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JP2019166861A - 車両 - Google Patents

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JP2019166861A
JP2019166861A JP2018053929A JP2018053929A JP2019166861A JP 2019166861 A JP2019166861 A JP 2019166861A JP 2018053929 A JP2018053929 A JP 2018053929A JP 2018053929 A JP2018053929 A JP 2018053929A JP 2019166861 A JP2019166861 A JP 2019166861A
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昌浩 吉田
Masahiro Yoshida
昌浩 吉田
健太 東山
Kenta Higashiyama
健太 東山
誠二 沢井
Seiji Sawai
誠二 沢井
雅秀 新堀
Masahide Shinbori
雅秀 新堀
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Yamaha Motor Co Ltd
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Abstract

【課題】起伏を乗り越える際に適切な前輪の軌跡を確保し、アームスパンを確保し、アーム長を確保する。【解決手段】左右のアーム51、52は、平面視において前方且つ左右方向の中心に向かって斜めに伸びている、基部51a、51b、52a、52bを通る回転中心線Axを中心にして回転可能である。フレーム前部20Fは、左右のアッパーアーム51の前ロッド51Fの基部51aがそれぞれ連結される左右の前連結部21Fと、左右のロアアーム52の前ロッド52Fの基部52aがそれぞれ連結される左右の前連結部22Fとを有している。左右の前連結部21F、22Fの距離L1、L2は、ディファレンシャルギア13のハウジング13aの左右方向での幅W2よりも小さい。【選択図】図6

Description

本発明は車両のフロントサスペンションの構造に関する。
ダブルウィッシュボーン式のフロントサスペンションは、ロアアームとアッパーアームとを有している。各アームは、その基部にある回転軸を介して車体フレームに連結され、この回転軸を中心にして上下に回転可能である。また、各アームは前ロッドと後ロッドとを有し、各ロッドの基部が車体フレームに連結されている。特許文献1の車両では、ロアアームとアッパーアームの回転軸は、車体の側面視において、前方且つ上方に斜めに伸びている。回転軸のこのような配置によって、前輪が地面の起伏を乗り超えるときの前輪の軌跡が、鉛直方向に対して後方に傾くこととなる。すなわち、前輪が起伏を乗り超えるとき、ロアアームとアッパーアームは後方且つ上方に斜めに動く。アームのこのような動きによって、前輪は起伏をスムーズに乗り越えることができ、快適な乗り心地を実現できる。また、特許文献1では、車体の平面視においては、ロアアームの回転軸は車両の前後方向と平行であり、アッパーアームの回転軸は、その後部が左右方向の外方に広がるように斜めに配置されている。
特公平07−64294号
上述したように、アームは前ロッドと後ロッドとを有し、各ロッドの基部に回転軸が設けられている。前ロッドの基部と後ロッドの基部との間の距離(以下では、アームスパンと称する)を確保すると、アームの剛性が確保し易くなる。ところが、特許文献1で示されるように、車体の側面視においてアームの回転軸が斜めに配置されている構造においてアームスパンを大きくするためには、前ロッドの基部の位置を前方に移動させたり、前ロッドの基部の位置を上げたり、後ロッドの基部の位置を下げる(最低地上高を下げる)必要が生じる。そのため、特許文献1の構造においては、アームスパンを拡大するのは容易ではない。
また、前輪が起伏を乗り越える際のアライメント変化を低減するには、長いアームが有効である。ところが、左右の前輪の間隔を大きくすると車両の大型化を招くので、アームを長くするのは容易ではない。特に特許文献1のアッパーアームのように、その回転軸の後部が左右方向の外方に広がるように斜めに配置されている構造では、アーム(後ロッド)は短くなる。
本開示の目的の一つは、起伏を乗り越える際に適切な前輪の軌跡を確保し、十分なアームスパン及び十分なアーム長を確保することが可能な車両を提案することにある。
(1)本開示で提案する車両の一形態は、車体フレームと、左右の前輪と、前記左右の前輪をそれぞれ支持している左右の第1アームと、平面視において前記左右の第1アームの間に配置されているディファレンシャルギアを収容しているハウジングとを有する。前記左右の第1アームのそれぞれは、前記車体フレームに連結されている基部を有している前ロッドと、前記前ロッドより後方の位置で前記車体フレームに連結されている基部を有している後ロッドとを有している。前記左右の第1アームのそれぞれは、平面視において前方且つ左右方向の中心に向かって斜めに伸びている、前記2つの基部を通る回転中心線を中心にして回転可能である。前記車体フレームは、前記左右の第1アームの前記前ロッドの基部がそれぞれ連結される左右の第1前連結部を有し、前記左右の第1前連結部の距離は、前記ディファレンシャルギアの前記ハウジングの左右方向での幅よりも小さい。この車両によると、起伏を乗り越える際に適切な前輪の軌跡を確保し、十分なアームスパン及び十分な第1アームの長さを確保することが容易となる。
(2)本開示で提案する車両の別の形態は、車体フレームと、左右の前輪と、前記左右の前輪をそれぞれ支持している左右の第1アームと、左右のシートとを有する。前記左右の第1アームのそれぞれは、前記車体フレームに連結されている基部を有している前ロッドと、前記前ロッドより後方の位置で前記車体フレームに連結されている基部を有している後ロッドとを有している。前記左右の第1アームのそれぞれは、平面視において前方且つ左右方向の中心に向かって斜めに伸びている、前記2つの基部を通る回転中心線を中心にして回転可能である。前記車体フレームは、前記左右の第1アームの前記前ロッドの基部がそれぞれ連結される左右の第1前連結部を有し、前記左右の第1前連結部は、車両の正面視において、前記左右のシートの間に位置している。この車両によると、起伏を乗り越える際に適切な前輪の軌跡を確保し、十分なアームスパン及び十分な第1アームの長さを確保することが容易となる。
(3)(1)又は(2)の車両において、前記車体フレームは、前記車体フレームの前部に位置し、上下方向で伸びている左右の縦延伸部を有している。前記左右の第1前連結部は、前記左右の縦延伸部よりも、左右方向における車体の中心寄りに位置してもよい。この構造によると、第1アームの回転中心線の傾斜を適切化することが容易となる。また、第1アームの長さを確保することが容易となる。
(4)(1)又は(2)の車両において、前記車体フレームは、前記左右の第1アームの前記後ロッドの基部がそれぞれ接続される左右の第1後連結部を有してもよい。車体の平面視において前記第1前連結部から前記左右の第1アームの前記回転中心線の交点までの距離は、車体の平面視における前記第1後連結部から前記第1前連結部までの距離と同じでもよい。あるいは、この距離は、車体の平面視における前記第1後連結部から前記第1前連結部までの距離よりも小さくてもよい。この構造によると、第1アームの回転中心線の傾斜を適切化することが容易となる。また、第1アームの長さを確保することが容易となる。
(5)(1)又は(2)の車両はエンジンをさらに有してもよい。そして、前記左右の第1前連結部の距離は、左右方向での前記エンジンの幅よりも小さくてもよい。
(6)(1)又は(2)の車両において、前記車体フレームは、前記車体フレームの前部に位置し、上下方向で伸びている縦延伸部を有してもよい。そして、前記左右の第1アームの前記前ロッドの前記基部は、車体の側面視において前記縦延伸部よりも前方に位置してもよい。この構造によると、左右の第1アームの基部が、車体フレームの縦延伸部よりも前方に位置しているので、左右の前ロッドの基部の距離を小さくすることが容易となる。その結果、第1アームの回転中心線の傾斜を適切化し、且つ、第1アームの長さを確保することが容易となる。
(7)(1)又は(2)の車両において、前記左右の第1前連結部のそれぞれはボールジョイントであってもよい。これによると、左右の前連結部の距離を小さくすることが容易となる。その結果、第1アームの回転中心線の傾斜を適切化し、且つ、第1アームの長さを確保することが容易となる。
(8)(7)の車両において、前記ボールジョイントは、ボール部と、前記ボール部に支持するロッド部とを有し、前記ロッド部は、前記回転中心線に対して傾斜してもよい。これによって、左右のボールジョイントのロッド部の前端が干渉することを防ぐことができる。
(9)(1)又は(2)の車両において、前記左右の第1前連結部は、前記車体フレームから突出するロッド部を有し、前記左右の第1前連結部の前記ロッド部のうちの少なくとも一方には、前記少なくとも一方のロッド部の端部を別の部分に連結する連結部材が取り付けられてよい。これによると、第1前連結部の支持強度を増すことができる。
(10)(9)の車両において、前記左右の第1前連結部の前記ロッド部の端部は、前記連結部材によって互いに連結されてよい。これによって、簡単な構造で第1前連結部の支持強度を増すことができる。
(11)(1)又は(2)の車両において、前記回転中心線は、車体の側面視において前方且つ上方に斜めに伸びてもよい。これによると、起伏を乗り越える際の前輪の軌跡を適切化することが容易となる。
(12)(11)の車両において、車両の平面視における前記回転中心線と前後方向に沿った直線との角度をθ1とし、車両の側面視における前記回転中心線と前後方向に沿った直線との角度をθ2としたとき、θ1+θ2は、10度以上、30度以下であってもよい。これによると、角度θ1、θ2を適切化することが容易となる。
(13)(11)の車両において、車両の平面視における前記回転中心線と車体の前後方向に沿った直線との角度をθ1とし、車両の側面視における前記回転中心線と前後方向に沿った直線との角度をθ2としたとき、角度θ1は角度θ2よりも大きくてもよい。これによると、角度θ1、θ2を適切化することが容易となる。
(14)(1)又は(2)の車両は、前記左右の前輪をそれぞれ支持し、かつ前記第1アームの上方又は下方に位置している左右の第2アームをさらに有している。前記左右の第2アームのそれぞれは、前記車体フレームに連結されている基部を有している前ロッドと、前記前ロッドより後方の位置で前記車体フレームに連結されている基部を有している後ロッドとを有している。前記左右の第2アームのそれぞれは、平面視において前方且つ左右方向の中心に向かって斜めに伸びている、前記基部を通る回転中心線を中心にして回転可能であってよい。
(15)(1)の車両は、前記左右の前輪をそれぞれ支持し、かつ前記第1アームの上方又は下方に位置している左右の第2アームをさらに有してもよい。前記左右の第2アームのそれぞれは、前記車体フレームに連結されている基部を有している前ロッドと、前記前ロッドより後方の位置で前記車体フレームに連結されている基部を有している後ロッドとを有してもよい。前記左右の第2アームのそれぞれは、平面視において前方且つ左右方向の中心に向かって斜めに伸びている、前記基部を通る回転中心線を中心にして回転可能であってよい。そして、前記車体フレームは、前記左右の第2アームの前記前ロッドの基部がそれぞれ接続される左右の第2前連結部を有し、前記左右の第2前連結部の距離は、前記ディファレンシャルギアの前記ハウジングの左右方向での幅よりも小さくてもよい。
(16)(1)又は(2)の車両は、前記左右の前輪を操舵するためのタイロッドを有している。そして、車両の平面視において前記回転中心線と前記タイロッドとの間に形成され且つ前記タイロッドの前側に形成される角度は、90度以上であってよい。これによると、例えば前輪に制動力が作用したときや前輪が路面の起伏を超えるときに前輪をトーアウト側に変位させることが、容易となる。
(17)(1)の車両は、前記車体フレームは、前記左右の第1アームの前記後ロッドの基部がそれぞれ接続される左右の第1後連結部を有し、前記左右の第1後連結部の距離は、前記ディファレンシャルギアの前記ハウジングの左右方向での幅よりも大きくてもよい。これによると、第1アームの回転中心線の傾斜を適切化することが容易となる。
(18)(17)の車両において、前記左右の第1前連結部は、平面視において、前記ディファレンシャルギアの前記ハウジングの前方に位置し、前記左右の第1後連結部は、平面視において、前記ディファレンシャルギアの前記ハウジングよりも後方に位置してよい。これによると、第1アームの前後方向での幅が大きくなるので、第1アームの剛性が確保し易くなる。
(19)(1)の車両において、前記車体フレームは、前記左右の第1アームの前記後ロッドの基部がそれぞれ接続される左右の第1後連結部を有し、前記左右の第1後連結部の距離は、前記ディファレンシャルギアの前記ハウジングの左右方向での幅よりも小さくてもよい。これによれば、第1アームの長さを確保することがさらに容易となる。
本開示で提案する車両の一例を示す側面図である。 車体フレーム及びフロントサスペンションの斜視図である。 車体フレーム及びフロントサスペンションの平面図である。 フロントサスペンションの側面図である。 フロントサスペンションの正面図である。 フロントサスペンションの平面図である。 前ロッドと車体フレームとの連結部分を示す平面図である。 制動時の前輪の動きに対するタイロッドの影響を示す概略の平面図である。(a)の構造では、タイロッドとアームの回転中心との間の角度が90度よりも小さい。(b)の構造では、タイロッドとアームの回転中心との間の角度が90度よりも大きい。
以下において、本開示で提案する車両の例を説明する。図1乃至図7において、Y1及びY2が示す方向をそれぞれ前方及び後方と称し、Z1及びZ2が示す方向をそれぞれ上方及び下方と称する。X1及びX2が示す方向をそれぞれ右方及び左方と称し、X1−X2の方向を車幅方向又は左右方向と称する。
本明細書では、車両の一例として、図1等で示す車両100について説明する。車両100は、全地形走行車(ATV)や、Side−by−Side車両、Utility車両、Recreational Off−Highway 車両などと称される、不整地で利用される頻度が比較的高い車両である。
[全体概要]
車両100は左右の前輪2と左右の後輪3とを有している。また、車両100は左右のシート4(図2参照)を有している。一方のシート4、車両100の例では左側のシート4は運転者が座る運転者シートである。運転者シート4の前方にはステアリングホイール6(図1参照)が配置されている。シート4の数は2つに限られず、例えば4つでもよい。すなわち、車両100はシート4の後方に配置されるリアシートを有してもよい。また、シート4の数は1つでもよい。すなわち、車両100は車幅方向(左右方向)の中央に配置されるシートを有してもよい。この場合、シートは運転者が跨がって座るタイプであってもよい。
図2に示すように、車両100は車体フレームFvを有している。車体フレームFvは、シート4や、エンジン7(図3参照)、トランスミッションなどを支持する本体フレーム20を有している。また、車両100の例では、車体フレームFvは、シート4を覆うケージ31を有している。本体フレーム20とケージ31は複数のパイプによって構成され、上下方向において連結されている。車体フレームFvは必ずしもケージ31を有していなくてもよい。
図3に示すように、本体フレーム20は、シート4を支持しているフレーム中央部20Mと、フレーム中央部20Mから後方に伸びているフレーム後部20Rとを有している。車両100の例では、エンジン7はシート4よりも後方に配置され、フレーム後部20Rにおいて支持されている。車両100は四輪駆動車両であり、エンジン7の動力は後輪3と前輪2とに伝達される。エンジン7から後輪3への動力伝達は、エンジン7に接続されているトランスミッション(不図示)から後方に伸びているプロペラ軸(不図示)、左右の後輪3の間に配置され、プロペラ軸に接続され、最終減速機構を収容しているギアボックス9、ギアボックス9から右方及び左方に伸びているドライブ軸11を介して、行われる。ギアボックス9に収容されている最終減速機構としては、左右のドライブ軸11を常に等速で回転させる機構が利用されてもよいし、左右のドライブ軸11の回転速度の差を許容するディファレンシャルギアが利用されてもよい。エンジン7から前輪2への動力伝達は、トランスミッションから前方に伸びているプロペラ軸(不図示)、左右の前輪2の間に配置されプロペラ軸に接続している前ディファレンシャルギア13(図6参照)、及び前ディファレンシャルギア13から左右方向の外方に伸びている左右のドライブ軸14を介して行われる。ドライブ軸14の端部(左右方向での車体の中心C1寄りの端部)は、ジョイント部14aを介して前ディファレンシャルギア13内の回転軸(ディファレンシャルギア13のサイドギア(不図示)と一体的に回転する軸)に接続されており、ドライブ軸14はディファレンシャルギア13に対して上下に揺動可能となっている。ドライブ軸14の左右方向の外方の端部は後輪2の車軸2aに連結されている。
図6に示すように、ディファレンシャルギア13はハウジング13aを有している。ハウジング13aは、ディファレンシャルギア13の要素(プロペラ軸の前端に設けられているギアに係合しているリングギア、リングギアと一体的に回転するケース、ケースによって保持されているピニオンギア、及びピニオンギアと係合している左右のサイドギア)を収容し、平面視において、左右のドライブ軸14の端部に設けられているジョイント部14aの間に位置している。
[フレーム前部]
図3に示すように、本体フレーム20は、その前部に、左右の前輪2の間に位置しているフレーム前部20Fを有している。フレーム前部20Fは、シート4等を支持しているフレーム中央部20Mの前方に位置し、且つ左右方向においてフレーム中央部20Mよりも小さな幅を有している部分である。フレーム前部20Fの左右にはフロントサスペンションSfが配置されている。フレーム前部20Fは、前輪2が上下動可能となるように、フロントサスペンションSfを介して前輪2を支持している。前ディファレンシャルギア13はフレーム前部20Fによって支持されている。
フレーム前部20Fは、それぞれが複数のパイプによって構成される左右の側部23(図2参照)を有している。左右の側部23は、左右方向で伸びている複数の棒状部材や板状部材で互いに連結されている。図4に示すように、各側部23は、フレーム前部20Fの最前部に位置し且つ上下方向で伸びている縦延伸部23aを有している。左右の側部23の縦延伸部23aは左右方向で離れて位置している。縦延伸部23aは、側部23の下端23eから上方に伸びた後に、後方に屈曲して斜め上方に伸び、フレーム中央部20Mに接続している。より具体的には、フレーム中央部20Mは、その最前部に、左右方向で伸びている横延伸部25(図2参照)を有し、縦延伸部23aの上端は、この横延伸部25に接続している。また、各側部23は、図4に示すように、その下部に、前後方向において伸びており且つ上下方向において離れている水平部23c、23dを有している。水平部23c、23dの前端は、縦延伸部23aに接続している。車両100の例では、縦延伸部23a、及び水平部23c、23dのそれぞれはパイプ状の部材である。
[フロントサスペンションの概要]
図4に示すように、フロントサスペンションSfはダブルウィッシュボーン式のサスペンションであり、フレーム前部20Fから左右方向の外方に伸びているロアアーム52と、ロアアーム52の上方に配置されフレーム前部20Fから左右方向の外方に伸びているアッパーアーム51とを有している。また、フロントサスペンションSfはショックアブソーバ54を有している。ショックアブソーバ54の上端はフレーム前部20Fに連結され、ショックアブソーバ54の下端はアッパーアーム51に連結されている。ショックアブソーバ54の下端はロアアーム52に連結されてもよい。
ロアアーム52は平面視において略三角形状であり、図4に示すように、前ロッド52Fと、前ロッド52Fに対して後方に位置している後ロッド52Rとを有している。前ロッド52Fの基部52aと後ロッド52Rの基部52bはフレーム前部20Fに連結されている。フレーム前部20Fは、前ロッド52Fの基部52aが連結される前連結部22Fと、後ロッド52Rの基部52bが連結される後連結部22Rとを有している。後述するように、前連結部22Fはボールジョイントであり、後連結部22Rは後ロッド52Rの基部52b(筒状の基部)に通される軸である。前ロッド52Fと後ロッド52Rは共通の先端部52cを有している。先端部52cはナックル53の下部に連結されている。それらの連結にはボールジョイントが利用されている。
アッパーアーム51は、ロアアーム52と同様に平面視において略三角形状であり、図4に示すように、前ロッド51Fと、前ロッド51Fに対して後方に位置している後ロッド51Rとを有している。前ロッド51Fの基部51aと後ロッド51Rの基部51bはフレーム前部20Fに連結されている。フレーム前部20Fは、前ロッド51Fの基部51aが連結される前連結部21Fと、後ロッド51Rの基部51bが連結される後連結部21Rとを有している。後述するように、前連結部21Fはボールジョイントであり、後連結部21Rは後ロッド51Rの基部51b(筒状の基部)が連結される軸である。前ロッド51Fと後ロッド51Rは共通の先端部51cを有している。先端部51cはナックル53の上部に連結されている。それらの連結にもボールジョイントが利用されている。
図5に示すように、車両100は左右のフロントサスペンションSfを連結するスタビライザー55を有している。車両100の例では、スタビライザー55は、アッパーアーム51の前ロッド51Fに連結されている。
[アームの回転中心線の平面視での傾斜]
図4に示すように、アッパーアーム51は基部51a、51bを通る回転中心線Ax1(連結部21F、21Rを通る回転中心線)を中心にして回転可能である。同様に、ロアアーム52は、基部52a、52bを通る回転中心線Ax2(連結部22F、22Rを通る回転中心線)を中心にして回転可能である。このことによって、前輪2は車体フレームFvに対して相対的に上下動可能となっている。
図6に示すように、左右のアッパーアーム51の回転中心線Ax1は、平面視において、前方且つ車体の左右方向の中心C1に向かって斜めに伸びている。そのため、左右のアッパーアーム51の基部51aがそれぞれ連結される左右の前連結部21Fの間の距離L1は、後側の基部51bがそれぞれ連結される左右の後連結部21Rの距離L3よりも小さい。車両100の例では、回転中心線Ax1は、左右方向での車体の中心C1を通る直線(前後方向に沿った直線)に対して大きく傾斜しており、左右の前連結部21Fの距離L1(言い換えれば、左右のアッパーアーム51の基部51aの間の距離)は、左右の後連結部21Rの間の距離L3(言い換えれば、左右のアッパーアーム51の基部51bの間の距離)の1/2よりも小さい(L1<L3×1/2)。
図6に示すように、左右の前連結部21Fは、前ディファレンシャルギア13よりも前方に位置している。左右の前連結部21Fの距離L1は、ディファレンシャルギア13のハウジング13aの左右方向での幅W2よりも小さい(本明細書において、ハウジング13aの左右方向での幅W2とは、ハウジング13aの右端を通る鉛直面とハウジング13aの左端を通る鉛直面との距離である。)。そのため、左右の前連結部21Fはディファレンシャルギア13のハウジング13aの左右の端部を通る鉛直面の間に位置している。一方、左右の後連結部21Rの間の距離L3は、ディファレンシャルギア13のハウジング13aの左右方向での幅W2よりも大きい。車両100の例では、左右の後連結部21Rは、前ディファレンシャルギア13のハウジング13aよりも後方に位置している。
なお、車両100の例とは異なり、左右の後連結部21Rは、前ディファレンシャルギア13のハウジング13aの側方に位置してもよい。また、左右の後連結部21Rの間の距離L3は、ディファレンシャルギア13のハウジング13aの左右方向での幅W2より小さくてもよい。
車両100の例において、前連結部21Fはボールジョイントである。左右の前連結部21Fの距離L1とは、前連結部21Fを構成するボール部21a(図7参照)の中心間の距離である。前連結部21Fはボールジョイントでなくてもよい。例えば、前ロッド51Fの基部51aが筒状に形成され、前連結部21Fは基部51aに通される支持軸であってもよい。この場合、左右の前連結部21Fの距離L1とは、その支持軸の中心間の距離(支持軸の長さ方向での中心の距離)でよい。後連結部21Rは、後ロッド51Rの基部51aに形成されている筒部に通されている支持軸である。支持軸は、フレーム前部20Fに取り付けられているブラケット(水平部23cに取り付けられているブラケット)によって支持されている。左右の後連結部21Rの距離L3とは、その支持軸の中心間の距離(支持軸の長さ方向での中心の距離)である。
左右のロアアーム52の回転中心線Ax2は、アッパーアーム51の回転中心線Ax1と実質的に平行である。そのため、回転中心線Ax2は、回転中心線Ax1と同様、平面視において、前方且つ車体の左右方向の中心C1に向かって斜めに伸びている。そのため、図6に示すように、左右のロアアーム52の基部52aがそれぞれ連結される左右の前連結部22Fの間の距離L2は、後側の基部52bがそれぞれ連結される左右の後連結部22Rの距離よりも小さい。車両100の例では、回転中心線Ax2は、左右方向での車体の中心C1を通る直線に対して大きく傾斜しており、左右の前連結部22Fの距離L2(言い換えれば、左右のロアアーム52の基部52aの間の距離)は、左右の後連結部22Rの間の距離L4(言い換えれば、左右のロアアーム52の基部52bの間の距離)の1/2よりも小さい(L2<L4×1/2)。
図6に示すように、左右の前連結部22Fは、前ディファレンシャルギア13よりも前方に位置している。左右の前連結部22Fの距離L2は、ディファレンシャルギア13のハウジング13aの左右方向での幅W2よりも小さい。そのため、左右の前連結部22Fは、ディファレンシャルギア13のハウジング13aの左右の端部を通る鉛直面の間に位置している。一方、左右の後連結部22Rの間の距離L4は、ディファレンシャルギア13のハウジング13aの左右方向での幅W2よりも大きい。車両100の例では、左右の後連結部22Rは、前ディファレンシャルギア13のハウジング13aよりも後方に位置している。
なお、車両100の例とは異なり、左右の後連結部22Rは、前ディファレンシャルギア13のハウジング13aの側方に位置してもよい。また、左右の後連結部22Rの間の距離L4は、ディファレンシャルギア13のハウジング13aの左右方向での幅W2より小さくてもよい。
ロアアーム52についての距離L3等は、アッパーアーム51についての距離L1等と同様に定義され得る。すなわち、車両100の例において、前連結部22Fはボールジョイントである。左右の前連結部22Fの距離L3とは、前連結部22Fを構成するボール部の中心間の距離である。前連結部22Fはボールジョイントでなくてもよい。例えば、前ロッド52Fの基部52aが筒状に形成され、前連結部22Fは基部52aに通される支持軸であってもよい。この場合、左右の前連結部22Fの距離L3とは、その支持軸の中心間の距離(支持軸の長さ方向での中心の距離)でよい。後連結部22Rは、後ロッド51Rの基部51aに形成されている筒部に通されている支持軸である。支持軸は、フレーム前部20Fに取り付けられているブラケット(水平部23dに取り付けられているブラケット)によって支持されている。左右の後連結部22Rの距離L4とは、その支持軸の中心間の距離(支持軸の長さ方向での中心の距離)である。
回転中心線Ax1、Ax2をこのように傾斜させて、左右の前連結部21F、22Fの距離L1、L2を小さくすることによって、例えば次の(1)乃至(5)の利点が得られる。
(1)前輪2が地面の起伏を乗り超えるときの前輪2の軌跡は、鉛直方向に対して後方に傾いていることが望ましい。車両100においては、図6に示すように、回転中心線Ax1、Ax2は車体の平面視において前方且つ車体の左右方向の中心C1に向かって斜めに伸びるように傾斜している。すなわち、回転中心線Ax2、Ax1は左右方向の中心C1を通る鉛直面に対して傾斜している(図6では、回転中心線Ax1、Ax2と鉛直面との角度としてθvが示されている。)。これによって、前輪2が地面の起伏を超えるときの軌跡Lo(図4参照)を後方に傾斜させることができる。後において説明するように、回転中心線Ax1、Ax2は水平面に対しても傾斜している(図4では、回転中心線Ax1、Ax2と水平面との角度としてθhが示されている。)。左右方向での中心C1を通る鉛直面に対して回転中心線Ax2、Ax1を傾斜させることで、水平面に対する角度θhを大きくしなくても、前輪2の軌跡Loを適切化できる。なお、図4に示すように、車両100においては、軌跡Loは後方に湾曲している。すなわち、前輪2の位置が高くなるに従って、軌跡Loの傾きが大きくなっている。これは、回転中心線Ax1、Ax2が、車体の平面視において左右方向の中心C1に沿った直線に対して傾斜していることに起因している。
(2)前ロッド51F、52Fの基部51a、52aと後ロッド51R、52Rの基部51b、52bとの距離(すなわち、アームスパン)を大きくすると、アーム51、52の剛性を向上できる。車両100では、回転中心線Ax1、Ax2が平面視において傾斜しているので、前ロッド51F、52Fの基部51a、52aの位置を前方に移動したり、後ロッド51R、52Rの基部51b、52bの位置を後方に移動しなくても、十分なアームスパンを確保できる。また、上述したように、回転中心線Ax1、Ax2と水平面との角度θhが小さくても前輪2の軌跡を適切化できるので、後ロッド51R、52Rの基部51b、52bの位置を下げなくても(車体の最低地上高を下げなくても)、十分なアームスパンを確保できる。
(3)回転中心線Ax1、Ax2の傾斜によって、車幅の増大を招くことなく、アーム51、52の長さ(言い換えれば、回転中心線Ax1、Ax2から前輪2までの距離)を増すことができる。その結果、前輪2が起伏を超えるときのアーム51、52の揺動角が小さくなり、前輪2のキャンバー角度の変化を小さくできる。
(4)回転中心線Ax1、Ax2の傾斜によって、フレーム前部20Fの車体の左右方向での幅を小さくできる。その結果、車重を左右方向での車体の中心C1に集中させることができる。また、回転中心線Ax1、Ax2の傾斜によって、車重を前後方向での車体の中心に集中させることができる。
(5)回転中心線Ax1、Ax2の傾斜によってフレーム前部20Fが平面視において略台形となるので、フレーム前部20Fの剛性を増すことができる。
図5に示すように、車両100の例では、ロアアーム52が連結される左右の前連結部22Fの距離L2は、アッパーアーム51が連結される左右の前連結部21Fの距離L1よりも大きい。また、図6に示すように、ロアアーム52が連結される左右の後連結部22Rの距離L4は、アッパーアーム51が連結される左右の後連結部21Rの距離L3よりも大きい。なお、距離L1、L3と距離L2、L4は、車両100の例に限られない。例えば、距離L1は距離L2によりも大きくてもよい。また、距離L3は距離L4によりも大きくてもよい。
図6に示すように、左右のアッパーアーム51の回転中心線Ax1は交点Q2で交差している。回転中心線Ax1は大きく傾斜しているので、車体から交点Q2までの距離は小さい。具体的には、前連結部21Fから交点Q2までの距離L5は、後連結部21Rから前連結部21Fまでの距離L6よりも小さい。ここで、距離L5は、前連結部21Fであるボールジョイントのボール部21a(図7参照)の中心から交点Q2までの距離である。L6は、後連結部21Rである支持軸の長さ方向での中心からボール部21aの中心までの距離である。回転中心線Ax1と同様に、回転中心線Ax2も大きく傾斜しているので、前連結部22Fから、左右のロアアーム52の回転中心線Ax2の交点Q3までの距離L9は、ロアアーム52が連結される後連結部22Rから前連結部22Fまでの距離L10よりも小さい。なお、交点Q2、Q3の位置は車両100の例に限られない。例えば、交点Q2までの距離L5は、後連結部21Rから前連結部21Fまでの距離L6と同じか、距離L6よりも大きくてもよい。また、交点Q3までの距離L9は、後連結部22Rから前連結部22Fまでの距離L10と同じか、距離L10よりも大きくてもよい。
[アームの回転中心線の側面視での傾斜]
図4に示すように、車両100の例では、回転中心線Ax1、Ax2は、車体の側面視において前方且つ上方に斜めに伸びている。すなわち、回転中心線Ax1、Ax2は水平面に対して傾斜している(図4では、回転中心線Ax1、Ax2と水平面との角度としてθhが示されている。)。上述したように、回転中心線Ax1、Ax2は、車体の平面視において、左右方向の中心C1を通る鉛直面に対して傾斜している(図6では、回転中心線Ax1、Ax2とこの鉛直面との間の角度としてθvが示されている。)。前輪2の軌跡Loは、水平面に対する角度θhと、鉛直面に対する角度θvとに依拠している。角度θhと角度θvの和(θh+θv)は、例えば10度以上、30度以下である。
また、車両100の例では、左右方向の中心C1を通る鉛直面に対する回転中心線Ax1、Ax2の角度θv(図6参照)は、水平面に対する回転中心線Ax1、Ax2の角度θh(図4参照)よりも大きい。なお、車両100の例とは異なり、角度θv(図6参照)は角度θh(図4参照)と同じでもよいし、角度θhより小さくてもよい。
[左右の前連結部の間の距離と、他の部品]
図3に示すように、左右のフロントサスペンションSfの後方には左右のシート4がそれぞれ位置している。車両100の例では、アッパーアーム51が連結される左右の前連結部21Fは、車体の正面視において、左右のシート4の間に位置している。言い換えれば、左右の前連結部21Fは、シート4の端部(左右方向での車体の中心C1寄りの端部)を通る鉛直面P1よりも左右方向の中心C1寄りに位置する。同様に、ロアアーム52が連結される左右の前連結部22Fは、左右のシート4の間に位置している。言い換えれば、左右の前連結部22Fは、シート4の端部を通る鉛直面P1よりも左右方向での車体の中心C1寄りに位置する。
また、アッパーアーム51が連結される左右の前連結部21Fの距離L1(図6参照)は、左右方向でのエンジン7の幅W7(図3参照)よりも小さい。すなわち、左右の前連結部21Fは、エンジン7の右端を通る鉛直面P3と、エンジン7の左端を通る鉛直面P4との間に位置している。また、ロアアーム52が連結される左右の前連結部22Fの距離L2(図6参照)も、左右方向でのエンジン7の幅W7よりも小さい。すなわち、左右の前連結部22Fは、エンジン7の右端を通る鉛直面P3と、エンジン7の左端を通る鉛直面P4との間に位置している。
上述したように、フロントサスペンションSfはショックアブソーバ54を有している。図5に示すように、ショックアブソーバ54の上端54aはフレーム前部20Fに接続されている。より具体的には、ショックアブソーバ54の上端54aは、フレーム前部20Fの上部に設けられ左右方向に伸びているステー24に連結されている。図4に示すように、車体の側面視において、ショックアブソーバ54は、上端54aが下端よりも後方に位置するように傾斜し、アーム51、52の回転中心線Ax1、Ax2に対して直交する平面において伸縮する。
図5に示すように、ショックアブソーバ54は、その上部が左右方向での車体の中心C1に近づくように傾斜している。アッパーアーム51が連結される左右の前連結部21Fの距離L1は、左右のショックアブソーバ54の上端54aの距離L8よりも小さい。同様に、ロアアーム52が連結される左右の前連結部22Fの距離L2は、左右のショックアブソーバ54の上端54aの距離L8よりも小さい。
フロントサスペンションSfの構造は、車両100の例に限られない。例えば、アッパーアーム51が連結される前連結部21Fの距離L1と、ロアアーム52が連結される左右の前連結部22Fの距離L2のうち一方の距離だけがディファレンシャルギア13のハウジング13aの幅W2より小さく、他方の距離はハウジング13aの幅W2より大きくてもよい。
[前連結部とフレームとの位置関係]
上述したように、フレーム前部20Fの各側部23は、縦延伸部23aを有している。図4に示すように、縦延伸部23aはその下端から上方に伸びており、フレーム前部20Fの最前に位置し、水平部23c、23dの前部が接続されている柱状の部材である。左右のアーム51、52の前側の基部51a、52aは、車体の側面視において縦延伸部23aよりも前方に位置している。そのため、左右のアーム51、52の基部51a、52aの間に、フレーム前部20Fを構成するパイプ状の部材(具体的には、縦延伸部23aや水平部23c、23d)が存在しない。その結果、左右のアーム51、52の基部51a、52aの距離(言い換えれば、前連結部21F、22Fの距離L1、L2)を小さくすることが可能となる。そのため、回転中心線Ax1、Ax2の傾斜角θvを適切化することが容易となる。また、アーム51、52の長さを適切化し、左右方向での車体の中心C1に車重を集中させることができる。
アーム51、52の前側の基部51a、52aの位置は、車両100の例に限られない。例えば、前側の基部51a、52aはフレーム前部20Fの前端(縦延伸部23aや後述する支持部26)より後方に位置してもよい。言い換えれば、前連結部21F、22Fはフレーム前部20Fの前端より後方の位置で支持されてもよい。こうすることによって、走行路にある障害が前連結部21F、22Fに接触することを、防ぐことができる。
また、フレーム前部20Fの構造は車両100の例に限られない。例えば、フレーム前部20Fは縦延伸部23aよりも前方に位置する部分(例えば、縦延伸部23aよりも前方に突出するステー)を有してもよい。さらに他の例として、縦延伸部23aは、パイプ状の部材、或いは柱状の部材でなくてもよい。縦延伸部23aは、例えば、フレーム前部20Fの最前部に配置され且つ水平部23c、23dに接続される板状の部材であってもよい。
図5に示すように、左右のアーム51、52の前側の基部51a、52aは、フレーム前部20Fの側部23(より具体的には、縦延伸部23a)よりも車体の中心C1寄りの位置において、前連結部21F、22Fに連結されている。すなわち、左右の前連結部21F、22Fは、車体の正面視において、左右の縦延伸部23aの間に位置している。後において説明するように、前連結部21F、22Fは、左右の縦延伸部23aの間に配置され、それらに掛け渡される支持部26によって支持されている。アーム51、52のこの構造によれば、前連結部21F、22Fの位置が車体の中心C1に近くなるので、アーム51、52の回転中心線Ax1、Ax2の傾斜角θvを適切化することが容易となる。その結果、後方且つ上方に向かう前輪2の軌跡Lo(図4参照)が得やすくなる。また、アーム51、52の長さ(回転中心線Ax1、Ax2から前輪2までの距離)を十分に確保し易くなる。
なお、車両100の例とは異なり、左右の前連結部21F、22Fは、車体の正面視において、縦延伸部23aと重なってもよい。また、左右の前連結部21F、22Fは、車体の側面視において、縦延伸部23aより後方に位置してもよい。さらに他の例として、左右の前連結部21F、22Fのうち一方の前連結部(例えば、前連結部21F)だけが、左右の側部23の間に位置し、他方の前連結部(例えば、前連結部22F)は、車体の正面視において左右の側部23の外側に位置してもよい。
上述したように、左右のアーム51、52の後側の基部51b、52bは、後連結部21R、22Rによって支持されている。図4に示すように、後連結部21R、22Rは、フレーム前部20Fの側部23によって支持され、且つ側部23に対して車幅方向での外方に位置している。より詳細には、後連結部21R、22R(基部51b、52bに通される支持軸)は、水平部23c、23dの側面に固定されているブラケット23f、23gによって支持されている。このため、左右の前連結部21F、22Fとは異なり、左右の後連結部21R、22Rは左右の側部23より車幅方向の外方に位置している。なお、ブラケット23f、23gが取り付けられている水平部23c、23dの後部は、アーム51、52の回転中心線Ax1、Ax2に合わせて、車体の左右方向での中心C1を通る直線に対して傾斜している。また、上側の水平部23cの後部は、車体の側面視において、前方且つ上方に斜めに伸びている。
[ボールジョイント]
上述したように、アッパーアーム51が連結される前連結部21Fはボールジョイントである。図7に示すように、前連結部21Fは、ボール部21aと、ボール部21aを支持しているロッド部21bとを有している。ロッド部21bはボール部21aから2方向(前方及び後方)に伸びている。車両100の例では、ロッド部21bは、ボール部21aに形成された貫通孔に挿入されて、ボール部21aを支持している。ロッド部21bはフレーム前部20Fによって支持されている。詳細には、フレーム前部20Fの最前部に、左右の縦延伸部23aに固定されている板状の支持部26が設けられている。また、フレーム前部20Fは、左右の縦延伸部23aの最前部を連結するクロス部28を有している。支持部26はクロス部28よりもさらに前方に位置している。前連結部21Fのロッド部21bはこの支持部26に取り付けられ、支持部26から前方に突出している。車両100の例では、ロッド部21bはボルトであり、後述する連結部材27に形成された取付穴と支持部26に形成された取付穴とに差し込まれ、ナット21cによって支持部26に固定されている。このように、ロッド部21bが左右の縦延伸部23aに掛け渡される支持部26から前方に突出するように固定されているので、前連結部21F(より具体的には、ボール部21a及びロッド部21b)は左右の縦延伸部23aの間に位置している。
このように前連結部21Fとしてボールジョイントを用いることによって、ロッド部21aの向きを比較的自由に設定できる。その結果、左右のアッパーアーム51の基部51aの距離、言い換えれば、左右の前連結部21Fの距離L1を小さくすることが容易となる。すなわち、アッパーアーム51の基部51aを筒状に形成し、フレーム前部20Fに固定されている支持軸を基部51aの内側に通す構造においては、左右の支持軸(右のアッパーアーム51の基部51aを支持する支持軸と、左のアッパーアーム51の基部51aを支持する支持軸)を回転中心線Ax1上に配置する必要がある。そのため、左右の支持軸の前端が干渉し易くなり、左右の支持軸の距離を小さくすることが難しい。これに対して、前連結部21Fとしてボールジョイントを利用する車両100の構造では、ロッド部21bの向きは回転中心線Ax1に一致している必要がないので、左右のロッド部21bの干渉を避けることが容易となる。
図7に示すように、車両100の例では、ロッド部21bは、アッパーアーム51の回転中心線Ax1に対して左右方向の外方に傾斜している(図7では、ロッド部21bの延伸方向が一点鎖線Ax3で示されている。)。すなわち、ロッド部21bの前端21dが回転中心線Ax1に対して左右方向の外方に位置している。この配置によって、左右のロッド部21bの前端21dの干渉を避けることができている。車両100の例では、ロッド部21bは左右方向での車体の中心C1を通る直線に対して傾斜している。車両100の例とは異なり、ロッド部21bは左右方向での車体の中心C1を通る直線と平行であってもよい。
図7に示すように、車両100の例では、支持部26は、平面視において、後方に開いたV字形状を有している。すなわち、支持部26は中心C1の位置で屈曲し、右部26aと左部26bとを有している。右側の前連結部21Fのロッド部21bは右部26aに対して直交する方向に伸びており、左側の前連結部21Fのロッド部21bは左部26bに対して直交する方向に伸びている。
なお、図7においては、ロアアーム52が連結される前連結部22Fは省略されているが、その取り付け構造は、アッパーアーム51が連結される前連結部21Fと同様である。すなわち、前連結部22Fはボールジョイントであり、ボール部22aとロッド部22b(図6参照)とを有している。ロッド部22bは例えばボルトであり、ボール部22aに形成された貫通孔に挿入されて、ボール部22aを支持している。前連結部22Fのロッド部22bも、支持部26に取り付けられ、支持部26から前方に突出している。このため、前連結部22Fは左右の縦延伸部23aの間に位置している。また、前連結部22Fのロッド部22bも、前連結部21Fのロッド部21bと同様に、ロアアーム52の回転中心線Ax2に対して左右方向の外方に傾斜している。
なお、前連結部21F、22Fの取り付け構造は、車両100の例に限られない。例えば、前連結部21F、22Fを支持する支持部26は縦延伸部23aよりも後方の位置に固定されていてもよい。こうすれば、前連結部21F、22Fを縦延伸部23aで保護できる。また、支持部26は板状でなくてもよい。例えば、支持部26は左右方向で伸びている棒状の部材であってもよい。この場合、フレーム前部20Fは上下方向において離れている2つの支持部26を有し、アッパーアーム51が連結される前連結部21Fは上側の支持部26に固定され、ロアアーム52が連結される前連結部22Fは下側の支持部26に固定されてもよい。さらに他の例として、上側の前連結部21Fと下側の前連結部22Fの一方だけがボールジョイントであってもよい。例えば、上側の前連結部21Fがボールジョイントであり、下側の前連結部22Fは支持軸であってもよい(すなわち、ロアアーム52の基部52aが筒状に形成され、前連結部22Fである支持軸がその筒状の基部52aに挿入されてもよい。
[連結部材]
図4及び図7に示すように、車両100は、前連結部21F、22Fのロッド部21b、22bの前端を連結する板状の連結部材27を有している。連結部材27と支持部26は前後方向で向き合うように配置され、それらの間に、アーム51、52の基部51a、52aが配置されている。そして、連結部材27は4つの前連結部21F、22Fのロッド部21b、22bに固定されている。この構造によると、アーム51、52を介して1つの前連結部21F、22Fに作用した負荷を、この1つの前連結部21F、22Fに加えて、他の3つの前連結部21F、22Fでも受けることができるので、前連結部21F、22Fの支持強度(ロッド部21b、22bの支持強度)を増すことができる。車両100の例では、連結部材27は、支持部26と同様に、後方に開いたV字形状となっている(図7参照)。なお、連結部材27は、フレーム前部20Fには接続されていない。すなわち、連結部材27はフレーム前部20Fの要素ではない。そのため、連結部材27はロッド部21b、22bから取り外すことが可能となっている。これによって、車両のメンテナンス作業を容易化できる。車両100の例とは異なり、連結部材27は、フレーム前部20Fには接続されてもよい。
なお、前連結部21F、22Fの支持強度を増すための構造は、車両100の例に限られない。例えば、車両100は、アッパーアーム51が連結される左右の前連結部21Fのロッド部21bを連結する連結部材と、ロアアーム52が連結される左右の前連結部22Fのロッド部22bを連結する連結部材とを有してもよい。さらに他の例として、車両100は、右側の前連結部21Fと右側の前連結部22Fとを連結する連結部材と、左側の前連結部21Fと左側の前連結部22Fとを連結する連結部材とを有してもよい。さらに別の例では、各前連結部21F、22Fのロッド部21b、22bは、他の前連結部21F、22Fのロッド部21b、22bではなく、連結部材を介してフレーム前部20Fに接続されてもよい。
[タイロッドとアームの回転中心線との関係]
図4に示すように、車両100は、ステアリングホイール6から下方に伸びているステアリングシャフト(不図示)の下端に接続されているタイロッド19を有している。タイロッド19は左右方向で伸びており、その端部はナックル53に連結されている。詳細には、タイロッド19の端部はナックル53の後部にボールジョイントを介して連結され、タイロッド19はドライブ軸14より後方に位置している。
図6に示すように、車体の平面視において、アーム51、52の回転中心線Ax1、Ax2とタイロッド19との間に形成される角度(タイロッド19の前側に形成される)θtは、90度以上となっている。タイロッド19と回転中心線Ax1、Ax2との間のこの位置関係によると、車両100の制動時に、前輪2がトーアウト(toe−out)側へ動きやすくなる。すなわち、車両100の制動時に、前輪2の前端が左右方向の外方に向きやすくなる。
図8は制動時の前輪2の動きに対するタイロッド19の影響を説明するための概略の平面図である。この図の(a)の構造では、タイロッド19とアーム51、52の回転中心線Ax1、Ax2との間の角度θtが90度よりも小さい。一方、(b)の構造では、タイロッド19とアーム51、52の回転中心線Ax1、Ax2との間の角度θtが90度よりも大きい。前輪2の制動時には、前輪2を後方に引く力が地面から作用する。このとき、アーム51、52の前ロッド51F、52Fに引っ張り応力が作用し、後ロッド51R、52Rに圧縮応力が作用するので、アーム51、52の前ロッド51F、52Fが伸張し、後ロッド51R、52Rが圧縮する。その結果、図8の(a)で示すように、アーム51、52の端部とナックル53との間の連結部(ボールジョイント)Laは後方且つ左右方向の外方に移動する。このとき、ナックル53の移動に伴い、タイロッド19は後方に傾斜する。図8の(a)のように、回転中心線Ax1、Ax2とタイロッド19との間の角度θtが90度以下であると、タイロッド19とナックル53との連結部Lbは、アーム51、52の端部とナックル53との間の連結部(ボールジョイント)Laよりも大きく外方に移動するので、前輪2のトーイン(toe−in)側への変位が生じやすくなる。一方、図8の(b)のように、回転中心線Ax1、Ax2とタイロッド19との間の角度θtが90度以上であると、タイロッド19とナックル53との連結部Lbは、アーム51、52の端部とナックル53との間の連結部(ボールジョイント)Laほどには大きく外方には移動しない。その結果、前輪2のトーアウト(toe−out)側への変位が生じやすくなる。車両100の例では、回転中心線Ax1、Ax2が傾斜しているので、回転中心線Ax1、Ax2とタイロッド19との間に90度よりも大きな角度θtを確保することが容易となっている。なお、前輪2を後方に引く力は、例えば、前輪2が路面の凹凸等を乗り越える場合にも作用する。したがって、このような場合においても、車両100の構造によれば、前輪2のトーアウト(toe−out)側への変位が生じやすくなる。
[まとめ]
(1)上述したように、車両100では、左右のアッパーアーム51のそれぞれと左右のロアアーム52のそれぞれは、平面視において前方且つ左右方向の中心に向かって斜めに伸びている、基部51a、51b、52a、52bを通る回転中心線Ax1、Ax2を中心にして回転可能である。フレーム前部20Fは、左右のアッパーアーム51の前ロッド51Fの基部51aがそれぞれ連結される左右の前連結部21Fを有し、左右のロアアーム52の前ロッド52Fの基部52aがそれぞれ連結される左右の前連結部22Fを有している。左右の前連結部21F、22Fの距離L1、L2は、ディファレンシャルギア13のハウジング13aの左右方向での幅W2よりも小さい。この車両100によると、従来の構造に比して水平面に対する回転中心線Ax1、Ax2の傾斜角θhを低減しつつ、起伏を乗り越える際の前輪2の軌跡Lo(図4)を適切化できる。また、従来の構造に比して回転中心線Ax1、Ax2の鉛直面(C1)に対する傾斜角θhを低減できるので、前ロッドの基部の位置を前方に移動させたり、前ロッドの基部の位置を上げたり、後ロッドの基部の位置を下げたりすることなく(最低地上高を下げることなく)、十分なアームスパンを確保することが容易となる。また、左右の前連結部21F、22Fの距離L1、L2が、ディファレンシャルギア13のハウジング13aの幅W2よりも小さいので、アーム51、52の長さを十分に確保することが容易となる。なお、車両100の例とは異なり、距離L1、L2のうち一方が、ディファレンシャルギア13のハウジング13aの左右方向での幅W2よりも小さくて、距離L1、L2のうち他方はハウジング13aの幅W2と同じ又は幅W2より大きくてもよい。
(2)また、車両100では、左右のアッパーアーム51のそれぞれと左右のロアアーム52のそれぞれは、平面視において前方且つ左右方向の中心に向かって斜めに伸びている、基部51a、51b、52a、52bを通る回転中心線Ax1、Ax2を中心にして回転可能である。フレーム前部20Fは、左右のアッパーアーム51の前ロッド51Fの基部51aがそれぞれ連結される左右の前連結部21F、及び、左右のロアアーム52の前ロッド52Fの基部52aがそれぞれ連結される左右の前連結部22Fを有している。左右の前連結部21F、22Fは、車両の正面視において、左右のシート4の間に位置している。この車両100においても、従来の構造に比して水平面に対する回転中心線Ax1、Ax2の傾斜角θhを低減しつつ、起伏を乗り越える際の前輪2の軌跡Lo(図4)を適切化できる。また、従来の構造に比して回転中心線Ax1、Ax2の鉛直面(C1)に対する傾斜角θhを低減できるので、前ロッドの基部の位置を前方に移動させたり、前ロッドの基部の位置を上げたり、後ロッドの基部の位置を下げたりすることなく(最低地上高を下げることなく)、十分なアームスパンを確保できる。また、左右の前連結部21F、22Fの距離L1、L2が、左右のシート4の間に位置しているので、アーム51、52の長さを確保することが容易となる。なお、車両100の例とは異なり、左右の前連結部21F、22Fのうち一方だけが、車体の正面視において、左右のシート4の間に位置し、左右の前連結部21F、22Fのうち他方は、車体の正面視において、左右のシート4の間に位置していなくてもよい。
(3)フレーム前部20Fは、フレーム前部20Fの前部に位置し、上下方向で伸びている左右の縦延伸部23aを有している。左右の前連結部21F、22Fは、左右の縦延伸部23aよりも、左右方向における車体の中心C1寄りに位置している。この構造によると、アーム51、52の回転中心線Ax1、Ax2の傾斜を適切化することが容易となる。また、第1アームの長さを確保することが容易となる。
(4)フレーム前部20Fは、左右のアッパーアーム51の後ロッド51Rの基部51bがそれぞれ接続される左右の後連結部21Rを有している。車体の平面視において前記前連結部21Fから左右のアッパーアーム51の回転中心線Ax1の交点Q2(図6)までの距離L5は、車体の平面視における後連結部21Rから前連結部21Fまでの距離L6と同じ、又は車体の平面視における後連結部21Rから前連結部21Fまでの距離L6よりも小さくてもよい。この構造によると、アーム51、52の回転中心線Ax1、AX2の傾斜を適切化することが容易となる。また、アーム51、52の長さを確保することが容易となる。
(5)左右の前連結部21Fの距離L1は、左右方向でのエンジン7の幅W7(図3)よりも小さくてもよい。
(6)フレーム前部20Fは、フレーム前部20Fの前部に位置し、上下方向で伸びている縦延伸部23aを有し、左右のアッパーアーム51の前ロッド51Fの基部51aは、車体の側面視において縦延伸部23aよりも前方に位置してもよい。この構造によると、左右のアッパーアーム51の基部51aが、フレーム前部20Fの縦延伸部23aよりも前方に位置しているので、左右の前ロッド51Fの基部51aの距離を小さくすることが容易となり、左右方向でのアッパーアーム51の長さを確保することが容易となる。
(7)左右の前連結部21F、22Fのそれぞれはボールジョイントである。これによると、左右の前連結部21Fの距離L1を小さくすることが容易となり、アーム51、52の回転中心線の傾斜を適切化し、且つ、第1アームの長さを確保することが容易となる。
(8)前連結部21F、22Fであるボールジョイントは、ボール部21a、22aと、ボール部21a、22aを支持しているロッド部21b、21aとを有している。ロッド部21bは、回転中心線Ax1に対して傾斜している。これによって、左右のボールジョイント(前連結部21F)の距離L1を小さくしながら、左右のボールジョイントのロッド部21bの前端が干渉することを防ぐことができる。
(9)左右の前連結部21F、22Fは、フレーム前部20Fから突出するロッド部21b、22bを有し、左右の前連結部21F、22Fのロッド部21b、22bには、これらを別の部分に連結する連結部材27が取り付けられている。これによると、前連結部21F、22Fの支持強度を増すことができる。
(10)左右の前連結部21F、22Fのロッド部21b、22bの端部は、連結部材27によって互いに連結されている。これによって、簡単な構造で前連結部21F、22Fの支持強度を増すことができる。
(11)回転中心線Ax1、Ax2は、平面視において前方且つ左右方向の中心C1に向かって斜めに伸びているだけでなく、車体の側面視において前方且つ上方に斜めに伸びている。これによると、起伏を乗り越える際の前輪の軌跡Loをさらに適切化できる。
(12)車両の平面視における回転中心線Ax1、Ax2と前後方向に沿った直線(左右方向の中心C1を通る直線)との角度をθvとし、車両の側面視における回転中心線と前後方向に沿った直線(水平面)との角度をθhとしたとき、θv+θhは、10度以上、30度以下である。この車両によると、角度θh、θvを適切化できる。
(13)車両の平面視における回転中心線Ax1と前後方向に沿った直線(左右方向の中心C1を通る直線)との角度をθv(図6参照)とし、車両の側面視における回転中心線と前後方向に沿った直線(水平面)との角度をθh(図4参照)としたとき、角度θvは角度θhよりも大きい。この車両によると、角度θhと角度θvとを適切化することが容易となる。なお、車両100の例とは異なり、角度θvは角度θhと同じでもよいし、角度θhより小さくてもよい。
(14)左右のロアアーム52のそれぞれは、前ロッド52Fと後ロッド52Rとを有している。左右のロアアーム52のそれぞれは、平面視において前方且つ左右方向の中心に向かって斜めに伸びている、基部52a、52Bを通る回転中心線Ax2を中心にして回転可能である。
(15)フレーム前部20Fは、ロアアーム52の前ロッド52Fの基部52aがそれぞれ接続される左右の前連結部22Fを有している。左右の前連結部22Fの距離L2は、ディファレンシャルギア13のハウジング13aの左右方向での幅W2よりも小さい。
(16)回転中心線Ax1とタイロッド19との間に形成され且つタイロッド19の前側に形成される角度θtは、90度以上である。これによると、例えば、前輪2に制動力が作用したときに、前輪2がトーアウト側に動きやすくなる。また、前輪2を後方に引く力は前輪2が路面の凹凸等を乗り越える場合にも作用するので、この場合においても、車両100の構造によれば前輪2がトーアウト側に動きやすくなる。
(17)フレーム前部20Fは、左右のアッパーアーム51がそれぞれ接続される左右の後連結部21Rと、左右のロアアーム52がそれぞれ接続される左右の後連結部22Rとを有している。車両100の例では、左右の後連結部21R、22Rの距離L3、L4は、ディファレンシャルギア13のハウジング13aの左右方向での幅W2よりも大きい。これによると、アーム51、52の回転中心線Ax1、Ax2の傾斜を適切化することが容易となる。距離L3、L4の一方だけが、ディファレンシャルギア13のハウジング13aの左右方向での幅W2より大きくてもよい。
(18)左右の前連結部21F、22Fは、平面視において、ディファレンシャルギア13のハウジング13aの前方に位置し、左右の後連結部21R、22Rは、平面視において、ディファレンシャルギア13のハウジング13aよりも後方に位置している。これによると、アーム51、52の前後方向での距離が大きくなるので、アーム51、52の剛性が確保し易くなる。車両100の例とは異なり、前連結部21F、22Fのうち一方だけがハウジング13aの前方に位置してもよい。また、後連結部21R、22Rのうち一方だけがハウジング13aより後方に位置してもよい。
(19)フレーム前部20Fは、左右のアッパーアーム51がそれぞれ接続される左右の後連結部21Rと、左右のロアアーム52がそれぞれ接続される左右の後連結部22Rとを有している。左右の後連結部21R、22Rの距離L3、L4は、ディファレンシャルギア13のハウジング13aの左右方向での幅W2よりも小さくてもよい。これによると、アーム51、52の長さを確保することがさらに容易となる。なお、距離L3、L4の一方は、ディファレンシャルギア13のハウジング13aの左右方向での幅W2より大きくてもよい。
なお、本開示は以上説明した車両100の例に限られず、種々の変更がなされてよい。例えば、アーム51、52が連結される前連結部21F、22Fは、フレーム前部20Fの縦延伸部23aよりも前方に位置していなくてもよい。例えば、フレーム前部20Fは、縦延伸部23aよりも後方に位置し且つ前連結部21F、22F(例えば、ボールジョイントのロッド部21b、22b)を支持するブラケットを有してもよい。
また、前連結部21F、22Fはボールジョイントでなくてもよい。例えば、アーム51、52の基部51a、52aが筒状に形成され、前連結部21F、22Fは基部51a、52aに通される支持軸であってもよい。この場合、フレーム前部20Fの水平部23c、23dの側面に、この支持軸を支持するブラケットが取り付けられてもよい。この場合、例えば、水平部23c、23dを傾斜させることによって、アーム51、52の回転中心線Ax1、Ax2を傾斜させることができる。
2 前輪;4 シート;6 ステアリングハンドル;7 エンジン;9 後ディファレンシャルギア;11 ドライブ軸;13 前ディファレンシャルギア;13a ハウジング;14 ドライブ軸;14a ジョイント部;19 タイロッド;20 本体フレーム;20F フレーム前部;20M フレーム中央部;20R フレーム後部;21F 前連結部;21R 後連結部;21a ボール部;21b ロッド部;21c ナット;21d ロッド部の前端;22F 前連結部;22R 後連結部;22a ボール部;22b ロッド部;23 フレーム前部の側部;23a 縦延伸部;23c、23d 水平部;23e 下端;23f、23g ブラケット;24 ステー;25 横延伸部;26 支持部;26a 右部;26b 左部;27 連結部材;28 クロス部;31 ケージ;51 アッパーアーム;51F 前ロッド;51R 後ロッド;51a 基部;51b 基部;51c 先端部;52 ロアアーム;52F 前ロッド;52R 後ロッド;52a 基部;52b 基部;52c 先端部;53 ナックル;54 ショックアブソーバ;54a 上端;55 スタビライザー;Ax1、Ax2 回転中心線。

Claims (19)

  1. 車体フレームと、
    左右の前輪と、
    前記左右の前輪をそれぞれ支持している左右の第1アームと、
    平面視において前記左右の第1アームの間に配置されているディファレンシャルギアを収容しているハウジングと、を有し、
    前記左右の第1アームのそれぞれは、前記車体フレームに連結されている基部を有している前ロッドと、前記前ロッドより後方の位置で前記車体フレームに連結されている基部を有している後ロッドとを有し、
    前記左右の第1アームのそれぞれは、平面視において前方且つ左右方向の中心に向かって斜めに伸びている、前記2つの基部を通る回転中心線を中心にして回転可能であり、
    前記車体フレームは、前記左右の第1アームの前記前ロッドの基部がそれぞれ連結される左右の第1前連結部を有し、
    前記左右の第1前連結部の距離は、前記ディファレンシャルギアの前記ハウジングの左右方向での幅よりも小さい
    ことを特徴とする車両。
  2. 車体フレームと、
    左右の前輪と、
    前記左右の前輪をそれぞれ支持している左右の第1アームと、
    左右のシートと、を有し、
    前記左右の第1アームのそれぞれは、前記車体フレームに連結されている基部を有している前ロッドと、前記前ロッドより後方の位置で前記車体フレームに連結されている基部を有している後ロッドとを有し、
    前記左右の第1アームのそれぞれは、平面視において前方且つ左右方向の中心に向かって斜めに伸びている、前記2つの基部を通る回転中心線を中心にして回転可能であり、
    前記車体フレームは、前記左右の第1アームの前記前ロッドの基部がそれぞれ連結される左右の第1前連結部を有し、
    前記左右の第1前連結部は、車両の正面視において、前記左右のシートの間に位置している
    ことを特徴とする車両。
  3. 前記車体フレームは、前記車体フレームの前部に位置し、上下方向で伸びている左右の縦延伸部を有し、
    前記左右の第1前連結部は、車両の正面視において、前記左右の縦延伸部よりも左右方向における車体の中心寄りに位置している
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両。
  4. 前記車体フレームは、前記左右の第1アームの前記後ロッドの基部がそれぞれ接続される左右の第1後連結部を有し、
    車体の平面視において前記第1前連結部から前記左右の第1アームの前記回転中心線の交点までの距離は、車体の平面視における前記第1後連結部から前記第1前連結部までの距離と同じ、又は車体の平面視における前記第1後連結部から前記第1前連結部までの距離よりも小さい
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両。
  5. エンジンをさらに有し、
    前記左右の第1前連結部の距離は、左右方向での前記エンジンの幅よりも小さい
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両。
  6. 前記車体フレームは、前記車体フレームの前部に位置し、上下方向で伸びている縦延伸部を有し、
    前記左右の第1アームの前記前ロッドの前記基部は、車体の側面視において前記縦延伸部よりも前方に位置している
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両。
  7. 前記左右の第1前連結部のそれぞれはボールジョイントである
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両。
  8. 前記ボールジョイントは、ボール部と、前記ボール部を支持しているロッド部とを有し、
    前記ロッド部は、前記回転中心線に対して傾斜している
    ことを特徴とする請求項7に記載の車両。
  9. 前記左右の第1前連結部は、前記車体フレームから突出するロッド部を有し、
    前記左右の第1前連結部の前記ロッド部のうちの少なくとも一方には、前記少なくとも一方のロッド部の端部を別の部分に連結する連結部材が取り付けられている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両。
  10. 前記左右の第1前連結部の前記ロッド部の端部は、前記連結部材によって互いに連結されている
    ことを特徴とする請求項9に記載の車両。
  11. 前記回転中心線は、車体の側面視において前方且つ上方に斜めに伸びている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両。
  12. 車両の平面視における前記回転中心線と前後方向に沿った直線との角度をθ1とし、
    車両の側面視における前記回転中心線と前後方向に沿った直線との角度をθ2としたとき、
    θ1+θ2は、10度以上、30度以下である
    ことを特徴とする請求項11に記載の車両。
  13. 車両の平面視における前記回転中心線と前後方向に沿った直線との角度をθ1とし、
    車両の側面視における前記回転中心線と前後方向に沿った直線との角度をθ2としたとき、
    角度θ1は角度θ2よりも大きい
    ことを特徴とする請求項11に記載の車両。
  14. 前記左右の前輪をそれぞれ支持し、かつ前記第1アームの上方又は下方に位置している左右の第2アームをさらに有し、
    前記左右の第2アームのそれぞれは、前記車体フレームに連結されている基部を有している前ロッドと、前記前ロッドより後方の位置で前記車体フレームに連結されている基部を有している後ロッドとを有し、
    前記左右の第2アームのそれぞれは、平面視において前方且つ左右方向の中心に向かって斜めに伸びている、前記基部を通る回転中心線を中心にして回転可能である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両。
  15. 前記左右の前輪をそれぞれ支持し、かつ前記第1アームの上方又は下方に位置している左右の第2アームをさらに有し、
    前記左右の第2アームのそれぞれは、前記車体フレームに連結されている基部を有している前ロッドと、前記前ロッドより後方の位置で前記車体フレームに連結されている基部を有している後ロッドとを有し、
    前記左右の第2アームのそれぞれは、平面視において前方且つ左右方向の中心に向かって斜めに伸びている、前記基部を通る回転中心線を中心にして回転可能であり、
    前記車体フレームは、前記左右の第2アームの前記前ロッドの基部がそれぞれ接続される左右の第2前連結部を有し、
    前記左右の第2前連結部の距離は、前記ディファレンシャルギアの前記ハウジングの左右方向での幅よりも小さい
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両。
  16. 前記左右の前輪を操舵するためのタイロッドをさらに有し、
    車両の平面視において前記回転中心線と前記タイロッドとの間に形成され且つ前記タイロッドの前側に形成される角度は、90度以上である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両。
  17. 前記車体フレームは、前記左右の第1アームの前記後ロッドの基部がそれぞれ接続される左右の第1後連結部を有し、
    前記左右の第1後連結部の距離は、前記ディファレンシャルギアの前記ハウジングの左右方向での幅よりも大きい
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両。
  18. 前記左右の第1前連結部は、平面視において、前記ディファレンシャルギアの前記ハウジングの前方に位置し、
    前記左右の第1後連結部は、平面視において、前記ディファレンシャルギアの前記ハウジングよりも後方に位置している
    ことを特徴とする請求項17に記載の車両。
  19. 前記車体フレームは、前記左右の第1アームの前記後ロッドの基部がそれぞれ接続される左右の第1後連結部を有し、
    前記左右の第1後連結部の距離は、前記ディファレンシャルギアの前記ハウジングの左右方向での幅よりも小さい
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両。
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