の悪化性状態を意味する。したがって、本発明の別の実施形態は、CXCR4またはその変異体がある役割を果たすことが既知である、1つまたは複数の疾患を処置するまたはその重症度を軽減することに関する。
一部の実施形態では、本発明は、障害、疾患または状態が、以下に限定されないが、細胞増殖性障害を含む、1つまたは複数の障害、疾患および/または状態を処置する方法を提供する。
細胞増殖性障害
本発明は、細胞増殖性障害(例えば、がん)の診断および予後のための方法および組成物、ならびにCXCR4を標的とすることによるこれらの障害の処置を特徴とする。本明細書に記載されている細胞増殖性障害には、例えば、がん、肥満および増殖依存性疾患が含まれる。このような障害は、当技術分野において公知の方法を使用して診断され得る。
がん
がんには、一実施形態では、非限定的に、白血病(例えば、急性白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、急性骨髄芽球性白血病、急性前骨髄球性白血病、急性骨髄単球性白血病、急性単球性白血病、急性赤白血病、慢性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病)、真性多血症、リンパ腫(例えば、ホジキン病または非ホジキン病)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、多発性骨髄腫、重鎖病および固形腫瘍(肉腫および癌腫など)(例えば、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮腫(lymphangioendotheliosarcoma)、滑液膜腫、中皮腫、ユーイング肉腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、結腸癌、膵臓がん、乳がん、卵巣がん、前立腺がん、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、脂腺癌、乳頭状癌、乳頭腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支原性肺癌、腎細胞癌、肝細胞腫、胆管癌、絨毛癌、精上皮腫、胎生期癌、ウィルムス腫瘍、子宮頚がん、子宮がん、精巣がん、肺癌、小細胞肺癌、膀胱癌、上皮性癌、神経膠腫、星状細胞腫、多形膠芽細胞腫(GBM、神経膠芽腫としても公知)、髄芽腫、頭蓋咽頭腫、上衣腫、松果体腫、血管芽細胞腫、聴神経鞘腫、乏突起神経膠腫、神経鞘腫、神経線維肉腫、髄膜腫、黒色腫、神経芽細胞腫および網膜芽細胞腫)である。
一部の実施形態では、がんは、神経膠腫、星状細胞腫、多形膠芽細胞腫(GBM、神経膠芽腫としても公知)、髄芽腫、頭蓋咽頭腫、上衣腫、松果体腫、血管芽細胞腫、聴神経鞘腫、乏突起神経膠腫、神経鞘腫、神経線維肉腫、髄膜腫、黒色腫、神経芽細胞腫または網膜芽細胞腫が含まれる。
一部の実施形態では、がんは、聴神経鞘腫、星状細胞腫(例えば、グレードI−毛様細胞性星細胞腫、グレードII−低悪性星状細胞腫、グレードIII−退形成性星細胞腫もしくはグレードIV−神経膠芽腫(GBM))、脊索腫、CNSリンパ腫、頭蓋咽頭腫、脳幹グリオーマ、上衣腫、混合型神経膠腫、視神経膠腫、上衣下腫、髄芽腫、髄膜腫、転移性脳腫瘍、乏突起神経膠腫、下垂体腫瘍、原始神経外胚葉性(PNET)腫瘍または神経鞘腫である。一部の実施形態では、がんは、脳幹グリオーマ、頭蓋咽頭腫、上衣腫、若年性毛様細胞性星細胞腫(JPA)、髄芽腫、視神経膠腫、松果体腫瘍、原始神経外胚葉性腫瘍(PNET)またはラブドイド腫瘍などの、成人よりも子供に一般的に見出されるタイプである。一部の実施形態では、患者は成人のヒトである。一部の実施形態では、患者は子供または小児患者である。
がんには、別の実施形態では、非限定的に、中皮腫、胆管道(肝臓および胆管)、骨がん、膵臓がん、皮膚がん、頭部または頚部のがん、皮下または眼内黒色腫、卵巣がん、結腸がん、直腸がん、肛門領域のがん、胃がん、胃腸管(胃、結腸直腸および十二指腸)、子宮がん、卵管癌、子宮内膜癌、子宮頚部癌、膣癌、外陰部の癌、ホジキン病、食道がん、小腸がん、内分泌系のがん、甲状腺がん、副甲状腺がん、副腎がん、軟部組織の肉腫、尿道がん、陰茎がん、前立腺がん、精巣がん、慢性または急性白血病、慢性骨髄性白血病、リンパ球性リンパ腫、膀胱がん、腎臓がんまたは尿管がん、腎細胞癌、腎盂癌、非ホジキンリンパ腫、脊髄軸椎腫瘍(spinal axis tumor)、脳幹グリオーマ、下垂体腺種、副腎皮質がん、胆嚢がん、多発性骨髄腫、胆管細胞癌、線維肉腫、神経芽細胞腫、網膜芽細胞腫、または上述のがんのうちの1つまたは複数の組合せが含まれる。
一部の実施形態では、がんは、肝細胞癌、卵巣がん、卵巣上皮がんまたは卵管がん;乳頭状漿液嚢胞腺癌または子宮体部漿液性腺癌(UPSC);前立腺がん;精巣がん;胆嚢がん;肝臓胆管癌;軟部組織および骨滑膜肉腫;横紋筋肉腫;骨肉腫;軟骨肉腫;ユーイング肉腫;未分化甲状腺がん;副腎皮質腺腫;膵臓がん;膵管腺癌または膵臓腺癌;胃腸管/胃(GIST)がん;リンパ腫;頭頚部の扁平上皮癌(SCCHN);唾液腺がん;神経膠腫または脳がん;神経線維腫症1型関連悪性末梢神経鞘腫瘍(MPNST);ワルデンシュトレームマクログロブリン血症;または髄芽腫から選択される。
一部の実施形態では、がんは、肝細胞癌(HCC)、肝芽腫、結腸がん、直腸がん、卵巣がん、卵巣上皮がん、卵管がん、乳頭状漿液嚢胞腺癌、子宮体部漿液性腺癌(UPSC)、肝臓胆管癌、軟部組織および骨滑膜肉腫、横紋筋肉腫、骨肉腫、未分化甲状腺がん、副腎皮質腺腫、膵臓がん、膵管腺癌、膵臓腺癌、神経膠腫、神経線維腫症1型関連悪性末梢神経鞘腫瘍(MPNST)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症または髄芽腫から選択される。
一部の実施形態では、本発明は、肉腫、癌腫またはリンパ腫などの固形腫瘍として存在するがんを処置するための方法であって、それを必要とする患者に、開示されている化合物またはその薬学的に許容される塩を投与するステップを含む方法を提供する。固形腫瘍は、嚢胞または液状領域を通常は含まない、異常な組織の塊を一般に含む。一部の実施形態では、がんは、腎細胞癌または腎臓がん;肝細胞癌(HCC)または肝芽腫または肝臓がん;黒色腫;乳がん;結腸直腸癌または結腸直腸がん;結腸がん;直腸がん;肛門がん;非小細胞肺がん(NSCLC)または小細胞肺がん(SCLC)などの肺がん;卵巣がん、卵巣上皮がん、卵巣癌または卵管がん;乳頭状漿液嚢胞腺癌または子宮体部漿液性腺癌(UPSC);前立腺がん;精巣がん;胆嚢がん;肝臓胆管癌;軟部組織および骨滑膜肉腫;横紋筋肉腫;骨肉腫;軟骨肉腫;ユーイング肉腫;未分化甲状腺がん;副腎皮質癌;膵臓がん;膵管腺癌または膵臓腺癌;胃腸管/胃(GIST)がん;リンパ腫;頭頚部の扁平上皮癌(SCCHN);唾液腺がん;神経膠腫または脳がん;神経線維腫症1型関連悪性末梢神経鞘腫瘍(MPNST);ワルデンシュトレームマクログロブリン血症;または髄芽腫から選択される。
一部の実施形態では、がんは、腎細胞癌、肝細胞癌(HCC)、肝芽腫、結腸直腸腫、結腸直腸がん、結腸がん、直腸がん、肛門がん、卵巣がん、卵巣上皮がん、卵巣癌、卵管がん、乳頭状漿液嚢胞腺癌、子宮体部漿液性腺癌(UPSC)、肝臓胆管癌、軟部組織および骨滑膜肉腫、横紋筋肉腫、骨肉腫、軟骨肉腫、未分化甲状腺がん、副腎皮質癌、膵臓がん、膵管腺癌、膵臓腺癌、神経膠腫、脳がん、神経線維腫症1型関連悪性末梢神経鞘腫瘍(MPNST)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症または髄芽腫から選択される。
一部の実施形態では、がんは、肝細胞癌(HCC)、肝芽腫、結腸がん、直腸がん、卵巣がん、卵巣上皮がん、卵巣癌、卵管がん、乳頭状漿液嚢胞腺癌、子宮体部漿液性腺癌(UPSC)、肝臓胆管癌、軟部組織および骨滑膜肉腫、横紋筋肉腫、骨肉腫、未分化甲状腺がん、副腎皮質癌、膵臓がん、膵管腺癌、膵臓腺癌、神経膠腫、神経線維腫症1型関連悪性末梢神経鞘腫瘍(MPNST)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症または髄芽腫から選択される。
一部の実施形態では、がんは肝細胞癌(HCC)である。一部の実施形態では、がんは肝芽腫である。一部の実施形態では、がんは結腸がんである。一部の実施形態では、がんは直腸がんである。一部の実施形態では、がんは、卵巣がんまたは卵巣癌である。一部の実施形態では、がんは卵巣上皮がんである。一部の実施形態では、がんは卵管がんである。一部の実施形態では、がんは乳頭状漿液嚢胞腺癌である。一部の実施形態では、がんは子宮体部漿液性腺癌(UPSC)である。一部の実施形態では、がんは肝臓胆管癌である。一部の実施形態では、がんは、軟部組織および骨滑膜肉腫である。一部の実施形態では、がんは横紋筋肉腫である。一部の実施形態では、がんは骨肉腫である。一部の実施形態では、がんは未分化甲状腺がんである。一部の実施形態では、がんは副腎皮質癌である。一部の実施形態では、がんは、膵臓がんまたは膵管腺癌である。一部の実施形態では、がんは膵臓腺癌である。一部の実施形態では、がんは神経膠腫である。一部の実施形態では、がんは悪性末梢神経鞘腫瘍(MPNST)である。一部の実施形態では、がんは神経線維腫症1型関連MPNSTである。一部の実施形態では、がんはワルデンシュトレームマクログロブリン血症である。一部の実施形態では、がんは髄芽腫である。
本発明は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)関連固形腫瘍、ヒトパピローマウイルス(HPV)−16に陽性な治癒不能固形腫瘍および成人T細胞白血病(これは、ヒトT細胞性白血病ウイルスI型(HTLV−I)により引き起こされ、白血病細胞におけるHTLV−Iのクローン組込みを特徴とするCD4+T細胞白血病の非常に侵襲性の形態である(https://clinicaltrials.gov/ct2/show/study/NCT02631746を参照されたい))、ならびに胃がん、鼻咽頭癌、子宮頚がん、膣がん、疣状がん、頭頚部の扁平上皮癌およびメルケル細胞癌におけるウイルス関連腫瘍(https://clinicaltrials.gov/ct2/show/study/NCT02488759を参照されたい。https://clinicaltrials.gov/ct2/show/study/NCT0240886;https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT02426892もまた参照されたい)を含めた、ウイルス関連がんの診断、予後および処置のための方法および組成物をさらに特徴とする。
一部の実施形態では、本発明は、腫瘍を処置することを必要とする患者において、腫瘍を処置する方法であって、患者に、本明細書に記載されている化合物、塩または医薬組成物のいずれかを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、腫瘍は、本明細書に記載されているがんのいずれかを含む。一部の実施形態では、腫瘍は黒色腫のがんを含む。一部の実施形態では、腫瘍は乳がんを含む。一部の実施形態では、腫瘍は肺がんを含む。一部の実施形態では、腫瘍は小細胞肺がん(SCLC)を含む。一部の実施形態では、腫瘍は非小細胞肺がん(NSCLC)を含む。
一部の実施形態では、腫瘍は、腫瘍のさらなる成長を抑止することにより処置される。一部の実施形態では、腫瘍は、処置前の腫瘍のサイズに比べて、少なくとも5%、10%、25%、50%、75%、90%または99%、腫瘍のサイズ(例えば、体積または塊)を退縮させることにより処置される。一部の実施形態では、腫瘍は、処置前の腫瘍の量に比べて、少なくとも5%、10%、25%、50%、75%、90%または99%、患者における腫瘍の量を低減させることにより処置される。
原発性免疫不全症
一部の実施形態では、本発明は、障害、疾患または状態が、以下に限定されないが、原発性免疫不全疾患または障害を含む、1つまたは複数の障害、疾患および/または状態を処置する方法であって、それを必要とする患者に有効量の開示されている化合物を投与するステップを含む、方法を提供する。本発明の方法によって処置可能な原発性免疫不全症には、疣贅、低ガンマグロブリン血症、感染、好中球減少症(WHIM)症候群;重症な先天性好中球減少(SCN)、とりわけ、G6PC3欠失から発生するもの(McDermottら(2010年)Blood 116巻:2793〜2802頁);GATA2欠乏症(Mono MAC症候群)(Maciejweski-Duvalら(2015年)J. Leukoc. Biol. 5MA0815−288R(印刷前に電子出版された);突発性CD4+Tリンパ球減少症(ICL);およびウィスコット−オルドリッチ症候群が含まれる。
本発明の方法による化合物および組成物は、がん、自己免疫障害、原発性免疫不全、増殖性障害、炎症性障害、神経変性または精神障害、統合失調症、骨関連障害、肝疾患または心障害を処置する、またはそれらの重症度を軽減するのに有効な任意の量および任意の投与経路を使用して投与することができる。必要な正確な量は、対象の人種、年齢および全身状態、疾患または状態の重症度、具体的な薬剤、その投与形式などに応じて、対象ごとに様々となろう。本発明の化合物は、投与を容易にするため、および投与量を均質とするために、投与量単位形態で好ましくは製剤化される。「投与量単位形態」という表現は、本明細書で使用する場合、処置される患者にとって適切な、物理的に個別の薬剤の単位を指す。しかし、本発明の化合物および組成物の1日あたりの合計使用量は、妥当な医療的判断の範囲内で、主治医により決定されることが理解されよう。任意の特定の患者または生物に対する具体的に有効な用量レベルは、処置される障害および障害の重症度、使用される具体的な化合物の活性、使用される具体的な組成物、患者の年齢、体重、一般的な健康、性別および食事、投与時間、投与経路、および使用される具体的な化合物の排出速度、処置の期間、使用される具体的な化合物と組み合わせてまたは同時に使用される薬物を含めた様々な因子、ならびに医療分野において周知の同様の因子に依存する。用語「患者」とは、本明細書で使用する場合、動物、好ましくは哺乳動物、および最も好ましくはヒトを意味する。
本発明の薬学的に許容される組成物は、処置されている疾患または障害の重症度に応じて、経口的に、直腸により、非経口的に、嚢内に、膣内に、腹腔内に、局所的に(散剤、軟膏剤またはドロップ剤によるなど)、口腔により、経口噴霧剤または点鼻薬などとして、ヒトおよび他の動物に投与することができる。ある種の実施形態では、本発明の化合物は、所望の治療効果を得るため、1日あたり、1回または複数回で、1日あたり約0.01mg/対象の体重のkg〜約50mg/対象の体重のkg、および好ましくは約1mg/kg〜約25mg/対象の体重のkgの投与量レベルで、経口的または非経口的に投与することができる。
経口投与向けの液状剤形には、以下に限定されないが、薬学的に許容されるエマルション剤、マイクロエマルション剤、溶液剤、懸濁液剤、シロップ剤およびエリキシル剤が含まれる。活性化合物に加えて、液状剤形は、例えば、水、またはエチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチルカーボネート、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実油、ラッカセイ油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにそれらの混合物などの他の溶媒、可溶化剤ならびに乳化剤などの、当技術分野において一般に使用される不活性な希釈剤を含有することができる。不活性な希釈剤に加えて、経口組成物はまた、湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤、甘味剤、着香剤および芳香剤などのアジュバントを含むことができる。
公知技術に従い、好適な分散剤または湿潤剤、および懸濁化剤を使用して、注射調製物、例えば注射可能な水性または油性の滅菌懸濁液剤を製剤化することができる。滅菌注射調製物はまた、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液剤として、非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒中の注射用滅菌溶液剤、懸濁液剤またはエマルション剤とすることもできる。使用することができる、許容されるビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンゲル液,U.S.P.および等張性の塩化ナトリウム溶液がある。さらに、滅菌の不揮発油が、溶媒または懸濁媒体として、従来、使用される。この目的のために、合成モノまたはジグリセリドを含む任意の無刺激性の不揮発性油を用いることができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸が、注射剤の調製に使用される。
注射可能な製剤は、使用前に、例えば、細菌保持フィルターでろ過することにより、または滅菌水もしくは他の注射可能な滅菌媒体中に溶解または分散することができる滅菌固体組成物の形態の殺菌剤を配合することにより、滅菌され得る。
本発明の化合物の作用を延長するために、皮下または筋肉内注射からの化合物の吸収を減速させることが望ましいことが多い。これは、水への溶解度が乏しい、結晶性物質またはアモルファス性物質の液体懸濁液の使用により行うことができる。次に、化合物の吸収速度は、この溶出速度に依存し、ひいては、結晶サイズおよび結晶形態に依存することがある。代替として、非経口的に投与される化合物形態の吸収遅延は、油性ビヒクル中に化合物を溶解または懸濁することにより行われる。ポリラクチド−ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー中に、本化合物のマイクロ封入マトリックスを形成させることにより、注射可能なデポ剤形態が作製される。化合物とポリマーとの比、および使用される特定のポリマーの性質に応じて、化合物の放出速度を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)およびポリ(酸無水物)が含まれる。注射可能なデポ製剤もまた、身体組織と適合可能なリポソームまたはマイクロエマルション中に本化合物を捕捉することにより調製される。
直腸または膣投与向けの組成物は、好ましくは、本発明の化合物を、周囲温度では固体であるが、身体温度では液体であり、したがって、直腸または膣腔において融解し、活性化合物を放出する、カカオ脂、ポリエチレングリコールまたは坐剤用ワックスなどの、好適な非刺激性賦形剤または担体と混合することにより調製することができる坐剤である。
経口投与向けの固形剤形は、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤および顆粒剤を含む。このような固形剤形において、活性化合物は、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウムなどの少なくとも1腫の不活性な薬学的に許容される賦形剤または担体、ならびに/あるいはa)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトールおよびケイ酸などの充填剤または増量剤、b)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロースおよびアカシアなどの結合剤、c)グリセロールなどの保湿剤、d)寒天、炭酸カルシウム、バレイショデンプンまたはタピオカデンプン、アルギン酸、ある種のシリケートおよび炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)パラフィンなどの溶解遅延剤、f)四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g)例えば、セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤、h)カオリンおよびベントナイトクレイなどの吸収剤、およびi)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムなどの滑沢剤、ならびにこれらの混合物と混合される。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合、これらの剤形はまた、緩衝化剤を含んでもよい。
同様のタイプの固体組成物はまた、ラクトースまたは乳糖、および高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を使用する、軟質および硬質充填ゼラチンカプセル中に充填剤として使用されてもよい。錠剤、ドラジェ剤、カプセル剤、丸剤および顆粒剤の固形剤形は、腸溶コーティング剤、および医薬調合分野において周知の他のコーティング剤などのコーティング剤およびシェルを用いて調製することができる。それらは、乳白剤を場合により含んでもよく、これらは、腸管のある部分において、場合により遅延させて、活性成分(単数または複数)を単独で、または優先的に放出するような組成物とすることもできる。使用され得る埋め込み組成物の例には、ポリマー物質およびワックスが含まれる。同様のタイプの固体組成物はまた、ラクトースまたは乳糖、および高分子量ポリエチレングリコール(polethylene glycol)などの賦形剤を使用する、軟質および硬質充填ゼラチンカプセル中に充填剤として使用されてもよい。
活性化合物はまた、上記のような1種または複数の賦形剤とのマイクロ封入形態にあることもできる。錠剤、ドラジェ剤、カプセル剤、丸剤および顆粒剤の固形剤形は、腸溶コーティング剤、放出制御用コーティング剤、および医薬調合分野において周知の他のコーティング剤などのコーティング剤およびシェルを用いて調製することができる。このような固形剤形では、活性化合物はスクロース、ラクトースまたはデンプンなどの少なくとも1種の不活性な希釈剤と混合されてもよい。このような剤形はまた、通常実務のように、不活性な希釈剤以外の追加の物質、例えば、ステアリン酸マグネシウムおよびマイクロクリスタリンセルロースなどの錠剤化用滑沢剤および他の錠剤化助剤を含んでもよい。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合、これらの剤形はまた、緩衝化剤を含んでもよい。それらは、乳白剤を場合により含んでもよく、これらは、腸管のある部分において、場合により遅延させて、活性成分(単数または複数)を単独で、または優先的に放出するような組成物とすることもできる。使用され得る埋め込み組成物の例には、ポリマー物質およびワックスが含まれる。
本発明の化合物の局所または経皮投与向け剤形には、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、散剤、溶液剤、噴霧剤、吸入薬またはパッチ剤が含まれる。活性構成成分は、滅菌条件下において、必要となることがある、薬学的に許容される担体および任意の必要な保存剤または緩衝化剤と混合される。眼科用製剤、点耳剤および点眼剤も、本発明の範囲内にあることがやはり企図されている。さらに、本発明は、身体への化合物の制御送達の提供という追加の利点を有する、経皮パッチ剤の使用を企図する。このような剤形は、適切な媒体中に本化合物を溶解または分注することにより作製することができる。吸収促進剤はまた、本化合物が皮膚を通過する流動を増大させるために使用することもできる。速度は、速度制御膜を設けることによるか、またはポリマーマトリックスもしくはゲル中に本化合物を分散させることによるかのどちらか一方によって、制御することができる。
一実施形態によれば、本発明は、生物学試料中のCXCR4活性を阻害する方法であって、前記生物学試料を本発明の化合物、または前記化合物を含む組成物に接触させるステップを含む方法に関する。
別の実施形態によれば、本発明は、生物学試料中のCXCR4またはその変異体の活性を阻害する方法であって、前記生物学試料を本発明の化合物、または前記化合物を含む組成物に接触させるステップを含む方法に関する。ある種の実施形態では、本発明は、生物学試料中のCXCR4またはその変異体の活性を非可逆的に阻害する方法であって、前記生物学試料を本発明の化合物、または前記化合物を含む組成物に接触させるステップを含む方法に関する。
用語「生物学試料」には、本明細書で使用する場合、非限定的に、細胞培養物またはその抽出物;哺乳動物またはその抽出物から得られた生検物質;および血液、唾液、尿、大便、精液、涙液もしくは他の体液またはその抽出物が含まれる。
本発明の別の実施形態は、患者におけるCXCR4を阻害する方法であって、前記患者に本発明の化合物または前記化合物を含む組成物を投与するステップを含む方法に関する。
別の実施形態によれば、本発明は、患者におけるCXCR4またはその変異体の活性を阻害する方法であって、前記患者に本発明の化合物または前記化合物を含む組成物を投与するステップを含む方法に関する。ある種の実施形態によれば、本発明は、患者におけるCXCR4またはその変異体の活性を非可逆的に阻害する方法であって、前記患者に本発明の化合物または前記化合物を含む組成物を投与するステップを含む方法に関する。他の実施形態では、本発明は、CXCR4またはその変異体により媒介される障害を処置することを必要とする患者において、CXCR4またはその変異体により媒介される障害を処置するための方法であって、前記患者に、本発明による化合物またはその薬学的に許容される組成物を投与するステップを含む方法を提供する。このような障害は、本明細書において詳細に記載されている。
追加の治療剤の共投与
処置される具体的な状態または疾患に応じて、その状態を処置するために通常投与される追加の治療剤も、本発明の組成物中に存在してもよい。本明細書で使用する場合、具体的な疾患または状態を処置するために通常投与される追加の治療剤は、「処置されている疾患または状態に適切」なものとして公知である。
一部の実施形態では、本発明は、開示されている疾患または状態を処置する方法であって、それを必要とする患者に、有効量の本明細書において開示されている化合物またはその薬学的に許容される塩を投与するステップ、および本明細書に記載されているものなどの、有効量の1種または複数の追加の治療剤を同時にまたは逐次に共投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本方法は、1種の追加の治療剤を共投与するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、2種の追加の治療剤を共投与するステップを含む。一部の実施形態では、開示化合物および追加の治療剤(単数または複数)を組み合わせると、相乗的に作用する。
一部の実施形態では、追加の治療剤は、免疫刺激性治療用化合物から選択される。一部の実施形態では、免疫刺激性治療用化合物は、エロツズマブ、ミファムルチド、toll様受容体のアゴニストもしくはアクチベーター、またはRORγtのアクチベーターから選択される。
一部の実施形態では、本方法は、前記患者に、免疫チェックポイント阻害剤などの第3の治療剤を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、それを必要とする患者に、本明細書において開示されている化合物またはその薬学的に許容される塩、免疫刺激性治療用化合物、および免疫チェックポイント阻害剤から選択される、3種の治療剤を投与するステップを含む。
本発明において使用することができる他のチェックポイント阻害剤は、OX40アゴニストを含む。臨床試験において現在検討中のOX40アゴニストには、転移性腎臓がん(NCT03092856)ならびに進行性がんおよび新生物(NCT02554812;NCT05082566)における、PF−04518600/PF−8600(Pfizer)(アゴニスト性抗OX40抗体);がんの第1相臨床試験(NCT02528357)におけるGSK3174998(Merck)(アゴニスト性抗OX40抗体);進行性固形腫瘍(NCT02318394およびNCT02705482)におけるMEDI0562(Medimmune/AstraZeneca)(アゴニスト性抗OX40抗体);結腸直腸がん(NCT02559024)、乳がん(NCT01862900)、頭頚部がん(NCT02274155)および転移性前立腺がん(NCT01303705)を有する患者における、MEDI6469(アゴニスト性抗OX40抗体)(Medimmune/AstraZeneca);ならびに進行性がん(NCT02737475)におけるBMS−986178(Bristol−Myers Squibb)(アゴニスト性抗OX40抗体)が含まれる。
本発明において使用することができる他のチェックポイント阻害剤は、CD137(4−1BBとも呼ばれる)アゴニストを含む。臨床試験において現在検討中のCD137アゴニストには、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(NCT02951156)、ならびに進行性がんおよび新生物(NCT02554812およびNCT05082566)における、ウトミルマブ(PF−05082566、Pfizer)(アゴニスト性抗CD137抗体);黒色腫および皮膚がん(NCT02652455)ならびに神経膠芽腫および膠肉腫(NCT02658981)におけるウレルマブ(BMS−663513、Bristol−Myers Squibb)(アゴニスト性抗CD137抗体)が含まれる。
本発明において使用することができる他のチェックポイント阻害剤は、CD27アゴニストを含む。臨床試験において現在検討中のCD27アゴニストには、扁平上皮細胞頭頚部がん、卵巣癌、結腸直腸がん、腎細胞がんおよび神経膠芽腫(NCT02335918)、リンパ腫(NCT01460134)、ならびに神経膠腫および星状細胞腫(NCT02924038)におけるバルリルマブ(CDX−1127、Celldex Therapeutics)(アゴニスト性抗CD27抗体)が含まれる。
本発明において使用することができる他のチェックポイント阻害剤は、グルココルチコイド誘発性腫瘍壊死因子受容体(GITR)アゴニストを含む。臨床試験において現在検討中のGITRアゴニストには、悪性黒色腫および他の悪性固形腫瘍(NCT01239134およびNCT02628574)におけるTRX518(Leap Therapeutics)(アゴニスト性抗GITR抗体);固形腫瘍およびリンパ腫(NCT02740270)におけるGWN323(Novartis)(アゴニスト性抗GITR抗体);進行性がん(NCT02697591およびNCT03126110)におけるINCAGN01876(Incyte/Agenus)(アゴニスト性抗GITR抗体);固形腫瘍(NCT02132754)におけるMK−4166(Merck)(アゴニスト性抗GITR抗体)、ならびに進行性固形腫瘍(NCT02583165)におけるMEDI1873(Medimmune/AstraZeneca)(ヒトIgG1 Fcドメインを有するアゴニスト性六量体GITRリガンド分子)が含まれる。
本発明において使用することができる他のチェックポイント阻害剤は、誘発性T細胞共刺激剤(ICOS、CD278としても公知)アゴニストを含む。臨床試験において現在検討中のICOSアゴニストには、リンパ腫(NCT02520791)におけるMEDI−570(Medimmune)(アゴニスト性抗ICOS抗体);第1相試験(NCT02723955)における、GSK3359609(Merck)(アゴニスト性抗ICOS抗体);第1相試験(NCT02904226)における、JTX−2011(Jounce Therapeutics)(アゴニスト性抗ICOS抗体)が含まれる。
本発明において使用することができる他のチェックポイント阻害剤は、キラーIgG様受容体(KIR)阻害剤を含む。臨床試験において現在検討中のKIR阻害剤には、白血病(NCT01687387、NCT02399917、NCT02481297、NCT02599649)、多発性骨髄腫(NCT02252263)およびリンパ腫(NCT01592370)における、リリルマブ(IPH2102/BMS−986015、Innate Pharma/Bristol−Myers Squibb)(抗KIR抗体);骨髄腫(NCT01222286およびNCT01217203)における、IPH2101(1−7F9、Innate Pharma);ならびにリンパ腫(NCT02593045)における、IPH4102(Innate Pharma)(長い細胞質尾部の3つのドメイン(KIR3DL2)に結合する抗KIR抗体)が含まれる。
本発明において使用することができる他のチェックポイント阻害剤は、CD47とシグナル調節タンパク質アルファ(SIRPa)との間の相互作用のCD47阻害剤を含む。臨床試験において現在検討中のCD47/SIRPa阻害剤には、第1相試験(NCT03013218)における、ALX−148(Alexo Therapeutics)(CD47に結合してCD47/SIRPa媒介性シグナル伝達を阻止する(SIRPa)のアンタゴニスト性変異体);第1相の臨床試験(NCT02890368およびNCT02663518)における、TTI−621(SIRPa−Fc、Trillium Therapeutics)(SIRPaのN末端CD47結合ドメインとヒトIgG1のFcドメインとを連結させることにより生成する可溶性組換え融合タンパク質は、ヒトCD47に結合して、ヒトCD47がその「私を食べないで(do not eat」)シグナルをマクロファージに送るのを阻止することにより作用する);白血病(NCT02641002)における、CC−90002(Celgene)(抗CD47抗体);ならびに結腸直腸の新生物および固形腫瘍(NCT02953782)、急性骨髄性白血病(NCT02678338)およびリンパ腫(NCT02953509)における、Hu5F9−G4(Forty Seven,Inc.)が含まれる。
本発明において使用することができる他のチェックポイント阻害剤は、CD73阻害剤を含む。臨床試験において現在検討中のCD73阻害剤には、固形腫瘍(NCT02503774)における、MEDI9447(Medimmune)(抗CD73抗体);および固形腫瘍(NCT02754141)における、BMS−986179(Bristol−Myers Squibb)(抗CD73抗体)が含まれる。
本発明において使用することができる他のチェックポイント阻害剤は、インターフェロン遺伝子タンパク質の刺激因子(STING、膜貫通タンパク質173またはTMEM173としても公知)のアゴニストを含む。臨床試験において現在検討中のSTINGのアゴニストには、リンパ腫(NCT03010176)における、MK−1454(Merck)(アゴニスト性合成環式ジヌクレオチド);ならびに第1相試験(NCT02675439およびNCT03172936)における、ADU−S100(MIW815、Aduro Biotech/Novartis)(アゴニスト性合成環式ジヌクレオチド)が含まれる。
本発明において使用することができる他のチェックポイント阻害剤は、CSF1R阻害剤を含む。臨床試験において現在検討中のCSF1R阻害剤には、結腸直腸がん、膵臓がん、転移性および進行性がん(NCT02777710)ならびに黒色腫、非小細胞肺がん、扁平上皮細胞頭頚部がん、消化管間質腫瘍(GIST)および卵巣がん(NCT02452424)における、ペキシダルチニブ(PLX3397、Plexxikon)(CSF1R低分子阻害剤);ならびに膵臓がん(NCT03153410)、黒色腫(NCT03101254)および固形腫瘍(NCT02718911)における、IMC−CS4(LY3022855、Lilly)(抗CSF−1R抗体);ならびに進行性固形腫瘍(NCT02829723)における、BLZ945(4−[2((1R,2R)−2−ヒドロキシシクロヘキシルアミノ)−ベンゾチアゾール−6−イルオキシル]−ピリジン−2−カルボン酸メチルアミド、Novartis)(CSF1Rの経口利用可能な阻害剤)が含まれる。
本発明において使用することができる他のチェックポイント阻害剤は、NKG2A受容体阻害剤を含む。臨床試験において現在検討中のNKG2A受容体阻害剤には、頭頚部の新生物(NCT02643550)および慢性リンパ球性白血病(NCT02557516)における、モナリズマブ(IPH2201、Innate Pharma)(抗NKG2A抗体)が含まれる。
一部の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、イピリムマブ、アベルマブ、デュルバルマブ、アテゾリズマブまたはピジリズマブから選択される。
別の態様では、本発明は、がんを処置することを必要とする患者において、がんを処置する方法であって、前記患者に、本明細書において開示されている化合物またはその薬学的に許容される塩を、インドールアミン(2,3)−ジオキシゲナーゼ(IDO)阻害剤、ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤、CDK4/CDK6阻害剤またはホスファチジルイノシトール3キナーゼ(PI3K)阻害剤から選択される1種または複数の追加の治療剤と組み合わせて投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、IDO阻害剤は、エパカドスタット、インドキシモド、カプマチニブ(capmanitib)、GDC−0919、PF−06840003、BMS:F001287、Phy906/KD108、またはキヌレニンを分解する酵素から選択される。
一部の実施形態では、PARP阻害剤は、オラパリブ、ルカパリブまたはニラパリブから選択される。
一部の実施形態では、HDAC阻害剤は、ボリノスタット、ロミデプシン、パノビノスタット、ベリノスタット、エンチノスタットまたはチダマイドから選択される。
一部の実施形態では、CDK4/6阻害剤は、パルボシクリブ、リボシクリブ、アベマシクリブまたはトリラシクリブから選択される。
一部の実施形態では、本方法は、前記患者に、免疫チェックポイント阻害剤などの第3の治療剤を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、それを必要とする患者に、本明細書において開示されている化合物またはその薬学的に許容される塩と、インドールアミン(2,3)−ジオキシゲナーゼ(IDO)阻害剤、ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤、CDK4/CDK6阻害剤またはホスファチジルイノシトール3キナーゼ(PI3K)阻害剤から選択される第2の治療剤と、免疫チェックポイント阻害剤から選択される第3の治療剤とから選択される3種の治療剤を投与するステップを含む。一部の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、イピリムマブ、アベルマブ、デュルバルマブ、アテゾリズマブまたはピジリズマブから選択される。
本発明に使用することができる、別の免疫刺激性治療剤は、組換えヒトインターロイキン15(rhIL−15)である。rhIL−15は、黒色腫および腎細胞癌(NCT01021059およびNCT01369888)、ならびに白血病(NCT02689453)に対する治療法として外来診療所において試験されている。本発明に使用することができる、別の免疫刺激性治療剤は、組換えヒトインターロイキン12(rhIL−12)である。別の好適なIL−15をベースとする免疫治療剤は、ヘテロ二量体IL−15(hetIL−15、Novartis/Admune)(可溶性IL−15結合タンパク質IL−15受容体アルファ鎖に複合体形成した内因性IL−15の合成形態からなる融合複合体(IL15:sIL−15RA)であり、これは、黒色腫、腎細胞癌、非小細胞肺がんおよび頭頚部扁平上皮癌(NCT02452268)に対して、第1相臨床試験で試験されている)である。組換えヒトインターロイキン12(rhIL−12)が、例えば、リンパ腫(NM−IL−12、Neumedicines,Inc.)(NCT02544724およびNCT02542124)に対する治療法として、多数の腫瘍適応症について、外来診療所で試験されている。
一部の実施形態では、PI3K阻害剤は、イデラリシブ、アルペリシブ、タセリシブ、ピクチリシブ、コパンリシブ、デュベリシブ、PQR309またはTGR1202から選択される。
別の態様では、本発明は、がんを処置することを必要とする患者における、がんを処置する方法であって、前記患者に、本明細書において開示されている化合物またはその薬学的に許容される塩を、白金をベースとする治療剤、タキサン、ヌクレオシド阻害剤、または正常なDNA合成、タンパク質合成、細胞複製を妨害する、もしくは急速な細胞増殖を他の方法で阻害する治療剤から選択される、1種または複数の追加の治療剤と組み合わせて投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、白金をベースとする治療剤は、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、ネダプラチン、ピコプラチン、またはサトラプラチンから選択される。
一部の実施形態では、タキサンは、パクリタキセル、ドセタキセル、アルブミン結合パクリタキセル、カバジタキセルまたはSID530から選択される。
一部の実施形態では、正常なDNA合成、タンパク質合成、細胞複製を妨害する、または急速な増殖細胞の複製を他の方法で妨害する治療剤は、トラベクテジン、メクロレタミン、ビンクリスチン、テモゾロミド、シタラビン、ロムスチン、アザシチジン、オマセタキシンメペスクシナート、アスパラギナーゼErwinia chrysanthemi、エリブリンメシレート、カパセトリン(capacetrine)、ベンダムスチン、イキサベピロン、ネララビン、クロラファビン(clorafabine)、トリフルリジンまたはチピラシルから選択される。
一部の実施形態では、本方法は、前記患者に、免疫チェックポイント阻害剤などの第3の治療剤を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、それを必要とする患者に、本明細書において開示されている化合物またはその薬学的に許容される塩と、白金をベースとする治療剤、タキサン、ヌクレオシド阻害剤、または正常なDNA合成、タンパク質合成、細胞複製を妨害する、もしくは急速な細胞増殖を他の方法で阻害する治療剤から選択される第2の治療剤と、免疫チェックポイント阻害剤から選択される第3の治療剤とから選択される3種の治療剤を投与するステップを含む。
一部の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、イピリムマブ、アベルマブ、デュルバルマブ、アテゾリズマブまたはピジリズマブから選択される。
一部の実施形態では、上述の方法のいずれか1つは、患者から生物学試料を得るステップ、および疾患関連バイオマーカーの量を測定するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、生物学試料は血液試料である。
一部の実施形態では、疾患関連バイオマーカーは、循環CD8+T細胞またはCD8+T細胞:Treg細胞の比から選択される。
一態様では、本発明は、進行性がんを処置する方法であって、本明細書において開示されている化合物もしくはその薬学的に許容される塩またはその医薬組成物を、単剤(単剤療法)として、または化学治療剤、キナーゼ阻害剤および/もしくは免疫調節性治療法(免疫チェックポイント阻害剤など)などの標的治療剤と組み合わせてのどちらか一方で投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤はPD−1への抗体である。PD−1は、プログラム細胞死1受容体(PD−1)に結合して、この受容体が阻害性リガンドPDL−1に結合するのを阻止し、こうして、腫瘍が宿主の抗腫瘍免疫応答を抑制する能力を無効にする。
一部の実施形態では、追加の治療剤は、キナーゼ阻害剤またはVEGF−Rアンタゴニストである。本発明において有用な、承認を受けたVEGF阻害剤およびキナーゼ阻害剤には、ベバシズマブ(Avastin(登録商標)、Genentech/Roche)(抗VEGFモノクローナル抗体);ラムシルマブ(Cyramza(登録商標)、Eli Lilly)(抗VEGFR−2抗体)およびziv−アフリベルセプト(VEGF捕捉剤としても公知)(Zaltrap(登録商標);Regeneron/Sanofi)が含まれる。VEGFR阻害剤(レゴラフェニブ(Stivarga(登録商標)、Bayer);バンデタニブ(Caprelsa(登録商標)、AstraZeneca);アキシチニブ(Inlyta(登録商標)、Pfizer);およびレンバチニブ(Lenvima(登録商標)、Eisai)など);Raf阻害剤(ソラフェニブ(Nexavar(登録商標)、Bayer AGおよびOnyx);ダブラフェニブ(Tafinlar(登録商標)、Novartis);およびベムラフェニブ(Zelboraf(登録商標)、Genentech/Roche)など);MEK阻害剤(コビメタニブ(cobimetanib)(Cotellic(登録商標)、Exelexis/Genentech/Roche);トラメチニブ(Mekinist(登録商標)、Novartis)など);Bcr−Ablチロシンキナーゼ阻害剤(イマチニブ(Gleevec(登録商標)、Novartis);ニロチニブ(Tasigna(登録商標)、Novartis);ダサチニブ(Sprycel(登録商標)、BristolMyersSquibb);ボスチニブ(Bosulif(登録商標)、Pfizer);およびポナチニブ(Inclusig(登録商標)、Ariad Pharmaceuticals)など);Her2およびEGFR阻害剤(ゲフィチニブ(Iressa(登録商標)、AstraZeneca);エルロチニブ(Tarceeva(登録商標)、Genentech/Roche/Astellas);ラパチニブ(Tykerb(登録商標)、Novartis);アファチニブ(Gilotrif(登録商標)、Boehringer Ingelheim);オシメルチニブ(活性化EGFRを標的とする、Tagrisso(登録商標)、AstraZeneca));およびブリガチニブ(Alunbrig(登録商標)、Ariad Pharmaceuticals)など);c−MetおよびVEGFR2阻害剤(カボザンチニブ(cabozanitib)(Cometriq(登録商標)、Exelexis)など);およびマルチキナーゼ阻害剤(スニチニブ(Sutent(登録商標)、Pfizer);パゾパニブ(Votrient(登録商標)、Novartis)など);ALK阻害剤(クリゾチニブ(Xalkori(登録商標)、Pfizer);セリチニブ(Zykadia(登録商標)、Novartis);およびアレクチニブ(Alecenza(登録商標)、Genentech/Roche)など);ブルトン型チロシンキナーゼ阻害剤(イブルチニブ(Imbruvica(登録商標)、Pharmacyclics/Janssen)など);およびFlt3受容体阻害剤(ミドスタウリン(Rydapt(登録商標)、Novartis)など)。
開発中にある、および本発明において使用することができる他のキナーゼ阻害剤およびVEGF−Rアンタゴニストには、チボザニブ(Aveo Pharmaecuticals);バタラニブ(Bayer/Novartis);ルシタニブ(Clovis Oncology);ドビチニブ(TKI258、Novartis);チアウアニブ(Chiauanib)(Chipscreen Biosciences);CEP−11981(Cephalon);リニファニブ(Abbott Laboratories);ネラチニブ(HKI−272、Puma Biotechnology);ラドチニブ(Supect(登録商標)、IY5511、Il−Yang Pharmaceuticals、韓国);ルキソリチニブ(Jakafi(登録商標)、Incyte Corporation);PTC299(PTC Therapeutics);CP−547,632(Pfizer);フォレチニブ(Exelexis、GlaxoSmithKline);クイザルチニブ(第一三共)およびモテサニブ(Amgen/Takeda)が含まれる。
一部の実施形態では、追加の治療剤は、細胞増殖、血管新生およびグルコース取込みを阻害するmTOR阻害剤である。本発明において有用な承認を受けたmTOR阻害剤には、エベロリムス(Afinitor(登録商標)、Novartis);テムシロリムス(Torisel(登録商標)、Pfizer);およびシロリムス(Rapamune(登録商標)、Pfizer)が含まれる。
一部の実施形態では、追加の治療剤は、ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤である。本発明において有用な承認を受けているPARP阻害剤には、オラパリブ(Lynparza(登録商標)、AstraZeneca);ルカパリブ(Rubraca(登録商標)、Clovis Oncology);およびニラパリブ(Zejula(登録商標)、Tesaro)が含まれる。本発明において使用することができる、現在検討中の他のPARP阻害剤には、タラゾパリブ(MDV3800/BMN673/LT00673、Medivation/Pfizer/Biomarin);ベリパリブ(ABT−888、AbbVie);およびBGB−290(BeiGene,Inc.)が含まれる。
一部の実施形態では、追加の治療剤は、ホスファチジルイノシトール3キナーゼ(PI3K)阻害剤である。本発明において有用な承認を受けたPI3K阻害剤には、イデラリシブ(Zydelig(登録商標)、Gilead)が含まれる。本発明において使用することができる、現在検討中の他のPI3K阻害剤には、アルペシリブ(BYL719、Novartis);タセリシブ(GDC−0032、Genentech/Roche);ピクチリシブ(GDC−0941、Genentech/Roche);コパンリシブ(BAY806946、Bayer);デュベリシブ(以前のIPI−145、Infinity Pharmaceuticals);PQR309(Piqur Therapeutics、スイス);およびTGR1202(以前のRP5230、TG Therapeutics)が含まれる。
一部の実施形態では、追加の治療剤はプロテアソーム阻害剤である。本発明において有用な承認を受けているプロテアソーム阻害剤には、ボルテゾミブ(Velcade(登録商標)、武田);カルフィルゾミブ(Kyprolis(登録商標)、Amgen);およびイキサゾミブ(Ninlaro(登録商標)、武田)が含まれる。
一部の実施形態では、追加の治療剤は、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤である。本発明において有用な承認を受けているHDAC阻害剤には、ボリノスタット(Zolinza(登録商標)、Merck);ロミデプシン(Istodax(登録商標)、Celgene);パノビノスタット(Farydak(登録商標)、Novartis);およびベリノスタット(Beleodaq(登録商標)、Spectrum Pharmaceuticals)が含まれる。本発明において使用することができる、現在検討中の他のHDAC阻害剤には、エンチノスタット(SNDX−275、Syndax Pharmaceuticals)(NCT00866333);およびチダマイド(Epidaza(登録商標)、HBI−8000、Chipscreen Biosciences、中国)が含まれる。
一部の実施形態では、追加の治療剤は、CDK4/6阻害剤などのCDK阻害剤である。本発明において有用な承認されているCDK4/6阻害剤には、パルボシクリブ(Ibrance(登録商標)、Pfizer);およびリボシクリブ(Kisqali(登録商標)、Novartis)が含まれる。本発明において使用することができる、現在検討中の他のCDK4/6阻害剤には、アベマシクリブ(Ly2835219、Eli Lilly);およびトリラシクリブ(G1T28、G1 Therapeutics)が含まれる。
一部の実施形態では、追加の治療剤は、インドールアミン(2,3)−ジオキシゲナーゼ(IDO)阻害剤である。本発明において使用することができる、現在検討中のIDO阻害剤には、エパカドスタット(INCB024360、Incyte);インドキシモド(NLG−8189、NewLink Genetics Corporation);カプマチニブ(INC280、Novartis);GDC−0919(Genentech/Roche);PF−06840003(Pfizer);BMS:F001287(Bristol−Myers Squibb);Phy906/KD108(Phytoceutica);およびキヌレニンを分解する酵素(Kynase、Kyn Therapeutics)が含まれる。
一部の実施形態では、追加の治療剤は、血小板由来成長因子(PDGF)、または上皮成長因子(EGF)もしくはその受容体(EGFR)のアンタゴニストなどの成長因子アンタゴニストである。本発明において使用することができる承認を受けたPDGFアンタゴニストには、オララツマブ(Lartruvo(登録商標);Eli Lilly)が含まれる。本発明において使用することができる承認を受けたEGFRアンタゴニストには、セツキシマブ(Erbitux(登録商標)、Eli Lilly);ネシツムマブ(Portrazza(登録商標)、Eli Lilly)、パニツムマブ(Vectibix(登録商標)、Amgen);およびオシメルチニブ(活性化EGFRを標的とする、Tagrisso(登録商標)、AstraZeneca)が含まれる。
一部の実施形態では、追加の治療剤はアロマターゼ阻害剤である。本発明において使用することができる承認を受けたアロマターゼ阻害剤には、エキセメスタン(Aromasin(登録商標)、Pfizer);アナスタゾール(Arimidex(登録商標)、AstraZeneca)およびレトロゾール(Femara(登録商標)、Novartis)が含まれる。
一部の実施形態では、追加の治療剤は、ヘッジホッグ経路のアンタゴニストである。本発明において使用することができる承認を受けたヘッジホッグ経路阻害剤には、どちらも基底細胞癌の処置のための、ソニデジブ(Odomzo(登録商標)、Sun Pharmaceuticals);およびビスモデギブ(Erivedge(登録商標)、Genentech)が含まれる。
一部の実施形態では、追加の治療剤は、葉酸阻害剤である。本発明において有用な承認されている葉酸阻害剤には、ペメトレキセド(Alimta(登録商標)、Eli Lilly)が含まれる。
一部の実施形態では、追加の治療剤は、CCケモカイン受容体4(CCR4)阻害剤である。本発明において有用となり得る、現在検討中のCCR4阻害剤には、モガムリズマブ(Poteligeo(登録商標)、協和発酵キリン、日本)が含まれる。
一部の実施形態では、追加の治療剤は、イソクエン酸デヒドロゲナーゼ(IDH)阻害剤である。本発明において使用することができる、現在検討中のIDH阻害剤には、AG120(Celgene;NCT02677922);AG221(Celgene、NCT02677922;NCT02577406);BAY1436032(Bayer、NCT02746081);IDH305(Novartis、NCT02987010)が含まれる。
一部の実施形態では、追加の治療剤は、アルギナーゼ阻害剤である。本発明において使用することができる現在検討中のアルギナーゼ阻害剤には、急性骨髄性白血病および骨髄異形成症候群(NCT02732184)および固形腫瘍(NCT02561234)に関して第1相臨床試験において現在検討中のAEB1102(ペグ化組換えアルギナーゼ、Aeglea Biotherapeutics);ならびにCB−1158(Calithera Biosciences)が含まれる。
一部の実施形態では、追加の治療剤は、グルタミナーゼ阻害剤である。本発明において使用することができる現在検討中のグルタミナーゼ阻害剤には、CB−839(Calithera Biosciences)が含まれる。
一部の実施形態では、追加の治療剤は、すなわち腫瘍細胞の細胞表面に発現するタンパク質である、腫瘍抗原に結合する抗体である。本発明において使用することができる、腫瘍抗原に結合する、承認を受けている抗体には、リツキシマブ(Rituxan(登録商標)、Genentech/BiogenIdec);オファツムマブ(抗CD20、Arzerra(登録商標)、GlaxoSmithKline);オビヌツズマブ(抗CD20、Gazyva(登録商標)、Genentech)、イブリツモマブ(抗CD20およびイットリウム−90、Zevalin(登録商標)、Spectrum Pharmaceuticals);ダラツムマブ(抗CD38、Darzalex(登録商標)、Janssen Biotech)、ジヌツキシマブ(抗糖脂質GD2、Unituxin(登録商標)、United Therapeutics);トラスツズマブ(抗HER2、Herceptin(登録商標)、Genentech);アド−トラスツズマブエムタンシン(抗HER2、エムタンシンに融合、Kadcyla(登録商標)、Genentech);およびペルツズマブ(抗HER2、Perjeta(登録商標)、Genentech);およびブレンツキシマブベドチン(抗CD30−薬物コンジュゲート、Adcetris(登録商標)、Seattle Genetics)が含まれる。
一部の実施形態では、追加の治療剤はトポイソメラーゼ阻害剤である。本発明において有用な承認を受けているトポイソメラーゼ阻害剤には、イリノテカン(Onivyde(登録商標)、Merrimack Pharmaceuticals);トポテカン(Hycamtin(登録商標)、GlaxoSmithKline)が含まれる。本発明において使用することができる、現在検討中のトポイソメラーゼ阻害剤には、ピクサントロン(Pixuvri(登録商標)、CTI Biopharma)が含まれる。
一部の実施形態では、追加の治療剤は、ヌクレオシド阻害剤、または正常なDNA合成、タンパク質合成、細胞複製を妨害する、もしくは急速な細胞増殖を他の方法で阻害する他の治療剤である。このようなヌクレオシド阻害剤または他の治療剤には、トラベクテジン(グアニジンアルキル化剤、Yondelis(登録商標)、Janssen Oncology)、メクロレタミン(アルキル化剤、Valchlor(登録商標)、Aktelion Pharmaceuticals);ビンクリスチン(Oncovin(登録商標)、Eli Lilly;Vincasar(登録商標)、Teva Pharmaceuticals;Marqibo(登録商標)、Talon Therapeutics);テモゾロミド(アルキル化剤である5−(3−メチルトリアゼン−1−イル)−イミダゾール−4−カルボキサミド(MTIC)に対するプロドラッグ、Temodar(登録商標)、Merck);シタラビン注射剤(ara−C、代謝拮抗性シチジンアナログ、Pfizer);ロムスチン(アルキル化剤、CeeNU(登録商標)、Bristol−Myers Squibb;Gleostine(登録商標)、NextSource Biotechnology);アザシチジン(シチジンのピリミジンヌクレオシドアナログ、Vidaza(登録商標)、Celgene);オマセタキシンメペスクシネート(セファロタキシンエステル)(タンパク質合成阻害剤、Synribo(登録商標);Teva Pharmaceuticals);アスパラギナーゼErwinia chrysanthemi(アスパラギンを枯渇する酵素、Elspar(登録商標)、Lundbeck;Erwinaze(登録商標)、EUSA Pharma);エリブリンメシレート(微小管阻害剤、チューブリンをベースとする抗有糸分裂剤、Halaven(登録商標)、エーザイ);カバジタキセル(微小管阻害剤、チューブリンをベースとする抗有糸分裂剤、Jevtana(登録商標)、Sanofi−Aventis);カパセトリン(チミジル酸シンターゼ阻害剤、Xeloda(登録商標)、Genentech);ベンダムスチン(二官能性メクロレタミン誘導体、鎖間DNA架橋を形成すると考えられる、Treanda(登録商標)、Cephalon/Teva);イキサベピロン(エポチロンBの半合成アナログ、微小管阻害剤、チューブリンをベースとする抗有糸分裂剤、Ixempra(登録商標)、Bristol−Myers Squibb);ネララビン(デオキシグアノシンアナログのプロドラッグ、ヌクレオシド代謝阻害剤、Arranon(登録商標)、Novartis);クロファラビン(リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤のプロドラッグ、デオキシシチジンの競合阻害剤、Clolar(登録商標)、Sanofi−Aventis);ならびにトリフリジンおよびチピラシル(チミジンをベースとするヌクレオシドアナログおよびチミジンホスホリラーゼ阻害剤、Lonsurf(登録商標)、Taiho Oncology)が含まれる。
一部の実施形態では、追加の治療剤は、プラチンとも称される、白金をベースとする治療剤である。プラチンは、がん細胞などの、ほとんどが迅速な細胞の再生において、DNA修復および/またはDNA合成を阻害するよう、DNAの架橋を引き起こす。本発明において使用することができる、承認を受けている白金をベースとする治療剤には、シスプラチン(Platinol(登録商標)、Bristol−Myers Squibb);カルボプラチン(Paraplatin(登録商標)、Bristol−Myers Squibb;同様にTeva;Pfizer);オキサリプラチン(Eloxitin(登録商標)、Sanofi−Aventis);およびネダプラチン(Aqupla(登録商標)、塩野義)が含まれる。臨床試験を受けた、および本発明において使用することができる他の白金をベースとする治療剤には、ピコプラチン(Poniard Pharmaceuticals);およびサトラプラチン(JM−216、Agennix)が含まれる。
一部の実施形態では、追加の治療剤は、細胞分裂に必須である微小管の破壊を引き起こす、タキサン化合物である。本発明において使用することができる、承認を受けているタキサン化合物には、パクリタキセル(Taxol(登録商標)、Bristol−Myers Squibb)、ドセタキセル(Taxotere(登録商標)、Sanofi−Aventis;Docefrez(登録商標)、Sun Pharmaceutical)、アルブミン結合パクリタキセル(Abraxane(登録商標);Abraxis/Celgene)およびカバジタキセル(Jevtana(登録商標)、Sanofi−Aventis)が含まれる。臨床試験を受けた、および本発明において使用することができる他のタキサン化合物には、SID530(SK Chemicals,Co.)(NCT00931008)が含まれる。
一部の実施形態では、追加の治療剤は、BCL−2などの抗アポトーシスタンパク質の阻害剤である。本発明において使用することができる、承認されている抗アポトーシス剤には、ベネトクラックス(Venclexta(登録商標)、AbbVie/Genentech);およびブリナツモマブ(Blincyto(登録商標)、Amgen)が含まれる。臨床試験を受けており、本発明において使用することができる、アポトーシスタンパク質を標的とする他の治療剤には、ナビトクラックス(ABT−263、Abbott)、BCL−2阻害剤(NCT02079740)が含まれる。
一部の実施形態では、本発明は、前立腺がんを処置する方法であって、それを必要とする患者に、有効量の本明細書において開示されている化合物もしくはその薬学的に許容される塩、またはこれらの医薬組成物を、アンドロゲンの合成または活性を妨害する追加の治療剤と組み合わせて投与するステップを含む方法を提供する。本発明において有用な承認されているアンドロゲン受容体阻害剤には、エンザルタミド(Xtandi(登録商標)、Astellas/Medivation)が含まれる。承認を受けているアンドロゲン合成の阻害剤には、アビラテロン(Zytiga(登録商標)、Centocor/Ortho);承認を受けている性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)受容体のアンタゴニスト(デガラリクス、Firmagon(登録商標)、Ferring Pharmaceuticals)が含まれる。
一部の実施形態では、追加の治療剤は、エストロゲンの合成または活性を妨害する、選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)である。本発明において有用な承認されているSERMには、ラロキシフェン(Evista(登録商標)、Eli Lilly)が含まれる。
一部の実施形態では、追加の治療剤は骨吸収の阻害剤である。骨吸収を阻害する承認を受けている治療剤は、デノスマブ(Xgeva(登録商標)、Amgen)(RANKLに結合し、破骨細胞、その前駆体および破骨細胞様巨細胞の表面に見出され、骨転移を伴う固形腫瘍における骨病理を媒介する、RANKLの受容体RANKへの結合を阻害する抗体である)である。骨吸収を阻害する、他の承認を受けている治療剤には、ゾレドロン酸(Zometa(登録商標)、Novartis)などの、ビスホスホネートが含まれる。
一部の実施形態では、追加の治療剤は、2つの主要なp53抑制タンパク質であるMDMXとMDM2との間の相互作用の阻害剤である。本発明に使用することができる、現在検討中のp53抑制タンパク質の阻害剤には、MDMXおよびMDM2に等価に結合して、これらとp53との相互作用を撹乱するステープルペプチドである、ALRN−6924(Aileron)が含まれる。ALRN−6924は、AML、進行性骨髄異形成症候群(MDS)および末梢T細胞リンパ腫(PTCL)(NCT02909972;NCT02264613)の処置に関して、臨床試験において現在評価中である。
一部の実施形態では、追加の治療剤は、トランスフォーミング成長因子−ベータ(TGF−ベータまたはTGFβ)の阻害剤である。本発明において使用することができる、現在検討中のTGF−ベータタンパク質の阻害剤には、乳房、肺、肝細胞、結腸直腸、膵臓、前立腺および腎がん(NCT02947165)を含めた、様々ながんの処置に関して外来診療所において現在試験されている抗TGF−ベータ抗体であるNIS793(Novartis)が含まれる。一部の実施形態では、TGF−ベータタンパク質の阻害剤は、黒色腫(NCT00923169);腎細胞癌(NCT00356460);および非小細胞肺がん(NCT02581787)について現在検討中の、フレソリムマブ(GC1008;Sanofi−Genzyme)である。さらに、一部の実施形態では、追加の治療剤は、Connollyら(2012年)Int'l J.Biological Sciences 8巻:964〜978頁に記載されているものなどの、TGF−ベータ捕捉剤である。固形腫瘍の処置に関して、現在、臨床試験中の治療用化合物の1つは、二特異性抗PD−L1/TGFβ捕捉化合物(NCT02699515)である、M7824(Merck KgaA−以前のMSB0011459X);および(NCT02517398)である。M7824は、TGFβ7「捕捉剤」として機能する、ヒトTGF−ベータ受容体IIの細胞外ドメインに融合したPD−L1に対する、完全ヒトIgG1抗体からなる。
追加的な共投与治療剤−標的治療剤および免疫調節薬
一部の実施形態では、追加の治療剤は、標的治療薬または免疫調節薬から選択される。標的治療剤または免疫調節薬を用いるアジュバント治療法は、単独投与した場合、有望な有効性を示すが、経時的な腫瘍免疫の発達または免疫応答の回避により制限される。
一部の実施形態では、本発明は、本明細書に記載されているがんなどのがんを処置する方法であって、それを必要とする患者に、有効量の本明細書において開示されている化合物もしくはその薬学的に許容される塩、またはこれらの医薬組成物を、標的治療薬または免疫調節薬などの追加の治療剤と組み合わせて投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、免疫調節治療剤は、腫瘍細胞のアポトーシスを特異的に誘発する。本発明において使用することができる承認を受けている免疫調節治療剤には、ポマリドミド(Pomalyst(登録商標)、Celgene);レナリドマイド(Revlimid(登録商標)、Celgene);インゲノールメブテート(Picato(登録商標)、LEO Pharma)が含まれる。
他の実施形態では、免疫調節治療剤はがんワクチンである。一部の実施形態では、がんワクチンは、シプリューセル−T(Provenge(登録商標)、Dendreon/Valeant Pharmaceuticals)(無症候性または最小限の症候性転移性の去勢抵抗性(ホルモン不応性)前立腺がんの処置に承認を受けている);およびタリモジンラヘルパレプベク(Imlygic(登録商標)、BioVex/Amgen、以前はT−VECとして公知であった)(黒色腫における、切除不能な皮膚、皮下および節病巣の処置に承認を受けた、遺伝子修飾した腫瘍溶解性ウイルス治療法)から選択される。一部の実施形態では、追加の治療剤は、肝細胞癌(NCT02562755)および黒色腫(NCT00429312)に対する、GM−CSFを発現するよう操作されているチミジンキナーゼ−(TK−)欠損ワクシニアウイルスである、ペキサスチモジンデバシレプベク(PexaVec/JX−594、SillaJen/以前のJennerex Biotherapeutics)などの腫瘍溶解性ウイルス治療法;ペラレオレップ(Reolysin(登録商標)、Oncolytics Biotech)(結腸直腸がん(NCT01622543);前立腺がん(NCT01619813)、頭頚部扁平上皮細胞がん(NCT01166542)、膵臓腺癌(NCT00998322)および非小細胞肺がん(NSCLC)(NCT00861627)を含めた多数のがんにおける、RASにより活性化されていない細胞では複製しない呼吸器腸管孤立ウイルス(レオウイルス)の変異体);卵巣がん(NCT02028117)、結腸直腸がん、膀胱がん、頭頚部扁平上皮癌および唾液腺がん(NCT02636036)などの転移性または進行性上皮腫瘍における、エナデノツシレブ(NG−348、PsiOxus、以前はColoAd1として公知であった)(T細胞受容体CD3タンパク質に特異的な完全長CD80および抗体断片を発現するよう操作されているアデノウイルス);黒色腫(NCT03003676)、および腹膜疾患、結腸直腸がんまたは卵巣がん(NCT02963831)における、ONCOS−102(Targovax/以前のOncos)(GM−CSFを発現するよう操作されているアデノウイルス);GL−ONC1(GLV−1h68/GLV−1h153、Genelux GmbH)(癌性腹膜炎(NCT01443260);卵管がん、卵巣がん(NCT02759588)において、それぞれ、ベータ−ガラクトシダーゼ(ベータ−gal)/ベータ−グルコロニダーゼまたはベータ−gal/ヒトナトリウムヨウ素共輸送体(hNIS)を発現するよう操作されているワクシニアウイルスが検討された);あるいは膀胱がん(NCT02365818)における、CG0070(Cold Genesys)(GM−CSFを発現するよう操作されているアデノウイルス)から選択される。
一部の実施形態では、追加の治療剤は、JX−929(SillaJen/以前のJennerex Biotherapeutics)(プロドラッグである5−フルオロシトシンを細胞毒性薬5−フルオロウラシルに変換することが可能な、シトシンデアミナーゼを発現するよう操作されている、TKおよびワクシニア成長因子欠損ワクシニアウイルス);TG01およびTG02(Targovax/以前のOncos)(難治性RAS変異を標的とするペプチドをベースとする免疫療法剤);およびTILT−123(TILT Biotherapeutics)(Ad5/3−E2F−デルタ24−hTNFα−IRES−hIL20と表される操作されたアデノウイルス);およびVSV−GP(ViraTherapeutics)(リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)のグリコタンパク質(GP)を発現するよう操作されており、抗原特異的CD8+T細胞応答を向上するよう設計されている抗原を発現するようさらに操作され得る、水泡性口内炎ウイルス(VSV))から選択される。
一部の実施形態では、本発明は、前記患者に、本明細書において開示されている化合物またはその薬学的に許容される塩を、キメラ抗原受容体すなわちCARを発現するよう操作されているT細胞と組み合わせて投与するステップを含む。このようなキメラ抗原受容体を発現するよう操作されているT細胞は、CAR−T細胞と呼ばれる。
結合ドメインからなるCARが構築され、このドメインは、細胞表面抗原に特異的なモノクローナル抗体から誘導される、天然リガンドである一本鎖可変断片(scFv)であって、Tリンパ球において活性化シグナルを生じることが可能な、TCRに由来するCD3−ゼータシグナル伝達ドメインなどの、T細胞受容体(TCR)の機能端部であるエンドドメインに融合している、一本鎖可変断片(scFv)から誘導され得る。抗原に結合すると、このようなCARは、エフェクター細胞における内因性シグナル伝達経路にリンクし、TCR複合体により開始されるものと類似の活性シグナルを生じる。
例えば、一部の実施形態では、CAR−T細胞は、米国特許第8,906,682号(June、その全体が参照により本明細書に組み込まれている)に記載されているものの1つであり、この特許は、抗原結合ドメイン(CD19に結合するドメインなど)を有する細胞外ドメインであって、T細胞抗原受容体複合体ゼータ鎖(CD3ゼータなど)の細胞内シグナル伝達ドメインに融合している、細胞外ドメインを含むよう操作されているCAR−T細胞を開示している。CARは、T細胞において発現する場合、抗原結合特異性に基づいて、抗原認識の方向を変えることができる。CD19の場合、抗原は、悪性B細胞上で発現する。200を超える臨床試験が、現在、幅広い範囲の適応症において、CAR−Tを使用して、進行中である[https://clinicaltrials.gov/ct2/results?term=chimeric+antigen+receptors&pg=1]。
追加的な共投与治療剤−免疫刺激薬
一部の実施形態では、追加の治療剤は、免疫刺激薬である。例えば、PD−1およびPD−L1阻害性軸を遮断する抗体は、活性化された腫瘍反応性T細胞を開放することができ、免疫療法に感受性があるとは従来、考えられていなかった一部の腫瘍タイプを含めた、増加している数の腫瘍組織学における永続的な抗腫瘍応答を誘発することが臨床試験において示された。例えば、Okazaki,T.ら(2013年)Nat.Immunol.14巻、1212〜1218頁;Zouら(2016年)Sci.Transl.Med.8巻を参照されたい。抗PD−1抗体であるニボルマブ(Opdivo(登録商標)、Bristol−Myers Squibb、ONO−4538、MDX1106およびBMS−936558としても公知)は、以前の抗血管新生治療法の間またはその後に、疾患進行を経験したRCCを有する患者における、全生存率を改善させる可能性を示した。
一部の実施形態では、本発明は、本明細書に記載されているがんなどのがんを処置する方法であって、それを必要とする患者に、有効量の本明細書において開示されている化合物もしくはその薬学的に許容される塩、またはこれらの医薬組成物を、免疫チェックポイント阻害剤などの免疫刺激薬などの追加の治療剤と組み合わせて投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本化合物およびチェックポイント阻害剤は、同時にまたは逐次に投与される。一部の実施形態では、本明細書において開示されている化合物は、免疫チェックポイント阻害剤を最初に投与する前に投与される。ある種の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、本明細書において開示されている化合物を最初に投与する前に投与される。
ある種の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、PD−1アンタゴニスト、PD−L1アンタゴニストまたはCTLA−4アンタゴニストから選択される。一部の実施形態では、本明細書において開示されている化合物またはその薬学的に許容される塩などのCXCR4アンタゴニストは、ニボルマブ(抗PD−1抗体、Opdivo(登録商標)、Bristol−Myers Squibb);ペムブロリズマブ(抗PD−1抗体、Keytruda(登録商標)、Merck);イピリムマブ(抗CTLA−4抗体、Yervoy(登録商標)、Bristol−Myers Squibb);デュルバルマブ(抗PD−L1抗体、Imfinzi(登録商標)、AstraZeneca);またはアテゾリズマブ(抗PD−L1抗体、Tecentriq(登録商標)、Genentech)と組み合わせて投与される。
本発明において使用するのに好適な他の免疫チェックポイント阻害剤には、REGN2810(Regeneron)(基底細胞癌(NCT03132636);NSCLC(NCT03088540);皮膚扁平上皮癌(NCT02760498);リンパ腫(NCT02651662);および黒色腫(NCT03002376)を有する患者において試験された抗PD−1抗体);びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫および多発性骨髄腫に関する臨床試験中の、ピジリズマブ(CureTech)(CT−011としても公知であり、PD−1に結合する抗体);非小細胞肺がん、メルケル細胞癌、中皮腫、固形腫瘍、腎がん、卵巣がん、膀胱がん、頭頚部がん、および胃がんに関する臨床試験中の、アベルマブ(Bavencio(登録商標)、Pfizer/Merck KGaA)(MSB0010718Cとしても公知であり、完全ヒトIgG1抗PD−L1抗体);ならびに非小細胞肺がん、黒色腫、トリプルネガティブ乳がんおよび進行性、または転移性固形腫瘍に関する臨床試験中の、PDR001(Novartis)(PD−1に結合する阻害性抗体)が含まれる。トレメリムマブ(CP−675,206;Astrazeneca)は、中皮腫、結腸直腸がん、腎臓がん、乳がん、肺がんおよび非小細胞肺がん、膵臓導管腺癌、膵臓がん、生殖細胞がん、頭頚部の扁平上皮細胞がん、肝細胞癌、前立腺がん、子宮内膜がん、肝臓における転移性がん、肝臓がん、大細胞型B細胞性リンパ腫、卵巣がん、子宮頚がん、転移性未分化甲状腺がん、尿路上皮がん、卵管がん、多発性骨髄腫、膀胱がん、軟組織肉腫および黒色腫を含めた、いくつかの適応症に関する臨床試験において検討された、CTLA−4に対する完全ヒトモノクローナル抗体である。AGEN−1884(Agenus)は、進行性固形腫瘍(NCT02694822)について、第1相臨床試験において現在検討中の、抗CTLA4抗体である。
免疫刺激に関する別の実例は、腫瘍溶解性ウイルスの使用である。一部の実施形態では、本発明は、本明細書において開示されている化合物もしくはその薬学的に許容される塩などのCXCR4アンタゴニストまたはこれらの医薬組成物を、腫瘍溶解性ウイルスなどの免疫刺激性治療剤と組み合わせて投与することにより、患者を処置する方法を提供する。本発明において使用することができる、承認を受けている免疫刺激性腫瘍溶解性ウイルスには、タリモジンラヘルパレプベク(生、弱毒化単純ヘルペスウイルス、Imlygic(登録商標)、Amgen)が含まれる。
一部の実施形態では、追加の治療剤は、レチノイン酸受容体関連オーファン受容体γ(RORγt)のアクチベーターである。RORγtは、CD4+(Th17)およびCD8+(Tc17)T細胞のタイプ17エフェクターサブセットの分化および維持、ならびにNK細胞などの、IL−17を発現する自然免疫細胞部分集合の分化において、重要な役割を有する転写因子である。本発明において使用することができる、現在検討中のRORγtのアクチベーターは、固形腫瘍(NCT02929862)の処置に関する臨床試験において現在評価されているLYC−55716(Lycera)である。
一部の実施形態では、追加の治療剤は、toll様受容体(TLR)のアゴニストまたはアクチベーターである。TLRの好適なアクチベーターは、SD−101(Dynavax)などのTLR9のアゴニストまたはアクチベーターを含む。SD−101は、濾胞性B細胞および他のリンパ腫(NCT02254772)に関して現在、検討されている免疫刺激性CpGである。本発明において使用することができるTLR8のアゴニストまたはアクチベーターには、頭頚部の扁平上皮細胞がん(NCT02124850)および卵巣がん(NCT02431559)に関して、現在、検討中のモトリモド(VTX−2337、VentiRx Pharmaceuticals)が含まれる。
本発明において使用することができる他のチェックポイント阻害剤には、T細胞免疫グロブリンムチン含有タンパク質−3(TIM−3)の阻害剤が含まれる。本発明において使用することができるTIM−3阻害剤には、TSR−022、LY3321367およびMBG453が含まれる。TSR−022(Tesaro)は、固形腫瘍(NCT02817633)において現在、検討中の抗TIM−3抗体である。LY3321367(Eli Lilly)は、固形腫瘍(NCT03099109)において現在、検討中の抗TIM−3抗体である。MBG453(Novartis)は、進行性悪性腫瘍(NCT02608268)において現在、検討中の抗TIM−3抗体である。
本発明において使用することができる他のチェックポイント阻害剤には、ある種のT細胞およびNK細胞上の免疫受容体である、IgおよびITIMドメインを有するT細胞免疫受容体、すなわちTIGITの阻害剤が含まれる。本発明において使用することができるTIGIT阻害剤には、BMS−986207(Bristol−Myers Squibb)、抗TIGITモノクローナル抗体(NCT02913313);OMP−313M32(Oncomed);および抗TIGITモノクローナル抗体(NCT03119428)が含まれる。
本発明において使用することができるチェックポイント阻害剤にはまた、リンパ球活性化遺伝子−3(LAG−3)の阻害剤が含まれる。本発明において使用することができるLAG−3阻害剤には、BMS−986016およびREGN3767およびIMP321が含まれる。抗LAG−3抗体である、BMS−986016(Bristol−Myers Squibb)は、神経膠芽腫および膠肉腫(NCT02658981)において、現在、検討されている。REGN3767(Regeneron)もまた、抗LAG−3抗体であり、悪性腫瘍(NCT03005782)において現在、検討中である。IMP321(Immutep S.A.)は、LAG−3−Ig融合タンパク質であり、黒色腫(NCT02676869);腺癌(NCT02614833);および転移性乳がん(NCT00349934)において検討されている。
本明細書において開示されている化合物などのCXCR4阻害剤と組み合わせて、本発明において使用することができる、他の腫瘍免疫剤(immune-oncology agent)には、ウレルマブ(BMS−663513、Bristol−Myers Squibb)(抗CD137モノクローナル抗体);バルリルマブ(CDX−1127、Celldex Therapeutics)(抗CD27モノクローナル抗体);BMS−986178(Bristol−Myers Squibb)(抗OX40モノクローナル抗体);リリルマブ(IPH2102/BMS−986015、Innate Pharma、Bristol−Myers Squibb)(抗KIRモノクローナル抗体);モナリズマブ(IPH2201、Innate Pharma、AstraZeneca)(抗NKG2Aモノクローナル抗体);アンデカリキシマブ(GS−5745、Gilead Sciences)(抗MMP9抗体);MK−4166(Merck&Co.)(抗GITRモノクローナル抗体)が含まれる。
本発明において使用することができる他の追加の治療剤には、グレムバツムマブベドチン−モノメチルオーリスタチンE(MMAE)(Celldex)(細胞毒性MMAEに連結している抗グリコタンパク質NMB(gpNMB)抗体(CR011))が含まれる。gpNMBは、がん細胞が転移する能力に関連する複数の腫瘍タイプにより過剰発現されるタンパク質である。
本発明の化合物はまた、他の抗増殖性化合物と組み合わせて使用されて、利点をもたらすことができる。このような抗増殖性化合物には、以下に限定されないが、チェックポイント阻害剤;アロマターゼ阻害剤;抗エストロゲン薬;トポイソメラーゼI阻害剤;トポイソメラーゼII阻害剤;微小管活性化合物;アルキル化化合物;ヒストンデアセチラーゼ阻害剤;細胞分化過程を誘発する化合物;シクロオキシゲナーゼ阻害剤;MMP阻害剤;mTOR阻害剤;抗新生物抗代謝拮抗物質;白金化合物;タンパク質または脂質キナーゼ活性を標的とする/低下させる化合物、およびさらには抗血管新生化合物;タンパク質または脂質ホスファターゼを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物;ゴナドレリンアゴニスト;抗アンドロゲン薬;メチオニンアミノペプチダーゼ阻害剤;マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤;ビスホスホネート;生物学的応答調節剤;抗増殖抗体;ヘパラナーゼ阻害剤;Ras発がんアイソフォームの阻害剤;テロメラーゼ阻害剤;プロテアソーム阻害剤;血液悪性疾患の処置に使用される化合物;Flt−3を標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物;Hsp90阻害剤(17−AAG(17−アリルアミノゲルダナマイシン、NSC330507)、17−DMAG(17−ジメチルアミノエチルアミノ−17−デメトキシ−ゲルダナマイシン、NSC707545)、IPI−504、CNF1010、CNF2024、CNF1010(Conforma Therapeuticsから)など);テモゾロミド(Temodal(登録商標));キネシンスピンドルタンパク質阻害剤(GlaxoSmithKlineからのSB715992もしくはSB743921、またはCombinatoRxからのペンタミジン/クロルプロマジンなど);MEK阻害剤(Array BioPharmaからのARRY142886、AstraZenecaからのAZd6244、PfizerからのPD181461およびロイコボリンなど)が含まれる。
用語「チェックポイント阻害剤」は、本明細書で使用する場合、がん細胞が患者の免疫系を回避するのを阻止するのに有用な作用剤に関する。抗腫瘍免疫破壊の主な機序の1つは「T細胞の疲弊」として公知であり、これは、阻害性受容体の上方調節をもたらす抗原への長期曝露に起因する。これらの阻害性受容体は、無差別な免疫反応を予防するために、免疫チェックポイントとして働く。
PD−1、および細胞毒性T−リンパ球抗原4(CTLA−4、BおよびTリンパ球アテニュエータ(BTLA;CD272)、T細胞免疫グロブリンおよびムチンドメイン−3(Tim−3)、リンパ球活性化遺伝子−3(Lag−3;CD223)などの共阻害性受容体は、チェックポイント調節因子と称されることが多い。それらは、細胞周期進行および他の細胞内シグナル伝達過程が進行するべきかを細胞外情報が指令することを可能にする、分子「ゲートキーパー」として働く。
一態様では、チェックポイント阻害剤は、生物学的治療剤または低分子である。別の態様では、チェックポイント阻害剤は、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、完全ヒト抗体、融合タンパク質またはそれらの組合せである。さらなる態様では、チェックポイント阻害剤は、CTLA−4、PDL1、PDL2、PD1、B7−H3、B7−H4、BTLA、HVEM、TIM3、GAL9、LAG3、VISTA、KIR、2B4、CD160、CGEN−15049、CHK1、CHK2、A2aR、B−7ファミリーのリガンドまたはそれらの組合せから選択されるチェックポイントタンパク質を阻害する。追加的な態様では、チェックポイント阻害剤は、CTLA−4、PDL1、PDL2、PD1、B7−H3、B7−H4、BTLA、HVEM、TIM3、GAL9、LAG3、VISTA、KIR、2B4、CD160、CGEN−15049、CHK1、CHK2、A2aR、B−7ファミリーのリガンドまたはそれらの組合せから選択されるチェックポイントタンパク質のリガンドと相互作用する。ある態様では、チェックポイント阻害剤は、免疫刺激剤、T細胞成長因子、インターロイキン、抗体、ワクチンまたはそれらの組合せである。さらなる態様では、インターロイキンはIL−7またはIL−15である。特定の態様では、インターロイキンは、グリコシル化IL−7である。追加的な態様では、ワクチンは樹状細胞(DC)ワクチンである。
チェックポイント阻害剤には、免疫系の阻害経路を統計的に有意な方法で、遮断または阻害する任意の薬剤が含まれる。このような阻害剤は、低分子阻害剤を含むことができる、あるいは免疫チェックポイント受容体に結合して遮断または阻害する抗体またはその抗原結合断片、あるいは免疫チェックポイント受容体リガンドに結合して遮断または阻害する抗体を含むことができる。遮断または阻害のために標的とされ得る例示的な免疫チェックポイント分子には、以下に限定されないが、CTLA−4、PDL1、PDL2、PD1、B7−H3、B7−H4、BTLA、HVEM、GAL9、LAG3、TIM3、VISTA、KIR、2B4(CD2ファミリーの分子に属し、NK、γδおよびメモリCD8+(αβ)T細胞のすべてに発現する)、CD160(BY55とも称される)、CGEN−15049、CHK1およびCHK2キナーゼ、A2aRおよび様々なB−7ファミリーのリガンドが含まれる。B7ファミリーのリガンドには、以下に限定されないが、B7−1、B7−2、B7−DC、B7−H1、B7−H2、B7−H3、B7−H4、B7−H5、B7−H6およびB7−H7が含まれる。チェックポイント阻害剤には、CTLA−4、PDL1、PDL2、PD1、BTLA、HVEM、TIM3、GAL9、LAG3、VISTA、KIR、2B4、CD160およびCGEN−15049のうちの1つまたは複数に結合して、その活性を遮断または阻害する、抗体もしくはその抗原結合断片、他の結合タンパク質、生物治療剤または低分子が含まれる。例示的な免疫チェックポイント阻害剤には、トレメリムマブ(CTLA−4ブロッキング抗体)(抗OX40)、PD−L1モノクローナル抗体(抗B7−H1;MEDI4736)、MK−3475(PD−1ブロッカー)、ニボルマブ(抗PD1抗体)、CT−011(抗PD1抗体)、BY55モノクローナル抗体、AMP224(抗PDL1抗体)、BMS−936559(抗PDL1抗体)、MPLDL3280A(抗PDL1抗体)、MSB0010718C(抗PDL1抗体)およびイピリムマブ(抗CTLA−4チェックポイント阻害剤)が含まれる。チェックポイントタンパク質リガンドには、以下に限定されないが、PD−L1、PD−L2、B7−H3、B7−H4、CD28、CD86およびTIM−3が含まれる。
ある種の実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、PD−1アンタゴニスト、PD−L1アンタゴニストおよびCTLA−4アンタゴニストから選択される。一部の実施形態では、チェックポイント阻害剤は、ニボルマブ(Opdivo(登録商標))、イピリムマブ(Yervoy(登録商標))およびペムブロリズマブ(Keytruda(登録商標))からなる群から選択される。
一部の実施形態では、チェックポイント阻害剤は、ランブロリズマブ(MK−3475)、ニボルマブ(BMS−936558)、ピジリズマブ(CT−011)、AMP−224、MDX−1105、MEDI4736、MPDL3280A、BMS−936559、イピリムマブ、リリルマブ(lirlumab)、IPH2101、ペムブロリズマブ(Keytruda(登録商標))およびトレメリムマブからなる群から選択される。
用語「アロマターゼ阻害剤」とは、本明細書で使用する場合、エストロゲン産生、例えば基質であるアンドロステンジオンおよびテストステロンの、それぞれ、エストロンおよびエストラジオールへの変換を阻害する化合物に関する。この用語には、以下に限定されないが、ステロイド、とりわけアタメスタン、エキセメスタンおよびフォルメスタン、ならびに特に非ステロイド、とりわけアミノグルテチミド、ログレチミド、ピリドグルテチミド、トリロスタン、テストラクトン、ケトコナゾール、ボロゾール、ファドロゾール、アナストロゾールおよびレトロゾールが含まれる。エキセメスタンは、商標名Aromasin(商標)で上市されている。フォルメスタンは、商標名Lentaron(商標)で上市されている。ファドロゾールは、商標名Afema(商標)で上市されている。アナストロゾールは、商標名Arimidex(商標)で上市されている。レトロゾールは、商標名Femara(商標)またはFemar(商標)で上市されている。アミノグルテチミドは、商標名Orimeten(商標)で上市されている。アロマターゼ阻害剤である化学治療剤を含む本発明の組合せは、乳房腫瘍などのホルモン受容体陽性腫瘍の処置に特に有用である。
用語「抗エストロゲン」とは、本明細書で使用する場合、エストロゲン受容体レベルでエストロゲンの作用を拮抗する化合物に関する。この用語には、以下に限定されないが、タモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェンおよびラロキシフェン塩酸塩が含まれる。タモキシフェンは、商標名Nolvadex(商標)で上市されている。ラロキシフェン塩酸塩は、商標名Evista(商標)で上市されている。フルベストラントは、商標名Faslodex(商標)で投与することができる。抗エストロゲンである化学治療剤を含む本発明の組合せは、乳房腫瘍などのエストロゲン受容体陽性腫瘍の処置に特に有用である。
用語「抗アンドロゲン」は、本明細書で使用する場合、アンドロゲンホルモンの生物学的作用を阻害することが可能な任意の物質に関し、以下に限定されないが、ビカルタミド(Casodex(商標))を含む。用語「ゴナドレリンアゴニスト」には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、アバレリックス、ゴセレリンおよび酢酸ゴセレリンが含まれる。ゴセレリンは、商標名Zoladex(商標)で投与することができる。
用語「トポイソメラーゼI阻害剤」には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、トポテカン、ギマテカン、イリノテカン、カンプトテシアンおよびそのアナログである9−ニトロカンプトテシン、およびマクロ分子である、カンプトテシンコンジュゲートPNU−166148が含まれる。イリノテカンは、例えば、商標Camptosar(商標)で、例えば上市されている形態で、投与することができる。トポテカンは、商標名Hycamptin(商標)で上市されている。
用語「トポイソメラーゼII阻害剤」には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、ドキソルビシン(Caelyx(商標)などのリポソーム製剤を含む)、ダウノルビシン、エピルビシン、イダルビシンおよびネモルビシンなどのアントラサイクリン、アントラキノンであるミトキサントロンおよびロソキサントロン、ならびにポドフィロトキシンであるエトポシドおよびテニポシドが含まれる。エトポシドは、商標名Etopophos(商標)で上市されている。テニポシドは、商標名VM26−Bristolで上市されている。ドキソルビシンは、商標名Acriblastin(商標)またはAdriamycin(商標)で上市されている。エピルビシンは、商標名Farmorubicin(商標)で上市されている。イダルビシンは、商標名Zavedos(商標)で上市されている。ミトキサントロンは、商標名Novantronで上市されている。
用語「微小管活性剤」は、以下に限定されないが、パクリタキセルおよびドセタキセルなどのタキサン;ビンブラスチンまたはビンブラスチン硫酸塩、ビンクリスチンまたはビンクリスチン硫酸塩およびビノレルビンなどのビンカアルカロイド;ディスコデルモライド;コチシンおよびエポチロンおよびそれらの誘導体を含めた、微小管安定化化合物、微小管脱安定化化合物および微小管重合阻害剤に関する。パクリタキセルは、商標名Taxol(商標)で上市されている。ドセタキセルは、商標名Taxotere(商標)で上市されている。ビンブラスチン硫酸塩は、商標名Vinblastin R.P(商標)で上市されている。ビンクリスチン硫酸塩は、商標名Farmistin(商標)で上市されている。
用語「アルキル化剤」には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、シクロホスファミド、イホスファミド、メルファランまたはニトロソ尿素(BCNUまたはGliadel)が含まれる。シクロホスファミドは、商標名Cyclostin(商標)で上市されている。イホスファミドは、商標名Holoxan(商標)で上市されている。
用語「ヒストンデアセチラーゼ阻害剤」または「HDAC阻害剤」は、ヒストンデアセチラーゼを阻害し、かつ抗増殖活性を有する化合物に関する。これには、以下に限定されないが、スベロイルアニリドヒドロキサム酸(SAHA)が含まれる。
用語「抗新生物抗代謝拮抗物質」には、以下に限定されないが、5−フルオロウラシルまたは5−FU、カペシタビン、ゲムシタビン、DNA脱メチル化化合物(5−アザシチジンおよびデシタビンなど)、メトトレキセートおよびエダトレキセートおよび葉酸アンタゴニスト(ペメトレキセドなど)が含まれる。カペシタビンは、商標名Xeloda(商標)で上市されている。ゲムシタビンは、商標名Gemzar(商標)で上市されている。
用語「白金化合物」には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、カルボプラチン、シスプラチン、シスプラチナムおよびオキサリプラチンが含まれる。カルボプラチンは、例えば、商標名Carboplat(商標)で、例えば上市されている形態で投与することができる。オキサリプラチンは、例えば、商標名Eloxatin(商標)で、例えば上市されている形態で、投与することができる。
用語「タンパク質もしくは脂質キナーゼ活性;またはタンパク質もしくは脂質ホスファターゼ活性を標的とする/低下させる化合物;あるいはさらには抗血管新生化合物」には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、a)血小板由来成長因子受容体(PDGFR)を標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、とりわけイマチニブ、SU101、SU6668およびGFB−111などのN−フェニル−2−ピリミジン−アミン誘導体などのPDGF受容体を阻害する化合物などの、PDGFRを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、b)線維芽成長因子受容体(FGFR)を標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、c)インスリン様成長因子受容体I(IGF−IR)を標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、とりわけIGF−I受容体のキナーゼ活性を阻害する化合物、またはIGF−I受容体もしくはその成長因子の細胞外ドメインを標的とする抗体などの、IGF−IRを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、d)Trk受容体チロシンキナーゼファミリーを標的とする、それらの活性を低下させるまたは阻害する化合物、あるいはエフリンB4阻害剤、e)AxI受容体チロシンキナーゼファミリーを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、f)Ret受容体チロシンキナーゼを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、g)イマチニブなどのKit/SCFR受容体チロシンキナーゼを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、h)c−Kit受容体チロシンキナーゼファミリーを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、とりわけイマチニブなどのc−Kit受容体を阻害する化合物などの、PDGFRファミリーの一部である、C−kit受容体チロシンキナーゼを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、i)イマチニブまたはニロチニブ(AMN107)などのN−フェニル−2−ピリミジン−アミン誘導体;PD180970;AG957;NSC680410;ParkeDavisからのPD173955;またはダサチニブ(BMS−354825)などの、c−Ablファミリーメンバーおよびその遺伝子融合産物を標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物などの、c−Ablファミリーのメンバー、その遺伝子融合産物(例えばBCR−Ablキナーゼ)および変異体を標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、j)セリン/トレオニンキナ−ゼのタンパク質キナーゼC(PKC)およびRafファミリー、MEK、SRC、JAK/pan−JAK、FAK、PDK1、PKB/Akt、Ras/MAPK、PI3K、SYK、TYK2、BTKおよびTECファミリーのメンバー、ならびに/またはミドスタウリンなどのスタウロスポリン誘導体を含む、サイクリン依存性キナーゼファミリー(CDK)のメンバーを標的とする、それらの活性を低下させるまたは阻害する化合物(さらなる化合物の例には、UCN−01、サフィンゴール、BAY43−9006、ブリオスタチン1、ペリフォシン(Perifosine);ルルモフォシン(llmofosine);RO318220およびRO320432;GO6976;lsis3521;LY333531/LY379196;イソキノリン化合物;FTI;PD184352またはQAN697(P13K阻害剤)またはAT7519(CDK阻害剤)が含まれる)、k)メシル酸イマチニブ(Gleevec(商標))またはチルホスチン(tyrphostin)(チルホスチンA23/RG−50810;AG99;チルホスチンAG213;チルホスチンAG1748;チルホスチンAG490;チルホスチンB44;チルホスチンB44(+)鏡像異性体;チルホスチンAG555;AG494;チルホスチンAG556、AG957など)およびアダホスチン(4−{[(2,5−ジヒドロキシフェニル)メチル]アミノ}−安息香酸アダマンチルエステル;NSC680410、アダホスチン)を含めた、タンパク質−チロシンキナーゼ阻害剤を標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物などの、タンパク質チロシンキナーゼ阻害剤を標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、l)上皮成長因子受容体ファミリーを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、とりわけ、EGF受容体、ErbB2、ErbB3およびErbB4などのEGF受容体チロシンキナーゼファミリーのメンバーを阻害する、またはEGFもしくはEGF関連リガンドに結合する化合物、タンパク質あるいは抗体、CP358774、ZD1839、ZM105180;トラスツズマブ(Herceptin(商標))、セツキシマブ(Erbitux(商標))、Iressa、タルセバ、OSI−774、Cl−1033、EKB−569、GW−2016、E1.1、E2.4、E2.5、E6.2、E6.4、E2.11、E6.3またはE7.6.3および7H−ピロロ−[2,3−d]ピリミジン誘導体などの受容体チロシンキナーゼ(ホモ二量体またはヘテロ二量体としてのEGFR1、ErbB2、ErbB3、ErbB4)およびその変異体の上皮成長因子ファミリーを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、m)c−Metを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、とりわけc−Met受容体のキナーゼ活性を阻害する化合物、またはc−Metの細胞外ドメインを標的とするもしくはHGFに結合する抗体などの、c−Met受容体を標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物、n)以下に限定されないが、PRT−062070、SB−1578、バリシチニブ、パクリチニブ、モメロチニブ、VX−509、AZD−1480、TG−101348、トファシチニブおよびルキソリチニブを含めた、1種または複数のJAKファミリーメンバー(JAK1/JAK2/JAK3/TYK2および/またはpan−JAK)を標的とする、そのキナーゼ活性を低下させるまたは阻害する化合物、o)以下に限定されないが、ATU−027、SF−1126、DS−7423、PBI−05204、GSK−2126458、ZSTK−474、ブパルリシブ、ピクトレリシブ、PF−4691502、BYL−719、ダクトリシブ、XL−147、XL−765およびイデラリシブを含めた、PI3キナーゼ(PI3K)を標的とする、そのキナーゼ活性を低下させるまたは阻害する化合物、ならびにq)以下に限定されないが、シクロパミン、ビスモデギブ、イトラコナゾール、エリスモデギブおよびIPI−926(サリデギブ)を含む、ヘッジホッグタンパク質(Hh)またはスムーズンド受容体(SMO)経路のシグナル伝達作用を標的とする、低下させるまたは阻害する化合物などのタンパク質チロシンキナーゼおよび/またはセリンおよび/またはトレオニンキナーゼ阻害剤または脂質キナーゼ阻害剤が含まれる。
用語「PI3K阻害剤」には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、PI3Kα、PI3Kγ、PI3Kδ、PI3Kβ、PI3K−C2α、PI3K−C2β、PI3K−C2γ、Vps34、p110−α、p110−β、p110−γ、p110−δ、p85−α、p85−β、p55−γ、p150、p101およびp87を含む、ホスファチジルイノシトール−3−キナーゼファミリーにおける1種または複数の酵素に対する阻害活性を有する化合物が含まれるが、これらに限定されない。本発明において有用なPI3K阻害剤の例には、以下に限定されないが、ATU−027、SF−1126、DS−7423、PBI−05204、GSK−2126458、ZSTK−474、ブパルリシブ、ピクトレリシブ、PF−4691502、BYL−719、ダクトリシブ、XL−147、XL−765およびイデラリシブが含まれる。
用語「Bcl−2阻害剤」には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、ABT−199、ABT−731、ABT−737、アポゴシポール、Ascentaのpan−Bcl−2阻害剤、クルクミン(およびそのアナログ)、デュアルBcl−2/Bcl−xL阻害剤(Infinity Pharmaceuticals/Novartis Pharmaceuticals)、ゲナセンス(G3139)、HA14−1(およびそのアナログ;WO2008118802を参照されたい)、ナビトクラックス(およびそのアナログ、US7390799を参照されたい)、NH−1(Shenayng Pharmaceutical University)、オバトクラックス(およびそのアナログ、WO2004106328を参照されたい)、S−001(Gloria Pharmaceuticals)、TWシリーズの化合物(Univ.of Michigan)およびベネトクラックスを含む、B細胞リンパ腫2タンパク質(Bcl−2)に対する阻害活性を有する化合物が含まれるが、これらに限定されない。一部の実施形態では、Bcl−2阻害剤は、低分子治療剤である。一部の実施形態では、Bcl−2阻害剤は、ペプチド模倣薬である。
用語「BTK阻害剤」には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、AVL−292およびイブルチニブを含めた、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)に対する阻害活性を有する化合物が含まれるが、これらに限定されない。
用語「SYK阻害剤」には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、PRT−062070、R−343、R−333、Excellair、PRT−062607およびフォスタマチニブを含めた、脾臓チロシンキナーゼ(SYK)に対する阻害活性を有する化合物が含まれるが、これらに限定されない。
BTK阻害性化合物のさらなる例、および本発明の化合物と組み合わせて、このような化合物により処置可能な状態は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれている、WO2008039218およびWO2011090760に見出すことができる。
SYK阻害性化合物のさらなる例、および本発明の化合物と組み合わせて、このような化合物により処置可能な状態は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれている、WO2003063794、WO2005007623およびWO2006078846に見出すことができる。
PI3K阻害性化合物のさらなる例、および本発明の化合物と組み合わせて、このような化合物により処置可能な状態は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれている、WO2004019973、WO2004089925、WO2007016176、US8138347、WO2002088112、WO2007084786、WO2007129161、WO2006122806、WO2005113554およびWO2007044729に見出すことができる。
JAK阻害性化合物のさらなる例、および本発明の化合物と組み合わせて、このような化合物により処置可能な状態は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれている、WO2009114512、WO2008109943、WO2007053452、WO2000142246およびWO2007070514に見出すことができる。
さらなる抗血管新生化合物には、例えばタンパク質または脂質キナーゼ阻害に無関係な、その活性に対して別の機構を有する化合物、例えば、サリドマイド(Thalomid(商標))およびTNP−470が含まれる。
本発明の化合物と組み合わせて使用するのに有用なプロテアソーム阻害剤の例には、以下に限定されないが、ボルテゾミブ、ジスルフィラム、エピガロカテキン−3−ガレート(EGCG)、サリノスポラミドA、カルフィルゾミブ、ONX−0912、CEP−18770およびMLN9708が含まれる。
タンパク質または脂質ホスファターゼを標的とする、それらの活性を低下させるまたは阻害する化合物は、例えば、ホスファターゼ1、ホスファターゼ2AまたはCDC25の阻害剤(オカダ酸またはその誘導体など)である。
細胞分化過程を誘発する化合物には、以下に限定されないが、レチノイン酸、α−、γ−もしくはδ−トコフェロールまたはα−、γ−もしくはδ−トコトリエノールが含まれる。
シクロオキシゲナーゼ阻害剤という用語には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、Cox−2阻害剤、5−アルキル置換2−アリールアミノフェニル酢酸および誘導体(セレコキシブ(Celebrex(商標))、ロフェコキシブ(Vioxx(商標))、エトリコキシブ、バルデコキシブなど)、または5−アルキル−2−アリールアミノフェニル酢酸(5−メチル−2−(2’−クロロ−6’−フルオロアニリノ)フェニル酢酸、ルミラコキシブなど)が含まれる。
用語「ビスホスホネート」には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、エトリドン酸、クロドロン酸、チルドロン酸、パミドロン酸、アレンドロン酸、イバンドロン酸、リセドロン酸およびゾレドロン酸が含まれる。エトリドン酸は、商標名Didronel(商標)で上市されている。クロドロン酸は、商標名Bonefos(商標)で上市されている。チルドロン酸は、商標名Skelid(商標)で上市されている。パミドロン酸は、商標名Aredia(商標)で上市されている。アレンドロン酸は、商標名Fosamax(商標)で上市されている。イバンドロン酸は、商標名Bondranat(商標)で上市されている。リセドロン酸は、商標名Actonel(商標)で上市されている。ゾレドロン酸は、商標名Zometa(商標)で上市されている。用語「mTOR阻害剤」は、シロリムス(Rapamune(登録商標))、エベロリムス(Certican(商標))、CCI−779およびABT578などの、ラパマイシンの哺乳動物標的(mTOR)を阻害し、かつ抗増殖活性を有する化合物に関する。
用語「ヘパラナーゼ阻害剤」とは、本明細書で使用する場合、ヘパリン硫酸分解を標的とする、低下させるまたは阻害する化合物を指す。この用語には、以下に限定されないが、PI−88が含まれる。用語「生物学的応答調節剤」とは、本明細書で使用する場合、リンホカインまたはインターフェロンを指す。
H−Ras、K−RasまたはN−Rasなどの、用語「Ras発がんアイソフォームの阻害剤」とは、本明細書で使用する場合、Rasを標的とする、その腫瘍活性を低下させるまたは阻害する化合物、例えば、L−744832、DK8G557またはR115777(Zarnestra(商標))などの「ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤」を指す。用語「テロメラーゼ阻害剤」とは、本明細書で使用する場合、テロメラーゼを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物を指す。テロメラーゼを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物は、とりわけテロメスタチンなどのテロメラーゼ受容体を阻害する化合物である。
用語「メチオニンアミノペプチダーゼ阻害剤」とは、本明細書で使用する場合、メチオニンアミノペプチダーゼを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物を指す。メチオニンアミノペプチダーゼを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物には、以下に限定されないが、ベンガミドまたはその誘導体が含まれる。
用語「プロテアソーム阻害剤」とは、本明細書で使用する場合、プロテアソームを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物を指す。プロテアソームを標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物には、以下に限定されないが、ボルテゾミブ(Velcade(商標))およびMLN341が含まれる。
用語「マトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤」または(「MMP」阻害剤)には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、コラーゲンペプチド模倣阻害剤および非ペプチド模倣阻害剤、テトラサイクリン誘導体、例えばヒドロキサメートペプチド模倣阻害剤であるバチマスタットおよびその経口的に生体利用可能なアナログであるマリマスタット(BB−2516)、プリノマスタット(AG3340)、メタスタット(NSC683551)、BMS−279251、BAY12−9566、TAA211、MMI270BまたはAAJ996が含まれる。
用語「血液悪性疾患の処置において使用される化合物」には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、FMS様チロシンキナーゼ型受容体(Flt−3R)を標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物である、FMS様チロシンキナーゼ阻害剤;インターフェロン、1−β−D−アラビノフラノシルシトシン(1-β-D-arabinofuransylcytosine)(ara−c)およびビスルファン;および未分化リンパ腫キナーゼを標的とする、低下させるまたは阻害する化合物であるALK阻害剤が含まれる。
FMS様チロシンキナーゼ型受容体(Flt−3R)を標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物は、とりわけ、PKC412、ミドスタウリン、スタウロスポリン誘導体、SU11248およびMLN518などの、Flt−3R受容体キナーゼファミリーのメンバーを阻害する化合物、タンパク質または抗体である。
用語「HSP90阻害剤」には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、HSP90の内在性ATPアーゼ活性を標的とする、低下させるまたは阻害する化合物;ユビキチンプロテアソーム経路により、HSP90クライアントタンパク質を分解する、標的とする、低下させるまたは阻害する化合物が含まれる。HSP90の内在性ATPアーゼ活性を標的とする、低下させるまたは阻害する化合物は、とりわけ、17−アリルアミノ,17−デメトキシゲルダナマイシン(17AAG)、ゲルダナマイシン誘導体、他のゲルダナマイシン関連化合物などのHSP90のATPアーゼ活性を阻害する化合物、タンパク質または抗体;ラジシコールおよびHDAC阻害剤である。
用語「抗増殖性抗体」には、本明細書で使用する場合、以下に限定されないが、トラスツズマブ(Herceptin(商標))、トラスツズマブ−DM1、エルビタックス、ベバシズマブ(Avastin(商標))、リツキシマブ(Rituxan(登録商標))、PRO64553(抗CD40)および2C4抗体が含まれる。抗体とは、これらが所望の生物活性を示す限り、無傷モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、少なくとも2種の無傷抗体から形成された多重特異的抗体、および抗体断片を意味する。
急性骨髄性白血病(AML)の処置の場合、本発明の化合物は、標準白血病治療法と組み合わせて、とりわけAMLの処置に使用される治療法と組み合わせて使用することができる。特に、本発明の化合物は、例えば、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、ならびに/またはダウノルビシン、アドリアマイシン、Ara−C、VP−16、テニポシド、ミトキサントロン、イダルビシン、カルボ白金およびPKC412などの、AMLの処置に有用な他の薬物と組み合わせて投与することができる。
他の抗白血病性化合物には、例えば、ピリミジンアナログであるAra−Cが含まれ、これは、デオキシシチジンの2’−アルファ−ヒドロキシリボース(アラビノシド)誘導体である。同様に、ヒポキサンチン、6−メルカプトプリン(6−MP)およびリン酸フルダラビンのプリンアナログも含まれる。酪酸ナトリウムおよびスベロイルアニリドヒドロキサム酸(SAHA)などの、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤を標的とする、その活性を低下させるまたは阻害する化合物は、ヒストンデアセチラーゼとして公知の酵素の活性を阻害する。具体的なHDAC阻害剤には、MS275、SAHA、FK228(以前のFR901228)、トリコスタチンA、ならびにN−ヒドロキシ−3−[4−[[[2−(2−メチル−1H−インドール−3−イル)−エチル]−アミノ]メチル]フェニル]−2E−2−プロパンアミドまたはその薬学的に許容される塩およびN−ヒドロキシ−3−[4−[(2−ヒドロキシエチル){2−(1H−インドール−3−イル)エチル]−アミノ]メチル]フェニル]−2E−2−プロペンアミドまたはその薬学的に許容される塩、とりわけ乳酸塩を含めるがこれらに限定されない、US6,552,065に開示されている化合物が含まれる。ソマトスタチン受容体アンタゴニストとは、本明細書で使用する場合、オクトレオチドおよびSOM230などの、ソマトスタチン受容体を標的とする、処理するまたは阻害する化合物を指す。腫瘍細胞に損傷を与える手法とは、電離放射線などの手法を指す。上記およびこれ以降に言及されている用語「電離放射線」は、電磁光線(X線およびガンマ線など)または粒子(アルファ粒子およびベータ粒子など)のどちらか一方として発生する電離放射線を意味する。電離放射線は、以下に限定されないが、放射線療法で供給され、当技術分野において公知である。Hellman、Principles of Radiation Therapy、Cancer、Principles and Practice of Oncology、Devitaら(編)、第4版、1巻、248〜275頁(1993年)を参照されたい。
同様に、EDG結合剤およびリボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤が含まれる。用語「EDG結合剤」とは、本明細書で使用する場合、FTY720などのリンパ球の再循環をモジュレートする免疫抑制薬のクラスを指す。用語「リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤」とは、以下に限定されないが、フルダラビンおよび/またはシトシンアラビノシド(ara−C)、6−チオグアニン、5−フルオロウラシル、クラドリビン、6−メルカプトプリン(とりわけ、ALLに対してはara−Cアゴニストと組み合わせて)、ならびに/あるいはペントスタチンを含めた、ピリミジンまたはプリンヌクレオシドアナログを指す。リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤は、とりわけヒドロキシ尿素または2−ヒドロキシ−1H−イソインドール−1,3−ジオン誘導体である。
同様に、1−(4−クロロアニリノ)−4−(4−ピリジルメチル)フタラジンまたはその薬学的に許容される塩、1−(4−クロロアニリノ)−4−(4−ピリジルメチル)フタラジンコハク酸塩などのVEGFの化合物、タンパク質またはモノクローナル抗体;Angiostatin(商標);Endostatin(商標);アントラニル酸アミド;ZD4190;Zd6474;SU5416;SU6668;ベバシズマブ;またはrhuMAbおよびRHUFabなどの抗VEGF抗体もしくは抗VEGF受容体抗体、MacugonなどのVEGFアプタマー;FLT−4阻害剤、FLT−3阻害剤、VEGFR−2 IgGI抗体、Angiozyme(RPI4610)およびベバシズマブ(Avastin(商標))が、特に含まれる。
光線力学療法とは、本明細書で使用する場合、がんを処置または予防するために、感光性化合物として公知のある種の化学品を使用する治療法を指す。光線力学療法の例には、Visudyne(商標)およびポルフィマーナトリウムなどの化合物を用いる処置が含まれる。
血管新生抑制性ステロイドとは、本明細書で使用する場合、例えば、アネコルタブ、トリアムシノロン、ヒドロコルチゾン、11−α−エピヒドロコチゾール、コルテキソロン、17α−ヒドロキシプロゲステロン、コルチコステロン、デスオキシコルチコステロン、テストステロン、エストロンおよびデキサメタゾンなどの、血管新生を遮断または阻害する化合物を指す。
コルチコステロイドを含有するインプラントは、フルオシノロンおよびデキサメタゾンなどの化合物を指す。
他の化学治療用化合物には、以下に限定されないが、植物アルカロイド、ホルモン化合物およびアンタゴニスト;生物学的応答調節剤、好ましくはリンホカインまたはインターフェロン;アンチセンスオリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド誘導体;shRNAまたはsiRNA;あるいは様々な化合物、または他のもしくは未知の作用機序を有する化合物が含まれる。
コード番号、一般名または商標名により特定される活性化合物の構造は、標準抄録「The Merck Index」の実版から、またはデータベース、例えば、Patents International(例えば、IMS World Publications)から採用することができる。
本発明の化合物はまた、公知の治療過程、例えば、ホルモンまたは放射線照射の投与と組み合わせて使用されてもよい。ある種の実施形態では、提供される化合物は、とりわけ、放射線治療に対する感受性の乏しい腫瘍を処置するため、放射線増感剤として使用される。
本発明の化合物は、単独で、または1種もしくは複数の他の治療用化合物と組み合わせて投与することができ、可能な併用療法としては、固定した組合せ物の形態をとる、または本発明の化合物と1種もしくは複数の他の治療用化合物を時間差を設けて、もしくは互いに独立に投与する、または固定した組合せ物と1種もしくは複数の他の治療用化合物との併用投与とすることができる。本発明の化合物は、その他またはさらに、とりわけ、化学療法、放射線治療、免疫療法、光線療法、外科的介入またはこれらを組み合わせたものを組み合わせて腫瘍治療のために投与することができる。長期治療は、上記の通り、他の処置戦略の文脈では、アジュバント療法と同様に等しく可能である。他の可能な処置は、例えば、リスクのある患者において、腫瘍退縮の後、または化学的予防治療の後でさえも、患者の状態を維持するための治療である。
それらの追加剤は、多回投与レジメンの一部として、本発明の化合物を含有する組成物とは別個に投与されてもよい。代替的に、それらの薬剤は、単一組成物中に、本発明の化合物と一緒に混合した、単一剤形の部分であってもよい。多回投与レジメンの一部として投与される場合、2種の活性剤は、同時に、逐次に、または互いにある期間内に、通常、互いに5時間以内に提供され得る。
本明細書で使用する場合、用語「組合せ」、「組み合わせた」および関連用語は、本発明による治療剤の同時投与または逐次投与を指す。例えば、本発明の化合物は、別個の単位剤形で、別の治療剤と同時にもしくは逐次に投与されてもよく、または単一剤形で一緒に投与されてもよい。したがって、本発明は、本発明の化合物、追加の治療剤、および薬学的に許容される担体、アジュバントまたはビヒクルを含む単一剤形を提供する。
単一剤形を生成するために担体物質と一緒にされ得る、本発明の化合物と追加の治療剤(上記の追加の治療剤を含む組成物中)のどちらの量も、処置される宿主および特定の投与様式に応じて様々となろう。好ましくは、本発明の組成物は、0.01〜100mg/kg体重/日の間となる本発明の化合物の投与量を投与することができるよう、製剤化されるべきである。
追加の治療剤を含む組成物において、そのような追加の治療剤および本発明の化合物は相乗的に作用することができる。したがって、このような組成物中の追加の治療剤の量は、その治療剤だけしか利用しない単剤療法において必要となる量未満となろう。このような組成物において、0.01〜1,000μg/kg体重/日の間の追加の治療剤の投与量を投与することができる。
本発明の組成物中に存在する追加の治療剤の量は、唯一の活性剤として該治療剤を含む組成物で通常投与される量以下となろう。好ましくは、本開示組成物中の追加の治療剤の量は、唯一の治療活性剤として該薬剤を含む組成物中に通常存在する量の約50%〜100%の範囲となろう。
本発明の化合物またはその医薬組成物はまた、補綴物、人工弁、脈管移植片、ステントおよびカテーテルなどの、埋込式医療用装具をコーティングするための組成物に取り込ませることもできる。脈管ステントは、例えば、再狭窄(損傷後の脈管壁の再狭小化)の克服に使用されてきた。しかし、ステント、または他の埋込式装具を使用する患者は、凝塊形成または血小板活性化のリスクがある。これらの望ましくない作用は、キナーゼ阻害剤を含む、薬学的に許容される組成物によりこれらのデバイスを予めコーティングすることにより予防または軽減することができる。本発明の化合物によりコーティングされた埋込式装具は、本発明の別の実施形態である。
一般的合成法
以下の実施例は、本発明の例示を意図しており、本発明に関する限定として解釈されるべきではない。特に明記しない限り、本明細書のこれ以降に記載されている実施例の化合物の1つまたは複数の互変異性体がインシチュで調製および/または単離されることがある。これ以降に記載されている実施例の化合物のすべての互変異性体が、開示されていると見なされるべきである。温度は、摂氏度で示されている。特に言及されていない場合、溶媒蒸発はすべて、減圧下で、好ましくは約15mmHg〜100mmHg(=20〜133mbar)の間で行われる。最終生成物、中間体および出発原料の構造は、標準的分析方法、例えば微量分析および分光学的特徴付け、例えばMS、IR、NMRにより確認する。使用されている略語は、当技術分野において従来のものである
本発明の化合物を合成するために利用した出発原料、ビルディングブロック、試薬、酸、塩基、脱水剤、溶媒および触媒はすべて、市販されているか、または当業者に公知の有機合成法(Houben-Weyl、第4版、1952年、Methods of Organic Synthesis、Thieme、21巻)により生成することができる。さらに、本発明の化合物は、以下の実施例に示されている通り、当業者に公知の有機合成法により生成することができる。
以下の実施例に図示されている通り、ある種の例示的な実施形態では、化合物は、以下の一般手順に従い調製する。一般的方法は、本発明のある種の化合物の合成を図示しているが、以下の一般的方法および当業者に公知の他の方法を、本明細書に記載されているようなすべての化合物、ならびにこれらの化合物の各々の部分クラスおよび種に適用することができることが理解されよう。
略語
equivまたはeq:モル当量
o/n:一晩
rt:室温
UV:紫外
HPLC:高圧液体クロマトグラフィー
Rt:保持時間
LCMSまたはLC−MS:液体クロマトグラフィー−質量分析法
NMR:核磁気共鳴
CC:カラムクロマトグラフィー
TLC:薄層クロマトグラフィー
sat:飽和
aq:水性、水溶液
Ac:アセチル
DCM:ジクロロメタン
DCE:ジクロロエタン
DEA:ジエチルアミン
DMF:ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
ACNまたはMeCN:アセトニトリル
DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン
EAまたはEtOAc:酢酸エチル
BINAP:(±)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフタレン
TEA:トリエチルアミン
THF:テトラヒドロフラン
TBS:tert−ブチルジメチルシリル
KHMDS:カリウムヘキサメチルジシリルアジド
Tf:トリフルオロメタンスルホネート
Ms:メタンスルホニル
NBS:N−ブロモスクシンイミド
PE:石油エーテル
TFA:トリフルオロ酢酸
FA:ギ酸
MMPP:マグネシウムモノペルオキシフタレート
HATU:1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート
Cy:シクロヘキシル
Tol:トルエン
DMP:デス−マーチンペルヨージナン
IBX:2−ヨードオキシ安息香酸
PMB:p−メトキシベンジル
SEM:[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル
XPhosまたはX−Phos:2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル
一般情報:溶媒蒸発はすべて、真空で回転式蒸発器を用いて行った。分析試料は、室温において真空で(1〜5mmHg)乾燥した。薄層クロマトグラフィー(TLC)は、シリカゲルプレート上で行い、スポットは、UV光(214および254nm)によって視覚化した。カラムおよびフラッシュクロマトグラフィーによる精製は、シリカゲル(200〜300メッシュ)を使用して行った。溶媒系は、体積基準の混合物として報告する。1H NMRスペクトルはすべて、Bruker400(400MHz)分光計で記録した。1Hケミカルシフトは、内部標準として重水素化溶媒を用いて、百万分率(ppm)でのδ値で報告する。データは、以下の通り報告する:ケミカルシフト、多重度(s=シングレット、d=ダブレット、t=トリプレット、q=カルテット、br=ブロード、m=マルチプレット)、カップリング定数(Hz)、積分値(すなわち、プロトン数)。LCMSスペクトルは、Agilent1200シリーズ6110または6120質量分析計で、エレクトロスプレーイオン化により得て、特に示す場合を除外して、一般的なLCMS条件は以下の通りとした:Waters X Bridge C18カラム(50mm×4.6mm×3.5μm)、流量:2.0mL/分;カラム温度:40℃。
一般手順A(Buchwaldカップリング):トルエン中の臭化アリール(濃度0.1〜1.0M)、ピペリジン(piperidine)またはピペリジン(piperizine)またはモルホリン誘導体(1eq.)、Pd2(dba)3(5%eq.)、BINAP(10%eq.)およびCs2CO3(2eq.)からなる混合物を、窒素雰囲気下、95℃で一晩、撹拌した。次に、この混合物をろ過して、ろ液を真空で濃縮した。残留物を逆相CCにより精製すると、所望のN−アリール−複素環(ピペリジン(piperidine)またはピペリジン(piperizine)またはモルホリン誘導体)が得られた。
一般手順B(ベンゾイミダゾール誘導体のN−アルキル化):Ar雰囲気下、未保護ベンゾイミダゾール誘導体(濃度0.1〜1.0M)のDMFまたはMeCN溶液に、対応するハロゲン化物またはメシレート(約2eq)およびCs2CO3(2eq)を加えた。この混合物を100℃で一晩、撹拌し、次に、H2Oにより希釈してDCMにより抽出した。合わせた有機層を水により洗浄してNa2SO4で乾燥させ、ろ過して真空で濃縮すると、所望のN−アルキル化ベンゾイミダゾール誘導体が得られた。
一般手順C(アルコールから塩化物への変換):アルコール(濃度0.1〜1.0M)のDCM溶液に、0℃でSOCl2(5eq)を滴下して加え、この反応混合物を室温で一晩、撹拌した。次に、得られた混合物を真空で濃縮し、対応する塩化物が得られた。
一般手順D(イミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体の3位のフッ素化):CHCl3/H2O(3/1)中のイミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体(濃度0.1〜1.0M)、Selectfluor(1.5eq.)およびDMAP(1.5eq.)からなる混合物を60℃で一晩、撹拌した。この混合物を真空で濃縮した。この残留物に水を加え、これをDCMにより抽出した。合わせた有機層をブラインにより洗浄して無水Na2SO4で乾燥させ、ろ過して真空下で濃縮した。残留物を逆相CCにより精製すると、対応する3−フルオロイミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体が得られた。
一般手順E(3−フルオロイミダゾ[1,2−a]ピリジン誘導体とN−複素環との反応):CH3CN中の対応するフッ化物(濃度0.1〜1.0M)、N−複素環(ピペリジン(piperidine)、ピペリジン(piperizine)、モルホリン(morphline)誘導体、1eq.)およびK2CO3(2eq)を80℃で一晩、撹拌した。次に、この反応混合物を室温まで冷却し、水に注ぎ入れて、EtOAcにより抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させてろ過し、溶媒蒸発させた。逆相カラムクロマトグラフィーによって残留物を精製すると、目的化合物が得られた。
一般手順F(ベンゾアルコールのアルデヒドへの酸化):無水DMSO中のヘテロアリールまたはアリールベンゾアルコール(濃度0.1〜1.0M)の混合物に、0℃でIBX(2eq)を加え、この混合物を室温で一晩、撹拌した。この混合物をセライトによりろ過し、メタノールで洗浄して濃縮し、CCにより精製すると、対応する(conresponding)アルデヒドが得られた。
一般手順G(還元アミノ化、2−アリールピロリジンまたはピペリジンのN−アルキル化):2−アリールピロリジンまたはピペリジン(濃度0.1〜1.0M)のDCEまたはDCM溶液に、室温で対応するアルデヒド(1eq)、AcOH(0.5eq.)およびNaBH(OAc)3(2eq)を加えた。この反応混合物を室温で一晩、撹拌し、水によりクエンチして、DCMにより抽出した。有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、ろ過して濃縮した。粗製物質を分取HPLCにより精製すると、N−アルキル化ピロリジンまたはピペリジンが得られた。
一般手順H(N−Boc保護ピロリジンまたはピペリジン誘導体のBoc開裂):N−Boc保護ピロリジンまたはピペリジン(濃度0.1〜1.0M)のDCM溶液に、室温でTFA(DCMの1/15体積分)を加えた。この反応混合物を2時間、撹拌し、次に濃縮した。飽和NaHCO3水溶液を加え、この混合物をDCMにより抽出した。有機抽出物をNa2SO4により乾燥させ、ろ過して濃縮すると、所望の脱保護ピロリジンまたはピペリジンが得られた。
一般手順I(2−アリールピロリジンまたはピペリジンのN−アルキル化):2−アリールピロリジンまたはピペリジン(濃度0.1〜1.0M)のMeCN溶液に、室温で対応するメシレートまたはハロゲン化物(1eq)、K
2CO
3(2eq)を加えた。この反応混合物を約70℃で一晩、撹拌して濃縮し、水により希釈して、DCMにより抽出した。有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥させ、ろ過して濃縮した。粗製物質を分取HPLCにより精製すると、N−アルキル化ピロリジンまたはピペリジンが得られた。
(実施例1)
I−1の合成
I−1の合成スキーム
X4−015−3:冷却した(−78℃)KHMDS(トルエン中0.5M、24mL、12.0mmol)の溶液に、アルゴン雰囲気下で、X4−015−2(2.0g、10.0mmol)のTHF(20mL)溶液を滴下して加えた。この混合物を1.5時間、この温度で撹拌した。この後、PhNTf2(4.3g、12.0mmol)のTHF(20mL)溶液を滴下して加え、1時間後、この反応物を室温まで温めた。10% NaOH溶液(40mL)を加え、この混合物をEt2Oにより抽出し、合わせた有機層をブラインにより洗浄してNa2SO4で乾燥させ、ろ過して濃縮した。粗製物質をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE:EA=1:2)によって精製すると、X4−015−3(2.0g、60.1%収率)が無色油状物として得られた。LC−MS(Agilent LCMS1200−6110、移動相:1.6分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH3CN+0.05% TFA]から0%[水+0.05% TFA]および100%[CH3CN+0.05% TFA]まで、次に、この条件下で1.4分間、最後に0.05分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH3CN+0.05% TFA]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:79.02%、Rt=2.08分;MS計算値:331.1;MS実測値:276.0[M−56+H]+。
X4−015−3b:X4−015−3(2.0g、6.0mmol)の1,4−ジオキサン(20mL)溶液に、N2下、室温で、X4−015−3c(2.3g、9.0mmol)、K2CO3(1.7g、12.0mmol)、Pd(Ph3P)2Cl2(0.4g、0.6mmol)、Ph3P(0.3g、1.2mmol)を加えた。この混合物を90℃で一晩、撹拌した。室温まで冷却した後、この混合物をEt2Oにより希釈し、水により洗浄した。有機相をNa2SO4で乾燥させ、ろ過して濃縮した。粗製物質をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE:EA=10:1)によって精製すると、X4−015−3b(0.9g、48.2%収率)が無色油状物として得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.26 (12 H, s), 1.51 (9 H, s), 1.76 (2 H, t, J = 6 Hz), 2.02-2.06 (2 H, m), 3.43(2 H, t, J = 5.8 Hz), 5.20 (1H, s).
X4−015−4:X4−015−3b(0.9g、2.9mmol)の1,4−ジオキサン(20mL)溶液に、N2下、室温で、X4−011−3b(0.5g、2.9mmol)、CsOH一水和物(1.0g、5.8mmol)、Pd(OAc)2(0.06g、0.29mmol)、Ph3P(0.15g、0.58mmol)を加えた。この混合物を90℃で一晩、撹拌した。室温まで冷却した後、この混合物をEt2Oにより希釈し、水により洗浄した。有機相をNa2SO4で乾燥させ、ろ過して濃縮した。粗製物質をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE:EA=1:1)によって精製すると、X4−015−4(0.6g、75.5%収率)が無色油状物として得られた。LC−MS(Agilent LCMS1200−6110、移動相:1.6分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH3CN+0.05% TFA]から0%[水+0.05% TFA]および100%[CH3CN+0.05% TFA]まで、次に、この条件下で1.4分間、最後に0.05分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH3CN+0.05% TFA]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:96.20%、Rt=1.56分;MS計算値:274.2;MS実測値:275.0[M+H]+。
X4−015−5:撹拌したX4−015−4(0.6g、2.2mmol)のEtOH(20mL)溶液に、室温でPd/C(0.3g)を加えた。この混合物をH2雰囲気下、室温で一晩、撹拌し、次に、この混合物をセライトパッドによりろ過して、ろ液を濃縮すると、粗生成物X4−015−5(0.4g、66.2%収率)が灰色油状物として得られた。LC−MS(Agilent LCMS1200−6110、移動相:1.6分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH3CN+0.05% TFA]から0%[水+0.05% TFA]および100%[CH3CN+0.05% TFA]まで、次に、この条件下で1.4分間、最後に0.05分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH3CN+0.05% TFA]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:100.00%、Rt=1.42分;MS計算値:276.2;MS実測値:277.3[M+H]+。
X4−015−6:一般手順Hに従い、X4−015−6(0.2g、78.4%収率)が黄色油状物として得られた。LC−MS(Agilent LCMS1200−6110、移動相:1.6分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH3CN+0.05% TFA]から0%[水+0.05% TFA]および100%[CH3CN+0.05% TFA]まで、次に、この条件下で1.4分間、最後に0.05分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH3CN+0.05% TFA]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:94.09%、Rt=1.15分;MS計算値:176.1;MS実測値:177.3[M+H]+。
5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−((2−(3−メチルピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル)メチル)イミダゾ[1,2−a]−ピリジン(I−1):一般手順Iに従い、I−1(40mg、17.5%収率)が黄色固体として得られた。LC−MS(Agilent LCMS1200−6120、移動相:1.6分間で、90%[(合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=9/1(v/v)]および10%[(合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=1/9(v/v)]から10%[(合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=9/1(v/v)]および90%[(合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=1/9(v/v)]まで、次に、この条件下で2.4分間、最後に0.1分間で90%[(合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=9/1(v/v)]および10%[(合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=1/9(v/v)]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:100.00%、Rt=1.33分;MS計算値:404.2;MS実測値:405.4[M+H]
+。HPLC(Agilent HPLC1200、カラム:L−カラム2 ODS(150mm
*4.6mm
*5.0μm);カラム温度:40℃;流量:1.5mL/分;移動相:5分間で、90%[(合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=9/1(v/v)]および10%[合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=1/9(v/v)]から15%[合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=9/1(v/v)]および85%[合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=1/9(v/v)]まで、次に、この条件下で10分間、最後に0.1分間で90%[(合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=9/1(v/v)]および10%[合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=1/9(v/v)]に変更し、この条件下で5分間とした)。純度:100.00%、Rt=5.35分。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.47 (d, J = 4 Hz, 1H), 7.61 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.44 (s, 1H), 7.33-7.29 (m, 1H), 7.24-7.21 (m, 2H), 6.49 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 3.72-3.49 (m, 3H), 3.25-3.15 (m, 5H), 2.77 (s, 4H), 3.46 (s, 3H), 2.65-2.44 (m, 1H), 2.41 (s, 3H), 1.88-1.73 (m, 5H), 1.46-1.42 (m, 1H).
(実施例2)
I−2の合成
I−2の合成スキーム
X4−164−2:X4−164−1(490mg、1.9mmol)のMeOH/H2O(6mL/1mL)溶液に、Pd/C(49mg)およびギ酸アンモニウム(479mg、7.6mmol)を加えた。出発原料の完全な消費が観察されるまで、この反応混合物を加熱して還流し、撹拌した。この懸濁液をろ過して、ろ液を真空下で濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製すると、X4−164−2(316mg、64%)が無色油状物として得られた。LCMS(Agilent LCMS1200−6110、カラム:Waters X−Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:1.6分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH3CN+0.05% TFA]から0%[水+0.05% TFA]および100%[CH3CN+0.05% TFA]まで、次に、この条件下で1.4分間、最後に0.05分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH3CN+0.05% TFA]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:95.29%。Rt=1.19分;MS計算値:259.2;MS実測値:260.3[M+H]+。
X4−164−3:X4−164−2(316mg、1.2mmol)のMeOH(10mL)溶液に、MMPP(1.48g、3.0mmol)を加えた。この反応混合物を室温で一晩、撹拌した。次に、この懸濁液をDCM(40mL)に注ぎ入れ、飽和NaHCO3溶液(25mL)により処理した。水層をDCM(3×50mL)により抽出し、合わせた有機層を水およびブラインにより、連続洗浄し、Na2SO4で乾燥して真空下で濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製すると、X4−164−3(210mg、92%)が無色油状物として得られた。LCMS(Agilent LCMS1200−6120、カラム:Waters X−Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:3.0分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]および100%[CH3CN]まで、次に、この条件下で1.0分間とし、最後に0.1分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:100.0%。Rt=1.26分;MS計算値:190.1;MS実測値:191.2[M+H]+。
X4−164−4:X4−164−3(210mg、1.1mmol)のTHF(5mL)溶液に、0℃でLiAlH
4(125mg、3.3mmol)を加えた。この反応溶液を室温まで温め、一晩、撹拌した。この反応溶液を0℃まで冷却し、水(0.2mL)および15% NaOH溶液(0.2mL)を加え、次に、水(2mL)を再度、加え、この溶液にMgSO
4を加えて、懸濁液を室温まで温め、15分間、撹拌した。この固体をろ過して、ろ液を真空下で濃縮すると、X4−164−4(113mg、58%)が無色油状物として得られた。LCMS(Agilent LCMS1200−6110、カラム:Waters X−Bridge C18(50mm
*4.6mm
*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:1.6分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH
3CN+0.05% TFA]から0%[水+0.05% TFA]および100%[CH
3CN+0.05% TFA]まで、次に、この条件下で1.4分間、最後に0.05分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH
3CN+0.05% TFA]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:58.08%。Rt=1.13分;MS計算値:176.1;MS実測値:177.3[M+H]
+。
2−(1−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ベンジル)ピペリジン−2−イル)−3−メチルピリジン(I−2):一般手順Iに従い、I−2(68mg、32%)が無色油状物として得られた。LCMS(Agilent LCMS1200−6110、カラム:Waters X−Bridge C18(50mm
*4.6mm
*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:3.0分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH
3CN+0.05% TFA]から0%[水+0.05% TFA]および100%[CH
3CN+0.05% TFA]まで、次に、この条件下で1.0分間、最後に0.05分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH3CN+0.05% TFA]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:100.0%。Rt=2.04分;MS計算値:332.2;MS実測値:333.3 [M+H]
+。HPLC(Agilent HPLC1200;カラム:L−カラム2 ODS(150mm
*4.6mm
*5.0μm);カラム温度:40℃;流量1.0mL/分;移動相:10分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH
3CN+0.05% TFA]から0%[水+0.05% TFA]および100%[CH
3CN+0.05% TFA]まで、次に、この条件下で5分間、最後に0.1分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH
3CN+0.05% TFA]に変更し、この条件下で5分間とした)。純度:100%。Rt=7.13分。
1H NMR (CDCl
3, 400 MHz) δ 8.43 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.49 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.30 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 7.22-7.16 (m, 2H), 6.97 (dd, J = 7.6, 4.8 Hz, 1H), 6.34 (s, 1H), 3.39 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 2.78 (t, J = 13.6 Hz, 2H), 2.33 (s, 3H), 1.86-1.18 (m, 7H).
(実施例3)
I−3の合成
I−3の合成スキーム
X4−166−5:化合物X4−166−4(510mg、2.2mmol)およびHATU(1.38g、3.3mmol)のTHF(15mL)溶液に、0℃でDIPEA(730μL、4.4mmol)を加えた。この混合物を室温で0.5時間、撹拌し、次に化合物X4−166−3(500mg、2.4mmol)のTHF(5mL)溶液を0℃で加えた。2時間、室温で撹拌した後、この混合物を水(50ml)でクエンチし、溶媒を真空で蒸発させた。得られた混合物をEtOAc(50mL×3)により抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、真空で濃縮すると、X4−166−5(800mg、79%)が褐色固体として得られ、これをさらに精製することなく、次の工程に使用した。LCMS(Agilent LCMS1200−6120、カラム:Waters X−Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:1.6分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]および100%[CH3CN]まで、次に、この条件下で1.4分間とし、最後に0.1分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:76.8%。Rt=1.72分;MS計算値:417.3 MS実測値:418.4[M+H]+。
X4−166−6:X4−166−5(800mg、1.92mmol)とAcOH(20mL)との混合物を、40℃で一晩、撹拌した。反応が完了した後、AcOHを真空で除去し、残留物を水(20mL)により希釈し、EtOAc(50mL×3)により抽出した。合わせた有機層をブラインにより洗浄して無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE/EtOAc=1/1)によって精製すると、X4−166−6が褐色固体(600mg、78%)として得られた。LCMS(Agilent LCMS1200−6120、カラム:Waters X−Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:1.6分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]および100%[CH3CN]まで、次に、この条件下で1.4分間とし、最後に0.1分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:89%。Rt=1.75分;MS計算値:399.3;MS実測値:400.3[M+H]+。
X4−166−7:一般手順Hに従い、X4−166−7(600mg、80%)が褐色固体として得られた。LCMS(Agilent LCMS1200−6110、カラム:Waters X−Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:1.6分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH3CN+0.05% TFA]から0%[水+0.05% TFA]および100%[CH3CN+0.05% TFA]まで、次に、この条件下で1.4分間、最後に0.05分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH3CN+0.05% TFA]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:97%。Rt=1.09分;MS計算値:299.2;MS実測値:300.2[M+H]+。
X4−164−4b:窒素雰囲気下、DMSO(670mg、8.56mmol)の無水DCM溶液に、−70℃で塩化オキサリル(220mg、1.73mmol)を加え、この混合物を30分間、撹拌した。次に、X4−095−2(300mg、1.72mmol)のDCM溶液を加え、同一温度で30分間、撹拌を継続した後、Et3N(1.4g、13.9mmol)を加えた。0℃で20分間、撹拌した後、この混合物をDCM(50ml)により希釈し、次に、水(10ml)、1M HCl(10mL)、飽和NaHCO3水溶液(10mL)およびブライン(10mL)により洗浄した。有機相をNa2SO4で乾燥させ、真空で溶媒蒸発させた。残留物質をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製すると、X4−164−4b(200mg、67%)が白色固体として得られた。LCMS(Agilent LCMS1200−6110、カラム:Waters X−Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:1.6分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH3CN+0.05% TFA]から0%[水+0.05% TFA]および100%[CH3CN+0.05% TFA]まで、次に、この条件下で1.4分間、最後に0.05分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH3CN+0.05% TFA]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:92%。Rt=1.495分;MS計算値:172.1;MS実測値:173.1[M+H]+。
2−(1−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ベンジル)ピペリジン−2−イル)−7−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(I−3):X4−164−4b(40mg、0.23mmol)およびX4−166−7(70mg、0.23mmol)の混合物に、チタン(IV)イソプロポキシド(0.2mL)を加え、この反応混合物を周囲温度で一晩、撹拌した。この反応混合物にEtOH(0.5mL)、次いでシアノ水素化ホウ素ナトリウム(40mg、0.64mmol)を加えた。この混合物をDCM/H
2O(50mL/20mL)により希釈し、30分間、撹拌した。この有機層を濃縮すると粗生成物が得られ、これを分取HPLCにより精製すると、I−3(25mg、24%)が白色固体として得られた。LCMS(Agilent LCMS1200−6120、カラム:Waters X−Bridge C18(50mm
*4.6mm
*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:1.6分間で、90%[(合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=9/1(v/v)]および10%[(合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=1/9(v/v)]から10%[(合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=9/1(v/v)]および90%[(合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=1/9(v/v)]まで、次に、この条件下で2.4分間、最後に0.1分間で90%[(合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=9/1(v/v)]および10%[(合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=1/9(v/v)]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:96.12%。Rt=1.79分;MS計算値:455.3;MS実測値:456.3[M+H]
+。HPLC(Agilent HPLC1200、カラム:L−カラム2 ODS(150mm
*4.6mm
*5.0μm);カラム温度:40℃;流量:1.5mL/分;移動相:5分間で、90%[(合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=9/1(v/v)]および10%[合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=1/9(v/v)]から15%[合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=9/1(v/v)]および85%[合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=1/9(v/v)]まで、次に、この条件下で10分間、最後に0.1分間で、90%[(合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=9/1(v/v)]および10%[(合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=1/9(v/v)]に変更し、この条件下で5分間とした)。純度:98.32%。Rt=5.50分。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ: 11.51 (brs, 1H), 7.80 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.86 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.66 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.44 (t, J = 7.0 Hz, 1H), 7.36-7.32 (m, 1H), 7.28~7.26 (m, 1H), 7.01-6.97 (m, 2H), 6.45 (t, J = 2.0 Hz, 2H), 3.49-3.34 (m, 5H), 2.95 (d, J = 14.8 Hz, 1H), 2.71 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 2.51-2.50 (m, 5H), 2.25 (s, 3H), 1.81-1.73 (m, 4H), 1.52-1.46 (m, 2H), 1.34-1.33 (m, 1H).
(実施例4)
I−4およびI−6の合成
I−4およびI−6の合成スキーム
2−(1−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ベンジル)ピロリジン−2−イル)−3−メチルピリジン(I−4):一般手順Iに従い、I−4(28mg、20%)が明褐色油状物として得られた。LCMS(Agilent LCMS1200−6120、カラム:Waters X−Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:1.6分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]および100%[CH3CN]まで、次に、この条件下で1.4分間とし、最後に0.1分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:97.25%;Rt=1.71分;MS計算値:318.2;MS実測値:319.2[M+H]+。HPLC(Agilent HPLC1200;カラム:L−カラム2 ODS(150mm*4.6mm*5.0μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:10分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH3CN+0.05% TFA]から0%[水+0.05% TFA]および100%[CH3CN+0.05% TFA]まで、次に、この条件下で5分間、最後に0.1分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH3CN+0.05% TFA]に変更し、この条件下で5分間とした)。純度:100%。Rt=6.66分。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.48-8.47 (m, 1H), 7.76 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.58-7.56 (m, 1H), 7.36 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.33-7.26 (m, 3H), 7.04 (dd, J = 4.8 Hz, 7.6 Hz, 1H), 6.31 (t, J = 2.4 Hz, 1H), 3.73-3.68 (m, 1H ), 3.18 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 3.10-3.08 (m, 1H), 2.36 (s, 3H), 2.18-2.08 (m, 2H), 2.05-1.98 (m, 2H), 1.85-1.78 (m, 1H), 1.26-1.25 (m, 1H).
5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−((2−(3−メチルピリジン−2−イル)ピロリジン−1−イル)メチル)イミダゾ[1,2−a]−ピリジン(I−6):ジクロロエタン中のX4−175−2(100mg、0.62mmol)、X4−019−6(181mg、0.74mmol)およびAcOH(0.5ml)からなる混合物を室温で一晩、撹拌し、NaBH(OAc)
3(394mg、1.86mmol)を小分けにして加えた。同一温度で3時間、撹拌した後、この混合物をH
2Oによりクエンチし、DCM/iPrOH(10/1)により抽出した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、ろ過して濃縮した。残留物を分取HPLCにより精製すると、I−6(36mg、15%)が明黄色泡状物として得られた。LCMS(Agilent LCMS1200−6120、カラム:Waters X−Bridge C18(50mm
*4.6mm
*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:1.6分間で、95%[水+10mM NH
4HCO
3]および5%[CH
3CN]から0%[水+10mM NH
4HCO
3]および100%[CH
3CN]まで、次に、この条件下で1.4分間とし、最後に0.1分間で、95%[水+10mM NH
4HCO
3]および5%[CH
3CN]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:92.57%;Rt=1.44分;MS計算値:390.3;MS実測値:391.3[M+H]
+。HPLC(Agilent HPLC1200;カラム:L−カラム2 ODS(150mm
*4.6mm
*5.0μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:10分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH
3CN+0.05% TFA]から0%[水+0.05% TFA]および100%[CH
3CN+0.05% TFA]まで、次に、この条件下で5分間、最後に0.1分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH
3CN+0.05% TFA]に変更し、この条件下で5分間とした)。純度:100%。Rt=3.97分。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 8.49-8.48 (m, 1H), 7.32-7.31 (m, 2H), 7.28-7.26 (m, 1H), 7.11 (dd, J = 8.8, 7.2 Hz, 1H), 6.99 (dd, J = 7.6, 4.8 Hz , 1H), 6.23 (dd, J = 7.2, 0.8 Hz, 1H), 3.95 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 3.84 (t, J = 8.4 Hz, 1H ), 3.66 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 3.41-3.36 (m, 1H), 3.10 (s, 4H), 2.64 (s, 4H), 2.54 (t, J = 8.4 Hz, 2H), 2.41 (s, 3H), 2.38 (s, 3H), 2.21-2.13 (m, 1H), 2.07-2.01 (m, 1H), 1.97-1.85 (m, 2H).
(実施例5)
I−5の合成
I−5の合成スキーム
X4−176−1:上でのX4−166−6の合成順序に従い、X4−166−3(200mg、0.97mmol)からX4−176−1(232mg、62%)を褐色固体として得た。LCMS(Agilent LCMS1200−6110、カラム:Waters X−Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:1.6分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH3CN+0.05% TFA]から0%[水+0.05% TFA]および100%[CH3CN+0.05% TFA]まで、次に、この条件下で1.4分間、最後に0.05分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH3CN+0.05% TFA]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:78%。Rt=1.16分;MS計算値:385.3;MS実測値:386.3[M+H]+。
X4−176−2:上でのX4−166−7の合成手順に従い、X4−176−1(227mg、0.59mmol)からX4−176−2(150mg、90%収率)を黄色固体として得た。LCMS(Agilent LCMS1200−6120、カラム:Waters X−Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:1.6分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]および100%[CH3CN]まで、次に、この条件下で1.4分間とし、最後に0.1分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:81%。Rt=1.22分;MS計算値:285.2;MS実測値:286.2[M+H]+。
2−(1−(2−(1H−ピラゾール−1−イル)ベンジル)ピロリジン−2−イル)−7−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(I−5):上でのI−3の手順に従い、X4−176−2(150mg、0.53mmol)からI−5(30mg、28.3%収率)を白色固体として得た。LCMS(Agilent LCMS1200−6120、カラム:Waters X−Bridge C18(50mm
*4.6mm
*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:1.6分間で、95%[水+10mM NH
4HCO
3]および5%[CH
3CN]から0%[水+10mM NH
4HCO
3]および100%[CH
3CN]まで、次に、この条件下で1.4分間とし、最後に0.1分間で、95%[水+10mM NH
4HCO
3]および5%[CH
3CN]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:100%。Rt=1.65分;MS計算値:441.57;MS実測値:442.4[M+H]
+。HPLC(Agilent HPLC1200、カラム:L−カラム2 ODS(150mm
*4.6mm
*5.0μm);カラム温度:40℃;流量:1.5mL/分;移動相:5分間で、90%[(合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=9/1(v/v)]および10%[合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=1/9(v/v)]から15%[合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=9/1(v/v)]および85%[合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=1/9(v/v)]まで、次に、この条件下で10分間、最後に0.1分間で、90%[(合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=9/1(v/v)]および10%[(合計10mM AcONH
4)H
2O/MeCN=1/9(v/v)]に変更し、この条件下で5分間とした)。純度:100%。Rt=5.21分。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 9.80 (brs, 1H), 7.67 (s, 1H), 7.54 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.19-7.18 (m, 3H), 7.02-6.93 (m, 2H), 6.52 (s, 1H), 6.38 (s, 1H), 3.83 (s, 2H), 3.44 (s, 4H), 3.05-2.85 (m, 2H), 2.65 (s, 4H), 2.33 (s, 3H), 2.08-2.04 (m, 2H), 2.02-1.85 (m, 3H).
(実施例6)
I−7およびI−8の合成
I−7およびI−8の合成スキーム
3−ブロモ−5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−((2−(3−メチルピリジン−2−イル)ピロリジン−1−イル)メチル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン(I−7):I−6(44mg、0.11mmol)のDCM(2ml)溶液に、0℃でNBS(20mg、0.11mmol)を1回で加え、この反応混合物を室温で一晩、撹拌した。次に、これを室温で真空で濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=10/1(2%NH4OHを含む)により溶出)および分取HPLCにより精製すると、I−7(15mg、28%)が明黄色固体として得られた。LCMS(Agilent LCMS1200−6120、カラム:Waters X−Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:1.6分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]および100%[CH3CN]まで、次に、この条件下で1.4分間とし、最後に0.1分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:99.02%;Rt=1.61分;MS計算値:468.2;MS実測値:469.2[M+H]+。HPLC(Agilent HPLC1200;カラム:L−カラム2 ODS(150mm*4.6mm*5.0μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:10分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH3CN+0.05% TFA]から0%[水+0.05% TFA]および100%[CH3CN+0.05% TFA]まで、次に、この条件下で5分間、最後に0.1分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH3CN+0.05% TFA]に変更し、この条件下で5分間とした)。純度:100%。Rt=4.57分。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 8.50 (dd, J = 1.2 Hz, 4.8 Hz, 1H), 7.39 (dd, J = 8.0, 1.2 Hz, 1H), 7.30 (dd, J = 8.8, 0.8 Hz, 1H), 7.10 (dd, J = 8.8, 7.2 Hz, 1H), 7.03 (dd, J = 7.6, 4.8 Hz, 1H), 6.38 (dd, J = 7.2, 0.8 Hz, 1H), 3.92 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 3.92-3.90 (m, 1H), 3.61 (d, J = 13.2 Hz, 1H ), 3.36 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 3.29-3.19 (m, 2H), 2.93-2.79 (m, 4H), 2.63-2.51 (m, 3H), 2.43 (s, 3H), 2.39 (s, 3H), 2.18-2.13 (m, 1H), 2.01-1.87 (m, 3H)
(5−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−((2−(3−メチルピリジン−2−イル)ピロリジン−1−イル)メチル)イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−イル)メタノール(I−8):I−6(33mg、0.08mmol)、HOAc(0.2ml)および37%HCHO水溶液(2ml)からなる混合物を40℃で120時間、撹拌した。この混合物を室温まで冷却した後、固体NaHCO
3により中和して、pH=9にし、真空で濃縮した。残留物を、DCM/MeOH/NH
4OH=4:1:2%により溶出したCCによって精製すると、I−8(10mg、28%)が明黄色油状物として得られた。LCMS(Agilent LCMS1200−6110、カラム:Waters X−Bridge C18(50mm
*4.6mm
*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:1.6分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH
3CN+0.05% TFA]から0%[水+0.05% TFA]および100%[CH
3CN+0.05% TFA]まで、次に、この条件下で1.4分間、最後に0.05分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH
3CN+0.05% TFA]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:94.53%;Rt=1.04分;MS計算値:420.3;MS実測値:421.3[M+H]
+。HPLC(Agilent HPLC1200;カラム:L−カラム2 ODS(150mm
*4.6mm
*5.0μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:10分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH
3CN+0.05% TFA]から0%[水+0.05% TFA]および100%[CH
3CN+0.05% TFA]まで、次に、この条件下で5分間、最後に0.1分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH
3CN+0.05% TFA]に変更し、この条件下で5分間とした)。純度:94.57%。Rt=4.11分。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ: 8.50 (dd, J = 4.8, 1.2 Hz, 1H), 7.41 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.30 (dd, J = 8.8, 0.8 Hz, 1H), 7.10-7.04 (m, 2H), 6.40 (dd, J = 7.2, 0.8 Hz, 1H), 5.28 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 5.08 (d, J = 13.6 Hz, 1H ), 4.08 (d, J = 12.8 Hz, 1H), 3.92 (br, 1H), 3.59-3.56 (m, 1H), 3.48 (dd, J = 11.6, 2.0 Hz, 1H), 3.27-3.24 (m, 1H), 3.24-3.22 (m, 1H), 3.02-2.93 (m, 3H), 2.85 (td, J = 11.2, 2.4 Hz, 1H), 2.56-2.45 (m, 3H), 2.42 (s, 3H), 2.39 (s, 3H), 2.30-2.22 (m, 2H), 2.02-1.82 (m, 3H).
(実施例7)
I−11の合成
I−11の合成スキーム
DMF(80mL)中のrac−X4−013−1(5.00g、28.97mmol)、1−メチルピペラジン(5.8g、57.95mmol)およびK2CO3(10.01g、72.43mmol)の混合物を130℃で一晩、撹拌し、次に、この混合物を真空で濃縮した。この残留物に水を加え、この混合物をDCM(150mL×3)により抽出し、合わせた有機層をブライン(50mL×2)により洗浄して、無水Na2SO4により乾燥させ、ろ過して真空で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EA;5:1)によって精製すると、rac−X4−013−2(4.89g、収率:71%)が褐色油状物として得られた。LCMS(Agilent LCMS1200−6120、カラム:Waters X−Bridge C18(50mm×4.6mm×3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:1.6分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]および100%[CH3CN]まで、次に、この条件下で1.4分間とし、最後に0.1分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:98%、Rt=1.44分;MS計算値:236.1;MS実測値:237.3[M+H]+。
MeOH(200mL)中のrac−X4−013−2(4.89g、20.70mmol)およびPd/C(0.5g)の混合物を、水素雰囲気下、室温で一晩、撹拌した。この混合物をろ過して、真空で濃縮すると、rac−X4−013−3(4.10g、収率:96%)が灰色固体として得られた。LCMS(Agilent LCMS1200−6120、カラム:Waters X−Bridge C18(50mm×4.6mm×3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:1.6分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]および100%[CH3CN]まで、次に、この条件下で1.4分間とし、最後に0.1分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:93%、Rt=1.26分;MS計算値:206.2;MS実測値:207.4[M+H]+。
4M HCl水溶液(200mL)中のrac−X4−013−3(4.10g、19.88mmol)および2−ヒドロキシ酢酸(3.78g、49.69mmol)の混合物を、90℃で一晩、撹拌した。この混合物をK2CO3により中和してpH=8〜9にし、固体をろ過して真空で濃縮すると、rac−X4−013−4(3.20g、収率:65%)が褐色固体として得られた。LCMS(Agilent LCMS1200−6120、カラム:Waters X−Bridge C18(50mm×4.6mm×3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:1.6分間で、90%[(合計10mM AcONH4)H2O/MeCN=900/100(v/v)]および10%[(合計10mM AcONH4)H2O/MeCN=100/900(v/v)]から10%[(合計10mM AcONH4)H2O/MeCN=900/100(v/v)]および90%[(合計10mM AcONH4)H2O/MeCN=100/900(v/v)]まで、次に、この条件下で2.4分間、最後に0.1分間で90%[(合計10mM AcONH4)H2O/MeCN=900/100(v/v)]および10%[(合計10mM AcONH4)H2O/MeCN=100/900(v/v)]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:87%、Rt=0.71分;MS計算値:246.1;MS実測値:247.2[M+H]+。
X4−013−4(155g、0.63mol)の無水DMSO(3.15L)溶液に、0℃でIBX(353g、1.26mol、2eq)を加え、この混合物を室温で一晩、撹拌した。TLC(DCM/MeOH/NH3.H2O=100:10:3)により、反応の完了が示された。この混合物をセライトによりろ過して、メタノールにより洗浄し、ろ液を真空で濃縮してメタノールを除去し、残留物を次の工程に直接、使用した。
1,2−ジクロロエタン(3ml)中のX4−013−5(70mg、0.29mmol)、X4−252−1(66mg、0.37mmol)およびAcOH(5滴)からなる混合物を室温で一晩、撹拌した。次に、NaBH(OAc)
3(50mg、0.84mmol)を加え、この混合物を1時間、撹拌した。反応が完了した後、この混合物を飽和NaHCO
3水溶液によりクエンチして、ジクロロメタンにより3回、抽出した。合わせた有機層を水およびブラインにより洗浄してNa
2SO
4で乾燥させ、ろ過した。ろ液を濃縮し、残留物を分取HPLCにより精製すると、I−11(12mg、11%)が白色固体として得られた。LCMS(Agilent LCMS1200−6120、カラム:Waters X−Bridge C18(50mm
*4.6mm
*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:1.6分間で、95%[水+10mM NH
4HCO
3]および5%[CH
3CN]から0%[水+10mM NH
4HCO
3]および100%[CH
3CN]まで、次に、この条件下で1.4分間とし、最後に0.1分間で、95%[水+10mM NH
4HCO
3]および5%[CH
3CN]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:98.46%。Rt=1.54分;MS計算値:390.3;MS実測値:391.3[M+H]
+。HPLC(Agilent HPLC1200;カラム:L−カラム2 ODS(150mm
*4.6mm
*5.0μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分、移動相:10分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH
3CN+0.05% TFA]から0%[水+0.05% TFA]および100%[CH
3CN+0.05% TFA]まで、次に、この条件下で5分間、最後に0.1分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH
3CN+0.05% TFA]に変更し、この条件下で5分間とした)。純度:92.94%。Rt=4.28分。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.42-8.39 (m, 1H), 7.32 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.03-6.97 (m, 3H), 6.57-6.55 (m, 1H), 3.98 (t, J = 8.4 Hz, 1H), 3.88-3.74 (m, 2H), 3.43-3.36 (m, 3H), 3.25-3.23 (m, 1H), 2.71-2.70 (m, 4H), 2.50 (q, J = 8.0 Hz, 1H), 2.37 (s, 3H), 2.29 (s, 3H), 2.25-2.18 (m, 1H), 2.10-1.76 (m, 3H).
(実施例8)
I−14の合成
I−14の合成スキーム
X4−019−5a(1.7g、16.7mmol)およびTHF(10ml)の溶液に、n−BuLi(5.6ml、14.1mmol、ヘキサン中2.5M)を−20℃で滴下して加えた。−20℃で20分間、撹拌した後、この混合物をTHF(30ml)中のX4−019−5(1.5g、6.7mmol)のスラリーに−20℃で滴下して加え、−10℃で7時間、撹拌した。飽和NH4Cl水溶液(pH=8)でクエンチした後、この混合物をDCM/iPrOH(10/1)により抽出した。有機層を飽和NaHCO3水溶液により洗浄して、Na2SO4で乾燥させ、ろ過して真空で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製すると、生成物であるX4−019−6(785mg、48%)が黄色油状物として得られた。LC−MS(Agilent LCMS1200−6120、カラム:Waters X−Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:1.6分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]および100%[CH3CN]まで、次に、この条件下で1.4分間とし、最後に0.1分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:94.5%、Rt=1.31分;MS計算値:224.13;MS実測値:245.1:[M+H]+。
NaH(60%w/w、300mg、7.50mmol)のTHF(20ml)溶液に、0℃でX4−255−6(1.0g、5.35mmol)および1−ビニルピロリジン−2−オン(710mg、6.40mmol)の乾燥THF(5ml)溶液を18分間かけて加えた。この混合物を0℃で1時間、撹拌した後、1時間、加熱して還流した。この反応混合物を0℃まで冷却し、12M HCl(10ml)でゆっくりとクエンチした。この混合物を溶媒蒸発させると、粗生成物としてX4−255−7(1.50g)が得られ、これを次の工程に直接、使用した。
6M HCl(5ml)中のX4−255−7(1.50g)の粗生成物を110℃で一晩、加熱した。次に、この混合物を0℃に冷却し、0.1M NaOHによりpH12に調節した。この混合物をDCMにより抽出し、合わせた抽出物をブラインにより洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過して濃縮すると、X4−255−8(1.0g)が粗製油状物として得られた。
X4−255−8(1.00g粗製)のEtOH(20mL)溶液に、NaBH4(200mg、5.26mmol)を加えた。この混合物を室温で1時間、撹拌し、次に、飽和NH4Cl溶液によりクエンチして、DCMにより抽出した。合わせた抽出物をブラインにより洗浄してNa2SO4で乾燥させ、ろ過して濃縮すると粗生成物が得られ、これをカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=20:1)により精製すると、X4−255−4(700mg、3工程通算で66%収率)が明黄色固体として得られた。LCMS(Agilent LCMS1200−6110、カラム:Waters X−Select CSH C18(30mm*3mm*2.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.5mL/分;移動相:1.5分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH3CN+0.05% TFA]から0%[水+0.05% TFA]および100%[CH3CN+0.05% TFA]まで、次に、この条件下で0.5分間、最後に0.1分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH3CN+0.05% TFA]に変更した)。純度:72.86%。Rt=0.66分;MS計算値:198.1;MS実測値:199.3[M+H]+。
X4−255−4(28mg、0.15mmol)およびX4−019−6(30mg、0.12mmol)のDCM(1ml)溶液に、0℃で1滴のAcOHおよびNa(OAc)
3BH(65mg、0.31mmol)を加えた。この混合物を室温で一晩、撹拌し、次に、飽和NH
4Cl溶液でクエンチして、DCMにより抽出した。合わせた抽出物をブラインにより洗浄してNa
2SO
4で乾燥させ、ろ過して濃縮すると粗製残留物が得られ、これを分取TLC(DCM/MeOH=10:1)により精製すると、I−14(15.5mg、30%収率)が明黄色固体として得られた。LCMS(Agilent LCMS1200−6120、カラム:Waters X−Bridge C18(50mm
*4.6mm
*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:1.6分間で、95%[水+10mM NH
4HCO
3]および5%[CH
3CN]から0%[水+10mM NH
4HCO
3]および100%[CH
3CN]まで、次に、この条件下で1.4分間とし、最後に0.1分間で、95%[水+10mM NH
4HCO
3]および5%[CH
3CN]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:96.13%。Rt=1.54分;MS計算値:426.3;MS実測値:427.3[M+H]
+。HPLC(Agilent HPLC1200;カラム:L−カラム2 ODS(150mm
*4.6mm
*5.0μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:10分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH
3CN+0.05% TFA]から0%[水+0.05% TFA]および100%[CH
3CN+0.05% TFA]まで、次に、この条件下で5分間、最後に0.1分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH
3CN+0.05% TFA]に変更し、この条件下で5分間とした)。純度:95.89%。Rt=4.39分。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.65 (br, 1H), 8.53 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.63-7.60 (m, 1H), 7.53-7.50 (m, 2H), 7.22-7.20 (m, 2H), 7.10-7.06 (m, 1H), 6.20 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 4.36-4.35 (m, 1H), 4.06~4.03 (m, 1H), 3.80-3.70 (m, 1H), 3.52-3.50 (m, 1H), 3.02 (br, 4H), 2.70-2.60 (m, 1H), 2.60-2.50 (m, 5H), 2.40 (s, 3H), 2.12-2.10 (m, 2H), 2.00-1.90 (m, 1H).
(実施例9)
I−16の合成
I−16の合成スキーム
X4−019−6(1.3g、5.32mmol)のテトラヒドロフラン(6ml)溶液に、0℃で臭化メチルマグネシウム(3.5ml、10.64mmol、THF中3M)を滴下して加え、この混合物を室温で24時間、撹拌した。次に、この反応混合物を飽和水性炭酸ナトリウムでクエンチし、DCMにより抽出した。合わせた有機層を飽和水性炭酸ナトリウムおよびブラインにより洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させて濃縮した。残留物をCC(ジクロロメタン中の10〜20%メタノール)により精製すると、X4−257−2(580mg、42%)が明黄色固体として得られた。LCMS(Agilent LCMS1200−6120、カラム:Waters X−Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:1.6分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]および100%[CH3CN]まで、次に、この条件下で1.4分間とし、最後に0.1分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:59.82%。Rt=1.246分;MS計算値:260.2;MS実測値:261.3[M+H]+。
X4−257−2(580mg、2.23mmol)のジクロロメタン(5ml)溶液に、0℃でSOCl2(2.0ml、27.80mmol)を加え、この混合物を70℃で2時間、撹拌した。TLCにより反応が完了したことが示された後、この溶液を濃縮すると、X4−257−3(500mg、81%)が褐色固体として得られ、これをさらに精製することなく、次の工程に使用した。LCMS(Agilent LCMS1200−6120、カラム:Waters X−Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:1.6分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]および100%[CH3CN]まで、次に、この条件下で1.4分間とし、最後に0.1分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:32.24%。Rt=1.24分;MS計算値:278.2;MS実測値:261.3[M−Cl+OH+H]+。(X4−257−3は、LCMS条件下でX4−257−2に変換した)。
DMF(2mL)中のX4−252−1(100mg、0.62mmol)、X4−257−3(500mg、1.79mmol)およびK
2CO
3(429mg、3.09mmol)からなる混合物を60℃で24時間、撹拌した。X4−252−1が完全に消費された後、この混合物を室温まで冷却し、DCM/H
2O中で分配して、DCMにより抽出し、分離した有機層を水およびブラインにより洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させて濃縮した。残留物を分取HPLCにより精製すると、I−16(15mg、6%)が白色固体として得られた。LCMS(Agilent LCMS1200−6120、カラム:Waters X−Bridge C18(50mm
*4.6mm
*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:1.6分間で、95%[水+10mM NH
4HCO
3]および5%[CH
3CN]から0%[水+10mM NH
4HCO
3]および100%[CH
3CN]まで、次に、この条件下で1.4分間とし、最後に0.1分間で、95%[水+10mM NH
4HCO
3]および5%[CH
3CN]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:98.95%。Rt=1.45分;MS計算値:404.3;MS実測値:405.4[M+H]
+。HPLC(Agilent HPLC1200;カラム:L−カラム2 ODS(150mm
*4.6mm
*5.0μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:10分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH
3CN+0.05% TFA]から0%[水+0.05% TFA]および100%[CH
3CN+0.05% TFA]まで、次に、この条件下で5分間、最後に0.1分間で、95%[水+0.05% TFA]および5%[CH
3CN+0.05% TFA]に変更し、この条件下で5分間とした)。純度:94.90%。Rt=4.01分。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.43-8.41 (m, 1H), 7.34 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.25 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.20-7.14 (m, 1H), 7.10-7.06 (m, 1H), 7.02-6.99 (m, 1H), 6.20 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 3.34 (m, 1H), 3.08 (m, 4H), 2.60 (m, 5H), 2.36 (s, 3H), 2.26 (s, 3H), 1.94 -1.84 (m, 2H), 1.74-1.61 (m, 2H), 1.50-1.49 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.21-1.18 (m, 2H).
(実施例10)
I−26の合成
I−26の合成スキーム
乾燥THF(8ml)中のNaH(鉱物油中60%w/w)(277mg、6.90mmol)の懸濁液に、0℃で1−ビニルピロリジン−2−オン(659mg、5.94mmol)およびX4−388−1(846mg、4.95mmol)の乾燥THF(3ml)溶液を滴下して加えた。この混合物を0℃で2時間、撹拌し、次に、5時間、加熱して還流した。この混合物を濃縮し、残留物を水でクエンチして、DCMにより抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して濃縮すると、X4−388−2(1.30g、粗製)が褐色固体として得られ、これを次の工程に直接、使用した。LCMS(Agilent LCMS1200−6120、カラム:Waters X−Bridge C18(30mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:0.5分間で、90%[水+10mM NH4HCO3]および10%[CH3CN]から5%[水+10mM NH4HCO3]および95%[CH3CN]まで、次に、この条件下で1.5分間とし、最後に0.1分間で、90%[水+10mM NH4HCO3]および10%[CH3CN]に変更し、この条件下で0.5分間とした)。純度:13%、Rt=0.95分;MS計算値:250.0;MS実測値:250.9[M+H]+。
濃HCl(10mL)中のX4−388−2(1.30g、粗製物)の混合物を、封管中、110℃で一晩、撹拌した。次に、この混合物を、1M NaOHにより塩基性にして、pH=7〜8にし、DCMにより抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムにより乾燥させ、ろ過して濃縮すると残留物が得られ、これをカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=20/1)により精製すると、X4−388−3(194mg、22%収率)が無色油状物として得られた。LCMS(Agilent LCMS1200−6120、カラム:Waters X−Bridge C18(30mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:0.5分間で、90%[水+10mM NH4HCO3]および10%[CH3CN]から5%[水+10mM NH4HCO3]および95%[CH3CN]まで、次に、この条件下で1.5分間とし、最後に0.1分間で、90%[水+10mM NH4HCO3]および10%[CH3CN]に変更し、この条件下で0.5分間とした)。純度:75.3%、Rt=0.93分;MS計算値:180.0;MS実測値:181.1[M+H]+。
EtOH(3mL)中のX4−388−3(194mg、1.08mmol)およびNaBH4(40.8mg、1.08mmol)からなる混合物を、室温で一晩、撹拌した。次に、この混合物を水によりクエンチして、DCM(3x15ml)により抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させて、ろ過して溶媒蒸発させると、X4−388−4(170mg、収率:87%)が黄色油状物として得られ、これを次の工程に直接、使用した。LCMS(Agilent LCMS1200−6120、カラム:Waters X−Bridge C18(30mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:0.5分間で、90%[水+10mM NH4HCO3]および10%[CH3CN]から5%[水+10mM NH4HCO3]および95%[CH3CN]まで、次に、この条件下で1.5分間とし、最後に0.1分間で、90%[水+10mM NH4HCO3]および10%[CH3CN]に変更し、この条件下で0.5分間とした)。純度:68%、Rt=0.79分;MS計算値:182.1;MS実測値:183.1[M+H]+。
DCM(5mL)中のX4−388−4(50.0mg、0.27mmol)、X4−013−5(134mg、0.55mmol)およびNaBH(OAc)3(175mg、0.82mmol)からなる混合物に、0℃でAcOH(5滴)を加えた。次に、この混合物を室温で一晩、撹拌した。この混合物を、1M NaOHにより中和して、pH=7〜8にし、DCM(3×15mL)により抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過して溶媒蒸発させると、残留物が得られ、これを分取HPLCにより精製すると、I−26(20mg、18%収率)が白色固体として得られた。LCMS(Agilent LCMS1200−6120、カラム:Waters X−Bridge C18(50mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:2.0mL/分;移動相:1.6分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]および100%[CH3CN]まで、次に、この条件下で1.4分間とし、最後に0.1分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]に変更し、この条件下で0.7分間とした)。純度:100%、Rt=1.57分;MS計算値:410.2;MS実測値:411.3[M+H]+。HPLC(Agilent HPLC1200;カラム:L−カラム2 ODS(150mm*4.6mm*5.0μm);カラム温度:40℃;流量:1.5mL/分;移動相:5分間で、90%[(合計10mM AcONH4)水/CH3CN=9/1(v/v)]および10%[(合計10mM AcONH4)水/CH3CN=1/9(v/v)]から15%[(合計10mM AcONH4)水/CH3CN=9/1(v/v)]および85%[(合計10mM AcONH4)水/CH3CN=1/9(v/v)]まで、次に、この条件下で10分間とし、最後に0.1分間で、95%[(合計10mM AcONH4)水/CH3CN=9/1(v/v)]および5%[(合計10mM AcONH4)水/CH3CN=1/9(v/v)]に変更し、この条件下で5分間とした)。純度:98.7%。Rt=4.75分。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.56 (brs, 1H), 8.48-8.47 (m, 1H), 7.57-7.55 (m, 1H), 7.07-7.00 (m, 3H), 6.53 (brs, 1H), 4.33-4.29 (m, 1H), 3.91-3.80 (m, 2H), 3.53-3.40 (m, 5H), 2.67 (brs, 4H), 2.63-2.52 (m, 1H), 2.35 (s, 3H), 1.97-1.75 (m, 4H).
(実施例11)
例示的な追加の化合物の合成
例示的な追加の化合物は、上および本明細書において記載されているものに実質的に類似した以下の方法に従い調製した。これらの化合物に関するデータを以下に提示する。
(実施例12)
I−74の合成
I−74の合成スキーム
X4−564−0(200mg、0.73mmol)のMeOH(5mL)溶液に、H2O(3mL)中のNaOH(58.4mg、1.46mmol)を加えた。この混合物を室温で2時間、撹拌し、次に、真空で濃縮して、K2CO3で中和してpH8〜9にし、DCMにより抽出した。合わせた有機層をブラインにより洗浄してNa2SO4で乾燥させ、ろ過して真空で濃縮すると、X4−564−1(150mg、収率:79%)が黄色固体として得られた。
DMF(3mL)中のX4−564−1(50.0mg、0.19mmol)、HATU(87.5mg、0.23mmol)、A(30.8mg、0.19mmol)およびTEA(38.5mg、0.38mmol)からなる混合物を室温で2時間、撹拌した。反応が完了した後、水を加え、この混合物をDCMにより抽出した。合わせた有機層をブラインにより洗浄してNa2SO4で乾燥させ、ろ過した。ろ液を濃縮し、残留物を分取HPLCにより精製すると、I−74(10mg、収率:13%)が白色固体として得られた。LCMS(Agilent HPLC1200、カラム:Waters X−Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:10分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]および100%[CH3CN]まで、次に、この条件下で5分間とし、最後に0.1分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]に変更し、この条件下で5分間とした)。純度:89%。Rt=1.92分;MS計算値:404.2;MS実測値:405.3[M+H]+。HPLC(Agilent HPLC1200、カラム:Waters X−Bridge C18(150mm*4.6mm*3.5μm);カラム温度:40℃;流量:1.0mL/分;移動相:10分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]から0%[水+10mM NH4HCO3]および100%[CH3CN]まで、次に、この条件下で5分間とし、最後に0.1分間で、95%[水+10mM NH4HCO3]および5%[CH3CN]に変更し、この条件下で5分間とした)。純度:96%。Rt=6.69分。1HNMR (400 MHz, DMSO-d6) δ: 8.27 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 8.15 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 7.87 (s, 1H), 7.63 (s, 1H), 7.53 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.40-7.32 (m, 3H), 7.27-7.23 (m, 1H), 7.16-7.10 (m, 2H), 6.99-6.96 (m, 1H), 6.54-6.52 (m, 1H), 6.48-6.43 (m, 2H) , 5.41-5.38 (m, 1H), 4.45-4.41 (m, 1H), 3.94-3.88 (m, 1H), 3.76-3.69 (m, 1H), 3.62-3.59 (m, 1H), 3.06 (brs, 4H), 2.96 (brs, 4H), 2.43 (d, J = 10.8 Hz, 7H ), 2.23 (s, 7H), 2.20-2.16 (m, 1H), 1.89-1.82 (m, 3H), 1.81-1.68 (m, 3H).
(実施例13)
REGAスクリーニングアッセイ
細胞内CXCL−12誘発性カルシウム動員アッセイ
ケモカインまたはケモカイン誘導ペプチドにより誘発される細胞内カルシウムの動員を、カルシウム応答性蛍光プローブおよびFLIPR系を使用して評価した。CXCR−4をトランスフェクトしたU87細胞系(U87.CXCR4)細胞を、ウェルあたり20,000個の細胞で、ゼラチンコーティング済み黒色壁96ウェルプレートに播種し、12時間、インキュベートした。次に、37℃で45分間、アッセイ用緩衝液(20mM HEPES緩衝液および0.2%ウシ血清アルブミンを含むHanksの平衡塩溶液、pH7.4)中、最終濃度4μMで、蛍光カルシウムプローブであるFluo−2アセトキシメチルに、細胞をロードした。次に、37℃において、蛍光イメージングプレートリーダー(FLIPR Tetra、Molecular Devices)を使用して、上記のウェル全部において同時に、時間の関数として蛍光をモニタリングすることにより、CXCL−12(25〜50ng/mL)により誘発される細胞内カルシウム動員を測定した。試験化合物を加えて15分後、CXCL−12を添加してモニタリングし、化合物自体がシグナルを誘発するかどうかを確認した(アゴニスト特性)。
ケモカイン(CXCL12−AF647)結合阻害アッセイ
CXCR4を発現するJurkat細胞を、アッセイ用緩衝液(20mM HEPES緩衝液および0.2%ウシ血清アルブミンを含むHanksの平衡塩溶液、pH7.4)により1回、洗浄し、次に、アッセイ用緩衝液に用量依存濃度で希釈した試験化合物と共に、室温で15分間、インキュベートした。続いて、化合物−インキュベート細胞に、CXCL12−AF647(25ng/mL)を加えた。これらの細胞を、室温で、30分間、インキュベートした。この後、細胞をアッセイ用緩衝液中で2回、洗浄し、PBS中の1%パラホルムアルデヒドに固定化し、635nmのレッドダイオードレーザーを装備したFACSCaliburフローサイトメータ(Becton Dickinson、San Jose、CA、米国)のFL4チャネルで分析した。
CXCL12−AF647の結合阻害の百分率は、以下の式によって算出した[1−((MFI−MFINC)/(MFIPC−MFINC))]×100(式中、MFIは、阻害剤の存在下で、CXCL12−AF647と共にインキュベートした細胞の平均蛍光強度であり、MFINCは、ネガティブ対照において測定された平均蛍光強度(すなわち、非標識細胞の自己蛍光)であり、MFIPCは、ポジティブ対照(すなわち、CXCL12−AF647にだけ曝露された細胞)の平均蛍光強度である)。
アッセイの結果
表3は、上記のアッセイにおける、本発明の選択した化合物の活性を示している。化合物番号は、表1中の化合物番号に対応する。「A」と表示されている活性を有する化合物は、0.01〜100nMのIC
50をもたらした。「B」と表示されている活性を有する化合物は、>100nm〜<1μMのIC
50をもたらした。「C」と表示されている活性を有する化合物は、1μMまたはそれより高いIC
50をもたらした。
(実施例14)
Caco−2透過性アッセイ
アッセイ手順
このアッセイの目的は、Caco−2細胞系を使用して、薬物候補の腸管吸収可能性を評価することであった。
実験手順
1. 事前加温 37℃の水浴中でHBSS緩衝液を事前加温する。
2. 超音波照射 −20℃から化合物を採取し、数分間(1分以上)、超音波照射する。
3. 溶液調製
ドナー溶液の緩衝液:
AからBの方向の場合:
0.3%のDMSOおよび5μMのLYを含むHBSS緩衝液:50mlのHBSS緩衝液(pH7.4)に、150μLのDMSOおよび50μLのLY(5mM)を添加する。
0.1%のDMSOおよび5μMのLYを含むHBSS緩衝液:50mLのHBSS緩衝液(pH7.4)に、50μLのDMSOおよび50μLのLY(5mM)を添加する。
BからAの方向の場合:
0.3%のDMSOを含むHBSS緩衝液:50mlのHBSS緩衝液(pH7.4)に、150μLのDMSOを添加する。
0.1%のDMSOを含むHBSS緩衝液:50mlのHBSS緩衝液(pH7.4)に、50μLのDMSOを添加する。
レシーバー溶液の緩衝液:
AからBの方向の場合:
0.4%のDMSOを含むHBSS緩衝液を調製する:50mlのHBSS緩衝液(pH7.4)に、200μLのDMSOを添加する。
BからAの方向の場合:
0.4%のDMSOおよび5μMのLYを含むHBSS緩衝液を調製する:50mlのHBSS緩衝液(pH7.4)に、200μLのDMSOおよび50μLのLY(5mM)を添加する。
4. TEER測定 インキュベータから細胞培養プレートを取り出し、HBSS緩衝液により細胞の単層を洗浄し、次に、室温でTEER値を測定する。
5. 遠心分離 4000rpmで5分間、化合物溶液(工程3から)を遠心分離した後、ドナーチャンバ−にロードする。
6. 投与 以下の表に列挙されている体積に基づいて溶液を加える(バックアップとして、T0の場合のドナー試料を100μL余分に採取するのを忘れない)。
7. 頂端側LYT0試料 頂端側チャンバ中のLY濃度を決定するため、頂端側チャンバから100μLの試料を採取して、LYT0用の不透明プレートに入れる。
8. 事前加温 頂端側プレートおよび基底側プレートを37℃で約5分間、事前加温し、次に、頂端側プレートを基底側プレートの上に置くことにより、輸送を開始する。
9. インキュベート 上記のプレートをインキュベータ中、37℃で90分間、維持する。
10. 標準曲線調製
20×溶液を調製する:
300μMの化合物溶液の場合、6μLの化合物の保存溶液を192μLのMeOH/H
2O(1:1)に加える。
MeOH/H
2O(1:1)中で作業溶液を調製する。
1×溶液の調製:
3μL(20×)+57μLの0.4% DMSO HBSS+60μLのACN(IS(オサルミドまたはイミプラミン)含有)−−−120μL(1×)
11. 輸送の終了 90分間のインキュベート後に頂端側プレートと基底側プレートとを分離する。
12. LYの測定 LYT90として、基底側プレートから100μLの試料を採取し、不透明なプレートに入れる。
13. 蛍光測定器(485nmの励起/535nmの発光)により、LYT0およびLYT90に対するLY濃度を測定する。
14. LC−MS/MS用の試料調製 ドナー試料(1:10に希釈):6μLのドナー試料+54μLの0.4%DMSO HBSS+60μLのACN(IS(オサルミドまたはイミプラミン)含有)
レシーバー試料:60μLのレシーバー試料+60μLのACN(IS(オサルミドまたはイミプラミン)含有)
結果
検討の詳細:試験濃度10μM
参照化合物:エリスロマイシン、メトプロロール、アテノロール、ルシファーイエロー
試験システム:Caco−2/HBSS溶液
インキュベート条件:37℃で0、90分間
試料サイズ:2連(n=2)
バイオ分析方法:LC−MS/MS
計算
経上皮電気抵抗(TEER)=(試料抵抗−ブランク抵抗)×有効膜面積
ルシファーイエローの透過性:パップ=(VA/(面積×時間))×([RFU]受容体−[RFU]ブランク)/(([RFU]初期、ドナー−[RFU]ブランク)×希釈係数)×100
薬物の透過性:パップ=(VA/(面積×時間))×([薬物]受容体/(([薬物]初期、ドナー)×希釈係数)
式中、VAは、アクセプターウェルの体積であり、面積は膜の表面積であり、時間は全輸送時間(秒)である。
ミリセルの場合−24の細胞培養物プレート:膜の表面積=0.7cm2、VA=0.8mL(AからB)または0.4mL(BからA)
結果
無作為に選択したウェルに由来するCaco−2単層のTEER値は、357±29Ω・cm2(平均±SD)であった。注:TEER値>100Ω・cm2である場合、細胞単層を使用する。
注釈:
1.パップ値は、算出濃度に基づいて算出した。
2.このアッセイにおいて適用したCaco−2単層の大部分は、TEER値およびルシファーイエローに関する透過性の低さ、低い透過性対照(データを示さず)により示される通り、無傷な密着結合であることを示した。
3.高い透過性の対照である、メトプロロールは、AからBとBからAのどちらも、Caco−2細胞では、>10×10−6cm/秒の透過性を示した。低い透過性の対照である、アテノロールは、AからBとBからAのどちらも、Caco−2細胞では、5×10−6cm/秒未満の透過性を示した。流出基質であるエリスロマイシンは、Caco−2細胞では、116.11より高い流出比をもたらした。
4.表8に要約されている通り、<5×10−6cm/秒の透過性を示す化合物は、透過性が低いことを示唆する。5〜10×10−6cm/秒の透過性を示す化合物は、AからBの方向に、中程度の透過性があることを示唆する。>10×10−6cm/秒の透過性を示す化合物は、高い透過性があることを示唆する。
選択した本発明の化合物に関する透過性の結果が、表8に示されている。化合物番号は、表1中の化合物番号に対応する。「A」と表示されている比を有する化合物は、0.1〜10の比をもたらした。「B」と表示されている比を有する化合物は、>10〜<30の比をもたらした。「C」と表示されている比を有する化合物は、30またはそれより高い比をもたらした。
(実施例15)
雄CD1マウスまたは雄SDラットへのIV投与後の化合物の脳および血漿中濃度を決定するための薬物動態および脳透過実験
マウス検討
生存まとめ:検討設計(9匹の動物)は、薬物(IV:3mg/kg(5mL/kg)、尾部の静脈注射による)を投与すること、および0.083、0.5および1時間時の血漿および脳に関する終末時出血において試料を採集することからなった。血液採集は、以下の通り行った:イソフルランによる麻酔下、動物を手で抑制し、逆眼窩穿刺により、約150μLの血液/時間点を採取して、EDTA二カリウムのチューブに入れた。これらの血液試料を氷上に置いて、遠心分離し、15分以内に血漿試料(4℃未満で2000g、5分間)を得た。脳の採取は、以下の通り行った:動物の頭皮に正中切開を行い、皮膚を引っ込めた。小型の骨カッターおよび骨鉗子を使用して、脳を覆う頭蓋骨を取り除いた。スパチュラを使用して脳を取り出し、この脳を冷生理食塩水ですすいだ。この脳をスクリュートップチューブに入れて、分析するまでこのチューブを−70℃で保管した。IV投与用溶液は、0.6mg/mLで50mMのクエン酸緩衝液(pH4.0)中で調製した。
血漿試料調製:30μLの一定分量の試料を、50ng/mLのIS(デキサメタゾン)を含有する150μLのMeCNに加えた。この混合物を5分間、ボルテックスし、14,000rpmで5分間、遠心分離機にかけた。5μLの一定分量の上澄み液をLC−MS/MS分析のために注入した。
脳試料調製:30μLの一定分量の脳ホモジネート(脳:PBS=1:3、w/v)試料をMeCN中の150μLのIS(デキサメタゾン、50ng/mL)に加えた。この混合物を5分間、ボルテックスし、14,000rpmで5分間、遠心分離機にかけた。5μLの一定分量の上澄み液をLC−MS/MS分析のために注入した。
分析方法:試料分析は、以下の条件下で、LCMS/MS−003(API4000、トリプル四重極)で行った。陽イオン、ESI、内部標準としてデキサメタゾンを使用してMRM検出。HPLC条件:移動相A:H2O(1mM NH4OAcを含む0.025%ギ酸(FA));移動相B:MeOH(1mM NH4OAcを含む0.025%FA)、60℃でWaters X−Bridge C18(2.1×50mm、2.5μm)カラム。
ラット検討
生存まとめ:検討設計は、2群(18〜24匹の動物および18〜24匹の動物)、および薬物[IV:3mg/kg(1.5mL/kg)脚の背部静脈から]、[PO:10mg/kg(5mL/kg)、強制経口投与による]の投与、および0.25、0.5、1、4、8および24時間時における、血漿、脳およびCSFに関する、終末時出血における試料の採集からなる。IVおよびPO投与用溶液は、2mg/mLで50mMのクエン酸緩衝液(pH4.0)中で調製する。血液採集は、以下の通り行う:動物を設定時間点に手で抑制し、約150μLの血液試料を心穿刺静脈から採集して、EDTA−2Kチューブに入れる。サンプリング後15分以内に、この血液試料をまず濡れた氷中で維持し、遠心分離(2000g、4℃、5分間)して血漿を得る。脳の採取は、以下の通り行う:動物の頭皮に正中切開を行い、皮膚を引っ込めた。小型の骨カッターおよび骨鉗子を使用して、脳を覆う頭蓋骨を取り除く。スパチュラを使用して脳を取り出し、冷生理食塩水ですすぐ。この脳をスクリュートップチューブに入れて、次に、分析するまで−70℃未満で保管する。CSFの採集は以下の通り行う:動物を、気泡を尾部静脈に注射することにより、深い麻酔下で安楽死させる。目印として、後頭骨および第1頚椎の翼状部を使用して、大槽に翼状針を直接穿刺することにより、CSFを採集する。1枚の白色紙をバックグラウンドとして使用し、採取中の針の真上側の試料の色調変化をモニタリングする。色調変化の観察時に、PE管を色調変化部の上ですばやくクランプで止め、クランプした部位の真上を切除する。透明な試料をシリンジに引き抜く。
血漿試料調製:30μLの一定分量の試料を、100ng/mLのIS(デキサメタゾン)を含有する100μLのMeCNに加える。この混合物を10分間、ボルテックスし、5800rpmで10分間、遠心分離機にかける。40μLの一定分量の上澄み液に40μlのH2Oを加え、この混合物を5分間、ボルテックスする。2μLの一定分量の上澄み液をLC−MS/MS分析のために注入する。
脳試料調製:試料は、3体積分量(v/w)のPBSを用いてホモジナイズする。30μLの一定分量の試料に、100ng/mLのIS(デキサメタゾン)を含有する100μLのMeCNを加える。この混合物を10分間、ボルテックスし、5800rpmで10分間、遠心分離機にかける。40μLの一定分量の上澄み液に40μlのH2Oを加え、この混合物を5分間、ボルテックスする。2μLの一定分量の上澄み液をLC−MS/MS分析のために注入する。
CSF試料調製:10μLの一定分量の試料を、10μLのMeOH/H2O(1/1)、および200ng/mLのIS(デキサメタゾン)を含有する40μLのMeCN、120μLのH2Oに加える。この混合物を5分間、ボルテックスする。2μLの一定分量の上澄み液をLC−MS/MS分析のために注入する。
分析方法:試料分析は、以下の条件下で、UPLC−MS/MS−02(Triple Quad(商標)4000)で行う。陽イオン、ESI、内部標準としてデキサメタゾンを使用してMRM検出。HPLC条件:移動相A:H
2O−0.1%FA、移動相B:MeCN−0.1%FA、60℃でACQUITY UPLC HSS T3(2.1×50mm、1.8μm)カラム。
表9において以下の略語を使用する:
Cl:クリアランス(L/時/kg)
t
1/2:半減期(時)
Fu(p)%:血漿タンパク質に結合していない薬物の割合(%)
Fu(b)%:脳タンパク質に結合していない薬物の割合(%)
AUC last(p):血漿中薬物濃度-時間曲線下の全面積(薬物投与後の時間0〜1時間)(時×ng/mL)
AUC last(b):脳中薬物濃度-時間曲線下の全面積(薬物投与後の時間0〜1時間)(時×ng/mL)
Kp:脳/血漿中の薬物濃度比(AUC last(b)/AUC last(p))
Kp uu:結合していない脳中/結合していない血漿中の薬物濃度比(以下:Fu(b)×AUC last(b)/Fu(p)×AUC last(p)として計算)
0〜24時間から採用した4つの時間点で同様の実験を行った。これらの結果が、以下の表10に示されている。
(実施例16)
雄C57BL/6マウスへのPO投与後の化合物の脳および血漿中濃度を決定するためのMTDおよび薬物動態および脳透過実験
生存まとめ:検討は、薬物[PO−50、100、150、225、300mg/kg、強制経口投与による]を投与すること、ならびに0.25、0.5、1、4、8および24時間時における、血漿、脳およびCSFに関して、終末時出血において試料を採集することからなる2群(18〜24匹の動物および18〜24匹の動物)を用いて設計する。PO投与用溶液はすべて、50mMのクエン酸緩衝液(pH4.0)中で調製する。
血液採集は、以下の通り行う:動物を設定時間点に手で抑制し、約500μLの血液試料を心穿刺静脈から採集して、EDTA−2Kチューブに入れる。全血を、2つの部分に分割し、それぞれ、1つ目の部分は、血漿生成用にEDTA−2Kを含むチューブに入れ、もう一方の部分は、血液学アッセイのために入れる。サンプリング後15分以内に、血漿生成用の血液試料をまず濡れた氷中で維持し、遠心分離(2000g、4℃、5分間)して、血漿を得る。脳の採取は、以下の通り行う:動物の頭皮に正中切開を行い、皮膚を引っ込める。小型の骨カッターおよび骨鉗子を使用して、脳を覆う頭蓋骨を取り除く。スパチュラを使用して脳を取り出し、冷生理食塩水ですすぐ。この脳をスクリュートップチューブに入れて、次に、分析するまで−70℃で保管する。CSFの採集は、以下の通り行う:正中線切開を頚部で行う。皮膚の下の筋肉を、大槽を露出するようカットする。大槽を、1本の毛細管の鋭い端部(毛細管の一端を焼き、この端部を鋭くした)を用いて突き刺す。CSFは、毛細管内に自然に吸引される。
血漿試料調製:30μLの一定分量の試料に、100ng/mLのIS(デキサメタゾン)を含有する100μLのMeCNを加える。この混合物を10分間、ボルテックスし、5800rpmで10分間、遠心分離機にかける。40μLの一定分量の上澄み液を40μLのH2Oに加え、この混合物を5分間、ボルテックスする。2μLの一定分量の上澄み液をLC−MS/MS分析のために注入する。
脳試料調製:30μLの一定分量の脳ホモジネート(脳:PBS=1:3、w/v)試料を、100ng/mLのIS(デキサメタゾン)を含有する100μLのMeCNに加える。この混合物を10分間、ボルテックスし、5800rpmで10分間、遠心分離機にかける。40μLの一定分量の上澄み液を40μLのH2Oに加え、この混合物を5分間、ボルテックスする。2μLの一定分量の上澄み液をLC−MS/MS分析のために注入する。
CSF試料調製:3μLの一定分量の試料を、6μLのCSF、9μLのMeOH/H2O(1/1)、200ng/mLのIS(デキサメタゾン)を含有する40μLのMeCNおよび116μL H2Oの混合物に加える。この混合物を5分間、ボルテックスする。4μLの一定分量をLC−MS/MS分析のために注入する。
分析方法:試料分析は、以下の条件下で、UPLC−MS/MS−02(Triple Quad(商標)4000)で行う。陽イオン、ESI、内部標準としてデキサメタゾンを使用してMRM検出。HPLC条件:移動相A:H2O−0.1%ギ酸、移動相B:MeCN−0.1%ギ酸、60℃でACQUITY UPLC HSS T3(2.1×50mm、1.8μm)。
(実施例17)
マウスにおける7日間の毒性学検討
毒性学のまとめ
この実施例において記載されている通り、毒性学検討を実施することができる。臨床観察、体重または食物消費に関して、最大100mg/kgのP.O.を7日間、繰り返し投与した後、明白な毒性の徴候があるか試験する。白血球をモニタリングして、検死後に内蔵を検査する。
トキシコキネティクス
雄のC57BL/6マウス(5週齢)における、30mg/kgで、単回PO投与した後の、試験化合物の平均血漿中、脳中およびCSF中の濃度−時間プロファイル(N=3/時間点)を測定する。7日目(5週齢)の、雄のC57BL/6マウスにおける、30mg/kgで、反復PO投与した後の、化合物の平均血漿中、脳中およびCSF中の濃度−時間プロファイル(N=3/時間点)も測定する。
生存まとめ:検討設計(36匹の動物、C57BL/6マウス)は、薬物[PO:30mg/kg/日(10mL/kg/日間)、強制経口投与による]を投与すること、ならびに0.025、0.5、1、4、8および24時間時における、血漿、脳およびCSFに関する終末時出血において、試料を採集することからなる。PO投与用溶液は、3mg/mLで50mMのクエン酸緩衝液(pH4.0)中で調製する。血液採集は、以下の通り行う:イソフルラン下で動物に麻酔をかける。終末時出血に対する心穿刺により、約500μLの血液/時間点を採集して、K2EDTAチューブに入れる。約200μLの血液試料を採集の15分以内に氷上に置いて、遠心分離し(4℃未満、2000g、5分間)、血漿試料を得る。約300の血液試料を血液学アッセイに使用する。脳の採取は、以下の通り行う:動物の頭皮に正中切開を行い、皮膚を引っ込める。脳を覆う頭蓋骨を除去する。脳全体を採集して、冷生理食塩水ですすぎ、ろ紙上で乾燥し、秤量して、ドライアイス上に置くことにより、急速冷凍する。脳試料をミニビーズビーターにより、3体積分のPBS(pH7.4)を用いて、2分間、脳試料をホモジナイズした後に、試料抽出する。
血漿試料調製:10μLの一定分量の試料を、10ng/mLのIS(グリピジド)を含有する200μLのMeCNに加える。この混合物を10分間、ボルテックスし、6,000rpmで10分間、遠心分離機にかける。1μLの一定分量の構成物をLC−MS/MS分析のために注入する。
CSF試料調製:3μLの一定分量の試料を、10ng/mLのIS(グリピジド)を含有する70μLのMeCNに加える。この混合物を2分間、ボルテックスし、14,000rpmで5分間、遠心分離機にかける。1μLの一定分量の構成物をLC−MS/MS分析のために注入する。
組織試料調製:試料は、PBSの3体積分量(v/w)を用いてホモジナイズする。10μLの一定分量の試料を、10ng/mLのIS(グリピジド)を含有する200μLのMeCNに加える。この混合物を10分間、ボルテックスし、6,000rpmで10分間、遠心分離機にかける。1μLの一定分量の構成物をLC−MS/MS分析のために注入する。
分析方法:試料分析は、以下の条件下で、LCMSMS−28(Triple Quad6500+)で行う。陽イオン、ESI、内部標準としてグリピジドを使用するMRM検出。HPLC条件:移動相A:H2O/0.025%FA(1mM NH4OAcを含む)、移動相B:MeOH/0.025%FA(1mM NH4OAcを含む)、60℃でWaters X−Bridge BEH C18(2.1×50mm、2.5μm)カラム。
生存まとめ:この検討は、以下の通り行うことができる。一実施形態では、検討設計(9匹の動物、一晩、絶食させて、投与後4時間時点に給餌)は、薬物[IV:1mg/kg、橈側皮静脈注射による]、[PO:3mg/kgおよび10mg/kg、強制経口投与による]の投与、ならびに0.03、0.08、0.25、0.5、1、2、4、8、24、48および72時間時の連続出血時における、血漿用試料の採集からなる。IVおよびPO投与用溶液は、それぞれ、0.5mg/mL、1.5mg/mLおよび5mg/mLで、50mMのクエン酸緩衝液(pH4.0)中で調製することができる。血液採集は以下の通り行うことができる:動物は手で抑制し、橈側皮静脈から約0.5mL血液/時間点で採集して、事前冷却したK2EDTAチューブに入れる。試料採集の15分以内に、血液試料を湿った氷上に置いて、4℃で遠心分離機にかけて、血漿を得る。試料はすべて、分析するまで約−70℃で保管する。
血漿試料調製:30μLの一定分量の試料を、200ng/mLのIS(デキサメタゾン)を含有する100μLのMeCNに加える。この混合物を10分間、ボルテックスし、5,800rpmで10分間、遠心分離機にかける。30μLの一定分量の上澄み液を60μLのH2Oに加え、この混合物を5分間、ボルテックスする。4μLの一定分量の上澄み液をLC−MS/MS分析のために注入する。
分析方法:試料分析は、以下の条件下で、UPLC−MS/MS−02(Triple Quad(商標)4000)を使用して行う:陽イオン、ESI、内部標準としてデキサメタゾンを使用してMRM検出。HPLC条件:移動相A:H2O−0.1%FA、移動相B:ACN−0.1%FA、60℃でACQUITY UPLC HSS T3(2.1×50mm、1.8μm)カラム。
本発明者らは、本発明のいくつかの実施形態を記載しているが、本発明者らの基本的な実施例は、改変されて、本発明の化合物および方法を利用する他の実施形態を提供してもよいことは明白である。したがって、本発明の範囲は、例として表されている具体的な実施形態によってよりもむしろ、添付の特許請求の範囲によって規定されるべきであることが理解されよう。