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JP2019171782A - 金属調加飾用積層体及びその成形体 - Google Patents

金属調加飾用積層体及びその成形体 Download PDF

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JP2019171782A JP2018065227A JP2018065227A JP2019171782A JP 2019171782 A JP2019171782 A JP 2019171782A JP 2018065227 A JP2018065227 A JP 2018065227A JP 2018065227 A JP2018065227 A JP 2018065227A JP 2019171782 A JP2019171782 A JP 2019171782A
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Naoki Saso
直紀 佐相
翼 高倉
Tsubasa TAKAKURA
翼 高倉
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Atsushi Tokumitsu
敦 徳光
剛 天野
Takeshi Amano
剛 天野
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Abstract

【課題】成形後の写像性の低下が抑制された金属調加飾用積層体を提供する。【解決手段】アクリルフィルム、プライマー層、インジウム層、接着剤層及び樹脂基板をこの順に有する金属調加飾用積層体であって、該プライマー層が、主剤としての(A)アクリルポリオール、及び硬化剤としての(B)イソシアネート化合物との反応生成物を含み、前記アクリルポリオールの水酸基1モルに対する前記イソシアネート化合物のイソシアネート基のモル比が、0.25/1〜2.0/1である、金属調加飾用積層体。【選択図】図1

Description

本発明は、金属調加飾用積層体及びその成形体に関する。
従来より、成形体の意匠性を高めるために、成形体の表面に金属光沢を付与することが行われている。金属光沢を付与する手段としては、古くから金属メッキが行われている。しかし、金属メッキは工程が複雑で製造コストがかかること、廃液が発生して環境に負荷がかかることなどの問題があった。また、成形体の表面が凹凸形状を有する場合、均一で綺麗なメッキ膜を施すことは困難であった。
金属メッキの代替手段として、金属光沢を有する加飾シートを用いて、樹脂成形体等の被着体の表面を加飾する手段が提案されている。
特許文献1では、金属光沢を備えた成型用シートとして、透明基材上に金属膜を有するものが使用され、該透明基材として、フィルム自体に柔軟性や追従性を有する観点から、アクリルフィルム等が使用され、アクリルフィルムと金属膜との密着強度を向上させる観点からウレタン系樹脂とケトン系樹脂を混合したものにイソシアネートを添加したものを2液硬化性樹脂としてなるプライマー層が使用され、さらにアクリル系樹脂等による粘着層を介し被着体としてABS樹脂が使用されている。
上記の構成では、成形時の加熱工程における温度でABS樹脂中から発生した水分の膨張により結果としてアクリルフィルム表面に凹凸が発生してしまうことがあり、このため、通常、成形投入前に、被着体中の水分を除去するために、例えば、70〜90℃の温度で数十時間程度かけ加熱乾燥することがある。
特許5809768号公報
しかし、前記加熱乾燥を行った場合には、ABS樹脂中からの水分による前記アクリルフィルム表面での凹凸の発生がなくなるものの、そもそも乾燥時の熱でアクリルフィルムが熱収縮することから、成形後の樹脂成形体の写像性が低下することがある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、成形後の写像性の低下が抑制された金属調加飾用積層体を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、以下の(1)、(2)を提供する。
(1)アクリルフィルム、プライマー層、インジウム層、接着剤層及び樹脂基板をこの順に有する金属調加飾用積層体であって、該プライマー層が、主剤としての(A)アクリルポリオール、及び硬化剤としての(B)イソシアネート化合物との反応生成物を含み、前記アクリルポリオールの水酸基1モルに対する前記イソシアネート化合物のイソシアネート基のモル比が、0.3/1〜2.5/1である、金属調加飾用積層体。
(2)上記(1)に記載の金属調加飾用積層体を用いてなる、金属調加飾成形体。
本発明によれば、成形後の写像性の低下が抑制された金属調加飾用積層体を提供することができる。
本発明の金属調加飾用積層体の実施形態を示す断面図である。
[金属調加飾用積層体]
本発明の金属調加飾用積層体は、アクリルフィルム、プライマー層、インジウム層、接着剤層及び樹脂基板をこの順に有する金属調加飾用積層体であって、該プライマー層が、主剤としての(A)アクリルポリオール、及び硬化剤としての(B)イソシアネート化合物との反応生成物を含み、前記イソシアネート化合物のイソシアネート基1モルに対する前記アクリルポリオールの水酸基のモル比が、0.3/1〜2.5/1であることを特徴としている。
図1は、本発明の金属調加飾用積層体の実施形態を示す断面図である。図1の金属調加飾用積層体1は、アクリルフィルム2上にプライマー層3を介してインジウム層4を、さらに、接着剤層5を介し樹脂基材6を有している。
金属調加飾用積層体は、アクリルフィルム、プライマー層、インジウム層、接着層及び樹脂基板をこの順に含む。また、金属調加飾用積層体は、アクリルフィルム、プライマー層、インジウム層、接着層及び樹脂基材をこの順に有すればよく、これらの層の間や表面等に、保護層、密着層、着色層等の他の層を有していてもよい。
まず、本発明の金属調加飾用積層体の特徴であるプライマー層について説明する。
(プライマー層)
アクリルフィルムとインジウム層との間には、プライマー層を有する。本発明に用いるプライマー層は、金属調加飾用積層体の成形性、密着性を向上させるとともに、金属調加飾用積層体の樹脂基板の加熱乾燥時に発生するアクリルフィルムの熱収縮を抑制させ易くし、かつ成形後の金属調加飾成形体の写像性の低下を抑制させ易くする。
プライマー層は、主剤としての(A)アクリルポリオール、及び硬化剤としての(B)イソシアネート化合物との反応生成物を含む。
(A)アクリルポリオールとしては、分子中に水酸基を2個以上有するアクリルポリマーであれば、特に制限されない。(A)アクリルポリオールとしては、水酸基含有アクリレートと、水酸基含有アクリレートと共重合可能な共重合性ビニルモノマーとを、共重合させることによって得られる共重合体が好ましい。
水酸基含有アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2,2−ジヒドロキシメチルブチル(メタ)アクリレート、ポリヒドロキシアルキルマレエート、ポリヒドロキシアルキルフマレートなどが挙げられる。好ましくは、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
共重合性ビニルモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、s−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。また、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル、例えば、(メタ)アクリロニトリルなどのシアン化ビニル、例えば、(メタ)アクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸などのカルボキシル基を含むビニルモノマー、または、そのアルキルエステル、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、オリゴエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどのアルカンポリオールポリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
アクリルポリオールは、これら水酸基含有アクリレート、及び共重合性ビニルモノマーを、適当な溶剤および重合開始剤の存在下において共重合させることにより得ることができる。
前記アクリルポリオールの数平均分子量は、5,000〜50,000が好ましく、10,000〜30,000がさらに好ましい。アクリルポリオールの数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定したポリスチレン換算の分子量である。
(B)イソシアネート化合物としては、芳香族系、脂肪族系の各種イソシアネート化合物等を使用できる。トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、及びイソホロンジイソシアネート(IPDI)から選ばれる1種以上であることが好ましい。この中で、TDIがさらに好ましい。
アクリルポリオールの水酸基1モルに対するイソシアネート化合物のイソシアネート基のモル比(イソシアネート基/水酸基)が、0.25/1〜2.0/1である。水酸基1モルに対するイソシアネート基のモル比が0.25未満の場合は、成形工程での耐熱性が低下する。前記モル比が2.0超の場合は、成形性が低下し易くなる。前記モル比が0.4/1〜2.0/1であることが好ましく、0.5/1〜1.2/1であることがより好ましい。
アクリルポリオールの水酸基1モルに対するイソシアネート化合物のイソシアネート基のモル比が、上記の範囲にあると、金属調加飾用積層体の樹脂基板の加熱乾燥時に発生するアクリルフィルムの熱収縮が抑制され易くなり、かつ成形後の金属調加飾成形体の写像性の低下の抑制につながる。
プライマー層の厚みは特に限定されず、好ましくは0.05〜20μmであり、さらに好ましくは0.1〜10μmである。
プライマー層中には、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤を含有されていてもよい。
プライマー層形成方法としては、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、リバースロールコート法、コンマコート法などの公知の方法が挙げられる。
(アクリルフィルム)
アクリルフィルムは、例えば、金属調加飾用積層体の支持体としての役割や、インジウム層を保護する役割を有する。
本発明に用いるアクリルフィルムは、写像性の低下を抑制する観点から、熱収縮率が小さいものを用いることが好ましい。
アクリルフィルムは、アクリル系樹脂からなる。アクリル系樹脂としては、例えば、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート等が挙げられ、1種単独でも良いし、2種以上組み合わせて用いてもよい。また、メチル(メタ)アクリレート−ブチル(メタ)アクリレート共重合体、メチル(メタ)アクリレート−スチレン共重合体等の共重合体であってもよい。
なお、本発明において(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
アクリルフィルムは、透明性、耐光性に優れる。
アクリルフィルムは、JIS K7136:2000のヘイズが5%以下であることが好ましく、3%以下であることがより好ましく、1%以下であることがさらに好ましい。
また、アクリルフィルムは、JIS K7361−1:1997の全光線透過率が85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。
アクリルフィルムの厚みは特に限定されないが、成形性及びインジウム層の保護のバランスの観点から、50〜250μmであることが好ましく、60〜200μmであることがより好ましく、70〜150μmであることがさらに好ましい。
アクリルフィルム中には、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤を含有されていてもよい。
アクリルフィルムの市販品としては、例えば、アクリルフィルム(カネカ社製、製品名:サンデュレンSD009、SD010)等が使用できる。
(インジウム層)
本発明の金属調加飾用積層体には、耐候性、白化抑制、金属光沢のバランスに優れる観点からインジウム層を用いる。
インジウム膜の形成方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等が挙げられる。これらの中でも、あらゆる素材に処理可能である蒸着法が好ましい。
インジウム層の厚みは、金属光沢性の観点から10〜300nmであることが好ましく、30〜150nmであることがより好ましく、30〜100nmであることがさらに好ましい。
[樹脂基板]
本発明の金属調加飾用積層体は、樹脂基板を含む。
樹脂基板の樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体、オレフィン系熱可塑性エラストマー等のポリオレフィン系樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)樹脂、スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の熱可塑性樹脂、2液硬化型ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等の硬化性樹脂等が挙げられる。
樹脂基板の厚みは特に限定されないが、通常、0.3mm以上であり、成形性、機械強度の観点から1〜10mmであることが好ましい。
(接着剤層)
金属調加飾用積層体は、インジウム層の、プライマー層とは反対の面に接着剤層を含む。接着剤層は、例えば、前記樹脂基板とインジウム層とを接着するために使用される。
接着剤層は、粘着剤層又はヒートシール層であることが好ましい。
粘着剤層は、貼り合わせプロセスの簡便さから好ましく用いられる。粘着剤層に用いられる樹脂としては、汎用のアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコーン系樹脂、塩化ビニル系樹脂若しくは酢酸ビニル系樹脂、又はこれらの2種以上の混合物若しくは共重合体を用いることができる。
粘着剤層の厚みは、1〜100μmであることが好ましく、10〜50μmであることがより好ましい。
ヒートシール層は、加熱及び加圧によって、接着性に加え密着性を発現する。ヒートシール層に用いられる樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合樹脂、スチレン−アクリル系共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂などの中から選ばれる少なくとも1種の樹脂を挙げることができる。前記樹脂の中から選択した1種又は2種以上の樹脂を溶液、あるいはエマルジョンなど塗布可能な形にしたものを、グラビア印刷法、スクリーン印刷法またはグラビア版を用いたリバースコーティング法等により塗布、乾燥して形成することができる。ヒートシール層の厚みは、0.1〜6μmであることが好ましく、0.5〜4μmであることがより好ましい。
(密着層)
金属調加飾用積層体は、インジウム層の、プライマー層とは反対の面、かつ前記接着剤層より樹脂基板側にさらに密着層を有していてもよい。密着層は、例えば、樹脂基板への密着性を向上するために形成される。
密着層は、感熱性又は感圧性の樹脂から構成することが好ましい。言い換えると、密着層は、いわゆる感熱性接着剤層や感圧性接着剤層(粘着層)であることが好ましい。感圧性接着剤層(粘着層)は、貼り合せプロセスの簡便さからより好ましい。
感熱性又は感圧性の樹脂としては、汎用のアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコーン系樹脂、塩化ビニル系樹脂若しくは酢酸ビニル系樹脂、又はこれらの2種以上の混合物若しくは共重合体を用いることができる。
また、密着層を樹脂基板と同種の熱可塑性樹脂から構成すれば、密着層が感熱性や感圧性に劣るものであっても、被着体との密着性を良好にすることができる。
密着層の厚みは、1〜100μmであることが好ましく、10〜50μmであることがより好ましい。
なお、密着層は後述するバッカー層を兼用することもできる。密着層がバッカー層を兼用する場合、密着層は、樹脂基材と同種の熱可塑性樹脂(例えば、後述するインモールド成形に用いる射出樹脂と同種の熱可塑性樹脂)からなるプラスチックフィルムから構成することが好ましい。また、該プラスチックフィルムの成形前の厚みは100μm以上1000μm未満が好ましく、150μm以上500μm以下がより好ましい。
(バッカー層)
金属調加飾用積層体は、接着剤層とインジウム層との間にバッカー層を有していてもよい。バッカー層は、例えば、金属調加飾用積層体及び金属調加飾成形体の強度を高めたり、成形体の形状を保持したりする役割を有する。
バッカー層はプラスチックフィルムから構成することが好ましい。バッカー層のプラスチックフィルムとしては、例えば、後述するインモールド成形に用いる射出樹脂と同種の熱可塑性樹脂から形成されたプラスチックフィルムが挙げられる。
バッカー層の成形前の厚みは、100μm以上1000μm未満が好ましく、150〜500μmがより好ましい。
なお、金属調加飾用積層体が接着剤層とインジウム層との間にバッカー層を有する場合、バッカー層とインジウム層との間には接着層を有することが好ましい。接着層を構成する接着剤は、汎用の接着剤を用いることができる。
<保護層>
アクリルフィルムの、インジウム層とは反対側の面には、例えば、耐擦傷性を向上するために保護層を形成してもよい。
保護層は、硬化性樹脂組成物の硬化物を含むことが好ましい。硬化性樹脂組成物の硬化物は、熱硬化性樹脂組成物の硬化物、電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物が挙げられ、これらの中でも電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物が好ましい。
熱硬化性樹脂組成物は、少なくとも熱硬化性樹脂を含む組成物であり、加熱により、硬化する樹脂組成物である。熱硬化性樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂組成物には、これら硬化性樹脂に、必要に応じて硬化剤が添加される。
電離放射線硬化性樹脂組成物は、電離放射線硬化性官能基を有する化合物(以下、「電離放射線硬化性化合物」ともいう)を含む組成物である。電離放射線硬化性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性不飽和結合基、及びエポキシ基、オキセタニル基等が挙げられる。
電離放射線硬化性樹脂としては、エチレン性不飽和結合基を有する化合物が好ましい。また、金属調加飾成形体を製造する過程で樹脂層が傷つくことを抑制する観点からは、電離放射線硬化性樹脂としては、エチレン性不飽和結合基を2つ以上有する化合物がより好ましく、中でも、エチレン性不飽和結合基を2つ以上有する、多官能性(メタ)アクリレート系化合物が更に好ましい。多官能性(メタ)アクリレート系化合物としては、モノマー及びオリゴマーのいずれも用いることができる。
なお、電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合あるいは架橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるが、その他、X線、γ線などの電磁波、α線、イオン線などの荷電粒子線も使用可能である。
保護層の厚みは、0.5〜30μmであることが好ましく、1〜20μmであることがより好ましく、3〜10μmであることがさらに好ましい。
[金属調加飾用積層体の層構成の例]
金属調加飾用積層体の具体例としては、図1で示した構成の他に、例えば、下記(1)〜(3)の構成が挙げられる。なお、「/」は各層の境界を意味する。
(1)アクリルフィルム/プライマー層/インジウム層/接着剤層/密着層(バッカー層兼用密着層)/樹脂基板
(2)アクリルフィルム/プライマー層/インジウム層/接着剤層/バッカー層/密着層(感熱性接着剤層又は感圧性接着剤層)/樹脂基板
(3)保護層/アクリルフィルム/プライマー層/インジウム層/接着剤層/バッカー層/密着層(感熱性接着剤層又は感圧性接着剤層)/樹脂基板
本発明において、金属調加飾用積層体及び金属調加飾成形体のインジウム層表面の光学特性として、写像性を評価することができる。写像性は、加飾材表面に、写像が歪み無く、鮮明に映りこむかどうかを示す指標であり、例えば、ウェーブスキャン装置(BYKジャパン社製、商品名:ウェーブスキャン デュアル AW−4840)等を用いたDOI(Distinctness of Image)値を測定することにより評価できる。
本発明の金属調加飾用積層体は、成形後の写像性の低下が抑制されるため、インジウム層が有する優れた写像性を維持できる。このため、車両体の外装用に用いられることが好ましい。ここで、車両体とは、特に制限されないが、道路、空路等において移動を伴う、自動車、自転車、電車、トラック、バス、飛行機等が挙げられる。
<金属調加飾用積層体の製造方法>
本発明の金属調加飾用積層体の製造方法は、アクリルフィルム上にプライマー層を形成する工程、該プライマー層上にインジウム層を形成する工程、該インジウム層上に接着剤層を形成する工程、及び該接着剤層に樹脂基板を貼り合せる工程を含む。
(プライマー層形成工程)
プライマー層形成工程は前記アクリルフィルム上にプライマー層を形成する工程である。プライマー層の形成方法としては、前述した通りである。
(インジウム形成工程)
インジウム形成工程は、前記プライマー形成工程で得られたプライマー層上にインジウム層を形成する工程である。インジウム層の形成方法としては、前述した通りである。
(接着剤層形成工程)
金属調加飾シート製造方法には、接着層形成工程を含む。接着層形成工程は、インジウム層形成工程で得られたインジウム層に接着剤層を形成する工程である。接着剤層は、公知の方法で形成することができる。
(樹脂基板形成工程)
金属調加飾用積層体の製造方法には、さらに樹脂基板形成工程を含む。樹脂基板形成工程は、接着層形成工程で得られた接着剤層に樹脂基板を貼り合わせ、金属調加飾用積層体を形成する工程である。接着層形成方法及び貼り合わせ方法は、公知の方法で行うことができる。
<金属調加飾成形体>
本発明の金属調加飾成形体は、本発明の金属調加飾用積層体を用いて成形することが好ましい。
(金属調加飾成形体の製造方法)
金属調加飾成形体は、本発明の金属調加飾用積層体を用いて成形することにより製造することができる。
例えば、下記(y1)〜(y3)の工程を有する真空成形により、金属調加飾成形体を製造することができる。
(y1)金属調加飾用積層体の樹脂基板を所定の温度で加熱乾燥し、成形前に樹脂基板中の水分を除去する。加熱乾燥温度は、通常、70〜90℃である。
(y2)金属調加飾用積層体を、所定形状の成形面を有する成形型上に設置した後、当金属調加飾用積層体を加熱、軟化させる。加熱温度は、使用する樹脂基板材料によるが、通常、120〜180℃である。成形型が雄型の場合は、金属調加飾用積層体の樹脂基板側が成形型(雄型)側を向くように配置し、成形型が雌型の場合は、金属調加飾用積層体のアクリルフィルム側が成形型(雌型)側を向くように配置する。
(y3)成形型側から真空吸引して、軟化した金属調加飾用積層体を成形型の成形面に沿って密着させることにより、金属調加飾用積層体を成形する。
あるいは、下記(z1)〜(z2)の工程を有するインモールド成形により、金属調加飾成形体を製造することができる。
(z1)金属調加飾用積層体をインモールド成形用型内に配置する。この際、インモールド成形用型を構成する一対の型(雄型及び雌型)のうち、樹脂を射出注入する側の型の内側と、金属調加飾用積層体のインジウム層を基準として接着剤層側の面とが対向するようにして、金属調加飾用積層体を配置する。なお、型の内側とは、一対の型の間に形成される空隙側のことを指す。
(z2)インモールド成形用型内に樹脂を射出注入し、被着体となる樹脂成形体を成形するとともに、該成形体と金属調加飾用積層体とを密着させる。
インモールド成形の場合には、射出樹脂は熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。このような熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂(耐熱ABS樹脂を含む)、AS樹脂、AN樹脂、ポリフェニレンオキサイド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリブチレンテフタレート系樹脂、ポリスルホン系樹脂、およびポリフェニレンサルファイド系樹脂等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、本発明は、実施例に記載の形態に限定されるものではない。
1.評価、測定
実施例及び比較例で得られた金属調加飾用積層体及び金属調加飾成形体に係る諸特性(成形前後での写像性、及び成形性)を、下記要領に従って評価した。結果を表1に示す。
なお、成形前とは、金属調加飾用積層体の加熱乾燥前、及び加熱乾燥後を意味する。
1−1.写像性
金属調加飾用積層体(成形前)及び金属調加飾成形体(成形後)の写像鮮明性を、ウェーブスキャン装置(BYKジャパン社製、商品名:ウェーブスキャン デュアル AW−4840)を用いて、加飾積層体及び加飾成形体の加飾面側から測定した。なお、前記測定装置上における写像鮮明性の表示項目は「DOI(Distinctness of Image)」である。写像性の評価基準は、以下のとおりである。
<評価基準>
○:成形前後(乾燥前と成形後との対比)でDOIの値の低下が10未満であり、かつ成形後のDOIの値が70以上である。
△:成形前後(乾燥前と成形後との対比)でDOIの値の低下が10以上15未満であり、かつ成形後のDOIの値が70以上である。
×:成形前後(乾燥前と成形後との対比)でDOIの値の低下が15以上及び/又は成形後のDOIの値が70未満である。
1−2.成形性
金属調加飾成形体を目視で外観を観察した。評価基準は以下のとおりである。
<評価基準>
○:外観に割れ等の不具合がない。
×:外観に割れ等の不具合がある。
2.金属調加飾用積層体及び金属調加飾成形体の作製
[実施例1]
厚み125μmのアクリルフィルム(カネカ社製、グレード:SD009)上に、アクリルポリオールの水酸基の1モルに対するイソシアネート化合物のイソシアネート基のモル比が0.25である、下記プライマー層形成用塗布液を塗布、乾燥し、厚み2μmのプライマー層を形成した。
<プライマー層形成用塗布液>
・アクリルポリオール(荒川化学工業株式会社製、商品名:アラコートDA105)
100質量部
・イソシアネート系化合物(荒川化学工業株式会社製、商品名:アラコートCL102H)
10質量部
・溶剤:メチルエチルケトン 25質量部
酢酸ブチル 20質量部
次いで、プライマー層上に、真空蒸着法により、インジウム層を厚み50nmとなるように形成した。
次いで、インジウム層に、接着剤層として、以下により形成した粘着剤層を介して、厚み3mmの板状ABSに貼着し、実施例1で用いる加飾積層体を得た。
アクリル系粘着剤(綜研化学社製、商品名:SKダイン2094、固形分25質量%)100質量部に対して、エポキシ系架橋剤(綜研化学社製、商品名:E−AX、固形分5質量%)0.27質量部を混合し、粘着層用組成物を得た。シリコーン剥離処理した厚み38μmのポリエステルフィルム(東洋紡社製、商品名:E7304)の離型処理面に、粘着層用組成物を乾燥後の厚みが40μmとなるように塗布、乾燥し、粘着層(感圧性接着剤層)を形成した。
次いで、金属調加飾用積層体を、75℃3日間、加熱乾燥した後、所望の成形形状の型を用い、該金属調加飾用積層体のABS側の面を該型に向けて配置して真空成形し(ABS板到達温度150℃)、実施例1の金属調加飾成形体を得た。
[実施例2]
イソシアネート基/水酸基のモル比を1.0に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の金属調加飾成形体を得た。
[実施例3]
イソシアネート基/水酸基のモル比を2.0に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例3の金属調加飾成形体を得た。
[比較例1]
実施例1において、プライマー層を積層しない以外は、実施例1と同様にして、比較例1の金属調加飾成形体を得た。
[比較例2]
水酸基/イソシアネート基のモル比を0.1に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例2の金属調加飾成形体を得た。
[比較例3]
水酸基/イソシアネート基のモル比を2.5に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例3の金属調加飾成形体を得た。
[比較例4]
実施例1において、プライマー層として下記プライマー層形成用塗布液を塗布、乾燥し、厚みが2μmとなるようにプライマー層を形成した以外は、実施例1と同様にして、比較例4の金属調加飾成形体を得た。
<プライマー層形成用塗布液>
・ポリエステル系樹脂(昭和インク社製、商品名:SIVM用HS)
100質量部
・イソシアネート系化合物(昭和インク社製、商品名:OP No.81)
10質量部
・溶剤:メチルエチルケトン 50質量部
酢酸エチル 50質量部
表1の結果から、本発明のアクリルフィルム及び特定のプライマー層を用いた実施例1〜3の金属調加飾用積層体からなる成形体の成形前後の写像性の低下(加熱乾燥前と成形後との対比)が、特定のプライマー層を有さない比較例2〜4に比べ抑制されていることが分かる。さらに、プライマー層を有さない比較例1は、写像性、成形性ともに劣っていることが分かる。
本発明の金属調加飾用積層体は、優れた写像性を有することから、自動車等の車両体の外装用、また高度な意匠性が求められる各種の成形体(例えば、自動車の内外装、家電製品、家具等の部材)に好適に用いることができる。
1:金属調加飾用積層体
2:アクリルフィルム
3:プライマー層
4:インジウム層
5:接着剤層
6:樹脂基板

Claims (7)

  1. アクリルフィルム、プライマー層、インジウム層、接着剤層及び樹脂基板をこの順に有する金属調加飾用積層体であって、該プライマー層が、主剤としての(A)アクリルポリオール、及び硬化剤としての(B)イソシアネート化合物との反応生成物を含み、前記アクリルポリオールの水酸基1モルに対する前記イソシアネート化合物のイソシアネート基のモル比が、0.25/1〜2.0/1である、金属調加飾用積層体。
  2. 前記イソシアネート化合物が、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、及びイソホロンジイソシアネート(IPDI)から選ばれる1種以上である、請求項1に記載の金属調加飾用積層体。
  3. 前記アクリルポリオールが、水酸基含有アクリレートと、水酸基含有アクリレートと共重合可能な共重合性ビニルモノマーとを、共重合させることによって得られる共重合体である、請求項1に記載の金属調加飾用積層体。
  4. 前記接着剤層が、粘着剤層、又はヒートシール層である、請求項1に記載の金属調加飾用積層体。
  5. 前記樹脂基板が、ABS樹脂である、請求項1に記載の金属調加飾用積層体。
  6. 車両体外装用に用いられる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の金属調加飾用積層体。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の金属調加飾用積層体を用いてなる、金属調加飾成形体。
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