JP2019157190A - 電気化学式水素ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】従来に比べて水素圧縮効率を向上し得る電気化学式水素ポンプを提供する。【解決手段】電気化学式水素ポンプは、電解質膜11と、電解質膜の一方の主面に設けられたアノード触媒層13と、電解質膜の他方の主面に設けられたカソード触媒層12と、アノード触媒層上に設けられたアノードガス拡散層15と、アノード触媒層とカソード触媒層との間に電圧を印加する電圧印加器102とを備え、アノードガス拡散層は、アノード触媒層に隣接する、金属焼結体または金網のプレート18と、金属焼結体または金網のプレートに隣接する金属鋼板の積層体19とを備え、金属焼結体または金網のプレートと金属鋼板の積層体とは金属接合されている。【選択図】図1
Description
本開示は電気化学式水素ポンプに関する。
近年、地球の温暖化などの環境問題、石油資源の枯渇などのエネルギー問題から、化石燃料に代わるクリーンな代替エネルギー源として、水素が注目されている。水素は燃焼しても基本的に水しか放出せず、地球温暖化の原因となる二酸化炭素が排出されずかつ窒素酸化物などもほとんど排出されないので、クリーンエネルギーとして期待されている。また、水素を燃料として高効率に利用する装置として、例えば、燃料電池があり、自動車用電源向け、家庭用自家発電向けに開発および普及が進んでいる。
来るべき水素社会では、水素を製造することに加えて、水素ガスを高密度で貯蔵し、小容量かつ低コストで輸送または利用し得る技術開発が求められている。特に、分散型のエネルギー源となる燃料電池の普及促進には、水素供給インフラを整備する必要がある。また、水素を安定的に供給するために、高純度の水素ガスを製造、精製、高密度貯蔵する様々な提案が行われている。
例えば、水素供給インフラでは、水の電気分解により水素を生成する際に、高圧側と低圧側の圧力差により電解質膜および低圧側の給電体などが変形することで、構成部材間の接触抵抗が増加することが知られている。そこで、電解質膜と低圧側の給電体の変形に対して、高圧側の給電体を電解質膜に押圧して密着させる押圧手段を設けることで、接触抵抗の増加を抑制する高圧水素製造装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、高圧力環境に対して耐久性を備え、かつ、低コストで改質ガスから水素を精製および昇圧するため、複数枚積層されたセル構造と、そのセル構造の積層方向に締付応力を加える押圧構造とを備える電気化学式水素ポンプが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
ところで、高効率なエネルギーの利用に向け、水素供給インフラにおいて、水素を効率的に供給することが望まれている。つまり、特許文献1に記載の高圧水素製造装置および特許文献2に記載の電気化学式水素ポンプにおいても、水素圧縮時の更なる効率向上が求められているが、これらの特許文献1および特許文献2では、かかる効率向上の検討が十分に行われていない。
本開示の一態様(aspect)は、このような事情に鑑みてなされたものであり、従来に比べて水素圧縮効率を向上し得る電気化学式水素ポンプを提供する。
上記課題を解決するため、本開示の一態様の電気化学式水素ポンプは、電解質膜と、前記電解質膜の一方の主面に設けられたアノード触媒層と、前記電解質膜の他方の主面に設けられたカソード触媒層と、前記アノード触媒層上に設けられたアノードガス拡散層と、前記アノード触媒層と前記カソード触媒層との間に電圧を印加する電圧印加器とを備え、前記アノードガス拡散層は、前記アノード触媒層に隣接する、金属焼結体または金網のプレートと、前記金属焼結体または金網のプレートに隣接する金属鋼板の積層体とを備え、前記金属焼結体または金網のプレートと前記金属鋼板の積層体とは金属接合されている。
本開示の一態様の電気化学式水素ポンプは、従来に比べて水素圧縮効率を向上し得るという効果を奏する。
電気化学式水素ポンプの水素圧縮時の効率向上について鋭意検討が行われ、以下の知見が得られた。
まず、先行特許出願である特願2017−000599号(以下、先行出願)では、電気化学式水素ポンプのカソードおよびアノード間の差圧によって、アノードガス拡散層に高圧がかかるので、アノードガス拡散層を構成する金属鋼板同士を焼結などで面状に金属接合することにより、積層体の剛性を向上させることが提案されている。
また、先行出願では、図5に示す如く、貫通孔119Aを備える複数の金属鋼板の積層体119とアノード触媒層113および電解質膜111との間に、金属焼結体のプレート118を設ける構成が提案されている。これにより、アノードガス拡散層が、金属焼結体のプレート118を備えずに、複数の金属鋼板の積層体で構成されている場合に比べて、アノードガス拡散層に必要なガス通気性およびガス拡散性を確保しやすくなる。
また、図示を省略するが、先行出願では、貫通孔を備える複数の金属鋼板の積層体とアノード触媒層および電解質膜との間に、金網のプレートを設ける構成が提案されている。金網のプレートの方が、金属鋼板に複数の通気孔を設ける場合よりも、通気孔を小さくかつ空隙率を向上し易い。
しかしながら、金属焼結体または金網のプレート(以下、第1金属プレートという場合がある)および金属鋼板の積層体(以下、第2金属プレートという場合がある)に高圧がかかるとき、第1金属プレートおよび第2金属プレートが撓みやすい場合がある。
例えば、第1金属プレートおよび第2金属プレートを接触させただけで積み重ね、これらの端部を機械的な締結部材により固定する場合は、第1金属プレートおよび第2金属プレートが、互いの接触部において横ズレなどが発生することで撓みやすくなる。そして、この撓み量が、これらの所定の弾性変形量を上回った場合、第1金属プレートおよび第2金属プレート同士の間での接触面積が減少することで、電流集中に伴う電気抵抗が増加する可能性がある。例えば、第1金属プレートおよび第2金属プレートが撓むとき、両者が局所的に離れると、上記の接触面積が減少する。すると、電気化学式水素ポンプの効率が低下する恐れがある。
そこで、本開示の第1態様の電気化学式水素ポンプは、以上の知見に基づいて案出できたものであり、電解質膜と、電解質膜の一方の主面に設けられたアノード触媒層と、電解質膜の他方の主面に設けられたカソード触媒層と、アノード触媒層上に設けられたアノードガス拡散層と、アノード触媒層とカソード触媒層との間に電圧を印加する電圧印加器とを備え、アノードガス拡散層は、アノード触媒層に隣接する、金属焼結体または金網のプレートと、金属焼結体または金網のプレートに隣接する金属鋼板の積層体とを備え、金属焼結体または金網のプレートと金属鋼板の積層体とは金属接合されている。
かかる構成によると、本態様の電気化学式水素ポンプは、従来に比べて水素圧縮効率を向上し得る。
具体的には、本態様の電気化学式水素ポンプは、金属焼結体または金網のプレートと金属鋼板の積層体とを金属接合することにより、両者を、例えば、機械的な締結部材により固定して積層する場合に比べて剛性を上げることができる。よって、金属焼結体または金網のプレートと金属鋼板の積層体とに高圧がかかる場合に、互いの接触部の隙間が生じにくいので、電流集中に伴う電気抵抗の増加を軽減することができる。すると、電気化学式水素ポンプに必要な消費電力の増加を抑制できる。
本開示の第2態様の電気化学式水素ポンプは、第1態様の電気化学式水素ポンプにおいて、金属焼結体のプレートと金属鋼板の積層体とは真空焼結により金属接合されていてもよい。
かかる構成によると、金属焼結体のプレートおよび金属鋼板の積層体の酸化が真空中の焼結によって抑制されている。よって、本態様の電気化学式水素ポンプは、金属焼結体のプレートと金属鋼板の積層体とを大気中の焼結により金属接合を行う場合に比べて電気抵抗の増加を抑制できる。
本開示の第3態様の電気化学式水素ポンプは、第1態様または第2態様の電気化学式水素ポンプにおいて、金属焼結体は、金属粒子または金属繊維の焼結体であってもよい。
本開示の第4態様の電気化学式水素ポンプは、第3態様の電気化学式水素ポンプにおいて、金属粒子は、メディアン径が10μm以上、1000μm以下であってもよい。
金属焼結体を構成する金属粒子のメディアン径は、金属焼結体のプレートと接触するアノード触媒層および電解質膜の破損が起こりにくくなるように、アノード触媒層および電解質膜の膜厚と同程度である方が望ましい。
ここで、電解質膜が薄膜化する程、電気抵抗が低くなるが、破損しやすくなる。逆に、電解質膜が厚膜化する程、破損しにくくなるが、電気抵抗が高くなる。
そこで、本態様の電気化学式水素ポンプでは、電解質膜の膜厚をベースに、以上の事情を考慮して、金属粒子のメディアン径が10μm以上、1000μm以下に設定されている。
本開示の第5態様の電気化学式水素ポンプは、第3態様または第4態様の電気化学式水素ポンプにおいて、金属焼結体の孔のメディアン径が1μm以上、100μm以下であってもよい。
金属焼結体の孔のメディアン径が、アノード触媒層および電解質膜の膜厚と同程度またはそれ以下である場合、かかる焼結体の孔におけるアノード触媒層および電解質膜の垂れ込み量を低減できるので、アノード触媒層および電解質膜の破損が発生しにくくなる。しかし、金属焼結体の孔のメディアン径が小さ過ぎる場合、かかる焼結体のプレートにおけるガスおよび水の透過性が悪くなる可能性がある。
そこで、本態様の電気化学式水素ポンプでは、電解質膜の膜厚をベースに、以上の事情を考慮して、金属焼結体の孔のメディアン径が1μm以上、100μm以下に設定されている。
本開示の第6態様の電気化学式水素ポンプは、第1態様から第5態様のいずれか一つの電気化学式水素ポンプにおいて、金属焼結体は、チタンを含む耐腐食性金属で構成されていてもよい。
アノード触媒層において酸化反応で水素分子から水素イオン(プロトン)が発生するので、アノード触媒層の付近のpH(水素イオン指数)は低い。
そこで、本態様の電気化学式水素ポンプでは、金属焼結体は、上記の如く、チタンを含む耐腐食性金属で構成されている。
本開示の第7態様の電気化学式水素ポンプは、第1態様から第6態様のいずれか一つの電気化学式水素ポンプにおいて、金属鋼板の積層体は、複数の貫通孔を有する金属鋼板の積層体の焼結体であってもよい。
かかる構成によると、本態様の電気化学式水素ポンプは、金属鋼板同士を焼結で面状に金属接合することにより、金属鋼板の積層体の剛性を向上させることができる。
本開示の第8態様の電気化学式水素ポンプは、第7態様の電気化学式水素ポンプにおいて、金属鋼板に設けられた貫通孔のメディアン径が1μm以上、100μm以下であってもよい。
金属鋼板に設けられた貫通孔のメディアン径が小さい程、金属鋼板の積層体の貫通孔における、金属焼結体または金網のプレートの垂れ込み量を低減できるので、金属焼結体または金網のプレートの破損が発生しにくくなる。
しかし、かかる貫通孔のメディアン径が小さ過ぎる場合、金属鋼板の積層体におけるガスおよび水の透過性が悪くなる可能性があるとともに、貫通孔の加工が困難になる可能性がある。
そこで、本態様の電気化学式水素ポンプでは、以上の事情を考慮して、金属鋼板に設けられた貫通孔のメディアン径が1μm以上、100μm以下に設定されている。
本開示の第9態様の電気化学式水素ポンプは、第7態様または第8態様の電気化学式水素ポンプにおいて、金属鋼板に設けられた複数の貫通孔間の平均距離が10μm以上、1000μm以下であってもよい。
金属鋼板に設けられた複数の貫通孔間の平均距離が短い程、金属鋼板に適切に貫通孔を加工することが困難になる。逆に、金属鋼板に設けられた複数の貫通孔間の平均距離が長い程、金属鋼板に設けられる単位面積当たりの貫通孔の数が少なくなるので、金属鋼板の積層体のガス通気性およびガス拡散性を確保しにくくなる。
そこで、本態様の電気化学式水素ポンプでは、以上の事情を考慮して、金属鋼板に設けられた複数の貫通孔間の平均距離が10μm以上、1000μm以下に設定されている。
本開示の第10態様の電気化学式水素ポンプは、第1態様から第9態様のいずれか一つの電気化学式水素ポンプにおいて、金属鋼板は、チタンを含む耐腐食性金属で構成されていてもよい。
アノード触媒層において酸化反応で水素分子から水素イオン(プロトン)が発生するので、アノード触媒層の付近のpH(水素イオン指数)は低い。
そこで、本態様の電気化学式水素ポンプでは、金属鋼板は、上記の如く、チタンを含む耐腐食性金属で構成されている。
本開示の第11態様の電気化学式水素ポンプは、第1態様の電気化学式水素ポンプにおいて、金網のプレートと金属鋼板の積層体とは真空焼結により金属接合されていてもよい。
かかる構成によると、金網のプレートおよび金属鋼板の積層体の酸化が真空中の焼結によって抑制されている。よって、本態様の電気化学式水素ポンプは、金網のプレートと金属鋼板の積層体とを大気中の焼結により金属接合を行う場合に比べて電気抵抗の増加を抑制できる。
本開示の第12態様の電気化学式水素ポンプは、第11態様の電気化学式水素ポンプにおいて、金網のプレートは、金属細線で形成されていてもよい。
本開示の第13態様の電気化学式水素ポンプは、第12態様の電気化学式水素ポンプにおいて、金属細線は、細線の直径が10μm以上、100μm以下であってもよい。
金属細線の直径は、金網のプレートと接触するアノード触媒層および電解質膜の破損が起こりにくくなるように、アノード触媒層および電解質膜の膜厚と同程度である方が望ましい。
ここで、電解質膜が薄膜化する程、電気抵抗が低くなるが、破損しやすくなる。逆に、電解質膜が厚膜化する程、破損しにくくなるが、電気抵抗が高くなる。
そこで、本態様の電気化学式水素ポンプでは、電解質膜の膜厚をベースに、以上の事情を考慮して、金属細線の直径が10μm以上、100μm以下に設定されている。
本開示の第14態様の電気化学式水素ポンプは、第12態様または第13態様の電気化学式水素ポンプにおいて、金属細線は、細線間で形成する目開きが1μm以上、100μm以下であってもよい。
金属細線間で形成する目開きが、アノード触媒層および電解質膜の膜厚と同程度またはそれ以下である場合、目開き部におけるアノード触媒層および電解質膜の垂れ込み量を低減できるので、アノード触媒層および電解質膜の破損が発生しにくくなる。しかし、目開きが小さ過ぎる場合、金網のプレートにおけるガスおよび水の透過性が悪くなる可能性がある。
そこで、本態様の電気化学式水素ポンプでは、電解質膜の膜厚をベースに、以上の事情を考慮して、金属細線間で形成する目開きが1μm以上、100μm以下に設定されている。
本開示の第15態様の電気化学式水素ポンプは、第12態様から第14態様のいずれか一つの電気化学式水素ポンプにおいて、金属細線は、チタンを含む耐腐食性金属で構成されていてもよい。
アノード触媒層において酸化反応で水素分子から水素イオン(プロトン)が発生するので、アノード触媒層の付近のpH(水素イオン指数)は低い。
そこで、本態様の電気化学式水素ポンプでは、金属細線は、上記の如く、チタンを含む耐腐食性金属で構成されている。
以下、添付図面を参照しながら、本開示の上記の各態様の具体例について説明する。以下で説明する具体例は、いずれも上記の各態様の一例を示すものである。よって、以下で示される形状、材料、数値、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態などは、請求項に記載されていない限り、上記の各態様を限定するものではない。また、以下の構成要素のうち、本態様の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、図面において、同じ符号が付いたものは、説明を省略する場合がある。また、図面は理解しやすくするために、それぞれの構成要素を模式的に示したもので、形状および寸法比などについては正確な表示ではない場合がある。
(実施形態)
[電気化学式水素ポンプの構成]
図1は、実施形態の電気化学式水素ポンプの一例を示す図である。
[電気化学式水素ポンプの構成]
図1は、実施形態の電気化学式水素ポンプの一例を示す図である。
図1に示す例では、電気化学式水素ポンプ100は、電解質膜11と、カソード触媒層12と、アノード触媒層13と、アノードガス拡散層15と、電圧印加器102と、を備える。なお、図1の二点鎖線で示すように、カソードガス拡散層14が、カソード触媒層12上に設けられている。
アノードガス拡散層15は、金属焼結体または金網のプレート18と、金属鋼板の積層体19と、を備える。アノードガス拡散層15では、金属焼結体または金網のプレート18と金属鋼板の積層体19とが金属接合されている。そして、アノードガス拡散層15は、電気化学式水素ポンプ100の動作時にカソードおよびアノード間の差圧で発生する構成部材の変位、変形を抑制可能な高剛性であることが望ましい。
電解質膜11は、プロトン伝導性を備える。電解質膜11は、プロトン伝導性を備えていれば、どのような構成であってもよい。例えば、電解質膜11として、フッ素系高分子電解質膜、炭化水素系高分子電解質膜を挙げることができるが、これらに限定されない。具体的には、例えば、Nafion(登録商標、デュポン社製)、Aciplex(登録商標、旭化成株式会社製)などを用いることができる。
カソード触媒層12は、電解質膜11の一方の主面に設けられている。カソード触媒層12は、触媒金属として、例えば、白金を含むが、これに限定されない。
アノード触媒層13は、電解質膜11の他方の主面に設けられている。アノード触媒層13は、触媒金属として、例えば、白金を含むが、これに限定されない。
カソード触媒層12およびアノード触媒層13の触媒担体としては、例えば、カーボンブラック、黒鉛などの炭素粉体、導電性の酸化物粉体などが挙げられるが、これらに限定されない。
なお、カソード触媒層12およびアノード触媒層13では、触媒金属の微粒子が、触媒担体に高分散に担持されている。
カソードガス拡散層14は多孔性材料で構成され、導電性およびガス拡散性を備える。また、カソードガス拡散層14は、電気化学式水素ポンプ100の動作時にカソードおよびアノード間の差圧で発生する構成部材の変位、変形に適切に追従するような弾性を備える方が望ましい。
例えば、カソードガス拡散層14には、チタン、チタン合金、ステンレススチールなどを素材とする金属繊維の焼結体、これらを素材とする金属粉末の焼結体、エキスパンドメタル、金属メッシュ、パンチングメタルなどを用いることができる。また、カソードガス拡散層14には、カーボンペーパー、カーボンクロス、カーボンフェルトなどの多孔性の炭素材料を用いることもできる。さらに、カーボンブラックとPTFEなどのエラストマーを混錬、圧延した多孔性のシート材料などを用いることもできる。
金属焼結体または金網のプレート18は、アノード触媒層13に隣接する部材である。本例では、アノード触媒層13と金属焼結体または金網のプレート18とが接触している。
金属焼結体または金網のプレート18は、多孔性材料で構成され、導電性およびガス拡散性を備える。金属焼結体は、例えば、金属粒子または金属繊維の焼結体である。
なお、金属焼結体のプレート18の詳細な構成は第1実施例で説明する。金網のプレート18の詳細な構成は第2実施例で説明する。
金属鋼板の積層体19は、金属焼結体または金網のプレート18に隣接する部材である。金属鋼板の積層体19は、例えば、複数の貫通孔を有する金属鋼板(例えば、パンチングメタルなど)の積層体の焼結体である。これにより、金属鋼板の積層体19は、導電性およびガス拡散性を備える。
なお、金属鋼板の積層体19の詳細な構成は第1実施例および第2実施例で説明する。
ここで、上記のとおり、金属焼結体または金網のプレート18と金属鋼板の積層体19とは金属接合されている。金属接合の方法としては、例えば、アーク溶接法、抵抗溶接法などの溶融接合、または、ろう接法、拡散接合法、超音波接合法、焼結接合などの界面接合を採用することも可能であるが、金属焼結体または金網のプレート18と金属鋼板の積層体19とを真空焼結により金属接合する方が望ましい。これは、金属焼結体または金網のプレート18および金属鋼板の積層体19の酸化を真空中の焼結によって抑制できるからである。かかる真空焼結により、電気化学式水素ポンプ100は、金属焼結体または金網のプレート18と金属鋼板の積層体19とを大気中の焼結により金属接合を行う場合に比べて電気抵抗の増加を抑制できる。
電圧印加器102は、カソード触媒層12およびアノード触媒層13の間に電圧を印加する装置である。具体的には、電圧印加器102の高電位が、導電性のアノード触媒層13に印加され、電圧印加器102の低電位が、導電性のカソード触媒層12に印加されている。電圧印加器102は、カソード触媒層12およびアノード触媒層13の間に電圧を印加できれば、どのような構成であってもよい。電圧印加器102は、印加電圧を調整可能であってもよい。このとき、電圧印加器102は、バッテリ、太陽電池、燃料電池などの直流電源と接続されているときは、DC/DCコンバータを備え、商用電源などの交流電源と接続されているときは、AC/DCコンバータを備える。
[電気化学式水素圧縮装置の構成]
図2Aおよび図2Bは、実施形態の電気化学式水素圧縮装置の一例を示す図である。図2Bは、図2AのB部の拡大図である。
図2Aおよび図2Bは、実施形態の電気化学式水素圧縮装置の一例を示す図である。図2Bは、図2AのB部の拡大図である。
図2Aおよび図2Bに示すように、電気化学式水素圧縮装置200の単セル200Aは、電解質膜11と、アノードと、カソードと、カソードセパレータ16と、アノードセパレータ17と、絶縁体21と、を備える。
カソードは、上記のカソード触媒層12およびカソードガス拡散層14で構成されている。なお、平面視において、カソード触媒層12の周囲を囲むようにシール部材42が設けられ、カソード触媒層12が、シール部材42で適切にシールされている。
アノードは、上記のアノード触媒層13およびアノードガス拡散層15で構成されている。なお、平面視において、アノード触媒層13の周囲を囲むようにシール部材43が設けられ、アノード触媒層13が、シール部材43で適切にシールされている。
以上により、電解質膜11は、アノード触媒層13およびカソード触媒層12のそれぞれと接触するようにして、アノードとカソードとによって挟持されている。なお、カソード、電解質膜11およびアノードの積層体を膜−電極接合体(以下、MEA:Membrane Electrode Assembly)という。
カソードセパレータ16およびアノードセパレータ17のそれぞれの中央部には、凹部が設けられている。これらの凹部のそれぞれに、カソードガス拡散層14およびアノードガス拡散層15がそれぞれ収容されている。そして、カソードセパレータ16およびアノードセパレータ17で上記のMEAを挟むことにより、単セル200Aが形成されている。
カソードガス拡散層14と接触するカソードセパレータ16の主面には、平面視において、例えば、サーペンタイン状または直線状のカソードガス流路32が設けられている。アノードガス拡散層15と接触するアノードセパレータ17の主面には、平面視において、例えば、サーペンタイン状または直線状のアノードガス流路33が設けられている。
また、導電性のカソードセパレータ16およびアノードセパレータ17の間には、MEAの周囲を囲むように設けられた環状かつ平板状の絶縁体21が挟み込まれている。これにより、カソードセパレータ16およびアノードセパレータ17の短絡が防止されている。
なお、図2Aの電気化学式水素圧縮装置200は、3段の単セル200Aが積層されているが、単セル200Aの段数はこれに限定されない。単セル200Aの段数は、電気化学式水素圧縮装置200の水素量などの運転条件をもとに適宜の数に設定することができる。
ここで、単セル200Aを複数個、積層状態で適切に保持するには、単セル200Aの最上層のカソードセパレータ16の端面および最下層のアノードセパレータ17の端面をそれぞれ、給電板22Uと絶縁板23Uおよび給電板22Dと絶縁板23Dのそれぞれを介して、端板24Uおよび端板24Dのそれぞれで挟み、単セル200Aに所望の締結圧をかける必要がある。
そこで、端板24Uおよび端板24Dの適所に、単セル200Aに締結圧をかけるための複数の締結器25が設けられている。締結器25は、複数の単セル200Aを締結できれば、どのような構成であってもよい。締結器25として、例えば、端板24Uおよび端板24Dを貫通するボルト、および、皿ばね付きナットなどを例示できる。
端板24Uには、カソードガス導出経路26が設けられている。カソードガス導出経路26は、カソード側から排出される水素含有ガスが流通する配管で構成されていてもよい。具体的には、カソードガス導出経路26は、積層状態の単セル200Aに設けられた筒状のカソードガス導出マニホルド(図示せず)に連通している。そして、この筒状のカソードガス導出マニホルドが、単セル200Aのそれぞれのカソードガス流路32と、図示しないカソードガス連通経路を介して連通している。これにより、単セル200Aのそれぞれのカソードガス流路32を通過した水素含有ガスが、カソードガス導出マニホルドで合流される。そして、合流された水素含有ガスが、カソードガス導出経路26に導かれる。
カソードセパレータ16およびアノードセパレータ17の間には、平面視において、カソードガス導出マニホルドを囲むように、図示しないOリングなどのシール部材が設けられ、カソードガス導出マニホルドが、このシール部材で適切にシールされている。
端板24Dには、アノードガス導入経路29が設けられている。アノードガス導入経路29は、アノード側に供給される水素含有ガスが流通する配管で構成されていてもよい。具体的には、アノードガス導入経路29は、積層状態の単セル200Aに設けられた筒状のアノードガス導入マニホルド27に連通している。そして、この筒状のアノードガス導入マニホルド27が、単セル200Aのそれぞれのアノードガス流路33の一方の端部と、図示しないアノードガス連通経路を介して連通している。これにより、アノードガス導入経路29からの水素含有ガスが、単セル200Aのそれぞれのアノードガス流路33に連通したアノードガス導入マニホルド27を通じて、単セル200Aのそれぞれに分配される。そして、分配された水素含有ガスが、アノードガス拡散層15からアノード触媒層13に供給される。
また、端板24Dには、アノードガス導出経路31が設けられている。アノードガス導出経路31は、アノード側から排出される水素含有ガスが流通する配管で構成されていてもよい。具体的には、アノードガス導出経路31は、積層状態の単セル200Aに設けられた筒状のアノードガス導出マニホルド30に連通している。そして、この筒状のアノードガス導出マニホルド30が、単セル200Aのそれぞれのアノードガス流路33の他方の端部と、図示しないアノードガス連通経路を介して連通している。これにより、単セル200Aのそれぞれのアノードガス流路33を通過した水素含有ガスが、アノードガス導出マニホルド30で合流される。そして、合流された水素含有ガスが、アノードガス導出経路31に導かれる。
カソードセパレータ16およびアノードセパレータ17の間には、平面視において、アノードガス導入マニホルド27およびアノードガス導出マニホルド30を囲むようにOリングなどのシール部材40が設けられ、アノードガス導入マニホルド27およびアノードガス導出マニホルド30が、シール部材40で適切にシールされている。
また、電圧印加器102の低電位側端子が、最上層のカソードセパレータ16に接触する給電板22Uに接続され、電圧印加器102の高電位側端子が、最下層のアノードセパレータ17に接触する給電板22Dに接続されている。
ここで、以上の如く構成された電気化学式水素圧縮装置200では、電圧印加器102によりアノードおよびカソード間に電流が流れると、アノード側に供給される水素をカソード側に昇圧し、昇圧された水素を水素需要体に供給する電気化学式水素圧縮装置200の水素圧縮動作が行われる。かかる水素圧縮動作の詳細は後で説明する。水素需要体として、例えば、家庭用または自動車用の燃料電池などを挙げることができる。
そこで、上記の電気化学式水素圧縮装置200を備える水素供給システム(図示せず)を構築することができる。
なお、水素供給システムの水素供給動作において必要となる機器は適宜、設けられる。
例えば、水素供給システムには、アノードガス導出経路31を通じてアノード側から排出される水素含有ガスと、アノードガス導入経路29を通して外部から供給される水素含有ガスとが混合された混合ガスの露点を調整する露点調整器が設けられていてもよい。このとき、所定の供給圧を有する外部のガス供給源(図示せず)から露点調整器に水素含有ガスが供給されてもよい。外部のガス供給源として、例えば、ガス貯蔵器(例えば、ガスボンベ)、ガス供給インフラなどを挙げることができる。
また、水素含有ガスとして、例えば、水素ガスを挙げることができる。この場合、水素ガスは、例えば、水電解装置で生成されてもよい。
また、水素供給システムには、例えば、電気化学式水素圧縮装置200の温度を検出する温度検出器、電気化学式水素圧縮装置200のカソードから排出された水素ガスを一時的に貯蔵する水素貯蔵器、水素貯蔵器内のガス圧を検出する圧力検出器などが設けられていてもよい。
なお、上記の電気化学式水素圧縮装置200の構成、および、水素供給システムにおける図示しない様々な機器は例示であって、本例に限定されない。
[動作]
以下、電気化学式水素圧縮装置200の水素圧縮動作の一例について、図面を参照しながら説明する。
以下、電気化学式水素圧縮装置200の水素圧縮動作の一例について、図面を参照しながら説明する。
以下の動作は、例えば、図示しない制御器の演算回路が、制御器の記憶回路から制御プログラムにより行われてもよい。ただし、以下の動作を制御器で行うことは、必ずしも必須ではない。操作者が、その一部の動作を行ってもよい。
まず、アノードガス導入経路29を通じて電気化学式水素圧縮装置200のアノードに低圧の水素含有ガスが供給されるとともに、電圧印加器102の電力が電気化学式水素圧縮装置200に給電される。
すると、アノードのアノード触媒層13において、酸化反応で水素分子が水素イオン(プロトン)と電子とに分離する(式(1))。プロトンは電解質膜11内を伝導してカソード触媒層12に移動する。電子は電圧印加器102を通じてカソードのカソード触媒層12に移動する。
そして、カソードのカソード触媒層12において、還元反応で水素分子が再び生成される(式(2))。なお、プロトンが電解質膜11中を伝導する際に、所定水量の水が、電気浸透水としてアノードからカソードにプロトンと同伴して移動することが知られている。
ここで、カソードガス導出経路26に設けられた図示しない流量調整器(例えば、配管に設けられた背圧弁、調整弁など)を用いて、カソードガス導出経路26の圧損を増加させることにより、カソードで生成された水素ガスを昇圧することができる。よって、高圧状態の水素ガスを、例えば、図示しない水素貯蔵器に貯蔵することができる。
アノード:H2(低圧)→2H++2e− ・・・(1)
カソード:2H++2e−→H2(高圧) ・・・(2)
以上により、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100は、従来に比べて水素圧縮効率を向上し得る。
カソード:2H++2e−→H2(高圧) ・・・(2)
以上により、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100は、従来に比べて水素圧縮効率を向上し得る。
具体的には、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100は、金属焼結体または金網のプレート18と金属鋼板の積層体19とが金属接合することにより、両者を、例えば、機械的な締結部材により固定して積層する場合に比べて剛性を上げることができる。よって、金属焼結体または金網のプレート18と金属鋼板の積層体19とに高圧がかかる場合に、互いの接触部の隙間が生じにくいので、電流集中に伴う電気抵抗の増加を軽減することができる。すると、電気化学式水素ポンプ100に必要な消費電力の増加を抑制できる。
また、金属焼結体または金網のプレート18と金属鋼板の積層体19とを機械的な締結部材により固定して積層する場合は、両者の高精度な位置決め制御が困難となる可能性があるが、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100は、上記の構成により、このような可能性を低減できる。
また、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100では、金属焼結体または金網のプレート18および金属鋼板の積層体19の酸化が真空中の焼結によって抑制されている。よって、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100は、金属焼結体または金網のプレート18と金属鋼板の積層体19とを大気中の焼結により金属接合を行う場合に比べて電気抵抗の増加を抑制できる。
なお、上記の先行出願(特願2017−000599号)では、電気化学式水素ポンプのカソードおよびアノード間の差圧によってアノードガス拡散層の通気孔上で電解質膜が押圧される場合の電解質膜の破断と、本通気孔の大きさとの関係について検討が行われ、アノードガス拡散層の通気孔が大きい程、電解質膜が破断する可能性が高くなることが分かった。
そこで、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100は、金属焼結体のプレート18における焼結体の孔のメディアン径(d50、中央値)が金属鋼板の積層体19の貫通孔のメディアン径(d50、中央値)よりも小さくなるように構成されている。また、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100は、金網のプレート18における金属細線間で形成する目開きが金属鋼板の積層体19の貫通孔のメディアン径(d50、中央値)よりも小さくなるように構成されている。
以上の構成により、電気化学式水素ポンプ100のカソードおよびアノード間の差圧によってアノードガス拡散層に押圧された電解質膜が破断する可能性を従来よりも低減することができる。
(第1実施例)
図3は、実施形態の第1実施例の電気化学式水素ポンプの一例を示す図である。
図3は、実施形態の第1実施例の電気化学式水素ポンプの一例を示す図である。
図3に示す例では、電気化学式水素ポンプ100は、電解質膜11と、カソード触媒層12と、アノード触媒層13と、アノードガス拡散層15Aと、電圧印加器102と、を備える。なお、図1の二点鎖線で示すように、カソードガス拡散層14が、カソード触媒層12上に設けられている。
電解質膜11、カソード触媒層12、アノード触媒層13、電圧印加器102およびカソードガス拡散層14は実施形態と同様であるので説明を省略する。また、本実施例の電気化学式水素圧縮装置は、以下のアノードガス拡散層15Aの構成以外は、図2Aの電気化学式水素圧縮装置200と同様である。
アノードガス拡散層15Aは、金属焼結体のプレート18Aと、金属鋼板の積層体19Aと、を備える。
ここで、アノードガス拡散層15Aは、様々な形状の金属材料を焼結させた金属焼結体を用いることができるが、本実施例の電気化学式水素ポンプ100では、金属焼結体のプレート18Aのガスおよび液体の拡散性を十分に得る程度の空隙率を確保する視点および所望の弾性率を確保する視点から、以下に説明する金属粒子の焼結体または金属繊維の焼結体が用いられている。
[金属粒子の焼結体]
金属粒子の焼結体のプレート18Aでは、焼結体のガス拡散性などに対応して様々な大きさの金属粒子を使用可能である。しかし、金属粒子のメディアン径(d50、中央値)は、金属粒子の焼結体のプレート18Aと接触する脆性材料からなるアノード触媒層13および電解質膜11の破損を抑制する目的から、これらのアノード触媒層13および電解質膜11の膜厚と同程度である方が望ましい。
金属粒子の焼結体のプレート18Aでは、焼結体のガス拡散性などに対応して様々な大きさの金属粒子を使用可能である。しかし、金属粒子のメディアン径(d50、中央値)は、金属粒子の焼結体のプレート18Aと接触する脆性材料からなるアノード触媒層13および電解質膜11の破損を抑制する目的から、これらのアノード触媒層13および電解質膜11の膜厚と同程度である方が望ましい。
ここで、電解質膜11が薄膜化する程、電気抵抗が低くなるが、破損しやすくなる。逆に、電解質膜11が厚膜化する程、破損しにくくなるが、電気抵抗が高くなる。
そこで、本実施例の電気化学式水素ポンプ100では、電解質膜11の膜厚をベースに、以上の事情を考慮して、金属粒子のメディアン径が10μm以上、1000μm以下に設定されている。
なお、金属粒子のメディアン径は、例えば、レーザ回折・散乱法を用いたレーザ回折式粒子径分布測定装置(株式会社島津製作所製、SALD−2300)で評価可能である。
また、金属粒子の焼結体の孔のメディアン径(d50、中央値)は、以下の如く設定されている。
金属粒子の焼結体の孔のメディアン径が、アノード触媒層13および電解質膜11の膜厚と同程度またはそれ以下である場合、金属粒子の焼結体の孔におけるアノード触媒層13および電解質膜11の垂れ込み量を低減できるので、アノード触媒層13および電解質膜11の破損が発生しにくくなる。しかし、金属粒子の焼結体の孔のメディアン径が小さ過ぎる場合、金属粒子の焼結体のプレート18Aにおけるガスおよび水の透過性が悪くなる可能性がある。
そこで、本実施例の電気化学式水素ポンプ100では、電解質膜11の膜厚をベースに、以上の事情を考慮して、金属粒子の焼結体の孔のメディアン径が1μm以上、100μm以下に設定されている。
なお、金属粒子の焼結体の孔のメディアン径は、例えば、水銀圧入法を用いた細孔分布測定装置(株式会社島津製作所製、オートポアIV 9520)で評価可能である。
また、電気化学式水素ポンプ100のアノードには、水素が供給された状態で電圧印加器102によりカソード触媒層12およびアノード触媒層13の間に所望の電圧が印加されると、アノード触媒層13において酸化反応で水素分子から水素イオン(プロトン)が発生する。このとき、アノード付近のpH(水素イオン指数)は低い。
そこで、本実施例の電気化学式水素ポンプ100では、金属粒子の焼結体は、チタン、ステンレス、アルミニウムを含む耐腐食性金属で構成されている方がよい。特に、金属粒子の焼結体は、チタンを含む耐腐食性金属で構成されている方が望ましい。
なお、上記のメディアン径および評価方法は例示であって、本例に限定されない。
[金属繊維の焼結体]
金属繊維の焼結体の孔のメディアン径(d50、中央値)は、以下の如く設定されている。
金属繊維の焼結体の孔のメディアン径(d50、中央値)は、以下の如く設定されている。
金属繊維の焼結体の孔のメディアン径が、アノード触媒層13および電解質膜11の膜厚と同程度またはそれ以下である場合、金属繊維の焼結体の孔におけるアノード触媒層13および電解質膜11の垂れ込み量を低減できるので、アノード触媒層13および電解質膜11の破損が発生しにくくなる。しかし、金属繊維の焼結体の孔のメディアン径が小さ過ぎる場合、金属繊維の焼結体のプレート18Aにおけるガスおよび水の透過性が悪くなる可能性がある。
そこで、本実施例の電気化学式水素ポンプ100では、電解質膜11の膜厚をベースに、以上の事情を考慮して、金属繊維の焼結体の孔のメディアン径が1μm以上、100μm以下に設定されている。
なお、金属繊維の焼結体の孔のメディアン径は、例えば、水銀圧入法を用いた細孔分布測定装置(株式会社島津製作所製、オートポアIV 9520)で評価可能である。
また、電気化学式水素ポンプ100のアノードには、水素が供給された状態で電圧印加器102によりカソード触媒層12およびアノード触媒層13の間に所望の電圧が印加されると、アノード触媒層13において酸化反応で水素分子から水素イオン(プロトン)が発生する。このとき、アノード付近のpH(水素イオン指数)は低い。
そこで、本実施例の電気化学式水素ポンプ100では、金属繊維の焼結体は、チタン、ステンレス、アルミニウムを含む耐腐食性金属で構成されている方がよい。特に、金属繊維の焼結体は、チタンを含む耐腐食性金属で構成されている方が望ましい。
[金属鋼板の積層体]
金属鋼板の積層体19Aは、電気化学式水素ポンプ100の動作時にカソードおよびアノード間の差圧で発生する金属焼結体のプレート18Aの撓み変位を抑制する機能、ガスおよび液体の拡散性を確保する機能を備える必要性から、複数の貫通孔を有する金属鋼板の焼結体である方が望ましい。つまり、電気化学式水素ポンプ100のカソードおよびアノード間の差圧によって、金属鋼板の積層体19Aに高圧がかかるので、金属鋼板同士を焼結で面状に金属接合することにより、金属鋼板の積層体19Aの剛性を向上させることが望ましい。
金属鋼板の積層体19Aは、電気化学式水素ポンプ100の動作時にカソードおよびアノード間の差圧で発生する金属焼結体のプレート18Aの撓み変位を抑制する機能、ガスおよび液体の拡散性を確保する機能を備える必要性から、複数の貫通孔を有する金属鋼板の焼結体である方が望ましい。つまり、電気化学式水素ポンプ100のカソードおよびアノード間の差圧によって、金属鋼板の積層体19Aに高圧がかかるので、金属鋼板同士を焼結で面状に金属接合することにより、金属鋼板の積層体19Aの剛性を向上させることが望ましい。
ここで、金属鋼板に設けられた貫通孔のメディアン径(d50、中央値)は、金属鋼板の積層体19Aと接触する金属焼結体のプレート18A、アノード触媒層13および電解質膜11の破損を抑制する目的から、以下の如く設定されている。
金属鋼板に設けられた貫通孔のメディアン径(d50、中央値)が小さい程、金属鋼板の積層体19Aの貫通孔における金属焼結体のプレート18Aの垂れ込み量を低減できるので、金属焼結体のプレート18Aの破損が発生しにくくなる。
しかし、かかる貫通孔のメディアン径が小さ過ぎる場合、金属鋼板の積層体19Aにおけるガスおよび水の透過性が悪くなる可能性があるとともに、貫通孔の加工が困難になる可能性がある。
そこで、本実施例の電気化学式水素ポンプ100では、以上の事情を考慮して、金属鋼板に設けられた貫通孔のメディアン径が1μm以上、100μm以下に設定されている。
なお、金属鋼板に設けられた貫通孔のメディアン径は、例えば、水銀圧入法を用いた細孔分布測定装置(株式会社島津製作所製、オートポアIV 9520)で評価可能である。
また、金属鋼板に設けられた複数の貫通孔間の平均距離が短い程、金属鋼板に適切に貫通孔を加工することが困難になる可能性がある。逆に、金属鋼板に設けられた複数の貫通孔間の平均距離が長い程、金属鋼板に設けられる単位面積当たりの貫通孔の数が少なくなるので、金属鋼板の積層体19Aのガス通気性およびガス拡散性を確保しにくくなる。
そこで、本実施例の電気化学式水素ポンプ100では、以上の事情を考慮して、金属鋼板に設けられた複数の貫通孔間の平均距離が10μm以上、1000μm以下に設定されている。
なお、金属鋼板に設けられた複数の貫通孔間の平均距離は、例えば、ピンホールによる共焦点光学系にバイオレットレーザ408nmを用いたカラー3Dレーザ顕微鏡(株式会社キーエンス製、VK−9700)で評価可能である。
また、電気化学式水素ポンプ100のアノードには、水素が供給された状態で電圧印加器102によりカソード触媒層12およびアノード触媒層13の間に所望の電圧が印加されると、アノード触媒層13において酸化反応で水素分子から水素イオン(プロトン)が発生する。このとき、アノード付近のpH(水素イオン指数)は低い。
そこで、本実施例の電気化学式水素ポンプ100では、金属鋼板は、チタン、ステンレス、アルミニウムを含む耐腐食性金属で構成されている方がよい。特に、金属鋼板は、チタンを含む耐腐食性金属で構成されている方が望ましい。
なお、上記のメディアン径および評価方法は例示であって、本例に限定されない。
[アノードガス拡散層の製法]
以下、アノードガス拡散層15Aの製法の一例を説明する。
以下、アノードガス拡散層15Aの製法の一例を説明する。
まず、厚さが約30μm程度の純チタン製の金属鋼板を準備した。
そして、この金属鋼板にレジストを塗布し、フォトマスクでレジストをパターニングした後に、フッ酸溶液中でウェットエッチングすることによって、金属鋼板に60μmの貫通孔を150μmピッチ(最短孔間距離90μm)で形成した。
その後、複数の貫通孔を有する3枚の金属鋼板をそれぞれ、貫通孔の位置ずれが発生しないように位置合わせを行いながら積層し、金属鋼板の表面が酸化しないよう真空中で焼結した。つまり、金属鋼板の積層体19Aは、金属鋼板のそれぞれの貫通孔全てを塞ぐことなく、真空焼結されていることが望ましい。
以上により、金属鋼板のそれぞれが一体的に金属接合された金属鋼板の積層体19Aが得られた。
ここで、金属焼結体が、金属粒子の焼結体である場合は、直径が約100μm程度の純チタン製の金属粉末を準備した。そして、金属粉末をプレス機に充填し、金属粒子の表面が酸化しないよう真空中で焼結した。これにより、厚さが約200μm程度の金属粒子の焼結体のプレート18Aが得られた。
また、金属焼結体が、金属繊維の焼結体である場合は、厚さが約20μm程度の純チタン製の板材料を準備した。そして、この板材料をコイル状に巻いた後、コイル材切削法より板材料を切削することで、直径が約20μm程度の純チタン製の金属繊維を作製した。
その後、金属繊維をプレス機に充填し、金属繊維の表面が酸化しないよう真空中で焼結した。これにより、厚さが約200μm程度の金属繊維の焼結体のプレート18Aが得られた。
次に、金属粒子の焼結体のプレート18Aまたは金属繊維の焼結体のプレート18Aと、金属鋼板の積層体19Aとを重ね合わせて真空焼結することにより、両者が一体的に金属接合されたアノードガス拡散層15Aが得られた。
なお、上記のアノードガス拡散層15Aの製法は例示であって、本例に限定されない。
以上のとおり、本実施例の電気化学式水素ポンプ100は、金属焼結体のプレート18Aと金属鋼板の積層体19Aとが金属接合することにより、両者を、例えば、機械的な締結部材により固定して積層する場合に比べて剛性を上げることができる。よって、金属焼結体のプレート18Aと金属鋼板の積層体19Aとに高圧がかかる場合に、互いの接触部の隙間が生じにくいので、電流集中に伴う電気抵抗の増加を軽減することができる。すると、電気化学式水素ポンプ100に必要な消費電力の増加を抑制できる。
また、金属焼結体のプレート18Aと金属鋼板の積層体19Aとを機械的な締結部材により固定して積層する場合は、両者の高精度な位置決め制御が困難となる可能性があるが、本実施例の電気化学式水素ポンプ100は、上記の構成により、このような可能性を低減できる。
なお、金属繊維の焼結体は、金属粒子の焼結体に比べて弾性率が低い。つまり、金属繊維の焼結体の方が、金属粒子の焼結体よりも圧縮変形しやすいので、金属繊維の焼結体のプレート18Aとアノード触媒層13および電解質膜11とを接触させる方が、アノード触媒層13および電解質膜11の破損を抑制する効果を向上させることができる。
本実施例の電気化学式水素ポンプ100は、上記特徴以外は、実施形態の電気化学式水素ポンプ100と同様であってもよい。
(第2実施例)
図4は、実施形態の第2実施例の電気化学式水素ポンプの一例を示す図である。
図4は、実施形態の第2実施例の電気化学式水素ポンプの一例を示す図である。
図4に示す例では、電気化学式水素ポンプ100は、電解質膜11と、カソード触媒層12と、アノード触媒層13と、アノードガス拡散層15Bと、電圧印加器102と、を備える。なお、図1の二点鎖線で示すように、カソードガス拡散層14が、カソード触媒層12上に設けられている。
電解質膜11、カソード触媒層12、アノード触媒層13、電圧印加器102およびカソードガス拡散層14は実施形態と同様であるので説明を省略する。また、本実施例の電気化学式水素圧縮装置は、以下のアノードガス拡散層15Bの構成以外は、図2Aの電気化学式水素圧縮装置200と同様である。
アノードガス拡散層15Bは、金網のプレート18Bと、金属鋼板の積層体19Bと、を備える。
本実施例の電気化学式水素ポンプ100では、金網のプレート18Bのガスおよび液体の拡散性を十分に得る程度の空隙率を確保する視点および所望の弾性率を確保する視点から、以下に説明する金属細線で形成された金網が用いられている。
[金属細線で形成された金網]
金網のプレート18Bでは、金網のガス拡散性などに対応して様々な大きさの金属細線を使用可能である。しかし、金属細線の直径は、金網のプレート18Bと接触する脆性材料からなるアノード触媒層13および電解質膜11の破損を抑制する目的から、これらのアノード触媒層13および電解質膜11の膜厚と同程度である方が望ましい。
金網のプレート18Bでは、金網のガス拡散性などに対応して様々な大きさの金属細線を使用可能である。しかし、金属細線の直径は、金網のプレート18Bと接触する脆性材料からなるアノード触媒層13および電解質膜11の破損を抑制する目的から、これらのアノード触媒層13および電解質膜11の膜厚と同程度である方が望ましい。
ここで、電解質膜11が薄膜化する程、電気抵抗が低くなるが、破損しやすくなる。逆に、電解質膜11が厚膜化する程、破損しにくくなるが、電気抵抗が高くなる。
そこで、本実施例の電気化学式水素ポンプ100では、電解質膜11の膜厚をベースに、以上の事情を考慮して、金属細線の直径が10μm以上、100μm以下に設定されている。
なお、金属細線の直径は、例えば、金網を構成する縦ワイヤと横ワイヤのワイヤ直径であり、レーザ顕微鏡で評価可能である。
また、金属細線間で形成する目開きは、以下の如く設定されている。
金属細線間で形成する目開きが、アノード触媒層13および電解質膜11の膜厚と同程度またはそれ以下である場合、目開き部におけるアノード触媒層13および電解質膜11の垂れ込み量を低減できるので、アノード触媒層13および電解質膜11の破損が発生しにくくなる。しかし、目開きが小さ過ぎる場合、金網のプレート18Bにおけるガスおよび水の透過性が悪くなる可能性がある。
そこで、本態様の電気化学式水素ポンプでは、電解質膜11の膜厚をベースに、以上の事情を考慮して、金属細線間で形成する目開きが1μm以上、100μm以下に設定されている。
なお、金属細線間で形成する目開きは、平行に延伸する隣接の縦ワイヤ間の距離、平行に延伸する隣接の横ワイヤ間の距離であり、金網の編み込みピッチから金属細線の直径(ワイヤ直径)を差し引いた開口部の内寸である。かかる目開きは、金網の編み込みのピッチの設計値とワイヤ直径から計算で導いてもよいし、金属細線の編み込みが行われた金網をレーザ顕微鏡で評価してもよい。
また、電気化学式水素ポンプ100のアノードには、水素が供給された状態で電圧印加器102によりカソード触媒層12およびアノード触媒層13の間に所望の電圧が印加されると、アノード触媒層13において酸化反応で水素分子から水素イオン(プロトン)が発生する。このとき、アノード付近のpH(水素イオン指数)は低い。
そこで、本実施例の電気化学式水素ポンプ100では、金属細線は、チタン、ステンレス、アルミニウムを含む耐腐食性金属で構成されている方がよい。特に、金属細線は、チタンを含む耐腐食性金属で構成されている方が望ましい。
なお、上記の直径および評価方法は例示であって、本例に限定されない。
[金属鋼板の積層体]
金属鋼板の積層体19Bは、電気化学式水素ポンプ100の動作時にカソードおよびアノード間の差圧で発生する金網のプレート18Bの撓み変位を抑制する機能、ガスおよび液体の拡散性を確保する機能を備える必要性から、複数の貫通孔を有する金属鋼板の焼結体である方が望ましい。つまり、電気化学式水素ポンプ100のカソードおよびアノード間の差圧によって、金属鋼板の積層体19Bに高圧がかかるので、金属鋼板同士を焼結で面状に金属接合することにより、金属鋼板の積層体19Bの剛性を向上させることが望ましい。
金属鋼板の積層体19Bは、電気化学式水素ポンプ100の動作時にカソードおよびアノード間の差圧で発生する金網のプレート18Bの撓み変位を抑制する機能、ガスおよび液体の拡散性を確保する機能を備える必要性から、複数の貫通孔を有する金属鋼板の焼結体である方が望ましい。つまり、電気化学式水素ポンプ100のカソードおよびアノード間の差圧によって、金属鋼板の積層体19Bに高圧がかかるので、金属鋼板同士を焼結で面状に金属接合することにより、金属鋼板の積層体19Bの剛性を向上させることが望ましい。
ここで、金属鋼板に設けられた貫通孔のメディアン径(d50、中央値)は、金属鋼板の積層体19Bと接触する金網のプレート18B、アノード触媒層13および電解質膜11の破損を抑制する目的から、以下の如く設定されている。
金属鋼板に設けられた貫通孔のメディアン径(d50、中央値)が小さい程、金属鋼板の積層体19Bの貫通孔における金網のプレート18Bの垂れ込み量を低減できるので、金網のプレート18Bの破損が発生しにくくなる。
しかし、かかる貫通孔のメディアン径が小さ過ぎる場合、金属鋼板の積層体19Bにおけるガスおよび水の透過性が悪くなる可能性があるとともに、貫通孔の加工が困難になる可能性がある。
そこで、本実施例の電気化学式水素ポンプ100では、以上の事情を考慮して、金属鋼板に設けられた貫通孔のメディアン径が1μm以上、100μm以下に設定されている。
なお、金属鋼板に設けられた貫通孔のメディアン径は、例えば、水銀圧入法を用いた細孔分布測定装置(株式会社島津製作所製、オートポアIV 9520)で評価可能である。
また、金属鋼板に設けられた複数の貫通孔間の平均距離が短い程、金属鋼板に適切に貫通孔を加工することが困難になる可能性がある。逆に、金属鋼板に設けられた複数の貫通孔間の平均距離が長い程、金属鋼板に設けられる単位面積当たりの貫通孔の数が少なくなるので、金属鋼板の積層体19Bのガス通気性およびガス拡散性を確保しにくくなる。
そこで、本実施例の電気化学式水素ポンプ100では、以上の事情を考慮して、金属鋼板に設けられた複数の貫通孔間の平均距離が10μm以上、1000μm以下に設定されている。
なお、金属鋼板に設けられた複数の貫通孔間の平均距離は、例えば、ピンホールによる共焦点光学系にバイオレットレーザ408nmを用いたカラー3Dレーザ顕微鏡(株式会社キーエンス製、VK−9700)で評価可能である。
また、電気化学式水素ポンプ100のアノードには、水素が供給された状態で電圧印加器102によりカソード触媒層12およびアノード触媒層13の間に所望の電圧が印加されると、アノード触媒層13において酸化反応で水素分子から水素イオン(プロトン)が発生する。このとき、アノード付近のpH(水素イオン指数)は低い。
そこで、本実施例の電気化学式水素ポンプ100では、金属鋼板は、チタン、ステンレス、アルミニウムを含む耐腐食性金属で構成されている方がよい。特に、金属鋼板は、チタンを含む耐腐食性金属で構成されている方が望ましい。
なお、上記のメディアン径および評価方法は例示であって、本例に限定されない。
[アノードガス拡散層の製法]
以下、アノードガス拡散層15Bの製法の一例を説明する。なお、金属鋼板の積層体19Bの製法は、第1実施例の金属鋼板の積層体19Aの製法と同様であるので説明を省略する。
以下、アノードガス拡散層15Bの製法の一例を説明する。なお、金属鋼板の積層体19Bの製法は、第1実施例の金属鋼板の積層体19Aの製法と同様であるので説明を省略する。
まず、直径が約60μm程度の純チタン製の金属細線を準備した。そして、この金属細線を縦ワイヤと横ワイヤの2種類に分け、金網織機を用いて平織にすることで、金属細線間で形成する目開きが約100μm程度の金網のプレート18Bが得られた。
次に、金網のプレート18Bと金属鋼板の積層体19Bとを重ね合わせて真空焼結することにより、両者が一体的に金属接合されたアノードガス拡散層15Bが得られた。
なお、上記のアノードガス拡散層15Bの製法は例示であって、本例に限定されない。
以上のとおり、本実施例の電気化学式水素ポンプ100は、金網のプレート18Bと金属鋼板の積層体19Bとが金属接合することにより、両者を、例えば、機械的な締結部材により固定して積層する場合に比べて剛性を上げることができる。よって、金網のプレート18Bと金属鋼板の積層体19Bとに高圧がかかる場合に、互いの接触部の隙間が生じにくいので、電流集中に伴う電気抵抗の増加を軽減することができる。すると、電気化学式水素ポンプ100に必要な消費電力の増加を抑制できる。
また、金網のプレート18Bと金属鋼板の積層体19Bとを機械的な締結部材により固定して積層する場合は、両者の高精度な位置決め制御が困難となる可能性があるが、本実施例の電気化学式水素ポンプ100は、上記の構成により、このような可能性を低減できる。
なお、金網は、金属粒子の焼結体に比べて弾性率が低い。つまり、金網の方が、金属粒子の焼結体よりも圧縮変形しやすいので、金網のプレート18Bとアノード触媒層13および電解質膜11とを接触させる方が、アノード触媒層13および電解質膜11の破損を抑制する効果を向上させることができる。
本実施例の電気化学式水素ポンプ100は、上記特徴以外は、実施形態または実施形態の第1実施例の電気化学式水素ポンプ100と同様であってもよい。
なお、実施形態、実施形態の第1実施例および実施形態の第2実施例は、互いに相手を排除しない限り、互いに組み合わせても構わない。
上記説明から、当業者にとっては、本開示の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本開示を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本開示の精神を逸脱することなく、その構造および/または機能の詳細を実質的に変更できる。
本開示の一態様は、従来に比べて水素圧縮効率を向上し得る電気化学式水素ポンプに利用することができる。
11 :電解質膜
12 :カソード触媒層
13 :アノード触媒層
14 :カソードガス拡散層
15 :アノードガス拡散層
15A :アノードガス拡散層
15B :アノードガス拡散層
16 :カソードセパレータ
17 :アノードセパレータ
18 :プレート
18A :プレート
18B :プレート
19 :積層体
19A :積層体
19B :積層体
21 :絶縁体
22D :給電板
22U :給電板
23D :絶縁板
23U :絶縁板
24D :端板
24U :端板
25 :締結器
26 :カソードガス導出経路
27 :アノードガス導入マニホルド
29 :アノードガス導入経路
30 :アノードガス導出マニホルド
31 :アノードガス導出経路
32 :カソードガス流路
33 :アノードガス流路
40 :シール部材
42 :シール部材
43 :シール部材
100 :電気化学式水素ポンプ
102 :電圧印加器
200 :電気化学式水素圧縮装置
200A :単セル
12 :カソード触媒層
13 :アノード触媒層
14 :カソードガス拡散層
15 :アノードガス拡散層
15A :アノードガス拡散層
15B :アノードガス拡散層
16 :カソードセパレータ
17 :アノードセパレータ
18 :プレート
18A :プレート
18B :プレート
19 :積層体
19A :積層体
19B :積層体
21 :絶縁体
22D :給電板
22U :給電板
23D :絶縁板
23U :絶縁板
24D :端板
24U :端板
25 :締結器
26 :カソードガス導出経路
27 :アノードガス導入マニホルド
29 :アノードガス導入経路
30 :アノードガス導出マニホルド
31 :アノードガス導出経路
32 :カソードガス流路
33 :アノードガス流路
40 :シール部材
42 :シール部材
43 :シール部材
100 :電気化学式水素ポンプ
102 :電圧印加器
200 :電気化学式水素圧縮装置
200A :単セル
Claims (15)
- 電解質膜と、
前記電解質膜の一方の主面に設けられたアノード触媒層と、
前記電解質膜の他方の主面に設けられたカソード触媒層と、
前記アノード触媒層上に設けられたアノードガス拡散層と、
前記アノード触媒層と前記カソード触媒層との間に電圧を印加する電圧印加器とを備え、
前記アノードガス拡散層は、前記アノード触媒層に隣接する、金属焼結体または金網のプレートと、前記金属焼結体または金網のプレートに隣接する金属鋼板の積層体とを備え、前記金属焼結体または金網のプレートと前記金属鋼板の積層体とは金属接合されている電気化学式水素ポンプ。 - 前記金属焼結体のプレートと前記金属鋼板の積層体とは真空焼結により金属接合されている請求項1に記載の電気化学式水素ポンプ。
- 前記金属焼結体は、金属粒子または金属繊維の焼結体である請求項1または2に記載の電気化学式水素ポンプ。
- 前記金属粒子は、メディアン径が10μm以上、1000μm以下である請求項3に記載の電気化学式水素ポンプ。
- 前記金属焼結体の孔のメディアン径が1μm以上、100μm以下である請求項3または4に記載の電気化学式水素ポンプ。
- 前記金属焼結体は、チタンを含む耐腐食性金属で構成されている請求項1−5のいずれか1項に記載の電気化学式水素ポンプ。
- 前記金属鋼板の積層体は、複数の貫通孔を有する金属鋼板の積層体の焼結体である請求項1−6のいずれか1項に記載の電気化学式水素ポンプ。
- 前記金属鋼板に設けられた前記貫通孔のメディアン径が1μm以上、100μm以下である請求項7に記載の電気化学式水素ポンプ。
- 前記金属鋼板に設けられた前記複数の貫通孔間の平均距離が10μm以上、1000μm以下である請求項7または8に記載の電気化学式水素ポンプ。
- 前記金属鋼板は、チタンを含む耐腐食性金属で構成されている請求項1−9のいずれか1項に記載の電気化学式水素ポンプ。
- 前記金網のプレートと前記金属鋼板の積層体とは真空焼結により金属接合されている請求項1に記載の電気化学式水素ポンプ。
- 前記金網のプレートは、金属細線で形成されている請求項11に記載の電気化学式水素ポンプ。
- 前記金属細線は、細線の直径が10μm以上、100μm以下である請求項12に記載の電気化学式水素ポンプ。
- 前記金属細線は、細線間で形成する目開きが1μm以上、100μm以下である請求項12または13に記載の電気化学式水素ポンプ。
- 前記金属細線は、チタンを含む耐腐食性金属で構成されている請求項12−14のいずれか1項に記載の電気化学式水素ポンプ。
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| JP (1) | JP2019157190A (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2021106482A1 (ja) | 2019-11-26 | 2021-06-03 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 圧縮装置 |
-
2018
- 2018-03-12 JP JP2018044469A patent/JP2019157190A/ja active Pending
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