以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
以下、実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
また、実施の形態で用いる図面においては、断面図であっても図面を見易くするためにハッチングを省略する場合もある。また、平面図であっても図面を見易くするためにハッチングを付す場合もある。
(実施の形態)
<半導体チップの全体構造について>
本実施の形態の半導体装置を、図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態の半導体装置(半導体チップ)CPの全体平面図であり、図1は、半導体装置CPの上面側の全体平面図が示されている。
本実施の形態の半導体装置(半導体チップ)CPは、一方の主面である上面と、上面とは反対側の主面である裏面(下面)とを有しており、図1には、半導体装置CPの上面が示されている。なお、半導体装置CPにおいて、パッドPDが形成された側の主面を、半導体装置CPの上面と呼び、パッドPDが形成された側の主面(すなわち上面)とは反対側の主面を、半導体装置CPの裏面と呼ぶものとする。
半導体装置CPは、図1に示されるように、上面側に、複数のパッド(パッド電極、電極パッド、ボンディングパッド)PDを有している。パッドPDは、半導体装置CPの外部接続用の端子として機能する。パッドPDは、ワイヤボンディング用のパッドである。また、詳細は後述するが、各パッドPD上には金属膜MEが形成されており、半導体装置CPの上面を上方から見ると、金属膜MEは観察されるが、パッドPDは金属膜MEの下に隠れている。半導体装置CPを用いて半導体パッケージなどを製造する際には、パッドPD上の金属膜MEにワイヤ(後述のワイヤBWに対応)が接合され、その金属膜MEを介してワイヤとパッドPDとが電気的に接続される。
半導体装置CPの平面形状は、四角形状であり、より特定的には、矩形状であるが、矩形の角に丸みを持たせることもできる。図1の場合は、半導体装置CPの上面において、パッドPDとパッドPD上に形成された金属膜MEとの対(ペア)が、半導体装置CPの上面の外周に沿って複数並んで配置されている。図1の場合は、半導体装置CPの上面において、四辺に沿って、パッドPDとパッドPD上に形成された金属膜MEとの対(ペア)が複数配置(配列)されているが、これに限定されず、三辺、二辺または一辺に沿って配置(配列)される場合もあり得る。また、図1の場合は、パッドPDとパッドPD上に形成された金属膜MEとの対(ペア)は1列に配列しているが、これに限定されず、例えば2列に配列することもでき、また、いわゆる千鳥配列に配列することもできる。また、半導体装置CPが備えるパッドPDとパッドPD上に形成された金属膜MEとの対(ペア)の数は、必要に応じて変更可能である。
<半導体パッケージ構造について>
図2は、本実施の形態の半導体装置(半導体チップ)CPをパッケージ化した半導体装置(半導体パッケージ)PKGの一例を模式的に示す断面図であり、図3は、他の一例を示す断面図である。なお、図2に示される半導体装置PKGを、符号PKG1を付して半導体装置PKG1と称し、図3に示される半導体装置PKGを、符号PKG2を付して半導体装置PKG2と称することとする。
図2に示される半導体装置(半導体パッケージ)PKG1は、リードフレームを用いて製造した半導体パッケージである。半導体装置PKG1は、半導体装置(半導体チップ)CPと、半導体装置CPを支持または搭載するダイパッド(チップ搭載部)DPと、複数のリードLDと、複数のリードLDと半導体装置CPの上面の複数のパッドPDとをそれぞれ電気的に接続する複数のワイヤ(ボンディングワイヤ)BWと、これらを封止する封止部MR1とを有している。
封止部(封止樹脂部)MR1は、封止樹脂部であり、例えば熱硬化性樹脂材料などの樹脂材料などからなり、フィラーなどを含むこともできる。封止部MR1により、半導体装置CP、複数のリードLDおよび複数のワイヤBWが封止され、電気的および機械的に保護される。
半導体装置CPは、半導体装置CPの上面が上方を向くようにダイパッドDPの上面上に搭載(配置)され、半導体装置CPの裏面がダイパッドDPの上面に接合材(ダイボンド材、接着材)BD1を介して接合されて固定されている。また、半導体装置CPは、封止部MR1内に封止されており、封止部MR1から露出されない。
リード(リード部)LDは、導電体からなり、好ましくは銅(Cu)または銅合金などの金属材料からなる。各リードLDは、リードLDのうちの封止部MR1内に位置する部分であるインナリード部と、リードLDのうちの封止部MR1外に位置する部分であるアウタリード部とからなり、アウタリード部は、封止部MR1の側面から封止部MR1外に突出している。
各リードLDのアウタリード部は、アウタリード部の端部近傍の下面が封止部MR1の下面よりも若干下に位置するように折り曲げ加工されている。リードLDのアウタリード部は、半導体装置PKG1の外部端子として機能する。
半導体装置CPの上面の各パッドPDは、各リードLDのインナリード部に、導電性接続部材であるワイヤ(ボンディングワイヤ)BWを介して電気的に接続されている。すなわち、各ワイヤBWの両端のうち、一方の端部は、半導体装置CPの各パッドPDに接続され、他方の端部は、各リードLDのインナリード部の上面に接続されている。但し、詳細は後述するが、パッドPD上には金属膜MEが形成されており、パッドPDに接続される側のワイヤBWの端部は、実際にはパッドPD上の金属膜MEに接合(接続)される。ワイヤBWは、導電性を有しており、具体的には、銅(Cu)ワイヤまたは金(Au)ワイヤなどの金属線(金属細線)である。ワイヤBWは、封止部MR1内に封止されており、封止部MR1から露出されない。
なお、ここでは、半導体装置PKG1がQFP(Quad Flat Package)型の半導体パッケージである場合について説明したが、これに限定されるものではなく種々変更可能であり、例えばQFN(Quad Flat Non-leaded package)構成、SOP(Small Out-line Package)構成等のような別のパッケージ構成としてもよい。
図3に示される半導体装置(半導体パッケージ)PKG2は、配線基板を用いて製造した半導体パッケージである。半導体装置PKG2は、半導体装置(半導体チップ)CPと、半導体装置CPを搭載(支持)する配線基板PCと、半導体装置CPの上面の複数のパッドPDとこれに対応する配線基板PCの複数の接続端子BLDとを電気的に接続する複数のワイヤBWと、半導体装置CPおよびワイヤBWを含む配線基板PCの上面を覆う封止部MR2と、を有している。半導体装置PKG2は、更に、配線基板PCの下面に外部端子としてエリアアレイ配置で設けられた複数の半田ボールBLを有している。
配線基板PCは、互いに反対側の主面である上面および下面を有しており、半導体装置CPは、半導体装置CPの上面が上方を向くように配線基板PCの上面上に搭載(配置)され、半導体装置CPの裏面が配線基板PCの上面に接合材(ダイボンド材、接着材)BD2を介して接合されて固定されている。半導体装置CPは、封止部MR2内に封止されており、封止部MR2から露出されない。
配線基板PCの上面には、複数の接続端子(ボンディングリード)BLDが設けられ、配線基板PCの下面には、複数の導電性ランドDLが設けられている。配線基板PCの上面の複数の接続端子BLDは、配線基板PCの配線を介して、配線基板PCの下面の複数の導電性ランドDLと、それぞれ電気的に接続されている。配線基板PCの配線としては、配線基板PCの上面の配線、配線基板PCのビア配線、配線基板PCの内部配線、および配線基板PCの下面の配線などがある。各導電性ランドDLには突起電極として、半田ボールBLが接続(形成)されている。このため、配線基板PCの下面には、複数の半田ボールBLがアレイ状に配置されており、それら複数の半田ボールBLは、半導体装置PKG2の外部端子として機能することができる。
半導体装置CPの上面の各パッドPDは、配線基板PCの上面の各接続端子BLDに、導電性接続部材であるワイヤ(ボンディングワイヤ)BWを介して電気的に接続されている。すなわち、各ワイヤBWの両端のうち、一方の端部は、半導体装置CPの各パッドPDに接続され、他方の端部は、各接続端子BLDに接続されている。但し、詳細は後述するが、パッドPD上には金属膜MEが形成されており、パッドPDに接続される側のワイヤBWの端部は、実際にはパッドPD上の金属膜MEに接合(接続)される。ワイヤBWは、封止部MR2内に封止されており、封止部MR2から露出されない。
上記封止部MR1と同様に、封止部(封止樹脂部)MR2は、封止樹脂部であり、例えば熱硬化性樹脂材料などの樹脂材料などからなり、フィラーなどを含むこともできる。封止部MR2により、半導体装置CPおよび複数のワイヤBWが封止され、電気的および機械的に保護される。
なお、ここでは、半導体装置PKG2がBGA(Ball Grid Array)型の半導体パッケージである場合について説明したが、これに限定されるものではなく種々変更可能であり、例えばLGA(Land Grid Array)構成等のような別のパッケージ構成としてもよい。
次に、図2に示される半導体装置PKG1の製造工程と、図3に示される半導体装置PKG2の製造工程について説明する。図4は、図2に示される半導体装置PKG1の製造工程を示すプロセスフロー図であり、図5は、図3に示される半導体装置PKG2の製造工程を示すプロセスフロー図である。
まず、図2に示される半導体装置PKG1の製造工程について、図2および図4を参照しながら説明する。
半導体装置PKG1を製造するには、まず、リードフレームおよび半導体装置(半導体チップ)CPを準備する(図4のステップS1)。リードフレームは、フレーム枠と、フレーム枠に連結された複数のリードLDと、フレーム枠に複数の吊りリードを介して連結されたダイパッドDPとを、一体的に有している。ステップS1では、リードフレームを先に準備してから半導体装置CPを準備しても、半導体装置CPを先に準備してからリードフレームを準備しても、あるいはリードフレームと半導体装置CPとを同時に準備してもよい。
なお、図4にも示されるように、リードフレームを作製(製造)することにより、リードフレームを準備することができ、また、半導体装置CPを製造することにより、半導体装置CPを準備することができる。半導体装置CPの製造工程は、ウエハ・プロセスと、その後のプローブ検査(ウエハテスト)工程と、その後の裏面研削(バックグラインド)工程およびダイシング工程とにより行われるが、詳細は、後述の図11〜図22を参照して後で説明する。なお、ダイシング工程は、裏面研削工程の後に行われるが、裏面研削工程を行わずにダイシング工程を行う場合もあり得る。
次に、ダイボンディング工程を行って、リードフレームのダイパッドDP上に半導体装置CPを接合材BD1を介して搭載して接合する(図4のステップS2)。
次に、ワイヤボンディング工程を行って、半導体装置CPの複数のパッドPDとリードフレームの複数のリードLD(のインナリード部)とを複数のワイヤBWを介してそれぞれ電気的に接続する(図4のステップS3)。各ワイヤBWの一方の端部は、半導体装置CPの各パッドPD上の金属膜MEに接続され、他方の端部は、各リードLDのインナリード部の上面に接続される。ワイヤボンディングの際は、半導体装置CPは所定の温度に加熱される。
次に、モールド工程(樹脂成形工程)による樹脂封止を行って、半導体装置CPおよびそれに接続された複数のワイヤBWを封止部(封止樹脂部)MR1によって封止する(図4のステップS4)。このステップS4のモールド工程によって、半導体装置CP、ダイパッドDP、複数のリードLDのインナリード部、複数のワイヤBWおよび吊りリードを封止する封止部MR1が形成される。
次に、封止部MR1から露出しているリードLDのアウタリード部に必要に応じてめっき処理を施してから、封止部MR1の外部において、リードLDおよび吊りリードを所定の位置で切断して、リードフレームのフレーム枠から分離する(図4のステップS5)。
次に、封止部MR1から突出するリードLDのアウタリード部を折り曲げ加工(リード加工、リード成形)する(図4のステップS6)。
このようにして、図2に示される半導体装置PKG1が製造される。
次に、図3に示される半導体装置PKG2の製造工程について、図3および図5を参照しながら説明する。
半導体装置PKG2を製造するには、まず、配線基板PCおよび半導体装置(半導体チップ)CPを準備する(図5のステップS11)。この段階では、複数の配線基板PCがアレイ状に一体的に繋がっていてもよい。ステップS11では、配線基板PCを先に準備してから半導体装置CPを準備しても、半導体装置CPを先に準備してから配線基板PCを準備しても、あるいは配線基板PCと半導体装置CPとを同時に準備してもよい。
次に、ダイボンディング工程を行って、配線基板PC上に、半導体装置(半導体チップ)CPを接合材BD2を介して搭載して接合する(図5のステップS12)。
次に、ワイヤボンディング工程を行って、半導体装置CPの複数のパッドPDとその半導体装置CPが搭載された配線基板PCの複数の接続端子BLDとを、複数のワイヤBWを介してそれぞれ電気的に接続する(図5のステップS13)。各ワイヤBWの一方の端部は、半導体装置CPの各パッドPD上の金属膜MEに接続され、他方の端部は、各接続端子BLDに接続される。ワイヤボンディングの際は、半導体装置CPは所定の温度に加熱される。
次に、モールド工程(樹脂成形工程)による樹脂封止を行って、配線基板PCの上面上に半導体装置CPおよびワイヤBWを覆うように封止部(封止樹脂部)MR2を形成し、半導体装置CPおよびワイヤBWを封止部MR2によって封止する(図5のステップS14)。
次に、配線基板PCの下面の各導電性ランドDLに半田ボールBLを接続する(図5のステップS15)。
その後、複数の配線基板PCがアレイ状に一体的に繋がっている状態の場合は、複数の配線基板PCがアレイ状に一体的に繋がった配線基板母体を、切断(ダイシング)することにより、個々の配線基板PCに分割する(図5のステップS16)。この際、配線基板母体とともに、封止部MR2も一緒に切断される場合もあり得る。
このようにして、図3に示される半導体装置PKG2が製造される。
<半導体チップの内部構造について>
図6は、本実施の形態の半導体装置(半導体チップ)CPの要部断面図である。また、図7も、本実施の形態の半導体装置CPの要部断面図であり、図6と同じ断面が示されているが、図7では、層間絶縁膜IL8よりも下の構造は、図示を省略している。
本実施の形態の半導体装置CPは、半導体基板SBの主面にMISFETなどの半導体素子が形成され、その半導体基板SB上に、複数の配線層を含む多層配線構造が形成されている。以下に、本実施の形態の半導体装置の構成例について具体的に説明する。
図6に示されるように、本実施の形態の半導体装置を構成する単結晶シリコンなどからなる半導体基板SBには、MISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)などの半導体素子が形成されている。
半導体基板SBの主面には、STI(Shallow Trench Isolation)法などにより素子分離領域STが形成されており、半導体基板SBにおいて、この素子分離領域STにより規定された活性領域に、MISFET1が形成されている。素子分離領域STは、半導体基板SBに形成された溝に埋め込まれた絶縁膜からなる。
MISFET1は、半導体基板SBの主面上にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極GEと、ゲート電極GEの両側の半導体基板SB内に形成されたソース・ドレイン領域(ソースまたはドレイン用の半導体領域)SDと、を有している。ソース・ドレイン領域SDは、LDD(Lightly doped Drain)構造とすることもでき、その場合、ゲート電極GEの側壁上には、サイドウォールスペーサとも称される側壁絶縁膜(図示せず)が形成される。MISFET1としては、nチャネル型のMISFETまたはpチャネル型のMISFET、あるいは、nチャネル型のMISFETとpチャネル型のMISFETとの両方を形成することができる。なお、nチャネル型のMISFETのソース・ドレイン領域SDは、半導体基板SBのp型ウエル(図示せず)内に形成され、pチャネル型のMISFETのソース・ドレイン領域SDは、半導体基板SBのn型ウエル(図示せず)内に形成される。
なお、ここでは、半導体基板SBに形成する半導体素子として、MISFETを例に挙げて説明しているが、この他、容量素子、抵抗素子、メモリ素子、または他の構成のトランジスタなどを形成してもよい。
また、ここでは、半導体基板SBとして単結晶シリコン基板を例に挙げて説明しているが、他の形態として、半導体基板SBとして、SOI(Silicon On Insulator)基板などを用いることもできる。
半導体基板SB上には、複数の絶縁膜(層間絶縁膜)と複数の配線層とを含む配線構造(多層配線構造)が形成されている。
すなわち、半導体基板SB上に、複数の層間絶縁膜(絶縁膜)IL1,IL2,IL3,IL4,IL5,IL6,IL7が形成され、この複数の層間絶縁膜IL1,IL2,IL3,IL4,IL5,IL6,IL7に、プラグV1、ビア部V2,V3,V4,V5,V6および配線M1,M2,M3,M4,M5,M6が形成されている。そして、層間絶縁膜IL7上に層間絶縁膜IL8が形成され、この層間絶縁膜IL8上にパッドPDが形成されている。なお、層間絶縁膜IL8上に、パッドPDと同層の配線(図示せず)を形成することもできる。
具体的には、半導体基板SB上に、上記MISFET1を覆うように、層間絶縁膜IL1が形成されており、この層間絶縁膜IL1に導電性のプラグV1が埋め込まれ、プラグV1が埋め込まれた層間絶縁膜IL1上に層間絶縁膜IL2が形成され、この層間絶縁膜IL2に配線M1が埋め込まれている。そして、配線M1が埋め込まれた層間絶縁膜IL2上に、層間絶縁膜IL3が形成され、この層間絶縁膜IL3に配線M2が埋め込まれ、配線M2が埋め込まれた層間絶縁膜IL3上に、層間絶縁膜IL4が形成され、この層間絶縁膜IL4に配線M3が埋め込まれている。そして、配線M3が埋め込まれた層間絶縁膜IL4上に、層間絶縁膜IL5が形成され、この層間絶縁膜IL5に配線M4が埋め込まれ、配線M4が埋め込まれた層間絶縁膜IL5上に、層間絶縁膜IL6が形成され、この層間絶縁膜IL6に配線M5が埋め込まれている。そして、配線M5が埋め込まれた層間絶縁膜IL6上に、層間絶縁膜IL7が形成され、この層間絶縁膜IL7に配線M6が埋め込まれ、配線M6が埋め込まれた層間絶縁膜IL7上に、層間絶縁膜IL8が形成され、この層間絶縁膜IL8上にパッドPDが形成されている。層間絶縁膜IL1〜IL8のそれぞれは、単層の絶縁膜(例えば酸化シリコン膜)、または複数の絶縁膜の積層膜とすることができる。そして、層間絶縁膜IL8上に、パッドPDを覆うように絶縁膜PVが形成され、この絶縁膜PVには、パッドPDの一部を露出する開口部OPが形成されている。絶縁膜PVは、パッドPD全体を完全に覆うのではなく、パッドPDの側面と、パッドPDの上面のうち、開口部OPから露出する部分以外の領域とを、覆っている。
プラグV1は、導電体からなり、配線M1の下に配置されている。プラグV1は、配線M1と、半導体基板SBに形成された種々の半導体領域(例えばソース・ドレイン領域SD)やゲート電極GEなどとを、電気的に接続している。
ビア部V2は、導電体からなり、配線M2と一体的に形成されており、配線M2と配線M1との間に配置されて、配線M2と配線M1とを電気的に接続している。すなわち、層間絶縁膜IL3には、デュアルダマシン法を用いることにより、配線M2と、配線M2と一体的に形成されたビア部V2とが埋め込まれている。他の形態として、シングルダマシン法を用いることにより、ビア部V2と配線M2とを別々に形成することも可能であり、これは、ビア部V3,V4,V5,V6,V7についても同様である。
ビア部V3は、導電体からなり、配線M3と一体的に形成されており、配線M3と配線M2との間に配置されて、配線M3と配線M2とを電気的に接続している。すなわち、層間絶縁膜IL4には、デュアルダマシン法を用いることにより、配線M3と、配線M3と一体的に形成されたビア部V3とが埋め込まれている。
ビア部V4は、導電体からなり、配線M4と一体的に形成されており、配線M4と配線M3との間に配置されて、配線M4と配線M3とを電気的に接続している。すなわち、層間絶縁膜IL5には、デュアルダマシン法を用いることにより、配線M4と、配線M4と一体的に形成されたビア部V4とが埋め込まれている。
ビア部V5は、導電体からなり、配線M5と一体的に形成されており、配線M5と配線M4との間に配置されて、配線M5と配線M4とを電気的に接続している。すなわち、層間絶縁膜IL6には、デュアルダマシン法を用いることにより、配線M5と、配線M5と一体的に形成されたビア部V5とが埋め込まれている。
ビア部V6は、導電体からなり、配線M6と一体的に形成されており、配線M6と配線M5との間に配置されて、配線M6と配線M5とを電気的に接続している。すなわち、層間絶縁膜IL7には、デュアルダマシン法を用いることにより、配線M6と、配線M6と一体的に形成されたビア部V6とが埋め込まれている。
また、ここでは、配線M1,M2,M3,M4,M5,M6は、ダマシン法で形成したダマシン配線(埋込配線)として図示および説明したが、ダマシン配線に限定されず、配線用の導電体膜をパターニングして形成することもでき、例えばアルミニウム配線とすることもできる。
図6および図7に示されるように、層間絶縁膜IL8において、パッドPDと平面視で重なる位置に開口部(スルーホール、貫通孔)SHが形成されており、開口部SH内には、ビア部V7が形成されている(埋め込まれている)。ビア部V7は、導電体からなり、パッドPDと配線M6との間に配置されて、パッドPDと配線M6とを電気的に接続している。すなわち、層間絶縁膜IL8には、シングルダマシン法を用いることにより、ビア部V7が埋め込まれている。
なお、本実施の形態では、ビア部V7とパッドPDとを別々に形成しているが、他の形態として、ビア部V7をパッドPDと一体的に形成することも可能である。ビア部V7をパッドPDと一体的に形成する場合は、パッドPDの一部が層間絶縁膜IL8の開口部SH内を埋め込むことにより、ビア部V7が形成される。
半導体基板SB上には、複数の絶縁膜(層間絶縁膜)と複数の配線層とを含む配線構造(多層配線構造)が形成されているが、パッドPDは、半導体基板SB上に形成された配線構造に含まれる複数の配線層のうちの、最上の配線層に含まれている。また、配線M6は、配線構造に含まれる複数の配線層のうちの、最上の配線層よりも1つ下の配線層の配線である。
配線M6の厚みは、配線M1,M2,M3,M4,M5の各厚みよりも厚く、また、パッドPDの厚みは、配線M6の厚みよりも厚い。また、配線M6の幅は、配線M1,M2,M3,M4,M5の各幅よりも大きく、また、パッドPDの幅は、配線M6の幅よりも大きい。なお、配線の幅は、半導体基板SBの主面に略平行で、かつ、その配線の延在方向に略垂直な方向の幅(寸法)に対応している。また、パッドPDの幅は、パッドPDの短辺方向の寸法に対応している。また、層間絶縁膜IL7,IL8の各厚みは、層間絶縁膜IL2,IL3,IL4,IL5,IL6の各厚みよりも厚い。
なお、ここでは、半導体基板SB上に形成された配線構造に含まれる配線層の数が、パッドPDが形成された配線層を含めて合計7層の場合について説明したが、これに限定されず、半導体基板SB上に形成された配線構造に含まれる配線層の数は、種々変更可能である。但し、半導体基板SB上に形成された配線構造には、複数の配線層が含まれており、その複数の配線層のうちの最上の配線層に、パッドPDが含まれている。
図6および図7に示されるように、パッドPDは、層間絶縁膜IL8上に形成されており、層間絶縁膜IL8上に、パッドPDの一部を覆うように、絶縁膜(パッシベーション膜)PVが形成されており、パッドPDの一部は、絶縁膜PVに設けられた開口部OPから露出されている。すなわち、開口部OPは、パッドPD用の開口部であり、平面視において、開口部OPはパッドPDに内包されている。このため、開口部OPの平面寸法(平面積)は、パッドPDの平面寸法(平面積)よりも小さく、パッドPDは、開口部OPから露出される部分(すなわち平面視で開口部OPと重なる部分)と、絶縁膜PVで覆われる部分(すなわち平面視で開口部OPと重ならない部分)とを有している。
絶縁膜PVは、半導体装置(半導体チップ)CPの最上層の膜であり、表面保護膜として機能することができる。すなわち、絶縁膜PVは、パッシベーション膜である。但し、金属膜MEの一部は、絶縁膜PV上に形成されている。パッドPDと開口部OPと金属膜MEとのそれぞれの平面形状は、例えば四角形状(より特定的には矩形状)である。絶縁膜PVとしては、単層の絶縁膜、または複数の絶縁膜を積層した積層絶縁膜を用いることができる。図7には、絶縁膜PVが、絶縁膜PV1と絶縁膜PV1上の絶縁膜PV2との積層膜(積層絶縁膜)からなる場合が示されており、絶縁膜PV1は、好ましくは窒化シリコン膜であり、絶縁膜PV2は、好ましくは酸化シリコン膜である。
パッドPDは、主としてアルミニウム(Al)により形成されたアルミニウムパッドである。具体的には、図7に示されるように、パッドPDは、バリア導体膜(バリア導電膜)BR1と、バリア導体膜BR1上のAl(アルミニウム)含有導電膜AM1と、Al含有導電膜AM1上のバリア導体膜(バリア導電膜)BR2とを有する積層膜により形成されている。なお、パッドPDのうち、絶縁膜PVの下に位置する部分では、Al含有導電膜AM1上にバリア導体膜BR2が形成されているが、パッドPDのうち、絶縁膜PVの開口部OPから露出された部分では、Al含有導電膜AM1上にバリア導体膜BR2は形成されていない。これは、絶縁膜PVの開口部OPから露出された部分のバリア導体膜BR2を除去したためである。
Al含有導電膜AM1は、Al(アルミニウム)を含有する導電膜であるが、好ましくは、アルミニウム(Al)を主成分(主体)とする導電材料膜(但し金属伝導を示す導電材料膜)からなる。Al含有導電膜AM1としては、アルミニウム膜(純アルミニウム膜)を用いることができるが、これに限定されず、アルミニウム(Al)を主成分(主体)とする化合物膜または合金膜を用いることもできる。例えば、Al(アルミニウム)とSi(シリコン)との化合物膜または合金膜、あるいは、Al(アルミニウム)とCu(銅)との化合物膜または合金膜、あるいは、Al(アルミニウム)とSi(シリコン)とCu(銅)との化合物膜または合金膜を、Al含有導電膜AM1として好適に用いることができる。Al含有導電膜AM1におけるAl(アルミニウム)の組成比(含有率)は50原子%より大きい(すなわちAlリッチである)が、98原子%以上であれば、より好ましい。
バリア導体膜BR1とバリア導体膜BR2とは、いずれも導電膜(好ましくは金属伝導を示す導電膜)である。このうち、バリア導体膜BR1は、下地(例えば層間絶縁膜IL8)に対する密着性を向上させ、剥がれを防止する機能を有している。このため、バリア導体膜BR1は、下地(例えば層間絶縁膜IL8)に対する密着性と、バリア導体膜BR1上に形成するAl含有導電膜AM1に対する密着性とに優れていることが望ましい。バリア導体膜BR1としては、例えば、下から順にチタン(Ti)膜と窒化チタン(TiN)膜とチタン(Ti)膜との積層膜を好適に用いることができるが、それ以外にも、例えば、チタン(Ti)膜の単体膜、窒化チタン(TiN)膜の単体膜、あるいは、チタン(Ti)膜と窒化チタン(TiN)膜との積層膜などを、バリア導体膜BR1として用いることができる。
バリア導体膜BR2は、絶縁膜PVに対する密着性を向上させ、剥がれを防止する機能を有している。このため、バリア導体膜BR2は、下地のAl含有導電膜AM1に対する密着性と、バリア導体膜BR2に形成する絶縁膜PVに対する密着性とに優れていることが望ましい。また、バリア導体膜BR2は、フォトリソグラフィ工程における反射防止膜として機能することもできる。
バリア導体膜BR2としては、窒化チタン(TiN)膜を好適に用いることができるが、それ以外にも、例えば、チタン(Ti)膜、タンタル(Ta)膜、窒化タンタル(TaN)膜、タングステン(W)膜、窒化タングステン(WN)膜、チタンタングステン(TiW)膜またはタンタルタングステン(TaW)膜を、バリア導体膜BR2として用いることができる。
Al含有導電膜AM1は、パッドPDの主導体膜として機能することができる。Al含有導電膜AM1の厚みは、バリア導体膜BR1,BR2の各厚みよりも大きい(厚い)。パッドPDは、主としてAl含有導電膜AM1により形成されているため、アルミニウムパッドとみなすことができる。また、他の形態として、不要であれば、バリア導体膜BR1,BR2の一方または両方を省略することもできる。
パッドPDは、ビア部V7を介してパッドPDよりも下層の配線M6と電気的に接続されている。ビア部V7は、平面視において、パッドPDと重なるが、開口部OPとは重ならない位置に形成されていることが好ましい。すなわち、ビア部V7は、絶縁膜PVで覆われている部分のパッドPDの下に配置されていることが好ましい。
他の形態として、パッドPDに対してパッドPDと同層の配線を一体的に接続し、その配線を、ビア部V7と同層のビア部(層間絶縁膜IL8に埋め込まれた導電性のビア部)を介して下層の配線M6に電気的に接続することもできる。その場合、パッドPDの下にビア部V7を設ける必要はなく、また、パッドPDに接続されるパッドPDと同層の配線は、そのパッドPDと一体的に形成され、その配線の下に、ビア部V7と同層のビア部を配置すればよい。
絶縁膜PVの開口部OPから露出するパッドPD上と、開口部OPの周囲の絶縁膜PV上とにわたって、金属膜(金属層)MEが形成されている。金属膜MEは、絶縁膜PV上に位置する部分(絶縁膜PV上に乗り上げている部分)と、絶縁膜PVの開口部OPから露出するパッドPD上に位置する部分とを、一体的に有している。金属膜MEの平面寸法(平面積)は、開口部OPの平面寸法(平面積)よりも大きく、平面視において、開口部OPは、金属膜MEに内包されている。
金属膜MEは、バンプ電極ではなく、ワイヤボンディングを行う際の下地膜であり、OPM(Over Pad Metal)膜として機能し得る。このため、金属膜MEに接続用部材としての上記ワイヤBWが接合され、その金属膜MEを介して上記ワイヤBWがパッドPDに電気的に接続される(後述の図10参照)。
本実施の形態では、絶縁膜PVの開口部OPから露出するパッドPD上には、金属膜MEが形成されているため、パッドPDに対してワイヤボンディングを行うと、ワイヤBWは、パッドPD上の金属膜MEに接合(接続)されることになる。すなわち、絶縁膜PVの開口部OPから露出するパッドPD上に位置する金属膜ME(金属膜MEの第1部分MEa)に、ワイヤBWが接合(接続)される。つまり、パッドPDにワイヤBWが直接的に接合(接続)されるのではなく、パッドPD上に金属膜MEが形成されている状態で、そのパッドPD上の金属膜MEに対して、ワイヤBWが押し付けられて接合(接続)される。このため、ワイヤボンディングを行ってパッドPDにワイヤBWを電気的に接続すると、パッドPDとワイヤBWとの間には、金属膜MEが介在することになる。
ここで、金属膜MEのうち、絶縁膜PVの開口部OPから露出するパッドPD上に位置する部分を、第1部分MEaと称し、金属膜MEのうち、絶縁膜PV上に位置する部分(絶縁膜PV上に乗り上げている部分)を、第2部分MEbと称することとする(図7参照)。金属膜MEは、第1部分MEaと第2部分MEbとを一体的に有している。金属膜MEの第2部分MEbの下には絶縁膜PVが存在し、更にその下にパッドPDが存在している。一方、金属膜MEの第1部分MEaの下には、絶縁膜PVは存在しておらず、パッドPDが存在している。
金属膜MEの第2部分MEbは、絶縁膜PVの全体上に形成されているのではなく、絶縁膜PVの一部分上に形成されている。絶縁膜PV上に位置する金属膜ME(すなわち金属膜MEの第2部分MEb)と、絶縁膜PVの開口部OPから露出するパッドPD上に位置する金属膜ME(すなわち金属膜MEの第1部分MEa)とは、互いに分離されているのではなく、連続的(一体的)に形成されている。
金属膜MEは、絶縁膜PVの開口部OPから露出するパッドPDの上面と、絶縁膜PVの開口部OPの内壁(すなわち絶縁膜PVの側面)と、絶縁膜PVの上面とに、接している。金属膜MEの外周(外周側面)は、絶縁膜PV上に位置している。開口部OPから露出する部分のパッドPDでは、Al含有導電膜AM1上のバリア導体膜BR2は除去されているため、絶縁膜PVの開口部OPの底部では、パッドPDのAl含有導電膜AM1上に(Al含有導電膜AM1と接するように)、金属膜MEが形成された状態になっている。
金属膜MEは、単層の金属膜、または、複数の金属膜を積層した積層金属膜である。ここでは、図7に示されるように、金属膜MEは、金属膜(金属層)ME1と、金属膜ME1上の金属膜(金属層)ME2との積層膜(積層金属膜)からなる。金属膜ME2は、めっき膜(金属めっき膜)であり、めっき法(より特定的には電解めっき法)により形成されている。金属膜ME1は、金属膜ME2を形成する際のシード層として用いられている。金属膜ME2の厚さは、金属膜ME1の厚さよりも厚く、金属膜MEは主として金属膜ME2で構成されている。
金属膜ME2は、ワイヤボンディングによって上記ワイヤBWをパッドPDに電気的に接続する際に、そのワイヤBWが接触して接合される膜(最上層の膜)である。金属膜ME2の表面が酸化してしまうと、金属膜ME2にワイヤBWが接合されにくくなるため、金属膜ME2は、酸化しにくい金属からなることが好ましい。また、金属膜ME2は、ワイヤBWが接合されやすく、かつ、ワイヤBWの接合強度が高くなるような材料からなることが好ましい。また、金属膜ME2とワイヤBWとが反応したとしても、腐食しやすい反応物(反応生成物)が形成されないように金属膜ME2の材料を選択しておくことが好ましい。このような観点を勘案し、金属膜ME2は、好ましくは、金(Au)膜である。
金属膜ME1は、金属膜ME2を形成する際のシード層として用いられるが、金属膜ME1上に形成する金属膜ME2との密着性(接着性)が高くなるような材料からなることが好ましい。また、金属膜ME1は、下地(ここではパッドPDおよび絶縁膜PV)との密着性(接着性)が高くなるような材料からなることが好ましい。また、パッドPDを構成するアルミニウム(Al)や金属膜ME2を構成する金属に対するバリア性を有する材料からなることが好ましい。
このような観点を勘案し、金属膜ME1としては、チタン(Ti)膜、窒化チタン(TiN)膜、タンタル(Ta)膜、窒化タンタル(TaN)膜、タングステン(W)膜、窒化タングステン(WN)膜、チタンタングステン(TiW)膜およびタンタルタングステン(TaW)膜から選択された1層以上からなる単層膜または積層膜を好適に用いることができる。なお、上述した窒化チタン膜などのように金属伝導を示す金属化合物膜も、金属膜とみなすことができ、金属膜ME1としては、金属伝導を示す金属化合物膜を用いることもできる。但し、金属膜ME1がチタン(Ti)膜を含んでいることが好ましく、金属膜ME1として、チタン(Ti)膜の単層膜、または、チタン(Ti)膜と該チタン膜上のパラジウム(Pd)膜との積層膜を、特に好適に用いることができる。
図8は、本実施の形態の半導体装置(半導体チップ)CPの要部平面図であり、パッドPDおよび金属膜MEの形成領域の平面図が示されている。上記図7の断面図に示されるパッドPDおよび金属膜MEは、図8のA−A線の位置で切断した断面図にほぼ対応している。図8においては、パッドPDと金属膜MEとをそれぞれ実線で示し、絶縁膜PVの開口部OPを二点鎖線で示し、ワイヤ接合領域WAとプローブ接触領域PAとをそれぞれ破線(点線)で示してある。また、図9は、プローブ検査時に図7の金属膜MEのプローブ接触領域PAにプローブ(プローブ針、探針)PRBを接触させる様子を示す断面図であり、上記図7に対応する断面図が示されている。また、図10は、図7の金属膜MEのワイヤ接合領域WAにワイヤ(ボンディングワイヤ)BWが接合された状態を示す断面図であり、上記図7に対応する断面図が示されている。上記図7と同様に、図9および図10においても、層間絶縁膜IL8よりも下の構造は、図示を省略している。また、上記図2および図3の半導体装置PKG1,PKG2においては、図10のように金属膜MEにワイヤBWが接合されているが、図10では、封止樹脂(上記封止部MR1,MR2に対応)の図示は省略している。
図9に示されるように、プローブ検査工程においては、プローブPRBは、パッドPDではなく金属膜MEに接触し、図10に示されるように、ワイヤボンディング工程においては、上記ワイヤBWは、パッドPDではなく金属膜MEに接合する。
本実施の形態においては、金属膜MEの上面において、半導体チップ(またはダイシング前のチップ領域)の電気的特性試験(プローブ検査)時にプローブ(プローブ針、探針)が接触する領域を、プローブ接触領域PAと称することとする。プローブ検査においては、金属膜MEの上面のプローブ接触領域PAにプローブが接触してプローブ痕が形成される。このため、プローブ検査を行う前の段階では、プローブ接触領域PAは、プローブ検査でプローブが接触する予定の領域とみなすこともでき、また、プローブ検査中は、プローブ接触領域PAは、プローブが接触する領域とみなすこともでき、また、プローブ検査を行った後は、プローブ接触領域PAは、プローブ痕が形成されている領域とみなすこともできる。なお、金属膜MEの上面は、金属膜ME2の上面に対応している。
また、本実施の形態においては、金属膜MEの上面において、ワイヤ(上記ワイヤBWに対応)が接合(接続)される領域を、ワイヤ接合領域(ワイヤ接続領域)WAと称することとする。半導体パッケージを製造する際のワイヤボンディング工程(上記ステップS3,S13に対応)では、金属膜MEの上面のワイヤ接合領域WAにワイヤ(BW)が接合(接続)され、製造された半導体パッケージ(上記半導体装置PKGに対応)においては、金属膜MEのワイヤ接合領域WAにワイヤ(BW)が接合(接続)された状態となっている。このため、金属膜MEにワイヤを接合する前の段階では、ワイヤ接合領域WAは、ワイヤが接合される予定の領域とみなすこともでき、金属膜MEにワイヤを接合した後の段階では、ワイヤ接合領域WAは、ワイヤが接合された領域とみなすこともできる。
図9には、プローブ検査時に金属膜MEにプローブPRBを接触させる様子が示されており、金属膜MEの上面のプローブ接触領域PAにプローブPRBを接触させて、電気的試験(プローブ検査)を行うことができる。また、図10には、金属膜MEにワイヤBWが電気的に接続された状態が示されており、ワイヤBWは、金属膜MEの上面のワイヤ接合領域WAに接合されて電気的に接続される。
プローブ接触領域PAおよびワイヤ接合領域WAは、図7および図8に示されている。プローブ接触領域PAとワイヤ接合領域WAとは、互いに異なる平面領域であり、平面視において重なっていない。このため、プローブ検査においては、金属膜MEのプローブ接触領域PAにプローブが接触してプローブ痕が形成されるが、金属膜MEのワイヤ接合領域WAには、プローブは接触せず、プローブ痕は形成されない。また、ワイヤボンディング工程(上記ステップS3,S13に対応)においては、金属膜MEのワイヤ接合領域WAにワイヤ(上記ワイヤBWに対応)が接合されるが、金属膜MEのプローブ接触領域PAには、ワイヤ(上記ワイヤBWに対応)は接合されない。プローブ接触領域PAおよびワイヤ接合領域WAのそれぞれは、平面視において金属膜MEに内包されており、また、平面視においてパッドPDに内包されている。
なお、プローブ接触領域PAとワイヤ接合領域WAとを互いに異なる平面領域にしたのは、次のような理由からである。すなわち、プローブ検査では、金属膜MEの上面のプローブ接触領域PAにプローブを押し当てて、電気的な検査を行う。このため、プローブ検査を行うと、金属膜MEのプローブ接触領域PAにプローブ痕が形成されることになる。金属膜MEの上面において、プローブ痕が形成された領域は、平坦性が低下している。このため、金属膜MEの上面においてプローブ痕が形成されている領域にワイヤボンディング工程でワイヤ(BW)を接合しようとすると、ワイヤ(BW)の接合強度が低下する虞がある。このため、ワイヤ(BW)は、金属膜MEの上面においてプローブ痕が形成されていない領域に接合することが望ましく、それを可能とするために、本実施の形態では、プローブ接触領域PAとワイヤ接合領域WAとを互いに異なる平面領域としている。これにより、プローブ検査では、金属膜MEのプローブ接触領域PAにプローブが接触してプローブ痕が形成されるが、ワイヤボンディング工程では、プローブ痕が形成されていないワイヤ接合領域WAにワイヤ(BW)を接合することができる。従って、ワイヤ(BW)の接合強度を向上させることができるため、ワイヤ(BW)の接続の信頼性を向上させることができ、ひいては半導体パッケージの信頼性を向上させることができる。
本実施の形態では、平面視において、ワイヤ接合領域WAは、絶縁膜PVとは重なっておらず、絶縁膜PVの開口部OPと重なっており、絶縁膜PVの開口部OPに内包されている。すなわち、金属膜MEの第1部分MEaにワイヤ接合領域WAが存在しており、金属膜MEの第1部分MEaにワイヤBWが接合される。このため、ワイヤ接合領域WAの下方には、金属膜MEとその下のパッドPDとが配置されているが、絶縁膜PVは配置されておらず、ワイヤ接合領域WAの下方においては、金属膜MEとパッドPDとの間に絶縁膜PVは介在していない。つまり、平面視において、ワイヤ接合領域WA全体が、金属膜MEおよびパッドPDに重なっているが、絶縁膜PVにはワイヤ接合領域WAは重なっていない。
また、本実施の形態では、平面視において、プローブ接触領域PAは、絶縁膜PVの開口部OPとは重なっておらず、絶縁膜PVと重なっており、絶縁膜PVに内包されている。すなわち、金属膜MEの第2部分MEbにプローブ接触領域PAが存在しており、金属膜MEの第2部分MEbに、プローブ検査でプローブが接触してプローブ痕が形成される。このため、プローブ接触領域PAの下方には、金属膜MEとその下の絶縁膜PVとその下のパッドPDとが配置されており、プローブ接触領域PAの下方においては、金属膜MEとパッドPDとの間に絶縁膜PVが介在している。つまり、平面視において、プローブ接触領域PA全体が、金属膜ME、絶縁膜PVおよびパッドPDに重なっている。
このように、本実施の形態では、プローブ検査では、金属膜MEのうち、絶縁膜PV上に位置する第2部分MEbにプローブが接触してプローブ痕が形成され、ワイヤボンディング工程では、金属膜MEのうち、絶縁膜PVの開口部OPから露出するパッドPD上に位置する第1部分MEaに、ワイヤBWが接合される。
図8には、金属膜MEおよびパッドPDの各平面形状が長方形の場合が示されており、金属膜MEの長辺方向(図8の横方向)に、プローブ接触領域PAとワイヤ接合領域WAとが並んでいる。金属膜MEの長辺方向は、例えば、半導体装置CPの上面に略平行で、かつ、半導体装置CPの上面の辺(半導体装置CPの上面の外周を構成する辺)に略垂直な方向である。また、金属膜MEの長辺方向とパッドPDの長辺方向とは、互いに略平行である。また、図8では、金属膜MEの平面寸法(平面積)は、パッドPDの平面寸法(平面積)よりも若干小さく、平面視において金属膜MEはパッドPDに内包されている場合が示されているが、他の形態として、平面視において金属膜MEの一部がパッドPDからはみ出す場合もあり得る。
寸法の一例を以下に記載するが、これに限定されるものではない。金属膜MEの長辺(図8の横方向の寸法)は、例えば90〜115μmであり、金属膜MEの短辺(図8の縦方向の寸法)は、例えば50〜60μmである。また、また、パッドPDの長辺(図8の横方向の寸法)は、例えば105〜130μmであり、パッドPDの短辺(図8の縦方向の寸法)は、例えば55〜65μmである。また、開口部OPの平面形状は、好ましくは長方形または正方形であるが、各辺の長さは、例えば45〜55μmである。ワイヤ接合領域WAは、例えば直径35〜45μmの略円形状の領域であり、プローブ接触領域PAは、例えば直径7〜12μm程度の略円形状の領域である。また、プローブ検査で用いるプローブの形状によっては、プローブ接触領域PAの平面形状は、円形状以外にもなり得る。
<半導体装置の製造工程について>
本実施の形態の半導体装置CPの製造工程について、図11〜図22を参照して説明する。図11〜図22は、本実施の形態の半導体装置CPの製造工程中の要部断面図である。
まず、単結晶シリコンなどからなる半導体基板(半導体ウエハ)SBを準備してから、半導体基板SBに、周知の半導体製造技術を用いて、MISFETなどの半導体素子を形成する。例えば、図11に示されるように、半導体基板SBにSTI法を用いて素子分離領域STを形成し、半導体基板SBにイオン注入法を用いてウエル領域(図示せず)を形成し、半導体基板SB(ウエル領域)上にゲート絶縁膜を介してゲート電極GEを形成し、半導体基板SB(ウエル領域)にイオン注入法を用いてソース・ドレイン領域SDを形成する。これにより、半導体基板SBにMISFET1が形成される。
次に、図12に示されるように、半導体基板SB上に、MISFET1を覆うように、層間絶縁膜IL1を形成し、フォトリソグラフィ技術およびドライエッチング技術を用いて層間絶縁膜IL1にコンタクトホールを形成し、そのコンタクトホール内に導電膜を埋め込むことでプラグV1を形成する。
次に、図13に示されるように、プラグV1が埋め込まれた層間絶縁膜IL1上に層間絶縁膜IL2を形成してから、層間絶縁膜IL2にシングルダマシン技術を用いて配線M1を埋め込む。それから、配線M1が埋め込まれた層間絶縁膜IL2上に層間絶縁膜IL3を形成してから、層間絶縁膜IL3にデュアルダマシン技術を用いて配線M2およびビア部V2を埋め込む。それから、配線M2が埋め込まれた層間絶縁膜IL3上に層間絶縁膜IL4を形成してから、層間絶縁膜IL4にデュアルダマシン技術を用いて配線M3およびビア部V3を埋め込む。それから、配線M3が埋め込まれた層間絶縁膜IL4上に層間絶縁膜IL5を形成してから、層間絶縁膜IL5にデュアルダマシン技術を用いて配線M4およびビア部V4を埋め込む。それから、配線M4が埋め込まれた層間絶縁膜IL5上に層間絶縁膜IL6を形成してから、層間絶縁膜IL6にデュアルダマシン技術を用いて配線M5およびビア部V5を埋め込む。それから、配線M5が埋め込まれた層間絶縁膜IL6上に層間絶縁膜IL7を形成してから、層間絶縁膜IL7にデュアルダマシン技術を用いて配線M6およびビア部V6を埋め込む。それから、配線M6が埋め込まれた層間絶縁膜IL7上に、層間絶縁膜IL8を形成する。層間絶縁膜IL7,IL8の各厚みは、層間絶縁膜IL2,IL3,IL4,IL5,IL6の各厚みよりも厚い。
次に、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、層間絶縁膜IL8に開口部SHを形成する。層間絶縁膜IL8に開口部SHを形成すると、開口部SHの底部では、配線M6の上面が露出される。
次に、層間絶縁膜IL8上に、開口部SH内を埋めるようにビア部V7用の導電膜を形成してから、CMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械的研磨)法またはエッチバック法などを用いて開口部SHの外部の導電膜(ビア部V7用の導電膜)を除去し、開口部SH内に導電膜(ビア部V7用の導電膜)を残す。これにより、開口部SH内に埋め込まれた導電膜からなるビア部V7を形成することができる。
層間絶縁膜IL2〜IL8としては、例えば酸化シリコン膜などを用いることができるが、低誘電率膜(Low−k膜)を用いることも可能である。ここで、低誘電率膜は、その比誘電率が酸化シリコン(SiO2)の比誘電率(=3.8〜4.3)よりも低い絶縁膜をいい、特に、比誘電率が3.3よりも低い絶縁膜をいう。
次に、ビア部V7が埋め込まれた層間絶縁膜IL8上に、図14に示されるように、バリア導体膜BR1と、Al含有導電膜AM1と、バリア導体膜BR2とを順に形成することにより、バリア導体膜BR1と、バリア導体膜BR1上のAl含有導電膜AM1と、Al含有導電膜AM1上のバリア導体膜BR2との積層膜SMを形成する。バリア導体膜BR1とAl含有導電膜AM1とバリア導体膜BR2とは、それぞれスパッタリング法などを用いて形成することができる。なお、図14および後述の図15〜図22においては、図面の簡略化のために、層間絶縁膜IL8よりも下の構造は、図示を省略している。
次に、図15に示されるように、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、積層膜SMをパターニングすることにより、パッドPDを形成する。すなわち、積層膜SM上にフォトリソグラフィ技術を用いてフォトレジストパターン(図示せず)を形成してから、そのフォトレジストパターンをエッチングマスクとして用いて積層膜SMをエッチングすることにより、積層膜SMがパターニングされて、パターニングされた積層膜SMからなるパッドPDが形成される。その後、そのフォトレジストパターンは除去し、図15にはこの段階が示されている。この段階では、パッドPD全体が、バリア導体膜BR1と、バリア導体膜BR1上のAl含有導電膜AM1と、Al含有導電膜AM1上のバリア導体膜BR2との積層膜からなる。なお、積層膜SMをパターニングする際に、パッドPDだけでなく、パッドPDと同層の配線を形成することもでき、その場合、パッドPDと同層の配線は、層間絶縁膜IL8上に形成される。
また、ここでは、ビア部V7とパッドPDとを別々に形成する場合について図示および説明したが、他の形態として、ビア部V7をパッドPDと一体的に形成することも可能である。その場合は、ビア部V7を形成していない状態で、開口部SH内を含む層間絶縁膜IL8上に積層膜SMを形成してから、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、積層膜SMをパターニングすることにより、パッドPDを形成する。これにより、パターニングされた積層膜SMにより、パッドPDとビア部V7とが一体的に形成されることになる。
次に、図16に示されるように、層間絶縁膜IL8上に、パッドPDを覆うように、絶縁膜PVを形成する。絶縁膜PVとしては、単層の絶縁膜、または複数の絶縁膜を積層した積層絶縁膜を用いることができる。例えば、酸化シリコン膜または窒化シリコン膜あるいはそれらの積層膜を、絶縁膜PVとして用いることができる。また、絶縁膜PVとして、ポリイミド樹脂などのような樹脂膜(有機系絶縁膜)を用いることもできる。図16には、絶縁膜PVが、絶縁膜PV1と絶縁膜PV1上の絶縁膜PV2との積層膜(積層絶縁膜)からなる場合が示されており、絶縁膜PV1は、好ましくは窒化シリコン膜であり、絶縁膜PV2は、好ましくは酸化シリコン膜である。
次に、図17に示されるように、絶縁膜PVに開口部OPを形成する。例えば、絶縁膜PV上に、フォトリソグラフィ技術を用いてフォトレジストパターン(図示せず)を形成してから、そのフォトレジストパターンをエッチングマスクとして用いて、絶縁膜PVをエッチングすることにより、絶縁膜PVに開口部OPを形成することができる。その後、フォトレジストパターンは除去し、図17には、この段階が示されている。平面視において、絶縁膜PVの開口部OPは、パッドPDに内包されている。
絶縁膜PVに開口部OPを形成するエッチング工程においては、絶縁膜PVをエッチングすることにより絶縁膜PVに開口部OPを形成して開口部OPからパッドPDのバリア導体膜BR2を露出させてから、更に、開口部OPから露出するバリア導体膜BR2をエッチングによって除去し、開口部OPからパッドPDのAl含有導電膜AM1を露出させることができる。つまり、開口部OPに平面視で重なる領域では、絶縁膜PVだけでなく、パッドPDを構成していたバリア導体膜BR2もエッチングされて除去されるため、パッドPDを構成するAl含有導電膜AM1の上面が露出されることになる。一方、開口部OPを形成した後も絶縁膜PVで覆われている領域では、バリア導体膜BR2は除去されずに、残存している。
次に、図18に示されるように、開口部OPの側壁上と開口部OPから露出されるパッドPD(Al含有導電膜AM1)上とを含む絶縁膜PV上に、金属膜ME1を形成する。金属膜ME1は、上述した材料からなり、例えば、チタン(Ti)膜の単層膜、または、チタン(Ti)膜と該チタン膜上のパラジウム(Pd)膜との積層膜を、金属膜ME1として好適に用いることができる。金属膜ME1は、例えば無電解めっき法またはスパッタリング法などを用いて形成することができる。金属膜ME1を形成すると、開口部OPから露出されるパッドPDの上面は、金属膜ME1で覆われて、その金属膜ME1に接した状態になる。
次に、図19に示されるように、金属膜ME1上にフォトリソグラフィ技術を用いてフォトレジスト層(フォトレジストパターン)RP1を形成する。フォトレジスト層RP1は、金属膜ME形成予定領域に開口部OP1を有している。
フォトレジスト層RP1の開口部OP1の平面寸法(平面積)は、絶縁膜PVの開口部OPの平面寸法(平面積)よりも大きく、平面視において、フォトレジスト層RP1の開口部OP1は、絶縁膜PVの開口部OPを内包している。このため、絶縁膜PVの開口部OPの側壁(内壁)は、平面視において、フォトレジスト層RP1の開口部OP1の内側に位置しており、フォトレジスト層RP1の開口部OP1からは、パッドPD上に位置する部分の金属膜ME1だけでなく、絶縁膜PV上に位置する部分の金属膜ME1も露出されている。
次に、図20に示されるように、めっき法を用いて、フォトレジスト層RP1の開口部OP1から露出される金属膜ME1上に、金属膜ME2を形成する。このため、金属膜ME2は、めっき層である。金属膜ME2を形成するためのめっき法としては、電解めっき法を用いることが好ましい。金属膜ME1は、金属膜ME2を電解めっき法で形成する際に、シード層(給電用の導体層)として用いることができる。金属膜ME2は、電解めっき法で形成されるため、フォトレジスト層RP1の開口部OP1から露出される部分の金属膜ME1上に、選択的に形成される。このため、金属膜ME2は、フォトレジスト層RP1の開口部OP1内に選択的に形成される。金属膜ME2は、上述した材料からなり、金(Au)膜を、金属膜ME2として好適に用いることができる。
次に、図21に示されるように、フォトレジスト層RP1を除去する。それから、図22に示されるように、金属膜ME2で覆われずに露出する部分の金属膜ME1を、エッチングなどにより除去する。これにより、金属膜ME2で覆われずに露出する部分の金属膜ME1は除去されるが、金属膜ME2で覆われた部分の金属膜ME1、すなわち金属膜ME2の下に位置する部分の金属膜ME1は、除去されずに残存する。
このようにして、図22に示されるように、金属膜MEを形成することができる。金属膜MEは、金属膜ME2と、金属膜ME2の下の金属膜ME1とにより、形成されている。金属膜ME2の厚さに比べて、金属膜ME1の厚さは薄いため、金属膜MEは、主として金属膜ME2により形成されている。
また、ここでは、フォトレジスト層RP1の開口部OP1内に金属膜ME2を選択的に形成する場合について説明した。他の形態として、金属膜ME1の形成後、フォトレジスト層RP1を形成することなく、金属膜ME1の上面全体上に金属膜ME2を形成し、その後、金属膜ME1と金属膜ME2との積層膜を、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いてパターニングすることにより、金属膜MEを形成することもできる。
このように、図11〜図22のようにして、半導体基板SBに対してウエハ・プロセスを施す。ウエハ・プロセスは、前工程とも呼ばれる。ここでウエハ・プロセスは、一般的に、半導体ウエハ(半導体基板SB)の主面上に種々の素子(MISFETなど)や配線層(ここでは配線M1〜M6)およびパッド電極(ここではパッドPD)を形成し、表面保護膜(ここでは絶縁膜PV)を形成した後、半導体ウエハに形成された複数のチップ領域の各々の電気的試験をプローブ等により行える状態にするまでの工程を言う。半導体ウエハの各チップ領域は、半導体ウエハにおいて、そこから1つの半導体チップ(ここでは半導体装置CP)が取得される領域に対応している。
次に、パッドPDに接続された金属膜MEを利用して、プローブ検査(プローブテスト、ウエハテスト)を行うことにより、半導体ウエハ(半導体基板SB)の各チップ領域の電気的試験を行う。具体的には、半導体ウエハ(半導体基板SB)の各チップ領域において、上記図9に示されるように、金属膜MEのプローブ接触領域PAに検査(テスト)用のプローブPRBを押し当てて各チップ領域の電気的検査(電気的試験)を行う。つまり、パッドPDにプローブPRBを直接的に接触させるのではなく、金属膜ME(プローブ接触領域PA)にプローブPRBを接触させ、その金属膜MEを介してプローブPRBをパッドPDに電気的に接続させて、各チップ領域の電気的検査(電気的試験)を行う。このプローブ検査の結果により、半導体ウエハ(半導体基板SB)の各チップ領域が良品であるか不良品であるかを選別したり、あるいは、プローブ検査の測定結果のデータを各製造工程にフィードバックすることにより、歩留まり向上や信頼性向上に役立てることができる。なお、半導体ウエハの各チップ領域は、半導体ウエハにおいて、そこから1つの半導体チップ(半導体装置CPに相当する半導体チップ)が取得される領域に対応している。
その後、必要に応じて半導体基板SBの裏面側を研削または研磨して半導体基板SBの厚みを薄くしてから(裏面研削工程)、半導体基板SBを半導体基板SB上の積層構造体とともに、ダイシング(切断)する(ダイシング工程)。この際、半導体基板SBと半導体基板SB上の積層構造体は、ダイシングブレード(図示せず)によって、スクライブ領域に沿ってダイシング(切断)される。これにより、半導体基板SBと半導体基板SB上の積層構造体は、複数の半導体チップに分割(個片化)される。
このようにして、半導体装置(半導体チップ)CPを製造することができる。
<検討例について>
図23〜図26を参照して、本発明者が検討した検討例の半導体装置(半導体チップ)CP100について説明する。図23は、本発明者が検討した検討例の半導体装置CP100の要部断面図であり、本実施の形態の上記図7に相当するものである。また、図24は、プローブ検査時に図23の金属膜ME100のプローブ接触領域PA100にプローブPRBを接触させる様子を示す断面図であり、上記図9に相当するものである。また、図25は、図23の金属膜ME100のワイヤ接合領域WA100にワイヤBWが接合された状態を示す断面図であり、上記図10に相当するものである。上記図7、図9および図10と同様に、図23〜図25においても、層間絶縁膜IL8よりも下の構造は、図示を省略している。また、図26は、検討例の半導体装置CP100の要部平面図であり、上記図8に相当するものである。図23〜図25の断面図に示されるパッドPD100および金属膜ME100は、図26のB−B線の位置で切断した断面図にほぼ対応している。
検討例の半導体装置CP100においては、上記パッドPDに相当するパッドPD100の平面寸法(平面積)は、上記パッドPDとほぼ同程度であるが、パッドPD100を露出する絶縁膜PV100の開口部OP100の平面寸法は、上記絶縁膜PVの上記開口部OPの平面寸法よりもかなり大きく、パッドPD100の大部分が、絶縁膜PV100の開口部OP100から露出されている。絶縁膜PV100は、絶縁膜PVに相当するものであり、例えば、上記絶縁膜PV1に相当する絶縁膜PV101と、上記絶縁膜PV2に相当する絶縁膜PV102との積層膜からなる。
検討例の半導体装置CP100において、絶縁膜PV100の開口部OP100から露出するパッドPD100上には、上記金属膜MEに相当する金属膜ME100が形成されている。金属膜ME100は、上記金属膜ME1に相当する金属膜ME101と、該金属膜ME101上に形成され、上記金属膜ME2に相当する金属膜ME102との積層膜からなる。金属膜ME100は、開口部OP100の周囲において、絶縁膜PV100上に若干乗り上げているが、絶縁膜PV100上に位置する部分の金属膜ME100の平面寸法は、絶縁膜PV上に位置する部分の上記金属膜MEの平面寸法よりもかなり小さい。
本実施の形態の半導体装置CPでは、上述したように、ワイヤ接合領域WAは、絶縁膜PVの開口部OPに内包されているが、プローブ接触領域PAは、絶縁膜PVの開口部OPとは重なっておらず、絶縁膜PVと重なっていた。すなわち、本実施の形態の半導体装置CPでは、上記図10に示されるように、絶縁膜PVの開口部OPから露出するパッドPD上に位置する部分の金属膜MEに、ワイヤBWが接合され、かつ、上記図9に示されるように、絶縁膜PV上に位置する部分の金属膜MEに、プローブ検査でプローブPRBが接触してプローブ痕が形成される。
本実施の形態の半導体装置CPとは異なり、検討例の半導体装置CP100では、上記ワイヤ接合領域WAに相当するワイヤ接合領域WA100と、上記プローブ接触領域PAに相当するプローブ接触領域PA100との両方が、絶縁膜PV100の開口部OP100に内包されている。
すなわち、検討例の半導体装置CP100の場合は、図24に示されるように、絶縁膜PV100の開口部OP100から露出するパッドPD100上に位置する部分の金属膜ME100に、プローブ検査工程でプローブPRBが接触してプローブ痕が形成される。そして、検討例の半導体装置CP100の場合は、図25に示されるように、絶縁膜PV100の開口部OP100から露出するパッドPD100上に位置する部分の金属膜ME100に、ワイヤボンディング工程でワイヤBWが接合される。
本発明者が検討したところ、図23〜図26の検討例の場合は、次のような課題が生じることが分かった。
すなわち、プローブ検査工程においては、プローブPRBを金属膜ME,ME100のプローブ接触領域PA,PA100に押し当てるため、このプローブPRBによって金属膜ME,ME100のプローブ接触領域PA,PA100に強い外力(圧力)が印加されてしまう。検討例の半導体装置CP100の場合は、金属膜ME100のプローブ接触領域PA100に印加された外力(圧力)が、金属膜ME100からその下のパッドPD100に伝わり、パッドPD100が変形してしまう虞があり、更に、パッドPD100の下の絶縁膜(ここでは層間絶縁膜IL8)にも外力(圧力)が伝わって、パッドPD100の下の絶縁膜に悪影響を及ぼす虞もある。例えば、パッドPD100の下の絶縁膜(層間絶縁膜IL8)にクラックが生じてしまう虞がある。パッドPD100の下の絶縁膜(層間絶縁膜IL8)にクラックが生じてしまうと、本来は絶縁しているパッドPD100と配線M6との間の導通が懸念されるため、半導体装置の信頼性の低下につながる虞がある(クラックに起因した導通は絶縁関係にある各配線層間でも防ぐ必要がある)。他にも、そのクラックから水分が侵入するなどして、半導体装置の信頼性を低下させる虞がある。また、半導体パッケージを製造した後の熱ストレスにより、そのクラックを起点としてパッドPD100が剥離するなどして、半導体装置の信頼性を低下させる虞がある。また、パッドPD100が変形してしまうことも、半導体装置の信頼性の低下につながる虞がある。
このため、半導体装置の信頼性を向上させるためには、プローブ検査においてパッドに接続されている金属膜にプローブを接触させても、パッドやパッドの下の絶縁膜に悪影響が生じないようにすることが望まれる。
<主要な特徴と効果について>
本実施の形態の半導体装置CPは、半導体基板SBと、半導体基板SB上に形成された層間絶縁膜IL8(第1絶縁膜)と、層間絶縁膜IL8上に形成されたパッドPDと、層間絶縁膜IL8上に、パッドPDを覆うように形成された絶縁膜PV(第2絶縁膜)と、絶縁膜PVに形成され、パッドPDの一部を露出する開口部OPと、を有している。本実施の形態の半導体装置CPは、開口部OPから露出するパッドPD上と絶縁膜PV上とに形成されかつパッドPDに電気的に接続された金属膜MEを、更に有している。金属膜MEは、開口部OPから露出するパッドPD上に位置する第1部分MEaと、絶縁膜PV上に位置する第2部分MEbとを、一体的に有している。
本実施の形態の主要な特徴のうちの一つは、金属膜MEの上面は、ワイヤを接合するためのワイヤ接合領域WA(第1領域)と、プローブを接触させるためのプローブ接触領域PA(第2領域)とを有しており、ワイヤ接合領域WAは、金属膜MEの第1部分MEaに位置し、プローブ接触領域PAは、金属膜MEの第2部分MEbに位置していることである。これにより、プローブ検査時にプローブから金属膜MEのプローブ接触領域PAに印加された外力(圧力)が、パッドPDやパッドPDよりも下層の絶縁膜に悪影響を及ぼすのを抑制または防止でき、半導体装置の信頼性を向上させることができる。以下、これについて、具体的に説明する。
上記図23〜図26の検討例の場合は、ワイヤ接合領域WA100だけでなくプローブ接触領域PA100も、開口部OP100から露出するパッドPD100上の金属膜ME100に位置している。このため、プローブ検査時に、プローブPRBから金属膜ME100のプローブ接触領域PA100に印加された外力(圧力)が、金属膜ME100からその下のパッドPD100に伝わりやすく、更に、パッドPD100の下の絶縁膜にも伝わりやすいため、パッドPD100やパッドPD100の下の絶縁膜に悪影響を及ぼす虞がある。
それに対して、本実施の形態では、金属膜MEは、絶縁膜PVの開口部OPから露出するパッドPD上に位置する第1部分MEaと、絶縁膜PV上に位置する第2部分MEbとを、一体的に有しており、プローブ接触領域PAは、金属膜MEの第2部分MEbに位置している。このため、プローブ接触領域PAの下方には、金属膜ME、絶縁膜PV、パッドPDおよび層間絶縁膜IL8が、この順で存在しており、プローブ接触領域PAの下方においては、パッドPDと金属膜MEとの間に絶縁膜PVが介在している。このため、プローブ検査時に、プローブPRBから金属膜MEのプローブ接触領域PAに印加された外力(圧力)は、金属膜MEからその下の絶縁膜PVに伝わるが、この絶縁膜PVである程度緩和または遮蔽されてから、パッドPDに伝わることになる。絶縁膜PVで緩和または遮蔽された分、プローブ接触領域PAの下方のパッドPDに伝わる外力(圧力)は小さくなり、パッドPDの下の絶縁膜(ここでは層間絶縁膜IL8)に伝わる外力(圧力)は更に小さくなる。
つまり、本実施の形態と上記検討例とで、プローブ検査時に、プローブPRBから金属膜ME,ME100のプローブ接触領域PA,PA100に印加された外力(圧力)が同じであると仮定すると、上記検討例よりも本実施の形態の方が、絶縁膜PVで外力(圧力)が緩和または遮蔽される分、パッドやその下の層間絶縁膜IL8に伝わる外力(圧力)は小さくなる。
このため、本実施の形態では、プローブ検査時に、プローブPRBから金属膜MEのプローブ接触領域PAに印加された外力(圧力)が、パッドPDや、パッドPDよりも下層の絶縁膜に悪影響を及ぼすのを抑制または防止することができる。例えば、パッドPDの変形を抑制または防止することができ、また、パッドPDの下の絶縁膜(層間絶縁膜IL8)にクラックが生じてしまうのを抑制または防止することができる。従って、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
また、上記検討例において、プローブ検査時にプローブPRBからの外力(圧力)が、パッドPD100の下の層間絶縁膜IL8に悪影響を及ぼすのを防ぐことを目的として、パッドPD100や金属膜ME100の厚さを厚くすることも考えられる。パッドPD100や金属膜ME100の厚さを厚くすれば、プローブ検査時にプローブPRBから金属膜ME100のプローブ接触領域PA100に印加された外力(圧力)は、金属膜ME100やパッドPD100で緩和されやすくなるため、パッドPD100の下の層間絶縁膜IL8に伝わりにくくなる。
しかしながら、上記検討例において、パッドPD100の厚さを厚くすることは、半導体パッケージを製造する際のモールド工程(上記ステップS4,S14に対応)において、封止樹脂の硬化段階(冷却段階)にパッドPD100が変形しやすくなり、パッドPD100の変形に付随して絶縁膜PV100にクラックが発生しやすくなる。このため、上記検討例において、パッドPD100の厚さをあまり厚くすることは、得策ではない。
また、上記検討例において、金属膜ME100の厚さを厚くすることは、金属膜ME100の厚さのばらつき(設計値からのずれ)を増加させる虞がある。しかしながら、ワイヤボンディング工程の条件は、ワイヤBWを接続する金属膜ME100の厚さに応じて設定する必要があるため、金属膜ME100の厚さは設計値からできるだけずれないようにすることが望ましい。また、金属膜ME100の厚さを厚くすることは、半導体装置の製造コストの増加につながる虞があり、特に、金属膜ME100が金膜などの貴金属膜を含む場合には、製造コストの増加への影響が大きい。このため、上記検討例において、金属膜ME100の厚さをあまり厚くすることは、得策ではない。
それに対して、本実施の形態では、プローブ接触領域PAの下方において、金属膜MEとパッドPDとの間に絶縁膜PVを介在させている。このため、上記検討例に比べて、本実施の形態の方が、絶縁膜PVの厚さの分だけ、金属膜MEの上面のプローブ接触領域PAから、パッドPDの下の層間絶縁膜IL8の上面までの距離を大きくすることができる。つまり、本実施の形態では、パッドPDや金属膜MEの厚さを厚くしなくとも、プローブ接触領域PAの下方に絶縁膜PVを存在させていることで、プローブPRBを金属膜MEのプローブ接触領域PAに押し当てた際の、プローブPRBの先端からパッドPDの下の層間絶縁膜IL8の上面までの距離を大きくすることができる。これにより、パッドPDや金属膜MEの厚さを厚くしなくとも、プローブ検査時にプローブPRBから金属膜MEのプローブ接触領域PAに印加された外力(圧力)は、パッドPDの下の層間絶縁膜IL8に伝わりにくくなるため、パッドPDの下の層間絶縁膜IL8に悪影響が生じるのを抑制または防止することができる。従って、パッドPDや金属膜MEの厚さを厚くし過ぎた場合に発生し得る上述した悪影響を回避しながら、プローブ検査時にパッドPDの下の層間絶縁膜IL8にクラックなどが発生するのを防止することができる。
また、本実施の形態では、ワイヤ接合領域WAは、金属膜MEのうち、絶縁膜PV上の第2部分MEbではなく、絶縁膜PVの開口部OPから露出するパッドPD上の第1部分MEaに位置している。本実施の形態とは異なり、金属膜MEのうち、絶縁膜PV上に位置する第2部分MEbにワイヤBWを接合した場合には、ワイヤBWの下方において、金属膜MEとパッドPDとの間に絶縁膜PVが介在していることになるため、ワイヤBWからパッドPDまでの導電経路が長くなってしまい、ワイヤBWとパッドPDとの間の抵抗(電気抵抗)が増加してしまう。それに対して、本実施の形態では、金属膜MEのうち、絶縁膜PVの開口部OPから露出するパッドPD上に位置する第1部分MEaにワイヤBWを接合しているため、ワイヤBWからパッドPDまでの導電経路を短くすることができ、ワイヤBWとパッドPDとの間の抵抗(電気抵抗)を抑制することができる。従って、半導体装置の性能を向上させることができる。
一方、本実施の形態では、プローブ検査時に、金属膜MEのうち、絶縁膜PV上の第2部分MEbにプローブPRBを接触させるため、プローブPRBからパッドPDまでの抵抗は増加するが、これは、半導体装置CPの実際の使用時には影響を与えないため、問題にはならずに済む。製造された半導体装置CPを実際に使用する際には、絶縁膜PV上の第2部分MEbは、信号の導電経路として機能する必要はなく、信号の導電経路、すなわちワイヤBWとパッドPDとの間の導電経路として機能するのは、金属膜MEの第1部分MEaである。
このように、本実施の形態では、絶縁膜PVの開口部OPから露出するパッドPD上と絶縁膜PV上とに金属膜MEを形成し、この金属膜MEのうち、絶縁膜PV上に位置する第2部分MEbにプローブ検査でプローブPRBを接触させ、開口部OPから露出するパッドPD上に位置する第1部分MEaにワイヤボンディング工程でワイヤBWを接合する。これにより、ワイヤBWとパッドPDとを金属膜MEを介して低抵抗で電気的に接続することができるとともに、プローブ検査時にプローブPRBからの外力(圧力)が、パッドPDやパッドPDの下の層間絶縁膜IL8に悪影響を及ぼすのを防ぐことができる。
また、本実施の形態の半導体装置CPの製造工程は、上記検討例の半導体装置CP100の製造工程に比べて、製造工程数を増加させなくとも済むため、半導体装置の製造工程数を抑制することができ、また、半導体装置の製造コストを抑制することができる。
また、金属膜MEの下に存在する絶縁膜PVは、プローブ検査時にプローブPRBから金属膜MEのプローブ接触領域PAに印加された外力(圧力)が、パッドPDやパッドPDの下の層間絶縁膜IL8に伝わるのを抑制または遮蔽する作用を有しているが、この作用の大きさは、絶縁膜PVの材料によって変化し得る。このため、この作用が大きくなるように絶縁膜PVの材料を選択すれば、より好ましく、この観点では、絶縁膜PVは、硬い材料膜を含んでいることが好ましい。
このため、絶縁膜PVは、無機絶縁膜を含むことが好ましく、すなわち、無機絶縁膜を含む単層膜または積層膜であることが好ましい。言い換えると、絶縁膜PVは、無機絶縁膜であるか、あるいは、無機絶縁膜を含む積層膜であることが好ましい。無機絶縁膜は、比較的硬い材料膜であるため、外力(圧力)の伝達を抑制または遮蔽する作用が大きい。絶縁膜PVが、無機絶縁膜を含むことにより、プローブ検査時にプローブPRBから金属膜MEのプローブ接触領域PAに印加された外力(圧力)が、パッドPDやパッドPDの下の層間絶縁膜IL8に伝わるのを、より的確に抑制することができ、パッドPDの変形やパッドPDの下の層間絶縁膜IL8のクラックなどが生じるのを、より的確に抑制または防止することができる。
また、無機絶縁膜のなかでも、窒化シリコン膜は特に硬いため、外力(圧力)の伝達を抑制または遮蔽する作用が特に大きい。このため、絶縁膜PVは、窒化シリコン膜を含むことが更に好ましく、すなわち、窒化シリコン膜を含む単層膜または積層膜であることが更に好ましい。言い換えると、絶縁膜PVは、窒化シリコン膜であるか、あるいは、窒化シリコン膜を含む積層膜であることが、更に好ましい。絶縁膜PVが、窒化シリコン膜を含むことにより、プローブ検査時にプローブPRBから金属膜MEのプローブ接触領域PAに印加された外力(圧力)が、パッドPDやパッドPDの下の層間絶縁膜IL8に伝わるのを、更に的確に抑制することができ、パッドPDの変形やパッドPDの下の層間絶縁膜IL8のクラックなどが生じるのを、更に的確に抑制または防止することができる。
絶縁膜PVとしては、窒化シリコン膜と該窒化シリコン膜上の酸化シリコン膜との積層膜を、特に好適に用いることができる。この場合、図7において、絶縁膜PVは、窒化シリコン膜からなる絶縁膜PV1と、絶縁膜PV1上に形成された酸化シリコン膜からなる絶縁膜PV2との積層膜からなる。これにより、絶縁膜PVのパッシベーション膜としての機能を高めるとともに、プローブ検査時にプローブPRBから金属膜MEのプローブ接触領域PAに印加された外力(圧力)が、パッドPDやパッドPDの下の層間絶縁膜IL8に伝わるのを抑制する効果も、高めることができる。
また、本実施の形態では、更に以下のような効果も得ることができる。
図27は、本実施の形態の半導体装置CPの要部平面図であり、金属膜MEの平面図が示されている。また、図28は、検討例の半導体装置CP100の要部平面図であり、金属膜ME100の平面図が示されている。図27および図28では、金属膜ME,ME100と窪みKB,KB100とをそれぞれ実線で示し、絶縁膜PV,PV100の開口部OP,OP100を二点鎖線で示し、ワイヤ接合領域WA,WA100とプローブ接触領域PA,PA100とをそれぞれ破線(点線)で示してあり、パッドPD,PD100については図示を省略している。図27において、符号KBで指し示した実線が、金属膜MEにおける窪みKBの側壁の位置であり、図28において、符号KB100で指し示した実線が、金属膜ME100における窪みKB100の側壁の位置である。
上記検討例の場合は、ワイヤ接合領域WA100とプローブ接触領域PA100とが平面視において開口部OP100に内包されている。つまり、金属膜ME100には、絶縁膜PV100の開口部OP100によって形成された窪み(窪み部、凹部)KB100がある(図23および図28参照)。そして、金属膜ME100におけるその窪みKB100の底面にワイヤ接合領域WA100とプローブ接触領域PA100とが存在しており、その窪みKB100の底面に対して、プローブ検査時にプローブPRBを接触させ、かつ、ワイヤボンディング時にワイヤBWを接合させる。
しかしながら、図23および図28からも分かるように、概ね金属膜ME100の厚さの分だけ、窪みKB100の平面寸法は、絶縁膜PVの開口部OP100の平面寸法よりも小さくなる。また、金属膜ME100の上面において、窪みKB100の側壁(すなわち金属膜ME100の段差部)の近傍は、プローブPRBを接触させにくい領域であるため、プローブ接触領域PA100は、窪みKB100の側壁からある程度離れさせる必要がある。このため、検討例の場合は、ワイヤ接合領域WA100とプローブ接触領域PA100との両方を配置できるように窪みKB100の平面寸法を確保しようとすると、開口部OP100の平面寸法がかなり大きくなり、それに伴い、金属膜ME100の平面寸法もかなり大きくなってしまう。これは、半導体装置CP100の平面寸法の増大を招く虞がある。
それに対して、本実施の形態では、金属膜MEの第1部分MEaには、絶縁膜PVの開口部OPによって形成された窪み(窪み部、凹部)KBがあり、その窪みKBの底面にワイヤ接合領域WAが存在しており、その窪みKBの底面に対して、ワイヤボンディング時にワイヤBWを接合させる(図7、図10および図27参照)。一方、金属膜MEの第2部分MEbは絶縁膜PV上に位置しており、絶縁膜PVの開口部OPに起因した窪みは、金属膜MEの第2部分MEbには形成されていない。このため、金属膜MEの第2部分MEbの上面は、ほぼ平坦になり、プローブ接触領域PAを配置しやすくなる。別の見方をすると、金属膜MEの第2部分MEbの上面のいずれの領域にも、プローブ接触領域PAを配置できるようになる。すなわち、金属膜MEの第2部分MEbの平面寸法(平面積)をそれほど大きくしなくとも、金属膜MEの第2部分MEbの上面にプローブ接触領域PAを的確に確保することができる。
このため、上記検討例の場合(図28)と本実施の形態の場合(図27)とを比べると、金属膜ME,ME100の平面寸法が互いに同じと仮定した場合には、金属膜ME,ME100においてプローブ接触領域PA,PA100を配置可能な平面領域(平坦領域)の大きさは、上記検討例の場合(図28)よりも、本実施の形態の場合(図27)の方が大きくなる。なお、図27および図28では、金属膜ME,ME100においてプローブ接触領域PA,PA100を配置可能な平面領域(平坦領域)を、ドットのハッチングを付して示してある。このため、上記検討例よりも、本実施の形態の方が、プローブ検査を行いやすくなる。別の見方をすると、上記検討例の金属膜ME100よりも、本実施の形態の金属膜MEの方が、プローブ検査とワイヤボンディングとを的確に行えるようにしながら、全体の平面寸法(金属膜の平面寸法)を縮小することができる。このため、上記検討例よりも、本実施の形態の方が、半導体装置(半導体チップ)の小型化(小面積化)に有利となる。
次に、パッドPDと絶縁膜PVと金属膜MEとの各厚さについて説明する。
パッドPDの厚さを厚くしてしまうと、半導体パッケージを製造する際のモールド工程(上記ステップS4,S14に対応)において、封止樹脂の硬化段階(冷却段階)にパッドPDが変形しやすくなり、パッドPDの変形に付随して絶縁膜PVにクラックが発生しやすくなる。このため、パッドPDは、あまり厚くしすぎないようにすることが望ましい。一方、絶縁膜PVは、プローブPRBによる外力(圧力)の伝達を抑制または遮蔽する作用を有しているが、その作用の大きさは、絶縁膜PVが厚くなるほど大きくなる。このため、絶縁膜PVは、ある程度厚くすることが望ましい。このため、絶縁膜PVの厚さT1は、パッドPDの厚さT2よりも厚いことが好ましい(すなわちT1>T2)。これにより、半導体パッケージを製造する際のモールド工程(上記ステップS4,S14に対応)におけるパッドPDの変形を抑制または防止しながら、プローブ検査時のプローブPRBからの外力(圧力)がパッドPDやパッドPDの下の層間絶縁膜IL8に悪影響を及ぼすのを防ぐ効果を高めることができる。
また、金属膜MEは、薄くし過ぎると、ワイヤBWを接合しにくくなり、金属膜MEがある程度の厚さを有していた方が、金属膜MEにワイヤBWを接合した際に、良好な接合を得やすい。このため、金属膜MEの厚さT3は、パッドPDの厚さT2よりも厚いことが好ましい(すなわちT3>T2)。これにより、半導体パッケージを製造する際のモールド工程(上記ステップS4,S14に対応)におけるパッドPDの変形を抑制または防止しながら、金属膜MEにワイヤBWを接合した際に良好な接合を得ることができる。
なお、絶縁膜PVの厚さT1(図7参照)は、金属膜MEとパッドPDとで挟まれた部分の絶縁膜PVの厚さに対応している。また、パッドPDの厚さT2(図7参照)は、絶縁膜PVで覆われた部分のパッドPDの厚さに対応している。また、金属膜MEの厚さT3(図7参照)は、絶縁膜PV上に位置する第2部分MEbの厚さに対応している。
図29および図30は、プローブ検査によるパッドの下の層間絶縁膜のダメージについて調べた結果を示す表である。図29は、本実施の形態の構造(図7)を採用した場合に、プローブを金属膜MEのプローブ接触領域PAに繰り返し押し当て、パッドPDの下の絶縁膜に何らかのダメージが生じるか否かを調べた結果が示されている。また、図30は、上記検討例の構造(図23)を採用した場合に、プローブを金属膜ME100のプローブ接触領域PA100に繰り返し押し当て、パッドPD100の下の絶縁膜に何らかのダメージが生じるか否かを調べた結果が示されている。金属膜ME,ME100にプローブを押し当てる力の大きさを、「針圧」として図29および図30の各表に記載してある。また、金属膜ME,ME100にプローブを押し当てた回数を、「コンタクト回数」として図29および図30の各表に記載してある。サンプル数は50個(N=50)としている。そして、50個のサンプル中に、パッドの下の絶縁膜にダメージ(クラック等)が生じたサンプルが見つからなかった場合を「○」印で示してある。また、50個のサンプル中に、パッドの下の絶縁膜にダメージ(クラック等)が生じたサンプルが1個以上見つかった場合を、「×」印で示してある。
図30に示されるように、上記検討例の構造(図23)を採用した場合には、プローブの針圧を大きくすると、すなわち、プローブから金属膜ME100に印加される外力を大きくすると、パッドPD100の下の絶縁膜にダメージが生じやすかった。また、金属膜ME100にプローブを押し当てる回数(コンタクト回数)を多くすると、パッドPD100の下の絶縁膜にダメージが生じやすかった。
それに対して、本実施の形態の構造(図7)を採用した場合には、図29に示されるように、プローブの針圧を大きくしたり、金属膜MEにプローブを押し当てる回数(コンタクト回数)を多くしても、パッドPDの下の絶縁膜には、ダメージがほとんど生じなかった。これは、金属膜MEの下に存在する絶縁膜PVが、プローブから金属膜MEのプローブ接触領域PAに印加された外力(圧力)が絶縁膜PVよりも下側に伝達されるのを抑制または遮蔽したためと考えられる。従って、本実施の形態の構造(図7)を採用することで、プローブ検査でパッドPDの下の絶縁膜に不具合が生じるのを防止することができる。
<変形例>
図31は、本実施の形態の半導体装置CPの変形例の要部断面図であり、上記図7に対応する断面図が示されている。また、図32は、プローブ検査時に図31の金属膜MEのプローブ接触領域PAにプローブPRBを接触させる様子を示す断面図であり、上記図9に相当するものである。また、図33は、図31の金属膜MEのワイヤ接合領域WAにワイヤBWが接合された状態を示す断面図であり、上記図10に相当するものである。上記図7、図9および図10と同様に、図31〜図33においても、層間絶縁膜IL8よりも下の構造は、図示を省略している。また、上記図10と同様に、図33においても、封止樹脂の図示は省略している。
図31の変形例が上記図7と相違しているのは、金属膜MEの膜構造である。図31の変形例の場合は、金属膜MEを構成する金属膜ME1,ME2のうち、金属膜ME2は、ニッケル(Ni)膜ME2aとニッケル膜ME2a上の金(Au)膜ME2bとの積層膜からなる。この場合、金属膜MEは、金属膜ME1と、金属膜ME1上のニッケル膜ME2aと、ニッケル膜ME2a上の金膜ME2bとの積層膜からなり、金属膜MEの最上層は、金膜ME2bである。つまり、金属膜MEは、ニッケル膜ME2aとニッケル膜ME2a上の金膜ME2bとを含む積層膜からなり、その積層膜の最上層は金膜ME2bである。ニッケル膜ME2aと金膜ME2bとは、それぞれ電解めっき法で形成されており、めっき膜(電解めっき膜)である。この場合、シード層として用いられる金属膜ME1としては、例えば、チタン(Ti)膜の単層膜、または、チタン(Ti)膜と該チタン膜上の銅(Cu)膜との積層膜を、好適に用いることができる。また、銅(Cu)膜をシード層(ME1)としてではなく電解めっき法により形成することもできる。その場合は、シード層(例えばチタン膜)上に、電解めっき膜としての銅膜が形成され、その銅膜上に、ニッケル膜ME2aと金膜ME2bとが下から順に形成されることで、金属膜MEが形成される。
ワイヤボンディングにおいては、金膜に対してワイヤを接合するようにすれば、良好な接合を得やすい。このため、金属膜MEの最上層として、金膜が特に適している。このため、上記図7の場合は、金属膜MEの最上層を構成する金属膜ME2として金膜を用い、その金膜(ME2)にワイヤBWを接合することが好ましかったが(図10参照)、図31の変形例の場合は、金属膜MEの最上層に金膜ME2bを用い、その金膜ME2bにワイヤBWを接合している(図33参照)。これにより、図33のように金属膜MEの金膜ME2bにワイヤBWを接合した際に、良好な接合を得ることができる。
そして、図31の変形例の場合は、金膜ME2bの下にニッケル膜ME2aを設けたことで、更に次のような効果も得ることができる。
すなわち、ニッケルは硬い材料であるため、硬いニッケル膜ME2aも、プローブPRBにより金膜ME2bに印加された外力(圧力)が金属膜MEの下に伝達されるのを抑制または遮蔽する作用を有することができる。すなわち、金膜は比較的柔らかいため、プローブPRBにより金膜ME2bの上面に印加された外力(圧力)は、金膜ME2bではあまり緩和されずに金膜ME2bの下のニッケル膜ME2aに伝達される。しかしながら、ニッケル膜ME2aは硬い(金膜ME2bよりも硬い)ため、ニッケル膜ME2aに伝達された外力(圧力)は、ニッケル膜ME2aでかなり緩和または遮蔽されて、絶縁膜PVに伝達される。そして、絶縁膜PVに伝達された外力(圧力)は、絶縁膜PVで緩和または遮蔽される。このため、図31〜図33の変形例の場合は、プローブ接触領域PAの下方において、金属膜MEの下に絶縁膜PVが存在することに加えて、ニッケル膜ME2aを金膜ME2bの下に設けたことにより、プローブ検査時にパッドPDやその下の層間絶縁膜IL8にまで伝達される外力(圧力)を、更に抑制することができる。このため、図31〜図33の変形例の場合は、プローブ検査時に、プローブPRBから金属膜MEのプローブ接触領域PAに印加された外力(圧力)が、パッドPDやパッドPDよりも下層の層間絶縁膜IL8に悪影響を及ぼすのを、更に的確に抑制または防止することができる。例えば、パッドPDの変形やパッドPDの下の層間絶縁膜IL8にクラックが生じてしまうのを、更に的確に抑制または防止することができる。従って、半導体装置の信頼性を更に向上させることができる。
また、図31の変形例において、金膜ME2bを薄くし過ぎると、ニッケル膜ME2a中のNi(ニッケル)が金膜ME2b中に拡散して、金膜ME2bの表面に析出してしまう虞がある。金膜ME2bの表面にNiが析出してしまうと、そのNiが酸化して、金属膜MEに対してワイヤBWを接合しにくくなる。このため、金膜ME2bの厚さT5は、ニッケル膜ME2aの厚さT4よりも厚いことが好ましい(すなわちT5>T4)。また、金膜ME2bの厚さT5が2μm以上であれば、更に好ましい(すなわちT5≧2μm)。これにより、金属膜ME(より特定的には金膜ME2b)にワイヤBWを接合した際に、良好な接合を的確に得ることができる。
また、プローブPRBからの外力(圧力)の伝達をニッケル膜ME2aによって抑制または遮蔽する作用を確保するためには、ニッケル膜ME2aの厚さT4は、1μm以上であることが好ましい(すなわちT4≧1μm)。これにより、プローブ検査時に、プローブPRBから金属膜MEのプローブ接触領域PAに印加された外力(圧力)が、パッドPDやパッドPDよりも下層の層間絶縁膜IL8に悪影響を及ぼすのを、的確に抑制または防止することができる。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。